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技術 虚像を動かすための画像化装置

出願人 トゥーツリーズフォトニクスリミテッド
発明者 クリスマス、ジェイミーソンマシヤノ、ダックソンクロスランド、ウィリアム
出願日 2015年5月13日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2017-512451
公開日 2017年7月6日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-518539
状態 特許登録済
技術分野 計器板 その他の光学系・装置、色の干渉・色の制御 ホログラフィ
主要キーワード 主周波数成分 正方形電極 乱流運動 静的効果 限定データ 干渉プロセス 限定表示 複合波
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図面 (8)

解決手段

画像化装置が与えられる。この画像化装置は、実像虚像を生成するように構成された投影光学系を備える。この画像化装置は、虚像投影光学系から第1の距離に置かれた第1の拡散板と、虚像投影光学系から第2の距離に置かれた第2の拡散板と、をさらに備える。コントローラが、第1および第2の拡散板が、実像をこれらの拡散板の1つの上に可視化することを制御するように構成される。

概要

背景

物体から散乱される光は、強度と位相の情報を含む。これらの情報は、よく知られた干渉技術、すなわち干渉縞を持つホログラフィック記録(「ホログラム」)を生成する干渉技術を用いて、例えば感光プレート上に取り込むことができる。「ホログラム」は適切な光で照射することによって再生することができ、これにより、元の物体を表現するホログラフィック再生、すなわち再生画像が生成される。

許容できる品質のホログラフィック再生は、元の物体に関する位相情報のみを含む「ホログラム」から生成されることが知られている。このようなホログラフィック記録は、位相限定ホログラム(phase—only holograms)と呼ぶことができる。計算機で合成されたホログラフィは例えばフーリエ技術を用いて、干渉プロセス数値的にシミュレートすることができ、これにより計算機合成位相限定ホログラムが生成される。計算機合成位相限定ホログラムは、物体を表現するホログラフィック再生を生成するために利用することができる。

このように「ホログラム」という用語は、物体に関する情報を含む記録であって、物体を表す再生画像を生成するために利用できる記録に関する。ホログラムは、周波数領域、すなわちフーリエ領域における物体に関する情報を含んでもよい。

ホログラフィック技術を二次元画像投影システムに使うことが提案されてきた。位相限定ホログラムを使った画像投影の利点は、計算手段により、多くの画像特性、例えば投影画像縦横比解像度コントラストダイナミックレンジなどを制御できるところにある。位相限定ホログラムのさらなる利点は、強度変調による光エネルギー損失がないことである。

計算機合成位相限定ホログラムは、「ピクセル化」されてもよい。すなわち位相限定ホログラムは、分離した位相素子アレイの上に表されてもよい。分離した素子の各々は「ピクセル」と呼ぶことができる。各ピクセルは、位相変調素子のような光変調素子として動作してもよい。従って計算機合成位相限定ホログラムは、液晶空間光変調器SLM)のような位相変調素子のアレイの上に表されてもよい。SLMは、変調光がSLMから反射して出力される、反射手段としての意義を持つといってもよい。

各位相変調素子、すなわちピクセルは、当該位相変調素子への光入射に対して制御可能な位相遅延を与えるために、状態が変化してもよい。従って、シリコン液晶(LCOS)SLMのような位相変調素子のアレイは、計算により決定された位相遅延分布を示して(すなわち「表示」して)もよい。位相変調素子アレイへの光入射がコヒーレントだった場合、その光は、ホログラフィック情報、すなわちホログラムを伴って変調されるだろう。このホログラフィック情報は、周波数領域、すなわちフーリエ領域にあってもよい。

代替的に、位相遅延分布はキノフォーム上に記録されてもよい。一般に「キノフォーム」という言葉は、位相限定ホログラフィック記録、すなわちホログラムの意味で使うことができる。

位相遅延は量子化されてもよい。すなわち各ピクセルは、位相レベルを表す離散的な数の1つにセットされてもよい。

位相遅延分布は、(例えばLCOSSLMに照射することにより)入射光波に適用され、再生されてもよい。空間領域にホログラフィック再生、すなわち「画像」を生成するために、空間的な再生位置が光学的フーリエ変換レンズを用いて制御されてもよい。代替的に、再生が遠方に形成される場合は、フーリエ変換レンズは必須でない。

計算機合成ホログラムは、Gerchberg—Saxtonアルゴリズムを含む複数の方法で計算されてもよい。Gerchberg—Saxtonアルゴリズムは、(2D画像のような)空間領域における強度情報から、フーリエ領域における位相情報を導出するために使われてもよい。すなわち、物体に関する位相情報は、空間領域における強度、すなわち大きさの情報のみから「回復」されてもよい。このようにして、フーリエ領域における物体の位相限定ホログラフィック表現を計算することができる。

ホログラフィック再生は、フーリエ領域ホログラムを照射し、フーリエレンズなどを用いて光学的フーリエ変換を実行することにより生成されてもよく、これにより、スクリーンのような再生領域に画像(ホログラフィック再生)が生成される。

図1に、本開示に従い、LCOS−SLMのような反射型SLMを使用して、再生領域にホログラフィック再生を生成する一例を示す。

例えばレーザレーザダイオードなどの光源(110)が、コリメートレンズ(111)を介してSLM(140)を照射するように配置される。コリメートレンズにより、光のほぼ平面状の波面がSLM上に入射する。波面の方向は、法線方向から若干ずれている(例えば、透明層平面に対する真の垂直方向から、2度または3度外れている)。光源からの光が、SLMのミラー状の背面で反射し、位相変調層相互作用して出射波面(112)を形成するように配置がされる。出射波面(112)は、フーリエ変換レンズ(120)を含むレンズに到達し、スクリーン(125)に焦点を結ぶ。

フーリエ変換レンズ(120)は、SLMからの位相変調された出射光を受け、周波数−空間変換を実行して、空間領域でスクリーン(125)上にホログラフィック再生を生成する。

この過程において、光源からの光(画像投影システムの場合は可視光)は、SLM(140)と位相変調層(すなわち位相変調素子のアレイ)全体に配光される。位相変調層から出射した光は、再生領域全体にわたって配光されてもよい。ホログラムの各ピクセルは、画像再生に全体的に寄与する。すなわち、再生画像上の特定の一点と特定の位相変調素子との間に1対1の相関関係は存在しない。

光ビームの平面A、Bそれぞれにおける強度断面IA(x,y)、IB(x,y)が既知であり、IA(x,y)とIB(x,y)とが単一のフーリエ変換関係付けられているとき、Gerchberg Saxtonアルゴリズムは、位相回復問題を考察する。強度断面が与えられたとき、平面A、Bそれぞれにおける位相分布φA(x,y)とφB(x,y)の近似法が得られる。Gerchberg Saxtonアルゴリズムは、反復的プロセスに従うことによりこの問題の解を求める。

Gerchberg Saxtonアルゴリズムは、IA(x,y)とIB(x,y)を表すデータセット(強度と位相)を、空間領域とフーリエ(スペクトル)領域との間で繰り返し変換しながら、空間およびスペクトルの拘束条件を反復的に適用する。空間およびスペクトルの拘束条件は、それぞれIA(x,y)とIB(x,y)である。空間またはスペクトル領域における拘束条件は、データセットの強度に組み入れられる。一連の反復を通して、対応する位相情報が回復される。

このような技術を用いて、ホログラフィックプロジェクタが与えられる。このようなプロジェクタは、車両のヘッドアップディスプレイに応用できることが知られている。

ヘッドアップディスプレイを自動車に使用することは、ますます一般的になっている。ヘッドアップディスプレイは、2つの主要なカテゴリに大別することができる。すなわち、同じ目的を達成するために、コンバイナ虚像運転者視線に反射するための独立型ガラススクリーン)を使うものと、自動車のフロントガラスを使うものとに大別できる。

図2に、光源206、投影画像を表すホログラフィックデータを含む光源からの光を空間光変調するように構成された空間光変調器204、フーリエ変換レンズ205、拡散板203、フリーフォームミラー201,フロントガラス202、観察位置207を備えるヘッドアップディスプレイの一例を示す。図2はいわゆる「間接観察」システムを表し、この場合、ホログラフィック再生の実像は拡散板203上の再生領域に生成される。従って、ホログラフィック再生は拡散板203に投影され、拡散板203上に焦点を合わせることにより観察位置207から見ることができる。投影画像は、フリーフォームミラー201からの第1反射と、フロントガラス202からの第2反射とを介して観察される。拡散板は、ホログラフィックシステム開口数を増加するよう機能し、例えば、フリーフォームミラーを完全に照射することにより、運転者が虚像を観察できるようになる。

このようなディスプレイシステムは、固定拡散板、またはこれに類する部品、すなわち視野角を広げるための部品を必要とする。この拡散板は、画像システムのためのキーコンポーネントとして機能する。使用者の目と虚像との間の距離は、拡散板と投影光学系(通常はフリーフォームミラー)との間の距離によって決まる。

代替的に、ホログラフィック再生は直接観察することもできる。「直接観察」ホログラフィを使うことにより、情報を3Dで表すことができる。しかしながら、その名前示唆するように、直接観察では、観察者と光源との間に拡散板を置かずに直接ホログラムを見る必要がある。このタイプの3Dディスプレイにはいくつかの問題がある。第1に、現世代位相変調器は比較的小さな回折角を持つ。従って、十分大きな視認領域(eye−box)を作るためには、複雑で高価な光学部品を使う必要がある。第2に、より重要なことだが、このタイプの構成では、観察者がレーザ放射に直接曝される必要がある。レーザの使用には非常に厳しい規定がある。危険なレベルのレーザに目が決して曝されないことを保証するのに十分強固な安全システムを与えると、システムの複雑さは著しく増加する。

観察者と投影エンジンとの間に拡散板を使用することにより、前述で強調した両方の問題が軽減される。従って、ディスプレイにおいて、複数の虚像距離を与える拡散板が使える方法があれば、著しい利点がもたらされるだろう。

概要

画像化装置が与えられる。この画像化装置は、実像の虚像を生成するように構成された投影光学系を備える。この画像化装置は、虚像投影光学系から第1の距離に置かれた第1の拡散板と、虚像投影光学系から第2の距離に置かれた第2の拡散板と、をさらに備える。コントローラが、第1および第2の拡散板が、実像をこれらの拡散板の1つの上に可視化することを制御するように構成される。

目的

本開示の目的は、表示情報奥行き感が変化することのできる、安全で堅牢観察システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

実像から虚像を生成するように構成された投影光学系と、前記虚像投影光学系から第1の距離に置かれた第1の拡散板と、前記虚像投影光学系から第2の距離に置かれた第2の拡散板と、前記実像が前記拡散板のいずれか1つの上に可視化されるように、前記第1および第2の拡散板を制御するように構成されたコントローラと、を備える画像化装置

請求項2

前記実像はホログラフィック再生である、請求項1に記載の画像化装置。

請求項3

前記各拡散板は、散乱モード透過モードとの間で独立に切替可能である、請求項1または2に記載の画像化装置。

請求項4

前記コントローラは、時間的ないずれの瞬間においても、高々1個の拡散板が散乱モードで動作する制御を実行するように構成される、請求項3に記載の画像化装置。

請求項5

前記第1および/または第2の拡散板は、光散乱状態を選択的に誘導可能な液晶を備える、先行する請求項のいずれか一項に記載の画像化装置。

請求項6

前記散乱状態は、電圧により選択的に誘導される、請求項5に記載の画像化装置。

請求項7

前記第1および/または第2の拡散板は、コレステリック液晶を備える、先行する請求項のいずれか一項に記載の画像化装置。

請求項8

前記第1および/または第2の拡散板は、ポリマー分散液晶を備える、先行する請求項のいずれか一項に記載の画像化装置。

請求項9

前記第1および/または第2の拡散板は、スメクティック−A液晶を備える、先行する請求項のいずれか一項に記載の画像化装置。

請求項10

前記第1および第2の拡散板は、実質的に平行に、および/または共通の光軸上に配置される、先行する請求項のいずれか一項に記載の画像化装置。

請求項11

前記投影光学系から異なる距離に置かれたさらなる複数の拡散板をさらに備える、先行する請求項のいずれか一項に記載の画像化装置。

請求項12

請求項1から11のいずれか一項に記載の画像化装置と、ホログラフィックプロジェクタと、を備え、前記ホログラフィックプロジェクタは、入射光位相遅延分布を与えるように構成された空間光変調器を備え、前記位相遅延分布は、レンズを表す位相限定データと、物体を表す位相限定データとを備える、ディスプレイシステム

請求項13

前記ホログラフィックプロジェクタは、前記空間光変調器から受光した位相変調光フーリエ変換を実行し、画像を生成するように構成されたフーリエ変換光学系をさらに備える、請求項12に記載のディスプレイシステム。

請求項14

前記ホログラフィックプロジェクタはさらに、画像が当該画像が可視化される拡散板上に実質的に焦点合わせされるよう、位相限定レンズの焦点距離が選択されるように構成される、請求項12または13に記載のディスプレイシステム。

請求項15

ヘッドアップディスプレイである、請求項12から14のいずれか一項に記載のディスプレイシステム。

請求項16

虚像を動かすための方法であって、投影光学系を用いて、拡散板上に可視化された実像から虚像を生成するステップと、前記実像を、前記投影光学系から第1の距離に置かれた第1の拡散板の上か、前記投影光学系から第2の距離の位置に置かれた第2の拡散板の上か、どちらに可視化するかを制御するステップと、を備える方法。

請求項17

請求項16に記載の虚像を動かすための方法であって、入射光に位相遅延分布を与えるステップと、空間光変調器から受光した位相変調光のフーリエ変換を実行し、画像を生成するステップと、フレネルレンズの焦点距離を選択し、画像を当該画像が可視化される拡散板上に事実上焦点合わせするステップと、をさらに備え、前記位相遅延分布は、レンズを表す位相限定データと、物体を表す位相限定データとを備える、方法。

請求項18

添付の図面を参照して、実質的に上記に記載された、画像化装置またはディスプレイシステムまたは虚像を動かすための方法。

技術分野

0001

本開示は、画像化の分野に関する。より具体的には、本開示は、虚像の画像化の分野に関する。本開示はまた、ヘッドアップディスプレイおよびヘッドアップディスプレイのための観察システムの分野に関する。

背景技術

0002

物体から散乱される光は、強度と位相の情報を含む。これらの情報は、よく知られた干渉技術、すなわち干渉縞を持つホログラフィック記録(「ホログラム」)を生成する干渉技術を用いて、例えば感光プレート上に取り込むことができる。「ホログラム」は適切な光で照射することによって再生することができ、これにより、元の物体を表現するホログラフィック再生、すなわち再生画像が生成される。

0003

許容できる品質のホログラフィック再生は、元の物体に関する位相情報のみを含む「ホログラム」から生成されることが知られている。このようなホログラフィック記録は、位相限定ホログラム(phase—only holograms)と呼ぶことができる。計算機で合成されたホログラフィは例えばフーリエ技術を用いて、干渉プロセス数値的にシミュレートすることができ、これにより計算機合成位相限定ホログラムが生成される。計算機合成位相限定ホログラムは、物体を表現するホログラフィック再生を生成するために利用することができる。

0004

このように「ホログラム」という用語は、物体に関する情報を含む記録であって、物体を表す再生画像を生成するために利用できる記録に関する。ホログラムは、周波数領域、すなわちフーリエ領域における物体に関する情報を含んでもよい。

0005

ホログラフィック技術を二次元画像投影システムに使うことが提案されてきた。位相限定ホログラムを使った画像投影の利点は、計算手段により、多くの画像特性、例えば投影画像縦横比解像度コントラストダイナミックレンジなどを制御できるところにある。位相限定ホログラムのさらなる利点は、強度変調による光エネルギー損失がないことである。

0006

計算機合成位相限定ホログラムは、「ピクセル化」されてもよい。すなわち位相限定ホログラムは、分離した位相素子アレイの上に表されてもよい。分離した素子の各々は「ピクセル」と呼ぶことができる。各ピクセルは、位相変調素子のような光変調素子として動作してもよい。従って計算機合成位相限定ホログラムは、液晶空間光変調器SLM)のような位相変調素子のアレイの上に表されてもよい。SLMは、変調光がSLMから反射して出力される、反射手段としての意義を持つといってもよい。

0007

各位相変調素子、すなわちピクセルは、当該位相変調素子への光入射に対して制御可能な位相遅延を与えるために、状態が変化してもよい。従って、シリコン液晶(LCOS)SLMのような位相変調素子のアレイは、計算により決定された位相遅延分布を示して(すなわち「表示」して)もよい。位相変調素子アレイへの光入射がコヒーレントだった場合、その光は、ホログラフィック情報、すなわちホログラムを伴って変調されるだろう。このホログラフィック情報は、周波数領域、すなわちフーリエ領域にあってもよい。

0008

代替的に、位相遅延分布はキノフォーム上に記録されてもよい。一般に「キノフォーム」という言葉は、位相限定ホログラフィック記録、すなわちホログラムの意味で使うことができる。

0009

位相遅延は量子化されてもよい。すなわち各ピクセルは、位相レベルを表す離散的な数の1つにセットされてもよい。

0010

位相遅延分布は、(例えばLCOSSLMに照射することにより)入射光波に適用され、再生されてもよい。空間領域にホログラフィック再生、すなわち「画像」を生成するために、空間的な再生位置が光学的フーリエ変換レンズを用いて制御されてもよい。代替的に、再生が遠方に形成される場合は、フーリエ変換レンズは必須でない。

0011

計算機合成ホログラムは、Gerchberg—Saxtonアルゴリズムを含む複数の方法で計算されてもよい。Gerchberg—Saxtonアルゴリズムは、(2D画像のような)空間領域における強度情報から、フーリエ領域における位相情報を導出するために使われてもよい。すなわち、物体に関する位相情報は、空間領域における強度、すなわち大きさの情報のみから「回復」されてもよい。このようにして、フーリエ領域における物体の位相限定ホログラフィック表現を計算することができる。

0012

ホログラフィック再生は、フーリエ領域ホログラムを照射し、フーリエレンズなどを用いて光学的フーリエ変換を実行することにより生成されてもよく、これにより、スクリーンのような再生領域に画像(ホログラフィック再生)が生成される。

0013

図1に、本開示に従い、LCOS−SLMのような反射型SLMを使用して、再生領域にホログラフィック再生を生成する一例を示す。

0014

例えばレーザレーザダイオードなどの光源(110)が、コリメートレンズ(111)を介してSLM(140)を照射するように配置される。コリメートレンズにより、光のほぼ平面状の波面がSLM上に入射する。波面の方向は、法線方向から若干ずれている(例えば、透明層平面に対する真の垂直方向から、2度または3度外れている)。光源からの光が、SLMのミラー状の背面で反射し、位相変調層相互作用して出射波面(112)を形成するように配置がされる。出射波面(112)は、フーリエ変換レンズ(120)を含むレンズに到達し、スクリーン(125)に焦点を結ぶ。

0015

フーリエ変換レンズ(120)は、SLMからの位相変調された出射光を受け、周波数−空間変換を実行して、空間領域でスクリーン(125)上にホログラフィック再生を生成する。

0016

この過程において、光源からの光(画像投影システムの場合は可視光)は、SLM(140)と位相変調層(すなわち位相変調素子のアレイ)全体に配光される。位相変調層から出射した光は、再生領域全体にわたって配光されてもよい。ホログラムの各ピクセルは、画像再生に全体的に寄与する。すなわち、再生画像上の特定の一点と特定の位相変調素子との間に1対1の相関関係は存在しない。

0017

光ビームの平面A、Bそれぞれにおける強度断面IA(x,y)、IB(x,y)が既知であり、IA(x,y)とIB(x,y)とが単一のフーリエ変換関係付けられているとき、Gerchberg Saxtonアルゴリズムは、位相回復問題を考察する。強度断面が与えられたとき、平面A、Bそれぞれにおける位相分布φA(x,y)とφB(x,y)の近似法が得られる。Gerchberg Saxtonアルゴリズムは、反復的プロセスに従うことによりこの問題の解を求める。

0018

Gerchberg Saxtonアルゴリズムは、IA(x,y)とIB(x,y)を表すデータセット(強度と位相)を、空間領域とフーリエ(スペクトル)領域との間で繰り返し変換しながら、空間およびスペクトルの拘束条件を反復的に適用する。空間およびスペクトルの拘束条件は、それぞれIA(x,y)とIB(x,y)である。空間またはスペクトル領域における拘束条件は、データセットの強度に組み入れられる。一連の反復を通して、対応する位相情報が回復される。

0019

このような技術を用いて、ホログラフィックプロジェクタが与えられる。このようなプロジェクタは、車両のヘッドアップディスプレイに応用できることが知られている。

0020

ヘッドアップディスプレイを自動車に使用することは、ますます一般的になっている。ヘッドアップディスプレイは、2つの主要なカテゴリに大別することができる。すなわち、同じ目的を達成するために、コンバイナ(虚像を運転者視線に反射するための独立型ガラススクリーン)を使うものと、自動車のフロントガラスを使うものとに大別できる。

0021

図2に、光源206、投影画像を表すホログラフィックデータを含む光源からの光を空間光変調するように構成された空間光変調器204、フーリエ変換レンズ205、拡散板203、フリーフォームミラー201,フロントガラス202、観察位置207を備えるヘッドアップディスプレイの一例を示す。図2はいわゆる「間接観察」システムを表し、この場合、ホログラフィック再生の実像は拡散板203上の再生領域に生成される。従って、ホログラフィック再生は拡散板203に投影され、拡散板203上に焦点を合わせることにより観察位置207から見ることができる。投影画像は、フリーフォームミラー201からの第1反射と、フロントガラス202からの第2反射とを介して観察される。拡散板は、ホログラフィックシステム開口数を増加するよう機能し、例えば、フリーフォームミラーを完全に照射することにより、運転者が虚像を観察できるようになる。

0022

このようなディスプレイシステムは、固定拡散板、またはこれに類する部品、すなわち視野角を広げるための部品を必要とする。この拡散板は、画像システムのためのキーコンポーネントとして機能する。使用者の目と虚像との間の距離は、拡散板と投影光学系(通常はフリーフォームミラー)との間の距離によって決まる。

0023

代替的に、ホログラフィック再生は直接観察することもできる。「直接観察」ホログラフィを使うことにより、情報を3Dで表すことができる。しかしながら、その名前示唆するように、直接観察では、観察者と光源との間に拡散板を置かずに直接ホログラムを見る必要がある。このタイプの3Dディスプレイにはいくつかの問題がある。第1に、現世代位相変調器は比較的小さな回折角を持つ。従って、十分大きな視認領域(eye−box)を作るためには、複雑で高価な光学部品を使う必要がある。第2に、より重要なことだが、このタイプの構成では、観察者がレーザ放射に直接曝される必要がある。レーザの使用には非常に厳しい規定がある。危険なレベルのレーザに目が決して曝されないことを保証するのに十分強固な安全システムを与えると、システムの複雑さは著しく増加する。

0024

観察者と投影エンジンとの間に拡散板を使用することにより、前述で強調した両方の問題が軽減される。従って、ディスプレイにおいて、複数の虚像距離を与える拡散板が使える方法があれば、著しい利点がもたらされるだろう。

発明が解決しようとする課題

0025

直接観察システムにおいて「深さ」を与えるための最も分かりやすい方法は、虚像画像化物体の焦点距離内で往復運動可能な直線状のステージ上に拡散板を設置することにより、虚像距離を変えるメカニズムを与えることだろう。しかしながらこのタイプのシステムを、実装部品寿命が10,000時間を超えることが期待される車両に用いるのは望ましくない。これに加えて、レーザを基本としない投影エンジンの場合、拡散板が移動したときに、拡散板上への再焦点合わせが必要となり、システムのコストと複雑さが増す。

0026

本開示の目的は、表示情報奥行き感が変化することのできる、安全で堅牢な観察システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0027

発明の諸態様は、添付の独立請求項において定義される。

0028

観察装置であって、複数の拡散板と、この複数の拡散板のうちどの1つの拡散板に物体を表示するかを決定するように構成されたコントローラと、を用いるものが開示される。ある実施形態では、物体は選択された拡散板上に投影される。ある実施形態では、拡散板は、投影光に対して事実上透明である透過状態と、物体を表示する散乱状態との間で切替可能な液晶デバイスである。散乱状態では、拡散板はスクリーンのように機能する。

0029

ある実施形態では、物体が複数の拡散板、すなわち拡散板のアレイに投影されるが、当該物体は、当該拡散板のうちいずれか1つでのみ可視化されるような装置が記述される。各拡散板は、例えば当該拡散板に印加される電圧を制御することにより、表示(例えば散乱)モードまたは非表示(例えば透過)モードのいずれかで動作するように、独立に制御される。選択的に複数の拡散板は、密集または積層していてもよい。特に複数の拡散板は、虚像結像光学系から異なる距離にあってもよい。

0030

ある有利な実施形態では、物体は、ホログラフィックプロジェクタを用いて投影されるホログラフィック再生である。この場合、ホログラフィックデータにプログラマブル位相限定レンズが適用されることにより、ホログラフィック再生の焦点面は事実上動かされる。このようにして、わずかに焦点合わせを調整することにより、複数拡散板の空間位置の違いを簡単に補償することができる。従って、どの拡散版が表示のために使用された場合であっても、確実に物体の焦点合わせができる手段が与えられる。

0031

実施形態では「拡散板」が記述されるが、開示される拡散板は、実例では、透過モードのような非拡散モードでも動作することが理解できるだろう。拡散板は、選択可能な拡散状態すなわち拡散モードを有する素子であると考えてよい。

図面の簡単な説明

0032

下記の図面に従って、いくつかの実施形態を説明する。

0033

表示領域にホログラフィック再生を生成するように構成された、LCOSなどの反射型SLMを示す概観図である。
車両のヘッドアップディスプレイのための、いわゆる「間接観察」ホログラフィックプロジェクタを示す図である。
計算機合成位相限定ホログラムのためのアルゴリズムの一例を示す図である。
図3の例のアルゴリズムのためのランダム位相シードの一例を示す図である。
虚像の画像化を示す概観図である。
本開示に係る、複数拡散板の概観図である。
LCOS SLMの概観図である。

0034

図面において、同一の部品には同一の符号を付す。

実施例

0035

本開示は、観察者がホログラフィック再生の虚像を観察するための、改良されたいわゆる「間接観察」システムに関する。しかし本開示に係る間接観察システムは、拡散板上で視認できるあらゆるタイプの画像の間接観察に対しても、同等に好適である。すなわち、以下の実施形態はホログラフィック再生の間接観察を説明するが、間接観察される「物体」はホログラフィック再生に限られない。言い換えれば本開示は、より伝統的なLEDバックライト付き液晶ディスプレイなど、他のディスプレイシステムにも同等に適用可能である。実施形態は、一例としてのみホログラフィを計算機合成する方法を説明する。

0036

ホログラフィック的に生成された2D画像は、従来の投影映像に対して、特に解像度と効率の面で著しい優位性を示すことが知られている。

0037

Gerchberg Saxtonに基づく複数の改良アルゴリズムが開発されている。例えば、同時係属国際特許出願公開WO2007/131650号を参照されたい。これは参照文献として本出願に組み込まれる。

0038

図3に、既知の強度情報T[x、y]362を生み出すデータセットのフーリエ変換に関し、位相情報Ψ[u、v]を回復する改良アルゴリズムを示す。強度情報T[x、y]362は、ターゲット画像(例えば写真)を表す。位相情報Ψ[u、v]は、画像平面におけるターゲット画像のホログラフィック表現を生成するために使われる。

0039

強度と位相はフーリエ変換で内部的に結合しているため、変換された強度(と位相)は、算出されたデータセットの精度に関する有用な情報を含む。このように、このアルゴリズムは、強度と位相の情報のフィードバックを提供することができる。

0040

図3に示すアルゴリズムは、複合波入力(強度情報301と位相情報303を有する)と複合波出力(やはり強度情報311と位相情報313を有する)であると考えることができる。強度および位相情報は、データセットを形成するために内部的に結合しているが、本明細書の目的のため、別個に考察される。強度および位相情報自身は、遠視野用の空間座標(x、y)およびホログラム用の空間座標(u、v)の関数であり、いずれも強度および位相の分布であると記憶されるべきである。

0041

図3を参照すると、処理ブロック350は、強度情報301と位相情報303とを有する第1データセットから、フーリエ変換を生成する。その結果が、強度情報と位相情報Ψn[u、v]305とを有する第2データセットである。処理ブロック350から出力された強度情報は光源を表す分布にセットされるが、位相情報Ψn[u、v]305は保持される。位相情報305は、処理ブロック354により量子化され、位相情報Ψ[u、v]309として出力される。位相情報309は、処理ブロック356に送られ、処理ブロック352により新たな強度と結合される。第3データセット307、309は、逆フーリエ変換を実行する処理ブロック356に適用される。これにより、強度情報311および位相情報313を有する、空間領域における第4データセットRn[x、y]が生成される。

0042

第4データセットからスタートして、その位相情報313は、第5データセットの位相情報を生成するが、これは次の反復303’における第1データセットとして適用される。その強度情報Rn[x、y]311は、ターゲット画像からの強度情報T[x、y]から減算されることにより修正され、強度情報315のセットが生成される。スケールされた(αによりスケールされた)強度情報315は、ターゲット強度情報T[x、y]362から減算され、次の反復の第1データセットとして適用されるための第5データセットの入力強度情報η[x、y]301が生成される。これは、数学的には、以下の方程式によって表される。
Rn+1[x、y]=F’{exp(iΨn[u、v])}
Ψn[u、v]=∠F{η・exp(i∠Rn[x、y])}
η=T[x、y]−α(|Rn[x、y]|−T[x、y])
ここで、
F’は逆フーリエ変換であり、
Fは順フーリエ変換であり、
Rは再生領域であり、
Tはターゲット画像であり、
∠は角度情報であり。
Ψは量子化された角度情報であり、
εは新たなターゲット画像で、ε≧0であり、
αは利得因子であり、〜1である。

0043

利得因子αは、入力するターゲット画像データのサイズと速度とに基いて、あらかじめ決められていてもよい。

0044

先行する反復からの位相情報がないため、アルゴリズムの最初の反復では、開始点としてのランダム位相情報を提供するために、ランダム位相生成器が使われる。図4に、ランダム位相シードの一例を示す。

0045

変形例では、処理ブロック350から結果として得られる強度情報は廃棄されない。ターゲット強度情報362は強度情報から減算され、新たな強度情報が生成される。複数の強度情報が強度情報362から減算され、処理ブロック356への入力強度情報が生成される。さらに代替的には、位相は完全にはフィードバックされず、最後の2回の反復における変化に比例した部分のみがフィードバックされる。その結果、関心対象画像を表すフーリエ領域データが形成される。

0046

要約すると、改良された画像化装置であって、複数の制御可能な拡散板、すなわち選択的拡散素子を備えるものが与えられる。これらの拡散板は、時間的ないずれの瞬間においても、画像が当該拡散板のいずれか1つの上でのみ可視化されるように制御される。虚像投影レンズを使うとともに、複数拡散板を虚像投影光学系から異なる距離に置くことにより、位置可変な虚像が生成される。

0047

図5に、本開示の一実施形態であって、虚像投影光学系505が物体503の虚像501を生成するものを示す。物体703は拡散板上で可視化される。虚像501は、観察平面507から観察される。

0048

虚像距離は物体を結像光学系の焦点距離の内側に置くことにより設定され、その後実際の虚像距離が計算されてもよい。

0049

上記の光学的概観図に関し、虚像距離(i)は、以下の方程式により決定される。



物体距離線形変化により、虚像距離の非線形変化が引き起こされる。

0050

虚像は目から十分離れている必要がある。これは、無限遠(すなわち運転時における通常の焦点距離)から表示情報への目の再焦点合わせ時間を短縮し、無視界運転時間を低減するためである。しかしながら、虚像距離はまた十分短くなければならない。なぜなら、運転者に提示される情報は、明確で見やすくなければならないからである。これらの相反する2つの要因により、通常は結果として、運転者に必須の情報が運転者の目から1.5mないし3.5mに、選択的には2.5mに表示されるよう虚像距離が設定される。

0051

本開示は、複数の拡散板と、どの拡散板の上で画像が可視化されるかを決定するように構成されたコントローラと、を備える観察装置を与える。

0052

図6に、本開示の一実施形態を示す。この実施形態では、観察者620と虚像投影光学系630により生成された虚像651、652、653、654と間の距離は、拡散板601、602、603、604のいずれの上で画像を可視化するかの選択によって変わる。この実施形態では、拡散板601、602、603、604は、実質的に平行で互いに積層している。この実施形態では、拡散板はガラス基板により仕切られている。画像が拡散板601の上で可視化された場合、虚像651は、観察者620に対し第1の深さに出現する。画像が拡散板602の上で可視化された場合、虚像652は、観察者620に対し第2の深さに出現する、といった具合である。

0053

従って、実像から虚像を生成するように構成された投影光学系と、虚像投影光学系から第1の距離に置かれた第1の拡散板と、虚像投影光学系から第2の距離に置かれた第2の拡散板と、実像がこれらの拡散板のいずれか1つの上に可視化されるように、第1および第2の拡散板を制御するように構成されたコントローラと、を備える画像化装置が与えられる。すなわち、このコントローラは、2つの拡散板のうちどちらの上で実像が可視化されるかを制御するように構成される。このようにして、2つの拡散板のうちどちらの上で実像が可視化、すなわち「表示」されるかを選択することにより、虚像の事実上の位置を動かすことができる。

0054

複数の拡散板を用いて、虚像を動かすための方法がまた与えられる。この方法は、投影光学系を用いて、拡散板上に可視化された実像から虚像を生成するステップと、実像を、投影光学系から第1の距離に置かれた第1の拡散板の上か、投影光学系から第2の距離の位置に置かれた第2の拡散板の上か、どちらに可視化するかを制御するステップと、を備える。

0055

ある実施形態では、実像はホログラフィック再生であるが、前述の通り、この実像はいかなる手段を用いて1つ以上の拡散板上に投影されてもよい。

0056

ある実施形態では、各拡散板は、散乱モードと透過モードとの間で独立に切替可能である。透過モードで動作する拡散板は、投影された物体を透過する。一方、散乱モードで動作する拡散板は、物体を実効的に「表示」する。すなわち(実)像は、散乱モードで動作する拡散板上で可視化される。複数の拡散板を互いに積層し、各々を虚像投影光学系から異なる距離に置くことにより、式(1)のパラメータ「o」を変化させることができる。このようにして、観察平面と観察対象の虚像との間の距離が変化する。従って、拡散板を選択することにより、表示情報の奥行き感を変化させることができることが理解できるだろう。

0057

ある実施形態では、コントローラは、時間的ないずれの瞬間においても、高々1個の拡散板が散乱モードで動作する制御を実行するように構成される。すなわち、ある1個の拡散板が散乱モードで動作し、その他のすべての拡散板は透過モードで動作するように制御される。

0058

ある実施形態では、目に安全で複雑さの少ない距離可変のヘッドアップディスプレイを実現するために、散乱状態と透過状態との間で切替可能な液晶デバイスが使われる。すなわち、ある実施形態では、第1および/または第2の拡散板は、光散乱状態を選択的に誘導可能な液晶を備える。

0059

これらの複数のデバイスを互いにサンドイッチ構造にすることにより、単に活性化するデバイスを選択するだけで、拡散板の事実上の位置を散乱状態に変えることができる。複数のメカニズムにより、薄い液晶層内に光散乱状態を誘導することができる。いずれの場合も、液晶の屈折率は、強度とともにある点から別の点へ変化し、空間周波数は、強い散乱が発生するのに十分な程度、光の波長に接近する。

0060

これらの液晶電気光学効果のうちのいくつかは静的であり、いくつかは動的(乱流運動からなる)である。静的効果過渡的(電圧が印加されているときのみ存在する)であるか、双安定(単一の散乱状態であって、電圧パルスによりオンオフ切り替えされる)であるか、あるいは多安定(複数の異なる安定な散乱状態であって、電圧パルスによりオン−オフ切り替えされる)である。すなわち、ある実施形態では、散乱状態は電圧により選択的に誘導される。

0061

ある実施形態では、以下を具備するグループから選択される液晶が使用される。
(1)好適な小さいコレステリックピッチを持つコレステリック液晶キラルネマティック相とも呼ばれる)は、誘電再配向により、透過状態と光散乱状態とに誘導することができる。構造を安定化するため、これらの物質ポリマー材料を追加してもよい。この構造は静的であり、双安定性を示すこともある(しかし多安定性は示さない)。このタイプの液晶に関するさらなる情報については、以下を参照されたい。Gruebel.W.、U.Wolff.、and H.Kruber.”Electric field induce texture changes in certain nematical cholesteric liquid crystal mixtures”.、Mol.Cryst.Liq.Cryst,Vol.24、1973、pp103−109andV.G.Chigrinov、”Liquid Crystaldevices、 Physics and Applications”.、ISBN0−89006−895−4、Published by Artech House、1999、pp134−148
(2)ポリマーマトリックスポリマー分散液晶、すなわち「PDLC」)におけるネマティック液滴のフィルム光散乱性を示し、誘電再配向により、透明状態に切替えることができる。これは静的構造を持ち、駆動電圧を除去すると同時に透明状態に緩和する。すなわち、PDLCは通常は双安定ではない。液滴中ネマティック相に代えてキラルネマティック液晶(すなわち、コレステリック液晶)を使うことにより、いくらかの双安定性を誘導することができる。このタイプの液晶に関するさらなる情報については、以下を参照されたい。Coates D.、”Polymer dispersed Liquid Crystals”、J.Mater.Chem.、Vol.5、No.12.、1994、pp2063−2072and Doane、J.W.、et al.、”Wide−angle View PDLC Displays”.SID’90 Digest、1990、pp224−226
(3)動的散乱もまた、ネマティック相に比べて配向のそろったスメクティック液晶相において、電気化学的に誘導することができる。低周波電圧を与えると、ネマティック液晶内で発生するものに類似した乱流動的散乱状態が生成される。しかし電圧が除去されても、散乱状態は透明状態に緩和せず、半永久的な静的構造として維持される。しかし散乱状態は、高周波電圧(>1KHz)を印加することによって除去される。この散乱状態は、異なる程度の散乱が誘導され得る点と、これらの散乱がすべて電圧が存在しなくても安定しているという点で、「多安定」である。スメクティック動的散乱には高電圧(約100V)が必要である。このタイプの液晶に関するさらなる情報については、以下を参照されたい。D.Coates、W.A.Crossland、J.H.Morrissy、and B.Needham、J.Phys.D.11、1(1978);andCrossland W.A.、Davey A.B.、ChuD.、Clapp T.V.、”Smectic A Memory Displays”、in Handbook of Liquid Crystals:7Volume Set、Second Edition.Editedby J.W.Goodby、P.J.Collings、T.Kato、C.Tschierske、H.Gleeson、and P.Raynes.Published 2013 by Wiley−VCH Verlag GmbH &Co.KGaA. Chapter 7、pp1−39

0062

本発明者らは、これらの液晶のいずれが本開示に好適であるかを明らかにした。これらの可能性は、下表に要約される。

0063

ある実施形態では、第1および/または第2の拡散板は、コレステリック液晶を備える。別の実施形態では第1および/または第2の拡散板は、ポリマー分散液晶を備える。さらなる実施形態では、第1および/または第2の拡散板は、スメクティック−A液晶を備える。

0064

図6に示されるように、ある実施形態では、第1および第2の拡散板は、実質的に平行に、および/または共通の光軸上に配置される。

0065

表6は4つの拡散板の構成を示すが、必要とされる分解能に応じて、任意の数の拡散板が使用されてもよいことが理解できるだろう。すなわちある実施形態では、この装置は、投影光学系から異なる距離に置かれたさらなる複数の拡散板をさらに備える。すべての拡散板は、実質的に平行に、および/または共通の光軸上に配置されてよい。ある実施形態では、拡散板は、虚像投影光学系と共通の光軸上にある。

0066

ある選択的な実施形態では、拡散板が散乱状態で、画像がプロジェクタを用いて拡散板上に投影されるため、画像は選択された拡散板上に可視化される。ある実施形態では、画像はホログラフィックプロジェクタによって拡散板上に投影され、物体はあらかじめ決められた物体のホログラフィック再生である。ホログラフィックプロジェクタの一例は、例えば国際特許出願公開WO2013/153354号に記載されている。これは参照文献として本出願に組み込まれる。

0067

ある実施形態では、前述の画像化装置と、ホログラフィックプロジェクタと、を備えるディスプレイシステムが与えられる。このホログラフィックプロジェクタは、入射光に位相遅延分布を与えるように構成された空間光変調器を備える。ここで位相遅延分布は、レンズを表す位相限定データと、物体を表す位相限定データと、を備える。

0068

当該技術において、逆フーリエ変換(例えば光学的など)による再生が行われたとき、焦点の合ったホログラフィック再生が、選択された再生領域の深さにおいて生成されるために、位相限定プログラマブルレンズデータが、どのように物体を表す位相限定データと結合されるべきかが知られている。ある実施形態では、データは簡単なベクトル加算によって結合される。

0069

従ってある実施形態では、ホログラフィックプロジェクタは、空間光変調器から受光した位相変調光のフーリエ変換を実行し、画像を生成するように構成されたフーリエ変換光学系をさらに備える。

0070

従って、ここに開示される虚像を動かすための方法は、入射光に位相遅延分布を与えるステップと、空間光変調器から受光した位相変調光のフーリエ変換を実行し、画像を生成するステップと、フレネルレンズの焦点距離を選択し、画像を当該画像が可視化される拡散板上に事実上焦点合わせするステップと、をさらに備える。ここで位相遅延分布は、レンズを表す位相限定データと、物体を表す位相限定データと、を備える。

0071

拡散平面が変化するため、投影システムからの距離もまた変化する。これにより焦点が外れ、表示画質が低下する。しかしながら有利なことに、前述のシステムがホログラフィックプロジェクタとともに使われる場合、ホログラムと適切な焦点距離のレンズの位相限定表示とを組み合わせることにより、この問題は解決される。レーザを基本としないシステムの場合、調整可能なオートフォーカスを使用することが必要となり、投影エンジンの複雑さが増す。

0072

すなわち、有利な実施形態では、ホログラフィックプロジェクタはさらに、画像が当該画像が可視化される拡散板上に実質的に焦点合わせされるよう、位相限定レンズの焦点距離が選択されるように構成される。

0073

さらなる実施形態では、ホログラフィックプロジェクタに使用されるフーリエ変換光学系は物理的なレンズではなく、同じホログラフィック技術を使って実現された位相限定レンズである。

0074

ある実施形態では、ディスプレイシステムは、ヘッドアップディスプレイである。しかし、ここに開示される画像化装置は、他のディスプレイシステムや投影システムにも同等に適用できるものであると理解されるだろう。

0075

(システムの例)
図6は、ガラスウィンドウによって仕切られた4つの拡散板を備えるシステムを概略的に示す。後方焦点距離200mmの虚像結像レンズと、切替可能な拡散板の各々を仕切る厚さ5mmのウィンドウとを用いるシステムの場合、以下の虚像距離が可能である。

0076

この例は直線的に分離された4つの拡散板を示すが、分離は非直線的であってもよく、拡散板の数は所望の距離分解能に応じて変わってもよい。

0077

有利なことに、ピクセル化された回路やそれの関連するドライバがないため、これらの液晶拡散板の製造や組み立ては低コストですみ、パッケージ化された複数の拡散板を使用することは、さほど高価とはならないだろう。

0078

当該技術で知られるように、ヘッドアップディスプレイは様々な情報を表示できることが理解できるだろう。従って、あり得るすべての表示に相当するホログラムが、あらかじめ計算されて保存場所に保存されるか、またはリアルタイムに計算されてもよい。ある実施形態では、プロジェクタは、複数の2D画像を表すフーリエドメインデータの保存場所をさらに備える。

0079

ここで説明した実施形態は、一例としてのみフーリエホログラフィに関する。本開示は、ホログラム計算時にフレネル変換が適用されるフレネルホログラフィにも同等に適用できる。

0080

再生されたホログラムの品質は、再生の回折特性の結果であるいわゆる0次問題の影響を受ける可能性がある。このような0次光は「雑音」と考えることができ、例えば鏡面反射光その他のSLMからの望まれない光を含む。

0081

この「雑音」は一般にフーリエレンズの焦点に焦点合わせされ、再生ホログラムの中心で明るい点となる。従来0次光は単純に遮断されていたが、これは明るい点を暗い点で置き換えたことを意味するのは明らかであろう。

0082

選択的には、平行化された0次光のみを除去するために、角度選択可能なフィルタを使うことができる。0次光を処理するために他の手法が使われてもよい。

0083

ここで説明した実施形態は、フレーム当たり1つのホログラムを表示するものに関するが、本開示はこの態様に限られるものではなく、一度に複数のホログラムをSLM上に表示するものであってもよい。

0084

例えば、ある実施形態は「タイリング(tiling)」技術を使用する。すなわち、SLM領域の表面はさらに複数のタイルに分割され、各タイルの位相分布は、元のタイルと似た、または同じ位相分布に設定される。従って各タイルは、SLMの全配置領域が単一の大きな位相パターンとして使われた場合と比べて、より小さな表面領域となる。タイルの周波数成分の数が少ないほど、画像が生成されるときに再生されるピクセルはより離間している。画像は0次回折内で生成される。1次以上の回折オーダは、画像に重なり合わないよう十分遠くまで移され、空間フィルタで遮断されることが好ましい。

0085

上述の通り、この方法で生成された画像は(タイリングがあろうと、なかろうと)、画像ピクセルを形成するスポットを含む。使われるタイルの数が多いほど、これらのスポットは小さくなる。無限正弦波のフーリエ変換を例に取ると、単一の周波数が生成される。これは最適な結果である。実際には、1つのタイルのみが用いられた場合、これは正弦波の1周期分を入力したことに対応し、ゼロ値は正弦波の端点から無限遠点まで正および負方向に延在する。このときのフーリエ変換からは、単一周波数が生成される代わりに、主周波数成分が、隣接する一連の周波数成分を両側に伴って生成される。タイリングの使用により、これらの隣接する周波数成分の大きさが低減され、その直接的な結果として隣接する画像ピクセル間で発生する(建設的または破壊的)干渉が減少し、これにより画像品質が向上する。

0086

タイルの断片を使用することもできるが、各タイルは完全なタイルであることが好ましい。

0087

実施形態は、一例としてのみGerchberg−Saxtonアルゴリズムの変形に関する。

0088

ここで開示された改良方法は、物体の3次元再生に使われるホログラムの計算に対しても同等に好適であることが、当業者に理解できるだろう。

0089

同様に本開示は、モノクロ画像の投影に限られるものではない。

0090

カラーの2Dホログラフィック再成を生成することができ、これを実現するために主に2つの方法がある。1つは「フレーム連続カラー」(FSC)として知られる。FSCシステムでは3つのレーザ(赤、緑、青)が用いられ、これらのレーザが順次SLMに照射されて、ビデオの各フレームが生成される。カラーは、人間である視認者が3つのレーザの組み合わせから多色画像を観察するのに十分速い速度で循環する(赤、緑、青、赤、緑、青など)。従って、各ホログラムは特定のカラーである。例えば、1秒当たり25フレームのビデオでは、最初のフレームは、赤レーザを1秒の1/75の間照射し、次に緑レーザを1秒の1/75の間照射し、最後に青レーザを1秒の1/75の間照射することで生成される。その後次のフレームが赤レーザから生成される、といった具合である。

0091

空間分離カラー」(SSC)と呼ばれる別の方法では、3つのレーザすべてが同時に照射されるが、例えばそれぞれが異なるSLMを用いたり、1つのSLMの異なるエリアを用いたりするなど異なる光路を取り、その後合成されてカラー画像が形成される。

0092

フレーム連続カラー(FSC)方式の利点は、SLM全体が各カラーのために用いられることである。これは、SLMのすべてのピクセルが各カラー画像に用いられるため、生成される3つのカラー画像の品質が損なわれないことを意味する。しかし、FSC方式の欠点は、それぞれのレーザが3分の1の時間しか用いられないため、生成される全体的な画像がSSC方式により生成される対応する画像と比べて3分の1程度の明るさしかないことである。この欠点は、レーザをオーバドライブさせること、またはより高出力なレーザを用いることにより対処可能かもしれないが、この場合、より多くの電力が必要とされ、より高コストとなり、システムのコンパクトさが損なわれる。

0093

SSC(空間分離カラー)方式の利点は、3つのレーザのすべてが同時に照射されるため、画像がより明るいことである。しかしながら、空間の制約により1つのSLMしか使えない場合、SLMの表面領域を3つの部分に分割し、実効的に3つの分離したSLMとして動作させることができる。この欠点は、各単色画像利用可能なSLM表面領域が減少することにより、各単色画像の品質が低下することである。これに伴い、多色画像の品質も低下する。利用可能なSLM表面領域が減少することは、SLMの使用可能なピクセルの数が減ることを意味し、このため画像の品質が低下する。画像の解像度が減少するため、画像の品質も低下する。

0094

ある実施形態では、SLMは、シリコン上液晶(LCOS)デバイスである。LCOS SLMは、信号ラインゲートラインおよびトランジスタがミラー面の下方にあるという利点を有し、これにより、高いフィルファクター(典型的には90%を超える)および高解像度がもたらされる。

0095

LCOSデバイスは、現在、2.5μmから15μmのピクセルを有するものが入手可能である。

0096

図7に、LCOSデバイスの構造を示す。

0097

LCOSデバイスは、単結晶シリコン基板(802)を用いて形成される。LCOSデバイスは、基板の上面に、間隙(801a)で離間されて配置された正方形の平面アルミニウム電極(801)の2Dアレイを有する。電極(801)の各々は、基板(802)に埋設された回路(802a)を介してアドレス指定可能である。電極の各々は、対応する平面ミラーを形成する。電極アレイ上には配向層(803)が配置されており、配向層(803)上には液晶層(804)が配置されている。液晶層(804)上には第2の配向層(805)が配置されており、第2の配向層(805)上には例えばガラスの平面透明層(806)が配置されている。透明層(806)と第2の配向層(805)との間には例えばITOの単一の透明電極(807)が配置されている。

0098

正方形電極(801)の各々は、透明電極(807)の上を覆う領域および介在する液晶材料とともに、制御可能な位相変調素子(808)を画定し、これは通常ピクセルと称される。有効ピクセル領域、すなわちフィルファクターは、光学的に活性なピクセル全体のうちで、ピクセル間スペース(801a)を考慮した割合である。透明電極(807)に関し、各電極(801)に印加される電圧を制御することにより、各位相変調素子の液晶材料の特性が変化することができ、これにより入射光に可変遅延が与えられる。この効果として、波面に位相限定変調が与えられ、すなわち強度の影響は起こらない。

0099

反射型LCOS空間光変調器を用いることの主な利点は、透過型デバイスが用いられた場合に比べて、必要な液晶層の厚さを半分にできることである。これにより、液晶のスイッチング速度(動画像の投影のキーポイント)が大幅に改善する。LCOSデバイスはまた、他に類を見ないほど小さな開口で、位相限定素子の大きなアレイを表示することができる。素子が小さい(典型的にはおよそ10ミクロン以下)ことにより、実用的な回折角(数度)が得られるので、光学システムはさほど長い光路を必要としない。

0100

LCOSSLMの小さな開口(数平方センチメートル)を適切に照明することは、より大きな液晶デバイスの開口を照明することに比べて容易に実現できる。LCOS SLMはまた、大きな開口率を有し、ピクセル間にデッドスペースがほとんど存在しない(ピクセルを駆動する回路がミラーの下に埋設されているため)。これは、再生フィールドにおける光学ノイズを削減するための重要な課題である。

0101

シリコンバックプレーンを用いることは、ピクセルが光学的にフラットであるという利点を有し、これは、位相変調デバイスにとって重要である。

0102

実施形態は反射型LCOSSLMに関するが、透過型SLMを含む任意のSLMが使用できることが、当業者に理解できるだろう。

0103

本発明は、記載された実施形態に限定されず、添付の請求項の全範囲に及ぶ。

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