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技術 電位差滴定マグネシウムイオン選択性電極センサのための試薬並びにその製造方法及び使用方法

出願人 シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド
発明者 ジャーン、ウエイホラン、ケヴィン
出願日 2015年6月8日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-572564
公開日 2017年6月29日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2017-517741
状態 特許登録済
技術分野 電気化学的な材料の調査、分析
主要キーワード センサ薄膜 外部品 較正セット 誤差変動 較正結果 初期接触 熱動力 検知膜
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題・解決手段

電位差滴定マグネシウムイオン選択性電極とともに用いられる試薬並びにこれを含有するキット及び前記試薬を使用する方法が開示される。本発明の概念の少なくとも1つの実施態様を、典型的な図面、実験、結果及び実験手順により詳細に説明する前に、本発明の概念が、その適用において、以下の記述において説明され又は図面、実験及び/又は結果に図示された構成要素の構造又は配列の詳細に、限定されないことを理解すべきである。

概要

背景

生体試料中の種々の被検体の存在及び量を決定するためのイオン選択性電極(ISE)の使用は、有用な診断技術となっている。実際、ISEは、就中、マグネシウムナトリウムカリウムカルシウム及び塩素等の被検体の検出に用いられてきた。これらのISEのいくつかは、しばしば、多数の被検体の同時分析のために臨床用診断機器内に収容される。

概要

電位差滴定マグネシウムイオン選択性電極とともに用いられる試薬並びにこれを含有するキット及び前記試薬を使用する方法が開示される。本発明の概念の少なくとも1つの実施態様を、典型的な面、実験、結果及び実験手順により詳細に説明する前に、本発明の概念が、その適用において、以下の記述において説明され又は面、実験及び/又は結果に示された構成要素の構造又は配列の詳細に、限定されないことを理解すべきである。

目的

従って、マグネシウム検知薄膜の(i)較正、(ii)品質制御監視及び(iii)洗浄の方法は、全て、これら3つの機能全てを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

生物学的試料中イオン化マグネシウムを検出する電位差滴定イオン選択性電極用のソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜のための試薬であって、約1.5:1〜約3.25:1の範囲内のカルシウムマグネシウムモル比で存在するカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを含有する試薬。

請求項2

前記カルシウム:マグネシウムモル比が約1.7:1〜約3.25:1の範囲にある請求項1に記載の試薬。

請求項3

前記カルシウム:マグネシウムモル比が約2:1である請求項1に記載の試薬。

請求項4

前記試薬が約6〜約8の範囲にあるpHを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の試薬。

請求項5

前記試薬が約6.5〜約7.8の範囲にあるpHを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の試薬。

請求項6

更に少なくとも50ミリモル/Lの濃度のナトリウムイオンを含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の試薬。

請求項7

更に界面活性剤を含有する請求項1に記載の試薬。

請求項8

前記界面活性剤がポリエチレンオキシド)界面活性剤を含有してなる請求項7に記載の試薬。

請求項9

前記ポリ(エチレンオキシド)界面活性剤が式Iの構造で表わされる請求項8に記載の試薬(式中、nは、約9〜約10の範囲にある)。

請求項10

前記ポリ(エチレンオキシド)界面活性剤が式IIの構造で表わされる請求項8に記載の試薬。

請求項11

前記ポリ(エチレンオキシド)界面活性剤が式IIIの構造で表わされる請求項8に記載の試薬(式中、nは100である)。

請求項12

前記ポリ(エチレンオキシド)界面活性剤の濃度が約100mg/L未満である請求項8に記載の試薬。

請求項13

前記試薬が較正試薬である請求項1〜12のいずれか1項に記載の試薬。

請求項14

前記試薬が品質制御試薬である請求項1〜12のいずれか1項に記載の試薬。

請求項15

前記品質制御試薬が外部品質制御試薬である請求項1〜12のいずれか1項に記載のキット

請求項16

少なくとも1つの請求項13に記載の較正試薬13及びソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を含有する電位差滴定イオン選択性電極を含有してなるキットであって、更に、少なくとも1つの請求項14に記載に品質制御試薬及び/又は少なくとも1つの請求項17に記載の洗浄試薬を含有するキット。

技術分野

0001

本願は、米国特許法119条(e)のもとで、2014年6月12日出願の米国仮出願No.62/011,069の利益を主張する。上記特許出願の全内容は、参照により、本明細書に組み込まれる。

背景技術

0002

生体試料中の種々の被検体の存在及び量を決定するためのイオン選択性電極(ISE)の使用は、有用な診断技術となっている。実際、ISEは、就中、マグネシウムナトリウムカリウムカルシウム及び塩素等の被検体の検出に用いられてきた。これらのISEのいくつかは、しばしば、多数の被検体の同時分析のために臨床用診断機器内に収容される。

先行技術

0003

W.Zhangら、Analytical Sciences、(2000)16:11−18)
Maj−Zurawskaら、Analytica Chimica Acta(1990)、236:331−335)
Mikhelsonら、Electroanalysis、(2001)13:876−881)
Marsonerら、Scand J Clin Lab Invest(1994)、54(suppl 217):45−51
Limら(Pure Appl.Chem.(2004) 75:753−764).

発明が解決しようとする課題

0004

そのようなISEの利用の1つは、生物学的試料、特に血液、中のマグネシウムイオンの量の測定である。血液は、多くのイオンを含有し、存在する主たるイオンは、マグネシウムイオン(Mg2+)、カルシウムイオン(Ca2+)及びナトリウムイオン(Na+)である。各タイプのイオンについて、ISEは、異なる応答動力学パターンを有し、これにより、ISEがイオンの異なる選択性を考慮に入れて較正されないとデータが非常にねじれたものになる。現在、イオン化したマグネシウムの測定のための電位差滴定ISE(「Mg ISE」)の較正は、一般に、Mg ISEを、傾き、切片及びカルシウムイオンに対するマグネシウムイオンの選択性を特徴づける3つの較正試薬で較正することを包含する。

0005

図1は、Mg2+目標量を低減した3つの較正試薬で較正した平板状Mg ISEセンサ品質制御回復を図示する。AQC1(菱形)、AQC2(正方形)及びAQC3(三角形)は、それぞれ、0.9ミリモル/L、0.6ミリモル/L及び0.3ミリモル/Lの目標Mg2+濃度を有する。3つの較正試薬のそれぞれは、1.14〜1.34のCa2+:Mg2+比を有する。図1に示したように、平板状Mg ISEは、これらの品質制御試薬のそれぞれと接触した後、3〜5日の不安定な回復期間を有する。

0006

図2は、ここに開示し特許請求する発明概念に従って構築された3つの較正試薬で較正した平板状Mg ISEの品質制御回復を図示する。3つの較正試薬は、全て、1.5より大きいCa2+:Mg2+比を有する。図1におけると同様に、AQC1(菱形)、AQC2(正方形)及びAQC3(三角形)は、それぞれ、0.9ミリモル/L、0.6ミリモル/L及び0.3ミリモル/Lの目標Mg2+濃度を有する。しかしながら、この例においては、AQC1(菱形)、AQC2(正方形)及びAQC3(三角形)は、それぞれ、1.57、1.92及び2.89のCa2+:Mg2+比を有する。図に見られるごとく、平板状Mg ISEは、安定な初期回復期間を有し、これは、ISEのマグネシウム検知膜存続期間中、続く。

0007

図3は、Ca2+:Mg2+比が変化する溶液中における平板状Mg ISEについての応答動力学の変動を図示する。規格化したΔmV=mV(t32)−mV(t0)であり、32秒の終点と0秒の始点との間のmV相違を示す。

0008

本発明の概念の少なくとも1つの実施態様を、典型的な図面、実験、結果及び実験手順により詳細に説明する前に、本発明の概念が、その適用において、以下の記述において説明され又は図面、実験及び/又は結果に図示された構成要素の構造又は配列の詳細に、限定されないことを理解すべきである。本発明の概念は、他の実施態様を採ることもでき、或いは、種々の方法で実行し又は実施することができる。従って、本明細書で用いられた言語は、可能な限り広範な範囲及び意味を有することが意図されている。そして、実施態様は、典型的なものであって、完全なものを意図していない。また、本明細書で採用した表現法及び専門用語は、説明のためであって限定と見做されるべきではないということも理解されるべきである。

0009

明細書中で他の定義をしない限り、本明細書に開示し及び/又は特許請求する発明概念に関連して用いられる科学用語及び技術用語には、当業者に一般的に理解されている意味を与えている。更に、文脈によって否定されない限り、単数の用語は、複数を包含し、複数の用語は、単数をも包含する。酵素反応及び純化技術は、製造者仕様に従って又は当業界で一般的に遂行されるように又は本明細書で記述するように、実行する。前述の技法及び手順は、全般的に、当業界で周知の慣用法に従って、また、本明細書を通して引用議論している種々の一般的なそしてより特定の参照文献に記述されているように、実行する。本明細書で記述する分析化学、合成有機化学並びに医薬品化学及び薬化学に関連して用いられる命名法並びに実験手順及び技法は、当業界において周知で一般的に用いられるものである。

0010

本明細書において言及されている全ての特許、刊行された特許出願及び非特許刊行物は、ここで開示し及び/又は特許請求する発明の概念に関連する分野の熟練者技術水準を示す。この出願の如何なる部分であれ、参照されている全ての特許、刊行された特許出願及び非特許刊行物は、参照により、あたかも個々の特許又は刊行物が明確に個別に参照により導入されると指示されていたかのように、同程度に、そっくりそのまま、本明細書に導入されることを表明する。

0011

本明細書に開示し及び/又は特許請求する全ての組成物及び/又は方法は、本明細書の開示を考慮して過重な実験なしに製造し実行することができる。本明細書に開示し及び/又は特許請求する発明概念の組成物及び方法は、好ましい実施態様に基づいて記述されているけれども、ここで記述している組成物及び/又は方法に、そして工程に又は一連の工程に、本明細書に開示し及び/又は特許請求する発明概念の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、変形を加えてもよいことが、当業者には明らかである。当業者に明らかなそのような同様の置換及び修飾は、全て、付随する請求項によって定義される本発明の精神、範囲及び概念の中にあるとみなされる。

0012

本明細書の開示に一致して用いられるように、以下の用語は、反対の指示がない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである。

0013

語“a”又は“an”の使用は、請求項及び/又は明細書において用語“comprising”(含有してなる)とともに用いられたときは、「1つの」を意味するが、「1つ又はそれ以上」、「少なくとも1つ」及び「1又は1より多く」の意味とも矛盾しない。単数形“a”、“an”及び“the”は、文脈に明らかに反しない限り、複数の指示物を包含する。従って、例えば、「1つの化合物」への言及は、1以上の、2以上の、3以上の、4以上の又はより大きな数の化合物への言及であってよい。用語「複数の」は、「2以上」に言及している。請求項における用語「又は」の使用は、開示が、代替物のみ及び「及び/又は」を参照する定義を支持しているとしても、代替物のみを参照することが明示されていない限り、又は代替物が相互に排他的でない限り、「及び/又は」を意味するために用いられている。この出願を通して、用語「約」は、或る数値が装置、その数値を決定するために用いられる方法の固有誤差変動、又は研究対象中に存在する変動を含むことを示す。例えば、これには限定する意図はないが、用語「約」が用いられたとき、指示された値は、そのような変化が開示された方法を実行するのに適切であるように、そして、当業者に理解されるように、指定された値から±20%、又は±10%、又は±5%、又は±1%、又は±0.1%変化し得る。用語「少なくとも1つ」は、1並びに、これらに限定されるわけではないが、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、100等を含む1より大きい任意の量、と理解される。用語「少なくとも1つ」は、それが結びつけられている用語に応じて、100又は1,000又はそれ以上に拡張し得る。更に、量100/1,000は、制限的なものと考えてはならない。というのは、より大きな限界値も、また、満足な結果を生じるからである。更に、用語「X、Y及びZのうちの少なくとも1つ」は、Xのみ、Yのみ及びZのみのほか、X、Y及びZの任意の組合せを包含すると解される。序数用語(例えば、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」等々)の使用は、2以上の項目を区別する目的のためだけであり、例えば、如何なる連続、順序、或る項目の他の項目に対する重要性又は添加の順序をも、示唆することを意図していない。

0014

本明細書及び請求項で用いられているように、用語「含有してなる(comprising)」(並びに“comprise”及び“comprises”といった“comprising”の任意の形)、「有する(having)」(並びに“have”及び“has”といった“having”の任意の形)、「包含する(including)」(並びに“includes”及び“include”といった“including”の任意の形)、又は「含む(containing)」(並びに“contains”及び“contain”といった“containing”の任意の形)は、包括的なものであるか終わりがないものであり、列挙されていない追加の要素又は方法段階を排除しない。

0015

本明細書で用いられる用語「又はこれらの組合せ」は、この用語に先立って列挙された項目の全ての順列及び組合せに言及する。例えば、「A、B、C又はこれらの組合せ」は、少なくとも、A、B、C、AB、AC、BC又はABCの1つを、そして、特定の文脈において順序が重要であるならば、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC又はCABをも、包含することを意図している。この例に引き続いて、特に、1つ又はそれ以上の用語の繰り返しを含む組合せ、例えば、BB、AAA、AAB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB等々といった、組み合わせも含まれる。当業者は、文脈からそうでないことが明らかでない限り、典型的には、如何なる組合せにおいても用語の数に制限がないことを理解するであろう。

0016

本明細書で用いられる用語「実質的に」は、それに引き続いて記述される出来事又は状況が完璧に起きるか又はそれに引き続いて記述される出来事又は状況が大いに又はかなりの程度起きることを意味する。例えば、用語「実質的に」は、それに引き続いて記述される出来事又は状況が時間の90%以上、又は95%以上、又は98%以上に起きることを意味する。

0017

本明細書で用いられる「と会合する(associated with)」は、2つの部分が互いに直接会合すること及び2つの部分が互いに間接的に会合することを含む。会合の非限定的な例には、1つの部分がもう1つの部分に直接結合により又はスペーサー基を介して共有結合すること、1つの部分がもう1つの部分に直接又はその部分に結合している特定の結合対メンバーにより非共有的に結合すること、1つの部分を他の部分に、1つの部分をもう1つの部分に溶解することにより又は合成により、導入すること、及び1つの部分をもう1つの部分に被着させることが含まれる。

0018

本明細書で用いられる用語「純化された(purified)」は、出発材料又は天然材料に比べて、少なくとも1桁の純化、例えば、これは限定するものではないが、2、3、4又は5桁の純化、が達成されることを意味する。従って、本明細書で用いられる用語「純化された」は、必ずしも、材料が100%純化されたこと意味するものではなく、従って、そのような用語は、純化された組成物中に他の材料が存在することを排除しない。

0019

本明細書で用いる用語「試料」は、本明細書に開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って用いられる全ての型の生物学的試料を包含すると理解される。用いることができる生物学的試料の例は、これらに限定するものではないが、全血又はその部分(即ち、血漿又は血清)、唾液喀痰脳脊髄液(CFS)、皮膚、間質液粘液、尿、綿棒、組合せ等を包含する。

0020

本明細書で用いる用語「ウエットアップ」(wetup)は、較正試薬から出た安定な信号が得られる点への、分析器におけるセンサ装置からの水和プロセスに言及するものと理解されるべきである。

0021

本明細書において、単独で又は他の用語(例えば、これは限定ではないが、「品質制御回復」、「回復期間」及び「回復上昇(recovery elevation」))と共に用いられる用語「回復」は、割り当てられた値又は参照値と比較した分析プロセス収率を意味すると解されるべきである。

0022

マグネシウムイオンを測定するための現在のISE較正方法に係る問題は、現在使用されている較正試薬から派生する。これらの較正試薬は、較正後の最初の2〜3日間に、平板状MgISEセンサの急速なウエットアップを引き起こし、その結果、応答動力学を高め、時には、センサが再現性のある測定値を与えるのに1週間以上を要することが分かっている。このような長いウエットアップ時間は、センサの使用可能な寿命を著しく短縮し、新規な及び/又は最近較正されたセンサを容易には使用できなくする。

0023

急速なウエットアップのパターン及びその結果起きるMg ISEの応答動力学の変化は、較正試薬におけるマグネシウムイオンに対するカルシウムイオンの比に関連していると前に述べた。これは、Mg ISEが、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンについて異なる応答動力学を有するせいである。具体的には、Mg ISEにおけるイオノフォアは、それぞれ、1:1及び2:1のイオノフォアMg2+及びイオノフォアCa2+化学量論を有することが既に見出されている。非特許文献1参照。この文献の全体を参照により本明細書に取り入れる。この化学量論値の相違は、Mg ISEのためのイオノフォアが、カルシウムイオンに対してマグネシウムイオンに対してよりも高い選択性を有することを示唆する。従って、Mg2+に対するCa2+の比を較正して、この選択性を考慮すべきである。

0024

溶液中のMg2+に対するCa2+の比がMg選択性電極の応答動力学(即ち、定常状態までの時間)に影響することが報告されている。一般に、この効果は、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの水和速度が異なる(後者の速度が明らかに速い)ことによって生じる。(例えば、非特許文献1〜4を参照)。カルシウムイオンとマグネシウムイオンとの動力学的識別は、薄膜溶液界面における、カルシウム/マグネシウム生物学的ポンプ及びイオンチャンネルを始めとする全てのプロセスにおけるこれらのイオンの役割に関連付けられる。当初のウエットアップ期間の間、Mg2+ ISE薄膜/溶液界面は、Mg2+及びCa2+イオンに対して、各イオンに対して異なる動力学で、非常に力強い脱水プロセスを有する。溶液中のCa2+:Mg2+比が相対的に低くなると、薄膜/溶液界面におけるCa2+及びMg2+に対する脱水正味の速度は、水性試料(例えばQC)の不安定な回復評価及び較正応答信号に至り(図1参照)、これが顕著にねじれた測定値につながる。

課題を解決するための手段

0025

本明細書で記述し及び/又は特許請求するように、今や、較正試薬中のCa2+の量を、Ca2+:Mg2+比が全血のそれと同様になる水準に、増加することにより、当初のウエットアップの衝撃が最小になることが見出された。ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念により、較正試薬が試験すべき全血試料と同一の(又は実質的に類似の)動力学的パターンを有するとき、MgI ISEは、血液中のマグネシウムイオン含量の測定に関して効果的に較正することができる。更に、品質制御試薬及び洗浄試薬に同じCa2+:Mg2+比を適用することにより、同様に、品質制御試薬を用いて又はMg ISE中のマグネシウム検知薄膜洗浄した後に得られた測定値の逸脱が最小になる。

図面の簡単な説明

0026

図1は、Mg2+目標量を低減した3つの較正試薬で較正した平板状Mg ISEセンサの品質制御回復を図示する。
図2は、本発明の概念に従って構築された3つの較正試薬で較正した平板状Mg ISEの品質制御回復を図示する。
図3は、Ca2+:Mg2+比が変化する溶液中における平板状Mg ISEについての応答動力学の変動を図示する。

0027

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念が指向するのは、そのような試薬、組成物、キット及びこれらに関連する方法である。

0028

ここに開示する発明概念の実施態様に戻ると、Mgセンサと共に用いて、Mgセンサが従来技術のセンサ/試薬の組合せよりも向上された安定性及び改善された応答動力学を示すことができる新規で改善された試薬が提供される。ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念の試薬は、較正、品質制御及び/又は洗浄用の試薬として用いることができ、イオン化したマグネシウムの電位差滴定ISEと共に利用することができ、このとき、このセンサ/試薬の組合せは、イオン化したマグネシウムの測定のための電位差滴定ISEを較正したのち、当初期間中、改善された応答動力学及び回復安定性を示す。幾つかの実施態様では、この新規で改善された試薬は、特に、生物学的試料中のイオン化されたマグネシウムを検出する電位差滴定イオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウム検知膜と共に用いることができる。

0029

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念において、試薬は、試験すべき生物学的試料において見出される比率と実質的に同様のCa2+対Mg2+分配比率を有している。或る実施態様において、生物学的試料は、約2.1の通常のCa2+対Mg2+分配比率を有している。従って、この実施態様の試薬は、カルシウム:マグネシウムモル比が約1.5〜約3.25の範囲、例えば、これに限られないが、約1.7〜3.25の範囲、又は約1.9〜約2.1の範囲、のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを含有する。或る特定の実施態様において、試薬は、カルシウム:マグネシウムモル比が2:1のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを含有する。

0030

或る実施態様において、試薬は、約6〜約8の、又は約6.5〜約7.8の、又は約6.8〜約7.2の範囲のpHを有する。更に、試薬は、追加的な成分を含有していてもよい。例えば、これは限定ではないが、試薬は1以上の追加的なイオンを含有していてもよい。試薬及び電位差滴定イオン選択電極が、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って、機能し得る限り、当技術分野で公知の又は想定される他の如何なるイオンも、あらゆる濃度において、試薬中に存在してもよい。例えば、これは限定のためではないが、試薬は更にナトリウムイオンを含有してもよい。1つの特別な実施態様において、試薬は、更に、50ミリモル/L以上のナトリウムイオンを含有してもよい。

0031

他の実施態様において、試薬は、更に、1以上の界面活性剤を含有してもよい。試薬及び電位差滴定イオン選択電極が、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って、機能し得る限り、当技術分野で公知の又は想定される如何なる界面活性剤も、あらゆる濃度において、試薬中に存在してもよい。幾つかの実施態様において、試薬中に存在する界面活性剤は、ポリエチレンオキシド)界面活性剤であってよく、ポリ(エチレン オキシド)界面活性剤は、試薬及び電位差滴定イオン選択電極が、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って、機能し得る限り、如何なる濃度で用いてもよい。ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念の範囲内に入るポリ(エチレン オキシド)界面活性剤の濃度の非限定的な例は、約100mg/L未満である。

0032

当技術分野で公知の又は想定される如何なるポリ(エチレン)界面活性剤も、ここで述べるように機能することができ、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って、使用することができる。ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って使用することができるポリ(エチレンオキシド)界面活性剤の非限定的な例は、以下に示すように、式I〜IIIの構造で表わされる。

0033

式Iにおいて、nは、約9〜約10の範囲内にあり、式IIIにおいて、nは、約100である。式Iの構造で表わされる界面活性剤の1つの非限定的な例(例えば、t−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール)は、TRITON(登録商標)X−100の商品名(ミズーリ州、セントルイスシグマアルドリッチ社)で販売されている。式IIの構造で表わされる界面活性剤の1つの非限定的な例(例えば、ポリオキシエチレン23ラウリルエーテル)は、当技術分野において、BRIJ(登録商標)35(CAS番号:9002−92−0)の商品名で知られている。式IIIの構造(nは、約100である。)で表わされる界面活性剤の1つの非限定的な例は、ポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル非イオン界面活性剤であり、当技術分野において、商品名BRIJ(登録商標)700(CAS番号:9005−00−9)の商品名で知られている。式IIIの構造で表わされる界面活性剤の特別な非限定的な例は、2013年7月30日にジャーンらに与えられた米国特許第8,496,900号に開示されている。

0034

或る実施態様において、試薬は品質制御試薬であり、ここで、品質制御試薬は、内部品質制御試薬であっても、外部品質制御試薬であってもよい。本明細書において、内部品質制御試薬(「自動品質制御試薬ともいう。」)は、電位差滴定イオン選択性電極装置中に含まれ、所定の時点において及び/又は所定の事象の後に、マグネシウム検知薄膜と接触する。ここで、所定の時点/事象は、機械的に又は電子的に、電位差滴定イオン選択電極中にプログラムされていてもよい。更に、本明細書において、外部品質制御試薬は、当初は、電位差滴定イオン選択性電極装置とは分離しており(即ち、外部にあり)、所定時点において及び/又は所定の事象の後に、電位差滴定イオン選択性電極装置のオペレータの行為によって、マグネシウム検知薄膜と接触させられる品質制御試薬である。

0035

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念のもう1つの実施態様は、電位差滴定イオン選択性電極のためのマグネシウム検知薄膜を較正する方法に向けられている。この方法において、マグネシウム検知薄膜は、上述し又は想定されている1以上の較正試薬と接触させられる。或る特定の実施態様において、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念は、電位差滴定イオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を較正する方法に向けられており、ここで、ソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜は、上述し又は想定されている1以上の較正試薬と接触させられる。或る特定の実施態様において、電位差滴定イオン選択性電極のためのマグネシウム検知薄膜を較正する方法は、マグネシウム検知薄膜を、上述し又は想定されている少なくとも3つの別個の較正試薬と、接触させて、傾き、切片及びカルシウムイオンに対する選択性を特徴づけることを含む。

0036

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念のもう1つの実施態様は、電位差滴定イオン選択性電極のためのマグネシウム検知薄膜の品質制御を監視する方法に向けられている。この方法において、マグネシウム検知薄膜は、上述の又は想定されている1以上の試薬と接触させられる。或る特定の実施態様において、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念は、電位差滴定イオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜の品質制御を監視する方法に向けられている。この方法において、ソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜は、上述の又は想定されている1以上の試薬と接触させられる。ここで、少なくとも1つの試薬は、品質制御試薬である。電位差滴定イオン選択性電極のためのマグネシウム検知薄膜の品質制御を監視する方法において、マグネシウム検知薄膜は、上述し又は想定されている少なくとも3つの別個の較正試薬と、接触させてもよく、これにより、傾き、切片及びカルシウムイオンに対する選択性が特徴づけられる。

0037

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念のもう1つの実施態様は、電位差滴定イオン選択性電極のためのマグネシウム検知薄膜を洗浄する方法に向けられている。この方法において、マグネシウム検知薄膜は、上述し又は想定されている1以上の洗浄試薬と、接触させられる。特に、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念は、電位差滴定イオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を洗浄する方法に向けられている。この方法において、ソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜は、上述し又は想定されている1以上の洗浄試薬と、接触させられる。

0038

上述し又は想定されている試薬の幾つかの実施態様は、「較正試薬」、「品質制御試薬」又は「洗浄試薬」であるとして開示されているけれども、これらの名称は、限定的なものとみなされるべきではないことが理解されるべきである。即ち、単一の試薬の組成が、較正、品質制御及び/又は洗浄機能の2つ又は3つを有することもあり得る。従って、上述の方法は、「較正試薬」、「品質制御試薬」又は「洗浄試薬」を必要とすると開示されているけれども、これらの要請は、単に、試薬の機能に基づくものであって、その組成に基づくものではない。単一の試薬が較正試薬、品質制御試薬及び洗浄試薬の2つ以上として機能することができる。従って、マグネシウム検知薄膜の(i)較正、(ii)品質制御の監視及び(iii)洗浄の方法は、全て、これら3つの機能全てを提供することができる単一の試薬組成物を利用することができる。

0039

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念の更に他の実施態様は、上述し又は想定されている試薬の任意の1つ以上を含有するキットに向けられている。2以上の試薬が存在するとき、試薬の組合せは、同一の機能を有するもの及び/又は異なる機能を有するものであってよい。或る実施態様において、キットは、少なくとも1つの較正試薬、少なくとも1つの品質制御試薬、少なくとも1つの洗浄試薬又はこれらの任意の組合せを含有する。例えば、これは限定するものではないが、キットは、少なくとも1つの較正試薬、少なくとも1つの品質制御試薬及び少なくとも1つの洗浄試薬を含有していてもよい。他の実施態様において、キットは、同一の機能を有する試薬の組合せを含有していてもよい。例えば、これは限定するものではないが、キットは、少なくとも3つの較正試薬を含有していてもよく、これに加えて、更に、このキットは、少なくとも3つの品質制御試薬及び/又は少なくとも1つの洗浄試薬を含有していてもよい。

0040

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念は、上述し又は想定されている試薬又は試薬の組合せの任意の1つ以上を含有するが、更に、電位差滴定マグネシウムイオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウムPVC(ポリ塩化ビニル)検知薄膜を含有していてもよい。当技術分野において公知の又は想定されているソリッドステート平板状マグネシウムPVC検知薄膜を、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って、使用することができる。使用可能な薄膜の非限定的な例には、マロン酸ジアミドのMg2+イオノフォアを含有する薄膜構成並びに非特許文献1及び非特許文献5に開示されたものが含まれる。使用可能な特定のイオノフォアの非限定的な例には、これは限定するものではないが、トリス(マロン酸ジアミド)誘導体(例えば、これらに限られるものではないが、ETH5506、ETH5504、ETH7025、ETH3832、K22B5等)並びに非特許文献1に開示されたものが含まれる。使用可能な特定の薄膜、イオノフォア及び親油性塩の他の非限定的な例には、非特許文献2〜4に開示されたものが含まれる。上述の非特許文献のそれぞれの全内容が、本明細書に導入されることを表明する。

0041

ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って使用可能な電位差滴定イオン選択性電極のためのマグネシウム検知薄膜の非限定的なもう1つの例は、同時係属中の米国特許出願第61/981,277号(2014年4月18日出願)に開示されているが、この出願の全内容を本明細書に導入することを表明する。

0042

幾つかの実施態様においては、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念のキットは、ここに記載され又は想定されている試薬又は試薬の組合せを包含するが、更に、上述したソリッドステート平板状マグネシウム薄膜を含有する電位差滴定マグネシウムイオン選択性電極を含有することができる。

0043

これに加えて、キットは、更に、上述した又は想定されている特定の方法のいずれかを実施するための他の試薬を含有していてもよい。これらの追加の試薬の特性は、特定の試験法様式に依存し、その同定は、当技術分野の熟練者によってよく知られている。

0044

成分/試薬は、それぞれ、キットの別個の容器区画に配置されてよく、又は、種々の成分/試薬は、それらの成分/試薬の競合特性及び/又は成分/試薬の安定性に従って、キットの1つ以上の容器/区画内で合一されてもよい。キットは、更に、他の試験法を実施するための個別に包装された試薬を含有していてよい。キット中の種々の成分/試薬の相対的な量は、測定方法中に起きる必要がある反応を実質的に最適化する成分/試薬の濃度を提供するために、更に、測定法の安定性/感度を実質的に最適化するために、広範囲に変化してよい。正の及び/又は負の制御がキット中に含まれていてよい。キットは、更に、キットの使用方法を説明する文書による指示書のセットを含有することができる。例えば、これは限定する目的ではないが、キットは、電位差滴定イオン選択性電極をリンスし、較正し、操作し、及び/又は品質制御を監視するための試薬を使用するための指示書を含んでいてもよい。この種のキットは、本明細書で記述され又は想定されている如何なる方法にも、用いることができる。

0045

以下に実施例を示す。しかしながら、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念は、その適用において、以下に開示した特定の実験、結果及び実験手続に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、実施例は、単に、種々の実施態様の1つとして提供されるに過ぎず、例示的なものであって、網羅的なものではないことを意図している。

0046

この実施例において、電位差滴定マグネシウムイオン選択性電極のQC(AQC)回復の不安定性を4週間の使用寿命に亘って検討した。以下に示すように、所望のCa2+:Mg2+比を与えるための試薬を提供するためにISEと共に用いられた較正試薬の再構成により、Mgセンサの性能安定性が改善した。

0047

図1は、従来技術の較正技術を用いて較正されたソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を有する電位差滴定ISEを用いて得られた応答データのAQC回復プロットを示す。3つの従来技術の較正試薬のうちの1つは、約1.34のCa2+:Mg2+比を有していた。3つの水性QC試料が異なる3つの目標Mg2+濃度(AQC1:0.9ミリモル/L;AQC2:0.6ミリモル/L;AQC3:0.3ミリモル/L)で試験された。センサは、設置以来、血液と接触していた。

0048

図に見られるとおり、試験された3つのAQCのレベルの全てで、特に使用寿命の最初の1週間において、不安定な回復プロットが観察された。最初の5〜10日に亘って観察された「こぶ」は、試薬のMg2+濃度が、これらの期間における実際の濃度の2倍〜3倍ものレベルに不正確に検知されていたことを示す。「こぶ」状のQC回復の観察は、センサ薄膜中のマグネシウムイオンイオノフォアと較正試薬中のCa2+及びMg2+イオンとの間の緩やかな動力学的複合化によって説明される。イオノフォア:Mg2+間の化学量論数は、1:1であると信じられており、イオノフォア:Ca2+間の化学量論数は、1:1であると信じられている(非特許文献1参照)。

0049

対照的に、図2は、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念の、従来技術の1.5未満を超えるCa2+:Mg2+比を有する、較正試薬で較正したソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を有する電位差滴定ISEを用いて得られた応答データのAQC回復プロットを示す。これらの較正試薬は、約1.7〜約3.25の範囲内(即ち、AQC1について1.57、AQC2について1.92、AQC3について2.89)のCa2+:Mg2+比を有していた。そして、試薬は、3つの同じ目標Mg2+濃度(AQC1:0.97ミリモル/L、AQC2:0.6ミリモル/L、AQC3:0.3ミリモル/L)で試験された。上記のように、センサは、設置以来、血液と接触していた。

0050

従来技術の試薬とは異なり、図2の実質的に直線状の直線は、試験したAQCの3つの水準全てについて、全寿命枠に亘って安定な回復プロットを示す。マグネシウムセンサの使用可能な有効期間についての、これらの安定な応答データ測定は、Ca2+:Mg2+比が増加して1.5を超え、全血試料についてのCa2+:Mg2+比の近似値である2(又はそれ以上)に近づいても観察された。較正試薬を約1.7〜約3.25の範囲内のCa2+:Mg2+比に設定することにより、ソリッドステートセンサにおけるイオノフォアと較正試薬におけるCa2+:Mg2+イオンとの間の動的平衡の構築が容易になると、信じられている。

0051

もし、センサ薄膜と較正試薬との間の初期接触期間において、Ca2+:Mg2+比が2.1より遥かに小さければ(即ち、1.5:1又はそれ以下であれば)、図1に見られ、上述したように、イオノフォアとISEのマグネシウム検知薄膜における(即ち、薄膜界面及び薄膜本体における)Mg2+イオン及びCa2+イオンとの間の複合形平衡に到達する過程が遅くなることが測定された。センサが当初期間内に血液試料と接触すると、吸着されたタンパク層が、血液中におけるCa2+とMg2+イオンとの通常の分配比(Ca2+=1.2ミリモル/L対Mg2+=0.5ミリモル/L)に従って電解質に応答するイオン交換体として、機能する。そこで、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念は、センサが全ての試薬(較正試薬、洗浄試薬、AQC等)において同一の性能を有するべく、試薬におけるCa2+:Mg2+比率が2.1に近接すべきであることを決定した。

0052

2乃至3の較正試薬を含有する較正セットにおいて、もし1つの試薬が2.1より十分に低い(例えば1.5未満の)Ca2+:Mg2+比を有するならば、イオノフォアとMg2+イオン及びCa2+イオンとの間の動的複合形成過程は、緩慢であろう(図3)。試薬が異なるCa2+:Mg2+比を有するならば、全ての試薬において定常状態の薄膜ポテンシャル応答(薄膜ポテンシャル=相境界ポテンシャル+薄膜拡散ポテンシャル)を構築するのに非常に長い時間が掛かり、結局、不安定な初期応答期間に至るであろう。全ての試薬(即ち、特定のISEについて用いられる較正、洗浄及びQC試薬)において、Ca2+:Mg2+比を、約1.5〜約3.25の範囲内に調整することにより、そのような熱動力学的プロセスが促進される。斯くして、Mg2+センサは、全ての試薬において、定常状態のポテンシャル応答に到達することができる。

0053

更に、全ての試薬におけるイオン強度は、Mg2+イオン及びCa2+イオンの濃度値が試薬間の活量係数差異により重大な影響を受けないように、十分に高く(即ち、少なくとも150〜160ミリモル/Lのイオン強度)あるべきである。表1に示すように、イオン強度(IS)は、二価カチオンモル活量変化に重大な影響を及ぼす。もし、較正試薬の1つが50ミリモル/Lの(Na+)のISを有し、他の較正試薬が125ミリモル/LのISを有するならば、2価のカチオンのモル活性変化は、無視することができない。Mg2+濃度が0.5ミリモルであり、Ca2+濃度が1.2ミリモル/Lであるとき、これらのカチオンのモル活量は、125ミリモル/LのNa+溶液において0.21ミリモル/L(Mg2+)及び0.44ミリモル/L(Ca2+)である。しかしながら、25ミリモル/LのNa+溶液において、カチオンのモル活量は、0.29ミリモル/L(Mg2+)及び0.66ミリモル/L(Ca2+)となる。電位差滴定センサは(全体の濃度にではなく)モル活量にのみ応答するので、イオン強度によって引き起こされるモル活量の変化は、バイアスされた較正結果(傾き、選択性及び切片)を生じる。このようなバイアスされた較正パラメータを用いると、血液試料回復は、誤って計算される。

0054

0055

そこで、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念に従って、上記に設定された目的及び利点を十分に満足させる試薬が提供される。ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念は、上述した特定の図面、実験、結果及び言語に関連して記述されているけれども、多くの代替物、修飾及び変形が当業者には明らかであることは、明白である。従って、ここに開示し及び/又は特許請求する発明概念の精神及び広範な範囲内に入るそのような全ての代替物、修飾及び変形を包含することが意図されている。

0056

以下は、ここに開始した発明概念の非限定的な、典型的な実施態様の番号付きのリストである。

0057

1.生物学的試料中のイオン化マグネシウムを検出する電位差滴定イオン選択性電極用のソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜のための試薬であって、約1.5:1〜約3.25:1の範囲内のカルシウム:マグネシウムモル比で存在するカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを含有する試薬。
2.前記カルシウム:マグネシウムモル比が約1.7:1〜約3.25:1の範囲にある典型的な実施態様1に記載の試薬。
3.カルシウム:マグネシウムモル比が約2:1である典型的な実施態様1に記載の試薬。
4.前記試薬が約6〜約8の範囲にあるpHを有する典型的な実施態様1〜3のいずれかに記載の試薬。
5.前記試薬が約6.5〜約7.8の範囲にあるpHを有する典型的な実施態様1〜3のいずれかに記載の試薬。
6.更に少なくとも50ミリモル/Lの濃度のナトリウムイオンを含有する典型的な実施態様1〜5のいずれかに記載の試薬。
7.更に界面活性剤を含有する典型的な実施態様1〜6のいずれかに記載の試薬。
8.前記界面活性剤がポリ(エチレンオキシド)界面活性剤を含有してなる典型的な実施態様7に記載の試薬。
9.前記ポリ(エチレン オキシド)界面活性剤が式Iの構造で表わされる典型的な実施態様8に記載の試薬(式中、nは、約9〜約10の範囲にある)。



10.前記ポリ(エチレン オキシド)界面活性剤が式IIの構造で表わされる典型的な実施態様8に記載の試薬。

0058

11.前記ポリ(エチレンオキシド)界面活性剤が式IIIの構造で表わされる典型的な実施態様8に記載の試薬(式中、nは100である)。



12.前記ポリ(エチレン オキシド)界面活性剤の濃度が約100mg/L未満である典型的な実施態様8に記載の試薬。
13.前記試薬が較正試薬である典型的な実施態様1〜12のいずれかに記載の試薬。
14.前記試薬が品質制御試薬である典型的な実施態様1〜12のいずれかに記載の試薬。
15.前記品質制御試薬が外部品質制御試薬である典型的な実施態様14に記載のキット。
16.前記品質制御試薬が内部品質制御試薬である典型的な実施態様14に記載のキット。
17.前記試薬が洗浄試薬である典型的な実施態様1〜12のいずれかに記載の試薬。
18.ソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を典型的な実施態様13に記載の較正試薬と接触させるステップを含む電位差滴定イオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を較正する方法。
19.ソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を典型的な実施態様14に記載の品質制御試薬と接触させるステップを含む電位差滴定イオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜の品質制御を監視する方法。
20.ソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を典型的な実施態様17に記載の洗浄試薬と接触させるステップを含む電位差滴定イオン選択性電極のためのソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を洗浄する方法。

実施例

0059

21.少なくとも1つの典型的な実施態様13に記載の較正試薬を含有してなるキット。
22.前記少なくとも1つの較正試薬が、少なくとも2つの較正試薬であり、各較正試薬が典型的な実施態様13に記載の較正試薬である実施態様21に記載のキット。
23.更に、少なくとも1つの典型的な実施態様14に記載の品質制御試薬及び/又は少なくとも1つの典型的な実施態様17に記載の洗浄試薬を含有してなる実施態様21に記載のキット。
24.前記少なくとも1つの較正試薬が少なくとも3つの較正試薬であり、各較正試薬が典型的な実施態様13に記載の較正試薬である典型的な実施態様19に記載のキットであって、少なくとも3つの典型的な実施態様14に記載の品質制御試薬及び少なくとも1つの典型的な実施態様17に記載の洗浄試薬を含有してなるキット。
25.少なくとも1つの典型的な実施態様13に記載の較正試薬及びソリッドステート平板状マグネシウム検知薄膜を含有してなる電位差滴定イオン選択性電極を含有してなるキット。
26.前記少なくとも1つの較正試薬が少なくとも2つの較正試薬であり、各較正試薬が典型的な実施態様13に記載の較正試薬である典型的な実施態様25に記載のキット。
27.更に、少なくとも1つの典型的な実施態様14に記載の品質制御試薬及び/又は少なくとも1つの典型的な実施態様17に記載の洗浄試薬を含有してなる典型的な実施態様25に記載のキット。
28.前記少なくとも1つの較正試薬が少なくとも3つの較正試薬であり、各較正試薬が典型的な実施態様13に記載の較正試薬である典型的な実施態様25に記載のキットであって、更に少なくとも3つの典型的な実施態様14に記載の品質制御試薬及び少なくとも1つの典型的な実施態様17に記載の洗浄試薬を含有してなるキット。

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