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課題・解決手段

本発明は、抗増殖性活性を有する新規ベンゾジアゼピン誘導体に関し、より詳細には、式(I)〜(VI)の新規のベンゾジアゼピン化合物に関する。本発明はまた、細胞結合剤と連結したベンゾジアゼピン化合物のコンジュゲートを提供する。本発明はさらに、本発明の化合物またはコンジュゲートを使用する、哺乳類において異常細胞増殖阻害するまたは増殖性障害治療するのに有用な組成物及び方法を提供する。

概要

背景

ベンゾジアゼピン誘導体は、様々な障害治療に有用な化合物であり、抗てんかん薬イミダゾ[2,1−b][1,3,5]ベンゾチアジアゼピン、米国特許第4,444,688号、米国特許第4,062,852号)、抗菌薬ピリミド[1,2−c][1,3,5]ベンゾチアジアゼピン、GB1476684)、利尿薬及び降圧薬ピロロ(1,2−b)[1,2,5]ベンゾチアジアゼピン5,5ジオキシド、米国特許第3,506,646号)、脂質低下薬(WO03091232)、抗うつ薬(米国特許第3,453,266号)、骨粗鬆症薬(JP2138272)などの医薬を含む。

ベンゾジアゼピン誘導体、例えば、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、(N−2−イミダゾリルアルキル置換1,2,5−ベンゾチアジアゼピン−1,1−ジオキシド、米国特許第6,156,746号)、ベンゾピリドまたはジピリドチアジアゼピン(WO2004/069843)、ピロロ[1,2−b][1,2,5]ベンゾチアジアゼピン及びピロロ[1,2−b][1,2,5]ベンゾジアゼピン誘導体(WO2007/015280)、トマイマイシン誘導体(例えば、ピロロ[1,4]ベンゾジアゼピン)、例えばWO00/12508、WO2005/085260、WO2007/085930、及びEP2019104に記載されるものなどは抗腫瘍剤として作用することが、動物腫瘍モデルで示されている。ベンゾジアゼピンはまた、細胞増殖及び分化に影響することが既知である(Kamal A.,et al.,Bioorg Med Chem.2008 Aug 15;16(16):7804−10(及びその中で引用される参照文献);Kumar R,Mini Rev Med Chem.2003 Jun;3(4):323−39(及びその中で引用される参照文献);Bednarski J J,et al.,2004;Sutter A.P,et al.,2002;Blatt N B,et al.,2002),Kamal A.et al.,Current Med.Chem.,2002;2;215−254,Wang J−J.,J.Med.Chem.,2206;49:1442−1449,Alley M.C.et al.,Cancer Res.2004;64:6700−6706,Pepper C.J.,Cancer Res 2004;74:6750−6755,Thurston D.E.and Bose D.S.,Chem Rev 1994;94:433−465、及びTozuka,Z.,et al.,Journal of Antibiotics,(1983)36;1699−1708。PBDの一般構造は、米国公開番号第20070072846号に記載されている。PBDは、それらの芳香族A環及びピロロC環の両方における置換基個数、種類、及び位置、ならびにC環の飽和度が様々である。PBDは、副溝付加物を形成しDNAを架橋することができるため、DNAプロセシング干渉することが可能であり、したがって、抗増殖剤として使用される場合がある。

臨床試験に入った最初のピロロベンゾジアゼピンであるSJG−136(NSC694501)は、DNA鎖間架橋を引き起こす強力な細胞障害性剤である(S.G Gregson et al.,2001,J.Med.Chem.,44:737−748;M.C.Alley et al.,2004,Cancer Res.,64:6700−6706;J.A.Hartley et al.,2004,Cancer Res.,64:6693−6699;C.Martin et al.,2005,Biochemistry.,44:4135−4147;S.Arnould et al.,2006,Mol.Cancer Ther.,5:1602−1509)。SJG−136の第I相臨床評価の結果から、この薬物は、極めて低用量で毒性があることが明らかになった(最大耐量45μg/m2、血管漏出症候群末梢性浮腫肝臓毒性、及び疲労をはじめとする複数の副作用が認められた)。全ての用量で、循環リンパ球におけるDNA損傷が認められた(D.Hochhauser et al.,2009,Clin.Cancer Res.,15:2140−2147)。したがって、毒性がより低く、さらに様々な増殖性疾患の状態、例えば癌の治療になお治療効果のある改善されたベンゾジアゼピン誘導体が必要とされている。

概要

本発明は、抗増殖性活性を有する新規のベンゾジアゼピン誘導体に関し、より詳細には、式(I)〜(VI)の新規のベンゾジアゼピン化合物に関する。本発明はまた、細胞結合剤と連結したベンゾジアゼピン化合物のコンジュゲートを提供する。本発明はさらに、本発明の化合物またはコンジュゲートを使用する、哺乳類において異常細胞増殖を阻害するまたは増殖性障害を治療するのに有用な組成物及び方法を提供する。なし

目的

本発明の1つの目的は、以下の式:



























または







(式中、
L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、以下の式:
−Z1−P−Z2−Rx−J(A)
により表され、その他の2つは、同じであるか異なっていて、独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニルアルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲングアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NR’COR’’、−SR、−SOR’、−SO2R’、−SO3H、−OSO3H、−SO2NR’R’’、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’から選択され、
Z1及びZ2のうち一方は−C(=O)−であり、他方は−NR5−であり、
Pは、アミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり;
Rxは、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルであり、
Jは、細胞障害性化合物を細胞結合剤に共有結合で連結させることができる反応性基を含む部分であり、
NとCの間の二重線







は、単結合または二重結合を表すが、ただし、二重線が二重結合である場合、Xは存在せず、Yは−Hであるか、または炭素原子を1〜4個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、二重線が単結合である場合、Xは−Hであるかアミン保護部分であり、
Yは、−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、随意に置換される5員もしくは6員の窒素含有複素環(例えば、窒素原子を介して結合した、ピペリジンテトラヒドロピロールピラゾールモルホリンなど)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジニウム、アミノ酸残基、もしくは−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、ハロゲン、シアノ、アジド、−OSO3H、亜硫酸基(−SO3Hまたは−SO2H)、メタ重亜硫酸基(H2S2O5)、モノ、ジ、トリ、及びテトラチオリン酸基(PO3SH3、PO2S2H2、POS3H2、PS4H2)、チオリン酸エステル(RiO)2PS(ORi)、RiS−、RiSO、RiSO2、RiSO3、チオ硫酸基(HS2O3)、亜ジチオン酸基(HS2O4)、ホスホジチオアート(P(=S)(ORk’)(S)(OH))、ヒドロキサム酸(Rk’C(=O)NOH)、及びホルムアルデヒドスルホキシル酸基(HOCH2SO2−)、またはそれらの混合物から選択される脱離基であり、式中、Riは、炭素原子を1〜10個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、かつ−N(Rj)2、−CO2H、−SO3H、及びPO3Hから選択される少なくとも1つの置換基で置換され、Riは随意に、本明細書中に記載されるアルキルの置換基でさらに置換することができ、Rjは、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、Rk’は、炭素原子を1〜10個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくアルキニルか、アリールヘテロシクリル、もしくはヘテロアリールであり、
P’は、1つのアミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり、
Rは、存在する場合それぞれ、独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、またはO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環からなる群より選択され、
R’及びR’’は、それぞれ独立して、−H、−OH、−OR、−NHR、−NR2、−COR、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、及びO、S、N、及びPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、
Rcは、−Hであるか、炭素原子を1〜4個有する随意に置換される直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであり、
nは、1〜24の整数であり、
X’は、−H、アミン保護基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ならびにO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、
Y’は、−H、オキソ基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、随意に置換される6員〜18員のアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ヘテロ原子を1〜6個有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、
R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、それぞれ独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NCO、−NR’COR’’、−SR、−SOR’、−SO2R’、−SO3−H、−OSO3H、−SO2NR’R’’、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’からなる群より選択され、
R6は、−H、−R、−OR、−SR、−NR’R’’、−NO2、またはハロゲンであり、
Gは、−CH−または−N−であり、
A及びA’は、同じであるか異なっていて、かつ独立して、−O−、オキソ(−C(=O)−)、−CRR’O−、−CRR’−、−S−、−CRR’S−、−NR5、及びCRR’N(R5)−から選択され、
R5は、存在する場合それぞれ、独立して、−Hであるか、あるいは炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖または分岐鎖のアルキルである)のいずれか1つ、またはその薬学上許容される塩により表される細胞障害性化合物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

以下の式:、または、のいずれか1つまたはその薬学上許容される塩により表される細胞障害性化合物であって、式中、L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、以下:−Z1−P−Z2−Rx−J(A)の式により表され、かつその他の2つは、同じであるか異なっていて、かつ独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意置換される直鎖、分岐鎖、または環状のアルキニルアルケニル、またはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲングアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NR’COR’’、−SR、−SOR’、−SO2R’、−SO3H、−OSO3H、−SO2NR’R’’、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’から選択され、Z1及びZ2のうち一方は−C(=O)−であり、かつ他方は−NR5−であり、Pは、アミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり、Rxは、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、または環状のアルキニル、アルケニル、またはアルキニルであり、Jは、前記細胞障害性化合物を細胞結合剤共有結合で連結させることができる反応性基を含む部分であり、NとCの間の二重線は、単結合または二重結合を表すが、ただし、前記二重線が二重結合である場合、Xは存在せず、かつYは、−Hであるか、または炭素原子を1〜4個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであり、前記二重線が単結合である場合、Xは−Hであるか、またはアミン保護部分であり、Yは、−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、随意に置換される5員もしくは6員の窒素含有複素環(例えば、窒素原子を介して結合した、ピペリジンテトラヒドロピロールピラゾールモルホリンなど)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジニウム、アミノ酸、または−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、ハロゲン、シアノ、アジド、−OSO3H、亜硫酸基(−SO3Hまたは−SO2H)、メタ重亜硫酸基(H2S2O5)、モノ、ジ、トリ、及びテトラチオリン酸基(PO3SH3、PO2S2H2、POS3H2、PS4H2)、チオリン酸エステル(RiO)2PS(ORi)、RiS−、RiSO、RiSO2、RiSO3、チオ硫酸基(HS2O3)、亜ジチオン酸基(HS2O4)、ホスホジチオアート(P(=S)(ORk’)(S)(OH))、ヒドロキサム酸(Rk’C(=O)NOH)、及びホルムアルデヒドスルホキシル酸基(HOCH2SO2−)、またはそれらの混合物から選択される脱離基であり、式中、Riは、炭素原子を1〜10個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、かつ−N(Rj)2、−CO2H、−SO3H、及びPO3Hから選択される少なくとも1つの置換基で置換され、Riは随意に、本明細書中に記載されるアルキルの置換基でさらに置換することができ、Rjは、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、Rk’は、炭素原子を1〜10個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルであるか、アリールヘテロシクリル、もしくはヘテロアリールであり、P’は、1つのアミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり、Rは、存在する場合それぞれ、独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、またはO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環からなる群より選択され、R’及びR’’は、それぞれ独立して、−H、−OH、−OR、−NHR、−NR2、−COR、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、及びO、S、N、及びPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、Rcは、−Hであるか、あるいは炭素原子を1〜4個有する随意に置換される直鎖または分岐鎖のアルキルであり、nは、1〜24の整数であり、X’は、−H、アミン保護基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ならびにO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、Y’は、−H、オキソ基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、随意に置換される6員〜18員のアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ヘテロ原子を1〜6個有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、それぞれ独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NCO、−NR’COR’’、−SR、−SOR’、−SO2R’、−SO3−H、−OSO3H、−SO2NR’R’’、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’からなる群より選択され、R6は、−H、−R、−OR、−SR、−NR’R’’、−NO2、またはハロゲンであり、Gは、−CH−または−N−であり、A及びA’は、同じであるか異なっていて、かつ独立して、−O−、オキソ(−C(=O)−)、−CRR’O−、−CRR’−、−S−、−CRR’S−、−NR5、及びCRR’N(R5)−から選択され、R5は、存在する場合それぞれ、独立して、−Hであるか、または炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖もしくは分岐鎖のアルキルである、前記細胞障害性化合物。

請求項2

以下の構造式:、またはその薬学上許容される塩により表される、請求項1に記載の化合物

請求項3

L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、式(A)により表され、かつその他の2つは、それぞれ独立して、−H、炭素原子を1〜6個有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル、ハロゲン、−OH、(C1−C6)アルコキシ、または−NO2である、請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物。

請求項4

L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、式(A)により表され、かつその他の2つは−Hである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。

請求項5

L’は、式(A)により表され、かつL’’及びL’’’はいずれも、−Hである、請求項3に記載の化合物。

請求項6

Rxは、ハロゲン、−OH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、ハロ(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qで随意に置換される炭素原子を1〜6個有する、直鎖、分岐鎖、または環状のアルキルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。

請求項7

Jは、NHRc1、−COOH、及びCOEからなる群より選択される反応性基を含む部分であり、式中、−COEは、反応性エステルを表し、かつRc1は、−Hであるか、またはハロゲン、−OH、もしくは(C1−C3)アルコキシで随意に置換される炭素原子を1〜4個有する、直鎖もしくは分岐鎖のアルキルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。

請求項8

COEは、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステルニトロフェニル(例えば、2または4−ニトロフェニル)エステル、ジニトロフェニル(例えば、2,4−ジニトロフェニル)エステル、スルホテトラフルオロフェニル(例えば、4−スルホ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)エステル、及びペンタフルオロフェニルエステルから選択される、請求項7に記載の化合物。

請求項9

前記反応性基は、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルである、請求項7に記載の化合物。

請求項10

L’は、以下の式:−NR5−P−C(=O)−(CRaRb)m−J(B1)、−NR5−P−C(=O)−Cy−(CRaRb)m’−J(B2)、−C(=O)−P−NR5−(CRaRb)m−J(C1)、または−C(=O)−P−NR5−Cy−(CRaRb)m’−J(C2)、により表され、式中、Jは、−COEであり、Ra及びRbは、それぞれ存在する場合、それぞれ独立して、−H、(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qであり、mは、1〜6の整数であり、m’は、0であるか、または1〜6の整数であり、Cyは、ハロゲン、−OH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、もしくはハロ(C1−C3)アルキルで随意に置換される、環炭素原子を5または6個有する環状アルキルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。

請求項11

Ra及びRbは、いずれもHであり、式(B2)及び(C2)のCyは、シクロヘキサンであり、R5は、HまたはMeである、請求項10に記載の化合物。

請求項12

m’は、0または1である、請求項10または11に記載の化合物。

請求項13

L’は、以下の式:−NR5−P−C(=O)−(CRaRb)m−S−Zs(B3)、または−C(=O)−P−NR5−(CRaRb)m−S−Zs(C3)、により表され、式中、Ra及びRbは、それぞれ存在する場合、それぞれ独立して、−H、(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qであり、mは、1〜6の整数であり、Zsは、−H、−SRd、−C(=O)Rd1であるか、または、以下の式:のいずれか1つから選択され、式中、qは、1〜5の整数であり、n’は、2〜6の整数であり、Uは、−HまたはSO3Mであり、Mは、H+、Na+、またはK+であり、Rdは、炭素原子を1〜6個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであるか、または、フェニル、ニトロフェニル(例えば、2または4−ニトロフェニル)、ジニトロフェニル(例えば、2,4−ジニトロフェニル)、カルボキシニトロフェニル(例えば、3−カルボキシ−4−ニトロフェニル)、ピリジル、もしくはニトロピリジル(例えば、4−ニトロピリジル)から選択され、Rd1は、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。

請求項14

前記荷電置換基またはイオン化可能な基Qは、i)−SO3H、−Z’−SO3H、−OPO3H2、−Z’−OPO3H2、−PO3H2、−Z’−PO3H2、−CO2H、−Z’−CO2H、−NR11R12、もしくは−Z’−NR11R12、またはその薬学上許容される塩、あるいは、ii)−N+R14R15R16X−または−Z’−N+R14R15R16X−であり、Z’は、随意に置換されるアルキレン、随意に置換されるシクロアルキレン、または随意に置換されるフェニレンであり、R14〜R16は、それぞれ独立して、随意に置換されるアルキルであり、X−は、薬学上許容されるアニオンである、請求項6〜10及び13のいずれか1項に記載の化合物。

請求項15

Qは、−SO3Hまたはその薬学上許容される塩である、請求項14に記載の化合物。

請求項16

Ra及びRbは、いずれも−Hであり、R5は、HまたはMeである、請求項13に記載の化合物。

請求項17

−(CRaRb)m−は、−(CH2)m’’−C(Me2)−であり、m’’は、1〜5の整数である、請求項13に記載の化合物。

請求項18

Pは、2〜10のアミノ酸残基を含有するペプチドである、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。

請求項19

Pは、2〜5のアミノ酸残基を含有するペプチドである、請求項18に記載の化合物。

請求項20

Pは、Gly−Gly−Gly、Ala−Val、Val−Ala、Val−Cit、Val−Lys、Phe−Lys、Lys−Lys、Ala−Lys、Phe−Cit、Leu−Cit、Lle−Cit、Trp、Cit、Phe−Ala、Phe−N9−トシル−Arg、Phe−N9−ニトロ−Arg、Phe−Phe−Lys、D−Phe−Phe−Lys、Gly−Phe−Lys、Leu−Ala−Leu、Ile−Ala−Leu、Val−Ala−Val、Ala−Leu−Ala−Leu、β−Ala−Leu−Ala−Leu及びGly−Phe−Leu−Gly、Val−Arg、Arg−Val、Arg−Arg、Val−D−Cit、Val−D−Lys、Val−D−Arg、D−Val−Cit、D−Val−Lys、D−Val−Arg、D−Val−D−Cit、D−Val−D−Lys、D−Val−D−Arg、D−Arg−D−Arg、Ala−Ala、Ala−D−Ala、D−Ala−Ala、D−Ala−D−Ala、Ala−Met、ならびにMet−Alaから選択される、請求項19に記載の化合物。

請求項21

Pは、Gly−Gly−Gly、Ala−Val、Ala−Ala、Ala−D−Ala、D−Ala−Ala、及びD−Ala−D−Alaである、請求項20に記載の化合物。

請求項22

NとCの間の前記二重線は、二重結合を表す、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。

請求項23

NとCの間の前記二重線は、単結合を表し、Xは、−Hまたはアミン保護基であり、Yは、−H、−OR、−OCOR’、−SR、−NR’R’’、随意に置換される5員もしくは6員の窒素含有複素環、−SO3H、−SO2H、及びOSO3Hから選択される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。

請求項24

Yは、−H、−SO3M、−OH、−OMe、−OEt、または−NHOHから選択され、式中、Mは、−H、Na+、またはK+である、請求項23に記載の化合物。

請求項25

Yは、−H、−SO3M、または−OHである、請求項24に記載の化合物。

請求項26

X’は、−H、−OH、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、及びフェニルからなる群より選択される、請求項1〜25のいずれか1項に記載の化合物。

請求項27

X’は、−H、−OH、(C1−C3)アルキル、ハロ(C1−C3)アルキル、またはフェニルである、請求項26に記載の化合物。

請求項28

X’は、−H、−OH、または−Meである、請求項27に記載の化合物。

請求項29

X’は、−Hである、請求項28に記載の化合物。

請求項30

Y’は、−H、オキソ基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルからなる群より選択される、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。

請求項31

Y’は、−H、オキソ基、(C1−C3)アルキル、またはハロ(C1−C3)アルキルである、請求項30に記載の化合物。

請求項32

Y’は、−Hまたはオキソである、請求項30に記載の化合物。

請求項33

Y’は、−Hである、請求項30に記載の化合物。

請求項34

A及びA’は、同一であるか異なっていて、かつ−O−、−S−、−NR5−、及びオキソ−(C=O)−から選択される、請求項1〜33のいずれか1項に記載の化合物。

請求項35

A及びA’は、同一であるか異なっていて、−O−及びS−から選択される、請求項34に記載の化合物。

請求項36

A及びA’は−O−である、請求項35に記載の化合物。

請求項37

R6は、−OMeである、請求項1〜36のいずれか1項に記載の化合物。

請求項38

R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、独立して、−H、ハロゲン、−NO2、−OH、(C1−C3-)アルキル、ハロ(C1−C3)アルキル、または(C1−C3)アルコキシである、請求項1〜37のいずれか1項に記載の化合物。

請求項39

R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、全て−Hである、請求項38に記載の化合物。

請求項40

R、R’、R’’、及びR5は、それぞれ独立して、−Hまたは(C1−C3)アルキルである、請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物。

請求項41

NとCの間の前記二重線は、単結合または二重結合を表すが、ただし、前記二重線が二重結合である場合、Xは存在せず、Yは−Hであり、前記二重線が単結合である場合には、Xは−Hであり、Yは−OHまたは−SO3Mであり、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、全て−Hであり、R6は、−OMeであり、X’及びY’は、いずれも−Hであり、A及びA’は−O−であり、Mは、H、Na+、またはK+である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。

請求項42

以下の式:のいずれか1つまたはその薬学上許容される塩から選択され、式中、R100は、−OH、−OMe、またはであり、Yは、−H、−OH、または−SO3Mであり、Mは、H+、Na+、またはK+であり、Zsは、−H、−SRd、−C(=O)Rd1であるか、または以下の式:のいずれか1つから選択され、式中、qは、1〜5の整数であり、n’は、2〜6の整数であり、Uは、−HまたはSO3Mであり、Rdは、炭素原子を1〜6個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであるか、またはフェニル、ニトロフェニル(例えば、2または4−ニトロフェニル)、ジニトロフェニル(例えば、2,4−ジニトロフェニル)、カルボキシニトロフェニル(例えば、3−カルボキシ−4−ニトロフェニル)、ピリジル、及びニトロピリジル(例えば、4−ニトロピリジル)から選択され、Rd1は、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルである、請求項1に記載の化合物。

請求項43

Yは、−SO3Mである、請求項42に記載の化合物。

請求項44

細胞障害性化合物及び細胞結合剤(CBA)を含むコンジュゲートであって、前記細胞障害性化合物は、前記CBAに共有結合で連結しており、かつ前記細胞障害性化合物は、以下の式:またはのいずれか1つ、またはその薬学上許容される塩により表され、式中、L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、以下の式:−Z1−P−Z2−Rx−J’(A’)により表され、その他の2つは、同じであるか異なっていて、かつ独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NR’COR’’、−SR、−SOR’で表されるスルホキシド、−SO2R’スルホン酸基−SO3M、硫酸基−OSO3M、−SO2NR’R’’で表されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’から選択され、Z1及びZ2のうち一方は−C(=O)−であり、他方は−NR5−であり、Pは、1つのアミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり、Rxは、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルであり、J’は、前記細胞結合剤に共有結合で連結している連結基を含む部分であり、NとCの間の前記二重線は、単結合または二重結合を表すが、ただし、前記二重線が二重結合である場合、Xは存在せず、Yは、−H、または炭素原子を1〜4個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、前記二重線が単結合である場合、Xは−Hであるかアミン保護部分であり、Yは、−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、随意に置換される5員もしくは6員の窒素含有複素環(例えば、ピペリジン、テトラヒドロピロール、ピラゾール、モルホリンなど)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジニウム、アミノ酸残基、または−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、ハロゲン、シアノ、アジド、−OSO3H、亜硫酸基(−SO3Hまたは−SO2H)、メタ重亜硫酸基(H2S2O5)、モノ、ジ、トリ、及びテトラチオリン酸基(PO3SH3、PO2S2H2、POS3H2、PS4H2)、チオリン酸エステル(RiO)2PS(ORi)、RiS−、RiSO、RiSO2、RiSO3、チオ硫酸基(HS2O3)、亜ジチオン酸基(HS2O4)、ホスホロジチオアート(P(=S)(ORk’)(S)(OH))、ヒドロキサム酸(Rk’C(=O)NOH)、及びホルムアルデヒドスルホキシル酸基(HOCH2SO2−)、あるいはそれらの混合物から選択される脱離基であり、式中、Riは、炭素原子を1〜10個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、かつ−N(Rj)2、−CO2H、−SO3H、及びPO3Hから選択される少なくとも1つの置換基で置換され、Riは随意に、本明細書中に記載されるアルキルの置換基でさらに置換することができ、Rjは、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、Rk’は、炭素原子を1〜10個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルであるか、アリール、ヘテロシクリル、もしくはヘテロアリールであり、P’は、アミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり、Rは、存在する場合それぞれ、独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個もしくは複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、またはO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環からなる群より選択され、R’及びR’’は、それぞれ独立して、−H、−OH、−OR、−NHR、−NR2、−COR、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ならびにO、S、N、及びPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、Rcは、−Hであるか、あるいは炭素原子を1〜4個有する置換もしくは未置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであり、nは、1〜24の整数であり、X’は、−H、アミン保護基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ならびにO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、Y’は、−H、オキソ基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、随意に置換される6員〜18員のアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ヘテロ原子を1〜6個有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、それぞれ独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NCO、−NR’COR’’、−SR、−SOR’で表されるスルホキシド、−SO2R’で表されるスルホン、−SO3H、−OSO3H、−SO2NR’R’’、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’からなる群より選択され、R6は、−H、−R、−OR、−SR、−NR’R’’、−NO2、またはハロゲンであり、Gは、−CH−または−N−であり、A及びA’は、同じであるか異なっていて、かつ独立して、−O−、オキソ(−C(=O)−)、−CRR’O−、−CRR’−、−S−、−CRR’S−、−NR5、及びCRR’N(R5)−から選択され、R5は、存在する場合それぞれ、独立して、−Hであるか、または炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖または分岐鎖のアルキルである、前記コンジュゲート。

請求項45

前記化合物は、以下の構造式:またはその薬学上許容される塩で表される、請求項44のコンジュゲート。

請求項46

L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、式(A’)により表され、その他は、それぞれ独立して、−H、炭素原子を1〜6個有する直鎖もしくは分岐鎖アルキル、ハロゲン、−OH、(C1−C6)アルコキシ、または−NO2である、請求項44〜45のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項47

L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、式(A’)により表され、その他は、−Hである、請求項44〜46のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項48

L’は、式(A’)により表され、L’’及びL’’’は、いずれも−Hである、請求項47に記載のコンジュゲート。

請求項49

Rxは、ハロゲン、−OH、−SO3H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、ハロ(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qで随意に置換される、炭素原子を1〜6個有する直鎖、分岐鎖、または環状のアルキルである、請求項44〜48のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項50

J’は、前記CBAに共有結合で連結している部分を含み、かつ−NRc1または−C(=O)−であり、式中、Rc1は、−Hであるか、またはハロゲン、−OH、もしくは(C1−C3)アルコキシで随意に置換される、炭素原子を1〜4個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルである、請求項44〜49のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項51

J’は、−C(=O)−である、請求項52に記載のコンジュゲート。

請求項52

L’は、以下の式:−NR5−P−C(=O)−(CRaRb)m−J’(B1’)、−NR5−P−C(=O)−Cy−(CRaRb)m’−J’(B2’)、−C(=O)−P−NR5−(CRaRb)m−J’(C1’)、または−C(=O)−P−NR5−Cy−(CRaRb)m’−J’(C2’)により表され、式中、J’は、−C(=O)−であり、Ra及びRbは、それぞれ存在する場合、それぞれ独立して、−H、(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qであり、mは、1〜6の整数であり、m’は、0であるか、または1〜6の整数であり、Cyは、ハロゲン、−OH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、もしくはハロ(C1−C3)アルキルで随意に置換される、環炭素原子を5または6個有する環状アルキルである、請求項44〜51のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項53

Ra及びRbは、いずれもHであり、式(B2’)及び(C2’)のCyは、シクロヘキサンであり、R5は、HまたはMeである、請求項52に記載のコンジュゲート。

請求項54

m’は、0または1である、請求項52または53に記載のコンジュゲート。

請求項55

L’は、以下の式:−NR5−P−C(=O)−(CRaRb)m−S−Zs1(B3’)、または−C(=O)−P−NR5−(CRaRb)m−S−Zs1(C3’)、により表され、式中、Ra及びRbは、それぞれ存在する場合、それぞれ独立して、−H、(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qであり、mは、1〜6の整数であり、Zsは、以下の式:のいずれか1つから選択され、式中、qは、1〜5の整数であり、n’は、2〜6の整数であり、Uは、−HまたはSO3Mであり、Mは、H+、Na+、またはK+である、請求項44〜51のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項56

前記荷電置換基またはイオン化可能な基Qは、i)−SO3H、−Z’−SO3H、−OPO3H2、−Z’−OPO3H2、−PO3H2、−Z’−PO3H2、−CO2H、−Z’−CO2H、−NR11R12、もしくは−Z’−NR11R12、またはその薬学上許容される塩であるか、あるいは、ii)−N+R14R15R16X−もしくは−Z’−N+R14R15R16X−であり、Z’は、随意に置換されるアルキレン、随意に置換されるシクロアルキレン、または随意に置換されるフェニレンであり、R14〜R16は、それぞれ独立して、随意に置換されるアルキルであり、X−は、薬学上許容されるアニオンである、請求項49〜52及び55のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項57

Qは、−SO3Hまたはその薬学上許容される塩である、請求項56に記載のコンジュゲート。

請求項58

Ra及びRbは、いずれも−Hであり、R5は、HまたはMeである、請求項55に記載のコンジュゲート。

請求項59

−(CRaRb)m−は、−(CH2)m’’−C(Me2)−であり、m’’は、1〜5の整数である、請求項55に記載のコンジュゲート。

請求項60

Pは、2〜10のアミノ酸残基を含有するペプチドである、請求項44〜59のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項61

Pは、2〜5のアミノ酸残基を含有するペプチドである、請求項60に記載のコンジュゲート。

請求項62

Pは、Gly−Gly−Gly、Ala−Val、Val−Ala、Val−Cit、Val−Lys、Phe−Lys、Lys−Lys、Ala−Lys、Phe−Cit、Leu−Cit、Lle−Cit、Trp、Cit、Phe−Ala、Phe−N9−トシル−Arg、Phe−N9−ニトロ−Arg、Phe−Phe−Lys、D−Phe−Phe−Lys、Gly−Phe−Lys、Leu−Ala−Leu、Ile−Ala−Leu、Val−Ala−Val、Ala−Leu−Ala−Leu、β−Ala−Leu−Ala−Leu、Gly−Phe−Leu−Gly、Val−Arg、Arg−Val、Arg−Arg、Val−D−Cit、Val−D−Lys、Val−D−Arg、D−Val−Cit、D−Val−Lys、D−Val−Arg、D−Val−D−Cit、D−Val−D−Lys、D−Val−D−Arg、D−Arg−D−Arg、Ala−Ala、Ala−D−Ala、D−Ala−Ala、D−Ala−D−Ala、Ala−Met、及びMet−Alaから選択される、請求項60に記載のコンジュゲート。

請求項63

Pは、Gly−Gly−Gly、Ala−Val、Ala−Ala、Ala−D−Ala、D−Ala−Ala、及びD−Ala−D−Alaである、請求項62に記載のコンジュゲート。

請求項64

NとCの間の前記二重線は、二重結合を表す、請求項44〜63のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項65

NとCの間の前記二重線は、単結合を表し、Xは、−Hまたはアミン保護基であり、Yは、−H、−OR、−OCOR’、−SR、−NR’R’’、随意に置換される5員もしくは6員の窒素含有複素環、−SO3H、−SO2H、及びOSO3Hから選択される、請求項44〜63のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項66

Yは、−H、−SO3M、−OH、−OMe、−OEt、または−NHOHから選択され、式中、Mは、−H、Na+、またはK+である、請求項65に記載のコンジュゲート。

請求項67

Yは、−H、−SO3M、または−OHである、請求項66に記載のコンジュゲート。

請求項68

X’は、−H、−OH、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、及びフェニルからなる群より選択される、請求項44〜67のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項69

X’は、−H、−OH、(C1−C3)アルキル、ハロ(C1−C3)アルキル、またはフェニルである、請求項68に記載のコンジュゲート。

請求項70

X’は、−H、−OH、または−Meである、請求項69に記載のコンジュゲート。

請求項71

X’は、−Hである、請求項70に記載のコンジュゲート。

請求項72

Y’は、−H、オキソ基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルからなる群より選択される、請求項44〜71のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項73

Y’は、−H、オキソ基、(C1−C3)アルキル、またはハロ(C1−C3)アルキルである、請求項72に記載のコンジュゲート。

請求項74

Y’は、−Hまたはオキソである、請求項72に記載のコンジュゲート。

請求項75

Y’は、−Hである、請求項72に記載のコンジュゲート。

請求項76

A及びA’は、同一であるか異なっていて、かつ−O−、−S−、−NR5−、及びオキソ−(C=O)−から選択される、請求項44〜75のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項77

A及びA’は、同一であるか異なっていて、かつ−O−及びS−から選択される、請求項76に記載のコンジュゲート。

請求項78

A及びA’は、−O−である、請求項77に記載のコンジュゲート。

請求項79

R6は、−OMeである、請求項44〜78のいずれか1項に記載の化合物。

請求項80

R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、独立して、−H、ハロゲン、−NO2、−OH、(C1−C3-)アルキル、ハロ(C1−C3)アルキル、または(C1−C3)アルコキシである、請求項44〜79のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項81

R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、全て−Hである、請求項80に記載のコンジュゲート。

請求項82

R、R’、R’’、及びR5は、それぞれ独立して、−Hまたは(C1−C3)アルキルである、請求項44〜81のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項83

NとCの間の前記二重線は、単結合または二重結合を表すが、ただし、前記二重線が二重結合である場合、Xは存在せず、Yは−Hであり、前記二重線が単結合である場合には、Xは−Hであり、Yは−OHまたは−SO3Mであり、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、全て−Hであり、R6は、−OMeであり、X’及びY’は、いずれも−Hであり、A及びA’は−O−であり、Mは、H、Na+、またはK+である、請求項44〜63のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項84

前記化合物は、以下の式:のいずれか1つまたはその薬学上許容される塩から選択され、式中、rは、1〜10の整数であり、Yは、−H、−OH、または−SO3Mであり、Mは、H+、Na+、またはK+である、請求項44に記載のコンジュゲート。

請求項85

Yは、−SO3Mである、請求項84に記載のコンジュゲート。

請求項86

前記細胞結合剤(CBA)は、腫瘍細胞ウイルス感染細胞微生物感染細胞寄生虫感染細胞、自己免疫性細胞、活性化細胞骨髄細胞活性化T細胞B細胞、またはメラニン細胞、CD4、CD6、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33、CD37、CD38、CD40、CD44、CD56、EpCAM、CanAg、CALLA、もしくはHer−2抗原、Her−3抗原を発現する細胞、またはインシュリン増殖因子受容体上皮増殖因子受容体、及び葉酸受容体を発現する細胞から選択される標的細胞に結合する、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項87

前記細胞結合剤は、抗体、一本鎖抗体、前記標的細胞と特異的に結合する抗体断片モノクローナル抗体一本鎖モノクローナル抗体、もしくは標的細胞と特異的に結合するモノクローナル抗体断片キメラ抗体、前記標的細胞と特異的に結合するキメラ抗体断片、ドメイン抗体、前記標的細胞と特異的に結合するドメイン抗体断片、リンホカインホルモンビタミン増殖因子コロニー刺激因子、または栄養輸送分子である、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項88

前記細胞結合剤は、抗葉酸受容体抗体またはその抗体断片である、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項89

前記細胞結合剤は、抗EGFR抗体またはその抗体断片である、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項90

前記細胞結合剤は、抗CD33抗体またはその抗体断片である、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項91

前記細胞結合剤は、抗CD19抗体またはその抗体断片である、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項92

前記細胞結合剤は、抗Muc1抗体またはその抗体断片である、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項93

前記細胞結合剤は、抗CD37抗体またはその抗体断片である、請求項44〜85のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項94

前記抗体は、表面再構成抗体、表面再構成一本鎖抗体、または表面再構成抗体断片である、請求項87〜93のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項95

前記抗体は、モノクローナル抗体、一本鎖モノクローナル抗体、またはそのモノクローナル抗体断片である、請求項87〜93のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項96

前記抗体は、ヒト化抗体ヒト化一本鎖抗体、またはヒト化抗体断片である、請求項87〜93のいずれか1項に記載のコンジュゲート。

請求項97

前記抗葉酸受容体抗体は、huMOV19抗体である、請求項88に記載のコンジュゲート。

請求項98

前記抗葉酸受容体抗体は、a)配列番号1の重鎖CDR1、配列番号7の重鎖CDR2、及び配列番号3の重鎖CDR3、ならびにb)配列番号4の軽鎖CDR1、配列番号5の軽鎖CDR2、及び配列番号6の軽鎖CDR3を含む、請求項88に記載のコンジュゲート。

請求項99

前記抗葉酸受容体抗体は、a)配列番号11と少なくとも約90%、95%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域(HCVR)、及びb)配列番号12または配列番号13と少なくとも約90%、95%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域(LCVR)を含む、請求項88に記載のコンジュゲート。

請求項100

前記抗葉酸受容体抗体は、a)配列番号11のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域、及びb)配列番号12または配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む、請求項88に記載のコンジュゲート。

請求項101

前記抗葉酸受容体抗体は、a)配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖、及びb)配列番号9または配列番号10のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む、請求項88に記載のコンジュゲート。

請求項102

前記抗葉酸受容体抗体は、a)配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖、及びb)配列番号10のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む、請求項88に記載のコンジュゲート。

請求項103

前記抗EGFR抗体は、huML66抗体である、請求項89に記載のコンジュゲート。

請求項104

前記抗EGFR抗体は、a)配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖、及びb)配列番号15のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む、請求項89に記載のコンジュゲート。

請求項105

前記抗EGFR抗体は、huEGFR−7Rである、請求項89に記載のコンジュゲート。

請求項106

前記抗EGFR抗体は、a)配列番号16のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖;及びb)配列番号17または配列番号18のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項89に記載のコンジュゲート。

請求項107

前記抗CD33抗体は、huMy9−6抗体である、請求項90に記載のコンジュゲート。

請求項108

前記抗CD33抗体は、a)配列番号23のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及びb)配列番号24のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項90に記載のコンジュゲート。

請求項109

前記抗CD19抗体は、huB4抗体である、請求項91に記載のコンジュゲート。

請求項110

前記抗CD19抗体は、a)配列番号19のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及びb)配列番号20のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項91に記載のコンジュゲート。

請求項111

前記抗Muc1抗体は、huDS6抗体である、請求項92に記載のコンジュゲート。

請求項112

前記抗Muc1抗体は、a)配列番号21のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及びb)配列番号22のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項92に記載のコンジュゲート。

請求項113

前記抗CD37抗体は、huCD37−3抗体である、請求項93に記載のコンジュゲート。

請求項114

前記抗CD37抗体は、a)配列番号26または配列番号27のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及びb)配列番号25のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項93に記載のコンジュゲート。

請求項115

前記抗CD37抗体は、huCD37−50抗体である、請求項93に記載のコンジュゲート。

請求項116

前記抗CD37抗体は、a)配列番号29のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン重鎖、及びb)配列番号28のアミノ酸配列を有する免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項93に記載のコンジュゲート。

請求項117

請求項44〜116のいずれか1項に記載のコンジュゲート及び薬学上許容されるキャリアを含む、医薬組成物

請求項118

哺乳類における、異常細胞増殖阻害方法または増殖性障害自己免疫障害破壊性骨障害感染症ウイルス性疾患線維性疾患神経変性疾患膵炎、もしくは腎疾患治療方法であって、前記哺乳類に、治療有効量の、請求項1〜43のいずれか1項に記載の化合物もしくは請求項44〜116のいずれか1項に記載のコンジュゲート治療有効量、及び任意選択化学療法薬投与することを含む、前記方法。

請求項119

癌、リウマチ様関節炎多発性硬化症移植片対宿主病(GVHD)、移植片拒絶狼瘡筋炎、感染症、及び免疫不全からなる群より選択される症状を治療するためのものである、請求項118に記載の方法。

請求項120

前記方法は、癌を治療するためのものである、請求項119に記載の方法。

請求項121

前記癌は、卵巣癌膵癌子宮頸癌黒色腫肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、乳癌、頭頸部扁平上皮癌前立腺癌子宮内膜癌リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫)、骨髄異形成症候群(MDS)、腹膜癌、または白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)、急性単球性白血病前骨髄球性白血病、好酸球性白血病急性リンパ芽球性白血病(例えば、B−ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、及び慢性骨髄性白血病CML))である、請求項120に記載の方法。

請求項122

前記癌は、急性骨髄性白血病(AML)である、請求項120に記載の方法。

請求項123

前記癌は、非小細胞肺癌である、請求項120に記載の方法。

請求項124

前記癌は、卵巣癌である、請求項120に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の参照
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、2014年9月3日出願の米国仮出願第62/045,248号、2014年12月3日出願の米国仮出願第62/087,040号、2015年4月17日出願の米国仮出願第62/149,370号、及び2015年5月20日出願の米国仮出願第62/164,305号の出願日の利益を主張する。これらの出願の全内容はそれぞれ、全ての図面、式、明細書、及び請求項を含めて、本明細書中に参照により援用される。

0002

本発明は、新規細胞障害性化合物、ならびにこれら細胞障害性化合物及び細胞結合剤を含む細胞障害性コンジュゲートに関連する。より詳細には、本発明は、医薬、特に抗増殖剤として有用な、新規のベンゾジアゼピン化合物、それらの誘導体、それらの中間体、それらのコンジュゲート、及びそれらの薬学上許容される塩に関する。

背景技術

0003

ベンゾジアゼピン誘導体は、様々な障害治療に有用な化合物であり、抗てんかん薬イミダゾ[2,1−b][1,3,5]ベンゾチアジアゼピン、米国特許第4,444,688号、米国特許第4,062,852号)、抗菌薬ピリミド[1,2−c][1,3,5]ベンゾチアジアゼピン、GB1476684)、利尿薬及び降圧薬ピロロ(1,2−b)[1,2,5]ベンゾチアジアゼピン5,5ジオキシド、米国特許第3,506,646号)、脂質低下薬(WO03091232)、抗うつ薬(米国特許第3,453,266号)、骨粗鬆症薬(JP2138272)などの医薬を含む。

0004

ベンゾジアゼピン誘導体、例えば、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、(N−2−イミダゾリルアルキル置換1,2,5−ベンゾチアジアゼピン−1,1−ジオキシド、米国特許第6,156,746号)、ベンゾピリドまたはジピリドチアジアゼピン(WO2004/069843)、ピロロ[1,2−b][1,2,5]ベンゾチアジアゼピン及びピロロ[1,2−b][1,2,5]ベンゾジアゼピン誘導体(WO2007/015280)、トマイマイシン誘導体(例えば、ピロロ[1,4]ベンゾジアゼピン)、例えばWO00/12508、WO2005/085260、WO2007/085930、及びEP2019104に記載されるものなどは抗腫瘍剤として作用することが、動物腫瘍モデルで示されている。ベンゾジアゼピンはまた、細胞増殖及び分化に影響することが既知である(Kamal A.,et al.,Bioorg Med Chem.2008 Aug 15;16(16):7804−10(及びその中で引用される参照文献);Kumar R,Mini Rev Med Chem.2003 Jun;3(4):323−39(及びその中で引用される参照文献);Bednarski J J,et al.,2004;Sutter A.P,et al.,2002;Blatt N B,et al.,2002),Kamal A.et al.,Current Med.Chem.,2002;2;215−254,Wang J−J.,J.Med.Chem.,2206;49:1442−1449,Alley M.C.et al.,Cancer Res.2004;64:6700−6706,Pepper C.J.,Cancer Res 2004;74:6750−6755,Thurston D.E.and Bose D.S.,Chem Rev 1994;94:433−465、及びTozuka,Z.,et al.,Journal of Antibiotics,(1983)36;1699−1708。PBDの一般構造は、米国公開番号第20070072846号に記載されている。PBDは、それらの芳香族A環及びピロロC環の両方における置換基個数、種類、及び位置、ならびにC環の飽和度が様々である。PBDは、副溝付加物を形成しDNAを架橋することができるため、DNAプロセシング干渉することが可能であり、したがって、抗増殖剤として使用される場合がある。

0005

臨床試験に入った最初のピロロベンゾジアゼピンであるSJG−136(NSC694501)は、DNA鎖間架橋を引き起こす強力な細胞障害性剤である(S.G Gregson et al.,2001,J.Med.Chem.,44:737−748;M.C.Alley et al.,2004,Cancer Res.,64:6700−6706;J.A.Hartley et al.,2004,Cancer Res.,64:6693−6699;C.Martin et al.,2005,Biochemistry.,44:4135−4147;S.Arnould et al.,2006,Mol.Cancer Ther.,5:1602−1509)。SJG−136の第I相臨床評価の結果から、この薬物は、極めて低用量で毒性があることが明らかになった(最大耐量45μg/m2、血管漏出症候群末梢性浮腫肝臓毒性、及び疲労をはじめとする複数の副作用が認められた)。全ての用量で、循環リンパ球におけるDNA損傷が認められた(D.Hochhauser et al.,2009,Clin.Cancer Res.,15:2140−2147)。したがって、毒性がより低く、さらに様々な増殖性疾患の状態、例えば癌の治療になお治療効果のある改善されたベンゾジアゼピン誘導体が必要とされている。

課題を解決するための手段

0006

本明細書中に記載される新規のベンゾジアゼピン化合物及びそれらのコンジュゲートは、様々な腫瘍細胞に対して驚くほど高い効力を有する。
本発明の1つの目的は、以下の式:

0007

0008

0009

0010

0011

0012

または

0013

0014

(式中、
L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、以下の式:
−Z1−P−Z2−Rx−J(A)
により表され、その他の2つは、同じであるか異なっていて、独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニルアルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲングアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NR’COR’’、−SR、−SOR’、−SO2R’、−SO3H、−OSO3H、−SO2NR’R’’、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’から選択され、
Z1及びZ2のうち一方は−C(=O)−であり、他方は−NR5−であり、
Pは、アミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり;
Rxは、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルであり、
Jは、細胞障害性化合物を細胞結合剤に共有結合で連結させることができる反応性基を含む部分であり、
NとCの間の二重線

0015

0016

は、単結合または二重結合を表すが、ただし、二重線が二重結合である場合、Xは存在せず、Yは−Hであるか、または炭素原子を1〜4個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、二重線が単結合である場合、Xは−Hであるかアミン保護部分であり、
Yは、−OR、−OCOR’、−OCOOR’、−OCONR’R’’、−NR’R’’、−NR’COR’’、−NR’NR’R’’、随意に置換される5員もしくは6員の窒素含有複素環(例えば、窒素原子を介して結合した、ピペリジンテトラヒドロピロールピラゾールモルホリンなど)、−NR’(C=NH)NR’R’’で表されるグアニジニウム、アミノ酸残基、もしくは−NRCOP’で表されるペプチド、−SR、−SOR’、ハロゲン、シアノ、アジド、−OSO3H、亜硫酸基(−SO3Hまたは−SO2H)、メタ重亜硫酸基(H2S2O5)、モノ、ジ、トリ、及びテトラチオリン酸基(PO3SH3、PO2S2H2、POS3H2、PS4H2)、チオリン酸エステル(RiO)2PS(ORi)、RiS−、RiSO、RiSO2、RiSO3、チオ硫酸基(HS2O3)、亜ジチオン酸基(HS2O4)、ホスホジチオアート(P(=S)(ORk’)(S)(OH))、ヒドロキサム酸(Rk’C(=O)NOH)、及びホルムアルデヒドスルホキシル酸基(HOCH2SO2−)、またはそれらの混合物から選択される脱離基であり、式中、Riは、炭素原子を1〜10個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、かつ−N(Rj)2、−CO2H、−SO3H、及びPO3Hから選択される少なくとも1つの置換基で置換され、Riは随意に、本明細書中に記載されるアルキルの置換基でさらに置換することができ、Rjは、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、Rk’は、炭素原子を1〜10個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくアルキニルか、アリールヘテロシクリル、もしくはヘテロアリールであり、
P’は、1つのアミノ酸残基であるか、アミノ酸残基を2〜20含有するペプチドであり、
Rは、存在する場合それぞれ、独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、またはO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環からなる群より選択され、
R’及びR’’は、それぞれ独立して、−H、−OH、−OR、−NHR、−NR2、−COR、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、及びO、S、N、及びPから独立して選択される1〜6個のヘテロ原子を有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、
Rcは、−Hであるか、炭素原子を1〜4個有する随意に置換される直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであり、
nは、1〜24の整数であり、
X’は、−H、アミン保護基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、炭素原子を6〜18個有する随意に置換されるアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ならびにO、S、N、及びPから独立して選択されるヘテロ原子を1〜6個含有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、
Y’は、−H、オキソ基、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、随意に置換される6員〜18員のアリール、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する随意に置換される5員〜18員のヘテロアリール環、ヘテロ原子を1〜6個有する随意に置換される3員〜18員の複素環から選択され、
R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、それぞれ独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NCO、−NR’COR’’、−SR、−SOR’、−SO2R’、−SO3−H、−OSO3H、−SO2NR’R’’、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’からなる群より選択され、
R6は、−H、−R、−OR、−SR、−NR’R’’、−NO2、またはハロゲンであり、
Gは、−CH−または−N−であり、
A及びA’は、同じであるか異なっていて、かつ独立して、−O−、オキソ(−C(=O)−)、−CRR’O−、−CRR’−、−S−、−CRR’S−、−NR5、及びCRR’N(R5)−から選択され、
R5は、存在する場合それぞれ、独立して、−Hであるか、あるいは炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖または分岐鎖のアルキルである)のいずれか1つ、またはその薬学上許容される塩により表される細胞障害性化合物を提供することである。

0017

1つの実施形態において、構造式(I)〜(VI)の化合物では、Gは、−CH−である。
本発明の第2の目的は、細胞結合剤と、本発明の新規のベンゾジアゼピン化合物またはそれらの誘導体とのコンジュゲートを提供することである。これらのコンジュゲートは、標的細胞に特異的に送達されかつ細胞障害性であり、治療薬として有用である。

0018

具体的には、本発明のコンジュゲートは、細胞障害性化合物及び細胞結合剤(CBA)を含む場合があり、該細胞障害性化合物は、CBAに共有結合で連結しており、以下の式:

0019

0020

0021

0022

0023

0024

または

0025

0026

のいずれか1つ、またはその薬学上許容される塩により表され、式中、
L’、L’’、及びL’’’のうちの1つは、以下の式:
−Z1−P−Z2−Rx−J’(A’)
により表され、その他の2つは、同じであるか異なっていて、独立して、−H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位−(CH2CH2O)n−Rc、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR、−NR’R’’、−NO2、−NR’COR’’、−SR、−SOR’で表されるスルホキシド、−SO2R’で表されるスルホンスルホン酸基−SO3M、硫酸基−OSO3M、−SO2NR’R’’で表されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR’、−OCOR’、及びOCONR’R’’から選択され、
J’は、細胞結合剤に共有結合で連結している連結基を含む部分であり、
残りの可変要素は、式(I)〜(VI)について上述のとおりである。

0027

1つの実施形態において、構造式(I’)〜(VI’)のコンジュゲートでは、Gは、−CH−である。
別の実施形態において、構造式(I’)〜(VI’)のコンジュゲートでは、細胞結合剤は、抗葉酸受容体抗体またはその抗体断片である。より詳細には、抗葉酸受容体抗体は、huMOV19抗体である。

0028

さらに別の実施形態において、構造式(I’)〜(VI’)のコンジュゲートでは、細胞結合剤は、抗EGFR抗体またはその抗体断片である。1つの実施形態において、抗EGFR抗体は、例えば、WO2012058592に記載される抗体をはじめとする非アンタゴニスト抗体であり、WO2012058592は、本明細書中で参照により援用される。別の実施形態において、抗EGFR抗体は、非機能性抗体、例えば、ヒト化ML66である。より詳細には、抗EGFR抗体は、huML66である。

0029

本発明は、新規のベンゾジアゼピン化合物、それらの誘導体、またはそれらのコンジュゲート、(ならびに/またはそれらの溶媒和物水和物、及び/もしくは塩)、ならびにキャリア(薬学上許容されるキャリア)を含む組成物(例えば、医薬組成物)も含む。本発明はさらに、新規のベンゾジアゼピン化合物、それらの誘導体、またはそれらのコンジュゲート、(ならびに/またはそれらの溶媒和物、水和物、及び/もしくは塩)、ならびにキャリア(薬学上許容されるキャリア)を含み、さらに第2の治療薬を含む組成物(例えば、医薬組成物)も含む。本組成物は、哺乳類(例えば、ヒト)において、異常細胞増殖を阻害する、または増殖性障害を治療するのに有用である。本組成物は、哺乳類(例えば、ヒト)において、癌、リウマチ様関節炎多発性硬化症移植片対宿主病(GVHD)、移植片拒絶狼瘡筋炎感染症AIDSなどの免疫不全、及び炎症性疾患などの疾患を治療するのに有用である。

0030

本発明は、哺乳類(例えば、ヒト)において異常細胞増殖を阻害するまたは増殖性障害を治療する方法を含み、本方法は、該哺乳類に、治療有効量の新規のベンゾジアゼピン化合物、それらの誘導体、もしくはそれらのコンジュゲート、(ならびに/またはそれらの溶媒和物及び塩)、またはそれらを含む組成物を、単独でまたは第2の治療薬と併用して、投与することを含む。

0031

本発明は、哺乳類細胞生物、または関連する病態のin vitro、in situ、及びin vivo診断または治療のため、新規のベンゾジアゼピン化合物、それらの誘導体、及びそれらのコンジュゲートを合成及び使用する方法を含む。

0032

本発明の化合物、それらの誘導体、またはそれらのコンジュゲート、及びそれらを含む組成物は、障害、例えば細胞異常増殖を特徴とするもの(例えば、癌)を治療するまたはその重篤度を低下させるのに有用である。本発明の化合物及びコンジュゲートの他の用途として、哺乳類(例えば、ヒト)における癌、リウマチ様関節炎、多発性硬化症、移植片対宿主病(GVHD)、移植片拒絶、狼瘡、筋炎、感染症、AIDSなどの免疫不全、及び炎症性疾患などの疾患の治療が挙げられるが、これらに限定されない。

図面の簡単な説明

0033

コンジュゲートされていない抗体huMOV19と比較した、T47D細胞に対するhuMOV19−14コンジュゲートの結合親和性を示す。
huMOV19−14コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
huMOV19−14コンジュゲートが、隣接する抗原陰性細胞に対して弱いバイスタンダー細胞障害性効果を発揮することを示す。
様々な細胞株に対するhuMy9−6−14コンジュゲートのin vitro細胞障害性を示す。
様々な細胞株に対するhuMy9−6−14コンジュゲートのin vitro細胞障害性を示す。
様々な細胞株に対するhuMy9−6−14コンジュゲートのin vitro細胞障害性を示す。
huMy9−6−14コンジュゲートが、隣接する抗原陰性細胞に対してバイスタンダー細胞障害性効果を発揮することを示す。
huMy9−6−14コンジュゲートが、隣接する抗原陰性細胞に対してバイスタンダー細胞障害性効果を発揮することを示す。
NCI−H2110を有するSCIマウスにおけるhuMOV19−80コンジュゲート及びhuMOV19−90コンジュゲートのin vivo有効性を示す。
本発明の代表的なコンジュゲートの質量分析特性を示す。
本発明の代表的なコンジュゲートの質量分析特性を示す。
本発明の代表的なコンジュゲートの質量分析特性を示す。
本発明の代表的なコンジュゲートの質量分析特性を示す。
huML66−90コンジュゲートの質量分析特性を示す。
huML66−90コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
huMOV19−90コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
huMOV19−90コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
huMOV19−90コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
huMOV19−90コンジュゲートが、隣接する抗原陰性細胞に対して強いバイスタンダー細胞障害性効果を発揮することを示す。
NCI−H2110を有するSCIDマウスにおけるhuMOV19−90コンジュゲートのin vivo有効性を示す。
コンジュゲートされていない抗体huMOV19と比較した、T47D細胞に対するhuMOV19−90コンジュゲートの結合親和性を示す。
コンジュゲートされていない抗体huMOV19と比較した、T47D細胞に対するhuMOV19−90コンジュゲートの結合親和性を示す。
本発明の代表的なコンジュゲートの質量分析特性を示す。
NCI−H1703NSCLCを有するSCIDマウスにおけるhuML66−90コンジュゲートのin vivo有効性を示す。
CD−1マウスにおけるhuMOV19−90の薬物動態を示す。
図19Aならびに19Bは、huMOV19−90コンジュゲートの構造(図19A)、ならびにKB子宮頸癌細胞においてin vitroで形成されたhuMOV19−90コンジュゲートの代謝産物インキュベーション、精製、及び単離のスキーム図19B)を示す。LC−MSで同定された3種の代謝産物を、質量計算値とともに示す。
コンジュゲートされていない抗体huMOV19と比較した、T47D細胞に対するhuMOV19−107コンジュゲートの結合親和性を示す。
huMOV19−90コンジュゲート及びhuMOV19−107コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
huMOV19−90コンジュゲート及びhuMOV19−107コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
huMOV19−90コンジュゲート及びhuMOV19−107コンジュゲートのin vitro細胞障害性及び特異性を示す。
NCI−H2110NSCLC異種移植片を有する保有SCIDマウスにおけるhuMOV19−90コンジュゲートのin vivo有効性を示す。
Hec−1b子宮内膜異種移植片を有するSCIDマウスにおけるhuMOV19−90コンジュゲートのin vivo有効性を示す。
Ishikawa子宮内膜異種移植片を有するSCIDマウスにおけるhuMOV19−90コンジュゲートのin vivo有効性を示す。
NCI−H2110NSCLC異種移植片を有する保有SCIDマウスにおけるhuMOV19−107コンジュゲートのin vivo有効性を示す。
結合抗体と比較した、HNT−34細胞に対するhuCD123−6Gv4.7S3−90コンジュゲートの結合親和性を示す。

0034

次に、本発明のある特定の実施形態について詳細に説明を行い、それらの例を付随する構造及び式で例示する。本発明は、列挙される実施形態を参照しながら説明されるが、それらは本発明を限定することを意図するものではないことが理解されよう。むしろ、本発明は、特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内に含まれる場合がある全ての代替形態修飾形態、及び等価形態を包含するものとする。当業者は、本発明の実施に使用可能な、本明細書中に記載される方法及び材料に類似するまたは相当する方法及び材料が多数あることを理解するであろう。

0035

本発明の異なる態様(例えば、化合物、化合物リンカー分子、コンジュゲート、組成物、作製法、及び使用法)及び本明細書の異なる部分(実施例においてのみ記載される実施形態を含む)の下で説明されるものを含む、本明細書中で説明される実施形態のいずれも、明白に否定されるかまたは不適切ものでない限り、本発明の1つまたは複数の他の実施形態と組み合わせることができる。実施形態の組み合わせは、多項従属請求項をよって特許請求される特定の組み合わせに限定されない。
定義
本明細書中で使用される場合、「細胞結合剤」または「CBA」という用語は、細胞(例えば、細胞表面リガンドで)を、または細胞に付随するもしくは近接するリガンドを、好ましくは特定の様式で結合させることができる化合物を指す。ある特定の実施形態において、細胞とのまたは細胞上もしくは細胞近くのリガンドとの結合は特異的である。CBAは、ペプチド及び非ペプチドを含む場合がある。

0036

「直鎖または分岐鎖のアルキル」は、本明細書中で使用される場合、1〜20個の炭素原子の飽和直鎖または分岐鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。アルキルの例として、メチルエチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−メチル−1−プロピル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−1−ブチル、1−ヘキシル)、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アルキルは、炭素原子を1〜10個有する。より好ましくは、アルキルは、炭素原子を1〜4個有する。

0037

「直鎖または分岐鎖のアルケニル」は、少なくとも1カ所の不飽和部位、すなわち炭素炭素二重結合を有する、2〜20個炭素原子の直鎖または分岐鎖の一価炭化水素ラジカルを指し、アルケニルラジカルは、「シス」及び「トランス配向代替として「E」及び「Z」配向を有するラジカルを含む。例として、エチレニルまたはビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アルケニルは、炭素原子を2〜10個有する。より好ましくは、アルキルは、炭素原子を2〜4個有する。

0038

「直鎖または分岐鎖のアルキニル」は、少なくとも1カ所の不飽和部位、すなわち炭素−炭素三重結合を有する、2〜20個の炭素原子の直鎖または分岐鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。例として、エチニルプロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、ヘキシニル、などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アルキニルは、炭素原子を2〜10個有する。より好ましくは、アルキニルは、炭素原子を2〜4個有する。

0039

炭素環」、「カルボシクリル」、及び「炭素環式環」という用語は、単環式環では3〜12個の炭素原子、二環式環では7〜12個の炭素原子を有する、一価非芳香族、飽和もしくは部分不飽和環を指す。炭素原子を7〜12個有する二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系として配置させることができ、環原子を9または10個有する二環式炭素環は、ビシクロ[5,6]または[6,6]系として、あるいはビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、及びビシクロ[3.2.2]ノナンなどの架橋系として配置させることができる。単環式炭素環の例として、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニルシクロヘプチルシクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。

0040

環状アルキル」及び「シクロアルキル」という用語は、同義に使用することができる。これらの用語は、一価飽和炭素環式環ラジカルを指す。好ましくは、環状アルキルは、3員〜7員の単環式環ラジカルである。より好ましくは、環状アルキルは、シクロヘキシルである。

0041

「環状アルケニル」という用語は、環構造中に少なくとも1つの二重結合を有する炭素環式環ラジカルを指す。
「環状アルキニル」という用語は、環構造中に少なくとも1つの三重結合を有する炭素環式環ラジカルを指す。

0042

「アリール」は、親の芳香環系の単一の炭素原子から1個の水素原子を取り除くことによって得た、6〜18個の炭素原子の一価芳香族炭化水素ラジカルを意味する。いくつかのアリール基は、「Ar」という例示的な構造で表される。アリールには、飽和、部分不飽和環、または芳香族炭素環式もしくは複素環式環縮合した芳香環を含む二環式ラジカルが含まれる。典型的なアリール基として、ベンゼンフェニル)、置換ベンゼンナフタレンアントラセンインデニルインダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル由来するラジカルなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アリールは、フェニル基である。

0043

「複素環」、「ヘテロシクリル」、及び「複素環式環」という用語は、本明細書中において同義で使用され、3〜18個の環原子の飽和または部分不飽和の(すなわち、環内に1つまたは複数の二重及び/または三重結合を有する)炭素環ラジカルを指す。この環原子の少なくとも1個は、窒素、酸素、リン、及び硫黄から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCであり、1個または複数の環原子は、以下に記載される1つまたは複数の置換基で独立して随意に置換される。複素環は、3環員〜7環員(2〜6個の炭素原子ならびにN、O、P、及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子)を有する単環、または環7員〜10環員(4〜9個の炭素原子ならびにN、O、P、及びSから選択される1〜6個のヘテロ原子)を有する二環、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系であってよい。複素環は、Paquette,Leo A.;‘‘Principles of Modern Heterocyclic Chemistry’’(W.A.Benjamin,New York,1968)、特に第1、3、4、6、7、及び9章、‘‘The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Monographs’’(John Wiley & Sons,New York,1950〜現在)、特に第13、14、16、19、及び28巻、ならびにJ.Am.Chem.Soc.(1960)82:5566に記載される。「複素環」には、複素環ラジカルが飽和、部分不飽和環、または芳香族炭素環式もしくは複素環式環と縮合したラジカルも含まれる。複素環式環の例として、ピロリジニル、テトラヒドロフラニルジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニルテトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノモルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニルホモピペラジニル、アゼチジニルオキセタニルチエタニル、ホモピペリジニルオキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、及びアザビシクロ[2.2.2]ヘキサニルが挙げられるが、これらに限定されない。スピロ部分も、この定義の範囲内に含まれる。環原子がオキソ(=O)部分で置換されている複素環基の例として、ピリミジノニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルがある。

0044

「ヘテロアリール」という用語は、5員もしくは6員環の一価芳香族ラジカルを指し、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する、5〜18個の原子縮合環系(そのうち少なくとも1つの環は芳香族である)も含む。ヘテロアリール基の例として、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルを含む)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルを含む)、ピラゾリルチアゾリルピラジニルテトラゾリルフリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリルイソチアゾリル、ピロリル、キノリニルイソキノリニルインドリルベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニルトリアジニルイソインドリル、プテリジニルプリニル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリルフラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリルベンゾオキサゾリルキナゾリニルキノキサリニルナフチリジニル、及びフロピリジニルがある。

0045

複素環またはヘテロアリール基は、可能な場合には、炭素で結合(炭素連結)していても、または窒素で結合(窒素連結)してもよい。制限ではなく例として、炭素結合した複素環またはヘテロアリールは、ピリジンの2、3、4、5、もしくは6位、ピリダジンの3、4、5、もしくは6位、ピリミジンの2、4、5、もしくは6位、ピラジンの2、3、5、もしくは6位、フランテトラヒドロフランチオフランチオフェン、ピロール、もしくはテトラヒドロピロールの2、3、4、もしくは5位、オキサゾールイミダゾール、もしくはチアゾールの2、4、もしくは5位、イソキサゾール、ピラゾール、もしくはイソチアゾールの3、4、もしくは5位、アジリジンの2もしくは3位、アゼチジンの2、3、もしくは4位、キノリンの2、3、4、5、6、7、もしくは8位、またはイソキノリンの1、3、4、5、6、7、または8位で結合している。

0046

制限ではなく例として、窒素結合した複素環またはヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジンインドールインドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、及びカルバゾールまたはO−カルボリンの9位で結合している。

0047

ヘテロアリールまたはヘテロシクリルに存在するヘテロ原子には、NO、SO、及びSO2などの酸化型が含まれる
ハロ」または「ハロゲン」という用語は、F、Cl、Br、またはIを指す。

0048

上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、環状アルキル、環状アルケニル、環状アルキニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールは、さらに1つ(例えば、2、3、4、5、6、またはそれ以上)の置換基で随意に置換することができる。

0049

置換基が「置換された」と記載される場合、その置換基の炭素、酸素、硫黄、または窒素に、水素置換基に代わって非水素置換基が存在する。したがって、例えば、置換されたアルキル置換基とは、少なくとも1つの非水素置換基が、アルキル置換基の水素置換基に代わって存在するアルキル置換基である。例えば、モノフルオロアルキルは、フルオロ置換基で置換されたアルキルであり、ジフルオロアルキルは、2つのフルオロ置換基で置換されたアルキルである。1つの置換基に1超の置換がある場合、各非水素置換基は同一でも異なっていてもよい(特に記載がない限り)ことを理解されたい。

0050

置換基が「随意に置換される」と記載される場合、置換基は、(1)置換されていなくても、または(2)置換されていてもよい。置換基の炭素が、列挙される置換基の1つまたは複数で随意に置換されると記載される場合、その炭素上の1個または複数の水素が(水素が存在する範囲内で)、別々にかつ/または一緒に、独立して選択された随意の置換基で置き換えられてもよい。置換基の窒素が、列挙される置換基の1つまたは複数で随意に置換されると記載される場合、その窒素上の1個または複数の水素が(水素が存在する範囲内で)、それぞれ、独立して選択された随意の置換基で置き換えられてもよい。1つの例示的な置換基は、−NR’R’’と示すことができるが、式中、R’及びR’’は、それらが結合した窒素原子と一緒になって、複素環式環を形成してもよい。R’及びR’’が、それらが結合した窒素原子と一緒になって形成した複素環式環は、部分飽和でも完全飽和でもよい。1つの実施形態において、複素環式環は、3〜7個の原子からなる。別の実施形態において、複素環式環は、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、及びチアゾリルからなる群より選択される。

0051

本明細書は、「置換基」、「ラジカル」、及び「基」という用語を同義で使用する。
置換基の群が、列挙される置換基のうちの1つまたは複数により随意に置換されると集合的に記載される場合、その群は、(1)置換不可能な置換基、(2)置換可能であるが随意の置換基によって置換されない置換基、及び/または(3)置換可能であり1つまたは複数の随意の置換基により置換される置換基を含む場合がある。

0052

置換基が、最大で特定の個数の非水素置換基で随意に置換されると記載される場合、その置換基は、(1)置換されない、または(2)最大でその特定の個数の非水素置換基もしくは最大で置換基上の最大数の置換可能な部位のいずれか少ない方により置換されている、のいずれかであってもよい。すなわち、例えば、置換基が、最大3つの非水素置換基で随意に置換されるヘテロアリールであると記載される場合、置換可能な位置が3つ未満である任意のヘテロアリールは随意に、最大でもそのヘテロアリールが有する置換可能な位置と同数の非水素置換基のみで置換されることになる。そのような置換基の非限定例は、炭素原子を1〜10個有する直鎖、分岐鎖または環状のアルキニル、アルケニル、またはアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ハロゲン、グアニジニウム[−NH(C=NH)NH2]、−OR100、NR101R102、−NO2、−NR101COR102、−SR100、−SOR101で表されるスルホキシド、−SO2R101で表されるスルホン、スルホン酸基−SO3M、硫酸基−OSO3M、−SO2NR101R102で表されるスルホンアミド、シアノ、アジド、−COR101、−OCOR101、−OCONR101R102、及びポリエチレングリコール単位(−CH2CH2O)nR101から選択することができ、式中、Mは、Hまたはカチオン(Na+またはK+など)であり、R101、R102、及びR103は、それぞれ独立して、H、炭素原子を1〜10個有する直鎖、分岐鎖、または環状のアルキニル、アルケニル、またはアルキニル、ポリエチレングリコール単位(−CH2CH2O)n−R104(式中、nは、1〜24の整数である)、炭素原子を6〜10個有するアリール、炭素原子を3〜10個有する複素環式環、及び炭素原子を5〜10個有するヘテロアリールから選択され、R104は、Hであるか、炭素原子を1〜4個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであり、式中、R100、R101、R102、R103、及びR104で表される基中のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルは、1つまたは複数の(例えば、2、3、4、5、6、またはそれ以上)の置換基で随意に置換され、この置換基は、独立して、ハロゲン、−OH、−CN、−NO2、及び炭素原子を1〜4個有する未置換の直鎖または分岐鎖のアルキルから選択される。好ましくは、上記の随意に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、環状アルキル、環状アルケニル、環状アルキニル、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールの置換基として、ハロゲン、−CN、−NR102R103、−CF3、−OR101、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−SR101、−SOR101、−SO2R101、及びSO3Mが挙げられる。

0053

「化合物」または「細胞障害性化合物」、「細胞障害性二量体」及び「細胞障害性二量体化合物」という用語は、同義で使用される。これらの用語は、構造もしくは式もしくはその任意の誘導体が本発明において開示されているか、または構造もしくは式もしくはその任意の誘導体が参照により援用されている化合物を含むものとする。この用語はまた、本発明で開示される全ての式の化合物の立体異性体幾何異性体互変異性体、溶媒和物、代謝産物、塩(例えば、薬学上許容される塩)及びプロドラッグ、ならびにプロドラッグ塩も含む。この用語はまた、上記のいずれかのものの任意の溶媒和物、水和物、及び多形も含む。本出願で記載される本発明のある特定の態様における「立体異性体」、「幾何異性体」、「互変異性体」、「溶媒和物」、「代謝産物」、「塩」、「プロドラッグ」、「プロドラッグ塩」、「コンジュゲート」、「コンジュゲート塩」、「溶媒和物」、「水和物」、または「多形」についての具体的な記述は、「化合物」という用語がこれら他の形状の記述なしに使用される本発明の他の態様において、これらの形状を排除することを意図するものとは解釈されないものとする。

0054

「コンジュゲート」という用語は、本明細書中で使用される場合、本明細書中に記載される化合物またはその誘導体が細胞結合剤と連結したものを指す。
「細胞結合剤と連結可能な」という用語は、本明細書中で使用される場合、本明細書中に記載される化合物またはそれらの誘導体が、それら化合物またはそれらの誘導体を細胞結合剤に結合させるのに適切な結合基またはその前駆体を少なくとも1つ含むことを指す。

0055

所定の基の「前駆体」という用語は、任意の脱保護、化学修飾、またはカップリング反応によりその所定の基になることができる任意の基を指す。
「細胞結合剤と連結した」という用語は、コンジュゲート分子が、適切な結合基またはその前駆体を介して細胞結合剤と結合した、本明細書中に記載される化合物(例えば、本明細書中に記載される、式(I)〜(IV)及び(VIII)〜(XI)の化合物ならびに薬物−リンカー化合物)のうち少なくとも1種、またはその誘導体を含むことを指す。

0056

キラル」という用語は、鏡像パートナーと重ね合わせできない性質を有する分子を示し、一方「アキラル」という用語は、鏡像パートナーと重ね合わせできる分子を指す。
「立体異性体」という用語は、同一の化学組成及び連結性を有するが、それらの原子の空間配置が異なり、単結合の回転により相互変換することができない化合物を指す。

0057

ジアステレオマー」は、2つ以上のキラル中心を有し、分子が互いの鏡像ではない立体異性体を指す。ジアステレオマーは、様々な物性、例えば融点沸点分光特性、及び反応性を有する。ジアステレオマー混合物は、結晶化、電気泳動、及びクロマトグラフィーなどの高分解能分析手法で分離することができる。

0058

鏡像異性体」は、互いの重ね合わせできない鏡像である化合物の2つの立体異性体を指す。
本明細書中で使用される立体化学の定義及び観念は、全般的に、S.P.Parker,Ed.,McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company,New York、及びEliel,E.and Wilen,S.,‘‘Stereochemistry of Organic Compounds,’’John Wiley & Sons,Inc.,New York,1994に従うものである。本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心を有する場合があり、したがって、様々な立体異性体形で存在する場合がある。ジアステレオマー、鏡像異性体、及びアトロプ異性体、ならびにこれらの混合物、例えば、ラセミ混合物を含むがこれらに限定されない、本発明の化合物の立体異性体形は全て、本発明の一部を形成するものとする。多くの有機化合物が、光学活性な形態で存在する。すなわち、それらは、直線偏光の面を回転させる能力を有する。光学活性化合物を説明する場合、D及びL、またはR及びSという接頭辞を使用して、そのキラル中心(複数化)の周りの分子の絶対配置を示す。d及びlまたは(+)及び(−)という接頭辞は、化合物による直線偏光の回転の兆候を指称するのに使用し、(−)またはlは、その化合物が左旋性であることを意味する。(+)またはdという接頭辞が付された化合物は、右旋性である。所定の化学構造では、これらの立体異性体は、それらが互いの鏡像であることを除いて、同一である。特定の立体異性体は、鏡像異性体と称される場合もあり、そのような異性体の混合物は、鏡像異性体混合物と呼ばれることが多い。鏡像異性体の50:50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体と称され、そのような混合物は、化学反応または処理において立体選択または立体特異性がない場合に生じる場合がある。「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」という用語は、光学活性がない2種の鏡像異性体種の等モル混合物を指す。

0059

「互変異性体」または「互変異性体形」という用語は、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である、異なるエネルギー構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られる)は、プロトンの移動を介した相互変換、例えばケト−エノール異性体化及びイミンエナミン異性体化などを含む。原子価互変異性体は、結合電子のいくつかの再編成による相互変換を含む。

0060

「プロドラッグ」という用語は、本出願で使用される場合、酵素反応により、または加水分解により、さらに活性化されるかより活性な親型に変換させることが可能である、本発明の化合物の前駆体または誘導体形を指す。例えば、Wilman,‘‘Prodrugs in Cancer Chemotherapy’’Biochemical Society Transactions,14,pp.375−382,615th Meeting Belfast(1986)、及びStella et al.,‘‘Prodrugs:A Chemical Approach to Targeted Drug Delivery,’’Directed Drug Delivery, Borchardt et al.,(ed.),pp.247−267,Humana Press (1985)を参照のこと。本発明のプロドラッグとして、より活性の細胞傷害性遊離薬物に変換され得る、エステル含有プロドラッグ、リン酸含有プロドラッグ、チオリン酸含有プロドラッグ、硫酸含有プロドラッグ、ペプチド含有プロドラッグ、D−アミノ酸修飾化プロドラッグ、グリコシル化プロドラッグ、β−ラクタム含有プロドラッグ、随意に置換されるフェノキシアセトアミド含有プロドラッグ、随意に置換されるフェニルアセトアミド含有プロドラッグ、5−フルオロシトシン及び他の5−フルオロウリジンプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。本発明で使用するためのプロドラッグ形態に誘導体化することができる細胞傷害性薬の例として、本発明の化合物及び上記のもののような化学療法薬が挙げられるが、これらに限定されない。

0061

「プロドラッグ」という用語は、生物学的条件下(in vitroまたはin vivo)で加水分解、酸化、さもなければ反応して本発明の化合物を提供することができる化合物の誘導体を包含することも意味する。プロドラッグは、生物学的条件下でのそのような反応時にのみ活性となることができるか、またはそれらが未反応形態で活性を有することができる。本発明で企図されるプロドラッグの例として、生体加水分解が可能なアミド、生体加水分解が可能なエステル、生体加水分解が可能なカルバミン酸基、生体加水分解が可能な炭酸塩、生体加水分解が可能なウレイド、及び生体加水分解が可能なリン酸の類似体などの生体加水分解が可能な部分を含む、本明細書中に開示される式のいずれか1つの化合物の類似体または誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。プロドラッグの他の例として、−NO、−NO2、−ONO、または−ONO2部分を含む、本明細書中に開示される式のいずれか1つの化合物の誘導体が挙げられる。プロドラッグは、典型的には、周知の方法、例えば、Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery(1995)172−178,949−982(Manfred E.Wolff ed.,5th ed)に記載される方法などを用いて調製することができる。Goodman and Gilman’s,The Pharmacological basis of Therapeutics,8th ed.,McGraw−Hill,Int.Ed.1992,‘‘Biotransofrmation of Drugs.’’も参照のこと。

0062

本発明のプロドラッグの1つの好ましい形として、本発明の化合物/コンジュゲートのイミン結合とイミン反応性試薬との間で形成される付加物を含む、本発明の化合物及びコンジュゲート(任意のリンカー基の有無に関わらず)が挙げられる。本発明のプロドラッグの別の好ましい形として、式(I)〜(IV)などの化合物(式中、NとCとの間の二重線
が単結合を表す場合に、XがHまたはアミン保護基であり、化合物がプロドラッグになる)が挙げられる。本発明のプロドラッグは、本明細書中に記載されるプロドラッグの形態のうち一方または両方を含む場合がある(例えば、化合物/コンジュゲートのイミン結合とイミン反応性試薬の間に形成された付加物を含み、かつ/または、Xが−Hである場合に、脱離基Yを含む)。

0063

「イミン反応性試薬」という用語は、イミン基と反応することができる試薬を指す。イミン反応性試薬の例として、亜硫酸化合物(H2SO3、H2SO2、またはカチオンで形成されるHSO3−、SO32−、もしくはHSO2−の塩)、メタ重亜硫酸化合物(H2S2O5またはカチオンで形成されるS2O52−の塩)、モノ、ジ、トリ、及びテトラチオリン酸化合物(PO3SH3、PO2S2H3、POS3H3、PS4H3、またはカチオンで形成されるPO3S3−、PO2S23−、POS33−、もしくはPS43−の塩)、チオリン酸エステル((RiO)2PS(ORi)、RiSH、RiSOH、RiSO2H、RiSO3H)、種々のアミン(ヒドロキシルアミン(例えば、NH2OH)、ヒドラジン(例えば、NH2NH2)、NH2O−Ri、Ri’NH−Ri、NH2−Ri)、NH2−CO−NH2、NH2−C(=S)−NH2、チオ硫酸化合物(H2S2O3またはカチオンで形成されるS2O32−の塩)、亜ジチオン酸化合物(H2S2O4またはカチオンで形成されるS2O42−の塩)、ホスホロジチオ酸化合物(P(=S)(ORk)(SH)(OH)またはカチオンで形成されるその塩)、ヒドロキサム酸(RkC(=O)NHOHまたはカチオンで形成されるその塩)、ヒドラジド(RkCONHNH2)、ホルムアルデヒドスルホキシル酸化合物(HOCH2SO2Hまたはカチオンで形成されるHOCH2SO2−の塩、例えばHOCH2SO2−Na+など)、糖化ヌクレオチドGDPマンノースなど)、フルダラビン、またはそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されず、式中、Ri及びRi’は、それぞれ独立して、炭素原子を1〜10個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、−N(Rj)2、−CO2H、−SO3H、及びPO3Hから選択される少なくとも1つの置換基で置換され、Ri及びRi’は随意で、本明細書中に記載されるアルキルの置換基でさらに置換することができ、Rjは、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、Rkは、炭素原子を1〜10個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニルであるか、アリール、ヘテロシクリル、もしくはヘテロアリールである(好ましくは、Rkは、炭素原子を1〜4個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、より好ましくは、Rkは、メチル、エチル、またはプロピルである)。好ましくは、カチオンは、Na+またはK+などの一価カチオンである。好ましくは、イミン反応性試薬は、亜硫酸化合物、ヒドロキシルアミン、尿素、及びヒドラジンから選択される。より好ましくは、イミン反応性試薬は、NaHSO3またはKHSO3である。

0064

本明細書中で使用される場合、かつ別途特に記載がない限り、「生体加水分解が可能なアミド」、「生体加水分解が可能なエステル」、「生体加水分解が可能なカルバミン酸基」、「生体加水分解が可能な炭酸塩」、「生体加水分解が可能なウレイド」、及び「生体加水分解が可能なリン酸類似体」という用語は、アミド、エステル、カルバミン酸基、炭酸塩、ウレイド、またはリン酸類似体がそれぞれ、(1)化合物の生物活性を損なわず、かつ、その化合物にin vivoで有利な性質、例えば、取込、作用期間、または作用の発現を付与するか、または(2)それ自体は生物学的に不活性であるが、in vivoで生物学的に活性な化合物に変換させるかのいずれかであることを意味する。生体加水分解が可能なアミドの例として、低級アルキルアミドα−アミノ酸アミド、アルコキシアシルアミド、及びアルキルアミノアルキルカルボニルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。生体加水分解が可能なエステルの例として、低級アルキルエステル、アルコキシアシルオキシエステル、アルキルアシルアミノアルキルエステル、及びコリンエステルが挙げられるが、これらに限定されない。生体加水分解が可能なカルバミン酸基の例として、低級アルキルアミン置換エチレンジアミンアミノ酸ヒドロキシアルキルアミン複素環アミン及び複素芳香族アミン、ならびにポリエーテールアミンが挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいプロドラッグ及びプロドラッグの塩とは、本発明の化合物が哺乳類に投与されたときに、その化合物の生物利用能を増大させるものである。

0065

「薬学上許容される塩」という語句は、本明細書中で使用される場合、本発明の化合物の薬学上許容される有機もしくは無機塩を指す。塩の例として、硫酸塩、クエン酸塩酢酸塩シュウ酸塩塩化物臭化物ヨウ化物硝酸塩重硫酸塩リン酸塩酸性リン酸塩イソニコチン酸塩、乳酸塩サリチル酸塩酸性クエン酸塩、酒石酸塩オレイン酸塩タンニン酸塩パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩コハク酸塩マレイン酸塩ゲンチジン酸塩、フマル酸塩グルコン酸塩グルクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩安息香酸塩グルタミン酸塩メタンスルホン酸塩メシル酸塩」、エタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレンビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸)塩)、アルカリ金属(例えば、ナトリウム及びカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)塩、及びアンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。薬学上許容される塩は、酢酸イオンコハク酸イオンまたは他の対イオンなどの別の分子の包含を伴ってもよい。対イオンは、親化合物電荷を安定化させる任意の有機または無機部分であってよい。さらに、薬学上許容される塩は、その構造中に1超の荷電原子を有してもよい。複数の荷電原子が薬学上許容される塩の一部である場合、複数の対イオンを有することができる。したがって、薬学上許容される塩は、1つまたは複数の荷電原子及び/または1つまたは複数の対イオンを有することができる。

0066

本発明の化合物が塩基である場合、所望の薬学上許容される塩は、当該分野で利用可能な任意の適切な方法により、例えば、遊離塩基を、無機酸、例えば塩酸臭化水素酸、硫酸、硝酸メタンスルホン酸、リン酸などで、または有機酸、例えば酢酸マレイン酸コハク酸マンデル酸フマル酸マロン酸ピルビン酸シュウ酸グリコール酸サリチル酸、グルクロン酸もしくはガラクツロン酸のようなピラノシジル酸、クエン酸もしくは酒石酸のようなαヒドロキシ酸アスパラギン酸もしくはグルタミン酸のようなアミノ酸、安息香酸もしくはケイ皮酸のような芳香族酸、p−トルエンスルホン酸もしくはエタンスルホン酸のようなスルホン酸などで処理することにより、調製することができる。

0067

本発明の化合物が酸である場合、所望の薬学上許容される塩は、任意の適切な方法により、例えば、遊離酸を、無機塩基または有機塩基、例えばアミン(第1級、第2級、または第3級)、アルカリ金属水酸化物、またはアルカリ土類金属水酸化物などで処理することにより調製することができる。適切な塩の代表的な例として、グリシン及びアルギニンのようなアミノ酸、アンモニア、第1級、第2級、及び第3級アミン、ならびにピペリジン、モルホリン、及びピペラジンのような環状アミンから得られる有機塩、ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛アルミニウム、及びリチウムから得られる無機塩が挙げられるが、これらに限定されない。

0068

本明細書中で使用される場合、「溶媒和物」という用語は、非共有結合性分子間力により結合した、化学量論的または非化学量論的な量の溶媒、例えば、水、イソプロパノールアセトンエタノールメタノールDMSO、酢酸エチル、酢酸、及びエタノールアミンジクロロメタン2−プロパノールなどをさらに含む化合物を意味する。本化合物の溶媒和物または水和物は、少なくとも1モル当量ヒドロキシル溶媒、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、または水を化合物に添加して、イミン部分を溶媒和または水和させることによって、容易に調製される。

0069

本出願において、「異常な細胞増殖」及び「細胞増殖障害」という用語は、同義で使用される。「異常な細胞増殖」は、本明細書中で使用される場合、特に記載がない限り、正常な調節機構から独立した(例えば、接触阻害喪失した)細胞増殖を指す。異常な細胞増殖として、例えば、(1)変異型チロシンキナーゼの発現または受容体型チロシンキナーゼ過剰発現により増殖する腫瘍細胞(腫瘍)、(2)異常なチロシンキナーゼの活性化が生じている他の増殖性疾患の良性細胞及び悪性細胞、(3)受容体型チロシンキナーゼにより増殖する任意の腫瘍、(4)異常なセリントレオニンキナーゼの活性化により増殖する任意の腫瘍、ならびに(5)異常なセリン/トレオニンキナーゼの活性化が生じている他の増殖性疾患の良性細胞及び悪性細胞の異常増殖が挙げられる。

0070

「癌」及び「癌性」という用語は、細胞増殖が制御されていないことを典型的な特徴とする、哺乳類での生理状態を指すかまたは説明する。「腫瘍」は、1つまたは複数の癌細胞及び/または良性細胞もしくは前癌細胞を含む。

0071

「治療薬」は、抗体、ペプチド、タンパク質酵素などの生物学的作用剤、または化学療法薬の両方を包含する。
「化学療法薬」は、癌の治療に有用な化学合成物である。

0072

「代謝産物」は、特定の化合物、その誘導体、またはそのコンジュゲート、またはその塩が体内で代謝することにより産生される産物である。化合物、その誘導体、またはそのコンジュゲートの代謝産物は、当該分野において既知の常用技術を用いて特定することができ、それらの活性は、本明細書中に記載されるものなどの試験を用いて決定することができる。そのような産物は、例えば、投与した化合物の酸化、ヒドロキシル化還元、加水分解、アミド化脱アミド化エステル化脱エステル化酵素切断などから得られる場合がある。したがって、本発明は、本発明の化合物、その誘導体、またはそのコンジュゲートの代謝物を包含する。それらには、本発明の化合物、その誘導体、またはそのコンジュゲートを、それらの代謝産物を得るのに十分な期間、哺乳類と接触させることを含む処理により産生される化合物、その誘導体、またはその複合体が含まれる。

0073

「薬学上許容される」という語句は、その物質または組成物が、製剤に含まれる他の成分及び/またはそれで処理される哺乳類と、化学的にかつ/または毒物学的適合しなければならないことを示す。

0074

保護基」または「保護部分」という用語は、化合物、その誘導体、またはそのコンジュゲートの他の官能基が反応している間、特定の官能基をブロックまたは保護するために一般的に使用される置換基を指す。例えば、「アミン保護基」または「アミノ保護部分」は、化合物のアミノ官能基をブロックまたは保護する、アミノ基に結合した置換基である。そのような基は、当技術分野で周知であり(例えば、P.Wuts and T.Greene,2007,Protective Groups in Organic Synthesis,Chapter 7,J.Wiley & Sons,NJを参照)、代表的なものとして、メチルカルバミン酸基及びエチルカルバミン酸基などのカルバミン酸基、FMOC、置換エチルカルバミン酸基、1,6−β−脱離で切断されるカルバミン酸基(「自壊(selfimmolative)型」とも称される)、尿素、アミド、ペプチド、アルキル、及びアリール誘導体がある。適切なアミノ保護基として、アセチルトリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)、及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。保護基の全般的な説明及びそれらの使用については、P.G.M.Wuts & T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,New York,2007を参照のこと。

0075

「脱離基」という用語は、置換または転置の間に分離する荷電部分または非荷電部分の基を指す。そのような脱離基は、当該分野において周知であり、そのような脱離基として、ハロゲン、エステル、アルコキシ、ヒドロキシルトシラートトリフラートメシラートニトリル、アジド、カルバマートジスルフィドチオエステルチオエーテル、及びジアゾニウム化合物が挙げられるが、これらに限定されない。

0076

二官能性架橋剤」、「二官能性リンカー」、または「架橋剤」という用語は、2つの反応性基(そのうちの一方は、細胞結合剤と反応することができ、他方は細胞傷害性化合物と反応して2つの部分を1つに連結する)を有する修飾剤を指す。そのような二官能性架橋剤は、当技術分野において周知である(例えば、Isalm and Dent in Bioconjugation chapter 5,p218−363,Groves Dictionaries Inc.New York,1999を参照)。例えば、チオエーテル結合を介した連結を可能にする二官能性架橋剤として、マレイミド基を導入するためのN−スクシンイミジル−4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシラートSMCC)、またはヨードアセチル基を導入するためのN−スクシンイミジル−4−(ヨードアセチル)−アミノベンゾエート(SIAB)が挙げられる。マレイミド基またはハロアセチル基を細胞結合剤に導入する他の二官能性架橋剤は、当該分野において周知であり(米国特許出願第2008/0050310号、同第20050169933号を参照、これらはPierce Biotechnology Inc.P.O.Box 117,Rockland,IL61105,USAから入手可能)、そのような二官能性架橋剤として、ビス−マレイミドポリエチレングリコール(BMPEO)、BM(PEO)2、BM(PEO)3、N−(β−マレイミドプロピルオキシスクシンイミドエステル(BMPS)、γ−マレイミド酪酸N−スクシンイミジルエステル(GMBS)、ε−マレイミドカプロン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルEMCS)、5−マレイミド吉草酸NHS、HBVS、SMCCの「長鎖」類似体(LC−SMCC)であるN−スクシンイミジル−4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシ−(6−アミドカプロエート)、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)、4−(4−N−マレイミドフェニル)−酪酸ヒドラジドまたは塩酸塩(MPBH)、N−スクシンイミジル=3−(ブロモアセトアミドプロピオナート(SBAP)、N−スクシンイミジル=ヨードアセタート(SIA)、κ−マレイミドウンデカノイン酸N−スクシンイミジルエステル(KMUA)、N−スクシンイミジル=4−(p−マレイミドフェニル)−ブチラートSMPB)、スクシンイミジル−6−(β−マレイミドプロピオンアミド)ヘキサノアート(SMPH)、スクシンイミジル−(4−ビニルスルホニルベンゾエートSVSB)、ジチオビス−マレイミドエタンDTME)、1,4−ビス−マレイミドブタン(BMB)、1,4ビスマレイミジル−2,3−ジヒドロキシブタン(BMDB)、ビス−マレイミドヘキサン(BMH)、ビス−マレイミドエタン(BMOE)、スルホスクシンイミジル=4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシラート(スルホ−SMCC)、スルホスクシンイミジル=(4−ヨードアセチル)アミノベンゾアート(スルホ−SIAB)、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル(スルホ−MBS)、N−(γ−マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(スルホ−GMBS)、N−(ε−マレイミドカプロイルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(スルホ−EMCS)、N−(κ−マレイミドウンデカノイルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(スルホ−KMUS)、及びスルホスクシンイミジル=4−(p−マレイミドフェニル)ブチラート(スルホ−SMPB)が挙げられるが、これらに限定されない。

0077

テロ二官能性架橋剤は、2つの異なる反応性基を有する二官能性架橋剤である。アミン反応性N−ヒドロキシスクシンイミド基NHS基)及びカルボニル反応ヒドラジン基の両方を含有するヘテロ二官能性架橋剤もまた、本明細書中に記載される細胞傷害性化合物と細胞結合剤(例えば、抗体)とを連結するために使用することができる。そのようなヘテロ二官能性架橋剤の市販品の例として、スクシンイミジル=6−ヒドラジノニコチンアミド=アセトン=ヒドラゾン(SANH)、スクシンイミジル=4−ヒドラジドテレフタラート塩酸塩(SHTH)、及びスクシンイミジル=ヒドラジニウムニコチナート塩酸塩(SHNH)が挙げられる。酸不安定性結合を有するコンジュゲートも、本発明のヒドラジンを有するベンゾジアゼピン誘導体を用いて調製することができる。使用可能な二官能性架橋剤の例として、スクシンイミジル−p−ホルミルベンゾアート(SFB)及びスクシンイミジル−p−ホルミルフェノキシアセテート(SFPA)が挙げられる。

0078

ジスルフィド結合を介した細胞結合剤と細胞傷害性化合物との結合を可能にする二官能性架橋剤は、当該分野において既知であり、そのような二官能性架橋剤として、ジチオピリジル基を導入するための、N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート(SPDP)、N−スクシンイミジル−4−(2−ピリジルジチオ)ペンタノアート(SPP)、N−スクシンイミジル−4−(2−ピリジルジチオ)ブタノアート(SPDB)、N−スクシンイミジル−4−(2−ピリジルジチオ)2−スルホブタノアート(スルホ−SPDB)が挙げられる。ジスルフィド基を導入するために使用可能な他の二官能性架橋剤は、当該分野において既知であり、米国特許第6,913,748号、同第6,716,821号、ならびに米国特許出願公開第20090274713号、及び同第20100129314号に記載される。これらは全て、本明細書中に参照により援用される。代替として、チオール基を導入する、2−イミノチオランホモシステインチオラクトン、またはS−アセチルコハク酸無水物などの架橋剤もまた使用可能である。

0079

本明細書中で定義される「リンカー」、「リンカー部分」、または「結合基」は、2つの基、例えば細胞結合剤と細胞傷害性化合物とを1つに連結する部分を指す。典型的には、リンカーが連結する2つの基が結合する条件下ではそのリンカーは実質的に不活性である。二官能性架橋剤は、リンカー部分の各末端に1つずつ、2つの反応性基を含んでもよく、それによって、1つの反応性基がまず細胞傷害性化合物と反応して、リンカー部分及び第2の反応性基を有する化合物をもたらすことができ、次にそれを細胞結合剤と反応させることができる。代替として、二官能性架橋剤の1つの末端がまず細胞結合剤と反応して、リンカー部分及び第2の反応性基を有する細胞結合剤をもたらすことができ、次にそれを細胞傷害性化合物と反応させることができる。連結部分は、特定の部位での細胞傷害性部分の放出を可能にする化学結合を含有してもよい。適切な化学結合は当該分野で周知であり、そのような結合として、ジスルフィド結合、チオエーテル結合、酸不安定性結合、光不安定性結合、ペプチダーゼ不安定性結合、及びエステラーゼ不安定性結合が挙げられる(例えば、米国特許第5,208,020号、同第5,475,092号、同第6,441,163号、同第6,716,821号、同第6,913,748号、同第7,276,497号、同第7,276,499号、同第7,368,565号、同第7,388,026号、及び同第7,414,073号を参照)。ジスルフィド結合、チオエーテル結合、及びペプチダーゼ不安定性結合が好ましい。本発明で使用可能な他のリンカーとして、米国特許出願公開第20050169933号に詳細が記載されているものなどの非開裂リンカー、または米国特許出願公開第2009/0274713号、米国特許出願公開第2010/01293140号、及びWO2009/134976に記載される荷電リンカーまたは親水性リンカーが挙げられ、これらはそれぞれ、参照により本明細書中で参照により明白に援用される。これらはそれぞれ、参照により本明細書中で参照により明白に援用される。

0080

1つの実施形態において、反応性エステルなどの反応性基が一方の端に結合した結合基は、以下から選択される。
−O(CR20R21)m(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−O(CR20R21)m(CR26=CR27)m’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−O(CR20R21)m(アルキニル)n’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−O(CR20R21)m(ピペラジノ)t’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−O(CR20R21)m(ピロロ)t’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−O(CR20R21)mA’’m’’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−S(CR20R21)m(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−S(CR20R21)m(CR26=CR27)m’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−S(CR20R21)m(アルキニル)n’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−S(CR20R21)m(ピペラジノ)t’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−S(CR20R21)m(ピロロ)t’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−S(CR20R21)mA’’m’’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−NR33(C=O)p’’(CR20R21)m(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−NR33(C=O)p’’(CR20R21)m(CR26=CR27)m’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−NR33(C=O)p’’(CR20R21)m(アルキニル)n’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q’’(CO)tX’’、
−NR33(C=O)p’’(CR20R21)m(ピペラジノ)t’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−NR33(C=O)p’’(CR20R21)m(ピロロ)t’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q−(CO)tX’’、
−NR33(C=O)p’’(CR20R21)mA’’m’’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(CR26=CR27)m’(CR22R23)n(OCH2CH2)pCR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(アルキニル)n’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(ピペラジノ)t’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)mA’’m’’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(CR29=N−NR30)n’’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(CR29=N−NR30)n’’(CR26=CR27)m’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(CR29=N−NR30)n’’(アルキニル)n’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q−(CO)tX’’、
−(CR20R21)m(CR29=N−NR30)n’’A’’m’’(CR22R23)n(OCH2CH2)p(CR40R41)p’’Y’’(CR24R25)q(CO)tX’’(式中、
m、n、p、q、m’、n’、t’は、1〜10の整数であるか、あるいは随意に0であり、
t、m’’、n’’、及びp’’は、0または1であり、
X’’は、OR36、SR37、NR38R39から選択され、式中、R36、R37、R38、R39は、Hであるか、または炭素原子を1〜20個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、またはポリエチレングリコール単位−(OCH2CH2)nであり、R37は、t=1の場合に、随意にチオール保護基であり、COX’’は、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシフタルイミドエステル、N−ヒドロキシスルホ−スクシンイミドエステル、p−ニトロフェニルエステル、ジニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、及びそれらの誘導体から選択される反応性エステルを形成し、該誘導体はアミド結合形成を促進し、
Y’’は存在しないか、またはO、S、S−S、もしくはNR32から選択され、式中、R32は、Rについて以上で与えられたものと同じ定義を有するか、または
Y’’がS−Sではなく、かつt=0の場合、X’’は、マレイミド基、ハロアセチル基、またはSR37から選択され、式中、R37は上記と同じ定義を有し、
A’’は、1つのアミノ酸残基であるか、2〜20のアミノ酸残基を含有するポリペプチドであり、
R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、及びR27は、同一であるかまたは異なっていて、かつ−Hであるか、または炭素原子を1〜5個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであり、
R29及びR30は、同一であるかまたは異なっていて、かつ−Hであるか、または炭素原子を1〜5個有するアルキルであり、
R33は、H、または炭素原子を1〜12個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキル、アルケニル、もしくはアルキニル、ポリエチレングリコール単位R−(OCH2CH2)nであるか、または、R33は、−COR34、−CSR34、−SOR34、もしくは−SO2R34であり、式中、R34は、H、または炭素原子を1〜20個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキル、アルケニル、もしくはアルキニルか、またはポリエチレングリコール単位−(OCH2CH2)nであり、
R40及びR41の一方は、随意に、負に荷電した、または正に荷電した官能基であり、他方は、H、または炭素原子を1〜4個有するアルキル、アルケニル、アルキニルである。

0081

上記の結合基のいずれも、本発明の化合物、薬物リンカー化合物、またはコンジュゲートのいずれにも存在する場合があり、本明細書に記載される式のいずれかの結合基を置換することを含む。

0082

「アミノ酸」という用語は、天然のアミノ酸または非天然のアミノ酸を指す。1つの実施形態において、アミノ酸は、NH2−C(Raa’Raa)−C(=O)OHで表され、式中、Raa及びRaa’は、それぞれ独立して、H、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキル、アルケニル、またはアルキニルであるか、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクリルであるか、あるいは、Raa及びN末端窒素原子は、一緒になって複素環式環(例えば、プロリンにおけるように)を形成することができる。「アミノ酸残基」という用語は、アミノ酸のアミノ末端及び/またはカルボキシ末端から1つの水素原子が除去された場合に相当する残基、例えば、−NH−C(Raa’Raa)−C(=O)O−を指す。

0083

「カチオン」という用語は、正の電荷を有するイオンを指す。カチオンは、一価(例えば、Na+、K+など)、二価(例えば、Ca2+、Mg2+など)、または多価(例えば、Al3+など)であってよい。好ましくは、カチオンは、一価である。

0084

「治療有効量」という用語は、対象において所望の生物学的反応を誘発する、活性化合物またはコンジュゲートの量を意味する。そのような反応として、治療されている疾患もしくは障害の症状の緩和、疾患の症状もしくは疾患自体の予防、阻害、もしくは再発遅延、治療が行われない場合と比較した対象の寿命延長、または疾患の症状もしくは疾患自体の進行の予防、阻害、もしくは遅延が挙げられる。有効量は、特に本明細書中提供される詳細な開示を考慮して、十分な当業者の能力の範囲内で決定される。化合物Iの毒性及び治療効力は、細胞培養物及び実験動物での標準薬学的手順によって決定することができる。対象に投与される本発明の化合物もしくはコンジュゲートまたは他の治療薬の有効量は、多発性骨髄腫ステージ分類及び状態、ならびに対象の特質、例えば、全般的な健康状態年齢性別、体重、及び薬品耐性などによって決定されることになる。また、投与される本発明の化合物もしくはコンジュゲートまたは他の治療薬の有効量は、投与経路及び剤形によって決定されることになる。投与量及び投与間隔は個々に調節されて、所望の治療効果を維持するのに十分な活性化合物の血漿中レベルをもたらすことができる。
細胞障害性化合物
第1の実施形態において、本発明は、本明細書中に記載される細胞障害性化合物(例えば、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、もしくは(VI)の化合物、またはその薬学上許容される塩)に関する。ある特定の実施形態において、細胞障害性化合物は、構造式(I)またはその薬学上許容される塩により表される。

0085

ある特定の実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、L’、L’’、及びL’’’のうち1つは、式(A)により表され、その他は、それぞれ独立して、−H、炭素原子を1〜6個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル、ハロゲン、−OH、(C1−C6)アルコキシ、または−NO2である。特には、L’、L’’、及びL’’’のうち1つは、式(A)により表され、その他は、−Hである。

0086

第1の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、L’は、式(A)により表され、L’’及びL’’’は、いずれも−Hであり、残りの可変要素は、第1の実施形態で上記したとおりである。

0087

第2の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、Rxは、ハロゲン、−OH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、ハロ(C1−C3)アルキル、もしくは荷電置換基、もしくはイオン化可能な基Qで随意に置換される、炭素原子を1〜6個有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキルであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1の特定実施形態で上記したとおりである。

0088

ある特定の実施形態において、Qは、i)−SO3H、−Z’−SO3H、−OPO3H2、−Z’−OPO3H2、−PO3H2、−Z’−PO3H2、−CO2H、−Z’−CO2H、−NR11R12、もしくは−Z’−NR11R12、またはその薬学上許容される塩、あるいは、ii)−N+R14R15R16X−もしくは−Z’−N+R14R15R16X−であり、Z’は、随意に置換されるアルキレン、随意に置換されるシクロアルキレン、または随意に置換されるフェニレンであり、R14〜R16は、それぞれ独立して、随意に置換されるアルキルであり、X−は、薬学上許容されるアニオンであり、残りの可変要素は、第2の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、Qは、−SO3Hまたはその薬学上許容される塩である。

0089

第3の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、Jは、NHRc1、−COOH、及びCOEからなる群より選択される反応性基を含む部分であり、式中、−COEは、反応性エステルを表し、Rc1は、−Hであるか、またはハロゲン、−OH、もしくは(C1−C3)アルコキシで随意に置換される、炭素原子を1〜4個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであり、残りの可変要素は、第1の実施形態、または第1もしくは第2の特定実施形態で上記したとおりである。

0090

ある特定の実施形態において、Jは、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、ニトロフェニル(例えば、2または4−ニトロフェニル)エステル、ジニトロフェニル(例えば、2,4−ジニトロフェニル)エステル、スルホテトラフルオロフェニル(例えば、4−スルホ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)エステル、及びペンタフルオロフェニルエステルから選択されるCOEであり、残りの可変要素は、第3の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、COEは、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルである。

0091

第4の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)にでは、L’は、以下の式:
−NR5−P−C(=O)−(CRaRb)m−J(B1)、
−NR5−P−C(=O)−Cy−(CRaRb)m’−J(B2)、
−C(=O)−P−NR5−(CRaRb)m−J(C1)、または
−C(=O)−P−NR5−Cy−(CRaRb)m’−J(C2)、
により表され、式中、
Jは、−COEであり、
Ra及びRbは、それぞれ存在する場合、それぞれ独立して、−H、(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qであり、
mは、1〜6の整数であり、
m’は、0であるか、または1〜6の整数であり、
Cyは、ハロゲン、−OH、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、もしくはハロ(C1−C3)アルキルで随意に置換される、環炭素原子を5または6個有する環状アルキルであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2もしくは第3の特定実施形態で上記したとおりである。

0092

ある特定の実施形態において、Ra及びRbは、いずれもHであり、式(B2)及び(C2)では、Cyは、シクロヘキサンであり、R5は、HまたはMeであり、残りの可変要素は、第4の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、式(B2)及び(C2)のm’は、0または1である。

0093

第5の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、L’は、以下の式:
−NR5−P−C(=O)−(CRaRb)m−S−Zs (B3)、または
−C(=O)−P−NR5−(CRaRb)m−S−Zs (C3)、
により表され、式中、
Ra及びRbは、それぞれ存在する場合、それぞれ独立して、−H、(C1−C3)アルキル、または荷電置換基もしくはイオン化可能な基Qであり、
mは、1〜6の整数であり、
Zsは、−H、−SRd、−C(=O)Rd1、または以下の式:

0094

0095

のいずれか1つから選択され、式中、
qは、1〜5の整数であり、
n’は、2〜6の整数であり、
Mは、カチオン(例えば、H+、Na+、またはK+)であり、
Rdは、炭素原子を1〜6個有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキルであるか、または、フェニル、ニトロフェニル(例えば、2または4−ニトロフェニル)、ジニトロフェニル(例えば、2,4−ジニトロフェニル)、カルボキシニトロフェニル(例えば、3−カルボキシ−4−ニトロフェニル)、ピリジル、またはニトロピリジル(例えば、4−ニトロピリジル)から選択され、
Rd1は、炭素原子を1〜6個有する直鎖または分岐鎖のアルキルであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、もしくは第4の特定実施形態で上記したとおりである。

0096

1つの実施形態において、Zsは、−Hである。別の実施形態において、Zsは、−SMeまたは−SPyである(Pyは、ピリジルである)。
さらに別の実施形態において、Zsは、以下の式:

0097

0098

0099

のいずれか1つから選択され、式中、Uは、−Hまたは−SO3Mであり、残りの可変要素は、式(a1’)〜(a15’)について上記したとおりである。
ある特定の実施形態において、荷電置換基またはイオン化可能な基Qは、i)−SO3H、−Z’−SO3H、−OPO3H2、−Z’−OPO3H2、−PO3H2、−Z’−PO3H2、−CO2H、−Z’−CO2H、−NR11R12、もしくは−Z’−NR11R12、もしくはその薬学上許容される塩、またはii)−N+R14R15R16X−もしくは−Z’−N+R14R15R16X−であり、Z’は、随意に置換されるアルキレン、随意に置換されるシクロアルキレン、または随意に置換されるフェニレンであり、R14〜R16は、それぞれ独立して、随意に置換されるアルキルであり、X−は、薬学上許容されるアニオンであり、かつ、残りの可変要素は、第5の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、Qは、−SO3Hまたはその薬学上許容される塩である。

0100

ある特定の実施形態において、Ra及びRbは、いずれも−Hであり、R5は、HまたはMeであり、残りの可変要素は、第5の特定実施形態で上記したとおりである。
ある特定の実施形態において、−(CRaRb)m−は、−(CH2)m’’−C(Me2)−であり、m’’は、1〜5の整数であり、、残りの可変要素は、第5の特定実施形態で上記したとおりである。

0101

第6の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、Pは、2〜10のアミノ酸残基を含有するペプチドであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、もしくは第5の特定実施形態で上記したとおりである。

0102

ある特定の実施形態において、Pは、2〜5のアミノ酸残基を含有するペプチドであり、残りの可変要素は、第6の特定実施形態で上記したとおりである。
ある特定の実施形態において、Pは、Gly−Gly−Gly、Ala−Val、Val−Ala、Val−Cit、Val−Lys、Phe−Lys、Lys−Lys、Ala−Lys、Phe−Cit、Leu−Cit、Lle−Cit、Trp、Cit、Phe−Ala、Phe−N9−トシル−Arg、Phe−N9−ニトロ−Arg、Phe−Phe−Lys、D−Phe−Phe−Lys、Gly−Phe−Lys、Leu−Ala−Leu、Ile−Ala−Leu、Val−Ala−Val、Ala−Leu−Ala−Leu、β−Ala−Leu−Ala−Leu及びGly−Phe−Leu−Gly、Val−Arg、Arg−Val、Arg−Arg、Val−D−Cit、Val−D−Lys、Val−D−Arg、D−Val−Cit、D−Val−Lys、D−Val−Arg、D−Val−D−Cit、D−Val−D−Lys、D−Val−D−Arg、D−Arg−D−Arg、Ala−Ala、Ala−D−Ala、D−Ala−Ala、D−Ala−D−Ala、Ala−Met、ならびにMet−Alaから選択され、残りの可変要素は、第6の特定実施形態で上記したとおりである。

0103

ある特定の実施形態において、Pは、Gly−Gly−Gly、Ala−Val、Ala−Ala、Ala−D−Ala、D−Ala−Ala、及びD−Ala−D−Alaであり、残りの可変要素は、第6の特定実施形態で上記したとおりである。

0104

第7の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、NとCの間の二重線

0105

0106

は、二重結合を表し、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、もしくは第6の特定実施形態で上記したとおりである。
第8の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、NとCの間の二重線

0107

0108

は、単結合を表し、Xは、−Hまたはアミン保護基であり、Yは、−H、−OR、−OCOR’、−SR、−NR’R’’、随意に置換される5員もしくは6員の窒素含有複素環、−SO3H、−SO2H、及びOSO3Hから選択され、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、第6、もしくは第7の特定実施形態で上記したとおりである。

0109

ある特定の実施形態において、Yは、−H、−SO3M、−OH、−OMe、−OEt、または−NHOHから選択され、式中、Mは、−H、Na+、またはK+であり、残りの可変要素は、第8の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、Yは、−H、−SO3M、または−OHである。

0110

第9の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、X’は、−H、−OH、炭素原子を1〜10個有する随意に置換される直鎖、分岐鎖、もしくは環状のアルキニル、アルケニル、もしくはアルキニル、及びフェニルからなる群より選択され、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、もしくは第8の特定実施形態で上記したとおりである。

0111

ある特定の実施形態において、X’は、−H、−OH、(C1−C3)アルキル、ハロ(C1−C3)アルキル、またはフェニルであり、残りの可変要素は、第9の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、X’は、−H、−OH、または−Meである。さらにより詳細には、X’は、−Hである。

0112

第10の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、Y’は、−H、オキソ基、(C1−C3)アルキル、またはハロ(C1−C3)アルキルであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、もしくは第9の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、Y’は、−Hまたはオキソである。さらにより詳細には、Y’は−Hである。

0113

第11の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、A及びA’は、同一であるか異なっていて、−O−、−S−、−NR5−、及びオキソ−(C=O)−から選択され、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、もしくは第10の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、A及びA’は、同一であるか異なっていて、−O−及びS−から選択される。さらにより詳細には、A及びA’は−O−である。

0114

第12の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、R6は、−OMeであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、もしくは第11の特定実施形態で上記したとおりである。

0115

第13の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、独立して、−H、ハロゲン、−NO2、−OH、(C1−C3-)アルキル、ハロ(C1−C3)アルキル、または(C1−C3)アルコキシであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、もしくは第12の特定実施形態で上記したとおりである。より詳細には、R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、全て−Hである。

0116

第14の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、R、R’、R’’、及びR5は、それぞれ独立して、−Hまたは(C1−C3)アルキルであり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、もしくは第13の特定実施形態で上記したとおりである。

0117

第15の特定実施形態において、構造式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)では、NとCの間の二重線

0118

0119

は、単結合または二重結合を表すが、ただし、二重線が二重結合である場合、Xは存在せず、かつYは−Hであり、二重線が単結合である場合には、Xは−Hであり、Yは−OHまたは−SO3Mであり、
R1、R2、R3、R4、R1’、R2’、R3’、及びR4’は、全て−Hであり、
R6は、−OMeであり、
X’及びY’は、いずれも−Hであり、
A及びA’は−O−であり、
Mは、H、Na+、またはK+であり、残りの可変要素は、第1の実施形態または第1、第2、第3、第4、第5、もしくは第6の特定実施形態で上記したとおりである。

0120

第16の特定実施形態において、本発明の細胞障害性化合物は、以下の式:

0121

0122

0123

0124

0125

0126

0127

0128

0129

0130

0131

0132

0133

0134

0135

0136

0137

またはその薬学上許容される塩から選択され、式中、
R100は、−OH、−OMe、または

0138

0139

であり、
Yは、−H、−OH、または−SO3Mであり、
Mは、薬学上許容されるカチオン(例えば、H+、Na+、またはK+)であり、
Zsは、−H、−SRd、−C(=O)Rd1であるか、または上記の式(a1’)〜(a15’)から選択される。

0140

特定の実施形態において、Zsは、上記の式(a1)〜(a15)から選択される。
より特定の実施形態において、Zsは、式(a7)、(a8)、(a9)、及び(a15)から選択される。さらにより特定の実施形態において、Zsは、式(a9)により表される。代替として、Zsは、式(a7)により表される。

0141

別の特定の実施形態において、Zsは、−Hである。
別の特定の実施形態において、Yは、−SO3Mである。代替として、Yは、−OHである。

0142

また、本発明に包含されるのは、本明細書中に記載される任意の細胞障害性化合物または細胞結合剤細胞障害性剤コンジュゲートの代謝産物である。
細胞障害性化合物の合成
本発明の細胞障害性化合物は、米国特許第8,765,740号及び米国特許出願公開第2012/0238731号に記載の方法に従って調製することができる。

0143

本発明の細胞障害性二量体化合物を調製する代表的なプロセスを実施例1〜10に示す。
細胞結合剤
本発明のコンジュゲートの治療薬としての有効性は、適切な細胞結合剤を注意深く選択することによって決定される。細胞結合剤は、ペプチド及び非ペプチドをはじめ、現在知られている、またはこれから知られる任意の種類のものであってよい。一般に、細胞結合剤は、抗体(ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体など、特にモノクローナル抗体)、リンホカインホルモン増殖因子ビタミン(例えば、ビタミンの細胞表面受容体、例えば、葉酸受容体に結合することができる葉酸など)、栄養輸送分子(例えば、トランスフェリン)、または他の任意の細胞結合分子もしくは物質が可能である。

0144

適切な細胞結合剤の選択は、自由選択によるものであり、部分的に、標的となる予定特定細胞集団によって決定される。しかし、多くの場合(全てではないが)、適切なヒトモノクローナル抗体が利用可能な場合には、それを選択することが好適である。例えば、モノクローナル抗体MY9は、CD33抗原に特異的に結合するマウスIgG1抗体であり(J.D.Griffin et al.,Leukemia Res.,8:521(1984))、急性骨髄性白血病(AML)のように標的細胞がCD33を発現する場合に、利用可能である。

0145

ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、タンパク質ではない。例えば、ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、細胞表面受容体などのビタミン受容体と結合するビタミンであってもよい。これに関して、ビタミンAは、レチノール結合タンパク質(RBP)と結合して複合体を形成し、次いでこの複合体は、高い親和性でSTRA6受容体と結合して、ビタミンA取り込みを増加させる。別の例では、葉酸/葉酸化合物ビタミンB9が、高い親和性で細胞表面葉酸受容体(FR)、例えば、FRαと結合する。FRαと結合する葉酸または抗体は、卵巣腫瘍及び他の腫瘍で発現する葉酸受容体を標的とするのに利用することができる。また、ビタミンD及びその類似体は、ビタミンD受容体と結合する。

0146

他の実施形態において、細胞結合剤は、タンパク質もしくはポリペプチドであるか、またはタンパク質もしくはポリペプチドを含む化合物であり、これには、抗体、非抗体タンパク質、またはポリペプチドが含まれる。好ましくは、タンパク質またはポリペプチドは、側鎖−NH2基を有する1つまたは複数のLys残基を含む。Lys側鎖−NH2基は、二官能性架橋剤と共有結合で連結することができ、次いで、二官能性架橋剤は、本発明の二量体化合物と連結することで、細胞結合剤と本発明の二量体化合物とをコンジュゲートさせることができる。各タンパク質系細胞結合剤は、二官能性架橋剤によって本発明の化合物を連結させるのに利用可能な複数のLys側鎖−NH2基を含有することができる。

0147

1つの実施形態において、骨髄細胞と結合するリガンド/増殖因子であるGM−CSFを、急性骨髄性白血病の患部細胞に対して細胞結合剤として使用することができる。活性化T細胞と結合するIL−2は、移植片移植拒絶の予防用、移植片対宿主病の治療及び予防用、ならびに急性T細胞白血病治療用に使用することができる。メラニン細胞と結合するMSHは、抗体に黒色腫を対象とさせることができるため、黒色腫の治療用に使用することができる。上皮増殖因子は、扁平上皮癌、例えば及び頭頸部を標的とするのに使用することができる。ソマトスタチンは、神経芽細胞腫及び他の型の腫瘍を標的とするのに使用することができる。エストロゲン(またはエストロゲン類似体)は、乳癌を標的とするのに使用することができる。アンドロゲン(またはアンドロゲン類似体)は、精巣を標的とするのに使用することができる。

0148

ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、リンホカイン、ホルモン、増殖因子、コロニー刺激因子、または栄養輸送分子であってよい。
ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、抗体模倣物、例えば、アンキリン反復タンパク質センチリン(Centyrin)、またはアドネクチンモノボディなどである。

0149

他の実施形態において、細胞結合剤は、抗体、一本鎖抗体、標的細胞と特異的に結合する抗体断片、モノクローナル抗体、一本鎖モノクローナル抗体、標的細胞と特異的に結合するモノクローナル抗体断片(すなわち「抗原結合部分」)、キメラ抗体、標的細胞と特異的に結合するキメラ抗体断片(すなわち「抗原結合部分」)、ドメイン抗体(例えば、sdAb)、または標的細胞と特異的に結合するドメイン抗体断片である。

0150

ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、ヒト化抗体、ヒト化一本鎖抗体、またはヒト化抗体断片(すなわち「抗原結合部分」)である。特定の実施形態において、ヒト化抗体は、huMy9−6または別の関連抗体であり、この抗体は、米国特許第7,342,110号及び同第7,557,189号に記載されている。別の特定の実施形態において、ヒト化抗体は、米国仮出願第61/307,797号、同第61/346,595号、及び同第61/413,172号、ならびに米国出願第13/033,723号(US2012/0009181 A1として公開)に記載される抗葉酸受容体抗体である。これら出願の教示は全て、参照によりその全体が、本明細書中に援用される。

0151

ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、表面再構成抗体、表面再構成一本鎖抗体、表面再構成抗体断片(すなわち「抗原結合部分」)、または二重特異性抗体である。
ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、ミニボディアビディ(avibody)、ダイアボディトリボディ(tribody)、テトラボディ(tetrabody)、ナノボディ、プロボディ(probody)、ドメイン抗体、またはユニボディ(unibody)である。

0152

言い換えると、細胞結合剤の例として、抗体、一本鎖抗体、標的細胞と特異的に結合する抗体断片、モノクローナル抗体、一本鎖モノクローナル抗体、標的細胞と特異的に結合するモノクローナル抗体断片、キメラ抗体、標的細胞と特異的に結合するキメラ抗体断片、二重特異性抗体、ドメイン抗体、標的細胞と特異的に結合するドメイン抗体断片、インターフェロン(例えば、α、β、γ)、リンホカイン(例えば、IL−2、IL−3、IL−4、及びIL−6)、ホルモン(例えば、インシュリンサイロトロピン放出ホルモンTRH)、メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)、及びステロイドホルモン(例えば、アンドロゲン及びエストロゲン)など)、ビタミン(例えば、葉酸化合物)、増殖因子(例えば、EGF、TGF−α、FGF、VEGF)、コロニー刺激因子、栄養輸送分子(例えば、トランスフェリン、O’Keefe et al.(1985)J.Biol.Chem.260:932−937を参照、参照により本明細書中に援用される)、センチリン(フィブロネクチンIII型FN3)反復の共通配列に基づく足場タンパク質、米国特許公開第2010/0255056号、同第2010/0216708号、及び同第2011/0274623を参照、参照により本明細書中に援用される)、アンキリン反復タンパク質(例えば、DARPinとして知られる設計されたアンキリン反復タンパク質、米国特許公開第2004/0132028号、同第2009/0082274号、同第2011/0118146号、及び同第2011/0224100(参照により本明細書中に援用される)を参照、また、C.Zahnd et al.,Cancer Res.(2010)70:1595−1605;Zahnd et al.,J.Biol.Chem.(2006)281(46):35167−35175、及びBinz,H.K.,Amstutz,P.&Pluckthun,A.,Nature Biotechnology(2005)23:1257−1268(参照により本明細書中に援用される)を参照)、アンキリン反復タンパク質または合成ペプチド(例えば、米国特許公開第2007/0238667号、米国特許第7,101,675号、WO2007/147213、及びWO2007/062466を参照、参照により本明細書中に援用される)、アドネクチン(フィブロネクチンドメイン足場タンパク質、米国特許公開第2007/0082365号、同第2008/0139791号を参照、参照により本明細書中に援用される)、アビボディ(ダイアボディ、トリボディ、及びテトラボディを含む、米国出願公開第2008/0152586号及び同第2012/0171115号を参照)、二重受容体再標的指向化(DART)分子(P.A.Moore et al.,Blood,2011;117(17):4542−4551;Veri MC,et al.,Arthritis Rheum,2010 Mar 30;62(7):1933−43;Johnson S,et al.J Mol Biol,2010 Apr 9;399(3):436−49)、細胞透過性超荷電タンパク質(Methodsin Enzymol.502,293−319(2012)、及び他の細胞結合分子または物質を挙げることができる。

0153

ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、標的細胞のある部分、例えば細胞表面受容体などと結合するリガンドであってもよい。例えば、リガンドは、増殖因子または増殖因子受容体と結合するその断片であってもよく、またはサイトカインまたはサイトカイン受容体と結合するその断片であってもよい。ある特定の実施形態において、増殖因子受容体またはサイトカイン受容体は、細胞表面受容体である。

0154

ある特定の実施形態において、細胞結合剤が、抗体もしくはその抗原結合部分(抗体誘導体を含む)、またはある特定の抗体模倣物である場合、CBAは、標的細胞上のリガンド、例えば、細胞表面受容体をはじめとする細胞表面リガンドと結合することができる。

0155

抗原またはリガンドの具体例として、レニン成長ホルモン(例えば、ヒト成長ホルモン及びウシ成長ホルモン)、成長ホルモン放出因子副甲状腺ホルモン甲状腺刺激ホルモンリポタンパク質、α−1−アンチトリプシンインスリンA鎖、インスリンB鎖プロインスリン濾胞刺激ホルモンカルシトニン黄体形成ホルモングルカゴン凝固因子(例えば、vmc因子、第IX因子組織因子、及びヴォン・ヴィレブランド因子)、抗凝固因子(例えば、プロテインC)、心房性ナトリウム利尿因子、肺表面活性物質プラスミノーゲン活性化因子(例えば、ウロキナーゼヒト尿もしくは組織型プラスミノーゲン活性化因子)、ボンベシントロンビン造血性増殖因子、腫瘍壊死因子アルファ及びベータエンケファリナーゼ、RANTES(すなわち、正常T細胞の発現及び分泌の活性化を制御する物質)、ヒトマクロファージ炎症性タンパク質−1−α、血清アルブミンヒト血清アルブミン)、ミュラー管抑制因子リラキシンA鎖、リラキシンB鎖プロリラキシン、マウスゴナドトロピン関連ペプチド微生物性タンパク質(ベータ−ラクタマーゼ)、DNA分解酵素IgE細胞傷害性Tリンパ球関連抗原(例えば、CTLA−4)、インヒビンアクチビン血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、ホルモンまたは増殖因子の受容体、プロテインAまたはD、リウマチ因子神経栄養因子(例えば、骨由来神経栄養因子、ニューロトロフィン−3、−4、−5、または−6)または神経成長因子(例えば、NGF−β)、血小板由来増殖因子(PDGF)、線維芽細胞増殖因子(例えば、aFGF及びbFGF)、線維芽細胞増殖因子受容体2、上皮増殖因子、トランスフォーミング増殖因子(例えば、TGF−α、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、TGF−β4、及びTGF−β5)、インスリン様増殖因子I及びII、des(1−3)−IGF−I(脳IGF−I)、インスリン様増殖因子結合タンパク質、メラノトランスフェリン、EpCAMGD3、FLT3、PSMA、PSCA、MUC1、MUC16、STEAP、CEA、TENB2、EphA受容体、EphB受容体、葉酸受容体、FOLR1、メソテリンクリプト、アルファvベータ6、インテグリン、VEGF、VEGFR、EGFR、トランスフェリン受容体、IRTA1、IRTA2、IRTA3、IRTA4、IRTA5、CDタンパク質(例えば、CD2、CD3、CD4、CD5、CD6、CD8、CD11、CD14、CD19、CD20、CD21、CD22、CD25、CD26、CD28、CD30、CD33、CD36、CD37、CD38、CD40、CD44、CD52、CD55、CD56、CD59、CD70、CD79、CD80、CD81、CD103、CD105、CD123、CD134、CD137、CD138、及びCD152)、1種または複数の腫瘍関連抗原または細胞表面受容体(米国公開第2008/0171040号または米国公開第2008/0305044号を参照、そのまま全体が参照として援用される)、エリスロポエチン骨誘導因子免疫毒素骨形成タンパク質、インターフェロン(例えば、インターフェロン−アルファ、−ベータ、及びガンマ)、コロニー刺激因子(例えば、M−CSF、GM−CSF、及びG−CSF)、インターロイキン(例えば、IL−1〜IL−10)、スーパーオキシドジスムターゼT細胞受容体表面膜タンパク質崩壊促進因子ウイルス抗原(例えば、HIV外被の一部)、輸送タンパク質ホーミング受容体、アドレシン、調節タンパク質、インテグリン(例えば、CD11a、CD11b、CD11c、CD18、ICAM、VLA−4、及びVCAM)、腫瘍関連抗原(例えば、HER2、HER3、及びHER4受容体)、エンドグリン、c−Met、c−kit、1GF1R、PSGR、NGEP、PSMA、PSCA、TMEFF2、LGR5、B7H4、ならびに前述のポリペプチドのいずれかの断片を挙げることができる。

0156

本明細書中で使用される場合、「抗体」という用語は、免疫グロブリンIg)分子を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、ジスルフィド結合により相互接続した4本のポリペプチド鎖、すなわち2本の重鎖(HC)及び2本の軽鎖(LC)を含む全長抗体である。各重鎖は、重鎖可変領域(HCVRまたはVH)及び重鎖定常領域(CH)からなる。重鎖定常領域は、3つのドメイン、CH1、CH2、及びCH3からなる。各軽鎖は、軽鎖可変領域(LCVRまたはVL)及び軽鎖定常領域からなり、軽鎖定常領域は1つのドメインCLからなる。VH領域及びVL領域は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性領域にさらに細分化することができる。そのような領域が散在しているのは、より保存性の高いフレームワーク領域(FR)である。各VH及びVLは、3つのCDR及び4つのFRで構成され、それらは、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって次の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4で配列されている。

0157

ある特定の実施形態において、抗体は、IgG、IgA、IgE、IgD、またはIgMである。ある特定の実施形態において、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、もしくはIgG4であるか、またはIgA1もしくはIgA2である。

0158

ある特定の実施形態において、細胞結合剤は、モノクローナル抗体の「抗原結合部分」であり、この部分は、抗体と、抗原結合に不可欠な配列を共有している(例えば、米国特許第7,342,110号及び同第7,557,189号に記載のhuMy9−6またはその関連抗体、これらは参照により本明細書中に援用される)。

0159

本明細書中で使用される場合、抗体の「抗原結合部分」(場合によっては、同義で、「抗体断片」とも呼ぶ)という用語は、抗原と特異的に結合する能力を保持する、抗体の1つまたは複数の断片を含む。抗体の抗原結合機能は、全長抗体のある特定の断片によって発揮可能であることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語に包含される結合断片の例として、以下(i)Fab断片、すなわち、VL、VH、CL、及びCH1ドメインからなる一価断片(例えば、抗体をパパイン消化すると3つの断片、すなわち2つの抗原結合Fab断片、及び抗原に結合しない1つのFc断片が得られる:)、(ii)F(ab’)2断片、すなわちヒンジ領域でジスルフィド架橋により連結された2つのFab断片を含む二価断片(例えば、抗体をペプシンで消化すると2つの断片、すなわち二価の抗原結合F(ab’)2断片、及び抗原に結合しないpFc’断片が得られる)ならびにその関連F(ab’)一価単位、(iii)VHドメイン及びCH1ドメインからなるFd断片(すなわち、Fabに含まれる重鎖の部分)、(iv)抗体の単一のアームのVLドメイン及びVHドメインからなるFv断片ならびに関連するジスルフィド連結したFv、(v)dAb(ドメイン抗体)またはsdAb(単一ドメイン抗体)断片(Ward et al.,Nature 341:544−546,1989)(この断片は、VHドメインからなる)、ならびに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が挙げられる(これらに限定されない)。ある特定の実施形態において、抗原結合部分は、sdAb(単一ドメイン抗体)である。

0160

ある特定の実施形態において、抗原結合部分はまた、ある特定の操作された誘導体または組換え誘導体(または「誘導体抗体」)も含む。この誘導体も、抗原と特異的に結合する能力を保持した、抗体の1つまたは複数の断片を含むものであるが、それだけでなく、天然に存在する抗体では見出され得ない要素または配列を含む。

0161

例えば、Fv断片の2つのドメイン、VL及びVHは、別個の遺伝子によりコードされるが、標準的な組換え方法を用いて、それらを一本のタンパク質鎖とすることが可能な合成リンカーにより1つにすることができ、そのタンパク質鎖においてVL領域及びVH領域は対になって一価分子を形成することができる(一本鎖Fv(scFv)として知られる、例えば、Bird et al.Science 242:423−426,1988、及びHuston et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879−5883,1988を参照)。

0162

本明細書中に記載される全ての実施形態において、scFvのN末端は、VHドメイン(すなわち、N−VH−VL−C)であっても、VLドメイン(すなわち、N−VL−VH−C)であってもよい。

0163

二価(または二価)一本鎖可変断片(ジ−scFv、ビ−scFv)は、2つのscFvを連結させることにより操作することができる。これにより、2つのVH領域及び2つのVL領域を有する単一のペプチド鎖が生成されて、タンデムscFvs(tascFv)をもたらす。より多いタンデム反復、例えばトリ−scFvは、3つ以上のscFvをヘッドトゥテール様式で連結することにより、同様に生成することができる。

0164

ある特定の実施形態において、scFvは、2つの可変領域が折りたたまれて一緒になるには短すぎる(約5つのアミノ酸)リンカーペプチドを介して連結させることにより、scFvが二量体化させて、ダイアボディを形成させてもよい(例えば、Holliger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448,1993;Poljak et al.,Structure 2:1121−1123,1994を参照)。ダイアボディは、二重特異性であっても一重特異性であってもよい。ダイアボディは、対応するscFvより最大で40倍低い解離定数を有する、すなわち、標的に対してさらにより高い親和性を有することが示されている。

0165

さらに短いリンカー(1つまたは2つのアミノ酸)によって、三量体、いわゆるトリアボディまたはトリボディが形成される。テトラボディもまた、同様に生成されている。これらは、標的に対して、ダイアボディよりもさらに高い親和性を示す。ダイアボディ、トリアボディ、及びテトラボディは、併せて、「AVIBODY(商標)」細胞結合剤(または簡単に「AVIBODY」)と呼ばれることもある。すなわち、2つ、3つ、または4つの標的結合領域(TBR)を有するAVIBODYは、一般に、ダイアボディ、トリアボディ、及びテトラボディとして知られる。例えば、詳細については米国公開第2008/0152586号及び同第2012/0171115号を参照されたい。これらの全教示は、参照により本明細書中に援用される。

0166

これらの形式の全てが、2種以上の異なる抗原に対する特異性をもつ可変性断片から構成することが可能であり、そのような場合、それらは、二重または多重特異性抗体の種類のものである。例えば、ある特定の二重特異性タンデムジ−scFv、は、二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE)として知られる。

0167

ある特定の実施形態において、タンデムscFvまたはダイアボディ/トリアボディ/テトラボディの各scFvは、同一のまたは異なる結合特性を有してもよく、また、それぞれ独立して、N末端VHを有してもN末端VLを有してもよい。

0168

また、一本鎖Fv(scFv)はまた、ヒトIgGFc部分などのFc部分と融合して、IgG様性質を有することができるが、それでもなお、それらは単一の遺伝子によりコードされたままである。そのようなscFv−Fcタンパク質を哺乳類で一時的に産生することにより、容易にミリグラム量をもたらすことができるため、この誘導体抗体形式は、多くの研究用途に特に適している。

0169

Fcabは、抗体のFc定常領域から操作された抗体断片である。Fcabは、可溶性タンパク質として発現することができるか、またはFcabは、操作してIgGなどの全長抗体に戻すことにより、mAb2を作製することができる。mAb2は、正常Fc領域の代わりにFcabを有する全長抗体である。これらの追加結合部位を用いて、mAb2二重特異性モノクローナル抗体は、同時に異なる2つの標的と結合することができる。

0170

ある特定の実施形態において、操作された抗体誘導体では、機能には必須ではないと考えられるドメインを除去することにより生成された抗原結合Ig由来組換えタンパク質の大きさが縮小している(全長mAbの「小型化」)。その最も好適な例の1つは、SMIPである。

0171

小モジュール式免疫薬剤、すなわちSMIPは、主に抗体部分(免疫グロブリン)から構築された人造タンパク質であり、医薬品としての使用を対象とするものである。SMIPは、抗体と同様の生物学的半減期を有するが、抗体よりも小さく、したがって、より良い組織透過性質を有し得る。SMIPは、1つの結合領域、コネクターとしての1つのヒンジ領域、及び1つのエフェクタードメインを含む一本鎖タンパク質である。結合領域は、修飾された一本鎖可変断片(scFv)を含み、タンパク質の残りの部分は、抗体のFc(CH2、及びエフェクタードメインとしてのCH3など)、及びヒンジ領域、例えばIgG1から構築することができる。遺伝子修飾された細胞は、実際の抗体より約30%小さいSMIPを抗体様二量体として産生する。

0172

そのように操作された小型化抗体の別の例は、「ユニボディ」であり、ユニボディでは、ヒンジ領域がIgG4分子から取り除かれている。IgG4分子は、不安定であり、軽鎖重鎖ヘテロ二量体を互いに交換することができる。ヒンジ領域の削除により、重鎖重鎖対形成が完全に阻止され、Fc領域が保持されてin vivoでの安定性及び半減期が確保されながら、高度に特異的な一価軽鎖/重鎖ヘテロ二量体が残される。

0173

単一ドメイン抗体(Ablynxによりナノボディと呼ばれるものが挙げられるが、これらに限定されないsdAb)は、単一の単量体可変抗体ドメインからなる抗体断片である。単一ドメイン抗体は、全抗体と同様、特定の抗原に選択的に結合することが可能であるが、その分子量がわずか12〜15kDaであるため、さらにより小さい。ある特定の実施形態において、単一ドメイン抗体は、重鎖抗体(hcIgG)から操作されたものである。第1のそのようなsdAbは、ラクダで見出されたhcIgGに基づき操作されたもので、VHH断片と呼ばれる。ある特定の実施形態において、単一ドメイン抗体は、VNAR断片を用いて、IgNAR(「免疫グロブリン新規抗原受容体」、以下を参照)から操作されたものである。軟骨魚類サメなど)は、そのような重鎖IgNAR抗体を有する。ある特定の実施形態においてsdAbは、共通免疫グロブリンG(IgG)の二量体可変ドメイン、例えばヒトまたはマウス由来のものを、単量体へと分割することにより操作されたものである。ある特定の実施形態において、ナノボディは、重鎖可変ドメインに由来する。ある特定の実施形態において、ナノボディは、軽鎖可変ドメインに由来する。ある特定の実施形態において、sdAbは、標的抗原に対する結合剤について、単一ドメイン重鎖配列(例えば、ヒト単一ドメインHC)のライブラリースクリーニングすることにより得られる。

0174

単一可変新規抗原受容体ドメイン抗体断片(VNAR、またはVNARドメイン)は、軟骨魚類(例えば、サメ)免疫グロブリン新規抗原受容体抗体(IgNAR)に由来する。既知の免疫グロブリン系足場タンパク質の中でもっとも小さなものの1つであることから、そのような単一ドメインタンパク質は、望ましい大きさ及び潜在的なエピトープを認識する性質を示す。成熟IgNAR抗体は、1つの可変新規抗原受容体(VNAR)ドメイン及び5つの定常新規抗原受容体(CNAR)ドメインのホモ二量体からなる。この分子は安定性が高く、効率的な結合特性をもつ。その固有の安定性は、(i)マウス抗体で見出されれる従来の抗体VHドメイン及びVLドメインと比較して相当数の荷電した親水性表面露出残基を提供する基礎のIg足場、ならびに(ii)ループ間ジスルフィド架橋及びループ内水素結合のパターンを含む、相補性決定領域(CDR)ループ中の構造的安定化特性の両方に起因する可能性が高い。

0175

ミニボディは、CHドメイン、例えば、CH3γ1(IgG1のCH3ドメイン)またはCH4ε(IgEのCH4ドメイン)と連結したscFvを含む操作された抗体断片である。例えば、癌胎児性抗原(CEA)に特異的なscFvをCH3γ1に連結させて、ミニボディを作製する。このミニボディはすでに、in vivoでの急速クリアランスに加え、優れた腫瘍標的指向性を有することが実証されている(Hu et al.,Cancer Res.56:3055−3061,1996)。scFvは、N末端VHまたはVLを有してもよい。連結は、非共有結合性の無ヒンジミニボディをもたらす短いペプチド(例えば、ValGluなど2つのアミノ酸のリンカー)であってもよい。代替として、連結は、共有結合性のヒンジミニボディを生成するIgG1ヒンジ及びGlySerリンカーペプチドであってもよい。

0176

天然の抗体は、単一特異性であるが、2つの同一の抗原結合ドメインを発現する点で、二価である。対照的に、ある特定の実施形態において、ある特定の操作された抗体誘導体は、2つ以上の異なる抗原結合ドメインを有する二重特異性分子または多重特異性分子であり、抗原結合ドメインはそれぞれ異なる標的特異性を有する。二重特異性抗体は、それぞれ異なる特異性をもつ2つの抗体産生細胞を融合させることにより生成することができる。これらの「クアドローマ」は、2本の別個の軽鎖及び2本の別個の重鎖が、クアドローマ中の多様な配置で自由に組換えを行うことから、複数の分子種を産生した。それ以来、二重特異性Fab、scFv、及びフルサイズmAbは、様々な技術を用いて産生されてきた(上記参照)。

0177

重可変ドメイン免疫グロブリン(DVD−Ig)タンパク質は、2つの抗原/エピトープを同時に標的とする二重特異性IgGの1種である(DiGiammarino et al.,MethodsMol Biol.899:145−56,2012)。この分子は、従来のIgGと同様な配置でFc領域及び定常領域を含有する。しかしながら、DVD−Igタンパク質は、分子の各アームが、2つの可変ドメイン(VD)を含有する点で、独特である。アームの中のVDは、タンデムで連結されており、異なる結合特異性をもつことが可能である。

0178

三重特異性抗体誘導体分子もまた、例えば、2つの異なるFab及び1つのFcを有する二重特異性抗体を発現させることにより、産生させることができる。1つの例は、BiUIIと呼ばれる、マウスIgG2a抗Ep−CAM、ラットIgG2b抗CD3クアドローマであり、これは、Ep−CAM発現腫瘍細胞、CD3発現T細胞、及びFCγRI発現マクロファージの共存を可能にし、したがって免疫細胞同時刺激及び抗腫瘍機能を増強すると考えられる。

0179

プロボディは、健康な組織中では不活性な状態であるあるが、特に疾患微小環境で活性化する(例えば、疾患微小環境に豊富なまたは特異的なプロテアーゼによるプロテアーゼ切断によって)完全な組換えのマスクされたモノクローナル抗体である。Desnoyers et al.,Sci Transl Med5:207ra144,2013を参照。同様なマスキング技法を、本明細書中に記載される任意の抗体またはその抗原結合部分に使用することができる。

0180

イントラボディは、細胞内で活動して細胞内抗原に結合するために、細胞内に局在するよう修飾されている抗体である。イントラボディは、細胞質にとどまっていてもよく、または核局在化シグナルを有していてもよく、またはER標的指向化のためのKDEL配列を有していてもよい。イントラボディは、一本鎖抗体(scFv)であってもよく、超安定性をもつ修飾された免疫グロブリンVLドメインであってもよく、より還元性の高い細胞内環境に対して耐性のある選択された抗体であってもよく、またはマルトース結合タンパク質もしくは他の安定細胞内タンパク質との融合タンパク質として発現されてもよい。そのような最適化は、イントラボディの安定性及び構造を改善しているものであり、本明細書中に記載される任意の抗体またはその抗原結合部分に対して概して応用可能である。

0181

本発明の抗原結合部分または誘導体抗体は、それらの由来元/操作元である抗体と比較して、実質的に同じまたは同一の(1)軽鎖及び/もしくは重鎖CDR3領域、(2)軽鎖及び/もしくは重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3領域、または(3)軽鎖及び/もしくは重鎖領域を有してもよい。これらの領域内の配列には、保存的アミノ酸置換が含有されていてもよく、そのような置換として、CDR領域内の置換が挙げられる。ある特定の実施形態において、1、2、3、4、または5つ以下の保存的置換が存在する。代替として、抗原結合部分または誘導体抗体は、それらの由来元/操作元である抗体と少なくとも約90%、95%、99%、または100%同一である軽鎖領域及び/または重鎖領域を有する。これらの抗原結合部分または誘導体抗体は、抗体と比較して、標的抗原に対して実質的に同じ結合特異性及び/または親和性を有する場合がある。ある特定の実施形態において、抗原結合部分または誘導体抗体のKd及び/またはkoff値は、本明細書中に記載される抗体の、10倍(高いまたは低い)、5倍(高いまたは低い)、3倍(高いまたは低い)、または2倍(高いまたは低い)の範囲内のものである。

0182

ある特定の実施形態において、抗原結合部分または誘導体抗体は、完全ヒト抗体、ヒト化抗体、またはキメラ抗体に由来/から操作されてもよく、当該分野で認識された任意の方法に従って産生されてよい。

0183

モノクローナル抗体技法によって、特異的モノクローナル抗体の形で非常に特異的な細胞結合剤を生成することができる。当該分野で特によく知られているのは、マウス、ラット、ハムスター、または他の任意の動物を、目的の抗原、例えば無傷の標的細胞、標的細胞から単離した抗原、全ウイルス弱毒化全ウイルス、及びウイルスコートタンパク質などのウイルスタンパク質などで免疫化することにより産生されるモノクローナル抗体を作製する技法である。感作されたヒト細胞も使用することができる。モノクローナル抗体を作製する別の方法は、scFv(一本鎖可変領域)、特にヒトscFvのファージライブラリの使用である(例えば、Griffiths et al.,米国特許第5,885,793号及び同第5,969,108号、McCafferty et al.,WO92/01047、Liming et al.,WO99/06587を参照)。また、米国特許第5,639,641号に開示される表明再構成抗体もまた、キメラ抗体及びヒト化抗体として使用することができる。

0184

また、細胞結合剤は、ファージディスプレイ(例えば、Wang et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2011)108(17),6909−6914を参照)またはペプチドライブラリ技法(例えば、Dane et al.,Mol.Cancer.Ther.(2009)8(5):1312−1318を参照)に由来するペプチドであってもよい。

0185

ある特定の実施形態において、本発明のCBAは、抗体模倣物、例えば、DARPin、アフィボディ、アフィリン、アフィチン(affitin)、アンチカリン、アビマー、フィノマー、クニッツドメインペプチド、モノボディ、またはナノフィチン(nanofitin)なども含む。

0186

本明細書中で使用される場合、「DARPin」及び「(設計された)アンキリン反復タンパク質」という用語は、同義で使用され、優先的(場合によっては特異的)標的結合を典型的に示す遺伝子操作されたある特定の抗体模倣タンパク質を指す。標的は、タンパク質、炭水化物、または他の化学成分でもよく、結合親和性は、かなり高い可能性がある。DARPinは、天然のアンキリン反復含有タンパク質に由来するものでもよく、好ましくは、これらタンパク質の少なくとも3つ、通常は4つまたは5つのアンキリン反復モチーフ(典型的には、各アンキリン反復モチーフに33の残基がある)からなる。ある特定の実施形態において、DARPinは、約4または5反復を含有し、それぞれ、約14または18kDaの分子量を有する場合がある。ピコモル親和性及び特異性で所望の標的と結合する(例えば、受容体アゴニストまたはアンタゴニストインバースアゴニスト酵素阻害剤、または単純標的タンパク質結合剤として作用する)DARPinを選択する際に使用する目的で、リボソームディスプレイまたはシグナル認識粒子(SRP)ファージディスプレイなど様々な技法を用いて、1012を超える変異体多様性を有する標的候補との相互作用残基ランダム化されたDARPinのライブラリーをDNAレベルで作成することができる。例えば、DARPin調製については、米国特許公開第2004/0132028号、同第2009/0082274号、同第2011/0118146号、及び同第2011/0224100、WO02/20565、及びWO06/083275(これらの全教示は、参照により本明細書中に援用される)、またC. Zahnd et al.(2010)Cancer Res.,70:1595−1605; Zahnd et al.(2006)J.Biol.Chem.,281(46):35167−35175、及びBinz,H.K.,Amstutz,P.&Pluckthun,A.(2005)Nature Biotechnology,23:1257−1268(全てが参照により本明細書中に援用される)を参照。また、関連するアンキリン様反復タンパク質または合成ペプチドについて、米国特許公開第2007/0238667号、米国特許第7,101,675号、WO2007/147213、及びWO2007/062466を参照(これらの全教示は、参照により本明細書中に援用される)。

0187

アフィボディ分子は、多数の標的タンパク質またはペプチドに高い親和性で結合し、したがってモノクローナル抗体を模倣するように操作された小タンパク質である。アフィボディは、58のアミノ酸を有する3本のアルファ螺旋からなり、分子量が約6kDaである。アフィボディは、高温(90℃)または酸性及びアルカリ性条件(pH2.5もしくはpH11)に耐えることが示されており、サブナノモル範囲まで低下した親和性をもつ結合剤はナイーブライブラリー選択から得られており、またピコモル親和性をもつ結合剤は、親和性成熟後に得られている。ある特定の実施形態において、アフィボディは、標的と共有結合するために、弱い求電子剤とコンジュゲートしている。

0188

モノボディ(アドネクチン(Adnectin)としても知られる)は、抗原と結合することができる遺伝子操作された抗体模倣タンパク質である。ある特定の実施形態において、モノボディは、94のアミノ酸からなり、分子量が約10kDaである。モノボディは、ヒトフィブロネクチン、より詳細にはヒトフィブロネクチンの10番目細胞外III型ドメインの構造に基づいており、このドメインは、抗体可変ドメインと同様な構造を有しており、バレルを形成する7つのベータシートを有し、かつ3つの相補性決定領域に対応して各側に3つの露出したループを有する。BCループ(第2ベータシートと第3ベータシートとの間)及びFGループ(第6ベータシートと第7ベータシートとの間)を修飾することにより、様々なタンパク質に対する特異性をもつモノボディを調整することができる。

0189

トリボディは、マウス及びヒトの軟骨基質タンパク質(CMP)のC末端コイルドコイル領域に基づいて設計された自己集合化抗体模倣物であり、自己集合して平行三量体複合体になる。トリボディは、特定の標的結合部分とCMP由来の三量体化ドメインとを融合させることにより作製された高度に安定な三量体標的指向リガンドである。得られる融合タンパク質は、効率的に自己集合して、明確に定義された高い安定性の平行ホモ三量体になることができる。三量体標的指向リガンドの表面プラズモン共鳴(SPR)分析から、対応する単量体と比較して標的結合強度が顕著に向上していることが実証された。細胞結合試験から、そのようなトリボディは、それらの受容体それぞれに対して優れた結合強度を有することが確認された。

0190

センチリンは、コンセンサスFN3ドメイン配列のフレームワークに構築されたライブラリーを使用して得ることができる別の抗体模倣物である(Diem et al.,Protein Eng Des Sel.,2014)。このライブラリーは、FN3ドメインのC鎖、CDループ、F鎖、及びFGループ内の様々な位置を利用し、高親和性センチリン変異体を特定の標的に対して選択することができる。

0191

1つの実施形態において、細胞結合剤は、抗葉酸受容体抗体である。より詳細には、抗葉酸受容体抗体は、ヒト葉酸受容体1(葉酸受容体アルファ(FR−α)としても知られる)と特異的に結合するヒト化抗体またはその抗原結合断片である。「ヒト葉酸受容体1」、「FOLR1」、または「葉酸受容体アルファ(FR−α)」という用語は、本明細書中で使用される場合、別途特に記載がない限り、任意の天然のヒトFOLR1を指す。すなわち、これらの用語全てが、本明細書中で示されるタンパク質または核酸配列いずれかを指すことができる。「FOLR1」という用語は、「全長」未処理FOLR1、及び細胞内でのプロセシングにより得られた任意の形態のFOLR1を包含する。FOLR1抗体は、(a)GYFMN(配列番号1)を含む重鎖CDR1、RIHPYDGDTFYNQXaa1FXaa2Xaa3(配列番号2)を含む重鎖CDR2、及びYDGSRAMDY(配列番号3)を含む重鎖CDR3、ならびに(b)KASQSVSFAGTSLMH(配列番号4)を含む軽鎖CDR1、RASNLEA(配列番号5)を含む軽鎖CDR2、及びQQSREYPYT(配列番号6)を含む軽鎖CDR3(式中、Xaa1は、K、Q、H、及びRから選択され、Xaa2は、Q、H、N、及びRから選択され、Xaa3は、G、E、T、S、A、及びVから選択される)を含む。好ましくは、重鎖CDR2配列は、RIHPYDGDTFYNQKFQG(配列番号7)を含む。

0192

別の実施形態において、抗葉酸受容体抗体は、ヒト葉酸受容体1と特異的に結合するヒト化抗体またはその抗原結合断片であり、以下のアミノ酸配列

0193

0194

を有する重鎖を含む。
別の実施形態において、抗葉酸受容体抗体は、2010年4月7日付でATCC寄託された、ATCC寄託番号PTA−10772及びPTA−10773または10774を有するプラスミドDNAによりコードされるヒト化抗体またはその抗原結合断片である。

0195

別の実施形態において、抗葉酸受容体抗体は、ヒト葉酸受容体1と特異的に結合するヒト化抗体またはその抗原結合断片であり、以下のアミノ酸配列

0196

0197

または

0198

0199

を有する軽鎖を含む。
別の実施形態において、抗葉酸受容体抗体は、ヒト葉酸受容体1と特異的に結合するヒト化抗体またはその抗原結合断片であり、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖、及び配列番号9または配列番号10のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む。好ましくは、抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖及び配列番号10のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む(huFOLR1)。

0200

別の実施形態において、抗葉酸受容体抗体は、2010年4月7日付でATCCに寄託された、ATCC寄託番号PTA−10772及びPTA−10773または10774を有するプラスミドDNAによりコードされるヒト化抗体またはその抗原結合断片である。

0201

別の実施形態において、抗葉酸受容体抗体は、ヒト葉酸受容体1と特異的に結合するヒト化抗体またはその抗原結合断片であり、
QVQLVQSGAEVVKPGASVKICKASGYTFTGYFMNWVKQSPGSLEWIGRIHPYDGDTFYNQKFQGKATLTVDKSSNTAHMELLSLTSEDFAVYYCTRYDGSRAMDYWGQGTTVTVSS(配列番号11)と少なくとも約90%、95%、99%、または100%同一である重鎖可変ドメイン、及び
DIVLTQSPLSLAVSLGQPAIISCKASQSVSFAGTSLMHWYHQKPGQQPRLLIYRASNLEAGVPDRFSGSGSKDFTLNISPVEAEDAATYYCQQSREYPYTFGGGTKLEIKR(配列番号12)、または
DIVLTQSPLSLAVSLGQPAIISCKASQSVSFAGTSLMHWYHQKPGQQPRLLIYRASNLEAGVPDRFSGSGSKTDFTLTISPVEAEDAATYYCQQSREYPYTFGGGTKLEIKR(配列番号13)と少なくとも約90%、95%、99%、または100%同一である軽鎖可変ドメインを含む。

0202

別の実施形態において、抗葉酸受容体抗体は、huMov19またはM9346Aである(例えば、米国特許第8,709,432号、米国特許第8,557,966号、及びWO2011106528を参照、参照により全て本明細書中に援用される)。

0203

別の実施形態において、細胞結合剤は、抗EGFR抗体またはその抗体断片である。1つの実施形態において、抗EGFR抗体は、例えば、WO2012058592(参照により本明細書中に援用される)に記載される抗体をはじめとする非アンタゴニスト抗体である。別の実施形態において、抗EGFR抗体は、非機能性抗体、例えば、ヒト化ML66またはEGFR−8である。より詳細には、抗EGFR抗体は、huML66である。

0204

さらに別の実施形態において、抗EGFR抗体は、配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖、及び配列番号15のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む。本明細書中で使用される場合、二重線を引いた配列は、重鎖配列または軽鎖配列の可変領域(すなわち、重鎖可変領域すなわちHCVR、及び軽鎖可変領域すなわちLCVR)を表し、太字の配列は、CDR領域(すなわち、重鎖または軽鎖配列のN末端からC末端に向かって、それぞれ、CDR1、CDR2、及びCDR3)を表す。

0205

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