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技術 制御された薬物送達機能を備えるインプラント及びそれを使用する方法

出願人 グローコスコーポレーション
発明者 ハフナー,ディビットエス.
出願日 2015年5月28日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2017-515017
公開日 2017年6月29日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2017-517363
状態 特許登録済
技術分野 媒体導出入付与装置 眼耳の治療、感覚置換
主要キーワード 先端部壁 相対的膨張 片持ばね 残留空間 制御箇所 流出箇所 挿入頭 フロー制御デバイス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

外部シェル(506)と、薬物(62)と、薬物放出要素(530)とを含む薬物送達眼内インプラントであって、薬物放出要素(530)が、先端側シール部材(552)と、先端側シール部材と基端側シール部材との間で圧縮される膜(554)と、薬物放出要素を外部シェルに対する所定の位置に保持するように構成された保持器(532)とを含む、薬物送達眼内インプラント。

概要

背景

哺乳動物の眼は光を受容できる特殊な感覚器であり、視像を受け取ることができる。眼の網膜は、様々なレベルの光に感受性がある視細胞、視細胞からの信号を網膜神経節細胞中継する介在ニューロンからなり、網膜神経節細胞は光誘導信号を脳に伝達する。虹彩は網膜に達する光の量の調節に関与する眼内膜である。虹彩は、2つの層(前方から後方に配置される)、間質として知られる色素線維血管組織、及び色素上皮細胞からなる。間質は、瞳孔収縮させる括約筋瞳孔括約筋)と、瞳孔を開く一連散大筋瞳孔散大筋)とを連結する。色素上皮細胞は、虹彩を通過する光を遮断し、それにより瞳孔への光の通過を制限する。

眼の外傷感染症変性、血管の不規則性及び炎症性の問題など多くの病状は、視覚像知覚する個体の能力を低下させるか、完全に消失させるおそれがある。網膜の中心部分は黄斑と呼ばれる。中心視、詳細な視覚化及び色の判別を担う黄斑は、数ある病状の中でも、加齢黄斑変性症滲出型又は萎縮型)、糖尿病性黄斑浮腫特発性脈絡膜血管新生、又は強度近視黄斑変性症罹患することがある。

眼内圧の異常など他の病状も視覚に影響することがある。房水は、透明な液体であり、少なくとも眼の前方にある角膜水晶体との間の領域を満たし、眼腔内の圧力の生成に関与している。正常な眼内圧は、前房隅角にあり、虹彩と角膜との間に横たわる小柱網によって、或いは「ぶどう膜強膜路」によって房水を前房から排出することにより維持される。「ぶどう膜強膜路」は、房水が、眼から、前房隅角にある毛様体筋束を通過し、視神経の後方に延びる、脈絡膜と強膜との間の組織平面へと出る空間又は通路である。米国では約2パーセントの人が緑内障である。緑内障は広範な臨床症状及び病因包含するものの、眼内圧の上昇でまとめられる眼疾患の群である。緑内障は、視神経円板に、目視可能な視神経の病理学的変化を引き起こし、それに伴い視野欠損を生じさせ、治療しない場合は失明に至る場合がある。眼内圧の上昇は、緑内障に付随する、治療することができる唯一危険因子であり、したがって眼内圧を下げることはすべての緑内障の主要な治療目標であり、薬剤治療外科的治療、又はこれらの組み合わせにより達成することができる。

眼の多くの病状は、病状の症状を緩和するのに必要な十分量及び/又は継続期間で治療薬を眼に投与するのが難しいことが理由で進行する。多くの場合、治療薬の活性薬物成分の摂取及び処理は薬物が眼内標的部位に達する前に起こる。この代謝のため、全身投与
は、眼の標的部位において治療域濃度に到達させるために不必要に高濃度薬剤を必要とする。これは、非実用的であるか、又は費用がかかる可能性があるだけでなく、副作用発生率を高めるおそれもある。局所投与は、角膜を越える拡散が限定的であること、又はの作用により局所適用した薬剤が希釈されることによって制限される可能性がある。角膜を越える薬剤であっても、眼液の流れにより、許容できないほど眼から失われ、体循環へと移送され得る。したがって、制御され且つ標的化された方法で治療薬を眼投与するための手段は、他の送達経路制約対処するであろう。

概要

外部シェル(506)と、薬物(62)と、薬物放出要素(530)とを含む薬物送達眼内インプラントであって、薬物放出要素(530)が、先端側シール部材(552)と、先端側シール部材と基端側シール部材との間で圧縮される膜(554)と、薬物放出要素を外部シェルに対する所定の位置に保持するように構成された保持器(532)とを含む、薬物送達眼内インプラント。

目的

本開示は、所望の眼内標的組織への薬物の標的化された及び/又は制御された放出を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基端部及び先端部を有する外部シェルであって、内部チャンバ画定するような形状である、外部シェルと、前記内部チャンバ内に配置された薬物と、前記内部チャンバから前記薬物を放出するように構成された薬物放出要素であって、少なくとも1つの開口部を含む先端側シール部材と、少なくとも1つの開口部を含む基端側シール部材と、前記先端側シール部材と前記基端側シール部材との間で圧縮される膜とを含む、薬物放出要素と、前記薬物放出要素を、前記外部シェルに対する所定の位置に保持するように構成された保持器とを含み、前記薬物放出要素は、前記薬物が、前記先端側シール部材の前記少なくとも1つの開口部を通過し、前記圧縮された膜を通過し、前記基端側シール部材の前記少なくとも1つの開口部を通過し、且つ前記外部シェルの前記基端部から出てくるように構成されている、薬物送達眼内インプラント

請求項2

前記保持器が、折りたたまれて前記基端側シール部材に係合する1つ以上のタブを含む、請求項1に記載の眼内インプラント。

請求項3

前記1つ以上のタブが、折りたたまれて前記膜に係合する、請求項2に記載の眼内インプラント。

請求項4

前記外部シェルが1つ以上のスロットを含み、前記保持器が前記1つ以上のスロット内に延び、且つ前記基端側シール部材の基端側に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項5

前記保持器が、前記保持器に隣接する前記内部チャンバの内径よりも大きく、且つ前記保持器に隣接する前記外部シェルの外径以下である横方向の長さを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項6

前記内部チャンバが部を含み、前記先端側シール部材が前記棚部に着座する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項7

前記膜が、約10%〜約30%の酢酸ビニル濃度を有するエチレン酢酸ビニルを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項8

前記圧縮された膜が、約75ミクロン〜約125ミクロンの厚さを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項9

前記膜が、圧縮されていない状態から、約20ミクロン〜約40ミクロンの量だけ圧縮される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項10

前記薬物放出要素が、約15ナノグラム/日〜約35ナノグラム/日の溶出速度を提供する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項11

約40ナノリットル〜約150ナノリットルの量の前記薬物を保持するように構成されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項12

約1mm〜約3mmの総長手方向長さを有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項13

前記外部シェルがセラミック材料を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項14

少なくとも1つの流体流経路と、少なくとも1つの流体流出経路とを更に含み、前記少なくとも1つの流体流入経路及び前記少なくとも1つの流体流出経路が、眼内液を生理的流出経路送達するように構成されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項15

前記外部シェルが前記内部チャンバと前記流入経路との間に開口部を含み、前記眼内インプラントが、前記内部チャンバと前記流体流入経路との間の流体連通を妨げるように構成されたシールを更に含む、請求項14に記載の眼内インプラント。

請求項16

前記シールが基端側に凹部を含み、前記薬物の一部が前記シールの前記凹部内に配置されている、請求項15に記載の眼内インプラント。

請求項17

前記少なくとも1つの流体流入経路と前記少なくとも1つの流体流出経路との間に、側方に外側に向かって延出するフランジを更に含む、請求項14〜16のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項18

前記インプラントによる前記生理的流出経路の圧迫を低減するように構成された1つ以上のスタンドオフ部を更に含む、請求項14〜17のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項19

前記生理的流出経路がシュレム管である、請求項14〜18のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項20

植え込み時、長手方向の軸線周りの前記インプラントの回転を容易にするために、植え込みツールに係合するように構成された位置決め突起を更に含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項21

前記薬物が油として作製されている、請求項1〜20のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項22

前記薬物が、プロスタグランジンプロスタグランジン類似体プロスタグランジン阻害薬及びβアドレナリン受容体拮抗薬の1つ以上を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項23

前記眼内インプラントを眼組織内に固定するように構成された1つ以上の保持機能部を更に含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項24

前記外部シェルの前記先端部に保持用突起を含み、前記保持用突起が、前記眼内インプラントを標的組織部位に固定するように構成されている、請求項1〜23のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項25

眼窩上腔内に配置されるように構成されている、請求項1〜24のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項26

脈絡膜上腔内に配置されるように構成されている、請求項1〜25のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項27

前記外部シェルが可撓性である、請求項1〜26のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項28

薬物送達眼内インプラントを作製する方法であって、基端部及び先端部を有する外部シェルを用意して、前記外部シェルが内部チャンバを画定することと、前記内部チャンバ内に薬物を入れるステップと、前記内部チャンバ内に先端側シール部材を挿入することと、前記内部チャンバ内に膜を挿入することと、前記内部チャンバ内に基端側シール部材を挿入することと、前記基端側シール部材を前記先端側シール部材に向かって押し、前記膜を圧縮された状態に圧縮することと、前記膜を前記圧縮された状態に保持するために保持器を取り付けることとを含む、方法。

請求項29

前記外部シェルが1つ以上のスロットを含み、前記保持器を取り付けることが、前記保持器が前記基端側シール部材の基端側に配置されるように、前記保持器を前記1つ以上のスロットに側方から挿入することを含む、請求項28に記載の方法。

請求項30

前記保持器が1つ以上のタブを含み、前記方法が、前記基端側シール部材に係合させるために前記保持器の前記タブを折りたたむことを更に含む、請求項28又は29に記載の方法。

請求項31

前記外部シェルが、少なくとも1つの流体流入経路と、少なくとも1つの流体流出経路とを含み、前記少なくとも1つの流体流入経路及び前記少なくとも1つの流体流出経路が、眼内液を生理的流出経路に送達するように構成されており、前記外部シェルが前記内部チャンバと前記流入経路との間に開口部を含み、前記方法が、前記内部チャンバと前記流体流入経路との間の流体連通を妨げるように構成されたシールを挿入することを更に含む、請求項28〜30のいずれか一項に記載の方法。

請求項32

前記先端側シール部材と、前記膜と、前記基端側シール部材とが一緒に挿入される、請求項28〜31のいずれか一項に記載の方法。

請求項33

前記外部シェルが、前記眼内インプラントを眼組織内に固定するように構成された1つ以上の保持機能部を含む、請求項28〜32のいずれか一項に記載の方法。

請求項34

薬物貯蔵部を提供する内部チャンバを有する外部シェルと、先端側シール部材と、基端側シール部材と、膜であって、前記膜が圧縮された状態にあるように、前記先端側シール部材と前記基端側シール部材との間で押されるように構成されており、薬物が前記膜を通じて溶出するように、前記圧縮された状態にある前記膜が前記薬物を透過させるように構成されている、膜と、前記膜を前記圧縮された状態に維持するように構成された保持器とを含む、薬物送達眼内インプラント。

請求項35

前記保持器が、折りたたまれて前記保持器を固定するように構成されている1つ以上のタブを含む、請求項34に記載の眼内インプラント。

請求項36

前記外部シェルが1つ以上のスロットを含み、前記保持器が、前記1つ以上のスロット内に延びるように構成されている、請求項34又は35に記載の眼内インプラント。

請求項37

前記膜が、約10%〜約30%の酢酸ビニル濃度を有するエチレン酢酸ビニルを含み、前記眼内インプラントが、前記圧縮された状態にある前記膜が約75ミクロン〜約125ミクロンの厚さを有するように、及び前記膜が、圧縮されていない状態から、約20ミクロン〜約40ミクロンの量だけ圧縮されるように構成されている、請求項34〜36のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項38

前記薬物貯蔵部が、約40ナノリットル〜約150ナノリットルの量の前記薬物を保持するように構成されている、請求項34〜37のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項39

前記眼内インプラントを眼組織内に固定するように構成された1つ以上の保持機能部を更に含む、請求項34〜38のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項40

眼窩上腔内に配置されるように構成されている、請求項34〜39のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

請求項41

脈絡膜上腔内に配置されるように構成されている、請求項34〜40のいずれか一項に記載の眼内インプラント。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119(e)条の下、2014年5月29日に出願されたIMPLNTS WITH CONTROLLED DRUG DELIVERY FEATURESAND METHODS OF USING SAMEという名称の米国仮特許出願第62/004,824号明細書の利益を主張する。この明細書はその全体が参照により本明細書に援用され、この明細書が開示するすべてが本明細書の一部を成す。

0002

本開示は、所望の眼内標的組織への薬物の標的化された及び/又は制御された放出を提供するように構成された植え込み型眼内薬物送達デバイス、並びにそのようなデバイス眼疾患及び障害治療のために使用する方法に関する。特定の実施形態において、本開示は、外科的に植え込まれた経路を通じて房水を眼の前房から流出させることができる、増加した眼圧の治療に関する。特定の実施形態において、本開示は、特に、眼内の線維組織など、眼に固定された薬物送達デバイスによる眼疾患の治療にも関する。

背景技術

0003

哺乳動物の眼は光を受容できる特殊な感覚器であり、視像を受け取ることができる。眼の網膜は、様々なレベルの光に感受性がある視細胞、視細胞からの信号を網膜神経節細胞中継する介在ニューロンからなり、網膜神経節細胞は光誘導信号を脳に伝達する。虹彩は網膜に達する光の量の調節に関与する眼内膜である。虹彩は、2つの層(前方から後方に配置される)、間質として知られる色素線維血管組織、及び色素上皮細胞からなる。間質は、瞳孔収縮させる括約筋瞳孔括約筋)と、瞳孔を開く一連散大筋瞳孔散大筋)とを連結する。色素上皮細胞は、虹彩を通過する光を遮断し、それにより瞳孔への光の通過を制限する。

0004

眼の外傷感染症変性、血管の不規則性及び炎症性の問題など多くの病状は、視覚像知覚する個体の能力を低下させるか、完全に消失させるおそれがある。網膜の中心部分は黄斑と呼ばれる。中心視、詳細な視覚化及び色の判別を担う黄斑は、数ある病状の中でも、加齢黄斑変性症滲出型又は萎縮型)、糖尿病性黄斑浮腫特発性脈絡膜血管新生、又は強度近視黄斑変性症罹患することがある。

0005

眼内圧の異常など他の病状も視覚に影響することがある。房水は、透明な液体であり、少なくとも眼の前方にある角膜水晶体との間の領域を満たし、眼腔内の圧力の生成に関与している。正常な眼内圧は、前房隅角にあり、虹彩と角膜との間に横たわる小柱網によって、或いは「ぶどう膜強膜路」によって房水を前房から排出することにより維持される。「ぶどう膜強膜路」は、房水が、眼から、前房隅角にある毛様体筋束を通過し、視神経の後方に延びる、脈絡膜と強膜との間の組織平面へと出る空間又は通路である。米国では約2パーセントの人が緑内障である。緑内障は広範な臨床症状及び病因包含するものの、眼内圧の上昇でまとめられる眼疾患の群である。緑内障は、視神経円板に、目視可能な視神経の病理学的変化を引き起こし、それに伴い視野欠損を生じさせ、治療しない場合は失明に至る場合がある。眼内圧の上昇は、緑内障に付随する、治療することができる唯一危険因子であり、したがって眼内圧を下げることはすべての緑内障の主要な治療目標であり、薬剤治療外科的治療、又はこれらの組み合わせにより達成することができる。

0006

眼の多くの病状は、病状の症状を緩和するのに必要な十分量及び/又は継続期間で治療薬を眼に投与するのが難しいことが理由で進行する。多くの場合、治療薬の活性薬物成分の摂取及び処理は薬物が眼内標的部位に達する前に起こる。この代謝のため、全身投与
は、眼の標的部位において治療域濃度に到達させるために不必要に高濃度薬剤を必要とする。これは、非実用的であるか、又は費用がかかる可能性があるだけでなく、副作用発生率を高めるおそれもある。局所投与は、角膜を越える拡散が限定的であること、又はの作用により局所適用した薬剤が希釈されることによって制限される可能性がある。角膜を越える薬剤であっても、眼液の流れにより、許容できないほど眼から失われ、体循環へと移送され得る。したがって、制御され且つ標的化された方法で治療薬を眼投与するための手段は、他の送達経路の制約対処するであろう。

課題を解決するための手段

0007

明細書中に開示される種々の実施形態は、薬物送達眼内インプラントに関連し得る。眼内インプラントは、基端部及び先端部を有する外部シェルを含み得る。外部シェルは、内部チャンバ画定するような形状とされ得る。薬物が内部チャンバ内に配置され得る。眼内インプラントは、内部チャンバから薬物を放出するように構成された薬物放出要素を含み得る。薬物放出要素は、少なくとも1つの開口部を含む先端側シール部材と、少なくとも1つの開口部を含む基端側シール部材と、先端側シール部材と基端側シール部材との間で圧縮される膜とを含み得る。保持器が、薬物放出要素を、外部シェルに対する所定の位置に保持するように構成され得る。薬物放出要素は、薬物が、先端側シール部材の少なくとも1つの開口部を通過し、圧縮された膜を通過し、基端側シール部材の少なくとも1つの開口部を通過し、且つ外部シェルの基端部から出てくるように構成され得る。

0008

保持器は、折りたたまれて基端側シール部材に係合し得る1つ以上のタブを含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のタブは、折りたたまれて膜に係合し得る。外部シェルは1つ以上のスロットを含み得る。保持器は、1つ以上のスロット内に延び得、且つ基端側シール部材の基端側に配置され得る。保持器は、保持器に隣接する内部チャンバの内径よりも大きく、且つ保持器に隣接する外部シェルの外径以下である横方向の長さを有し得る。いくつかの実施形態では、内部チャンバは部を含み得る。先端側シール部材は棚部に着座し得る。

0009

膜は、約10%〜約30%の酢酸ビニル濃度又は本明細書中に記載されるような種々の他の濃度を有し得るエチレン酢酸ビニルを含み得る。圧縮された膜は、約75ミクロン〜約125ミクロンの厚さを有し得、及び/又は膜は、圧縮されていない状態から、約20ミクロン〜約40ミクロンの量だけ圧縮され得るものの、本明細書中に記載されるように、他の厚さ及び圧縮の量も使用することができる。

0010

薬物放出要素は、約15ナノグラム/日〜約35ナノグラム/日の溶出速度を提供することができるものの、本明細書中に記載されるように他の溶出速度も使用することができる。眼内インプラントは、約40ナノリットル〜約150ナノリットルの量の薬物を保持するように構成され得るものの、本明細書中に記載されるように、他の量も使用することができる。眼内インプラントは、約1mm〜約3mmの総長手方向長さを有するものの、本明細書中に記載されるように、他の寸法も使用することができる。いくつかの実施形態では、外部シェルは、セラミック材料を含み得る。

0011

眼内インプラントは、少なくとも1つの流体流入経路と、少なくとも1つの流体流出経路とを含み得る。少なくとも1つの流体流入経路及び少なくとも1つの流体流出経路は、眼内液を生理的流出経路に送達するように構成されている。外部シェルは、内部チャンバと流入経路との間に開口部を含み得る。眼内インプラントは、内部チャンバと流体流入経路との間の流体連通を妨げるように構成されたシールを含み得る。シールは基端側に凹部を含み得る。薬物の一部はシールの凹部内に配置され得る。眼内インプラントは、少なくとも1つの流体流入経路と少なくとも1つの流体流出経路との間に、側方に外側に向かっ
延出するフランジを含み得る。眼内インプラントは、インプラントによる生理的流出経路の圧迫を低減するように構成された1つ以上のスタンドオフ部を含み得る。いくつかの実施形態では、生理的流出経路はシュレム管である。いくつかの実施形態では、眼内インプラントは、植え込み時、長手方向の軸線周りのインプラントの回転を容易にするために、植え込みツールに係合するように構成された位置決め突起を含み得る。

0012

いくつかの実施形態では、薬物は油として作製され得る。薬物は、プロスタグランジンプロスタグランジン類似体プロスタグランジン阻害薬、βアドレナリン受容体拮抗薬、又はこれらの組み合わせを含み得るものの、本明細書中に記載されるように、他の薬物も使用することができる。いくつかの実施形態では、薬物は、トラボプロストを含み得る。

0013

眼内インプラントは、眼内インプラントを眼組織内に固定するように構成された1つ以上の保持機能部を含み得る。1つ以上の保持機能部は、外部シェルの先端部上の保持用突起を含み得る。保持用突起は、眼内インプラントを標的組織部位に固定するように構成され得る。

0014

眼内インプラントは、眼窩上腔内に配置されるように構成され得る。眼内インプラントは、脈絡膜上腔内に配置されるように構成され得る。眼内インプラントは、眼窩上腔及び脈絡膜上腔内に配置されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、外部シェルは可撓性であり得る。

0015

本明細書中に開示される種々の実施形態は、薬物送達眼内インプラントを作製する方法に関連し得る。方法は、基端部及び先端部を有する外部シェルを用意することを含み得る。外部シェルは内部チャンバを画定し得る。方法は、内部チャンバ内に薬物を入れることと、内部チャンバ内に先端側シール部材を挿入することと、内部チャンバ内に膜を挿入することと、内部チャンバ内に基端側シール部材を挿入することと、基端側シール部材を先端側シール部材に向かって押し、膜を圧縮された状態に圧縮することと、膜を圧縮された状態に保持するために保持器を取り付けることと、を含み得る。

0016

外部シェルは1つ以上のスロットを含み得る。保持器を取り付けることは、保持器が基端側シール部材の基端側に配置されるように、保持器を1つ以上のスロット内に側方から挿入することを含み得る。保持器は1つ以上のタブを含み得る。方法は、基端側シール部材及び/又は膜に係合させるために保持器のタブを折りたたむことを含み得る。

0017

外部シェルは、少なくとも1つの流体流入経路と、少なくとも1つの流体流出経路とを含み得る。少なくとも1つの流体流入経路及び少なくとも1つの流体流出経路は、眼内液を生理的流出経路に送達するように構成され得る。外部シェルは、内部チャンバと流入経路との間に開口部を含み得る。方法は、内部チャンバと流体流入経路との間の流体連通を妨げるように構成されたシールを挿入することを含み得る。

0018

いくつかの実施形態では、先端側シール部材と、膜と、基端側シール部材とが一緒に挿入される。

0019

いくつかの実施形態では、外部シェルは、眼内インプラントを眼組織内に固定するように構成された1つ以上の保持機能部を含む。外部シェルの先端部上の保持用突起は、眼内インプラントを眼組織内に固定するように構成され得る。

0020

本明細書中に開示される種々の実施形態は、薬物送達眼内インプラントに関連し得る。眼内インプラントは、薬物貯蔵部を提供する内部チャンバを有する外部シェルと、先端側
シール部材と、基端側シール部材と、膜であって、膜が圧縮された状態にあるように、先端側シール部材と基端側シール部材との間で押されるように構成された膜とを含み得る。薬物が膜を通じて溶出するように、圧縮された状態にある膜は、薬物を透過させるように構成され得る。眼内インプラントは、膜を圧縮された状態に維持するように構成された保持器を含み得る。

0021

保持器は、折りたたまれて保持器を固定するように構成されている1つ以上のタブを含み得る。外部シェルは1つ以上のスロットを含み得る。保持器は、1つ以上のスロット内に延びるように構成され得る。

0022

膜は、約10%〜約30%の酢酸ビニル濃度を有し得るエチレン酢酸ビニルを含み得るものの、本明細書中に記載されるように、他の濃度も使用することができる。眼内インプラントは、圧縮された状態にある膜が約75ミクロン〜約125ミクロンの厚さを有するように、及び/又は膜が、圧縮されていない状態から、約20ミクロン〜約40ミクロンの量だけ圧縮されるように構成され得るものの、本明細書中に記載されるように、他の厚さ及び圧縮の量も使用することができる。いくつかの実施形態では、薬物貯蔵部は、約40ナノリットル〜約150ナノリットルの量の薬物を保持するように構成され得るものの、本明細書中に記載されるように、他の量も使用することができる。

0023

眼内インプラントは、眼内インプラントを眼組織内に固定するように構成された1つ以上の保持機能部を含み得る。眼内インプラントは、眼窩上腔内に配置されるように構成され得る。眼内インプラントは、脈絡膜上腔内に配置されるように構成され得る。眼内インプラントは、眼窩上腔及び脈絡膜上腔内に配置されるように構成され得る。

0024

本明細書中に開示されるいくつかの実施形態は、基端部と、先端部とを有する外部シェルであって、内部チャンバ(例えば、内部ルーメン)を画定するような形状である、外部シェルと、内部ルーメン内に配置された少なくとも第1の活性薬物と、外部シェルの基端部と可逆的に相互作用するように構成されたキャップと、キャップと外部シェルの基端部との間に配置された膜と、眼内インプラントを標的組織部位に固定するように構成された外部シェルの先端部上の保持用突起とを含む、薬物送達眼内インプラントを提供する。

0025

いくつかの実施形態において、キャップは、少なくとも1つの開口を含む。いくつかの実施形態において、複数の開口が設けられる。特定の実施形態において、1つ以上の開口の全体の表面積は、インプラントからの第1の活性薬物の所望の溶出速度に基づいて選択され得る。

0026

いくつかの実施形態において、外部シェルの基端部上にキャップを配置すると、キャップと外部シェルの基端部との間に膜を保持することが可能になる。いくつかの実施形態では、キャップは圧入キャップである一方で、他の実施形態では、圧着キャップ、スクリューキャップ又は他の種類のキャップを用いる。いくつかの実施形態において、膜は、少なくとも第1の活性薬物並びに眼内液(及び/又は眼内液の水成分)を透過させる。いくつかの実施形態において、少なくとも第1の活性薬物の溶出が膜を通じてのみ生じるように、膜は(キャップが配置されると)少なくとも1つの開口を閉塞する(例えば、キャップによる膜の圧縮もまた、インプラントを他の意図しない薬物放出のルートに対して密閉するように機能する)。いくつかの実施形態において、内部ルーメンと眼房との間の流体連通を、膜を通じて生じるものに限定するために、先端側に配置されるシールがルーメン内に配置される。いくつかの実施形態において、膜及び開口の寸法(例えば、表面積)の選択された組み合わせは、第1の活性薬剤の特に所望される溶出速度に合わせて調整される。

0027

いくつかの実施形態において、膜は約50〜約100ミクロンの厚さを有する。このような実施形態において、こうした厚さにより、インプラントから約12か月〜約24か月の期間、薬物が溶出することになる。いくつかの実施形態において、膜は、約90〜約200ミクロンの厚さを有する。このような実施形態において、こうした厚さにより、インプラントから、約24か月〜約48か月の期間にわたって薬物が溶出することになる。

0028

いくつかの実施形態において、外部シェルは、少なくとも1つの流体流入経路と1つの流体流出経路とを更に含み、少なくとも1つの流体流入経路及び1つの流体流出経路は、眼内液を生理的流出経路に送達するように構成されている。したがって、いくつかの実施形態において、インプラントは、薬物療法だけでなく理学療法(例えば、排出)も行うように構成されている。いくつかの実施形態において、生理的流出経路はシュレム管である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの第1の活性薬物は、プロスタグランジン、プロスタグランジン類似体、プロスタグランジン阻害薬及び/又はこれらの組み合わせを含む。加えて、いくつかの実施形態において、第2の薬剤が任意選択的に提供されてもよい。いくつかの実施形態において、第2の(又は第3等の)薬剤は、第1の薬剤と組み合わされると相乗効果を生じる。他の実施形態において、第2の薬剤は、第1の薬剤に関連する1つ以上の副作用を低減する。

0029

加えて、いくつかの実施形態において、基端部及び先端部を有する長尺状の外部シェルであって、内部ルーメンを画定するような形状である、外部シェルと、内部ルーメン内に配置された少なくとも第1の活性薬物と、外部シェルの基端側領域から外部シェルのより先端側の領域までの少なくとも1つの流体流経路と、外部シェルの最先端側端部に配置された弁であって、内部ルーメンからインプラント外部の標的部位への少なくとも第1の活性薬物の通過を可能にするために可逆的に開くことができる弁とを含む、薬物送達眼内インプラントが提供される。

0030

いくつかの実施形態において、少なくとも1つの流体流経路は、生理的流出経路に眼内液を送達するように構成されている(例えば、活性薬剤の薬理学的効果を補う)。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は複数の薬物ペレットを含み、インプラントは、少なくとも第2の活性薬剤を含む。いくつかの実施形態において、第2の活性薬剤は、生理学的温度において重合し、固体又は半固体になるように構成されたポリマー内に収容されている。

0031

いくつかの実施形態において、第2の活性薬剤は、第2の活性薬剤を既知の速度で放出するように構成されたミセル又は小胞構造内に収容されている。いくつかの実施形態において、第2の活性薬剤は、第2の活性薬剤を既知の速度で放出するように構成されたミセル又は小胞構造内に収容され、ミセル又は小胞構造は、生理学的温度において重合し、固体又は半固体になるように構成されたポリマーと混合される。したがって、いくつかのこうした実施形態において、眼の標的組織に第2の薬剤を送達することで眼球内環境の正常体温に曝されるとポリマーの重合が生じるため、第2の薬剤が標的部位から離れて移動するのを低減する(それによって、その治療的効果を向上させる)。

0032

いくつかの追加の実施形態において、基端部、先端部を有する長尺状の外部シェルを含む、薬物送達眼内インプラントが提供される。外部シェルは、内部ルーメンを画定するような形状であり、内部ルーメン内には少なくとも第1の活性薬物が配置される。外部シェルは第1の厚みを含み、外部シェルは1つ以上の薬物放出領域を含む。

0033

いくつかの実施形態において、長尺状のシェル押出によって形成される。いくつかの実施形態において、長尺状のシェルは生分解性ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、外部シェルは第1の活性薬物に対して透過性又は半透過性であり、それによって、
第1の活性薬物の総溶出の少なくとも約5%が第1の厚みを有するシェルの部分を通じて行われることが可能になる。

0034

いくつかの実施形態において、外部シェルはポリウレタンを含む。いくつかの実施形態において、ポリウレタンは、ポリシロキサン含有ポリウレタンエラストマーを含む。

0035

いくつかの実施形態において、薬物放出領域は、外部シェルを通じた溶出と比べて異なる速度の薬物溶出を可能にするように構成されている。いくつかの実施形態において、インプラントからの第1の活性薬物の全体的な溶出速度はインプラントの先端側領域においてより高い。いくつかの実施形態において、インプラントの基端側半分に比べてインプラントの先端側半分により多い量の第1の活性薬物がある。いくつかの他の実施形態において、インプラントからの第1の活性薬物の全体的な溶出速度はインプラントの基端側領域においてより高い。いくつかの実施形態において、インプラントの先端側半分に比べてインプラントの基端側半分により多い量の第1の活性薬物がある。いくつかのこうした実施形態において、インプラントは、したがって、対象者の眼の前部を治療するように構成されている一方で、任意選択的に、(実施形態によっては)流出路への眼内液の排出を行う。

0036

いくつかの実施形態において、1つ以上の薬物放出領域は、1つ以上の低減された厚みを有するシェル材料の領域、外部シェルを貫通する1つ以上のオリフィス、又はこれらの組み合わせを含む。特定の実施形態において、1つ以上の薬物放出領域は、オリフィスを含み、オリフィスはインプラントシェル長軸に沿って配置される。

0037

いくつかの実施形態において、インプラントは、加えて、インプラントからの第1の活性薬剤の溶出速度を変化させる1つ又は複数のコーティングを含む。

0038

いくつかの実施形態において、内部ルーメンの少なくとも最も先端側の約5mm〜約10mmが薬物を収容する。

0039

いくつかの実施形態において、インプラントからの第1の活性薬物の溶出は、少なくとも、少なくとも1年の期間の間継続する。

0040

いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は、1つ以上のマイクロタブレットとして存在し、マイクロタブレットは、約0.7g/cc〜約1.6g/ccの密度、約2.8〜3.6の長さ対直径のアスペクト比、及び/又は約0.28mm〜0.31mmの短軸及び約0.8mm〜1.1mmの長軸を有する。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は1つ以上のマイクロタブレットの総重量の少なくとも70重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、マイクロタブレットは約13〜17の表面積対体積比を有する。いくつかの実施形態において、マイクロタブレットは、約23〜25ゲージの内径を有する導管内におけるマイクロタブレットの通過を可能にする寸法を有する。

0041

いくつかの実施形態において、マイクロタブレットは、タブレット化凍結乾燥粒状化湿式又は乾式)、薄片化、直接圧縮成形及び押出からなる群から選択されるプロセスの1つ以上を用いることによって形成される。いくつかの実施形態において、マイクロタブレットは、植え込み後の内部ルーメンとインプラント外部の眼環境との間の浸透圧平衡させるように構成されている。更なる実施形態において、マイクロタブレットは、任意選択的に、マイクロタブレットからの第1の活性薬物の放出を調整するコーティングで被覆される。いくつかの実施形態では、コーティングは高分子コーティングである。

0042

いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は血管新生阻害薬である。いくつかの実
施形態において、第1の活性薬物は、アンジオスタチン酢酸アネコルタブトロンボスポンジンVEGF受容体チロシンナーゼ阻害薬、及び抗血管内皮増殖因子(抗VEGF)薬からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、抗VEGF薬は、ラニビズマブベバシズマブ、ペガプタニブスニチニブ及びソラフェニブからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物はベバシズマブである。

0043

いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は、βアドレナリン受容体拮抗薬である。βアドレナリン受容体拮抗薬は、選択的βアドレナリン拮抗薬、又は非選択的βアドレナリン受容体拮抗薬のいずれかであってもよい。いくつかの実施形態において、選択的βアドレナリン受容体拮抗薬は、ベタキソロール及びレボベタキソロール及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、非選択的βアドレナリン拮抗薬は、チモロールレボブノロールセルテオロール(certeolol)及びメチプラノロール、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの活性薬物が使用され、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1の活性薬物はチモロールである。

0044

いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるインプラントは、任意選択的に、眼内の第1の位置から1つ以上の他の位置に眼内液を輸送し、それにより眼圧を低下させるように構成されたルーメンを更に含む。

0045

眼の耳側部に、眼の前房にアクセスするための孔を開けることと、薬物送達眼内インプラントに対応付けられた送達デバイスを、孔を通じて、眼の前房を横断して前進させることと、薬物送達眼内インプラントを眼組織に挿入することと、1つ以上の薬物放出領域の少なくとも1つが眼球内標的の近傍に配置されるようにインプラントを位置決めすることと、送達デバイスを眼から抜去することとを含み、薬物が、眼の状態又は疾患を治療するほど十分な量でインプラントから溶出する、眼の状態又は眼内標的組織の疾患を治療するための方法も本明細書中に提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1年の期間の間治療的効果が得られる。

0046

いくつかの実施形態において、眼球内標的は眼の後房内にある。いくつかの実施形態では、眼球内標的は、黄斑、網膜、視神経、毛様体及び眼球内血管系からなる群から選択される。いくつかの他の実施形態において、眼球内標的は眼の前房内である。

0047

いくつかの実施形態において、眼組織内に薬物送達眼内インプラントを挿入することには、ぶどう膜強膜路、脈絡膜上腔及びシュレム管からなる群から選択される眼の部分にインプラントの少なくとも一部を配置することを含む。いくつかの実施形態において、薬物送達眼内インプラントは涙点に送達される。

0048

したがって、いくつかの実施形態は、基端部及び先端部を有する外部シェルであって、内部ルーメンを画定するような形状であり、外部シェルは、対象者の眼の涙点に挿入するための寸法にされている、外部シェルと、内部ルーメン内に配置された少なくとも第1の活性薬物と、少なくとも1つの薬物放出領域外部シェル基端側部分と、インナールーメン内の先端側閉塞部材であって、インプラントの先端部からの第1の活性薬物の溶出を防ぐ、先端側閉塞部材とを含む、対象者の眼の涙点に挿入するためのインプラントを提供する。

0049

いくつかのこうした実施形態において、第1の活性薬物は、少なくとも1つの薬物放出領域を通過することによって、ルーメンから対象者の眼の涙液膜へと溶出する。いくつかの実施形態では、インプラントは、涙管内に配置された外部シェルの先端部に植え込まれるような寸法にされている。いくつかの実施形態では、インプラントは、涙嚢内に配置さ
れた外部シェルの先端部に植え込まれるような寸法にされている。いくつかの実施形態において、インプラントは、鼻涙管内に配置された外部シェルの先端部に植え込まれるような寸法にされている。

0050

いくつかの実施形態において、少なくとも1つの薬物放出領域は、少なくとも1つの開口を含む。加えて、いくつかの実施形態では、インプラントは、少なくとも1つの開口を閉塞する少なくとも1つの膜を更に含み、膜は、少なくとも第1の活性薬物を透過させ、膜は、少なくとも第1の活性薬物の溶出が、少なくとも1つの膜を通じてのみ生じることを可能にする。

0051

いくつかの実施形態において、少なくとも1つの薬物放出領域は複数の開口を含む。複数の開口は、外部シェルを貫通し、インプラントの基端側部分全体にわたりランダムに又はパターン化された配列で配置されている。上記と同様に、複数の開口の少なくとも一部は、第1の活性薬物を透過させる膜によって閉塞される。

0052

いくつかの実施形態において、インプラントは、外部シェルの基端部と可逆的に相互作用するように構成されたキャップであって、少なくとも1つの開口を含む、キャップを更に含む。いくつかの実施形態では、インプラントは、外部シェルの基端部とキャップとの間に配置された膜を更に含み、膜は少なくとも1つの開口を閉塞し、膜は、少なくとも第1の活性薬物を透過させ、膜は、少なくとも第1の活性薬物の溶出が、少なくとも1つの膜を通じてのみ生じることを可能にする。

0053

有利には、いくつかの実施形態において、少なくとも1つの膜は、膜の少なくとも第1の活性薬物の透過性、及び第1の活性薬物の溶出の所望の継続時間に基づく寸法にされ、これにより、特別仕様溶出プロファイルが作成される。例えば、いくつかの実施形態において、膜は約50〜約100ミクロンの厚さを有する。いくつかのこうした実施形態において、少なくとも第1の活性薬物は、眼内インプラントから、約12か月〜約24か月の期間にわたって溶出する。いくつかの実施形態では、膜は、約90〜約200ミクロンの厚さを有する。いくつかのこうした実施形態において、少なくとも第1の活性薬物は、眼内インプラントから、約24か月〜約48か月の期間にわたって溶出する。

0054

いくつかの実施形態において、先端側閉塞部材はプラグを含む。更なる実施形態において、先端側閉塞部材は、内部ルーメンからデバイスの先端部まで流体が流れることを可能にする一方向弁を含む。いくつかのこうした実施形態において、一方向弁は、上昇した流体圧力に曝されるまで閉じられたままであるように構成されている。例えば、いくつかの実施形態において、一方向弁は、滴下注入された流体に応答して開くように構成されており、鼻涙管に通じる内部ルーメンのフラッシングを可能にする。これは、例えば、インプラントから溶出する薬物の濃度又は種類が変化した場合、又はインプラントが再装填されたときに行われてもよい。

0055

いくつかの実施形態において、涙点への挿入用に構成されているインプラントは、約0.5〜約2.5mmの長さを有する。例えば、いくつかの実施形態において、インプラントは、約1.4〜約1.6mmの長さを有する。いくつかの実施形態において、インプラントは、約0.2〜約1.5mmの直径を有する。例えば、いくつかの実施形態において、インプラントは、約0.2〜約1.5mmの直径を有する。いくつかの実施形態では、インプラントは、約0.2〜約0.6mmの直径を有する。有利には、本明細書中に開示されるいずれのインプラントの長さ及び直径も、インプラントが配置されることになる対象者の生理学的空間の寸法に合わせて調整することができる。いくつかの実施形態において、これにより、インプラントが所望の位置に配置されるようにするとともに、配置されたままになるようにする。

0056

いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は、涙点内における配置のために、インプラントのルーメンの基端側部分内に配置される。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は、ドライアイ治療用である。例えば、いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は、サイクロスポリンサイクロスポリンAモキシフロキサシン、又はこれら薬物の(又は本明細書中に開示される他の薬物のいずれかとの)組み合わせである。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は抗緑内障薬である。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物はステロイドである。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は涙の産生を促進する。

0057

抗血管内皮増殖因子(VEGF)効果を有する治療薬を含む眼疾患治療用の組成物も提供される。抗VEGF薬剤は少なくとも1つのマイクロタブレットへと形成される。いくつかの実施形態において、抗VEGF薬はマイクロタブレットの形成前に凍結乾燥される。いくつかの実施形態では、抗VEGF薬は各マイクロタブレットの総重量の少なくとも70重量%含まれ、いくつかの実施形態では、各マイクロタブレットは約0.7g/cc〜約1.6g/ccの密度を有する。更なる実施形態において、マイクロタブレットのそれぞれは、約0.28mm〜0.31mmの短軸及び約0.8mm〜1.1mmの長軸を有する。いくつかの実施形態において、マイクロタブレットのそれぞれは、約2.8〜3.6の長さ対直径のアスペクト比を有する。

0058

加えて、基端部と、先端部と、約23〜25ゲージの内径を有するカニューレとを含む眼内インプラント送達装置と;基端部、先端部を有する長尺状の外部シェルであって、1つ以上のマイクロタブレットを受け入れるのに好適な内部ルーメンを画定するような形状であり、少なくとも第1の厚みを含み、1つ以上の薬物放出領域を含む、外部シェルとを含む眼内インプラントと;少なくとも1つのマイクロタブレットに形成された治療薬であって、抗血管内皮増殖因子(VEGF)効果を有する治療薬とを含む、損傷した又は罹患した眼に治療薬を投与するためのシステムが提供される。いくつかの実施形態において、抗VEGF薬はマイクロタブレットの形成前に凍結乾燥される。いくつかの実施形態では、抗VEGF薬は各マイクロタブレットの総重量の少なくとも70重量%含まれる。いくつかの実施形態では、各マイクロタブレットは約0.7g/cc〜約1.6g/ccの密度を有する。更なる実施形態において、マイクロタブレットは約2.8〜3.6の長さ対直径のアスペクト比を有する。

0059

加えて、眼の強膜の表面に、基端部と、先端部と、約23〜25ゲージの内径を有し、抗血管内皮増殖因子(VEGF)効果を有する治療薬を含む1つ以上のマイクロタブレットを収容するカニューレと、カニューレの内容物を基端部の通路を通じて装置から排出するように機能するアクティベータとを含む送達装置を前進させることと、強膜の表面を穿刺して強膜に穴を作製することと、送達装置を、その基端部が眼の硝子体腔内にあるように穴内を更に前進させることと、アクティベータを作動して抗VEGFマイクロタブレットを排出することと、装置を眼から抜去することと、それによって、抗VEGFマイクロタブレットの送達により疾患を治療することとを含む、眼疾患の治療用薬剤硝子体内注入のための方法が本明細書中に提供される。

0060

いくつかの実施形態において、マイクロタブレットは、約0.28mm〜0.31mmの短軸及び約0.8mm〜1.1mmの長軸を有する。いくつかの実施形態において、マイクロタブレットは約0.7g/cc〜約1.6g/ccの密度を有する。

0061

いくつかの実施形態において、強膜の穿刺は鋭利な基端部を有する装置を用いて実施される。いくつかの実施形態において、強膜内の穴は自己回復するほど十分に小さい。

0062

いくつかの実施形態によれば、基端部及び先端部を有する長尺状の外部シェルを含む、薬物送達眼内インプラントが提供される。前記外部シェルは内部ルーメンを画定するような形状であり、少なくとも第1の薬物は前記内部ルーメン内に配置される。特定の実施形態において、外部シェルは、実質的に均一な第1の厚みを含み、前記外部シェルは前記薬物に対して透過性又は半透過性であり、それによって、薬物の全溶出の少なくとも約5%が前記第1の厚みを有するシェルの部分を通じて行われることを可能にし、前記外部シェルは1つ以上の薬物放出領域を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の薬物放出領域は、第1の厚みを有する外部シェルの部分に比べて薬物に対する溶出又は透過性がより高い又は増加した領域を含む。そのような透過性が増加した領域は、低減された厚み、1つ以上のオリフィス、外部シェルの残部とは異なる材料及び/又は薬物の透過性又は溶出の増加を提供するための他の手段を有する1つ以上の外部シェルを含んでもよい。他の実施形態において、薬物の溶出の全体が外部シェルを通過し、その全体又はその1つ以上の部分が薬物放出領域であるとみなされてもよい。

0063

いくつかの実施形態において、基端部、先端部を有する長尺状の外部シェルを含む、薬物送達眼内インプラントが提供される。外部シェルは内部ルーメンを画定するような形状であり、少なくとも第1の薬物が内部ルーメン内に配置される。外部シェルは、好ましくは、薬物の全溶出の約5〜15%が第1の厚みを有するシェルを通じて行われることを可能にする実質的に均一な第1の厚みを有する。外部シェルは、1つ以上の薬物放出領域を含んでもよい。薬物放出領域は、互いに異なる速度の薬物溶出を可能にするように構成されている。いくつかの実施形態では、インプラントから出る薬物の全体的な溶出速度は任意選択的にインプラントの長さに沿って異なる。

0064

いくつかの実施形態では、外部シェルの他の領域を通じた溶出と比較するとより高い速度の薬物溶出を可能にする1つ以上の領域が構成されているか、又はそのような領域を有する薬物放出領域を有するインプラントが提供される。いくつかの実施形態では、より多い薬物放出の領域は、1つ以上の低減された厚みを有するシェル材料の領域、外部シェルを貫通する1つ以上のオリフィス又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、外部シェルは、任意選択的に、シリコーンを含む及び/又は外部シェルを貫通する1つ以上のオリフィスを有してもよい。そのような実施形態において、オリフィスは、インプラントシェルの長軸に沿って又は別の位置に配置されてもよい。他の実施形態において、外部シェルは、任意選択的に、シリコン処理ウレタンを含む及び/又は低減された厚みを有する領域を含んでもよく、外部シェルを貫通する任意のオリフィスを有しても有しなくてもよい。

0065

本明細書中に開示されるいくつかの実施形態において、基端部、先端部を有し、内部ルーメンを画定するような形状である外部シェルであって、実質的に均一な第1の厚みを有し、第1の厚みに比べて低減された第2のシェル厚みを有する1つ以上の領域を有する外部シェルと、内部ルーメン内に配置された薬物とを含み、外部シェルの厚みがシェルを通過する薬物溶出の速度に反比例する薬物送達眼内インプラントが提供される。いくつかの実施形態では、第1の厚みを有する外部シェルは薬物に対して実質的に不透過性である。内部ルーメンからの薬物の放出は、より高い放出速度を有する低減されたシェル厚みを有する領域を備えた、薬物に対する外部シェルの透過性によって少なくとも一部制御される。

0066

同様に提供されるのは、基端部、先端部を有し、内部ルーメンを画定するような形状であり、内部ルーメン内に位置し、2つ以上のサブルーメンを形成する1つ以上の隔壁を有する外部シェルと、各サブルーメン内に配置された薬物とを含む、薬物送達眼内インプラントである。いくつかの実施形態では、外部シェルの少なくとも一部は薬物に対して実質的に不透過性であり、外部シェルは、また、外部シェルの残部に比べて薬物に対してより
透過性の高い1つ以上の領域を含み、内部ルーメンからの薬物の放出は、より高い透過性の外部シェル領域の透過性によって少なくとも一部制御される。

0067

いくつかの実施形態において、基端部、先端部を有し、内部ルーメンを画定するような形状である外部シェルと、内部ルーメン内に配置された薬物とを含み、外部シェルの少なくとも一部が薬物に対して実質的に不透過性であり、外部シェルが外部シェルの残部に比べて薬物に対してより透過性の高い1つ以上の領域を含む、薬物送達眼内インプラントも提供される。

0068

本明細書中に開示されるいくつかの実施形態において、内部ルーメンを画定するような形状の外部シェルと、内部ルーメン内に配置された薬物とを含み、外部シェルは、溶媒及び薬物の両方を、外部シェルを通じて運ぶことが可能である、透過性材料を含み、内部ルーメンからの薬物の放出は、溶媒が透過性材料を通じて運ばれ薬物に接触するように、適切な溶媒への外部シェルの暴露によって開始され、この接触後、溶媒は薬物に接触し、薬物は透過性材料を通じて外部シェルの外部に運ばれ、薬物の運搬は透過性材料の透過性によって少なくとも一部制御される、薬物送達眼内インプラントが提供される。外部シェルは、また、1つ以上の実質的に不透過性材料の領域を含んでもよい。

0069

いくつかの実施形態において、患者の体の一領域に配置されるような寸法のデバイスと、デバイスの少なくとも一部の上又はその内部に配置された治療薬とを含み、デバイスの少なくとも一部が治療薬の不要な副作用の緩和に有用な物理的効果を提供する、患者に治療薬を送達するための医療デバイスが提供される。

0070

いくつかの実施形態において、外部シェルであって、外部シェル内に1つ以上のオリフィスを有し、シェルが内部ルーメンを画定するような形状である外部シェルと、内部ルーメン内に配置された薬物と、シェルの内部表面、シェルの外部表面に配置された及び/又は内部ルーメン内に配置された薬物を部分的に若しくは完全に取り囲む1つ又は複数のコーティングとを含む、薬物送達眼内インプラントが提供される。実施形態は、以下の任意の特徴の1つ以上を更に含んでもよい:外部シェルが眼内液に対して実質的に不透過性の材料を含む、外部シェルが薬物に対して実質的に不透過性である、コーティングの少なくとも1つが薬物の放出速度を少なくとも一部規定する、インプラントが、インプラントの先端部が脈絡膜上腔内に配置されるような寸法にされる、及びインプラントの基端部が完全に眼内に配置される。

0071

いくつかの実施形態において、任意選択的に眼内液に対して実質的に不透過性であり、1つ以上のオリフィスを中に有する外部シェルであって、内部ルーメンを画定するような形状である外部シェルと、内部ルーメン内に配置された薬物と、シェルの内部表面、シェルの外部表面に配置された及び/又は内部ルーメン内に配置された薬物を部分的に若しくは完全に取り囲む1つ又は複数のコーティングとを含み、インプラントが、植え込み後、所望の眼球内標的に薬物が放出されるような寸法にされる、薬物送達眼内インプラントが提供される。

0072

いくつかの実施形態において、少なくとも1つの薬物を配合した又はコーティングした可撓性材料と、可撓性係留具とを含み、可撓性材料が丸められるか折りたたまれてチューブ形状を形成してもよく、チューブ形状が、送達装置内に配置されるような寸法にされ、送達装置が薬物送達眼内インプラントを眼球内組織に留置し、チューブ形状が送達装置の抜去時に解かれ、それによって、シート又はディスクの形態であってもよい可撓性材料が実質的にその本来の形状又は構成に戻ることを可能にする、薬物送達眼内インプラントが提供される。

0073

いくつかの実施形態において、1つの開端部を備える内部ルーメン又は空間を画定するような形状である外部シェルと、1つの開端部内又は上に嵌合するような寸法にされ、1つ以上のオリフィスを中に有するキャップと、内部ルーメン内に配置された薬物とを含む、薬物送達眼内インプラントが提供される。1つ又は複数のコーティングは、任意選択的に、キャップの内部表面上、キャップの外部表面上及び/又は内部ルーメン内に配置された薬物の層の間に配置される。

0074

本明細書中に開示される任意の実施形態は、任意選択的に、ルーメンと、第1の望ましくない位置から1つ以上の他の位置に眼内液を輸送し、それによって眼圧を低下させるように構成された孔又はシャントを更に含んでもよい。

0075

本明細書中に提供されるインプラントは、任意選択的に、インプラントの長さに沿って異なる溶出を提供し、いくつかのそのような実施形態において、インプラントのより基端側の領域に比べるとインプラントの先端側部分においてより高い溶出速度を有する。他の実施形態において、インプラントは、インプラントのより先端側の領域と比べると、インプラントの基端側部分において高い溶出速度を有する。更に、インプラントは、任意選択的に、付加的に、デバイスの内部及び/若しくは外部に、並びに/又は、その中に収容された薬物上に、インプラントからの薬物溶出の速度を変更する1つ又は複数のコーティングを含んでもよく、コーティングは、任意選択的に、インプラントの異なる部分を被覆する。

0076

いくつかの実施形態において、内部ルーメンの最も先端側の約5mm〜約10mmが薬物を収容する。いくつかの実施形態では、外部シェルは、約10mm〜約20mmの長さ、約150ミクロン〜約500ミクロンの外径、及び約75ミクロン〜約475ミクロンの内部ルーメン直径を有する。

0077

本明細書中に提供されるいくつかの実施形態は、インプラントからゼロ次又は擬ゼロ次動力学で薬物を溶出する。

0078

また、本明細書中に提供されるのは、眼の角膜又は角膜輪部の有利な位置(例えば、耳側、側、上側、下側等)に切開を作製することと、本明細書中に開示される実施形態のいくつかによる薬物送達インプラントに対応付けられた送達デバイスを眼の角膜内に、眼の前房を横断して前進させることと、薬物送達インプラントの少なくとも一部を眼の脈絡膜上腔に挿入することと、1つ以上の薬物放出領域が眼球内標的の十分に近傍に配置され、インプラントから放出される薬物の実質的にすべてが眼球内標的に到達することが可能になるようにインプラントを位置決めすることと、送達デバイスを眼から抜去することとを含む、眼内標的組織内の眼の状態を治療する又は防止するための方法である。

0079

いくつかの実施形態では、眼球内標的は、眼の後房、眼の前房、眼の前房及び後部の両方、又は黄斑、網膜、視神経、毛様体並びに眼球内血管系である。

0080

いくつかの実施形態において、薬物は眼内標的組織に作用して治療的効果を長期間の間生じさせる。一実施形態において、薬物はステロイドを含む。そのような実施形態において、インプラントは、約10〜約1000マイクログラムの範囲のステロイド総装填量を収容する。ステロイドはインプラントから約0.05〜約10マイクログラム/日の範囲の速度で放出され、及び/又はステロイドは罹患した又は損傷した標的組織に約1〜約100ナノモルの範囲の濃度で作用する。いくつかの実施形態では、ステロイドにより、付加的に、生理的流体蓄積に伴う副作用が生じ、任意のシャントが、蓄積された流体を第1の位置から、離れた第2の位置(例えば、前房からシュレム管又はぶどう膜強膜路などの既存の生理学的流出経路になど)に輸送する。しかしながら、任意のシャントは、活性
薬物に伴う副作用に流体の蓄積を含まない他の実施形態においても使用される。例えば、いくつかの実施形態は、排出との組み合わせにおける、治療薬による部位の治療に関連する(治療薬に誘発された眼内液産生の増加がなくても)。

0081

本明細書中に開示されるインプラントの種々の実施形態は、以下の特徴、すなわち、薬物がシェルの先端部の近傍に配置されている、薬物がシェルの基端部の近傍に配置されている、薬物の前方(又は、いくつかの実施形態では後方)への溶出を制限するために1つ以上のバリアが内部ルーメン内に配置されている、及び/又は流体がインプラント内を基端側から先端側方向に通過することを可能にするために配置される一方向弁を含むバリア、の1つ以上を含んでもよい。内部ルーメン内に配置された1つ以上のバリアを有するいくつかの実施形態では、1つ以上のバリアは、目標とする効果のために、前房及び/又は後房への1つ以上の薬物の同時(又は連続的な)溶出を促進する。

0082

本明細書中に開示されるいくつかの実施形態では、生物分解性のコーティング、好ましくは高分子コーティングが提供される。いくつかの実施形態では、2つ以上の高分子コーティングが外部シェルの表面上に配置され、いくつかのそのような実施形態において、各コーティングは眼内液中における固有生分解速度(実質的に非生物分解性であることを含む)を有し、シェル内の1つ以上の任意のオリフィスの被覆を含む、シェルの異なる部分を被覆し、及び/又は眼内液を、コーティング材料の分解により形成される、シェル内において経時的に増加する数の開存オリフィスを通過させることによって内部ルーメン内の薬物に接触させる。いくつかの実施形態では、コーティングは、任意選択的に、シェルの外部表面に配置される、薬物と外部シェルの内部表面との間に配置され、及び/又は内部ルーメン内の薬物を取り囲むように配置される。薬物は、1つ以上のペレット、ビーズ又はタブレット、油、ゲルエマルジョン等の形態であってもよい。

0083

いくつかの実施形態において、バリア又はコーティングの生分解は、例えば、バリアの生分解を開始する流体の眼球内注入、熱、超音波及び高周波等の印加などの外部由来刺激によって作動する。いくつかの実施形態では、バリア及び/又はコーティングは、薬物よりも速く分解する一方で、他の実施形態において、薬物の分解速度の方がより速く、或いは更に別の実施形態では、分解速度はそれぞれに特有である。

0084

本明細書中に開示される実施形態のいずれかは、任意選択的に、1つ以上のアンカー構造、薬物を配合した1つ以上の賦形剤、デバイスの基端側部分にある、眼の前房からの眼内液の排出を可能にするための1つ以上のオリフィス若しくは孔、及び/又は、インプラントの任意の外部シェルを貫通する1つ以上の芯を更に含む。

0085

いくつかの実施形態は、任意選択的に、インプラントを眼組織に固定するように構成された保持用突起を含む。このような保持用突起は、任意選択的に、隆起部、爪、ねじ山、可撓性リブリベット様形状、可撓性逆、かえしの付いた先端、膨張材料ヒドロゲルなど)及び生体適合性接着剤の1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、膨張材料がインプラントの外部シェルの外部表面に配置され、例えば、眼球内流体などの溶媒との接触後に膨張する。

0086

本明細書中に提供されるインプラントは、任意選択的に、毛様体筋、毛様体、毛様体線維帯、強角膜線維柱帯、虹彩、虹彩根、水晶体皮質水晶体上皮などの眼球内組織に、水晶体被膜、強膜、強膜棘突起、脈絡膜に若しくはその中に、又はシュレム管に若しくはその中に固定される(例えば、インプラントが永久的又は一時的のいずれかにおいて適切な標的眼球内組織に固着される、固定される又はそうでなければ取り付けられることを可能にする任意の機構又は要素)。水晶体被膜内に固定されたインプラントを含む特定の実施形態において、そのようなインプラントは、好ましくは、(例えば、白内障手術による
天然水晶体の除去と同時に又はその後に植え込まれる。

0087

いくつかの実施形態では、デバイスは、薬物に対して透過性であるか、又はデバイスの他の領域に比べて薬物に対して透過性がより高い1つ以上の領域を含む。透過性の増加は、薬物に対しある程度の透過性を有し、それにより、低減された厚みが薬物の拡散又は輸送速度を増加させる、より薄い又は低減された厚みの材料の使用;オリフィス又は穴であって、薬物の放出及び/又は眼内液の進入を可能にするための任意の適切な大きさ又は形状のものであってもよい、オリフィス又は穴;増加した薬物の透過性を有する第2の材料の使用;デバイスの内部から外部への薬物の輸送を増大するコーティングの使用;並びに上記の任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の手段によって実現してもよい。

0088

本明細書中に記載されるインプラント実施形態のいずれかは、例えば、眼の前房から生理学的流出経路などの、第1の位置から第2の位置への眼内液の排出を可能にするためのルーメン又は通路を更に含んでもよい。

0089

本明細書中に開示される実施形態のいずれかにおいて、薬物は、好ましくは、インプラントから放出され、罹患した又は損傷した標的組織に作用し、治療的効果を生じさせる。いくつかの実施形態では、薬物は、付加的に、生理的流体の蓄積に伴う副作用を生じさせ、そのような実施形態において、インプラントは、蓄積された流体を第1の位置から、離れた第2の位置に輸送するためのステント又は通路を更に含んでもよい。

0090

本明細書中の開示によれば、記載されているインプラントのいずれも、金属又は高分子材料のシェルを含んでもよく、高分子材料には、ホモポリマーポリマーブレンド、並びにランダムコポリマー及びブロックコポリマーなどのコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、高分子材料は、エチル酢酸ビニルポリエチレン、Elasthane(商標)、シリコーン、ポリウレタン、ポリエーテルスルホン及び/又はポリアミドを含む。他の実施形態において、高分子材料は、ポリカルボナートウレタン)、ポリ(エーテルウレタン)、シリコーンポリ(カルボナートウレタン)、シリコーンポリ(エーテルウレタン)、PurSil(商標)、CarboSil(商標)又はBionate(商標)を含む。

0091

低減されたシェル厚みを有する領域を有する実施形態において、そのような領域は、切除延伸エッチング研削及び成形の1つ以上を含む任意の適切な手段によって形成してもよい。この領域は、インプラント上又はその周囲の螺旋パターン斑点、輪及び/又は帯を含む任意のパターンであってもよい。

0092

増加した薬物送達速度を有することを特徴とする領域は、それが低減されたシェル厚み、オリフィス、透過性材料若しくは任意の他の手段又は本明細書中に記載される手段の組み合わせであっても、デバイスの任意の部分又は部分を組み合わせたものに存在しても、その中に存在してもよい。好ましくは、領域は、薬物による治療の標的である眼内の組織に薬物を案内するように配置される。いくつかの実施形態では、そのような領域(又は単一のそのような領域)は、眼の後房の遠位部の組織への薬物の標的送達のために、長尺状のデバイスの先端部の方に集中していることが好ましい。いくつかの実施形態では、そのような領域(又は単一のそのような領域)は、眼の前房の組織への薬物の標的送達のために、長尺状のデバイスの基端部の方に集中していることが好ましい。

0093

本明細書中に記載されるインプラントは、任意選択的に、インプラントに追加又は補充用量の薬物を再充填するために再充填デバイスと相互作用するように構成してもよい。そのような充電可能なインプラントは、任意選択的に、インプラントの基端部と再充填デバ
イス上のクランプスリーブとの間の可逆的結合を含む。特定の実施形態において、クランプスリーブは、インプラントと再充填デバイスとの間に確実な結合を設ける可撓性クランプグリッパを収容する。確実な結合は、任意選択的に、可能にする再充填デバイスが、再充填デバイスに組み込まれた可撓性プッシャ又は充填チューブを使用して、インプラントのルーメンに薬物を送達できることを可能にする。いくつかの実施形態において、インプラントと再充填デバイスとの間の確実な結合により、再充填デバイスに組み込まれたばね荷重式可撓性プッシャチューブを使用して、インプラントのルーメンに薬物を送達することが可能になる。いくつかの実施形態では、インプラントのルーメンへの薬物の堆積は可能にするが、再充填デバイスの抜去後、薬物が通路を通じてルーメンから漏れることは防止する一方向通路が提供される。

0094

いくつかの実施形態では、内部ルーメン内に少なくとも1つの隔壁を更に含み、それによって、少なくとも2つのサブルーメンを形成するインプラントが提供される。2つ以上のサブルーメンであって、各サブルーメンが、任意選択的に、もう一方のサブルーメンと比較して異なる薬物又は異なる濃度の同じ薬物を収容する2つ以上のサブルーメンを有するいくつかの実施形態では、任意選択的に、眼の異なる部分に薬物を放出する。インプラントが複数の薬物を収容するいくつかの実施形態では、1つの薬物が眼疾患に対し治療的に有効であり、別の薬物が第1の薬物の投与の副作用を緩和する。

0095

サブルーメンに加えて、インプラントが、より基端側の領域に比べると薬物をより透過させるシェルの先端側領域を更に含む;より先端側の領域に比べると薬物をより透過させるシェルの基端側領域を更に含む;外部シェルの長軸に垂直に配置された隔壁を有する;サブルーメン内に配置された薬物を半透過させる隔壁を有する;サブルーメンからの薬物放出が、最初に最も先端側のサブルーメンから、最後に最も基端側のサブルーメンから行われる;及び/又はサブルーメンからの薬物放出が、最初に最も基端側のサブルーメンから、最後に最も先端側のサブルーメンから行われる、いくつかの実施形態が提供される。

0096

いくつかのこうした実施形態において、全体的な溶出プロファイルに、薬物放出が減少又は省略される期間が含まれるように、隔壁は、任意選択的に、サブルーメン内の薬物に対する透過性が異なる。

0097

インプラント内における薬物溶出に加えてルーメン、経路又はシャントを含む本明細書中に開示される実施形態のいずれかは、任意選択的に、脈絡膜上腔、強角膜線維柱帯又はシュレム管を含む任意の既存の生理学的流出経路に流体を排出してもよく、任意選択的に、眼の前房、眼の後房、眼の前房及び後部の両方への薬物送達を標的としてもよく、並びに/又は、黄斑、網膜、視神経、毛様体及び/若しくは眼球内血管系を特に標的としてもよい。

0098

いくつかのこうした実施形態において、インプラントは、実質的に真直で剛性のある略円筒状シェル又は本体を含む。いくつかの実施形態において、インプラントは、植え込まれているとき、その基端部が前房に延び、その先端部が脈絡膜上腔に延びている。例えば、本体は、7mm以下、好ましくは約5mm以下、より好ましくは約4mm以下且つ約2mm以上の長さのものであってもよい。いくつかの実施形態において、本体は、インプラントの先端部に向かって狭くなるチップを有する。更なる実施形態において、本体は、約15〜約18mm、約18〜約21mm、約21〜約23mm、約23〜約25mm、約25mm〜約27mm、約27〜約30mm、及びそれらの重なった範囲を含む、約25mmの長さのものであってもよい、実質的に可撓性の略円筒状シェル又は本体を含む。

0099

いくつかの実施形態において、インプラントの基端部に又はその近傍に配置された少なくとも1つの開口部は、少なくとも1つの内部ルーメンに連通する。基端側開口部は、イ
プラントの基端部に配置することができるとともに、インプラントの長手方向の軸線に実質的に垂直とすることができる。いくつかの実施形態において、第1の活性薬物は内部ルーメン内に配置されている。植え込まれると、薬物は、基端側開口部を通じて対象者の眼の前房に溶出することができる。前房への薬物溶出の制御は、実施形態によっては、例えば、薬物に対する既知の透過性を有する膜を、基端側開口部上又は周囲に配置することによって実施される。いくつかの実施形態において、膜は、また、房水又は房水の水成分を透過させる(例えば、膜は、両方向の流れ、すなわち、房水又は房水の水成分をデバイスに入れること、及び薬物をデバイスから出すことを可能にする)。例として、いくつかの実施形態では、インプラントは、例えば、図32図57とともに示され且つ記載された薬物放出要素を含み得る。薬物放出要素は、薬物放出要素530、730若しくは930、又は本明細書中に開示される他の薬物放出要素と類似する又は同じ特徴を含み得る。

0100

シャントを含む実施形態では、内部ルーメンは、インプラントの先端部又はその近傍に配置された1つ以上の開口部において終端する。このような実施形態において、前房の房水は基端側開口部を通じてインプラントへと排出され、先端側開口部から脈絡膜上腔に出され、眼の前房の眼圧を低下させる。

0101

本明細書中に開示される実施形態のいずれかは、薬物を送達してもよく、並びに/又は、数日間、1〜2か月間、少なくとも6か月、少なくとも1年間、少なくとも2年間、少なくとも3年間、少なくとも4年間及び/若しくは少なくとも5年間治療的効果を提供してもよい。

0102

本明細書中に開示される実施形態のいずれかは、生理学的機能喪失又は障害なしに膨潤する能力が制限されることを特徴とする罹患した又は損傷した標的組織を標的とするように構成してもよい。

0103

いくつかの実施形態において、眼内に切開を作製することと、本明細書中に開示されるいくつかの実施形態による薬物送達インプラントの少なくとも一部を眼の脈絡膜上腔に挿入することと、眼から送達デバイスを抜去することとを含む、眼状態を治療する又は防止する方法が提供される。

0104

いくつかの実施形態では、インプラントは、インプラントから放出される薬物の実質的にすべてが眼球内標的に到達することを可能にするために、薬物が放出されるインプラントの領域が眼球内標的の十分に近傍に位置するように配置される。

0105

いくつかの実施形態において、本明細書中に開示される方法は、任意選択的に、眼の角膜又は角膜輪部の有利な位置(例えば、耳側、鼻側、上側、下側等)に切開を形成することと、送達デバイスを、眼の角膜を通じて植え込み部位へと前進させることとの1つ以上を含む。

0106

いくつかの実施形態において、眼の状態を治療するとともに、治療に伴う副作用、特に眼内の流体蓄積の増加及び/又は眼圧の増加に伴う副作用を制限する、本明細書中に開示されるいくつかの実施形態によるステントを含む眼内インプラントを送達するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、シャントを有する眼内インプラントは、房水を排出することができる開存した流出経路を設けることによって、眼内インプラントからの第1の薬物の溶出に関連して機能し、眼圧を低下させる。

0107

他の実施形態は、任意選択的に、植え込まれた薬物送達デバイスの近傍に周辺虹彩切開を配置し、任意選択的に、周辺虹彩切開をステントにより開存した状態に維持することを含む。

0108

ここで、本開示のこれら及び他の特徴、態様並びに利点について、実施形態の図面を参照しながら記載する。実施形態は、説明を意図するものであり、本開示を限定することを意図するものではない。当業者であれば、例示的な実施形態に示した特徴を、明示的に示していないが、本明細書に想定され、開示される手法で組み合わせることができることを容易に理解するであろう。

図面の簡単な説明

0109

眼の概略断面図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの種々の態様を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達インプラントの断面図を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達インプラントの先端側部分を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達インプラントの先端側部分を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による他の薬物送達インプラントを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による他の薬物送達インプラントを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による他の薬物送達インプラントを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による他の薬物送達インプラントを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による他の薬物送達インプラントを示す図である。
インプラント内に1つ以上の薬物含有ペレットを収容する、本明細書中に開示されるインプラントの種々の実施形態を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、シャントを組み込んだ別の薬物送達インプラントを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、シャントを組み込んだ更なる薬物送達インプラントを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、薬物送達インプラント上に配置された保持機能部の一実施形態の断面図を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達インプラントを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達インプラントを示す図である。
薬物送達インプラント及び保持用突起の例示的な実施形態を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達インプラントの一実施形態を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達インプラントの別の実施形態を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による種々の薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスの一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態で使用されるアンカー要素の一例を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による再充填可能な薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による再充填可能な薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による再充填可能な薬物送達デバイスを示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、長尺状の送達デバイスの特徴を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、送達デバイスの一実施形態を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、薬物送達デバイスの植え込み構成を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、薬物送達デバイスの植え込み構成を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、薬物送達デバイスの植え込み構成を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による、特定の薬物送達デバイスの先端部の更なる特徴を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスを植え込むための装置を示す図である。
本明細書中に開示される実施形態による薬物送達デバイスを植え込むための別の装置を示す図である。
インプラントを収容している送達デバイスを、前房を越えて前進させた眼の概略断面図を示す図である。インプラントの大きさは説明のために誇張されている。
本明細書中に開示されるいくつかの実施形態による更なる植え込み工程を示す図である。インプラントの大きさは説明のために誇張されている。
前房隅角の近傍に送達デバイスを前進させた眼の概略断面図を示す図である。インプラントの大きさは説明目的のため誇張されている。
前房から延びて脈絡膜上腔を通り黄斑に近接して終端する送達デバイスによりインプラントを植え込んでいる、眼の概略断面図を示す図である。
本明細書中に開示される薬物送達デバイスを植え込むための方法の一実施形態のステップの間における眼の断面図を示す図である。
本明細書中に開示される薬物送達デバイスを植え込むための方法の一実施形態のステップの間における眼の断面図を示す図である。
前房隅角に隣接する虹彩を標的として眼の全体にわたり送達デバイスを前進させた眼の概略断面図を示す図である。シャントの大きさは説明のために誇張されている。
送達デバイスの実施形態が前房隅角に隣接する虹彩を標的とする眼の概略断面図を示す図である。シャントの大きさは説明のために誇張されている。
インプラントが虹彩に固定されている眼の概略断面図を示す図である。
インプラントが前房隅角に植え込まれている眼の概略断面図を示す図である。
薬物送達眼内インプラントの例示的実施形態の先端側斜視図である。
図32のインプラントの基端側斜視図である。
図32のインプラントの側面図である。
図32のインプラントの外部シェルの断面斜視図である。
図32のインプラントの断面斜視図である。
図32のインプラントの先端側分解斜視図である。
図32のインプラントの基端側分解斜視図である。
図32のインプラントのシールの先端側分解斜視図である。
図39のシールの基端側分解斜視図である。
図32のインプラントの薬物放出要素の先端側分解斜視図である。
図41の薬物放出要素の基端側分解斜視図である。
図32のインプラントの断面図である。
図32のインプラントの部分断面図である。
薬物送達眼内インプラントとともに使用するためのシールの例示的実施形態の斜視図である。
薬物送達眼内インプラントとともに使用するための基端側シール部材の例示的実施形態の斜視図である。
薬物送達眼内インプラントの別の例示的実施形態の先端側斜視図である。
図47のインプラントの基端側斜視図である。
薬物送達眼内インプラントの別の例示的実施形態の先端側斜視図である。
図49のインプラントの基端側斜視図である。
図49のインプラントの断面図である。
眼内インプラントとともに使用するための挿入チューブの例示的実施形態の斜視図である。
眼内インプラントとともに使用するための挿入チューブの別の例示的実施形態の斜視図である。
薬物送達眼内インプラントを用意するための方法の例示的実施形態のフローチャートである。
眼内インプラントの例示的実施形態の斜視図を示す図である。
図55の眼内インプラントの例示的実施形態の側面図を示す図である。
図55の眼内インプラントの例示的実施形態の断面図を示す図である。

実施例

0110

薬物の局所眼内投与の達成には直接注入又は塗布が要求される場合があるが、また、薬物溶出インプラントの使用を含み得る。薬物溶出インプラントの一部は、標的部位が位置する眼内又は眼房内の作用の標的部位に近接して配置され得る(例えば、前房、後房又は両方同時に)。薬物溶出インプラントの使用により、例えば、黄斑、網膜、毛様体、視神経又は眼の特定領域の支配血管などの特定の眼組織を標的とする薬物の送達も可能になる。薬物溶出インプラントの使用により、病状に応じて、制御された量の薬物を所望の時間量で投与する機会も提供することができる。例えば、いくつかの病状では、ほんの数日間一定速度で薬物放出が要求される場合があり、他の病状では、最大で数か月の間一定速度で薬物放出が要求される場合があり、更に他の病状では、定期的又は経時的に変化する放出速度が要求される場合があり、更に別の病状では、放出がない期間(例えば、「休薬期間」)を必要とする場合がある。更に、インプラントは、薬物の送達が完了すると更なる機能を果たしてもよい。インプラントは眼腔(ocular cavity)内の流体流通路開存性を維持してもよく、それらは同じ又は異なる治療薬を将来投与するための貯
蔵部として機能しても、また、第1の位置から第2の位置までの流体流経路又は通路の開存性を維持するように機能してもよく、例えば、ステントとして機能してもよい。これとは逆に、薬物が急性的にのみ必要とされる場合、インプラントは、また、完全に生物分解性としてもよい。

0111

薬物の放出に浸透圧又はイオン勾配を好ましくは必要としない本明細書中に開示される実施形態によるインプラントは、眼の健康な組織への外傷を最小にすることにより眼の罹患率を低下するデバイスによって植え込まれ、及び/又は1つ以上の薬物を、標的化され且つ制御された放出手法で送達し、複数の眼の病状又は単一の病状及びその症状を治療するために使用してもよい。しかしながら、特定の実施形態において、インプラントからの(1つ又は複数の)薬物の放出を開始する、制御する(全体的に又は部分的に)、又は調節するために浸透圧又はイオン勾配が使用される。いくつかの実施形態では、浸透圧はインプラントの内部部分と眼内液との間で平衡し、明確な勾配は(浸透圧又はイオンのいずれにおいても)生じない。そのような実施形態において、圧力平衡のために可変量の溶質がデバイス内の薬物に添加される。

0112

本明細書で使用する場合、「薬物」とは、一般に、単体で、組み合わせて投与されてもよい1つ以上の薬物、及び/又は本明細書中に記載されるインプラント内に収容されてもよい1つ以上の薬剤的許容可能な賦形剤(例えば、結合剤崩壊剤充填剤希釈剤潤滑剤、薬物放出制御ポリマー又は他の薬剤等)、補助剤又は化合物と配合されてもよい1つ以上の薬物を意味する。用語「薬物」は、「治療薬」及び「医薬品」又は「薬物(pharmacological agent)」と区別なく使用してもよい広義な用語であり、いわゆる小分子薬物だけではなく、高分子薬物、及びタンパク質核酸、抗体等を含むが、これらに限定されない生物学的製剤を含み、このような薬物が天然であるか、合成であるか、遺伝子組換え型であるかどうかについては関係ない。薬物とは、薬物単体又は上述の賦形剤との組み合わせを意味してもよい。「薬物」は、また、活性薬物自体又はプロドラック又は活性薬物の塩を意味してもよい。

0113

本明細書で使用する場合、「患者」にはその通常の意味が与えられるとともに、哺乳動物全般も意味する。用語「哺乳動物」としては、更には、とりわけ、ヒト、イヌネコウサギ齧歯類ブタヒツジ及び霊長類が挙げられるが、これらに限定されない。加えて、本明細書全体にわたり、特定のパラメータ数値リストとともに、数値範囲が記載される。これらの場合において、そのような開示には、記載される数値のみならず、記載された数値の任意の2つの間の整数値及び分数値を含む数値範囲も含むことに留意されたい。

0114

いくつかの実施形態において、眼房に放出するための薬物を収容する少なくとも1つの内部ルーメンを画定するような形状の外部シェルを含む生体適合性薬物送達眼内インプラントが提供される。いくつかの実施形態では、外部シェルは高分子であり、特定の実施形態において、薬物が内部ルーメンから標的組織へとより容易に通過する、厚みが低減された領域を除いて略均一な厚みである。換言すると、薬物放出領域は低減された厚みによって形成してもよい。いくつかの他の実施形態において、インプラントのシェルは、(例えば、材料、オリフィス等のシェルの部分の異なる特性に基づく)1つ以上の薬物透過性増加領域を含み、これにより、画定領域を形成し、この画定領域から薬物が優先的に放出される。他の実施形態において、外部シェルの材料が実質的に薬物透過性である場合、外部シェル全体を薬物放出領域とすることができる。更に別の実施形態において、デバイスの内部ルーメン又は間隙内の薬物が配置される場所を取り囲む外部シェルの部分を薬物放出領域とみなしてもよい。例えば、デバイスの先端部に向かって又は先端側部分(例えば、デバイスの先端側半分又は先端側2/3)に薬物が装填される場合、デバイスの先端側部分が薬物放出領域となるが、これは薬物が、薬物の近傍にある外部シェルの部分を優先的
に通って溶出する傾向にあることが理由である。したがって、本明細書で使用する場合、用語「薬物放出領域」は、その通常の意味を与えられ、材料の特性及び/又は材料の厚みに基づく薬物透過性又は薬物透過性増加領域、(同じく以下に記載される)インプラントを通る1つ以上のオリフィス又は他の通路、薬物の近傍にあるデバイスの領域及び/又はインプラントからの薬物の放出を制御するために使用される1つ以上の付加された材料層と組み合わせたこれら特徴のいずれかを含む、この段落に開示される実施形態を含む。状況に応じて、これら用語及び語句は本開示全体にわたり区別なく又は明示的に使用される場合がある。

0115

いくつかの実施形態では、外部シェルは、インプラントの(1つ又は複数の)ルーメン内の薬物に眼内液を接触させ、薬物放出を生じさせるようにするための1つ以上のオリフィスを含む。いくつかの実施形態では、以下により詳細に記載されるように、透過性又は半透過性材料の1つ又は複数の層を、インプラント(全体的に又は部分的に)及びオリフィス(全体的に又は部分的に)を覆うために使用し、これにより、インプラントからの薬物放出の速度の制御を可能にする。加えて、いくつかの実施形態では、インプラントからの薬物放出の速度を調節するために、1つ以上のオリフィス、1つ以上のオリフィスを被覆する1つ又は複数の層、及び厚みが低減された領域を併用する。

0116

更に他の実施形態において、インプラント(例えば、異なる材料を含む外部シェルに接着されるか、そうでなければ接続される、結合される又は取り付けられる外部シェルの高分子部分)を作製するために材料を組み合わせたものを使用してもよい。

0117

更に他の実施形態において、送達されるべき薬物は外部シェル内に収容されない。いくつかの実施形態において、薬物は圧縮ペレット(又は他の形態)として作製され、圧縮ペレット(又は他の形態)はインプラントが留置される環境に暴露される。例えば、薬物の圧縮ペレットはインプラント本体に結合され、その後、眼房内に挿入される(例えば、図19Tを参照のこと)。いくつかの実施形態では、インプラント本体は流体流経路を含む。いくつかの実施形態では、インプラントは、任意選択的に、保持機能部を含む。いくつかの実施形態では、薬物は、薬物の初期放出のタイミングがコーティングの生分解速度によって制御されるように、生物分解性コーティングでカプセル化される、コーティングされる又はそうでなければ被覆される。いくつかの実施形態では、このようなインプラントは、行われる治療の種類及び所要時間に応じて様々な量の薬物の導入を可能にする(例えば、インプラントシェルの寸法の制約を受けない)ことから有利である。シャント特徴部を有するいくつかの実施形態では、シャント特徴部は薬物とともに機能し、疾患又は患者に影響を及ぼす状態の1つ以上の症状を治療する。例えば、いくつかの実施形態では、シャントは前房から流体を除去する一方で、薬物が眼内液の生成を低減する。他の実施形態において、本明細書中に記載されるように、シャントは、特定の薬物の投与による1つ以上の副作用を相殺する(例えば、シャントは、薬物の作用によって生成された眼内液を排出する)。

0118

いくつかの実施形態では、生体適合性薬物送達インプラントは、保持用突起(例えば、アンカー要素、グリッパ、爪又は眼球内組織にシート又はディスクを永久的に又は一時的に固定するための他の機構)に可撓的に任意選択的に対応付けられた(例えば、繋ぎ止められた)可撓性シート又はディスクを含む。そのような特定の実施形態において、治療薬はシート若しくはディスクに配合され、及び/又は、シート若しくはディスク上にコーティングされる。いくつかの実施形態では、可撓性シート又はディスクインプラントは、丸められて又は折りたたまれて、送達器具、例えば、小径中空針のルーメン内に配置され得るような寸法にされる。

0119

眼内の所望の部位における植え込み後、薬物が、インプラントの種々の態様の設計に基
づき、標的化され且つ制御された状態で好ましくは長期間インプラントから放出される。本明細書中に開示されるインプラント及び関連の方法は、眼の後房、眼の前房、又は黄斑、毛様体若しくは他の眼内標的組織などの眼内の特定の組織への薬物投与を必要とする病状の治療に使用されてもよい。

0120

図1は、角膜輪部21において角膜12に接合する強膜11、虹彩13、及び虹彩13と角膜12との間の前房20を含む眼の解剖学的構造を示す。眼は、また、虹彩13の後ろに位置する水晶体26、毛様体16、及びシュレム管22を含む。眼は、また、流体の一部を前房から排除するように機能するぶどう膜強膜路、及び脈絡膜28と強膜11との間に位置する脈絡膜上腔を含む。眼は、また、黄斑32を含む眼の後領域30を含む。

0121

概要
薬物送達デバイス単体として機能するいくつかの実施形態では、インプラントは、眼の前領域に1つ以上の薬物を制御された状態で送達するように構成され、その一方で、他の実施形態において、インプラントは、眼の後領域に1つ以上の薬物を制御された状態で送達するように構成される。更に他の実施形態において、インプラントは、眼の前領域及び後領域の両方に制御された状態で薬物を送達するように構成される。更に他の実施形態において、インプラントは、特定の眼球内組織、例えば、黄斑又は毛様体に薬物が標的化された状態で放出されるような構成である。特定の実施形態において、インプラントは、毛様体突起及び/又は後房に薬物を送達する。特定の他の実施形態において、インプラントは、毛様体筋及び/又は腱(又は線維帯)の1つ以上に薬物を送達する。いくつかの実施形態では、インプラントは、シュレム管、強角膜線維柱帯、上強膜静脈、水晶体皮質、水晶体上皮、水晶体被膜、強膜、強膜棘突起、脈絡膜、脈絡膜上腔、網膜動脈及び静脈、視神経乳頭網膜中心静脈、視神経、黄斑、中心窩並びに/又は網膜の1つ以上に薬物を送達する。更に他の実施形態において、インプラントからの薬物の送達は、眼房全体を対象とする。本明細書中に記載される実施形態のそれぞれはこれら領域の1つ以上を標的としてもよく、また、任意選択的に、シャント特徴部(以下に記載される)と組み合わせてもよいことは理解されよう。

0122

いくつかの実施形態において、インプラントは外部シェルを含む。いくつかの実施形態では、外部シェルは管状及び/又は長尺状であり、その一方で、他の実施形態において、他の形状(例えば、丸形楕円形円筒形等)が使用される。特定の実施形態において、外部シェルは生物分解性ではないが、他の実施形態では、シェルは、任意選択的に、生物分解性である。いくつかの実施形態において、シェルは、少なくとも第1の内部ルーメンを有するように形成される。特定の実施形態において、第1の内部ルーメンはデバイスの先端部に又はその近辺に配置される。他の実施形態において、ルーメンは外部シェルの長さ全体に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ルーメンは更に分割される。特定の実施形態において、第1の内部ルーメンはデバイスの基端部に又はその近辺に配置される。シャントとして付加的に機能する実施形態において、シェルは、シャントとして機能するデバイスの部分内に1つ以上の更なるルーメンを有してもよい。

0123

いくつかの実施形態において、(1つ又は複数の)薬物はインプラントシェルの(1つ又は複数の)内部ルーメン内に配置される。いくつかの実施形態において、薬物はルーメンのより先端側の部分内に優先的に配置される。いくつかの実施形態では、(1つ又は複数の)インプラントルーメンの最も先端側の15mmが、放出される(1つ又は複数の)薬物を収容する。いくつかの実施形態では、内部ルーメンの1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm及び9mmを含む最も先端側の10mmが、放出される薬物を収容する。いくつかの実施形態において、薬物は、ルーメンのより基端側の部分内に優先的に配置されている。

0124

いくつかの実施形態では、薬物はシェルを通じて拡散し、眼球内環境に入る。いくつかの実施形態において、外部シェル材料は内部ルーメン内に配置された(1つ又は複数の)薬物に対して透過性又は半透過性であるため、薬物の全溶出の少なくとも一部はシェル自体を通じて起こり、それに加え、透過性が増加した任意の領域、厚みが低減された任意の領域、オリフィス等を通じて起こる。いくつかの実施形態では、薬物の溶出の約1%〜約50%はシェル自体を通じて起こる。いくつかの実施形態では、薬物の溶出の約10%〜約40%又は約20%〜約30%はシェル自体を通じて起こる。いくつかの実施形態では、薬物の溶出の約5%〜約15%、約10%〜約25%、約15%〜約30%、約20%〜約35%、約25%〜約40%、約30%〜約45%、又は約35%〜約50%はシェル自体を通じて起こる。特定の実施形態において、(1つ又は複数の)薬物の全溶出の2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%及び14%を含む約1%〜15%はシェルを通じて起こる。用語「透過性」及び関連用語(例えば「不透過性」又は「半透過性」)は、本明細書中では、1つ以上の薬物又は治療薬及び/又は眼内液をある程度透過可能な(又は透過可能でない)材料を意味するものとして使用される。用語「不透過性」は材料における薬物の溶出又は透過がないことを必ずしも意味せず、その代わりとして、そのような溶出又は他の透過がごくわずかであるか、非常に微量であり、例えば、約2%未満及び約1%未満を含む、総量の約3%未満である。

0125

いくつかの実施形態では、インプラントシェルは1つ以上の薬物透過性増加領域を有し、そこを通じて、標的眼組織に制御された状態で薬物が放出される。

0126

いくつかの実施形態では、1つ又は複数の薬物はインプラントの1つ又は複数の内部ルーメン内に配置される。インプラントシェルは、1つ又は複数の薬剤に眼内液を接触させて、薬物放出を生じさせるようにするための1つ以上のオリフィスを含む。いくつかの実施形態では、インプラントは、シェルの外部表面に高分子コーティングを含む。他の実施形態において、インプラントは、シェルの内部表面に高分子コーティングを含む。更に他の実施形態において、高分子コーティングは内部表面及び外部表面の両方にある。更に他の実施形態において、高分子コーティングは生物分解性である。いくつかの実施形態は、高分子コーティングの代わりに又は高分子コーティングに加えて、非高分子コーティング(例えばへパリン)を含む。加えて、いくつかの実施形態では、インプラントからの薬物放出の速度を調節するために、1つ以上のオリフィス、1つ以上のオリフィスを被覆する1つ又は複数の層、及び厚みが低減された領域が併用される。

0127

いくつかの実施形態では、薬物を収容する内部ルーメンは、眼の前部への薬物の溶出を防止する内部ルーメン内の基端側バリアによってインプラントの基端側部分から分離される。いくつかの実施形態では、薬物を収容する内部ルーメンは、眼の前部への薬物の溶出を防止するが、眼の前部の眼内液が薬物を収容する内部ルーメンに到達することを可能にする内部ルーメン内の一方向弁によってインプラントの基端側部分から分離される。

0128

いくつかの実施形態では、インプラントは、同じ又は更なる治療薬物、複数の薬物、又は1つ若しくは複数のアジュバント化合物をインプラントに再充填する/補充するように構成された基端側部分を更に含む。

0129

シャントを含むいくつかの実施形態では、シャント部は、植え込み部位における植え込み後、眼房から生理流出空間(physiologic outflow space)へと流体を排出し、眼圧を低下させる。いくつかの実施形態では、インプラントは、インプラントの基端部又は先端部のいずれかが薬物送達の標的組織近傍の植え込み部位にあるとき、インプラントの流出口が離れた領域及び/又は生理学的流出経路に眼内液を排出するような寸法にされる。

0130

例えば、いくつかの実施形態では、インプラントは、植え込み後、インプラントの先端部が黄斑に十分に接近して配置され、インプラントによって送達される薬物が黄斑に到達するような寸法にされる。シャント特徴部を組み込んだいくつかの実施形態では、インプラントは、インプラントの先端部が黄斑の十分に近傍に配置されると、インプラントの基端部が眼の前房内に延出するような寸法にされる。それらの実施形態において、以下に更に詳細に記載されるインプラントの流出口は、房水がぶどう膜強膜路又は他の生理学的流出経路へと排出されるように配置される。

0131

更に他の実施形態において、薬物送達とシャントを組み合わせたインプラントは、第1の生理的部位から第2の部位(生理的であっても患者の外部であってもよい)への薬物送達及び流体の輸送を余儀なくする任意の生理学的位置に配置してもよい。いくつかの実施形態では、シャント特徴部は薬物送達機能とともに機能し、送達された薬剤の治療的効果を増強する。他の実施形態において、流体蓄積又は腫脹などの、送達された薬剤の治療的効果に不要な副作用が伴う場合がある。いくつかの実施形態では、シャント特徴部機能は、送達された薬剤の副作用を改善する。本明細書中に開示されるインプラントの寸法及び特徴は、生理学的流出経路との連通を可能にする一方で、眼の種々の領域への標的化された及び/又は制御された送達を達成するように調整してもよいことは理解されよう。

0132

例えば、いくつかの実施形態では、インプラントは、植え込み後、インプラントの先端部が脈絡膜上腔に配置され、インプラントの基端部が眼の前房に配置されるような寸法にされている。いくつかの実施形態において、インプラントから溶出する薬物は、インプラントの基端部から前房へと溶出する。いくつかの実施形態では、シャント特徴部を組み込むことで、インプラント内の1つ以上の流出ポートは、房水がぶどう膜強膜路へと排出されるように配置される。いくつかの実施形態において、房水は前房から脈絡膜上腔に排出される。

0133

以下に更に詳細に記載される送達器具は、眼の所望の位置への薬物送達インプラントの送達及び/又は植え込みを容易にするために使用されてもよい。送達器具を使用し、連続的な植え込み力を印加することによって、送達器具の先端側部分を用いてインプラントを所定の位置に打ち込むことによって、又はこれら方法の組み合わせによって、インプラントを、虹彩の下部、黄斑近傍の脈絡膜上腔、前房から脈絡膜上腔までに及ぶ位置、又は他の眼球内領域などの所望の位置に配置してもよい。送達器具の設計は、例えば、切開に対するインプラントの植え込み角度及び位置を考慮に入れてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、送達器具は固定された幾何学的形状を有してもよく、形状記憶であっても、作動させてもよい。いくつかの実施形態では、送達器具は、例えば、色素及び/又は粘弾性流体の注入、切離又はガイドワイヤとしての使用などの付属的又は補助的な機能を有してもよい。本明細書で使用する場合、用語「切開」は、その通常の意味を与えられ、また、切目、開口部、細隙切痕、穿刺部等を意味してもよい。

0134

特定の実施形態において、薬物送達インプラントは、生体内分解性ポリマー又は生体内分解性ポリマーと少なくとも1つの更なる薬剤を配合してもしなくてもよい1つ以上の薬物を含んでもよい。更に他の実施形態において、薬物送達インプラントは、複数の薬物を経時的に送達するために使用される。加えて、特定の実施形態は、調整された薬物溶出プロファイルを生じさせるために、異なる外部シェル材料及び/又は様々な透過性を有する材料を用いて構成される。特定の実施形態は、調整された薬物溶出プロファイルを生じさせるために、インプラントシェルにおける異なる数、寸法及び/又は位置のオリフィスを用いて構成される。特定の実施形態は、調整された薬物溶出プロファイルを生じさせるために、異なるポリマーコーティング及びインプラント上の異なるコーティング位置を用いて構成される。いくつかの実施形態は薬物を一定速度で溶出し、他の実施形態は、ゼロ次放出プロファイルを生じさせる。更に別の実施形態は、可変溶出プロファイルを生じさせ
る。更に別の実施形態は、所定の期間溶出を完全に又は略完全に停止し(例えば、「休薬期間」)、後に、同じ若しくは異なる溶出速度又は溶出濃度で溶出を再開するように設計されている。いくつかのそのような実施形態は、休薬期間の前及び後に同じ治療薬を溶出する一方で、他の実施形態は休薬期間の前及び後に異なる治療薬を溶出する。

0135

<薬物送達インプラント>
本開示は、植え込み部位における植え込み後、眼内の所望の標的部位への1つ以上の薬物の制御された放出を行い、制御された放出が長期間である眼薬物送達インプラントに関する。インプラントの種々の実施形態は図2〜図20に示され、本明細書中で言及される。

0136

図2は、本明細書の記載によるインプラントの一実施形態の断面概略図を示す。インプラントは、1種以上の生体適合性材料で作製された外部シェル54を含む。インプラントの外部シェルは、押出、延伸、射出成形焼結微細加工レーザー加工及び/若しくは放電加工、又はこれらの任意の組み合わせによって製造される。当技術分野で知られる他の適切な製造及び組立方法もまた使用してもよい。いくつかの実施形態において、外部シェルは管状形状であり、少なくとも1つの内部ルーメン58を含む。いくつかの実施形態では、内部ルーメンは外部シェル及び隔壁64によって画定される。いくつかの実施形態では、隔壁は不透過性であるが、他の実施形態では、隔壁は透過性又は半透過性である。いくつかの実施形態では、隔壁により、新たな用量の薬物によるインプラントの再充填が可能になる。いくつかの他の実施形態において、他のシェル形状が用いられるが、少なくとも1つの内部ルーメンはなお作製される。いくつかの実施形態において、インプラントの外部シェル54は、インプラントが先端側部分50及び基端側部分52を有するように製造される。いくつかの実施形態において、外部シェル54の厚みは実質的に均一である。他の実施形態において、この厚みはシェルの特定領域において変化する。眼内の所望の植え込み部位に応じて、外部シェル54のより厚い領域はインプラントの構造保全性を維持するのに必要な位置に配置される。

0137

いくつかの実施形態では、インプラントは可撓性材料で作製される。他の実施形態において、インプラントの一部は可撓性材料で作製される一方で、インプラントの別の部分は剛性材料で作製される。いくつかの実施形態では、インプラントは1つ以上の屈曲部(例えば、ヒンジ)を含む。いくつかの実施形態では、薬物送達インプラントは予め曲げられるが、送達デバイスの直線状のルーメン内に収容されるほど十分に可撓性がある。

0138

他の実施形態において、インプラントの少なくとも一部(例えば、内部突起又はアンカー)は形状記憶可能な材料で作製される。形状記憶可能な材料は、圧縮されてもよく、放出時に軸方向若しくは径方向に又は軸方向及び径方向の双方に展開し、特定の形状を取ってもよい。いくつかの実施形態では、インプラントの少なくとも一部は予め形成された形状を有する。他の実施形態において、インプラントの少なくとも一部は超弾性材料で作製される。いくつかの実施形態では、インプラントの少なくとも一部はニチノールで構成される。他の実施形態において、インプラントの少なくとも一部は変形可能な材料で作製される。

0139

いくつかの実施形態において、インプラントの外部シェルの表面の大部分は眼内液に対して実質的に不透過性である。いくつかの実施形態において、インプラントの外部シェルの表面の大部分も、また、インプラントの内部ルーメン内に収容された薬物62(以下で記載される)に対して実質的に不透過性である。他の実施形態において、外部シェルは薬物及び/又は眼内液に対して半透過性であり、インプラントの特定領域は、コーティング若しくは層、又は外部シェル内若しくは上に配置された不透過性(又はより透過性でない)材料によって、透過性をより低く又は透過性をより高くされる。

0140

いくつかの実施形態において、外部シェルは、また、1つ以上の薬物放出領域56を有する。いくつかの実施形態では、薬物放出領域は、外部シェルの隣接する及び周囲の厚みと比較して低減された厚みのものである。いくつかの実施形態では、低減された厚みの領域は、切除、延伸、エッチング、研削、成形及び外部シェルから材料を除去する他の類似の技術の1つ以上によって形成される。他の実施形態において、薬物放出領域は周囲の外部シェルと比較して異なる厚み(例えば、いくつかの実施形態はより薄く、他の実施形態はより厚い)のものであるが、薬物62及び眼内液の1つ以上に対し増加した透過性を備えて製造される。更に他の実施形態において、外部シェルは厚みが均一又は略均一であっても、眼内液及びルーメン内の薬物に対する透過性が異なる材料で構成される。したがって、これら実施形態は、インプラントからの画定された薬物放出領域を有する。

0141

薬物放出領域は、眼の特定の標的組織への薬物の十分な送達を実施するのに必要な任意の形状のものであってもよい。例えば、図2では、領域56は画定されたより薄い材料の領域として示される。図3Aは、他の実施形態で使用される薬物放出領域、すなわち、低減された厚みの螺旋形状56を示す。いくつかの実施形態では、螺旋部はインプラントの実質的に先端部に配置される一方で、他の実施形態において、螺旋部は内部ルーメンの長さに及んでもよい。更に他の実施形態において、螺旋薬物放出領域は、インプラントの基端側部分に配置される。いくつかの実施形態では、螺旋部はインプラントシェルの内側にある(すなわち、シェルに旋条がつけられる。図3Aを参照のこと)。他の実施形態において、螺旋部はシェルの外側にある(図3Bを参照のこと)。他の実施形態において、薬物放出領域はインプラントシェル周囲の周方向帯としての形を取る。

0142

図4は、薬物放出領域がインプラントの最先端側部分に配置されている別の実施形態を示す。特定のそのような実施形態は眼のより後領域を治療する場合に使用される。これに代えて、又は、図4の実施形態とともに、インプラントの基端側部分は、また、最基端側部分に又はその近傍に薬物放出領域を有してもよい。他の実施形態において、薬物放出領域は、インプラントの先端側部分及び/又は基端側部分に沿って均等に又は実質的に均等に分配される。いくつかの実施形態では、薬物放出領域は、インプラントの先端部に又はその近傍に配置され、別の実施形態において、インプラントの基端部に又はその近傍に(又はまた更なる実施形態において、基端部及び先端部の両方に又はその近傍に)配置される。ある実施形態において、インプラントは、植え込み後に治療される標的組織に応じて、(薬物放出領域に基づき(厚み/透過性、オリフィス、層等に基づき))インプラントからの薬物溶出の異なるパターンを形成するように戦略的に配置される。いくつかの実施形態では、薬物放出領域は、薬物をインプラントの先端部から優先的に溶出するように構成されている。いくつかのこうした実施形態において、薬物放出領域は、植え込み工程の完了後、眼のより後領域の標的組織に又はその近傍に戦略的に配置される。いくつかの実施形態では、薬物放出領域は、薬物をインプラントの基端部から優先的に溶出するように構成されている。いくつかのこうした実施形態において、薬物放出領域は、植え込み工程の完了後、眼の前房の標的組織に又はその近傍に戦略的に配置される。以下により詳細に記載されるように、いくつかの実施形態において、薬物放出領域は、インプラントの内部ルーメンと、インプラントが植え込まれる環境との間の連通を可能にする1つ(又は複数)のオリフィスを含む。また、本明細書中の開示から、ある実施形態において、薬物放出領域の組み合わせ(上記のような)を1つ以上のオリフィス及び/又はコーティング(以下に記載)と組み合わせて薬物放出プロファイルを調節してもよいことは理解されよう。同様に、本明細書中により詳細に記載されるように、上述の及び図2図4に示される実施形態は、対象者の涙点に植え込まれるように構成され得る。

0143

いくつかの実施形態では、インプラントは、インプラントの先端部に配置された先端側部分を含む。いくつかの実施形態では、先端側部分は、眼の強膜棘突起近傍の眼組織を突
刺すために十分に鋭利である。先端側部分は、眼の強膜組織を実質的に貫通しないように十分に鈍くされ得る。いくつかの実施形態では、切開、穴又は開口を予め形成することなく組織を通過するために、インプラントは略鋭利な前方端部を有し、自己穿孔する、すなわち、自己貫通する。鋭利な前方端部は、例えば、円錐形又はテーパ状とされ得る。いくつかの実施形態では、鋭利な端部のテーパ角度は、例えば、約30°±15°である。いくつかの実施形態では、先端部のチップの半径は、約70ミクロン〜約200ミクロンである。本明細書中に更に記載されるシャントを含む実施形態において、シャントの先端部に出口開口部が形成され、先端側部分は、断面サイズが基端側方向に好ましくは略一定のテーパ若しくは半径において又は放物線状に徐々に増加する。

0144

いくつかの実施形態では、インプラントの本体は、少なくとも1つの表面不規則部を含む。表面不規則部には、例えば、隆起部、溝、レリーフ、穴、又は環状溝を含み得る。表面不連続部又は不規則部は、また、インプラントの外部表面から延出してインプラントがその植え込み位置から移動するのを阻止することができる逆棘又は他の突起を含む。いくつかの実施形態では、突起は、インプラントの移動に耐えるために外部リビング(external ribbing)を含む。いくつかの実施形態では、表面不規則部は、強膜の内壁の組織及び/又は毛様体付着組織の組織と相互作用する。いくつかの実施形態では、インプラントは、組織と不規則表面との間の機械的な相互係止によって及び/又は摩擦嵌合によって固定される。いくつかの実施形態において、本明細書中により詳細に記載されるように、表面不規則部は、実施形態によっては、薬物溶出の効率を低下させる可能性のある、宿主組織のインプラント内又はインプラント上への成長(例えば、線維性成長)を防止するように機能する。

0145

いくつかの実施形態では、インプラントは、可撓性径方向(すなわち、外側に向かって延出する)伸長部などの固定機能部を組み込む。伸長部は、インプラントに取り付けられる別個部品であっても、インプラントと一体形成しても、インプラント壁に切れ目を入れ、伸長部を径方向外側に熱的に形成する又は機械的に変形することによって形成してもよい。伸長部が別個の部品である場合、それらはニチノール又はポリイミドなどの可撓性材料を含んでもよい。伸長部は、インプラントがその所期の位置から押し出されることを防ぐために、インプラントの基端部若しくは先端部、又はその両方に配置してもよい。いくつかの実施形態において、伸長部は、インプラントに沿って長手方向に離間して配置される。伸長部間の間隔は、規則的であっても不規則であってもよい。固定機能部の可撓性により、角膜切開からの、及びまた毛様体筋付着組織からの進入が容易になる。

0146

いくつかの実施形態では、インプラントは、一端又は両端にキャップ又はチップを有する。先端部キャップは組織突刺端部を含み得る。いくつかの実施形態では、キャップは円錐形状のチップを有する。他の実施形態において、キャップは、テーパ角度を有するチップを有し得る。チップは、眼の強膜棘突起近傍の眼組織を突き刺すために十分に鋭くされ得る。チップは、また、眼の強膜組織を実質的に貫通しないように十分に鈍くされ得る。いくつかの実施形態では、円錐形状のチップは、所望の位置へのシャントの送達を容易にする。シャントを含む実施形態において、先端部キャップは、流体が流れることを可能にするための1つ以上の出口開口部を有する。1つ以上の出口開口部のそれぞれは、1つ以上のルーメンの少なくとも1つと連通し得る。

0147

いくつかの実施形態では、インプラントは基端部キャップを有する。例えば、薬物放出領域を備えたOリングキャップ(本明細書中に及び図18K及び図18Mを参照してより詳細に記載されるような)をインプラントの基端部上に配置し、眼の前房への薬物溶出を可能にすることができる。他の実施形態において、薬物放出領域を含むクリンプキャップ(本明細書中に及び図18L及び図18Nを参照してより詳細に記載されるような)がインプラントの基端部上に配置される。キャップをインプラントの本体上に確実に配置し、
インプラントの本体に対して密閉できるように、クリンプキャップの領域は圧縮可能であり得る。いくつかの実施形態では、キャップ材料の厚さ及び/又は透過性に基づき、キャップは、薬物放出領域の代わりに又は薬物放出領域に加えて、1つ以上のオリフィス又は層を含む。いくつかの実施形態では、コーティングがキャップ内に配置され、キャップ内のオリフィスを覆う。コーティングは、半透過性ポリマーの膜又は層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コーティングは、所定の厚さ、したがって種々の薬物及び眼内液に対する所定及び既知の透過性を有する。いくつかの実施形態では、コーティングは、キャップの外面上、オリフィス内、又はこれらの組み合わせを含む他の位置に配置される。いくつかの実施形態において、上述の実施形態は、本明細書中により詳細に記載されるように、対象者の涙点へのインプラントの植え込みに適応させたものである。

0148

いくつかの実施形態では、インプラントは、植え込み時、インプラントが23ゲージ針内に収まることを可能にする外径を有する。インプラントは、また、より大きい針による挿入用に設計された直径を有し得る。例えば、インプラントは、また、18ゲージ、19ゲージ又は20ゲージ針によって送達され得る。他の実施形態において、23ゲージ以下などのより小さいゲージのアプリケータが使用される。いくつかの実施形態では、インプラントはその長さのほとんどを通じて実質的に一定の断面形状を有する。或いは、インプラントはその長手方向に、減少又は拡張した断面サイズ(例えば、直径)の部分を有し得る。いくつかの実施形態では、インプラントの先端部は、テーパ状部分、すなわち、ルーメンの軸線に対し、軸線の長さに沿って連続的に減少する径方向寸法を有する部分を有する。テーパ状部分は、いくつかの実施形態では、先端部において、より小さい径方向寸法を有して終端することが好ましい。植え込み時、テーパ状部分は、組織内に形成された切開又は穿刺部の大きさを、形成、拡張及び/又は増加するように機能し得る。テーパ状部分は、約30ゲージ〜約23ゲージ、好ましくは約25ゲージの直径を有してもよい。

0149

いくつかの実施形態において、ルーメンはインプラントの基端側部分及び先端側部分の双方に存在する(図5の、それぞれ58a及び58を参照のこと)。そのような実施形態において、インプラントの基端側部分52及び先端側部分50の双方が1つ以上の薬物放出領域を有する。いくつかのそのような実施形態において、インプラントの基端側部分及び先端側部分はルーメン内に2つの異なる薬物62a(基端側)及び62(先端側)を収容する。図5を参照のこと。他の実施形態において、インプラントの基端側部分及び先端側部分は、同じ薬物又は異なる濃度の同じ薬物を収容しても、別の賦形剤と組み合わせてもよい。薬物放出領域の配置は、インプラントの基端側部分、先端側部分又は両部分内であっても、特定の眼球内組織を特に標的化するのに有用であることは理解されよう。例えば、インプラントの最先端側部分における薬物放出領域の配置は、いくつかの実施形態では、黄斑などの特定の眼球内領域を特に標的とする薬物放出において有用である。他の実施形態において、薬物放出領域は、特に、毛様体、網膜、眼の血管系、又は上記の若しくは当技術分野で周知の眼内標的のいずれかなどの他の標的組織への薬物放出のために配置される。いくつかの実施形態では、薬物放出領域の特定の配置による組織の特定の標的化により、治療的効果の達成に必要な薬物の量を低減する。いくつかの実施形態では、薬物放出領域の特定の配置による組織の特定の標的化により、溶出薬物の非特異的副作用を低減する。いくつかの実施形態では、薬物放出領域の特定の配置による組織の特定の標的化により、インプラントからの薬物送達の全体的な潜在所要時間を増加する。

0150

インプラントの外部シェル上のそれらの形状及び位置にかかわらず、薬物放出領域は画定された既知のエリアのものである。画定されたエリアは、インプラントからの薬物溶出の速度の計算を補助する(以下に記載される)。薬物放出領域は、いくつかの実施形態において、特定の画定されたエリアにおいて外部シェルの厚みを低減することによって及び/又は外部シェルの特定領域の透過性を制御することによって形成される。図6A〜図6Iは、薬物放出領域の特定の実施形態を示す。図6A及び図6Bは、外部シェル材料のよ
り厚い部分54とより薄い部分54aとの重なった領域により、結果として、実際的により薄い材料領域である、薬物放出領域56が形成されることを示す。図6C及び図6Dは、外部シェル材料のより厚い部分54のより薄い部分54aとの接合を示す。得られたより薄い材料領域は薬物放出領域56である。より厚い領域とより薄い領域との接合は、例えば、突き合わせ溶接、生体適合性接着剤による接着又は他の手法での付着、様々な厚みを有する単一ユニットとしてのシェルの鋳造加熱溶接熱融合加圧による融合、又は熱と圧力の併用による領域の融合によって実施してもよいことは理解されよう。当技術分野で周知の他の適切な接合方法も使用してもよい。

0151

図6Eは、より薄いシェル材料と少なくとも部分的に重なっている外部シェル材料のより厚いスリーブを示す。より薄い、重なっていないエリア56は薬物放出領域である。材料の重なりの程度は、重なっていないシェルの領域が所望の溶出プロファイルの所望のエリアのものとなるように制御可能であることは理解されよう。

0152

図6Fは、切除、延伸、エッチング、研削、成形及び外部シェルから材料を除去する他の類似の技術の1つ以上によって形成された薄いエリア56を備える外部シェル材料を示す。

0153

図6Gは、第1の厚みを有するチューブ54が第2の厚みを有する第2のチューブ54a内に収容される「チューブ内チューブ」設計を示す。第1のチューブは、重ねられたより薄いシェル54aが切れ目又は隙間を覆い、それによって、薬物放出領域を形成するように、シェル内に1つ以上の切れ目又は隙間を有する。図6Gに示される実施形態及び特定の他の実施形態において、第1の厚みを有するシェル54内の切れ目又は隙間は外部環境と直接連通しない。

0154

図6Hは、薬物放出領域が外部シェル54、及び不透過性マトリックス内に分散させた連通用粒子状物質(communicating particulate matter)57を有する実質的に不透過性のマトリックス材料55の両方によって境界を定められる実施形態を示す。いくつかの実施形態において、インプラント製造時、連通用粒子状物質に不透過性マトリックス材料が配合される。インプラントは、その後、溶媒と接触させてもよく、溶媒は、その後、連通用粒子状物質内において運ばれ、インプラントのルーメン内に収容された薬物に到達する。好ましい溶媒としては、水、生理食塩水若しくは眼内液、又は不透過性マトリックスの構造若しくは透過性特性に影響を及ぼさない生体適合性溶媒が挙げられる。

0155

ルーメン内の薬物が溶媒中に溶解するにつれて、薬物は、連通用粒子状物質内を、インプラントのルーメンから眼内標的組織へと移動する。いくつかの実施形態では、植え込み中又は直後の薬物の即時放出に備えられるように、インプラントは眼への植え込み前に溶媒にさらされる。他の実施形態において、インプラントを眼内液のみに暴露させ、眼内液がインプラントのルーメンへと連通用粒子状物質内を移動する間、短時間インプラントから薬物が放出されないようにする。

0156

いくつかのそのような実施形態において、連通用粒子状物質は、ヒドロゲル粒子、例えば、ポリアクリルアミド架橋ポリマー、ポリ2−ヒドロキシエチルメタクリレートHEMA)、ポリエチレンオキシド、ポリAMPS及びポリビニルピロリドン、又は天然由来のヒドロゲル、例えば、アガロースメチルセルロースヒアルロン酸を含む。当技術分野で周知の他のヒドロゲルを使用してもよい。いくつかの実施形態では、不透過性材料はシリコーンである。他の実施形態において、不透過性材料は、テフロン登録商標)、可撓性グラファイトシリコーンゴムガラス繊維強化シリコーンゴム、neoprene(登録商標)、ガラス繊維、布入りゴム、ビニル、ニトリルブチル天然ゴムラバー
(natural gum rubber)、ウレタン、炭素繊維フルオロエラストマー、及び又は当技術分野で周知の他のそのような不透過性材料又は実質的に不透過性材料であってもよい。この実施形態及び本明細書中に開示される他の実施形態において、「実質的に不透過性」又は「不透過性」等の用語は目的薬物に関する材料の相対的不透過性に関するものと解釈すべきである。これは、特定の薬物への材料の透過性が、材料の特性(例えば、結晶化度親水性疎水性含水量、気孔率)及びまた薬物の特性に依存するからである。

0157

図6Iは、薬物放出領域が、外部シェル54と、不透過性マトリックス内に分散させた連通用粒子状物質57を有するシリコーンなどの不透過性マトリックス材料55との両方によって境界を定められる別の実施形態を示す。他の実施形態において、不透過性材料は、テフロン(登録商標)、可撓性グラファイト、ポリジメチルシロキサン及び他のシリコーンエラストマー、neoprene(登録商標)、ガラス繊維、布入りゴム、ビニル、ニトリル、ブチル、天然ゴムラバー、ウレタン、炭素繊維、フルオロエラストマー及び又は当技術分野で周知の他のそのような不透過性材料又は実質的に不透過性材料であってもよい。いくつかの実施形態において、インプラント製造時、連通用粒子状物質に不透過性マトリックス材料が配合される。生じるマトリックスは、連通用粒子状物質の溶解を引き起こす溶媒中に配置されるまで不透過性である。いくつかの実施形態において、連通用粒子は塩結晶(例えば、炭酸水素ナトリウム結晶又は塩化ナトリウム結晶)である。他の実施形態において、他の可溶性材料及び生体適合性材料を連通用粒子状物質として使用してもよい。好ましい連通用粒子状物質は、水、生理食塩水、眼内液などの溶媒、又は不透過性マトリックスの構造若しくは透過性特性に影響を及ぼさない別の生体適合性溶媒に可溶性である。特定の実施形態では、連通用粒子状物質を配合した不透過性マトリックス材料がインプラントの外部シェルを形成するのに十分な構造保全性を有する(すなわち追加のシェル材料は必要ない)ことは理解されよう。

0158

特定の実施形態において、連通用粒子は植え込み前に溶媒により抽出される。したがって、連通用粒子の抽出により不透過性材料内に連通通路が作製される。不透過性材料内の孔(又は他の経路)により、粒子に眼内液を送ることが可能になり、これにより流体がインプラントのルーメン内に伝えられる。同様に、粒子により薬物がインプラントのルーメンから出て、標的眼組織へと伝えられる。

0159

従来の孔又はオリフィス(以下に更に詳細に記載される)とは対照的に、図6H及び図6Iに示されるような実施形態は、粒子の溶解後、連通用粒子又は不透過性マトリックス中に生じた空孔を通じてインプラントのルーメンから眼組織に薬物を伝える。これら実施形態は、したがって、インプラントのルーメンから眼への間接経路(すなわち、経路のう回路又は蛇行路)を形成する。したがって、粒子状材料の意図的な設計、その流体伝達速度又は溶媒中における溶解速度により、薬物放出の速度及び動力学の更なる制御が可能になる。いくつかの実施形態において、本明細書中により詳細に記載されるように、薬物放出領域は、対象者の涙点に植え込まれるように構成されたインプラント上で用いられる。例えば、緑内障の治療用に構成されたいくつかのインプラント実施形態において、涙点インプラントは薬物放出領域を有する。この薬物放出領域は、インプラントの基端側部分に沿って配置されるが、基端部には配置されない。このことはインプラントからの治療薬の放出を有利に可能にするものの、涙の排出によって薬物を鼻涙管に洗い流すことは防止する。図7図9も参照のこと。

0160

いくつかの実施形態において、薬物放出領域は1つ以上のオリフィスを含む。特定の実施形態は、想定される治療に適した、制御され且つ標的化された薬物放出プロファイルを実現するために、オリフィスではない薬物放出領域を、単体で又は1つ以上のオリフィスとの組み合わせのいずれかにおいて用いることは理解されよう。図7は、本明細書の記載
によるインプラントの一実施形態の断面概略図を示す。上記のように、インプラントは、先端側部分50と、基端側部分52と、1種以上の生体適合性材料で作製された外部シェル54と、シェルを貫通する1つ以上のオリフィス56aとを含む。いくつかの実施形態では、インプラントの外部シェルは眼内液に対して実質的に不透過性である。いくつかの実施形態において、インプラントは、インプラントの内部ルーメン58内に薬物62を収容する。

0161

以下により詳細に記載されるように、いくつかの実施形態では、薬物は、特定の眼の病状に対して治療的に有効な薬物と、当該薬物が適合可能な形態で治療薬を準備するために用いられる任意の追加の化合物とを含む。いくつかの実施形態では、治療薬は薬物含有ペレットの形態である。治療薬のいくつかの実施形態は、高分子製剤を配合した薬物を含む。特定の実施形態において、高分子製剤は、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)又はPLGAコポリマー又は他の生物分解性若しくは生体内分解性ポリマーを含む。図7において薬物はルーメン58内に配置された状態で示されるが、薬物はいくつかの他の図から省略されており、これは、それら実施形態の他の特徴を明確にするためである。しかしながら、本明細書中のすべての実施形態は、任意選択的に、1つ以上の薬物を含むことは理解すべきである。

0162

いくつかの実施形態において、以下に記載されるように、インプラントは、インプラント内又はインプラント上の種々の位置に配置されてもよいコーティング60を更に含む。いくつかの実施形態では、コーティング60は高分子コーティングである。図8は、コーティング60がインプラント内に配置されているが、ルーメン内に収容された治療薬を取り囲むインプラントを示し、図9は、シェル54の外側にあるコーティング60を示す。いくつかの他の実施形態は、高分子コーティングの代わりに又は高分子コーティングに加えて、非高分子コーティングを備えるインプラントを含んでもよい。コーティングは、任意選択的に、生物分解性である。いくつかの他の実施形態は、インプラント全体が経時的に分解するように全体が生物分解性材料で作製されたインプラントを含んでもよい。いくつかの実施形態では、コーティングはインプラント全体に(例えば、インプラントを取り囲んで)配置される一方で、他の実施形態において、インプラントの一部のみが被覆される。いくつかの実施形態では、コーティングはインプラントの外部表面上にある。いくつかの実施形態では、コーティングはインプラント内のルーメン壁に配置される。同様に、コーティングがインプラント内に配置されるいくつかの実施形態では、コーティングはルーメンの内部表面全体を被覆する一方で、他の実施形態において、内部表面の一部のみが被覆される。上述の薬物放出領域に加えて、本明細書中に開示されるいくつかの実施形態によるインプラントでは、薬物放出特性を制御するために、薬物放出領域を1つ以上のコーティングと組み合わせることは理解されよう。

0163

いくつかの実施形態において、外部シェル54の厚みを横切る1つ以上のオリフィス56aは、インプラント外部の環境と、インプラントの内部ルーメン58(図7図9)との間に連通路を設ける。1つ以上のオリフィスは、特定のインプラントの種々のシェルに穴を開けること、又は当技術分野で周知の任意の他の手法によってインプラントシェル内に作製される。オリフィスは、球形、立方体、楕円形等の任意の形状のものであってもよい。特定のインプラントにおいて形成されるオリフィスの数、位置、大きさ及び形状は、インプラント表面積に対するオリフィスの比率を決定する。以下に記載されるように、この比率は、インプラントの特定実施形態によって送達されるべき薬物の所望の放出プロファイルに応じて異なってもよい。いくつかの実施形態では、オリフィスとインプラント表面積との比率は約1:100を超える。いくつかの実施形態では、オリフィスとインプラント表面積との比率は、約1:10〜約1:50、約1:30〜約1:90、約1:20〜約1:70、約1:30〜約1:60、約1:40〜約1:50の範囲である。いくつかの実施形態では、オリフィスとインプラント表面積との比率は、約1:60〜約1:1
00の範囲であり、約1:70、1:80及び1:90を含む。

0164

他の実施形態において、外部シェルは、図10A及び図10Bに示すように、インプラントの先端側先端に1つ以上のオリフィス56bを含んでもよい。他の実施形態において、外部シェルは、例えば、薬物溶出及び/又は流体流入(例えば、インプラント内に収容された薬物の溶解のため及び/又は流体流出経路への流体の分流のため)など、インプラントの基端側チップに1つ以上のオリフィスを含む。オリフィスの形状及び大きさは所望の溶出プロファイルに基づき選択され得る。更に別の実施形態は、先端側オリフィスと、外部シェルのより基端側に配置された複数のオリフィスとの組み合わせを含む。更なる実施形態は、外部シェルの先端側オリフィス、基端側オリフィス及び/又は上記の薬物放出領域(及び任意選択的に、1つ又は複数のコーティング)の組み合わせを含む。更なる実施形態は閉じた先端部を有する。そのような実施形態において、薬物放出領域は(シェルの厚み/透過性、オリフィス、コーティング、薬物の配置等に基づき)インプラントの長軸に沿って配置される。このような構成は、本明細書中に開示される植え込み工程のいくつかの実施形態の最中に発生する先端部の前進に起因する組織損傷の量を低減するために有利である。

0165

いくつかの実施形態では、先端側オリフィスは、挿入/植え込み中、1つ以上のオリフィスに組織が詰まった場合にインプラントからの薬物溶出を維持する複数のオリフィス56bを有する生物分解性又は生体内分解性プラグ61を含む。他の実施形態において、オリフィスは、透過性又は半透過性膜多孔質フィルム又はシート等を含み得る。いくつかのそのような実施形態において、透過性又は半透過性膜、フィルム又はシートはシェルの外側に配置してオリフィスを被覆してもよく、シェルの内側に配置してオリフィスを被覆してもよく、或いはその両方であってもよい。材料の透過性はインプラントからの薬物の放出速度を一部規定する。これについては以下に更に詳細に記載する。このような膜、シート又はフィルムは外部シェルに長尺状のオリフィスを有する実施形態において有用である。図10Bの矢印は、インプラントからの薬物の流出を示す。

0166

いくつかの実施形態において、ルーメン内部内の1つ又は複数の更なる構造により、インプラントからの薬物の溶出が部分的に制御される。いくつかの実施形態では、基端側バリア64aが薬物62に対して基端側に配置される(図7及び図10C)。インプラントの基端側領域52にある基端側流入ルーメン68と連通する流出アパーチャ66を含む任意のシャント特徴部もまた、含まれてもよい。上述したように薬物を被覆するために使用してもよい透過性又は半透過性材料の1つ又は複数の層に加えて、図10Cは、特定の実施形態において、薬物62と種々のオリフィス56a及び56bとの間に配置される内部プラグ210を示す。このような実施形態において、内部プラグは薬物を完全に取り囲む必要はない。いくつかの実施形態では、内部プラグ210の材料はシェル54の材料とは異なる一方で、いくつかの実施形態では、内部プラグ210の材料はシェル54の材料と同じ材料である。内部プラグに好適な材料としては、ポリアクリルアミド、ポリメタクリル酸メチル又はHEMA(ヒドロキシエチルメタクリラート)などのアガロース又はヒドロゲルが挙げられるが、これらに限定されない。加えて、本明細書中に開示される、シェル又はインプラントの他の部分で使用するための任意の材料は、特定の実施形態において、内部プラグに好適であってもよい。

0167

材料が同じであるそのような実施形態において、210の構成に使用される材料の物理的特性は、任意選択的に、シェル54の材料とは異なる。例えば、210の材料のサイズ、密度、気孔率又は透過性はシェル54のものとは異なってもよい。いくつかの実施形態では、内部プラグは、例えば、分注される液体、粉末又はゲルをその場で重合、成形又は固化することによって所定の位置(すなわち、インプラントの内部ルーメン内)に形成される。他の実施形態において、内部プラグはシェルの外部で予め形成され、植え込み前に
シェル内に配置される。そのような実施形態において、予め形成された内部プラグの選択が特定の薬物、患者、インプラント又は治療される疾患に基づき最適化されてもよいという点において調整されたインプラントが構成される。いくつかの実施形態において、内部プラグは生物分解性又は生体内分解性である一方で、いくつかの他の実施形態において、内部プラグには耐久性(例えば、生物分解性でも生体内分解性でもない)がある。

0168

いくつかの実施形態において、内部プラグはシェルの内壁に近接して取り付けても結合させてもよい。そのような実施形態において、内部プラグは好ましくは薬物に対して透過性であり、それによって、薬物がプラグを通過し、オリフィスを通過し、標的組織に達することを可能にする。いくつかの実施形態では、内部プラグは、また、インプラント外部からの流体が薬物に到達してもよいように、体液に対して透過性である。デバイスからの薬物の全体的な放出速度は、この場合、オリフィスの面積及び容積、任意の薬物放出領域の表面積、薬物並びにオリフィス及び/又は薬物放出領域の両方に対する内部プラグの大きさ及び位置、並びに薬物及び体液に対する内部プラグの透過性を含むが、これらに限定されない、インプラント構成要素のいくつかの態様の物理的特性によって制御されてもよい。加えて、いくつかの実施形態において、内部プラグにより薬物と、オリフィス及び/又は薬物放出領域との間の経路の長さが増加し、それによって、薬物の放出速度の更なる制御箇所を設ける。

0169

いくつかの他の実施形態において、内部プラグ210はシェルの内部ルーメンにより緩く取り付けてもよく、これにより、プラグの周囲における薬物の流れ又は輸送を可能にしてもよい。図10Dを参照のこと。更に他の実施形態において、内部プラグは2つ以上の部品又は断片を含んでもよい。図10Eを参照のこと。より緩い取り付け又は断片化プラグを備えるそのような実施形態において、薬物は、内部プラグとシェルの内部壁との間の隙間を通過することによってインプラントから溶出してもよい。薬物は、また、内部プラグの部品又は断片間の隙間を通過することによってインプラントから溶出してもよい。薬物は、また、透過性のインナープラグを通過することによってインプラントから溶出してもよい。同様に、体液がインプラントの外部からインプラント内へと通過し、これら経路のいずれか又はその他の経路によって薬物に到達してもよい。薬物の溶出はこれら通過ルート又は透過性のいずれかの組み合わせの結果として起こり得ることは理解されよう。

0170

いくつかの実施形態において、オリフィス56aは、インプラントシェル54の内部ルーメン58からの薬物62の放出に対するバリアを設ける1つ以上の溶出膜100によって(全体的に又は部分的に)被覆される。図10Fを参照のこと。いくつかの実施形態において、溶出膜は治療薬、体液又はその両方に対して透過性である。いくつかの実施形態では、膜はエラストマーであり、シリコーンを含む。他の実施形態において、膜に生物分解性又は生体内分解性材料を全体的に又は部分的にコーティングし、体液の進入又はインプラントからの治療薬の放出の開始を制御することを可能にする。特定の実施形態において、膜に、有利な更なる薬剤、例えば、抗線維化薬、血管拡張薬抗血栓薬又は透過性制御剤を含浸させる。加えて、特定の実施形態において、膜は、図10Gにおいて、例えば、特定の透過性が生じることを可能にする1つ以上の層100a、100b及び100cを含む。

0171

上述の内部プラグ及び薬物放出領域と同様に、溶出膜の特性はインプラントからの治療薬の放出速度を少なくとも一部規定する。したがって、インプラントからの薬物の全体的な放出速度は、オリフィスの面積及び容積、任意の薬物放出領域の表面積、薬物並びにオリフィス及び/又は薬物放出領域の両方に対する任意の内部プラグの大きさ及び位置、並びに任意のオリフィス又は薬物放出領域に重なる任意の層の、薬物及び体液に対する透過性を含むが、これらに限定されないインプラントの物理的特性によって制御されてもよい。

0172

いくつかの実施形態では、1つ又は複数の薬物の複数のペレット62が、インプラントの内部ルーメン内に端と端とを付けて配置される(図11A)。いくつかのそのような実施形態において、オリフィス56a(又は薬物放出領域)はインプラントシェルのより先端側の位置に配置される。他のそのような実施形態において、オリフィス56a(又は薬物放出領域)は、標的とする眼組織に応じて、インプラントシェルのより基端側の位置に配置される。いくつかの他の実施形態において、同じインプラントインナールーメン内に収容される場合に治療薬を互いに密閉するために隔壁64が用いられる。いくつかの実施形態では、隔壁64は特定速度生体分解する。いくつかの実施形態では、隔壁64は薬物ペレットに組み込まれ、望ましくない方向への薬物の溶出を防止するために、インプラントのシェル54の内寸に対してシールを形成する。シャントを更に含む特定の実施形態において、隔壁はシャント排出穴の先端側に配置されてもよい。これについては以下に更に詳細に記載される。

0173

特定の代替的実施形態において、オリフィス又は薬物放出領域は内部ルーメンを取り囲む外部シェルの一部又は略長さ全体に沿って配置されてもよく、1つ以上の隔壁が、送達されるべき薬物を分離してもよい。

0174

薬物ペレット収容インプラントの更なる非限定的な追加の実施形態が図11Bに(断面で)示される。特定の実施形態において、ペレットは以下により詳細に記載される特性を備えたマイクロペレット62’(例えば、マイクロタブレット)である。いくつかの実施形態では、そのような1つ以上のそのようなマイクロペレットは所望の厚さの壁54’を有するポリマーチューブ内に収容される。いくつかの実施形態では、ポリマーチューブは押出成形され、任意選択的に、円形断面を有する。他の実施形態において、他の形状(例えば、楕円形、矩形八角形等)が形成される。いくつかの実施形態では、このポリマーは以下により詳細に記載するような生分解性ポリマーである。材料又は形状にかかわらず、インプラントのいくつかの実施形態は、被検者の眼に植え込むための寸法にされている(例えば、21ゲージ、23ゲージ、25ゲージ、27ゲージ、又はそれよりも細い針を通るようなサイズにされている)。

0175

それに関連して、そのようなデバイスのいくつかの実施形態の寸法は、マイクロペレット内の治療薬の所望の放出時間を提供するために変更してもよい。例えば、ポリマーチューブの壁厚を調節して、治療薬に対するポリマーチューブの透過性を変更することができる。更に、生分解性ポリマーの場合、壁厚は、また、デバイスの全体的な分解速度を制御するために変更することができる。本明細書中でより詳細に記載される他の変動因子、例えば、ポリマーの化学的性質及び使用されるポリマーの分子量と組み合わせると、インプラントからの治療薬の溶出は高度に制御可能である。

0176

図11Bに全体的に示されるように、マイクロペレット62’は、末端部又は隔壁64’によって画定される隔室内に収容され得る。いくつかの実施形態では、各ルーメン又は隔室を画定する末端部64’は細管54’と同じ材料から熱成形される。他の実施形態において、末端部64’はポリマーフィラメント切片で形成してもよい。更に他の実施形態において、末端部は、少量の熱硬化性ポリマー接着剤揮発性溶媒中のポリマー溶液等を注入する又は他の手法で適用することによってチューブの内部内に形成される。別法として、末端部は、硬質ポリマー、金属又は他の材料から機械加工され、溶剤又は接着剤結合を用いてチューブ内に配置及び保持されてもよい。末端部がポリマーである実施形態では、いくつかの実施形態は、生分解性ポリマーを用いる。生分解性ポリマーは、マイクロペレット状治療薬が放出される前、最中又は後に分解するように設計されてもよい。更に、高分子末端部は押出成形高分子チューブ54’と同じポリマーを含んでも、異なるポリマーであってもよい。

0177

図11Bでは治療薬62’の1つのマイクロタブレットを保持するような寸法で示されるが、いくつかの実施形態では、ルーメン58’は、同じ又は異なる治療薬を含む複数のマイクロタブレットを保持するような寸法にしてもよいことは理解されよう。有利には、押出成形シェル及び1つ以上のマイクロペレットを用いるそのような実施形態は、多くの場合押出成形で必要とされる高温に治療薬がさらされることなく、インプラントからの治療薬の放出を制御された状態で可能にする。むしろ、シェルをまず押出成形し、その後、温度が正常に戻るとマイクロペレットを装填してもよい。

0178

本明細書中により詳細に記載されるように、各タブレットは、任意選択的に1つ以上の賦形剤と組み合わされた治療薬(本明細書中では医薬品有効成分(API)とも呼ばれる)を含む。賦形剤は、細管54’の壁に浸透圧勾配を形成するために、とりわけ、遊離水溶性小分子(freely water soluble small molecules)(例えば、塩)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、そのような勾配は壁にかかる応力を増加し、薬物を放出する時間を減少させる。

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