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課題・解決手段

大環状ムスク化合物を形成する方法であって、以下の段階:i)アルキリデン配位子を含む均一な遷移金属触媒の存在下第1のオレフィンと第2のオレフィンをクロスメタセシスすることで前記第1および第2の末端オレフィンのヘテロ二量体中間体、ならびにホモ−二量体の統計的な混合物を形成することii)ヘテロおよびホモ−二量体の統計的な混合物からヘテロ−二量体を分離することiii)ならびに、ヘテロ−二量体中間体を環化して大環状ムスク化合物を形成すること、を含む、前記方法。

概要

背景

スクの匂いはおそらく最も一般的に認められる香りである。合成ムスクを3種の主なクラス−芳香族ニトロムスク多環式ムスク化合物、および大環状ムスク化合物、に分類することができる。ヒトおよび環境サンプルにおけるニトロ−および多環式化学基の検出によりこれらの化合物の使用の公開討論が始まった。複数の研究はこれらのムスク化合物が環境において分解せず、ヒトの体に蓄積できるということを示している。かかるように、大環状ムスク化合物は近年重要性増している。

一般的な大環状ムスク化合物は、アンブレットリド(9−アンブレットリドおよび7−アンブレットリド)、ニルバノール、ハバノリド、コスモン、ムセノン、ベルビオン、シベトンおよびグロバノンを含む。

7−アンブレットリドはムスクアンブレットリド種子油天然に生じ(M. Kerschbaum, Chem Ber. 1927, 60B, 902)、その所望の匂いのために価値のある香料基材である。9−アンブレットリドは同様に非常に高く評価される香水成分である(C. Collaud, Helv. Chim. Acta 1942, 25, 965)。それは現在、アロイロリチン酸から産業的に合成されている。しかしながら、アロイロリチン酸はセラックからけん化により得られており、セラックの供給および価格に関して高まる産業的懸念により、高価なおよび価値のある9−アンブレットリドへの新たな合成ルートの案出をする必要がある。

オレフィンメタセシスは、合成有機化学の分野において重要な手段である。一種のオレフィンメタセシス−いわゆるクロスメタセシス−は有機金属触媒存在下における2種の異なるオレフィンの反応であり、ここで一種のオレフィンの二重結合は他に場所を変える。より詳しくは、それは炭素炭素二重結合の切断および再生によりオレフィンのフラグメント再分配を伴う有機反応である。

この反応の機構は、アルケンを含む基質の金属アルキリデン触媒に対する2+2環化付加を介して進行し、金属シクロブタン中間体を形成すると考えられ、それは金属カルベンを載せた基質を生じて逆環化を受け、さらに第2のアルケンと反応しメタセシス生成物を生成し、金属アルキリデン触媒を放つ。

図式的に、オレフィンメタセシス反応は以下のように表される:

反応を、2種のオレフィン基質一緒カップリングして、2種の基質の二量体である新しいオレフィン化合物を形成するために用いることができる。反応を上に図式的に示す。A含有基質およびB含有基質を反応させてヘテロ−二量体を形成することができ(示される)、しかしながら、A含有基質およびB含有基質の両方はそれ自身と反応し、ホモ−二量体を形成することもできる。

もう1つの種類のオレフィンメタセシス反応はいわゆる閉環メタセシス反応RCM)である。この反応は環構造を形成する手段として広く確立されている。逆反応は環構造を開環するために用いられることもできる:

RCMは、単にジエン分子内オレフィンメタセシスであり、シクロアルケンおよび揮発性のアルケン副生成物(上の図式の場合にはエチレン)を生成する。RCMは大環状分子を製造する手段として広く研究されている。実際に、ルテニウムアルキリデン触媒を用いる閉環メタセシス(RCM)反応を利用する実験室手順は文献において報告されている(J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 94; Chem. Europ. J. 2013, 19, 2726-2740, J. Org. Chem. 1996, 61, 3942-3943, および WO 2012167171)。しかしながら、RCMの有する問題は、分子内閉環反応が分子間重合反応競争することであり、前者は高希釈においてのみ好ましく、それゆえ経済的理由のためにこの化学は出願人の知識の最良である産業的に大環状ムスク化合物を製造する手段としての使用とは認めない。

盛んに研究されている閉環メタセシス反応と反対に、クロスメタセシス反応は比較的に少ない研究しかされていない。この化学には困難が多い。出発材料上の二重結合の触媒−誘起された移動は一貫した挑戦を表す。さらに、出発材料のオレフィン基反応性における違いは、所望の生成物の低収率を導き得る。なおさらに、ホモ−二量体とヘテロ−二量体を含む不可避の複雑な混合物は、特に反応および精製が産業的に規模拡大できなければならないとき、純品での分離および単離をするために時間がかかり費用がかかり難しくなり得る。

本発明は従来技術における問題に対処し、クロスメタセシスを利用して大環状ムスク化合物およびそれらの開鎖中間体の効率的な且つ高収率の合成を提供する。
したがって、本発明は第1の側面において、アルキリデン配位子を含有する均質遷移金属触媒の存在下第1のオレフィンおよび第2のオレフィンをクロスメタセシスし、前記第1および第2のオレフィンのヘテロ−二量体中間体を形成する段階、およびヘテロ−二量体中間体を環化し大環状ムスク化合物を形成する段階を含む、大環状ムスク化合物を形成する方法を提供する。

本発明の特別な態様において、第1および第2のオレフィンの1つまたは両方は末端二重結合を有するオレフィンであってよい。

発明の特別な態様において、大環状ムスク化合物の製造における第1の段階、ここでは、第1および第2のオレフィンをクロスメタセシス反応において反応しヘテロ−二量体中間体を製造する、は以下に体系的に示される。

基Rは、3〜10個の炭素原子を含む保護された水酸基を含み;R1は、3〜11個の炭素原子を含むカルボン酸エステル基であり;ここでエステル基および保護された水酸基における炭素原子の数は合わせて15未満になるべきであり;および式中M=アルキリデン配位子を含有する遷移金属触媒を表す。

前記第1および第2のオレフィンの1つは式(I)



式中、OR2は、保護された水酸基であり、それはアルキルエーテル基;エステル基;シリルエーテル基;またはカーボネート基から選択されてもよい;R3は、Hまたはメチルであり;およびnは1〜8からの整数である、
において表されてよい。

適切なエーテル保護基は、1〜5個の炭素原子を含む分枝状のまたは非分枝状アルキル部分を含み、例えば、メチル、エチルプロピル、i−プロピル、t−Buまたはt−アミルである。
適切なエステル保護基は、C(O)R4であり、ここでR4は、水素、または1〜7個の炭素原子を含む、分枝状のもしくは非分枝状のアルキル部分を含み、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、t−ブチルまたはt−アミルである。適切なシリルエーテル保護基はSi(R5)3を含む;ここで、R5は、分枝のまたは非分枝のアルキル部分であり、それはメチル、エチルおよびプロピルおよびt−ブチルを含んでもよい。

適切なカーボナート保護基はC(O)OR6を含み、ここでR6は分枝状のまたは非分枝状のアルキル部分、例えばメチル、エチルまたはプロピルである。
他の前記第1のまたは第2のオレフィンは式(II)



式中、R7は、1〜5個の炭素原子を含む分枝状のまたは非分枝状のアルキル部分であり、好ましくはメチルまたはエチル、mは1〜10からの整数、好ましくは7である、
で表されてもよい。

式(I)および(II)において上記で特に言及された第1および第2のオレフィンを本発明にしたがってクロスメタセシス反応に付すとき、ヘテロ−二量体中間体を式(III)



式中、R2、R7、mおよびnは上記で定義した通りであり、式中、二重結合の構造は所望のようにEまたはZであってよい。
で表すことができる。

ヘテロ−二量体中間体は本明細書中で定義され、ならびにそれらのクロスメタセシスによる製造は、それぞれ本発明のさらなる側面を表す。
本発明の特別な態様において、ヘテロ−二量体中間体は式(IV)



式中R7は本明細書の上記で定義した通りであり、特にメチルである、
により表される化合物である。

t−Buエーテル保護基の有利な点は多方面にわたりマクロ環状ムスクの合成の総合効率につながる。特に、それは比較的低い温度、例えば約1〜10mbarの圧力で約100〜220℃より下での蒸留により、クロスメタセシス反応において形成されるホモ−二量体副生成物から比較的容易に分離できるヘテロ−二量体生成物をもたらすので、t−Bu保護基は、有利である。さらにこのヘテロ−二量体は続くマクロ環化段階の穏やかな条件下で比較的容易に開裂大環状ムスクを形成する。

メタセシス反応の完了後に水酸基の保護基を保護基の性質に依存して様々な合成手順により開裂することができ、そのすべては当業者によく知られている。結果物であるα−ωヒドロキシエステル大環状ラクトンを形成するように環化することができる。上記の保護形態(IV)で表されるα−ωヒドロキシエステルの特別な場合において、対応する大環状ムスク化合物はラクトンE/Z 9−アンブレットリド(以下に示す構造)である。

保護基がエステルであるとき、メタセシス反応により形成されるヘテロ−二量体を保護基の先の開裂なくマクロ環化反応に直ちに付すことができる。合成段階の例は、本明細書において徹底的に説明する必要はなく以下で例においてより具体的に記載される。

その後、マクロ環化反応は技術分野で公知の技術により行われてもよい。環化段階を行う特別な方法はヒドロキシエステルからのポリエステルの形成を介して進行し、メタセシス反応の無保護のヘテロ−二量体および、続くポリエステルの揮発性のラクトンへのエステル交換、および参照により本明細書に組み込まれるUS特許2234551に開示される公知のCollaud化学によりラクトンが形成される時点でより高い温度および減圧でそれらを除去することである。この化学に関するさらなる詳細は本明細書以下の例に記載される。

上記のヘテロ−二量体中間体を9−アンブレットリドを形成するために環化することができる一方、当業者はオレフィン出発材料の適切な選択、特に不飽和保護アルコールおよび不飽和のカルボン酸エステルを用いて、クロスメタセシス反応が、続くマクロ環化により変換して7−アンブレットリドなどの他の大環状ムスク化合物を形成することができるヘテロ−二量体を形成するだろうということを評価するだろう。

例えば、7−アンブレットリドを形成するために用いられ得る第1および第2のオレフィン化合物は、10−(tert−ブトキシデク−1−エンおよびメチル−オクト−7−エノアートまたはデク−9−エン−1−イルアセタートおよびメチル−オクト−7−エノアートから選択されてもよい。
ハバノリドを形成するために用いられ得る第1および第2のオレフィン化合物は、トリメチルペント−4−エン−1−イルオキシシランおよびエチルドデク−11−エノアートから選択されてもよい。

ニルバノールを形成するために用いられ得る第1および第2のオレフィン化合物は、4−メチル−6−(tert−ブトキシ)ヘキサ−1−エンおよびメチル9−デセノアート、または4−メチル−6−(tert−ブトキシ)ヘキサ−1−エンおよびエチル9−デセノアート、または3−メチルヘキサ−5−エン−1−イルプロピオナートおよびメチル9−デセノアートから選択されてもよい。

2つのオレフィンを連結するために必要とされるクロスメタセシス反応の条件は技術分野において一般的に周知である。反応は室温または昇温もしくはより下げた温度で進行し、例えば0〜60℃である。

大環状分子を形成する閉環メタセシス反応において、非常に高い希釈溶液(例えば、10−2〜10−4M溶液)において反応を行う必要があるのに対し、反対に出願人は本願発明においてクロスメタセシス反応が高濃度で進行するだろうこと、および実際に反応が無溶媒で行うことさえもできるということを見出した。かかるように、ヘテロ−二量体をメタセシスにより初めに形成し、その後に大環状化段階により閉環することによる本願発明の方法は、大環状ムスク化合物を形成するためのRCMよりも非常に単純でかつ安価な方法であり、それは経済的な方法において産業的に拡張可能であるということを表す。

反応混合物からの溶媒の排除は、合成手順の産業化にとって非常に明白な経済的利益を有する。溶媒の削減および回避に関するさらなる利益は、特に水および酸素反応性であり得るメタセシス触媒の使用に関し、湿気パーオキシドの形態などの反応性の酸素などの微量の汚染物質を排除するために使用の前に調節され精製される必要がある試薬が1つ少ないことである。

本発明の特別な側面において、第1または第2のオレフィン化合物を含む供給原料はクロスメタセシスによる反応の前に精製段階に付すことができる。精製はさもなければメタセシス触媒の反応性に負の影響を与え得るオレフィン化合物を含む前記供給原料からの汚染物質の除去を伴う。かかる汚染物質は、水、アルコールアルデヒド過酸化物ヒドロペルオキシドプロトン性材料、極性材料ルイス塩基塩基性触媒毒およびそれらの2種以上を含んでもよい。精製は物理的な精製段階、例えば、蒸留段階、またはオレフィン化合物を吸収の工程により望まない汚染物質から分離することによる方法を伴う。物理的な精製手段は、熱(例えば、蒸留における)、またはモレキュラーシーブアルミナシリカゲルモンモリロナイト粘土フラー土漂白土珪藻土ゼオライトカオリン活性化した金属、活性化した硫酸塩、金属ハロゲン化物金属ケイ酸塩、活性化した炭素、およびソーダ灰から選択される吸収材料への供給原料の接触を含んでもよい。

追加的にまたは代替的に、精製は化学精製段階を伴ってもよく、これにより汚染物質を化学反応に付すことにより供給原料から不要な汚染物質を分離することができ、それによりそれらはメタセシス触媒と反応しない材料に変換される。化学精製手段は供給原料を金属カーボナートおよび金属水素カーボナート、酸無水物金属水素化物五酸化リン金属アルミニウム水素化物アルキルアルミニウム水素化物、トリアルキルアルミニウム水素化ホウ素金属有機金属試薬金属アミド、およびそれらの組み合わせを含む。汚染物質は、金属カーボナートおよび金属水素カーボナート、酸無水物、金属水素化物、五酸化リン、金属アルミニウム水素化物、アルキルアルミニウム水素化物、トリアルキルアルミニウム、水素化ホウ素金属、有機金属試薬、金属アミド、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される化合物と反応できる少なくとも1つのプロトンを含有する化合物であってよい。

精製をまた、モレキュラーシーブ、活性化したアルミナ、活性化した酸性アルミナ中性アルミナ、任意に熱処理されていてもよいいずれかのもの;および活性化した塩基性アルミナアルカリ土類金属水素化物アルカリ土類金属硫酸塩アルカリ金属硫酸塩アルカリ土類金属ハロゲン化物アルカリ金属アルミニウム水素化物水素化ホウ素アルカリ金属グリニャール試薬有機リチウム試薬、トリアルキルアルミニウム、ビストリメチルシリルアミド金属、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料で供給原料に接触することにより実行してもよい。

精製をまた、CaH2、活性化Cu、活性化Mg、無水酢酸硫酸カルシウム硫酸マグネシウム硫酸カリウム硫酸アルミニウム硫酸カリウムマグネシウム硫酸ナトリウム炭酸カルシウム炭酸ナトリウムケイ酸マグネシウム塩化カリウム、LiAlH4、NaAlH4、iBu2AlH、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウムトリブチルアルミニウムトリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、リチウムジイソプロピルアミド、KHMDS、およびそれらの組み合わせで供給原料に接触することにより実行してもよい。

精製をまた供給原料を有機酸無水物に付すことにより行ってもよい。適切な無水物は好ましくは、1〜10個の炭素原子を有する脂肪族の、環状の、脂環式の有機酸の無水物、あるいは6〜10個の炭素原子を有する芳香族有機酸である。かかる化合物は当該技術分野において公知であるかまたは公知の方法により製造されてもよい。特に有用な有機無水物は無水酢酸である。

精製をまた供給原料をアルミニウムの有機金属化合物に付すことにより行ってもよい。前記アルミニウムの有機金属化合物は3置換アルミニウム化合物であり、ここで置換基は、独立して1〜10個の炭素原子を有する脂肪族、環状、脂環式の残基から、または6〜10個の炭素原子を有する芳香族残基から選択される。かかる化合物は当該技術分野において公知であり、公知の方法により製造されてもよい。

1つの態様において、アルミニウムの有機金属化合物は、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、またはトリオクチルアルミニウムである。
トリオクチルアルミニウムは、空気との接触において安定、すなわちトリエチルアルミニウムを用いた場合ではない、空気との接触において非可燃性であるので特に好ましい。これは産業規模での提要に特に適したものにする。

化学精製段階の実用化のために、汚染物質の量はクロマトグラフィー法などの既知の方法により決定されてもよい。その後、汚染物質と反応するためおよびそれを触媒に対して不活性な状態にするために必要とされる精製手段の理論的な量は容易に計算でき、全ての潜在的に有害な汚染物質を反応させて触媒に対して不活性な状態にすることを確実にするために、若干モル過剰で用いることができる。所望の場合、汚染物質との反応の後、任意の過剰の精製手段を除くことができる。

精製の後、本発明において有用な第1のおよび/または第2のオレフィン化合物を含む供給原料は、第1および/または第2のオレフィンの、少なくとも99.9重量%、または少なくとも99.99重量%、または少なくとも99.999重量%の純度のレベルを有してもよい。

前記第1および/または前記第2のオレフィン化合物を含む汚染された供給原料の複数の異なるおよび相補的な精製手段は、本発明によるメタセシス反応の前に行われることができる。

以下の、徹底されず限定のないリストの代表的な精製方法論を有用に用いることができ、例えば(a)熱処理−例えば、任意に不活性ガスパージまたは真空下で供給原料の沸点に依存した約100℃〜約250℃の間の温度で供給原料を加熱(および/または蒸留)すること、および/または本明細書上で言及された吸収材料を用いた処理は、過酸化物汚染物質および/またはその分解生成物を分解することあるいは汚染物質を吸収することおいて両方有用になり得る;(b)酸無水物(例えば、無水酢酸、Ac2O)を用いた処理は湿度、活性なヒドロキシ含有材料(例えば、アルコール)、ヒドロペルオキシド(アセチル化を介して)を取り除くことにおいて有用になり得る;(c)乾燥剤(例えば、シリカゲル、アルミナ、モレキュラーシーブ、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなど、およびそれらの組み合わせ)および/または有機金属試薬(例えば、t−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの組み合わせ)および/または金属水素化物(例えば、CaH2など)および/または酸無水物(例えば、無水酢酸など)は湿気を除去することにおいて有用になり得る。

(d)吸収剤(例えばアルミナ、シリカゲルなど、およびそれらの組み合わせ)ならびに/または有機金属試薬(例えば、t−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの組み合わせ)ならびに/または金属アミド(例えば、LDA、KHMDAなど)を用いた処理は、プロトン性材料を除去することにおいて有用となり得る;(e)吸収剤(例えば、アルミナ、シリカゲル、活性化した炭など、およびそれらの組み合わせ)を用いた処理は、極性材料を除去することにおいて有用となり得る;(f)有機金属試薬(例えば、t−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの組み合わせ)を用いた処理はルイス塩基触媒毒などを除去することにおいて有用となり得る。

いくつかの態様において、メタセシス反応の前に前記供給原料を精製するために用いられる手段は、シリカゲル、アルミナ、漂白土、活性化した炭素、モレキュラーシーブ、ゼオライト、フラー土、珪藻土など、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい吸収剤を含む。いくつかの態様において、手段は、任意に熱処理したモレキュラーシーブ、任意に熱処理したアルミナ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの態様において、吸収剤は、任意に熱処理され活性化されたアルミナを含み、それは任意に熱処理され活性化された酸性アルミナ、任意に熱処理され活性化された中性アルミナ、任意に熱処理され活性化された塩基性アルミナ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。いくつかの態様において、吸収剤は、任意に熱処理され活性化された中性アルミナであり、それは酸触媒された異性化および/または転移を受けやすい基質(例えば、オレフィン)を処理するのに有用であり得る。

精製のための手段が吸着剤(例えば、モレキュラーシーブ、アルミナなど)を含む態様において、吸着剤を用いて供給原料を処理することは、ろ過−またはフロー型系(例えば、クロマトグラフィーカラム)を用いる精製のための手段を通して供給原料を流すことにより、容器中において基質に吸着剤を単純に添加するのと反対に、より効率的に達成されるということが現在信じられている。いくつかの態様において約20重量%のアルミナがカラムにおいて用いられる。特に、供給原料をアルミナ重量対重ベース約5〜1で用いて処理することが有利である。しかしながら、用いられるアルミナの量は制限され、アルミナの形態、その活性化工程、および正確な処理方法(例えば、カラムを通す流れ対容器への直接の添加)により影響を受けるのに加えて供給原料−および不純物の両方に依存するだろうということが理解されるべきである。

いくつかの態様において、メタセシス反応の前に供給原料を精製するために用いられる手段はトリアルキルアルミニウムを含み、いくつかの態様において、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの混合物からなる群から選択される。

さらに予想外に、供給原料の精製時間は化学精製段階の効果に顕著に影響を与えてもよいということを見出した。したがって、延長した精製期間は本発明によるメタセシス反応における触媒として用いられる化合物の触媒活性を改善することができる。

1つの態様において、好ましくはトリアルキルアルミニウム化合物、好ましくはトリオクチルアルミニウムが生成のために用いられるとき、供給原料は、2〜100時間、好ましくは5〜90時間、より好ましくは10〜80時間およびなおより好ましくは15〜70時間の間、前記化合物に付される。

メタセシス反応を行うための触媒は技術分野において公知である。一般にオレフィンメタセシス触媒チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ルテニウム(Ru)、モリブデン(Mo)またはタングステン(W)などの遷移金属原子をもつ有機金属触媒である。金属原子に結合している配位子に関してかなり変化している一方、全ての効率的な触媒系は基本的な金属アルキリデンまたはアルキリデン配位子構造を共有する。本発明において有用なメタセシス触媒の総括は、Michrowska et al Pure Appl. Chem., vol 80, No. 1, pp 31-43 2008; Schrock et al Chem. Rev. 2009, 109, 3211-3226; および Grubbs et al J. Am. Chem. Soc. 2011, 133, 7490-7496に記載されている。適切な触媒はまた特許文献、例えばUS 2013/0281706 and US 6,306,988に記載されている。

触媒において用いられ得る置換基または配位子の多様性は、今日利用可能な多様な触媒があることを意味する。配位子または置換基は、触媒の安定性または選択性(化学−、位置−およびエナンチオ−選択性)、ならびにターンオーバー数(TON)、およびターンオーバー頻度(TOF)に影響を与えるために選択されてもよい。技術分野において公知であるように、TONは触媒の活性の程度、すなわち触媒の1分子ごとに変換される基質分子の平均の数を記載し、一方TOFは触媒効率ユニットh−1において)の表示である。

本発明のメタセシス反応において特に有用な触媒は、金属原子がルテニウム、モリブデンまたはタングステン原子のいずれかであるそれらの金属アルキリデン触媒である。最も好ましいのは、金属原子がモリブデンまたはタングステンである前記触媒である。

好ましいモリブデンまたはタングステン触媒は、一般式



により表され、
式中、M=MoまたはW;R1は、アリールヘテロアリール、アルキル、またはヘテロアルキルであり;任意に置換されていてもよく;R2およびR3は、同一になるかまたは異なることもでき、水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールであり;それは任意に置換されていてもよい;

R5は、任意に置換されていてもよい、アルキル、アルコキシ、ヘテロアルキル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、シリルアルキルシリルオキシであり;およびR4は、残基R6−X−であり、式中、
X=OおよびR6は、アリールであり、任意に置換されていてもよく;または
X=SおよびR6は、アリールであり、任意に置換されていてもよく;または
X=OおよびR6は、(R7,R8,R9)Siであり;式中、R7,R8,R9は、任意に置換されていてもよい、アルキルまたはフェニルであり;または
X=OおよびR6は、(R10,R11,R12)Cであり;式中、R10,R11,R12は、独立してフェニル、アルキルから選択され;それは任意に置換されていてもよく;
または、R4およびR5は一緒に連結し、かつそれぞれ酸素を介してMと結合している。

特に好ましいメタセシス触媒は以下に記載される。

触媒の選択は、ppmにおける触媒の充填量により特徴づけられるメタセシス反応の効率、ならびにジアステレオ選択性、すなわち大環状環における二重結合のE/Z比の両方に顕著な影響を有することができる。例えば、触媒X052、X061、X123およびX190は、E9−アンブレットリドの合成のための好ましい触媒である。これらの触媒は一般に高度なE−選択性および高い変換を生じる。特に大きいフェノール配位子により特徴づけられる触媒X039およびX054はクロスメタセシス反応における高いZ−選択性を生成することができ、ニルバノールの合成において好ましい触媒である。クロスメタセシス反応の最適化条件の選択は、さらに詳細に以下に記載するように、個別の基質の性質、触媒およびその充填量ならびに基質および溶媒(用いる場合)の精製の程度に依存する。

本発明のメタセシス反応における基質として用いられるオレフィンは、1:Xのモル比において用いられてもよく、ここでXは1以上であり、整数であってよく、または小数部分を有する数であってもよい。さらに特に、Xは整数または小数部分を有する数であり、1から10の間である。

完全な変換を仮定すると、統計的に、オレフィン基質の1:1混合物は最高収率50%の所望のヘテロ−二量体生成物および各25%の2種のホモ−二量体生成物をもたらすだろう。一方、一見してこれは所望のヘテロ−二量体生成物の適度の収率のみを表すように現れ、それは熱力学的混合物を表し、達成され得るヘテロ−二量体の最高収率である。Xが整数または1よりも大きい端数部分を有する数である場合、その後ヘテロ−二量体と第1および第2のホモ−二量体の混合物は、2X:1:X2のモル比において得られるだろう。

第1のホモ−二量体(混合物中の少ない反応生成物)が比較的高価なオレフィン出発材料の二量体であり、第2のホモ−二量体(反応混合物中の圧倒的に多い生成物)が比較的安価なオレフィン出発材料のホモ−二量体であるか、またはさもなければ産業的に有用な副生成物であるか、または例えば再結晶によってなど、混合物の他の成分から容易にかつ安価に分離できる場合、Xが比較的大きい数である1:Xの比を用いることは経済的な意味がある。

本発明において用いられるオレフィン出発材料のモル比に関係なく、メタセシス反応の結果は複雑な混合物である。かかる反応が産業的に規模拡大できるように、安価で効率的な方法により、所望のヘテロ−二量体をホモ−二量体から分離することが可能であるべきである。出願人は驚くべきことに、上記式(I)のオレフィン出発材料上の水酸基の保護基の思慮深い選択が下流でのヘテロ−二量体の精製に影響を与え得るということを見出した。

より特に、保護基がアルキルエーテル、およびより特にイソ−プロピルまたはt−ブチルエーテルであるとき、ヘテロ−二量体とホモ−二量体の沸点の分離が明白であるのみならず、蒸留が例えば約1〜10mbarの容易に達成できる減圧で100〜220℃で用いられることができるように、反応混合物中におけるすべての二量体が比較的低い温度で沸騰する。さらに、t−ブチル保護基は容易に開裂でき、大環状ムスクを形成するための次のマクロ環化段階を比較的穏やかな反応条件下で行うことができる。

したがって、本発明のもう1つの側面において、クロスメタセシス反応により形成されるヘテロ−二量体およびホモ−二量体の混合物は、蒸留により分離されてもよく、ここで蒸留温度は、1〜10mbarの圧力で、100〜220℃の間である。

本発明の特別な態様において、ヘテロ−二量体の混合物をホモ−二量体から分離する方法において、混合物は1:1のモル比で用いられる第1および第2のオレフィンから形成される。

本発明の特別な態様において、ヘテロ−二量体の混合物をホモ−二量体から分離する方法において、ヘテロ−二量体の保護基はアルキルエーテルであり、より特にはt−ブチルエーテルである。
産業的に規模拡大できる方法のためには、ヘテロ−二量体をホモ−二量体から容易に且つ安価に分離できなければならないのみならず、ホモ−二量体副生成物を再利用もできるべきである。第1および第2のオレフィン出発材料を直接的な方法且つ従来の方法において再生するためにホモ−二量体副生成物をエチレンおよびメタセシス触媒で処理することができる。

したがって、本発明のもう1つの態様において、本明細書に記載されるクロスメタセシス反応において形成されるホモ−二量体をヘテロ−二量体から分離し、エチレンと処理し、第1および第2のオレフィンを再生する。

ホモ−二量体のエチレン分解処理をエチレンガスの適切な圧力下で行うことができる。エチレンの適切な圧力は1barから20barの間になる。反応を10℃と50℃の間の温度で行ってもよい。

エチレン分解がホモ−二量体を再利用するために効率的な方法である一方、それにもかかわらず、それは複雑さおよび工程に対する原価を追加するエチレンの高圧下で行わなければならない。

驚くべきことに、出願人は、ホモ−二量体をエチレン分解に付すことにより第1および第2のオレフィンを再生することよりも、それらにある量のメタセシス触媒を添加することおよびそれらをメタセシス反応に付すことによりホモ−二量体を直接的に再利用することができるということを見出した。

この再利用の段階において、ホモ−二量体はクロスメタセシス反応における唯一反応物として一緒に混合されてもよい;または、この混合物をクロスメタセシス反応に付す前に、それらを単独で、または組み合わせで第1および第2のオレフィンの1つまたは両方と混ぜる。異なる再利用のシナリオを図式的に以下に表す。例えば、ホモ−二量体を以下のシナリオ1に記載されるようにそれだけで再利用でき、またはそれらを第1および第2のオレフィンの混合物で再利用でき(シナリオ2);または1つのホモ−二量体を相補的なオレフィンと反応させることができる(シナリオ3または4)。

当業者は、ホモ−二量体を任意に第1および第2のオレフィンと混合して、所望のヘテロ−二量体16aiを再度50%の収率で形成する統計的混合物を形成することができるということを評価するだろう。この方法において、第2のメタセシス段階の後、ヘテロ−二量体を75%の収率で変換することができる。

したがって、本発明のもう一つの側面において、クロスメタセシス反応は上記で定義した第1および第2のオレフィンのクロスメタセシス段階、および先のクロスメタセシス反応から形成されたホモ−二量体の続くクロスメタセシス段階を含む。

当業者は、ホモ−二量体の再利用が単一の再利用段階に限定されないことを認識するだろう。続く再利用段階を行い、その全てが50%収率で所望のヘテロ−二量体を含む統計的混合物を達成できる。当然、各再利用段階の後、回復するヘテロ−二量体の絶対量は減少し、そのため行う再利用段階の数は減少する経済的な収益により決定される。

ホモ−二量体がこの方法において再利用できるという事実は驚くべきことであった。ホモ−二量体は内部二重結合を含有し、できる場合でもそれ自体は非常にゆっくり反応することが予測され、所望のヘテロ−二量体を含有する統計的混合物を形成し、少なくとも産業的方法の事情において意味のある合理的な時間において形成されるということは予測できなかった。しかしながら、出願人は、末端二重結合を含有する第1および第2のオレフィンのときでさえ、ホモ−二量体が第1および第2のオレフィンとほぼ同程度の反応速度論提示するということを見出した。

本明細書において記載される合成方法は、特に原子効率的であり、それ自体は産業規模での大環状ムスク化合物を製造する非常に効率的な手段を表す。

特に出発材料としての末端オレフィンの使用はエチレンをメタセシス反応の副生成物として脱離するということを意味する。この場合において2個の炭素原子のみを失い、所望の場合、発生したエチレンを再利用でき、ホモ−二量体で行う任意の続くエチレン分解反応において用いることができる。

しかしながら、末端オレフィンの使用に付随する利点にもかかわらず、出願人はそれらの使用に関連する欠点があることを見出した。特に、副生成物としてのエチレンの脱離は、メタセシス触媒の効率を減少させる。任意の特別な理論に束縛されることを望まずに、エチレンはある程度まで触媒を不活性化することができたということが可能である。なおさらに、あるメタセシス触媒、特にルテニウムベースの触媒は各出発原料の末端二重結合を移動させ得、またヘテロ−二量体における二重結合の異性化をもたらし得る。

しかしながら、驚くべきことに、出願人はモリブデンおよびタングステンメタセシス触媒、および特に具体的に本明細書上記で言及されるそれらの好ましいモリブデンおよびタングステン触媒を用いるとき、実質的に二重結合の移動はなかった。さらにヘテロ−二量体の二重結合について比較的ほとんど異性化はなかった。例えば、分子9−アンブレットリドに関して、高度なE−特異性を有する分子を得ることが可能であった。より特にE/Z 9−アンブレットリドを約80:20〜90:10、より特に約85:15の比率において得ることができた。
今、本発明を説明するために役立つ一連の例を続ける。

オクト−7−エン−1−イル2,2−ジメチルプロパノアート(3a):オクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)およびトリエチルアミン(43.4g、429mmol、59.8mL、1.1当量)を乾燥ジクロロメタン(500mL)に溶解し、1.1当量のピバロイルクロリド(2)(51.7g、429mmol、52.8mL)を反応混合物に滴加し、それを室温で一晩撹拌した。反応が完了した後、それを水(3x100mL)およびブライン2x100mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(80−82℃/5Hgmm)により精製し、24.26g(29.30%)のエステル(3a)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.19 (s, 9H), 1.28-1.42 (m, 6H), 1.54-1.68 (m, 2H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 4.04 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.06 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:96.2% MS(EI):212。

オクト−7−エン−1−イルペンタノアート(3b):2.0当量の塩化チオニル(23.29g、195.8mmol、14.22mL)を吉草酸(4)(10.00g、97.9mmol)の乾燥ジクロロメタン(100mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(100mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(16.32g、127mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(12.88g、127mmol、17.74mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3x50mL)およびブライン(2x50mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(94−97℃/7Hgmm)により精製し、13.20g(63.50%)のエステル(3b)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.91 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.24-1.46 (m, 8H), 1.54-1.70 (m, 4H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.29 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.06 (m, 2H), 5.69-5.91 (m, 1H)。GC−MS:96.4% MS(EI):212。

オクト−7−エン−1−イルヘキサノアート(3c):2.0当量の塩化チオニル(20.49g、172.2mmol、12.51mL)をヘキサン酸(5)(10.00g、86.1mmol)の乾燥ジクロロメタン(100mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(100mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(14.35g、112mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(11.33g、112mmol、15.60mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3x50mL)およびブライン(2x50mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(96−98℃/7Hgmm)により精製し、14.15g(72.6%)のエステル(3c)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.89 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.21δ1.45 (m, 10H), 1.54-1.70 (m, 4H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.28 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.04 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:95.8% MS(EI):226。

オクト−7−エン−1−イルヘプタノアート(3d):2.0当量の塩化チオニル(18.27g、153.6mmol、11.12mL)をヘプタン酸(6)(10.00g、76.8mmol)の乾燥ジクロロメタン(100mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(100mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(12.80g、99.8mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(10.10g、99.8mmol、13.92mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×50mL)およびブライン(2×50mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(97−99℃/7Hgmm)により精製し、13.56g(73.40%)のエステル(3d)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.88 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.20-1.41 (m, 12H), 1.54-1.70 (m, 4H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.28 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.06 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:95.2% MS(EI):240。

オクト−7−エン−1−イルデセノアート(3e):2.0当量の塩化チオニル(20.73g、174.2mmol、12.65mL)をデセン酸(7)(15.00g、87.1mmol)の乾燥ジクロロメタン(150mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(150mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(14.52g、113mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(11.46g、113mmol、15.78mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×70mL)およびブライン(2×70mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(146−148℃/5Hgmm)により精製し、16.85g(68.50%)のエステル(3e)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.87 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.16-1.46 (m, 18H), 1.52-1.72 (m, 4H), 1.92-2.10 (m, 2H), 2.28 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.08 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:95.6% MS(EI):282。

トリメチル(オクト−7−エン−1−イルオキシ)シラン(3f):クロロトリメチルシラン(8)(50.84g、468mmol、1.2当量)の乾燥ジクロロメタン(150mL)の溶液をオクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)およびイミダゾール(31.86g、468mmol)の乾燥ジクロロメタン(350mL)の溶液に添加し、反応混合物を40℃で一晩撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(76〜80℃/5Hgmm)により精製し、64.22g(82.20%)のシリルエーテル(3f)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.10 (s, 9H), 1.24-1.60 (m, 8H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.56 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.06 (m, 2H), 5.70-5.92 (m, 1H)。GC−MS:>99.0% MS(EI):200。

tert−ブチルジメチル(オクト−7−エン−1−イルオキシ)シラン(3g):tert−ブチルクロロジメチルシラン(9)(64.70g、429mmol、1.1当量)の乾燥ジクロロメタン(150mL)の溶液をオクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)およびイミダゾール(31.90g、468mmol、1.2当量)の乾燥ジクロロメタン(350mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(85〜90℃/5Hgmm)により精製し、52.20g(55.20%)のシリルエーテル(3g)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.05 (s, 6H), 0.89 (s, 9H), 1.28-1.42 (m, 6H), 1.42-1.58 (m, 2H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.60 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.06 (m, 2H), 5.70-5.90 (m, 1H)。GC−MS:98.1% MS (EI):242。

8−メトキシオクト−1−エン(3h):不活性雰囲気下、水素化ナトリウム(20.60g、858mmol、2.2当量)を乾燥THF(300mL)に懸濁しオクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)の溶液を20分間にわたって懸濁液に滴加し、その後それを室温で30分間撹拌した。塩形成の完了後、ヨードメタン(66.4g、468mmol、1.2当量)を反応混合物に加え、それを室温で一晩撹拌した。反応の完了後、反応混合物を1/3に濃縮し残渣をクロロホルム(500mL)に溶解した。有機相を水(3×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(65〜70℃/25Hgmm)により精製し、26.50g(47.80%)のメチルエーテル(3h)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.24-1.44 (m, 6H), 1.46-1.60 (m, 2H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.45 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.08 (m, 2H), 5.70-5.90 (m, 1H)。GC−MS:96.3% MS(EI):142。

8−(tert−ブトキシ)オクト−1−エン(3i):約3.0当量のイソブチレンをオクト−7−エン−1−オール(1)(150.0g、176.0mL、1170mmol)および0.2当量の硫酸(23.9g、13.0mL)のtert−ブチルメチルエーテル(400mL)溶液に−20〜−10℃で(約25〜35分)バブリングし、その後室温に昇温し、24時間撹拌した。反応の完了(TLC:Hep:EtOAc=7:3)後、過剰のイソブチレンを真空(500Hgmm)で除去し、その後反応混合物を飽和Na2CO3(pHを7.5−8.5に調整した)で希釈し、相を分離し、水相をtert−ブチルメチルエーテル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機相を水(3×150mL)、ブライン(3×150mL)で洗浄し、CaCl2で乾燥(min.8〜12時間)し、蒸発させた。粗生成物を減圧蒸留(69〜74℃/8Hgmm)により精製し、153.00g(71.10%)の3iを無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.18 (s, 9H), 1.26-1.42 (m, 6H), 1.44-1.58 (m, 2H), 2.03 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.32 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.87-5.06 (m, 2H), 5.70-5.92 (m, 1H)。GC−MS:98.0% MS(EI):184。

1−エトキシ−1−(オクト−7−エン−1−イルオキシ)エタン(3j):触媒量のトリフルオロ酢酸(0.178g、1.56mmol、0.005当量)をオクト−7−エン−1−オール(1)(40.00g、312mmol)およびエチルビニルエーテル(10)(67.50g、936mmol、3.0当量)の溶液に0−5℃で加え、その後反応混合物を室温まで昇温し2時間撹拌した。反応の完了後、それをエーテル(500mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(3×100mL)、水(2×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(82〜84℃/6Hgmm)により精製し、36.54g(58.50%)の3jを無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.21-1.65 (m, 14H), 2.03 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.35 (t, J=7.0 Hz, 2H), 3.61 (q, J=7.0 Hz, 3H), 4.71 (q, J=7.0 Hz, 1H), 4.92-5.10 (m, 2H), 5.68-5.91 (m, 1H)。GC−MS:96.9% MS(EI):200。

8−ブロモオクト−1−エン(3k):三臭化リン(27.21g、97.5mmol、0.5当量)をオクト−7−エン−1−オール(1)(25.00g、195mmol)の乾燥ジクロロメタン(200mL)溶液に0℃で滴加した。添加の完了後、それを室温まで昇温し2時間撹拌し、その後反応混合物を飽和NaHCO3水溶液に注ぎpHを7.0に調整した。相を分離し有機相を水(3×75mL)、ブライン(3×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を減圧蒸留(59〜61℃/7Hgmm)により精製し、6.20g(16.60%)の3kを無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.20-1.50 (m, 6H), 1.76-1.92 (m, 2H), 1.96-2.14 (m, 2H), 3.14 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.08 (m, 2H), 5.70-5.92 (m, 1H)。GC−MS:96.8% MS(EI):190、192。

メチルオクトー7−エニルカーボナート(3I):不活性雰囲気下、2.5Mのブチルリチウム(93.6mmol、25.95g、37.4mL)溶液をオクト−7−エン−1−オール(1)(10.00g、78mmol)の乾燥THF(100mL)溶液に0℃で滴加し、その後同じ温度で30分間撹拌した。塩形成の完了後、メチルクロホルマート(8.85g、93.6mmol、7.23mmol)を反応混合物に加え、それを室温で一晩撹拌した。反応の完了後、反応混合物を飽和塩アンモニウム水溶液反応停止し、それをジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機相を水(2×50mL)とブライン(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(105−107℃/20Hgmm)により精製し、7.72g(53.10%)のカーボナート(3I)を無色液体として得た。1H-NMR(300MHz, CDCl3): δ 1.21-1.48 (m, 6H), 1.55-1.70 (m, 2H), 1.95-2.05 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.88 (t, J=7.1 Hz, 2H), 4.90-5.06 (m, 2H), 5.70-5.90 (m, 1H)。GC−MS:97.2% MS(EI):187。

メチルデク−9−エノアート(11a):デセン酸(12)(32.60g、192mmol)を乾燥メタノール(300mL)に溶解し、0.1当量の硫酸(1.96g、1.07mL、19.2mmol)を反応混合物に添加し、それを20時間還流した。反応の完了後、それをNaHCO3の飽和水溶液(25mL)で反応停止し蒸発させた。残渣をクロロホルム(300mL)に溶解し、水(3×75mL)およびブライン(2×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン酢酸エチル;20:1)により精製し、25.50g(72.30%)の表題化合物(11a)を無色液体として得た。GC−MS:>98.1% MS(EI):184。

エチルデク−9−エノアート(11b):デセン酸(12)(30.60g、180mmol)を乾燥メタノール(300mL)に溶解し、0.1当量の硫酸(1.84g、0.99mL、18mmol)を反応混合物に添加し、それを20時間還流した。反応の完了後、それをNaHCO3の飽和水溶液(25mL)で反応停止し蒸発させた。残渣をクロロホルム(300mL)に溶解し、水(3×75mL)およびブライン(2×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン−酢酸エチル;20:1)により精製し、23.50g(65.90%)の表題化合物(11b)を無色液体として得た。GC−MS:>98.5% MS(EI):198。

プロパン−2−イルデク−9−エノアート(11c):デセン酸(12)(15.00g、88.1mmol)を乾燥2−プロパノール(200mL)に溶解し、0.1当量の硫酸(0.9g、0.49mL、8.81mmol)を反応混合物に添加し、それを20時間還流した。反応の完了後、それをNaHCO3の飽和水溶液(25mL)で反応停止し蒸発させた。残渣をクロロホルム(300mL)に溶解し、水(3×75mL)およびブライン(2×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(98〜104℃/8Hgmm)により精製し、14.56g(77.80%)の表題化合物(11c)を無色液体として得た。GC−MS:>99.0% MS(EI):212。

すべてのメタセシス反応をオーブンで乾燥したガラス器具において窒素で満たしたグローブボックス内で行った。
トリオクチルアルミニウムなしでのクロスメタセシス反応の一般的な手順(手順A)
オープンスクリューキャップバイアルにおいてメタセシス触媒(乾燥ベンゼン中)の0.1M溶液(25〜1000ppm)をデセノアート(11a−c)(10.9mmol)およびオクテノール誘導体(3a−qおよび13)(10.9mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で4〜20時間撹拌し、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:約100μLの反応混合物をシリカパッド(約4〜5mL)を通して濾過し、パッドをn−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)

トリオクチルアルミニウムの存在下でのクロスメタセシス反応の一般的な手順(手順B)
オープンスクリューキャップバイアルにおいて0.5mol%のトリオクチルアルミニウムをデセノアート(11a−c)(10.9mmol)およびオクテノール誘導体(3a−qおよび13)(10.9mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌し、メタセシス触媒(乾燥ベンゼン中)の0.1M溶液(25−1000ppm)をまた反応混合物に添加し、撹拌を4〜20時間継続し、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:約100μLの反応混合物をシリカパッド(約4〜5mL)を通して濾過し、パッドをn−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)。

例1
オープンスクリューキャップバイアルにおいて、乾燥ベンゼン(10.0μL、50ppm)中のX052の0.1M溶液を精製したメチルデセノアート(11a)(2.00g、10.9mmol、2.28mL)および精製したtert−ブチルエーテル(3i)(2.00g、10.9mmol、2.52mL)の混合物に添加し、反応混合物を20時間混合し、ジエチルエーテル0.2mLで反応停止した(分析:反応混合物約100μLをシリカパッド(およそ4〜5mL)を通して濾過し、n−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)。11aの3iとのCM反応により14i、16aiおよび18a(1:2:1)の統計的混合物が両方の出発オレフィンに対して95%変換を伴って得られ、3種の化合物の全てでE/Z比が85/15になることが見出された。

例2
オープンスクリューバイアルにおいて、0.5mol%のトリオクチルアルミニウム(ヘキサン中25重量%)(80mg、5.45×10−2mmol、114μL)をメチルデセノアート(11a)(2.00g、10.9mmol、2.28mL)およびtert−ブチルエーテル(3i)(2.00g、10.9mmol、2.52mL)の混合物に加え、反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後X190の乾燥ベンゼン中の0.1M溶液(5.45μL、25ppm)をまた反応混合物に添加し、撹拌を20時間継続し、その後、ジエチルエーテル0.2mLで反応停止した(分析:反応混合物約100μLをシリカパッド(およそ4.5mL)を通して濾過し、n−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)。11aの3iとのCM反応により14i、16aiおよび18a(1:2:1)の統計的混合物が両方の出発オレフィンに対して95%変換を伴って得られ、3種の化合物の全てでE/Z比が84/16になることが見出された。

例3
メチルデセノアート(11a)(51.2g、278mmol、58.0mL)およびtert−ブチルオクテニルエーテル(3i)(50.4g、273mmol、63.0mL)を500mLの丸底フラスコに入れ混合物を10分間撹拌し、その後乾燥ベンゼン中のX039の0.1M溶液(560μL、100ppm)を一回で添加した。反応容器真空ポンプに接続し、反応混合物を室温で50mbarの動的真空下で4時間撹拌した。粗生成物のGC−MS分析により両方の出発オレフィンに対して90%の変換が認められた。無水でない酢酸エチル(10mL)を反応混合物に添加しメタセシス反応を反応停止した。反応停止した混合物を溶離液として500mLの酢酸エチルを用いてシリカ(約20mL)のパッドに通した。揮発性物質を真空で除去し粗生成物をほとんど透明なオイルとして得た(92.4g)。メタセシス生成物14i、16aiおよび18aが統計的(1:2:1)比で形成され、3種の化合物の全てでE/Z比が9/91になることが見出された。

例4
メチルデセノアート(11a)(0.675g、3.66mmol、765μL)および酢酸オクテニル(3m)(0.623g、3.66mmol、700μL)を30mLのガラスバイアルに入れ、混合物を均質化し、その後乾燥ベンゼン(74μL、1000ppm)中のX054の0.1M溶液(74μL、1000ppm)を一回で添加した。バイアルを真空ポンプに接続し、反応混合物を50mbarの動的真空下、室温で6時間撹拌した(GC−MSにより両方の出発オレフィンに対して90%変換)。無水でないジエチルエーテル(10mL)をそれに加えてメタセシス反応を反応停止した。混合物をn−ヘプタン−酢酸エチル;1:1溶媒混合物を溶離液として用いてシリカ(10mL)のパッドに通した。およそ75mLの濾液を集めた。溶媒を真空で除去しメタセシス生成物混合物を少し色がかったオイルとして得た(1.18g)。メタセシス生成物14m、16amおよび18aが統計的(1:2:1)比で形成され、3種の化合物の全てでE/Z比が11/89になることが見出された。

例5
メチルデセノアート(11a)(21.4mg、0.116mmol、24.2μL)および酢酸オクテニル(3m)(19.6mg、0.115mmol、22.0μL)を4mLのガラスバイアルに入れ、混合物を均質化し、その後乾燥ベンゼン中のX038の0.1M溶液(11.5μL、5000ppm)を一回で添加した。バイアルを突き通されたキャップで閉じ、反応混合物を大気圧下室温で撹拌した。(分析:反応混合物20μLを、メタセシス反応を反応停止するためにグローブボックス内で無水でないジエチルエーテル200μLを用いて混合し、その後反応停止されたサンプルをn−ヘプタン−酢酸エチル;1:1溶媒混合物を溶離液として用いてシリカ栓(パスツールピペットにおいて約2cm厚の層)に通し、濾液をGC−MSで分析した。)2時間後に採取されるサンプルは両方の出発オレフィン(11a、3m)に対し57%変換を示し、クロスメタセシス生成物14m、16amおよび18aは統計的(1:2:1)比で形成された。3種のクロスメタセシス生成物の全てでE/Z比が3/97に等しくなることが見出された。2.5日後サンプルが採取され、両方の出発オレフィンの68%のみの変換および3種のメタセシス生成物の全てでE/Z=4/96比を見出した。

例6
オープンスクリューキャップバイアルにおいて、乾燥ベンゼン中のX190の0.1M溶液(26.2μL、400ppm)を精製したメチルデセノアート(11a)(600mg、3.27mmol、683μL)および精製したカーボナート(3I)(609mg、3.27mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で20時間撹拌し、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:約100μLの反応混合物をメタノール(1mL)に溶解し、少量のナトリウムメトキシドを溶液に加え室温で4時間撹拌した。その後、それを水(0.5mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×2mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。サンプルをGC−MSにより分析した。)。11aの3IとのCM反応により14I、16aIおよび18a(1:2:1)の統計的混合物を95%の変換で得た。

例7
オープンスクリューキャップバイアルにおいて0.5mol%のトリオクチルアルミニウム(ヘキサン中25重量%)(40mg、2.72*10−2mmol、57μL)をメチルデセノアート(11a)(1.00g、5.43mmol、1.13mL)およびカーボナート(3I)(1.00g、5.43mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後X190の乾燥ベンゼン中の0.1M溶液(21.7μL、200ppm)をまた反応混合物に添加し撹拌を20時間続け、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応を停止した(分析:約100μLの反応混合物をメタノール(1mL)に溶解し、少量のナトリウムメトキシドを溶液に添加し室温で4時間撹拌した。その後、それを水(0.5mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×2mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。サンプルをGC−MSで分析した。)。11aの3IとのCM反応により14I、16aIおよび18a(1:2:1)の統計的混合物を35%の変換で得た。

例8
メチルデセノアート(11a)(0.098g、0.50mmol、104μL)および3−メチルヘキサ5−エニルアセタート(13)(0.078g、0.50mmol、85μL)を4mLのバイアルに量りとり、X54の乾燥ベンゼン中の0.1M溶液(5.0μL、500ppm)を一回で添加し、その後バイアルを真空ポンプに連結し、反応を50mbarの動的真空下室温で撹拌した。(分析:5.0μLの反応混合物を無水ジエチルエーテル200μLと混合しメタセシス反応を反応停止し、その後反応停止したサンプルをシリカ栓(パスツールピペットにおいて約2cm厚の層)に4mLのn−ヘプタン−酢酸エチル;1:1溶媒を用いて通し、濾液をGC−MSで分析した。19時間後に採取されるサンプルは両方の出発オレフィン(11a、13)に対し97%の変換を示し、クロスメタセシス生成物15、17および18aは統計的(1:2:1)比で形成された。アセタート化合物17のE−およびZ−異性体は、脱保護されたアルコール22の異性体よりGC−MSにおいてより簡単に分離しないので、例9において記載されるものと類似のプロトコールに従い、アセタート部分は乾燥メタノール/NaOMe(1.0mLメタノール、約5mgNaOMe)を用いた20μLの反応混合物サンプルのエステル交換を介して選択的に開裂された。得られる材料をGC−MSにより分析し、化合物17のE/Z比を決定した。鎖がより分枝しているほど(二重結合のホモアリル位において2個、1個または無メチル基)、Z選択性はより高くなる。クロスメタセシス生成物のE/Z比:15(2/98);17(5/95);18a(7/93)。4時間後にのみ採取されたサンプルは13に対して89%の変換および11aに対して95%の変換を示し、より分枝した基質はメタセシスを簡単に受けないことを示唆した。E/Z比は19時間後に採取されたサンプルに対して報告されたものと同様であった。

例9
例8において記載される実験は、触媒X039を用いて繰り返された。この場合において、両方の出発オレフィンの96%の変換が4時間以内に達成された。クロスメタセシス生成物15、17および18aは再度統計的な(1:2:1)の比率において形成された。E/Z比:15(2/98);17(7/93);18a(12/88)。

例10
tBu−エーテル保護基の開裂
例3において得られた粗生成物を、500mLの二口丸底フラスコに入れ、乾燥ジクロロメタン(200mL、CaH2から新鮮に蒸留された)に溶解した。フラスコに窒素を流し、水浴を適用することにより0℃に冷却した。四塩化チタンを少量で15分にわたって添加し、混合物をさらに15分間撹拌した。なお、0℃で、一定の冷却下、NH4Cl溶液の飽和水溶液(20mL)を滴加した。混合物を室温に昇温し、相分離容易にするためにブラインを添加した(1×100mL)。相を分離し、有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥した。揮発性物質を真空で除去した。シリカおよび溶離液としてn−ヘプタン−ジエチルエーテル;2:1を用いた得られたオイルのカラムクロマトグラフィーの精製で所望の生成物(21a)を無色のオイルとして得た(31.0g、109mmol、クロスメタセシスおよびtert−ブチルの開裂段階の総収率79%)。E/Z比は常に9/91であった。

例11:
エステル保護基の開裂
例4において得られる粗生成物を3mLの乾燥メタノールに溶解し、ナトリウムメチラート20mgを添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をシリカパッド(7mLのシリカ)に通しパッドを酢酸エチル(75mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ1013mgの粗エステル交換生成物を得た。所望の生成物をn−ヘプタン−ジエチルエーテル;2:1を用いてフラッシュカラムクロマトグラフィーにより単離した。所望の生成物(21a、R1=Me)を黄色がかったオイルとして得た(355mg、1.25mmol、68%クロスメタセシスおよびアセタート開裂に対する総収率)。E/Z比は常に11/89であった。

生成物同定のためのGC−MS分析方法(方法A):GC分析水素炎イオン化検出器(FID)を用いて行われる。カラム:PhenomenexからのZB−35HTInferno(35%フェニル65%ジメチルポリシラン);30m×0.25mm(i.d.)×0.25mm膜厚。GCおよびカラム条件注入温度370℃;検出温度240℃;オーブン温度、出発温度50℃、ホールド時間5分、傾斜率25℃/分〜340℃、ホールド時間12分;キャリアガス窒素。

生成物同定のためのGC−MS分析方法(方法B):GC分析は水素炎イオン化検出器(FID)を用いて行われる。カラム:PhenomenexからのZB−35HTInferno(35%フェニル65%ジメチルポリシラン);30m×0.25mm(i.d.)×0.25mm膜厚。GCおよびカラム条件:注入温度370℃;検出温度240℃;オーブン温度、出発温度55℃、ホールド時間2分、傾斜率25℃/分〜200℃、ホールド時間0分;傾斜率4℃/分〜260℃、ホールド時間0分、傾斜率40℃/分〜340℃、ホールド時間3.2分キャリアガス窒素。

例12
(シナリオ1):tert−ブチルオクテニルエーテル(14i)(0.085g、0.25mmol、100μL、E/Z=85/15)のホモ二量体およびメチルデク−9−エノアート(18a)(0.086g、0.25mmol、92μL、E/Z=85/15)を4mLスクリューキャップバイアルに入れ、混合物を均質化した。メタセシス触媒X190、(1.0*10−4mmol、10μL、ベンゼン中0.01M)を一回で添加した。バイアルをセプタムキャップで閉じ、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を空気に付し、1mLの無水でない酢酸エチルを混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチルを用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。反応は14i、16aiおよび18aを95%の再利用効率で得た。化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。

例13
(シナリオ2):8−(tert−ブトキシ)オクト−1−エン(3i)(0.092g、0.50mmol、114μL)およびメチルデク−9−エノアート(11a)(0.092g、0.50mmol、104μL)をtert−ブチルオクテニルエーテル(14i)(0.086g、0.25mmol、100μL、E/Z=85/15)のホモ二量体およびメチルデク−9−エノアート(18a)(0.086g、0.25mmol、92μL、E/Z=85/15)と共に4mLのスクリューキャップバイアルに入れ、混合物を均質化した。メタセシス触媒X052(2.0*10−4mmol、16.8μL、ベンゼン中0.024M)を一回で添加した。バイアルを突き通されたキャップで閉め、反応混合物を室温で撹拌した。2時間および10時間の反応時間の後反応混合物から採取されたサンプル(10μL)を反応混合物を空気に付し、0.2mLの無水でないジエチルエーテルに混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチル(5mL)を用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。2時間の反応時間で採取されたサンプルに対してGC−MS分析は90%の再利用効率を見出し、化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。18時間の後に採取されたサンプルは再利用効率およびE/Z比の両方に関して同じ値を示した。

例14
(シナリオ3):メチルデク−9−エノアート(11a)(0.184g、1.0mmol、208μL)およびtert−ブチルオクテニルエーテルのホモ二量体(14i)(0.170g、0.5mmol、200μL、E/Z=85/15)を4mLのスクリューキャップバイアルにトリオクチルアルミニウム(4.0*10−4mmol、16.8μL、ベンゼン中0.024M)と共に入れ、混合物を室温で3.5時間撹拌し、その後メタセシス触媒X190(4.0*10−4mmol、40μL、ベンゼン中0.01M)を一回で添加した。バイアルをしっかり閉め、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。バイアルを50mbarの動的真空源に連結しその内容物をさらに2.5時間撹拌した。反応混合物を空気に付し、1mLの無水でない酢酸エチルに混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチル(5mL)を用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。GC−MS分析は95%の再利用効率を見出し、化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。

例15
(シナリオ4):8−(tert−ブトキシ)オクト−1−エン(3i)(0.186g、1.0mmol、235μL)およびホモ二量体のオレフィン(18a)(0.170g、0.5mmol、183μL、E/Z=85/15)を4mLのスクリューキャップバイアルにトリオクチルアルミニウム(2.0*10−4mmol、8.4μL、ベンゼン中0.024M)と共に入れ、混合物を約30℃で3.5時間撹拌した。バイアルを50mbarの動的真空源に連結しその内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応混合物を空気にさらし、1mLの無水でない酢酸エチルに混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチル(5mL)を用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。GC−MS分析は95%の再利用効率を見出し、化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。

例16
エチレン分解の一般手順(表6における結果):オープンスクリューキャップバイアルにおいて、メタセシス触媒(ベンゼン中の)の0.1M溶液(200〜400ppm)を14iまたは18a(0.73mmol)に加え、反応混合物を室温で11.5barのエチレン下20時間撹拌し、その後0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:反応混合物約100μLをシリカパッド(およそ4〜5mL)を通して濾過し、n−ヘプタンとEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し、濾液をGC−MSにより分析した。)

例17:
ジエーテル(14i)(2.47g;7.25mmol)を30mLのオーブンで乾燥した、スターラーバーを備えたガラスバイアルにおいて12.0mLのペンタンに溶解し、触媒X061(ベンゼン中0.1M;72.6μL;0.1mol%)を反応混合物に添加し、バイアルをオートクレーブ内部体積250mL)中に配置した。オートクレーブを閉じ、30分間11.5barに圧をかけた。エチレン源切り離し、オートクレーブをグローブボックスから外へ出した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。エチレンを注意深く放出し、オートクレーブの蓋を除去し、1mLのヘプタン:EtOAc(無水溶媒)1:1溶媒混合物を続けて添加し、反応を停止した。反応を停止した反応混合物を溶離液として150mLのヘプタン:EtOAc1:1溶媒混合物を用いてシリカ栓(20mL注射筒において約10cmのシリカ層)を通した。濾液を真空で濃縮し油状残渣バブル−ツー−バルブ(3.0−3.3×10−2mbar;52〜55℃)で蒸留し、回復したtert−ブチルオクテニルエーテル(3i)を無色オイルとして得た(2.13g;11.56mmol;収率:80%)。

例18
手順および後処理は例Aにおいて記載されるものと同一であるが、触媒X008が用いられた。9.6mLのn−ペンタンに溶解したジエステル(18a)(2.27g;6.67mmol)を触媒X008(ベンゼン中0.1M;66.4μL;0.1mol%)の存在下エテノール化した。バルブ−ツー−バルブ蒸留(8.5−9.0×10−2mbar;60−61℃)により表題化合物を無色のオイルとして得た(2.10g;11.40mmol;収率:86%)。

例16および例17の両方に対して−バルブ−ツー−バルブ蒸留前の粗生成物の1H−NMR分析は、粗生成物が約95%単量体(3i;11a)および未反応のホモ二量体(14i;18a)の残渣からなるということを示した。エテノール化および後処理を観察中に望まない副反応兆候はなかった。バルブ−ツー−バルブ蒸留した材料のNMRスペクトルは純粋な3iおよび11aのものに対応する。

概要

大環状ムスク化合物を形成する方法であって、以下の段階:i)アルキリデン配位子を含む均一な遷移金属触媒の存在下第1のオレフィンと第2のオレフィンをクロスメタセシスすることで前記第1および第2の末端オレフィンのヘテロ−二量体中間体、ならびにホモ−二量体の統計的な混合物を形成することii)ヘテロおよびホモ−二量体の統計的な混合物からヘテロ−二量体を分離することiii)ならびに、ヘテロ−二量体中間体を環化して大環状ムスク化合物を形成すること、を含む、前記方法。

目的

本発明は従来技術における問題に対処し、クロスメタセシスを利用して大環状ムスク化合物およびそれらの開鎖中間体の効率的な且つ高収率の合成を提供する

効果

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請求項1

大環状ムスク化合物を形成する方法であって、以下の段階:i)アルキリデン配位子を含む均一な遷移金属触媒の存在下第1のオレフィンと第2のオレフィンをクロスメタセシスすることで前記第1および第2の末端オレフィンのヘテロ二量体中間体、ならびにホモ−二量体の統計的な混合物を形成することii)ヘテロおよびホモ−二量体の統計的な混合物からヘテロ−二量体を分離することiii)ならびに、ヘテロ−二量体中間体を環化して大環状ムスク化合物を形成すること、を含む、前記方法。

請求項2

請求項1に記載の方法であって、第1のオレフィンが式(I)式中、OR2は保護された水酸基であり、それはアルキルエーテル基エステル基シリルエーテル基;またはカーボナート基から選択され;R3は、Hまたはメチル;およびnは1〜8からの整数である、を有する、前記方法。

請求項3

請求項1または2に記載の方法であって、第2のオレフィンが式式中、R7は1〜5個の炭素原子を含有する、分枝のまたは非分枝アルキル部分であり、好ましくはメチルまたはエチル、ならびにmは1〜10からの整数、好ましくは7である、前記方法。

請求項4

ヘテロ−二量体が式を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

ヘテロ−二量体が式を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

ヘテロ−二量体が式を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法であって、ヘテロ−二量体:第1のホモ−二量体:第2のホモ−二量体が2x:1:1x2の比を生じるように第1のオレフィンおよび第2のオレフィンが1:xのモル比で反応する、前記方法。

請求項8

ヘテロ−二量体が保護されたアルコールのホモ−二量体およびカルボン酸エステルのホモ−二量体との混合において形成される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

ヘテロ−二量体および各ホモ−二量体の混合物が2:1:1のモル比で形成される、請求項8に記載の方法。

請求項10

ヘテロ−二量体をホモ−二量体から100〜220℃の温度でかつ圧力1〜10mbarで蒸留により分離する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

ホモ−二量体が、エチレンとのメタセシスにより再利用され第1のおよび第2のオレフィンが再生する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

ホモ−二量体が、1barから20barのエチレンガスで処理される、請求項11に記載の方法。

請求項13

ヘテロ−二量体をエステル交換により環化する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

ヘテロ−二量体が保護されたアルコール基を含有する場合、エステル交換による環化に付される前に初めに加水分解により脱保護する、請求項13に記載の方法。

請求項15

E/Z9−アンブレットリドを形成する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

E/Z比が80:20〜90:10である、請求項15に記載のE/Z9−アンブレットリドを形成する方法。

請求項17

E/Z比が85:15である、請求項15または請求項16に記載の方法。

請求項18

触媒がアルキリデン配位子を含有するモリブデンまたはタングステン触媒である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。

請求項19

触媒が式M=MoまたはW;R1は任意に置換されていてもよい、アリールヘテロアリール、アルキル、またはヘテロアルキル;R2およびR3は同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールであり任意に置換されていてもよい;R5は任意に置換されていてもよい、アルキル、アルコキシ、ヘテロアルキル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、シリルアルキルシリルオキシ;およびR4は残基R6−X−であり、式中、X=O、およびR6は任意に置換されていてもよいアリール;またはX=S、およびR6は任意に置換されていてもよいアリール;またはX=O、およびR6は(R7,R8,R9)Siである;R7、R8、R9は任意に置換されていてもよいアルキルまたはフェニルである;またはX=O、およびR6は(R10,R11,R12)Cである;R10、R11、R12は独立して任意に置換されていてもよいフェニルまたはアルキルから選択される;またはR4およびR5は一緒に連結し、且つ酸素を介してMと結合する、から選択される、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

請求項1〜19のいずれか一項において定義された方法により形成されたE/Z9−アンブレットリド。

請求項21

式式中、OR2は、アルキルエーテル基;エステル基;シリルエーテル基;またはカーボナート基;から選択されてもよい保護された水酸基であり、R3は、Hまたはメチルであり;nは1〜8からの整数であり;およびR7は1〜5の炭素原子を含有する分枝のまたは非分枝のアルキル部分である、で表されるヘテロ−二量体。

請求項22

式を有する、請求項21に記載のヘテロ−二量体。

請求項23

式を有する、請求項21または請求項22に記載のヘテロ−二量体。

請求項24

請求項1〜19のいずれか一項において定義された方法により形成されたE/Zニルバノール。

請求項25

式を有する、請求項21または請求項23に記載のヘテロ−二量体。

請求項26

式を有する、請求項25に記載のヘテロ−二量体。

技術分野

0001

本発明はクロスメタセシス反応に利用する大環状ムスク化合物の製造方法に関する。本発明はまた、大環状ムスク化合物を形成する前記方法において有用な新規中間体に関する。

背景技術

0002

スクの匂いはおそらく最も一般的に認められる香りである。合成ムスクを3種の主なクラス−芳香族ニトロムスク多環式ムスク化合物、および大環状ムスク化合物、に分類することができる。ヒトおよび環境サンプルにおけるニトロ−および多環式化学基の検出によりこれらの化合物の使用の公開討論が始まった。複数の研究はこれらのムスク化合物が環境において分解せず、ヒトの体に蓄積できるということを示している。かかるように、大環状ムスク化合物は近年重要性増している。

0003

一般的な大環状ムスク化合物は、アンブレットリド(9−アンブレットリドおよび7−アンブレットリド)、ニルバノール、ハバノリド、コスモン、ムセノン、ベルビオン、シベトンおよびグロバノンを含む。

0004

7−アンブレットリドはムスクアンブレットリド種子油天然に生じ(M. Kerschbaum, Chem Ber. 1927, 60B, 902)、その所望の匂いのために価値のある香料基材である。9−アンブレットリドは同様に非常に高く評価される香水成分である(C. Collaud, Helv. Chim. Acta 1942, 25, 965)。それは現在、アロイロリチン酸から産業的に合成されている。しかしながら、アロイロリチン酸はセラックからけん化により得られており、セラックの供給および価格に関して高まる産業的懸念により、高価なおよび価値のある9−アンブレットリドへの新たな合成ルートの案出をする必要がある。

0005

オレフィンメタセシスは、合成有機化学の分野において重要な手段である。一種のオレフィンメタセシス−いわゆるクロスメタセシス−は有機金属触媒存在下における2種の異なるオレフィンの反応であり、ここで一種のオレフィンの二重結合は他に場所を変える。より詳しくは、それは炭素炭素二重結合の切断および再生によりオレフィンのフラグメント再分配を伴う有機反応である。

0006

この反応の機構は、アルケンを含む基質の金属アルキリデン触媒に対する2+2環化付加を介して進行し、金属シクロブタン中間体を形成すると考えられ、それは金属カルベンを載せた基質を生じて逆環化を受け、さらに第2のアルケンと反応しメタセシス生成物を生成し、金属アルキリデン触媒を放つ。

0007

図式的に、オレフィンメタセシス反応は以下のように表される:

0008

反応を、2種のオレフィン基質一緒カップリングして、2種の基質の二量体である新しいオレフィン化合物を形成するために用いることができる。反応を上に図式的に示す。A含有基質およびB含有基質を反応させてヘテロ−二量体を形成することができ(示される)、しかしながら、A含有基質およびB含有基質の両方はそれ自身と反応し、ホモ−二量体を形成することもできる。

0009

もう1つの種類のオレフィンメタセシス反応はいわゆる閉環メタセシス反応RCM)である。この反応は環構造を形成する手段として広く確立されている。逆反応は環構造を開環するために用いられることもできる:

0010

RCMは、単にジエン分子内オレフィンメタセシスであり、シクロアルケンおよび揮発性のアルケン副生成物(上の図式の場合にはエチレン)を生成する。RCMは大環状分子を製造する手段として広く研究されている。実際に、ルテニウムアルキリデン触媒を用いる閉環メタセシス(RCM)反応を利用する実験室手順は文献において報告されている(J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 94; Chem. Europ. J. 2013, 19, 2726-2740, J. Org. Chem. 1996, 61, 3942-3943, および WO 2012167171)。しかしながら、RCMの有する問題は、分子内閉環反応が分子間重合反応競争することであり、前者は高希釈においてのみ好ましく、それゆえ経済的理由のためにこの化学は出願人の知識の最良である産業的に大環状ムスク化合物を製造する手段としての使用とは認めない。

0011

盛んに研究されている閉環メタセシス反応と反対に、クロスメタセシス反応は比較的に少ない研究しかされていない。この化学には困難が多い。出発材料上の二重結合の触媒−誘起された移動は一貫した挑戦を表す。さらに、出発材料のオレフィン基反応性における違いは、所望の生成物の低収率を導き得る。なおさらに、ホモ−二量体とヘテロ−二量体を含む不可避の複雑な混合物は、特に反応および精製が産業的に規模拡大できなければならないとき、純品での分離および単離をするために時間がかかり費用がかかり難しくなり得る。

0012

本発明は従来技術における問題に対処し、クロスメタセシスを利用して大環状ムスク化合物およびそれらの開鎖中間体の効率的な且つ高収率の合成を提供する。
したがって、本発明は第1の側面において、アルキリデン配位子を含有する均質遷移金属触媒の存在下第1のオレフィンおよび第2のオレフィンをクロスメタセシスし、前記第1および第2のオレフィンのヘテロ−二量体中間体を形成する段階、およびヘテロ−二量体中間体を環化し大環状ムスク化合物を形成する段階を含む、大環状ムスク化合物を形成する方法を提供する。

0013

本発明の特別な態様において、第1および第2のオレフィンの1つまたは両方は末端二重結合を有するオレフィンであってよい。

0014

発明の特別な態様において、大環状ムスク化合物の製造における第1の段階、ここでは、第1および第2のオレフィンをクロスメタセシス反応において反応しヘテロ−二量体中間体を製造する、は以下に体系的に示される。

0015

基Rは、3〜10個の炭素原子を含む保護された水酸基を含み;R1は、3〜11個の炭素原子を含むカルボン酸エステル基であり;ここでエステル基および保護された水酸基における炭素原子の数は合わせて15未満になるべきであり;および式中M=アルキリデン配位子を含有する遷移金属触媒を表す。

0016

前記第1および第2のオレフィンの1つは式(I)



式中、OR2は、保護された水酸基であり、それはアルキルエーテル基;エステル基;シリルエーテル基;またはカーボネート基から選択されてもよい;R3は、Hまたはメチルであり;およびnは1〜8からの整数である、
において表されてよい。

0017

適切なエーテル保護基は、1〜5個の炭素原子を含む分枝状のまたは非分枝状アルキル部分を含み、例えば、メチル、エチルプロピル、i−プロピル、t−Buまたはt−アミルである。
適切なエステル保護基は、C(O)R4であり、ここでR4は、水素、または1〜7個の炭素原子を含む、分枝状のもしくは非分枝状のアルキル部分を含み、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、t−ブチルまたはt−アミルである。適切なシリルエーテル保護基はSi(R5)3を含む;ここで、R5は、分枝のまたは非分枝のアルキル部分であり、それはメチル、エチルおよびプロピルおよびt−ブチルを含んでもよい。

0018

適切なカーボナート保護基はC(O)OR6を含み、ここでR6は分枝状のまたは非分枝状のアルキル部分、例えばメチル、エチルまたはプロピルである。
他の前記第1のまたは第2のオレフィンは式(II)



式中、R7は、1〜5個の炭素原子を含む分枝状のまたは非分枝状のアルキル部分であり、好ましくはメチルまたはエチル、mは1〜10からの整数、好ましくは7である、
で表されてもよい。

0019

式(I)および(II)において上記で特に言及された第1および第2のオレフィンを本発明にしたがってクロスメタセシス反応に付すとき、ヘテロ−二量体中間体を式(III)



式中、R2、R7、mおよびnは上記で定義した通りであり、式中、二重結合の構造は所望のようにEまたはZであってよい。
で表すことができる。

0020

ヘテロ−二量体中間体は本明細書中で定義され、ならびにそれらのクロスメタセシスによる製造は、それぞれ本発明のさらなる側面を表す。
本発明の特別な態様において、ヘテロ−二量体中間体は式(IV)



式中R7は本明細書の上記で定義した通りであり、特にメチルである、
により表される化合物である。

0021

t−Buエーテル保護基の有利な点は多方面にわたりマクロ環状ムスクの合成の総合効率につながる。特に、それは比較的低い温度、例えば約1〜10mbarの圧力で約100〜220℃より下での蒸留により、クロスメタセシス反応において形成されるホモ−二量体副生成物から比較的容易に分離できるヘテロ−二量体生成物をもたらすので、t−Bu保護基は、有利である。さらにこのヘテロ−二量体は続くマクロ環化段階の穏やかな条件下で比較的容易に開裂大環状ムスクを形成する。

0022

メタセシス反応の完了後に水酸基の保護基を保護基の性質に依存して様々な合成手順により開裂することができ、そのすべては当業者によく知られている。結果物であるα−ωヒドロキシエステル大環状ラクトンを形成するように環化することができる。上記の保護形態(IV)で表されるα−ωヒドロキシエステルの特別な場合において、対応する大環状ムスク化合物はラクトンE/Z 9−アンブレットリド(以下に示す構造)である。

0023

保護基がエステルであるとき、メタセシス反応により形成されるヘテロ−二量体を保護基の先の開裂なくマクロ環化反応に直ちに付すことができる。合成段階の例は、本明細書において徹底的に説明する必要はなく以下で例においてより具体的に記載される。

0024

その後、マクロ環化反応は技術分野で公知の技術により行われてもよい。環化段階を行う特別な方法はヒドロキシエステルからのポリエステルの形成を介して進行し、メタセシス反応の無保護のヘテロ−二量体および、続くポリエステルの揮発性のラクトンへのエステル交換、および参照により本明細書に組み込まれるUS特許2234551に開示される公知のCollaud化学によりラクトンが形成される時点でより高い温度および減圧でそれらを除去することである。この化学に関するさらなる詳細は本明細書以下の例に記載される。

0025

上記のヘテロ−二量体中間体を9−アンブレットリドを形成するために環化することができる一方、当業者はオレフィン出発材料の適切な選択、特に不飽和保護アルコールおよび不飽和のカルボン酸エステルを用いて、クロスメタセシス反応が、続くマクロ環化により変換して7−アンブレットリドなどの他の大環状ムスク化合物を形成することができるヘテロ−二量体を形成するだろうということを評価するだろう。

0026

例えば、7−アンブレットリドを形成するために用いられ得る第1および第2のオレフィン化合物は、10−(tert−ブトキシデク−1−エンおよびメチル−オクト−7−エノアートまたはデク−9−エン−1−イルアセタートおよびメチル−オクト−7−エノアートから選択されてもよい。
ハバノリドを形成するために用いられ得る第1および第2のオレフィン化合物は、トリメチルペント−4−エン−1−イルオキシシランおよびエチルドデク−11−エノアートから選択されてもよい。

0027

ニルバノールを形成するために用いられ得る第1および第2のオレフィン化合物は、4−メチル−6−(tert−ブトキシ)ヘキサ−1−エンおよびメチル9−デセノアート、または4−メチル−6−(tert−ブトキシ)ヘキサ−1−エンおよびエチル9−デセノアート、または3−メチルヘキサ−5−エン−1−イルプロピオナートおよびメチル9−デセノアートから選択されてもよい。

0028

2つのオレフィンを連結するために必要とされるクロスメタセシス反応の条件は技術分野において一般的に周知である。反応は室温または昇温もしくはより下げた温度で進行し、例えば0〜60℃である。

0029

大環状分子を形成する閉環メタセシス反応において、非常に高い希釈溶液(例えば、10−2〜10−4M溶液)において反応を行う必要があるのに対し、反対に出願人は本願発明においてクロスメタセシス反応が高濃度で進行するだろうこと、および実際に反応が無溶媒で行うことさえもできるということを見出した。かかるように、ヘテロ−二量体をメタセシスにより初めに形成し、その後に大環状化段階により閉環することによる本願発明の方法は、大環状ムスク化合物を形成するためのRCMよりも非常に単純でかつ安価な方法であり、それは経済的な方法において産業的に拡張可能であるということを表す。

0030

反応混合物からの溶媒の排除は、合成手順の産業化にとって非常に明白な経済的利益を有する。溶媒の削減および回避に関するさらなる利益は、特に水および酸素反応性であり得るメタセシス触媒の使用に関し、湿気パーオキシドの形態などの反応性の酸素などの微量の汚染物質を排除するために使用の前に調節され精製される必要がある試薬が1つ少ないことである。

0031

本発明の特別な側面において、第1または第2のオレフィン化合物を含む供給原料はクロスメタセシスによる反応の前に精製段階に付すことができる。精製はさもなければメタセシス触媒の反応性に負の影響を与え得るオレフィン化合物を含む前記供給原料からの汚染物質の除去を伴う。かかる汚染物質は、水、アルコールアルデヒド過酸化物ヒドロペルオキシドプロトン性材料、極性材料ルイス塩基塩基性触媒毒およびそれらの2種以上を含んでもよい。精製は物理的な精製段階、例えば、蒸留段階、またはオレフィン化合物を吸収の工程により望まない汚染物質から分離することによる方法を伴う。物理的な精製手段は、熱(例えば、蒸留における)、またはモレキュラーシーブアルミナシリカゲルモンモリロナイト粘土フラー土漂白土珪藻土ゼオライトカオリン活性化した金属、活性化した硫酸塩、金属ハロゲン化物金属ケイ酸塩、活性化した炭素、およびソーダ灰から選択される吸収材料への供給原料の接触を含んでもよい。

0032

追加的にまたは代替的に、精製は化学精製段階を伴ってもよく、これにより汚染物質を化学反応に付すことにより供給原料から不要な汚染物質を分離することができ、それによりそれらはメタセシス触媒と反応しない材料に変換される。化学精製手段は供給原料を金属カーボナートおよび金属水素カーボナート、酸無水物金属水素化物五酸化リン金属アルミニウム水素化物アルキルアルミニウム水素化物、トリアルキルアルミニウム水素化ホウ素金属有機金属試薬金属アミド、およびそれらの組み合わせを含む。汚染物質は、金属カーボナートおよび金属水素カーボナート、酸無水物、金属水素化物、五酸化リン、金属アルミニウム水素化物、アルキルアルミニウム水素化物、トリアルキルアルミニウム、水素化ホウ素金属、有機金属試薬、金属アミド、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される化合物と反応できる少なくとも1つのプロトンを含有する化合物であってよい。

0033

精製をまた、モレキュラーシーブ、活性化したアルミナ、活性化した酸性アルミナ中性アルミナ、任意に熱処理されていてもよいいずれかのもの;および活性化した塩基性アルミナアルカリ土類金属水素化物アルカリ土類金属硫酸塩アルカリ金属硫酸塩アルカリ土類金属ハロゲン化物アルカリ金属アルミニウム水素化物水素化ホウ素アルカリ金属グリニャール試薬有機リチウム試薬、トリアルキルアルミニウム、ビストリメチルシリルアミド金属、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料で供給原料に接触することにより実行してもよい。

0034

精製をまた、CaH2、活性化Cu、活性化Mg、無水酢酸硫酸カルシウム硫酸マグネシウム硫酸カリウム硫酸アルミニウム硫酸カリウムマグネシウム硫酸ナトリウム炭酸カルシウム炭酸ナトリウムケイ酸マグネシウム塩化カリウム、LiAlH4、NaAlH4、iBu2AlH、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウムトリブチルアルミニウムトリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、リチウムジイソプロピルアミド、KHMDS、およびそれらの組み合わせで供給原料に接触することにより実行してもよい。

0035

精製をまた供給原料を有機酸無水物に付すことにより行ってもよい。適切な無水物は好ましくは、1〜10個の炭素原子を有する脂肪族の、環状の、脂環式の有機酸の無水物、あるいは6〜10個の炭素原子を有する芳香族有機酸である。かかる化合物は当該技術分野において公知であるかまたは公知の方法により製造されてもよい。特に有用な有機無水物は無水酢酸である。

0036

精製をまた供給原料をアルミニウムの有機金属化合物に付すことにより行ってもよい。前記アルミニウムの有機金属化合物は3置換アルミニウム化合物であり、ここで置換基は、独立して1〜10個の炭素原子を有する脂肪族、環状、脂環式の残基から、または6〜10個の炭素原子を有する芳香族残基から選択される。かかる化合物は当該技術分野において公知であり、公知の方法により製造されてもよい。

0037

1つの態様において、アルミニウムの有機金属化合物は、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、またはトリオクチルアルミニウムである。
トリオクチルアルミニウムは、空気との接触において安定、すなわちトリエチルアルミニウムを用いた場合ではない、空気との接触において非可燃性であるので特に好ましい。これは産業規模での提要に特に適したものにする。

0038

化学精製段階の実用化のために、汚染物質の量はクロマトグラフィー法などの既知の方法により決定されてもよい。その後、汚染物質と反応するためおよびそれを触媒に対して不活性な状態にするために必要とされる精製手段の理論的な量は容易に計算でき、全ての潜在的に有害な汚染物質を反応させて触媒に対して不活性な状態にすることを確実にするために、若干モル過剰で用いることができる。所望の場合、汚染物質との反応の後、任意の過剰の精製手段を除くことができる。

0039

精製の後、本発明において有用な第1のおよび/または第2のオレフィン化合物を含む供給原料は、第1および/または第2のオレフィンの、少なくとも99.9重量%、または少なくとも99.99重量%、または少なくとも99.999重量%の純度のレベルを有してもよい。

0040

前記第1および/または前記第2のオレフィン化合物を含む汚染された供給原料の複数の異なるおよび相補的な精製手段は、本発明によるメタセシス反応の前に行われることができる。

0041

以下の、徹底されず限定のないリストの代表的な精製方法論を有用に用いることができ、例えば(a)熱処理−例えば、任意に不活性ガスパージまたは真空下で供給原料の沸点に依存した約100℃〜約250℃の間の温度で供給原料を加熱(および/または蒸留)すること、および/または本明細書上で言及された吸収材料を用いた処理は、過酸化物汚染物質および/またはその分解生成物を分解することあるいは汚染物質を吸収することおいて両方有用になり得る;(b)酸無水物(例えば、無水酢酸、Ac2O)を用いた処理は湿度、活性なヒドロキシ含有材料(例えば、アルコール)、ヒドロペルオキシド(アセチル化を介して)を取り除くことにおいて有用になり得る;(c)乾燥剤(例えば、シリカゲル、アルミナ、モレキュラーシーブ、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなど、およびそれらの組み合わせ)および/または有機金属試薬(例えば、t−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの組み合わせ)および/または金属水素化物(例えば、CaH2など)および/または酸無水物(例えば、無水酢酸など)は湿気を除去することにおいて有用になり得る。

0042

(d)吸収剤(例えばアルミナ、シリカゲルなど、およびそれらの組み合わせ)ならびに/または有機金属試薬(例えば、t−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの組み合わせ)ならびに/または金属アミド(例えば、LDA、KHMDAなど)を用いた処理は、プロトン性材料を除去することにおいて有用となり得る;(e)吸収剤(例えば、アルミナ、シリカゲル、活性化した炭など、およびそれらの組み合わせ)を用いた処理は、極性材料を除去することにおいて有用となり得る;(f)有機金属試薬(例えば、t−ブチルリチウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの組み合わせ)を用いた処理はルイス塩基触媒毒などを除去することにおいて有用となり得る。

0043

いくつかの態様において、メタセシス反応の前に前記供給原料を精製するために用いられる手段は、シリカゲル、アルミナ、漂白土、活性化した炭素、モレキュラーシーブ、ゼオライト、フラー土、珪藻土など、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい吸収剤を含む。いくつかの態様において、手段は、任意に熱処理したモレキュラーシーブ、任意に熱処理したアルミナ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの態様において、吸収剤は、任意に熱処理され活性化されたアルミナを含み、それは任意に熱処理され活性化された酸性アルミナ、任意に熱処理され活性化された中性アルミナ、任意に熱処理され活性化された塩基性アルミナ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。いくつかの態様において、吸収剤は、任意に熱処理され活性化された中性アルミナであり、それは酸触媒された異性化および/または転移を受けやすい基質(例えば、オレフィン)を処理するのに有用であり得る。

0044

精製のための手段が吸着剤(例えば、モレキュラーシーブ、アルミナなど)を含む態様において、吸着剤を用いて供給原料を処理することは、ろ過−またはフロー型系(例えば、クロマトグラフィーカラム)を用いる精製のための手段を通して供給原料を流すことにより、容器中において基質に吸着剤を単純に添加するのと反対に、より効率的に達成されるということが現在信じられている。いくつかの態様において約20重量%のアルミナがカラムにおいて用いられる。特に、供給原料をアルミナ重量対重ベース約5〜1で用いて処理することが有利である。しかしながら、用いられるアルミナの量は制限され、アルミナの形態、その活性化工程、および正確な処理方法(例えば、カラムを通す流れ対容器への直接の添加)により影響を受けるのに加えて供給原料−および不純物の両方に依存するだろうということが理解されるべきである。

0045

いくつかの態様において、メタセシス反応の前に供給原料を精製するために用いられる手段はトリアルキルアルミニウムを含み、いくつかの態様において、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど、およびそれらの混合物からなる群から選択される。

0046

さらに予想外に、供給原料の精製時間は化学精製段階の効果に顕著に影響を与えてもよいということを見出した。したがって、延長した精製期間は本発明によるメタセシス反応における触媒として用いられる化合物の触媒活性を改善することができる。

0047

1つの態様において、好ましくはトリアルキルアルミニウム化合物、好ましくはトリオクチルアルミニウムが生成のために用いられるとき、供給原料は、2〜100時間、好ましくは5〜90時間、より好ましくは10〜80時間およびなおより好ましくは15〜70時間の間、前記化合物に付される。

0048

メタセシス反応を行うための触媒は技術分野において公知である。一般にオレフィンメタセシス触媒チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ルテニウム(Ru)、モリブデン(Mo)またはタングステン(W)などの遷移金属原子をもつ有機金属触媒である。金属原子に結合している配位子に関してかなり変化している一方、全ての効率的な触媒系は基本的な金属アルキリデンまたはアルキリデン配位子構造を共有する。本発明において有用なメタセシス触媒の総括は、Michrowska et al Pure Appl. Chem., vol 80, No. 1, pp 31-43 2008; Schrock et al Chem. Rev. 2009, 109, 3211-3226; および Grubbs et al J. Am. Chem. Soc. 2011, 133, 7490-7496に記載されている。適切な触媒はまた特許文献、例えばUS 2013/0281706 and US 6,306,988に記載されている。

0049

触媒において用いられ得る置換基または配位子の多様性は、今日利用可能な多様な触媒があることを意味する。配位子または置換基は、触媒の安定性または選択性(化学−、位置−およびエナンチオ−選択性)、ならびにターンオーバー数(TON)、およびターンオーバー頻度(TOF)に影響を与えるために選択されてもよい。技術分野において公知であるように、TONは触媒の活性の程度、すなわち触媒の1分子ごとに変換される基質分子の平均の数を記載し、一方TOFは触媒効率ユニットh−1において)の表示である。

0050

本発明のメタセシス反応において特に有用な触媒は、金属原子がルテニウム、モリブデンまたはタングステン原子のいずれかであるそれらの金属アルキリデン触媒である。最も好ましいのは、金属原子がモリブデンまたはタングステンである前記触媒である。

0051

好ましいモリブデンまたはタングステン触媒は、一般式



により表され、
式中、M=MoまたはW;R1は、アリールヘテロアリール、アルキル、またはヘテロアルキルであり;任意に置換されていてもよく;R2およびR3は、同一になるかまたは異なることもでき、水素、アルキル、アルケニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、アリール、またはヘテロアリールであり;それは任意に置換されていてもよい;

0052

R5は、任意に置換されていてもよい、アルキル、アルコキシ、ヘテロアルキル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、シリルアルキルシリルオキシであり;およびR4は、残基R6−X−であり、式中、
X=OおよびR6は、アリールであり、任意に置換されていてもよく;または
X=SおよびR6は、アリールであり、任意に置換されていてもよく;または
X=OおよびR6は、(R7,R8,R9)Siであり;式中、R7,R8,R9は、任意に置換されていてもよい、アルキルまたはフェニルであり;または
X=OおよびR6は、(R10,R11,R12)Cであり;式中、R10,R11,R12は、独立してフェニル、アルキルから選択され;それは任意に置換されていてもよく;
または、R4およびR5は一緒に連結し、かつそれぞれ酸素を介してMと結合している。

0053

特に好ましいメタセシス触媒は以下に記載される。

0054

0055

0056

触媒の選択は、ppmにおける触媒の充填量により特徴づけられるメタセシス反応の効率、ならびにジアステレオ選択性、すなわち大環状環における二重結合のE/Z比の両方に顕著な影響を有することができる。例えば、触媒X052、X061、X123およびX190は、E9−アンブレットリドの合成のための好ましい触媒である。これらの触媒は一般に高度なE−選択性および高い変換を生じる。特に大きいフェノール配位子により特徴づけられる触媒X039およびX054はクロスメタセシス反応における高いZ−選択性を生成することができ、ニルバノールの合成において好ましい触媒である。クロスメタセシス反応の最適化条件の選択は、さらに詳細に以下に記載するように、個別の基質の性質、触媒およびその充填量ならびに基質および溶媒(用いる場合)の精製の程度に依存する。

0057

本発明のメタセシス反応における基質として用いられるオレフィンは、1:Xのモル比において用いられてもよく、ここでXは1以上であり、整数であってよく、または小数部分を有する数であってもよい。さらに特に、Xは整数または小数部分を有する数であり、1から10の間である。

0058

完全な変換を仮定すると、統計的に、オレフィン基質の1:1混合物は最高収率50%の所望のヘテロ−二量体生成物および各25%の2種のホモ−二量体生成物をもたらすだろう。一方、一見してこれは所望のヘテロ−二量体生成物の適度の収率のみを表すように現れ、それは熱力学的混合物を表し、達成され得るヘテロ−二量体の最高収率である。Xが整数または1よりも大きい端数部分を有する数である場合、その後ヘテロ−二量体と第1および第2のホモ−二量体の混合物は、2X:1:X2のモル比において得られるだろう。

0059

第1のホモ−二量体(混合物中の少ない反応生成物)が比較的高価なオレフィン出発材料の二量体であり、第2のホモ−二量体(反応混合物中の圧倒的に多い生成物)が比較的安価なオレフィン出発材料のホモ−二量体であるか、またはさもなければ産業的に有用な副生成物であるか、または例えば再結晶によってなど、混合物の他の成分から容易にかつ安価に分離できる場合、Xが比較的大きい数である1:Xの比を用いることは経済的な意味がある。

0060

本発明において用いられるオレフィン出発材料のモル比に関係なく、メタセシス反応の結果は複雑な混合物である。かかる反応が産業的に規模拡大できるように、安価で効率的な方法により、所望のヘテロ−二量体をホモ−二量体から分離することが可能であるべきである。出願人は驚くべきことに、上記式(I)のオレフィン出発材料上の水酸基の保護基の思慮深い選択が下流でのヘテロ−二量体の精製に影響を与え得るということを見出した。

0061

より特に、保護基がアルキルエーテル、およびより特にイソ−プロピルまたはt−ブチルエーテルであるとき、ヘテロ−二量体とホモ−二量体の沸点の分離が明白であるのみならず、蒸留が例えば約1〜10mbarの容易に達成できる減圧で100〜220℃で用いられることができるように、反応混合物中におけるすべての二量体が比較的低い温度で沸騰する。さらに、t−ブチル保護基は容易に開裂でき、大環状ムスクを形成するための次のマクロ環化段階を比較的穏やかな反応条件下で行うことができる。

0062

したがって、本発明のもう1つの側面において、クロスメタセシス反応により形成されるヘテロ−二量体およびホモ−二量体の混合物は、蒸留により分離されてもよく、ここで蒸留温度は、1〜10mbarの圧力で、100〜220℃の間である。

0063

本発明の特別な態様において、ヘテロ−二量体の混合物をホモ−二量体から分離する方法において、混合物は1:1のモル比で用いられる第1および第2のオレフィンから形成される。

0064

本発明の特別な態様において、ヘテロ−二量体の混合物をホモ−二量体から分離する方法において、ヘテロ−二量体の保護基はアルキルエーテルであり、より特にはt−ブチルエーテルである。
産業的に規模拡大できる方法のためには、ヘテロ−二量体をホモ−二量体から容易に且つ安価に分離できなければならないのみならず、ホモ−二量体副生成物を再利用もできるべきである。第1および第2のオレフィン出発材料を直接的な方法且つ従来の方法において再生するためにホモ−二量体副生成物をエチレンおよびメタセシス触媒で処理することができる。

0065

したがって、本発明のもう1つの態様において、本明細書に記載されるクロスメタセシス反応において形成されるホモ−二量体をヘテロ−二量体から分離し、エチレンと処理し、第1および第2のオレフィンを再生する。

0066

ホモ−二量体のエチレン分解処理をエチレンガスの適切な圧力下で行うことができる。エチレンの適切な圧力は1barから20barの間になる。反応を10℃と50℃の間の温度で行ってもよい。

0067

エチレン分解がホモ−二量体を再利用するために効率的な方法である一方、それにもかかわらず、それは複雑さおよび工程に対する原価を追加するエチレンの高圧下で行わなければならない。

0068

驚くべきことに、出願人は、ホモ−二量体をエチレン分解に付すことにより第1および第2のオレフィンを再生することよりも、それらにある量のメタセシス触媒を添加することおよびそれらをメタセシス反応に付すことによりホモ−二量体を直接的に再利用することができるということを見出した。

0069

この再利用の段階において、ホモ−二量体はクロスメタセシス反応における唯一反応物として一緒に混合されてもよい;または、この混合物をクロスメタセシス反応に付す前に、それらを単独で、または組み合わせで第1および第2のオレフィンの1つまたは両方と混ぜる。異なる再利用のシナリオを図式的に以下に表す。例えば、ホモ−二量体を以下のシナリオ1に記載されるようにそれだけで再利用でき、またはそれらを第1および第2のオレフィンの混合物で再利用でき(シナリオ2);または1つのホモ−二量体を相補的なオレフィンと反応させることができる(シナリオ3または4)。

0070

当業者は、ホモ−二量体を任意に第1および第2のオレフィンと混合して、所望のヘテロ−二量体16aiを再度50%の収率で形成する統計的混合物を形成することができるということを評価するだろう。この方法において、第2のメタセシス段階の後、ヘテロ−二量体を75%の収率で変換することができる。

0071

したがって、本発明のもう一つの側面において、クロスメタセシス反応は上記で定義した第1および第2のオレフィンのクロスメタセシス段階、および先のクロスメタセシス反応から形成されたホモ−二量体の続くクロスメタセシス段階を含む。

0072

当業者は、ホモ−二量体の再利用が単一の再利用段階に限定されないことを認識するだろう。続く再利用段階を行い、その全てが50%収率で所望のヘテロ−二量体を含む統計的混合物を達成できる。当然、各再利用段階の後、回復するヘテロ−二量体の絶対量は減少し、そのため行う再利用段階の数は減少する経済的な収益により決定される。

0073

ホモ−二量体がこの方法において再利用できるという事実は驚くべきことであった。ホモ−二量体は内部二重結合を含有し、できる場合でもそれ自体は非常にゆっくり反応することが予測され、所望のヘテロ−二量体を含有する統計的混合物を形成し、少なくとも産業的方法の事情において意味のある合理的な時間において形成されるということは予測できなかった。しかしながら、出願人は、末端二重結合を含有する第1および第2のオレフィンのときでさえ、ホモ−二量体が第1および第2のオレフィンとほぼ同程度の反応速度論提示するということを見出した。

0074

本明細書において記載される合成方法は、特に原子効率的であり、それ自体は産業規模での大環状ムスク化合物を製造する非常に効率的な手段を表す。

0075

特に出発材料としての末端オレフィンの使用はエチレンをメタセシス反応の副生成物として脱離するということを意味する。この場合において2個の炭素原子のみを失い、所望の場合、発生したエチレンを再利用でき、ホモ−二量体で行う任意の続くエチレン分解反応において用いることができる。

0076

しかしながら、末端オレフィンの使用に付随する利点にもかかわらず、出願人はそれらの使用に関連する欠点があることを見出した。特に、副生成物としてのエチレンの脱離は、メタセシス触媒の効率を減少させる。任意の特別な理論に束縛されることを望まずに、エチレンはある程度まで触媒を不活性化することができたということが可能である。なおさらに、あるメタセシス触媒、特にルテニウムベースの触媒は各出発原料の末端二重結合を移動させ得、またヘテロ−二量体における二重結合の異性化をもたらし得る。

0077

しかしながら、驚くべきことに、出願人はモリブデンおよびタングステンメタセシス触媒、および特に具体的に本明細書上記で言及されるそれらの好ましいモリブデンおよびタングステン触媒を用いるとき、実質的に二重結合の移動はなかった。さらにヘテロ−二量体の二重結合について比較的ほとんど異性化はなかった。例えば、分子9−アンブレットリドに関して、高度なE−特異性を有する分子を得ることが可能であった。より特にE/Z 9−アンブレットリドを約80:20〜90:10、より特に約85:15の比率において得ることができた。
今、本発明を説明するために役立つ一連の例を続ける。

0078

0079

オクト−7−エン−1−イル2,2−ジメチルプロパノアート(3a):オクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)およびトリエチルアミン(43.4g、429mmol、59.8mL、1.1当量)を乾燥ジクロロメタン(500mL)に溶解し、1.1当量のピバロイルクロリド(2)(51.7g、429mmol、52.8mL)を反応混合物に滴加し、それを室温で一晩撹拌した。反応が完了した後、それを水(3x100mL)およびブライン2x100mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(80−82℃/5Hgmm)により精製し、24.26g(29.30%)のエステル(3a)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.19 (s, 9H), 1.28-1.42 (m, 6H), 1.54-1.68 (m, 2H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 4.04 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.06 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:96.2% MS(EI):212。

0080

オクト−7−エン−1−イルペンタノアート(3b):2.0当量の塩化チオニル(23.29g、195.8mmol、14.22mL)を吉草酸(4)(10.00g、97.9mmol)の乾燥ジクロロメタン(100mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(100mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(16.32g、127mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(12.88g、127mmol、17.74mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3x50mL)およびブライン(2x50mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(94−97℃/7Hgmm)により精製し、13.20g(63.50%)のエステル(3b)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.91 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.24-1.46 (m, 8H), 1.54-1.70 (m, 4H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.29 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.06 (m, 2H), 5.69-5.91 (m, 1H)。GC−MS:96.4% MS(EI):212。

0081

オクト−7−エン−1−イルヘキサノアート(3c):2.0当量の塩化チオニル(20.49g、172.2mmol、12.51mL)をヘキサン酸(5)(10.00g、86.1mmol)の乾燥ジクロロメタン(100mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(100mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(14.35g、112mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(11.33g、112mmol、15.60mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3x50mL)およびブライン(2x50mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(96−98℃/7Hgmm)により精製し、14.15g(72.6%)のエステル(3c)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.89 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.21δ1.45 (m, 10H), 1.54-1.70 (m, 4H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.28 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.04 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:95.8% MS(EI):226。

0082

オクト−7−エン−1−イルヘプタノアート(3d):2.0当量の塩化チオニル(18.27g、153.6mmol、11.12mL)をヘプタン酸(6)(10.00g、76.8mmol)の乾燥ジクロロメタン(100mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(100mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(12.80g、99.8mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(10.10g、99.8mmol、13.92mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×50mL)およびブライン(2×50mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(97−99℃/7Hgmm)により精製し、13.56g(73.40%)のエステル(3d)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.88 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.20-1.41 (m, 12H), 1.54-1.70 (m, 4H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.28 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.06 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:95.2% MS(EI):240。

0083

オクト−7−エン−1−イルデセノアート(3e):2.0当量の塩化チオニル(20.73g、174.2mmol、12.65mL)をデセン酸(7)(15.00g、87.1mmol)の乾燥ジクロロメタン(150mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応の完了後、それを濃縮し、その後残渣を乾燥ジクロロメタン(150mL)に溶解し、5〜10℃に冷却し、1.3当量のオクト−7−エン−1−オール(1)(14.52g、113mmol)を反応混合物に一回で加え、続けてトリエチルアミン(11.46g、113mmol、15.78mL、1.3当量)を滴加し、室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×70mL)およびブライン(2×70mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(146−148℃/5Hgmm)により精製し、16.85g(68.50%)のエステル(3e)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.87 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.16-1.46 (m, 18H), 1.52-1.72 (m, 4H), 1.92-2.10 (m, 2H), 2.28 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.08 (m, 2H), 5.68-5.90 (m, 1H)。GC−MS:95.6% MS(EI):282。

0084

トリメチル(オクト−7−エン−1−イルオキシ)シラン(3f):クロロトリメチルシラン(8)(50.84g、468mmol、1.2当量)の乾燥ジクロロメタン(150mL)の溶液をオクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)およびイミダゾール(31.86g、468mmol)の乾燥ジクロロメタン(350mL)の溶液に添加し、反応混合物を40℃で一晩撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(76〜80℃/5Hgmm)により精製し、64.22g(82.20%)のシリルエーテル(3f)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.10 (s, 9H), 1.24-1.60 (m, 8H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.56 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.88-5.06 (m, 2H), 5.70-5.92 (m, 1H)。GC−MS:>99.0% MS(EI):200。

0085

tert−ブチルジメチル(オクト−7−エン−1−イルオキシ)シラン(3g):tert−ブチルクロロジメチルシラン(9)(64.70g、429mmol、1.1当量)の乾燥ジクロロメタン(150mL)の溶液をオクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)およびイミダゾール(31.90g、468mmol、1.2当量)の乾燥ジクロロメタン(350mL)の溶液に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応が完了した後、それを水(3×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(85〜90℃/5Hgmm)により精製し、52.20g(55.20%)のシリルエーテル(3g)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 0.05 (s, 6H), 0.89 (s, 9H), 1.28-1.42 (m, 6H), 1.42-1.58 (m, 2H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.60 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.06 (m, 2H), 5.70-5.90 (m, 1H)。GC−MS:98.1% MS (EI):242。

0086

8−メトキシオクト−1−エン(3h):不活性雰囲気下、水素化ナトリウム(20.60g、858mmol、2.2当量)を乾燥THF(300mL)に懸濁しオクト−7−エン−1−オール(1)(50.00g、390mmol)の溶液を20分間にわたって懸濁液に滴加し、その後それを室温で30分間撹拌した。塩形成の完了後、ヨードメタン(66.4g、468mmol、1.2当量)を反応混合物に加え、それを室温で一晩撹拌した。反応の完了後、反応混合物を1/3に濃縮し残渣をクロロホルム(500mL)に溶解した。有機相を水(3×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(65〜70℃/25Hgmm)により精製し、26.50g(47.80%)のメチルエーテル(3h)を無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.24-1.44 (m, 6H), 1.46-1.60 (m, 2H), 2.04 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.45 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.08 (m, 2H), 5.70-5.90 (m, 1H)。GC−MS:96.3% MS(EI):142。

0087

8−(tert−ブトキシ)オクト−1−エン(3i):約3.0当量のイソブチレンをオクト−7−エン−1−オール(1)(150.0g、176.0mL、1170mmol)および0.2当量の硫酸(23.9g、13.0mL)のtert−ブチルメチルエーテル(400mL)溶液に−20〜−10℃で(約25〜35分)バブリングし、その後室温に昇温し、24時間撹拌した。反応の完了(TLC:Hep:EtOAc=7:3)後、過剰のイソブチレンを真空(500Hgmm)で除去し、その後反応混合物を飽和Na2CO3(pHを7.5−8.5に調整した)で希釈し、相を分離し、水相をtert−ブチルメチルエーテル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機相を水(3×150mL)、ブライン(3×150mL)で洗浄し、CaCl2で乾燥(min.8〜12時間)し、蒸発させた。粗生成物を減圧蒸留(69〜74℃/8Hgmm)により精製し、153.00g(71.10%)の3iを無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.18 (s, 9H), 1.26-1.42 (m, 6H), 1.44-1.58 (m, 2H), 2.03 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.32 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.87-5.06 (m, 2H), 5.70-5.92 (m, 1H)。GC−MS:98.0% MS(EI):184。

0088

1−エトキシ−1−(オクト−7−エン−1−イルオキシ)エタン(3j):触媒量のトリフルオロ酢酸(0.178g、1.56mmol、0.005当量)をオクト−7−エン−1−オール(1)(40.00g、312mmol)およびエチルビニルエーテル(10)(67.50g、936mmol、3.0当量)の溶液に0−5℃で加え、その後反応混合物を室温まで昇温し2時間撹拌した。反応の完了後、それをエーテル(500mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(3×100mL)、水(2×100mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(82〜84℃/6Hgmm)により精製し、36.54g(58.50%)の3jを無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.21-1.65 (m, 14H), 2.03 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.35 (t, J=7.0 Hz, 2H), 3.61 (q, J=7.0 Hz, 3H), 4.71 (q, J=7.0 Hz, 1H), 4.92-5.10 (m, 2H), 5.68-5.91 (m, 1H)。GC−MS:96.9% MS(EI):200。

0089

8−ブロモオクト−1−エン(3k):三臭化リン(27.21g、97.5mmol、0.5当量)をオクト−7−エン−1−オール(1)(25.00g、195mmol)の乾燥ジクロロメタン(200mL)溶液に0℃で滴加した。添加の完了後、それを室温まで昇温し2時間撹拌し、その後反応混合物を飽和NaHCO3水溶液に注ぎpHを7.0に調整した。相を分離し有機相を水(3×75mL)、ブライン(3×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を減圧蒸留(59〜61℃/7Hgmm)により精製し、6.20g(16.60%)の3kを無色液体として得た。1H-NMR(200MHz, CDCl3): δ 1.20-1.50 (m, 6H), 1.76-1.92 (m, 2H), 1.96-2.14 (m, 2H), 3.14 (t, J=7.0 Hz, 2H), 4.90-5.08 (m, 2H), 5.70-5.92 (m, 1H)。GC−MS:96.8% MS(EI):190、192。

0090

メチルオクトー7−エニルカーボナート(3I):不活性雰囲気下、2.5Mのブチルリチウム(93.6mmol、25.95g、37.4mL)溶液をオクト−7−エン−1−オール(1)(10.00g、78mmol)の乾燥THF(100mL)溶液に0℃で滴加し、その後同じ温度で30分間撹拌した。塩形成の完了後、メチルクロホルマート(8.85g、93.6mmol、7.23mmol)を反応混合物に加え、それを室温で一晩撹拌した。反応の完了後、反応混合物を飽和塩アンモニウム水溶液反応停止し、それをジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機相を水(2×50mL)とブライン(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。粗生成物を蒸留(105−107℃/20Hgmm)により精製し、7.72g(53.10%)のカーボナート(3I)を無色液体として得た。1H-NMR(300MHz, CDCl3): δ 1.21-1.48 (m, 6H), 1.55-1.70 (m, 2H), 1.95-2.05 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.88 (t, J=7.1 Hz, 2H), 4.90-5.06 (m, 2H), 5.70-5.90 (m, 1H)。GC−MS:97.2% MS(EI):187。

0091

メチルデク−9−エノアート(11a):デセン酸(12)(32.60g、192mmol)を乾燥メタノール(300mL)に溶解し、0.1当量の硫酸(1.96g、1.07mL、19.2mmol)を反応混合物に添加し、それを20時間還流した。反応の完了後、それをNaHCO3の飽和水溶液(25mL)で反応停止し蒸発させた。残渣をクロロホルム(300mL)に溶解し、水(3×75mL)およびブライン(2×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン酢酸エチル;20:1)により精製し、25.50g(72.30%)の表題化合物(11a)を無色液体として得た。GC−MS:>98.1% MS(EI):184。

0092

エチルデク−9−エノアート(11b):デセン酸(12)(30.60g、180mmol)を乾燥メタノール(300mL)に溶解し、0.1当量の硫酸(1.84g、0.99mL、18mmol)を反応混合物に添加し、それを20時間還流した。反応の完了後、それをNaHCO3の飽和水溶液(25mL)で反応停止し蒸発させた。残渣をクロロホルム(300mL)に溶解し、水(3×75mL)およびブライン(2×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン−酢酸エチル;20:1)により精製し、23.50g(65.90%)の表題化合物(11b)を無色液体として得た。GC−MS:>98.5% MS(EI):198。

0093

プロパン−2−イルデク−9−エノアート(11c):デセン酸(12)(15.00g、88.1mmol)を乾燥2−プロパノール(200mL)に溶解し、0.1当量の硫酸(0.9g、0.49mL、8.81mmol)を反応混合物に添加し、それを20時間還流した。反応の完了後、それをNaHCO3の飽和水溶液(25mL)で反応停止し蒸発させた。残渣をクロロホルム(300mL)に溶解し、水(3×75mL)およびブライン(2×75mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を蒸留(98〜104℃/8Hgmm)により精製し、14.56g(77.80%)の表題化合物(11c)を無色液体として得た。GC−MS:>99.0% MS(EI):212。

0094

0095

すべてのメタセシス反応をオーブンで乾燥したガラス器具において窒素で満たしたグローブボックス内で行った。
トリオクチルアルミニウムなしでのクロスメタセシス反応の一般的な手順(手順A)
オープンスクリューキャップバイアルにおいてメタセシス触媒(乾燥ベンゼン中)の0.1M溶液(25〜1000ppm)をデセノアート(11a−c)(10.9mmol)およびオクテノール誘導体(3a−qおよび13)(10.9mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で4〜20時間撹拌し、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:約100μLの反応混合物をシリカパッド(約4〜5mL)を通して濾過し、パッドをn−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)

0096

トリオクチルアルミニウムの存在下でのクロスメタセシス反応の一般的な手順(手順B)
オープンスクリューキャップバイアルにおいて0.5mol%のトリオクチルアルミニウムをデセノアート(11a−c)(10.9mmol)およびオクテノール誘導体(3a−qおよび13)(10.9mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌し、メタセシス触媒(乾燥ベンゼン中)の0.1M溶液(25−1000ppm)をまた反応混合物に添加し、撹拌を4〜20時間継続し、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:約100μLの反応混合物をシリカパッド(約4〜5mL)を通して濾過し、パッドをn−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)。

0097

例1
オープンスクリューキャップバイアルにおいて、乾燥ベンゼン(10.0μL、50ppm)中のX052の0.1M溶液を精製したメチルデセノアート(11a)(2.00g、10.9mmol、2.28mL)および精製したtert−ブチルエーテル(3i)(2.00g、10.9mmol、2.52mL)の混合物に添加し、反応混合物を20時間混合し、ジエチルエーテル0.2mLで反応停止した(分析:反応混合物約100μLをシリカパッド(およそ4〜5mL)を通して濾過し、n−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)。11aの3iとのCM反応により14i、16aiおよび18a(1:2:1)の統計的混合物が両方の出発オレフィンに対して95%変換を伴って得られ、3種の化合物の全てでE/Z比が85/15になることが見出された。

0098

例2
オープンスクリューバイアルにおいて、0.5mol%のトリオクチルアルミニウム(ヘキサン中25重量%)(80mg、5.45×10−2mmol、114μL)をメチルデセノアート(11a)(2.00g、10.9mmol、2.28mL)およびtert−ブチルエーテル(3i)(2.00g、10.9mmol、2.52mL)の混合物に加え、反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後X190の乾燥ベンゼン中の0.1M溶液(5.45μL、25ppm)をまた反応混合物に添加し、撹拌を20時間継続し、その後、ジエチルエーテル0.2mLで反応停止した(分析:反応混合物約100μLをシリカパッド(およそ4.5mL)を通して濾過し、n−ヘプタンおよびEtOAc(7:3、15mL)で洗浄し濾液をGC−MSで分析した。)。11aの3iとのCM反応により14i、16aiおよび18a(1:2:1)の統計的混合物が両方の出発オレフィンに対して95%変換を伴って得られ、3種の化合物の全てでE/Z比が84/16になることが見出された。

0099

例3
メチルデセノアート(11a)(51.2g、278mmol、58.0mL)およびtert−ブチルオクテニルエーテル(3i)(50.4g、273mmol、63.0mL)を500mLの丸底フラスコに入れ混合物を10分間撹拌し、その後乾燥ベンゼン中のX039の0.1M溶液(560μL、100ppm)を一回で添加した。反応容器真空ポンプに接続し、反応混合物を室温で50mbarの動的真空下で4時間撹拌した。粗生成物のGC−MS分析により両方の出発オレフィンに対して90%の変換が認められた。無水でない酢酸エチル(10mL)を反応混合物に添加しメタセシス反応を反応停止した。反応停止した混合物を溶離液として500mLの酢酸エチルを用いてシリカ(約20mL)のパッドに通した。揮発性物質を真空で除去し粗生成物をほとんど透明なオイルとして得た(92.4g)。メタセシス生成物14i、16aiおよび18aが統計的(1:2:1)比で形成され、3種の化合物の全てでE/Z比が9/91になることが見出された。

0100

例4
メチルデセノアート(11a)(0.675g、3.66mmol、765μL)および酢酸オクテニル(3m)(0.623g、3.66mmol、700μL)を30mLのガラスバイアルに入れ、混合物を均質化し、その後乾燥ベンゼン(74μL、1000ppm)中のX054の0.1M溶液(74μL、1000ppm)を一回で添加した。バイアルを真空ポンプに接続し、反応混合物を50mbarの動的真空下、室温で6時間撹拌した(GC−MSにより両方の出発オレフィンに対して90%変換)。無水でないジエチルエーテル(10mL)をそれに加えてメタセシス反応を反応停止した。混合物をn−ヘプタン−酢酸エチル;1:1溶媒混合物を溶離液として用いてシリカ(10mL)のパッドに通した。およそ75mLの濾液を集めた。溶媒を真空で除去しメタセシス生成物混合物を少し色がかったオイルとして得た(1.18g)。メタセシス生成物14m、16amおよび18aが統計的(1:2:1)比で形成され、3種の化合物の全てでE/Z比が11/89になることが見出された。

0101

例5
メチルデセノアート(11a)(21.4mg、0.116mmol、24.2μL)および酢酸オクテニル(3m)(19.6mg、0.115mmol、22.0μL)を4mLのガラスバイアルに入れ、混合物を均質化し、その後乾燥ベンゼン中のX038の0.1M溶液(11.5μL、5000ppm)を一回で添加した。バイアルを突き通されたキャップで閉じ、反応混合物を大気圧下室温で撹拌した。(分析:反応混合物20μLを、メタセシス反応を反応停止するためにグローブボックス内で無水でないジエチルエーテル200μLを用いて混合し、その後反応停止されたサンプルをn−ヘプタン−酢酸エチル;1:1溶媒混合物を溶離液として用いてシリカ栓(パスツールピペットにおいて約2cm厚の層)に通し、濾液をGC−MSで分析した。)2時間後に採取されるサンプルは両方の出発オレフィン(11a、3m)に対し57%変換を示し、クロスメタセシス生成物14m、16amおよび18aは統計的(1:2:1)比で形成された。3種のクロスメタセシス生成物の全てでE/Z比が3/97に等しくなることが見出された。2.5日後サンプルが採取され、両方の出発オレフィンの68%のみの変換および3種のメタセシス生成物の全てでE/Z=4/96比を見出した。

0102

0103

例6
オープンスクリューキャップバイアルにおいて、乾燥ベンゼン中のX190の0.1M溶液(26.2μL、400ppm)を精製したメチルデセノアート(11a)(600mg、3.27mmol、683μL)および精製したカーボナート(3I)(609mg、3.27mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で20時間撹拌し、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:約100μLの反応混合物をメタノール(1mL)に溶解し、少量のナトリウムメトキシドを溶液に加え室温で4時間撹拌した。その後、それを水(0.5mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×2mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。サンプルをGC−MSにより分析した。)。11aの3IとのCM反応により14I、16aIおよび18a(1:2:1)の統計的混合物を95%の変換で得た。

0104

例7
オープンスクリューキャップバイアルにおいて0.5mol%のトリオクチルアルミニウム(ヘキサン中25重量%)(40mg、2.72*10−2mmol、57μL)をメチルデセノアート(11a)(1.00g、5.43mmol、1.13mL)およびカーボナート(3I)(1.00g、5.43mmol)の混合物に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後X190の乾燥ベンゼン中の0.1M溶液(21.7μL、200ppm)をまた反応混合物に添加し撹拌を20時間続け、その後それを0.2mLのジエチルエーテルで反応を停止した(分析:約100μLの反応混合物をメタノール(1mL)に溶解し、少量のナトリウムメトキシドを溶液に添加し室温で4時間撹拌した。その後、それを水(0.5mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×2mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。サンプルをGC−MSで分析した。)。11aの3IとのCM反応により14I、16aIおよび18a(1:2:1)の統計的混合物を35%の変換で得た。

0105

例8
メチルデセノアート(11a)(0.098g、0.50mmol、104μL)および3−メチルヘキサ5−エニルアセタート(13)(0.078g、0.50mmol、85μL)を4mLのバイアルに量りとり、X54の乾燥ベンゼン中の0.1M溶液(5.0μL、500ppm)を一回で添加し、その後バイアルを真空ポンプに連結し、反応を50mbarの動的真空下室温で撹拌した。(分析:5.0μLの反応混合物を無水ジエチルエーテル200μLと混合しメタセシス反応を反応停止し、その後反応停止したサンプルをシリカ栓(パスツールピペットにおいて約2cm厚の層)に4mLのn−ヘプタン−酢酸エチル;1:1溶媒を用いて通し、濾液をGC−MSで分析した。19時間後に採取されるサンプルは両方の出発オレフィン(11a、13)に対し97%の変換を示し、クロスメタセシス生成物15、17および18aは統計的(1:2:1)比で形成された。アセタート化合物17のE−およびZ−異性体は、脱保護されたアルコール22の異性体よりGC−MSにおいてより簡単に分離しないので、例9において記載されるものと類似のプロトコールに従い、アセタート部分は乾燥メタノール/NaOMe(1.0mLメタノール、約5mgNaOMe)を用いた20μLの反応混合物サンプルのエステル交換を介して選択的に開裂された。得られる材料をGC−MSにより分析し、化合物17のE/Z比を決定した。鎖がより分枝しているほど(二重結合のホモアリル位において2個、1個または無メチル基)、Z選択性はより高くなる。クロスメタセシス生成物のE/Z比:15(2/98);17(5/95);18a(7/93)。4時間後にのみ採取されたサンプルは13に対して89%の変換および11aに対して95%の変換を示し、より分枝した基質はメタセシスを簡単に受けないことを示唆した。E/Z比は19時間後に採取されたサンプルに対して報告されたものと同様であった。

0106

例9
例8において記載される実験は、触媒X039を用いて繰り返された。この場合において、両方の出発オレフィンの96%の変換が4時間以内に達成された。クロスメタセシス生成物15、17および18aは再度統計的な(1:2:1)の比率において形成された。E/Z比:15(2/98);17(7/93);18a(12/88)。

0107

例10
tBu−エーテル保護基の開裂
例3において得られた粗生成物を、500mLの二口丸底フラスコに入れ、乾燥ジクロロメタン(200mL、CaH2から新鮮に蒸留された)に溶解した。フラスコに窒素を流し、水浴を適用することにより0℃に冷却した。四塩化チタンを少量で15分にわたって添加し、混合物をさらに15分間撹拌した。なお、0℃で、一定の冷却下、NH4Cl溶液の飽和水溶液(20mL)を滴加した。混合物を室温に昇温し、相分離容易にするためにブラインを添加した(1×100mL)。相を分離し、有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥した。揮発性物質を真空で除去した。シリカおよび溶離液としてn−ヘプタン−ジエチルエーテル;2:1を用いた得られたオイルのカラムクロマトグラフィーの精製で所望の生成物(21a)を無色のオイルとして得た(31.0g、109mmol、クロスメタセシスおよびtert−ブチルの開裂段階の総収率79%)。E/Z比は常に9/91であった。

0108

0109

例11:
エステル保護基の開裂
例4において得られる粗生成物を3mLの乾燥メタノールに溶解し、ナトリウムメチラート20mgを添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をシリカパッド(7mLのシリカ)に通しパッドを酢酸エチル(75mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ1013mgの粗エステル交換生成物を得た。所望の生成物をn−ヘプタン−ジエチルエーテル;2:1を用いてフラッシュカラムクロマトグラフィーにより単離した。所望の生成物(21a、R1=Me)を黄色がかったオイルとして得た(355mg、1.25mmol、68%クロスメタセシスおよびアセタート開裂に対する総収率)。E/Z比は常に11/89であった。

0110

生成物同定のためのGC−MS分析方法(方法A):GC分析水素炎イオン化検出器(FID)を用いて行われる。カラム:PhenomenexからのZB−35HTInferno(35%フェニル65%ジメチルポリシラン);30m×0.25mm(i.d.)×0.25mm膜厚。GCおよびカラム条件注入温度370℃;検出温度240℃;オーブン温度、出発温度50℃、ホールド時間5分、傾斜率25℃/分〜340℃、ホールド時間12分;キャリアガス窒素。

0111

生成物同定のためのGC−MS分析方法(方法B):GC分析は水素炎イオン化検出器(FID)を用いて行われる。カラム:PhenomenexからのZB−35HTInferno(35%フェニル65%ジメチルポリシラン);30m×0.25mm(i.d.)×0.25mm膜厚。GCおよびカラム条件:注入温度370℃;検出温度240℃;オーブン温度、出発温度55℃、ホールド時間2分、傾斜率25℃/分〜200℃、ホールド時間0分;傾斜率4℃/分〜260℃、ホールド時間0分、傾斜率40℃/分〜340℃、ホールド時間3.2分キャリアガス窒素。

0112

0113

0114

0115

0116

0117

0118

例12
(シナリオ1):tert−ブチルオクテニルエーテル(14i)(0.085g、0.25mmol、100μL、E/Z=85/15)のホモ二量体およびメチルデク−9−エノアート(18a)(0.086g、0.25mmol、92μL、E/Z=85/15)を4mLスクリューキャップバイアルに入れ、混合物を均質化した。メタセシス触媒X190、(1.0*10−4mmol、10μL、ベンゼン中0.01M)を一回で添加した。バイアルをセプタムキャップで閉じ、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を空気に付し、1mLの無水でない酢酸エチルを混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチルを用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。反応は14i、16aiおよび18aを95%の再利用効率で得た。化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。

0119

例13
(シナリオ2):8−(tert−ブトキシ)オクト−1−エン(3i)(0.092g、0.50mmol、114μL)およびメチルデク−9−エノアート(11a)(0.092g、0.50mmol、104μL)をtert−ブチルオクテニルエーテル(14i)(0.086g、0.25mmol、100μL、E/Z=85/15)のホモ二量体およびメチルデク−9−エノアート(18a)(0.086g、0.25mmol、92μL、E/Z=85/15)と共に4mLのスクリューキャップバイアルに入れ、混合物を均質化した。メタセシス触媒X052(2.0*10−4mmol、16.8μL、ベンゼン中0.024M)を一回で添加した。バイアルを突き通されたキャップで閉め、反応混合物を室温で撹拌した。2時間および10時間の反応時間の後反応混合物から採取されたサンプル(10μL)を反応混合物を空気に付し、0.2mLの無水でないジエチルエーテルに混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチル(5mL)を用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。2時間の反応時間で採取されたサンプルに対してGC−MS分析は90%の再利用効率を見出し、化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。18時間の後に採取されたサンプルは再利用効率およびE/Z比の両方に関して同じ値を示した。

0120

例14
(シナリオ3):メチルデク−9−エノアート(11a)(0.184g、1.0mmol、208μL)およびtert−ブチルオクテニルエーテルのホモ二量体(14i)(0.170g、0.5mmol、200μL、E/Z=85/15)を4mLのスクリューキャップバイアルにトリオクチルアルミニウム(4.0*10−4mmol、16.8μL、ベンゼン中0.024M)と共に入れ、混合物を室温で3.5時間撹拌し、その後メタセシス触媒X190(4.0*10−4mmol、40μL、ベンゼン中0.01M)を一回で添加した。バイアルをしっかり閉め、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。バイアルを50mbarの動的真空源に連結しその内容物をさらに2.5時間撹拌した。反応混合物を空気に付し、1mLの無水でない酢酸エチルに混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチル(5mL)を用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。GC−MS分析は95%の再利用効率を見出し、化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。

0121

例15
(シナリオ4):8−(tert−ブトキシ)オクト−1−エン(3i)(0.186g、1.0mmol、235μL)およびホモ二量体のオレフィン(18a)(0.170g、0.5mmol、183μL、E/Z=85/15)を4mLのスクリューキャップバイアルにトリオクチルアルミニウム(2.0*10−4mmol、8.4μL、ベンゼン中0.024M)と共に入れ、混合物を約30℃で3.5時間撹拌した。バイアルを50mbarの動的真空源に連結しその内容物をさらに1.5時間撹拌した。反応混合物を空気にさらし、1mLの無水でない酢酸エチルに混合し、反応を反応停止した。その後サンプルを希釈液として純粋な酢酸エチル(5mL)を用いてシリカパッドを通し、濾液をGC−MSにより分析した。GC−MS分析は95%の再利用効率を見出し、化合物16aiの場合、E−およびZ−異性体の比率は熱力学平衡値に対応することを見出した(E/Z≒85/15)。

0122

0123

0124

0125

例16
エチレン分解の一般手順(表6における結果):オープンスクリューキャップバイアルにおいて、メタセシス触媒(ベンゼン中の)の0.1M溶液(200〜400ppm)を14iまたは18a(0.73mmol)に加え、反応混合物を室温で11.5barのエチレン下20時間撹拌し、その後0.2mLのジエチルエーテルで反応停止した(分析:反応混合物約100μLをシリカパッド(およそ4〜5mL)を通して濾過し、n−ヘプタンとEtOAc(7:3、15mL)の混合物で洗浄し、濾液をGC−MSにより分析した。)

0126

0127

例17:
ジエーテル(14i)(2.47g;7.25mmol)を30mLのオーブンで乾燥した、スターラーバーを備えたガラスバイアルにおいて12.0mLのペンタンに溶解し、触媒X061(ベンゼン中0.1M;72.6μL;0.1mol%)を反応混合物に添加し、バイアルをオートクレーブ内部体積250mL)中に配置した。オートクレーブを閉じ、30分間11.5barに圧をかけた。エチレン源切り離し、オートクレーブをグローブボックスから外へ出した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。エチレンを注意深く放出し、オートクレーブの蓋を除去し、1mLのヘプタン:EtOAc(無水溶媒)1:1溶媒混合物を続けて添加し、反応を停止した。反応を停止した反応混合物を溶離液として150mLのヘプタン:EtOAc1:1溶媒混合物を用いてシリカ栓(20mL注射筒において約10cmのシリカ層)を通した。濾液を真空で濃縮し油状残渣バブル−ツー−バルブ(3.0−3.3×10−2mbar;52〜55℃)で蒸留し、回復したtert−ブチルオクテニルエーテル(3i)を無色オイルとして得た(2.13g;11.56mmol;収率:80%)。

0128

例18
手順および後処理は例Aにおいて記載されるものと同一であるが、触媒X008が用いられた。9.6mLのn−ペンタンに溶解したジエステル(18a)(2.27g;6.67mmol)を触媒X008(ベンゼン中0.1M;66.4μL;0.1mol%)の存在下エテノール化した。バルブ−ツー−バルブ蒸留(8.5−9.0×10−2mbar;60−61℃)により表題化合物を無色のオイルとして得た(2.10g;11.40mmol;収率:86%)。

0129

例16および例17の両方に対して−バルブ−ツー−バルブ蒸留前の粗生成物の1H−NMR分析は、粗生成物が約95%単量体(3i;11a)および未反応のホモ二量体(14i;18a)の残渣からなるということを示した。エテノール化および後処理を観察中に望まない副反応兆候はなかった。バルブ−ツー−バルブ蒸留した材料のNMRスペクトルは純粋な3iおよび11aのものに対応する。

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