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技術 レーザーコンプトンx線源およびレーザーコンプトンγ線源を用いた超低放射線量フィードバック撮影

出願人 ローレンスリバモアナショナルセキュリティー,エルエルシー
発明者 バーティ,クリストファーピー.ジェイ.
出願日 2015年5月7日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2016-566950
公開日 2017年6月8日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-515285
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器 X線技術
主要キーワード 電子トリガ 医療用撮影 全画像面積 相対帯域幅 衝突地点 入力流 レーザービームエネルギー RFクロック
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題・解決手段

低放射線量x線またはγ線撮影は、レーザーコンプトンx線またはγ線源(LCXSまたはLCGS)の出力の高速電子制御に基づいている。検出器の検出可能閾値に達するために、対象物画素毎に必要なLCXSまたはLCGSビームエネルギー監視することによって、一度に1つの(または複数の)画素のx線またはγ線写真が構成される。一度検出閾値に達すると、電子または光学信号が、LCXSまたはLCGSに送られ、それによって高速光学スイッチが作動し、コンプトン光子を生成するために使用されるレーザーパルスが空間的または時間的にそらされる例が提示されている。このようにして、新たな画素位置が照射されるようにレーザーコンプトンビームまたは対象物が移動するまで、上記対象物がコンプトンx線またはγ線にさらに照射されることが防止される。

概要

背景

〔発明の分野〕
本発明は、x線およびγ線撮影に関し、より具体的には、そのような撮影技術に必要な放射線量を低減させる技術に関する。
〔関連技術の説明〕

従来の二次元x線またはγ線撮影においては、患者または対象物は、広視野x線またはγ線に照射され、伝送信号が二次元フィルムまたは検出器アレイに記録される。対象物内密度の変化によって、貫通する放射線の透過が変化し、このような変化が、フィルムまたは検出器アレイにおける影として現れる。この撮影技術のダイナミックレンジは、検出器システム応答関数によって決定される。さらに、対象物の全パーツは、同一の入力流束(単位面積当たり光子)を受け、対象物に当たる全放射線量は、対象物の面積、および対象物の最大密度領域を貫通するために必要な流束、つまり対象物内の注目構造分析するために必要な流束によって設定される。上記の撮影方法では、対象物全体高放射線量を受けてしまう。

レーザーコンプトン源の代わりに回転陽極制動放射源が使用される画素単位フィードバック撮影が従来提案されてきた。この場合、検出器において閾値量の光子が蓄積すると、陽極への電流無効化するため、またはx線ビーム物理的に遮断するために信号が送られる。この方法は、本開示の発明と比べるといくつかの欠点がある。

a)回転陽極源はCW装置または準CW装置であり、上述した遮断方法はいずれも瞬間的ではない。そのため、上記回転陽極源が停止されようとしている間、または物理的に遮断されようとしている間、放射線量が蓄積される。一方、レーザーコンプトンx線源(LCXS)またはレーザーコンプトンγ線源(LCGS)の場合、レーザーパルス電子束との相互作用の度にx線またはγ線が生成される。レーザーパルスをそらすための検出器からの信号が、1つのレーザーパルスから次のレーザーパルスへの時間間隔と比較して早い場合、および電気光学スイッチ動作が、1つのレーザーパルスから次のレーザーパルスへの時間間隔と比較して早い場合、次の照射が起こる前に、x線またはγ線源を完全に停止することが可能である。

b)回転陽極装置は、一定の割合で陽極材衝突する電子ビームと共に作動する。電子ビーム電流を遮断すると、陽極の周囲の電磁気環境、および陽極材の熱負荷が変化し得る。電子ビームを再開すると、定常状態の動作の間に発生するのと同じ電子ビーム焦点またはx線流束が必ずしも瞬間的に生成されるわけではない。一方、レーザーパルスと電子ビームとの相互作用を電気光学的に妨げることによるLCXSの場合、レーザーコンプトン源に利用される電子ビームの電子ビームダイナミクスが変化しない。レーザー光子が存在しない場合、電子ビームは、x線またはγ線を生成することなく動作状態を維持することも可能である。レーザー光子をレーザー電子相互作用領域に戻す電気光学スイッチの簡単な変化によって、先の画素を表示するために使用されたレーザーコンプトン源と同じレーザーコンプトン源が作られる。

c)回転陽極源は、x線またはγ線の高コリメートビームの生成に十分に適していない。回転陽極源は全方向光を生成し、狭い開口部を通る経路を介してコリメートビームを生成することのみが可能であり、その結果、コリメートビームの流束が大きく減少する。LCXSおよびLCGS装置は、本質的に狭光子ビームを生成する。実際に、全てのLCXSを単一画素フィードバック撮影に利用することが可能であるが、回転陽極源による出力のごく一部のみを単一画素フィードバック撮影に利用することが可能である。

概要

低放射線量x線またはγ線撮影は、レーザーコンプトンx線またはγ線源(LCXSまたはLCGS)の出力の高速電子制御に基づいている。検出器の検出可能閾値に達するために、対象物の画素毎に必要なLCXSまたはLCGSビームエネルギー監視することによって、一度に1つの(または複数の)画素のx線またはγ線写真が構成される。一度検出閾値に達すると、電子または光学信号が、LCXSまたはLCGSに送られ、それによって高速光学スイッチが作動し、コンプトン光子を生成するために使用されるレーザーパルスが空間的または時間的にそらされる例が提示されている。このようにして、新たな画素位置が照射されるようにレーザーコンプトンビームまたは対象物が移動するまで、上記対象物がコンプトンx線またはγ線にさらに照射されることが防止される。

目的

x線またはγ線撮影の目的は、位置の関数として、対象物内の密度変化を測定することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

レーザーコンプトンx線またはγ線源からのビームを供給する工程と、上記ビームを対象物の第1の位置に誘導する工程と、検出器検出閾値において、上記第1の位置を通過する上記ビームの第1の部分を検出して、第1の検出信号を生成する工程と、上記検出閾値に達し、上記第1の検出信号が生成されると、上記ビームが上記第1の位置に伝播するのを防ぐ工程と、上記検出閾値において、上記第1の検出信号を生成するために必要な量である、上記第1の位置における第1の光子数または第1のビームエネルギーを決定する工程と、上記ビームを上記対象物の第2の位置に誘導する工程と、上記検出器の上記検出閾値において、上記第2の位置を通過する上記ビームの第2の部分を検出して、第2の検出信号を生成する工程と、上記検出閾値に達し、上記第2の検出信号が生成されると、上記ビームが上記第2の位置に伝播するのを防ぐ工程と、上記検出閾値において、上記第2の検出信号を生成するために必要な量である、上記第2の位置における第2の光子数または第2のビームエネルギーを決定する工程と、上記第1の光子数および上記第2の光子数、または上記第1のビームエネルギーおよび上記第2のビームエネルギーを空間的に示すことによって上記対象物の密度マップを作成する工程とを含むことを特徴とする方法。

請求項2

上記第1の閾値に達するために必要な上記第1の光子数または上記第1のビームエネルギーは、上記ビームが、上記第1の検出可能閾値に達するために必要な照射時間を測定することによって決定されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

上記ビームは、相互作用領域に誘導される一連相対論的電子束を供給するための線形加速器を含んでいる線源によって生成され、上記線源は、上記電子束と衝突して、上記準単色エネルギービームを生成するために、上記相作用領域に誘導されるレーザー光パルスビームを供給するための相互作用レーザーをさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項4

上記ビームが伝播するのを防ぐ上記工程は、上記レーザー光のパルスビームを、上記電子束と衝突することから空間的にそらすことを含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。

請求項5

上記ビームが伝播するのを防ぐ上記工程は、新たな位置が照射されるように、上記準単色エネルギービームまたは上記対象物が移動するまで、上記対象物が上記準単色エネルギービームにさらに照射されることを防ぐことを特徴とする、請求項4に記載の方法。

請求項6

上記ビームが伝播するのを防ぐ上記工程は、上記レーザー光のパルスビームを、上記電子束と衝突することから時間的にそらすことを含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。

請求項7

上記ビームが伝播するのを防ぐ上記工程は、新たな位置が照射されるように、上記準単色エネルギービームまたは上記対象物が移動するまで、上記対象物が上記準単色エネルギービームにさらに照射されることを防ぐことを特徴とする、請求項6に記載の方法。

請求項8

上記ビームが伝播するのを防ぐ上記工程は、上記相互作用レーザーまたは上記加速器定常状態の動作に摂動を与えることがなく、それゆえ、各撮影位置における照射に利用可能な上記ビームは、上記ビームを誘導する上記工程の間、各位置で同一であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。

請求項9

上記ビームは、準単色エネルギービームであって、20%未満の相対帯域幅を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項10

閾値に達するための上記ビームエネルギーは、一定のパワーの線源が、上記検出可能閾値に達するために必要とする上記照射時間を測定することによって決定されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項11

上記ビームが上記第1の位置に伝播するのを防ぐ上記工程は、上記相互作用レーザーのレーザー鎖における増幅前の種レーザーパルスをそらすことを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項12

上記ビームが上記第1の位置に伝播するのを防ぐ上記工程は、上記線形加速器において上記電子束を生成するUVレーザーパルスをそらすことを含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。

請求項13

上記ビームが上記第1の位置に伝播するのを防ぐ上記工程は、上記線形加速器において上記電子束を生成する上記UVレーザーパルスの時機をずらすことを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項14

上記ビームが上記第1の位置に伝播するのを防ぐ上記工程は、レーザー増幅鎖の上記種レーザーパルスの時機をずらすことを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項15

上記種レーザーパルスが、上記相互作用領域を通過する上記レーザーおよび電子束の通過時間のオーダー遅延で時機がずらされることを特徴とする、請求項14に記載の方法。

請求項16

上記第1の検出可能閾値に達するために必要な第1の光子数またはビームエネルギーを決定する上記工程は、定常状態の電子ビームパラメーターを測定し、上記相互作用レーザーのビームエネルギーの関数として、x線またはγ線の生成を較正することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項17

上記第1の検出可能閾値に達するために必要な第1の光子数またはビームエネルギーを決定する上記工程は、上記定常状態の電子ビームパラメーターを測定し、上記相互作用レーザーのビームエネルギーの関数として、上記x線またはγ線の生成を較正することを含み、上記定常状態の電子ビームパラメーターは、上記相互作用領域の後のビームダンプエネルギーを測定することによって、または上記電子束の周囲のコイル電流を測定することによって測定されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。

請求項18

上記第1の検出可能閾値に達するために必要な第1の光子数またはビームエネルギーを決定する上記工程は、上記ビームに開口部を通過させて光子の一部を除去することを含み、上記開口部に蓄積される上記x線またはγ線のエネルギーは、上記レーザーコンプトンの全出力、および撮影に利用される軸上流束に比例し、上記工程は、上記開口部に蓄積される上記エネルギーを測定することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項19

上記開口部はシンチレーター材料を含み、シンチレーション光子が測定され、上記シンチレーション光子は、全ビーム流束に比例して計測されることを特徴とする、請求項18に記載の方法。

請求項20

上記第1の検出可能閾値に達するために必要な第1の光子数またはビームエネルギーを決定する上記工程は、上記対象物を照射する前に、上記ビーム全体、上記ビームの軸外部分のみ、または上記ビームの軸上部分のみに、x線またはγ線放射線量を測定するために使用される標準イオン化チャンバを通過させることを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項21

ビームを供給するためのレーザーコンプトンx線またはγ線源を備えた装置であって、上記レーザーコンプトンx線またはγ線源は、相互作用領域に誘導される一連の相対論的電子束を供給するための線形加速器を含み、上記レーザーコンプトンx線またはγ線源は、上記電子束と衝突して、上記ビームを生成するために、相互作用領域に誘導されるレーザー光のパルスビームを供給するための相互作用レーザーをさらに備え、上記装置は、上記ビームが対象物の位置を通過した後に上記ビームの一部を検出するように構成された検出器と、上記検出器による検出可能閾値に達するために必要な、上記位置における光子数または第1のビームエネルギーを決定するための手段と、上記検出器が、上記検出可能閾値を検出した時、上記ビームが上記位置に伝播するのを防ぐ手段とを有し、上記ビームが上記位置に伝播するのを防ぐ上記手段は、上記相互作用レーザーまたは上記線形加速器の定常状態の動作に実質的に影響を与えたり、上記定常状態の動作に実質的に摂動を与えないことを特徴とする装置。

請求項22

上記位置における光子数または第1のビームエネルギーを決定するための上記手段は、上記ビームが上記検出可能閾値に達するために必要な照射時間を測定することを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項23

上記ビームが伝播するのを防ぐ上記手段は、上記レーザー光のパルスビームを、上記電子束と衝突することから空間的または時間的にそらすことを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項24

上記ビームは、準単色エネルギービームであって、20%未満の相対帯域幅を有することを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項25

上記ビームが上記位置に伝播するのを防ぐ上記手段は、上記相互作用レーザーのレーザー鎖における増幅前の種レーザーパルスをそらすことを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項26

上記ビームが上記位置に伝播するのを防ぐ上記手段は、上記線形加速器において上記電子束を生成するUVレーザーパルスをそらすことを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項27

上記ビームが上記位置に伝播するのを防ぐ上記手段は、上記線形加速器において上記電子束を生成する上記UVレーザーパルスの時機をずらすことを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項28

上記ビームが上記位置に伝播するのを防ぐ上記手段は、上記相互作用レーザーのレーザー増幅鎖の上記種レーザーパルスの時機をずらすことを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項29

上記種レーザーパルスが、上記相互作用領域を通過する上記レーザーおよび電子束の通過時間のオーダーの遅延で時機がずらされることを特徴とする、請求項28に記載の装置。

請求項30

上記位置における光子数または第1のビームエネルギーを決定するための上記手段は、上記線形加速器の定常状態の電子ビームパラメーターを測定し、上記相互作用レーザーのビームエネルギーの関数として、上記ビームの生成を較正することを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項31

上記位置における光子数または第1のビームエネルギーを決定するための上記手段は、上記定常状態の電子ビームパラメーターを測定し、上記相互作用レーザーのビームエネルギーの関数として、x線またはγ線の生成を較正し、上記定常状態の電子ビームパラメーターは、上記相互作用領域の後のビームダンプのエネルギーを測定することによって、または上記電子束の周囲のコイルの電流を測定することによって測定されることを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項32

上記位置における光子数または第1のビームエネルギーを決定するための上記手段は、光子の一部を除去するように構成された開口部に蓄積されるエネルギーを測定し、上記開口部に蓄積される上記x線またはγ線のエネルギーは、上記レーザーコンプトンの全出力、および撮影に利用される軸上流束に比例し、上記工程は、上記開口部に蓄積される上記エネルギーを測定することを含むことを特徴とする、請求項21に記載の装置。

請求項33

上記開口部はシンチレーター材料を含み、シンチレーション光子が測定され、上記シンチレーション光子は、全ビーム流束に比例して計測されることを特徴とする、請求項32に記載の装置。

請求項34

上記位置における光子数または第1のビームエネルギーを決定するための上記手段は、上記ビームが、上記対象物の上記位置に達する前に通過するイオン化チャンバを備えることを特徴とする、請求項21に記載の装置。

関連出願の相互参照

0001

本出願は米国仮出願61/990,637(発明の名称:"Ultralow-Dose, Feedback Imaging System and Method Using Laser-Compton X-Ray or Gamma-Ray Source"(超低放射線フィードバック撮影ステムおよびレーザーコンプトンx線またはγ線源使用法))(出願日:2014年5月8日)の利益を主張し、上記出願は参照によって本明細書に組み込まれる。本出願は、米国特許出願第14/274,348(発明の名称:"Modulated Method for Efficient, Narrow-Bandwidth, Laser Compton X-Ray and Gamma-Ray Sources"(効率的狭帯域幅レーザーコンプトンx線およびγ線源の調整法))(出願日:2014年5月9日)の一部継続出願であり、上記出願は参照によって本明細書に組み込まれる。米国特許出願第14/274,348は、米国仮特許出願61/821,813(発明の名称:"Modulated, Long-Pulse Method for Efficient, Narrow-Bandwidth, Laser Compton X-Ray and Gamma-Ray Sources"(効率的狭帯域幅レーザーコンプトンx線およびγ線源の長パルス調整法))(出願日:2013年5月10日)の利益を主張し、上記出願は参照によって本明細書に組み込まれる。米国特許出願第14/274,348は、米国仮出願61/990,637(発明の名称:"Ultralow-Dose, Feedback Imaging System and Method Using Laser-Compton X-Ray or Gamma-Ray Source"(超低放射線量フィードバック撮影システム、およびレーザーコンプトンx線またはγ線源の使用法))(出願日:2014年5月8日)の利益を主張し、上記出願は参照によって本明細書に組み込まれる。米国特許出願第14/274,348は、米国仮出願61/990,642(発明の名称:"Two-Color Radiography System and Method with Laser-Compton X-Ray Sources"(レーザーコンプトンx線源を用いた2色放射線撮影システムおよび方法))(出願日:2014年5月8日)の利益を主張し、上記出願は参照によって本明細書に組み込まれる。
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載〕

0002

合衆国政府は、Lawrence Livermore National Laboratoryの操業のため、アメリカ合衆国エネルギー省とLawrence Livermore National Security,LLCとの間の、契約番号DE−AC52−07NA27344に従い本発明の権利を有する。

背景技術

0003

〔発明の分野〕
本発明は、x線およびγ線撮影に関し、より具体的には、そのような撮影技術に必要な放射線量を低減させる技術に関する。
〔関連技術の説明〕

0004

従来の二次元x線またはγ線撮影においては、患者または対象物は、広視野x線またはγ線に照射され、伝送信号が二次元フィルムまたは検出器アレイに記録される。対象物内密度の変化によって、貫通する放射線の透過が変化し、このような変化が、フィルムまたは検出器アレイにおける影として現れる。この撮影技術のダイナミックレンジは、検出器システム応答関数によって決定される。さらに、対象物の全パーツは、同一の入力流束(単位面積当たり光子)を受け、対象物に当たる全放射線量は、対象物の面積、および対象物の最大密度領域を貫通するために必要な流束、つまり対象物内の注目構造分析するために必要な流束によって設定される。上記の撮影方法では、対象物全体高放射線量を受けてしまう。

0005

レーザーコンプトン源の代わりに回転陽極制動放射源が使用される画素単位フィードバック撮影が従来提案されてきた。この場合、検出器において閾値量の光子が蓄積すると、陽極への電流無効化するため、またはx線ビーム物理的に遮断するために信号が送られる。この方法は、本開示の発明と比べるといくつかの欠点がある。

0006

a)回転陽極源はCW装置または準CW装置であり、上述した遮断方法はいずれも瞬間的ではない。そのため、上記回転陽極源が停止されようとしている間、または物理的に遮断されようとしている間、放射線量が蓄積される。一方、レーザーコンプトンx線源(LCXS)またはレーザーコンプトンγ線源(LCGS)の場合、レーザーパルス電子束との相互作用の度にx線またはγ線が生成される。レーザーパルスをそらすための検出器からの信号が、1つのレーザーパルスから次のレーザーパルスへの時間間隔と比較して早い場合、および電気光学スイッチ動作が、1つのレーザーパルスから次のレーザーパルスへの時間間隔と比較して早い場合、次の照射が起こる前に、x線またはγ線源を完全に停止することが可能である。

0007

b)回転陽極装置は、一定の割合で陽極材衝突する電子ビームと共に作動する。電子ビーム電流を遮断すると、陽極の周囲の電磁気環境、および陽極材の熱負荷が変化し得る。電子ビームを再開すると、定常状態の動作の間に発生するのと同じ電子ビーム焦点またはx線流束が必ずしも瞬間的に生成されるわけではない。一方、レーザーパルスと電子ビームとの相互作用を電気光学的に妨げることによるLCXSの場合、レーザーコンプトン源に利用される電子ビームの電子ビームダイナミクスが変化しない。レーザー光子が存在しない場合、電子ビームは、x線またはγ線を生成することなく動作状態を維持することも可能である。レーザー光子をレーザー電子相互作用領域に戻す電気光学スイッチの簡単な変化によって、先の画素を表示するために使用されたレーザーコンプトン源と同じレーザーコンプトン源が作られる。

0008

c)回転陽極源は、x線またはγ線の高コリメートビームの生成に十分に適していない。回転陽極源は全方向光を生成し、狭い開口部を通る経路を介してコリメートビームを生成することのみが可能であり、その結果、コリメートビームの流束が大きく減少する。LCXSおよびLCGS装置は、本質的に狭光子ビームを生成する。実際に、全てのLCXSを単一画素フィードバック撮影に利用することが可能であるが、回転陽極源による出力のごく一部のみを単一画素フィードバック撮影に利用することが可能である。

0009

本発明は、レーザーコンプトンx線源またはレーザーコンプトンγ線源(LCXSまたはLCGS)の出力の高速電子制御に基づく、超低放射線量x線またはγ線撮影の新規の方法を示す。この方法においては、検出器の検出可能閾値に達するために、対象物において画素毎に必要なLCXSまたはLCGSビームエネルギー監視することによって、一度に1つの(または複数の)画素のx線またはγ線写真(shadow graph)が構成される。検出閾値に達するために必要なビームエネルギーは、対象物の不透明度(opacity)の逆数に比例する。閾値に達するためのビームエネルギーは、一定のパワーのLCXSまたはLCGSが検出器の検出可能閾値に達するために必要とする照射時間を測定することによって簡単に決定される。一度検出閾値に達すると、電子または光学信号が、LCXSまたはLCGSに送られ、それによって高速光学スイッチが作動し、その結果、コンプトン光子を生成するために使用されるレーザーパルスが空間的または時間的にそらされる。このようにして、新たな画素位置が照射されるようにレーザーコンプトンビームまたは対象物が移動するまで、上記対象物がコンプトンx線またはγ線にさらに照射されることが防止される。上記方法は、可能な限り最小のx線またはγ線放射線量で対象物の画像を作成する。本発明の重要な態様は、x線またはγ線源のフィードバック制御の上記方法は、LCXSまたはLCGSのレーザーの定常状態の動作または加速器のサブシステムの動作に摂動を与えることがなく、そのため、各撮影位置における照射に利用可能なビームは、一度電子的に作動したスイッチが無効化されると、各画素で同一であることである。上記撮影システムの他の重要な態様は、画像のダイナミックレンジが、検出器のダイナミックレンジに拘束されず、むしろ任意の一つの画素における滞在(dwell)の時間によって拘束されることである。x線およびγ線撮影における本発明の利用は、医療用撮影、対象物の工業的非破壊的評価、および精密な計測学を含んでいる。

0010

LCXSおよびLCGSは、多色であるが角度相関が高い出力を有している。適切な設計および開口部を有することによって、LCXSまたはLCGSは、単色エネルギー光子(1%未満の相対帯域幅)に近い狭ビームを生成可能である。単色エネルギービームは、低エネルギー光子の吸収がないため、陽極源よりもはるかに少ない放射線量でx線およびγ線写真を作成することができる。単色エネルギー可変ビームは、特定の造影剤のk系列(k-edge)の上下における同一画素の画像を撮影するためにも使用可能であり、このようにして、対象物への放射線量をさらに減らすために使用することが可能である。

図面の簡単な説明

0011

本開示に組み込まれ、本開示の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示しており、本説明と共に本発明の原理を説明することに寄与する。

0012

レーザー増幅器の後に電気光学スイッチを利用する本発明の実施形態の例示的な全体配置を示す図である。

0013

相互作用レーザー出力を「空間的にそらす」場合の例を示す図である。

0014

相互作用レーザーパルスを「時間的にそらす」場合の例を示す図である。

実施例

0015

本発明においては、物質高解像度x線またはγ線写真を作成するため、および任意の対象物内の密度変化を示すために、レーザーコンプトンx線源(LCXS)またはレーザーコンプトンγ線源(LCGS)が、フィードバック画素単位撮影構成に使用される。検出可能閾値に達するために、画素毎に必要なLCXSまたはLCGSビーム光子の数を監視することによって、一度に1つの(または複数の)画素のx線またはγ線写真が構成される。検出閾値に達するために必要なビームエネルギーは、対象物の不透明度の逆数に比例する。閾値に達するためのビームエネルギーは、一定のパワーのLCXSまたはLCGSが検出可能閾値に達するために必要とする照射時間を測定することによって簡単に決定される。一度検出閾値に達すると、信号がLCXSまたはLCGSに送られ、スイッチが作動し、コンプトン光子を生成するために使用されるレーザーパルスが迅速に(ナノ秒)空間的または時間的にそらされる。このようにして、新たな画素位置がすぐに照射されるようにレーザーコンプトンビームまたは対象物が移動するまで、上記対象物がコンプトンx線またはγ線にさらに照射されることが防止される。上記対象物の画像は、可能な限り最小のx線またはγ線放射線量で作成される。本発明の重要な態様は、フィードバック制御の上記方法は、LCXSまたはLCGSのレーザーの定常状態の動作または加速器のサブシステムの動作に摂動を与えることがなく、そのため、各撮影位置における照射に利用可能なビームは、一度電気光学スイッチが無効化されると、各画素で同一であることである。上記撮影システムの他の重要な態様は、画像のダイナミックレンジが、検出器のダイナミックレンジに拘束されず、むしろ任意の一つの画素における滞在の時間によって拘束されることである。

0016

レーザーコンプトン散乱逆コンプトン散乱と称されることもある)は、エネルギーレーザーパルスが、短い期間において、相対論的電子束によって散乱される工程である。この工程は、準単色エネルギーx線およびγ線放射線を短期間で発生させる便利な生成方法として認識されてきた。この技術においては、入射レーザー光は、電子束の横双極子運動を誘発し、これは実験室静止系で観察すると、放射線の順方向ドップラー偏移ビームとして現れる。任意のレーザーコンプトン源のスペクトルは、レーザーと電子との正面衝突に関して、DCから4γの二乗に入射レーザー光子のエネルギーを乗じた値に及ぶ。(γは、電子ビームの正規化エネルギー、つまり、電子の静止質量エネルギーで割った電子エネルギーである。電子エネルギー=511keVの場合、γ=1である。)

0017

電子束のエネルギーを変化させることによって、10keVより大きいx線から20MeV未満のγ線にわたる高エネルギー放射線ビームが生成され、広範囲の用途に使用されてきた。放射されるコンプトン光のスペクトルは、電子ビームの伝播方向に関し、順方向にのみ放出される最大エネルギー光子と角度について高い相関がある。適切に設計された開口部が、x線またはγ線ビーム経路に配置された場合、帯域幅(DE/E)が通常10%以下である準単色エネルギーx線またはγ線パルス光を作り出すことができる。Lawrence Livermore National Laboratory(LLNL)では、同位体特有の核共鳴(isotope-specific nuclear resonances)を励起するために利用可能な狭帯域幅(0.1%のオーダーの帯域幅)のγ線の生成のためのシステムが設計された。そのようなγ線ビームは、レーザーと電子との相互作用の最適化された設計、および各スペクトルが0.1%未満の高品質レーザーと電子ビームの利用を介して生成可能である。

0018

また、レーザーコンプトンx線源(LCXS)およびレーザーコンプトンγ線源(LCGS)は、特に従来の回転x線またはγ線制動放射源と比較すると、高コリメートされている。半値幅スペクトルの放出のコーン角は、γについて約1ラジアン、または数ミリラジアンのオーダーである。一方、最狭帯域幅の軸上スペクトルのコーン角は、10マイクロラジアンのオーダーに成り得る。典型的な回転陽極源は、500ミリラジアンより高いビーム発散を有する。この高コリメート度のため、LCXSまたはLCGS装置は、画素単位撮影法理想的に適合する。例えば、0.1%の帯域幅のLCGSは、γ線の生成地点から1メートル離れていても、100ミクロンのオーダーのビーム直径を有することができる。

0019

レーザーコンプトンx線およびレーザーコンプトンγ線源の基本的な設計は公知である。例えば、参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第8,934,608(発明の名称:"High Flux, Narrow Bandwidth Compton Light Sources Via Extended Laser-Electron Interactions"(拡張レーザーと電子との相互作用を介した高流束狭帯域幅コンプトン光源))参照。例えば、米国特許第8,934,608においては、線形加速器の光子を駆動するために、レーザーシステムがUVビームを供給する。ある実施形態においては、このレーザービームを遮断すると、線形加速器から供給される電子束が停止する。本開示の以下の説明では、レーザーコンプトン源からのx線またはγ線の出力は、コンプトンビームと称することができる。図1は、レーザーコンプトン源のレーザー増幅器の後に電気光学スイッチを利用する本発明の実施形態の例示的な全体配置を示している。この図においては、RFクロック10は、相互作用レーザー12と光子銃レーザー14とを同期させる。光子銃レーザー14は、本技術で公知であるように、相互作用領域18に電子束を供給する線形加速器16の光陰極を照射する。相互作用レーザー12からの出力は、偏光子20によって線形偏光され、その出力は、電気光学変調器22に誘導される。一実施形態においては、E−O変調器22に電圧印加されない場合、偏光子20によって設定された線形偏光を有するレーザー光は、偏光子24を通過することが可能となり、相互作用領域18に伝播し、そこで電子束と衝突して、撮影される対象物26に向けられるコンプトンビームが生成される。本開示に基づいて、当業者であれば、出力されたレーザービームが相互作用領域18に伝播することを可能にする、または伝播することを防ぐために、上述した偏光子およびE−O変調器の組み合わせの代わりに、種々の方法を利用できることを認識するだろう。出力されたレーザービームが電子束に衝突することを防ぐことによって、効果的にシステムが停止され、対象物を伝播するx線またはγ線が生成されなくなる。レーザービームとの衝突によって散乱した電子は、電子ビームダンプ(dump)28に収集される。上記システムは、対象物を通過するコンプトンビームの一部が、検出器32に伝播する前に、続いてコリメーションチューブ30を通過するように構成されている。データ取得と、E−Oスイッチを制御する手段とを有するコンピュータシステム34が、検出器とE−Oスイッチとの間に連結されている。動作中、レーザービームが相互作用領域に伝播することが可能となり、検出器の少なくとも一画素に必要な期間のみコンプトンビームが生成され、所定の信号閾値が記録される。上記閾値が一度満たされると、上記コンピュータシステムが、E−O変調器を操作して、レーザービームがさらに伝播することを防ぐ。これによって、コンプトンビームの生成が停止される。対象物またはコンプトンビームは、対象物の他の位置に移動することが可能であり、そこで、コンプトンビームは、検出閾値が満たされるまで再び作動する。このようにして、対象物の濃度の画像を作成することができる。検出閾値に達するのに必要とされるコンプトンビームによる放射線量のみが各対象物の位置に伝播することを可能とすることによって、測定が行われる対象物の各位置において、当該対象物に吸収される放射線量が最小化される。

0020

簡潔に上述したように、LCXSまたはLCGSからの出力は、衝突地点において、レーザー光子と電子とが同時に存在することに依存する。衝突地点は、相互作用地点と称されることもあり、あるいは上記の例では、相互作用領域18と称される。レーザー光子または電子のいずれかを衝突地点に到達しないようにすることで、LCXSまたはLCGS源の出力が完全になくなる。x線またはγ線出力を迅速に停止したい場合、多数の代替方法があるが、そのうちのいくつかを下記に説明する。他の代替方法は、本開示に基づき、当業者にとって明らかになるであろう。そして、そのような代替法は本発明の範囲に含まれる。

0021

1)ある切替え方法は、レーザーパルスを相互作用領域からそらすことである。この方法は、ポッケルスセルから成る電気光学スイッチと偏光子に、偏光されたレーザーパルスを通過させることによって行うことができる。そのような構成の例は、図1の実施形態において上述した。図2は、図1の実施形態で説明した相互作用レーザー12の出力を、上記のように「空間的にそらす」場合の拡大図を示している。E−Oモジュレーター(ポッケルスセル)22に印加された電圧34’は、レーザーパルスの偏光を回転させる。半波長電圧が、偏光を90°回転させて、偏光子24へのビーム方向を変化させる。この方法の利点は、ポッケルスセルがナノ秒パルスパルス化され得るため高速であること、エネルギーレーザーパルスを切替えることが可能であること(ジュール値以上)、そして上記方法は、上流のレーザーシステムの大半を熱的または光学的に変化させないことである。当然ながら、上記方法は、電子加速器に摂動を与えることもない。また、上記方法は、検出器とコンプトン源の「オフ」状態との間の遅延最短である。

0022

2)他の切替え方法は、レーザー鎖(laser chain)における増幅前の種レーザーパルス(seed laser pulse)をそらすことである。この方法は、上述した電気光学的方法を含む多数の電気光学的方法を介して行うことができるが、電気通信産業で使用されているものと同様のマッハツェンダー(mach-zender )スイッチ、または音響光学スイッチを介して行うこともできる。上記方法の利点は、レーザービームの大きさが小さいため、切替えをより早く行うことができ(サブナノ秒)、切替え装置のコストおよび大きさをより小さくすることもできることである。上記方法の欠点は、レーザー増幅鎖の大半が熱的に不変ではなく、増幅鎖が再供給されると、一時的にレーザービームにゆがみが発生し得ることである。この実施形態においては、種ビームと増幅器との間にマッハツェンダースイッチが配置される。マッハツェンダースイッチ自体は本技術で公知である。

0023

3)さらに他の切替え方法は、線形加速器において電子束を生成するUVレーザーパルスをそらすことである。この場合の切替えは、上記2)に記載した利点を有することができる。欠点は、定常状態の電子加速器の性能が、加速器の構造における電子ビーム電荷に依存し、それゆえ電子ビームを再開すると一時的なビームの変化が生じ得ることである。

0024

4)他の切替え方法は、線形加速器において電子束を生成するUVレーザーパルスの時機をずらすことである。電子ビームの性能を維持するが、レーザーパルスをずらすために必要な遅延は、高周波数RF加速器に対し、1RFサイクル、または名目上100psである。電子とレーザーパルスとが相互作用する領域を通る通過時間は、100psよりはるかに短くなり得るため、わずかな遅延でx線またはγ線出力を効果的に遮断することができる。しかし、こうした遅延は、位相外の電子を加速器に注入してしまうため、次の電子束の力学に影響を与える可能性がある。

0025

5)さらに他の切替え方法は、レーザー増幅鎖の種レーザーパルスの時機をわずかにずらすことである。この場合に必要な遅延は、レーザーと電子束が相互作用領域を通る通過時間のオーダーであり、これはレーザー増幅器の利得寿命(通常数マイクロ秒)よりはるかに短い(数ピコ秒)。そのような遅延は、図3に示すようなポッケルスセルを介した配置を含む多数の電気光学的方法によってもたらすことができる。また、上記方法は、レーザー鎖および加速器をそれぞれ一定の熱電気構成に保つため、動作モードの瞬間的なオン、および瞬間的なオフを可能にする。図3を参照すると、低エネルギー種レーザー50からの種ビームパルスが、偏光を図面の平面に対して平行に設定するポッケルスセル52に伝播する。上記構成においては、ビームは偏光子54および56を通過し、相互作用レーザー増幅器58に進む。ポッケルスセル52に印加される十分な電圧が、種レーザービームの偏光を90°回転させる。これによって、偏光子54が、ビームをミラー60に反射し、ミラー60はビームをミラー62に反射し、ミラー62はビームを偏向子56に反射し、偏光子56はビームを相互作用増幅器に反射する。ポッケルスセルによって、ビームの反射によるビーム経路の距離が長くなることで、種レーザーからレーザー増幅器までのビームの伝播時間の遅延が大きくなる。上述したように、上記遅延が、レーザー増幅器の利得媒質の利得寿命のわずかな分であるならば、レーザーの変化は全く検知されない。我々が行ったケースでは、コンプトンビームを停止するために必要な変化は、1,000,000分の1未満である)。

0026

上述した方法のうち、方法1および5が好ましく、密接に配置された電子束を利用するコンプトン源については、方法1が方法5より好ましい。

0027

フィードバック撮影を正確に行うためには、レーザーコンプトン源の出力は、積分検出器でビーム全体を遮断する以外の二次的な較正法によって認識されるべきである。レーザーコンプトンの場合、多数の方法でこれを行うことができる。

0028

検出可能閾値に達するためには、対象物に入射する光子の数を認識する必要がある。コンプトンビームが一定の出力を有し、閾値に達する前のビームがオンである時間が単純に監視される、と仮定する。この場合、コンプトンビームが時間の関数として変化するならば、誤った結果が得られることに留意すべきである。下記の説明は、コンプトンビームの特性を利用して、対象物の各画素を照射する絶対流束を決定することによって、上記の問題に対処する。

0029

1)まず、定常状態の電子ビームパラメーターを測定し、次に相互作用レーザービームエネルギーの関数として、x線またはγ線の生成を較正する。相互作用レーザービームエネルギーは、コンプトン散乱工程によって著しく減衰することはないため(100億分の1)、相互作用領域後のレーザーパルスエネルギーを測定することは、電子束との相互作用の間に存在するレーザー場の高精度な測定をもたらし、次に、この電子束は、生成されるx線またはγ線の流束を決定するために、予め較正することによって利用することができる。

0030

2)レーザーコンプトン散乱によって生成されたスペクトルは角度相関が高い。多くのイメージングの場合、フィードバック撮影のために、高エネルギーの軸上付近の光子を使用したいものであり、開口部にビームを通過させることによって、低エネルギー(高吸収)の軸外の光子は除去される。上記開口部に蓄積するx線またはγ線エネルギーは、全レーザーコンプトン出力に比例し、イメージングに使用される軸上流束に比例する。開口部に蓄積したエネルギーは、上記開口部の材料組成に基づいて種々の方法で測定することができる。例えば、開口部がシンチレーター材料で作られた場合、全ビーム流束に比例する計測として、シンチレーション光子を収集することができる。

0031

3)対象物を照射する前に、ビーム全体、ビームの軸外部分のみ、またはビームの軸上部分のみに、x線またはγ線放射線量を測定するために使用される標準イオン化チャンバを通過させることができる。

0032

対象物から出た後、非散乱または非減衰通過ビームは、図1に示すような狭い開口部を通過する。上記開口部の直径は、ビーム直径の大きさである。上記開口部は、照射された対象部からの任意の小角散乱放射線拒絶することに寄与する(医療用放射線撮影においては一般的なことである)。上記開口部の後方に、放射するx線またはγ線の単一光子に反応するように反応が最適化されている高感度検出器であって、周囲の可視またはUV放射線に反応するようには反応が最適化されていない高感度検出器が設置されている(そのような検出器は、「ソーラーブラインド」検出器として知られていることもある)。検出器の前に散乱拒絶開口部を有することは重要なことではないが、散乱拒絶開口部を有することによって、可能な限り低放射線量で画像が生成されることに留意すべきである。

0033

x線またはγ線撮影の目的は、位置の関数として、対象物内の密度変化を測定することである。この概念においては、一度に一画素(または対象物の小面積)を照射することによって、そのような密度変化のマップが得られる。対象物に入射するx線またはγ線光子の数は、ゼロから高効率検出器によって1つ(または複数)の光子が検出されるまで増加する。照射期間、そして全入射光子の数は、これが生じ、画素と結合した時に記録される。その後、対象物がビームに対して移動し、あるいは、ビームが対象物の新たな位置に走査され、上記の処理が繰り返される。このようにして、検出器において、単一光子または閾値の光子数を生成するために必要な光子数の二次元マップが得られる。上記、および2次元位置の関数として対象物の全体の厚みが分かることによって、二次元位置の関数として対象物の減衰を測定し、従来の方法によって取得される放射線写真と同等の対象物の「放射線写真」を作成することが可能である。二次元画像を作成するための上記の処理は、本開示にさらに基づいて、当業者によって、上記の処理を繰り返して対象物の他の面を作成することによって、三次元断層画像を作成することに展開することができることに留意すべきである。上述した方法による二次元画像の作成は、下記の顕著な利点を有している。

0034

1)対象物を照射する全流束は、特定の位置における減衰を測定するうえで、絶対的に可能な限り最小量である。特定の位置で閾値の光子(または複数の光子)が検出されると、照射が終わり、新たな位置が照射される。全画像面積の1/10の面積が、対象物の他の部分の10倍の減衰を有する対象物を撮影する場合を考えると、従来の撮影では、低密度領域の減衰を測定するために、対象物全体が多量の流束を受ける。上述の技術で撮影すると、対象物に対して名目上10倍低い全体放射線量で同じ情報が得られる。

0035

2)取得される密度情報のダイナミックレンジは、光子検出システムのダイナミックレンジに依存しておらず、むしろそれによって入力x線またはγ線ビームを調整可能なダイナミックレンジに依存しており、そのようなダイナミックレンジは、原則的に検出器のダイナミックレンジよりはるかに大きく成り得る。

0036

3)対象物内の光子散乱の画像への影響は実質的に除去される。検出器の前方の開口部は、入力ビーム軸に並んで配置された長コリメート高密度チューブであってもよく、散乱した光子が高効率検出器に到達するのを妨げる。

0037

上述の画像の解像度は、対象物のビーム面積の解像度となる。最適にコリメートされたレーザーコンプトン源の場合、対象物のビーム面積が100ミクロンのオーダーに成り得る。しかしながら、サイズが小さいレーザースポットおよび電子スポットが、高流束x線またはγ線を作るために使用されるレーザーコンプトン源の場合、x線またはγ線ビームの発散が数ミリラジアンになり得、対象物のビーム面積は、ミリメーターのオーダーになり得る。しかしながら、前者の場合のレーザーコンプトン源の線源の大きさは、数ミクロンとすることができ(10ミクロンは容易に実現可能な値である)、そのため、はるかに高い空間解像度撮影が可能となり、実際に、回転陽極源から通常得られるよりも高い解像度が可能である。単一の画素検出器が、そのアレイサイズが対象物のビームサイズに対応する小面積の画素アレイ検出器代わる場合、低放射線量、高ダイナミックレンジ高空解像度画像を得るための、小スポットレーザーコンプトン構造を有するフィードバック撮影を利用することが可能である。例えば、対象物におけるビームサイズが1mmであり、レーザーコンプトン光子の線源の大きさが10ミクロンの場合、10ミクロン、またはよりよい解像度の対象物の画像を得るために、100×100アレイの10ミクロンの画素を利用することができる。次の撮影位置に移動する時を決定するための閾値検出値は、全アレイによって収集された全光子、または各画素が十分に照射されたことを示すために必要な最小値のいずれかによって決定することができる。

0038

本明細書に説明したレーザーコンプトン源を用いるフィードバック撮影は、撮影される対象物を、目的の物質のk系列吸収の上下のエネルギーを有するx線に当てる2色x線撮影構成に非常に適していることにも留意すべきである。そして、2つの画像が差し引かれて、単色撮影によって得られるよりも高コントラストな所望の物質のマップが作成される。レーザーコンプトン源は、そのスペクトル出力において角度相関が高いため、レーザーコンプトンの出力の中央部分のみを開口部により選択することによって、10%よりはるかに低い帯域幅のビームを得ることができる。レーザー光子エネルギーまたは電子ビームエネルギーのいずれかをわずかに変化させることによって、所望の物質のk系列吸収より高く、あるいは低く調整されたx線ビームを生成することが可能となる。検出閾値に達するのに必要な放射線量は、当然、物質のk系列より低い光子の場合より低くなる。2つの各画像について、本明細書に説明したようにフィードバック撮影を実施すると、対象物が受ける全放射線量が最小化される。

0039

最後に、本明細書に示した例は、相互作用レーザービームが電子ビームと相互作用してコンプトン光子が生成されないように、相互作用レーザービームを空間的にそらすため、あるいは電子が存在しない時に、一度に相互作用レーザーが相互作用領域に到達するように相互作用レーザーを一時的に遅らせるために、高速電気光学スイッチとしてポッケルスセルを使用することを提案しているが、多数のその他の電子的に制御された空間的および時間的なずらしの方法も考えられることに留意することが重要である。こうした方法には、電子トリガー式音響光学システム、電子制御光ファイバ遅延線直流電気光学ビーム偏向、交差レーザービーム偏光回転等が含まれるがこれに限定されない。本発明の重要な点は、ビーム転換または遅延を開始する電子信号が除去される時、レーザーコンプトン源が、その通常状態のx線またはγ線生成にすぐに戻るように、相互作用レーザーの偏向または遅延が、レーザーコンプトン源のレーザーの定常状態の動作や電子ビームシステムに影響したり、摂動を与えたりすることなく行われる点である。上記の態様は、従来の回転陽極装置を用いて行われるフィードバック撮影と根本的に異なる。

0040

本発明の上述の説明は、例示および説明のために示されたものであり、網羅的であることを意図しておらず、本発明を開示された形態そのものに限定することを意図していない。上記の内容に鑑みて、多数の変更および変形が可能である。開示された実施形態は、本発明の原理を説明することのみを意図しており、本発明を実際に利用することは、当業者が種々の実施形態、および考えられる特定の用途に適した種々の変形によって本発明を最良に使用することを可能とする。本発明の範囲は、以下の請求項によって定義される。

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