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技術 常温保存可能なフィリングされたスポンジタイプのベーカリー製品の製造方法

出願人 バリラジー.イーアール.フラテッリエス.ピー.エー.
発明者 ブッティーニ、ロベルトフェラーリ、コラルドドゥロッソ、アレシオ
出願日 2015年3月30日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-567753
公開日 2017年7月13日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2017-518745
状態 特許登録済
技術分野 ベイカリー製品及びその製造方法 菓子
主要キーワード 半完成製品 ベーキングオーブン 金属モールド ベーキングプロセス エアチャンバー 飽和スチーム 回転ノズル グルテンフリー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題・解決手段

化学的膨張させたケーキからなるケーシングとケーシングの内側のフィリングとを有する、包装された常温保存可能なスポンジタイプのベーカリー製品の製造方法を記載する。当該方法は以下の工程を含む:(a)糖、穀物粉動物性及び/又は植物性油脂、少なくとも1種の膨脹剤澱粉、並びに卵製品を含み、所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む第1の混合物バッターを調製する工程;(b)第1のバッターを乳化してベーキング表面上に付与する工程;(c)第1のバッターを予備スチームベーキングして、半ベーキングされた混合物の層を形成する工程;(d)半ベーキングされた混合物の層に凹形を付与するベーキングモールド中に配置された工程(c)の半ベーキングされた混合物の層の内側にフィリングを付与することにより、開放し且つフィリングされた半完成製品を得る工程;(e)糖、穀物粉、植物性及び/又は動物性脂油、少なくとも1種の膨脹剤、澱粉、卵製品、並びに所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む第2の混合物バッターを調製する工程;(f)工程(e)で得られた第2のバッターを乳化して工程(d)の開放し且つフィリングされた半完成製品上に付与することにより、被覆且つフィリングされた半完成製品を得る工程;(g)工程(f)で得られた被覆された半完成製品をスチームベーキングして、ケーキケーシングと内部フィリングとを含むベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を形成する工程;(h)得られたベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を冷却する工程;(i)ベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を包装する工程。本発明の方法に従って得られるベーキングベーカリー製品についても記載する。

概要

背景

フィリングを有するスナックタイプの包装された甘いスポンジタイプのベーカリー製品が当該技術分野で公知である。これらは通常、バニラベース若しくはココアベース等の含水(hydrated)フィリングクリーム又はジャムを伴うスポンジケーキ又はブリオッシュタイプベーキングされた混合物(又はケーキ(cake))でできている。

このタイプの製品は、昔から商業的に広く普及しており、そのため、多様な形態で入手可能である。実際、これは、食間のスナックのための実用的で美味な解決法である。場合によっては、これは、フィリングでコーティングされたスポンジケーキ自体が巻き上げられた円柱形の製品である。別の場合には、フィリングは、(サンドイッチのように)スポンジケーキの2つの層の間に配置される。更に別の場合には、フィリングはケーキの内側にのみ置かれ、外側から見えない。

この後者のタイプの製品の製造方法は通常、従来通りにベーキングされた混合物でできた半完成製品中へのフィリングの注入を含む。

別の方法では、混合物(例えばスポンジケーキ用)の一部をモールド中に配置すること、モールドの中央且つ生の混合物の上にフィリングを配置すること、及び最後に更なるスポンジケーキ混合物でその全体を被覆(cover)することからなる。その後、この調製物を、そのベーキングに必要な時間、従来のオーブンでベーキングする。

この解決法はより複雑であるが、ベーキングされた半完成製品中へのフィリングの注入と比べて、より高品質完成製品を得ることができるので、産業的に好ましいものであり得る。

注入されたフィリングを有するベーカリー製品は実際、多かれ少なかれ表面に明らかな孔を有することが避けられず、これは見た目魅力的でないことに加え、製品の加工及び/又は保存中にケーキからフィリングが漏れることがあり得る。更に、このタイプの製品では、大量のフィリングを注入することができず、製品内側のフィリングの分布の点で、若干不確実になり易く、したがってばらつきが生じ易い。

対照的に、加工工程中に混合物の2回の付与間にフィリングが配置される製品の場合、完成製品の特徴を高い信頼性で再現することができる。

しかし、この後者のタイプの製品にも欠点がある。

上記の方法では、実際、フィリングはかなり重量があるので下にある混合物の厚さ方向に沈んで浸透し易く、混合物がまだ生の時に混合物の底部(base)から漏れるリスクがあるので、フィリングを高含量でスナック中に含めることができない。

この方法には、スナック混合物内側に含水フィリングが存在するので、スナックのベーキング後に、完成製品中でケーキとフィリングとの間の境界に凹部(concavity)が形成され、従って、製品の内側で不連続な構造が生じるという更なる欠点がある。スナックの2つの構成要素、すなわちケーキ及びフィリングは、実際、スナックのベーキング工程中に異なる挙動を示し、特に、混合物は体積が増大するが、フィリングは体積が変わらない。その結果、フィリングとケーキとの間の境界に空領域が生じる。

更に、上記製品の従来のオーブン中でのベーキングは必然的に、製品の表面にクラスト(crust)及び/又はひび割れ(crack)を生じさせ、同時に、含水フィリングに由来する湿気の移動が混合物の間中で起こり、この現象は完成製品の保存期間中も続く。その結果、完成スナックのより湿った内側からより乾燥した外側に向かってケーキの層を横切る水分量勾配が生じる。その結果、前述の水分量勾配の形成中にフィリングの一部が水分を失って体積が減少し、完成製品中のフィリングがより少なくなる。

このことは、ケーキ中に生じるひび割れ及びより乾燥した領域で起こり得るより暗い色合いによる見た目の悪さに加え、官能的な点でも欠点である。実際、この場合、スナックは乾燥しすぎたり、更には外側がパリパリ(crispy)になり得る。

上記欠点を克服するために、これに代わり、ケーシング(casing)(ケーキ、すなわちベーキングされた混合物)がソフトであり、クラストがなく、水分含有量(humidity content)が均質であり、その結果その外観も同様に均質であり、フィリングの含量ができるだけ多い製品を得ることが産業的な観点から望ましい。

従って、ケーキからなるケーシング及びフィリングを有するタイプの包装された常温保存可能なベーカリー製品であって、ケーシングが、スポンジタイプの食感及び均一な外観を示し、ひび割れ及びクラストがなく、色が均一であり、同時に、ベーキングされたベーカリー製品が高いフィリング含量を示す、ベーカリー製品を利用可能にすることが必要である。

特許文献1(Puratos N.V.)は、総脂含量が7〜18%である蒸しケーキドーナツの製造方法であって、小麦粉(30〜50重量%)、化学的膨脹剤砂糖(22〜32重量%)、卵黄(3〜10重量%)、乳化剤、脂(8〜16%)、並びに所望に応じて酵素乳タンパク質、塩、澱粉親水コロイドデキストロース、及び/又はココアパウダーを含む粉末混合物でできたバッター(batter)を入手可能にすることを含む方法を記載している。このケーキは約100℃の温度で約4〜6分間スチームベーキングされる。孔のないケーキの場合にケーキに注入される含水フィリング(例えばクリーム等)の存在も想定されている。

特許文献2は、小麦粉、砂糖、、油脂でできた2層のベーキング混合物と、この2層に挟み込まれたフィリングと、を含む洋風「どら焼」を記載している。ベーキングは200〜300℃の温度で20〜30秒間行われる。

特許文献3は、フィリングされた「マドレーヌ」及びその製造方法を開示している。この方法は、「マドレーヌ」用のバッターを型に注ぎ、ジャム等のフィリングをその上に載せることができるように、ベースに比較的固い粘稠度(consistency)を付与するのに充分な部分的ベーキングを行うことによるベースの形成を含む。その後、更なるバッターを加えて型を満たし、これを従来のオーブンに入れて完全にベーキングする。

特許文献4は、ドウ生地;dough)をモールドに注入し、蒸気を用いて予備ベーキングした後、第2のドウを加えることにより予備ベーキングされたスポンジケーキを被覆し、ドウの中心にフィリングを入れ、これを再度蒸成する、蒸しスポンジケーキの製造を開示している。

概要

化学的に膨張させたケーキからなるケーシングとケーシングの内側のフィリングとを有する、包装された常温保存可能なスポンジタイプのベーカリー製品の製造方法を記載する。当該方法は以下の工程を含む:(a)糖、穀物粉動物性及び/又は植物性油脂、少なくとも1種の膨脹剤、澱粉、並びに卵製品を含み、所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む第1の混合物バッターを調製する工程;(b)第1のバッターを乳化してベーキング表面上に付与する工程;(c)第1のバッターを予備スチームベーキングして、半ベーキングされた混合物の層を形成する工程;(d)半ベーキングされた混合物の層に凹形を付与するベーキングモールド中に配置された工程(c)の半ベーキングされた混合物の層の内側にフィリングを付与することにより、開放し且つフィリングされた半完成製品を得る工程;(e)糖、穀物粉、植物性及び/又は動物性脂油、少なくとも1種の膨脹剤、澱粉、卵製品、並びに所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む第2の混合物バッターを調製する工程;(f)工程(e)で得られた第2のバッターを乳化して工程(d)の開放し且つフィリングされた半完成製品上に付与することにより、被覆且つフィリングされた半完成製品を得る工程;(g)工程(f)で得られた被覆された半完成製品をスチームベーキングして、ケーキケーシングと内部フィリングとを含むベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を形成する工程;(h)得られたベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を冷却する工程;(i)ベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を包装する工程。本発明の方法に従って得られるベーキングベーカリー製品についても記載する。

目的

本発明の技術的課題は、ケーキからなるケーシングとフィリングとを有するタイプの包装された常温保存可能なベーカリー製品であって、ケーシングが、スポンジタイプの食感及び均一な外観を有し、ひび割れ及びクラストがなく、色が均一であり、ベーキングされたベーカリー製品中のフィリング含量ができるだけ多い、ベーカリー製品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

化学的膨張させたケーキからなるケーシングと、前記ケーシングの内側にフィリングと、を有する包装された常温保存可能なスポンジタイプのベーカリー製品の製造方法であって、当該製造方法は以下の工程を含む:(a)糖、穀物粉動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油、少なくとも1種の膨脹剤澱粉、並びに卵製品を含み、所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む第1の混合物バッターを調製する工程;(b)前記第1のバッターを乳化し、ベーキング表面の上に付与する工程;(c)前記第1のバッターを予備スチームベーキングして、半ベーキングされた混合物の層を形成する工程;(d)前記半ベーキングされた混合物の層に凹形を付与するベーキングモールド中に配置された前記工程(c)の前記半ベーキングされた混合物の層の内側に、フィリングを付与することにより、開放し且つフィリングされた半完成製品を得る工程;(e)糖、穀物粉、動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油、少なくとも1種の膨脹剤、澱粉、並びに卵製品を含み、所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む第2の混合物バッターを調製する工程;(f)前記工程(e)で得られた前記第2のバッターを乳化し、前記工程(d)の前記開放し且つフィリングされた半完成製品の上に付与することにより、被覆且つフィリングされた半完成製品を得る工程;(g)前記工程(f)で得られた前記被覆された半完成製品をスチームベーキングして、ケーキからなるケーシングと内部フィリングとを含むベーキング及びフィリングされたベーカリー製品を形成する工程;(h)得られた前記ベーキング及びフィリングされたベーカリー製品を冷却する工程;(i)前記ベーキング及びフィリングされたベーカリー製品を包装する工程。

請求項2

前記第1のバッターを調製する前記工程(a)及び前記第2のバッターを調製する前記工程(e)において、前記第1のバッター及び前記第2のバッターが、混合物の総重量に対して重量基準で、23〜28%の糖、10〜15%の穀物粉、8〜13%の動物及び/又は植物の脂及び/又は油、約0.3〜0.8%の少なくとも1つの膨脹剤、10〜15%の澱粉、並びに20〜30%の卵製品を含み、所望に応じて0〜5%の水及び0〜8%の少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む、請求項1に記載の製造方法。

請求項3

本発明の前記化学的に膨張させたケーキが、任意の化学的に膨張させたスポンジタイプのケーキから選択され、好ましくはスポンジケーキショートクラストペストリーショートニングを含むドウトルタ・マルゲリータ用、マフィン用、ブラウニー用、及びフルーツケーキ用のタイプのケーキ、又は同様な食感のその他のケーキから選択され、より好ましくはスポンジケーキである、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。

請求項4

前記少なくとも1種の官能的特徴付与成分が、好ましくは、ココアチョコレート、乳、コーヒーナッツ類穀物粒子、麦芽果実及び野菜ジュース及びピューレ、又はその混合物から選択され、より好ましくはココアパウダーである、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項5

前記少なくとも1種の官能的特徴付与成分が、前記バッターの総重量に対して重量基準で、2〜6%、より好ましくは約6%で存在する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項6

前記澱粉が、小麦、米、じゃがいも、とうもろこし、タピオカ、又はその混合物の澱粉から選択され、前記澱粉は所望により脱グルテン化されていてもよく、好ましくは小麦澱粉である、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項7

前記穀物粉が、全粒又は精製の、グルテンを含む又は含まない穀物粉、好ましくはデュラム小麦軟質小麦カムット小麦(Triticumturgidumssp.Turanicum)、ライ麦、とうもろこし、米、スペルト小麦大麦モロコシキビオート麦ライ小麦ソバキノア、及びその混合物を含む群のいずれかの穀物粉から選択され、より好ましくは小麦薄力粉である、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項8

前記澱粉と前記穀物粉の含量の重量比が0.5〜3、より好ましくは約1.2である、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項9

前記第1のバッターを調製する前記工程(a)及び前記第2のバッターを調製する前記工程(e)において、成分が以下の順番で混合される請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の製造方法:好ましくは混合しながら、前記動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油の混合物に糖を加え(ここで、前記動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油は所望により前記少なくとも1種の官能的特徴付与成分と事前に混合されていてもよい);混合後、液体類を加え、最後に粉類及び残りの成分を加える。

請求項10

前記第1のバッター及び前記第2のバッターを乳化及び付与する前記工程(b)及び前記工程(f)のそれぞれにおいて、前記乳化がバッターをターボエマルシファイアーを通過させることによって行われ、ここで、空気の取込みパーセントが混合物の体積に対して体積基準で、前記工程(b)においては20〜40%であることが好ましく(好ましくは26〜30%、より好ましくは28%)、前記工程(f)においては25〜50%であることが好ましい(好ましくは35〜40%、より好ましくは38%)、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項11

前記第1のバッターを乳化及び付与する前記工程(b)において、前記ベーキング表面が実質的に平坦であり、好ましくはベーキングペーパーのシートで覆われたグリッドである、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項12

前記予備ベーキング工程(c)が、大気圧飽和蒸気均質雰囲気を用いてスチームオーブン中で、好ましくは90〜100℃の温度で3〜7分間、より好ましくは98℃の温度で5分間行われる、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項13

前記予備ベーキング工程(c)の完了時において、前記半ベーキングされた混合物の層の水分量が20〜30であり、より好ましくは約27である、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項14

前記工程(d)において、前記ベーキングモールドが半球形である、請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項15

前記フィリングが、含水であり、クリーム(好ましくはココア風味のクリーム)、ジャム蜂蜜果実ピューレ、又はその組合せを含む群から選択され、より好ましくはココア風味のクリームである、請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項16

フィリングを付与する前記工程(d)において、前記半ベーキングされた混合物の層上に付与される前記フィリングの量が、前記完成ベーキングベーカリー製品の重量に対して重量基準で、少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは60〜70%を構成する量である、請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項17

前記第2のバッターをベーキングする前記工程(g)が、大気圧で飽和蒸気の均質な雰囲気を用いてスチームオーブン中で、好ましくは90〜100℃の温度で8〜16分間、より好ましくは98℃の温度で12分間行われる、請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項18

前記ベーキング工程(g)の完了時において、前記ケーキケーシングの水分量が20〜30%、より好ましくは約28%である、請求項1〜請求項17のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項19

前記工程(a)の前記第1のバッター、前記工程(e)の前記第2のバッター、及び前記工程(d)の前記フィリングがグルテンフリーであり、前記澱粉が、脱グルテン化されており、好ましくは米及びとうもろこしであり、前記穀物粉が、グルテンフリーであり、好ましくは米粉である、請求項1〜請求項18のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項20

人工保存料が添加されない、請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項21

冷却の前記工程(h)の後に、前記ベーキングベーカリー製品の表面デコレーション工程を、好ましくは無水フィリングの付与を用いて行う、請求項1〜請求項20のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項22

包装の前記工程(i)中、前記ベーキングベーカリー製品が、金属コートしたバリアフィルム中に包装される、請求項1〜請求項21のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項23

請求項1〜請求項22のいずれか一項に記載の製造方法に従って得られるベーキングベーカリー製品。

請求項24

人工保存料を含まない、請求項23に記載のベーカリー製品。

請求項25

前記ベーカリー製品がグルテンフリーである、請求項23又は請求項24に記載のベーカリー製品。

請求項26

シェルフライフが少なくとも3ヶ月、より好ましくは6ヶ月である、請求項23〜請求項25のいずれか一項に記載のベーカリー製品。

請求項27

前記ベーカリー製品が、直径が約7〜8cmの平坦且つ円形の底部を有し、高さが最も高い点で約2.5〜3.5cmである、請求項23〜請求項26のいずれか一項に記載のベーカリー製品。

請求項28

前記ベーカリー製品の脂含量が、前記完成製品の重量に対して重量基準で8〜16%、好ましくは10〜16%、より好ましくは12〜16%、更により好ましくは14%である、請求項23〜請求項27のいずれか一項に記載のベーカリー製品。

請求項29

前記ベーカリー製品の前記ケーキケーシングの水分量の値が20〜30、より好ましくは約28である、請求項23〜請求項28のいずれか一項に記載のベーカリー製品。

技術分野

0001

本発明は食品産業の技術分野に関し、特に、包装された常温保存可能なフィリングされたスポンジタイプ(packaged shelf−stable filled sponge−type)のベーカリー製品の製造方法に関する。

背景技術

0002

フィリングを有するスナックタイプの包装された甘いスポンジタイプのベーカリー製品が当該技術分野で公知である。これらは通常、バニラベース若しくはココアベース等の含水(hydrated)フィリングクリーム又はジャムを伴うスポンジケーキ又はブリオッシュタイプベーキングされた混合物(又はケーキ(cake))でできている。

0003

このタイプの製品は、昔から商業的に広く普及しており、そのため、多様な形態で入手可能である。実際、これは、食間のスナックのための実用的で美味な解決法である。場合によっては、これは、フィリングでコーティングされたスポンジケーキ自体が巻き上げられた円柱形の製品である。別の場合には、フィリングは、(サンドイッチのように)スポンジケーキの2つの層の間に配置される。更に別の場合には、フィリングはケーキの内側にのみ置かれ、外側から見えない。

0004

この後者のタイプの製品の製造方法は通常、従来通りにベーキングされた混合物でできた半完成製品中へのフィリングの注入を含む。

0005

別の方法では、混合物(例えばスポンジケーキ用)の一部をモールド中に配置すること、モールドの中央且つ生の混合物の上にフィリングを配置すること、及び最後に更なるスポンジケーキ混合物でその全体を被覆(cover)することからなる。その後、この調製物を、そのベーキングに必要な時間、従来のオーブンでベーキングする。

0006

この解決法はより複雑であるが、ベーキングされた半完成製品中へのフィリングの注入と比べて、より高品質完成製品を得ることができるので、産業的に好ましいものであり得る。

0007

注入されたフィリングを有するベーカリー製品は実際、多かれ少なかれ表面に明らかな孔を有することが避けられず、これは見た目魅力的でないことに加え、製品の加工及び/又は保存中にケーキからフィリングが漏れることがあり得る。更に、このタイプの製品では、大量のフィリングを注入することができず、製品内側のフィリングの分布の点で、若干不確実になり易く、したがってばらつきが生じ易い。

0008

対照的に、加工工程中に混合物の2回の付与間にフィリングが配置される製品の場合、完成製品の特徴を高い信頼性で再現することができる。

0009

しかし、この後者のタイプの製品にも欠点がある。

0010

上記の方法では、実際、フィリングはかなり重量があるので下にある混合物の厚さ方向に沈んで浸透し易く、混合物がまだ生の時に混合物の底部(base)から漏れるリスクがあるので、フィリングを高含量でスナック中に含めることができない。

0011

この方法には、スナック混合物内側に含水フィリングが存在するので、スナックのベーキング後に、完成製品中でケーキとフィリングとの間の境界に凹部(concavity)が形成され、従って、製品の内側で不連続な構造が生じるという更なる欠点がある。スナックの2つの構成要素、すなわちケーキ及びフィリングは、実際、スナックのベーキング工程中に異なる挙動を示し、特に、混合物は体積が増大するが、フィリングは体積が変わらない。その結果、フィリングとケーキとの間の境界に空領域が生じる。

0012

更に、上記製品の従来のオーブン中でのベーキングは必然的に、製品の表面にクラスト(crust)及び/又はひび割れ(crack)を生じさせ、同時に、含水フィリングに由来する湿気の移動が混合物の間中で起こり、この現象は完成製品の保存期間中も続く。その結果、完成スナックのより湿った内側からより乾燥した外側に向かってケーキの層を横切る水分量勾配が生じる。その結果、前述の水分量勾配の形成中にフィリングの一部が水分を失って体積が減少し、完成製品中のフィリングがより少なくなる。

0013

このことは、ケーキ中に生じるひび割れ及びより乾燥した領域で起こり得るより暗い色合いによる見た目の悪さに加え、官能的な点でも欠点である。実際、この場合、スナックは乾燥しすぎたり、更には外側がパリパリ(crispy)になり得る。

0014

上記欠点を克服するために、これに代わり、ケーシング(casing)(ケーキ、すなわちベーキングされた混合物)がソフトであり、クラストがなく、水分含有量(humidity content)が均質であり、その結果その外観も同様に均質であり、フィリングの含量ができるだけ多い製品を得ることが産業的な観点から望ましい。

0015

従って、ケーキからなるケーシング及びフィリングを有するタイプの包装された常温保存可能なベーカリー製品であって、ケーシングが、スポンジタイプの食感及び均一な外観を示し、ひび割れ及びクラストがなく、色が均一であり、同時に、ベーキングされたベーカリー製品が高いフィリング含量を示す、ベーカリー製品を利用可能にすることが必要である。

0016

特許文献1(Puratos N.V.)は、総脂含量が7〜18%である蒸しケーキドーナツの製造方法であって、小麦粉(30〜50重量%)、化学的膨脹剤砂糖(22〜32重量%)、卵黄(3〜10重量%)、乳化剤、脂(8〜16%)、並びに所望に応じて酵素乳タンパク質、塩、澱粉親水コロイドデキストロース、及び/又はココアパウダーを含む粉末混合物でできたバッター(batter)を入手可能にすることを含む方法を記載している。このケーキは約100℃の温度で約4〜6分間スチームベーキングされる。孔のないケーキの場合にケーキに注入される含水フィリング(例えばクリーム等)の存在も想定されている。

0017

特許文献2は、小麦粉、砂糖、、油脂でできた2層のベーキング混合物と、この2層に挟み込まれたフィリングと、を含む洋風「どら焼」を記載している。ベーキングは200〜300℃の温度で20〜30秒間行われる。

0018

特許文献3は、フィリングされた「マドレーヌ」及びその製造方法を開示している。この方法は、「マドレーヌ」用のバッターを型に注ぎ、ジャム等のフィリングをその上に載せることができるように、ベースに比較的固い粘稠度(consistency)を付与するのに充分な部分的ベーキングを行うことによるベースの形成を含む。その後、更なるバッターを加えて型を満たし、これを従来のオーブンに入れて完全にベーキングする。

0019

特許文献4は、ドウ生地;dough)をモールドに注入し、蒸気を用いて予備ベーキングした後、第2のドウを加えることにより予備ベーキングされたスポンジケーキを被覆し、ドウの中心にフィリングを入れ、これを再度蒸成する、蒸しスポンジケーキの製造を開示している。

先行技術

0020

国際公開第2009/021553号
特開2007−306850号
仏国特許出願公開第469570(A)号
特開平01−265851号

発明が解決しようとする課題

0021

したがって、本発明の技術的課題は、ケーキからなるケーシングとフィリングとを有するタイプの包装された常温保存可能なベーカリー製品であって、ケーシングが、スポンジタイプの食感及び均一な外観を有し、ひび割れ及びクラストがなく、色が均一であり、ベーキングされたベーカリー製品中のフィリング含量ができるだけ多い、ベーカリー製品を提供することである。

0022

本発明の更なる技術的課題は、人工保存料を含まない上記ベーカリー製品を提供することである。

課題を解決するための手段

0023

そこで、化学的に膨張させたケーキ(chemically leavened cake)からなるケーシングと当該ケーシングの内側のフィリングとを有する、包装された常温保存可能なスポンジタイプのベーカリー製品を製造するための方法を提供することにより上記技術的課題を解決した。この方法は以下の工程を含む:
(a)糖、穀物粉(flour)、動物性及び/又は植物性の油及び/又は脂(fats and/or oils)、少なくとも1種の膨脹剤、澱粉、並びに卵製品を含み、所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分(organoleptically characterising ingredient)を含む第1の混合物バッターを調製する工程;
(b)第1のバッターを乳化し、ベーキング表面(baking surface)の上に付与する工程;
(c)第1のバッターを予備スチームベーキングして、半ベーキングされた混合物(semi−baked mixture)の層を形成する工程;
(d)半ベーキングされた混合物の層に凹形(concave shape)を付与するベーキングモールド中に配置された工程(c)の半ベーキングされた混合物の層の内側に、フィリングを付与することにより、開放し(open)且つフィリングされた半完成製品を得る工程;
(e)糖、穀物粉、動物性及び/又は植物性の油及び/又は脂、少なくとも1種の膨脹剤、澱粉、並びに卵製品を含み、所望に応じて水及び少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含む第2の混合物バッターを調製する工程;
(f)工程(e)で得られた第2のバッターを乳化し、工程(d)の開放し且つフィリングされた半完成製品の上に付与することにより、被覆且つフィリングされた半完成製品を得る工程;
(g)工程(f)で得られた被覆された半完成製品をスチームベーキングして、ケーキからなるケーシングと内部フィリングとを含むベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を形成する工程;
(h)得られたベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を冷却する工程;及び
(i)ベーキング且つフィリングされたベーカリー製品を包装する工程。

図面の簡単な説明

0024

本発明の方法を要約したフローダイアグラムである。
本発明の方法に従って得られた製品の写真である。

0025

本明細書において、ベーキング製品中の「ケーキケーシング」、「ケーキからなるケーシング」という表現は、ケーシング自体の外側からフィリングが見えないようにフィリングが内側に配置される第1及び第2のバッターに対応するケーキ(すなわち、ベーキングされた混合物)を指す。

0026

本明細書において、「フィリング」という用語は含水又は無水フィリングを指す。

0027

特に、本明細書において、「含水フィリング」という表現は、フィリングの水分含量がフィリングの総重量を基準として少なくとも5%、好ましくは少なくとも約15%であることを意味する。

0028

本明細書において、「無水フィリング」という表現は、フィリングの水分含量が、フィリングの総重量を基準として5%未満であることを意味する。

0029

「常温保存可能な」という表現は、室温で少なくとも3ヶ月、好ましくは少なくとも6ヶ月のシェルフライフ(shelf life)を指す。

0030

工程(d)の混合物に関連する「凹形(concave)」という用語は、モールドの中に入れた時に、混合物が、内側に付与されたフィリングを凹部の中に保持できるような形状をとることを意味する。

0031

本明細書において、「官能的特徴付与成分」という表現は、完成ベーカリー製品の味及び外観を特徴付ける成分を意味する。

0032

本明細書において、「被覆且つフィリングされた半完成製品」という用語は、第2のバッターが、第1のバッター及びその内側のフィリングによりできた露出表面全体を覆い、その結果、フィリングがもはや視認されないことを意味する。

0033

本発明の化学的に膨張させたケーキは、任意の化学的に膨張させたスポンジタイプのケーキから選択されることが好ましく、スポンジケーキ、ショートクラストペストリー(shortcrust pastry)、ショートニングを含むドウ(short dough)、トルタ・マルゲリータ用、マフィン用、ブラウニー用及びフルーツケーキ(plum cake)用のタイプのケーキ、又は同様な食感のその他のケーキ類から選択されることがより好ましく、スポンジケーキであることが更により好ましい。

0034

工程(a)中、第1のバッターは、混合物の総重量に対して重量基準で、23〜28%の糖、10〜15%の穀物粉、8〜13%の動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油、約0.3〜0.8%の少なくとも1種の膨脹剤、10〜15%の澱粉、並びに20〜30%の卵製品を含み、所望に応じて0〜5%の水及び0〜8%の少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含むことが好ましい。

0035

第1のバッターを調製する工程(a)において、官能的特徴付与成分は、ココア、チョコレート、乳、コーヒーナッツ類穀物粒子(cereal grain particle)、麦芽果実及び野菜ジュース及びピューレ、又はその混合物から選択されることが好ましく、ココアパウダーであることがより好ましい。

0036

「穀物粒子」という表現は、その穀物粉以外の任意の固体形態の穀物粒(cereal grain)、例えばフレークグレイン(又はカーネル)、又はその破片を指し、生であっても加工されていてもよく、例えば、延ばされていてもよく(expanded)、押し出されていてもよく(extruded)、又はローストされていてもよい。

0037

官能的特徴付与成分は、バッターの総重量に対して重量基準で、好ましくは2〜6%、より好ましくは約6%存在する。

0038

好ましくは、動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油は、バターパーム脂(palm fat)、キャノーラ油ひまわり油、又はその混合物から選択され、好ましくはバター及びパーム脂から選択される。

0039

好ましくは、澱粉は、所望により脱グルテン化されていてよい小麦、米、じゃがいも、とうもろこし、タピオカ、又はその混合物の澱粉から選択され、好ましくは小麦澱粉である。

0040

穀物粉は、全粒又は精製の、グルテンを含む又は含まない、任意の穀粉(cereal flour)から選択されることが好ましく、デュラム小麦軟質小麦カムット小麦(turanicum wheat)(Triticum turgidum ssp. turanicum)、ライ麦、とうもろこし、米、スペルト小麦大麦モロコシキビ(millet)、オート麦ライ小麦ソバキノア、及びその混合物を含む群から選択されることがより好ましく、薄力粉から選択されることが更により好ましい。

0041

澱粉の含量と穀物粉の含量の重量比は好ましくは0.5〜3であり、より好ましくは約1.2である。

0042

好ましくは、卵製品は、各々が独立して液体スプレー、又は粉末の形態である卵黄、卵白、全卵、又はその組合せ、より好ましくは液状全卵液状卵黄、及び卵白粉末から選択され得る。

0043

液状全卵、液状卵黄、及び卵白粉末の含量の重量比は14:11:1であることが好ましい。

0044

膨脹剤は、重炭酸ナトリウム酸性ピロリン酸ナトリウム炭酸塩重炭酸アンモニウム、又はその混合物から選択されることが好ましい。

0045

好ましくは、工程(a)の第1のバッターは、バッターの総重量に対して重量基準で0.5〜2%の乳化剤、好ましくは脂肪酸モノジグリセリドを更に含む。

0046

好ましくは、上記工程(a)において、バッターは塩を、より好ましくはバッターの総重量に対して重量基準で0.1〜0.3%、より好ましくは0.2の量で更に含む。

0047

第1のバッターを調製する前記工程(a)において、成分は以下の順番で混合されることが好ましい:好ましくは混合しながら、少なくとも1つの官能的特徴付与成分と所望により既に混合されていてもよい上記動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油の混合物に糖を加え;混合後、液体類(例えば液卵製品及び水)を加え、最後に粉末類膨張剤及び粉末卵製品を含む)及び残りの成分を加える。

0048

好ましくは、工程(a)の混合の完了時において、混合物の温度は15〜30℃、好ましくは20℃である。

0049

工程(a)の混合は、好ましくは5〜15分間、より好ましくは12分間続けて、完全に混合されるまで行われる。

0050

工程(a)の第1のバッターの調製は、ワイヤー泡立て器を備えたプラネタリーミキサー中で行われることが好ましい。

0051

第1のバッターを乳化及び付与する工程(b)において、乳化は、バッターをターボエマルシファイアーを通過させることにより行われることが好ましく、これにより、例えば30秒間のボストウィック法で測定される流速が0cm/30秒のバッターが得られる。

0052

好ましくは、ターボエマルシファイアーは、1分間当たりのローター回転数が100〜200、より好ましくは150で作動され、空気の取込みパーセントは混合物の体積に対して体積基準で20〜40%、より好ましくは26〜30%、更により好ましくは28%である。

0053

工程(b)の付与は、Reisdorf社(ドイツ)等のロータリーステンシルマシーン(rotary stencil machine)を用いて行われることが好ましい。

0054

第1のバッターを乳化及び付与する工程(b)において、ベーキング表面は実質的に平坦であることが好ましく、ベーキングペーパーのシートで覆われたグリッドであることがより好ましい。好ましい実施形態では、ベーキングペーパーの重量は好ましくは70〜90g/m2、より好ましくは80g/m2である。

0055

第1のバッターを予備ベーキングする工程(c)は、大気圧飽和蒸気の均質な雰囲気を用いてスチームオーブン中で行われることが好ましい。

0056

予備ベーキングの工程(c)は、好ましくは90〜100℃の温度で3〜7分間、より好ましくは98℃の温度で5分間行われる。

0057

第1のバッターを予備ベーキングする工程(c)の完了時において、半ベーキングされた混合物の層の水分量は20〜30であることが好ましく、約27であることがより好ましい。

0058

都合のよいことに、比較的水分の少ない、工程(b)で得られる混合物は、オーブン中の飽和蒸気のおかげで、ベーキング中に水分含有量が増加する。従来のオーブン中でのベーキングと異なり、このタイプのベーキングでは実際、ベーキングされた混合物はかなりソフトになり、水分量の分布が均質になる。スチームオーブン中でのベーキングは更に、表面でのクラストの形成を防止する。

0059

工程(d)のフィリングは、含水であり(hydrated)、クリーム(好ましくはココア風味のクリーム)、ジャム、蜂蜜果実ピューレ、又はその組合せを含む群から選択されることが好ましく、ココア風味のクリームであることがより好ましい。

0060

工程(d)において、ベーキングモールドは半球形であることが好ましい。

0061

フィリングを付与する工程(d)において、フィリングは、半ベーキングされた混合物の層を実質的に満たすまで付与されることが好ましい。

0062

フィリングは、ココア風味のクリームであり、フィリングの総重量に対して重量基準で、20〜24%のグルコースシロップ、20〜24%の水、6〜10%の植物性及び/又は動物性の脂及び/又は油、10〜20%のチョコレート、3〜6%の澱粉(より好ましくはコーンスターチ)、4〜10%の糖、3〜7%のココアパウダー、7〜13%の粉乳、並びに3〜9%のデキストロース、0.1〜0.6%のモノ及びジグリセリド乳化剤を含むことが好ましい。

0063

好ましくは、半ベーキングされた混合物の層の上に付与されるフィリングの量は、完成したベーキングベーカリー製品の重量に対して重量基準で少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、更により好ましくは60〜70%を構成する量であることが好ましい。

0064

フィリングを付与する工程(d)において、フィリングの温度は約25〜35℃であることが好ましく、30℃であるであることがより好ましい。

0065

フィリングは掻取式熱交換器(scraped surface heat exchanger)を用いて上記温度にされることが好ましい。

0066

付与する工程(d)において、ボストウィック法により測定される30秒間の含水フィリングの流速は3〜12cm/30秒であることが好ましく、8cm/30秒であることがより好ましい。

0067

この速度は実際、第1の半ベーキングされた混合物中に付与された後の含水フィリングを最適な平坦度にすることを可能にする。

0068

工程(e)において、第1のバッターは、混合物の総重量に対して重量基準で、23〜28%の糖、10〜15%の穀物粉、8〜13%の動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油、約0.3〜0.8%の少なくとも1種の膨脹剤、10〜15%の澱粉、並びに20〜30%の卵製品を含み、所望に応じて0〜5%の水及び0〜8%の少なくとも1種の官能的特徴付与成分を含むことが好ましい。

0069

第2のバッターを調製する工程(e)において、官能的特徴付与成分は、ココア、チョコレート、乳、コーヒー、ナッツ類、穀物粒子、麦芽、果実及び野菜のジュース及びピューレ、又はその混合物から選択されることが好ましく、ココアパウダーであることがより好ましい。

0070

工程(e)において、官能的特徴付与成分は、バッターの総重量に対して重量基準で、好ましくは2〜6%、より好ましくは約6%で存在する。

0071

好ましくは、工程(e)において、動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油は、バター、パーム脂、キャノーラ油、ひまわり油、又はその混合物から選択され、好ましくはバター及びパーム脂から選択される。

0072

好ましくは、工程(e)において、澱粉は、所望により脱グルテン化されていてよい小麦、米、じゃがいも、とうもろこし、タピオカ、又はその混合物の澱粉から選択され、好ましくは小麦澱粉である。

0073

工程(e)において、穀物粉は、任意の穀粉(全粒又は精製)(グルテンを含む又は含まない)から選択されることが好ましく、より好ましくはデュラム小麦、軟質小麦、カムット小麦(Triticum turgidum ssp. Turanicum)、ライ麦、とうもろこし、米、スペルト小麦、大麦、モロコシ、キビ、オート麦、ライ小麦、ソバ、キノア、及びその混合物を含む群から選択されることがより好ましく、小麦薄力粉から選択されることが更により好ましい。

0074

澱粉の含量と穀物粉の含量の重量比は好ましくは0.5〜3であり、より好ましくは約1.2である。

0075

好ましくは、卵製品は、各々が独立して液体、スプレー、又は粉末の形態である卵黄、卵白、全卵、又はその組合せ、より好ましくは液状全卵、液状卵黄、及び卵白粉末から選択され得る。

0076

液状全卵、液状卵黄、及び卵白粉末の含量の重量比は14:11:1であることが好ましい。

0077

膨脹剤は、重炭酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、炭酸塩、重炭酸アンモニウム、又はその混合物から選択されることが好ましい。

0078

好ましくは、工程(e)の第2のバッターは、バッターの総重量に対して0.5〜2重量%の量の乳化剤、好ましくは脂肪酸のモノ/ジグリセリドを更に含む。

0079

好ましくは、上記工程(e)において、バッターは塩を、より好ましくはバッターの総重量に対して重量基準で0.1〜0.3%、より好ましくは0.2の量で更に含む。

0080

第2のバッターを調製する上記工程(e)において、成分は以下の順番で混合されることが好ましい:好ましくは混合しながら、少なくとも1種の官能的特徴付与成分と所望により既に混合されていてもよい上記動物性及び/又は植物性の脂及び/又は油の混合物に糖を加え;混合後、液体類(例えば液卵製品及び水)を加え、最後に粉末類(膨張剤及び粉末卵製品を含む)及び残りの成分を加える。

0081

好ましくは、工程(e)の混合の完了時において、混合物の温度は15〜30℃、好ましくは20℃である。

0082

工程(e)の混合は、好ましくは5〜15分間、より好ましくは12分間続けて、完全に混合されるまで行われる。

0083

工程(e)の第2のバッターの調製は、ワイヤー泡立て器を備えたプラネタリーミキサー中で行われることが好ましい。

0084

第2のバッターを乳化及び付与する工程(f)において、乳化は、バッターをターボエマルシファイアーを通過させることにより行われることが好ましく、これにより、例えば30秒間のボストウィック法による測定で流速が0cm/30秒のバッターが得られる。

0085

好ましくは、ターボエマルシファイアーは、1分当たりのローターの回転数が150〜250、より好ましくは200で作動され、空気取込みのパーセントは混合物の体積に対して体積基準で25〜50%、より好ましくは35〜40%、更により好ましくは38%である。

0086

工程(f)において、第2のバッターの付与は、回転ノズルを備えたディスペンサーを用いて行われることが好ましい。

0087

工程(f)における第2のバッターの付与により、開放し且つフィリングされた半完成製品上に、当該半完成製品を完全に被覆する実質的に平坦な表面が形成されることが好ましい。

0088

好ましくは、工程(a)の第1のバッター、工程(e)の第2のバッター、及び工程(d)のフィリングは、グルテンを含まず(グルテンフリー)、上記澱粉は脱グルテン化されており、好ましくは米及びとうもろこしであり、上記穀物粉はグルテンフリーであり、好ましくは米粉である。

0089

工程(a)の第1のバッター、工程(e)の第2のバッター、及び工程(d)のフィリングは人工保存料を含まないことが好ましい。

0090

第2のバッターをベーキングする工程(g)は、大気圧で飽和蒸気の均質な雰囲気を用いてスチームオーブン中で行われることが好ましい。

0091

第2のバッターをベーキングする工程(g)は、好ましくは90〜100℃の温度で8〜16分間、より好ましくは98℃の温度で12分間行われる。

0092

ベーキングの完了時において、ケーキケーシングの水分量は20〜30%であることが好ましく、約28%であることがより好ましい。

0093

上記で説明したように、実際、工程(f)で得られる第2の混合物も、飽和スチームオーブン中でのベーキングのおかげで、ベーキング中に含水される。

0094

ベーキング工程(g)の完了時において、混合物の第1及び第2の層から形成されたケーキケーシングは、実質的に均質な官能性(organoleptic)、外観、並びに水分量及び水分活性特性を有することが好ましい。

0095

好ましくは、冷却の工程(h)は、オーブンから出した直後に行われ、時間は5〜15分間、好ましくは約7分間である。

0096

第2の混合物をベーキングする工程(g)から出るベーキングベーカリー製品は、好ましくは吸着パッドステム(suction pad system)を用いて、モールドから取り出される。

0097

冷却の工程(h)の後に、ベーキングされた製品の表面デコレーション工程が行われることが好ましく、より好ましくは、この分野で公知の技術に従った無水フィリングの付与が行われ、その後、所望に応じて5〜10分間更に冷却する。

0098

包装の工程(i)は、濾過エアチャンバー中で行われることが好ましい。

0099

工程(i)において、製品は、金属コートしたバリアフィルム中に包装されることが好ましい。

0100

完成製品において、ケーシングは製品全体にわたり均質な官能特性及びレオロジー特性を有することが好ましい。

0101

この目的のために、上記の工程(b)の半ベーキングされた混合物の層を、付与する際に、付与時における第2の混合物の層(工程(f))と比較して異なるレオロジー特性を有して形成することができる。特に、2つの混合物間で比重(specific weight)が異なっていてもよい。これは、第1のバッター及び第2のバッターを乳化及び付与する各工程(b)及び(f)において、異なる処理を行なうことにより達成することができ、これには、第2のバッターで想定される体積増加より少ない体積増加を第1のバッターの場合に行うことが考えられる。第1のバッターは第2のバッターと比較してより高い比重を有することが好ましい。

0102

第1及び第2のバッターの上記の異なる特徴は、2つのバッターに施さなければならない異なるベーキング処理補償するようになっている。半完成製品をベーキングする工程(g)の後、第2のバッターには、実際、1回目且つ唯一のベーキングが施される一方、半ベーキングされた第1のバッターには、2回目且つ最後のベーキングが施される。乳化工程中の上記技術のおかげで、ベーキング且つフィリングされたベーカリー製品は、第1のバッターに対応するケーシング部分と第2のバッターに対応するケーシング部分との間の食感に不均質性(dishomogeneity)を示さない点で利点がある。

0103

従って、上記部分はどちらも、スポンジケーキタイプ等のスポンジタイプでソフトな食感、及び実質的に均質且つ均一な外観を特徴とし、クラスト又はひび割れを有さない。

0104

更に、予備ベーキング及びカットされたものではなく、生の第2の混合物の層で、開放し且つフィリングされた半完成製品の閉口部(closure)が形成されることにより、ベーキング後に実質的に一体化された構造を有するケーシングを示す製品が得られ、第1及び第2の混合物の層に対応する部分間に連結点が見られないことに留意されたい。このベーキング且つフィリングされたベーカリー製品はフィリングが漏れにくいので、このことは外観の点だけでなく完成製品の品質の点でも利点である。

0105

予備ベーキング及びカットされた第2の混合物の層によって製品が封じこめられる先行技術に対して、本発明の方法は更に、製造方法全体に従ってライン中で第2の混合物のベーキング工程を行うことを可能にし、すなわちこの工程を並行して行う必要がないという利点を有する。このことは、先行技術と比べてより合理化された、より速い方法であると言える。更に、予備ベーキング混合物を切り抜かなければならないことによって生じる廃物を削減することを可能にし、第2の混合物のベーキングを単一のベーキング工程で行うことを可能にするという理由で、経済的な観点からも有利である。

0106

本発明の方法は、製品の製造を2つのベーキング工程のみで行うことを可能にし、同時に、第2のベーキング工程の完了時に両方の層の最適なベーキングを達成することを可能にする。

0107

上記工程(a)〜(i)を行うこと、及び所望により工程(h)〜(i)の間に上記の表面デコレーション工程を含む方法も、本発明の範囲内である。

0108

上記したように、本発明の方法の工程(d)は、半ベーキングされた混合物の層に凹形を付与するベーキングモールド中に配置された、工程(c)の半ベーキングされた混合物の層の内側にフィリングを付与することを想定する。これにより、例えば仏国特許出願公開第469570(A)号に記載の方法等の先行技術の方法よりはるかに多量のフィリングを最終ベーカリー製品に含めることができる。仏国特許出願公開第469570(A)号は、実質的に平坦なペストリーベースの上にジャム等のフィリングを重ねることを含む。

0109

本発明は更に、本発明の方法を用いて得られる製品にも関する。

0110

完成製品のシェルフライフは少なくとも3ヶ月、より好ましくは6ヶ月である点で利点がある。

0111

完成製品の脂含量は、完成製品の重量に対して重量基準で、8〜16%であることが好ましく、10〜16%であることがより好ましく、12〜16%であることが更により好ましく、14%であるであることが最も好ましい。

0112

完成製品において、ケーシングの水分活性値は0.85〜0.90であることが好ましく、0.86〜0.89であることがより好ましく、約0.87であることが更により好ましく、含水フィリングの水分活性値は、0.84〜0.90であることが好ましく、約0.86〜0.88であることがより好ましく、約0.87であることが更により好ましい。

0113

本発明のベーキングベーカリー製品のケーキケーシングの水分値は20〜30であることが好ましく、約28であることがより好ましい。

0114

本発明に係るベーカリー製品は人工保存料を含まないことが好ましい。

0115

本発明に係るベーカリー製品はグルテンフリーであることが好ましい。

0116

本発明のベーカリー製品にはクラストがない点で利点がある。

0117

スチームベーキングにより、実際、クラストがないことを特徴とするケーキを得ることができる。事実、従来のオーブン中で起こることとは異なり、飽和蒸気は混合物の表面を乾燥させず、逆に、上記で既に説明したように、生の混合物に対してベーキング混合物の水分量を増加させる。

0118

更に、好ましくは、完成製品のケーシングは、全体的に、すなわち露出した表面及びその内部の両方において、色が均質である。

0119

更に、本発明のベーカリー製品の水分活性及び水分量の平均値は、先行技術の類似製品と比べて比較的低く、細菌増殖及び官能的劣化(organoleptic deterioration)の防止に長期間効果的に寄与するようになっていることに留意すべきである。

0120

更に、本発明の独特の方法のおかげで、混合物及び含水フィリングの水分量と水分活性のバランスが顕著に調整され、これにより保存中の水の移動が減るか又はそのような移動がなくなりさえし、従って、製品の最適な官能的特徴が長期に渡って持続される。

0121

これらの理由のため、本発明のベーカリー製品は、添加された人工保存料の存在を必要としない。本明細書において、「人工保存料」という用語は特に、欧州標準法律によって規定されるE200〜E299のコードによって特定される食品添加物を指す(Directive of the European Parliament and of the European Council 2003/114/EC of 22 December 2003)。

0122

従って、本発明のベーカリー製品は、添加された人工保存料を含まないことが好ましい。これは、より健康、より自然、且つ本物であると消費者認知される製品となるので、先行技術に対して有利である。好ましい実施形態では、ベーカリー製品は、直径が約7〜8cmの平坦且つ円形の底部を有し、高さは最も高い点で約2.5〜3.5cmである。

0123

この実施形態では、実際、半球形の第1の混合物は、最終ベーカリー製品の上側の表面を構成する一方、第2の混合物は上記の平坦且つ円形の底部を構成する。

0124

非限定的な例を用い、以下に示す例示的な実施形態を参照して本発明を更に説明する。

0125

<実施例1>
表1に示す組成を有する第1の液体混合物(第1のバッター)を調製した。

0126

0127

バッターを、室温で、ワイヤー泡立て器を備えたプラネタリーミキサー中で調製した。

0128

最初の工程1において、後の工程での塊の形成を避けるために、ココア及び砂糖を乾燥状態で20rpmにて1分間混合した。その後、工程2で、バター、パーム脂、並びに脂肪酸のモノ及びジグリセリドを加え、20rpmで1分間混合し、次いで50rpmで3分間混合した。工程3で、卵、卵黄、及び水を加え、20rpmで1分間、次いで30rpmで2分間混合した。最後に、工程4で、粉類(すなわち、表1の残りの成分)を加え、40rpmで2分間、次いで20rpmで2分間混合した。

0129

こうして形成された混合物の水分含有量は27%であった。

0130

こうして得られた混合物をターボエマルシファイアーに移し、以下のパラメーター(表2)の処理をして混合物を均質化した。

0131

0132

このようにして加工された混合物をその後、ロータリー・ステンシル・マシーンを含む付与システムへと進めた。

0133

ディスペンサーで、重量80g/m2の1枚のベーキングペーパーの上に重量7.5gの混合物を丸い円盤状に載せ、これを第1のスチームベーキングオーブンに入る。オーブン内は、大気圧で飽和蒸気の均質な雰囲気を有し、チャンバー内の温度は98℃である。ベーキングプロセスは約5分間とした。

0134

こうして得られたベーキングされたディスクをベーキングペーパーから剥がし、半球形の窪み(imprint)を有する金属モールドに挿入した。モールドは、剥離剤を用いずに製品をうまく取り出せるようにテフロンコーティングされたものであった。

0135

その後、ベーキングされた混合物のディスクを有するモールドの内側に、掻取式熱交換器を用いて予め温度を30℃にした表3の組成を有する含水クリーム19gを付与した。クリームの流速は、ボストウィック法による測定で8cm/30秒であった。

0136

0137

均質化のパラメーターを表4に記載の通りに変えた以外は、上記の第1のバッターと同様に第2の混合物を調製した。

0138

0139

最後に、こうして得られた半完成製品上に、回転ノズルを用いて第2のバッター8.5gを付与して製品の表面を被覆することにより、得られた半完成製品を封じ、平坦な表面を形成した。

0140

その後、ベーキングモールドをスチームオーブンに入れ、平均温度98℃で12分間ベーキングした。

0141

オーブンから出してすぐに吸着パッドシステムを用いてベーキング製品をモールドから取り出し、20℃の空調された環境で約15分間冷却した。

0142

冷却期の終わりに、ジェットプリンターを用いてミルクベース無水クリームで製品の表面デコレーションを行った。

0143

得られるベーカリー製品は以下の全体組成を有する(表5)。

0144

0145

その後、濾過及び調節されたエアチャンバー中で金属コートしたバリアフィルム中に製品を包装した。こうして包装された製品のシェルフライフは周囲温度で6ヶ月である。

0146

得られた製品の水分量は28%、水分活性値は0.87であり、均質に分布していた。製品は均一な外観及び均一な色を示した。製品は更に、均一にソフトであり、クラストがないことが見出され、クリームフィリングが中心にあった。ケーキケーシングは、一体となっており、2つの混合物間の連結点は基本的に見えなかった。

0147

本発明の完成製品は、平坦な底部の直径が70mmであり、高さが26mmであった。

0148

製品は更に、以下の栄養プロファイルを示した(表6)。

0149

実施例

0150

図2を参照すると、上記プロセスに従って得ることができる本発明に係る製品1が示されており、参照符号2は、第1のバッター(上側)と第2のバッター(底部)の連結により生じたケーシングに相当し、参照符号3は、ケーシングの内側に密封されたフィリング(この場合ではココア風味のクリーム)に相当し、参照符号4は、無水デコレーションに相当する。

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