図面 (/)

技術 チタン合金

出願人 ウォルター、ディートマー
発明者 ジーメルズ、カルステンウォルター、ディートマージブム、ハインツ
出願日 2015年6月22日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2017-521288
公開日 2017年9月14日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-526822
状態 特許登録済
技術分野 医療用材料
主要キーワード 変形硬化 防護膜 腐食プロセス 再結晶焼きなまし チタン棒 医療工学 セルフタッピングねじ 陽極酸化プロセス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、合金元素としてのアルミニウム(Al)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、および錫(Sn)を排除したうえで、合金成分に含まれている、または製造中に取り込まれた不可避的な微量の不純物のほかに少なくとも次の合金成分:a)0.2から1.5%の酸素(O)、b)0.1から1.5%の鉄(Fe)、c)0.01から2%の炭素(C)、d)残りのチタン(Ti)を重量%で有している、特に生体適合的なインプラントに使用するためのチタン合金に関する。

概要

背景

概要

本発明は、合金元素としてのアルミニウム(Al)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、および錫(Sn)を排除したうえで、合金成分に含まれている、または製造中に取り込まれた不可避的な微量の不純物のほかに少なくとも次の合金成分:a)0.2から1.5%の酸素(O)、b)0.1から1.5%の鉄(Fe)、c)0.01から2%の炭素(C)、d)残りのチタン(Ti)を重量%で有している、特に生体適合的なインプラントに使用するためのチタン合金に関する。

目的

以上を前提としたうえで、毒性がすでに証明されている、または疾病を引き起こす疑いのある合金元素を使用することなく、可能な限り高い強度を有するチタン合金を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

合金元素としてのアルミニウム(Al)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、および錫(Sn)を排除したうえで、合金成分に含まれている、または製造中に取り込まれた不可避的な微量の不純物のほかに少なくとも次の合金成分a)0.2から1.5%の酸素(O)、b)0.1から1.5%の鉄(Fe)、c)0.01から2%の炭素(C)、d)残りのチタン(Ti)を重量%で有している、特に生体適合的なインプラントに使用するためのチタン合金

請求項2

0.4%の酸素(O)を有することを特徴とする、請求項1に記載のチタン合金。

請求項3

0.5%の鉄(Fe)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のチタン合金。

請求項4

0.08%の炭素(C)を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項5

1%未満の金(Au)を追加的に有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項6

0.1%の金(Au)を有することを特徴とする、請求項5に記載のチタン合金。

請求項7

1%未満のニオブ(Nb)を追加的に有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項8

0.1%のニオブ(Nb)を有することを特徴とする、請求項7に記載のチタン合金。

請求項9

1%未満のモリブデン(Mo)を追加的に有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項10

0.1%のモリブデン(Mo)を有することを特徴とする、請求項9に記載のチタン合金。

請求項11

1%未満のジルコニウム(Zr)を追加的に有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項12

0.1%のジルコニウム(Zr)を有することを特徴とする、請求項11に記載のチタン合金。

請求項13

1.5%未満、特に0.4%未満の窒素(N)を追加的に有することを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項14

0.2%の窒素(N)を有することを特徴とする、請求項13に記載のチタン合金。

請求項15

0.5%未満のケイ素(Si)を追加的に有することを特徴とする、請求項1から14のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項16

0.05%のケイ素(Si)を有することを特徴とする、請求項15に記載のチタン合金。

請求項17

0.2%未満の水素(H)を追加的に有することを特徴とする、請求項1から16のいずれか1項に記載のチタン合金。

請求項18

請求項1から17のいずれか1項に記載の合金で少なくとも部分的に構成されるインプラント、特に人工補綴用のインプラント。

--

0001

本発明は、特に生体適合的なインプラントに使用するために用途を見出すことができる、可能な限り高い強度を有するチタン合金に関する。ただし、この合金はそのようなだけに限定されるものではなく、これ以外の用途にも全般的利用可能性を見出すことができる。

0002

医療技術においてチタン合金が採用されるのは、通常、これから医療用および/または人工補綴用のインプラントが製作されるべき場合である。典型的に使用される金属合金は、本来は航空機産業用として開発されたTi−Al6−V4などである。このような合金について、その後、インプラント材料として利用するのに好適であると考えられるようになったが、それは、この合金が十分な機械的強度を有するとともに、生体適合性について是認可能な値を有すると思われたからである。

0003

その後、材料の多くが体液中で一定の程度に腐食し、そのためにイオン遊離し、それが長い期間を通じて有害になり得る可能性があることが見出された。ドイツ特許出願公表第69008507T2号明細書にはこの点に関して、体液の腐食作用化学的なプロセスだけでなく、電気化学的なプロセスにも原因が帰せられることが想定され、通常使用される特定の金属合金が腐食プロセスにより身体中でイオンを形成すると、腐食生成物が形成されると説明されている。たとえばアルミニウム金属イオンはアルツハイマー病と結びつけられていて、バナジウムコバルトニッケル、およびクロムは毒性もしくは発がん性をもつ疑いがある。

0004

一般に、インプラント金属合金をパッシベーションするのが普通である。しかしパッシベーションは、付着性に劣る薄いアモルファス酸化物防護膜を生成するにすぎず、この酸化物防護膜は、身体中での腐食生成物の形成を排除するにあたって完全に有効ではないことが判明している。

0005

欧州特許第1211993B1号明細書は、骨ねじねじ込むことで変形可能な部材が挿入された力支持体を有する、骨のための固定システムを開示している。このような固定システムは、骨折片を相互に結合する役目を果たす。臨床での適用において、従来式のプレート釘システムに対するこのようなシステム優位性が示されている。このような固定システムについても、薄いチタン酸化物層に帰せられるべき生体適合性に基づいて適用されるチタン素材が用いられる。鋼材やその他の金属素材と比べたとき、チタン素材はそのために適した特性プロフィルも有しており、それは特に、人間の身体内で使用するための剛性や強度の面からである。そのために通常、工業的に純度がGrade 1Sから4のチタン素材(CPチタン)、またはすでに挙げた合金Ti−Al6−V4もしくはTi−Al6−Nb7が用いられる。主として準安定的なβチタン合金(Ti−Mo15)の等級に属する、および散発的にβチタン合金(TNZT)の等級に属するその他のチタン素材も、すでに医療技術上の承認を得ている。しかし、これらはまだ検証段階にある。

0006

いずれの純チタン種にも共通するのは比較的低い強度(引張強度:Rm≦600MPa)であり、このことは骨接合術で使用する場合、比較的厚いプレート、ねじ、またはをもたらす。たとえば領域などでの恒久的なインプラントには、CPチタンの強度は低すぎる。したがって骨接合術では、軟質の純チタン種がチタン合金Ti−Al6−V4と嵌合式に結合され、そのようにして十分な強度を保証するサンドイッチプレートという方策が講じられる。その際にはプレートの角度安定性を高めるためにねじがしばしば利用され、そのねじ山がプレートへのねじ込みのときにセルフタッピングし、それにより、既存のチタン酸化物層が通常は損傷する。陽極酸化プロセスにより生成される比較的厚いチタン酸化物層も、その際には何ら助けにならない。

0007

Y.ミュラー著、学位請求論文(Diss.ETHチューリヒNo.14542(2002))より、金属イオンはすでに室温で、チタン酸化物層の亀裂を通じて相応コンポーネントの表面に到達し得ることを証明する実験が知られている。セルフタッピングねじのねじ込みにより損傷した酸化物層は、金属イオンが外に出るのをいっそう容易にするはずである。このことが人間の身体内での合金の使用に関して意味するのは、相応のアルミニウムイオンおよび/またはバナジウムイオン血液循環入り得るということである。人間の身体には、酸素含有量が非常に少ない領域が存在する。そこで酸化物層に損傷のあるチタンが使用されると、新たな酸化物層が形成されることがあり得ず、そのため、合金のあらためてのパッシベーションも生じない。したがって、このようなチタン合金の使用は、特に骨接合術材料として必ずしも最善に適しているわけではない。

0008

以上を前提としたうえで、毒性がすでに証明されている、または疾病を引き起こす疑いのある合金元素を使用することなく、可能な限り高い強度を有するチタン合金を提供することが意図される。

0009

この課題は、合金元素としてのアルミニウム(Al)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、および錫(Sn)を排除したうえで、合金成分に含まれている、または製造中に取り込まれた不可避的な微量の不純物のほかに次の合金成分を重量%で有するチタン合金によって解決される:
a)0.2から1.5%の酸素(O)、
b)0.1から1.5%の鉄(Fe)、
c)0.01から2%の炭素(C)、
d)残りのチタン(Ti)。

0010

微量の不純物は決して回避可能ではないものの、人間の身体内にすでに含まれる合金成分だけが使用されることによって、純チタン種における強度向上が実現される。

0011

これらの成分だけが使用されるのが好ましく、その場合、特に好ましくは0.4重量%の酸素(O)および/または0.5重量%の鉄(Fe)および/または0.08重量%の炭素(C)が使用される。

0012

これに追加して、本発明によるチタン合金では強度向上のために、身体にネガティブな影響を及ぼすことが知られていない、たとえば金、モリブデンニオブケイ素ジルコニウムのような合金成分をさらに使用することもできる。

0013

金(Au)の割合は1重量%未満であるのが好ましく、特に0.1重量%であるのが好ましい。

0014

ニオブ(Nb)は1重量%未満の割合で追加的に使用されるのが好ましく、特に0.1重量%の割合で使用されるのが好ましい。

0015

モリブデン(Mo)は1重量%未満の割合で追加的に使用されるのが好ましく、特に0.1重量%の割合で使用されるのが好ましい。

0016

ジルコニウム(Zr)は1重量%未満の割合で使用されるのが好ましく、特に0.1重量%の割合で使用されるのが好ましい。

0017

窒素(N)は1.5重量%未満の割合で追加的に使用されるのが好ましく、特に0.4重量%未満の割合で、特に0.2重量%の割合で使用されるのが好ましい。

0018

ケイ素(Si)は0.5重量%未満の割合で使用されるのが好ましく、特に0.05重量%の割合で使用されるのが好ましい。

0019

水素(H)も、本発明による合金に好ましくは0.2重量%未満の割合で使用することができる。

0020

元素合金中で累積的に存在していてよい。あるいは、どのような強度が固有適用事例で必要とされるかに応じて、個々の元素が全面的に欠如していてもよい。しかし、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、および錫(Sn)の各元素の使用は原則として排除されなくてはならないが、その場合にも当然ながら、これらの元素も他の合金成分の不純物として不可避的であり、そのため、微量元素として許容されざるを得ないことを排除することはできない。

0021

本発明による合金は、たとえば欧州特許第1211993B1号明細書や欧州特許第1143867B1号明細書に記載されている「ブロッキング技術によるインテリジェントなインプラント」として利用できるのが好ましい。この合金は、骨ねじ材料や骨釘材料を製造するために適用することもできる。ただしこの合金は、必ずしも生体適合的なインプラントの分野に限定されるものではなく、その強度が希望される利用目的に十分である場面ではどこでも適用することができる。

図面の簡単な説明

0022

図1は、CP−Ti Grade4+の流動曲線マップを示す。

0023

出発素材としてCPチタンGrade4が考慮の対象となり、その許容される合金元素の最大含有率は、医療工学について有効な仕様書ASTMF−67の中で規定されている。下記の表は、本発明によるチタン合金の考えられる組成掲載しており、記載は重量%の単位で行われている:

0024

合金元素のどのような含有率が、予定される適用ケースにとって好適であるかを見積もるために、まず、さまざまな2元素からなる合金を調べた。組成や強度のほか、Ti−O(0.2から1.5)、Ti−Fe(0.2から1.5)、およびTi−Nb(0.1から2)の特に室温での耐衝撃性を調べた(記載は重量%の単位)。

0025

金を添加することで、一方では素材のいっそうの混合結晶硬化が実現され、他方では、主として粒界マイクロメートル単位の追加の粒子析出することで、驚くべきことに粒子を細かくする作用が生じることが判明した。それが驚くべきことである理由は、2元相図Ti−Auが若干異なる予測をしているからである。このような作用は、チタン中での金の低い溶解度に基づいて得られるものと推測される。

0026

ニオブも、同じくわずかな追加の混合結晶硬化をもたらすように作用する。

0027

人間の身体に対して考えられるマイナスの影響に基づき、金・チタンのバリエーション1から4より強度は若干低いものの、前掲の表に含まれている最初の3つの合金が優先されるべきである。

0028

本発明によると、チタン合金にこれまで稀にしか、もしくはまったく適用されてこなかった合金元素が採用される。したがって、得られる成果は予測が不可能であった。むしろ、たとえば混合結晶硬化、微粒子硬化、あるいは変形硬化など、硬化をもたらし得るあらゆるメカニズムを適用せざるを得なかった。

0029

実験室規模での合金製作をプラズマアーク炉の中で行い、溶融注型は問題なく可能であった。次いで、保護ガス(Ar99.998)のもとで溶体化処理を行い、機械的特性を見積もるために組織分析硬度試験を行った。合金CP−Ti Grade4+について変形試験(静的:変形度=0.9;動的:変形度=0.3)を実施し、これにより、本発明によるチタン素材を熱間成形できることを証明することができており、このことは工学的な利用にとっての前提条件となる。動的な変形試験での装置に起因する約0.3の変形度に基づき、再結晶焼きなましによって微粒子を得ることはできなかった。しかし追加の混合結晶硬化に基づき、および場合により2相チタン合金の発生により、上で説明した他の解決態様の強度は、いずれの場合でもCP−Ti Grade4+の強度を上回ることが意図される。

0030

次の表は合金製造の例を示している:

0031

予合金として、Daido Steel社のCP−Ti Grade4(FJ2−FJ3,Heat No.TN831G)を直径8mmの棒材として使用した。化学組成は相応の分析認証から取り入れた。酸素含有率炭素含有率引き上げるために、相応の粉末(TiO2およびグラファイト)を計量し、放散損失を回避するためにチタンフィルムの中へ包装し、これをそれぞれのチタン棒の間に配置した。チタンフィルムのチタン含有率は99.6%であり、すなわち使用する予合金よりも若干上回っていた。その結果として生じる化学組成のわずかな誤差は無視した。301.45gの全体重量においてチタンフィルムの重量は2.22gにすぎず、フィルムの化学組成は使用するCP−Ti Grade4の化学組成に近似的に呼応するので、この無視は是認可能であると考えられた。鉄はグラニュール形態で添加した。

0032

下記の表は、測定された硬度(方式:ビッカースHV10/15)と、そこから見積もられる引張強度を示している。比較のため、合金Ti−Al6−V4、Ti−Al6−V4 ELI、ならびに準安定的なβチタン合金Ti−Mo15を溶体化処理して焼入れした状態(LG)で、ならびに析出硬化された状態(AG)で掲げる。

0033

本発明による純チタン態様CP−Ti Grade4+および金・チタンGrade4+の硬度は、もっとも硬い純チタン種CP−Ti Grade4の硬度よりも約20%だけ高く、これまで主に用いられているチタン合金Ti−Al6−V4およびTi−Al6−V4 ELIの硬度より約10%だけ低いか、もしくはその下限に位置している。

0034

下記の表は、変形温度変形方法ロータリースエージング、変形度0.3)およびこれに続く再結晶焼きなましが素材CP−Ti Grade4+の硬度に及ぼす影響を示している。その際に5つの圧痕を施した(地点1から5)。

0035

ただ1つの図面は流動曲線マップを示している。合金CP−Ti Grade4+の準静的な流動曲線が温度に依存してプロットされている。0.9の変形度が達成されたときに実験を中断した。試料破断には至っていない。流動曲線マップから明らかに認められるとおり、調べた合金CP−Ti Grade4+は鍛造可能である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ