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技術 動的広域地中熱特性及びアース周囲温度測定システム

出願人 アンダーグラウンドシステムズインク
発明者 デイヴィッドダブリュープルンハーゲンチュンチュアンシューポールエーアレックス
出願日 2015年2月4日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2016-555748
公開日 2017年4月13日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2017-510799
状態 特許登録済
技術分野 気象学
主要キーワード 熱特性データ 致命的故障 最大作動温度 通電電流容量 熱キャパシタンス 周囲温度データ 長時定数 温度計測データ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題・解決手段

地下電気ケーブルに関連する複数の場所についてのリアルタイム気象データ及びアースデータを収集するステップと、前記リアルタイム気象データ及び前記計測済みアースデータに基づく前記複数の場所の地中熱特性を反復工程により計算するステップとを包含する、領域にわたってアース表層熱特徴を生成するための技術が記載される。前記複数の場所のうちの2つ以上の前記計算済み地中熱特性が補間され、前記地下電気ケーブルに関連する別の場所での補間済み地中熱特性が測定され、前記計算済み地中熱特性及び前記補間済み地中熱特性のうちの少なくとも幾つかから広域熱特性マップが作り出される。

概要

背景

地下ケーブル電力伝送能力は、最大許容導体温度により限定される。導体温度が最大許容導体温度を超えると、ケーブル誘電体は損傷して劣化し、最終的に故障する。導体温度は、ケーブルにより生成される熱とこの熱を環境が放散する能力とに由来し、結果として、ケーブルの深さではアース周囲温度以上に上昇することになる。

地下ケーブルの「静的な」又は「上の」定格を計算するために、通常、最悪地中熱条件が推定され使用される。一般に、控えめかつ最悪な熱的条件は実際には実現されず、地下ケーブル電流容量は、推定パラメータを用いた控えめな「机上の定格」よりも大きい。

環境(天然土壌、熱的裏込、又はコンクリートダクトバンク)がいかに効率的にケーブルから熱を奪い得るかは、土壌温度土壌熱伝導抵抗、及び土壌体積熱容量により決まる。土壌温度を得る1つの方法が、地中埋設された個別の温度センサを用いて土壌温度を計測することである。土壌熱伝導抵抗及び体積熱容量は、市販の器具により現場で計測することもできる。しかしながら、温度センサを地中に据え付け、それらを維持及び修理することは費用がかかる以上、個別の地温センサは、普通は通常の電力ケーブルステム用の、かつ普通は比較的高電圧の高負荷回路用のみの、ほんの幾つかの場所に限定される。従って、これまでのところ、個別の計測地点間の地温に関しては任意の仮定を行わなければならない。個別の計測地点は故障も被りやすく、このデータに代わる信頼できる手段がないと、リアルタイム動的システムに著しい障害が生じ得る。熱伝導抵抗及び体積熱容量の計測用地表下数フィートで個別の土壌サンプル採取することは高い費用も要し、熱伝導抵抗及び体積熱容量が、土壌の温度及び気象に依存する水分含有量と共に変化するという事実に起因して、計測値は信頼できないものとなり得る。更に、ケーブル経路に沿って土壌熱特性が変化することがある。

近年、分布温度計測システム(DTS)も、‐単独で又は個別の温度センサと組み合わせてのいずれかで、活用されてきた。DTSは、隣接したダクト内のケーブル外被下に据え付けられたファイバに沿って、又はケーブル経路に沿って、温度プロファイルを提供する。

通常は大きな地理的領域都市)にわたって広がる地下電力系統を、安全に、確実に、そして効率的に運用するには、大量の地下センサを据え付け、維持し、そして読み取ることなく、土壌温度、土壌熱伝導抵抗、及び土壌熱体積容量をより緻密に推定するためのより効率的で実際的な方法が必要である。

開示されているのは、最小限の表層土壌温度計測データ気象観測所又は気象サービスからの気象データと合わせて使用して土壌温度を「識別」する反復工程により、広域に亘る表面下深度に応じて土壌温度を推定するシステムである。この工程において、このシステムは、動的モデリングシステムによっても使用される土壌熱伝導抵抗及び土壌熱キャパシタンスを「識別」する反復工程をも使用する。システムは、土壌温度、土壌熱伝導抵抗、及び土壌熱的体積熱容量である3つのパラメータをリアルタイムで連続的に「識別」又はアップデートする。これらのリアルタイムデータを用いれば、電力会社及びその他の使用者が自らの地下電力ケーブルシステムの限定された数の気象/アース/負荷のリアルタイム計測値及びデータを活用しつつ、広い地理的領域において、より正確にリアルタイムで定格を定めることを補助するための任意の深度での大型の地理的動的熱輪郭マップを作り出すことができる。

分布温度検知(DTS)に基づき個別のケーブルシステム用地下ケーブル定格を査定するための1つの方法が、"Assessment of Underground Cable Ratings Based on Distributed Temperature Sensing",IEEE Transactions on Power Delivery, October 2006 by H.J.Li et al.と題した論文提示される。DTSセンサを用いて電力系統のホットスポットが識別され探し出される。その後、ホットスポット上でのケーブル建設及び回路据付けに関する情報及びデータが収集される。未知のパラメータ、例えば土壌熱伝導抵抗を推定するために、ケーブル負荷及びDTS温度データが収集される。有限要素法(FEM)技術が活用されて二次元微分熱方程式が解かれ、最終定格結果が得られる。

動的気象データ入力を使用してアース周囲温度を推定するための別のモデルが、"Method for Rating Power Cables Buried in Surface Troughs",IEEE Proc-Gener, Transm, Distrib, Vol, 146, No. 4. July 1999 by P. L. Lewin et al.と題した論文に提案される。仮定された一定の熱パラメータに基づき、気象データ、例えば周囲温度、風速、太陽強度等を使用してアース周囲温度が計算される。

ところが、熱パラメータは上の参考文献のいずれにおいても連続的にアップデート(又は「識別」)されるのではない。現実世界においては、これらのパラメータは環境条件とともに変化する。例えば降雨が土壌の水分含有量を増加することがあり、その結果、熱伝導抵抗が低下する。

概要

地下電気ケーブルに関連する複数の場所についてのリアルタイム気象データ及びアースデータを収集するステップと、前記リアルタイム気象データ及び前記計測済みアースデータに基づく前記複数の場所の地中熱特性を反復工程により計算するステップとを包含する、領域にわたってアース表層熱特徴を生成するための技術が記載される。前記複数の場所のうちの2つ以上の前記計算済み地中熱特性が補間され、前記地下電気ケーブルに関連する別の場所での補間済み地中熱特性が測定され、前記計算済み地中熱特性及び前記補間済み地中熱特性のうちの少なくとも幾つかから広域熱特性マップが作り出される。

目的

土壌温度を得る1つの方法が、地中に埋設された個別の温度センサを用いて土壌温度を計測することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

領域にわたってアース表層熱特徴を測定する方法であって、地下電気ケーブルに関連する複数の場所のリアルタイム気象データ及びアースデータを収集するステップと、前記リアルタイム気象データ及び前記アースデータに基づき、前記複数の場所の各々の地中熱特性を反復工程により計算するステップと、前記複数の場所のうちの2つ以上の前記計算済み地中熱特性を補間し、前記地下電気ケーブルに関連する別の場所の補間済み地中熱特性を測定するステップと、前記計算済み地中熱特性及び前記補間済み地中熱特性のうちの少なくとも幾つかから広域熱特性マップを作り出すステップとを含む方法。

請求項2

請求項1に記載の方法であって、前記地下電気ケーブルに関連する前記地中熱特性に影響を与える熱源ヒートシンクとを重ね合わせて前記広域熱特性マップにするステップと、リアルタイム気象データ及びアースデータを連続的に提供し、前記複数の場所の深度の地中熱特性の広域動的熱的3次元マップを提供するステップとを更に含む方法。

請求項3

請求項2に記載の方法であって、前記広域動的3次元マップに基づき、安全な通電電流容量包含する地下電気ケーブル電力定格を計算するステップを含み、地中熱特性の変化が、前記地下電気ケーブルの前記安全な通電電流容量に影響を与える地中熱特性の変化をもたらす際に警告信号が生成される、方法。

請求項4

請求項3に記載の方法であって、前記地中熱特性が、土壌体積熱容量及び土壌熱伝導抵抗を包含する、方法。

請求項5

請求項2に記載の方法であって、前記反復工程が、前記複数の場所からの選択された1つ以上の場所について、(a)地中熱特性の値及び前記リアルタイム気象データに基づき1つ以上でのアース周囲温度データを計算するステップと、(b)選択された前記1つ以上の場所のアース周囲温度計測装置からリアルタイム計測済みアース周囲温度を収集するステップと、(c)前記計算済みアース周囲温度データを、選択された前記1つ以上の場所の各々の前記計測済みアース周囲温度データと比較するステップと、(d)選択された前記1つ以上の場所の各々での前記比較するステップに基づきエラー値を測定するステップと、(e)前記測定済みエラー値に基づき、選択された前記1つ以上の場所の各々の前記地中熱特性の値を調整するステップと、(f)前記リアルタイム気象データからの前記計算済みアース周囲温度データ及び選択された前記1つ以上の場所の各々の地中熱特性の前記調整済み値を再計算するステップと、(g)前記エラー値が、選択された前記1つ以上の場所の各々の所定値の範囲内になるまでステップ(c)〜(f)を繰り返すステップとを含む、方法。

請求項6

請求項5に記載の方法であって、前記地中熱特性が、土壌体積熱容量及び土壌熱伝導抵抗を包含する、方法。

請求項7

請求項4に記載の方法であって、前記アース周囲温度計測装置が、アースツリー又は分布温度センサである、方法。

請求項8

請求項7に記載の方法であって、前記分布温度センサを使用して土壌ホットスポット場所を識別するステップと、前記識別済みホットスポット場所に地点温度センサのアースツリーを据え付け、前記識別済みホットスポット場所の異なる深度での地温を測定するステップとを含む方法。

請求項9

請求項1に記載の方法であって、前記リアルタイム気象データ及びアースデータが、気象観測所又は気象データサービス提供者から受信される、方法。

請求項10

請求項1に記載の方法であって、リアルタイム気象データが、風速太陽放射地表温度、及び降雨を包含する、方法。

請求項11

請求項2に記載の方法であって、地中熱特性が前記重ね合わせられたヒートシンク及び熱源の影響を受ける1つ以上の場所を識別するステップと、影響を受ける前記1つ以上の場所に計測局を据え付け、アース周囲温度を計測するステップと、前記1つ以上の識別済み場所の地中熱特性を計算するステップとを含む方法。

請求項12

請求項5に記載の方法であって、前記複数の場所の2つ以上の前記計算済み地中熱特性が、(a)前記リアルタイムデータが気象観測所、地球局、又は気象地球局から受信され、前記別の場所での補間済み地中熱特性が測定されるかどうか、(b)前記別の場所の前記複数の場所のうちの前記2つ以上の各々とのアース特徴間の類似性に基づき重み付けされる、方法。

請求項13

請求項1に記載の方法であって、リアルタイム電力ケーブル定格が、前記推定済みリアルタイム地中熱特性に基づき計算される、方法。

請求項14

請求項1に記載の方法であって、アース周囲温度及び電力ケーブル静定格を計算するために使用された地中熱特性が、前記蓄積済み広域アース過去データに基づき確立される、方法。

技術分野

0001

本発明は、動的広域表層地中熱マップに関する。このマップは、一般的には地下電力ケーブル定格の精度、とりわけ電力ケーブル用の動定格システム及び流体遺漏検出システムの精度を向上させることができる。動的広域表層アースマップを活用して、油送管及びガスパイプライン監視並びに遺漏検出システムの性能、ヒートポンプ解析等をも向上させることができる。

背景技術

0002

地下ケーブル電力伝送能力は、最大許容導体温度により限定される。導体温度が最大許容導体温度を超えると、ケーブル誘電体は損傷して劣化し、最終的に故障する。導体温度は、ケーブルにより生成される熱とこの熱を環境が放散する能力とに由来し、結果として、ケーブルの深さではアース周囲温度以上に上昇することになる。

0003

地下ケーブルの「静的な」又は「上の」定格を計算するために、通常、最悪地中熱条件が推定され使用される。一般に、控えめかつ最悪な熱的条件は実際には実現されず、地下ケーブル電流容量は、推定パラメータを用いた控えめな「机上の定格」よりも大きい。

0004

環境(天然土壌、熱的裏込、又はコンクリートダクトバンク)がいかに効率的にケーブルから熱を奪い得るかは、土壌温度土壌熱伝導抵抗、及び土壌体積熱容量により決まる。土壌温度を得る1つの方法が、地中埋設された個別の温度センサを用いて土壌温度を計測することである。土壌熱伝導抵抗及び体積熱容量は、市販の器具により現場で計測することもできる。しかしながら、温度センサを地中に据え付け、それらを維持及び修理することは費用がかかる以上、個別の地温センサは、普通は通常の電力ケーブルシステム用の、かつ普通は比較的高電圧の高負荷回路用のみの、ほんの幾つかの場所に限定される。従って、これまでのところ、個別の計測地点間の地温に関しては任意の仮定を行わなければならない。個別の計測地点は故障も被りやすく、このデータに代わる信頼できる手段がないと、リアルタイム動的システムに著しい障害が生じ得る。熱伝導抵抗及び体積熱容量の計測用地表下数フィートで個別の土壌サンプル採取することは高い費用も要し、熱伝導抵抗及び体積熱容量が、土壌の温度及び気象に依存する水分含有量と共に変化するという事実に起因して、計測値は信頼できないものとなり得る。更に、ケーブル経路に沿って土壌熱特性が変化することがある。

0005

近年、分布温度計測システム(DTS)も、‐単独で又は個別の温度センサと組み合わせてのいずれかで、活用されてきた。DTSは、隣接したダクト内のケーブル外被下に据え付けられたファイバに沿って、又はケーブル経路に沿って、温度プロファイルを提供する。

0006

通常は大きな地理的領域都市)にわたって広がる地下電力系統を、安全に、確実に、そして効率的に運用するには、大量の地下センサを据え付け、維持し、そして読み取ることなく、土壌温度、土壌熱伝導抵抗、及び土壌熱体積容量をより緻密に推定するためのより効率的で実際的な方法が必要である。

0007

開示されているのは、最小限の表層土壌温度計測データ気象観測所又は気象サービスからの気象データと合わせて使用して土壌温度を「識別」する反復工程により、広域に亘る表面下深度に応じて土壌温度を推定するシステムである。この工程において、このシステムは、動的モデリングシステムによっても使用される土壌熱伝導抵抗及び土壌熱キャパシタンスを「識別」する反復工程をも使用する。システムは、土壌温度、土壌熱伝導抵抗、及び土壌熱的体積熱容量である3つのパラメータをリアルタイムで連続的に「識別」又はアップデートする。これらのリアルタイムデータを用いれば、電力会社及びその他の使用者が自らの地下電力ケーブルシステムの限定された数の気象/アース/負荷のリアルタイム計測値及びデータを活用しつつ、広い地理的領域において、より正確にリアルタイムで定格を定めることを補助するための任意の深度での大型の地理的動的熱輪郭マップを作り出すことができる。

0008

分布温度検知(DTS)に基づき個別のケーブルシステム用地下ケーブル定格を査定するための1つの方法が、"Assessment of Underground Cable Ratings Based on Distributed Temperature Sensing",IEEE Transactions on Power Delivery, October 2006 by H.J.Li et al.と題した論文提示される。DTSセンサを用いて電力系統のホットスポットが識別され探し出される。その後、ホットスポット上でのケーブル建設及び回路据付けに関する情報及びデータが収集される。未知のパラメータ、例えば土壌熱伝導抵抗を推定するために、ケーブル負荷及びDTS温度データが収集される。有限要素法(FEM)技術が活用されて二次元微分熱方程式が解かれ、最終定格結果が得られる。

0009

動的気象データ入力を使用してアース周囲温度を推定するための別のモデルが、"Method for Rating Power Cables Buried in Surface Troughs",IEEE Proc-Gener, Transm, Distrib, Vol, 146, No. 4. July 1999 by P. L. Lewin et al.と題した論文に提案される。仮定された一定の熱パラメータに基づき、気象データ、例えば周囲温度、風速、太陽強度等を使用してアース周囲温度が計算される。

0010

ところが、熱パラメータは上の参考文献のいずれにおいても連続的にアップデート(又は「識別」)されるのではない。現実世界においては、これらのパラメータは環境条件とともに変化する。例えば降雨が土壌の水分含有量を増加することがあり、その結果、熱伝導抵抗が低下する。

先行技術

0011

Assessment of Underground Cable Ratings Based on Distributed Temperature Sensing,IEEE Transactions on Power Delivery, October 2006 by H.J. Li et al.
Method for Rating Power Cables Buried in Surface Troughs, IEEE Proc-Gener, Transm, Distrib, Vol, 146, No.4. July 1999 by P. L. Lewin et al.
Appendix B of the National Electrical Code (B.310.15(B)(2)), G. S. Campbell Biophysical Measurements and Instruments, Measurement of Soil Thermal Properties and Heat Flux, Volumetric heat capacity, Wikipedia)

課題を解決するための手段

0012

開示された技術の利点は、地下電力ケーブル及びその他の装置が埋設される広域にわたって前記アースの前記リアルタイム熱的条件及び特性を測定する、動的であると同様に、より精緻なシステム、装置、及び方法の提供を包含するのであり、システム所有者がこれらのシステムをより安全かつ効率的に活用することを助ける。前記地中熱条件及び特性が「識別」された後、前記システムが送出することのできる前記最大許容電力、即ち前記定格が計算される。この方法により測定されたアース条件を使用して計算された前記定格は、推定された熱的条件の事例に基づく前記定格よりも高い又は低いことがあるが、より精緻であることになる。更に前記システムは、リアルタイムで導体温度をも算出するのであり、前記導体温度が前記許容最大作動温度を超える前に制御センターに警報を送信することができる。

0013

前記開示された技術及び計算を使用して、導電体静定格又は動定格のいずれかを測定することができる。静定格は、前記導体に関連する所与の組の条件‐周囲温度、地中熱特徴等‐での電気ケーブル通電容量について、1つの数字を提供する。動定格は、前記電気ケーブルに作用する前記組の条件の変化とともに絶えず変化している。

0014

1態様において、領域にわたってアース表層熱特徴を測定する前記方法は、地下電気ケーブルに関連する複数の場所のリアルタイム気象データ及びアースデータを収集するステップと、前記リアルタイム気象データ及び前記アースデータに基づき前記複数の場所の地中熱特性を反復工程により計算するステップとを包含する。前記複数の場所のうちの2つ以上の前記計算済み地中熱特性が補間され、前記地下電気ケーブルに関連する別の場所の補間済み地中熱特性が測定され、前記計算済み地中熱特性及び前記補間済み地中熱特性のうちの少なくとも幾つかから広域熱特性マップが作り出される。

0015

別の態様において、前記方法は、前記地下電気ケーブルに関連する地中熱特性に影響を与える熱源ヒートシンクとを重ね合わせて前記広域熱特性マップにするステップと、リアルタイム気象データ及びアースデータを連続的に提供し、前記複数の場所の深度の地中熱特性の広域動的熱的3次元マップを提供するステップとを包含する。前記地中熱特性は、土壌体積熱容量及び土壌熱伝導抵抗を包含することができる。

0016

前記地中熱特徴を計算するための前記反復工程は、前記複数の場所からの選択された1つ以上の場所について、地中熱特性の値及び前記リアルタイム気象データに基づきアース周囲温度データを計算するステップと、アース周囲温度計測装置からリアルタイム計測済みアース周囲温度を収集するステップとを実施することを包含する。前記計算済みアース周囲温度データは、前記計測済みアース周囲温度データと比較され、前記比較に基づきエラー値が測定される。前記測定するステップに基づき、前記地中熱特性の値が調整され、地中熱特性の前記調整値を使用して、前記計算済みアース周囲温度データが再計算される。前記計算済みアース周囲温度データを前記リアルタイム計測済みアース周囲温度と比較し、前記地中熱特性を調整し、前記計算済みアース周囲温度データを再計算する前記工程は、前記エラー値が所定値の範囲内になるまで繰り返される。

0017

生成された前記広域動的3次元マップに基づき、前記地下電気ケーブルの安全な通電電流容量を包含する電力定格を測定することができるのであり、地中熱特性の変化が、前記地下電気ケーブルの安全な通電電流容量に影響を与える地中熱特性の変化をもたらす際に、警告信号を生成することができる。

0018

前記開示された技術の利点とは、専ら表層土壌温度を備えた、限定された数の気象観測所から又は専ら気象観測所から導出されたアースパラメータと共に気象データ入力を主として使用した、又は気象サービス提供者からのデータを使用した、大面積アース周囲表層温度プロファイルの推定とすることができる。

0019

前記開示された技術の別の利点とは、リアルタイム気象条件及び地温を使用してアースパラメータを導出するための計測及び計算手順の提供とすることができる。

0020

前記開示された技術の別の利点とは、前記導出済みアース特性、ならびに、計算済み及び計測済み地温に基づく前記ケーブル定格の計算とすることができる。

0021

前記開示された技術の別の利点とは、前記導出済みアースパラメータ及び周囲空気、ならびにその他の気象データ入力に基づく、様々な深度での広域地中熱輪郭マップの構築とすることができる。前記広域アース輪郭は、回路が個別の温度センサを有するかどうかに拘わらず、電力会社が広域における自らの地下電力ケーブルシステム網の状況を査定することを可能にすることになる。

0022

前記開示された技術の別の利点とは、前記ケーブルの軸に沿った事実上のアース周囲温度プロファイルを確立することによる、「DTS」システム及びその他の導体又はケーブル表面温度計測値の完全な活用とすることができる。

0023

前記様々な特長を、前記開示に付属されこの開示の一部を成す請求項において指摘する。以下で詳説する新規のシステムの詳細な記載の過程において、本発明の利点が明確にされる。

図面の簡単な説明

0024

気象ベースの技術を使用してリアルタイム気象及びアースデータを供給することにより広域熱特性を動的に監視するための本発明によるシステムのブロック図。
地球局をもたない経路について、計測済み気象データを使用して、地理情報システムGIS)エンジンの助けを借りてアース条件をどのように更新できるかを示す線図。
異なる種類の温度センサ及びアースツリーを示す線図。
気象データ入力を用いてアース周囲温度を計算するために使用することのできる気象主導モデルを示す線図。
気象データ及び計測済みアース周囲温度入力を使用して地中熱特性を推定するための、気象主導モデルを使用するステップ。
システム機構及び適用を示す系統図。
領域を付加的な熱源及びヒートシンクを付して示す線図。システム上の熱源/ヒートシンクの効果を重ね合わせるために気象観測所/地球局が配備される。

実施例

0025

以下で、本発明を上の図面を参照して詳細に記載する。本明細書において使用する用語及び語彙は、一般的かつ辞書的な意味に限定するものとして解釈すべきでないことに留意されるべきである。

0026

図1を参照すると、本技術は、リアルタイム計測済み温度データ、気象データを使用してリアルタイム広域地中熱条件を推定するための方法に関する。ステップ110にて、地下ケーブルに関連する場所について、気象観測所により気象データ及びアースデータがリアルタイムで収集され又はこれらのデータが気象データサービス提供者により提供される。アース周囲温度計測装置、例えばアースツリー又は分布温度センサ(DTS)からリアルタイムアースデータが入来する。集められた気象データを、ステップ120にて気象主導計算モジュールに提供することができ、以下でより詳細に記載する反復工程によりアース周囲温度データが計算される。計算済みアース周囲温度データを計測済みアース周囲温度データとリアルタイムで比較することにより、気象及びアースデータのある場所の地中熱特性を識別することができる。ステップ130において、すぐ近くの場所からのリアルタイム計算値が補間される結果、地理情報システム(GIS)又は他の幾つかのマッピング技術を活用して広域熱特性マップを作り出すことができる。次にステップ140において、地下ケーブルに影響を与える熱源及びヒートシンクを重ね合わせてマップにし、リアルタイム気象及びアースデータをリアルタイムモデルに連続的に供給することにより、完全な広域動的熱的3次元マップが達成される。完全な広域動的熱的3次元マップは、ステップ150において、例えば電力ケーブル定格、システム立案パイプ流体遺漏検出等の用途に使用することができる。既知のリアルタイムアース条件を用いれば、リアルタイムケーブル定格を計算することができる。例えば過度に乾燥した及び高温の気象に起因して危険なアース条件が発生すれば、警告信号を生成することができる。それに応答して、地下電力送出システムを最大安全電流容量(通電容量)で運転させることができる。

0027

上述のように、ステップ120における地中熱特性を測定するための気象主導法が、反復工程160により達成される。反復工程では、ステップ162にてリアルタイム気象データが収集される。ステップ164にて場所のリアルタイム気象データが提供されて気象主導計算がなされ、ステップ166にてアース周囲温度が測定される。ステップ168にて、アースツリーを包含する地球局及び/又はDTSから、その場所について実際のリアルタイム計測済みアース周囲温度が収集される。ステップ168において収集された実際のリアルタイム計測済みアース周囲温度が、ステップ170にて、ステップ166において測定された計算済みアース周囲温度と比較される。リアルタイム温度と計算済み温度との間の差異が所定のエラー値の範囲内にない場合、気象主導計算において使用された、土壌体積熱容量及び土壌熱伝導抵抗の値を包含する地中熱特性がステップ172にて調整される。ステップ170でのこの反復比較は、リアルタイムアース周囲温度及び計算済みアース周囲温度が所定のエラー値の範囲内にくるまで継続する。そうすると、ステップ174にて気象主導法はリアルタイム地中熱特性を識別した。リアルタイム気象データ及び地中熱特性を使用してアース周囲温度を計算するための方法を、図4に関して更に検討する。

0028

大域的アース条件推定システムの詳細の記載を検討する前に、広域アース条件推定の概念を理解し、このような条件が地下電力送出システムにどのように影響を与え得るのかを理解することが有益である。地下電力送出システムは広く分布するのであり、複雑な据付条件と、システムが地下に埋設されるという事実とに起因して、システム全体を通して適切なアース周囲温度を確立するために温度センサを据付け監視することは過度に高価となり得る。高電圧伝送ケーブルシステムは、ケーブル外被上又はケーブルパイプ上に多数の個別の温度センサを、まれに遠隔地温センサを、据え付けることができる。地下伝送及び分布システムの大部分は100kV以下の電圧分布成分であり、ケーブル外被等にセンサを据え付ける標準的な習慣はない。土壌層位情報及び一般的な又は個別の土壌熱特性調査データにより増強された計画プロファイル図面を分析することにより識別される、ケーブル経路に沿った選択された場所に温度センサ、例えば熱電対が据え付けられ、重大なホットスポットがどこに存在し得るかが識別される。広域アース推定モデルなしでは、地下電力ケーブルシステムのほとんどのセクションには、その電流容量を査定するための温度及び土壌熱特性データ不足するのであり、ほぼ例外なく著しい不確かさを生み出す推定に頼るため、最も不適切なときに致命的故障を生じ得る(環境的に極度の乾燥/高温事態中の不測の負荷)。例として図2を参照すると、ケーブル経路1は場所A、E、Gに既存の地球局を有する。ケーブル2は地球局がなく、不適格許可及び経路アクセスに起因して容易に更新することができない。対照的に、場所B、C、D、及びFの対象地域内には適格な気象観測所を容易に加えることができる。市販のGISエンジンを使用すれば、補間アルゴリズムを使用してその地域の比較的詳細な熱輪郭マップを生成することができる。ケーブル1の改良された温度プロファイルが得られるだけでなく、地下電力送出システム用に、ケーブル2の適度に精緻な温度プロファイルが生成される。システム電流容量、例えばケーブル電流負荷、ケーブル建設、据付け、周辺の土壌の熱特性、周囲温度等を測定する幾つかの主要因がある。これらの要因のうち、土壌熱特性及び周囲温度は気象と共に連続的に変動する。換言すれば、システム電流容量は動的である。広域アース条件推定システムを用いれば、大面積における土壌熱特性及び周囲温度を推定することができ、従って或る経路に温度センサがない又は温度センサがサービス停止中の際であっても、その広域における様々な個別の電力ケーブルシステムの電流容量をリアルタイムで査定することができる。更にデータを一定期間蓄積することにより、監視領域の熱特性を識別することができ、このデータを提供してケーブル設計レイアウト、建設、及び据付けを最適化し、新しい電力ケーブルシステムのケーブル電流容量を最大にすることができる。

0029

温度センサ
地温計測用に、地点温度センサならびに分布温度センサを使用することができる。アース条件推定のための温度計測には、その他の種類の検知装置を使用することもできる。

0030

図3を参照すると、地点温度検知装置304の利点として、このようなセンサは重大な場所に容易に据え付けることができ、「アースツリー」306を形成する幾つかの地点温度センサ306a…306nを、或る特定の場所に異なる深度で据え付けて、地盤面302の下の異なる深度の土壌温度を収集することができるということがある。条件推定システムは、地点温度センサ304に関して1つの場所に多数のセンサ306a…306nがあるため、分布温度センサ(DTS)よりも堅牢かつ精緻である。更に異なる深度での温度センサの配備により、熱流量をより綿密に観察することができ、このことによりDTSシステムを用いるよりも熱特性パラメータを精緻に測定できるため、熱特性推定がより精緻になる。また地点温度センサについては、柔軟性が重大な場所を扱う際のもう1つの利点である。重大なホットスポットをより綿密に規定し監視するために、ケーブル312の表面に対して異なる深度及び異なる間隔にて地点温度センサを据え付けることができる。

0031

DTS308、310の1つの利点とは、このようなシステムが温度プロファイルをケーブル経路全体に沿って連続的に監視できるということである。分布温度プロファイルから、ケーブルホットスポットを識別し監視することができる。DTSシステムの欠点とは、DTSがケーブル芯線又はケーブルシールドを計測するということである。空のダクト又はケーブル溝に別のファイバを据え付けることができるが、付加的なファイバと周囲地温との関係は未知である可能性が高い。それ故にケーブル定格は依然として仮定したアース周囲温度に基づくのであり、ケーブル表面からアース周囲への熱抵抗が仮定されるのである。分布温度センサの第2の欠点として共通モード故障の傾向がある、つまりDTSセンサが一旦故障すると推定システムが停止することになるということがある。

0032

分布温度センサが据え付けられるケーブル経路に両方の種類の温度センサ‐DTS及び地点温度センサ‐を利用するために、分布温度センサはケーブル経路に沿ってケーブルの温度プロファイルを確立するために使用される。温度プロファイルからホットスポットを識別することができる。これらの高温の場所には個別の土壌熱的条件推定のために、付加的な地点温度センサを据え付けることができる。これらの地点温度センサがリアルタイムで監視される場合、これらの場所にて土壌熱特性をリアルタイムで識別することができる。一方、これらの熱断面が最も高温のままになる、つまりケーブル電流容量を限定する可能性が最も高い場所のままになる保証はない。ケーブル負荷、土壌水分、温度、又は、隣接した熱源又はヒートシンクの変化に起因してDTS計測済みホットスポットが移動すると、広域アースモデルがない場合は、付加的な地点温度センサを据え付けてホットスポット熱特性をリアルタイムで確立する必要があり得る。DTSが故障した場合、そうでなければサービス停止中の場合、DTS識別済みホットスポットにではないにしても地点温度センサをシステムの初期設定として較正し使用することができる。

0033

気象ベース広域アース周囲温度及び熱特性の推定
アース周囲温度は動定格システムの成分である。アースセンサが故障すると又は電気的雑音が多いと、システムに障害が生じることがある。本技術は、隣接したアース条件推定システムからの利用可能なデータと合わせて気象主導モデルを使用して、欠落した又は雑音の多いアース周囲データ置換するための方法を開示する。情報は、各アース条件システムに関連する切り離されたアースセンサに厳密に依存させるのではなく、アース推定システム間(従って用語「広域」)で補間することができる。補間公式を使用することにより、従って広域に亘る連続的な表層地温データを提供することにより、アース条件推定システムの信頼性及び精度を実質向上させることができよう。

0034

動的地温モデルの記載
主として気温太陽放射、風速、及び被率が変動することにより、アース(土壌)周囲温度の年間及び日内変動が測定される。通常、夏季は地中へ、冬季は地中から熱が伝達される。

0035

図4(A)に表すような一次元分布パラメータモデルは、温度推定について垂直増分が小さければ十分に精緻である。有限差分又は有限要素技術を使用することもできよう。このモデルは、周期的な熱波の約99%が放散されて一定温度Teと見做され得る表面下の或る距離のところまで地表面から垂直に延びる正方形の熱流量管から成る。この深度は、通常、8〜15メートルの範囲内にある。隣接した土壌特性及び条件がさほど変動しないと予測されるとき、熱流量管の垂直な矩形表面は断熱的と見做すことができる。任意の増分要素(z)の熱平衡は、



と書くことができる。
ここに、
Qin=要素への熱流量、W、
Qout=要素からの熱流量、W、
Qc=要素の熱容量により吸収される熱、W、
Cz=熱キャパシタンス、W−s/℃、
Tz=要素の温度、℃、
t=時間。

0036

これによって、図4(B)の分散型はしご型回路網を生成することができ、ここに、




ここに、
ρ=要素の熱伝導抵抗、℃−m/W、
A=Δx*Δy=要素の断面積、m2、
Δz=要素の高さ、z、
Cv=体積熱容量、W−s/℃−m3
Vz=Δx*Δy*Δz=要素の体積、m3。

0037

このモデルを記載する線形微分方程式の系は、




と書くことができ、ここに、TnはΔTn/Δtで近似される微分係数dTn/dtであり、Hsは太陽熱Hsol、対流熱流束Hcon、及び長波放射熱Hlwを包含する表面の内外を流れる熱である。その後、以前の時間ステップの温度アレイTn−1にTnを加算することにより各ノードTnでの現在の温度の解が得られる。統合又は前進する方法は、所望の精度に依存する。一方、2ステップに改善されたオイラー技術は十分に精緻であるとすることができる。その手順は、2つのステップを前進させて結果の平均値を求めることである。

0038

より精緻な統合法、例えば6ステップのルンゲ=クッタ手順を使用することもできよう。地表面での条件も考慮することができる。主要な駆動関数は周囲気温である。付加的な因子として、太陽熱負荷Qs、及び放射Qr、ならびに風の対流がある。被雲が存在しない際は、時として「長波放射」と称される放射が夜間に地上を冷却しがちであり又は被雲が高い際は放射が熱を閉じ込める。風速計を介して風速度(θw)を得ることができる。気象観測所に組み込まれた遮蔽温度センサを用いれば、周囲気温Taは容易に得られる。気象観測所に組み込まれた全天日射計により、太陽放射を直接計測することができる。これは、すぐ近くの構造物による雲の干渉又は妨害の主要因であるため、特定の緯度及び経度では数学的予測よりも好適である。長波放射は、空と地表の両方に向けられた放射線測定器により計測することができ又は方程式




を使用して計算することができる。ここに、Tairは周囲気温、Tgrは地表温度、βはボルツマン定数、Xは1日当たりの被雲因子である。方程式




を使用して対流熱流束を算出することができる。

0039

上の方程式7及び8において、最良の結果を得るために幾つかのパラメータに調整が必要なことがあるということに留意されたい。この調整は、幾つかのデータが蓄積された後に行うことができる。気象観測所の計測から直接又は気象サービス提供者から気象データを得ることができる。ケーブルはしばしば舗装の下に埋設されるため、モデルの最初の幾つかの要素には舗装の特性を包含することができる。このことは、舗装幾何学形状に対応する要素の特性を変化させることにより容易に成就することができる。或る土壌地層の知識も利用可能であれば、その特性を層状にして修正することができよう。

0040

温度推定の初期
モデルは、計測済みアースパラメータ、つまり抵抗(ρ)及び体積熱容量(Cv)又は以下に記載する方法を用いて事前に推定されたアースパラメータを初めに使用することにより構成される。表層アースツリーを据え付ける際、土壌サンプルを確保し、実験室分析を実施してρ及びCvの値を測定することが有利なことがある。計測済みパラメータがない場合は、出版された多くの情報源のうちからこれらのパラメータを選択するための指針探すことができる(Appendix B of the National Electrical Code (B.310.15(B)(2)), G. S. Campbell Biophysical Measurements and Instruments, Measurement of Soil Thermal Properties and Heat Flux, Volumetric heat capacity, Wikipedia)。表1に、提案される値の範囲を示す。

0041

過去の気象情報から初期の深部地温Teを推定し、初期の推定値として平均年間気温を使用することができる。モデル内の全てのノードを深部地温にて初期化し、パラメータ調整フィードバックループに、パラメータを自動的に調整させることが可能である。一方長時定数に起因して、モデル化温度が計測値の追跡を開始するまで数か月又は最長半年かかることがある。初期化の別の方法として、方程式(3)の定常解が得られる際に計算済み温度が計測済み表層温度に綿密に適合するように、気温、太陽熱負荷、及び放射を調整することがある。

0042

適応的な地中熱特性識別法
上に記載したアースモデルは、アース周囲温度を推定することに使用できるだけでなく、地中熱特性の推定に使用することもできる。気象に依存するパラメータが考慮されるようモデルを連続的にアップデートするために、適応的な又は学習に基づくモデリング構想が使用される。この構想を図5図式で表す。計測済み気温、風速、太陽熱入力、及び放射から成るモデルを駆動する強制関数がモデルに提供される。方程式(3)によりデータを処理し、各時間ステップにて各増分ノードでの地温を算出することができる。算出済み地温は、特定の場所での計算済み温度に対応する表層の計測済み温度と比較することができる。温度が一致する場合、計算済み地温を輪郭マッピングのためGISエンジンに、及び動定格計算のため動定格システムに伝えることができる。温度が或る所望の又は許容される所定のエラー値の範囲内で一致しない場合、モデルアース特性パラメータを調整して、計算済みアース周囲温度と特定の場所での計測済みアース周囲温度との間の差異を最小にすることができる。この工程は、土壌熱伝導抵抗パラメータを土壌体積熱容量パラメータから分離することを包含する。算出済み温度が計測地点の大きさを求めるよう熱伝導抵抗パラメータは修正され、算出済み温度の変化率が計測地点の変化率に対応するよう熱容量パラメータは調整される。フィードバックループが十分な減衰及び不感帯を包含することができるため、オーバーシュート及び振動は生じない。

0043

気象ベース広域地中熱条件推定システムの構成
広域構想は、監視局のアレイから構成される。これらの監視局は、一般に気象観測所及び地球局(WES)、地球局(ES)、及び気象観測所(WS)から成ることになる。気象観測所は、利用可能であれば気象データサービス提供者からのデータストリーミングにより置換することもできる。図6は、気象ベース広域地中熱条件推定システムの実施を示す。ES602が、普通はケーブル深度の最大範囲に対応する幾つかの深度にて表層温度を計測するアースツリー602aを包含する。遠隔端末ユニット602bを使用して、ローカルアース条件推定ユニット608にアースツリーデータを送信することができる。WS604が、気温センサ、全天日射計‐ソラリメータとしても知られている光量計、風速計、及び、空とアース604aの両方から入来する長波放射を計測する長波放射センサを包含する。遠隔端末ユニット604bを使用して、ローカルアース条件推定ユニット608にアースツリーデータを送信することができる。WES606は、WS606aとES計装606cの両方の特長を包含する。遠隔端末ユニット606bを使用して、ローカルアース条件推定ユニット608にアースツリーデータを送信することができる。WES局では、ローカルデータに基づき単独のES又はWSのいずれか一方から得ることのできるものよりも包括的な動的モデリング手順を生じさせることができる。ESを有する場所では、ES動的モデルはすぐ近くのWS及びWES局から気象データを得る。WSを有する場所では、WS局はすぐ近くのWES及びES局からアップデート済み土壌パラメータを得ることにより動的解析を完了する。WSベースモデルにおいて、パラメータ調整フィードバックループは無効にされる。情報を共有することに関して、(1)場所の接近性又は地球物理学類似性、及び(2)土壌体積熱容量、土壌熱伝導抵抗、及びアース周囲温度を包含する計算済みパラメータの強さ又は信用性に基づき、情報を順位付けする重み付けのシステムを採用することができる。計算済みパラメータの強さはWES局についてが最も高く、それにES及びWE局が続く。リアルタイムの市販の又は行政の気象サービス、例えばSCADA614からの情報を気象システムデータに統合することもできる。

0044

図6を再度参照すると、広域に据え付けられたこれらの検知場所(地球局、気象観測所、及び/又は地球気象観測所)に関して、これらの場所の熱特性及び周囲温度を測定することができる。検知場所のない領域については、すぐ近くの計測場所からの値を補間することにより熱特性及び周囲温度を推定することができる。このやり方において、広域についての熱的条件データを測定することができる。マップエンジン、例えばGISエンジン610を用いてデータを表示し、図2に示すような地下熱輪郭マップ612を形成することができる。広域網における地下ケーブルのケーブル定格及び結果として得られるこのようなケーブル616の表示ならびに警告信号を、計算済み地下熱輪郭マップ及び利用可能なリアルタイムの市販の又は行政のデータ上に含めることができる。

0045

熱源及びヒートシンクの重畳
図2及び図7を参照すると、リアルタイム気象ベース広域地中熱条件を構成する際、3次元マップ因子、例えば付加的な熱源又はヒートシンクを考慮することもできる。付加的な熱源は熱を付加する傾向にある。ヒートシンクは地下ケーブルから熱を奪う傾向にある。熱源及びヒートシンクは、例えばすぐ近くの他のケーブル、湖沼河川等を包含する。熱源及びヒートシンクは、地下ケーブルの通電容量に影響を与えることができる。熱源は、アースを加熱し、影響を受ける領域でのアース周囲温度及び土壌熱伝導抵抗を上昇させることができるのに対して、ヒートシンクはアースを冷却してアース周囲温度及び土壌熱伝導抵抗を低下させることができる。図7は、3つの地下ケーブルであるケーブルA、ケーブルB、及びケーブルCを示す。熱源、例えばケーブルの影響を考慮するために、ケーブルに近い場所に気象観測所、地球局、又は気象地球局を配備することができる。例えば、ケーブルA〜Cの各々は、それぞれの電路に隣接した場所に多数のWS、ES、又はWES702a…702kを有する。ケーブルBに関連する土壌パラメータに湖沼704が影響を与え得るため、湖沼の付近にWS、ES、又はWES702eが配備される。同様のやり方で、すぐ近くの因子706により影響を受け得るケーブルA上の場所にWS、ES、又はWES702bが配備される。これらの局からのリアルタイムデータを用いればアース周囲温度を計測することができ、上に記載し図5に示したアルゴリズムを使用して地中熱特性を測定することができる。これらの結果はマップエンジンに入力されるものとして使用することができ、補間アルゴリズムを使用して、熱源及びヒートシンクを考慮する修正済みリアルタイム気象ベース広域地中熱条件マップを得ることができる。同じことを、ヒートシンク、例えば水管に、水管に近い場所に計測局を配備することにより行って、影響を受けるアース周囲温度を計測し、地中熱特性を確立することができる。続いて、マップエンジン及び補間アルゴリズムを活用しつつ、熱源及びヒートシンクを広域アース3次元熱的条件マップ上に重ね合わせることができ、駆動力として気象条件を備えたリアルタイム気象ベース広域地中熱条件マップが生じる。3次元マップは、アース周囲温度と地中熱特性の両方を広域において動的に表示するのであり、このマップを電力ケーブル定格用及びその他の用途に使用することができる。3次元マップは、操作者がその地下電力系統をリアルタイムで監視することを助けるために公共施設により使用することができる。広域熱特性及び周囲地温データを使用して、地下電力装置の動的電流容量を計算することもできる。熱特性又は周囲温度の値が予め規定した値を超える際、警告信号が作り出され、この警告信号が制御センターに送信されて起こり得る損傷が制御される。

0046

その本発明の好適な実施形態を本明細書において詳細に開示し記載したが、本発明がその正確な実施形態に限定されるものでないことが理解されるべきである。添付の請求項により規定されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によりその他の修正及び変異を行うことができる。

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