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技術 周囲温度における血液サンプル中の変性されていないポリペプチド、核酸、およびエキソソームの安定化

出願人 バイオマトリカ,インク.
発明者 ミュラー,ロルフホイットニー,スコットディアズ,ポール
出願日 2015年6月9日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-571742
公開日 2017年7月13日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-518996
状態 特許登録済
技術分野 化合物または医薬の治療活性 動物,微生物物質含有医薬 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 医薬品製剤
主要キーワード 密封カバー 保存要件 冷蔵施設 フシトール ピロリジニウム環 反応不純物 双性イオン化合物 ホルムアルデヒド放出
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課題・解決手段

周囲温度における、天然の、未変性の状態での1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子の安定化のための製剤が本発明において提供される。また、周囲温度における、細胞内のポリペプチドおよび核酸が実質的にない、天然の、未変性の、および/または機能的に活性コンフォメーションでの1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子の実質的に安定した保存のための組成物製品キット、および方法が提供される。また、周囲温度における1つ以上のエキソソームの安定化のための製剤、および組成物、製品、キット、および使用の方法が提供される。

概要

背景

2.背景
全血は、細胞核酸タンパク質、および様々な他の分析物複合の混合物である。血液成分は特に、限定されないが以下を含む:白血球単球リンパ球、および顆粒球)、赤血球血小板、および、循環腫瘍細胞などの細胞;循環する遊離DNA(cfDNA)などの核酸分子リポタンパク質アルブミンおよび血清タンパク質、および他の様々な分析物などのポリペプチド

全血に対する比較的短い半減期および保存要件が部分的に原因で、全血のための献血者持続的な必要性が存在する。例えば、輸血のために収集された全血は、無傷生細胞を維持し、および化学的または酵素的な分解から細胞性または無細胞のポリペプチド、核酸分子、および他の分析物を保護するために、冷蔵状態輸送され持続的な振動(constant rocking)を有する冷凍状態下で保存されなければならない。この冷蔵状態の要件は、例えば適切な冷蔵温度を維持するための十分な設備または必要な持続的な電力不足が原因で、必要な冷蔵施設欠く地域の、全血の供給の利用を制限しかねない。

周囲温度における全血および血液成分の安定化、輸送および保存する組成物および方法が調査されてきた。現在使用される組成物がポリペプチドおよび核酸分子の分解を防ぐことができる一方で、主に限定されていることは、安定化されたポリペプチドおよび核酸分子が、保存の製剤および組成物に使用される反応成分が原因で、変性されたコンフォメーション(conformation)、例えば、適切な二次および/または三次構造を欠く一本鎖DNA、およびアンフォールドされたタンパク質で維持されるということである。さらに制限されることは、これらの製剤が、結果として血液細胞の溶解に繋がり、それによって全血サンプル内に細胞の内容物が放出され、それにより、汚染するゲノムDNAおよび細胞内タンパク質が原因で、その後の自由に循環するポリペプチドおよび核酸分子の定量化および診断分析を複雑にしかねないことである。

母体血(例えばMATERNIT21(登録商標PLU非侵襲性胎児の異常試験、Sequenom,Inc)で循環する無細胞のDNAを使用して胎児の異常を判断するめに、非侵襲性の診断テストが近年開発されている。このツールの影響によって、疾病状態および特定の疾病の相対的な進行を予測する無細胞のDNAおよび無細胞のアミノ酸プロフィールの使用に関するさらなる研究が拒絶された。あらかじめ記載された短い時間以内に採取された血液サンプルの使用は、最も重要であり、なぜなら、プロフィールへの変化が周囲温度において比較的短時間に生じ、また、4℃への露出が、細胞表面上の診断マーカー偽性の変化(spurious change)を引き起こし、血漿または血清の部分へ放出される量を増大させ得るからである。室温で最大7日の間無細胞の核酸を安定させるための収集チューブが存在する(Streck Labs)が、チューブで提供される製剤の主成分は、細胞を固定し、かつ細胞を出入りする薬剤に対する浸透性を低くするように反応するホルムアルデヒド放出剤(イミダゾニル尿素またはジアゾリジニル尿素など)である。

したがって、核酸分子とポリペプチドの安定化のための新規の製剤、組成物、および方法を個別に、または一緒に開発する必要性が存在し、ここで、周囲温度における血液サンプル中の天然未変性のコンフォメーションで実質的に安定した核酸分子およびポリペプチドが維持される。本発明の製剤、組成物および方法は、周囲温度において機能的に活性なポリペプチドおよび核酸分子を天然のコンフォメーションで保護しながら、溶解された細胞の成分による循環する核酸分子およびポリペプチドの汚染を防ぐために血球完全性を維持することによって、前述の制限を好適に克服する。これらの安定した核酸分子およびポリペプチドは、冷蔵または冷凍の必要性なしで輸送および保存されてもよく、長期間、例えば数日、数週間、数か月、または数年にわたって周囲温度で安定しており診断的な、および潜在的に治療上の応用のための様々な核酸分子およびポリペプチドの、定量化、分析、および/または使用を促進する。

概要

周囲温度における、天然の、未変性の状態での1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子の安定化のための製剤が本発明において提供される。また、周囲温度における、細胞内のポリペプチドおよび核酸が実質的にない、天然の、未変性の、および/または機能的に活性なコンフォメーションでの1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子の実質的に安定した保存のための組成物、製品キット、および方法が提供される。また、周囲温度における1つ以上のエキソソームの安定化のための製剤、および組成物、製品、キット、および使用の方法が提供される。なし

目的

いくつかの実施形態では、製剤は、天然のコンフォメーションを保持する、および機能的に活性であるポリペプチドの実質的に安定した保存を提供する

効果

実績

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請求項1

周囲温度における、血液サンプル中の天然の、未変性コンフォメーションでの1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤であって、1つ以上のポリペプチドは、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、汚染する細胞内ポリペプチドが実質的にない、天然の、未変性のコンフォメーションで安定化されることを特徴とする、製剤。

請求項2

ポリペプチドの少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで安定化される、請求項1に記載の薬剤

請求項3

製剤は:(i)pH緩衝液;(ii)非還元糖;(iii)三糖;および(iv)水溶性ポリマー陽イオン化合物双性イオン化合物、およびホスファターゼ阻害剤、またはそれらの組み合わせの1つ以上;を含む、請求項1または2に記載の製剤。

請求項4

非還元糖は、スクロースである、請求項3に記載の製剤。

請求項5

三糖は、マルトトリオースイソマルトトリオースラフィノースメレジトース、ニゲロトリオース、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項3または4に記載の製剤。

請求項6

三糖は、メレジトースである、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の製剤。

請求項7

水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコールである、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の製剤。

請求項8

ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸である、請求項3乃至7のいずれか1項に記載の製剤。

請求項9

双性イオン化合物は式(I)の化合物であり:式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生アミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;および、ZはCO2−、SO3−、またはOPO3−である、請求項3乃至8のいずれか1項に記載の製剤。

請求項10

陽イオン化合物は、以下の式の化合物からなる群から選択され:(a)式(II)の化合物式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;ZはCO2Aであり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;(b)式(III)の化合物:式中、R1、R2、R3、およびR4は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;および(c)式(IV)の化合物:式中、R1とR2は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択され;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンである;請求項3乃至8のいずれか1項に記載の製剤。

請求項11

式(I)、式(II)または式(III)の化合物のR1およびR2は、モルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環、またはオキサジニウム環を形成する、請求項9または10に記載の製剤。

請求項12

双性イオン化合物は、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アンモニウムプロピオン酸塩、またはN−エチル−ピペリジニウム−4−ブチルスルホン酸塩である、請求項3乃至8のいずれか1項に記載の製剤。

請求項13

1つ以上のポリペプチドは、抗体、酵素血漿タンパク質血清タンパク質、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の製剤。

請求項14

(i)pH緩衝液;(ii)非イオン性デンプン;および(iii)ポリオール、ホスファターゼ阻害剤、アミノ酸またはそれらの組み合わせの1つ以上;を含む、請求項1または2に記載の製剤。

請求項15

ポリオールは、グリコールグリセロールエリトリトールトレイトールアラビトールキシリトールリビトールアドニトールマンニトールソルビトールガラクチトールフシトールイジトールイノシトール、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載の製剤。

請求項16

ポリオールは、グリセロールである、請求項14に記載の製剤。

請求項17

ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸である、請求項14乃至16のいずれか1項に記載の製剤。

請求項18

アミノ酸は、グリシンまたはサルコシンである、請求項14乃至17のいずれか1項に記載の製剤。

請求項19

請求項1乃至18のいずれか1項の製剤と混合された、1つ以上の精製された、未変性のポリペプチドを含む、実質的に安定して保存された、1つ以上の精製された、未変性のポリペプチドの組成物

請求項20

請求項1乃至18のいずれか1項の製剤と混合された、1つ以上の精製された、未変性の核酸分子を含む、実質的に安定して保存された、1つ以上の精製された、未変性の核酸分子の組成物。

請求項21

採血管内に収容された請求項1乃至18のいずれか1項の製剤を含む、製品

請求項22

採血管は、真空採血管である、請求項21に記載の製品。

請求項23

請求項21または22の製品、および添付文書を含む、キット

請求項24

周囲温度において、血液サンプル中の、天然の、未変性の状態で1つ以上の核酸分子を実質的に安定して保存するための製剤であって、1つ以上の核酸分子は、少なくとも3日間の室温での保存後に、汚染する細胞内核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で安定化されることを特徴とする、製剤。

請求項25

核酸分子の少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、汚染する細胞内核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で安定化される、請求項24に記載の製剤。

請求項26

製剤は:(i)pH緩衝液;(ii)ホスファターゼ阻害剤;(iii)プリン;(iv)双性イオン化合物、陽イオン化合物またはそれらの組み合わせ;および(v)アポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤;を含む、請求項24または25に記載の製剤。

請求項27

ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸である、請求項26に記載の製剤。

請求項28

双性イオン化合物は四級分子内塩である、請求項26または27のいずれか1項に記載の製剤。

請求項29

四級の分子内塩は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチルアンモニオ酢酸塩である、請求項28に記載の製剤。

請求項30

双性イオン化合物は式(I)の化合物であり:式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;および、ZはCO2−、SO3−、またはOPO3−である、請求項26または27のいずれか1項に記載の製剤。

請求項31

陽イオン化合物は、以下の式の化合物からなる群から選択され:(a)式(II)の化合物:式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;ZはCO2Aであり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;(b)式(III)の化合物:式中、R1、R2、R3、およびR4は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;および(c)式(IV)の化合物:式中、R1とR2は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択され;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンである;請求項26または27のいずれか1項に記載の製剤。

請求項32

式(I)、式(II)または式(III)の化合物のR1およびR2は、モルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環またはオキサジニウム環を形成する、請求項30または31に記載の製剤。

請求項33

ヌクレアーゼ阻害剤をさらに含む、請求項26乃至32のいずれか1項に記載の製剤。

請求項34

ヌクレアーゼ阻害剤は、アウリントリカルボン酸である、請求項26乃至33のいずれか1項に記載の製剤。

請求項35

プリンは、アデニンである請求項26乃至34のいずれか1項に記載の製剤。

請求項36

カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHである、請求項26乃至35のいずれか1項に記載の製剤。

請求項37

抗生物質プリン誘導体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される薬剤をさらに含む、請求項26乃至36のいずれか1項に記載の製剤。

請求項38

抗生物質は、リファンピシンアクチノマイシンD、5−ヒドロキシ−1、4−ナフトキノン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項37に記載の製剤。

請求項39

プリン誘導体は、5−メルカプトプリンである、請求項37に記載の製剤。

請求項40

1つ以上の核酸分子は循環フリーDNA分子である、請求項24乃至39のいずれか1項に記載の製剤。

請求項41

請求項24乃至40のいずれか1項の製剤と混合された、1つ以上の精製された、未変性の核酸分子を含む、実質的に安定して保存された1つ以上の精製された、未変性の核酸分子の組成物。

請求項42

周囲温度における血液サンプル中の1つ以上のエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤であって、該製剤は:(i)pH緩衝液;(ii)ホスファターゼ阻害剤;(iii)プリン;(iv)双性イオン化合物、陽イオン化合物またはそれらの組み合わせ;および(v)アポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤、を含み、ここで1つ以上のエキソソームは、少なくとも3日間の室温での保存後に、安定化されることを特徴とする、製剤。

請求項43

エキソソームの少なくとも80%は、少なくとも3日間の室温での保存後に、安定化される、請求項42に記載の製剤。

請求項44

ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸である、請求項42または43に記載の製剤。

請求項45

双性イオン化合物は四級の分子内塩である、請求項42乃至44のいずれか1項に記載の製剤。

請求項46

四級の分子内塩は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩である、請求項45に記載の製剤。

請求項47

双性イオン化合物は式(I)の化合物であり:式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;および、ZはCO2−、SO3−、またはOPO3−である、請求項42乃至44のいずれか1項に記載の製剤。

請求項48

陽イオン化合物は、以下の式の化合物からなる群から選択され:(a)式(II)の化合物式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;ZはCO2Aであり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;(b)式(III)の化合物:式中、R1、R2、R3、およびR4は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;および(c)式(IV)の化合物:式中、R1とR2は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択され;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンである;請求項42乃至44のいずれか1項に記載の製剤。

請求項49

式(I)、式(II)または式(III)の化合物のR1およびR2は、モルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環またはオキサジニウム環を形成する、請求項47または48に記載の製剤。

請求項50

ヌクレアーゼ阻害剤をさらに含む、請求項42乃至49のいずれか1項に記載の製剤。

請求項51

ヌクレアーゼ阻害剤は、アウリントリカルボン酸である、請求項42乃至50のいずれか1項に記載の製剤。

請求項52

プリンは、アデニンである請求項42乃至51のいずれか1項に記載の製剤。

請求項53

カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHである、請求項42乃至52のいずれか1項に記載の製剤。

請求項54

抗生物質、プリン誘導体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される薬剤をさらに含む、請求項42乃至53のいずれか1項に記載の製剤。

請求項55

抗生物質は、リファンピシン、アクチノマイシンD、5−ヒドロキシ−1、4−ナフトキノン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項54に記載の製剤。

請求項56

プリン誘導体は、5−メルカプトプリンである、請求項54に記載の製剤。

請求項57

請求項42乃至56のいずれか1項の製剤と混合された、1つ以上の精製された、エキソソームを含む、実質的に安定して保存された、1つ以上の精製されたエキソソームの組成物。

請求項58

周囲温度において、血液サンプル中の天然の、未変性のコンフォメーションで1つ以上のポリペプチドを実質的に安定して保存する方法であって、該方法は:被験体から採取した血液のサンプルを、請求項1乃至18のいずれか1項の製剤と混合する工程を含み、ここで1つ以上のポリペプチドは、少なくとも3日間の室温での保存後に、天然の、未変性の状態で残存する、方法。

請求項59

ポリペプチドは、抗体、酵素、血漿タンパク質、血清タンパク質、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項58に記載の方法。

請求項60

ポリペプチドの少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、天然の、未変性の状態で残存する、請求項58または59に記載の方法。

請求項61

周囲温度において、血液サンプル中の天然の、未変性の状態で1つ以上の核酸分子を実質的に安定して保存する方法であって、該方法は:被験体から採取した血液のサンプルを、請求項24乃至40のいずれか1項の製剤と混合する工程を含み、ここで1つ以上の核酸分子は、少なくとも3日間の室温での保存後に、汚染する細胞内核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で残存する、方法。

請求項62

核酸分子は、抗体、酵素、血漿タンパク質、および血清タンパク質から成る群から選択されるポリペプチドをコード化する、請求項61に記載の方法。

請求項63

核酸分子の少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、汚染する細胞内核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で残存する、請求項61または62に記載の方法。

請求項64

1つ以上の核酸分子は循環フリーDNA分子である、請求項61乃至63のいずれか1項に記載の製剤。

請求項65

周囲温度において血液サンプル中の1つ以上のエキソソームを実質的に安定して保存する方法であって、該方法は:被験体から採取した血液のサンプルを、請求項42乃至56のいずれか1項の製剤と混合する工程を含み、ここで1つ以上のエキソソームは、少なくとも3日間の室温での保存後に、天然状態で残存する、方法。

請求項66

被験体は、動物である、請求項58乃至65のいずれか1項に記載の方法。

請求項67

被験体は、哺乳動物である、請求項58乃至65のいずれか1項に記載の方法。

請求項68

被験体は、ヒトである、請求項58乃至65のいずれか1項に記載の方法。

技術分野

0001

相互参照
本出願は、2014年6月10日に出願された米国仮特許出願第62/010,164号の利益を主張し、当該文献は参照によってその全体が本明細書中に組み込まれる。

0002

1.技術分野
本発明は一般的に、周囲温度における血液サンプル中の、1つ以上の未変性核酸分子および/またはポリペプチド、またはエキソソームの安定化に関する。本発明は特に、周囲温度における血液サンプル中の、1つ以上の未変性の核酸分子および/またはポリペプチド、またはエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤、組成物製品キット、および方法に関する。

背景技術

0003

2.背景
全血は、細胞核酸タンパク質、および様々な他の分析物複合の混合物である。血液成分は特に、限定されないが以下を含む:白血球単球リンパ球、および顆粒球)、赤血球血小板、および、循環腫瘍細胞などの細胞;循環する遊離DNA(cfDNA)などの核酸分子;リポタンパク質アルブミンおよび血清タンパク質、および他の様々な分析物などのポリペプチド。

0004

全血に対する比較的短い半減期および保存要件が部分的に原因で、全血のための献血者持続的な必要性が存在する。例えば、輸血のために収集された全血は、無傷生細胞を維持し、および化学的または酵素的な分解から細胞性または無細胞のポリペプチド、核酸分子、および他の分析物を保護するために、冷蔵状態輸送され持続的な振動(constant rocking)を有する冷凍状態下で保存されなければならない。この冷蔵状態の要件は、例えば適切な冷蔵温度を維持するための十分な設備または必要な持続的な電力不足が原因で、必要な冷蔵施設欠く地域の、全血の供給の利用を制限しかねない。

0005

周囲温度における全血および血液成分の安定化、輸送および保存する組成物および方法が調査されてきた。現在使用される組成物がポリペプチドおよび核酸分子の分解を防ぐことができる一方で、主に限定されていることは、安定化されたポリペプチドおよび核酸分子が、保存の製剤および組成物に使用される反応成分が原因で、変性されたコンフォメーション(conformation)、例えば、適切な二次および/または三次構造を欠く一本鎖DNA、およびアンフォールドされたタンパク質で維持されるということである。さらに制限されることは、これらの製剤が、結果として血液細胞の溶解に繋がり、それによって全血サンプル内に細胞の内容物が放出され、それにより、汚染するゲノムDNAおよび細胞内タンパク質が原因で、その後の自由に循環するポリペプチドおよび核酸分子の定量化および診断分析を複雑にしかねないことである。

0006

母体血(例えばMATERNIT21(登録商標PLU非侵襲性胎児の異常試験、Sequenom,Inc)で循環する無細胞のDNAを使用して胎児の異常を判断するめに、非侵襲性の診断テストが近年開発されている。このツールの影響によって、疾病状態および特定の疾病の相対的な進行を予測する無細胞のDNAおよび無細胞のアミノ酸プロフィールの使用に関するさらなる研究が拒絶された。あらかじめ記載された短い時間以内に採取された血液サンプルの使用は、最も重要であり、なぜなら、プロフィールへの変化が周囲温度において比較的短時間に生じ、また、4℃への露出が、細胞表面上の診断マーカー偽性の変化(spurious change)を引き起こし、血漿または血清の部分へ放出される量を増大させ得るからである。室温で最大7日の間無細胞の核酸を安定させるための収集チューブが存在する(Streck Labs)が、チューブで提供される製剤の主成分は、細胞を固定し、かつ細胞を出入りする薬剤に対する浸透性を低くするように反応するホルムアルデヒド放出剤(イミダゾニル尿素またはジアゾリジニル尿素など)である。

0007

したがって、核酸分子とポリペプチドの安定化のための新規の製剤、組成物、および方法を個別に、または一緒に開発する必要性が存在し、ここで、周囲温度における血液サンプル中の天然の未変性のコンフォメーションで実質的に安定した核酸分子およびポリペプチドが維持される。本発明の製剤、組成物および方法は、周囲温度において機能的に活性なポリペプチドおよび核酸分子を天然のコンフォメーションで保護しながら、溶解された細胞の成分による循環する核酸分子およびポリペプチドの汚染を防ぐために血球完全性を維持することによって、前述の制限を好適に克服する。これらの安定した核酸分子およびポリペプチドは、冷蔵または冷凍の必要性なしで輸送および保存されてもよく、長期間、例えば数日、数週間、数か月、または数年にわたって周囲温度で安定しており診断的な、および潜在的に治療上の応用のための様々な核酸分子およびポリペプチドの、定量化、分析、および/または使用を促進する。

0008

本発明の1つの態様では、周囲温度における、血液サンプル中の天然の、未変性のコンフォメーションでの1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤が提供され、1つ以上のポリペプチドは、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、汚染する細胞内のポリペプチドが実質的にない、天然の、未変性のコンフォメーションで安定化される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドの少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで安定化される。いくつかの実施形態では、1つ以上のポリペプチドは、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日の間の、周囲温度で保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。いくつかの実施形態では、製剤は以下を含む:pH緩衝液非還元糖三糖;および水溶性ポリマー陽イオン化合物双性イオン化合物ホスファターゼ阻害剤、またはそれらの組み合わせの1つ以上。いくつかの実施形態では、非還元糖はスクロースである。いくつかの実施形態では、三糖は、マルトトリオースイソマルトトリオースラフィノースメレジトース、ニゲロトリオース、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、三糖は、メレジトースである。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコールである。いくつかの実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸である。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は式(I)の化合物であり:

0009

0010

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生アミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;および、ZはCO2−、SO3−、またはOPO3−である。いくつかの実施形態では、陽イオン化合物は、以下の式の化合物からなる群から選択され:
(a)式(II)の化合物

0011

0012

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;ZはCO2Aであり;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンであり:
(b)式(III)の化合物

0013

0014

式中、R1、R2、R3、およびR4は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;および
(c)式(IV)の化合物

0015

0016

式中、R1とR2は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択され;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンである。いくつかの実施形態では、式(I)、式(II)または式(III)の化合物のR1およびR2は、モルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環またはオキサジニウム環を形成する。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は、表1で明記される双性イオン化合物から選択される。いくつかの実施形態では、陽イオン化合物は、表1で明記される陽イオン化合物から選択される。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アンモニウムプロピオン酸塩、またはN−エチル−ピペリジニウム−4−ブチルスルホン酸塩である。いくつかの実施形態では、1つ以上のポリペプチドは、抗体、酵素血漿タンパク質、血清タンパク質、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、組成物は以下を含む:pH緩衝液;非イオン性デンプン;およびポリオール、ホスファターゼ阻害剤、アミノ酸、またはそれらの組み合わせの1つ以上。いくつかの実施形態では、ポリオールは、グリコールグリセロールエリトリトールトレイトールアラビトールキシリトールリビトールアドニトールマンニトールソルビトールガラクチトールフシトールイジトールイノシトール、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ポリオールはグリセロールである。いくつかの実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸である。いくつかの実施形態では、アミノ酸はグリシンである。いくつかの実施形態では、アミノ酸はサルコシンである。いくつかの実施形態では、非還元糖はスクロースであり、三糖はマルトトリオース、イソマルトトリオース、ラフィノース、メレジトース、およびニゲロトリオースからなる群から選択され、より好ましくはメレジトースである。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーはポリビニルアルコールであり、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、および、双性イオン化合物は四級分子内塩である。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーはポリビニルアルコールであり、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、および、双性イオン化合物は、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アンモニウム−プロピオン酸塩、またはN−エチル−ピペリジニウム−4−ブチルスルホン酸塩である。特定の実施形態では、ポリオールは、グリコール、グリセロール、エリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール、マンニトール、ソルビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトールおよびイノシトールからなる群から選択され、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、アミノ酸はグリシンまたはサルコシンである。特定の実施形態では、ポリオールはグリセロールであり、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、アミノ酸はグリシンまたはサルコシンである。いくつかの実施形態では、製剤は表2に明記されるものから選択される。いくつかの実施形態では、前述の製剤のいずれかと混合された1つ以上の精製された、未変性のポリペプチドを含む、実質的に安定して保存された1つ以上の精製された、未変性のポリペプチドの組成物が提供される。

0017

いくつかの実施形態では、周囲温度において、血液サンプル中の天然の、未変性のコンフォメーションで1つ以上のポリペプチドを実質的に安定して保存する方法が本明細書において記載され、該方法は:被験体から採取した血液のサンプルを、本明細書に記載の血液サンプル中の天然の、未変性のコンフォメーションでの1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤と混合する工程を含み、ここで1つ以上のポリペプチドは、少なくとも3日間の室温での保存後に、天然の、未変性の状態で残存する。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、抗体、酵素、血漿タンパク質、血清タンパク質、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、ポリペプチドの少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。いくつかの実施形態では、被験体は動物である。いくつかの実施形態では、被験体は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、被験体はヒトである。

0018

本発明の別の態様では、周囲温度における、血液サンプル中の、天然の、未変性の状態での1つ以上の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤が提供され、ここで、1つ以上の核酸分子は、少なくとも3日間の周囲温度で保存後に、汚染する細胞内の核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で安定化される。いくつかの実施形態では、核酸分子の少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、汚染する細胞内の核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で安定化される。いくつかの実施形態では、1つ以上の核酸分子は、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日の間の室温での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。いくつかの実施形態では、該製剤は以下を含む:pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物;陽イオン化合物;またはそれらの組み合わせ;およびアポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤。いくつかの実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸である。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は四級の分子内塩である。いくつかの実施形態では、四級の分子内塩は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチルアンモニオ酢酸塩である。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は式(I)の化合物であり:

0019

0020

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;および、ZはCO2−、SO3−、またはOPO3−である。いくつかの実施形態では、陽イオン化合物は、以下の式の化合物からなる群から選択され:
(a)式(II)の化合物:

0021

0022

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;ZはCO2Aであり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;
(b)式(III)の化合物:

0023

0024

式中、R1、R2、R3、およびR4は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;および
(c)式(IV)の化合物:

0025

0026

式中、R1とR2は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択され;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンである。いくつかの実施形態では、式(I)、式(II)または式(III)の化合物のR1およびR2は、モルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環またはオキサジニウム環を形成する。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は、表1で明記される双性イオン化合物から選択される。いくつかの実施形態では、陽イオン化合物は、表1で明記される陽イオン化合物から選択される。いくつかの実施形態では、製剤はさらに、ヌクレアーゼ阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、プリンは、アデニンである。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼ阻害剤は、アウリントリカルボン酸である。いくつかの実施形態では、組成物はさらに、抗生物質プリン誘導体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される薬剤を含む。いくつかの実施形態では、抗生物質は、リファンピシンアクチノマイシンD、5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、プリン誘導体は5−メルカプトプリンである。いくつかの実施形態では、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHである。いくつかの実施形態では、1つ以上の核酸分子は循環フリーDNA(circulating−free DNA)分子である。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は四級の分子内塩であり、より好ましくは、2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、アポトーシス阻害剤は、Apotosis Inhibitor(Calbiochem Cat #178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、また、pH緩衝液はMOPSである。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、アポトーシス阻害剤はアポトーシス阻害剤(Calbiochem Cat#178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、また、pH緩衝液はMOPSである。いくつかの実施形態では、製剤は以下を含む:pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;陽イオン化合物または双性イオン化合物;およびヌクレアーゼ阻害剤。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、プリンはアデニンであり、双性イオン化合物は四級の分子内塩であり、ヌクレアーゼ阻害剤はアウリントリカルボン酸であり、また、pH緩衝液はMOPSである。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、プリンはアデニンであり、双性イオン化合物は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、ヌクレアーゼ阻害剤はアウリントリカルボン酸であり、また、pH緩衝液はMOPSである。いくつかの実施形態では、製剤はさらに、極性溶媒およびキレート化剤を含む。いくつかの実施形態では、製剤はさらに、ジメチルアセトアミドおよび三カリウムEDTAを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、表3で明記される製剤から選択される。いくつかの実施形態では、前述の製剤のいずれかと混合された精製された、未変性の1つ以上の核酸分子を含む、実質的に安定して保存された精製された、未変性の1つ以上の核酸分子の組成物が提供される。

0027

いくつかの実施形態では、周囲温度において、血液サンプル中の天然の、未変性の状態で1つ以上の核酸分子を実質的に安定して保存する方法が本明細書において記載され、該方法は:被験体から採取した血液のサンプルを、本明細書に記載の周囲温度における、血液サンプル中の、天然の、未変性の状態での1つ以上の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤と混合する工程を含み、ここで1つ以上の核酸分子は少なくとも3日間の室温での保存後に、汚染する細胞内の核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で残存する。いくつかの実施形態では、核酸分子は、抗体、酵素、血漿タンパク質、および血清タンパク質から成る群から選択されるポリペプチドをコード化する。いくつかの実施形態では、核酸分子の少なくとも80%は、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、汚染する細胞内の核酸分子が実質的にない、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。いくつかの実施形態では、核酸分子は循環フリーDNA分子である。いくつかの実施形態では、被験体は動物である。いくつかの実施形態では、被験体は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、被験体はヒトである。

0028

いくつかの実施形態では、周囲温度における、血液サンプル中の、天然状態での1つ以上のエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤が本明細書において記載され、該製剤は:pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物;陽イオン化合物;またはそれらの組み合わせ;および、アポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤を含み、少なくとも3日間の室温での保存後に、1つ以上のエキソソームが安定化される。いくつかの実施形態では、エキソソームの少なくとも80%は、少なくとも3日間の室温での保存後に安定化される。いくつかの実施形態では、1つ以上のエキソソームは、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の間の、室温での保存後に安定化される。いくつかの実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸である。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は四級の分子内塩である。いくつかの実施形態では、四級の分子内塩は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩である。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は式(I)の化合物であり:

0029

0030

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;および、ZはCO2−、SO3−、またはOPO3−である。いくつかの実施形態では、陽イオン化合物は、以下の式の化合物からなる群から選択され:
(a)式(II)の化合物:

0031

0032

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;ZはCO2Aであり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;
(b)式(III)の化合物:

0033

0034

式中、R1、R2、R3、およびR4は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;および
(c)式(IV)の化合物:

0035

0036

式中、R1とR2は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択され;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンである。いくつかの実施形態では、式(I)、式(II)または式(III)の化合物のR1およびR2は、モルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環またはオキサジニウム環を形成する。いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は、表1で明記される双性イオン化合物から選択される。いくつかの実施形態では、陽イオン化合物は、表1で明記される陽イオン化合物から選択される。いくつかの実施形態では、製剤はさらに、ヌクレアーゼ阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、プリンは、アデニンである。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼ阻害剤は、アウリントリカルボン酸である。いくつかの実施形態では、組成物はさらに、抗生物質、プリン誘導体、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される薬剤を含む。いくつかの実施形態では、抗生物質は、リファンピシン、アクチノマイシンD、5−ヒドロキシ−1、4−ナフトキノン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、プリン誘導体は5−メルカプトプリンである。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は四級の分子内塩であり、より好ましくは、2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、アポトーシス阻害剤は、Apotosis Inhibitor(Calbiochem Cat #178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、また、pH緩衝液はMOPSである。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、アポトーシス阻害剤はApotosis Inhibitor(Calbiochem Cat#178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、また、pH緩衝液はMOPSである。特定の実施形態では、製剤は、pH緩衝液、ホスファターゼ阻害剤、プリン、陽イオン化合物、または双性イオン化合物;およびヌクレアーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、プリンはアデニンであり、双性イオン化合物は四級の分子内塩であり、ヌクレアーゼ阻害剤はアウリントリカルボン酸であり、また、pH緩衝液はMOPSである。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、プリンはアデニンであり、双性イオン化合物は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、ヌクレアーゼ阻害剤はアウリントリカルボン酸であり、また、pH緩衝液はMOPSである。いくつかの実施形態では、製剤はさらに、極性溶媒およびキレート化剤を含む。いくつかの実施形態では、製剤はさらに、ジメチルアセトアミドおよび三カリウムEDTAを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、表3で明記される製剤から選択される。いくつかの実施形態では、前述の製剤のうち任意のものと混合された、1つ以上の精製されたエキソソームを含む、実質的に安定して保存された1つ以上の精製されたエキソソームの組成物が提供される。

0037

いくつかの実施形態では、周囲温度において、血液サンプル中の、天然状態で1つ以上のエキソソームを実質的に安定して保存する方法が本明細書において開示され、該方法は:被験体から採取した血液のサンプルを、本明細書に記載の血液サンプル中の、天然状態での1つ以上のエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤と混合する工程を含み、ここで1つ以上のエキソソームは少なくとも3日間の室温での保存後に、天然状態で残存する。いくつかの実施形態では、被験体は動物である。いくつかの実施形態では、被験体は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、被験体はヒトである。

0038

いくつかの実施形態では、採血管内に収容された、表2および3で明記されるものを含む、本明細書に記載されたいずれか1つの製剤を含む製品が本明細書において記載される。いくつかの実施形態では、採血管は、真空採血管である。

0039

いくつかの実施形態では、製品のいずれか1つ、および添付文書を含むキットが本明細書において記載される。

0040

本発明は、周囲温度における血液サンプル中の、天然の、未変性の1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤、組成物、製品、キット、および方法に関する。本発明はまた、周囲温度における血液サンプル中の、1つ以上のエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤、組成物、製品、キット、および方法に関する。いくつかの実施形態では、製剤は、ポリペプチドおよび/または核酸分子の実質的に安定した保存を提供し、ここでポリペプチドおよび/または核酸分子の少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、またはさらに99%が、室温での保存の後に、汚染する細胞内の成分が実質的にない、天然の、未変性の状態で残存する。いくつかの実施形態では、製剤は、エキソソームの実質的に安定した保存を提供し、ここでエキソソームの少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、またはさらに99%は、室温での保存の後に安定している。

0041

いくつかの実施形態では、製剤は、天然のコンフォメーションを保持する、および機能的に活性であるポリペプチドの実質的に安定した保存を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載された組成物はまた、改善された定量化または診断分析のために、汚染する細胞内のDNAがない、循環フリーDNAなどの未変性の完全長の核酸分子のための実質的に安定した保存状態を提供する。
定義

0042

別段定義しない限り、本明細書中で使用される全ての技術的および科学的な用語は、本発明が属する当該技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において引用された特許、特許出願、および公報は全て、参照によってそれらの全体が組み込まれる。

0043

本明細書および添付の請求項で使用されるように、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈上明確に指示されない限り、複数の言及も含む。したがって、例えば「方法」への言及は、本開示等を読んだ当業者に明らかになるであろう本明細書において記載されたタイプの1つ以上の方法および/または工程などを含む。

0044

量、一時的な継続期間などのような測定可能な値について指すときの、本明細書において使用される「約」は、指定された値から±20%、または±10%、または±5%、または±1%の変動を包含するように意味し、そのような変動は開示された組成物に適しているか、または開示された方法を実行するために適している。

0045

本明細書に記載されるように、核酸分子は、別々のフラグメントの形態またはより大きな構造の成分のいずれかである、2つ以上の修飾された、および/または非修飾のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドポリマーを指す。核酸分子、オリゴヌクレオチド、およびポリヌクレオチドは、RNAまたはDNA(一本鎖または二本鎖のいずれか、コード化、相補性またはアンチセンス)、または、一本鎖または二本鎖の形態である1つを超えるヌクレオチドのRNA/DNAハイブリッド配列、PNA(ペプチド核酸)などのDNAアナログおよびそれらの任意の化学的修飾を含む。DNAは、一本鎖または二本鎖のDNA、cDNA、または任意の増幅技術で増幅されたDNAまたは任意のDNAポリマーであり得る。いくつかの実施形態では、核酸分子は循環フリーDNA(cfDNA)である。本明細書で使用されるように、cfDNAは被験体の血液中で循環し、細胞内に含まれていないDNAを指す。RNAは、mRNArRNAtRNA、siRNA、トータルRNA、核内低分子RNA(snRNA)、RNAi、マイクロRNA、ゲノムRNA、細胞または組織から分離されたRNA、リボザイム、または任意のRNAポリマーであり得る。いくつかの実施形態では、自然源から分離することができるものなどの、天然の核酸分子が包含されている。いくつかの実施形態では、核酸分子は自然源に由来した形態、フラグメント、および誘導体に加えて、天然の分子の少なくとも1つの特性が存在する限り、組み換えの形態および人工分子である。いくつかの実施形態では、核酸分子は生体サンプル中にあり、限定されないが、核酸およびそれらの誘導体(例えば、オリゴヌクレオチド、DNA、cDNA、PCR生成物、ゲノムDNA、プラスミド染色体人工染色体遺伝子導入ベクター、RNA、mRNA、tRNA、siRNA、miRNA、hnRNA、リボザイム、ゲノムRNA、ペプチド核酸(PNA)およびバクテリア人工染色体(BAC))などの、分析、診断、および/または製薬の目的に適用することができるものである。いくつかの実施形態では、生体サンプルは血液である。

0046

「精製されたポリペプチド」、または「精製された核酸分子」、または「精製されたエキソソーム」において使用されるように、用語「精製された」は、それぞれ、ポリペプチド、核酸分子、またはエキソソームの回収を指し、これは、不純物、例えばタンパク質、脂質または塩など細胞成分の除去に関して、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも98%、または少なくとも99%が、精製される。用語「実質的に精製された」は、一般に血液サンプルからの細胞タンパク質または反応不純物の大部分の分離を指し、その結果、分離された生体分子(核酸分子など)のその後の使用を妨げることが可能な化合物が除去される。

0047

本明細書に記載されているように、用語「ポリペプチド」は、アミノ酸の任意のポリマー鎖を指す。用語「ペプチド」、および「タンパク質」は、用語ポリペプチドと互換的に使用され、またアミノ酸のポリマー鎖を指す。用語「ポリペプチド」は、天然または人工のタンパク質タンパク質フラグメントおよび、タンパク質配列ポリペプチドアナログを包含する。ポリペプチドは単量体または重合体であり得る。もし文脈で別段矛盾しないならば、用語「ポリペプチド」は、フラグメントおよびその変異体(変異体のフラグメントを含む)を包含する。

0048

用語「分離されたタンパク質」または「分離されたポリペプチド」は、その起源(例えば細胞または生体サンプル)または派生の源によって、天然の状態で付随する、自然に関連した成分に関連しない、タンパク質またはポリペプチドである。したがって、化学的に合成されるポリペプチドは、その自然に関連した成分から「分離される」ことになる。タンパク質はまた、当該技術分野において周知なタンパク質精製技術を使用して、不純物、例えば核酸、脂質または塩など細胞成分の除去に関して少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも98%、または少なくとも99%を精製した分離によって、自然に関連した成分を実質的になくすことで、精製され得る、または実質的に精製され得る。

0049

<周囲温度における血液サンプル中の天然の、未変性の状態であるポリペプチド、核酸、またはエキソソームの安定化のための製剤および組成物>
本発明の1つの態様では、周囲温度における、血液サンプル中の未変性のコンフォメーションでの1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤および組成物が提供され、1つ以上のポリペプチドは、少なくとも3日間の周囲温度での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで安定化される。幾つかの実施形態では、周囲温度において、血液サンプル中の天然の、未変性のコンフォメーションでのポリペプチドの実質的な安定のための製剤および組成物が提供され、ここでポリペプチドの少なくとも80%は、少なくとも3日間の室温での保存後に、汚染する細胞内のポリペプチドが実質的にない、天然の、未変性のコンフォメーションで安定化される。いくつかの実施形態では、1つ以上のポリペプチドは、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の間の、室温での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。

0050

本明細書において使用されるような用語「周囲温度」は、一般的な室内温度を指す。いくつかの実施形態では、周囲温度は15℃から32℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は20℃から27℃である。

0051

特定の実施形態では、周囲温度における、血液サンプル中の1つ以上の天然の、未変性の状態の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤が本明細書において記載され、該製剤は以下を含む:pH緩衝液;非還元糖;三糖;および水溶性ポリマー、陽イオン化合物、双性イオン化合物、およびホスファターゼ阻害剤の少なくとも1つ。特定の実施形態では、周囲温度における、血液サンプル中の天然の、未変性の状態での1つ以上のポリペプチドおよび/または核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤が提供され、該製剤は、pH緩衝液;非イオン性デンプン;およびポリオール、ホスファターゼ阻害剤、およびアミノ酸の1つ以上を含み、ここで1つ以上のポリペプチドおよび/または核酸分子は、少なくとも3日間の室温での保存後に、天然の、未変性の状態で安定化される。特定の実施形態では、ポリオールは、グリコール、グリセロール、エリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール、マンニトール、ソルビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトールおよびイノシトールからなる群から選択され、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、アミノ酸はグリシンまたはサルコシンである。特定の実施形態では、ポリオールはグリセロールであり、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、アミノ酸はグリシンまたはサルコシンである。

0052

いくつかの実施形態では、周囲温度において、血液サンプル中の、天然の、未変性の状態で1つ以上の核酸分子を実質的に安定して保存するための製剤が提供され、ここで、1つ以上の核酸分子は、少なくとも3日間の室温での保存後に、汚染する細胞内の核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で残存する。いくつかの実施形態では、核酸分子の少なくとも80%は、少なくとも3日間の室温での保存後に、汚染する細胞内の核酸分子が実質的にない、天然の、未変性の状態で安定化される、周囲温度において、血液サンプル中の、天然の、未変性の状態で1つ以上の核酸分子を実質的に安定して保存するための製剤が提供される。他の実施形態では、1つ以上の核酸分子は、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の、室温での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。

0053

特定の実施形態において、製剤は以下を含む;pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物、陽イオン化合物またはそれらの組み合わせ;およびアポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤。特定の好ましい実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は四級の分子内塩、より好ましくは、2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、アポトーシス阻害剤は、Apotosis Inhibitor(Calbiochem Cat #178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、また、pH緩衝液はMOPSである。

0054

特定の他の実施形態では、周囲温度における、血液サンプル中の天然の、未変性の状態での1つ以上の核酸の実質的に安定した保存のための製剤は、:pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物、陽イオン化合物、またはそれらの組み合わせ;およびヌクレアーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、プリンはアデニンであり、双性イオン化合物は四級の分子内塩、より好ましくは2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、ヌクレアーゼ阻害剤はアウリントリカルボン酸であり、また、pH緩衝液はMOPSである。幾つかの実施形態では、製剤はさらに、以下のうち1つを含む:抗生物質、プリン誘導体、アポトーシス阻害剤、カスパーゼ阻害剤、またはそれらの組み合わせ。いくつかの実施形態では、製剤は、極性溶媒およびキレート化剤を含む。いくつかの実施形態では、製剤はさらに、ジメチルアセトアミドおよび三カリウムEDTAを含む。

0055

いくつかの実施形態では、血液サンプルが、核酸、ポリペプチド、またはエキソソーム、および安定化製剤と混合されて、全血の調製中において、実質的に安定した未変性の1つ以上の核酸、ポリペプチド、またはエキソソームがそれぞれ生成される、組成物が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、対応する安定化製剤と混合された、精製または実質的に精製された1つ以上の核酸分子、ポリペプチド、またはエキソソームを含む組成物が提供される。

0056

製剤試薬
A.pH緩衝液
特定の実施形態によれば、本明細書において記載された、周囲温度における血液サンプル中の、核酸分子、ポリペプチド、またはエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤および組成物は、1つ以上のpH緩衝液を含む。いくつかの実施形態では、pH緩衝液は、pH緩衝液が存在する水溶液のような溶液のpHの変化に抵抗する能力について当該技術分野で知られている、多くの化合物のいずれかである。安定した保存用の組成物に含めるための1つ以上の特定のpH緩衝液の選択は、本開示に基づいて、および当該技術分野における慣行によって行なわれ得、また、維持することが望ましいpH、安定化されるサンプルの性質、利用される溶剤の状態、使用される製剤の他の成分、および他の基準を含む様々な因子によって影響され得る。例えば、典型的に、pH緩衝液は、緩衝液の特徴であるプロトン解離定数(pKa)約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1.0のpH単位の範囲内のpHで利用される。

0057

pH緩衝液の非限定的な例は、クエン酸酒石酸リンゴ酸スルホサリチル酸スルホイソフタル酸シュウ酸ホウ酸塩CAPS(3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸)、CAPSO(3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸)、EPPS(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンプロパンスルホン酸)、HEES(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸)、MES(2−(N−モルフォリノ)エタンスルホン酸)、MOPS(3−(N−モルフォリノ)プロパンスルホン酸)、MOPSO(3−モルフォリノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、PIPES(1,4−ピペラジンジエタンスルホン酸)、TAPS(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−3−アミノプロパンスルホン酸)、TAPSO(2−ヒドロキシ−3−[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸)、TES(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−2−アミノエタンスルホン酸)、ビシン(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン)、トリシン(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン)、トリス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、およびビス−トリス(2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール)を含む。表2、または表3で明記される多くの製剤を含む、本明細書で熟考される特定の実施形態は、約4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、または9.0のpHを有する製剤を特徴とし得る。

0058

B.陽イオン化合物および双性イオン化合物
本明細書に記載される特定の実施形態では、双性イオン化合物は四級の分子内塩である。いくつかの実施形態では、核酸の実質的に安定した保存のための四級の分子内塩は、WO 2012/018638に開示されたものである。

0059

いくつかの実施形態では、双性イオン化合物は式(I)の化合物であり:

0060

0061

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;および、ZはCO2−、SO3−、またはOPO3−である。いくつかの実施形態では、R1およびR2はモルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環、またはオキサジニウム環を形成する。

0062

いくつかの実施形態では、陽イオン化合物は、以下の式の化合物からなる群から選択され:
(a)式(II)の化合物:

0063

0064

式中、R1、R2、およびR3は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;ZはCO2Aであり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;
(b)式(III)の化合物:

0065

0066

式中、R1、R2、R3、およびR4は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択される、またはR1およびR2は随意に環を形成し、YはCH2、CH(A)、CH(A)−CH(A)、CH(A)−CH(A)−CH(A)であり、ここで、Aは非置換または置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、または20の自然発生のアミノ酸の1つにおいて典型的に発見される任意の側鎖であり;およびXは薬学的に許容可能な陰イオンであり;および
(c)式(IV)の化合物:

0067

0068

式中、R1とR2は、非置換または置換のアルキル、非置換または置換のアリール、非置換または置換のアリールアルキルから独立して選択され;および、Xは薬学的に許容可能な陰イオンである。いくつかの実施形態では、式(II)または式(III)の化合物のR1およびR2は、モルフォリノ環、ピロリジニウム環、ピペリジニウム環またはオキサジニウム環を形成する。

0069

「アルキル」基は、脂肪族炭化水素基を指す。アルキル部分は、「飽和したアルキル」基を含み、これは、それがアルケンまたはアルキンの部分を含まないことを意味する。アルキル部分はまた、「不飽和のアルキル」部分を含み、これは、それが少なくとも1つのアルケンまたはアルキン部分を含むことを意味する。「アルケン」部分は、少なくとも1つの炭素炭素二重結合を有する基を指し、「アルキン」部分は、少なくとも1つの炭素炭素三重結合を有する基を指す。アルキル部分は、飽和または不飽和であっても、分枝鎖、直鎖、または環式の部分を含む。構造によって、アルキル基は、モノラジカルまたはジラジカル(つまり、アルキレン基)を含み、1乃至6の炭素原子を有している「低級アルキル」である。本明細書で使用されるように、C1−Cxは、C1−C2、C1−C3...C1−Cxを含む。「アルキル」部分は、随意に、1乃至10の炭素原子を有する(それが本明細書で出現するときは常に、「1乃至10」などの数の範囲は、与えられた範囲内の各整数を指し;例えば、「1乃至10の炭素原子」は、アルキル基が、1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子などから、最大10の炭素原子までを有する部分から選択されることを意味するが、本定義はまた、数の範囲が指定されていない用語「アルキル」の出現も包含する)。本明細書で記載される化合物のアルキル基は、「C1−C4アルキル」または類似した名称として指定されてもよい。ほんの一例として、「C1−C4アルキル」は、アルキル鎖に1乃至4の炭素原子があることを示し、即ち、アルキル鎖は、メチル、エチル、プロピルイソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから選択される。したがって、C1−C4アルキルは、C1−C2アルキルおよびC1−C3アルキルを含む。アルキル基は、随意に、置換されるか又は非置換である。典型的なアルキル基は、全く限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル第三級ブチル、ペンチル、ヘキシルエテニルプロペニルブテニルシクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシル、などを含む。

0070

本明細書に使用されるように、用語「環」は、共有結合的に閉じた構造を指す。環は、例えば、炭素環(例えば、アリールおよびシクロアルキル)、複素環(例えば、ヘテロアリールおよび非芳香族複素環)、芳香族(例えば、アリールおよびヘテロアリール)、および非芳香族(例えば、シクロアルキルおよび非芳香族複素環)を含む。環は、随意に置換され得る。環は、単環式または多環式であり得る。

0071

単独で又は「アリールアルキル」、「アリールアルコキシ」、または「アリールオキシアルキル」でのようにより大きな部分の一部として使用される用語「アリール」は、少なくとも1つの環が芳香族である縮合環を含む、単環式、二環式、または三環式の炭素環系を指す。用語「アリール」は、用語「アリール環」と交換可能に使用されてもよい。一実施形態では、アリールは、6−12の炭素原子を有している基を含む。別の実施形態では、アリールは、6−10の炭素原子を有している基を含む。アリール基の例として、フェニルナフチルアントラシルフェナントレニルナフタセニル(naphthacenyl)、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニル、1H−インデニル、2,3−ジヒドロ−1H−インデニルなどが挙げられる。特定のアリールはフェニルである。別の実施形態では、アリールは、インダニル、ナフチル、およびテトラヒドロナフチルを含み、ここで、ラジカルまたは結合点は、芳香族環上にある。

0072

用語「随意に置換された」または「置換された」は、参照の基が、一置換及び二置換のアミノ基を含む、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオアリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホンアリールスルホンシアノ、ハロアシル、ニトロ、ハロアルキルフルオロアルキル、アミノ、およびそれらの保護誘導体から個々に及び独立して選択される、1以上の追加の基と置換され得ることを意味する。
一例として、随意の置換基は、LsRsであってもよく、ここで、各Lsは、単結合、−O−、−C(=O)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−NH−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、S(=O)2NH−、−NHS(=O)2、−OC(O)NH、−NHC(O)O−、−(置換または非置換のC1−C6アルキル)、または−(置換または非置換のC2−C6アルケニル)から独立して選択され;各Rsは、H、置換または非置換のC1−C4アルキル、置換または非置換のC3−C6シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアルキルから独立して選択される。

0073

表2または表3で明記される製造を含む、本明細書で記載される製剤の特定の他の実施形態において、陽イオン化合物または双性イオン化合物は、表1の典型的な化合物の1つから選択される。

0074

0075

0076

表2に明記される製剤を含む、1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための特定の実施形態において、双性イオン化合物は、四級の分子内塩である。特定の実施形態では、四級の分子内塩は、約1.0 −100mg/mL、1.0−50mg/mL、または10.0−50mg/mLの濃度で、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アンモニウム−プロピオン酸塩またはN−エチル−ピペリジニウム−4−ブチルスルホン酸塩である。表3に明記される製剤を含む、1つ以上の核酸分子の実質的に安定した保存のための特定の実施形態において、四級の分子内塩は、2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩である。

0077

C.非還元糖
また、本明細書で記載されるように、幾つかの実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の天然コンフォメーションにおける1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための、組成物中に少なくとも1つの非還元糖を含む製剤がある。非還元糖は、官能性のアルデヒド基を欠く炭水化物分子である。典型的な非還元糖は、スクロースおよびトレハロースを含む。幾つかの実施形態では、非還元糖は、トレハロースであり、約1.0−50mM、または約10.0−30mM、または約25mMの濃度で存在している。天然コンフォメーションでの1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための幾つかの実施形態において、非還元糖は、約1.0−50mM、約1.0−30mM、または約10mMの濃度で存在するスクロースである。

0078

D.三糖
本明細書で記載されるように、特定の実施形態では、製剤は、周囲温度での全血サンプル中の天然コンフォメーションにおける1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤または組成物に少なくとも1つの三糖を含む。三糖は、それらと結合するグリコシド結合を有する3つの単糖モノマーから成るオリゴ糖である。グリコシド結合は、構成単糖上のヒドロキシル基間で形成され得、異なる結合の組み合わせ(位置化学)および立体化学アルファ−またはベータ−)は、結果として、異なる化学的および物理的な特性を備えたジアステレオ異性体である三糖をもたらす。安定した保存のための組成物に含めるための1つ以上の特定の三糖の選択は、本開示に基づいて及び当該技術分野の慣例に従って行われてよく、他の製剤成分を含む様々な因の影響を受け得る。典型的な三糖は、限定されないが、マルトトリオース、イソマルトトリオース、ラフィノース、メレチトース、およびニゲロトリオースを含む。表2に明記される製剤を含む、ポリペプチドを安定させるための特定の実施形態では、三糖は、メレチトースである。幾つかの実施形態では、メレチトースは、約1%−20%、または約5.0−15%の濃度で存在する。

0079

E.ポリオール
また、本明細書で記載されるように、特定の実施形態は、周囲温度での全血サンプル中の天然コンフォメーションにおける1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための組成物中に少なくとも1つのポリオールを含む。ポリオールは、2つ以上のヒドロキシル基を含んでいる多価アルコールでさり、一般式H(CHOH)nHを有し、式中、nは、2から7までで選択される整数である。ポリオールは、鎖長が異なり、5または6の炭素鎖を有しているほとんどのポリオールは、ペントース(5の炭素糖)およびヘキソース(6の炭素糖)に由来しているが、より短い炭素鎖ポリオールおよびより長い炭素鎖ポリオールも存在する。典型的なポリオールは、限定されないが、グリコール、グリセロール、エリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、アドニトール、マンニトール、ソルビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトールおよびイノシトールを含む。実質的に安定した保存のための組成物に含めるための1つ以上の特定のポリオールの選択は、本開示に基づいて及び当該技術分野の慣例に従って行われてよく、他の製剤成分を含む様々な因の影響を受け得る。特定の実施形態では、表2の製剤を含む、製剤中に存在するポリオールは、ペントースポリオールであり、20−100mM、または約25−75mMの間の濃度で存在する。特定の実施形態では、表2の製剤を含む、製剤中に存在するポリオールは、アドニトールであり、20−100mM、または約25−75mMの間の濃度で存在する。

0080

F.水溶性ポリマー
本明細書で記載されるように、特定の実施形態は、周囲温度での全血サンプル中の天然コンフォメーションにおける1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤および組成物中に少なくとも1つの水溶性ポリマーを含む。そのような水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコールを含む。本開示から、当業者が、安定した保存のための製剤および組成物において使用するための他の水溶性ポリマーを選択してもよく、これは、利用される組成物の他の成分、保存されている特定の生体サンプル、核酸分子またはポリペプチド分子、あるいはその両方が回収されることが望まれるかどうか、および他の因子に基づいて様々であり得ることが理解される。限定されないが、表2に示される製剤を含む、特定の実施形態は、約0.1乃至10%(vol/vol)、約0.1乃至5%(vol/vol)、または1.0%(vol/vol)の濃度(容積測定基準、つまり、vol/volで)の水溶性ポリマーの包含を熟考する。特定の実施形態では、水溶性ポリマーは、約30−70,000ダルトン分子量範囲を有する及び約87−90%が加水分解した、ポリビニルアルコールである。

0081

G.ホスファターゼ阻害剤
周囲温度での血液サンプル中の未変性状態の1つ以上の核酸分子またはポリペプチドの実質的に安定した保存のための本明細書で記載される製剤は、特定の実施形態において、ホスファターゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は、ホスファターゼセリントレオニンクラスの阻害剤である。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は、2−グリセロールリン酸である。ポリペプチドを安定化させるために、濃度は、約1.0−100mM、約25−75mM、または約50mMであり;核酸分子については、濃度は、約1.0−200mM、約25−150mM、または約125mMであり;およびエキソソームについては、濃度は、約1.0−200mM、約25−150mM、または約125mMである。

0082

H.非イオン性デンプン
特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の未変性のコンフォメーションにおける1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤は、特定の実施形態において、非イオン性デンプンを含む。特定の実施形態では、非イオン性デンプンは、ヒドロキシエチルデンプン(HES)である。ヒドロキシエチルデンプンは、B. Braun Medical Inc.による商品名HESPANの下で最も頻繁に使用される容積増量剤の1つである。特定の実施形態では、HESは、約1.0−10%、約1.0−5.0%、または約1.0−2.0%の濃度で存在する。

0083

I.キレート化剤
キレート化剤またはキレート剤は、特定の実施形態によると、血液サンプル中の未変性状態の1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子の実質的に安定した保存のための本明細書に記載される製剤および組成物に含まれており、金属陽イオン反応性と複合する及びそれを妨げるそれらの能力のための当該技術分野に精通した当業者に知られている。典型的なキレート化剤は、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸(CDTA)、1,2−ビス(2−アミノフェノキシエタン−N,N,N’,N’−四酢酸(BAPTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラ酢酸DOTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸グルコン酸ナトリウム、およびニトリロ三酢酸NTA)を含む。幾つかの実施形態では、キレート化剤は、ジナトリウムまたは三カリウムEDTAであり、約1.0−100mM、約10−90mM、または約70mMの濃度で存在する。

0084

J.ヌクレアーゼ阻害剤
特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上の未変性の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤は、ヌクレアーゼ阻害剤を含む。ヌクレアーゼ阻害剤は当業者に周知である。幾つかの実施形態では、そのようなヌクレアーゼ阻害剤は、本発明の、表3の製剤を含む製剤、組成物および方法に使用される。幾つかの実施形態では、ヌクレアーゼ阻害剤は、アウリントリカルボン酸である。

0085

K.プリンおよびプリン誘導体
プリンまたはプリン誘導体は、特定の実施形態によると、血液サンプル中の核酸分子の実質的に安定した保存のための本明細書に記載される組成物に含まれている。幾つかの実施形態では、プリンは、アデニン、グアニン、またはその組み合わせである。幾つかの実施形態では、プリンは、プリン誘導体である。幾つかの実施形態では、プリン誘導体は、2−メルカプトプリンである。

0086

L.抗生物質
特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上の未変性の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤は、抗生物質を含む。抗生物質は当業者に周知である。幾つかの実施形態では、そのような抗生物質は、本発明の製剤、組成物および方法に使用される。幾つかの実施形態では、抗生物質は、リファンピシン、アクチノマイシンD、5−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、またはそれらの組み合わせである。

0087

M.極性溶媒
特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上の未変性の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤は、極性溶媒を含む。幾つかの実施形態では、極性溶媒は、ジメチルアセトアミドである。幾つかの実施形態では、極性溶媒は、25%の濃度で存在する。幾つかの実施形態では、極性溶媒は、ジメチルアセトアミドである且つ、25%の濃度で存在する。

0088

<周囲温度で血液サンプル中の未変性の、天然ポリペプチド、核酸分子、またはエキソソームを安定化させる製剤>
本明細書には、幾つかの実施形態にいて、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上の未変性のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤が記載され、該製剤は、pH緩衝液;非還元糖;三糖;および水溶性ポリマー、双性イオン化合物、陽イオン化合物またはホスファターゼ阻害剤の少なくとも1つを含み、ここで、1つ以上のポリペプチド及び/又は核酸分子は、少なくとも3日の期間の間の室温での保存後に、天然の、未変性状態で残存する。他の実施形態では、1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子は、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の期間の間の室温での保存後に、汚染する細胞内ポリペプチドが実質的にない、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。

0089

特定の実施形態では、二糖はスクロースであり、三糖は、マルトトリオース、イソマルトトリオース、ラフィノース、メレチトース、およびニゲロトリオースから成る群から選択され、より好ましくはメレチトースである。さらに別の好ましい実施形態では、水溶性ポリマーはポリビニルアルコールであり、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は、第四級アミン、好ましくは、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アンモニウム−プロピオン酸塩またはN−エチル−ピペリジニウム−4−ブチルスルホン酸塩である。

0090

特定の好ましい実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の未変性のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤は、表2から選択される。

0091

0092

他の態様では、周囲温度での血液サンプル中の天然の未変性状態の1つ以上の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤が提供され、ここで、1つ以上の核酸分子は、少なくとも3日の期間の間の室温での保存後に、細胞内の核酸が実質的にない天然の未変性状態で安定化される。特定の実施形態では、製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物、陽イオン化合物、またはその組み合わせ;およびアポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は四級の分子内塩であり、アポトーシス阻害剤はApoptosis Inhibitor(Calbiochem Cat #178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、およびpH緩衝液はMOPSである。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ酢酸塩であり、アポトーシス阻害剤はApoptosis Inhibitor(Calbiochem Cat #178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、およびpH緩衝液はMOPSである。他の実施形態では、1つ以上の核酸分子は、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の期間の間の室温での保存後に、細胞内核酸が実質的にない、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。

0093

特定の他の実施形態では、製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物、陽イオン化合物、またはその組み合わせ;およびヌクレアーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、プリンはアデニンであり、双性イオン化合物は四級の分子内塩、より好ましくは、2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、ヌクレアーゼ阻害剤はアウリントリカルボン酸であり、およびpH緩衝液はMOPSである。他の実施形態では、製剤は、以下の1つをさらに含んでよい:抗生物質、プリン誘導体、アポトーシス阻害剤、またはカスパーゼ阻害剤。幾つかの実施形態では、製剤は、極性溶媒およびキレート化剤をさらに含む。幾つかの実施形態では、製剤は、ジメチルアセトアミドおよび三カリウムEDTAを含む。

0094

特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の未変性の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤は、表3から選択される。

0095

0096

他の態様では、少なくとも3日の期間の間の周囲温度での血液サンプル中の天然状態の1以上エキソソームの実質的に安定した保存のための製剤が提供される。特定の実施形態では、製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物、陽イオン化合物、またはその組み合わせ;およびアポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は四級の分子内塩であり、アポトーシス阻害剤はApoptosis Inhibitor(Calbiochem Cat #178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、およびpH緩衝液はMOPSである。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、双性イオン化合物は2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ酢酸塩であり、アポトーシス阻害剤はApoptosis Inhibitor(Calbiochem Cat #178488)であり、カスパーゼ阻害剤はQ−VD−OPHであり、およびpH緩衝液はMOPSである。他の実施形態では、エキソソームは、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の期間の間の室温での保存後に、天然状態で残存する。特定の実施形態では、製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物または陽イオン化合物;およびヌクレアーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、ホスファターゼ阻害剤は2−グリセロールリン酸であり、プリンはアデニンであり、双性イオン化合物は四級の分子内塩、より好ましくは、2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)(メチル)アンモニオ)酢酸塩であり、ヌクレアーゼ阻害剤はアウリントリカルボン酸であり、およびpH緩衝液はMOPSである。他の実施形態では、製剤は、以下の1つをさらに含んでよい:抗生物質およびプリン誘導体。幾つかの実施形態では、製剤は、極性溶媒およびキレート化剤をさらに含む。幾つかの実施形態では、製剤は、ジメチルアセトアミドおよび三カリウムEDTAを含む。

0097

特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中のエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤は、表3から選択される。

0098

<周囲温度で未変性の核酸分子およびポリペプチドを安定化させるための製剤を調製する方法>
本発明の製剤は、市販の試薬および当業者に周知の方法を使用して調製され得る。幾つかの実施形態では、製剤は、製剤試薬の濃縮した保存溶液(例えば、2X、5X、10X、20Xなど)として調製され、適切な濃度で血液サンプルと混合される。幾つかの実施形態では、血液サンプルは、等しい量(1:1)で製剤ストック(formulation stock)と混合される。

0099

<精製された核酸分子およびポリペプチド>
幾つかの実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の実質的に安定した1つ以上のポリペプチド及び/又は核酸分子は、当業者によって慣例的に利用される周知の従来の方法を使用してさらに精製される。血液から核酸分子およびポリペプチドを精製するための装置、キットおよび方法は周知である。例えば、実質的に安定したポリペプチドおよび核酸は、幾つかの実施形態において、親和性クロマトグラフィーゲル電気泳動法などによって精製される。幾つかの実施形態では、精製された1つ以上のポリペプチドまたは核酸分子は、続いて、分析前に長期間の間、本明細書に記載される製剤に保存される。

0100

<製品>
特定の実施形態では、製品が提供され、その中で、表2または3に明記される製剤を含む、本明細書に記載される製剤の1つが、適切な採血管、容器または器内に含まれている。幾つかの実施形態では、これらの製品は、採血時に1つ以上の血液成分を安定化させることによって、1つ以上の血液成分の実質的に安定した保存のために使用される。特定の実施形態では、採血管は、予め決められた量の全血を取り出すために大気圧未満を有する真空血液チューブである。幾つかの実施形態では、これらの製品は、本明細書に記載されるキットおよび方法に使用される。

0101

<キット>
本発明の特定の態様では、本発明の製剤を含む製品のいずれか1つおよび添付文書を含むキットが提供される。幾つかの実施形態では、キットの構成要素は、区画されたプラスチックエンクロージャなどの、容器中に供給される。幾つかの実施形態では、容器は、密封カバーを有し、それによって、キットの中身を、使用前に保存のために殺菌且つ密封することができる。

0102

<血液成分の実質的に安定した保存のための方法>
本発明の別の態様では、天然の、未変性のコンフォメーションまたは状態の血液サンプル中の1つ以上のポリペプチド、核酸分子、またはエキソソームの実質的に安定した保存のための方法が提供される。

0103

特定の実施形態では、該方法は、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤と血液サンプルを混合する工程を含み、ここで、1つ以上のポリペプチドは、少なくとも3日の期間の間の室温での保存後に、天然の、未変性状態で安定化される。幾つかの実施形態では、ポリペプチドの少なくとも80%は、少なくとも3日の期間の間、天然の未変性状態で残存する。特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上の未変性のポリペプチドの実質的に安定した保存のための製剤は、pH緩衝液;非還元糖;三糖;および水溶性ポリマー、双性イオン化合物、陽イオン化合物、またはホスファターゼ阻害剤の少なくとも1つ以上を含む。特定の実施形態では、製剤は、表2に明記される製剤の1つである。該方法の幾つかの実施形態では、1つ以上のポリペプチドは、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の期間の間、室温での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。

0104

幾つかの実施形態では、該方法は、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤と血液サンプルを混合する工程を含み、ここで、1つ以上の核酸分子は、少なくとも3日の期間の間の室温での保存の後に、汚染する細胞内核酸が実質的にない、天然の、未変性の状態で安定化される。幾つかの実施形態では、核酸の少なくとも80%は、少なくとも3日の期間の間、天然の未変性状態で残存する。特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の1つ以上の未変性の核酸分子の実質的に安定した保存のための製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物、陽イオン化合物、またはその組み合わせ;およびアポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物または陽イオン化合物;およびヌクレアーゼ阻害剤を含む。幾つかの実施形態では、製剤はさらに、極性溶媒およびキレート化剤を含む。幾つかの実施形態では、製剤は、ジメチルアセトアミドおよび三カリウムEDTAをさらに含む。特定の実施形態では、製剤は、表3に明記される製剤の1つである。該方法の幾つかの実施形態では、1つ以上の核酸分子は、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の期間の間の室温での保存後に、天然の、未変性のコンフォメーションで残存する。

0105

幾つかの実施形態では、該方法は、周囲温度での血液サンプル中の1以上のエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤と血液サンプルを混合する工程を含み、ここで、1以上のエキソソームは、周囲温度で少なくとも3日の期間の間、安定化される。幾つかの実施形態では、エキソソームの少なくとも80%は、少なくとも3日の期間の間、安定化される。特定の実施形態では、周囲温度での血液サンプル中の1以上のエキソソームの実質的に安定した保存のための製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物、陽イオン化合物、またはその組み合わせ;およびアポトーシス阻害剤またはカスパーゼ阻害剤を含む。特定の実施形態では、製剤は、pH緩衝液;ホスファターゼ阻害剤;プリン;双性イオン化合物または陽イオン化合物;およびヌクレアーゼ阻害剤を含む。幾つかの実施形態において、製剤はさらに、極性溶媒およびキレート化剤を含む。幾つかの実施形態では、製剤は、ジメチルアセトアミドおよび三カリウムEDTAをさらに含む。特定の実施形態では、製剤は、表3に明記される製剤の1つである。該方法の幾つかの実施形態では、1以上のエキソソームは、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、または少なくとも18日の期間の間の室温での保存後に安定化される。

0106

採血管、バッグ、容器および器は、当該芸術分野で周知であり、数十年医師によって利用されてきた。血液は、静脈穿刺または指先穿刺などの、当業者によって一般に利用される方法または装置を使用して採取されてよい。血液が静脈穿刺によって採取される場合、本発明の製剤は、血液サンプルが被験体から得られた時に採血管、例えば、真空管(VACUTAINERの採血管、Becton DickensonまたはVACUETTE、Greiner)の内部で位置付けされ得るか、または既に得られた全血サンプルに、それが取り出された直後またはすぐ後に加えられ得る。

0107

本明細書で記載されるような方法は、本明細書で開示される製品およびキットを使用し得る。

0108

以下の実施例は、例示によって示され、限定するものではない。

0109

<実施例1.周囲温度での少なくとも9日の期間の間のヒト血液サンプル中の機能的に活性なポリペプチドの安定化>
本実施例は、周囲温度での少なくとも9日の期間の間の血液サンプル中の天然の、未変性のコンフォメーションでの天然の、機能的に活性なポリペプチドの実質的に安定した保存を調製するために明記される製剤を含む、本発明の製剤を実証した。

0110

周囲温度で複数のポリペプチドを安定化させる、表2に明記される典型的な製剤A−Gの能力(例えば、29のサイトカインおよびケモカインの調査)を、製造業者の指示に従って、Luminex CorpからのMillipexMAPHumanのサイトカイン/ケモカインのパネルHCYTOMAG−60K−PX29のキットを使用して検査した。

0111

簡潔には、ヒト全血サンプルをドナーから採取し、血液を分画し(fractionated)、血漿層を分析した。血漿の75または135(表2中の9:1のサンプル)マイクロリットル分割量を、1.7mLのマイクロチューブに加え、そこに、29の異なるサイトカインの溶液を加えて、400pg/mLの内部標準でサンプルをスパイクし(spike)、容積を150マイクロリットルに調節した。血漿(アッセイの日に新鮮)がない状態(−80℃で保存された)またはある状態で内部標準を含んでいる対照サンプルを、試験サンプルと同時に調製且つ処理した。さらに、16、80、400、2,000、および10,000 pg/mLを使用して、標準曲線を準備し、アッセイの直線性を確かなものとし、結合したサイトカインおよびケモカインの濃度の適切な定量化を助けた。

0112

対照サンプルおよび試験サンプルを室温で置き、25マイクロリットルの分割量を、0日目、3日目および6日目に除去した。0日目および3日目に、サンプルを−80℃で保存し、6日目に処理した。各25mLの分割量に、25マイクロリットルの各々のアッセイ緩衝液を加え、その後、サイトカイン/ケモカインのパネルの各メンバーに向けられた29の抗体のうちの1つでコーティングされた、25マイクロリットルの量のヒトのサイトカイン/ケモカインの抗体が固定化された磁気ビーズを加えた。抗体は、未変性のサイトカインおよびケモカインのポリペプチドのみを認識し、変性したポリペプチドは、ビーズに結合しない。混合物を、振盪させながら4℃で一晩インキュベートした。96ウェルプレートを、結合した磁気ビーズを隔離するために磁石に対して置き、上清を除去し、ビーズを、洗浄緩衝液で2回洗浄した。

0113

洗浄したビーズに、検出抗体(Detection Antibody)溶液の25マイクロリットルの分割量を、各サンプルに加え、室温で1時間インキュベートした。ストレプトアビジンフィコエリトリン溶液の25マイクロリットルの分割量を加え、サンプルを30分間室温で保存した。ビーズを隔離するために、磁石を96ウェルのプレートの隣りに置き、上清を除去し、サンプルを、2回洗浄し、150マイクロリットルの洗浄緩衝液中で再懸濁した。

0114

血漿サンプルからの結合したサイトカイン/ケモカインの量を、製造業者の指示に従って、Luminex Bio−Tek ELx405の機器を使用して判定し、各サンプルに対する未変性のサイトカインおよびケモカインの29のメンバーの各々の量を計算した。サイトカインのサブセットに対する結果を表4に示す。

0115

0116

<実施例2.周囲温度での少なくとも8日の期間の間のヒト血液サンプル中の遊離核酸を循環させる安定化>
本実施例は、周囲温度で少なくとも8日の期間の間、溶解された血液細胞から細胞内核酸からの相当程度の汚染を防ぎながら、血液サンプル中の天然の、未変性状態の核酸分子の実質的に安定した保存を調製するための、表3に明記される製剤を含む、本発明の製剤を実証した。

0117

血液サンプル中の汚染する細胞内核酸が実質的にない複数の循環する遊離核酸を安定化させる、表3に明記される典型的な製剤1−10の能力を、2つの別々の試験で検査した。簡潔には、1.0mLの製剤を、各製剤に対して3本の5mLのEppendorfのチューブに入れた。室温および4℃での保護されていないチューブは、製剤を受けなかった。新鮮なヒトの全血を、健全なドナーから採取した。血液を、プールし、混合し、その後、各チューブへと4.0mLの分割量にした。10本のチューブに血液を充填した後、チューブを閉め、より多くのチューブに血液を加える前に、10回反転によって混合した。血液を、チューブの次のセットに加える前に再び混合した。すべてのチューブが充填され、混合されると、時刻ゼロの(time zero)チューブを、10分間3000rpmで回させた。血漿の2回の1.25mLの分割量を、白血球および赤血球を妨害することなく除去し、個々の1.5mLのEppendorfのマイクロチューブに移し、4℃で10分間16,000gで回転させた。NPの室温での時刻ゼロの血液を、1mLの1XPBSpH7.4を加えることによって調製した。上に記載されるように、チューブを、10回反転によって混合し、その後、血漿を調製した。試験される各製剤に対する2回の1mLの無細胞血漿の分割量を、Roche Molecular SystemsからのRoche MagNA Pure Compact Instrument上のMagNA Pure Compact Nucleic Acid Isolation Kit 1, Large Volume(Roche Cat# 03 730 972 001)を使用して、抽出した。核酸を、100μLの溶出緩衝液中で溶出した。上に記載されるように、4日目のサンプルを調製するまで、時刻ゼロのサンプルを、4℃で保持した。各サンプルから抽出されたDNAを、Qiagen(Cat# PPH05666E−200)およびBio−Rad iQ SYBR Green Supermix(Cat# 170−8882)からの1セットの18srRNAのプライマーを使用して、Bio−Rad CFX96 Real Time System (C1000 Touch Thermal Cycler)上のqPCRによって分析した。5μLの各サンプルを使用し、以下のプロットを作成した。さらに、1:10希釈の単離DNAを調製し、また、5μLの希釈液をqPCRによって増幅した。

0118

0119

0120

表5および6に示されるように、ヒト血液に表3の典型的な製剤を加えることによって、結果として、汚染する細胞内DNAが実質的にないままである、循環する遊離核酸の回収がもたらされた。0日目に、試験サンプル中に存在する循環する遊離核酸の量は、制御および他の試験サンプルと本質的に同一であったが、8日目に、4℃または室温で保存された血液は、溶解された血液細胞から汚染する細胞内核酸からのこれらのサンプル中で増加した収率によって示される、循環する遊離核酸のレベルの著しい増加を示した。対照的に、製剤1−10は、8日目にわずかな増加を示しただけで細胞内核酸が実質的にない循環する遊離核酸を維持し、これらの製剤はすべて、4℃で8日間保存された保護されていないサンプルと同じように又はそれより好適に実行された。

0121

文脈が特段必要としない限り、本発明の明細書および請求項の全体にわたって、用語「含む(comprise)」に加えて、「含む(including)」、「含む(containing)」、または「特徴とする(characterized by)」と交換可能に使用される、「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などの変形は、包括的なものであるか、オープンエンド言語であり、追加の、列挙されていない要素または方法の工程を除外しない。「から成る(consisting of)」は、請求項に明示されていないあらゆる要素、工程、または成分を除外する。句「から本質的に成る(consisting essentially of)」は、請求項の範囲を、明示された物質または工程、および請求された本発明の基礎となる且つ新規な特徴に実質的に影響しないものに制限する。本開示は、これらの句の各々の範囲に対応する本発明の組成物および方法の実施形態を熟考する。したがって、列挙された要素または工程を含む組成物または方法は、該組成物または方法がこれらの要素または工程から本質的に成る特定の実施形態を熟考する。

0122

本明細書全体にわたる「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(a embodiment)」、または「一態様」への参照は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な箇所での句「一実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされてもよい。

0123

上に記載される様々な実施形態は、さらなる実施形態を提供するために組み合わされ得る。これら及び他の変化が、上述の記載に照らして実施形態に対して行われ得る。一般に、以下の請求項において、使用される用語は、請求項を、明細書および請求項に開示される具体的な実施形態に制限するように解釈されるべきでないが、そのような請求項が与えられる同等物全範囲とともに考えられ得る実施形態をすべて含むように解釈されるべきである。したがって、請求項は、本開示によって限定されない。

実施例

0124

前述から、本発明の具体的な実施形態が、例示目的のために本明細書に記載されているが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、様々な修正がなされ得ることが認識される。したがって、本発明は、請求項によるものを除いて限定されない。

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