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技術 熱防曇システム及び方法

出願人 アラインテクノロジー,インコーポレイテッド
発明者 マクメル,ニール
出願日 2015年2月20日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-554499
公開日 2017年6月1日 (2年1ヶ月経過) 公開番号 2017-513542
状態 特許登録済
技術分野 内視鏡 面発熱体
主要キーワード 導電性形状 水平構 非機能状態 副ハウジング 導電性バー 導電性コーティング層 熱電対センサ 中央地点
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題・解決手段

光学機器のための熱防ステム及び方法を記載する。一実施形態では、光学機器のための熱防曇システムは:光信号伝送のためのアパーチャ画定する、少なくとも1つの主ハウジング;光信号の伝送のための上記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、上記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び上記透明素子を通って伝送される上記光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積被覆する、透明導電層からなり、上記透明導電層への電力印加応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

概要

背景

患者の身体、例えば口腔腹腔等と、それを取り巻く周囲環境との間の温度差は、医療デバイスの窓における水滴の形成を引き起こす場合がある。医療デバイスは例えば、走査デバイススコープ光学機器等であってよい。水滴は医療デバイスの光学的動作に干渉し得る。例えば水滴は、(光を回折反射等させることによって)光信号の変化を引き起こす場合があり、これは、光信号を劣化させる場合があり、不鮮明な画像等、画像品質が劣化した画像につながる。

従って、デバイスの窓の防曇のための様々なシステムが開発されている。例えばファン又は空気ポンプを用いて空気を吹き込み、窓を防曇できる。ファンによって吹き込まれる空気は、加熱されていてもいなくてもよい。しかしながら例えば、上記デバイスが医療デバイスである場合、ファンを用いて空気を吹き込むと、患者の過敏症、例えば歯の過敏症によって不快感を引き起こす場合がある。更に、ファンを追加することにより、エネルギ使用が上昇し、貴重な空間が専有され、また雑音が生成される。別の例示的なシステムでは、不透明なホイルヒータを用いてデバイスの窓を防曇できる。しかしながら、上記不透明なホイルヒータは、光信号の伝送を劣化させる場合がある。別の例示的なシステムでは、デバイスの窓の側部を加熱できる。しかしながら、窓の側部の加熱は、熱の大部分が窓のより中央に近い部分に到達する前に周囲環境を通して放散し得るため、窓の防曇には不十分である場合がある。

概要

光学機器のための熱防システム及び方法を記載する。一実施形態では、光学機器のための熱防曇システムは:光信号の伝送のためのアパーチャ画定する、少なくとも1つの主ハウジング;光信号の伝送のための上記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、上記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び上記透明素子を通って伝送される上記光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積被覆する、透明導電層からなり、上記透明導電層への電力印加応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。A

目的

以下の議論から明らかなものとしてそうでないことが言明されない限り、本開示を通して、「供給する(supplying)」、「測定する(measuring)」、「比較する(comparing)」、「生成する(generating)」、「記憶する(storing)」、「調整する(adjusting)」、「伝送する(transmitting)」、「受信する(receiving)」、「提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光学機器のための熱防ステムであって:光信号伝送のためのアパーチャ画定する、少なくとも1つの主ハウジング;前記光信号の伝送のための前記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、前記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び前記透明素子を通って伝送される前記光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積被覆する、透明導電層を備え、前記透明導電層への電力印加応答して、前記透明導電層は熱を生成し、前記熱は、前記外部環境に対面する前記透明素子の前記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される、熱防曇システム。

請求項2

前記透明導電層は、前記透明素子の表面上に形成される、請求項1に記載の熱防曇システム。

請求項3

前記透明素子及び前記透明素子の前記表面上に形成された前記透明導電層は、防曇素子を構成し、前記防曇素子は、前記主ハウジングに連結される、請求項2に記載の熱防曇システム。

請求項4

前記防曇素子は、前記主ハウジングに取り外し可能に連結される、請求項3に記載の熱防曇システム。

請求項5

前記主ハウジングに連結された副ハウジングを更に含む、請求項2に記載の熱防曇システム。

請求項6

前記透明素子及び前記透明素子の前記表面上に形成された前記透明導電層は、防曇素子を構成し、前記防曇素子は、前記副ハウジングに連結される、請求項5に記載の熱防曇システム。

請求項7

前記透明素子及び前記透明素子の前記表面上に形成された前記透明導電層は、防曇素子を構成し、前記防曇素子は、前記主ハウジングに連結される、請求項5に記載の熱防曇システム。

請求項8

導電性層を有しない追加の透明素子を更に備え、前記追加の透明素子は、前記副ハウジングに連結される、請求項7に記載の熱防曇システム。

請求項9

前記透明導電層は、前記防曇素子の内面に適用される、請求項2に記載の熱防曇システム。

請求項10

前記透明導電層は、前記防曇素子の外面に適用される、請求項2に記載の熱防曇システム。

請求項11

光学機器のための熱防曇システムであって:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する、副ハウジング;並びに透明素子及び透明導電層からなる防曇素子からなり、前記防曇素子は、前記副ハウジングの前記アパーチャ及び前記光学機器の主ハウジングのアパーチャと整列するよう適合され、前記光学機器は、前記光信号を生成するためのものであり、前記透明導電層は、前記透明素子の少なくとも一部分を被覆し、前記防曇素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面し、前記透明導電層への電力の印加に応答して、前記透明導電層は熱を生成し、前記熱は、前記外部環境に対面する前記透明素子の前記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される、熱防曇システム。

請求項12

前記副ハウジングは、前記主ハウジングの少なくとも一部分が前記副ハウジング内に嵌合するように、前記主ハウジングに連結される、請求項11に記載の熱防曇システム。

請求項13

前記防曇素子は前記副ハウジング内に格納される、請求項11に記載の熱防曇システム。

請求項14

前記光学機器は医療デバイスであり、前記防曇素子は、各使用後使い捨て可能である、請求項11に記載の熱防曇システム。

請求項15

前記光学機器は医療デバイスであり、前記防曇素子は、各使用後に使い捨て可能である、請求項11に記載のハウジング

請求項16

光学機器のための熱防曇システムと共に使用するためのハウジングであって:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する、副ハウジング;並びに前記副ハウジング内に格納された、透明素子からなり、前記透明素子は、前記副ハウジングの前記アパーチャ及び防曇素子と整列するよう適合され、前記防曇素子は、前記光学機器の主ハウジングのアパーチャと整列するよう適合され、前記光学機器は、前記光信号を生成するためのものであり、前記防曇素子の前記透明導電層への電力の印加に応答して、前記透明導電層は熱を生成し、前記熱は、前記副ハウジング内に格納された前記透明素子の外面へと熱的に伝達される、ハウジング。

請求項17

前記副ハウジングは、前記主ハウジングの少なくとも一部分が前記副ハウジング内に嵌合するように、前記主ハウジングに連結される、請求項16に記載のハウジング。

請求項18

前記防曇素子は前記主ハウジング内に格納される、請求項16に記載のハウジング。

請求項19

前記透明導電層への電力の印加に応答して、熱が前記防曇素子から、前記副ハウジング内に格納された前記透明層へと熱的に伝達される、請求項17に記載のハウジング。

請求項20

前記光学機器は医療デバイスであり、前記副ハウジング及び前記透明素子は、各使用後に使い捨て可能である、請求項16に記載のハウジング。

請求項21

光学機器のための熱防曇システムであって:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する、少なくとも1つの主ハウジング;前記光信号の伝送のための前記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、前記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び前記透明素子の少なくとも一部分を被覆する、透明導電層からなり、前記透明導電層への電力の印加に応答して、前記透明導電層は熱を生成し、前記熱は、外部環境に対面する前記透明素子の前記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される、熱防曇システム。

請求項22

前記透明導電層は、前記透明素子を通って伝送される前記光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する、請求項21に記載の熱防曇システム。

請求項23

前記透明導電層は、前記主ハウジングの前記アパーチャと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する、請求項21に記載の熱防曇システム。

請求項24

前記主ハウジングに連結された副ハウジングを更に含み、前記透明素子及び前記透明素子の前記表面上に形成された前記透明導電層は、防曇素子を構成し、前記防曇素子は、前記副ハウジングに連結され、前記透明導電層は、前記副ハウジングによって画定されるアパーチャと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する、請求項21に記載の熱防曇システム。

技術分野

0001

本発明は、熱防ステム及び方法に関する。

背景技術

0002

患者の身体、例えば口腔腹腔等と、それを取り巻く周囲環境との間の温度差は、医療デバイスの窓における水滴の形成を引き起こす場合がある。医療デバイスは例えば、走査デバイススコープ光学機器等であってよい。水滴は医療デバイスの光学的動作に干渉し得る。例えば水滴は、(光を回折反射等させることによって)光信号の変化を引き起こす場合があり、これは、光信号を劣化させる場合があり、不鮮明な画像等、画像品質が劣化した画像につながる。

0003

従って、デバイスの窓の防曇のための様々なシステムが開発されている。例えばファン又は空気ポンプを用いて空気を吹き込み、窓を防曇できる。ファンによって吹き込まれる空気は、加熱されていてもいなくてもよい。しかしながら例えば、上記デバイスが医療デバイスである場合、ファンを用いて空気を吹き込むと、患者の過敏症、例えば歯の過敏症によって不快感を引き起こす場合がある。更に、ファンを追加することにより、エネルギ使用が上昇し、貴重な空間が専有され、また雑音が生成される。別の例示的なシステムでは、不透明なホイルヒータを用いてデバイスの窓を防曇できる。しかしながら、上記不透明なホイルヒータは、光信号の伝送を劣化させる場合がある。別の例示的なシステムでは、デバイスの窓の側部を加熱できる。しかしながら、窓の側部の加熱は、熱の大部分が窓のより中央に近い部分に到達する前に周囲環境を通して放散し得るため、窓の防曇には不十分である場合がある。

発明が解決しようとする課題

0004

従って、光信号の伝送を実質的に劣化させることなく、また医療デバイスの場合には患者の不快感が最低限である状態で、光学デバイスの透明素子又は窓を防曇する必要が生じている。更に、光学デバイスのサイズ及び光学デバイスが消費する電力量に対する影響が最低限でありながら、光学デバイスの光学的フットプリント(又は光学的プロファイル)において窓を防曇する必要が生じている。更に、雑音を生成することなく光学デバイスの窓を防曇する必要が生じている。

課題を解決するための手段

0005

一実施形態によると、熱防曇システムを用いて、光学デバイスの透明素子又は窓に水滴が形成されるのを低減してよい。一実施形態では、光学機器のための熱防曇システムは:光信号の伝送のためのアパーチャ画定する、少なくとも1つの主ハウジング;光信号の伝送のための上記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、上記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び上記透明素子の少なくとも一部分を被覆する、透明導電層からなり、上記透明導電層への電力の印加応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

0006

以下の「発明を実施するための形態」を読めば、当業者には、本明細書に記載の実施形態が上述の必要を満たすことが、他の利点と共に明らかになるだろう。

0007

添付の図面中の複数の図において、実施形態は限定ではなく例として示されており、同様の参照番号は同様の要素を表す。

図面の簡単な説明

0008

一実施形態による熱防曇素子を示す。
一実施形態による例示的な電気接続を示す。
代替的な一実施形態による、電気接続を有する熱防曇素子を示す。
代替的な一実施形態による、電気接続を有する熱防曇素子を示す。
一実施形態による磁気起動式熱防曇素子を示す。
様々な実施形態による例示的な熱防曇素子を示す。
様々な実施形態による例示的な熱防曇素子を示す。
様々な実施形態による例示的な熱防曇素子を示す。
様々な実施形態による例示的な熱防曇素子を示す。
一実施形態による熱防曇システムの構成部品を示す。
一実施形態による熱防曇システムの構成部品を示す。
一実施形態による熱防曇システムの構成部品を示す。
一実施形態による熱防曇システムの構成部品を示す。
代替実施形態による熱防曇システムを有するデバイスを示す。
代替実施形態による熱防曇システムを有するデバイスを示す。
代替実施形態による熱防曇システムを有するデバイスを示す。
代替実施形態による熱防曇システムを有するデバイスを示す。
代替実施形態による熱防曇システムを有するデバイスを示す。
代替実施形態による熱防曇システムを有するデバイスを示す。
代替実施形態による熱防曇システムを有するデバイスを示す。
様々な実施形態による熱防曇素子に結合された、温度センサ位置決めを示す。
様々な実施形態による熱防曇素子に結合された、温度センサの位置決めを示す。
様々な実施形態による熱防曇素子に結合された、温度センサの位置決めを示す。
一実施形態による熱防曇システムを示す。
一実施形態による熱防曇システムの動作の例示的なフローチャートを示す。

実施例

0009

複数の実施形態を詳細に参照するが、これら実施形態の例は添付の図面に図示されている。上記実施形態は図面と併せて説明されるが、上記図面は上記実施形態を限定することを意図したものではないことが理解される。上記実施形態は、代替例、修正例及び均等物を包含することを意図したものである。更に、「発明を実施するための形態」では、全体的な理解を提供するために多数の具体的詳細が記載される。しかしながら、これらの具体的詳細を用いずに上記実施形態を実施してよいことは、当業者には認識される。他の例では、上記実施形態の複数の態様を不明瞭にしないよう、公知の方法、手順、構成要素及び回路については詳細には説明しない。説明を目的とした以上の記載は、具体的実施形態を参照して記載されている。しかしながら、この例示的な議論は、排他的であること、又は開示されている正確な形態に本発明を限定することを意図したものではない。本教示を考慮して、多数の修正及び変形が可能である。記載されている実装例及び他の実装例は、以下の請求項の範囲内である。

0010

以下の「発明を実施するための形態」のある程度の部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する操作の手順、論理ブロック、処理及び他の記号的表現に関して提示されている。これらの記載及び表現は、データ処理技術分野における当業者が、自身の作業の実質を他の当業者に対して最も効果的に伝達するために使用する手段である。本出願では、手順、論理ブロック、又はプロセス等は、所望の結果につながる複数の操作又はステップ又は命令の、自己無撞着的なシーケンスであるものと考えられる。上記操作又はステップは、物理量の物理的操作を利用するものである。これらの量は通常、コンピュータシステム又は計算デバイスにおける記憶、転送、結合、比較及びその他の操作が可能な電気又は磁気信号の形態を取るが、必ずしもそうではない。主に共用化を目的として、トランザクションビット、値、要素、記号文字サンプル、ピクセル等としてこれらの信号を表すことが便利である場合があることが分かっている。これらの及び同様の用語全ては、適切な物理量に関連付けることができ、これらの量に適用される単なる便利な標識であることに留意しなければならない。以下の議論から明らかなものとしてそうでないことが言明されない限り、本開示を通して、「供給する(supplying)」、「測定する(measuring)」、「比較する(comparing)」、「生成する(generating)」、「記憶する(storing)」、「調整する(adjusting)」、「伝送する(transmitting)」、「受信する(receiving)」、「提供する(providing)」、「アクセスする(accessing)」等の用語を使用した議論は、コンピュータシステム又は同様の電子計算デバイス又はプロセッサの動作及びプロセスに関するものであることが理解される。コンピュータシステム又は同様の電子計算デバイスは、コンピュータシステムメモリレジスタ又は他のこのような情報記憶、伝送若しくは表示デバイス内において、物理(電子)量として表されるデータを操作及び変換する。

0011

光学機器のための熱防曇システム及び方法を説明する。一実施形態では、光学機器のための熱防曇システムは:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する、少なくとも1つの主ハウジング;光信号の伝送のための上記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、上記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び上記透明素子を通って伝送される光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する、透明導電層からなり、上記透明導電層への電力の印加に応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

0012

一実施形態では、熱防曇システムは、透明導電層120によってコーティングされた透明素子110(透明基板)からなる熱防曇素子100を含む。一実施形態によると、熱防曇素子100は、走査デバイス、スコープ、光学機器等のデバイスのアパーチャと整列させることができる。熱防曇素子は、受け取った電力に応答して所定の設定温度まで昇温し、これによって水滴を除去する。水滴は、患者の内腔からの湿気、及び周囲温度と患者の内腔の温度との間の温度差によるものであり得る。患者の内腔としては、口腔、腹腔等が挙げられる。

0013

熱防曇素子は、デバイスのハウジング内に統合してよいことが理解される。一実施形態では、熱防曇素子はデバイスハウジング内へと統合され、通常使用中に取り外すことができない。代替実施形態では、熱防曇素子は取り外し可能であってよく、これにより使用後に熱防曇素子を消毒できる。別の実施形態では、熱防曇素子は取り外し可能かつ使い捨てであってよく、これにより熱防曇素子を、各患者に対する使用後に新たな熱防曇素子に交換できる。

0014

熱防曇システムは、光学機器を格納する少なくとも1つの主ハウジングを含む。一例では、防曇システムは、主ハウジングを物理的に取り囲む副ハウジングも含む。様々な実施形態によると、熱防曇素子は、副ハウジングによって患者の身体、例えば口腔から隔離できることが理解される。一例では、副ハウジングは、熱防曇素子と患者の身体との間の接触を防止し、熱防曇素子を消毒及び/又は交換する必要なく、熱防曇素子を再使用できるようにする。

0015

例示を目的として、医療デバイス及び上記医療デバイスに結合された透明素子又は透明窓の防曇に関して、様々な実施形態を説明する。しかしながら、議論される詳細は単なる例示的性質のものであり、これらの実施形態の範囲による限定を意図したものではない。例えば本明細書に記載の実施形態は、窓の防曇が必要な他のタイプのデバイスに同様に適用可能であることが理解される。例示を目的として、口腔及び口腔に関連する温度に関して、様々な実施形態を説明することが理解される。しかしながら、議論される詳細は単なる例示的性質のものであり、これらの実施形態の範囲を限定することを意図していない。例えば本明細書に記載の実施形態は、手術中の腹腔等の他の体腔のために使用される他の医療デバイスに同様に適用可能である。

0016

ここで図1Aを参照すると、一実施形態による熱防曇素子100が示されている。図示されている実施形態では、熱防曇素子100は、透明素子110(又は基板)及び透明導電層120からなる。上記熱防曇素子は、例えば90%超、97%超といった高い光透過特性を有する。一例では、上記透明導電層は、上記透明素子を通って伝送された光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ面積を被覆する。一実施形態では、透明導電層120は、透明素子110の表面をコーティングするか、又は上記表面上に形成される。上記透明素子及び上記透明導電層120は共に透明であることが理解される。更に、「発明を実施するための形態」を通して用いられる透明層、透明導電層、透明素子又は基板は、例えば少なくとも90%、少なくとも97%といった高い光透過特性を有する材料を指すことが理解される。用語「熱防曇素子」及び「防曇素子」は、この「発明を実施するための形態」を通して相互交換可能に使用されることに留意されたい。一実施形態によると、透明阻止110はガラス基板である。しかしながら様々な実施形態において、他の透明基板を使用してよい。例えば透明素子110は、透明プラスチック又は透明ポリカーボネート材料からなってよい。透明素子110の厚さは、用途に応じて変更してよい。例えば一実施形態では、透明基板110の厚さは0.75mm〜1mmであってよい。上述のように、一実施形態では、熱防曇素子100は、透明導電層120でコーティングされた透明素子110を含む。例示的な一実施形態では、導電層120は、電気抵抗性層等、電力を印加された場合に熱を生成する材料からなる極めて薄いサブミクロン層である。一例では、上記透明導電層は、インジウムスズ酸化物といった金属化合物薄層である。いくつかの実施形態によると、インジウム−スズ酸化物以外の導電層120も使用してよい。例えばフッ素−スズ酸化物、アルミニウム−スズ酸化物又は金の層を同様に使用してよい。従って、インジウム−スズ酸化物に関する言及は単なる例であり、本明細書に記載の実施形態の範囲を限定することを意図したものではない。透明導電層120は、様々なプロセスを用いて透明基板110に塗布してよい。ある代替実施形態では、導電性材料(例えばインジウム−スズ酸化物)を透明基板110全体に散乱させる。一例では、蒸着プロセスによって透明導電層120を塗布し、その厚さを正確に制御する。

0017

一実施形態によると、透明素子110全体に蒸着された透明導電層120は、電気抵抗性を有する。この電気抵抗性により、透明導電層120は、特定の電圧値が印加されるとすぐに昇温する。この電圧は、起動電圧としても知られる。透明導電層120の抵抗性は、単位面積あたりのオームとして測定してよい。従って、導電層120が蒸着されている透明素子110の(例えば図1Cに示すような)長さは、導電層120の抵抗性に比例的に影響を与える。また抵抗値は、透明素子110の幅(図1Cに示す)によって反比例的に影響を受ける。一実施形態によると、熱防曇素子100の長さが電気接続(図1Cに示す電気的バー160)に対して変化しない場合、熱防曇素子100によって均一な熱流が生成される。換言すると、熱防曇素子100のジオメトリは、熱防曇素子100が均一な熱流を生成するか、又は不均一な熱流を生成するかを決定する。

0018

一実施形態では、透明導電層120を、誘電絶縁層(図示せず)によって更にコーティングしてよく、これによって透明導電層120を保護する。誘電絶縁層が透明導電層にわたって蒸着されている実施形態では、誘電層は、使用中に透明導電層が摩損又は損傷するのを防止するための保護コーティングとして作用できる。上記透明導電層が極めて薄い(数マイクロミリメートル)場合があり、容易に損傷し得るため、上記誘電絶縁層の上記保護機能は有益であり得る。誘電絶縁層は、保護機能に加えて絶縁機能を提供でき、これによって、上記導電層が周辺導電性物体短絡を形成するのを防止する。上記誘電絶縁層は更に、これを取り巻く周囲環境、例えば空気、体腔等に対して光学指数整合させるために使用できる。更に上記誘電絶縁層は、反射防止コーティングを生成するために透明導電層120をコーティングできるノングレア層となり得る。

0019

ここで図1Bを参照すると、一実施形態による例示的な電気接続が示されている。モジュラー接触を用いて、熱防曇素子に電力を供給してよい。例えば上記モジュラー接触は、導電層120への電気接続を形成するために、コネクタ基部130の上側に位置決めされたばねタイプコネクタ140を含んでよい。ばねタイプコネクタ140は、熱防曇素子を把持するため、及び導電層120への電気的接触を形成するために、これらに応じて収縮及び伸長することが理解される。従って、ばねタイプコネクタ140を介して電力が供給されると、熱防曇素子は動作状態となり、上記熱防曇素子の導電層120は昇温し、これによって水滴を除去する。以下で議論するように他のタイプの電気接続を使用してよいことが理解される。

0020

ここで図1Cを参照すると、代替的な一実施形態による電気接続を有する熱防曇素子が示されている。熱防曇素子100は、図1Aに関して議論した熱防曇素子100と略同様である。この実施形態では、フレックス回路180を介して熱防曇素子100に電力を供給してよい。フレックス回路180は、電気及び電力を熱防曇素子100へと伝導するための電線150を含んでよい。電線150は、熱防曇素子100の透明導電層120と接触する電気的バー160に電力を供給する。電気的バー160は、バスバーと呼ばれる場合もある。電気的バー160は、導電性コーティング層120にわたるはんだ付け印刷、蒸着、接着又は散乱により、透明導電層120との電気的接触を形成できる。透明導電層120にわたって誘電絶縁層が蒸着されている実施形態では、電気的バー160は上記誘電絶縁層上に蒸着され、上記誘電層に貫入して、導電層120への電気接続を提供してよい。様々な実施形態では、電気的バー160は、例えば導電性接着剤を用いて透明導電層120に接着してよい。電気的バー160にわたる導電性粘着剤又はフォームと、上記粘着剤内に埋入された線とによって、電気的バー160と電源との間の電気接続も形成できることが理解される。図1Cに示す実施形態では、2つの電気的バー160が、互いに対して平行に示されている。従って、導電性コーティング層120で透明基板110を均一にコーティングすることにより、表面全体にわたって均一に熱流が生成される。2つの電気的バー160の使用は単なる例であり、実施形態の範囲を限定することを意図したものではないことが理解される。例えば実施形態は、1つ又は複数の電気的バー、様々な他の導電性形状及び/又は材料、平行でない導電性バー等を含んでよい。更に、熱防曇素子100は、デバイスのハウジングに形成されたアパーチャの形状に基づいて成形してよいことが理解される。例えば熱防曇素子100は、デバイスのアパーチャに基づき、長方形正方形楕円形円形等であってよい。

0021

上述のように、熱防曇素子100の形状は、デバイスのアパーチャの形状としてよい。一例では、上記アパーチャの形状は、透明素子より小さくてよい。図1Dに示す一実施形態では、熱防曇素子100の透明導電層120の形状は、熱防曇素子のアパーチャの形状に適合する。図1Dに示す実施形態は、図1Cに示す実施形態と同様である。しかしながら図1Dでは、透明導電層120は、(図1Cに示すように透明素子の縁部まで又は略縁部まで)基板の略全体にわたって延在する代わりに、透明素子の限られた部分−上記アパーチャのサイズを反映した面積のみにわたって延在する。

0022

議論を目的として、図1Cに示す透明素子110が図1Dに示す透明素子110と同一であると仮定する。図1Cに示す透明導電層の面積は、L1とW1との積に等しい。しかしながら、上記導電層が蒸着される基板の長さ及び幅は同一であるものの、図1Dに示す透明導電層は、図1Cに示す電気伝導層よりも面積が小さい。図1Dに示す例では、透明導電層120の面積はL2とW2との積に等しく、ここでL2<L1かつW2<W1である。ここで図1Eを参照すると、一実施形態による磁気起動式熱防曇素子が示されている。様々な手段で熱防曇素子100に電力を供給することによって、熱防曇素子100を昇温させてよい。例えば、図1B〜1Dに示すように電気接続を設ける代わりに、磁場190が必要なエネルギを供給してよい。従って磁場190は、熱防曇素子の透明導電層120を昇温させることができる。この例では、磁場190は、熱防曇素子の近傍に位置決めされた、電流を搬送する線を用いて提供できる。この磁場は、他の手段を用いて、例えば固定子アセンブリコイル等を用いて提供してもよいことが理解される。一実施形態によると、磁場を用いて熱防曇素子100の導電性コーティング層120上に渦電流誘起して、上記導電層コーティング層120を昇温させてよい。電力が磁場190を用いて供給される実施形態では、図1B、1C、1Dに関して議論したような電気接続は削除できる。従って、他の手段を用いて熱防曇素子に電力を供給してよいことが理解される。更なる例は、特定の波長、例えば紫外線等を受けると昇温する化学化合物を有する導電性コーティング層120を含んでよい。従って熱防曇素子は、特定の波長の光の存在下で昇温し得る。

0023

ここで図1F〜1Iを参照すると、様々な実施形態による例示的な熱防曇素子が示されている。図1Fは、図1Cにおいて説明したものと同様の、電線150を有するフレックス回路180と、電気的バー160と、防曇素子100とを用いた熱防曇素子を示す。しかしながら、図1Fに示す実施形態では、防曇素子100の第1の領域及び電気的バー160は、防曇素子の第2の領域に対して0°〜180°の何らかの角度で傾斜している。例えば防曇素子100の第1の領域及び電気的バー160は、熱防曇素子の第2の領域に対して、中央地点、1/4地点、3/4地点等において角度を有してよい。この非限定的な実施形態では、2つの電気的バー160が互いに対して平行なものとして示されている。従って、互いから等距離の2つの電気的バー160と共に、透明素子110を透明導電層120で均一にコーティングすることによって、均一な熱流を生成できる。

0024

ここで図1G〜1Iを参照すると、様々な実施形態による例示的な熱防曇素子が示されている。これらの実施形態では、フレックス回路180、電線150、電気的バー160及び防曇素子100は、上述のものと略同様に動作する。しかしながら、図1G〜1Iに示す実施形態では、電気的バー160及び熱防曇素子100は、デバイスの窓アパーチャに基づいて様々に成形される。例えば正方形、円形、三角形ひし形台形六角形、長方形、楕円形等を含むいずれの形状を使用してよい。いくつかの実施形態によると、不均一な熱流の生成が望ましい場合がある。不均一な熱流は、図1G及び1Iに示すような等距離でない電気的バーを用いて生成できる。

0025

いくつかの実施形態では、熱防曇素子の不均一構造にもかかわらず、均一な熱流を生成できる。例えば、熱防曇素子の透明導電層120は、熱を均一に生成するために、電気的バーの形状及び位置に基づいて不均一に蒸着してよい。透明導電層120の抵抗性は、電気的バー間の導電性材料の長さに基づいており、即ち経路長が長いほど高い抵抗性を有する。例えば図1Iを参照すると、「低抵抗性(Lower Resistance)」と標識された経路は、長さが短いため、「高抵抗性(Higher Resistance)」と標識された経路よりも低い抵抗性を有する。従って一例では、均一な熱流を生成するために、他の領域に比べて電気的バーが互いに近接している熱防曇素子の領域にわたって、比較的薄い導電性材料層を蒸着してよい。従って、電気的バーが互いにより近接している領域の抵抗性を上昇させることにより、他の領域の抵抗性に実質的に適合させて、均一な熱流を生成できる。

0026

図2A〜2Dは、一実施形態による光学機器又はデバイスのための熱防曇システムの部品を示す。図2Aを参照すると、一実施形態による(透明素子110及び透明導電層120からなる)熱防曇素子と、これに対応する電気接続とが示されている。この熱防曇素子は、図1A、1C〜1D及び1F〜1Iに示す熱防曇素子及び電気接続と同様である。例えば図2Aを図1Cと比較すると、図1Cに示す電線150、電気的バー160及びフレックス回路180は、図2Aに示す電気的バー160及び導電性接続バー210a〜bと同様の機能及び支持を提供する。一例では、導電性接続バーの第1の領域210aは、電気的バー160を、導電性接続バーの第2の領域210bへと電気的に接続する。導電性接続バーの第2の領域210bは、導電性接続バーの第1の領域210aを、電源(図示せず)へと接続する。

0027

図2Bを参照すると、熱防曇素子100に隣接する位置にある光学デバイスの光学素子プリズム)220を、光学素子220及び熱防曇素子100を主ハウジング内へと挿入する前の状態で示されている。図2Cに示す実施形態は、主ハウジング内に熱防曇素子100及び光学素子220を挿入した後の、熱防曇システムの図を示す。上述のように、一例では、熱防曇システムは少なくとも1つの主ハウジング250を含む。図2Cに示す実施形態では、主ハウジング250はまた、光学デバイスのハウジング(光学デバイスハウジング)でもある。図2Cに示す実施形態では、主ハウジングは、熱防曇素子100の位置を、上記熱防曇素子100が光学素子から伝送された光信号の光学的フットプリントと整列するように維持する役割を果たす、支持構造体である。更に主ハウジングは、(光学デバイス内の)光学プリズム220から主ハウジングの外側の領域(即ち患者の体腔)への光信号の伝送のためのアパーチャを画定する。

0028

図2Cに示す実施形態では、主ハウジング250は熱防曇素子100を支持し、防曇素子100が主ハウジングのアパーチャと整列するように熱防曇素子100を位置決めする。防曇素子100の透明素子(透明導電層120でコーティングされた透明素子110)の少なくとも1つの側部、図2Dにおける防曇素子の外面234は、外部環境に対面する。透明導電層への電力の印加に応答して、防曇素子100の透明導電層は熱を生成し、この熱は、防曇素子の、外部環境に対面する上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。一実施形態では、防曇素子100の透明導電層は、光学機器によって生成される光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさである。一例では、透明素子の、透明導電層が延在する部分は、主ハウジングが形成するアパーチャの形状に適合する。

0029

一実施形態では、防曇素子100の外面234は透明導電層120でコーティングされ、上記透明導電層に電力が印加された場合、生成される熱は、熱防曇素子の外面に水滴が形成されるのを防止するために十分であり、これにより防曇素子100(光学デバイスの窓)は、その高い光透過特性を維持する。代替実施形態では、防曇素子100の内面232が透明導電層120でコーティングされ、電力の印加に応答して、防曇素子100の内面232が加熱される。この例では、防曇素子の内面で生成された熱は、防曇素子の内面232から、透明素子を通して、防曇素子の、外部環境に対面する外面234へと熱的に伝達される。一実施形態では、熱は、例えば対流又は伝導によって、熱的に伝導又は伝達される。医療用光学機器の例に関しては、防曇素子の外面に伝導される熱は、患者の体腔内に位置決めされた場合に、水滴が防曇素子の外面上に形成されるのを防止するために十分なものでなければならない。ガラスは特に高効率な熱伝導体ではないが、ガラスは、水滴が防曇素子の外面に形成されるのを防止するために必要な熱を伝導するために十分に薄くすることができる。

0030

図2Cに示す実施形態では、患者の体腔に挿入される光学デバイスのヘッド、即ち光学デバイスワンドヘッドの形状は、台形状であることが理解される。しかしながら、上記ワンドヘッドの台形状は例であり、本実施形態の範囲を限定するものと解釈してはならない。例えば上記ワンドヘッドは長方形状であってよい。更に、防曇素子はワンドの端部に位置する光学デバイスヘッド内に位置決めされたものとして示されているが、他の実施形態では、上記防曇素子は光学デバイス内の代替的な位置に位置決めしてよく、ワンドの端部からある程度の所定の距離だけ変位してよい。

0031

図2Dは、図2Cに示す光学デバイス及び防曇システムの断面図を示す。一実施形態では、光学デバイスのための熱防曇システムは:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する、少なくとも1つの主ハウジング;光信号の伝送のための上記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、上記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び上記透明素子を通って伝送される光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する、透明導電層からなり、上記透明導電層への電力の印加に応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

0032

図2C及び2Dを参照すると、熱防曇システムは少なくとも1つの主ハウジング250を備え、この主ハウジング250は、光信号の伝送のためのアパーチャを画定する。図2C及び2Dに示す実施形態を参照すると、上記アパーチャは、防曇素子を取り囲む上記ハウジングの一部分である。上記アパーチャは、光学素子220からの光信号を通過させて伝送できる開口を生成する。防曇素子100の透明素子110は、光信号の伝送のための主ハウジングの上記アパーチャと整列するよう適合される。透明素子の少なくとも1つの側部234は、外部環境295に対面する。一例では、防曇素子100の透明導電層は、透明素子を通って伝送される光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する。電力が透明導電層に印加されると、防曇素子100の上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

0033

上記透明導電層は、上記透明素子の少なくとも一部分を被覆する。一例では、上記透明導電層は、上記透明素子の表面の全体又は略全体を被覆する。上述のように、一例では、防曇素子100の透明導電層は、透明素子を通って伝送される光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する。代替例(例えば主ハウジングによって画定されるアパーチャが上記光学的フットプリントよりも小さい場合)では、上記透明導電層は、主ハウジングの開口のサイズであってよい。一例では、導電フィルムは、伝送される光信号の光学的フットプリント全体又は上記光学的フットプリントの一部にわたる環状形状を有する。代替例では、透明導電フィルムが被覆する面積は、上記光学的フットプリントの一部分のみの面積であってよい。しかしながら、上記透明導電フィルムの上記面積は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部を、伝送される信号の光学的フットプリントに沿って防曇するために十分な熱を生成するために、十分なものでなければならない。

0034

一実施形態では、熱防曇素子を主ハウジングのアパーチャに対して支持して整列させる主ハウジング250は、熱防曇素子に恒常的に機械的に連結されるよう設計され、従って熱防曇素子は容易には取り外すことができない。例えば、図2Dに示す光学デバイスに関して、熱防曇素子100は主ハウジングの内側から取り外すことができるが、熱防曇素子は主ハウジングから物理的に分離されず、光学デバイスを非機能状態とすることはない。代替実装形態(図示せず)では、熱防曇素子100は、外部アクセス可能な電気コネクタを介して光学デバイスへと電気接続できる。例えば、防曇素子を、主ハウジングの外側からの電気接続を提供するためのばね接点へと挿入できるように、図1Bに示すものと同様のばねコネクタを、台形ワンドヘッドの内面に位置決めしてよい。これにより熱防曇素子は、交換のために容易に取り外すことができるようになり、あるいは患者の使用後に容易に消毒できるようになる。しかしながら、熱防曇素子を取り外すことができても、主ハウジングは依然として、患者と接触する場合には各使用後に消毒する必要がある。

0035

図2Cに示す構成を有する医療デバイスが例えば患者の口腔に入ると、上記デバイスは患者に接触することが予想される。従って、図2Cに示す実施形態は、各使用後に消毒する必要がある。各使用後に光学機器を消毒する代わりに、光学機器と、光学機器が挿入され得る患者の体腔との間に、障壁を設けることが望ましい場合がある。図3A〜3C及び図4A〜4Cに示す実施形態では、患者と光学機器との間に物理的障壁が配置され、これにより、各使用後に上記光学機器及び/又は上記光学機器の防曇素子を消毒する必要をなくすことができる。

0036

ここで、図3A〜3Cを参照すると、一実施形態による熱防曇システムの部品が示されている。図3A〜3Cに示す実施形態は、図3A〜3Cに示す実施形態では熱防曇システムが主ハウジングに加えて副ハウジングも含む点を除いて、図2A〜2Dに示す実施形態と同様である。図2A〜2Dに示す実装形態を図3A〜3Cと比較すると、更なる変更は、熱防曇素子100が主ハウジングによって支持される代わりに、熱防曇素子100は副ハウジングによって支持され、副ハウジングに統合される点である。一実施形態では、副ハウジングは取り外し可能であってよい。

0037

図3A〜3Cに示す実施形態では、副ハウジングは、光学機器を例えば患者の口腔との接触から保護する外部スリーブである。図3A〜3Cに示す実施形態では、防曇素子100(透明素子及び透明電気伝導性層)は、副ハウジングによって支持され、副ハウジング内に位置決めされる。図3Aを参照すると、光学機器又は医療デバイスを患者の体腔との接触から保護するための外部スリーブとして機能する、副ハウジング310が示されている。図3Bは、一実施形態による光学機器の主ハウジング250を示す。図3Cは、一実施形態による、副ハウジング310と主ハウジング250との連結を示す。図3Aを参照すると、熱防曇システムは、流体及び他の汚染物質が、(図3B及び3Cに示されている)デバイスの主ハウジング250に到達するのを防止する副ハウジング310を含む。一実施形態によると、副ハウジング310は取り外し可能であってよい。例えば副ハウジング310は、各患者に対する使用後に取り外して消毒できる。あるいは副ハウジング310は、各患者に対する使用後に使い捨て可能であり、交換できる。一例では、副ハウジングは、プラスチック又は別の安価な材料で作製できる。更に一実施形態では、防曇素子100は副ハウジング310から取り外し可能であってよい。従って防曇素子100は、複数の患者間で取り外して消毒できる。あるいは防曇素子100は、各患者に対する使用後に使い捨て可能であり、交換できる。

0038

ここで図3Aを参照すると、防曇システムは、防曇素子100を支持する副ハウジング310を含む。防曇素子100は、上述の熱防曇素子と同様である。図2A〜2Dに示す実施形態では、防曇素子を支持するのは主ハウジング250である。図2A〜2Dに示す実施形態では、主ハウジングの外面及び防曇素子の外面234の両方は、外部環境に対面する。図3A〜3Cに示す実施形態では、(防曇素子100を支持する)副ハウジング310及び防曇素子の外側234は、外部環境295と接触する一方で、副ハウジング内に封入される主ハウジングは外部環境と直接接触しない。副ハウジング310は、防曇素子の透明素子が主ハウジングの窓アパーチャと整列するように、防曇素子100を所定の位置に保持する、支持体320を含む。

0039

図3Aに示す実施形態では、アパーチャ340は副ハウジングに形成される。図3Cに示すように、主ハウジング及び副ハウジングが一体に連結されている場合、光信号は光学プリズム220から、主ハウジングのアパーチャ(図3Bに示す要素352)に向かい、防曇素子100を通り、副ハウジングのアパーチャ340を通って、外部環境295(即ち患者の体腔、例えば口腔、腹腔等)へと進む。

0040

副ハウジング310内に格納された防曇素子100は、主ハウジングの開口352と整列するよう位置決めされることが理解される。防曇素子100はその透明性により、患者の体腔と医療デバイスとの間を、光信号が変化せずに進むことができるようにする。(主ハウジングを副ハウジング内に位置決めした後に)主ハウジングのアパーチャに対面する防曇素子100の表面は、防曇素子の内面232とも呼ばれる。外部環境295に対面する防曇素子100の表面は、防曇素子の外面234と呼ばれる。図3A〜3Cに示す実施形態では、防曇素子は、透明導電層でコーティングされた透明素子からなる。透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境295に対面する。一実施形態では、透明導電層コーティングは、防曇素子の外面234上にある。代替実施形態では、透明導電層は防曇素子の内面232上にある。いずれの実施形態においても、透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

0041

図3Aに示す防曇素子100は、水平位置又は構成において示されているが、様々な実施形態はこのような構成に限定され得ない。例えば防曇素子100は、防曇素子100が水平面に対してある角度を有するように位置決めしてよい。防曇素子100を水平構成において又はある角度で位置決めすることにより、防曇素子100に特定の特性を提供できる。例えば水平面に対する防曇素子100の角度を変更することにより、屈折特性反射特性、光学指数整合特性等に影響を与えることができる。

0042

ここで図3Aを参照すると、防曇素子100を支持する副ハウジング310が示されている。光学機器のための熱防曇システム及び方法を説明する。熱防曇システムは:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する少なくとも1つの主ハウジングを備える、防曇素子ハウジング;光信号の伝送のための上記アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、上記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び上記透明素子の少なくとも一部分を被覆する、透明導電層からなり、上記透明導電層への電力の印加に応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

0043

ここで図3Bを参照すると、光学デバイスの主ハウジング250が示されている。主ハウジング250は、プリズム等の光学構成部品220と、光学デバイスの機能を支援するために必要な他の構成部品とを支持し、取り囲むことが理解される。主ハウジング250は、主ハウジング内のアパーチャ352を含む。光信号は、主ハウジング250のアパーチャ352と患者の体腔との間において伝送及び受信してよい。

0044

ここで図3Cを参照すると、一実施形態による副ハウジング310と主ハウジング250との連結が示されている。図3Cに示す実施形態では、主ハウジング250は副ハウジング310内に位置決めされ、これにより副ハウジングは、主ハウジング250を保護するための保護スリーブとして機能する。主ハウジングのアパーチャ352は、副ハウジングのアパーチャ340と整列するよう位置決めされる。透明防曇素子もまた、副ハウジングのアパーチャ340と整列され、これにより光信号を光学機器から外部環境へと伝達できる。防曇素子100は、副ハウジングの支持体320によって所定の位置に保持される。防曇素子の内面232は、主ハウジングのアパーチャ352に対面する。防曇素子の外面234は、外部環境295に対面及び接触する。

0045

図3A〜3Cに示す実施形態では、図3Cに示すように主ハウジングが副ハウジングに連結されると、図3Bにおいて主ハウジングの底部に示されている電気コネクタ260が、防曇素子100への電気接続を形成する。一例では、透明導電層を、透明素子の内面232に塗布する。一実施形態では、内面232上の透明導電層を被覆する誘電層は存在せず、電気的接触は、電気コネクタ360から透明導電層120の表面まで、直接形成される。一例では、防曇素子は図1Cの防曇素子と同様であり、電気接続は、電気コネクタ360から、防曇素子の側部のバスバーまで形成される。別の例では、誘電層(図示せず)が透明導電層を被覆し、電気的接触は、コネクタ360から、透明導電層に接続された電気的バーまで形成される。

0046

代替実施形態では、透明導電層を透明素子の内面232に塗布する代わりに、透明素子の外面234に塗布できる。この場合、電気伝導性層に電力を供給するために、主ハウジングの基部上の電気コネクタ360から、透明素子の外面上の電気伝導性層への電気接続を形成する必要がある。電気コネクタ360を有する代わりに、図1Bにおいて説明したばねコネクタ等、他のタイプのコネクタを使用してよいことが理解される。更に、電力は、例えば磁場、光学的方法等の他の手段で防曇素子100に供給してよく、これによって電気コネクタを有する必要を排除できる。

0047

熱防曇素子は、電力の印加に応答して熱を生成するよう構成された透明導電層でコーティングされた、透明素子を含んでよい。例えば、電気コネクタ260を介して防曇素子100に電力を供給すると、透明導電層120(図1A)及びこれに関連する抵抗性によって熱流が生成される。一実施形態では、生成された熱流は、防曇素子100の透明基板110(図1A)を通して均一に放散する。一実施形態では、透明導電層は、電力の受信に応答して所定の温度に到達するよう構成される。透明導電層の上記所定の温度は、熱防曇素子の外面上に水滴が形成されるのを防止できるように操作できる。従って、周囲空気と体腔との間の温度差によって防曇素子の外面234に形成される水滴は、有意に低減及び/又は排除される。患者の口への応用において、口腔はおよそ36.5℃である。よって、防曇素子100を38℃まで加熱すると、防曇素子の外面234に形成される水滴及び曇りが排除される。

0048

デバイス内の防曇素子100の温度は、以下に記載のコントローラを用いて制御してよいことが理解される。更に、デバイスの熱防曇素子は、その用途及び周辺の温度に応じて、所定の温度に到達してこれを維持するよう、プログラムしてよい。更に、様々な実施形態では、上記温度は手動で制御してよく、これによりオペレータが、例えば個人の好みに従って防曇性能を調整できるようになる。熱防曇素子の温度制御について、図6及び7に関連して以下により詳細に説明する。

0049

一実施形態では、防曇システムは、図3Aに示す実装形態によって説明できる。この場合に関して、防曇システムは、光学機器の主ハウジングにわたって嵌合する外部スリーブとして機能する、副ハウジングである。図3Aに示す実装形態では、防曇素子は副ハウジングによって支持されている。図3Aに示す防曇システムを参照すると、これは:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する、副ハウジング;並びに透明素子及び透明導電層からなる防曇素子からなり、上記防曇素子は、副ハウジングのアパーチャ及び主ハウジングのアパーチャと整列するよう適合され、防曇素子の透明導電層は、上記透明素子を通って伝送される光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積を被覆し、上記防曇素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面し、上記透明導電層への電力の印加に応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。

0050

代替実施形態では、防曇システムは、図2C及び2Dに示す実装形態によって説明でき、図2C及び2Dでは、防曇システムは:光信号の伝送のためのアパーチャを画定する、少なくとも1つの主ハウジング;光信号の伝送のための上記窓アパーチャと整列するよう適合された、透明素子であって、上記透明素子の少なくとも1つの側部は外部環境に対面する、透明素子;及び上記透明素子を通って伝送される光信号の光学的フットプリントと少なくとも同じ大きさの面積を被覆する、透明導電層からなり、上記透明導電層への電力の印加に応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、外部環境に対面する上記透明素子の上記少なくとも1つの側部へと熱的に伝達される。ここで図4A〜4Dを参照すると、代替実施形態による熱防曇システムの部品が示されている。図4A及び4Bは、主ハウジング250の異なる例示的な斜視図を示す。図4Cはデバイスの副ハウジングを示し、図4Dは、主ハウジング及び副ハウジングの連結を示す。

0051

ここで図4A〜4Dを参照すると、一実施形態による熱防曇システムの部品が示されている。図4A〜4Dに示す実施形態は、図4A〜4Dに示す実施形態では副ハウジングが防曇素子を含まない点を除いて、図3A〜3Cに示す実施形態と同様である。その代わりに、図2C〜2Dに示すものと同様に、防曇素子は光学機器の主ハウジング内に統合される。図4A〜4Dに示す実施形態では、副ハウジングは防曇素子を有する代わりに、光信号を光学デバイスから外部環境へと伝送できるように、主ハウジングのアパーチャと整列された透明素子又は窓を有する。副ハウジングは、図3A〜3Cに関して説明した副ハウジングの保護スリーブと同様の保護スリーブを形成する。主ハウジングが副ハウジングに連結されている図4Dに示す実施形態では、熱は、主ハウジングによって支持された防曇素子から、副ハウジングの透明素子又は窓の外面へと熱的に伝達される。

0052

図4A及び4Bを参照すると、光学機器の主ハウジングの異なる図が示されている。上記光学機器は、主ハウジング250、防曇素子100及び電気コネクタ360を含む。一例では、防曇素子100は、既に説明した熱防曇素子と略同様である。主ハウジング250は光学素子220(即ちプリズム、電源、アクチュエータ等)を格納してよく、上記光学素子220は、走査デバイス、スコープ等の光学機器の構成部品を構成する。

0053

図4A〜4Bに示す例では、電気接続は電気コネクタ360を介して形成される。図4A〜4Bに示す電気コネクタ360は、防曇素子100への電気接続を提供する。電気コネクタ360を有する代わりに、図1C及び1E〜Hにおいて説明したもの等の、他のタイプのコネクタを使用してよいことが理解される。更に、電力は、例えば磁場、光学的方法等の他の手段によって供給してよく、これによって電気コネクタを有する必要を排除できる。防曇素子100に供給された電力により、防曇素子100の導電性コーティングが昇温する。

0054

図4A及び4Bを参照すると、主ハウジングによって形成されたアパーチャと整列された防曇素子100が示されている。図4A及び4Bに示す実施形態では、防曇素子は透明であり、光学機器の主ハウジング250のアパーチャ内に位置決めされる。防曇素子100の透明性により、有意な光信号の劣化なしに、光学デバイスの光学素子220と外部環境との間を光信号が進むことができる。防曇素子の内面232は、光学デバイス内の光学素子220に対面する。防曇素子の外面234は、外部環境295に対面する。更に防曇素子100は、図示されている水平構成に限定されない。例えば防曇素子100は、防曇素子100が例えば屈折特性、反射特性、光学指数整合特性等の特定の特性を有するように角度設定されるよう、位置決めしてよい。

0055

ここで図4Cを参照すると、一実施形態による光学デバイスの副ハウジング310が示されている。図4Cに示す実装形態は、図4Cでは防曇素子の代わりに透明素子450が、副ハウジングのアパーチャ340を被覆するように整列及び位置決めされる点を除いて、図3Aに示す実装形態と同様である。図4Cに示す防曇システムは、副ハウジング310、支持体320及び透明素子450を含む。支持体320は、副ハウジング310に取り付けられるか又は副ハウジング310から延在し、透明素子450を所定の位置に保持する。一実施形態では、透明素子450は、ガラス、プラスチック、ポリカーボネート等の、高い光透過特性を有する材料からなる、図1Aにおいて説明したものと同様の基板である。ここで図4Dを参照すると、一実施形態による、主ハウジングが副ハウジング内に嵌合し、副ハウジング内に物理的に位置するような、主ハウジングに対する副ハウジングの連結が示されている。この実施形態では、主ハウジング250の少なくとも一部分、防曇素子100及びその電気コネクタ360が全て、副ハウジング210によって取り囲まれ、副ハウジング210の支持体220が透明素子450を所定の位置に保持する。一実施形態によると、透明素子450と防曇素子100との間に間隙430が形成される。例えばこの間隙は0.3mmであってよい。

0056

一実施形態では、間隙430は空気を内包する。しかしながら、上記間隙は、光信号伝送に実質的に干渉しない限り、他のガス又は液体充填されてよいことが理解される。更に上記間隙は、熱防曇素子100から透明素子450への適切な熱伝達が維持される限り、他のガス又は液体で充填されてよい。防曇素子100が生成する熱の強さに基づいて、異なる厚さの間隙430を用いてよいことが理解される。例えば、生成される熱の強さが増大すれば、間隙430の厚さを増大させてよい。防曇素子100の厚さ及び透明素子450の厚さもまた、防曇素子100が生成する熱の強さに応じて変化させてよいことが理解される。例えば、熱防曇素子100の一方の端部から他方の端部へと熱が十分に伝達されることを保証できるように、熱防曇素子100の厚さを選択する。透明素子450の厚さは、その用途及びその機械的負荷にも左右され得ることに注意しなければならない。例えば透明素子450は、使用時に破損するのを防止できるよう十分な厚さを有していなければならない。

0057

例えば図4Dを参照すると、防曇素子100は所定の位置に保持され、電気コネクタ360と接触している。従って電力が供給されると、電気コネクタ360は電力を防曇素子100の導電層120(図1A)に供給する。防曇素子100の透明導電層120(図1A)の抵抗性により、防曇素子100の透明基板110(図1A)を通して均一に放散する熱流が生成される。図4Dに示す実施形態では、防曇素子100は、副ハウジング310に関連する透明素子450から、間隙303によって隔てられている。導電層120から生成された熱は、間隙303を介して、防曇素子から副ハウジングの透明素子へと伝達される。

0058

導電層120が防曇素子の内面上に形成される場合、生成された熱流は、防曇素子の内面232から防曇素子の外面234へと間隙430を通して、そして透明素子の内面452へ、熱的に伝達される。そして熱は透明素子450を通って熱的に伝達され、透明素子の外面454へと流れる。従って、周囲空気と体腔との間の温度差によって透明素子の外面454に形成される水滴は低減される。一例では、口腔はおよそ36.5℃であり、防曇素子100を38℃まで加熱すると、透明素子450の外面454に形成される水滴及び曇りが排除される。

0059

副ハウジング310は、流体及び他の汚染物質が光学機器の主ハウジング250に到達するのを防止する。副ハウジング310及びこの副ハウジングの透明素子450は、取り外し可能であってよい。例えば副ハウジング310は、取り外して消毒し、異なる複数の患者に対して再使用できる。代替実施形態では、副ハウジングは使い捨て可能であり、各患者に対して新しいものに交換できる。更に、透明素子450も取り外して消毒並びに/又は廃棄及び交換してよいことが理解される。図4Cに示す実装形態を参照すると、図示されている防曇システムは:光信号の伝送のための窓を画定する副ハウジング;及び副ハウジング310内に格納された透明素子450として説明でき、上記透明素子450は、副ハウジングのアパーチャ及び防曇素子と整列するよう適合され、上記防曇素子は、光信号を生成するための光学デバイスの主ハウジングのアパーチャと整列し、上記防曇素子の透明導電層への電力の印加に応答して、上記透明導電層は熱を生成し、この熱は、副ハウジング内に格納された透明素子の外面へと熱的に伝達される。

0060

防曇素子100の温度は、以下に記載のコントローラを用いて制御してよいことが理解される。更に、医療デバイスは、その用途及び周辺の温度に応じて、所望の温度に到達してこれを維持するよう、プログラムしてよいことが理解される。防曇素子の温度制御について、図5及び6に関連して以下により詳細に説明する。

0061

ここで図5A〜5Cを参照すると、様々な実施形態による熱防曇素子に関連する温度センサの位置決めが示されている。図5Aでは、主ハウジング210、防曇素子100及びセンサ520が示されている。主ハウジング210は、図2A〜2D、3A〜3C、4A〜4Dのものと同様であってよい。防曇素子100は、上述のような熱防曇素子と同様である。一実施形態では、上記センサは透明素子110に関連する温度を測定する。代替実施形態では、センサ520は、熱防曇素子100の導電性コーティング層120(図1A)に関連する温度を測定する。センサ520は、防曇素子の側面に近接して、かつ電気的バーから離間して位置決めしてよい。センサ520は、異なる温度においてその抵抗性が変化し、それによって温度を測定する、サーモレジスタであってよい。別の実施形態では、センサ520は、加熱時に電圧を生成するために2つの異なるコンダクタが接触した熱電対センサであってよい。一実施形態では、センサ520は、光学素子220に対面する熱防曇素子100の側部に接触してよいことが理解される。代替実施形態では、上記センサは、外部環境に対面する熱防曇素子の側部に接触してよい。一実施形態では、センサ520は、加熱された物体からの赤外放射感知することによって温度を測定するよう構成された、光学センサであってよい。光学センサを使用する場合、センサ520は防曇素子100の上層に接触してもしなくてもよい。1つのセンサの使用は例であり、これらの実施形態の範囲を限定することを意図したものではないことが理解される。例えば、異なる位置に位置決めされた2つ以上のセンサを使用して、平均によるより良好な温度の測定を得ることができる。

0062

ここで図5Bを参照すると、図1Cのものと同様の熱防曇素子100が示されている。この実施形態では、センサ570は、電気的バー160から離れた熱防曇素子の側面上に位置決めされている。上記センサは、サーモレジスタ、熱電対センサ又は光学センサ等であってよいことが理解される。

0063

ここで図5Cを参照すると、一実施形態による、2つ以上の温度センサを有する熱防曇素子が示されている。例えば熱防曇素子500Cは、センサ520、522、524及び526を含んでよい。上述のように、多数の異なるセンサを使用してよい。例えばセンサ520、522、524及び526は、サーモレジスタ、熱電対センサ又は光学センサ等の組み合わせであってよい。上述の特定のセンサは単なる例であり、これらの実施形態の範囲を限定することを意図したものではないことが理解される。この実施形態でセンサが測定する温度を平均して、より正確な測定を得ることができる。異なる実施形態では、最高測定温度及び最低測定温度破棄してよく、残りの測定温度を平均してよい。

0064

一実施形態では、センサは、生成された熱に関連する温度を検出するよう構成されることが理解される。一実施形態では、上記センサは、熱抵抗器センサ、熱電対センサ及び光学センサからなる群から選択される。コントローラは、検出された温度に基づいて、熱防曇素子に供給される電力を調整するよう構成される。

0065

ここで図6を参照すると、一実施形態による熱防曇システム600が示されている。システム600は、コントローラ610、1つ又は複数のセンサ620、防曇素子630及び電源640を含んでよい。防曇素子630及び1つ又は複数のセンサ620は、上述のものと略同様に動作する。この実施形態では、1つ又は複数のセンサ620は、熱防曇素子630の温度を測定する。代替実施形態では、防曇素子の導電性コーティング層の温度を測定してよいことが理解される。一実施形態では、熱防曇素子の透明基板の温度を測定してよい。

0066

一実施形態では、測定された温度はコントローラ610へと伝達される。コントローラ610は、測定された温度に基づいて命令を実行するためのコンピュータ可読媒体を含んでよい。一実施形態では、水滴を除去するために望ましい温度をコントローラ610にハードコードするか、又はユーザが入力してよい。例えば口腔から水滴を除去するために望ましい温度は38℃であり得る。コントローラ610はメモリ部品から上記所望の温度をフェッチして、測定された温度を上記所望の温度と比較してよい。温度差に応答して、コントローラ610は、熱防曇素子630に供給される電力量を調整してよい。例えば測定された温度が38℃未満である場合、コントローラ610は電源640に、防曇素子630により多くの電力を供給させてよい。一方、測定された温度が38℃超である場合、コントローラ640は電源610に、防曇素子630への電力供給を停止させてよい。

0067

一実施形態によると、熱防曇素子の起動電圧は4〜6ボルトであってよいことが理解される。導電性コーティング層120の抵抗性は40〜60オームであってよい。従って、0.4W〜0.6Wの電力を熱防曇素子に供給してよい。一実施形態によると、体腔、例えば口腔の温度が36.5℃である場合、熱防曇素子630を38℃まで加熱するには20〜40秒かかり得る。様々な用途において、熱防曇素子の加熱にかかる時間は、温度(所望の温度及び測定された温度)、防曇素子630の抵抗性並びに供給される電力の量に応じて、より長く又はより短くなり得ることが理解される。

0068

温度測定の開始は自動であっても手動であってもよいことが理解される。例えばセンサ、及び熱防曇素子への電力の調整は、デバイスがオンになるのに応答して自動的に行われてよい。一方、センサ、及び熱防曇素子への電力の調整は、ユーザの選択に応答して行われてよい。例えばユーザは、ボタンを押すことによって防曇機能を開始してよい。また、熱防曇機能の開始は、光学機器を内包するハウジングが移動したことが検出されるのに応答して、自動的に行われてよいことも理解される。例えばジャイロスコープ又は加速度計を用いて移動を検出してよい。

0069

図6及び7に関連して説明した実施形態は、1つ又は複数のコンピュータ、計算デバイス又は他のデバイスによって実行される、何らかの形態のコンピュータ可読記憶媒体上に存在するコンピュータ実行可能命令、例えばプログラムモジュールの一般的文脈で議論できる。限定するものではないが例えばコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでよい。一般に、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含む。様々な実施形態において、複数のプログラムモジュールの機能を所望のとおりに組み合わせるか又は分散させてよい。

0070

コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータといった情報の記憶のためのいずれの方法又は技術で実装される、揮発性及び不揮発性可換型及び非可換型媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体としては:ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術コンパクトディスクROM(CD‐ROM)、デジタルバータイルディスク(DVD)若しくは他の光学ストレージ磁気カセット磁気テープ磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージデバイス;又は所望の情報を記憶するために使用でき、かつ上記情報を取り出すためにアクセスできる、他のいずれの媒体が挙げられるが、これらに限定されない。

0071

通信媒体は、コンピュータ実行可能命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータを、搬送波等の変調データ信号又は他の伝送機構実体化でき、またいずれの情報送達媒体を含むことができる。用語「変調データ信号」は、1つ若しくは複数の特徴セットを有する、又は信号内の情報を符号化するように変更された、信号を意味する。限定するものではないが例えば、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接配線(direct−wired)接続といった有線媒体、並びに音響、無線周波(RF)、赤外線及び他の無線媒体といった無線媒体を含むことができる。以上のうちのいずれの組み合わせも、コンピュータ可読記憶媒体の範囲内に含むことができる。

0072

ここで図7を参照すると、一実施形態による熱防曇素子の動作の例示的なフローチャート700が示されている。ステップ710では、電力を防曇素子に供給して、防曇素子を昇温させる。ステップ720では、防曇素子に関連する温度を測定してよい。ステップ730では、測定された温度を、(ユーザが入力した、又はハードコードされた)所望の温度と比較してよい。一実施形態によると、所望の温度は、値を記憶しているメモリ構成要素からフェッチしてよい。ステップ730では、コントローラは、防曇素子に供給される電力量を調整して、防曇素子の温度を調整してよい。例えば、測定された温度が所望の温度未満である場合は、防曇素子により多くの電力を供給してよい。

0073

従って、患者の体腔と接触する透明基板、例えば熱防曇素子、透明窓等の外側に形成される水滴又は曇は、熱防曇素子を昇温させることによって低減できる。更に、熱防曇素子を使用することによって、医療デバイス内でヒータを使用する必要、及び空気を吹き込むためのファンを使用する必要が排除され、これによって医療デバイスのサイズが削減され、一方で雑音の生成が排除される。更に、熱防曇素子の使用は光信号に干渉せず、更に熱防曇素子の使用により、デバイスが水滴を除去するために使用する電力の量が削減される。

0074

以上の記載は、説明を目的として、複数の具体的実施形態を参照して記載されている。しかしながら、上述の例示的議論は包括的であること、又は開示されている正確な形態に実施形態を限定することを意図したものではない。以上の教示を考慮して、多数の修正及び変形が可能である。

0075

100熱防曇素子
110 透明素子
120 透明導電層
130コネクタ基部
140 ばねタイプコネクタ
150電線
160電気的バー
180フレックス回路
190 磁場
210副ハウジング
210a導電性接続バー
210b 導電性接続バー
220光学素子
232防曇素子の内面
234 防曇素子の外面
250主ハウジング
295外部環境
303間隙
310 副ハウジング
320支持体
340 副ハウジングのアパーチャ
352 主ハウジングのアパーチャ
360電気的コネクタ
430 間隙
450 透明素子
452 透明素子の内面
454 透明素子の外面
520センサ
522 センサ
524 センサ
526 センサ
570 センサ
610コントローラ
620 センサ
630 熱防曇素子
640 電源

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