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技術 少なくとも1種の植物タンパク質と少なくとも1種の乳タンパク質からなる集合体、その製造およびその使用

出願人 ロケットフレールアングルディア
発明者 メルヴェイユノノエマヌエルモレッティジャン-ジャックスナップイザベルコラン
出願日 2015年3月26日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-558016
公開日 2017年5月25日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-512468
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード テクスチャリング剤 技術特性 凝集ステップ マーブル模様 腐敗性微生物 マグネチックバー 植物性タンパク質加水分解物 植物検疫
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、種々の食品マトリックスまたは食品組成物における少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体を製造するための新規な方法に関する。本発明はまた、この方法により製造される少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体ならびに前記集合体の使用にも関する。

概要

背景

タンパク質炭水化物および脂質と共に人間の食事の大部分を構成する。人間が摂取しているタンパク質は動物起源食肉魚肉乳製品等)のタンパク質または植物起源穀類マメ科植物等)のタンパク質のいずれかに大別される。

その栄養上の役割は、体内タンパク質合成に必要な基質であるアミノ酸エネルギーを供給することである。

タンパク質は、アミノ酸配列で構成される。20種類のアミノ酸が存在し、そのうちの9種は生体で合成することができず、食事から摂取しなければならないため、ヒトにとって必須である。

従来の手法では、タンパク質の品質はその必須アミノ酸含有量に基づいて評価される。一般に、植物性タンパク質よりも動物性タンパク質の方が、特定の必須アミノ酸を豊富に含むことが知られている。

乳タンパク質栄養価に関して有利である。その一方で、高価であることから、使用が制限される場合がある。したがって、製造業者代替タンパク質を探索しており、植物性タンパク質は代替タンパク質として魅力的である。

多くの特許出願において、食品中の動物性タンパク質の全部または一部を植物性タンパク質に置き換えて使用することが既に記載されている。しかしながら、現在市場入手できる代替タンパク質は、動物由来機能性タンパク質成分の機能的性質匹敵する、機能的に最適かつ有利な特性を必ずしも有するわけではない。

例えば、文献欧州特許第0522800号明細書には、植物性タンパク質濃縮物を処理することにより、脂肪と水とを結合させる機能を高めることを可能にする方法と、ソーセージの製造における動物性タンパク質の代替品としてのその使用とが記載されている。

文献欧州特許第0238946号明細書には、脂質含有量が比較的低い穀実用マメ科植物の種子に由来する改善されたタンパク質分離物、これを調製するための方法に加えて、ソーセージおよびサビロイの製造における添加剤としてのその使用も記載されている。

タンパク質は、多くの生鮮食品または加工食品官能特性、例えば、肉および肉製品、乳および乳由来製品パスタならびにパンの堅さおよびテクスチャーにおいて重要な役割を果たす。これらの食品の品質は、食品のタンパク質成分の構造、物理化学的特性および機能特性に応じて変化するのが非常に一般的である。

本出願において、食品成分の「機能特性」という語は、その成分の食品における有用性に影響を及ぼす任意の非栄養特性を意味する。このような種々の特性が寄与して、食品に
所望される最終特性が得られる。この機能特性の一部は、溶解性水和性粘性凝固性、安定化性、テクスチャリングペースト形成、起泡性ならびに乳化能およびゲル化能である。タンパク質はまた、それを使用した食品マトリックスの官能特性にも重要な役割を果たし、機能特性と官能特性との間に真の相乗効果が存在する。

したがって、タンパク質の機能特性、すなわち機能性は、技術的変換時、貯蔵時または家庭内調理時に食品系に生じる官能特性に影響を及ぼす物理的または物理化学特性である。

前記タンパク質は、その起源に関わらず、製品の色、風味および/またはテクスチャーに影響を及ぼすことに留意されたい。これらの官能特性は、消費者の選択に決定的な影響を与えるため、製造業者はこれらについて大いに考慮する。

タンパク質の機能は、タンパク質とその環境(他の分子、pH、温度等)との分子相互作用の結果として生じるものである。これらの性質は3つの群に大別される:
−水和性(タンパク質と水との相互作用の総称):吸収性、保水性湿潤性膨潤性接着性分散性、粘性等が含まれる、
構造化性(タンパク質間相互作用の総称):沈殿凝集ゲル化などの現象が含まれる、
表面性(液相または気相中においてタンパク質が他の極性または無極性構造と相互作用する性質の総称):乳化性、起泡性等が含まれる。

これらの種々の特性は互いに独立しているわけではない。ある機能特性は幾つかの種類の相互作用の結果として、または幾つかの機能特性の結果として生じる。

概要

本発明は、種々の食品マトリックスまたは食品組成物における少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体を製造するための新規な方法に関する。本発明はまた、この方法により製造される少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体ならびに前記集合体の使用にも関する。なし

目的

その栄養上の役割は、体内のタンパク質合成に必要な基質であるアミノ酸とエネルギーを供給することである

効果

実績

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請求項1

少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体を製造するための方法であって:−少なくとも1種のマメ科植物タンパク質を水に導入することにより、前記少なくとも1種の植物性タンパク質を含む水性組成物を調製するステップと、−酸性化した組成物を得るために、前記水性組成物のpHを5未満、好ましくは4.5以下の値に低下させるステップと、−前記酸性化した水性組成物のpHを5〜8、好ましくは5.5〜7.5の値、さらに好ましくは6〜7の値、理想的には7の値に上昇させるステップと、−混合物を得るために、少なくとも1種の乳タンパク質を、pHを上昇させた後に得られたた水性組成物に導入するステップと、−得られた混合物を均質化するステップとを含むステップを含む、方法。

請求項2

前記マメ科植物タンパク質が、アルファルファクローバールピナスエンドウインゲンマメソラマメ、ソラマメおよびレンズマメならびにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記マメ科植物タンパク質がエンドウタンパク質であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

前記乳タンパク質が、少なくとも1種のカゼイン、特に1種のカゼインミセル濃縮液であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

前記エンドウタンパク質の前記乳タンパク質に対する重量比が20:80〜45:55であることを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。

請求項6

前記エンドウタンパク質の前記乳タンパク質に対する重量比が40:60であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記集合体のタンパク質含有量が、乾燥物の20重量%〜100重量%、好ましくは30重量%〜90重量%、さらに好ましくは35重量%〜85重量%であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

前記集合体のタンパク質総含有量が、乾燥物の40重量%〜80重量%であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法により得ることができる、少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種のマメ科植物タンパク質からなる集合体。

請求項10

請求項9に記載の集合体の、機能剤としての、好ましくは、乳化剤起泡剤ゲル化剤増粘剤オーバーラン剤、水分保持剤フィルム形成剤および/または接着剤メイラード反応性を有する作用剤、ならびにそれが使用される食品マトリックス官能特性を調整するための作用剤としての使用。

請求項11

請求項9に記載の集合体の、食品組成物を調製するための使用。

請求項12

前記食品組成物が、飲料、乳製品菓子製品ミルクデザート、臨床栄養および/または栄養不良患者のための調製物乳幼児栄養のための調製物、ダイエット食品用またはスポーツをする人のための粉末混合物規定食用高タンパク製品スープソースおよび調理補助食品、菓子製品、食肉製品魚肉製品パンパスタクッキーペイストリーシリアルおよびシリアルバー等の穀類製品菜食主義者向け製品および調理済み食事コーヒーホワイトナー等の白色化剤動物飼料用製品からなる群から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の使用。

請求項13

前記食品組成物が、乳製品からなる群から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の使用。

請求項14

前記乳製品が、フロマージフレおよび熟成チーズチーズスプレッド発酵乳ミルクスムージーヨーグルト、特殊乳製品、および乳から製造されるアイスクリームからなる群から選択される、請求項13に記載の使用。

請求項15

前記食品組成物がチョコレートであることを特徴とする、請求項12に記載の使用。

請求項16

前記食品組成物が低脂肪食品組成物であることを特徴とする、請求項11〜15のいずれか一項に記載の使用。

請求項17

前記食品組成物は、タンパク質が強化されていることを特徴とする、請求項11〜16のいずれか一項に記載の使用。

技術分野

0001

本発明の主題は、種々の食品組成物または食品マトリックスにおける少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物タンパク質からなる集合体を製造するための新規な方法である。本発明の主題は、こうして得られた少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物タンパク質からなる集合体、ならびにこの集合体の使用でもある。

背景技術

0002

タンパク質炭水化物および脂質と共に人間の食事の大部分を構成する。人間が摂取しているタンパク質は動物起源食肉魚肉乳製品等)のタンパク質または植物起源穀類マメ科植物等)のタンパク質のいずれかに大別される。

0003

その栄養上の役割は、体内タンパク質合成に必要な基質であるアミノ酸エネルギーを供給することである。

0004

タンパク質は、アミノ酸配列で構成される。20種類のアミノ酸が存在し、そのうちの9種は生体で合成することができず、食事から摂取しなければならないため、ヒトにとって必須である。

0005

従来の手法では、タンパク質の品質はその必須アミノ酸含有量に基づいて評価される。一般に、植物性タンパク質よりも動物性タンパク質の方が、特定の必須アミノ酸を豊富に含むことが知られている。

0006

乳タンパク質は栄養価に関して有利である。その一方で、高価であることから、使用が制限される場合がある。したがって、製造業者代替タンパク質を探索しており、植物性タンパク質は代替タンパク質として魅力的である。

0007

多くの特許出願において、食品中の動物性タンパク質の全部または一部を植物性タンパク質に置き換えて使用することが既に記載されている。しかしながら、現在市場入手できる代替タンパク質は、動物由来機能性タンパク質成分の機能的性質匹敵する、機能的に最適かつ有利な特性を必ずしも有するわけではない。

0008

例えば、文献欧州特許第0522800号明細書には、植物性タンパク質濃縮物を処理することにより、脂肪と水とを結合させる機能を高めることを可能にする方法と、ソーセージの製造における動物性タンパク質の代替品としてのその使用とが記載されている。

0009

文献欧州特許第0238946号明細書には、脂質含有量が比較的低い穀実用マメ科植物の種子に由来する改善されたタンパク質分離物、これを調製するための方法に加えて、ソーセージおよびサビロイの製造における添加剤としてのその使用も記載されている。

0010

タンパク質は、多くの生鮮食品または加工食品官能特性、例えば、肉および肉製品、乳および乳由来製品パスタならびにパンの堅さおよびテクスチャーにおいて重要な役割を果たす。これらの食品の品質は、食品のタンパク質成分の構造、物理化学的特性および機能特性に応じて変化するのが非常に一般的である。

0011

本出願において、食品成分の「機能特性」という語は、その成分の食品における有用性に影響を及ぼす任意の非栄養特性を意味する。このような種々の特性が寄与して、食品に
所望される最終特性が得られる。この機能特性の一部は、溶解性水和性粘性凝固性、安定化性、テクスチャリングペースト形成、起泡性ならびに乳化能およびゲル化能である。タンパク質はまた、それを使用した食品マトリックスの官能特性にも重要な役割を果たし、機能特性と官能特性との間に真の相乗効果が存在する。

0012

したがって、タンパク質の機能特性、すなわち機能性は、技術的変換時、貯蔵時または家庭内調理時に食品系に生じる官能特性に影響を及ぼす物理的または物理化学特性である。

0013

前記タンパク質は、その起源に関わらず、製品の色、風味および/またはテクスチャーに影響を及ぼすことに留意されたい。これらの官能特性は、消費者の選択に決定的な影響を与えるため、製造業者はこれらについて大いに考慮する。

0014

タンパク質の機能は、タンパク質とその環境(他の分子、pH、温度等)との分子相互作用の結果として生じるものである。これらの性質は3つの群に大別される:
−水和性(タンパク質と水との相互作用の総称):吸収性、保水性湿潤性膨潤性接着性分散性、粘性等が含まれる、
構造化性(タンパク質間相互作用の総称):沈殿凝集ゲル化などの現象が含まれる、
表面性(液相または気相中においてタンパク質が他の極性または無極性構造と相互作用する性質の総称):乳化性、起泡性等が含まれる。

0015

これらの種々の特性は互いに独立しているわけではない。ある機能特性は幾つかの種類の相互作用の結果として、または幾つかの機能特性の結果として生じる。

発明が解決しようとする課題

0016

本出願人企業は、動物由来タンパク質の少なくとも一部の代替物として食品に使用することができる、有利な機能特性を有する利用可能な組成物に対する要求が現実に存在し、依然として満たされていないことを認識している。

課題を解決するための手段

0017

タンパク質組成物は、この機能性に関する面に加えて、栄養目的で利用可能なタンパク質組成物も必要とされていることを本出願人企業は認識している。この組成物は、栄養的側面に関する要件が模索および所望されている用途に使用することができるものである。本発明は、これらの目的も達成することが可能である。したがって、本出願人企業はまた、有利な栄養特性を有する一方で、既存の特定の組成物が有する欠点を有さない組成物に対する製造業者および消費者からの高まりつつある需要応えるべく探求を続けている。

0018

これに関連して、本出願人企業は、少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物タンパク質からなる新規な集合体の製造ならびに種々の食品組成物におけるその使用に関する研究を続けてきた。

0019

本発明の主題は、少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体を製造するための方法であって:
− 少なくとも1種の植物性タンパク質を水に添加することにより、前記少なくとも1種の植物タンパク質を含む水性組成物を調製するステップと、
酸性化した水性を得るために、前記水性組成物のpHを5未満、好ましくは4.5以下の値に低下させるステップと、
− 酸性化した水性組成物のpHを5〜8、好ましくは5.5〜7.5の値、さらに好ま
しくは6〜7の値、理想的には7の値に上昇させるステップと、
− 混合物を得るために、少なくとも1種の乳タンパク質を、pHを上昇させた後に得られる水性組成物に導入するステップと、
− 得られた混合物を均質化するステップと
を含むステップを含む、方法である。

図面の簡単な説明

0020

エンドウタンパク質単独と乳タンパク質単独の粒度分布を示す。
本発明による集合体(実施例1の試験2)および前記集合体をHTST処理したもの(実施例1の試験3)の粒度分布を示す。

0021

一般に、「タンパク質集合体」という語は、一緒に特定の三次元構造を形成する数個のタンパク質を一つにすることを表すために用いられる。

0022

実際、タンパク質は連続したアミノ酸から構成されている。アミノ酸の基の部分は異なる化学的機能を担う。したがって、アミノ酸の基の間に相互作用、典型的には疎水性相互作用水素結合イオン結合およびジスルフィド架橋が存在し得る。基間の相互作用は、三次元超分子構造をとるように、それ自体でおよびそれらの間でタンパク質のフォールディングをもたらす効果を有する。タンパク質の集合体は、この点が単純な混合と異なっている。タンパク質は単に物理的に混合されるのではなく、一体化されて、例えば、特定の大きさ、形態および組成を有する新規な構造を形成する。

0023

本発明において、「植物性タンパク質」という語は、穀類、油料植物、マメ科植物および塊茎植物に由来する全てのタンパク質、さらには藻類および微細藻類に由来する全てのタンパク質を意味し、単独で、または同一の科または異なる科から選択される混合物で使用される。

0024

これらの植物性タンパク質は、単独で、または同一の科または異なる科から選択される混合物を使用することができる。

0025

本発明の好ましい一態様によれば、植物性タンパク質はマメ科植物タンパク質である。

0026

本発明の目的において、「マメ科植物」という語は、ジャツイバラ科ネムノキ科またはマメ(papilionaceae)科に属する任意の植物、特に、例えば、エンドウマメインゲンマメソラマメ(broad bean)、ソラマメ(horse bean)、レンズマメアルファルファクローバーまたはルピナス等のマメ(papilionaceae)科に属する任意の植物を指すことを意図している。

0027

この定義には、特に、1991年にR.HOOVERらにより発表された論文(HOOVER R.(1991)“Composition,structure,functionality and chemical modification of legume starches:a review”,Can.J.Physiol.Pharmacol.,69pp.79−92)に収録されている表のいずれかに記載されている全ての植物が包含される。

0028

さらに、好ましい形態によれば、マメ科植物タンパク質は、アルファルファ、クローバー、ルピナス、エンドウ、インゲンマメ、ソラマメ(broad bean)、ソラマメ(horse bean)およびレンズマメならびにこれらの混合物からなる群から選択される。

0029

より好ましくは、マメ科植物タンパク質は、エンドウ、インゲンマメ、ソラマメおよびこれらの混合物からなる群から選択される。

0030

さらに好ましくは、マメ科植物タンパク質はエンドウタンパク質である。

0031

本明細書における「エンドウ」という語は、一般に認められている最も広義解釈され、特に:
− 「丸エンドウ(smooth pea)」および「皺エンドウ(wrinkled pea)」の全ての品種、ならびに
− 「丸エンドウ」および「皺エンドウ」の全ての突然変異種
を包含し、これらの品種は、通常意図されている用途がいかなるものであっても(食用動物飼料用および/または他の用途)よい。

0032

本願における「エンドウ」という語は、エンドウ属(Pisum genus)に属するエンドウの変種、より詳細には、サチバム(sativum)種およびエスチバム(aestivum)種の変種を包含する。

0033

前記突然変異種は、特に、C−LHEYDLEYらによる論文、表題“Developingnovel pea starches”,Proceedings of the Symposium of the Industrial Biochemistry and Biotechnology Group of the Biochemical Society,1996,pp.77−87に記載されている「r突然変異体」、「rb突然変異体」、「rug 3突然変異体」、「rug 4突然変異体」、「rug 5突然変異体」および「lam突然変異体」として知られるものである。

0034

より好ましくは、前記マメ科植物タンパク質は丸エンドウ由来である。

0035

その理由は、エンドウは種子がタンパク質に富むマメ科植物であり、1970年代以降、欧州、主にフランスにおいて、動物飼料のタンパク源としてのみならず、食用タンパク源としても最も広く発展してきたことにある。

0036

全てのマメ科植物タンパク質同様、エンドウタンパク質を構成するタンパク質は、主に3つ:グロブリンアルブミンおよび「不溶性」タンパク質に分類される。

0037

エンドウタンパク質の価値は、高い乳化能力を有し、アレルゲン性がなく、かつ安価であることにあり、これらは経済的な機能性成分になる。

0038

さらに、エンドウタンパク質は、持続可能な開発に好ましく貢献する上に、その炭素の影響が非常に低い。これは、エンドウの栽培が環境に優しく、エンドウが大気窒素を固定することから窒素肥料を必要としないためである。

0039

エンドウタンパク質は、乳タンパク質または他の植物性タンパク質と異なる非常に独特アミノ酸プロファイルを有する。エンドウタンパク質のアミノ酸プロファイルは特に次の成分に富む:
アルギニン:アルギニンは運動および免疫系の維持に重要な役割を果たす。エンドウタンパク質は、他の多くの植物性タンパク質および動物性タンパク質よりもアルギニンを多く含む;
リシン:リシンは生物成長、特に骨の成長に重要な役割を果たす;
分岐鎖を有するアミノ酸(イソロイシンロイシンおよびバリン):これらは筋組織
の維持および(再)構成を促進する;
グルタミンおよびグルタミン酸:これらは筋肉エネルギー源となる。

0040

少なくとも1種の植物性タンパク質を含む本発明の水性組成物は、少なくとも1種の植物性タンパク質の水溶液、分散液または懸濁液の形態とすることができる。好ましくは、これは、少なくとも1種の植物性タンパク質の溶液である。

0041

本発明の組成物は、有利には、本発明の方法に使用される少なくとも1種の植物性タンパク質のタンパク質総含有量(N×6.25)が乾燥物重量で少なくとも60重量%である。好ましくは、本発明においては、乾燥物重量で70重量%〜97重量%、好ましくは76重量%〜95重量%、より好ましくは78重量%〜88重量%、特に78重量%〜85重量%を含む高タンパク質含有量の組成物が利用される。タンパク質総含有量の測定は、ケルダール法に従い、試料に含まれる可溶性含窒素画分を定量することにより行われる。次いで、乾燥物重量百分率で表される窒素含有量に係数6.25を乗じることにより、タンパク質総含有量が得られる。

0042

さらに、少なくとも1種の植物性タンパク質、特に1種のエンドウタンパク質を含む組成物の、後述する水に対するタンパク質の溶解度を測定するための試験に従って表される可溶性タンパク質含有量は、20%〜99%とすることができる。好ましくは、本発明の文脈においては、45%〜90%、さらに好ましくは50%〜80%、特に55%〜75%の高い可溶性タンパク質含有量を有する組成物が利用される。

0043

可溶性タンパク質の含有量を求める場合は、蒸留水に試料を分散させ、遠心分離にかけ、上清分析する方法を用いて、HClまたはNaOHの溶液を用いてpHを7.5±0.1に調整した水に可溶なタンパク質の含有量を測定する。20℃±2℃の蒸留水200.0gを400mlのビーカーに入れて、全体を磁気的に撹拌マグネチックスバー、回転速度200rpm)する。正確に5gの分析試料を加える。混合物を30分撹拌し、4000rpmで15分間遠心分離する。上述の方法に従って上清の窒素の定量を実施する。

0044

本発明の植物性タンパク質は、1000Daを超えるタンパク質を、好ましくは50%超、より好ましくは60%超、さらに好ましくは70%超、一層好ましくは80%超、特に90%超含む。タンパク質の分子量の測定は、後述する方法により実施することができる。さらに、少なくとも1種の植物性タンパク質、特に1種のエンドウタンパク質を含むこれらの組成物の分子量分布プロファイルは、好ましくは次の構成を有する:
− 100000Daを超えるタンパク質を1%〜8%、好ましくは1.5%〜4%、より好ましくは1.5%〜3%と、
− 15000Daを超え、最大100000Daのタンパク質を20%〜55%、好ましくは25%〜55%と、
− 5000Daを超え、最大15000Daのタンパク質を15%〜30%と、
− 最大5000Daのタンパク質を25%〜55%、好ましくは25%〜50%、さらに好ましくは25%〜45%。

0045

本発明による少なくとも1種の植物性タンパク質、特に1種のエンドウタンパク質を含む組成物の例および分子量を測定する方法の詳細は、国際公開第2007/017572号パンフレットに記載されている。

0046

本発明によれば、植物性タンパク質は、例えば、植物性タンパク質濃縮物、植物タンパク質分離物または植物性タンパク質加水分解物、好ましくは、エンドウタンパク質濃縮物、エンドウタンパク質分離物またはエンドウタンパク質加水分解物の形態とすることがで
きる。

0047

植物性タンパク質、特にエンドウタンパク質の濃縮物および分離物は、タンパク質含有量の観点から定義されている(Proceedings of European Congress on plant proteins for human food)(1983)(3−4),pp267−304に収録されているJ.GUEGUENによるレビュー参照):
− 植物性タンパク質濃縮物、特にエンドウタンパク質濃縮物は、タンパク質総含有量が乾燥物基準で60%〜75%であるものと記載されており、
− 植物性タンパク質分離物、特にエンドウタンパク質分離物は、タンパク質総含有量が乾燥物基準で90%〜95%であるものと記載されており、
タンパク質含有量はケルダール法により測定した窒素含有量に係数6.25を乗じたものである。

0048

植物性タンパク質、特にエンドウタンパク質の加水分解物は、植物性タンパク質、特にエンドウタンパク質を酵素的加水分解または化学的加水分解または同時にもしくは連続して付すことにより得られる調製物と定義される。タンパク質加水分解物は、種々の大きさのペプチドおよび遊離アミノ酸を、元の組成よりも高い比率で含む。この加水分解は、タンパク質の溶解度に影響を与える場合がある。酵素的および/または化学的加水分解については、例えば、国際公開第2008/001183号パンフレットに記載されている。好ましくは、タンパク質の加水分解は完了していない、すなわちアミノ酸とペプチド小分子(2〜4個のアミノ酸からなる)のみを含むか、または本質的にアミノ酸とペプチド小分子を含む組成物には至っていない。好ましい加水分解物は、500Daを超えるタンパク質およびポリペプチドを、50%超、より好ましくは60%超、さらに好ましくは70%超、一層好ましくは80%超、特に90%超含む。

0049

タンパク質加水分解物を調製するための方法は当業者によく知られており、例えば、次のステップを含むことができる:タンパク質を、懸濁液が得られるように水に分散させ、選択された処理によりこの懸濁液を加水分解する。これは通常、種々のプロテアーゼの混合物を組み合わせた酵素処理となり、続いて任意選択的に、依然として活性を有する酵素失活させるために熱処理を施す。次いで、得られた溶液から、不溶性化合物と、任意選択的に、残存している酵素および高分子量ペプチド(10000ダルトン超)とを分離するために、1つ以上の膜で濾過することができる。

0050

したがって、一実施形態において、植物性タンパク質は、植物性タンパク質濃縮物または植物性タンパク質分離物、好ましくはエンドウタンパク質濃縮物またはエンドウタンパク質分離物の形態にある。

0051

本発明の他の実施形態において、組成物は、少なくとも1種の植物性タンパク質、特に1種のエンドウタンパク質を、植物性タンパク質加水分解物、特にエンドウタンパク質加水分解物の形態で含む。

0052

本発明の好ましい実施形態によれば、少なくとも1種の植物性タンパク質、特に1種のエンドウタンパク質を含む組成物は、pHを低下させるステップを行う前に、高温かつ短時間の加熱保存処理に付すことができる。前記処理は、HTST(高温短時間)処理およびUHT(超高温)処理から選択することができる。この処理は、有利には、細菌によるリスクを低減することが可能である。

0053

本発明では、「乳タンパク質」という語は、乳および乳由来製品に由来する全てのタンパク質を意味する。通常、本発明の方法に使用される乳タンパク質は、固体形態、特に、
粉末形態ペースト形態または液体形態、特に、溶液、分散液または特に水性の懸濁液の形態であり、好ましくは溶液の形態であり、より好ましくは水溶液の形態にある。

0054

化学的観点から、乳タンパク質は2つの群、すなわちカゼインおよび乳清タンパク質に分けることができる。カゼインは乳の全タンパク質の80%を占める。残りの20%を占める乳清タンパク質は、pH4.6で可溶となる。乳清タンパク質には、主として、β−ラクトグロブリン、α−ラクトアルブミンウシ血清アルブミン免疫グロブリンおよびラクトフェリンが含まれる。

0055

乳清タンパク質は、通常、限外濾過濃縮および乾燥方法により得られる。

0056

カゼインは脱脂粉乳から得られ、酸または食品に適した無害細菌培養液を用いて酸性化するか(酸カゼイン)、またはレンネットもしくは他の凝乳酵素を添加する(レンネットカゼイン)かのいずれかによって沈殿させる。カゼイン塩は、酸カゼインを中和剤で処理して乾燥させることにより得られる生成物である。使用される中和剤に応じて、カゼインナトリウムカゼインカリウムカゼインカルシウムおよびカゼイン塩混合物が得られる(=共中和(co−neutralization))。天然カゼインは、脱脂粉乳を水を用いて接線精密濾過および透析濾過することにより得ることができる。

0057

一般に乳タンパク質は、カゼイン、カゼイン塩、乳清タンパク質およびこれらの混合物から選択することができる。

0058

本発明の一実施形態によれば、少なくとも1種の乳タンパク質は、カゼインまたはカゼイン塩またはこれらの2種の混合物である。乳タンパク質は、好ましくはカゼインである。カゼインは、天然カゼイン、酸カゼイン、レンネットカゼイン、および、カゼインナトリウム、カゼインカリウムおよびカゼインカルシウムからなる群から選択されるカゼイン塩からなる群から選択することができる。

0059

本発明の他の実施形態によれば、乳タンパク質は乳清タンパク質である。

0060

本発明の他の実施形態によれば、少なくとも1種の乳タンパク質はカゼインおよび乳清タンパク質の混合物である。

0061

本発明の一実施形態によれば、乳タンパク質は、乳タンパク質濃縮液、好ましくは、カゼイン濃縮液、より具体的にはカゼインミセル濃縮液の形態にある。

0062

1つの任意選択的な実施形態によれば、少なくとも1種の乳タンパク質は、少なくとも1種の植物性タンパク質を含む水性組成物中に導入する前に、加熱保存処理に付すことができる。食品の熱による処理(すなわち熱処理)は、今日の長期保存に最も重要な技術である。その目的は、酵素および微生物の全部または一部を死滅または抑制することであり、それが存在または増殖すると、対象の食品を変質させるか、または消費に適さないものにすることがある。

0063

熱処理の効果は、時間/温度の組み合わせに関連付けられる。通常、温度が高く時間が長いほど効果を高くすることができる。所望の効果に応じて、熱処理はいくつかの種類に区別される。

0064

加熱滅菌は、食品を、通常100℃を超える温度で、酵素や任意の形態の微生物、芽胞形成菌さえも抑制するのに十分な時間にわたり曝すことから構成される。滅菌を高温(135℃〜150℃)で15秒間を超えない時間にわたり実施した場合はUHT(超高温)
という語を用いる。この技術は、滅菌した製品の栄養的および官能特性が保存されるという利点を有する。

0065

低温殺菌は、病原性微生物および多くの腐敗性微生物を死滅させることが可能な、中程度の十分な熱処理である。処理温度は通常100℃未満であり、時間は数秒間から数分間である。低温殺菌を最低でも72℃で15秒間実施した場合は、HTST(高温短時間)低温殺菌という語を使用する。低温殺菌により、病原性微生物および腐生菌のほとんどが死滅する。しかしながら、全ての微生物が低温殺菌によって除去されるわけではないため、この熱処理の後は急冷を行わなければならない。次いで低温殺菌処理された食品は、依然として存在する微生物の成長速度を遅らせるために、通常、低温(+4℃)で保存され、保存期間は通常1週間以内に制限される。

0066

サーミゼーションは、溶液を40℃より高く、かつ72℃未満の温度にすることからなる熱処理である。これは低温殺菌を弱めた形態である。その主要な目的は、その技術特性を変化させることなく、乳の総細菌叢を低減することである。

0067

本発明によれば、熱処理は上記した処理から選択することができ、好ましくは、低温殺菌、特にHTST低温殺菌が選択される。

0068

好ましくは、(少なくとも1種の植物性タンパク質を含む組成物により提供される窒素含有物の重量)対(少なくとも1種の乳タンパク質を含む組成物により提供される窒素含有物の重量)の比は、99:1〜1:99、より好ましくは80:20〜20:80、さらに好ましくは65:35〜35:65である。

0069

上記の比において、それぞれのタンパク質総重量は、試料に含まれる可溶性含窒素画分をケルダール法に従って分析する方法により測定される。次いで、乾燥物の重量百分率として表される窒素含有量に係数6.25を乗じることによりタンパク質総含有量が得られる。この方法は当業者に周知である。

0070

少なくとも1種の植物性タンパク質を含む水性組成物のpHを低下させるステップは、この水性組成物に酸、好ましくは食品加工分野において使用が許可されている酸を添加することにより実施することができる。この酸は、例えば、塩酸酢酸リン酸クエン酸ソルビン酸安息香酸酒石酸乳酸プロピオン酸ホウ酸リンゴ酸およびフマル酸からなる群から選択することができる。任意選択的に、酸の添加と同時に水性組成物を撹拌することもできる。

0071

酸性化した植物性タンパク質の組成物は、任意選択的に、少なくとも15分間、より好ましくは少なくとも30分間、さらに好ましくは少なくとも1時間、特に少なくとも2時間にわたり撹拌することができる。この撹拌は、有利には、酸性化した組成物における植物性タンパク質の解離または溶解を促進する。この撹拌ステップは、解離または溶解を促進する温度、好ましくは1℃〜100℃、より好ましくは2℃〜40℃、さらに好ましくは4℃〜35℃で行うことができる。

0072

酸性化した組成物のpHを上昇させるステップは、アルカリ、好ましくは食品加工分野において使用が許可されているアルカリを混合物に添加することにより行うことができる。この塩基は、例えば、水酸化ナトリウム、ソルビン酸ナトリウムソルビン酸カリウム、ソルビン酸カルシウム安息香酸ナトリウム安息香酸カリウム、安息香酸カリウム、ギ酸ナトリウムギ酸カルシウム硝酸ナトリウム硝酸カリウム酢酸カリウム二酢酸カリウム酢酸カルシウム、二酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウムプロピオン酸ナトリウムプロピオン酸カルシウムおよびプロピオン酸カリウムからなる群
から選択することができる。塩基の添加は、任意選択的に、混合物の撹拌を一緒に、少なくとも15分間、より好ましくは少なくとも30分間、さらに好ましくは少なくとも1時間、特に少なくとも2時間にわたり行うことができる。

0073

この撹拌ステップは、解離または溶解を促進する温度、好ましくは1℃〜100℃、より好ましくは2℃〜40℃、さらに好ましくは4℃〜35℃で行うことができる。

0074

好ましい一実施形態において、pHを7に上昇させる。したがって、中和という語が用いられる。

0075

pH上昇ステップ完了時に得られる、少なくとも1種の植物性タンパク質を含む水性組成物に少なくとも1種の乳タンパク質を導入することにより得られる混合物は、加熱保存処理に付すこともできる。食品の熱による処理(すなわち熱処理)は、今日の長期保存に最も重要な技術である。その目的は、酵素および微生物の全部または一部を死滅または抑制することであり、それが存在または増殖すると、対象の食品を変質させるか、または消費に適さないものにすることがある。

0076

熱処理の効果は、時間/温度の組み合わせに関連付けられる。通常、温度が高く時間が長いほど効果を高くすることができる。所望の効果に応じて、熱処理はいくつかの種類に区別される。

0077

加熱滅菌は、食品を、通常100℃を超える温度で、酵素や任意の形態の微生物、芽胞形成菌さえも抑制するのに十分な時間にわたり曝すことから構成される。滅菌を高温(135℃〜150℃)で15秒間を超えない時間にわたり実施した場合はUHT(超高温)という語を用いる。この技術は、滅菌した製品の栄養的および官能特性が保存されるという利点を有する。

0078

低温殺菌は、病原性微生物および多くの腐敗性微生物を死滅させることが可能な、中程度の十分な熱処理である。処理温度は通常100℃未満であり、時間は数秒間から数分間である。低温殺菌を最低でも72℃で15秒間実施した場合は、HTST(高温短時間)低温殺菌という語を使用する。低温殺菌により、病原性微生物および腐生菌叢のほとんどが死滅する。しかしながら、全ての微生物が低温殺菌によって除去されるわけではないため、この熱処理の後は急冷を行わなければならない。次いで低温殺菌処理された食品は、依然として存在する微生物の成長速度を遅らせるために、通常、低温(+4℃)で保存され、保存期間は通常1週間以内に制限される。

0079

サーミゼーションは、溶液を40℃より高く、かつ72℃未満の温度にすることからなる熱処理である。これは低温殺菌を弱めた形態である。その主要な目的は、その技術特性を変化させることなく、乳の総細菌叢を低減することである。

0080

本発明によれば、熱処理は上記した処理から選択することができ、好ましくは、低温殺菌、特にHTST低温殺菌が選択される。

0081

植物性タンパク質と乳タンパク質を含む混合物を均質化するステップを行うことにより、植物性タンパク質をより十分に溶解すると共に、植物性タンパク質と乳タンパク質の相互作用を促進することが可能になる。

0082

均質化は、当業者に周知の技術に従って行うことができる。特に好ましい技術は高圧均質化である。これは、液状またはペースト状の製品を特定形状ホモジナイズヘッドを介して高圧で噴射する物理的処理である。この処理により、処理後の製品中に分散している
固体粒子または液体粒子の大きさが低減される。高圧均質化の圧力は一般に30bar〜1000barである。本発明の対象の方法においては、この圧力は、好ましくは150bar〜500bar、より好ましくは200bar〜400bar、さらに好ましくは250bar〜350barである。さらに、1回以上の均質化サイクルを行うことができる。好ましくは、高圧均質化は1サイクル〜4サイクル行われる。

0083

均質化は、他の公知の装置、例えば、ミキサーコロイドミルマイクロビーズミルホモジナイザー超音波ホモジナイザーおよびバルブホモジナイザーから選択される装置を用いて行うこともできる。

0084

均質化された混合物は、任意選択的に濃縮することができる。したがって、本発明の対象のこの方法は、この組成物を濃縮するステップをさらに含むことができる。この濃縮ステップは、任意選択的に熱処理ステップおよび/または安定化ステップの後に行うことができる。

0085

濃縮後に得られる濃縮組成物のタンパク質総含有量は、組成物の全重量に対するタンパク質の重量が、好ましくは100g/kg〜600g/kg、より好ましくは150g/kg〜400g/kg、特に200g/kg〜300g/kgである。

0086

本発明の対象の方法は、均質化された、任意選択的に濃縮された、混合物を乾燥させることから構成されるステップも含むことができる。乾燥方式は、当業者に周知の技術、特に、噴霧乾燥押出成形および凍結乾燥造粒流動床真空圧延および微粒子化からなる群から選択することができる。

0087

乾燥ステップ操作条件は、所望の粉末が取得できるように選択された設備に適したものである。

0088

本発明の1つの好ましい態様によれば、乾燥は、噴霧乾燥により、当業者に公知の方法およびパラメータに従って行われる。

0089

本発明の対象の方法により、同じく本発明の対象の少なくとも1種の植物性タンパク質と少なくとも1種の乳タンパク質からなる集合体を得ることが可能になる。

0090

実際、上述の調製方法、特にpHを低下および上昇させるステップの存在が、植物性タンパク質と乳タンパク質からなる集合体の形成を促進することが認められた。こうして得られた少なくとも1種の植物性タンパク質と少なくとも1種の乳タンパク質からなる集合体は、これらの2種類のタンパク質を単純に物理的に混合したものとは異なる。超分子ベルの新規な構造が含まれる。

0091

前記集合体は、水性組成物、濃縮された水性組成物または粉末の形態をとることができる。水性組成物の場合、水性分散液という語が代わりに使用される。

0092

少なくとも1種の植物性タンパク質と少なくとも1種の乳タンパク質からなる集合体を含む水性組成物または水性分散液は、本発明の対象の方法が完了した時点で得られる。この水性組成物または分散液のpHは、好ましくは5〜8、より好ましくは5.5〜7.5、さらに好ましくは5.8〜7.1である。

0093

本発明による集合体における植物性タンパク質対乳タンパク質の重量比は20:80〜45:55、好ましくは40:60である。

0094

好ましくは、(少なくとも1種の植物性タンパク質を含む組成物により提供される窒素含有物質の重量)対(少なくとも1種の乳タンパク質を含む組成物により提供される窒素含有物質の重量)比は、99:1〜1:99、より好ましくは80:20〜20:80、さらに好ましくは65:35〜35:65である。

0095

上述の比において、それぞれのタンパク質総重量は、試料に含まれる可溶性含窒素画分をケルダール法に従って分析する方法により測定される。次いで、乾燥物の重量百分率として表される窒素含有量に係数6.25を乗じることによりタンパク質総含有量が得られる。この方法は当業者によく知られている。

0096

本発明の組成物のタンパク質の総含有量は、好ましくは乾燥物重量で20重量%〜100重量%、より好ましくは30重量%〜90重量%、さらに好ましくは35重量%〜85重量%、特に40重量%〜80重量%である。

0097

前記含有量は、組成物の総乾燥重量に対する乾燥物の重量百分率で表される。

0098

他の実施形態によれば、組成物のタンパク質含有量は、乾燥物の50重量%〜90重量%である。

0099

本発明の集合体が水性分散液の形態にある場合、すなわち集合体が液体中に懸濁している場合、タンパク質含有量は、重量による濃度、すなわち重量濃度で表され、これは、溶質、すなわちタンパク質の質量と水性分散液との体積比を表す。

0100

本発明による少なくとも1種の植物性タンパク質と少なくとも1種の乳タンパク質を含む集合体は、任意選択的に他の成分を含むこともできる。この任意選択的な成分としては、特定の用途に有利な特性を示すものを用いることができる。これらは可溶性繊維不溶性繊維ビタミン類無機塩微量元素およびこれらの混合物からなる群から選択することができる。この任意選択的な成分は、少なくとも1種の植物タンパク質もしくは少なくとも1種の乳タンパク質を含む組成物により提供されるものであってもよく、または集合体を調製する際に添加してもよい。

0101

本発明による集合体は、最終的に所望される機能特性に悪影響を与えないものであれば、任意の適切な添加剤、例えば、風味剤着色剤、安定剤、賦形剤滑剤および防腐剤をさらに含むことができる。これらは、医薬上または植物検疫上の有効成分または界面活性剤であってもよい。本発明における「有効成分」という語は、薬理作用を有することが実証されており、臨床的にも治療上の利点が実証されている任意の活性分子を意味することを意図している。

0102

本発明の主題はまた、本願に記載する本発明の製造方法に従って得ることができる、少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体である。

0103

本発明による少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体は、種々の産業分野、より具体的には食品加工分野に利用される。

0104

本発明の対象の集合体は、実際、植物性タンパク質と乳タンパク質の単純な物理的混合物とは異なる、機能的および/または官能特性を示す。特にこの集合体は、植物性タンパク質と乳タンパク質との単純な物理的混合物と比較して、少なくとも1種の次に示す機能特性を有する:
− 改善された溶解性、
− 懸濁液中の保持の改善、
− 改善された凝集性
その結果として、本発明による集合体を用いることにより、機能特性に関して相乗効果が認められる。相乗とは、一般に、幾つかの関与体因子または影響が一緒に作用することによって、これらが独立に作用した場合に期待される効果の総和よりも高い効果が生み出される現象、またはこれらをそれぞれ独立に作用させることでは得ることができないであろう効果が生み出される現象を表す。本願において、この語は、系の幾つかの要素が同時に作用した場合に、より好ましい結果が得られることを指す場合にも使用される。

0105

本発明の文脈において、相乗作用は、集合体の種々の成分の完全混和が存在することと、集合体において種々の成分の分布は実質的に均質であることと、これらが単に単純な物理的混合物によって互いに結合しているわけではないこととを反映している。

0106

本発明による少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体は到るところで観測される現象であり、その結果として種々の超分子構造を形成することができる。この超分子構造は、大きさ(数ナノメートル〜数マイクロメートル)、タンパク質組成および形態(凝集体、繊維、ナノチューブ等)という点で互いに異なる場合もある。これらの集合体は、タンパク質の機能(ゲル化性、起泡性および乳化性;生体反応分子のベクター等)に関与している。これらの超分子構造の性質に影響を及ぼし得る因子もある。こうした因子は、タンパク質の外因性、例えば、媒質物理化学的パラメータの場合もあり、またはタンパク質の内因性の場合もある。こうした内因子は、安定性と、タンパク質の種々の静電および疎水性領域露出する度合いとに関連しており、多くの場合、この内因子自体が媒質の物理化学的パラメータによって変化する。

0107

タンパク質は、立体構造多様性と、その表面上に電荷および疎水性領域が不均一に分布していることとを特徴とする高分子電解質である。したがって、これらは不均質で複雑な高分子電解質のように見える。したがって、こうしたタンパク質に固有の種々の因子に起因して、これらのタンパク質が集合する際に示す挙動多様化および複雑化する。これが、同一構造およびより均一な物理化学特性を有し、したがってより制御が容易な合成コロイドの集合体と区別される点である。

0108

現在、タンパク質集合体の形成におけるタンパク質の立体構造が果たす役割は明確に実証されている。球状タンパク質からタンパク質集合体を形成するには、多くの場合、その三次元構造の少なくとも一部を変えることが必要である。実際、球状タンパク質集合体の性質は、球状タンパク質の折り畳みがある程度解け、通常、その結果として疎水性領域が溶媒に露出するような物理化学的条件下で向上する。タンパク質の立体構造の調整は、通常、媒質の物理化学的条件を調整することにより行われる。

0109

本出願人企業は、種々の処理が、植物性タンパク質単独の粒子と乳タンパク質単独の粒子の大きさと比較して、集合体の粒子の大きさに影響を与えるか否かを確認するために、本発明による集合体のレーザー粒度分析を行った。

0110

その測定原理は、実施例において測定曲線と共に後述する。

0111

これらの種々の測定から明らかになることは、出発物質であるタンパク質について測定を実施した場合、植物性タンパク質、より具体的にはエンドウタンパク質は、別々に測定すると、乳タンパク質の約10倍の大きさを有することが分かるということである。これらを集合させた場合(乳/エンドウの比60/40)、乳タンパク質に対応するピークはもはや認められず、これは、2種類のタンパク質が分子方法により再構成されたことを意味している。

0112

本出願人企業は、本発明による少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体の非常に有利な機能特性が、各化合物を別々に用いた場合も、またはこれらの化合物を同時に、但し、各種構成成分の単純な混合物として用いた場合にも得られないことを認識した。

0113

加えて、本発明による集合体は、有利な機能特性、特に:
−乳化性、
−起泡性、
−ゲル化性、
増粘性
粘稠化性、
オーバーラン性
−湿潤性(吸水性)、
フィルム形成性および/または接着性、
熱反応性
メイラード反応性
を有することができる。

0114

したがって、本発明の主題は、本発明による集合体の、機能剤としての、好ましくは、乳化剤発泡剤ゲル化剤増粘剤粘稠化剤オーバーラン剤、水分保持剤フィルム形成剤および/または接着剤、メイラード反応性を有する剤、ならびにそれが使用される食品マトリックスの官能特性を調整する作用剤としての使用である。

0115

本発明の他の主題は、本発明による集合体の、食品組成物を調製するための使用である。この食品組成物は、飲料、乳製品、チョコレート等の菓子製品ミルクデザート、臨床栄養および/または栄養不良患者のための調製物、乳幼児栄養のための調製物、ダイエット食品用またはスポーツをする人のための粉末混合物規定食用高タンパク製品、スープソースおよび調理補助食品、チョコレート等の菓子製品、ならびにチョコレートから調製される全ての製品、食肉製品、より具体的には、滑らかなペーストおよびブライン分野、特に、ハムおよび加熱調理された豚肉の製造分野、すり身製品等の魚肉製品、パン、パスタ、クッキーペイストリーシリアルおよびシリアルバー等の穀類製品、植物タンパク質をベースとする発酵製品、例えば豆腐を含む菜食主義者向け製品、調理済みの食事、コーヒーホワイトナー等の白色化剤、動物飼料用製品、例えば子飼料からなる群から選択することができる。好ましくは、食品組成物は、乳製品からなる群から、さらに好ましくは、フロマージフレおよび熟成チーズチーズスプレッド発酵乳ミルクスムージーヨーグルト、特殊乳製品、および乳から製造されるアイスクリームからなる群から選択される。

0116

予想外なことに、例えば食品分野において、本発明による集合体が、最終的な官能特性および食感に影響を与えることなく、レシピ慣用される脂肪の全部または一部を代替するというさらなる利点を有することも認められた。

0117

したがって、有利な一実施形態において、食品組成物は低脂肪食品組成物である。

0118

本発明の食品組成物は、タンパク質が強化されることもできる。

0119

有利な一実施形態によれば、食品組成物はチョコレートである。実際、最初に存在する乳タンパク質を本発明による少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体に置き換えることにより、乳タンパク質および/または脂肪含有
量を低減したチョコレートを調製することが可能である。

0120

好ましい一実施形態においては、このチョコレートの調製に使用される集合体は、植物性タンパク質がエンドウタンパク質であり、乳タンパク質がカゼインであることを特徴とする。エンドウタンパク質と乳タンパク質は非常に異なる組成を有するにも拘わらず、チョコレートの乳タンパク質を全て少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体に置き換えても、チョコレートの外観も、感触も、匂いも、味も、テクスチャーも変わらない。

0121

特に、こうして得られた本発明による集合体を含むチョコレートは:
−外観に関しては:滑らかで光沢のある表面、
− 匂いに関しては:柔らかく、フルーティで非常に心地よい香り
− 味に関しては:滑らかさ、口中でのコクおよびクリーミー
が保持されている。これらは、チョコレートの消費者が所望する非常に好まれる特徴である。

0122

技術的観点からは、このように乳タンパク質の全部または一部をエンドウタンパク質に置き換えても、これを使用した調製物のレオロジー挙動は大きく変化することがない。レオロジー挙動は2つの測定によって定量化できる:粘度および降伏点の値により。菓子製品、したがってチョコレートの食品加工分野において通常使用される理論モデルは、キャッソン(Casson)モデルである。製造時のチョコレートの挙動は変化しないため、製造方法のパラメータの変更は不要であろう。

0123

本発明の特に有利かつ有益な他の使用は、フロマージュフレおよび熟成チーズ、チーズスプレッド、発酵乳、ミルクスムージー、ヨーグルト、特殊乳製品、および乳から製造されるアイスクリームからなる群から選択される乳製品の製造に関する。

0124

したがって、本発明は、有利には、フロマージュフレおよび熟成チーズ、チーズスプレッド、発酵乳、ミルクスムージー、ヨーグルト、特殊乳製品、および乳から製造されるアイスクリームからなる群から選択される乳製品を調製するための方法であって、最初に存在していた乳タンパク質が、本発明の方法により得られる少なくとも1種の乳タンパク質および少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体に置き換えられていることを特徴とする、方法に関する。

0125

好ましい一実施形態においては、上述の乳製品の調製に使用される集合体は、植物性タンパク質がエンドウタンパク質であり、乳タンパク質がカゼインであることを特徴とする。

0126

より好ましい他の態様によれば、本発明による集合体はチーズの製造に用いられる。

0127

したがって、本発明は、有利には、チーズを調製するための方法であって、最初に存在していた乳タンパク質が、本発明の方法により得られる少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体に置き換えられていることを特徴とする、方法に関する。

0128

好ましい一実施形態においては、チーズの調製に使用される集合体は、植物性タンパク質がエンドウタンパク質であり、乳タンパク質がカゼインであることを特徴とする。

0129

本発明における「チーズ」という語は、凝固した乳からまたはクリーム等の乳製品から得られる食品であり、次いで任意選択的な水切りを行い、続いて任意選択的な発酵ステッ
プおよび任意選択的な熟成(熟成チーズ)を行うことにより得られる食品を指す。フランス法2007年4月27日付デクレ第2007−628号によれば、「チーズ」という呼称は、乳のみに由来する原料全乳、部分脱脂または全脱脂粉乳、クリーム、脂肪、バターミルク)から得られる発酵または非発酵の熟成または非熟成品であって、単独でまたは混合物で使用され、水切り前または水分を一部除去した後に完全にまたは部分的に凝固させたものに限って使用される呼称である。

0130

本発明における「チーズ」という語は、全てのプロセスチーズおよび全てのプロセスチーズスプレッドも指す。これらの2種類のチーズは、1種以上のチーズを、乳構成成分および/または他の食品(クリーム、酢、香辛料、酵素等)を添加するかまたは添加せずに、熱および乳化剤を作用させて、粉砕、混合、融解および乳化させることにより得られる。

0131

他の好ましい態様において、本発明による集合体は、ヨーグルトまたは発酵乳の製造に使用される。

0132

したがって、本発明は、有利には、ヨーグルトまたは発酵乳を調製するための方法であって、最初に存在していた乳タンパク質が、本発明の方法により得られる少なくとも1種の乳タンパク質と少なくとも1種の植物性タンパク質からなる集合体に置き換えられていることを特徴とする、方法に関する。

0133

好ましい一実施形態においては、ヨーグルトまたは発酵乳の調製に使用される集合体は、植物性タンパク質がエンドウタンパク質であり、乳タンパク質がカゼインであることを特徴とする。

0134

本発明においては、最初に存在していた乳タンパク質の全部または一部を置き換えることができる。本発明は以下に示す実施例を読むことによってより明確に理解されるであろう。実施例は、本発明による特定の実施形態および特定の有利な特性のみを参照する例示を意図しており、非限定的なものである。

0135

実施例1:使用される種々の集合体の調製
A.原材料
乳タンパク質:使用する乳タンパク質は乳画分に由来するものであり、含窒素物質の総量に対してカゼインミセルを92%含む。

0136

例えば、これは、Ingredia社から販売されている液体形態のカゼインミセル濃縮液であるPromilk 852 B(固形分15%の濃縮液)とすることができ、ブロノポール(防腐剤)0.02%を添加することにより安定化し、4℃で保存する。

0137

植物性タンパク質
エンドウ分画方法に関する詳細
エンドウはタンパク質を約27重量%含む。エンドウの成分の中で現在最も利用されているのがデンプン、繊維、およびタンパク質であり、貴重成分(noble constituent)とも称される。回収方法は、最初にエンドウ粉と水を混練機混練することにより澱乳を調製することから構成される。この澱乳からデンプンと繊維を抽出することにより、タンパク質に富む生成物を得る。次いでこの乳を凝集ステップ(特に熱凝固による)に付す。このステップの目的は、対象のタンパク質を不溶化することである。本方法のこの段階においては、特に、「フロック」とも称される、タンパク質が非常に豊富な組成物を単離するために遠心分離により沈降させ、分離を行うことが必要である。

0138

本実施例はタンパク質に富むエンドウ豆乳を用いて行い、最終的にエンドウタンパク質フロックを得るために、次に示すステップを行った:
1NのHClを用いてエンドウ豆乳のpHを低下させ、pH4.5の等電点で500rpmで撹拌することにより沈殿させる。
4℃でマグネチックバーを用いて500rpmで2時間にわたり撹拌することにより溶解させる。
1Nの水酸化ナトリウムを用いて中性になるまでpHを上昇させる。
マグネチックバーを用いて集合体を500rpmで30分間撹拌する。
アジ化ナトリウムを0.02%添加することにより、エンドウタンパク質凝集物とも称する混合物を安定化させる。
4℃で保存する。

0139

B.混合方法:集合体の形成
乳タンパク質の組成物は液体形態にあり、天然のものはpHが7である。

0140

エンドウタンパク質またはエンドウタンパク質凝集物の組成物も液体形態にあり、酸性化し、中和した後のpHは7である。

0141

試験1:80/20(乳タンパク質/植物性タンパク質)集合体
− TNM:32g/lのエンドウタンパク質水溶液を調製し、4℃に維持しながら1時間にわたり撹拌する。
− TNM:128g/lの乳タンパク質水溶液を調製し、4℃で1時間にわたり撹拌する。
− 2つのタンパク質溶液を50/50(v/v)の割合で混合する。
− 4℃に維持しながら1時間にわたり撹拌する。
− 80℃(2.7bar)で瞬間低温殺菌する。
DMが23%になるまで蒸発により濃縮する。
− 300barで均質化する。
− 当業者により決定した実施可能な規模で噴霧乾燥する。

0142

試験2:60/40(乳タンパク質/植物性タンパク質)集合体
− TNM:64g/lのエンドウタンパク質の水溶液を調製し、1時間にわたり撹拌する。
− TNM:98g/lの乳タンパク質の水溶液を調製し、1時間にわたり撹拌する。
− 2つのタンパク質溶液を50/50(v/v)の割合で混合する。
− 4℃に維持しながら1時間にわたり撹拌する。
−DMが23%になるまで蒸発濃縮する。
− 300barで均質化する。
−噴霧乾燥する。

0143

試験3:中和後および乳タンパク質組成物と混合する前のエンドウタンパク質凝集物にHTST処理を施したことを除いて、試験2に記載したものと同一の集合体とした。これを集合体3とする。

0144

実施例2:実施例1に従って得られた集合体の種々の機能特性および/または技術的評価

0145

0146

種々の試料中のタンパク質量を求めるために、ケルダール法に従い、試料に含まれる可溶性含窒素画分を分析することができる(NF V03−050,1970)。アンモニア性窒素の測定は、アンモニウムイオンサリチル酸ナトリウムおよび塩素から有色の錯体が形成されることに基づいており、色の強さは660nmで測定される。この方法は、Technicon自動液体連続フロー装置を用いて行われる。

0147

試料の窒素含有量に換算係数である6.25を乗じることによりタンパク質含有量を推定する。

0148

この方法は当業者によく知られている。

0149

可溶性タンパク質含有量を求めるために、HClまたはNaOH溶液を用いてpHを7.5±0.1に調整した水に溶解したタンパク質量を測定する。この測定は、試料を蒸留水に分散させ、遠心分離を行い、上清を分析する方法により行う。20℃±2℃の蒸留水200.0gを400mlのビーカーに入れ、全体を磁気的に撹拌(マグネチックバー、回転速度200rpm)する。正確に分析する試料5gを加える。混合物を30分間撹拌し、4000rpmで15分間遠心分離する。上述の方法に従って上清の窒素測定を行う。

0150

実施例3:レーザー粒度分析による粒度測定
動的光散乱、すなわちDLSは、液体中に懸濁している直径約1〜500nmの粒子径または液体中の高分子鎖の大きさを得ることが可能な非破壊分光分析法である。

0151

時間の経過に伴う粒子の散乱光強度所定角度(一般に90°)で測定することができ
る。散乱光強度に時間依存性が生じる理由は、液中の粒子が熱運動に起因するブラウン運動を行っているためである。

0152

DLSにより、粒子および高分子流体力学的半径が測定される。流体力学的半径は、理論的な球の半径であり、それは検討中の粒子と同じ散乱係数を有する。帯電粒子の場合、測定対象の球は、拡散層に囲まれた粒子を含む。実際の大きさは分散しており、種々の集団散乱強度を抽出するために種々の方法が行われる。

0153

その差異は強度に非常に顕著に現れ、不純物または凝集体の存在が、例え非常に少数であっても明確に認められる。

0154

こうして、試料の流体力学的半径と、多分散指数と、試料の個数基準体積基準または強度基準粒度分布プロファイルの外観に関する指標とが得られる。

0155

これらの測定を行うために、実施例1に記載した試験2および3を使用した。

0156

図1に示す一組の第1の曲線は、エンドウタンパク質単独と乳タンパク質の単独の粒度分布に相当し、図2に表す一組の第2の曲線は、本発明の集合体(実施例1の試験2)および前記集合体をHTST処理したもの(実施例1の試験3)の粒度分布に相当する。

0157

図1において、グラフの最も左側に位置する曲線は、乳タンパク質の粒度分布に相当し、グラフの最も右側に位置する曲線はエンドウタンパク質凝集物の測定結果に相当する。独立して見ると、エンドウタンパク質は乳タンパク質の約10倍の大きさである。

0158

図2に示す一組の第2の曲線には、一組の第1の曲線に認められた0.105μmに最高点を示した乳タンパク質に相当するピークがもはや観測されないことが分かる。

0159

これは、本発明の集合体の調製時に、タンパク質が互いに再構成されたことを示唆している。

0160

2種類のタンパク質を単純に混合するかまたは寄せ集めただけの場合、それぞれタンパク質の種類に対応する2つのピークが各曲線上に観測される。

0161

完全に1つのピークのみが認められることは、2種類のタンパク質が分子レベルで相互に再構成されたことを示すものである。

0162

実施例4:実施例1により得られた集合体の、乳タンパク質含有量を低減し、および/または脂肪含有量を低減したミルクチョコレートの調製における使用
本試験の目的は、チョコレートを調製するための方法を変更することなく、第1に、チョコレート中に存在する乳タンパク質を減らし、第2に、ミルクチョコレートのレシピの脂肪含有量も減らすために、本発明の集合体を使用することである。

0163

A.乳タンパク質量の低減
2種類のコントロールを用いた。

0164

第1のコントロールは脂肪の最終含有量が32%であり、第2のコントロールは30%である。この百分率は、最終生成物を100gとして表したものである。

0165

この試験を行うために、実施例1に従って得られた集合体2および3を使用した。したがって、集合体2は割合が60/40(乳タンパク質/植物性タンパク質)であり、集合
体3は、タンパク質の割合は同一であるが、最後にHTST処理を施したものである。

0166

0167

製造時、特にコンチング工程において支障は認められなかった。

0168

チョコレートに対して、官能評価専門家25人から構成されるパネルによりブラインド試験を行った。このブラインド試験は、3種の脂肪含有量の各試料をテイスティングすることと、それを記述することとから構成される。テイスティングは、製品の官能特性、特に嗅覚的な特性を試験し、分析し、評価することを含む作業である。テイスティングは、視覚触覚、嗅覚および味覚訴えるものである。テイスティングを行った結果、用いられた記述は3種のチョコレートで同一であった:
− 観察試験:チョコレート表面は滑らかで、マーブル模様があり、わずかに光沢がある。
触覚試験:滑らかで硬い表面。
− 嗅覚試験:甘く、フルーティで、非常に心地よい香りがする。
味覚試験:滑らかで、口中にコクが広がり、クリーミーである。

0169

したがって、チョコレートに存在していた乳タンパク質を本発明により得られたエンドウタンパク質と乳タンパク質からなる集合体に置き換えても影響は見られなかった。

0170

したがって、前記集合体にHTST処理を施した食品マトリックスにも影響は見られない。

0171

B.脂肪量の低減
実施例1に従って得られた集合体2を用いて2種類の脂肪低減試験(28%および26%)を行った。

0172

0173

集合体を用いて調製した、脂肪含有量を低減した2種類のミルクチョコレートの試料を、官能評価の専門家25人から構成されるパネルによりブラインドテイスティングを行い、脂肪32%のコントロールチョコレートと比較した。

0174

ブラインド試験は、3種の試料をテイスティングすることと、それを記述することとから構成される。テイスティングは、製品の官能特性、特に嗅覚的な特性を試験し、分析し、評価することを含む作業である。テイスティングは、視覚、触覚、嗅覚および味覚に訴えるものである。テイスティングを行った結果、用いられた記述は3種のチョコレートで同一であった:
− 観察試験:チョコレート表面は滑らかで、マーブル模様があり、わずかに光沢がある。
−触覚試験:滑らかで硬い表面。
− 嗅覚試験:甘く、フルーティで、非常に心地よい香りがする。
−味覚試験:滑らかで、口中にコクが広がり、クリーミーである。

0175

したがって、チョコレートに存在していた乳タンパク質を本発明により得られたエンドウタンパク質と乳タンパク質の集合体に置き換えても影響は見られなかった。

0176

こうすることにより、特に、脂肪含有量を低減しても最終的な官能特性に影響を及ぼすことなくチョコレートを得ることが可能になる。

0177

実施例5:実施例1により得られた集合体の、高脂肪撹拌型ヨーグルトの調製における使用
本試験の目的は、従来使用されている乳タンパク質(Promilk 852B)の一部を実施例1の集合体2と3種の割合(25%、50%および75%)で置き換えて試験することである。

0178

0179

本実施例は、乳タンパク質を本発明による集合体で置き換えることが可能であることを示すものである。これは試験を行った3種の割合全てに言えることである。

0180

官能的観点から、試験に供した3種のヨーグルトはコントロールのヨーグルトと比較して非常に満足できると評価された。

0181

50%以上の置換度で得られたヨーグルトは、よりクリーミーであるという評点さえ付けられた。これは市場において有利となり得る。

0182

このレシピに集合体を使用すると、離漿現象が低減することも認められる。

0183

実施例6:実施例1により得られる集合体の、アナログチーズの調製における使用
本試験の目的は、アナログチーズのレシピにおいて、3種の置換度、すなわち、20%、40%および60%、を試験することにより、従来使用されている乳タンパク質(Promilk 852B)の一部を実施例1の集合体2に置き換えることである。

0184

0185

0186

したがって、製品の最終特性に大きな悪影響を与えることなく、元のアナログチーズのレシピに含まれていた乳タンパク質の最大40%を60/40(乳タンパク質/植物性タンパク質)の集合体に置き換えることが可能である。

0187

実施例7:実施例1により得られる集合体の、非分離タイプのフロマージュフレ(GD
FETA)の調製における使用
本試験の目的は、GDL(グルコノデルタラクトン)fetaタイプの非分離フロマージュフレのレシピを、3種の置換度(25%、50%および75%)で試験することにより、従来使用されている乳タンパク質(Promilk 852B)の一部を実施例1の集合体2に置き換えることである。

0188

0189

0190

したがって、製品の最終特性に大きな悪影響を与えることなく、非分離タイプのフロマージュフレのレシピの乳タンパク質の最大50%を60/40(乳タンパク質/植物性タンパク質)の集合体に置き換えることが可能である。

0191

実施例8:実施例1により得られる集合体のUHT高タンパククリームデザートの調製における使用
本試験の目的は、この種の配合に通常使用されるタンパク質(Prodiet 87B)の一部を実施例1の集合体2および3に置き換えることである。

0192

これと平行して、通常使用されるタンパク質を、実施例1に使用したものと同一のエンドウタンパク質組成物と乳タンパク質組成物からなる、構造再構成処理を行っていない単純な物理的乾燥混合物、に置き換える試験も行った。

0193

0194

訓練を受けた25人の検査員により、得られたクリームのブラインドテイスティングを行った。集合体を用いて製造されたものは、食感、クリーミーさおよび滑らかさという観点でコントロールと比べても遜色なく、満足できるものであると評価された。

0195

他方、単純乾燥混合物から製造したクリームは、この種の製品に期待されるクリーミーなテクスチャーに欠けるため、許容できないと評価された。

0196

したがって、タンパク質の構造を再構成する処理を施した集合体を用いることにより、2種のタンパク質組成物の単純な物理的混合物では得られない技術的特性を得ることが可能になる。

0197

実施例9:実施例1により得られる集合体のミルクムースの調製における使用
本試験の目的は、ミルクムースレシピに通常使用される乳由来物を全て実施例1の集合体2に置き換えることである。

0198

0199

この実施例は、エンドウタンパク質と乳タンパク質を含むタンパク質の集合体を用いてミルクムースを製造することが可能であることを示している。前記ムースを製造するための方法は、配合物中におけるこの集合体の使用によって影響を受けない。

0200

この製品は非常に優れたオーバーランを示し、最終製品のテクスチャーはコントロールと比べても遜色ないと評価された。

0201

したがって、本発明による集合体の利点およびそのテクスチャリング剤、より具体的にはオーバーラン向上剤としての役割がここで完全に示されている。

0202

実施例10:実施例1により得られる集合体のアイスクリーム調製における使用
本試験の目的は、アイスクリームの配合物に通常使用されている乳タンパク質の一部を実施例1の集合体2に置き換えることである。

0203

0204

0205

2種類のアイスクリーム試料を25人の官能評価の専門家から構成されるパネルによりブラインドテイスティングを行った。

0206

最初の試験は、3点(そのうちの2点は同一である)の試料を呈示する3点試験法から構成される。

0207

試験参加者の70%は、いずれの2点の試料が同一であるか認識できなかった。パネルの好みが特定の試料に大きく偏ることはなかった。

0208

回目の試験はやはりブラインドで行い、2種類の試料をテイスティングしてそれを記述することから構成される。テイスティングは、官能特性、より具体的には製品の嗅覚的特性を試験し、分析し、評価することを含む作業である。テイスティングは、視覚、嗅覚および味覚に訴える。このテイスティングにおいて用いられた記述は2種類のアイスクリームで同一であった:
− 観察試験:アイスクリーム表面は滑らか。
− 嗅覚試験:非常に心地よく、甘く、ミルキーバニラの香り。
−味覚試験:滑らか、口中にコクが広がる、クリーミー。

0209

テクスチャーという観点でも味という観点でも、2種のアイスクリームに違いは認められなかった。

0210

実施例11:実施例1により得られる集合体の、タンパク質を強化した即席スープの調製における使用
本試験の目的は、実施例1の集合体2を使用して、タンパク質を強化した即席スープ調製物を製造することである。この場合のコントロールは、構造再構成処理を行わなかったことを除いて、実施例1と同一であるエンドウタンパク質組成物と乳タンパク質の組成物からなる単純な物理的乾燥混合物を用いて行った。

0211

0212

ヒマワリ油に塩、砂糖およびグルタミン酸ナトリウムをよく混ぜ、他の粉末を加え、混合する。

0213

スープの再構成
300gの場合:50gの小袋沸騰したお湯250mlを加える。そのまま提供する。

0214

スープの再構成という意味においては、2種類の粉末からなる単純な物理的混合物よりも、集合体2の方が分散性が高いことが認められた。

0215

さらに、25人の訓練を受けた検査員は、集合体2を用いたスープの方がコントロールスープよりも食感が滑らかで、クリーミーかつ空気を含んでいると評価した。

0216

同様に、色という観点では、集合体2を用いて調製したスープはコントロールスープよりも白く、外観がよいと評価した。

実施例

0217

したがって、タンパク質の構造を調整する処理を施した集合体を用いることにより、2種類のタンパク質組成物からなる単純な物理的混合物では得られない技術的特性を得ることが可能である。

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