図面 (/)

技術 MCL−1タンパク質を阻害する化合物

出願人 アムジエン・インコーポレーテツド
発明者 ブラウン,ショーン・ピーリー、ユインシャオリザーザブル,マイク・イライアスルーカス,ブライアン・エスパラス,ニック・エイテイガーリー,ジョシュアビモルラターナ,マルクワン,シアンホンユイ,ミンザンカネラ,マニュエルジュウ,リウシュヨンゴンザレス・ブエンロストロ,アナリー,ジーホン
出願日 2015年8月28日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2017-511734
公開日 2017年9月7日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2017-525730
状態 特許登録済
技術分野 Nおよび(O又はS)縮合複素環 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 明示的記載 圧力等化 アルコールスラリー 熱電温度計 リサイクラ 標識プレート 三酸化二ヒ素 補助剤材料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題・解決手段

骨髄細胞白血病タンパク質(Mcl−1)の阻害剤、その調製方法、関連医薬組成物、及びそれらの使用方法がここで提供される。例えば、式I、(I)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩、ならびに当該化合物を含む医薬組成物がここで提供される。ここで提供される化合物及び組成物は、例えば、癌などの疾患または状態の治療に使用され得る。

概要

背景

ヒトの癌に共通する特徴の1つは、Mcl−1を過剰発現することである。Mcl−1が過剰発現することで、癌細胞プログラム細胞死アポトーシス)の進行が妨げられ、広範な遺伝子的損傷が生じているにもかかわらず、癌細胞が生き延びることが可能となる。

Mcl−1は、タンパク質のBcl−2ファミリーメンバーである。Bcl−2ファミリーは、アポトーシス促進性のメンバー(BAX及びBAKなど)を含み、当該メンバーは、活性化に際して、ミトコンドリア外膜においてホモオリゴマーを形成し、当該ホモオリゴマーは、アポトーシス誘発段階であるポア形成及びミトコンドリア内容物の漏出を引き起こす。Bcl−2ファミリーの抗アポトーシス性であるメンバー(Bcl−2、Bcl−XL、及びMcl−1など)は、BAX及びBAKの活性を遮断する。他のタンパク質(BID、BIM、BIK、及びBADなど)は、さらなる制御機能を示す。

Mcl−1の阻害剤が、癌の治療に有用であり得ることが研究によって示された。MCl−1は、多数の癌において過剰発現される。Beroukhim et al.(2010)Nature 463,899−90を参照のこと。Mcl−1抗アポトーシス性遺伝子及びBcl−2−l−1抗アポトーシス性遺伝子を取り巻く増幅環境を有する癌細胞は、生存のためにこうした遺伝子の発現に依存している。Beroukhim et al.MCl−1は、多数の癌細胞におけるアポトーシスを再開させるための関連標的である。G.Lessene,P.Czabotar and P.Colman,Nat.Rev.Drug.Discov.,2008,7,989−1000、C.Akgul Cell.Mol.Life Sci.Vol.66,2009、及びArthur M.Mandelin II,Richard M.Pope,Expert Opin.Ther.Targets(2007)11(3):363−373を参照のこと。

Mcl−1阻害剤の調製及び製剤化するための新たな組成物及び方法があれば有用であろう。

概要

骨髄細胞白血病1タンパク質(Mcl−1)の阻害剤、その調製方法、関連医薬組成物、及びそれらの使用方法がここで提供される。例えば、式I、(I)の化合物及びその医薬的に許容可能な塩、ならびに当該化合物を含む医薬組成物がここで提供される。ここで提供される化合物及び組成物は、例えば、癌などの疾患または状態の治療に使用され得る。

目的

ヒトの癌に共通する特徴の1つは、Mcl−1を過剰発現することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

式Iの化合物:またはその医薬的に許容可能な塩であって、式中:という記号によって示されるbが、一重またはシスもしくはトランスであり得る二重の化学結合であり;Rが、ハロであり;R1が、H、C1−6アルキル、または−(CH2CH2O)nCH3であり、ここで、nが1〜4の整数であり;R2が、HまたはC1−6アルキルであり;R2Aが、HまたはC1−6アルキルであり;R3が、HまたはC1−6アルキルであり;及びR3Aが、H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、または(CH2)m−C3−6シクロアルキルであり、ここで、mが1〜4の整数である前記式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩。

請求項2

bが、2重結合を示す、請求項1に記載の化合物。

請求項3

Rが、Clである、請求項1または請求項2に記載の化合物。

請求項4

R1が、C1−6アルキルである、請求項1に記載の化合物。

請求項5

R1が、CH3である、請求項4に記載の化合物。

請求項6

R2が、Hであり、R2AがC1−6アルキルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。

請求項7

R3が、Hであり、R3Aが、C1−6アルキルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。

請求項8

前記式Iの化合物が、式II:を有するか、またはその医薬的に許容可能な塩であり、式中:R1、R2、R2A、R3、及びR3Aが、上に定義されるものである、請求項1に記載の化合物。

請求項9

から選択される構造を有する化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物

請求項11

から選択される構造を有する化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。

請求項12

請求項11に記載の化合物、または前記その医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。

請求項13

骨髄細胞白血病タンパク質(Mcl−1)を阻害するための、有効量の、請求項1〜9のいずれか1項または請求項11に記載の化合物と、細胞とを接触させることを含む、細胞の(Mcl−1)の阻害方法

請求項14

接触が、化合物を対象に投与することを含む、請求項13に記載の方法。

請求項15

投与が、経口的、非経口的、注射を介して、吸入を介して、経皮的、または経粘膜的である、請求項13に記載の方法。

請求項16

前記対象が、癌を患っている、請求項13に記載の方法。

請求項17

治療上有効な量の、請求項1〜9のいずれか、もしくは請求項11に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、癌の治療方法

請求項18

癌が、血液系腫瘍である、請求項17に記載の方法。

請求項19

癌が、乳癌結腸直腸癌皮膚癌メラノーマ卵巣癌腎癌肺癌非小細胞肺癌リンパ腫非ホジキンリンパ腫骨髄腫多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。

請求項20

癌が、多発性骨髄腫である、請求項17に記載の方法。

請求項21

必要とする患者に対する、治療上有効な量の追加の医薬的に活性な化合物を投与することをさらに含む、請求項17に記載の方法。

請求項22

前記追加の医薬的に活性な化合物が、カルフィルミブである、請求項21に記載の方法。

請求項23

対象における癌の治療のための、請求項1〜9のいずれか1項または請求項11に記載の化合物の使用。

請求項24

癌を治療するための薬剤の調製における、請求項1〜9のいずれか1項または請求項11に記載の化合物。

請求項25

癌が、血液系腫瘍である、請求項24に記載の化合物。

請求項26

癌が、乳癌、結腸直腸癌、皮膚癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、肺癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病からなる群から選択される、請求項24に記載の化合物。

請求項27

癌が、多発性骨髄腫である、請求項24に記載の化合物。

技術分野

0001

本出願は、2014年8月29日に出願の米国仮出願第62/043,929号の利益を主張し、当該文献は、参照によって本明細書に組み込まれる。

0002

本発明は、骨髄細胞白血病タンパク質(myeloid cell leukemia 1 protein)(Mcl−1、MCL−1またはMCL1とも略される)を阻害する化合物、当該化合物を使用した、癌などの疾患または状態の治療方法、及び当該化合物を含む医薬組成物に関する。

背景技術

0003

ヒトの癌に共通する特徴の1つは、Mcl−1を過剰発現することである。Mcl−1が過剰発現することで、癌細胞プログラム細胞死アポトーシス)の進行が妨げられ、広範な遺伝子的損傷が生じているにもかかわらず、癌細胞が生き延びることが可能となる。

0004

Mcl−1は、タンパク質のBcl−2ファミリーメンバーである。Bcl−2ファミリーは、アポトーシス促進性のメンバー(BAX及びBAKなど)を含み、当該メンバーは、活性化に際して、ミトコンドリア外膜においてホモオリゴマーを形成し、当該ホモオリゴマーは、アポトーシス誘発段階であるポア形成及びミトコンドリア内容物の漏出を引き起こす。Bcl−2ファミリーの抗アポトーシス性であるメンバー(Bcl−2、Bcl−XL、及びMcl−1など)は、BAX及びBAKの活性を遮断する。他のタンパク質(BID、BIM、BIK、及びBADなど)は、さらなる制御機能を示す。

0005

Mcl−1の阻害剤が、癌の治療に有用であり得ることが研究によって示された。MCl−1は、多数の癌において過剰発現される。Beroukhim et al.(2010)Nature 463,899−90を参照のこと。Mcl−1抗アポトーシス性遺伝子及びBcl−2−l−1抗アポトーシス性遺伝子を取り巻く増幅環境を有する癌細胞は、生存のためにこうした遺伝子の発現に依存している。Beroukhim et al.MCl−1は、多数の癌細胞におけるアポトーシスを再開させるための関連標的である。G.Lessene,P.Czabotar and P.Colman,Nat.Rev.Drug.Discov.,2008,7,989−1000、C.Akgul Cell.Mol.Life Sci.Vol.66,2009、及びArthur M.Mandelin II,Richard M.Pope,Expert Opin.Ther.Targets(2007)11(3):363−373を参照のこと。

0006

Mcl−1阻害剤の調製及び製剤化するための新たな組成物及び方法があれば有用であろう。

先行技術

0007

Beroukhim et al.(2010)Nature 463,899−90
G.Lessene,P.Czabotar and P.Colman,Nat.Rev.Drug.Discov.,2008,7,989−1000
C.Akgul Cell.Mol.Life Sci.Vol.66,2009
Arthur M.Mandelin II,Richard M.Pope,Expert Opin.Ther.Targets(2007)11(3):363−373

図面の簡単な説明

0008

実施例4の化合物の、Mcl−1阻害剤としてのインビボでの効力を示す。
実施例17の化合物の、Mcl−1阻害剤としてのインビボでの効力を示す。
実施例20の化合物の、Mcl−1阻害剤としてのインビボでの効力を示す。

0009

1つの実施形態では、本発明は、式Iの化合物、



を提供し、式中、



という記号によって示されるbは、一重またはシスもしくはトランスであり得る二重の化学結合であり;Rは、ハロであり;R1は、H、C1−6アルキル、及び(CH2CH2O)nCH3であり、ここで、nは1〜4の整数であり;R2は、HまたはC1−6アルキルであり;R2Aは、HまたはC1−6アルキルであり;R3は、HまたはC1−6アルキルであり;ならびにR3Aは、H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、または(CH2)m−C3−6シクロアルキルであり、ここで、mは1〜4の整数である。1つの実施形態では、Rは、Clである。1つの実施形態では、R1は、C1−6アルキルである。別の実施形態では、R1は、CH3である。1つの実施形態では、R2は、Hであり、R2Aは、C1−6アルキルである。1つの実施形態では、R3は、Hであり、R3Aは、C1−6アルキルである。別の実施形態では、bは、2重結合を示す。

0010

本発明のいくつかの実施形態では、式Iの化合物は、式IIの化合物、



であり、式中、R1、R2、R2A、R3、及びR3Aは、上に定義されるものである。

0011

本発明のいくつかの実施形態では、本発明は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、下記の構造を有する化合物:














またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦形剤を提供する。

0012

本発明の1つの実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、




から選択される構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0013

本発明の1つの実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0014

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0015

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0016

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0017

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0018

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0019

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0020

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0021

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0022

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、



の構造を有する化合物またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を対象とする。

0023

本発明の1つの実施形態は、式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な賦活剤を含む医薬組成物対象とする。

0024

本発明の別の実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、細胞の骨髄細胞白血病1タンパク質(Mcl−1)の阻害方法を対象とし、当該方法は、Mcl−1を阻害するための、有効量の式Iの化合物と細胞との接触を含む。1つの実施形態では、接触は、インビトロで実施される。別の実施形態では、接触はインビボで実施される。1つの実施形態では、接触は、対象に対する化合物の投与を含む。1つの実施形態では、投与は、経口的、非経口的、注射を介して、吸入を介して、経皮的、または経粘膜的に実施される。1つの実施形態では、対象は、癌を患っている。

0025

本発明の1つの実施形態は、上または下に記載の実施形態のいずれかと関連して、癌の治療方法を対象とし、当該方法は、それを必要とする患者に対する、治療上有効な量の式Iの化合物、または式Iの化合物もしくはその医薬的に許容可能な塩を含む医薬組成物、及び医薬的に許容可能な賦活剤の投与を含む。1つの実施形態では、癌は、血液系腫瘍である。1つの実施形態では、癌は、乳癌結腸直腸癌皮膚癌メラノーマ卵巣癌腎癌肺癌非小細胞肺癌リンパ腫非ホジキンリンパ腫骨髄腫多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病からなる群から選択される。1つの実施形態では、癌は、多発性骨髄腫である。別の実施形態では、方法は、それを必要とする患者に対する、治療上有効な量である少なくとも1つの追加の医薬的に活性な化合物の投与段階をさらに含む。1つの実施形態では、追加の医薬的に活性な化合物は、カルフィルミブであり、上に記載の実施形態のいずれかと関連する。

0026

別段の定義がない限り、本明細書で使用される専門用語及び科学用語はすべて、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。方法及び材料は、本開示における使用を対象として記載されるが、当該技術分野において知られる他の適した方法及び材料を使用することもできる。材料、方法、及び実施例は、例示にすぎず、限定を意図するものではない。出版物、特許出願、特許、配列、データベース項目、及び本明細書で言及される他の参照はすべて、参照によってそれらの全体が組み込まれる。矛盾が生じる場合は、定義を含めて、本明細書が優先するものとする。

0027

本開示の他の特徴及び利点は、下記の詳細な説明及び図、ならびに特許請求の範囲から明らかとなるであろう。

0028

「−」という記号は、共有結合を示し、別の基に対する結合点を示すために、ラジカル基においても使用することができる。化学構造では、「−」という記号は、一般に、分子におけるメチル基を示すために使用される。

0029

本明細書では、破線及び太線の結合(すなわち、



)で示される1つ以上の立体中心を含む化学構造は、化学構造に存在する立体中心の絶対立化学を示すことを意図する。本明細書では、単純線によって記号化された結合は、立体にはこだわらないことを示す。別段の反対記載がないかぎり、絶対的または相対的な立体化学を示さずに本明細書に例示される1つ以上の立体中心を含む化学構造は、化合物の可能な立体異性形態(例えば、ジアステレオマー鏡像異性体)及びそれらの混合物のすべてを包含する。単一の太線または破線、及び少なくとも1つの追加の単純線を有する構造は、単一鏡像異性体系列の可能なジアステレオマーをすべて包含する。

0030

本明細書では、「約(about)」という用語は、実験誤差に起因する変動の説明を意味する。別段の明示的な記載がないかぎり、当該用語の明示的使用の有無を問わず、本明細書で報告される測定値はすべて、「約」という用語によって修飾されると理解される。文脈で明確に示されない限り、本明細書では、「a」、「an」、及び「the」という単数形は、複数の参照対象を含む。

0031

「アルキル」という用語は、直鎖または分岐鎖炭化水素を意味する。アルキル基の代表的な例には、メチルエチルプロピルイソプロピルブチルイソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、及びヘキシルが含まれる。典型的なアルキル基は1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、当該基は、一般に、C1−8アルキルと示される。

0032

本明細書では、「化合物」という用語は、示される構造の立体異性体幾何異性体互変異性体、及び同位体をすべて含むことを意味する。別段の記載がないかぎり、名称または構造によって、1つの特定の互変異性形態として同定される、本明細書に記載の化合物は、他の互変異性形態を含むことを意図する。

0033

化合物、及びその医薬的に許容可能な塩はすべて、水及び溶媒などの他の物質と共に見出され得るものである(例えば、水和物及び溶媒和物)。

0034

「シクロアルキル」という用語は、環式非芳香族炭化水素を意味する。シクロアルキル基の代表的な例には、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシル、及びシクロヘプチルが含まれる。シクロアルキル基は、1つ以上の2重結合を含み得る。2重結合を含むシクロアルキル基の代表的な例には、シクロペンテニルシクロヘキセニルシクロヘキサジエニル、及びシクロブタジエニルが含まれる。一般的なシクロアルキル基は、C3−8シクロアルキル基である。

0035

本明細書では、「賦活剤」という用語は、活性医薬成分API)以外の、任意の医薬的に許容可能な添加物担体希釈剤補助剤、または他の成分を意味し、賦活剤は、典型的には、製剤及び/または患者に対する投与を目的として含まれる。Handbook of Pharmaceutical Excipients,5th Edition,R.C.Rowe,P.J.Sheskey,and S.C.Owen,editors,Pharmaceutical Press,2005,Hardback,928,0853696187。

0036

別段の明示的記載がないかぎり、「例えば(for example)」及び「など(such as)」という用語、ならびにそれらの文法的同等形態については、「及び限定はされないが(and without limitation)」という語句が後に続くと理解される。

0037

ハロゲン」または「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。

0038

「患者」という用語は、イヌネコ雌ウシウマヒツジ、及びヒトなどの動物を含む対象を意味する。特定の患者は、哺乳動物である。患者という用語は、雄性及び雌性を含む。

0039

「必要とする患者(patient in need)」という用語は、癌などの、Mcl−1タンパク質が関与する1つ以上の疾患または状態を有する患者、またはそれらを有する危険のある患者を意味する。必要とする患者の特定は、対象の判断または医療専門家の判断によるものであり得、主観的(例えば、見解)または客観的(例えば、試験もしくは診断方法によって測定可能)であり得る。

0040

本明細書では、「非経口投与」及び「非経口的に投与される」という語句は、腸内投与及び局所投与以外の、通常、注射によって実施される投与様式を意味し、限定はされないが、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、関節内、眼窩内心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、下、くも膜下脊髄内、及び胸骨下への注射及び注入が含まれる。

0041

非経口的な注射に適した組成物は、生理学的に許容可能な無菌水性または非水性の溶液、分散液、懸濁液、またはエマルジョン、及び無菌の注射用の溶液または分散液への再構成のための無菌粉末を含み得る。適した水性及び非水性の担体、希釈剤、溶媒、または媒体の例には、水、エタノールポリオールプロピレングリコールポリエチレングリコールグリセロール、及び同様のもの)、それらの適した混合物、植物油オリーブ油など)、ならびにオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルが含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合は、必要な粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。

0042

本明細書で用いられる「医薬的に許容可能な」という用語は、健全医学的判断の範囲内で、患者に対する投与に適しており、合理的な利点/危険比に見合うようなリガンド(ligand)、材料、組成物、及び/または投与形態を指す。

0043

本明細書では、「医薬的に許容可能な担体」という語句は、液体または固体フィラー、希釈剤、賦活剤、溶媒、またはカプセル化材料などの医薬的に許容可能な材料、組成物、または媒体を意味する。本明細書では、「医薬的に許容可能な担体」という言葉には、医薬的投与に相溶性緩衝剤注射用無菌水、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤等張剤及び吸収遅延剤、ならびに同様のものが含まれる。それぞれの担体は、他の製剤成分に対する相溶性を有しており、患者に対して有害ではないという意味において、「許容可能」でなくてはならない。医薬的に許容可能な担体として働くことができる材料のいくつかの例には、(1)ラクトースグルコース、及びスクロースなどの糖、(2)コーンスターチジャガイモデンプン、及び置換または非置換のβ−シクロデキストリンなどのデンプン、(3)カルボキシメチルセルロースナトリウムエチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのセルロース及びその誘導体、(4)粉末化トラガカント、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)ココアバター及び坐薬ワックスなどの賦活剤、(9)ピーナッツ油綿実油ベニバナ油ゴマ油、オリーブ油、コーン油、及びダイズ油などの油、(10)プロピレングリコールなどのグリコール、(11)グリセリンソルビトールマンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール、(12)オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル、(13)寒天、(14)水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、(15)アルギン酸、(16)発熱物質非含有水、(17)等張生理食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸緩衝液、ならびに(21)医薬製剤において用いられる他の非毒性の相溶性物質が含まれる。ある特定の実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、非発熱性であり、すなわち、患者に対して投与されるとき、顕著な体温上昇誘導しない。

0044

「医薬的に許容可能な塩」という用語は、本明細書で提供される化合物の、相対的に非毒性である、無機酸及び有機酸付加塩を指す。こうした塩は、本明細書で提供される化合物の最終的な単離及び精製の間に原位置(in situ)で調製するか、または化合物を、その遊離塩基の形態で、適した有機酸もしくは無機酸と個別に反応させることで形成される塩を単離することによって調製できる。代表的な塩には、臭化水素酸塩塩酸塩硫酸塩、硫酸水素塩リン酸塩硝酸塩酢酸塩吉草酸塩オレイン酸塩パルミチン酸塩ステアリン酸塩ラウリン酸塩安息香酸塩乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩クエン酸塩マレイン酸塩フマル酸塩コハク酸塩酒石酸塩ナフチル酸塩メシル酸塩グルコヘプトン酸、ラクトビオン酸塩、ラウリルスルホン酸塩、及びアミノ酸塩、ならびに同様のものが含まれる。(例えば、Berge et al.(1977)“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1−19を参照のこと。)

0045

本明細書では、「全身性投与」、「全身性に投与される」、「末梢性投与」、及び「末梢性に投与される」という語句は、中枢神経系への直接的なもの以外の経路を介した、リガンド、薬剤、または他の材料の投与であり、その結果、それが患者の系に入り、したがって、代謝及び他の同様の過程に供される投与を意味し、当該投与は、例えば、皮下投与である。

0046

「治療上有効な量」という用語は、特定の疾患もしくは状態の1つ以上の症状を寛解減弱、もしくは排除する化合物量、または特定の疾患もしくは状態の1つ以上の症状の発症を予防もしくは遅延させる化合物量を意味する。

0047

“治療(treating)”、“治療する(treat)”、または“治療(treatment)”という用語及び同様のものは、予防的(preventative)(例えば、予防的(prophylactic))、及び対症的な治療を含む。

0048

本明細書で提供される方法は、1つ以上、本明細書で提供される化合物を含む医薬組成物の製造及び使用を含む。医薬組成物自体も含まれる。

0049

いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、1つ以上の酸性官能基を含んでよく、したがって、医薬的に許容可能な塩基と医薬的に許容可能な塩を形成することが可能である。こうした実例における「医薬的に許容可能な塩」という用語は、本明細書で提供される化合物の、相対的に非毒性である無機塩基及び有機塩基の付加塩を指す。こうした塩は、化合物の最終的な単離及び精製の間に、原位置(in situ)で同様に調製するか、あるいは精製された化合物を、その遊離酸の形態で、医薬的に許容可能な金属陽イオン水酸化物炭酸塩、もしくは炭酸水素塩などの適した塩基と、アンモニアと、または医薬的に許容可能な有機1級アミン、有機2級アミン、もしくは有機3級アミンと、個別に反応させることによって、同様に調製することができる。代表的なアルカリ塩またはアルカリ土類塩には、リチウム塩ナトリウム塩カリウム塩カルシウム塩マグネシウム塩、及びアルミニウム塩、ならびに同様のものが含まれる。塩基付加塩の形成に有用である代表的な有機アミンには、エチルアミンジエチルアミンエチレンジアミンエタノールアミンジエタノールアミンピペラジン、及び同様のものが含まれる(前出のBerge et al.を参照のこと)。

0051

医薬的に許容可能な抗酸化剤の例には、(1)アスコルビン酸システイン塩酸塩硫酸水素ナトリウムメタ重亜硫酸ナトリウム亜硫酸ナトリウム、及び同様のものなどの、水に可溶な抗酸化剤、(2)パルミチン酸アスコルビルブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピルアルファトコフェロール、及び同様のものなどの、油に可溶な抗酸化剤、ならびに(3)クエン酸エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ソルビトール、酒石酸リン酸、及び同様のものなどの金属キレート剤が含まれる。

0052

医薬組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤などの補助剤を含んでもよい。例えば、パラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸、及び同様のものといったさまざまな抗菌剤及び抗真菌剤を含めることによって、微生物の活動予防を確実なものとしてよい。糖及び同様のものなどの浸透圧調整剤を組成物に含めることも望ましくあり得る。さらに、注射用医薬形態の吸収延長は、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなどの、吸収を遅延させる薬剤を含めることによってもたらしてよい。

0053

場合によっては、1つ以上、本明細書で提供される化合物の作用を延長するために、皮下注射または筋肉内注射由来する化合物の吸収を遅延させることが望ましい。例えば、非経口的に投与される化合物の吸収遅延は、化合物を油媒体に溶解または懸濁することによって達成することができる。

0054

本発明の化合物は、患者に対して、治療上有効な量で投与される。化合物は、単独、または医薬的に許容可能な組成物もしくは製剤の一部として投与することができる。さらに、化合物または組成物は、例えば、ボーラス注射による、一度ですべての投与、一連錠剤などによる複数回投与、または例えば、経皮送達を使用する、一定期間にわたる実質的に均一な送達、を実施することができる。化合物または組成物の用量は、期間と共に変化し得る。すべての組み合わせ、送達方法、及び投与順序企図する。

0055

本発明の化合物、及びいくつかの実施形態では、他の追加の医薬的に活性な化合物は、患者に対して、経口的に、直腸内に、非経口的に(例えば、静脈内に、筋肉内に、もしくは皮下に)、大槽内に、腟内に、腹腔内に、膀胱内に、局所的に(例えば、粉末、軟膏、もしくは滴下剤(drop))、またはバッカルスプレーもしくは鼻腔用スプレーとして、投与することができる。医薬的に活性な薬剤を投与するために当業者が使用する方法はすべて企図する。

0056

本明細書に記載されるように調製される組成物は、当該技術分野において知られるように、治療されることになる疾患、ならびに患者の年齢、状態、及び体重に応じて、さまざまな形態で投与することができる。例えば、組成物が、経口的に投与されることになる場合、組成物は、錠剤、カプセル顆粒、粉末、またはシロップとして投与されてよい。あるいは、非経口投与に向けては、組成物は、注射物(静脈内、筋肉内、もしくは皮下)、滴下注入製剤、または坐薬として製剤化されてよい。眼粘膜経路による適用に向けては、組成物は、点眼剤または眼軟膏として製剤化されてよい。こうした製剤は、本明細書に記載の方法と併せて、従来の手段によって調製することができ、必要であるならば、活性成分は、結合剤崩壊剤、潤滑剤、矯正剤、可溶化剤、懸濁助剤、乳化剤、またはコーティング剤などの、任意の従来の添加物または賦活剤と混合されてよい。

0057

経口投与に適した製剤は、カプセル(例えば、ゼラチンカプセル)、カシェー、丸剤、錠剤、薬用キャンディー風味付けされた基礎原料、通常は、スクロース及びアカシアもしくはトラガカントを使用)、粉末、トローチ(troche)、顆粒の形態として、または水性もしくは非水性の液体である溶液もしくは懸濁液として、または水中油型エマルジョンもしくは油中水型エマルジョンとして、またはエリキシル剤もしくはシロップとして、トローチ(pastille)(ゼラチン及びグリセリン、もしくはスクロース及びアカシアなどの不活性マトリックスを使用)、ならびに/または口腔洗浄剤として、ならびに同様のものとして存在してよく、それぞれが、所定量の、本明細書で提供される化合物を活性成分として含む。組成物は、ボーラス舐剤、またはペーストとして投与されてもよい。経口組成物は、一般に、不活性な希釈剤または食用担体を含む。

0058

医薬的に適合性である結合剤及び/または補助剤材料を、経口組成物の一部として含めることができる。経口投与のための固体投与形態(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、粉末、顆粒、及び同様のもの)では、活性成分は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの1つ以上の医薬的に許容可能な担体、及び/または下記のいずれかと共に混合することができる:1)デンプン、シクロデキストリン、ラクトース、スクロース、サッカリン、グルコース、マンニトール、及び/またはケイ酸などのフィラーまたは増量剤、(2)例えば、カルボキシメチルセルロース微結晶セルローストラガカントガム、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及び/またはアカシアなどの結合剤、(3)グリセロールなどの保湿剤、(4)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン、コーンスターチ、またはタピオカデンプン、アルギン酸、プリモゲル、ある特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、(5)パラフィンなどの溶液遅延剤、(6)4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、(7)例えば、アセチルアルコール(acetyl alcohol)及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、(8)カオリン及びベントナイト粘土などの吸収剤、(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステローテス(Sterotes)、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物などの潤滑剤、(10)コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤、(11)着色剤、ならびに(12)ペパーミントサリチル酸メチル、またはオレンジ香料などの香料添加剤。カプセル、錠剤、及び丸剤の場合は、医薬組成物は緩衝剤を含んでもよい。ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコール及び同様のもののような賦活剤を使用して、ソフト充填及びハード充填のゼラチンカプセルにおけるフィラーとして、同様の型の固体組成物を用いることもできる。

0059

錠剤は、任意選択で、1つ以上の副成分と共に、圧縮または成形によって作成されてよい。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性な希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムもしくは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、または分散剤を使用して調製されてよい。成形錠剤は、適した機械において、不活性な液体希釈剤で湿潤化された粉末化化合物の混合物を成形することによって作製されてよい。

0060

錠剤、ならびに糖衣錠、カプセル、丸剤、及び顆粒などの他の固体投与形態は、任意選択で、腸溶コーティング及び医薬的な製剤化技術分野においてよく知られる他のコーティングなどのコーティング及びシェルを使用して作成または調製されてよい。固体投与形態は、例えば、所望の放出特性を提供するためにさまざまな割合で含められるヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックスリポソームマイクロスフェア、及び/またはナノ粒子を使用して、その場での活性成分の放出が遅延または制御されるように製剤化されてもよい。固体投与形態は、例えば、細菌保持フィルターに通す濾過によって無菌化されるか、または使用直前に、無菌水または何らかの他の無菌の注射用媒体に溶解することができる無菌の固体組成物形態にある無菌化剤を組み込むことによって無菌化されてよい。こうした組成物は、任意選択で乳白剤を含んでもよく、任意選択で遅延様式において、ある特定の腸管部分のみで、またはそこで優先的に、活性成分をそれが放出する組成物でもあってもよい。使用することができる包埋組成物の例には、重合体物質及びワックスが含まれる。活性成分は、適切であるならば、1つ以上の上に記載した賦活剤を含むマイクロカプセル化形態においても存在し得る。

0061

経口投与のための液体投与形態には、医薬的に許容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシル剤が含まれる。活性成分に加えて、液体投与形態は、例えば、水または他の溶媒などの当該技術分野において一般に使用される不活性な希釈剤と、エチルアルコール、イソプロピルアルコール炭酸エチル酢酸エチルベンジルアルコール安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(具体的には、綿実油、落花生油、コーン油、麦芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ならびにソルビタン脂肪酸エステルなどの可溶化剤及び乳化剤と、それらの混合物と、を含んでよい。

0062

不活性な希釈剤に加えて、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味剤、香料添加剤、着色剤、芳香剤、ならびに保存剤などの補助剤を含むこともできる。

0063

懸濁液は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコールポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天−、ならびにトラガカント、ならびにそれらの混合物などの懸濁剤を含んでよい。

0064

非経口投与に適した医薬組成物は、1つ以上の医薬的に許容可能な、無菌である水性もしくは非水性の溶液、分散液、懸濁液、もしくはエマルジョン、または使用直前に無菌である注射用の溶液もしくは分散液へと再構成し得る無菌粉末と組み合わせて、、本明細書で提供される1つ以上の化合物を含むことができ、当該医薬組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を意図するレシピエントの血液に対して等張性とする溶質、または懸濁剤もしくは増粘剤を含んでよい。

0065

1つの実施形態では、静脈内投与製剤(IV formulation)は、pHが8〜10の範囲内である緩衝溶液または非緩衝溶液として、ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリンを含む組成物からなる。静脈内投与製剤は、注射可能な状態にある無菌溶液、静脈内投与混合物(IV admixture)への希釈が可能な状態にある無菌溶液、または再構成のための無菌固体として製剤化することができる。静脈内投与製剤におけるAPIは、遊離の酸/塩基または原位置塩(in situ salt)として存在してよい。

0066

本明細書で提供される医薬組成物において用いて適した水性及び非水性の担体の例には、注射用の水(例えば、注射用の滅菌水)、静菌性の水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール、及び同様のものなど)、無菌緩衝液クエン酸緩衝液など)、ならびにそれらの適した混合物、オリーブ油などの植物油、オレイン酸エチルなどの注射用有機エステル、ならびにCremophor EL(商標)(BASF,Parsippany,NJ)が含まれる。すべての場合において、組成物は、無菌でなくてはならず、容易に注射針を通過可能な程度に流動性を有しているべきである。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用によって、分散液の場合は、必要な粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。

0067

組成物は、製造及び貯蔵の条件下で安定であるべきであり、細菌及び真菌などの微生物による汚染活動から保護されなくてはならない。微生物活動の予防は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール、及び同様のものといった、さまざまな抗菌剤及び抗真菌剤によって達成することができる。多くの場合、組成物中に、例えば糖、マンニトール、ソルビトールなどのポリアルコール、及び塩化ナトリウムといった、等張剤を含めることが好ましいであろう。注射用組成物の吸収延長は、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンといった、吸収を遅延させる薬剤を組成物中に含めることによってもたらすことができる。

0068

無菌の注射用溶液は、必要量の活性化合物を、上に列挙した成分の1つまたは組み合わせと共に、適した溶媒に取り込んだ後、必要に応じて、濾過滅菌することによって調製できる。一般に、分散液は、活性化合物を無菌媒体へと取り込むことによって調製され、無菌媒体は、基礎的な分散媒体、及び上に列挙したものから必要となる他の成分を含む。無菌の注射用溶液の調製のための無菌粉末の場合は、調製方法は、凍結乾燥(freeze−drying)(凍結乾燥(lyophilization))であり、凍結乾燥することで、活性成分に任意の追加の所望成分が加わった粉末が、予め濾過滅菌したそれらを含む溶液から得られる。

0069

注射用デポ形態は、ポリ乳酸ポリグリコール酸などの生分解性ポリマーにおいて、本明細書で提供される化合物のマイクロカプセル化マトリックスまたはナノカプセル化マトリックスを形成させることによって作製できる。ポリマーに対する薬剤の割合、及び用いる特定ポリマー性質に応じて、薬剤の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリオルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。デポ注射用製剤は、生体組織に適合性であるリポソーム、マイクロエマルジョン、またはナノエマルジョンに薬剤を封入することによっても調製される。

0070

吸入による投与向けには、化合物は、適した噴霧剤(例えば、二酸化炭素などのガス)を含む加圧された容器もしくはディスペンサー、または噴霧器から、エアロゾルスプレーの形態で送達することができる。そのような方法には、米国特許第6,468,798号において説明されるものが含まれる。さらに、鼻腔内送達は、なかでも特に、Hamajima et al.,Clin.Immunol.Immunopathol.,88(2)、205−10(1998)において説明されるように達成することができる。リポソーム(例えば、米国特許第6,472,375号において説明されるようなものであり、当該特許は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)、マイクロカプセル化、及びナノカプセル化を使用することもできる。生分解性であり、標的設定が可能なマイクロ粒子送達系、または生分解性であり、標的設定が可能なナノ粒子送達系を使用することもできる(例えば、米国特許第6,471,996号において説明されるようなものであり、当該特許は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)。

0071

本明細書に記載されるような治療用化合物の全身性投与は、経粘膜的または経皮的な手段によっても実施することができる。本明細書で提供される化合物の局所的または経皮的な投与のための投与形態には、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリームローション、ゲル、溶液、パッチ、及び吸入剤が含まれる。活性成分は、医薬的に許容可能な担体、及び必要となり得る任意の保存剤、緩衝剤、または噴霧剤と共に、無菌条件下で混合されてよい。経粘膜的または経皮的な投与向けには、浸透することになる障壁に適した浸透物が、組成物において使用される。そのような浸透物は、一般に、当該技術分野において知られており、例えば、経皮投与向けには、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が含まれる。経粘膜投与は、鼻腔用スプレーまたは坐薬の使用を介して達成することができる。経皮投与向けには、活性化合物は、当該技術分野において一般に知られるような軟膏(ointment)、軟膏(salve)、ゲル、またはクリームへと製剤化される。

0072

軟膏、ペースト、クリーム、及びゲルは、本明細書で提供される1つ以上の化合物に加えて、動物性及び植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、及び酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの賦活剤を含んでよい。

0073

粉末及びスプレーは、本明細書で提供される化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、またはこうした物質の混合物などの賦活剤を含むことができる。スプレーは、クロフルオロ炭化水素、ならびにブタン及びプロパンなどの揮発性の非置換炭化水素などの通例の噴霧剤をさらに含んでよい。

0074

本明細書で提供される化合物は、エアロゾルによって投与することができる。これは、本明細書で提供される化合物または組成物を含む水性のエアロゾル、リポソーム製剤、または固体粒子を調製することによって達成される。非水性(例えば、フッ化炭素噴霧剤)懸濁液を使用することが可能である。いくつかの実施形態では、超音波噴霧器が使用され、これは、超音波噴霧器が、化合物の分解をもたらし得る剪断に対する、薬剤の曝露を最小化するためである。

0075

通常、水性エアロゾルは、薬剤の水性溶液または水性懸濁液を、従来の医薬的に許容可能な担体及び安定剤と一緒に製剤化することによって作成できる。担体及び安定剤は、特定組成物要件で変わるが、典型的には、非イオン性界面活性剤(TWEEN(登録商標)(ポリソルベート)、PLURONIC(登録商標)(ポロキサマー)、ソルビタンエステル、レシチン、CREMOPHOR(登録商標)(ポリエトキシレート))、ポリエチレングリコールなどの医薬的に許容可能な共溶媒、血清アルブミンのような無害なタンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンなどのアミノ酸、緩衝剤、塩、糖、または糖アルコールが含まれる。エアロゾルは、一般に、等張性溶液から調製される。

0076

経皮パッチは、本明細書で提供される化合物の、身体に対する制御送達を提供するという付加的な利点を有する。そのような投与形態は、薬剤を適切な媒体に溶解または分散することによって作製できる。皮膚をまたぐ化合物の流動を増加させるために、吸収促進剤を使用することもできる。速度制御膜の提供、または化合物のポリマーマトリックスもしくはゲルへの分散、のいずれかによって、そのような流動の速度を制御することができる。

0077

医薬組成物は、直腸送達及び/または経送達のための坐薬または停留浣腸の形態において調製することもできる。坐薬として存在する製剤は、本明細書で提供される1つ以上の化合物と、1つ以上の適した非刺激性の賦活剤または担体とを混合することによって調製でき、当該賦活剤または担体には、例えば、ココアバター、グリセリド、ポリエチレングリコール、坐薬ワックス、またはサリチル酸(salicylate)が含まれ、これらは、室温では固体であるが、体温では液体であり、それ故に、直腸腔または腔において溶解して活性薬剤を放出することになる。経膣投与に適した製剤には、当該技術分野において適切なものであると知られるような担体を含むペッサリータンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡沫、またはスプレーの製剤も含まれる。

0078

1つの実施形態では、治療用化合物は、治療用化合物が身体から迅速排出されることがないように保護することになる担体と共に調製され、当該担体は、留置剤及びマイクロカプセル化送達系を含む制御放出製剤などである。エチレン酢酸ビニルポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲンポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの、生分解性の生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤は、標準的な手法を使用して調製するか、または商業的に入手(例えば、Alza Corporation and Nova Pharmaceuticals,Incから)することができる。リポソーム懸濁液(細胞抗原に対するモノクローナル抗体で選択された細胞を標的とするリポソームを含む)を医薬的に許容可能な担体として使用することもできる。こうしたものは、例えば、米国特許第4,522,811号において説明されるように、当業者に知られる方法に従って調製することができる。当該特許は、参照によってその全体が、すべての目的を対象に、本明細書に組み込まれる。

0079

本発明の化合物は、Mcl−1による阻害によって媒介される疾患、障害、または症状の治療において使用される。Mcl−1による阻害によって媒介される疾患、障害、または症状の例には、限定はされないが、癌が含まれる。癌の非限定例には、乳癌、結腸直腸癌、皮膚癌、メラノーマ、卵巣癌、腎癌、肺癌、非小細胞肺癌、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、白血病、及び急性骨髄性白血病が含まれる。

0080

癌は、細胞腫(carcinoma)(皮膚外側細胞層、及び内膜に由来するものであり、例えば、乳房腎臓、皮膚)、肉腫(骨、筋肉、軟骨、及び血管などの結合組織から生じるもの)、ならびに血液系腫瘍(例えば、リンパ腫及び白血病であり、血液、または脾臓リンパ節、及び骨髄などの造血臓器に生じるもの)が含まれ得る。癌細胞には、例えば、腫瘍細胞新生物細胞悪性細胞転移性細胞、及び過形成性細胞が含まれ得る。

0081

1つの実施形態では、疾患、障害、または症状は、過剰増殖疾患であり、例えば、リンパ腫、白血病、細胞腫(例えば、腎臓、乳房、肺、皮膚)、多発性骨髄腫、または肉腫である。1つの実施形態では、白血病は、急性骨髄性白血病である。1つの実施形態では、過剰増殖疾患は、再発した癌であるか、または難治性の癌である。

0082

本明細書で提供される医薬組成物における活性成分の実際の投与量レベルは、患者に対して毒性を与えることなく、特定の患者、組成物、及び投与様式を対象として、所望の治療応答を達成するために有効である活性成分量が得られるように、変化させてよい。

0083

特定の投与量及び投与量範囲は、患者の要件、治療中の状態または疾患の重症度、用いる化合物の薬物動態特性、及び投与経路を含む、多数の因子に依存する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、非経口投与を目的として、他の物質が存在する中で、本明細書に開示の化合物を約0.1〜10%w/v含む水性の溶液において提供され得る。典型的な用量範囲には、1日当たり約0.01〜約50mg/体重kgが含まれ得、これは、1〜4つに分けた用量で与えられるものである。それぞれ分けた用量は、同一または異なる化合物を含んでよい。投与量は、患者の健康全般、ならびに選択する化合物の製剤及び投与経路を含むいくつかの因子に応じて、治療上有効な量とされることになる。

0084

本明細書に記載のような化合物を0.005%〜100%の範囲で含み、残部が非毒性担体で構成される投与形態または組成物が調製されてよい。こうした組成物の調製のための方法は、当業者に知られている。企図する組成物は、活性成分含量が約0.001%〜100%、1つの実施形態では、約0.1〜約95%、別の実施形態では、約75〜約85%であってよい。投与量は、患者の症状、年齢、及び体重、治療または予防されることになる疾患の性質及び重症度、投与経路、ならびに薬剤の形態に応じて変化することになるものの、一般に、化合物の1日の投与量は、成人患者で約0.01〜約3,000mgが推奨されており、これは、単一用量または分けた用量で投与されてよい。単一投与形態を製造するために担体材料と組み合わせることができる活性成分量は、一般に、治療作用を生成する化合物量となるであろう。

0085

医薬組成物は、1度に投与されるか、または多数の少用量へと分けて時間間隔を空けて投与されてよい。正確な投与量及び治療期間は、治療中の疾患に依存するものであり、既知の試験プロトコールを使用して経験的に決定されるか、またはインビボもしくインビトロでの試験データから推定することによって決定されてよいと理解される。濃度及び投与量の値は、軽減されることになる状態の重症度でも変わり得ると留意されることになる。任意の特定患者については、特定の投与量レジメンは、個々の必要度、及び組成物投与者または組成物投与の監督者の専門的判断に従って、期間にわたって調整されるべきであると共に、本明細書に示される濃度範囲は例示にすぎず、請求される組成物の範囲または実施を限定する意図はないとさらに理解されることになる。

0086

所与の患者において、治療効果に関して最も有効な結果を得ることになる、組成物の正確な投与時間及び/または量は、特定化合物の活性、薬物動態、ならびに生物学的利用率、患者の生理学的な状態(年齢、性別、疾患の型及び段階、全身的な身体の状態、所与の投与量に対する応答性、ならびに薬剤の型を含む)、投与経路等に依存することになる。しかしながら、上記のガイドラインは、例えば、最適な時間及び/または投与量の決定といった、治療を微調整するための基礎として使用することができ、患者の監視、ならびに投与量及び/またはタイミングの調整からなる日常的な実験を全く必要としないものであろう。

0087

本発明の化合物は、単独で、本発明の他の化合物との組み合わせで、または他の医薬的に活性な化合物もしくは薬剤と共に、投与することができる。他の医薬的に活性な化合物/薬剤は、本発明の化合物が対象とするものと同一の疾患もしくは状態の治療、または異なる疾患もしくは状態の治療を意図し得る。患者が複数の医薬的に活性な化合物または薬剤を投与されることになるか、または投与されているのであれば、化合物は、同時投与または逐次投与することができる。

0088

本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩は、1つ以上の追加の医薬的に活性な化合物/薬剤と組み合わせて使用されてよい。

0089

1つ以上の追加の医薬的に活性な化合物または薬剤は、複数用量レジメンの一部として、式Iの化合物とは別に投与されてよい(例えば、逐次的に、例えば、式Iを有する1つ以上の化合物(任意の亜属またはその特定の化合物を含む)の投与とは異なる重複スケジュールで)。他の実施形態では、1つ以上の追加の化合物/薬剤は、単一組成物において、式Iの化合物と一緒に混合された単一投与形態の一部であってよい。さらに別の実施形態では、1つ以上の追加の化合物/薬剤は、式Iを有する1つ以上の化合物が投与されるのとほぼ同時に投与される別の用量として与えることができる(例えば、式Iを有する1つ以上の化合物(任意の亜属またはその特定の化合物を含む)の投与と同時に)。式Iの化合物、及び1つ以上の追加の化合物/薬剤は両方共、約1〜100%の投与量レベルで存在し得、より好ましくは、単独治療レジメンにおいて通常投与される投与量の約5〜95%である。

0090

特定の実施形態では、追加の医薬的に活性な化合物/薬剤は、癌の治療に使用することができる化合物または薬剤である。例えば、追加の医薬的に活性な化合物/薬剤は、抗新生物剤抗血管新生剤化学療法剤、及びペプチド癌治療剤から選択することができる。別の実施形態では、抗新生物剤は、抗生物質型の薬剤、アルキル化剤代謝拮抗剤ホルモン剤、免疫剤、インターフェロン型の薬剤、キナーゼ阻害剤プロテアソーム阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される。追加の医薬的に活性な化合物/薬剤は、伝統的な小有機化学分子であり得るか、またはタンパク質、抗体、ペプチボディ(peptibody)、DNA、RNAなどの巨大分子、もしくはそのような巨大分子の断片であり得ることに留意されたい。

0091

癌治療に使用することができると共に、本発明の1つ以上の化合物と組み合わせて使用することができる追加の医薬的に活性な化合物/薬剤の例には、アセマンナンアクラルビシンアルデスロイキンアリトレチノインアミホスチンアムルビシンアムサクリンアナグレリドアルグラビン三酸化二ヒ素、BAM002(Novelos)、ビカルタミドブロクスウリジンセルロイキン、セトロレリクスクラドリビンクロトリマゾール、DA3030(Dong−A)、ダクリズマブデニロイキンジフチトクス、デスロレリン、ジラゼプドコサノールドキセルカルシフェロールドキシフルリジンブロモクリプチンシタラビン、HITジクロフェナクインターフェロンアルファ、トレチノイン、エデルホシン、エドレコロマブエフロルニチン、エミテフール、エピルビシンエポエチンベータ、リン酸エトポシド、エクシスリンド、ファドロゾールフィナステリドリン酸フルダラビンホルメスタン、ホテムスチン、硝酸ガリウムゲムツズマブゾガマイシンギメラシル/オテラシルテガフールの組み合わせ、グリコピンゴセレリンヘプタプラチン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎児アルファフェトプロテインイバンドロン酸、インターフェロンアルファ、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−2、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−N1、インターフェロンアルファ−n3、インターフェロンアルファコン−1、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンベータ−1a、インターフェロンベータ−1b、天然型インターフェロンガンマ、インターフェロンガンマ−1a、インターフェロンガンマ−1b、インターロイキン−1ベータ、ヨーベンアンイルソグラジンランレオチド、LC9018(Yakult)、レフルノミドレノグラスチム、硫酸レンチナンレトロゾール白血球アルファインターフェロン)、リュープロレリンレバミソールフルオロウラシルリアロゾール、ロバプラチン、ロニダミンロバスタチン、マソプロコールメラルソプロールメトクロプラミドミフェプリストンミルテホシン、ミリモスチム、不適合二本鎖RNAミトグアゾン、ミトラクトールミトキサントロンモルグラモスチム、ナファレリン、ナロキソンペンタゾシンナルトグラスチムネダプラチン、ニルタミドノスカピン新規赤血球生成刺激タンパク質、NSC631570オクトレオチド、オプレルベキンオサテロン、パクリタキセルパミドロン酸ペグインターフェロンアルファ−2b、ペントサンポリ硫酸ナトリウムペントスタチンピシバニールピラルビシンウサギ抗胸腺細胞ポリクローナル抗体、ポリエチレングリコールインターフェロンアルファ−2a、ポルフィマーナトリウム、ラルチトレキセド、ラスブリカーゼレニウムRe186エチドロネートRIレチンアミドロムルチドサマリウム(153Sm)レキシドロナム、サルグラモスチム、シゾフランソブキサン、ソネルミン、塩化ストロンチウム89、スラミン、タソネルミン、タザロテン、テガフール、テモポルフィン、テニポシド、テトラクロロデカオキシドチマルファシンチロトロピンアルファ、トレミフェンヨウ素131トシツモマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタントリメトレキサートトリプトレリン、天然型腫瘍壊死因子アルファ、ウベニメクス膀胱癌ワクチン丸山ワクチン、メラノーマ溶解物ワクチン、バルルビシンベルポルフィンビルリジン(virulizin)、ジノスタチンスチマラマー、アバレリックス、AE941、アンバムスチン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、bcl−2(Genta)、APC8015(Dendreon)、デキサミノグルテチミド、ジアジオン、EL532(Elan)、EM800、エニルウラシルエタニダゾール、フェンレチニド、ガロシタビン、ガストリン17免疫原HLA−B7遺伝子治療(Vical)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子ヒスタミン二塩酸塩イブリツモマブチウキセタンイロマスタット、IM862(Cytran)、インターロイキン−2、イプロキシフェン、LDI200(Milkhaus)、レリジスチム、リンツズマブ、CA125モノクローナル抗体(MAb)(Biomira)、癌MAb(Japan Pharmaceutical Development)、HER−2及びFc MAb(Medarex)、イディオタイプ105AD7MAb(CRCTechnology)、イディオタイプCEAMAb(Trilex)、LYM−1−ヨウ素131MAb(Techniclone)、多形性上皮ムチンイットリウム90MAb(Antisoma)、マリマスタット、メノガリル、ミツモマブ、モテクフィンガドリニウム、MX6(Galderma)、ノラトレキシド、P30タンパク質、ペグビソマントポルフィロマイシンプリノマスタット、RL0903(Shire)、ルビカンサトラプラチンフェニル酢酸ナトリウムスパルホス酸、SRL172(SR Pharma)、SU5416(SUGEN)、TA077(Tanabe)、テトラチオモリブデートタリブラスチン、トロンボポエチン、エチルエチオプルプリンスズ、チラパザミン癌ワクチン(Biomira)、メラノーマワクチン、メラノーマ腫瘍崩壊産物ワクチン、ウイルスメラノーマ細胞溶解物ワクチン、バルスポダール、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル、パシタキセルイマチニブアルトレタミンクラジブリン、シクロホファミン、デカラジンイリノテカン、ミトスマイシン、ミトキサン、トポテカンビノレルビンアドリアマイシンミスラムイミキモドアレムツズマブエキセメスタンベバシズマブセツキシマブアザシチジンクロファラビンデシタビン、デサチニブデクスラゾキサンドセタキセル、エピルビシン、オキサリプラチンエルロチニブラロキシフェンフルベストラント、レトロゾール、ゲフィチニブ、ゲムツズマブ、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、イクサベピロンラパチニブレナリドミドアミノレブリン酸テモゾロミド、ネララビンソラフェニブニロチニブペグアスパルガーゼペメトレキセドリツキシマブダサチニブサリドマイドベキサロテンテムシロリムスボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、ボリノスタットカペシタビンゾレドロン酸アナストロゾールスニチニブアプレピタント及びネララビン、またはそれらの医薬的に許容可能な塩が含まれる。

0092

癌治療に使用することができると共に、本発明の1つ以上の化合物と組み合わせて使用することができる追加の医薬的に活性な化合物/薬剤には、エポエチンアルファダルベポエチンアルファパニツムマブペグフィルグラスチム、パリフルミン、フィルグラスチム、デノスマブ、アンセスチム、AMG102、AMG386、AMG479、AMG655、AMG745、AMG951、及びAMG706、またはそれらの医薬的に許容可能な塩が含まれる。

0093

ある特定の実施形態では、本明細書で提供される組成物は、化学療法剤と一緒に投与される。適した化学療法剤には、ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチンビンクリスチン、及びビノレルビン)、パクリタキセル、エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシド及びテニポシド)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシンアクチノマイシンD)、ダウノルビシンドキソルビシン、及びイダルビシン)、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシンプリカマイシン(ミスラマイシン)、マイトマイシン酵素(例えば、L−アスパラギンを全身性に代謝することで、細胞自身でアスパラギンを合成する能力を有さない細胞から欠乏させるL−アスパラギナーゼ)などの天然物抗血小板剤ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド及びアナログメルファラン、ならびにクロラムブシル)、エチレンイミン及びメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン及びチオテパ)、CDK阻害剤(例えば、セリシクリブ、UCN−01、P1446A−05、PD−0332991、ジナシクリブ、P27−00、AT−7519、RGB286638、及びSCH727965)、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン(BCNU)及びアナログ、ならびにストレプトゾシン)、トラゼン−ダカルバジニン(DTIC)などの抗増殖/抗有糸分裂アルキル化剤、葉酸アナログ(例えば、メトトレキサート)、ピリミジンアナログ(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、及びシタラビン)、プリンアナログ及び関連阻害剤(例えば、メルカプトプリンチオグアニン、ペントスタチン、及び2−クロロデオキシアデノシン)などの抗増殖/抗有糸分裂代謝拮抗剤、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、エキセメスタン、及びレトロゾール)、ならびに白金配位錯体(例えば、シスプラチン及びカルボプラチン)、プロカルバジンヒドロキシウレアミトタンアミノグルテチミドヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤(例えば、トリコスタチン酪酸ナトリウム、アピシダン、ヒドロキサミン酸サブエロイルアニリド、ボリノスタット、LBH589、ロミデプシン、ACY−1215、及びパノビスタット)、mTor阻害剤(例えば、テムシロリムス、エベロリムスリダフォロリムス、及びシロリムス)、KSP(Eg5)阻害剤(例えば、Array520)、DNA結合剤(例えば、Zalypsis)、PI3Kデルタ阻害剤(例えば、GS−1101及びTGR−1202)、PI3Kデルタ及びガンマ阻害剤(例えば、CAL−130)、多標的キナーゼ阻害剤(例えば、TG02及びソラフェニブ)、ホルモン(例えば、エストロゲン)及び黄体形成ホルモン放出ホルモンLHRH)アゴニスト(例えば、ゴセレリン、リュープロリド、及びトリプトレリン)などのホルモンアゴニスト、BAFF−中和抗体(例えば、LY2127399)、IKK阻害剤、p38MAPK阻害剤、抗IL−6(例えば、CNTO328)、テロメラーゼ阻害剤(例えば、GRN163L)、オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、MLN8237)、細胞表面モノクローナル抗体(例えば、抗CD38(HUMAX−CD38)、抗−CS1(例えば、エロツズマブ)、HSP90阻害剤(例えば、17AAG及びKOS953)、P13K/Akt阻害剤(例えば、ペリフォシン)、Akt阻害剤(例えば、GSK−2141795)、PKC阻害剤(例えば、エンザスタウリン)、FTI(例えば、Zarnestra(商標))、抗CD138(例えば、BT062)、Torc1/2特異的キナーゼ阻害剤(例えば、INK128)、キナーゼ阻害剤(例えば、GS−1101)、ER/UPR標的剤(例えば、MKC−3946)、cFMS阻害剤(例えば、ARRY−382)、JAK1/2阻害剤(例えば、CYT387)、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ及びベリパリブ(ABT−888))、BCL−2アンタゴニストが含まれ得る。他の化学療法剤には、メクロレタミン、カンプトテシンイホスファミドタモキシフェン、ラロキシフェン、ゲムシタビンナベルビン、ソラフェニブ、または前述のものの任意のアナログもしくは派生変異形が含まれ得る。

0094

本発明の化合物は、放射線療法ホルモン療法手術、及び免疫療法と組み合わせて使用されてもよく、こうした療法は、当業者によく知られている。

0095

ある特定の実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、ステロイドと一緒に投与される。適したステロイドには、限定はされないが、21−アセトキシプレグネノロンアルクロメタゾンアルゲストンアムシノニドベクロメタゾンベタメタゾンブデソニドクロロプレドニゾンクロベタゾール、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロンコルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニドデスオキシメタゾン、デキサメタゾンジフロラゾンジフルコルトロン、ジフプレドナート、エノキソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾンフルニソリドフルオシノロンアセトニドフルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロンフルオロメトロン酢酸フルペロロン酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロンフルランレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ホルモコータル、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ハロメタゾン、ヒドロコルチゾン、エタボンロテプレドノール、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾンメチルプレドニゾロンフランカルボン酸モメタゾンパラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノ酢酸、リン酸プレドニゾロンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバールプレドニリデンリメキソロン、チキソコルトールトリアムシノロントリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサセトニド、ならびにそれらの塩及び/または誘導体が含まれ得る。特定の実施形態では、本発明の化合物は、嘔気を治療する追加の医薬的に活性な薬剤と組み合わせて使用することもできる。嘔気を治療するために使用することができる薬剤の例には、ドロナビノールグラニセトロン、メトクロプラミド、オンダンセトロン、及びプロクロルペラジン、またはそれらの医薬的に許容可能な塩が含まれる。

0096

本発明の1つの態様は、別々に投与され得る医薬的に活性な化合物を組み合わせた、疾患/状態の治療を企図するため、本発明は、キット形態における、別々の医薬組成物を組み合わせにさらに関する。キットは、2つの別々の医薬組成物である、本明細書の化合物と第2の医薬化合物とを含む。キットは、別々の組成物を含む、分割ボトルまたは分割ホイルパケットなどの、別々の組成物を含むための容器を含む。容器のさらなる例には、シリンジ、箱、及びバッグが含まれる。いくつかの実施形態では、キットは、別々の成分を使用するための説明書を含む。別々の成分が、好ましくは、異なる投与形態において投与されるとき(例えば、経口及び非経口)、別々の成分が、異なる投与量間隔で投与されるとき、または処方する医療専門家が、組み合わせの個々の成分の用量設定望むとき、キット形態は、特に有利である。

0097

本発明の化合物は、医薬的に許容可能な塩、エステル、アミド、またはプロドラッグとして投与することができる。「塩」という用語は、本発明の化合物の無機塩及び有機塩を指す。塩は、化合物の最終的な単離及び精製の間に原位置(in situ)で調製するか、または精製した化合物を、その遊離の塩基もしくは酸の形態で、適した有機もしくは無機の塩基もしくは酸と個別に反応させることで形成される塩を単離することによって調製できる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、及びラウリルスルホン酸塩、ならびに同様のものが含まれる。塩は、ナトリウム、リチウムカリウムカルシウムマグネシウム、及び同様のものなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属に基づく陽イオン、ならびに限定はされないが、アンモニウムテトラメチルアンモニウムテトラエチルアンモニウムメチルアミンジメチルアミントリメチルアミントリエチルアミン、エチルアミン、及び同様のものを含む、非毒性のアンモニウム陽イオン、4級アンモニウム陽イオン、及びアミン陽イオンを含み得る。例えば、S.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts,”J Pharm Sci,66:1−19(1977)を参照のこと。

0098

「プロドラッグ」という用語は、インビボで変換されることで本発明の化合物を生成する化合物を意味する。変換は、血液中での加水分解を介するものなどのさまざまな機構によって生じてよい。プロドラッグの使用についての考察は、T.Higuchi and W.Stella,“Pro−drugs as Novel Delivery Systems,”Vol.14 of the A.C.S.Symposium Seriesによって、及びBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987において提供されている。

0099

例示として、本明細書の化合物が、カルボン酸官能基を含んでいるのであれば、プロドラッグは、(C1−C8アルキル、(C2−C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、3−フタリジル、4−クロトラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C1−C2)アルキルアミノ(C2−C3)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C1−C2)アルキル、N,N−ジ(C1−C2)アルキルカルバモイル−(C1−C2)アルキル、及びピペリジノ(C2−3)アルキル、ピロリジノ(C2−3)アルキル、またはモルホリノ(C2−3)アルキル、などの基で、酸性基水素原子が置換されることによって形成されるエステルを含み得る。

0100

同様に、本発明の化合物が、アルコール官能基を含むのであれば、プロドラッグは、(C1−C6)アルカノイルオキシメチル、1−((C1−C6)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C1−C6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1−C6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1−C6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1−C6)アルカノイル、α−アミノ(C1−C4)アルカノイル、アリールアシル、及びα−アミノアシルまたはα−アミノアシル−α−アミノアシルであって、それぞれのα−アミノアシル基が、天然起源のL−アミノ酸、−P(O)(OH)2、−P(O)(O(C1−C6)アルキル)2、またはグリコシル糖質ヘミアセタール形態のヒドロキシル基を除去することで生じるラジカル)から独立に選択されるα−アミノアシルまたはα−アミノアシル−α−アミノアシル、などの基で、アルコール基の水素原子が置換されることよって形成され得る。

0101

本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心を含んでよく、それ故に、異なる立体異性形態で存在する。化合物の立体異性形態、ならびにラセミ混合物を含む、その混合物はすべて、本発明の一部を形成することを企図する。さらに、本発明は、幾何異性体及び位置異性体のすべてを企図する。例えば、化合物が2重結合を含むのであれば、シス形態及びトランス形態(それぞれZ及びEと命名される)の両方、ならびに混合物を企図する。

0102

ジアステレオマーの混合物などの、立体異性体の混合物は、クロマトグラフィー及び/または分画結晶化などの既知の方法によって、それらの物理化学的差異に基づき、それらの個々の立体化学成分へと分離することができる。鏡像異性体は、適切な光学的に活性な化合物(例えば、アルコール)と反応させることによって、鏡像異性体の混合物をジアステレオマーの混合物へと変換した後、当該ジアステレオマーを分離してから、個々のジアステレオマーを、対応する純粋な鏡像異性体へと変換(例えば、加水分解)することによっても分離できる。

0103

本発明の化合物は、非溶媒和形態、ならびに水(水和物)、エタノール、及び同様のものなどの医薬的に許容可能な溶媒との溶媒和形態において存在してよい。本発明は、溶媒和形態及び非溶媒和形態の両方を企図すると共に包含する。

0104

本発明の化合物は、異なる互変異性形態において存在し得ることも可能である。本発明の化合物のすべての互変異性体を企図する。当業者であれば、本明細書に含まれる化合物の名称及び構造は、化合物の特定の互変異性体に基づき得ることを認識するであろう。特定の互変異性体のみを対象として名称及び構造が使用され得るが、別段の記載がないかぎり、本発明は、すべての互変異性体を包含することを意図する。

0105

本発明は、合成化学者によく知られるなどの実験手法を使用してインビトロで合成される化合物、または代謝、発酵消化、及び同様のものを介すものなどのインビボでの手法を使用して合成される化合物を包含することも意図する。本発明の化合物は、インビトロ及びインビボでの手法の組み合わせを使用して合成され得ることも企図する。

0106

本発明の化合物は、結晶状態を含むさまざまな固体状態、及び非結晶状態として存在してよい。本発明の化合物の、多形とも呼ばれる異なる結晶状態、及び非結晶状態を、本発明の一部として企図する。

0107

以下に示す実施例は、本発明の特定の実施形態を例示するものである。こうした実施例は、代表例であることを意図し、いかなる様式においても請求の範囲を限定する意図はない。

0108

下記の略語が本明細書で使用され得る:

0109

液体に関してパーセント(%)が使用されるとき、パーセントは、その溶液に関する体積によるパーセントであることに留意されたい。固体に関して使用されるとき、パーセントは、その固体組成物に関するパーセントである。

0110

生物アッセイ
無細胞Mcl−1:Bim親和性アッセイ(Mcl−1HTRF)
Mcl−1/Bim相互作用の阻害は、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)アッセイを使用して測定した。組換えヒトMcl−1(C末端に6xHisタグを有し、残基171〜327を含むMcl−1)は、Amgen Inc(Thousand Oaks,CA)で生成させた。ヒトBim(残基51〜76)に由来するビオチン化ペプチドは、CPC Scientific(San Jose,CA)から購入した。TR−FRETアッセイは、全体積を40μLとして、384ウェルの白色OptiPlate(商標)(PerkinElmer,Waltham,MA)において実施した。0.1nMのMcl−1(171〜327)、0.05nMのビオチン−Bim(51〜76)、0.05nMのLANCE(登録商標)Eu−W1024抗−6xHis(PerkinElmer)、0.072nMのストレプトアビジン−XLent(Cisbio,Bedford,MA)、ならびに20mMのHepes、pH7.5、150mMのNaCl、0.016mMのBrij(登録商標)35、及び1mMのジチオスレイトールを含む結合緩衝液で段階的に希釈した試験化合物を含めたものを反応混合物とした。検出混合物(LANCE(登録商標)Eu−W1024抗−6xHis及びストレプトアビジン−XLent)を添加する前に、試験化合物は、Mcl−1(171−327)及びビオチン−Bim(51〜76)と、予め60分間インキュベートした。反応プレートをさらに一晩インキュベートした後、Envision(登録商標)多モード読み取り装置(PerkinElmer)で読み取った。蛍光シグナルは、320nm(バンド幅75nm)で励起した後の遅延時間を60μ秒として、620nm(バンド幅40nm)及び665nm(バンド幅7.5nm)で測定した。665/620nmのシグナル比は、Mcl−1/Bim相互作用に対応するものであり、すべてのデータ解析に使用した。試験化合物のIC50値は、GraphPad Prism(GraphPad Software,San Diego,CA)またはGenedata Screener(登録商標)(Genedata,Basel,Switzerland)において、4つのパラメーターシグモイドモデルを使用し、競合曲線解析することによって、2連のデータから決定した。

0111

細胞に基づくアッセイ(スプリットルシフェラーゼ
細胞において、Mcl−1/Bakのタンパク質−タンパク質相互作用の阻害を決定するために、スプリットルシフェラーゼ補完アッセイを開発した。ヒトBakに融合したホタルルシフェラーゼのアミノ酸(1〜298)をコードするpcDNA−Luc(1〜298)−BAK発現ベクターを、ヒトMcl−1遺伝子に融合したホタルルシフェラーゼのアミノ酸(395〜550)をコードするpcDNA−Luc(395〜550)−Mcl−1発現ベクターと共に生成させた。ヒト胎児由来腎臓(HEK)293M細胞に対して、pcDNA−Luc(1〜298)−BAK及びpcDNA−Luc(395〜550)−Mcl−1を、3:1のDNA混合比で一過性遺伝子導入した。一過性の遺伝子導入は、Lipofectamine(登録商標)LTX/Plus(商標)試薬(Life Technologies,Grand Island,NY)を使用して実施した。遺伝子導入の24時間後に、酵素に基づかない細胞解離緩衝液であるStemPro(登録商標)Accutase(登録商標)(Life Technologies)を使用して細胞を回収し、無血清Opti−MEM(登録商標)(Life Technologies)に再懸濁した。その後、0.3%のDMSOにおいて段階希釈した試験化合物を含むアッセイプレートへと、5000個細胞/ウェルの濃度で細胞を播種した。その後、細胞培養インキュベーター中、5%CO2雰囲気下で、細胞を37℃で4時間インキュベートした。試験プレートを30分間室温になじませてから、30μLのSteady−Glo(登録商標)ルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega,Madison,WI)を、各試験ウェルへと添加した。検出試薬を添加してから25分後に、EnVision(登録商標)多標識プレート読み取り機を使用して発光を決定した。その後、GraphPad Prism(GraphPad Software,San Diego,CA)またはGenedata Screener(登録商標)(Genedata,Basel,Switzerland)において、ロジスティック4パラメーター適合モデルを使用して、XlfitでIC50値を計算した。

0112

細胞生存率アッセイ(OPM−2 10FBS
PMI1640及び10%のウシ胎仔血清(FBS)を含む完全増殖培地において、ヒト多発性骨髄腫細胞株であるOPM−2を培養した。10%のFBSを含む完全増殖培地中で、3000個細胞/ウェルの濃度とした細胞を、384ウェルプレートへと播種し、段階的に希釈した試験化合物と共に、37℃のインキュベーター中、5%のCO2雰囲気下で16時間インキュベートした。製造者推奨事項に従って、CellTiter−Glo(登録商標)アッセイ(Promega,Madison,WI)を使用して、細胞生存率を試験した。試験試薬を添加してから25分後に、EnVision(登録商標)多標識プレート読み取り機を使用して、発光を決定した。その後、GraphPad Prism(GraphPad Software,San Diego,CA)またはGenedata Screener(登録商標)(Genedata,Basel,Switzerland)において、ロジスティック4パラメーター適合モデルを使用して、XlfitでIC50値を計算した。

0113

こうした生物アッセイで試験した化合物の結果を以下に示す。

0114

OPM2多発性骨髄腫異種移植モデル
雌性胸腺欠損ヌード(Harlan,Inc.,Indianapolis,IN)マウスの皮下に、5百万個のOPM−2細胞を接種した。図1図2、及び図3は、さまざまな濃度の試験化合物で処理した結果を示し、活性化合物を含まない賦活剤として定義される媒体と比較したものであり、図2ではさらに、Millennium Pharmaceuticals,Inc.(Cambride,MA)から市販されている化合物であるボルテゾミブ(商標)と比較している。腫瘍平均体積が100〜200mm3に達した時点である14日後に処理を開始し、さらに10日間継続した。腫瘍体積及び体重を、それぞれ電子ノギス及び化学天秤を使用して1週間に2回記録した。反復測定ANOVA(RMANOVA)の後、ダネット(Dunnett)の事後解析を使用して統計解析を実施した。

0115

以下の合成スキームは、本発明の中間体及び化合物の一般的な調製方法を示すものである。

0116

一般的な合成スキーム
一般的な手順1



中間体IIIは、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、室温未満の温度、好ましくは約0℃で、適切な溶媒において、シクロブタンカルバルデヒドIIをオキサゼピンIと混合した。シアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、混合物をNaOH溶液に対して添加することで、化合物IIIを得た。

0117

一般的な手順2



中間体IVは、標準的なペプチド様化学を使用して調製することができる。例として、カルボン酸中間体AA及び中間体EEを含む適切な溶媒に対して、室温未満の温度、好ましくは約0℃でDMAPを添加した後、EDC塩酸塩を添加した。混合物を環境温度まで温めることで、カルボキサミドIVを得た。

0118

一般的な手順3



実施例A中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、カルボキサミドIVをDCMと混合した後、Hoveyda−GrubbsIIを添加した。混合物を環境温度まで冷却することで、実施例Aを得た。

0119

一般的な手順4



中間体Vは、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、適切な溶媒において、中間体AAを中間体EEと混合した後、Hoveyda−GrubbsIIを添加することで、化合物Vを得た。

0120

一般的な手順5



実施例A中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、室温未満の温度、好ましくは約0で、適切な溶媒において、N,N−ジメチルピリジン−4−アミンを化合物VIと混合した後、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩を添加した。得られた混合物を環境温度まで温めることで、実施例Aを得た。

0121

一般的な手順6



実施例B中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、室温未満の温度、好ましくは0℃で、実施例Aの溶液に対して水素化ナトリウムを添加した後、MeIを添加した。得られた混合物を環境温度まで温めることで、実施例Bを得た。

0122

一般的な手順7



実施例Cなどの中間体は、標準的な化学手法を使用して調製することができる。例として、適切な溶媒において、実施例A及び/もしくは実施例B、ならびに/またはVIIならびに酸化白金(IV)を環境温度で混合することで、実施例Cを得た。

0123

本発明の化合物は、一般に、市販の出発材料から生成される合成中間体を混合し、さらに合成して調製することができる。こうした中間体の合成の概要を以下に示すと共に、提供する特定の実施例においてさらに例示する。

0124

中間体AA11A
(S)−6’−クロロ−5−(((1R,2R)−2−((S)−1−ヒドロキシアリル)シクロブチル)メチル)−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸



段階1:(R)−6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−スピロ[ナフタレン−1,2’−オキシラン]、及び(R)−6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−スピロ[ナフタレン−1,2’−オキシラン]



2Lの四つ首RBFに対して、6−クロロ−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタレノン(123g、681mmol)、トリメチルスルホニウムヨージド(143g、701mmol)、及びDMSO(1100mL)を充填した。KOH(76g、1362mmol)(小粒)を添加した。懸濁液を環境温度で2日間撹拌した後、未精製のまま1H NMRを測定したところ、出発材料の残存はなかった。800gのクラッシュアイスへと溶液を注ぎ入れ、MTBE(200mL)で洗い込んでから、追加分量のMTBE(700mL)を添加した。得られた混合物を5分間撹拌してから分配した後、下の水層をMTBEで2回抽出(500mL、300mL)し、最初のMTBE抽出物と一緒にした。一緒にした有機ストリーム(stream)をブライン洗浄(600mLで2回)してから、330gのAl2O3(中性)を添加した。得られた懸濁液を22℃で5分間撹拌し、濾過してからMTBE(400mL)で洗浄した。濾液濃縮することで、生成物を赤色の粘性油(125g、94%)として得た。

0125

段階2:(S)−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルバルデヒド、及び(R)−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−カルバルデヒド



3Lの三つ首RBFに対して、ラセミ体である6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−スピロ[ナフタレン−1,2’−オキシラン](160g、822mmol)及びTHF(1760mL)を充填した。ドライアイス/IPA浴中で、バッチを−8℃まで冷却した後、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(boron trifluoride diethyl etherate)(5.07mL、41.1mmol)を3分かけて添加した。発熱によりバッチ温度は10℃に急上昇した。バッチを−5〜0℃で5分間撹拌した後、試料(冷却したNaHCO3溶液へと投入して反応停止)をLC/MSで分析したところ、変換は完了していた。−5℃で、飽和NaHCO3(300mL)を添加することによって反応物の反応を停止した後、MTBE(400mL)を添加してから、混合物を分液漏斗へと移し、MTBE(240mL)で洗い込んだ。分配した後、水層を幾分かの白色固体ホウ酸またはホウ砂であると推定される)と共に捨てた。有機層をブライン(350mL)で洗浄し、減圧下で濃縮することで、赤色の油を得た。当該未精製の材料は、段階4において直接使用した。

0126

段階3:(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイルジメタノール



3Lの三つ首RBFに対して、ラセミ体である6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンカルバルデヒドを充填し、ジエチレングリコール(1000mL)で洗い込んだ。ホルムアルデヒド(H2O中37%溶液、652mL、8757mmol)を添加し、得られた2相のエマルジョンを、ドライアイス/IPA浴中で5℃まで冷却した。温度を20℃未満に維持しながら、KOH(45%の水溶液、652mL、11.9mol)を約30分かけて添加した。添加を完了した後、バッチ(20℃)を45℃まで徐々に加熱(注意発熱反応)し、1時間保持した。HPLCによって分析したところ、変換は完了していた。粘性不溶性タールが幾分か形成されたため、水性の反応後処理に先立って除去した。バッチに対してブライン(500mL)を添加し、混合物を、水相中の生成物含量が5%未満となるまでDCMで抽出した。一緒にしたDCM抽出物を750mLまで濃縮して赤色の油とし、H2O(500mL)で洗浄すると、生成物が結晶化して析出し始めた。分離に際して、上にきた透明な水層を捨て、下層を、/H2O浴中で30分間撹拌し、濾過してから、DCM(約100mL)及びH2O(100mL)で洗浄した。乾燥空気/減圧下で、生成物を乾燥させることで、第1の調製物(crop)(113g、498mmol、収率57%)を得た。母液から得られたDCM層を分離し、200〜300g(KF=0.5%)まで濃縮し、結晶の種を加えてから、氷/H2O浴で30分間撹拌した。生成物を濾過し、DCM(50mL)で洗浄してから、乾燥空気/減圧下で乾燥させることで、第2の調製物(crop)(14.3g、63.1mmol、収率7%)を得た。一緒にした6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノールの総収量は、127g(64%)であった。

0127

段階4:(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート



脱水DCM(450mL)中に2,6−ビス((R)−5,5−ジブチル−4−フェニル−4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)ピリジン(R,R−Kang触媒)(1.57g、2.64mmol)を含む溶液に対して、塩化銅(II)(0.355g、2.64mmol)を添加し、得られた緑色溶液を室温で1時間撹拌した。この溶液を、脱水DCM(800mL)中に(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノール(30g、132.73mmol)を含む溶液に対して、カニューレを介して添加した。得られた混合物を−78℃まで冷却すると、薄緑色の沈殿観測された。その後、DCM(500mL)中に4−ブロモベンゾイルクロリド(34.77g、158.79mmol)を含む溶液を徐々に添加した後、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(20g、154mmol)を滴下して添加した。得られた反応混合物を−78℃で3時間撹拌した後、pH3のリン酸緩衝液(1L)で反応を停止し、激しく撹拌して環境温度まで温めた。その後、混合物をDCM(2L)で希釈し、層を分離した。有機相をpH3の緩衝液(1L)、飽和NaHCO3(1L)、及びブライン(2L)で洗浄した後、Na2SO4で脱水し、濾過してから濃縮した。未精製の材料を、SiO2ゲル(100〜200メッシュヘキサン中80%DCM)のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(45g、84%、鏡像異性体比(e.r)=91.4:8.6)を得た。ChiralCel(登録商標)OD−H(250mm x 4.6mm)、移動相n−ヘキサン:IPA:90:10、分析時間:20分、流速:1mL/分、試料調製:IPA。保持時間(主要ピーク)−9.32分、保持時間(微量ピーク)−11.46分)。

0128

段階5:(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート



DCM(2.5L)中に(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(100g、244.5mmol)を含む溶液を撹拌しながら、当該溶液に対して、デス−マーチンペルヨージナン(121.4g、293.3mmol)を10℃で添加した。添加後に反応混合物を冷却浴から取り出し、環境温度で30分間撹拌した。その後、H2O(9mL)を添加し、得られた2相の混合物を環境温度で30分間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却してから、10%Na2S2O3/飽和NaHCO3溶液を1:1で含む混合物を2L添加使用して、反応混合物の反応を停止した。反応混合物を環境温度でさらに10分間撹拌した後、層を分離し、水層をEtOAcで抽出(1.5Lで2回)した。一緒にした有機層を、1Lの10%Na2S2O3/飽和NaHCO3溶液、及び1Lのブラインで洗浄した後、Na2SO4で脱水し、濾過してから濃縮した。残留物を、SiO2ゲル(100〜200メッシュ、5%のEtOAc/ヘキサン)のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(80g、81%)を得た。

0129

表題化合物鏡像異性体純度は、下記の手順によって改善することが可能であった:トルエン(950mL)に対して、(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(190g)を添加し、50℃まで加熱して完全に溶解させた。均一溶液を環境温度まで冷却し、ラセミ化合物を結晶の種として添加した。溶液を−25℃まで冷却し、一晩保持した。その後、母液をデカントし、濃縮することで、鏡像異性的に濃縮された160gの(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(キラルHPLCによって決定した鏡像異性体過剰率は、94%)を得た。キラルHPLC条件カラム:ChiralCel(登録商標)OD−H(250mm x 4.6mm)、移動相:n−ヘキサン:IPA:90:10。分析時間:20分。流速:1mL/分。試料調製:エタノール。保持時間(主要ピーク):8.488分(96.97%)、保持時間(微量ピーク):9.592分(3.03%)。

0130

段階6:(R)−(6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メタノール



無水MeOH(1L)中に(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル4−ブロモベンゾエート(75g、183.8mmol)を含む溶液に対して、p−TsOH(1g、9.2mmol)及びオルトギ酸トリメチル(58.4mL、551mmol)を添加し、出発材料が完全に消費されるまで(約4時間)反応混合物を還流した。反応物全体の体積を50%に濃縮し、THF(1L)及び1NのNaOH(1L、1mol)で希釈した。得られた反応混合物を40℃で一晩撹拌した後、減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(1.5L)で希釈した。水層を分離し、EtOAcで抽出(500mLで2回)した。一緒にした有機層を、1NのNaOH(1L)及びブライン(1L)で洗浄し、Na2SO4で脱水してから減圧下で濃縮した。未精製の材料を、100〜200メッシュサイズのSiO2ゲル(10%のEtOAc/ヘキサン)のカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な(R)−(6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メタノールを薄茶色濃厚油(44g、89%)として得た。

0131

段階7:TERT−ブチル−4−フルオロ−3−ニトロベンゾエート



t−ブタノール(2.5L)中に4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(100g、540.2mmol)を含む溶液に対して、DMAP(13.18g、108.04mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(248mL、1080.4mmol)を添加し、反応混合物を40℃で一晩加熱した。反応完了に際して、反応混合物をH2Oで希釈し、水相をEtOAcで抽出(1.5Lで3回)した。一緒にした有機層をH2O(1Lで1回)、ブライン(1Lで1回)でさらに洗浄してから、Na2SO4で脱水した。溶媒を減圧下で除去して得られた未精製の材料を、カラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュサイズのSiO2ゲルを使用し、100%のヘキサンから、ヘキサン中のEtOAc含量を5%とする濃度勾配溶出)によって精製することで、純粋なtert−ブチル−4−フルオロ−3−ニトロベンゾエート(70g、54%)を薄黄色の固体として得た。

0132

段階8:(R)−TERT−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート



脱水THF(3.5L)中に(R)−(6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メタノール(70g、259.2mmol)を含む溶液を0℃まで冷却し、LiHMDS(THF中1M、363mL、363mmol)を滴下して添加した。5分後、THF(500mL)中にtert−ブチル4−フルオロ−3−ニトロベンゾエート(74.9g、311mmol)を含む溶液を、滴下漏斗を介して滴下して添加し、得られた混合物を環境温度まで温めた。反応完了(約1時間)に際して、混合物を0℃まで冷却してから、混合物の反応を飽和NH4Cl溶液(1L)で停止し、混合物をEtOAcで抽出(1Lで3回)した。一緒にした有機層をNH4Cl(1L)及びブライン(1L)で洗浄し、Na2SO4で脱水してから、減圧下で濃縮した。そうして得た未精製の材料を、100〜200メッシュサイズのSiO2ゲル(5%のEtOAc/ヘキサン)を使用したカラムクロマトグラフィーによって精製することで、(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエートを黄色の濃厚油(110g、収率87%)として得た。

0133

段階9A:(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸



MeCN(1L)中に(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート(35g、71.25mmol)を含む溶液に対して、エルビウムトリフレート(4.3g、7.1mmol)及びH2O(13mL)を添加した。得られた混合物を80℃まで加熱し、一晩保持した。その後、溶媒を減圧下で除去した後、残留物をEt2O(1.5L)に溶解し、1NのHCl(500mL)及びブライン(500mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過してから濃縮することで、(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸(30g)を得、これをさらに精製することなく使用した。

0134

代替方法として、(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸は、下記のように、(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノール(段階4)から調製してもよい。

0135

250mLの三つ首RBFに対して、塩化銅(II)(0.095g、0.02当量)、2,6−ビス((R)−5,5−ジブチル−4−フェニル−4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)ピリジン(0.42g、0.02当量)、及びTHF(28.5g、4体積量)を充填した。N2を使用して不活性雰囲気とした後、バッチを20℃で0.5時間撹拌した。均一な緑色溶液に対して、(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1−ジイル)ジメタノール(8.0g、1.00当量)を添加した後、THF(14.2g、2体積量)及び4−メチルモルホリン(3.75g、1.05当量)を添加した。反応混合物を−20℃まで冷却してから、バッチに対して、THF(21.3g、3体積量)中に1−ナフトイルクロリド(7.06g、1.05当量)を含む溶液を、温度を−15℃未満に維持しながら、0.5時間かけて添加した。−20℃で20時間保持した後、反応スラリーから一定分量の試料を採取し、HPLCによってアッセイした。温度を−20℃に維持しながら、スラリーフリットガラス漏斗に通して直接濾過した。冷却(−10℃以下)したTHFで反応容器を洗い込み(14.2g、2体積量で2回)、これを2分量に分けて使用して、フィルター上のケーキを洗浄した。フィルター上のケーキ(4−メチルモルホリン・HCl)を標識した容器に移した。母液及び洗浄液を濃縮して最小体積とした後、バッチ体積が6体積量となり、QNMRによる測定でトルエン/THF比が98:2(v/v)を超えるまで、トルエン充填による蒸留溶媒交換を実施した。20℃のバッチに対して、ヘプタン(11g、2体積量)を添加し、スラリーを85℃まで加熱した(溶解が観測された)。溶液を75℃まで冷却し、結晶の種(0.27g、0.02当量)を充填した。スラリーを3時間かけて20℃まで冷却し、1時間を超えて保持した。バッチをフリットガラスフィルターに通して濾過し、ケーキをトルエン/ヘプタン(3:1 v/v)(11g、2体積量)で洗浄した後、トルエン/ヘプタン(1:1 v/v)(11g、2体積量)で洗浄した。ケーキをN2雰囲気下、環境温度で12時間乾燥させてから、乾燥ケーキをQNMRによってアッセイした(トルエン及びヘプタンが1重量%未満)。生成物を灰白色の固体(8.75g、重量調整後63%)として得た。

0136

ブリーチ(bleach)スクラバー換気され、ジャケットを備えた60Lの反応器に対して、(S)−(6−クロロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル1−ナフトエート(2.693Kg、88.6重量%、6.3mol)を充填した後、DCM(17.9Kg、5体積量)及びEtNiPr2(2.84Kg、3.5当量)を充填した。N2を使用して不活性雰囲気とした後、バッチを撹拌し、0℃まで冷却した。反応器中のアルコールスラリー混合物に対して、新たに調製した三酸化硫黄ピリジンの溶液(7.43Kg、3体積量のDMSO中、2.10Kg、2.5当量の三酸化硫黄ピリジン)を、バッチの温度を15℃未満に維持しながら、30分かけて添加した。添加後、HPLCによってアッセイしたところ、変換率は99%超であった。バッチの温度を15℃未満に維持しながら、約20分かけてH2O(14L、5体積量)を添加することによって、バッチの反応を停止した後、バッチにトルエン(16.8L、6体積量)を添加した。分配後、有機層をH2O(14L、5体積量)及びトルエン(16.8L、6体積量)で処理した。上の有機層を、2NのHClで2回(各14L、5体積量)、及びブライン(14L、5体積量)で1回洗浄した。有機層を清潔な容器へと排出し、HPLCによってアッセイした後、インラインフィルターに通して清潔な60Lの反応器に戻した。バッチを濃縮して最小体積とした後、バッチ体積が28L(10体積量)となり、QNMRによる測定でMeOH/トルエン比が3:1(v/v)となるまで、メタノールへの溶媒交換を実施した。その後、バッチをインラインフィルターに通して、ジャケット付きの30Lの反応器に移した。バッチ温度を30℃に調整した後、バッチに対して、結晶の種としてアルデヒド(51g、0.02当量)を、MeOH(400mL)中のスラリーとして添加した。スラリーを30℃で30分保持した後、バッチ体積が11L(4体積量)となり、MeOH/トルエン比が99:1(v/v)以上となるまで、MeOHを使用して蒸留によるバッチの溶媒交換を実施した。その後、バッチを5℃まで冷却し、MeOH/H2O混合物(3.70KgのMeOH+1.34KgのH2O)を、1.5時間かけて添加することで、総溶媒体積を約5.5体積量、最終MeOH/H2Oを90/10(v/v)とした。バッチを30分かけて65℃まで加熱し、2時間かけて20℃まで冷却してから2時間保持した。バッチを、25μm以下の濾布を装着したAurora(登録商標)フィルターに通して濾過した。ケーキをMeOH/H2O(10:1)で洗浄(2体積量で1回)した後、MeOH/H2O(2:1)で洗浄(2体積量で1回)した。ケーキを、N2雰囲気下、環境温度で、乾燥するまで4時間以上乾燥することで、生成物を灰白色の固体(1.99Kg、重量%の調整後72%)として得た。

0137

250mLの三つ口RBFに対して、(R)−(6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メチル1−ナフトエート(10g、94.4重量%、95.3%LCAP、鏡像異性体過剰率99%超)、メタノール(100mL)、オルトギ酸トリメチル(7mL)、及びTsOH・H2O(0.24g)を充填した。N2を使用してRBFを不活性雰囲気とし、撹拌を開始した。バッチを60℃まで加熱し、2時間保持した。HPLCによってアッセイしたところ、変換率は98%以上であった。

0138

エバポレーターを使用し、バッチを減圧下(約150〜190トル外部温度約40℃)で濃縮して最小体積とした。THFを3回充填(各50mL)し、減圧下(約165トル、外部温度約40℃)で蒸留することによって、バッチをTHFへと溶媒交換した。最初にTHFを2回充填し、それぞれの充填後にバッチを濃縮して最小体積とした。最後のTHF充填及び蒸留を実施した後、QNMRによって試料を分析したところ、THF/MeOH(v/v)が20/1超の標的比であった。250mLの三つ首RBFに対して、LiOH・H2O(10.46g、10当量)及びH2O(50mL)を添加した。反応混合物を65℃まで加熱し、18時間保持した。HPLCによってアッセイしたところ、変換率は99%超であった。バッチを20℃まで冷却し、500mLの分液漏斗に移した。分液漏斗に対して、MTBE(106mL)を充填し、漏斗をよく振った。5分静置した後、底の水層を排出した。上の有機層を20%のK2CO3で2回洗浄(32mL及び11mL)した。バッチを250mLのRBFに移した。HPLCによるアッセイで、副生成物であるナフトエ酸(naphthanoic acid)は2%未満であった。エバポレーター(300ミリバール、外部温度約40℃)を使用して、減圧下でバッチを濃縮して最小体積とした。エバポレーター(約250ミリバール、外部温度約40℃)を使用し、THF(約50mL、約50mL)の添加及び蒸留によって、THFへとバッチを溶媒交換した。それぞれのTHF充填の後、バッチの体積が最小となるまで蒸留した。250mLのRBFに対して、THF(50mL)を充填した。KFによって試料を分析すると、H2Oは0%(許容可能は0.1%以下)であった。清潔かつ乾燥した250mLの三つ首RBFへと、バッチを洗練濾過(60mLの中間フリット(medium−frit)漏斗)し、洗い込み及び体積調整にはTHF(50mL)を使用した。バッチに対して、4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(4.61g、1.0当量)を添加し、混合物を−20℃まで冷却してから、バッチの温度を−20±10℃に維持しながら、1.5時間かけて20%のカリウムtert−ブトキシドのTHF溶液(40mL)を添加した(発熱性)。添加を完了した後、バッチを−20℃で保持し、1.5時間後に一定分量をHPLCによってアッセイしたところ、変換率は98%であった。フラスコ中のバッチに対して、温度を−20±10℃に維持しながら、飽和NH4Cl溶液(10mL)を添加した後、H2O(20mL)及びMeTHF(34mL)を−20±20℃で添加した。混合物を20℃まで温め、13時間撹拌した。バッチを分液漏斗に移し、そのまま5分間静置してから、浮遊物(rag)を有機ストリームに保持しながら、底の水層を除去した。上の有機ストリームを、飽和NH4Cl溶液(10mL)及びH2O(20mL)を使用して20℃で洗浄した。約5分間静置した後、水層を分離した。250mLの三つ首RBF中の総未精製有機ストリーム(KF=14%)に対して、MSA(4mL)を添加した。バッチを加熱して25時間還流(65℃)し、LCアッセイによって分析したところ、完全に変換(97%以上)されていた。

0139

バッチを20℃未満まで冷却し、K3PO4・H2O(4.5g)及びH2O(7mL)を添加した。バッチを分液漏斗に移し、底の水層を排出することで、アルデヒド生成物の未精製溶液を得た。一緒にした有機未精製ストリームを、ロータリーエバポレーターを使用して濃縮し、最小体積とした。500mLのRBF中のバッチに対して、AcOH(約50mL、約50mL)を充填し、減圧下(30ミリバール、外部温度約40℃)で、ロータリーエバポレーターを使用して蒸留した。THFレベルをQNMRによって測定し、THFが存在しないことを確認した。混合物を250mLの三つ首口RBFに移し、AcOHを添加して総体積を約40mLに調整した際、結晶化が起きた。約1時間かけて、バッチに対してH2O(12mL)を添加した。1時間を超えて保持した後、上清中の濃度をLCによってアッセイしたところ、9mg/mLであった。濃度が10mg/mLを超えるならば、少量のH2O(0.2体積量)を添加することができ、LCによって確認した後、必要であればこの操作を繰り返す。バッチを濾過し、20%のH2O/AcOH(23mL)で洗浄してから、N2/減圧下で3.25時間乾燥させることで、表題化合物(8.22g)を灰白色の固体(純度補正収率82%)として得た。

0140

段階9B:(R)−TERTブチル4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート



無水アセトン(41mL)中に(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−(ジメトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート(1g、2.033mmol)を含む溶液に対して、amberlyst(登録商標)−15(1g、2.033mmol、10mLの脱水アセトンで予め2回洗浄したもの)を添加した。混合物を50℃まで加熱し、3.5時間保持した後、濾過し、DCMで洗い込んだ。濾液を濃縮し、高減圧下で一晩乾燥させた(濾液は暗赤色へと変化した)。LC/MS及びNMRで分析することで、約10%の対応するカルボン酸、ならびに0.5当量のメシチルオキシドが存在していることが示唆された。さらに精製することなく、混合物を段階11に使用した。

0141

段階10:(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸



AcOH(1L)中に未精製の(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸(30g、77.10mmol)を含む溶液を70℃まで加熱し、鉄粉(28g、500mmol)を添加した。得られた混合物を70℃で約4時間加熱した。その後、AcOHを減圧下で除去し、残留物をDCE(1L)に溶解した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(46.5g、740mmol)を分けて添加し、反応混合物を環境温度で1時間撹拌した。その後、反応物の反応をH2Oで停止した後、反応物に10%のクエン酸水溶液(500mL)を添加した。水相をDCMで抽出(1Lで2回)した。一緒にした有機層をブライン(500mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水してから減圧下で濃縮した。100〜200メッシュサイズのSiO2ゲル(40%のEtOAc/ヘキサン)を使用したカラムクロマトグラフィーによって、残留物を精製することで、純粋な(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸を白色の固体(24g、2段階後99%)として得た。

0142

代替方法として、((1S,4R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホン酸を含む(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(1:1)は、下記のように調製してもよい。



圧力反応器に対して、(R)−4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロ安息香酸(20g、94重量%)、5%Pt/S/C湿潤(2.2g)、THF(400mL)、及びオルトチタン酸テトライソプロピル(0.5mL)を充填した。反応器を密封し、不活性ガスパージ(少なくとも1回は撹拌しながら3サイクル)した後、H2をパージ(1サイクル)した。反応器をH2で70psigまで加圧し、撹拌(950rpm)を開始した。反応器中のH2圧を維持しながら(22〜30℃では70psig、50〜60℃では80psig、及び88〜91℃では90psig)、温度を90℃まで上昇させた。16時間後、反応器を環境温度まで冷却し、不活性ガスをパージ(3サイクル)した。反応物をHPLCによって分析することで、変換率が98%超であることを確認した。

0143

反応混合物をCelite(登録商標)パッド(2インチ)に通して濾過し、洗い込みには追加のTHFを使用した。濾液を減圧下、40℃で濃縮した。残留物に対して、IPA(60mL)及び2〜4%のMeOH水溶液(10mL)を添加した。混合物を10分間撹拌した後、混合物を、Celite(登録商標)パッド(2インチ)に通して濾過した。MeOHを減圧下、40℃で蒸発させて濃縮したIPA溶液を環境温度まで冷却し、当該濃縮IPA溶液に対して、IPA(200mL)中に+CSA(56.0g)を含む溶液を2時間かけて滴下して添加した。CSA溶液を10%分添加した後、混合物に対して、表題化合物の結晶(10〜15mg)を種として添加し、その後、残りのCSA溶液を添加した。環境温度で一晩撹拌した後、混合物を濾過し、フィルター上のケーキを100mLのIPAで洗浄してから、減圧/N2下、環境温度で乾燥させた。生成物は、白色の固体として単離される:((1S,4R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホン酸を含む(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(1:1)(収率85〜88%、鏡像異性体過剰率99.5%超)。

0144

段階11A:(S)−メチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート



メタノール(6L)中に(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(130g、379mmol)を含む溶液に対して、amberlyst(登録商標)−15(130g、脱水メタノールで予め洗浄したもの)を添加し、加熱して10時間還流した。その後、濾過によってAmberlyst(登録商標)を除去し、メタノールで洗い込んだ(300mLで3回)。一緒にした濾液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製することで、純粋な(S)−メチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレートを白色の固体(105g、77%)として得た。キラルHPLC条件:カラム:ChiralCel(登録商標)OD−H(250mm x 4.6mm、5μm)、移動相:n−ヘキサン:EtOH:95:05。分析時間:25分。流速:1mL/分。保持時間(微量ピーク):10.162分(1.98%)、保持時間(主要ピーク):12.292分(98.02%)。

0145

段階11B:(S)−TERTブチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[B][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート



AcOH(20.22mL、353mmol)中に(R)−tert−ブチル4−((6−クロロ−1−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)メトキシ)−3−ニトロベンゾエート(0.9g、2.018mmol)を含む70℃の溶液に対して、鉄(0.676g、12.11mmol)を添加した。混合物を4時間激しく撹拌した後、濃縮し、残留物を20mLの1,2−DCEで希釈した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドレート(Sodium triacetoxyhydroborate)(1.711g、8.07mmol)を添加し、混合物を環境温度で20分間撹拌した。反応停止に際し、20mLのH2Oを添加することによって、濃厚なスラリーが形成された。10%のクエン酸溶液を20mL添加すると、混合物の色は、薄くなった。層を分離し、水層を20mLのDCMで2回抽出した。一緒にした有機物を10mLの10%クエン酸及び10mLのブラインで洗浄した後、MgSO4で脱水し、濾過してから濃縮した。残留物を3gのSiO2ゲルに吸着させ、ヘキサン中のEtOAc含量を5〜10%として精製することで、(S)−tert−ブチル6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボキシレート(557mg、1.393mmol、収率69.0%)を得た。30%のEtOAcを含むヘキサンでさらに溶出することで、(S)−6’−クロロ−3’,4,4’,5−テトラヒドロ−2H,2’H−スピロ[ベンゾ[b][1,4]オキサゼピン−3,1’−ナフタレン]−7−カルボン酸(132mg、0.384mmol、収率19.02%)を得た。

0146

段階12:(1R,2S)−1,2−シクロブタンジイルジメタノール



AH(THF中1.0M溶液、1000mL、1000mmol)の溶液を、3000mLの三つ首RBF中、アルゴン気流下、環境温度で素早く撹拌しながら、当該溶液に対して、反応混合物の内部温度を50℃未満に維持しながら、固体の(1R,5S)−3−オキサビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2,4−ジオン(40g、317mmol)を2時間かけて徐々に添加した。反応物を、アルゴン雰囲気下、環境温度で一晩撹拌した。16時間後、反応混合物を氷浴によって10℃まで冷却し、アルゴン高速気流下で、激しく撹拌(500rpm)しながら、温度を12〜15℃に維持する約1mL/分の速度で、36mLのH2O溶液を添加漏斗によって滴下して添加した。その後、混合物を氷浴中で1時間、激しく撹拌(500rpm)した後、氷浴から取り出し、室温で1時間撹拌してから、氷浴で再度5〜10℃まで冷却した。混合物に対して、温度を10〜20℃に維持しながら、36mLの15%NaOH水溶液を45分かけて添加した。混合物に対して、温度を10〜20℃に維持しながら、108mLのH2Oを、添加漏斗によって、約1時間かけて滴下して添加した。H2O添加の完了に際して、フラスコを氷浴から取り出し、室温になじませてから、アルゴン雰囲気下で一晩激しく撹拌した。16時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮することで、無色の僅かに不透明な油を得た。油をEt2Oに取り込んでから、無水MgSO4を添加して撹拌し、Celite(登録商標)パッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮することで、32.8gの無色の油を得、さらに精製することなく、次の段階において使用した(収率89%)。

0147

段階13:シス−シクロブタン−1,2−ジイルビスメチレンジアセテート



シス−1,2−シクロブタンジイルジメタノール(1.06g、9.15mmol)に対して、Ac2O(2.59mL、3.0当量)を添加し、得られた溶液を50℃まで加熱した。一晩撹拌した後、混合物をGCによってアッセイしたところ、変換は完了していた。その後、混合物を15mLのヘプタンで希釈し、減圧下で濃縮することで透明な油を得た。油を15mLのヘプタンに溶解し、濃縮して油へと戻す(Ac2Oの共沸除去)ことで、表題化合物を油(1.827g、収率88%、内部標準として安息香酸ベンジルを使用したQNMRによる純度88.3%)として得た。

0148

段階14:((1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチルアセテート



撹拌装置を備えた12Lの三つ首RBFに対して、1Mのクエン酸ナトリウム溶液(682g、2320mmolのクエン酸三ナトリウム二水和物とH2Oとを混合し、総体積を約2.3Lとすることによって調製)及び3.48LのH2O(約25℃)を充填した。氷/H2O浴を使用して、混合物を約20.2℃まで冷却した。pH約8.46(pHプローブで測定)。その後、Pseudomonas fluorescens由来のアマノ(Amano)リパーゼ(41.8g、1547mmol)を一度の充填で添加し(pH約8.12)、混合物を環境温度で5分間激しく撹拌した。(1R,2S)−シクロブタン−1,2−ジイルビス(メチレン)ジアセテート(348g、1547mmol)を一度の充填で添加し、得られた混合物を、内部温度及びpHを監視しながら、環境温度で激しく撹拌した。混合物を一晩撹拌(約20.9℃及びpH約5.45)した後、一定分量を回収し、IPAcで抽出後にMeCNで希釈してからGCによって分析し、反応完了と見なした(出発材料(SM)残1.21%、鏡像異性体0.17%、ジオール1.8%)。反応混合物に対して、Celite(登録商標)(70g)を添加し、スラリーを、中間多孔度ガラスフィルター上に形成させたCelite(登録商標)パッドに通して濾過(高速濾過、15〜20分)し、2.5LのIPAで洗い込んだ。2相混合物を12Lの抽出器へと移し、1時間撹拌した。水層を分離してから、IPAcで抽出(4Lで1回)し、一緒にした有機抽出物を減圧下で濃縮することで、337.28g(鏡像異性体過剰率99.6%、1HNMRによる分析で残留IPA約50〜60mol%、QNMR:37.63mg+安息香酸ベンジル(Aldrichカタログ番号B6630、ロット番号MKBG9990V、61.27mg、結果:約65重量%、補正収率89%)を得た。未精製の生成物は、そのまま次の段階に使用した。

0149

段階15:((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチルアセテート



2Lのアトラス(Atlas)反応器に対して、((1R,2S)−2−(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチルアセテート(126.39g、QNMRによる分析で79.6重量%、636mmol)及び1LのDCMを充填し、ジャケット温度を20℃に設定した。ヨードベンゼンジアセテート(225g、700mmol)を固体として添加した(吸熱性の添加:温度は15℃まで低下)。TEMPO(3.97g、25.4mmol)を固体として一度に添加することで、濁ったオレンジ色の溶液が得られ、当該溶液は、20分にわたって継時的に透明となった。20℃で一晩撹拌した後、一定分量を回収し、MeOHで希釈してから、GCによって分析した。必要であれば、反応の完了促進に、ヨードベンゼンジアセテート及びTEMPOを増量充填に追加使用することができる。その後、反応混合物を1.8℃(内部温度、氷/ドライアイス/H2O浴)まで冷却し、内部温度を5℃未満に保ちながら、DIPEA(194mL、1113mol)を、添加漏斗を介して65分かけて滴下して添加した。混合物を冷却浴から取り出し、撹拌しながらそのまま環境温度まで温めた。48時間後、一定分量を回収し、メタノールで希釈してから、GCによって分析したところ、トランス異性体シス異性体の比は、12:1であった。その後、反応混合物を5℃未満まで冷却(氷/H2O浴)し、H2O(230mL)を10分かけて添加した(内部温度は14℃に到達)。有機層を分離し、H2O(125mL)及び1MのNaH2PO4水溶液(90mL)で洗浄してから、減圧下で濃縮することで、273.4gの((1R,2R)−2−ホルミルシクロブチル)メチルアセテートを得た(QNMR:68.85mg+安息香酸ベンジル(Aldrichカタログ番号B6630、ロット番号MKBG9990V、72.36mg)。未精製の生成物は、そのまま次の段階に使用した。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 武田薬品工業株式会社の「 複素環化合物およびその用途」が 公開されました。( 2019/10/03)

    【課題】オレキシン2型受容体作動活性を有する複素環化合物を提供すること。【解決手段】式(I):[式中、各記号は明細書記載のとおりである。]で表される化合物またはその塩は、オレキシン2型受容体作動活性を... 詳細

  • ファイザー・インクの「 ピリドピリミジノンCDK2/4/6阻害剤」が 公開されました。( 2019/10/03)

    【課題・解決手段】本発明は、一般式(I)の化合物および薬学的に許容できるその塩[式中、R1、R2、R2A、R2B、R3、R4、R5A、R5B、R6、R7、R8、R9、p、qおよびrは、本明細書で定義さ... 詳細

  • 不二製油株式会社の「 アスコルビン酸製剤」が 公開されました。( 2019/09/19)

    【課題】 本発明は、簡易な方法で調製が可能で、異味が少なく、着色も抑制された、アスコルビン酸製剤を提供することを課題とする。【解決手段】 油中水型の乳化物であって、水相のpHが4以上であり、水相の... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ