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技術 (S)−2−アセチルオキシプロピオン酸およびその誘導体の製造方法

出願人 ブラッコ・イメージング・ソシエタ・ペル・アチオニ
発明者 ロベルタ・フレッタカルロ・フェリーチェ・ヴィスカルディピエトロ・デログアルフォンソ・ナルデッリステファノ・スグアッセロフェルナンダ・ディ・ジョルジョ
出願日 2015年6月10日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-572444
公開日 2017年8月3日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 2017-521386
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 製造アセンブリ 穴あきプレート 蒸気フロー 水平グリッド 蒸発ステップ 内部材料 削減システム 保持エレメント
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図面 (7)

課題・解決手段

本発明は、乳酸水溶液の(S)−2−アセシルオキシプロピオン酸へのアセチル化方法に関する。本方法は、特に、乳酸溶液から水を除去し、酢酸の存在下で乳酸を無水酢酸と反応させることを含む。

概要

背景

発明の背景
イオパミドール(The Merck Index, XIII Ed., 2001, No. 5073)(N,N’−ビス[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチルエチル]−5−[[(2S)−2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル]−アミノ]−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド)は、X線による診断検査に広く用いられている造影剤である。
その合成は、80年代から知られており、例えば、GB1472050に記載されている。それ以来、別の製造方法が開発され、例えば、5−ニトロイソフタル酸出発物質とし、これを例えば接触水素化により、対応するアミノ誘導体に適切に還元した後、ベンジル環上でヨウ素化して、対応する2,4,6−トリヨード誘導体が形成される。この化合物は、例えば、塩化チオニルの存在下で、5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタル酸の対応するジクロライドに変換される(例えば、WO96/037458、WO96/037459、WO96/016927、WO96/036590)。

5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタル酸(I)のジクロライドからのイオパミドールの合成法およびその変法(例えば、WO96/037460、US5,362,905、WO97/047590、WO98/24757、WO98/028259およびWO99/058494)は、概略以下のように表される:




(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドの存在下で式(I)の化合物を対応する式(II)の化合物に変換する。次いで、このように製造された式(II)の中間体化合物を、2−アミノ−1,3−プロパンジオールセリノール)の存在下で式(III)のアセチル−イオパミドールに変換する。
最終的に、式(III)の化合物の加水分解およびその後得られた生成物の精製により、式(IV)の化合物であるイオパミドールが単離される(European Pharmacopoeia 6.0 Ed.01/2008:1115)。

異なる製造法の変法が開示され、イオパミドールの製造に使用されたとしても、すべての合成に共通する重要な試薬の1つは依然として(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドであり、その純度は、最終製品薬局方要件を達成するのに重要である。

概要

本発明は、乳酸水溶液の(S)−2−アセシルオキシプロピオン酸へのアセチル化方法に関する。本方法は、特に、乳酸溶液から水を除去し、酢酸の存在下で乳酸を無水酢酸と反応させることを含む。

目的

以下の反応スキームは、生成物としての(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸および酢酸を提供する

効果

実績

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請求項1

蒸留セクション(A)および反応セクション(B)を含む製造アセンブリにおいて(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を製造する方法であって、該蒸留セクション(A)は、頂部および該反応セクション(B)に連結された底部を含んでなり、以下の工程:a.蒸留セクション(A)の頂部に乳酸水溶液を連続的に供給する;b.反応セクション(B)に無水酢酸を供給する;c.反応セクション(B)において乳酸と無水酢酸とを反応させて(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸と酢酸とを生成させる;d.生成した酢酸と未反応の無水酢酸との混合物を反応セクション(B)から蒸発させる;e.蒸留セクション(A)を介して反応セクション(B)に向かって対向して流れる乳酸水溶液から水を除去するために蒸留セクション(A)にステップdの蒸気化した混合物を供給し、その結果、実質的に無水の乳酸と酢酸の混合物が蒸留セクション(A)の底部から反応セクション(B)に入る;f.(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を反応セクション(B)から回収する;g.蒸留セクション(A)の頂部で希薄酢酸水溶液を回収する、を含んでなる方法。

請求項2

アセンブリのセクション(B)が、2つの別個サブセクション(B’)および(B”)を含み、サブセクション(B’)は、本質的に、乳酸と無水酢酸との反応に特化し、サブセクション(B”)は、本質的に、酢酸と未反応の無水酢酸の蒸発および蒸留セクション(A)への供給に特化している、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記アセンブリが陰圧下に置かれる、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

圧力が5mbar〜200mbarである、請求項3に記載の方法。

請求項5

乳酸の水溶液が20%〜90%(w/w)の乳酸濃度を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。

請求項6

乳酸の水溶液が60%(w/w)未満の乳酸濃度を有する、請求項5に記載の方法。

請求項7

工程cにおける無水酢酸と乳酸とのモル比が1.01〜1.5である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。

請求項8

工程dの蒸気混合物が蒸留セクション(A)に連続的に供給される、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。

請求項9

反応セクション(B)が少なくとも2つの攪拌機付きジャケット反応タンクを含む、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。

請求項10

反応セクション(B)が少なくとも3つの攪拌機付きジャケット式反応タンクを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。

請求項11

乳酸と無水酢酸を固体酸性触媒の存在下で反応させる、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。

請求項12

(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を塩化チオニルと反応させて(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロリドを得る工程をさらに含んでなる、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、X線ヨード化化合物のための造影剤の合成における重要な試薬の製造方法に関する。

背景技術

0002

発明の背景
イオパミドール(The Merck Index, XIII Ed., 2001, No. 5073)(N,N’−ビス[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチルエチル]−5−[[(2S)−2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル]−アミノ]−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド)は、X線による診断検査に広く用いられている造影剤である。
その合成は、80年代から知られており、例えば、GB1472050に記載されている。それ以来、別の製造方法が開発され、例えば、5−ニトロイソフタル酸出発物質とし、これを例えば接触水素化により、対応するアミノ誘導体に適切に還元した後、ベンジル環上でヨウ素化して、対応する2,4,6−トリヨード誘導体が形成される。この化合物は、例えば、塩化チオニルの存在下で、5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタル酸の対応するジクロライドに変換される(例えば、WO96/037458、WO96/037459、WO96/016927、WO96/036590)。

0003

5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタル酸(I)のジクロライドからのイオパミドールの合成法およびその変法(例えば、WO96/037460、US5,362,905、WO97/047590、WO98/24757、WO98/028259およびWO99/058494)は、概略以下のように表される:




(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドの存在下で式(I)の化合物を対応する式(II)の化合物に変換する。次いで、このように製造された式(II)の中間体化合物を、2−アミノ−1,3−プロパンジオールセリノール)の存在下で式(III)のアセチル−イオパミドールに変換する。
最終的に、式(III)の化合物の加水分解およびその後得られた生成物の精製により、式(IV)の化合物であるイオパミドールが単離される(European Pharmacopoeia 6.0 Ed.01/2008:1115)。

0004

異なる製造法の変法が開示され、イオパミドールの製造に使用されたとしても、すべての合成に共通する重要な試薬の1つは依然として(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドであり、その純度は、最終製品薬局方要件を達成するのに重要である。

発明が解決しようとする課題

0005

この試薬の製造は、例えばEP773925に開示されており、酢酸中、HClと無水酢酸の存在下、出発試薬は乳酸ナトリウムであり;このようにして得られた(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸中間体を塩化チオニルで塩素化して対応する(S)−2−アセトキシプロピオニルクロリドを得る。市販されているが非常に高価である乳酸ナトリウムは、最初に塩酸ガスを添加することによって乳酸に変換し、次いでアセチル化しなければならない。

0006

HClの添加は、機械的手段(通常は濾過)により除去しなければならない塩化ナトリウムの生成をもたらす。これらの工程はEP2230227(先行技術の検討)に概略が記載されている。

0007

先行技術にはまた、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の合成およびその塩素化のいくつかの変法が開示されている(例えば、Zhang J. et al)。Fine and Specialty Chemicals、2011,6:26-29には、乳酸を出発物質とし、アセチル化剤として塩化アセチルを用いる、(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドの製造が開示されている。その低い収率では工業規模の開発は可能ではない。

0008

WO2012/155676には、触媒としての酢酸および硫酸の存在下、トルエン中の乳酸からの(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の合成(85%)が開示されており、反応は還流温度で数時間を要する。
米国特許第2,399,595号には、純粋な乳酸を、典型的には酸触媒(HClまたは硫酸)および/または有機溶媒ベンゼン)の存在下で、酢酸および/または無水酢酸の様々な混合物と反応させることによる(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の合成に関するいくつかのアプローチが記載されている。乳酸の水溶液(80%)を使用する唯一の例では、これをベンゼンおよび濃硫酸の存在下で酢酸と反応させる。
米国特許出願公開第2004/0110974号明細書には、酢酸中の85%乳酸とH2SO4との連続モードでの(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の合成が記載されている。アセチル化剤としても使用される酢酸によって水が除去される。この方法によれば、二量化を最小限に抑えるために大過剰の酢酸が使用される。
WO2014/090650は、乳酸の水溶液からの水を、系に連続的に供給される酢酸の対向するストリーム蒸留すること、酢酸中の乳酸を無水酢酸と反応させること、および酢酸の蒸留により(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を回収することを含む、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を製造する方法を開示している。

課題を解決するための手段

0009

発明者は、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を製造するための新しい方法を見出し、ここで使用される単独の反応物質は乳酸および無水酢酸の水溶液である。この製造方法は、特に、製造アセンブリ反応環境において無水酢酸および実質的に無水の乳酸のみを導入することを含み、酢酸がin situで(本質的に無水酢酸と乳酸との間のアセチル化反応副生成物として)形成される。本発明によれば、所望の本質的に無水の乳酸を反応環境に供給するために、in situで生成した酢酸が、製造アセンブリに供給された乳酸溶液から水を除去するための蒸気流として有利に使用される。

0010

従って、本発明の一態様は、蒸留セクション(A)および反応セクション(B)を含む製造アセンブリにおいて(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を製造する方法であって、該蒸留セクション(A)は、頂部および該反応セクション(B)に接続された底部を含んでなり、以下の工程:
a.蒸留セクション(A)の頂部に乳酸水溶液を連続的に供給する;
b.反応セクション(B)に無水酢酸を供給する;
c.反応セクション(B)において乳酸と無水酢酸とを反応させて(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸と酢酸とを生成させる;
d.生成した酢酸と未反応の無水酢酸との混合物を反応セクション(B)から蒸発させる;
e.蒸留セクション(A)を介して反応セクション(B)に向かって対向して流れる乳酸水溶液から水を除去するために蒸留セクション(A)にステップdの蒸気化した混合物を供給し、その結果、実質的に無水の乳酸と酢酸の混合物が蒸留セクション(A)の底部から反応セクション(B)に入る;
f.(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を反応セクション(B)から回収する;
g.蒸留セクション(A)の頂部で希薄酢酸水溶液を回収する、
を含んでなる方法である。

0011

好ましい実施形態によれば、アセンブリのセクション(B)は、2つの別個サブセクション(B’)および(B”)を含み、サブセクション(B’)は、本質的に、乳酸と無水酢酸との反応に特化し、サブセクション(B”)は、本質的に、酢酸と未反応の無水酢酸を蒸発および蒸留セクション(A)への供給に特化している。

0012

次いで、このようにして得られた(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸は、所望の(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドを得るために、当該技術分野での任意の塩素化反応に付すことができる。

図面の簡単な説明

0013

図1は、本発明の方法を実施するためのプロセスおよびアセンブリの一般原則の概略図を表す。
図2は、本発明の方法を実施するためのアセンブリの実施形態を示す。
図3は、本発明の方法を実施するためのアセンブリの実施形態を示す。
図4は、本発明の方法を実施するためのアセンブリの実施形態を示す。
図5は、本発明の方法を実施するためのアセンブリの実施形態を示す。
図6は、本発明の方法を実施するためのアセンブリの実施形態を示す。
図7は、本発明の方法を実施するためのアセンブリの実施形態を示す。

0014

以下の反応スキームは、生成物としての(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸および酢酸を提供するための、乳酸と無水酢酸との間の反応を示す:

0015

論文研究室規模では明らかに単純ではあるが、L−乳酸の(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸合成は、特に出発原料として乳酸水溶液を用いる場合、大規模生産移行する際に非常に複雑になる。

0016

事実、高品質の(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を多量に製造するためには、水の予備的除去とアセチル化反応の両方が重要である。実際、同時に起こる可能性のある乳酸重合は、収率を大幅に低下させ除去しなければならない副産物を生じ、重要な経済的および環境的な負担を避けるためには避けなければならない。

0017

特に、市販の乳酸は、水溶液として工業的規模で一般に入手可能である(一般に30%、50%または88〜0%の濃度で市販されている)。本発明者によって観察されるように、反応を完了するために必要な無水酢酸の量を大幅に増加させる無水酢酸の水との反応を避けるために、無水酢酸を反応環境に添加する前に水を除去しなければならない。しかしながら、この除去は、蒸留中に適用される条件(すなわち、高温および高濃度の乳酸)では乳酸が二量体縮合最終生成物の収率および純度を低下させるので、単純な水蒸留では達成することはできない。

0018

本発明の製造方法は、以下で詳細に記載するように、水を除去し、乳酸の二量体化および無水酢酸の加水分解を避けるために、副産物として反応によって生じた酢酸を特に有利に利用しながら、無水酢酸によるL−乳酸のアセチル化を達成することができる。

0019

図1は本発明の方法を実施するための製造アセンブリの概略図を示し、蒸留セクション(A)および反応セクション(B)ならびにサブセクション(B’)および(B”)が、材料のそれぞれのメインフロー(main flow)と共に示されている。

0020

典型的に蒸留塔を含む蒸留セクション(A)は、乳酸の水溶液101が頂部(top)から連続的に供給される。本発明の方法は、市販の乳酸溶液、すなわち、20〜90%(w/w)、好ましくは約60%未満(より高濃度では、これらの溶液は望ましくないほど多量の乳酸を二量体形態で含有し得るので)の濃度のものである。より好ましくは、40%〜50%(w/w)の乳酸水溶液が使用される。蒸留塔は、適切な数の蒸留トレイ(例えば、少なくとも5つのトレイ)または充填材料(packing material)を好ましく備えている。

0021

具体的な実施形態に応じて、反応セクション(B)は蒸留セクション(A)と一体的な部分を形成してもよく(例えば図2に詳細に示すように)、または、好ましくは、製造アセンブリの独立した要素を形成する。

0022

無水酢酸102は、反応セクション(B)、具体的には、無水酢酸と乳酸との間の反応を行うために本質的に特化しているサブセクション(B’)に供給され、乳酸は、液体混合物として酢酸とともにセクション(A)の底部(スキーム中の矢印「a」で示される)から反応セクション(B)に流入する。無水酢酸と乳酸とのモル比は、好ましくは1.01〜1.5、より好ましくは1.05〜1.25の範囲である。具体的な実施形態においてより詳細に記載するように、無水酢酸の供給は、連続的であっても非連続的であってもよい。

0023

反応条件(特に、乳酸の温度および濃度)は、乳酸の望ましくない二量化が最小限になるような条件である。反応温度は、50℃〜100℃が好ましく、60℃〜80℃以下がより好ましい。セクション(A)の底部から反応セクション(B)に流入する液体混合物中の乳酸の濃度は、好ましくは60%(w/w)より低く、より好ましくは15%〜50%(w/w)、さらにより好ましくは20%〜40%(w/w)に維持するのが好ましい。

0024

反応セクション(B)、特にサブセクション(B’)は、反応を実施するための適切な手段、好ましくは撹拌タンク反応器および/またはプラグフロー反応器を、場合により反応器ポンプと組み合わせて含む。

0025

反応セクション(B)は、固相に結合した陽イオン交換基を有する固体酸性触媒固定床、すなわち、アセチル化反応の過酷な条件において不活性であるポリマー性または網状のマトリックスをさらに含むことができる。好ましい酸性触媒は、固相中のブレンステッド酸またはルイス酸である。特に、第1のタイプの中では、カチオン樹脂が好ましく、酸性形態スルホン酸樹脂がさらに好ましく、例えばAmberlyst(登録商標)15 Dryが最も好ましい。Montmorillonit K10およびNafion(商標)、Montmorillonit NR 50、Amberlyst(商標) 15 Dryタイプの樹脂等の、第2の種類の異種の酸性触媒に属するゼオライトおよびモンモリロナイトは無水の形で市販されているので好ましい。網状のタイプのマトリックスを有する他の強カチオン性樹脂は、乾燥形態で使用して、同等の結果を得ることができる。触媒ペレットは、頂部から供給され底部から排出される容器内の水平グリッドによって支持されてもよい。

0026

反応セクション(B)は、好ましくは、混合物がサブセクション(B”)に達する前にアセチル化反応の完了を提供するのに十分な液体保持を可能にするように設計される。これは、内部の適切な設計および/または塔外部に反応装置を追加することによって達成される(例えば図4及び5に示すように)。塔内部の液体保持は、トレイの高さの増加および/またはチムニートレイの挿入など、蒸留および精留精通する当業者に周知の任意の内部装置(internals)を適用して得ることができる。チムニートレイは、好ましくは、折り畳まれたチャネルに沿って液体を押しやるように設計された平行堰を備えている。あるいは、図6および図7に示すように、並列に配置された反応/蒸発タンクを使用することによって、反応セクション(B)の適切な設計によって所望の液体保持を得ることができる。

0027

必要に応じて一体的な部分を形成することができるサブセクション(B’)に連結されたサブセクション(B”)は、場合により蒸留塔と組み合わせた任意の適当な蒸留手段、例えばリボイラにより、酢酸および未反応の無水酢酸の蒸発に本質的に特化している。サブセクション(B”)の蒸気出口は、サブセクション(B’)に(蒸気が最初に反応環境を通過し、次いで蒸留セクション(A)に行くように)、または好ましくは直接的に蒸留セクション(A)(スキームの矢印「b」)に連結することができる。

0028

本発明の一実施形態によれば、蒸気は、サブセクション(B’)とサブセクション(B”)の両方からセクション(A)の底部に供給されてもよい。当業者が理解するように、蒸発ステップにおける温度は、実施例でより詳細に示すように、サブセクション(B”)で使用される装置の具体的な設計、そこに加えられる陰圧および蒸発ステップの進行を含む多くのパラメータに依存し得る。

0029

サブセクション(B’)で放出された反応熱と蒸留サブセクション(B”)に供給された熱により生じた、in situで生成した酢酸と過剰の未反応無水酢酸の蒸気混合物は、セクション(B)からセクション(A)に流れる。蒸気化した酢酸は、蒸留セクション(A)の頂部で連続的に供給される乳酸水溶液から水を徐々に除去し、塔の中を上昇する蒸気中の無水酢酸の含有量は徐々に減少する。特に、十分な数の平衡接触ステージ(または理論上のトレイ)は、水と無水酢酸との直接的な接触(および従ってその加水分解)を最小限にして、蒸留セクション(A)において無水酢酸と水が混合するのを制限するか、または実質的に回避するとともに、反応セクション(B)に水が流入するのを実質的に防ぐ。したがって、蒸留セクションの底部の出口で、実質的に無水の乳酸(典型的には水分含量1%w/w未満、好ましくは0.5%w/w未満、さらにより好ましくは0.1%w/w未満)が還流した酢酸および無水酢酸とともに反応セクション(B)に流入する。

0030

前述したように、副生成物(特に二量体乳酸)の望ましくない形成を最小にするために、蒸留セクション(A)から反応セクション(B)に流れる液体混合物中の乳酸の濃度を好ましく制御する。次いで、実質的に純粋な(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸(103)をセクション(B)、具体的にはサブセクション(B”)、の底部から回収すると共に、乳酸水溶液からの水を、任意の適切な手段、例えば凝縮器を用いて、セクション(A)の頂部で希酢酸水溶液(104)の希薄水溶液として回収する。回収した酢酸の量は、特に、乳酸に対して無水酢酸を等モル量またはわずかに過剰量で使用する場合、アセンブリに供給される乳酸量に対してほぼ等モルである。好ましい実施形態では、in situで形成される酢酸の実質的全部が蒸発するが、過剰量の無水酢酸の実質的に全部が加水分解されずに反応セクションに還流される。製造アセンブリ全体を、好ましくは5〜200mbarの範囲、好ましくは10〜100mbarの範囲の陰圧下に保つために、蒸気出口を真空ポンプに接続することが好ましい。

0031

このプロセスの始動時に、製造アセンブリのホールドアップ(hold−up)を少量の無水酢酸または酢酸で満たし、連続的プロセス定常状態条件が達成する前に水が反応セクション(B)に達するのを本質的に避ける。その後のアセンブリの再始動は、通常、アセンブリのそれぞれのホールドアップが排出されない限り、この予備充填を必要としない。

0032

本発明による方法は、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を比較的高い全収率(典型的には少なくとも99%)および純度(典型的には約93%、HPLC不純物は主に残留酢酸および酢酸、および本プロセスに使用されるL−乳酸水溶液中に既に存在する二量体化合物による)で得ることが可能である。

0033

これらの結果は、溶媒または補助物質非存在下で、無水酢酸と水との間の反応および乳酸二量化反応から生じる収率損失を防止することによって達成される。

0034

以下の図は、本発明の製造方法を実施するためのアセンブリのいくつかの具体的な実施形態をより詳細に説明する。

0035

図2は、蒸留セクション(A)と反応セクション(B)が一体部分を形成する、本発明の製造方法に適した製造アセンブリの実施形態を示す。このアセンブリは、特に、蒸留塔201を含み、この蒸留塔201の頂部には乳酸の溶液101が供給され、その中間部分には無水酢酸102が供給される。塔は、好ましくは、その下部201b(反応セクション)が、反応条件および酢酸および未反応の無水酢酸の蒸発を促進/最適化するための適切な内部材料(典型的には適切な耐腐食性材料、例えばグラファイトまたはニッケルクロムモリブデンタングステン合金のような金属合金でできた高水容量の構造化されたパッキング)を含んでなる。

0036

例えば、構造化パッキングとして、Hastelloy(登録商標)C-22(登録商標)を使用したMellapakPlus(登録商標)を使用することができる。液体保持エレメント201c(例えば、チムニートレイ)を塔201の中間部分に設け、上部セクション201a(ストリッピングセクション)は、液体/蒸気接触および水のストリッピングを最適化するための手段、例えば適切な耐腐食性材料、例えばグラファイト、ステンレス鋼または他の金属合金、例えばニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金でできた高分離能構造化パッキングを含み、好都合には、Hastelloy(登録商標)C-22(登録商標)を有する同じMellapakPlus(登録商標)を構造化パッキングとして使用することができる。

0037

図2に示すアセンブリは、塔201の底部で混合物を加熱し、そこから酢酸および過剰の無水酢酸を蒸発させるためのリボイラ203をさらに含む。(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸103を塔201の底部から回収し、酢酸と水を冷却器205、凝縮ドラム206、真空ポンプ207からなる系で塔の上から蒸発させ、最後に酢酸水溶液104として廃棄する。場合により、リボイラ203の負荷を低減するために、追加のリボイラ204を塔に接続する。

0038

図3は、蒸留セクション(A)と反応セクション(B)が別々の要素として設けられている図2に示す製造アセンブリの代替実施形態を示す。このアセンブリは、特に、頂部で供給される乳酸101の水溶液から水を除去するための蒸留塔304(蒸留セクション)を含む。塔304の底部からの無水乳酸は、塔305(反応セクション)の頂部で無水酢酸102と共に供給される。次に、塔305の頂部から排出される酢酸および無水酢酸の蒸気が塔304の底部に供給される。このアセンブリの他のエレメントおよびフローは、図2に示される通りである。

0039

図4は、アセンブリの反応セクション(B)が2つのサブセクション(B’)およびB”で分離されている製造アセンブリの代替の実施形態を示す。サブセクション(B’)は、特に反応槽408を含み、乳酸101と酢酸の混合物(蒸留塔401の底部から)が無水酢酸102と一緒に供給される。反応タンクは、例えば攪拌機付きジャケット式反応タンクであってもよい。冷却器410(典型的には混合物の温度を約35℃〜55℃に低下させる)を通過した後、反応混合物を反応器ポンプ411によって固定床反応器409に供給する。固定床に適した樹脂は、上で説明したものである。

0040

次いで、反応器409からの反応混合物を蒸留塔402の頂部に供給し、そこで酢酸および過剰の無水酢酸を蒸発させる。蒸発した混合物は、次いで、対向して流れる乳酸水溶液から水を除去するために、塔402の頂部から蒸留塔401の底部に供給される。蒸留塔401には、上で記載したような高分離能の構造化パッキングのような、液体/蒸気接触および水のストリッピングを最適化するための手段が装備されている。図4に示すように、アセンブリは、反応器408の頂部を塔401の底部に接続するパイプをさらに備えることができる。このようにして、一定量の酢酸および未反応無水酢酸を、有利に反応タンク408から直接蒸発させ(例えば、全蒸発量の約20%〜約50%w/w)、蒸留塔401の底部に供給することができる。上記のように、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸103は塔402の底部から回収し、酢酸および水は塔401の頂部から蒸発し、酢酸104の水溶液として廃棄される。

0041

以下の図および実施例において、番号301、302および303は、本プロセスのそれぞれのメインストリーム、すなわち、蒸留セクションから反応サブセクションへ流れる、乳酸と酢酸の混合物の液体のストリーム301、反応サブセクションから蒸発サブセクションに流れる反応混合物の液体のストリーム302、および蒸発サブセクションから蒸留セクションへ流れる蒸気のストリーム303を示す。

0042

図5は、図4の製造アセンブリの代替の実施形態を示す。ここで、反応サブセクション(B’)は、(反応器ポンプ411を介して)プラグフロー反応器501に接続され、次に蒸発塔402に接続されている、上記の反応タンク408を含んでなる。アセンブリの残りの部分と材料の物質の流れは、図4に記載されている通りである。

0043

図6は、反応サブセクション(B’)および蒸発サブセクション(B”)がそれぞれ反応タンク601および602(好ましくはジャケット式反応タンク)として並行して表されるさらなる実施形態を示す。この実施形態によれば、2つのタンクは、蒸留塔401と組み合わせて、本発明の方法を周期的に実施するための反応サブセクション(B’)および蒸発サブセクション(B”)として交互に使用することができる。分かりやすくするために、図6の図面において、実線矢印はプロセスのメインのマスフローが生じるときのパイプラインを示し、点線矢印は存在しないか意味のないマスフローが生じるときのパイプラインを示す。

0044

特に、本プロセスの第1サイクルによれば、第1のタンク601に、塔401からの乳酸と酢酸の混合物と、無水酢酸102(タンク601に向けられた太い矢印)を連続的に供給し、アセチル化反応を行う。同時に、第2のタンク602(実質的に完了した先のアセチル化反応の混合物を含む)は、本質的に、混合物からの酢酸および未反応の無水酢酸の蒸発に特化している。蒸発した混合物は、蒸留塔401の頂部で連続的に供給される乳酸101の水溶液から水を除去するために、タンク602(実線矢印)の頂部から蒸留塔401の底部に供給される。好ましい実施形態では、蒸発タンク602からの酢酸と無水酢酸の蒸気混合物のメインのフローに加えて、反応タンク601からのある量(好ましくは、蒸気フロー全体の15%〜40%、より好ましくは20%〜30%)の蒸気混合物が塔401の底部に供給される(タンク601からの点線矢印)。

0045

タンク602から酢酸および無水酢酸が所望の残留レベルまで蒸発すると、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸103をタンクの底部から回収することができる。この時点で、次のプロセスサイクルが開始される:ローディングパイプラインを制御するバルブ切り換えることによって、無水酢酸と共に乳酸/酢酸混合物をタンク602に供給することができ、タンク601は本質的に酢酸と無水酢酸の蒸発に特化する。

0046

2つのタンクの機能は完全に交換可能であるので、当業者は、アセチル化反応の完了または完了に近い時点で2つのタンクの機能を切り替えることが好ましいが、アセチル化反応の任意の適切な進行段階でも切り替えを行うことができる。

0047

タンクの異なる機能をより良好に制御するために、図7の実施形態に示すように、2つを超えるタンク、例えば3つのタンクを平行して使用することが好ましい。

0048

図7に示すアセンブリは、図6に示すものと本質的に同じであり、追加のタンク703を含む点のみが異なる。この実施形態の第1サイクルによれば、タンク701(「反応タンク」)は、バッチモードでアセチル化反応を実施する際に本質的に特化している。この目的のために、反応器701には、予め、塔401からの乳酸および酢酸の混合物と、無水酢酸102が供給される。第2のタンク702(「蒸発タンク」)は、完成した反応混合物からの酢酸と無水酢酸の混合物の蒸発に本質的に特化しており;蒸気の混合物は塔401の底部に連続的に供給される。次いで、第3のタンク703(「回収タンク」)は、塔401から連続的に流れる乳酸と酢酸の混合物を回収する際に本質的に特化している。本プロセスサイクルの終わりに(すなわち、タンク701中のアセチル化反応が実質的に完了したかまたは完了に近く、実質的に全部の酢酸および無水酢酸がタンク702から蒸発した時)、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸103を蒸発タンク702の底部から回収することができる。即ち、ローディングパイプラインを制御する弁は、次のプロセスサイクルを開始するために3つのタンクのそれぞれの機能を変更するように切り換えられる:タンク701は、蒸気化した酢酸と無水酢酸の混合物を塔401に供給するための本質的に「蒸発タンク」となり;タンク702は、塔401からの乳酸と酢酸の混合物を回収するための「回収タンク」となり;最後に、タンク703(予め塔401から予め回収された乳酸と酢酸の混合物を含む)は無水酢酸102が供給される「反応タンク」となる。

0049

当業者であれば分かるように、3つを超える反応タンクを並行して用いて上記の実施形態を実施し、製造プロセスの自由度をさらに高めてもよい。

0050

次いで、本製造方法に従って得られた(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸を、既知の製造方法(例えば、EP0773925に開示されているような)に従って、例えば塩化チオニルで塩素化して、対応する(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドを得、次いでこれを、例えば蒸留によって精製することができる。

0051

塩素化反応は、好ましくは一連の少なくとも2つのCSTR反応器(連続的撹拌タンク反応器)を含んでなる反応器中で行われ、各エレメントは、それぞれ凝縮ユニットと独立したガス出口を備えており、各ユニットで凝縮された塩化チオニルを還流して、プラントの各セクションで適切な塩化チオニル濃度を確保することが可能である。

0052

(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の塩化物への転化率は80%より高く、好ましくは90%より高く、さらにより好ましくは95%より高く、これは約3時間の滞留時間で達成される。これは、一連の2つの、さらにより好ましくは少なくとも3つ、または4つ、または5つ、または6つのCSTR中塩素化反応器の使用によって達成され、それぞれが凝縮ユニット、独立したガス出口および最初の塩素化反応器へのSOCl2再循環装置を備えている。

0053

塩素化反応c)はまた、ガスの状態で反応器に残る副産物として塩酸および無水亜硫酸(SO2およびHCl)を生成する。また、塩化チオニルは、上記のように、1つ以上の凝縮ユニットによって蒸気を回収する。実際には、塩酸と無水亜硫酸を除去しながら、塩化チオニルを回収し、再凝縮して出発エレメントに再循環させる。

0054

好ましい実施形態では、塩素化反応器および次の蒸留塔からの酸性ガスを、それらの排出前に処理して、塩酸、無水酢酸、塩化アセチルおよび可能性のある痕跡量の塩化チオニルを削減させる。

0055

連続的な、特にCSTRカスケードによる(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の塩素化反応は、バッチプロセスと比較して、少なくとも2つの理由で特に有利である:即ち、酸性ガスの生成が一定の流量で生じプロセスの安全性に明確な利点を備えた定常状態のもとで削減システムを動作させることができ;さらに、非常に危険である塩化チオニルを、有意の分散または損失なしに回収し、再循環することができる。

0056

次いで、(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドを、塩素化反応の終了時に得られた混合物から、好ましくは蒸留により2段階で単離する。したがって、低沸点不純物は最初に除去され、次いで、残留した2−アセチルオキシプロピオン酸および(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドのオリゴマーのような高沸点不純物が除去される。

0057

このようにして、(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドは、第2の蒸留の後、最小量の不純物(塩化チオニル≦1.0%;塩化アセチル≦0.2%;塩化ラクチル/その他:≦2.0%)を含む実質的に純粋な生成物として得られ、現行欧州薬局方の要件に従う、in vivo診断用ヨード化造影剤の合成に適している。

0058

工業プラント生産>80kg/時、好ましくは>100kg/時、最大500kg/時)で行われる連続的な反応サイクルは、典型的には90%を超える全収率を有し、従って、従来の工業的方法で達成され、現在効力のある欧州薬局方のもとでのイオパミドール製造に適した最終製品と同じ純度グレードでの(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドの大規模生産に適している。

0059

以下の実施例は、本発明のいくつかの特定の実施形態を例示する。

0060

実施例1
図4のアセンブリで実施されるプロセスのシミュレーション
図4に示される実施形態における本発明のプロセスを、ASPENPLUS(登録商標)を用いてシミュレートした。蒸気−液平衡データは、蒸気−液体平衡実験データセットを正確に再現することが証明されている、UNIFACHOC式を用いて計算した。
反応は実験によって測定された速度定数に基づいて計算した。
シミュレートされたアセンブリには、約102kg/時の乳酸(44%w/w)をその二量体6.1kg/時とともに含有する約230kg/時の市販の乳酸水溶液を供給した。このスケールは、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の工業規模の製造に適している。
シミュレートされたアセンブリには、約1.13モル/モルの乳酸(約1.10モル/モルの乳酸とその二量体の合計を意味する)に相当する約163kg/時の無水酢酸を供給した。
攪拌反応器408の容積を1000Lに設定し、触媒床409の容積を50Lに設定した。触媒床における反応速度は、Rohm&Haas Amberlyst 15(登録商標)のベッド上で実験的に決定された速度定数を用いて計算した。
塔401の頂部の圧力を35mbarに設定し、塔402の底部の圧力を50mbarに設定した。塔401に8つの理論的プレート割り当て、塔402には1つの理論的プレートを割り当てた。反応混合物を、触媒床409に供給する前に、冷却器410で40℃に冷却した。以下のTable 1は、プラントのメインストリームについて計算されたモル流量および質量流量を示す。
特に、103が生成物のストリームである:このストリームとストリーム101との比較は、乳酸から(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸への変換が事実上完全であることを示す。リボイラ403およびリアクター408について計算された負荷(duty)はそれぞれ41kWおよび39kWである。
Table 1はまた、メインストリームの計算された温度を示す。圧力と温度の条件は、工業規模でも装置のサイズと同様に容易に実行可能である。

0061

実施例2
図5によるアセンブリで実行されるプロセスのシミュレーション。
図5に示された実施形態における本発明に従って実施されたプロセスの適用は、ASPENPLUS(登録商標)を用い、実施例1と同じ蒸気液体平衡関係で実施した。装置に実施例1と同じストリームを供給した。
攪拌反応器408の容積は1000Lに維持し、反応器10の容積は300Lに設定した。
塔401の頂部の圧力は50mbarに設定し、塔402の底部の圧力を70mbarに設定し:塔401に10個の理論プレートを割り当て、塔402に2個の理論プレートを割り当てた。
リボイラおよび反応器のストリームと負荷の組成は、実施例1から有意に変えない:この場合、塔402の底部の温度を130℃に維持し、(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の増大した濃度が得られる(93%)。

0062

実施例3
(S)−2−アセシルオキシプロピオン酸のパイロットスケール製造
46.5%の乳酸モノマーおよび3.2%(w/w)二量体を含有する市販の50%乳酸溶液を、Oldershaw蒸留塔(直径5cm、穴あきトレイ30個を備えている)の頂部から数えて10番目のトレイに供給した。1.5リットルの液体保持を有するサーモサイフォンリボイラに無水酢酸のストリームを供給した。2つの供給物の流量は、それぞれ544および750g/時であった。塔ヘッドの圧力および温度はそれぞれ32mbarおよび37℃であった。留出物濃縮し回収した(すなわち、留出物を塔の頂部に還流させなかった)。
留出物の流速は約600g/時であった。ヘッドの生成物は水と酢酸のみを含んでいた。
約690g/時の流速でリボイラから得られた混合物は42.7%の酢酸を含有し、残りの57.3%は以下の百分率(w/w)の生成物を含有した:



この生成物を45℃に冷却し、4.7meq/gのスルホン酸基を有する酸性形態のスルホン酸樹脂であるAmberlyst(登録商標)15を30g含む、温度調節ジャケットおよび多孔質ガラスディスクを備えた直径4cmのガラスカラムに供給した。反応器出口の温度は75℃であり、溶液は、43.5%の酢酸と残り56.5%が以下のものを含有した:



得られた溶液を、リボイラとして600mLガラス製攪拌機付きジャケット式反応器を備えた、5枚の穴あきプレートを備えた直径3cmのOldershaw蒸留塔に供給した。供給物は600g/時の速度で1番目(ヘッドから数えて)のプレートにあった。リボイラ温度は約130℃であり、圧力は59mbarであった。
ヘッド生成物は、無水酢酸および酢酸から構成された。留出液の流速は318g/時であった。流速390g/時にてリボイラから得られた生成物は、以下の組成(%w/w)を有していた。



実験の全体的な収率は96%であった。

0063

実施例4
図7によるアセンブリで実行されるプロセスのシミュレーション。
図7に示される実施形態における、本発明に従って実施されるプロセスの適用は、実施例1と同じ蒸気液体平衡関係で数値シミュレーションされた。実施例1の同じストリームをデバイスに供給した。
この実施例では、3つの攪拌機付きジャケット式タンクが、以下の工程を含むサイクルを行う:
・塔401の底部からS−乳酸および酢酸溶液をタンクにロードする工程;
・無水酢酸をタンクにロードし乳酸と反応させる反応工程
・酢酸および過剰の無水酢酸をタンクから蒸留し、得られた蒸気流を塔401の底部に供給する、蒸留工程。
所定の時間に、反応器の各々が異なるステップを実行する。
塔401には、重量ベースで40%の乳酸と3%のダイマーを含有するS−乳酸溶液(典型的な市販の溶液)を頂部から連続的に供給し、上記攪拌機付きジャケット式タンクの3つのうちの1つによって連続的に生成した酢酸+無水酢酸蒸気を底部から連続的に供給する;塔は、上の3つの攪拌機付きジャケット式タンクのうちの1つに向かって底部の液体を連続的に排出する。
攪拌機付きジャケット式タンク701、702および703の容積は3000Lに維持した。
塔401の頂部の圧力は50mbarに設定した:塔401には10個の理論的プレートを割り当てた。始動は、攪拌機付きジャケット式タンク702内に1400〜2000Lの酢酸をロードすることによって行う。タンク702は水蒸気によって加熱され、蒸気が塔401に導かれる。塔401の頂部の温度が上昇して酢酸蒸気が装置に充満したことを示すと、乳酸溶液の供給が開始され、徐々に183.4kg/時まで増加し、タンク702のジャケットへの蒸気を調整して留出物(ストリーム#104)の流量を275kg/時に制御する。
乳酸および酢酸からなる塔の底部からの液体は攪拌機付きジャケット式タンク701に集められる(時間0)。5時間後、タンク701に集められた溶液の量は1400kgに達する。この時点で、塔401の底部からの液体のストリームはタンク703に切り替えられる。同時に、無水酢酸497kgをタンク701に加え、アセチル化反応を開始する。3時間後(時間0から8時間)、反応が完了し、ジャケット付きタンク701を水蒸気で加熱して蒸留を開始する。酢酸および無水酢酸からなる蒸留によって発生した蒸気は、塔401に導かれ、タンク702について既述したように制御される。タンク(8)からの蒸留が開始されると直ちに、タンク702のジャケットへの水蒸気が閉じられ、タンクは塔から塔底液を受け取る準備が整う。時間0から10時間で、塔401の底部からの液体流がタンク703からタンク702に切り替えられ;同時に、タンク703に497kgの無水酢酸を添加し、タンク703でアセチル化反応を開始する。時間0から13時間で、タンク703のアセチル化反応が完了し、ジャケット付きタンク703を水蒸気で加熱して蒸留を開始する。同時に、反応器701中の酢酸および無水酢酸の残量は低すぎて十分な蒸気流量にならず、温度は114℃に達した:水蒸気をジャケットオフに切り替えて蒸留を停止し、反応器に含まれる実質的に(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸からなる溶液を50℃まで冷却し、次いで生成物タンクに回収する一方、攪拌機付きジャケット式タンク701は最初からサイクルを再開する準備ができている。新しい同一サイクルは、時間0から15時間後に開始することができる。
全収率は98%(S−乳酸と呼ばれる)である。ストリームの組成(第2または次の生産サイクルを参照)バッチあたりの量は、以下の表に記載する:記載された配置に従い、5時間ごとにバッチが生成することを考慮して、生産性を計算することができる。
プロセスの詳細は、以下のTable 2に記載する。

0064

実施例5
比較例(米国特許第2,399,595号)
アセチル化は、市販の最高濃度である88%の乳酸水溶液を用いて、米国特許第2,399,595号に記載された手順に従って実施した。
88%乳酸水溶液150gに硫酸(0.4mL)を添加し、撹拌しながら混合物を25℃未満に維持し、次いで、無水酢酸(250g)をゆっくり加えた。
混合物を室温で16時間維持した後、1時間加熱還流した。
最後に酢酸ナトリウム1gを加え、混合物を濾過した。
過剰の無水酢酸および反応副生成物として生成した酢酸は、蒸留(85℃、20mbar)によって除去し、得られた生成物は以下の組成を有した:




本実施例および実施例3の結果を比較したところ、本発明に従って実施されない限り、乳酸の直接アセチル化は、過剰の無水酢酸(1.25当量に対して1.64当量)を必要とし、オリゴマー不純物によって高度に汚染された生成物を生じることが示された。

実施例

0065

実施例6
(S)−2−アセチルオキシプロピオン酸の塩素化
実施例3に記載のとおりに得た(S)−2−アセシルオキシプロピオニオンを塩化チオニルと共に、それぞれ還流凝縮ユニットを取り付けた、ほぼ同容積の一連の3つの連続反応器に供給した。各凝縮ユニットからの凝縮物は、対応する攪拌反応器に完全に還流させた。3つの反応器の総容積は4000mLであった。
第1の反応器への溶液の供給流量は約800g/時であった。第1の反応器に、約900g/時の流速で塩化チオニルを供給した。塩化チオニルとアセチルオキシロプロピオン酸との供給モル比は1.37モル/モルであった。
定常状態に達したとき、第1の反応器の温度は約60℃であり、第2の反応器の温度は66℃であり、第3の反応器の温度は74℃であった。
得られた塩素化生成物を、穴あきトレイ25個を備えた30mmの直径を有する第1の連続蒸留Oldershaw塔の13番目のトレイに約0.35kg/時にて導き;25Torrのヘッド圧力で作動させ;還流速度約3:1で操作し、頂部の軽質生成物である塩化アセチルおよび塩化チオニルを除去してリボイラから揮発性生成物のない(S)−2−アセチルオキシプロピオニルクロライドを得る。ヘッド温度は約35℃であり、底部温度は約88℃であった。リボイラからの生成物を、穴あきトレイ25個を備えた直径30mmの第2の連続蒸留塔の頭部から25番目の穴あきトレイに供給し、頂部で分離した生成物の分析値は99.7%(ガスクロマトグラフィー)であった。還流比を2:1に設定し、ヘッド圧力を11Torrに維持し、底部温度を約90℃に維持した。

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