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技術 化合物および方法

出願人 イントラ-セルラー・セラピーズ・インコーポレイテッド
発明者 ポン・リハイリン・ジェンジュン・ジャオローレンス・ウェノグル
出願日 2015年9月17日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2017-514842
公開日 2017年9月21日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2017-527598
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 N,O含有複素環式化合物 化合物または医薬の治療活性 水添ピリジン系化合物 O,S系縮合複素環 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 6員以上のNS含有複素環式化合物 非環式または炭素環式化合物含有医薬 複数複素環系化合物 医薬品製剤 ステロイド系化合物 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 窒素含有縮合複素環(3) キノリン系化合物 硫黄原子を含む複素環式化合物 その他のN系縮合複素環2
主要キーワード 体積パーセンテージ 経路要素 マルチモ 主イオン トルソ 応答領域 反応材 流出経路
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課題・解決手段

本発明は、一般にCNS疾患、障害および/または傷害処置および/または予防する化合物および方法に関する。ある面において、本発明は、神経保護剤および/または神経再生剤としてのホスホジエステラーゼ1(PDE1)阻害剤に関する。さらなる面において、本発明は、CNS疾患または障害を発症するリスクのある個体に関する。

概要

背景

発明の背景
環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)は、細胞cAMPおよびcGMPシグナル伝達を、これらの環状ヌクレオチドを各5’−モノホスフェート(5’AMPおよび5’GMP)に加水分解することにより下方制御する。ホスホジエステラーゼの11ファミリーが同定されているが、Ca2+−カルモジュリンにより活性化される、ファミリーIにおけるPDE、Ca2+/カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼ(CaM−PDE)のみが、カルシウムおよび環状ヌクレオチド(例えばcAMPおよびcGMP)シグナル伝達経路を介在することが示されている。既知の3CaM−PDE遺伝子、PDE1A、PDE1BおよびPDE1Cは、すべて中枢神経系組織発現される。PDE1Aは脳中で発現され、海馬のCA1〜CA3層および小脳発現レベルが高く、線条体で低い。PDE1Aはまたおよび心臓でも発現される。PDE1Bは線条体、歯状回嗅索および小脳で優勢に発現され、その発現は、高レベルドパミン作動性神経支配を有する脳領域相関する。PDE1Bは中枢神経系で主に発現されるが、心臓でも検出され、好中球に存在し、この細胞の炎症性応答関与することが示されている。PDE1Cは嗅覚上皮小脳顆粒細胞、線条体、心臓および血管平滑筋で発現される。

CaM−PDEは、脳細胞、特に基底核または線条体として知られる脳領域でのシグナル伝達に重要な役割を有する。例えば、NMDA型グルタミン酸受容体活性化および/またはドーパミンD2受容体活性化は細胞内カルシウム濃度を増加させ、カルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKII)およびカルシニューリンのようなエフェクターの活性化およびCaM−PDEの活性化をもたらし、cAMPおよびcGMPを減少させる。ドーパミンD1受容体活性化は、他方で、アデニレートシクラーゼを活性化させ、cAMPの増加に至る。この環状ヌクレオチドが、次にタンパク質キナーゼA(PKA;cAMP依存性タンパク質キナーゼ)を活性化する。cGMPの産生は、高細胞内カルシウムレベルにより惹起される一酸化窒素産生のような種々の刺激により認知機能が関与する組織で生じ、続いてタンパク質キナーゼG(PKG;cGMP依存性タンパク質キナーゼ)を活性化することが知られている。PKGおよびPKAは、DARPP−32(ドーパミンおよびcAMP制御ホスホタンパク質)およびcAMP応答領域結合タンパク質(CREB)のような下流シグナル伝達経路要素リン酸化する。リン酸化DARPP−32は、続いて、タンパク質ホスフェート−1(PP−1)の活性を阻害し、それにより、プロゲステロン受容体(PR)のような基質タンパク質リン酸化状態を高め、生理応答の誘発を生じる。D1受容体シグナル伝達は統合失調症で乱されており、該疾患の認知機能障害に起因する。認知機能におけるcAMPおよびcGMPの役割は、動物実験で十分に確立されている。齧歯類での実験もまたドーパミンD1またはプロゲステロン受容体の活性化によるcAMPおよびcGMP合成の誘導が、ある齧歯類での交尾受容性と関係するロードシス応答を含む、種々の生理応答と関係するプロゲステロンシグナル伝達を増強することを示唆する。内容を引用により本明細書に包含させるMani, et al., Science (2000) 287: 1053参照。

それゆえに、CaM−PDEは、一酸化窒素ノルアドレナリンニューロテンシン、CCK、VIP、セロトニングルタメート(例えば、NMDA受容体AMPA受容体)、GABAアセチルコリンアデノシン(例えば、A2A受容体)、カンナビノイド受容体ナトリウム利尿ペプチド(例えば、ANP、BNP、CNP)、DARPP−32およびエンドルフィン細胞内シグナル伝達経路を含むが、これらに限定されない、基底核(線条体)におけるドーパミン制御性および他の細胞内シグナル伝達経路に影響し得る。

ホスホジエステラーゼ(PDE)活性、特に、ホスホジエステラーゼ1(PDE1)活性は、脳組織自発運動活性および学習および記憶のレギュレーターとして機能する。PDE1は、ドーパミンD1受容体、ドーパミンD2受容体、一酸化窒素、ノルアドレナリン、ニューロテンシン、CCK、VIP、セロトニン、グルタメート(例えば、NMDA受容体、AMPA受容体)、GABA、アセチルコリン、アデノシン(例えば、A2A受容体)、カンナビノイド受容体、ナトリウム利尿ペプチド(例えば、ANP、BNP、CNP)、エンドルフィン細胞内シグナル伝達経路およびプロゲステロンシグナル伝達経路を含むが、これらに限定されない、好ましくは神経系における、細胞内シグナル伝達経路の制御の治療標的である。例えば、PDE1Bの阻害は、cGMPおよびcAMPを分解から保護することによりドーパミンD1アゴニストの効果を増強するように作用し、細胞内カルシウムのD2受容体介在増加の結果であるPDE1活性の阻害により、ドーパミンD2受容体シグナル伝達経路を同様に阻害する。細胞内カルシウムレベルの慢性上昇は、多数の障害、特にアルツハイマー病パーキンソン病およびハンチントン病のような神経変性疾患および卒中および心筋梗塞に至る循環器系の障害における細胞死と関係する。PDE1阻害剤は、それゆえに、パーキンソン病、レストレスレッグス症候群うつ病ナルコレプシーおよび統合失調症と関連する認知機能障害のような認知機能障害のようなドーパミンD1受容体シグナル伝達活性低下により特徴付けられる疾患に有用である可能性がある。PDE1阻害剤はまた女性性機能障害のようなプロゲステロン−シグナル伝達の増強により軽減し得る疾患にも有用である。

さらに、神経発生動物およびヒトの脳における重要な過程であり、それにより新神経細胞が、生物寿命をとおして連続的に産生される。新しく形成された細胞は、中枢神経系の機能的細胞に分化して、脳の既存の神経回路統合され得る。神経発生は、哺乳動物脳の2領域で成熟期をとおして持続することが知られている:側脳室脳室下帯(SVZ)および海馬の歯状回。これらの領域において、多能性神経前駆細胞(NPC)が、分裂を続け、新規機能的神経細胞および膠細胞を発生させる。多様な因子、例えば、副腎摘除術自発運動濃縮環境、海馬依存性学習および抗うつ剤成体海馬神経発生を刺激できることが示されている。副腎ホルモンストレス加齢および薬物の濫用のような他の因子は、神経発生に負に影響する。

神経発生の重要性は言い過ぎることはないが、脊髄傷害後の軸索再生不全は、医学および神経科学の両者が直面する最大障壁の一つであり続ける。末梢神経系の有髄軸索と異なり、中枢神経系の有髄軸索は、切断後再生しない。しかしながら、重要な発展は、CNS軸索を囲む髄鞘における阻害性タンパク質の同定である。ある生理活性分子は、神経突起伸長を阻害し、CNS神経細胞再生を失敗させるように見える。ミエリンは、神経突起伸長過程を阻害することが示されている多数のタンパク質を含む。レティキュロンファミリーのメンバーであるNogoAは、神経突起伸長阻害因子として最初に同定されたタンパク質である。これはオリゴデンドロサイトおよびある神経細胞により発現され、細胞内および細胞表面(特に軸索の髄鞘)の両者に見られ得る。軸索再生の阻害に貢献し得る他のタンパク質は、ミエリン関連糖タンパク質(MAG)、オリゴデンドロサイト−ミエリン糖タンパク質(OMgp)およびプロテオグリカンバーシカンを含む。

それゆえに、CNS環境が傷害後の軸索再生を制限することは明らかである。事実、CNSミエリンは、再生の失敗に貢献する主要因子として同定されている。髄鞘に存在するCNSタンパク質が軸索増殖および再生を阻害することを示す証拠が存在する。

概要

本発明は、一般にCNS疾患、障害および/または傷害を処置および/または予防する化合物および方法に関する。ある面において、本発明は、神経保護剤および/または神経再生剤としてのホスホジエステラーゼ1(PDE1)阻害剤に関する。さらなる面において、本発明は、CNS疾患または障害を発症するリスクのある個体に関する。

目的

本発明は、さらに、薬学的に許容される担体と混合された遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明の化合物を含む、医薬組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

遊離または薬学的に許容される塩形態の式V〔式中、(i)R1はC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;(ii)R4はHであり、R2およびR3は独立してHまたはC1−4アルキルであり(例えば、R2およびR3は両者ともメチルまたはR2はHであり、R3はイソプロピルである);(iii)R5は式Vのピラゾロ部分の窒素に結合し、式Aの部分であり、X、YおよびZはCであり、R8、R9、R11およびR12はHであり、R10はハロゲンまたは場合によりハロゲン、アルキル、ハロアルキルヒドロキシまたはカルボキシ置換されていてよいヘテロアリール(例えば、ピリジルまたは2−ハロピリジル(例えば、ピリド−2−イル、5−フルオロピリド−2−イルまたは6−フルオロピリド−2−イル))であり;(iv)R6はH、C1−4アルキル、場合によりC1−4アルキルまたはハロゲンで置換されていてよいアリールアミノ(例えば、フェニルアミノまたは4−フルオロフェニルアミノ)であり;(v)n=0である。〕の化合物

請求項2

R1がメチルである、請求項1に記載の化合物。

請求項3

R2およびR3がC1−4アルキルである、請求項1または2に記載の化合物。

請求項4

R2およびR3が両者ともメチルである、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。

請求項5

R10が場合によりハロゲンで置換されていてよいヘテロアリールである、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。

請求項6

R10がピリド−2−イルである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。

請求項7

R10が5−フルオロ−ピリド−2−イルである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。

請求項8

R10が6−フルオロ−ピリド−2−イルである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。

請求項9

R6がC1−4アルキルである、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。

請求項10

R6がエチルである、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。

請求項11

R6がプロピルである、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。

請求項12

R6が場合によりC1−4アルキルまたはハロゲンで置換されていてよいアリールアミノである、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。

請求項13

R6が4−フルオロフェニルアミノである、請求項1〜8または12のいずれかに記載の化合物。

請求項14

遊離または薬学的に許容される塩形態のから選択される、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。

請求項15

遊離または薬学的に許容される塩形態のから選択される、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。

請求項16

請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を、少なくとも一つの薬学的に許容される担体または添加物と混合して含む、医薬組成物

請求項17

CNS疾患、障害および/または傷害を予防および/または処置であって、有効量のPDE1阻害剤の対象への投与を含み、ここで、PDE1阻害剤の投与が対象の細胞cAMPベルを修飾し、ここで、PDE1阻害剤が請求項1〜15のいずれかに記載の化合物または請求項16に記載の医薬組成物である、方法。

請求項18

CNS疾患、障害または傷害が脊髄傷害である、請求項17に記載の方法。

請求項19

CNS疾患、障害または傷害が運動神経外傷と関係する、請求項17に記載の方法。

請求項20

CNS疾患、障害または傷害が、神経外傷および傷害、外傷および/または傷害に関連する手術網膜傷害および外傷、てんかんに関連する傷害、脊髄傷害、脳傷害、脳手術、脳傷害に関連する外傷、脊髄傷害に関連する外傷、癌処置に関連する脳傷害、癌処置に関連する脊髄傷害、感染に関連する脳傷害、炎症に関連する脳傷害、感染に関連する脊髄傷害、炎症に関連する脊髄傷害、環境的毒素に関連する脳傷害および環境的毒素に関連する脊髄傷害からなる群から選択される、請求項17〜19に記載の方法。

請求項21

CNS疾患、障害または傷害が神経変性障害である、請求項17〜20のいずれかに記載の方法。

請求項22

請求項23

PNS疾患、障害または傷害を処置または予防する方法であって、対象の細胞内cAMPレベルを上昇させるために有効量のPDE1阻害剤を対象に投与することを含み、PDE1阻害剤が請求項1〜15のいずれかに記載の化合物または請求項16に記載の医薬組成物である、方法。

請求項24

PDE1阻害剤を、対照対象(例えば、対照標準)と比較して高い細胞内カルシウムレベルを示す患者に投与する、請求項17〜23のいずれかに記載の方法。

請求項25

CNS疾患または障害を発症するリスクを有する対象におけるCNS疾患または障害の発症を予防する方法であって、1.)対象からCNSサンプルを得て;2.)サンプルから細胞内カルシウムレベルを測定し;3.)生物学的サンプルにおける細胞内カルシウムレベルを対照標準と比較し;4.)対照標準と比較した細胞内カルシウムレベルに基づき、患者がCNS疾患または障害を発症するリスクがあるか否かを決定し;5.)CNS疾患または障害を発症するリスクにあるとする対象の細胞内カルシウムレベルに基づき、対象にPDE1阻害剤を投与する(例えば、対照標準と比較して細胞内カルシウムレベルが上昇しているため、対象にPDE1阻害剤を投与する)ことを含み、ここで、PDE1阻害剤が請求項1〜15のいずれかに記載の化合物または請求項16に記載の医薬組成物である、方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
国際出願は、先に出願した米国仮出願US62/051,735(2014年9月17日出願)およびUS62/052,283(2014年9月18日出願)に基づく優先権を主張し、これらの各々は、その全体を引用により本明細書に包含させる。

0002

発明の分野
本分野は、一般に中枢神経系(CNS)疾患、障害および/または傷害処置および/または予防の化合物および方法に関する。ある面において、本分野は、神経保護剤および/または神経再生剤としてのホスホジエステラーゼ1(PDE1)阻害剤に関する。さらなる面において、本分野は、CNS疾患または障害を発症する危険のある個体におけるCNS疾患または障害の発症の予防に関する。

背景技術

0003

発明の背景
環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)は、細胞cAMPおよびcGMPシグナル伝達を、これらの環状ヌクレオチドを各5’−モノホスフェート(5’AMPおよび5’GMP)に加水分解することにより下方制御する。ホスホジエステラーゼの11ファミリーが同定されているが、Ca2+−カルモジュリンにより活性化される、ファミリーIにおけるPDE、Ca2+/カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼ(CaM−PDE)のみが、カルシウムおよび環状ヌクレオチド(例えばcAMPおよびcGMP)シグナル伝達経路を介在することが示されている。既知の3CaM−PDE遺伝子、PDE1A、PDE1BおよびPDE1Cは、すべて中枢神経系組織発現される。PDE1Aは脳中で発現され、海馬のCA1〜CA3層および小脳発現レベルが高く、線条体で低い。PDE1Aはまたおよび心臓でも発現される。PDE1Bは線条体、歯状回嗅索および小脳で優勢に発現され、その発現は、高レベルドパミン作動性神経支配を有する脳領域相関する。PDE1Bは中枢神経系で主に発現されるが、心臓でも検出され、好中球に存在し、この細胞の炎症性応答関与することが示されている。PDE1Cは嗅覚上皮小脳顆粒細胞、線条体、心臓および血管平滑筋で発現される。

0004

CaM−PDEは、脳細胞、特に基底核または線条体として知られる脳領域でのシグナル伝達に重要な役割を有する。例えば、NMDA型グルタミン酸受容体活性化および/またはドーパミンD2受容体活性化は細胞内カルシウム濃度を増加させ、カルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKII)およびカルシニューリンのようなエフェクターの活性化およびCaM−PDEの活性化をもたらし、cAMPおよびcGMPを減少させる。ドーパミンD1受容体活性化は、他方で、アデニレートシクラーゼを活性化させ、cAMPの増加に至る。この環状ヌクレオチドが、次にタンパク質キナーゼA(PKA;cAMP依存性タンパク質キナーゼ)を活性化する。cGMPの産生は、高細胞内カルシウムレベルにより惹起される一酸化窒素産生のような種々の刺激により認知機能が関与する組織で生じ、続いてタンパク質キナーゼG(PKG;cGMP依存性タンパク質キナーゼ)を活性化することが知られている。PKGおよびPKAは、DARPP−32(ドーパミンおよびcAMP制御ホスホタンパク質)およびcAMP応答領域結合タンパク質(CREB)のような下流シグナル伝達経路要素リン酸化する。リン酸化DARPP−32は、続いて、タンパク質ホスフェート−1(PP−1)の活性を阻害し、それにより、プロゲステロン受容体(PR)のような基質タンパク質リン酸化状態を高め、生理応答の誘発を生じる。D1受容体シグナル伝達は統合失調症で乱されており、該疾患の認知機能障害に起因する。認知機能におけるcAMPおよびcGMPの役割は、動物実験で十分に確立されている。齧歯類での実験もまたドーパミンD1またはプロゲステロン受容体の活性化によるcAMPおよびcGMP合成の誘導が、ある齧歯類での交尾受容性と関係するロードシス応答を含む、種々の生理応答と関係するプロゲステロンシグナル伝達を増強することを示唆する。内容を引用により本明細書に包含させるMani, et al., Science (2000) 287: 1053参照。

0005

それゆえに、CaM−PDEは、一酸化窒素ノルアドレナリンニューロテンシン、CCK、VIP、セロトニングルタメート(例えば、NMDA受容体AMPA受容体)、GABAアセチルコリンアデノシン(例えば、A2A受容体)、カンナビノイド受容体ナトリウム利尿ペプチド(例えば、ANP、BNP、CNP)、DARPP−32およびエンドルフィン細胞内シグナル伝達経路を含むが、これらに限定されない、基底核(線条体)におけるドーパミン制御性および他の細胞内シグナル伝達経路に影響し得る。

0006

ホスホジエステラーゼ(PDE)活性、特に、ホスホジエステラーゼ1(PDE1)活性は、脳組織自発運動活性および学習および記憶のレギュレーターとして機能する。PDE1は、ドーパミンD1受容体、ドーパミンD2受容体、一酸化窒素、ノルアドレナリン、ニューロテンシン、CCK、VIP、セロトニン、グルタメート(例えば、NMDA受容体、AMPA受容体)、GABA、アセチルコリン、アデノシン(例えば、A2A受容体)、カンナビノイド受容体、ナトリウム利尿ペプチド(例えば、ANP、BNP、CNP)、エンドルフィン細胞内シグナル伝達経路およびプロゲステロンシグナル伝達経路を含むが、これらに限定されない、好ましくは神経系における、細胞内シグナル伝達経路の制御の治療標的である。例えば、PDE1Bの阻害は、cGMPおよびcAMPを分解から保護することによりドーパミンD1アゴニストの効果を増強するように作用し、細胞内カルシウムのD2受容体介在増加の結果であるPDE1活性の阻害により、ドーパミンD2受容体シグナル伝達経路を同様に阻害する。細胞内カルシウムレベルの慢性上昇は、多数の障害、特にアルツハイマー病パーキンソン病およびハンチントン病のような神経変性疾患および卒中および心筋梗塞に至る循環器系の障害における細胞死と関係する。PDE1阻害剤は、それゆえに、パーキンソン病、レストレスレッグス症候群うつ病ナルコレプシーおよび統合失調症と関連する認知機能障害のような認知機能障害のようなドーパミンD1受容体シグナル伝達活性低下により特徴付けられる疾患に有用である可能性がある。PDE1阻害剤はまた女性性機能障害のようなプロゲステロン−シグナル伝達の増強により軽減し得る疾患にも有用である。

0007

さらに、神経発生動物およびヒトの脳における重要な過程であり、それにより新神経細胞が、生物寿命をとおして連続的に産生される。新しく形成された細胞は、中枢神経系の機能的細胞に分化して、脳の既存の神経回路統合され得る。神経発生は、哺乳動物脳の2領域で成熟期をとおして持続することが知られている:側脳室脳室下帯(SVZ)および海馬の歯状回。これらの領域において、多能性神経前駆細胞(NPC)が、分裂を続け、新規機能的神経細胞および膠細胞を発生させる。多様な因子、例えば、副腎摘除術自発運動濃縮環境、海馬依存性学習および抗うつ剤成体海馬神経発生を刺激できることが示されている。副腎ホルモンストレス加齢および薬物の濫用のような他の因子は、神経発生に負に影響する。

0008

神経発生の重要性は言い過ぎることはないが、脊髄傷害後の軸索再生不全は、医学および神経科学の両者が直面する最大障壁の一つであり続ける。末梢神経系の有髄軸索と異なり、中枢神経系の有髄軸索は、切断後再生しない。しかしながら、重要な発展は、CNS軸索を囲む髄鞘における阻害性タンパク質の同定である。ある生理活性分子は、神経突起伸長を阻害し、CNS神経細胞再生を失敗させるように見える。ミエリンは、神経突起伸長過程を阻害することが示されている多数のタンパク質を含む。レティキュロンファミリーのメンバーであるNogoAは、神経突起伸長阻害因子として最初に同定されたタンパク質である。これはオリゴデンドロサイトおよびある神経細胞により発現され、細胞内および細胞表面(特に軸索の髄鞘)の両者に見られ得る。軸索再生の阻害に貢献し得る他のタンパク質は、ミエリン関連糖タンパク質(MAG)、オリゴデンドロサイト−ミエリン糖タンパク質(OMgp)およびプロテオグリカンバーシカンを含む。

0009

それゆえに、CNS環境が傷害後の軸索再生を制限することは明らかである。事実、CNSミエリンは、再生の失敗に貢献する主要因子として同定されている。髄鞘に存在するCNSタンパク質が軸索増殖および再生を阻害することを示す証拠が存在する。

発明が解決しようとする課題

0010

軸索再生の阻害に打ち勝つための多くの戦略が提案されている。有効である一つの戦略は、細胞内cAMPレベルの増加である。これは、末梢条件づけ傷害、cAMPアナログ投与ニューロトロフィンでのプライミングまたはホスホジエステラーゼ阻害剤ロリプラム(PDE4阻害剤)での処置のようないくつかの方法で達成され得る。cAMPの効果は転写依存的である可能性があり、CREBのcAMP介在活性化は、アルギナーゼIおよびインターロイキン−6のような遺伝子の上方制御および発現に至り得る。これらの遺伝子の産物は、軸索再生を促進すると考えられ、これは、他のcAMP制御遺伝子が脊髄傷害の処置に有益であるさらなる薬剤を生じるとの可能性をもたらしている。しかしながら、IL−6の発現の増加に関して、この作用機序の一つの顕著な欠点は、IL−6が有害な可能性のある炎症誘発性サイトカインであり得ることであり、高レベルのIL−6が、脊髄傷害後の生じる炎症を実際悪化させ、これがその後の細胞死の増加を起こし得ることを意味する。事実、この懸念を支持する因子は、IL−6トランスジェニックマウスが、広範なアストログリオーシス神経変性および血液脳関門破壊を有することが観察されていることである。

課題を解決するための手段

0011

発明の要約
本発明は、エナンチオマージアステレオ異性体およびラセミ体を含む、遊離、塩またはプロドラッグ形態の式V



〔式中、
(i)R1はC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(ii)R4はHであり、R2およびR3は独立してHまたはC1−4アルキルであり(例えば、R2およびR3は両者ともメチルまたはR2はHであり、R3はイソプロピルである);
(iii)R5は式Vのピラゾロ部分の窒素に結合し、式A



の部分であり、ここで、X、YおよびZはCであり、R8、R9、R11およびR12はHであり、R10はハロゲン(例えばクロロ)または場合によりハロゲン、アルキル、ハロアルキルヒドロキシまたはカルボキシ置換されていてよいヘテロアリール(例えば、ピリジルまたは2−ハロピリジル(例えば、ピリド−2−イル、5−フルオロピリド−2−イルまたは6−フルオロピリド−2−イル))であり;そして
(iv)R6はH、C1−4アルキル(例えばメチル、エチルまたはプロピル)、場合によりC1−4アルキルまたはハロゲンで置換されていてよいアリールアミノ(例えば、フェニルアミノまたは4−フルオロフェニルアミノ)またはチオC1−4アルキル(例えば、チオエチル)であり;
(v)n=0である。〕
の化合物を提供する。

0012

さらなる面において、本発明は、PDE1阻害剤(例えば、式V)が、次のもののいずれかに従う、式Vの化合物であることを企図する:
1.1 式Vの化合物であって、ここで、R1がメチルであるもの;
1.2 式Vの化合物または1.1であって、ここで、R2およびR3がC1−4アルキルであるもの;
1.3 式Vの化合物または1.1〜1.2のいずれかであって、ここで、R2およびR3の両者がメチルであるもの;
1.4 式Vの化合物または1.1〜1.3のいずれかであって、ここで、R10が場合によりハロゲンで置換されていてよいヘテロアリールであるもの;
1.5 式Vの化合物または1.1〜1.4のいずれかであって、ここで、R10がピリド−2−イルであるもの;
1.6 式Vの化合物または1.1〜1.4のいずれかであって、ここで、R10が5−フルオロ−ピリド−2−イルであるもの;
1.7 式Vの化合物または1.1〜1.4のいずれかであって、ここで、R10が6−フルオロ−ピリド−2−イルであるもの;
1.8 式Vの化合物または1.1〜1.7のいずれかであって、ここで、R6がC1−4アルキルであるもの;
1.9 式Vの化合物または1.1〜1.8のいずれかであって、ここで、R6がエチルであるもの;
1.10 式Vの化合物または1.1〜1.8のいずれかであって、ここで、R6がプロピルであるもの;
1.11 式Vの化合物または1.1〜1.7のいずれかであって、ここで、R6が場合によりC1−4アルキルまたはハロゲンで置換されていてよいアリールアミノであるもの;
1.12 式Vの化合物または1.1〜1.7のいずれかであって、ここで、R6が4−フルオロフェニルアミノであるもの;
1.13 前記のいずれかであって、ここで、化合物が、エナンチオマー、ジアステレオ異性体およびラセミ体を含む、遊離、塩またはプロドラッグ形態の



からなる群から選択されるもの;
1.14 前記のいずれかであって、化合物がエナンチオマー、ジアステレオ異性体およびラセミ体を含む、遊離、塩またはプロドラッグ形態の



からなる群から選択されるもの。

0013

ある面において、前記式(例えば、式Vまたは1.1〜1.14)のいずれかの選択的PDE1阻害剤は、cGMPのホスホジエステラーゼ介在(例えば、PDE1介在、特にPDE1AまたはPDE1C介在)加水分解を阻害する化合であり、例えば、好ましい化合物は、遊離または塩形態で、固定化金属親和性粒子試薬PDEアッセイで、1μM未満、好ましくは500nM未満、より好ましくは50nM未満のIC50を有する。

0014

PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)が、神経保護剤および/または神経再生剤として作用し得ることは、本発明の一つの利点である。CNS傷害(例えば、脊髄傷害)、疾患または障害の際、ここに開示する化合物および方法を軸索再生阻害因子の存在下でも、神経突起伸長および軸索再生の補助または増強に用い得る。

0015

何らかの特定の理論に縛られないが、本発明の少なくとも一つの利点は、CNS疾患、障害または傷害の場合、PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)の投与が、細胞内cAMPのレベル増加に作用し、軸索再生の阻害に打ち勝つのに必要な遺伝子の転写を開始し、神経突起伸長および/または軸索再生を促進し得ることであると考える。例えば、PDE1阻害によりもたらされるような細胞内cAMP増加は、タンパク質キナーゼC(PKC)のようなcAMP依存性タンパク質の活性を増加させる。

0016

さらに、PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)の投与は、cAMPおよびcGMP両者の細胞内レベルを増加させ得る。理論に縛られないが、cAMPおよびcGMP両者のこの上昇は、細胞内カルシウムの慢性的レベル上昇と関連する可能性のある有害作用均衡し得る。細胞内カルシウムのレベル上昇は、種々の変性疾患の発症と関連し得ることが観察されている。例えば、細胞内カルシウムレベル上昇(例えば、慢性的な細胞内カルシウムレベル上昇)が、PDE1を活性化させ、次いでこれがcAMP加水分解を促進するというのが一つの可能性のある説明である。cAMPの濃度減少は、その後、タンパク質キナーゼC(PKC)のようなcAMP依存性タンパク質を不活性化する。

0017

しかしながら、何らかの理論に縛られないが、PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)の投与の他の可能性のある利益は、細胞内cGMPの増加であると考えられる。細胞内cGMPのこの増加は、PKGの活性を増加させ、細胞内カルシウムレベルのさらなる蔵相を阻止し得る。それゆえに、何らかの理論に縛られないが、PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)の投与 は、例えば、軸索再生(および/または神経保護)に有益な役割を有し、同時に細胞内カルシウムレベル増加と関連し得る有害作用を低減させる、二重の利益を有する。

0018

ある態様において、本発明は、CNS疾患、障害または傷害(例えば、脊髄傷害、例えば、脊髄性筋萎縮症、例えば、運動神経傷害)を処置または予防する組成物および方法を含み、ここで、方法は、cAMPおよび/またはcGMPの細胞内レベルを修飾するために有効量のPDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)を投与することを含む。ある態様において、細胞内cAMPのこの増加は神経保護的でありおよび/または神経発生の増加または刺激を助ける(例えば、PDE1阻害剤は、神経突起伸長および/または軸索再生を増加させる)。

0019

さらに他の態様において、本発明は、末梢神経系(PNS)の傷害を処置または予防するための組成物および方法を含み、ここで、方法は、cAMPおよび/またはcGMPの細胞内レベルを増加させるためにPDE1阻害剤の投与を含み、これは、直接的または間接的に、神経再生を増加させるおよび/またはさらなる神経損傷保護剤である。

0020

ある態様において、本発明は、CNS疾患または障害を発症するリスクを有する対象における該疾患または障害を予防するための組成物および方法を提供し、ここで、方法は
1.)対象からCNSサンプルを得て;
2.)サンプルから細胞内カルシウムレベルを測定し;
3.)生物学的サンプルにおける細胞内カルシウムレベルを対照標準と比較し;
4.)対照標準と比較した細胞内カルシウムレベルに基づき、患者がCNS疾患または障害を発症するリスクがあるか否かを決定し;
5.)対象の細胞内カルシウムレベルに基づき、PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)を投与する(例えば、対照標準と比較して細胞内カルシウムレベルが上昇しているため、対象にPDE1阻害剤を投与する)。

0021

他の特定がないか、文脈から明らかではない限り、ここでの次の用語は、次の意味を有する:
(a)ここで使用する“アルキル”は、好ましくは1〜6炭素原子を有する、飽和または不飽和、好ましくは飽和炭化水素基をいい、これは直鎖でも分枝鎖でもよく、場合により、例えば、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで一、二また三置換されていてよい。
(b)ここで使用する“シクロアルキル”は、好ましくは3〜9炭素原子を有する、飽和または不飽和、好ましくは飽和非芳香族炭化水素基をいい、少なくともそのいくつかが非芳香族単または二環式また架橋環状構造を形成し場合により、例えば、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されていてよい。シクロアルキルが場合によりNおよびOおよび/またはSから選択される1以上の原子を含む場合、該シクロアルキルはヘテロシクロアルキルでもあり得る。
(c)“ヘテロシクロアルキル”は、特に断らない限り、好ましくは3〜9炭素原子を有する、飽和または不飽和、好ましくは飽和非芳香族炭化水素基であり、少なくともそのいくつかが非芳香族単または二環式また架橋環状構造を形成し、ここで、少なくとも1炭素原子がN、OまたはSで置き換えられており、このヘテロシクロアルキルは、場合により、例えば、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されていてよい。
(d)ここで使用する“アリール”は、場合により、例えば、アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシまたはさらなるアリールまたはヘテロアリール(例えば、ビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されていてよい、単または二環式芳香族炭化水素、好ましくはフェニルである。
(e)ここで使用する“ヘテロアリール”は、芳香環を形成する1以上の原子が炭素ではなく硫黄または窒素である芳香族基をいい、例えば、ピリジルまたはチアジアゾリルであり、これは、場合により、例えば、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されていてよい。
(f)置換基が“レン(エン)”で終わるとき、例えば、アルキレンフェニレンまたはアリールアルキレンでは、該置換基は、2個の他の置換基と架橋または連結していることが意図される。それゆえに、メチレンは−CH2−であることが意図され、フェニレンは−C6H4−であることが意図され、アリールアルキレンは、例えば、−C6H4−CH2−または−CH2−C6H4−であることが意図される。

0022

本明細書において、特に断らない限り、“本発明の化合物”のような用語は、あらゆる形態、例えば遊離または酸付加塩形態または化合物が酸性置換基を含むとき、塩基付加塩形態の化合物を包含すると理解される。本発明の化合物は医薬としての使用が意図され、それゆえに薬学的に許容される塩が好ましい。医薬用途に不適な塩は、例えば、本発明の遊離化合物またはその薬学的に許容される塩の単離または精製に有用である可能性があり、それゆえにまた包含される。

0023

ここに開示するあらゆる化合物を包含する本発明の化合物は、遊離または塩形態で、例えば、酸付加塩で存在し得る。本明細書において特に断らない限り、“本発明の化合物”のような用語は、あらゆる形態、例えば遊離または酸付加塩形態または化合物が酸性置換基を含むとき、塩基付加塩形態の化合物を包含すると理解される。本発明の化合物は医薬としての使用が意図され、それゆえに薬学的に許容される塩が好ましい。医薬用途に不適な塩は、例えば、本発明の遊離化合物またはその薬学的に許容される塩の単離または精製に有用である可能性があり、それゆえにまた包含される。

0024

本発明の化合物は、ある場合、プロドラッグ形態としても存在し得る。プロドラッグ形態は、体内で本発明の化合物に変換される化合物である。例えば本発明の化合物がヒドロキシまたはカルボキシ置換基を含むとき、これらの置換基は、生理学的に加水分解可能かつ許容されるエステルを形成し得る。ここで使用する“生理学的に加水分解可能かつ許容されるエステル”は、生理学的条件下で加水分解可能であり、それ自体、投与する用量で生理学的に耐容性である酸(ヒドロキシ置換基を有する本発明の化合物の場合)またはアルコール(カルボキシ置換基を有する本発明の化合物の場合)を産生する、本発明の化合物のエステルを意味する。それゆえに、本発明の化合物がヒドロキシ基、例えば、化合物−OHを含むとき、このような化合物のアシルエステルプロドラッグ、すなわち、化合物−O−C(O)−C1−4アルキルが、体内で加水分解されて、一方で生理学的に加水分解可能アルコール(化合物−OH)および他方でカルボン酸(例えば、HOC(O)−C1−4アルキル)を形成し得る。あるいは、本発明の化合物がカルボン酸を、例えば、化合物−C(O)OHを含むとき、このような化合物の酸エステルプロドラッグ、化合物−C(O)O−C1−4アルキルを加水分解して、化合物−C(O)OHおよびアルコールHO−C1−4アルキルを形成し得る。認識されるとおり、本用語は、それゆえに、慣用の医薬プロドラッグ形態を包含する。

0025

他の態様において、本発明は、さらに、薬学的に許容される担体と混合された遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明の化合物を含む、医薬組成物を提供する。

0026

本発明の化合物の製造法
本発明の化合物およびその薬学的に許容される塩は、ここに記載し、例示する方法およびそれに類似する方法および化学分野で知られる方法を使用して製造し得る。このような方法は、下記のものを含むが、これらに限定されない。市販されていないならば、これらの方法のための出発物質は、既知化合物の合成に類するまたは準ずる技術を使用して、化学分やから選択される方法により製造し得る。

0027

多様な出発物質および/または本発明の化合物は、US2008−0188492A1号、US2010−0173878A1号、US2010−0273754A1号、US2010−0273753A1号、WO2010/065153号、WO2010/065151号、WO2010/065151号、WO2010/065149号、WO2010/065147号、WO2010/065152号、WO2011/153129号、WO2011/133224号、WO2011/153135号、WO2011/153136号、WO2011/153138号、US2014/0194396号、PCT/US14/30412号に記載の方法を使用して製造でき、各引用文献をその全体を引用により本明細書に包含させる。

0028

本発明の化合物は、そのエナンチオマー、ジアステレオ異性体およびラセミ体ならびにその多形水和物、溶媒和物および複合体を含む。本発明の範囲内のいくつかの個々の化合物は、二重結合を含み得る。本明細書における二重結合の標記は、二重結合のEおよびZ異性体の両者を含むことを意図する。さらに、本発明の範囲内のいくつかの化合物は、1カ所以上の不斉中心を含み得る。本発明は、あらゆる光学的に純粋な立体異性体ならびに立体異性体のあらゆる組み合わせの使用を含む。

0029

本発明の化合物がその安定なおよび不安定な同位体を含むことも意図する。すなわち、本発明の化合物は、構造内の任意の原子または1を超える原子の、その原子の任意の安定なまたは不安定な同位体バリアントでの置き換えまたは富化を包含する。同位体は、種々の数の中性子を含む同じ元素の原子である。同位体バリアントは、天然で最も豊富な同位体以外のあらゆる元素のあらゆる同位体である。同位体バリアントは、同原子の天然で最も豊富な同原子と比較して、1以上の付加的なまたは1以上少ない中性子を含む。同位体は安定(非放射性)または不安定(放射性)であり得る。例えば、炭素の天然で最も豊富な各種は12Cであり、炭素の知られた安定な同位体の一つは13Cである。元素の同位体は、一般に同じ特徴的電子的および化学的性質共有する。このような同位体を含む化合物の活性は保持され、このような化合物はまた非同位体アナログの薬物動態測定にも利用されると予測される。例えば、本発明の化合物の1カ所以上の原子配置水素原子を、重水素で置き換え(または富化)し得る。既知の安定な同位体の例は、重水素(2H)、13C、15Nおよび18Oを含むが、これらに限定されない。既知の不安定な同位体の例は、3H、123I、131I、125I、11C、18Fを含む。不安定同位体放射造影および/または本発明の化合物の薬物動態試験に有用であり得る。本発明の化合物における1箇所以上の原子配置を、任意の既知同位体バリアントで置き換えまたは富化し得る。化学物質または反応材の天然源は一般に同位体的に純粋ではなく、それゆえに、古典的化学法で製造した本発明の化合物は、一般に一定の同位体存在度の通常の、天然偏差を有する。例えば、炭素原子の天然存在度は、約98.93%12Cおよび1.07%13Cからなる。それゆえに、古典的化学法で製造した本発明の化合物は、一般に構造の各炭素原子で約98.93%12Cおよび1.07%13Cからなる。富化は、化学構造における微量同位体の天然存在度を超える存在をいう。それゆえに、例えば、本発明の化合物は、一カ所以上の炭素原子で13Cの存在を富化し得る。ここで使用する、“置き換え”は、約95%を超える同位体バリアントの富化をいう。

0030

融点は未補正であり、“dec”は分解を意味する。温度は摂氏(℃)で示し、特に断らない限り、操作は室温または環境温度、すなわち、18〜25℃の範囲の温度で行う。クロマトグラフィーは、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーを意味し、薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲルプレートで行う。NMRデータは、主要構造確定プロトンデルタ値を使用して表し、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で表す。シグナル形の慣用の略語を使用する。結合定数(J)はHzで示す。マススペクトル(MS)に関して、同位体分節が、複数マススペクトルピークをもたらしたとき、最低質量主イオン分子について記載する。溶媒混合物組成は、体積パーセンテージまたは体積比として表す。NMRスペクトルが複雑であるとき、構造確定的シグナルのみを記載する。

0032

本発明において有用な合成方法を下に記載する。R基の定義は、特に断らない限り、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかで上に示したとおりである。

0033

式IIbの中間体化合物は、式IIaの化合物とマロン酸および酢酸無水物酢酸中、所望により加熱しながら(例えば、約90℃で約3時間)反応させることにより、製造できる。



ここで、R1は、C1−4アルキル、例えば、メチルである。

0034

式IIcの中間体は、式IIbの化合物と、POCl3のような塩素化化合物を、所望により少量の水および/または加熱(例えば、約80℃で約4時間加熱)存在下で反応させることにより製造できる。

0035

式IIdの中間体は、式IIcの化合物と、例えば、反応材P1−Lを、DMFのような溶媒中、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸セシウム水酸化ナトリウムトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのような塩基存在下、室温または加熱して反応させることにより製造できる。



ここで、P1は保護基(例えば、PMBまたはBOC)であり;Lはハロゲン、メシレートまたはトシレートのような脱離基である。好ましくは、P1はPMBであり、塩基は炭酸カリウムである。

0036

式IIeの中間体を、式IIdの化合物とヒドラジンまたはヒドラジン水和物を、メタノールのような溶媒中、好ましくは加熱しながら(例えば約4時間還流)反応させることにより、製造できる。

0037

式IVaの中間体は、式IIeの化合物とPOCl3およびDMFを反応させることにより、製造できる。

0038

式IVbの中間体は、式IVaの化合物と、式F1−Xの反応材を、DMFのような溶媒中、炭酸カリウムのような塩基存在下、室温で反応させることにより製造できる。



ここで、F1は保護基(例えば、4−ブロモベンジルのような置換ベンジル基)であり、Xはハロゲン(例えば、Br)である。

0039

式IVcの中間体は、式IVbの化合物から、適当な方法を使用して保護基P1を除去することにより製造できる。例えば、P1がPMB基であるならば、TFA/TFMSAを用いて、環境温度または高温で除去でき、P1がBOCであるならば、TFAまたは塩酸水溶液のような酸を使用して、除去できる。

0040

式IVdの中間体は、式IVcの化合物と、POCl3のような塩素化化合物を、所望により加熱しながら(例えば、2日以上還流または密閉バイアル中、150〜200℃で5〜10分マイクロ波照射)、反応させることにより製造できる。

0041

式IVeの中間体は、式IVdの化合物と、アミノアルコールを、DMFのような溶媒中、塩基性条件下、所望により加熱して反応させることにより、製造できる。



ここで、R1、R2、R3およびR4は、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかで先に定義したとおりである。

0042

あるいは、中間体IVeを、式IVcの化合物から、アミノアルコールおよびBOPのようなカップリング剤と、DBUのような塩基存在下反応させることにより直接製造できる。



ここで、R1、R2、R3およびR4は、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかで先に定義したとおりである。

0043

式IVfの中間体は、式IVeの化合物と、SOCl2のような脱水ハロゲン化剤を、ジクロロメタンのような溶媒中、室温でまたは35℃に加熱して、反応させることにより、製造できる。

0044

式IVgの中間体は、式IVfの化合物と、銅塩および2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオンのような触媒および炭酸セシウムのような塩基を、NMPのような溶媒中、加熱しながら反応させることにより製造できる。



ここで、F2はジアリールエーテルである。

0045

式IVhの中間体は、式IVgの化合物と、TFAおよびTFMSAのような酸性系を、ジクロロメタンのような溶媒中、室温で反応させることにより、製造できる。

0046

式IViの中間体は、式IVhの化合物と、式R5−(CH2)n−Lの反応材を、炭酸カリウムのような塩基存在下、DMFのような溶媒中、室温で反応させることにより、製造できる。



ここで、nは0であり、R5は、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかで先に定義した式Aの部分であり、Lはハロゲン(例えば、Br)のような脱離基である。

0047

式IVjの中間体(式中、Xはハロゲン(例えば、Cl)である)は、式IViの化合物と、ハロゲン化剤(例えばNCSまたはNBS)およびLiHMDSのような塩基を、THFのような溶媒中、低温で反応させることにより、製造できる。

0048

次いで、本発明の化合物を、式IVjの化合物から、当業者に知られる方法により製造し得る。例えば、ハロゲンXのアリールアミンまたはアルキルメルカプタンでの置換による。

0049

本発明の化合物の使用方法
本発明は、さらに、方法Iを提供し、ここで、方法Iは、中枢神経系の疾患、障害および傷害の予防および/または処置を含み、方法は、細胞内cAMPレベルを調節するための有効量のPDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)の投与を含む。

0050

例えば、方法Iはまた次のものを含む。
1.1 方法Iであって、ここで、PDE1阻害剤の投与は、軸索増殖または再生を増強するおよび/または神経変性状態にあるこのような細胞の喪失遅延または回復させるもの。
1.2 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、CNS疾患、障害または傷害が、CNSの正常機能に直接的または間接的に影響する損傷をいうもの。
1.3 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、CNS疾患、障害または傷害が構造的物理的または機械的機能障害であってよく、神経線維物理的衝撃、例えば、挫滅圧迫または伸展によるものであり得るもの。
1.4 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、CNS疾患、障害または傷害が脊髄傷害であるもの。
1.5 1.4の方法であって、ここで、PDE1阻害剤が脊髄傷害の進行を遅延または停止させるもの。
1.6 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤が軸索線維分解を遅延または停止させるもの。
1.7 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、CNS疾患、障害または傷害が運動神経外傷と関係するもの。
1.8 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、疾患、障害または傷害が、神経外傷および傷害、外傷および/または傷害に関連する手術網膜傷害および外傷、てんかんに関連する傷害、脊髄傷害、脳傷害、脳手術、脳傷害に関連する外傷、脊髄傷害に関連する外傷、癌処置に関連する脳傷害、癌処置に関連する脊髄傷害、感染に関連する脳傷害、炎症に関連する脳傷害、感染に関連する脊髄傷害、炎症に関連する脊髄傷害、環境的毒素に関連する脳傷害および環境的毒素に関連する脊髄傷害からなる群から選択されるもの。
1.9 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、CNS疾患、障害または傷害が、疾病(例えば、パーキンソン病)、化学不均衡または無酸素(例えば、卒中)、動脈瘤または再灌流傷害のような生理学的機能障害により破壊または分解された神経細胞または神経線維を含むもの。
1.10 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、CNS疾患、障害または傷害が神経変性障害であるもの。
1.11 1.10の方法であって、ここで、神経変性疾患、障害または傷害がアルツハイマー病、多発性硬化症、脊髄性筋萎縮症、緑内障前頭側頭骨認知症レビー小体型認知症大脳皮質基底核変性症進行性核上性麻痺プリオン障害、ハンチントン病、多系統萎縮症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症遺伝性痙性対麻痺脊髄小脳萎縮症フリートライヒ運動失調症、アミロイドーシス、代謝(糖尿病)関連障害、毒素関連障害、慢性CNS炎症、シャルコー・マリー・トゥース病、糖尿病性ニューロパチー癌化学療法(例えば、ビンカアルカロイドおよびドキソルビシン)による傷害、卒中と関連する脳損傷、卒中と関連する虚血および三叉神経痛舌咽神経痛ベル麻痺重症筋無力症筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、進行性筋萎縮症進行性延髄遺伝性筋萎縮症、ヘルニア破裂または脱出性椎間板症候群頸部脊椎症神経叢障害、胸郭出口破壊症候群、例えば、鉛、アクリルアミドガンマジケトン二硫化炭素ダプソンマダニポルフィリン症およびギランバレー症候群が原因の末梢ニューロパチーを含むが、これらに限定されない神経変性と関連する種々の末梢神経障害性および神経学的障害を含むが、これらに限定されない、神経障害であるもの。
1.12 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、CNS疾患、障害または傷害がCNS病変発作または発作(例えば、てんかん発作)による傷害、放射線傷害化学療法および/または卒中による傷害または他の虚血性傷害であるもの。
1.13 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤の投与を、神経細胞および/または膠細胞の補充、置換および/または補給に使用するもの。
1.14 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を、それを必要とする対象または患者に投与するもの。
1.15 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤が細胞内cAMPレベルまたは発現を増加させるもの。
1.16 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤が細胞内cAMPレベルまたは発現を減少させるもの。
1.17 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1がPKAまたはPKGの活性を調節するもの。
1.18 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤がPKAまたはPKGの活性を増加させるもの。
1.19 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤の投与がcAMPおよびcGMP両者のレベルを増加させるもの。
1.20 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤の投与が細胞内cAMPレベルを増加させ、この細胞内cAMPの増加したレベルが神経保護的および/または神経再生性効果を有するもの。
1.21 高い(例えば、慢性的に高い)細胞内カルシウムレベルと関係する疾患または障害を有する患者にPDE1阻害剤の有効量を投与することを含み、該PDE1阻害剤が該カルシウムレベルのさらなる上昇を抑制する、先の方法I(以下参照)のいずれかもの。
1.22 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を単独でまたは他の活性剤と組み合わせて投与するもの。
1.23 先の方法I(以下参照)のいずれかであって、ここで、疾患、障害または傷害が運動神経と関係し、該運動神経疾患、障害または傷害が多発性硬化症であるもの。
1.24 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を、多発性硬化症を処置するために他の活性剤と組み合わせて投与するもの。
1.25 2.11の方法であって、ここで、活性剤がインターフェロン酢酸グラチラマーナタリズマブジレニア(登録商標)(フィンゴリモド)、Fampyra(登録商標)、免疫抑制剤およびコルチコイドからなる群から選択されるもの。

0051

他の態様において、本発明は方法IIを提供し、ここで、方法IIは末梢神経系(PNS)疾患、障害または傷害の処置または予防の組成物および方法を含み、方法は、cAMPの細胞内レベルを増加させるための有効量のPDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)の投与を含む。
例えば、方法IIはまた次のものを含む。
2.1 方法IIであって、ここで、PNS疾患、障害または傷害が、CNSの正常機能に直接的または間接的に影響する損傷をいうもの。
2.2 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を、それを必要とする対象または患者に投与するもの。
2.3 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤が細胞内cAMPレベルまたは発現を増加させるもの。
2.4 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤が(例えば、直接的または間接的に)PKAおよび/またはPKGの活性を調節するもの。
2.5 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤が(例えば、直接的または間接的に)PKAおよび/またはPKGの活性を増加させるもの。
2.6 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤の投与がcAMPおよび/またはcGMPのレベルを増加させるもの。
2.7 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤の投与が細胞内cAMPレベルを増加させ、該細胞内cAMPレベル増加が、神経線維を保護する、神経線維を再生させるまたは神経線維増殖(例えば、軸索再生)を促進するもの。
2.8 高い(例えば、慢性的に高い)細胞内カルシウムレベルと関係する疾患または障害を有する患者にPDE1阻害剤の有効量を投与することを含む、先の方法II(以下参照)のいずれかもの。
2.9 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を単独でまたは他の活性剤と組み合わせて投与するもの。
2.10 2.9の方法であって、ここで、活性剤がIGF(例えば、IGF−1)またはステロイドから選択されるもの。
2.11 先の方法II(以下参照)のいずれかであって、ここで、PNS疾患、障害または傷害がニューロパチー(例えば、末梢ニューロパチー、自律神経性ニューロパチーおよび単ニューロパチー)、坐骨神経痛手根管症候群多発ニューロパチー、糖尿病性ニューロパチー、帯状疱疹後神経痛および胸郭出口症候群からなる群から選択されるもの。

0052

他の態様において、本発明は方法IIIを提供し、ここで、方法IIIは、CNS疾患または障害を発症するリスクのある対象における該疾患または障害を予防するための組成物および方法を含み、方法は
1.)対象からCNSサンプルを得て;
2.)サンプルから細胞内カルシウムレベルを測定し;
3.)生物学的サンプルにおける細胞内カルシウムレベルを対照標準と比較し;
4.)対照標準と比較した細胞内カルシウムレベルに基づき、患者がCNS疾患または障害を発症するリスクがあるか否かを決定し;
5.)対象の細胞内カルシウムレベルに基づき、PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)を投与する(例えば、対照標準と比較して細胞内カルシウムレベルが上昇しているため、対象にPDE1阻害剤を投与する)
ことを含む。
例えば、方法IIIはまた次のものを含む。
3.1 方法IIIであって、ここで、サンプルが生物学的サンプルであるもの。
3.2 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、患者の細胞内カルシウムレベルが化学蛍光プローブを使用して測定されるもの。
3.3 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、患者の細胞内カルシウムレベルが、対照(例えば、対照標準)と比較して増加しているもの。
3.4 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を、対照(例えば、対照標準)と比較して高い細胞内カルシウムレベルを示す患者に投与するもの。
3.5 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤の投与がCNSおよび/またはPNS疾患または障害の発症を遅延または予防し、ここで、CNS疾患または障害は、高い(例えば、慢性的に高い)細胞内カルシウムレベルと相関するものであるもの。
3.6 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤の投与は、個体がCNSおよび/またはPNS疾患または障害を発症する可能性を減らし、ここで、CNSおよび/またはPNS疾患または障害は、高い(例えば、慢性的に高い)細胞内カルシウムレベルと相関するものである(例えば、方法I(以下参照)および方法II(以下参照)に挙げた疾患、障害または傷害のいずれか)もの。
3.7 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、方法は、所望により、患者のcAMPまたはcGMPの細胞内レベルを測定することを含むもの。
3.8 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を単独でまたは他の活性剤と組み合わせて投与するもの。
3.9 先の方法III(以下参照)のいずれかであって、ここで、PDE1阻害剤を、患者が、対照対象と比較して低いcAMPおよび/またはcGMPレベルを有するために、投与するもの。

0053

本発明の化合物は、ドーパミンおよび一酸化窒素(NO)のような環状ヌクレオチド合成のインデューサーの阻害またはレベル減少による、例えば、PDE1の発現増加またはcAMPおよびcGMPの発現減少の結果としての、cAMPおよびcGMP介在経路の破壊または損傷により特徴付けられる、疾患の処置に有用である。PDE1によりcAMPおよびcGMPの分解を予防し、それによりcAMPおよびcGMPの細胞内レベルを増加させることにより、本発明の化合物は、環状ヌクレオチド合成インデューサーの活性を増強する。

0054

他の態様において、本発明はまた処置方法を提供し、ここで、方法は、1以上の次の状態の処置のための有効量のPDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)を投与することを含む。
(i)パーキンソン病、レストレスレッグス、振戦ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病および薬剤誘発性運動障害を含む神経変性疾患;
(ii)うつ病、注意欠損障害、注意欠損多動障害双極性疾病、不安、睡眠障害、例えば、ナルコレプシー、認知機能障害、例えば、統合失調症の認知機能障害、認知症、トゥレット症候群自閉症脆弱X症候群覚醒剤退薬および薬物嗜癖を含む、精神障害
(iii)脳血管疾患、卒中、うっ血性心臓疾患高血圧肺高血圧、例えば、肺動脈性高血圧および引用により本明細書に包含させる国際出願番号PCT/US2014/16741号に記載のような心血管疾患および関連障害を含む性機能障害を含む、循環器および心血管障害
(iv)喘息慢性閉塞性肺疾患およびアレルギー性鼻炎、ならびに自己免疫性および炎症性疾患を含む呼吸器および炎症性障害
(v)女性性機能障害のようなプロゲステロン−シグナル伝達の増強により軽減し得る疾患;
(vi)精神病、緑内障または高眼内圧のような疾患または障害;
(vii)外傷性脳傷害
(viii)PDE1を発現する細胞における低レベルのcAMPおよび/またはcGMP(またはcAMPおよび/またはcGMPシグナル伝達経路阻害)により特徴付けられるあらゆる疾患または状態;および/または
(ix)ドーパミンD1受容体シグナル伝達活性減少により特徴付けられるあらゆる疾患または状態、
ここで、遊離または薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ形態の有効量の本発明の化合物(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)を、処置を必要とするヒトまたは動物患者に投与することを含む。

0055

ある面において、本発明は、ナルコレプシーを処置または予防する方法を提供する。この態様において、PDE1阻害剤(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)を唯一治療剤として使用してよいが、また他の活性剤と組み合わせてまたは併用投与に用いてもよい。それゆえに、本発明は、さらに、ナルコレプシーを処置する方法であって、治療有効量の
(i)PDE1阻害剤、例えば、本願発明化合物のいずれか(例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14のいずれか)および
(ii)例えば、(a)中枢神経系刺激剤アンフェタミンおよびアンフェタミン様化合物、例えば、メチルフェニデート右旋性アンフェタミン、メタンフェタミンおよびペモリン;(b)モダフィニル、(c)抗うつ剤、例えば、三環式剤(イミプラミンデシプラミンクロミプラミンおよびプロトリプチリンを含む)および選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルオキセチンおよびセルトラリンを含む);および/または(d)ガンマヒドロキシブチレート(GHB)から選択される、覚醒状態亢進するまたは睡眠を制御する化合物
を、遊離または薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ形態で、処置を必要とするヒトまたは動物患者に一緒に、逐次的にまたは同時に投与することを含む、方法を含む。

0056

他の面において、本発明は、さらに、有効量の遊離または薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ形態の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を、処置を必要とするヒトまたは動物患者に投与することを含む、プロゲステロンシグナル伝達の増強により軽減され得る状態を処置または予防する方法を提供する。プロゲステロンシグナル伝達の増強により改善され得る疾患または状態は、女性性機能障害、続発性無月経(例えば、運動性無月経無排卵閉経期閉経期症状甲状腺機能低下症)、月経前緊張症早産不妊症、例えば反復流産による不妊症、不整月経周期異常子宮出血骨粗鬆症自己免疫疾患、多発性硬化症、前立腺肥大前立腺癌および甲状腺機能低下症を含むが、これらに限定されない。例えば、プロゲステロンシグナル伝達を増強することにより、PDE1阻害剤を、子宮内皮への作用による卵着床増強および妊娠に対する免疫応答または低プロゲステロン機能により流産素因がある女性の妊娠維持の補助に使用し得る。例えば、ここに記載のような、新規PDE1阻害剤は、ホルモン補充療法の有効性増強にも有用であり得て、例えば、閉経後女性およびエストロゲン誘発子宮内膜増殖症および癌において、エストロゲン/エストラジオールエストリオールおよび/またはプロゲステロン/プロゲスチンと共に投与する。本発明の方法はまた、動物繁殖に、例えば、繁殖する非ヒト雌哺乳動物の性的受容性および/または発情の誘発にも有用である。

0057

この面において、PDE1阻害を、前記処置または予防方法において唯一の治療剤として使用してよいが、他の活性剤と組み合わせてまたは併用投与のために、例えばホルモン補充療法と組み合わせて使用してもよい。それゆえに、本発明は、さらに、プロゲステロンシグナル伝達の増強により改善し得る障害を処置する方法であって、治療有効量の
(i)PDE1阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物および
(ii)例えば、エストロゲンおよびエストロゲンアナログ(例えば、エストラジオール、エストリオール、エストラジオールエステル)およびプロゲステロンおよびプロゲステロンアナログ(例えば、プロゲスチン)から選択されるホルモン
を、遊離または薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ形態で、処置を必要とするヒトまたは動物患者に一緒に、逐次的にまたは同時に投与することを含む、方法を含む。

0058

本発明はまた細胞または組織と、PDE1活性を阻害するのに十分な量の遊離または薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ形態の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を接触させることを含む、該細胞または組織におけるドーパミンD1細胞内シグナル伝達活性を強化または増強する方法も提供する。

0059

本発明はまた、PDE1を阻害する、有効量の遊離または薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ形態の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を患者に投与することを含む、処置を必要とする患者におけるPDE1関連障害、ドーパミンD1受容体細胞内シグナル伝達経路障害またはプロゲステロンシグナル伝達経路の増強により軽減し得る障害を処置する方法も提供し、ここで、PDE1活性は、DARPP−32および/またはGluR1AMPA受容体のリン酸化を調節する。

0060

他の面において、本発明はまた眼科学的適合性の担体中の治療有効量の遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を、処置を必要とする患者の眼に局所投与することを含む、緑内障または高眼内圧を処置する方法も提供する。しかしながら、処置は、代替的に全身治療を含んでもよい。全身治療は、例えば、血流に直接到達し得る処置または経口投与方法を含む。

0061

本発明は、さらに、PDE1阻害剤を含む局所眼使用のための医薬組成物;例えば、眼科学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせてまたは関連して、遊離または眼科学的に許容される塩形態で本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を含む、眼溶液剤、懸濁液剤クリーム剤または軟膏剤を提供する。

0062

所望により、PDE1阻害剤(例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれか)を、緑内障または高眼内圧の処置に有用な第二剤と逐次的にまたは同時に投与してよい。2活性剤を投与するとき、各薬剤の治療有効量は、単剤療法としての活性に必要な量より低くてよい。したがって、閾値以下量(すなわち、単剤療法としての効果に必要なレベル未満の量)が治療に有効であると見なされ、また代替的に有効量として称され得る。事実、異なる作用機序および異なる副作用プロファイルを有する異なる薬剤の投与の利点は、いずれかまたは両剤の投与量および副作用を低減することならびに単剤療法としてのその活性を強化または増強することであり得る。

0063

本発明は、それゆえに、処置を必要とする患者に、有効量、例えば、閾値以下量の眼内圧下げることが知られる薬剤を、有効量、例えば、閾値以下量の遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物と同時に、一緒にまたは逐次的に投与することを含む、緑内障および高眼内圧から選択される状態を処置する方法を提供し、その結果、組み合わせにおける眼内圧を下げることが知られる薬剤の量およびPDE1阻害剤の量は、該状態の処置に有効である。

0064

ある面において、これらの薬剤の一方または方法を眼に局所的に投与する。それゆえに、本発明は、低用量の眼内圧を下げることが知られる薬剤を、有効量のPDE1阻害剤と同時に、一緒にまたは逐次的に投与することにより、緑内障または高眼内圧の処置の副作用を低減する方法を提供する。しかしながら、全身処置的投与のような局所投与以外の方法も利用し得る。

0065

PDE1阻害剤と組み合わせて使用するための任意の1種以上の付加的薬剤は、例えば、一般にプロスタグランジンピロカルピンエピネフリンまたは例えばチモロールでの局所ベータブロッカー処置の点眼剤ならびに全身性に投与される炭酸脱水酵素の阻害剤、例えばアセタゾラミドを含む、既存の薬物から選択され得る。フィゾスチグミンおよびエコチオパートのようなコリンエステラーゼ阻害剤も用いてよく、ピロカルピンと類似する効果を有する。現在緑内障処置に使用されるのは、それゆえに、例えば、
1.眼房水のぶどう膜強膜流出を増強する、ラタノプロスト(キサラタン)、ビマトプロスト(ルミガン)およびトラボプロスト(トラバタンズ)のようなプロスタグランジンアナログ。ビマトプロストはまた経線維柱帯房水流出も増加させる。
2.毛様体による眼房水産生を減少させる、チモロール、レボブノロール(ベタガン)およびベタキソロールのような局所ベータ−アドレナリン受容体アンタゴニスト
3. 房水産生減少およびぶどう膜強膜流出の二機能により作用する、ブリモニジン(アルファガン)のようなアルファ2−アドレナリンアゴニスト。
4. エピネフリンおよびジピベフリン(プロピン)のような低選択的交感神経刺剤は、小柱網およびおそらくぶどう膜強膜流出経路を通る眼房水の流出を、おそらくベータ2−アゴニスト作用により増加させる。
5. ピロカルピンのような縮瞳剤(副交感神経刺剤)は、毛様体筋肉の収縮、小柱網の収縮および房水流出増加を可能にすることにより、作用する。
6.ドルゾラミド(トルソプト)、ブリンゾラミド(エイゾプト)、アセタゾラミド(ダイアモックス)のような炭酸脱水酵素阻害剤は、毛様体における炭酸脱水酵素の阻害により、眼房水の分泌を減らす。
7. フィゾスチグミンはまた緑内障および胃排出遅延の処置にも使用される。

0066

例えば、本発明は、遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物および(i)プロスタノイド類、ウノプロストン、ラタノプロスト、トラボプロストまたはビマトプロスト;(ii)ブリモニジン、アプラクロニジンまたはジピベフリンのようなアルファアドレナリンアゴニストおよび(iii)ピロカルピンのようなムスカリンアゴニストから選択される薬剤を、薬学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせてまたは関連して含む、医薬組成物を提供する。例えば、本発明は、遊離または眼科学的に許容される塩形態の、本発明のPDE−1阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を、ビマトプロスト、アブリモジン、ブリモニジン、チモロールまたはこれらの組み合わせと共に、眼科学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせてまたは関連して含む、眼製剤を提供する。組み合わせの選択に加えて、しかしながら、当業者は、適切な選択的受容サブタイプアゴニストまたはアンタゴニストを選択できる。例えば、アルファアドレナリンアゴニストに関して、例えば、ブリモニジンのような、アルファ1アドレナリン受容体に選択的なアゴニストまたはアルファ2アドレナリン受容体に選択的なアゴニストを選択できる。ベータ−アドレナリン受容体アンタゴニストに関して、適切な治療適用により、β1またはβ2またはβ3のいずれかに選択的なアンタゴニストを選択できる。またM1〜M5のような特定の受容体サブタイプに選択的なムスカリンアゴニストも選択できる。

0067

PDE1阻害剤を、眼溶液剤、クリーム剤または軟膏剤を含む、眼組成物の形態で投与し得る。眼組成物は、さらに眼内圧低下剤を含み得る。

0068

さらに他の例において、開示するPDE1阻害剤を、ビマトプロスト眼溶液、ブリモニジンタートレート眼溶液またはブリモニジンタートレート/チモロールマレアート眼溶液であり得る、閾値以下量の眼内圧低下剤と組み合わせ得る。

0069

上記方法に加えて、PDE1阻害剤(例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれか)が、精神病、例えば、幻覚、偏執性または奇異妄想または解体した会話および思考のような精神病性症状により特徴付けられるあらゆる状態、例えば、統合失調症、統合失調感情障害統合失調症様障害、精神病性障害妄想性障害ならびに急性躁病エピソードおよび双極性障害におけるような躁病の処置に有用であることも、驚くべきことに発見した。何らかの理論に縛られることを意図しないが、クロザピンのような定型および非定型抗精神病剤は、主に、ドーパミンD2受容体でアンタゴニスト活性を有すると考えられる。しかしながら、PDE1阻害剤の主な作用は、ドーパミンD1受容体でのシグナル伝達増強である。D1受容体シグナル伝達の増強により、PDE1阻害剤は、種々の脳領域、例えば側坐核神経細胞および前頭前野皮質におけるNMDA受容体機能を増加できる。この機能の有象かは、例えばNR2Bサブユニットを含むNMDA受容体で見ることができ、例えば、キナーゼのSrcおよびタンパク質キナーゼAファミリーの活性化を介して起こり得る。

0070

それゆえに、本発明は、処置を必要とする患者に、治療有効量の遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明のホスホジエステラーゼ−1(PDE1)阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を投与することを含む、精神病、例えば、統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様障害、精神病性障害、妄想性障害ならびに急性躁病エピソードおよび双極性障害におけるような躁病の処置の新規方法を提供する。

0071

PDE1阻害剤を、前記処置または予防方法において唯一の治療剤として使用してよいが、また他の活性剤と組み合わせてまたは併用投与に用いてもよい。それゆえに、本発明は、さらに、精神病、例えば、統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様障害、精神病性障害、妄想性障害または躁病を処置する方法であって、治療有効量の
(i)遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明のPDE1阻害剤;および
(ii)抗精神病剤、例えば、
定型抗精神病剤、例えば、
ブチロフェノン類、例えばハロペリドール(ハルドル、セレネース)、ドロペリドール(ドロレプタン);
フェノチアジン類、例えば、クロルプロマジン(ソラジン、ラーガクティル)、フルフェナジン(Prolixin)、ペルフェナジン(トリラホン)、プロクロルペラジン(コンパジン)、チオリダジン(Mellaril、メレリル)、トリフロペラジン(ステラジン)、メソリダジン、ペリシアジンプロマジントリフルプロマジン(Vesprin)、レボメプロマジン(Nozinan)、プロメタジン(フェネルガン)、ピモジド(オーラップ);
チオキサンテン類、例えば、クロルプロチキセンフルペンチキソール(Depixol、フルアンキソール)、チオチキセン(Navane)、ズクロペンチキソール(クロピキソール、アキュフェーズ);
非定型抗精神病剤、例えば、
クロザピン(クロザリル)、オランザピン(ジプレキサ)、リスペリドン(リスパダール)、クエチアピン(セロエル)、ジプラシドン(Geodon)、アミスルピリド(Solian)、パリペリドン(インヴェガ)、アリピプラゾール(エビリファイ)、ビフェプルノックスノルクロザピン、
を、遊離または薬学的に許容される塩形態で、処置を必要とする患者に一緒に、逐次的にまたは同時に投与することを含む、方法を含む。

0072

特定の態様において、本発明の化合物は、統合失調症の処置または予防に特に有用である。

0073

遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明の化合物は、パーキンソン病、統合失調症、ナルコレプシー、緑内障および女性性機能障害の処置に特に有用である。

0074

さらに他の面において、本発明は、処置を必要とする患者の眼に、有効量のプロスタグランジンアナログ、例えば、ビマトプロストを、有効量の遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明のPDE1阻害剤と一緒に、逐次的にまたは同時に投与することを含む、
睫毛延ばすまたは生長を増強する方法を提供する。

0075

さらなる他の面において、本発明は、処置を必要とする患者に、治療有効量の遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明のPDE1阻害剤、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を投与することを含む、外傷性脳傷害を処置または予防する方法を提供する。外傷性脳傷害(TBI)は、限局性および汎発性脳傷害の両者を含む、一次傷害ならびに二次傷害を包含する。二次傷害は、炎症性応答により惹起または悪化し、最初の(一次)傷害の後に進行する、別々の細胞内過程(例えば、活性酸素種グルタミン酸受容体過剰刺激、カルシウムの過剰流入および炎症性上方制御による毒性)に起因する、生物学的応答の複数の、平衡した、相互作用的および相互依存カスケードである。

0076

本発明はまた
(i)例えば先に示したあらゆる方法またはあらゆる疾患または状態の処置に使用するための、遊離または薬学的に許容される塩形態の、前記の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物、
(ii)先に示したあらゆる疾患または状態の処置のための、遊離または薬学的に許容される塩形態の、前記の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物の(医薬の製造における)使用、
(iii)遊離または薬学的に許容される塩形態の、前記の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせてまたは関連して含む、医薬組成物および
(iv)先に示したあらゆる疾患または状態の処置に使用するための、遊離または薬学的に許容される塩形態の、前記の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせてまたは関連して含む、医薬組成物
を提供する。

0077

それゆえに、本発明は、次の疾患の1異常の処置または予防処置のための、遊離または薬学的に許容される塩形態の、前記の本発明の化合物、例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれかの化合物または医薬組成物形態中の本発明の化合物の(医薬の製造における)使用を提供する:パーキンソン病、レストレスレッグス、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病および/または薬剤誘発性運動障害;うつ病、注意欠損障害、注意欠損多動障害、双極性疾病、不安、睡眠障害、ナルコレプシー、認知機能障害、例えば、統合失調症の認知機能障害、認知症、トゥレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、覚醒剤退薬および/または薬物嗜癖;脳血管疾患、卒中、うっ血性心臓疾患、高血圧、肺高血圧、例えば、肺動脈性高血圧および/または性機能障害;喘息、慢性閉塞性肺疾患および/またはアレルギー性鼻炎、ならびに自己免疫性および炎症性疾患;および/または女性性機能障害、運動性無月経、無排卵、閉経期、閉経期症状、甲状腺機能低下症、月経前緊張症、早産、不妊症、不整月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、甲状腺機能低下症および/またはエストロゲン誘発子宮内膜増殖症および/または癌;および/またはPDE1を発現する細胞における低レベルのcAMPおよび/またはcGMP(またはcAMPおよび/またはcGMPシグナル伝達経路阻害)および/またはドーパミンD1受容体シグナル伝達活性低減により特徴付けられるあらゆる疾患または状態;および/またはプロゲステロンシグナル伝達の増強により改善し得るあらゆる疾患または状態。

0078

本発明はまた
a)緑内障、高眼内圧、
b)精神病、例えば、幻覚、偏執性または奇異な妄想または解体した会話および思考のような精神病性症状により特徴付けられるあらゆる状態、例えば、統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様障害、精神病性障害、妄想性障害ならびに急性躁病エピソードおよび双極性障害におけるような躁病、
c)外傷性脳傷害および/または
d)中枢および末梢変性障害、特に炎症要素を伴うもの
の1以上の処置または予防処置のための、遊離または薬学的に許容される塩形態の本発明の化合物の(医薬の製造における)使用も提供する。

0079

用語“本発明の化合物”または“本発明のPDE1阻害剤”は、ここに開示する任意かつすべての化合物、例えば、式Vの化合物または1.1〜1.14を含む。

0080

用語“処置”および“処置する”は、疾患の症状の予防および処置または改善ならびに疾患原因の処置を包含するとして適宜理解。

0081

処置方法に関して、ここで使用する用語“治療有効量”は、CNSまたはPNS疾患、障害または傷害の病理学的影響を処置または改善するのに十分な薬物(例えば、PDE1阻害剤)の量をいう。例えば、PDE1阻害剤の治療有効量は、例えば、cAMPまたはcGMPの細胞内レベル増加、カルシウムの細胞内レベル低減および/または神経再生増加に十分な量であり得る。適当であれば、治療有効量はまたCNSまたはPNS疾患または障害の発症の遅延または予防に必要なPDE1阻害剤の量でもあり得る。

0082

用語“患者”または“対象”は、ヒトまたは非ヒト(すなわち、動物)患者をいう。特定の態様において、本発明は、ヒトおよび非ヒト患者の両者を含む。他の態様において、本発明は、非ヒト患者を含む。他の態様において、本用語は、ヒト患者を含む。

0083

ここで使用する用語“対照対象”は、CNSまたはPNS障害、症候群、疾患、状態および/または症状を有しないおよび/または有することが疑われない任意のヒトまたは非ヒト生物をいう。ここで使用する用語“対照標準”は、先の測定であって、対照対象または対照対象集団からの結果の取得をいう。他の面において、用語“対照標準”は、先の測定であって、患者がCNSまたはPNS障害、症候群、疾患、状態および/または症状を発症する前の結果の取得をいう。

0084

ここで使用する用語“生物学的サンプル”は、例えば、生物、体液老廃物、細胞またはそれの細胞の一部、細胞株生検組織培養または細胞内カルシウム、cAMPまたはcGMPレベルを含む他の源から得られる、生物学的物質を含むあらゆるサンプルを含み得る。

0085

神経原性因子”は、因子または試薬非存在下の神経発生の量または程度または性質と比較して、インビボまたはエクスビボまたはインビトロで、神経発生の量または程度または性質を促進、刺激または他に増加できる化学因子または試薬をいう。

0086

ここで使用する“CNS傷害”は、例えば、単麻痺両麻痺対麻痺片麻痺および四肢麻痺、神経増殖性障害または神経障害性疼痛症候群を含む、網膜神経節細胞への損傷、外傷性脳傷害、卒中関連傷害、脳動脈瘤関連傷害、脊髄傷害または外傷を含み得る。ここで使用する“PNS傷害”は、例えば、脊髄または脳神経の損傷をいい、この損傷は、病変またはある急性または慢性外傷を含み得る。

0087

遊離または薬学的に許容される塩形態の、前記の本発明の化合物(例えば、式Vまたは1.1〜1.14のいずれか)は、唯一の治療剤として使用してよいが、他の活性剤と組み合わせてまたは併用投与のために使用してもよい。

0088

本発明の実施に際して用いる投与量は、例えば処置する特定の疾患または状態、用いる特定の本発明の化合物、投与方法および所望の治療により、当然変わる。本発明の化合物は、経口、非経腸経皮または吸入を含む、任意の適当な経路で投与してよいが、好ましくは経口投与する。一般に、例えば、前記疾患の処置の満足いく結果が、約0.01〜2.0mg/kgの程度の投与量の経口投与で得られることが示される。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて、経口投与の指示される1日量は、したがって約0.75〜150mgの範囲であり、好都合には1日1回または2〜4回の分割量でまたは持続放出形態で投与する。ゆえに、経口投与の単位投与形態は、例えば約0.2〜75mgまたは150mg、例えば約0.2または2.0〜50mg、75mgまたは100mgの本発明の化合物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含み得る。

0089

本発明の化合物を含む医薬組成物は、製剤分野で知られる慣用の希釈剤または添加物および技術を使用して、製造し得る。それゆえに、経口投与形態は、錠剤カプセル剤溶液剤、懸濁液剤などを含み得る。

0090

実施例1
7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−3−(4−フルオロフェニルアミノ)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



(a) 7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(8.43g、29.4mmol)、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−ピリジン(6.0g、29.4mmol)およびK2CO3(4.07g、29.4mmol)のDMF(100mL)懸濁液を、室温で一夜撹拌する。溶媒を減圧下除去する。得られた残渣を水(150mL)およびヘキサン(25mL)で処理する。混合物を室温で1時間撹拌し、濾過する。フィルターケーキを水で3回(3×50mL)洗浄し、減圧下乾燥させて、13gの粗製生成物(収率:97%)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用する。MS (ESI) m/z 454.2 [M+H]+

0091

(b) 5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
TFA(50mL)を、7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(13g、28.7mmol)の塩化メチレン(80mL)懸濁液に添加して、黄褐色溶液を得て、TFMSA(4mL)を添加する。反応混合物を室温で一夜撹拌する。溶媒を減圧下除去する。得られた残渣を水(150mL)で処理し、0℃に冷却し、28%水酸化アンモニウム(約35mL)でpH8〜9に調節する。濾過後、得られた固体を水で3回(3×50mL)洗浄し、減圧下乾燥させて、12.8gの粗製生成物(粗収率:134%)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用する。MS (ESI) m/z 334.1 [M+H]+

0092

(c) 6−クロロ−5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン
5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(8.5g、25.5mmol)をPOCl3(300mL)に懸濁し、還流するまでゆっくり加熱する。混合物を30時間還流させた後、POCl3を減圧下除去する。得られた残渣を水(300mL)で処理し、0℃に冷却し、28%水酸化アンモニウム(約30mL)でpH8〜9に調節する。濾過後、得られた固体を水で5回(5×50mL)洗浄し、減圧下乾燥させて、8.6gの粗製生成物(粗収率:96%)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用する。MS (ESI) m/z 352.1 [M+H]+

0093

(d) 6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン
6−クロロ−5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン(4.0g、11mmol)、2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール(6.5mL、71mmol)およびDIPEA(3.4mL、20mmol)のDMA(20mL)中の混合物を、130℃で1時間加熱する。溶媒を減圧下除去する。得られた残渣を水(200mL)で処理する。濾過後、フィルターケーキを水で2回(2×50mL)洗浄し、減圧下乾燥させて、3.7gの粗製生成物(粗収率:80%)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用する。MS (ESI) m/z 405.2 [M+H]+

0094

(e) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
塩化チオニル(756μL、10.4mmol)を、粗製の6−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イルアミノ)−5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン(4.2g、10.4mmol)のDMF(84mL)溶液に滴下する。反応混合物を室温で20分撹拌する。水(5mL)を添加して、反応停止させる。溶媒を減圧下除去する。得られた残渣を塩化メチレンで処理し、5%NaHCO3水溶液で3回洗浄する。有機相蒸発乾固して、6.1gの粗製生成物(粗収率:152%)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用する。MS (ESI) m/z 387.2 [M+H]+

0095

(f) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−3−クロロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
1.0M LiHMDS(55.4mL、55.4mmol)のTHF溶液を、粗製の7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(4.6g、11.9mmol)およびヘキサクロロエタン(2.58g、10.9mmol)の塩化メチレン(130mL)溶液に、0℃で滴下する。反応混合物を0℃で30分撹拌し、水(100mL)および塩化メチレン(150mL)で反応停止させる。有機相を水で3回(3×70mL)洗浄し、蒸発乾固する。得られた粗製の生成物中性酸化アルミニウムカラムで精製して、1.5gの純粋生成物を得る(HPLC純度:96%;収率:30%)。MS(ESI) m/z 421.1 [M+H]+

0096

(g) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−3−(4−フルオロフェニルアミノ)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−3−クロロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(550mg、1.31mmol)、4−フルオロベンズエナミン(125μL、1.31mmol)および炭酸カリウム(361mg、2.61mmol)のtert−アミルアルコール(3mL)溶液をアルゴン脱気し、キサントホス(15mg、0.026mmol)およびPd2(dba)3(12mg、0.013mmol)を添加する。懸濁液を再び脱気し、110℃までゆっくり加熱する。反応混合物を、110℃で、アルゴン下、一夜撹拌する。さらなるPd2(dba)3(12mg)およびキサントホス(15mg)を添加する。完全な変換のために、反応物を110℃でさらに24時間加熱する。一般的な後処理後、粗製の生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、352mgの最終生成物ベージュ色固体として得る(HPLC純度:97.4%;収率:54%)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d) δ 8.68 (dt, J = 4.7, 1.3 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.74 (td, J = 7.7, 1.8 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.23 (ddd, J = 7.4, 4.8, 1.2 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.00 - 6.93 (m, 2H), 6.94 - 6.87 (m, 2H), 6.79 (s, 1H), 4.90 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.35 (s, 3H), 1.40 (s, 6H). MS(ESI) m/z 496.2 [M+H]+

0097

実施例1の化合物は、PDE1に対する良好な選択性を示し、PDE活性を5nM以下のIC50値で阻害する。

0098

実施例2
7,8−ジヒドロ−2−(4−(6−フルオロピリジン−2−イル)ベンジル)−3−(4−フルオロフェニルアミノ)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



合成法は実施例1に準じ、ここで、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−6−フルオロピリジンを、工程(a)で2−(4−(クロロメチル)フェニル)−ピリジンの代わりに添加する。最終生成物は、灰白色固体として得られる(HPLC純度:99%)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d) δ 7.89 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.83 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 7.58 (dd, J = 7.5, 2.3 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.00 - 6.84 (m, 6H), 4.91 (s, 2H), 3.76 (s, 2H), 3.39 (s, 3H), 1.47 (s, 6H). MS(ESI) m/z 514.3 [M+H]+

0099

実施例3
7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−3−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



(a) 2−(4−ブロモベンジル)−7,8−ジヒドロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
表題化合物を、実施例1の工程(a)〜工程(e)で記載したものに準じる方法を使用して合成し、ここで、1−ブロモ−4−(ブロモメチル)ベンゼンを、工程(a)で、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−ピリジンの代わりに添加した。MS(ESI) m/z 388.1 [M+H]+

0100

(b) 2−(4−フェノキシベンジル)−7,8−ジヒドロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
2−(4−ブロモベンジル)−7,8−ジヒドロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(118g、304mmol)、続いて、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン(7mL、33.5mmol)およびCuCl(15g、152mmol)を、フェノール(57g、606mmol)および炭酸セシウム(200g、614mmol)のNMP(900mL)懸濁液に添加する。反応混合物を、窒素雰囲気下、120℃で10時間加熱する。反応完了後、混合物を水(4L)で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を蒸発乾固する。得られた粗製の生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、103gの生成物を得る(収率:84%)。MS(ESI) m/z 402.2 [M+H]+

0101

(c) 7,8−ジヒドロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
TFA(600mL)を、2−(4−フェノキシベンジル)−7,8−ジヒドロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(103g、257mmol)の塩化メチレン(210mL)懸濁液に添加して、黄褐色溶液を得て、TFMSA(168mL)を添加する。反応混合物を、室温で、出発物質が消失するまで撹拌する。反応混合物を、冷水(3L)に注加する。濾過後、フィルターケーキを水で2回洗浄し、水酸化アンモニウム水溶液塩基性化し、続いて酢酸エチルを撹拌しながら添加する。沈殿した固体を濾過し、水で3回、酢酸エチルで2回およびメタノールで1回連続的に洗浄し、減圧下乾燥させて、45gの生成物を得る(収率:80%)。MS(ESI) m/z 220.2 [M+H]+

0102

(d) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
7,8−ジヒドロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(1.5g、6.84mmol)、2−(4−(ブロモメチル)フェニル)ピリジン(1.7g、6.84mmol)およびK2CO3(2.83g、20.5mmol)のDMF(60mL)懸濁液を、室温で2〜3日撹拌する。溶媒を減圧下除去する。得られた残渣を水(100mL)で処理し、音波処理し、濾過する。フィルターケーキを減圧下乾燥させて、2.19gの粗製生成物(収率:83%)を得て、これをさらに精製することなく次工程で使用する。MS(ESI) m/z 387.1 [M+H]+

0103

(e) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−3−クロロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
1.0M LiHMDS(3.0mL、3.0mmol)のTHF溶液を、粗製の7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(1.16g、3.0mmol)およびヘキサクロロエタン(2.13g、9.0mmol)の塩化メチレン(30mL)溶液に滴下する。反応混合物を室温で90分撹拌し、冷水(200mL)で反応停止させる。混合物を塩化メチレンで3回(50mL×3)抽出し、合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、減圧下蒸発乾固する。得られた残渣を中性酸化アルミナカラムで精製して、960mgの純粋生成物を灰白色固体として得る(HPLC純度:96.8%;収率:76%)。MS(ESI) m/z 421.2 [M+H]+

0104

(f) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−3−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−3−クロロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(230mg、0.546mmol)、3,4−ジフルオロベンズエナミン(106mg、0.821mmol)および炭酸カリウム(300mg、2.17mmol)のtert−アミルアルコール(2.8mL)溶液をアルゴンで脱気し、キサントホス(26mg、0.045mmol)およびPd2(dba)3(20mg、0.022mmol)を添加する。懸濁液を再び脱気し、110℃に加熱する。反応混合物を、110℃で、アルゴン下、一夜撹拌する。一般的な後処理後、粗製の生成物を、塩基性酸アルミナカラムで精製して、194mgの最終生成物をベージュ色固体として得る(HPLC純度:99%;収率:69%)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d) δ 8.69 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.76 (td, J = 7.8, 1.6 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.26 - 7.17 (m, 2H), 7.15 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.03 (m, 1H), 6.69 (m, 1H), 6.60 (m, 1H), 5.05 (s, 2H), 3.79 (s, 2H), 3.29 (s, 3H), 1.47 (s, 6H). MS(ESI) m/z 514.2 [M+H]+

0105

実施例4
7,8−ジヒドロ−2−(4−(ピリジン2−イル)ベンジル)−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニルアミノ)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



合成法は実施例3に準じ、ここで、4−フルオロ−3−メチルベンズエナミンを、工程(f)で、3,4−ジフルオロベンズエナミンの代わりに添加した。最終生成物は、灰白色固体として得られる(HPLC純度:97%)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d) δ 8.70 (ddd, J = 4.8, 1.9, 1.0 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.77 (td, J = 7.7, 1.9 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.06 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.97 - 6.86 (m, 2H), 6.81 - 6.69 (m, 2H), 4.91 (s, 2H), 3.81 (s, 2H), 3.40 (s, 3H), 2.13 (d, J = 1.4 Hz, 3H), 1.49 (s, 6H). MS(ESI) m/z 510.2 [M+H]+

0106

実施例5
7,8−ジヒドロ−2−(4−(5−フルオロピリジン2−イル)ベンジル)−3−エチル−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



(a) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(5−フルオロピリジン2−イル)ベンジル)−3−クロロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
表題化合物を、実施例1の工程(a)〜(f)に記載のものに準じる方法を使用して製造し、ここで、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−5−フルオロピリジンを、工程(a)で、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−ピリジンの代わりに添加した。MS(ESI) m/z 439.2 [M+H]+

0107

(b) 7,8−ジヒドロ−2−(4−(5−フルオロピリジン2−イル)ベンジル)−3−エチル−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン
エチルマグネシウムブロマイド(エーテル中3.0M、3mL)を、ZnCl2(1.2g、8.8mmol)を含む反応バイアルに、0℃でアルゴン下滴下する。混合物を室温で20分撹拌し、−78℃に冷却する。9−メトキシ−9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(ヘキサン中1.0M、8mL)を滴下する。添加完了後、混合物を室温で40分撹拌する。7,8−ジヒドロ−2−(4−(5−フルオロピリジン2−イル)ベンジル)−3−クロロ−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン(352mg、0.8mmol)の無水DMF(15mL)溶液、続いて2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(S−Phos、38mg)および酢酸パラジウム(13mg)を混合物にゆっくり添加する。反応バイアルを密閉し、室温で30分撹拌し、100℃で4日加熱する。混合物を水(150mL)で希釈し、ジクロロメタン(60mL×3)で抽出する。合わせた有機相を減圧下蒸発乾固する。残渣を逆相C18カラムを備えた半分取HPLCシステムで、16にわたる0.1%ギ酸含有水中の0〜26%アセトニトリル勾配を使用して精製して、177mgの生成物を、淡黄色固体として得る(HPLC純度:99.5%;収率:51%)。1H NMR(500MHz,クロロホルム-d) δ 8.53 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.69 (dd, J = 8.8, 4.2 Hz, 1H), 7.47 (td, J = 8.4, 2.9 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 5.29 (s, 2H), 3.73 (s, 2H), 3.41 (s, 3H), 2.95 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.42 (s, 6H), 1.18 (t, J = 7.5 Hz, 3H). MS(ESI) m/z 433.3 [M+H]+

0108

実施例6
7,8−ジヒドロ−2−(4−(6−フルオロピリジン2−イル)ベンジル)−3−エチル−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



表題化合物を、実施例5に記載するものに準じる方法を使用して製造し、ここで、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−6−フルオロピリジンを、工程(a)で2−(4−(クロロメチル)フェニル)−5−フルオロピリジンの代わりに添加した。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ 7.98 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.84 (m, 1H), 7.59 (dd, J = 7.5, 2.4 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.4 Hz, 3H), 6.87 (dd, J = 8.1, 3.0 Hz, 1H), 5.28 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.38 (s, 3H), 2.94 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.40 (s, 6H), 1.17 (t, J = 7.5 Hz, 3H). MS(ESI) m/z 433.2 [M+H]+

0109

実施例5の化合物は、PDE1に対する良好な選択性を示し、PDE活性を30nM以下のIC50値で阻害する。

0110

実施例7
7,8−ジヒドロ−2−(4−(5−フルオロピリジン2−イル)ベンジル)−3−プロピル−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



表題化合物を、実施例5に記載するものに準じる方法を使用して製造し、ここで、プロピルマグネシウムブロマイドを、工程(b)で、エチルマグネシウムブロマイドの代わりに添加した。MS(ESI) m/z 447.2 [M+H]+

0111

実施例7の化合物は、PDE1に対する良好な選択性を示し、PDE活性を15nM以下のIC50値で阻害する。

0112

実施例8
7,8−ジヒドロ−2−(4−(6−フルオロピリジン2−イル)ベンジル)−3−プロピル−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



表題化合物を、実施例5に記載するものに準じる方法を使用して製造し、ここで、プロピルマグネシウムブロマイドを、工程(b)において、エチルマグネシウムブロマイドの代わりに添加し、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−6−フルオロピリジンを、工程(a)において、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−5−フルオロピリジンの代わりに添加した。MS(ESI) m/z 447.2 [M+H]+

0113

実施例9
7,8−ジヒドロ−2−(4−クロロベンジル)−3−(4−フルオロフェニルアミノ)−5,7,7−トリメチル−[2H]−イミダゾ−[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン



表題化合物を、実施例1に記載するものに準じる方法を使用して製造し、ここで、1−クロロ−4−(クロロメチル)ベンゼンを、工程(a)において、2−(4−(クロロメチル)フェニル)−ピリジンの代わりに添加した。MS(ESI) m/z 453.2 [M+H]+

0114

実施例9の化合物は、PDE1に対する良好な選択性を示し、PDE活性を5nM以下のIC50値で阻害する。

0115

実施例10:IMAPホスホジエステラーゼアッセイキットを使用するインビトロでのPDEIB阻害測定
ホスホジエステラーゼIB(PDEIB)は、環状グアノシンモノホスフェート(cGMP)を5’−グアノシンモノホスフェート(5’−GMP)に変換する、カルシウム/カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼ酵素である。PDEIBはまた蛍光分子cGMP−フルオレセインのような修飾cGMP基質を、対応するGMP−フルオレセインにも変化できる。cGMP−フルオレセインからのGMP−フルオレセインの産生を、例えば、IMAP(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)固定化金属親和性粒子試薬を使用して定量できる。

0116

簡潔には、IMAP試薬は、GMP−フルオレセインに見られ、cGMP−フルオレセインに見られない遊離5’−ホスフェートに、高親和性で結合する。得られたGMP−フルオレセイン−IMAP複合体は、cGMP−5フルオレセインより大きい。大きな、ゆっくり転回する複合体に拘束された小フルオロフォアは、それらが蛍光を発するとき放射する光子が、蛍光の励起に使用した光子と同じ偏光を保持するため、非結合フルオロフォアと区別できる。

0117

ホスホジエステラーゼアッセイにおいて、IMAPに結合され得ず、それゆえにほとんど蛍光偏光を保持しないcGMP−フルオレセインは、GMPフルオレセインに変換され、これは、IMAPと結合したとき、蛍光偏光の大きな増加(Δmp)を生じる。ホスホジエステラーゼ阻害は、それゆえに、Δmpの減少として検出される。

0118

酵素アッセイ
材料:Molecular Devices(Sunnyvale, CA)から入手可能なIMAP試薬(反応緩衝液結合緩衝液FL−GMPおよびIMAPビーズ)以外、全化学物質はSigma-Aldrich(St. Louis, MO)から入手可能である。

0119

アッセイ:次のホスホジエステラーゼ酵素を使用し得る:3’,5’−環状ヌクレオチド特異的ウシ脳ホスホジエステラーゼ(Sigma, St. Louis, MO)(主にPDEIB)および当業者により、例えば、HEKまたはSF9細胞で産生され得る、組み換え完全長ヒトPDElAおよびPDE1B(それぞれr−hPDElAおよびr−hPDElB)。PDEl酵素を、50%グリセロールで2.5U/mLに再構成した。1単位の酵素は、pH7.5で、30℃で、1分あたり1.0μmolの3’,5’−cAMPを5’−AMPに加水分解する。1部の酵素を1999部の反応緩衝液(30μM CaCl2、10U/mLのカルモジュリン(Sigma P2277)、10mM Tris−HCl pH7.2、10mM MgCl2、0.1%BSA、0.05%NaN3)に添加して、最終濃度1.25mU/mLとする。99μLの希釈酵素溶液を、平底96ウェルポリスチレンプレートの各ウェルに添加し、それに100%DMSOに溶解した1μLの試験化合物を添加する。化合物を混合し、酵素と10分、室温でプレインキュベートする。

0120

FL−GMP変換反応を、4部の酵素・阻害剤混合物と、1部の基質溶液(0.225μL)を、384ウェルマイクロタイタープレートで合わせることにより開始させる。反応物を、暗所で室温で15分インキュベートする。60μLの結合試薬(消泡剤の1:1800希釈物を補った結合緩衝液中IMAPビーズの1:400希釈物)を、384ウェルプレートの各ウェルに添加することにより、反応を停止させる。プレートを、室温で1時間インキュベートして、IMAP結合を完了させ、Envisionマルチモードマイクロプレートリーダー(PerkinElmer, Shelton, CT)に入れて、蛍光偏光(Δmp)を測定する。

0121

Δmp減少として測定されるGMP濃度減少は、PDE活性の阻害の指標である。IC50値を、0.0037nM〜80,000nM範囲の8〜16濃度の化合物の存在下、酵素活性を測定し、次いで、濃度対AmPをプロットすることにより決定し、これは、IC50値を、非線形回帰ソフトウェア(XLFit; IDBS, Cambridge, MA)を使用して概算することを可能にする。

0122

実施例1〜9の種々の化合物は、本アッセイでPDE1に対する良好な選択性を示し、50nM以下のIC50値でPDE1を阻害できる。

0123

実施例11
本発明の選択的PDE1阻害剤は、ヒトミクロソーム定性アッセイでミクロソーム安定性を示す。前記選択的PDE1阻害剤は、0.01未満のK値を示し、約100〜1800分のT1/2の半減期を示す。

0124

実施例12
本発明の選択的PDE1阻害剤は、血液−脳関門を通過する能力を示す。適当なマウスモデルで10mg/kg注射後、前記選択的PDE1阻害剤は、注射約0.5時間以内に、約3μMで検出可能である。

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