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技術 多層滑り軸受

出願人 ミバ・グライトラーガー・オーストリア・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
発明者 ヤーコプツィダル
出願日 2014年12月18日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2016-542227
公開日 2017年4月6日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-509836
状態 特許登録済
技術分野 表面反応による電解被覆 その他の表面処理 すべり軸受
主要キーワード 支持金属層 合金構成要素 拡散遮断層 主合金元素 運転機器 軸受半体 軸受ブシュ 熱障壁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月6日)のものです。
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図面 (3)

課題・解決手段

本発明は、支持される部材に当接するための表面を有する滑り層(3)を含んでおり、滑り層(3)はスズを主合金元素とするスズ基合金から形成されており、滑り層(3)は表面の少なくとも部分領域に酸化スズの割合が少なくとも50重量%である酸化物被膜(6)を有している多層滑り軸受(1)に関する。

概要

背景

スズ基合金は既に長い間、エンジン製造業のための滑り軸受の素として用いられている。これに関連してホワイトメタルキーワードのみ挙げる。

関連文献にはスズ基合金の極めて多様な組成及び特性が記されているが、それはエンジン及びエンジンの運転機器が改善されることにより滑り軸受に対する要件が時間の経過とともに変化したからである。一例を挙げると特許文献1により、主合金元素としてスズの他にアンチモン及び銅、場合によっては鉛及び/又はビスマスの群から少なくとも1種類の元素と、これらの元素の製造に由来する不可避不純物を含むスズ基合金からなる多層滑り軸受のための滑り層が知られている。この場合、アンチモンの割合は最大20重量%、銅の割合は最大10重量%、鉛とビスマスの合計割合は最大1.5重量%、及び銅とアンチモンの合計割合は2重量%〜22重量%であり、スズは金属間相の形で及び特定の配向のβスズ粒子を有するスズ相として存在する。

さらに特許文献2により公知の先行技術により、アルミニウム基の滑り軸受合金において陽極酸化によって酸化アルミニウム酸化スズとの混合物からなる層を形成し、それによって腐食抵抗を改善することが知られている。ここでは酸化スズは固体潤滑剤として用いられる。

概要

本発明は、支持される部材に当接するための表面を有する滑り層(3)を含んでおり、滑り層(3)はスズを主合金元素とするスズ基合金から形成されており、滑り層(3)は表面の少なくとも部分領域に酸化スズの割合が少なくとも50重量%である酸化物被膜(6)を有している多層滑り軸受(1)に関する。

目的

本発明の課題は、負荷能力を向上させた、スズ基の滑り層を有する多層滑り軸受を提供する

効果

実績

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請求項1

支持される部材に当接するための表面を有する滑り層(3)を含んでおり、前記滑り層(3)はスズを主合金元素とするスズ基合金から形成されている多層滑り軸受(1)において、前記滑り層(3)は表面の少なくとも部分領域に酸化スズの割合が少なくとも50重量%である酸化物被膜(6)を有していることを特徴とする多層滑り軸受(1)。

請求項2

酸化物被膜(6)は表面の少なくとも80%にわたって延びていることを特徴とする、請求項1に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項3

酸化物被膜(6)の面の少なくとも50%は少なくとも0.1μmの膜厚(7)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項4

酸化物被膜(6)の面の少なくとも50%が最大2μmの膜厚(7)を有することを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項5

滑り層(3)は、酸化物被膜(6)の下に酸化物領域(8)を有していることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項6

酸化スズは、40重量%以上がロマーカイト変態として存在することを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項7

酸化物被膜(6)にロマーカイトの他に4価の酸化スズも含まれていることを特徴とする、請求項6に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項8

酸化物被膜(6)に炭素水素及び硫黄からなる群から選ばれた少なくとも1種類の合金元素及び/又は合金成分が含まれていることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項9

酸化物被膜(6)にアンチモン、銅、インジウムビスマス、鉛、並びに前記元素酸化物及び前記元素の硫化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の合金元素及び/又は合金成分が含まれていることを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の多層滑り軸受(1)。

請求項10

酸化物被膜(6)は、細孔(9)及び/又は亀裂(10)を有していることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の多層滑り軸受(1)。

技術分野

0001

本発明は、支持される部材に当接するための表面を有する滑り層を含み、この滑り層がスズを主合金元素とするスズ基合金から形成されている多層滑り軸受に関する。

背景技術

0002

スズ基合金は既に長い間、エンジン製造業のための滑り軸受の素として用いられている。これに関連してホワイトメタルキーワードのみ挙げる。

0003

関連文献にはスズ基合金の極めて多様な組成及び特性が記されているが、それはエンジン及びエンジンの運転機器が改善されることにより滑り軸受に対する要件が時間の経過とともに変化したからである。一例を挙げると特許文献1により、主合金元素としてスズの他にアンチモン及び銅、場合によっては鉛及び/又はビスマスの群から少なくとも1種類の元素と、これらの元素の製造に由来する不可避不純物を含むスズ基合金からなる多層滑り軸受のための滑り層が知られている。この場合、アンチモンの割合は最大20重量%、銅の割合は最大10重量%、鉛とビスマスの合計割合は最大1.5重量%、及び銅とアンチモンの合計割合は2重量%〜22重量%であり、スズは金属間相の形で及び特定の配向のβスズ粒子を有するスズ相として存在する。

0004

さらに特許文献2により公知の先行技術により、アルミニウム基の滑り軸受合金において陽極酸化によって酸化アルミニウム酸化スズとの混合物からなる層を形成し、それによって腐食抵抗を改善することが知られている。ここでは酸化スズは固体潤滑剤として用いられる。

先行技術

0005

オーストリア共和国第509112号明細書
米国特許第5387461号明細書

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の課題は、負荷能力を向上させた、スズ基の滑り層を有する多層滑り軸受を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

上記の課題は本発明により、冒頭に記載した多層滑り軸受において、滑り層が表面の少なくとも部分領域に酸化スズの割合が少なくとも50重量%である酸化物被膜を有していることによって解決される。

0008

これにより一時的な温度ピークが比較的融点の低い滑り層の基材に与える影響を低減できることが有利である。効果の説明を義務付けられてはいないが、これは一方で酸化スズは熱伝導率がスズ基合金のスズより著しく低いためと推測される。他方、酸化スズが単体スズ及び4価酸化スズに反応することにより相転移関与していよう。この相転移はエネルギー消費と結びついており、それが温度負荷を減少させる。酸化物被膜における酸化スズの割合が50重量%より少ないと、温度ピークが滑り層の負荷能力に及ぼす影響が減少する上記の効果が観察されたが、この効果は負荷能力の言うに足る向上を達成するには小さ過ぎた。本発明による多層滑り軸受の別の利点は、酸化物被膜は滑り層自体から形成でき、そのため後で潤滑剤と接触する滑り層において酸化物被膜のための追加の析出工程は必要ないことである。しかしながら別個に析出させることも言うまでもなく可能である。さらに酸化物被膜を滑り層それ自体の素材から形成することにより被膜の良好な付着が達成される。

0009

多層滑り軸受の好適な実施形態に従い、酸化物被膜が表面の少なくとも80%に延びているようにすることができる。これにより、上述した効果の改善が、特に表面における滑り層の熱伝導率の減少に関して達成される。

0010

酸化物被膜の面の少なくとも50%は少なくとも0.1μmの膜厚を有することが好ましい。これにより酸化物被膜の熱障壁効果の著しい改善が達成された。さらに少なくとも0.1μmの膜厚は、その下にあるスズ基材をより良く腐食から保護する。

0011

さらに、酸化物被膜の面の少なくとも50%が最大2μmの膜厚を有することが好ましい。これにより、酸化物被膜はなおも十分「フレキシブル」で、その下にあるスズ基合金からなる滑り層の部分を支持される部材、例えば軸に少なくともほぼ損傷なしに密着させることが達成される。

0012

多層滑り軸受の別の実施形態に従い、滑り層が酸化物被膜の下に酸化物領域を有するようにすることができる。これにより上記の効果はさらに改善されることができ、滑り層の表面上により大きい膜厚を有する酸化物被膜を塗布する必要はない。

0013

酸化スズは特に40重量%以上がロマーカイト変態として存在する。これにより上記の効果が改善されることが観察できた。既に上述したように、相転移のエネルギー消費によっても温度安定性の改善が行なわれることが推測される。ロマーカイトは機械的負荷により斜方晶系のSnO変態に転移されることができ、その後でSnOはSn及びSnO2に転移する。温度と共に潤滑油の粘度が減少する結果として滑り軸受の機械的負荷が増大することがあるので、この方法で温度上昇を少なくすることも可能である。

0014

その実施形態に従い、ロマーカイトの他に4価酸化スズも酸化物被膜に含まれているようにすることができる。これにより滑り軸受の温度安定性を一定限度内で改善することに加えて、支持された部材の表面に及ぼす研磨効果が達成され、そうすることにより酸化スズ層の流入挙動が改善され得る。

0015

酸化物被膜には以下にさらに詳しく説明する理由から、炭素水素及び硫黄からなる群から選ばれた少なくとも1種類の非金属元素が含まれてよく、若しくはアンチモン、銅、インジウム、ビスマス、鉛、並びにこれらの元素の酸化物及びこれらの元素の硫化物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素が含まれているようにすることができる。

0016

さらに、酸化物被膜は細孔及び/又は亀裂を有するようにされてよい。これにより潤滑剤が酸化物被膜の細孔及び/又は亀裂内進入できるようになり、そうすることによって酸化物被膜の熱障壁効果はさらに改善され得る。

0017

以下に本発明を理解しやすくするために図面に基づいて詳細に説明する。

0018

図はそれぞれ簡略化した模式図である。

図面の簡単な説明

0019

滑り軸受半体シェルの形をした多層滑り軸受の側面図である。
滑り層の一部の断面を示す斜視図である。

実施例

0020

最初に確認しておくと、説明において選ばれた位置の指示、例えば上、下、横などは現に説明している表現された図を対象としており、これらの位置の指示は位置が変化したら新しい位置に準用される。

0021

図1は、軸受半体シェルの形をした多層滑り軸受1を示す。図示されているのは、支持される部材に向けることができる多層滑り軸受1の前側4(半径方向内側)に配置された支持層2と滑り層3からなる2層形態の多層滑り軸受1である。

0022

必要に応じて、図1破線暗示されているように、滑り層3と支持層2との間に軸受金属層5が配置されてよい。

0023

例えば内燃機関で用いられているこの種の多層滑り軸受1の原理的構造は先行技術から公知であり、これについて詳しく述べる必要はない。しかしながら、さらに別の層が配置されてもよいことには言及しておく。例えば滑り層4と軸受金属層5との間に付着媒介層及び/又は拡散遮断層を配置でき、同様に軸受金属層3と支持層2との間には付着剤層を配置できる。

0024

本発明の枠内で多層滑り軸受1は別様に、例えば図1に破線で暗示されているように軸受ブシュとして構成されてよい。同様にスラストリング、軸方向で作動するクロスヘッドシュー又はこれに類するものとして構成することが可能である。

0025

支持金属層2は鋼からなることが好ましいが、多層滑り軸受1に必要な構造強度を付与する素材からなることもできる。この種の素材は先行技術により知られている。

0026

軸受金属層5および中間層に対して関連する先行技術により知られている合金若しくは素材を使用でき、これに関して参照を求める。

0027

滑り層3はスズを主合金元素とするスズ基合金からなる。即ち、スズの量比は他の合金元素及や合金成分の個々の量比を基準にして最大である。

0028

好ましくは他の合金元素や合金成分の合計含量は15重量%〜34重量%、特に20重量%〜30重量%である。100重量%に対する残りをスズが占める。

0029

スズ基合金はスズ以外の合金元素及び合金成分として、表1に掲載された合金元素及び合金成分の少なくとも1つを含んでいることが好ましい。表の第2欄にはそれぞれの量比が重量%で記載され、第3欄にはそれぞれ好適な量比が重量%で記載され、第3欄にはそれぞれの元素を配合することによって達成される効果が記載されている。

0030

0031

スズ基合金はこれらの合金元素及び合金成分に他にさらに別の元素、特にZr、Si、Zn、Ni、Agも含むことができ、それらがスズ基合金に占める合計割合は最大3重量%に制限されている。

0032

図2から見て取れるように、滑り層3は表面、即ち前側4に酸化物被膜6を有している。酸化物被膜6は少なくとも一部はスズ基合金のスズから酸化によって形成される。酸化スズが酸化物被膜6に占める割合は少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に少なくとも90重量%である。しかし酸化物被膜6はすべて酸化スズから形成されることもできる。

0033

酸化物被膜は好ましくは表面、即ち前側4の面の少なくとも80%、特に少なくとも90%に及ぶ。しかし酸化物被膜は全表面、即ち潤滑剤、特に潤滑油と接触している滑り軸受1の軸受け面の全体を覆うことも可能である。

0034

さらに酸化物被膜の面の少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、特に少なくとも90%が、少なくとも0.1μm、好ましくは少なくとも0.3μmの膜厚7を有し、及び/又は酸化物被膜の面の少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、特に少なくとも90%が最大2μm、好ましくは最大0.7μmの膜厚7を有すると好都合である。膜厚7は特に酸化物被膜6の時間を介して調整される。

0035

酸化物被膜6を作製するために、滑り層3はそれぞれの基体に、即ち上述したように支持層2又は軸受金属層5又は中間層の基体に最初の工程で析出され、特に電解析出される。これについては析出条件及び電解液に関して明示的に準拠するAT509112A1を参照されたい。

0036

滑り層3を析出させた後、この滑り層3を酸化させる。酸化は好ましくは酸化溶液、例えば酸性(pH=3〜4)パーマグネイト溶液などにおける(電気化学的処理によって行う。(電気)化学的処理の温度80°C〜150°Cであってよい。酸化を電気化学的に行う場合、滑り軸受は陽極として保持される。陽極酸化は電流密度5A/cm2〜15A/cm2の範囲において電圧40V〜60Vで行うことができる。

0037

別の実施形態に従い電解液は好ましくは有機性であり、例えばホウ酸アンモニウムを加えたエチレングリコールを使用できる。

0038

陽極層形成はイオン性液体(例えば1‐ブチル‐3‐メチルイミダゾリウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド)に分類される有機電解液中でも行うことができる。この場合は安定性範囲が大きいために副反応(例えばガス発生)はほとんど起こらないので、電圧が40Vの値に達するまでに層形成が行なわれる。電流はこの電圧に達するまでに1A/dm2から0.05A/dm2に低下する。中断電圧を選択することにより膜厚を制限的に調節できる。40Vでは平均約0.15μmの酸化物被膜の膜厚が達成される。

0039

他の酸化処理、例えば過酸化水素を用いた処理、酸素(50容積%〜100容積%)、オゾン、水蒸気などの気体を用いた酸化による処理も可能である。この場合も温度は80°C〜150°Cであることができる。

0040

酸化物被膜6を好ましくは滑り層3の少なくとも1種類の構成要素から形成することの他に、例えば気相析出若しくは陰極スパッタリングを用いた析出により滑り層3の上に酸化物被膜6を形成する可能性もある。例えば反応性スパッタリングにより滑り層を析出させることができる。そのための直流電圧放電電流6mA〜15mAで1000V〜3000Vであることができる。

0041

滑り層3の酸化処理と同時に、又はその後で滑り層3を硫化することが可能である。例えば酸化雰囲気にH2S又はメルカプタンを添加できる。それにより表1に掲げた硫化物を形成できるが、これらはもともと硫化物として添加されていない。

0042

酸化物被膜6を形成する他に、さらに滑り層が酸化物被膜6の下に酸化物領域を有することが可能である。好ましくはこれらの酸化物領域も酸化スズを含んでいる。しかしまた他の酸化物、特に表1に掲げた酸化物も存在できる。この酸化物被膜6の下の酸化物の割合は好ましくは0.5重量%〜15重量%である。これらの酸化物領域8は滑り層3を形成するための合金構成要素に酸化物を添加することによって設けることができる。

0043

別の好適な実施形態に従い、酸化物被膜6の酸化スズは40重量%以上、特に70重量%以上がロマーカイト変態からなる。

0044

さらに、酸化物被膜6に2価酸化スズの他に4価酸化スズも含まれていることも可能である。これは滑り層の熱処理によって達成される。

0045

酸化物被膜6を専ら酸化スズから形成することの他に、酸化物被膜6に少なくとも1種類の別の合金元素若しくは別の合金成分が含まれているようにすることができる。これらは特に表1に掲げた合金元素若しくは合金成分から選ばれており、ここでも上記の量範囲を適用できる。さらに酸化物被膜6にはH、C、Sを含む/からなる群から選んだ少なくとも1種類の元素が含まれている。例えば酸化物被膜6は表2に記載された別の合金元素若しくは合金成分を含むことができる。掲げた数値は重量%と理解すべきである。100重量%に対する残りが、それぞれ酸化スズが占める。

0046

完全を期すためにこの箇所で付記しておくと、酸化物は酸化物被膜6中に一部水酸化物及び/又はオキシハイドレートとして存在ができる。

0047

アンチモンは3価及び/又は5価及び/又は3価/5価酸化物及び/又は硫化物として存在できる。

0048

銅は1価及び/又は2価酸化物及び/又は硫化物として存在できる。

0049

インジウムは3価酸化物及び/又は硫化物として存在できる。

0050

ビスマスは3価及び/又は5価酸化物及び/又は硫化物として存在できる。

0051

鉛は2価及び/又は4価及び/又は2価/4価の混合酸化物及び/又は硫化物として存在できる。

0052

金属の酸化物及び硫化物に関するこれらの指示は、滑り層3及び/又は酸化物被膜6に該当する。その他に滑り層3及び/又は酸化物被膜6中には、既に記載された金属それ自体も存在できる。

0053

0054

酸化物被膜6は上記の合金元素若しくは合金成分の他にさらに別の合金構成要素を有することができる。特に酸化物被膜6は酸化クロム酸化モリブデン酸化タングステン酸化マンガン酸化ニッケルを含む/からなる群から選んだ少なくとも1種類の別の酸化物を含むことができる。

0055

例えば酸化物被膜6はMn02を含むことができる。このためにpH値3〜4及び温度80°C〜150°Cのパーマグネイト溶液中で電気化学的酸化を行うことができる。陽極酸化は電流密度5A/cm2〜15A/cm2の範囲において電圧40V〜60Vで行うことができる。

0056

酸化タングステンを形成するために、タングステン酸アンモニウム溶液を使用できる。析出はpH値8〜9及び温度80°C〜150°Cで行うことができる。電圧は10V〜20V、電流密度は5A/dm2〜15A/dm2の範囲にあることができる。

0057

酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化ニッケル合計割合は、4重量%〜15重量%であることができる。

0058

特に酸化クロムの割合は0.1重量%〜6重量%及び/又は酸化モリブデンの割合は0.1重量%〜5重量%及び/又は酸化タングステンの割合は0.1重量%〜6.5重量%及び/又は酸化マンガンの割合は0.1重量%〜8重量%及び/又は酸化ニッケルの割合は0.1重量%〜5重量%であることができる。

0059

別の実施形態によれば、酸化物被膜6は図2に破線で暗示されているように、細孔9及び/又は亀裂10を有するようになっている。これは電解浴を適当に調整し、及び/又はプロセスパラメータを変化させることによって、例えば滑り層3の電解析出が終了する直前電解浴中ガスの発生を許すことによって達成される。

0060

細孔9は最大直径が0.5μm〜3μm及び/又は細孔深さが酸化物被膜6の膜厚の0.1倍〜酸化物被膜6の膜厚の1倍であってよい。

0061

亀裂10は長さが酸化物被膜6の膜厚の0.1倍〜5倍及び/又は亀裂深さが酸化物被膜6の膜厚の0.1倍〜酸化物被膜6の膜厚の1倍であってよい。

0062

この種の多層滑り軸受1の実験の枠内で鋼製支持層2と、その上に軸受金属層5として塗着されたCuSn5Zn層と、その上に塗着されたニッケル遮断層と、その上に電解析出させたSnO酸化物被膜6を有するSnCu5滑り層3とからなる滑り軸受を製作した。酸化物被膜6の膜厚7は0.3μm〜0.7μmであった。

0063

比較例として同じ多層滑り軸受を酸化物被膜6なしで製作した。

0064

試験のためにこれら2つの多層滑り軸受1にレーザスクリーニングを行なった。その際に同じ条件下で滑り層3の表面をレーザ光走査して、両多層滑り軸受1の滑り層3の表面が同じ温度に加熱されるようにした。次いで滑り層3の冷却を時間に対してプロットした。

0065

酸化物被膜6を有する多層滑り軸受1において温度は酸化物被膜6のない多層滑り軸受1より明らかに緩慢に低下した。しかも比較例の表面は溶融が開始した。

0066

さらに、少なくとも1種類の合金元素若しくは少なくとも1種類の合金成分を、表1に掲げた量比で含む滑り層3を有する別のテストサンプルを製作した。

0067

これらすべての例はレーザスクリーニングにおいて、上述したように滑り層3の透熱は、同じ組成で酸化物被膜のない比較サンプルより明らかに少ないことを示した。さらに別の実験で、40重量%若しくは50重量%若しくは95重量%のロマーカイト変態の酸化スズ(II)からなる酸化物被膜6を有する多層滑り軸受1を製作した。これらのテストサンプルを、ロマーカイト変態の酸化スズ(II)の割合が40重量%以下の酸化物被膜6を付けた滑り層と比較した。その結果、時間及び/又は温度の高さに対する滑り層3の耐熱性は、ロマーカイトが40重量%以下の滑り層3の耐熱性より少なくとも10%良好であることが分かった。

0068

さらに、滑り層3の表面に占める酸化物被膜6の面積率がどのように影響するか調べた。そのために、滑り層3の表面を酸化物被膜6で50%若しくは60%若しくは70%若しくは80%若しくは90%若しくは100%覆ったテストサンプルを製作した。驚くべきことに上記の効果を達成するために、酸化物被膜6で完全に占めること、即ち滑り層3を完全に覆う酸化物被膜6は必要ないことが確認できた。少なくとも50%の試験でクリティカルな面積率が確認された。

0069

また、細孔9及び亀裂10が酸化物被膜の効果に与える影響も調べた。このために上記の値に従う直径を持つ細孔9と、上記の値に従う亀裂長さを持つ亀裂10とを有する酸化物被膜6を製作した。多層滑り軸受1の試験運転の後で上記のレーザスクリーニングを行なったが、驚くべきことに細孔と亀裂のない酸化物被膜を有する多層滑り軸受1よりも良好な性能が達成された。それに続く顕微鏡検査で、細孔と亀裂の中に潤滑剤が沈積していたことが判明した。より良好な性能はこの沈積に帰される。

0070

実施例は多層滑り軸受1の可能な実施形態を記述するもので、この箇所で個々の実施形態を互いに種々組み合わせることも可能であることを付記しておく。

0071

念のため最後に指摘しておくと、多層滑り軸受1の構造を理解しやすくするために、多層滑り軸受1若しくはその構成要素は一部縮尺通りではなく、及び/又は拡大して、及び/又は縮小して表現されている。

0072

1多層滑り軸受
2支持層
3滑り層
4 前側
5軸受金属層
6被膜
7膜厚
8 領域
9 細孔
10 亀裂

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