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課題・解決手段

無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料と;第1の凝集誘起発光部分を含む少なくとも1つの第2の化合物とを含み、前記少なくとも1つの第2の化合物は、前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部上にグラフトされている発光ハイブリッドナノ材料

概要

背景

ナノ結晶コロイド分散体の効果的でサイズ選択的な化学合成のための技術の開発は1990年代に大きく前進した。これらのナノ物体蛍光性半導体ナノ結晶金属ナノ結晶ナノチューブ等)は、純粋な半導体材料(Si)のナノサイズ結晶、またはタイプII−VI(CdSe)、III−V(GaAs)もしくは他のものからなるナノサイズ結晶であり、紫外線下で、蛍光性の光を再発光する。「色」(波長)は、ナノ結晶のサイズに依存する。そのような発光は、ナノ物体のサイズが非常に小さい場合に観察し得る「量子閉じ込め」と呼ばれる現象の結果である。より具体的には、ナノ粒子は、そのサイズが励起子ボーア半径以下である場合に、別個物理化学的特性を有する構造物として作用し得る。この半径を超えると、ナノ粒子は、図1に示すように、バンド構造を有する無機材料として作用する。簡潔に言えば、ナノ粒子の光学特性(吸収および発光波長)が、一般にそれらの組成(CdSe、ZnO等)に関係し、図1に示すように、それらのサイズおよび形状(球体ロッド等)によって制御される。ナノ粒子の特性(可視での高い吸収、フォトルミネッセンス等)により、応用が非常に多く(生物学的標識や、発光ダイオードおよび太陽電池の材料等)、π共役系のものと類似する。

例えば、CdSeもしくはCdSナノ粒子またはそれらに対応するコアシェル系CdSe/CdSの光学特性は、それらの吸収および発光が、ナノ粒子のサイズおよび構造を変えることで可視スペクトルの大部分にわたって調整できることによって、この10年間で多くの注目を集めた。CdSe、CdSおよびCdSe/CdSナノ粒子の形状およびサイズが、異なるサイズのドット、ロッド、テトラポッドおよびマルチポッドに及ぶ大きい範囲にわたって変えることが可能であることから、それらの光学特性(吸収および発光波長)も改変し得る。一般に、CdSeまたはCdSベースのナノ粒子の応用は、太陽電池、発光ダイオード(LED)、生物学およびナノ医療の分野に関係するものである。しかしながら、CdSeまたはCdSベースのナノ粒子の毒性によって、生物医学分野におけるものなどのそれらの大規模な応用が非常に困難となる。

CdSeまたはCdSベースのナノ粒子に対して、金属酸化物などの他の無機ナノ粒子(例えばZnOナノ粒子等)が、それらの無毒性、大規模での低コストの合成およびIII−Vナノ粒子に類似する異なるサイズのドット、ロッド、テトラポッドおよびマルチポッドの合成の可能性において既知である。しかしながら、ZnOなどの多くの無機ナノ粒子では、それらの幅広バンドギャップにより、可視領域でそれらの吸収スペクトルおよび発光スペクトルを変える能力が非常に限られている。例えば、酸素離脱が生じることにより可視領域で発光するZnOナノ結晶を得ることができるが、この発光は、UV範囲での励起を必要とし、弱い蛍光シグナルを発生するにすぎない。さらに、多くの無機ナノ粒子の発光スペクトルが、大きい範囲にわたって調整できない。例えば、ZnOナノ結晶の発光は、環境に大きく依存し、安定ではなく、完全に消失し得る。

ナノ粒子と比較して、π共役(例えば半導体の)有機系は、発光ダイオード(OLEDs)、電界効果トランジスタ(OFETs)および太陽光電池などのより安く柔軟な電子デバイスの応用にとって興味のある機能性材料である。この興味は、主に、π共役有機系の物理的特性および超分子構造分子構造バリエーションによって改変できることによる。予測構造物性関係は、分子レベルでの化学的エンジニアリングによって、望ましい機能に適合するように確立され得る。例えば、小分子および共役ポリマーをベースとした効率的な有機発光ダイオード(OLED)の独創的報告に続いて、先進的電界発光有機材料の開発が可能である。しかしながら、共役系の化学的組成を変えることが、それらの特性を制御するための大きな懸案事項である。実際に、バルク材料光学および電子の特性は、一般に共役モノマーオリゴマーポリマー炭素骨格化学構造(HOMO−LUMOギャップ電子密度等)、および個々の分子間の相互作用超分子配列、形態)に依存する。例えば、有機発光団についての発光プロセスは、一般に濃度依存的である。多くの場合、濃縮溶液中で発光が弱まるか、または完全に消失する。

この10年来、有機材料無機ナノ結晶との利点を組み合わせることを目標とし、相乗効果によって新しい機能性を生じることを可能にする、いわゆるハイブリッドナノ材料の新しい分野が出てきた。ZnOナノ粒子を鋳型として使用するハイブリッドナノ材料は、過去に、光学特性、電子特性および光起電力特性を有する1Dおよび2Dナノ粒子を組み立てるのに使用されていた。この場合、π共役配位子は、球状のおよびロッド様形状のいずれかのZnOナノ粒子の表面上へグラフトされ、ナノ材料の有機成分と無機成分の両方によって支配される光電子特性を持つハイブリッドナノ材料をもたらす。例えば、ZnOナノ粒子の光吸収が、有機染料のそれらの表面上へのグラフト化によって、可視において増加できた。しかしながら、ZnOの発光特性の調整を可能にするであろう染料蛍光またはリン光発光は、ハイブリッドヘテロ接合の形成によるZnO/染料界面での励起子の解離によって消失するか、または無機成分の表面での染料凝集体の形成により消失する。

したがって、発光ハイブリッドナノ材料;該材料を製造する容易な方法;並びに該材料を含む薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードおよび発光ハイブリッド電界効果トランジスタを提供する必要性が引き続き存在する。

概要

無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料と;第1の凝集誘起発光部分を含む少なくとも1つの第2の化合物とを含み、前記少なくとも1つの第2の化合物は、前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部上にグラフトされている発光ハイブリッドナノ材料。

目的

したがって、発光ハイブリッドナノ材料;該材料を製造する容易な方法;並びに該材料を含む薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードおよび発光ハイブリッド電界効果トランジスタを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料と;第1の凝集誘起発光部分を含む少なくとも1つの第2の化合物と、を含み、前記少なくとも1つの第2の化合物は、前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部上にグラフトされていることを特徴とする発光ハイブリッドナノ材料

請求項2

前記第1の凝集誘起発光部分が、第1の環状共役置換基と;前記第1の環状共役置換基と共役した第2の置換基と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項3

前記第1の環状共役置換基が、ヘテロールおよびフェニル基を含む群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項4

さらに、前記第1の環状共役置換基に対する前記第2の置換基の分子内回転が制限されていることを特徴とする請求項2または3に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項5

前記第2の置換基が環状であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項6

前記第1の凝集誘起発光部分が、エーテル、直鎖C1−C2アルキル、C2アルケニルおよびC2アルキニル基を含む群から選択される第1の連結部分をさらに含み、前記第1の連結部分は、前記第1の環状共役置換基を前記第2の置換基へ連結することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項7

前記少なくとも1つの第2の化合物は、下記式の構造:(式中、Mは、Si、Ge、SnおよびPbを含む群から選択され;M’は、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;M’’は、Si、Ge、Sn、Pb、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;Xは、H、OH、SH、SeHおよびTeHを含む群から選択されるか、またはXは、OR’、SR’、SeR’およびTeR’を含む群から選択され、ここで、R’は第1の固定基を含む第1のリンカーであり、前記第1のリンカーは、直鎖、環状もしくは分岐鎖飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、前記第1の固定基は、ヒドロキシルチオールカルボン酸カルボン酸エステルシアノ、アミノアミドスルフィン酸スルホン酸ホスホン酸ジチオホスフィン酸ホスフェートホスホエステル、ホスホチオエステルホスフィンオキシドホスフィンスルフィドホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;Yは、O、S、SeおよびTeを含む群から選択され;R1は、シアノ、アミノ、アミド、カルボン酸、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、C2−C20カルボン酸エステル、C1−C20アルキルスルフィン酸、C1−C20アルキルスルホン酸、C1−C20アルキルホスホン酸、C1−C20アルキルジチオホスフィン酸、C1−C20アルキルホスフェート、C1−C20アルキルホスホエステル、C1−C20アルキルホスフィンオキシド、およびC1−C20アルキルホスフィン基を含む群から選択されるか;またはR1は、H、OH、SH、SeHおよびTeHを含む群から選択されるか、またはR1は、OR’’、SR’’、SeR’’およびTeR’’を含む群から選択され、ここで、R’’は第2の固定基を含む第2のリンカーであり、前記第2のリンカーは、直鎖、環状もしくは分岐鎖、飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、前記第2の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ジチオホスフィン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;R2〜R6は、それぞれ独立して、水素ヒドロキシニトロ、ニトロキシニトロソハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノアジドシアナトイソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択される)の1つを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項8

R2とR3、またはR3とR4、またはR4とR5、またはR5とR6が一緒になって環系を形成していることを特徴とする請求項7に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項9

前記少なくとも1つの第2の化合物は、下記式の構造:の1つを有することを特徴とする請求項7または8に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項10

前記少なくとも1つの第2の化合物は、下記式の構造:(式中、R7は、第1の固定基を含む第2のリンカーであり、前記第2のリンカーは、直鎖、環状もしくは分岐鎖、飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、前記第1の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ジチオホスフィン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;R8〜R10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ニトロキシ、ニトロソ、ハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノ、アジド、シアナト、イソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択される)を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項11

前記少なくとも1つの第2の化合物は、下記式の構造:を有することを特徴とする請求項10に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項12

前記少なくとも1つの第2の化合物は、第2の凝集誘起発光部分および/または追加の環状共役部分である第3の置換基、および/または可溶化部分、自己集合基、キラル基オリゴマーおよびポリマーを含む群から選択される少なくとも1つの追加の置換基をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料。

請求項13

請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料の製造方法であって、無機の第1の化合物を含む無機ナノ材料の少なくとも1つを用意するステップと;少なくとも1つの第2の化合物を用意するステップと;前記少なくとも1つの第2の化合物を前記無機の第1の化合物の表面上へグラフトするか、または物理吸着させるのに適切な条件下で、前記少なくとも1つの第2の化合物を前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部へ接触させて、発光ハイブリッドナノ材料を形成するステップと、を備えることを特徴とする方法。

請求項14

請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料または請求項13に記載の方法によって製造された発光ハイブリッドナノ材料を含むことを特徴とする薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードまたは発光ハイブリッド電界効果トランジスタ

請求項15

薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードおよび発光ハイブリッド電界効果トランジスタを含む群から選択される製品を製造するための、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発光ハイブリッドナノ材料または請求項13に記載の方法によって製造された発光ハイブリッドナノ材料の使用。

技術分野

0001

本開示は、発光ハイブリッドナノ材料、その製造方法、その使用、並びに特に限定されないが、薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードおよび発光ハイブリッド電界効果トランジスタへのその応用に関する。

背景技術

0002

ナノ結晶コロイド分散体の効果的でサイズ選択的な化学合成のための技術の開発は1990年代に大きく前進した。これらのナノ物体蛍光性半導体ナノ結晶金属ナノ結晶ナノチューブ等)は、純粋な半導体材料(Si)のナノサイズ結晶、またはタイプII−VI(CdSe)、III−V(GaAs)もしくは他のものからなるナノサイズ結晶であり、紫外線下で、蛍光性の光を再発光する。「色」(波長)は、ナノ結晶のサイズに依存する。そのような発光は、ナノ物体のサイズが非常に小さい場合に観察し得る「量子閉じ込め」と呼ばれる現象の結果である。より具体的には、ナノ粒子は、そのサイズが励起子ボーア半径以下である場合に、別個物理化学的特性を有する構造物として作用し得る。この半径を超えると、ナノ粒子は、図1に示すように、バンド構造を有する無機材料として作用する。簡潔に言えば、ナノ粒子の光学特性(吸収および発光波長)が、一般にそれらの組成(CdSe、ZnO等)に関係し、図1に示すように、それらのサイズおよび形状(球体ロッド等)によって制御される。ナノ粒子の特性(可視での高い吸収、フォトルミネッセンス等)により、応用が非常に多く(生物学的標識や、発光ダイオードおよび太陽電池の材料等)、π共役系のものと類似する。

0003

例えば、CdSeもしくはCdSナノ粒子またはそれらに対応するコアシェル系CdSe/CdSの光学特性は、それらの吸収および発光が、ナノ粒子のサイズおよび構造を変えることで可視スペクトルの大部分にわたって調整できることによって、この10年間で多くの注目を集めた。CdSe、CdSおよびCdSe/CdSナノ粒子の形状およびサイズが、異なるサイズのドット、ロッド、テトラポッドおよびマルチポッドに及ぶ大きい範囲にわたって変えることが可能であることから、それらの光学特性(吸収および発光波長)も改変し得る。一般に、CdSeまたはCdSベースのナノ粒子の応用は、太陽電池、発光ダイオード(LED)、生物学およびナノ医療の分野に関係するものである。しかしながら、CdSeまたはCdSベースのナノ粒子の毒性によって、生物医学分野におけるものなどのそれらの大規模な応用が非常に困難となる。

0004

CdSeまたはCdSベースのナノ粒子に対して、金属酸化物などの他の無機ナノ粒子(例えばZnOナノ粒子等)が、それらの無毒性、大規模での低コストの合成およびIII−Vナノ粒子に類似する異なるサイズのドット、ロッド、テトラポッドおよびマルチポッドの合成の可能性において既知である。しかしながら、ZnOなどの多くの無機ナノ粒子では、それらの幅広バンドギャップにより、可視領域でそれらの吸収スペクトルおよび発光スペクトルを変える能力が非常に限られている。例えば、酸素離脱が生じることにより可視領域で発光するZnOナノ結晶を得ることができるが、この発光は、UV範囲での励起を必要とし、弱い蛍光シグナルを発生するにすぎない。さらに、多くの無機ナノ粒子の発光スペクトルが、大きい範囲にわたって調整できない。例えば、ZnOナノ結晶の発光は、環境に大きく依存し、安定ではなく、完全に消失し得る。

0005

ナノ粒子と比較して、π共役(例えば半導体の)有機系は、発光ダイオード(OLEDs)、電界効果トランジスタ(OFETs)および太陽光電池などのより安く柔軟な電子デバイスの応用にとって興味のある機能性材料である。この興味は、主に、π共役有機系の物理的特性および超分子構造分子構造バリエーションによって改変できることによる。予測構造物性関係は、分子レベルでの化学的エンジニアリングによって、望ましい機能に適合するように確立され得る。例えば、小分子および共役ポリマーをベースとした効率的な有機発光ダイオード(OLED)の独創的報告に続いて、先進的電界発光有機材料の開発が可能である。しかしながら、共役系の化学的組成を変えることが、それらの特性を制御するための大きな懸案事項である。実際に、バルク材料光学および電子の特性は、一般に共役モノマーオリゴマーポリマー炭素骨格化学構造(HOMO−LUMOギャップ電子密度等)、および個々の分子間の相互作用超分子配列、形態)に依存する。例えば、有機発光団についての発光プロセスは、一般に濃度依存的である。多くの場合、濃縮溶液中で発光が弱まるか、または完全に消失する。

0006

この10年来、有機材料無機ナノ結晶との利点を組み合わせることを目標とし、相乗効果によって新しい機能性を生じることを可能にする、いわゆるハイブリッドナノ材料の新しい分野が出てきた。ZnOナノ粒子を鋳型として使用するハイブリッドナノ材料は、過去に、光学特性、電子特性および光起電力特性を有する1Dおよび2Dナノ粒子を組み立てるのに使用されていた。この場合、π共役配位子は、球状のおよびロッド様形状のいずれかのZnOナノ粒子の表面上へグラフトされ、ナノ材料の有機成分と無機成分の両方によって支配される光電子特性を持つハイブリッドナノ材料をもたらす。例えば、ZnOナノ粒子の光吸収が、有機染料のそれらの表面上へのグラフト化によって、可視において増加できた。しかしながら、ZnOの発光特性の調整を可能にするであろう染料蛍光またはリン光発光は、ハイブリッドヘテロ接合の形成によるZnO/染料界面での励起子の解離によって消失するか、または無機成分の表面での染料凝集体の形成により消失する。

0007

したがって、発光ハイブリッドナノ材料;該材料を製造する容易な方法;並びに該材料を含む薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードおよび発光ハイブリッド電界効果トランジスタを提供する必要性が引き続き存在する。

0008

本開示の目的は、特に限定されないが、薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードまたは発光ハイブリッド電界効果トランジスタに含まれ得る発光ハイブリッドナノ材料を提供することにある。本開示のさらに別の目的は、穏やかな条件下で、限られた数のステップで、高収率で実施できる発光ハイブリッドナノ材料の製造方法を提供することにある。

0009

第1の態様によれば、無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料と;第1の凝集誘起発光部分を含む少なくとも1つの第2の化合物と、を含み、前記少なくとも1つの第2の化合物は、前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部上にグラフトされている発光ハイブリッドナノ材料によって、上述した目的に加えて更なる利点が達成される。

0010

第2の態様によれば、無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料と;下記構造の1つを有する少なくとも1つの第2の化合物と、を含む発光ハイブリッドナノ材料によって、上述した目的に加えて更なる利点が達成される:




式中、
Mは、Si、Ge、SnおよびPbを含む群から選択され;
M’は、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;
M’’は、Si、Ge、Sn、Pb、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;
Xは、H、OH、SH、SeHおよびTeHを含む群から選択され、またはXは、OR’、SR’、SeR’およびTeR’を含む群から選択され、
R’は第1の固定基を含む第1のリンカーであり、
前記第1のリンカーは、直鎖、環状もしくは分岐鎖飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、
前記第1の固定基は、ヒドロキシルチオールカルボン酸カルボン酸エステルシアノ、アミノアミドスルフィン酸スルホン酸ホスホン酸ジチオホスフィン酸ホスフェートホスホエステル、ホスホチオエステルホスフィンオキシドホスフィンスルフィドホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;
Yは、O、S、SeおよびTeを含む群から選択され;
R1は、シアノ、アミノ、アミド、カルボン酸、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、C2−C20カルボン酸エステル、C1−C20アルキルスルフィン酸、C1−C20アルキルスルホン酸、C1−C20アルキルホスホン酸、C1−C20アルキルジチオホスフィン酸、C1−C20アルキルホスフェート、C1−C20アルキルホスホエステル、C1−C20アルキルホスフィンオキシド、およびC1−C20アルキルホスフィン基を含む群から選択されるか;またはR1は、H、OH、SH、SeHおよびTeHを含む群から選択されるか、またはR1は、OR’’、SR’’、SeR’’およびTeR’’を含む群から選択され、ここで、R’’は第2の固定基を含む第2のリンカーであり、
前記第2のリンカーは、直鎖、環状もしくは分岐鎖、飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、
前記第2の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ジチオホスフィン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;
R2〜R6は、それぞれ独立して、水素ヒドロキシニトロ、ニトロキシニトロソハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノアジドシアナトイソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択され、
前記少なくとも1つの第2の化合物は、前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部上にグラフトされている。

0011

第3の態様によれば、無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料を用意するステップと;少なくとも1つの第2の化合物を用意するステップと;前記少なくとも1つの第2の化合物を前記無機の第1の化合物の表面上へグラフトするか、または物理吸着させるのに適切な条件下で、前記少なくとも1つの第2の化合物を前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部に接触させるステップと、を備える第1の態様または第2の態様に従う発光ハイブリッドナノ材料の製造方法によって、上述した目的の1つ以上が達成され得る。

0012

第4の態様によれば、第1の態様もしくは第2の態様に従う発光ハイブリッドナノ材料または第3の態様に従う方法によって製造された発光ハイブリッドナノ材料を含む薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードまたは発光ハイブリッド電界効果トランジスタによって、上述した目的の1つ以上が達成され得る。

0013

第5の態様によれば、第4の態様に従う製品を製造するための、第1の態様または第2の態様に従う発光ハイブリッドナノ材料または第3の態様に従う方法によって製造された発光ハイブリッドナノ材料の使用によって、上述した目的の1つ以上が達成され得る。

0014

本開示の他の態様および利点は、以下の図、説明および添付の請求項から明らかとなるであろう。

図面の簡単な説明

0015

以下の説明を読み、添付の図面を参照すれば、本発明が一層よく理解され、他の利点および特殊性が明らかとなるであろう。なお、以下の説明は、単に提示であって、決して限定的なものではない。
サイズの関数としての古典的なナノ粒子の発光の概略図を示す。
365nmの照射下での、異なるサイズおよび形状の無機ナノ材料と、第2の化合物と、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を含む異なるガラス容器および薄膜の写真を示す。
本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料のグラフト化プロセスとその発光強度時間発展を示す。
本開示に従う無機ナノ材料の透過電子顕微鏡TEM)画像を示す。
本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料の吸光度(a−c)および蛍光スペクトル(d−f)を示す。
本開示に従って第2の化合物を含有するクロロホルム溶液無機化合物(直径がそれぞれ5nmおよび10nmのZnOナノ粒子)を添加したときの発光強度の時間発展を示す。
溶液中で得られた発光ハイブリッドナノ材料の場合の本開示に従うグラフト化プロセスを示す。
ナノ構造化無機基板(b)または無機ナノ多孔性基板(c)の表面上への第2の化合物の本開示に従うグラフト化プロセスによって得られた発光ハイブリッドナノ材料を示す。
本開示に従う第2の化合物のグラフト化前後のITO基板上にZnOナノロッドによって作製されたナノ多孔性基板をベースとした蛍光性の薄膜の吸収スペクトル(a)および蛍光スペクトル(b)を示す。
本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料をベースとした薄膜の構造(c)、および380nmの照射の前(d)および後(e)の写真を示し;発光デバイス増感ナノ多孔性基板に由来する。
ZnOの濃度を減少させた、第2の化合物S3をグラフトしたZnO5nmナノ粒子の吸収スペクトル(a)および蛍光スペクトル(b)を示す。
ZnOの濃度を増加させた、比較の有機化合物1をグラフトした無機ナノ粒子の吸収スペクトル(a)および蛍光スペクトル(b)を示す。
本開示に従って第2の化合物S2をグラフトしたZnOナノ粒子(5nm)をベースとした発光ハイブリッドナノ材料の吸収スペクトル(a)、および蛍光スペクトルの時間発展(b)を示す。
透明電極上へ堆積した電子ブロッキング層(a)またはホールブロッキング層(b)で始まるいずれかの構造を用いるハイブリッド発光ダイオード(HLED)のデバイス構造を示す。

0016

添付の図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。本開示の実施形態の以下の詳細な説明では、本開示がより完全に理解されるように多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本開示がこれらの具体的な詳細なしで実施し得ることは当分野の当業者に明らかである。他の例では、説明が不必要に複雑となることを避けるために、周知の特徴の詳細は説明していない。

0017

本明細書では、「含む(comprise/comprising)」は、「含む(include/including)」、「含有する(contain/containing)」と同義であり(同じものを意味する)、包括的(inclusive)または非限定的(open−ended)であり、追加の、特定されていない要素を除外するものではない。さらに、本明細書では「約」および「実質的に」はそれぞれの値の20%の余地と同義である(同じものを意味する)。

0018

以下において、「ナノ材料」とは、約6μm−1を超えるような大きい表面積対体積比を有するナノ粒子、ナノ構造体または材料を意味する。以下において、「ハイブリッド」とは、無機成分と有機成分とを含むことを意味する。以下において、「有機化合物」とは、元素炭素カーボネート、炭素オキシドおよび炭素シアン化物分子を除く、主に炭素と水素からなり、1つ以上のO、N、S、P、Si、B、Se、Ge、Sn、Pb、As、SbおよびBiなどの他の元素をより少ない範囲で含有する化合物を意味する。以下において、「有機金属化合物」とは、少なくとも1つの金属を含む有機化合物を意味する。以下において、「無機化合物」とは、有機でも有機金属でもない化合物を意味する。以下において、「グラフト化」とは、静電相互作用および/または共有結合を含む、分子の固体表面上への結合のプロセスを意味する。以下において、「物理吸着」とは、ファンデルワールス力を含む、分子の固体表面上への結合のプロセスを意味する。以下において、「発光性」とは、蛍光性および/またはリン光性を意味する。以下において、「ナノシステム」および「ナノハイブリッド」とは、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を意味する。以下において、「凝集誘起発光(AIE)部分」とは、AIE現象を提示する部分を意味する。以下において、「AIE現象を提示する部分」とは、分子内回転の制限(RIR)、J−凝集体の形成、および/または発光の増大を誘導する無機化合物上へのグラフト化もしくは物理吸着の前後のねじれを伴う局在励起状態から分子内電荷移動状態への遷移の分子内平坦化もしくは制限を提示する化合物を意味する。以下において、「ヘテロ原子」とは、O、N、S、P、Si、B、Se、Ge、Sn、Pb、As、SbおよびBiを含む群から選択される原子などの炭素または水素以外の原子を意味する。以下において、「環状共役置換基」とは、πまたはσ−π共役系を意味する。以下において、「オリゴマー」とは、2〜20個の同一の(ホモオリゴマー)または異なる(コオリゴマー繰り返し単位を有する化合物を意味する。以下において、「ポリマー」とは、20個を超える同一の(ホモポリマー)または異なる(コポリマー)繰り返し単位を有する化合物を意味する。以下において、「連結」とは、例えば共有結合によって、化学的部分または化学基を別の化学的部分または化学基へ化学的に結合させることを意味する。

0019

背景技術の部に記載されているように、発光性の有機、無機およびハイブリッドナノ材料の開発は限られたままである。しかしながら、出願人らは、凝集誘起発光部分を持つ化合物(本明細書では第2の化合物と称す)を無機ナノ材料上にグラフトし、第2の化合物の光学特性と無機ナノ材料の特性の両方を高め、それによって新しい高性能の材料を提供し得ることを見出した。

0020

本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料と;第1の凝集誘起発光部分を含む少なくとも1つの第2の化合物とを含み得、前記少なくとも1つの第2の化合物は、前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部上にグラフトされている。

0021

実際に、出願人らは、有機または有機金属分子などの第2の化合物、例えば最初に低い蛍光効率を有し得るものを、ZnOナノ粒子などの無機ナノ材料上へ、単純に第2の化合物と無機ナノ材料とを例えば溶液中で混合することによってグラフトし、または物理吸着させることで発光ハイブリッドナノ材料が得られることを見出した。第2の化合物のグラフト化後、生じた発光ハイブリッドナノ材料は、表面での化合物の凝集により、非常に強い発光強度を示す。図2は、異なるサイズ(5nmおよび10nm)のZnOナノ粒子、例示の有機の第2の化合物S3(その構造は実施例の部で見ることができる)、並びにS3とZnOナノ粒子との混合物を入れた様々なガラスバイアルの例示の写真を示す。本実施例では、溶液中および薄膜における蛍光を比較するために、各溶液をガラス上に置き、各バイアルの前に置いた。また、本実施例では、すべての試料が380nmの波長のUV光で励起される。ZnOナノ粒子単独およびS3単独の両方の蛍光が、THF、CHCl3、またはMeOHなどの溶液中でも、薄い層上でも非常に低いことが分かる。しかしながら、S3とZnOナノ粒子とを溶液中で単に混合するなど、S3をZnOナノ粒子の表面にグラフトした後、蛍光が大きく増幅した。図3時間分解蛍光スペクトルで示されているように、例示のZnOナノ粒子などの無機の第1の化合物表面の少なくとも一部上に例示のヘテロールなどの第2の化合物をグラフトすることによって、高発光性発光ハイブリッドナノ材料が提供される。例えば、図5a−fで示されているように、1つ以上の実施形態に従う、例えば300倍といった率での蛍光増幅が、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料について得られる可能性があり、グラフト化した第2の化合物の絶対量子収率の約20%に対応する。さらに、発光は、空気に曝される薄い層においても非常に強いままである。

0022

簡潔に言うと、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、蛍光性材料に新しい特性をもたらし、蛍光性材料の応用の分野を改良し、拡大することを可能にする。これらの発光ハイブリッドナノ材料は、例示の第2の化合物および無機ナノ材料を合成することによって開発されたものであり、その合成においては、無機ナノ材料が、第2の化合物のグラフト化または物理吸着によるナノハイブリッドの形成のための鋳型として使用され、それによって、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料がもたらされる。

0023

1つ以上の実施形態では、第2の化合物は有機または有機金属であり得る。1つ以上の実施形態では、第1の凝集誘起発光部分は第1の環状共役置換基と;前記第1の環状共役置換基と共役した第2の置換基とを含み得る。もう1つの実施形態では、第1の環状共役置換基は、ホスホールなどのヘテロールまたはフェニル基などのアリール基であり得る。1つ以上の実施形態では、第2の置換基は、アリール基などの環状であり得る。1つ以上の実施形態では、第1の凝集誘起発光部分は、エーテル、直鎖C1−C2アルキル、C2アルケニルおよびC2アルキニル基を含む群から選択される連結部分をさらに含み得、該連結部分は第1の環状共役置換基を第2の置換基へ連結するものである。1つ以上の実施形態では、連結部分は1つ以上の酸素原子などの1つ以上のヘテロ原子をさらに含み得る。

0024

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は、少なくとも1つの固定部分、または少なくとも1つの固定基を含む少なくとも1つのリンカーを含み得る。例えば、1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は、第1の固定部分および任意に第2のまたはそれより多い固定部分、または少なくとも1つの第1の固定基を含む第1のリンカーおよび任意に第2のまたはそれより多い固定基を含む第2のまたはそれより多いリンカーを含み得る。これらの実施形態によれば、固定部分または固定基は、化学的なグラフト化または物理吸着によって、第1の凝集誘起発光部分を無機ナノ材料の表面にグラフトするように構成し得る。例えば、第1のリンカー、第2のリンカーおよびいずれの追加のリンカーは、直鎖、環状もしくは分岐鎖の、飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり得る。1つ以上の実施形態では、リンカー(例えば第1のリンカー)は1つ以上のヘテロ原子をさらに含み得る。これらの実施形態によれば、制御され、順序づけられた分子の集合好都合に形成し得、その結果、例えば吸収によって、固体表面上への分子の単層が提供される。さらに、発光ハイブリッドナノ材料の特性を改変し、または向上させるために、無機ナノ粒子の表面との親和性がより大きいか、またはより小さい官能基を有する固定基または固定部分を組み入れることが可能であり得る。

0025

1つ以上の実施形態では、第1のおよび/または第2の固定部分は、M(X)R1、M’X、M”(X)Yを含む群から選択され得、式中、Mは、Si、Ge、SnおよびPbを含む群から選択され;M’は、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;M’’は、Si、Ge、Sn、Pb、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;Xは、H、OH、SH、SeHを含む群から選択され;Yは、O、S、SeおよびTeを含む群から選択され;R1は、シアノ、アミノ、アミド、カルボン酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、C2−C20カルボン酸エステル、C1−C20アルキルスルフィン酸、C1−C20アルキルスルホン酸、C1−C20アルキルホスホン酸、C1−C20アルキルジチオホスフィン酸、C1−C20アルキルホスフェート、C1−C20アルキルホスホエステル、C1−C20アルキルホスフィンオキシド、およびC1−C20アルキルホスフィン基を含む群から選択されるか、またはR1は、H、OH、SH、SeHおよびTeHを含む群から選択されるか、またはR1は、OR’’、SR’’、SeR’’およびTeR’’を含む群から選択され、ここで、R’’は第2の固定基を含む第2のリンカーである。例えば、1つ以上の実施形態では、第1の固定部分は第1の環状共役置換基に含まれ得る。例えば、第1の固定部分は、Si(O)OH、P(O)OH、P(S)OH、P(S)SH、P(O)R1、P(S)R1、P(O)OR、P(S)OR、P(S)SRであり得、ここで、R1は上述の通りであり、Rは、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、C2−C20カルボン酸エステル、C1−C20アルキルスルフィン酸、C1−C20アルキルスルホン酸、C1−C20アルキルホスホン酸、C1−C20アルキルジチオホスフィン酸、C1−C20アルキルホスフェート、C1−C20アルキルホスホエステル、C1−C20アルキルホスフィンオキシドおよびC1−C20アルキルホスフィン基を含む群から選択される。

0026

1つ以上の実施形態では、第1のおよび/または第2の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、C1−C20アルキルジチオホスフィン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され得る。

0027

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は、第1の凝集誘起発光部分に連結した第3の置換基をさらに含み得る。1つ以上の実施形態では、第3の置換基は、第1の凝集誘起発光部分および/または第2の凝集誘起発光部分および/または追加の置換基に連結され、任意に共役され得る。例えば、第3の置換基は、発光ハイブリッドナノ材料の発光スペクトルを改変するために構成された追加の環状共役部分であり得る。例えば、第3の置換基はC6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、またはC7−C20アリールアルキル基であり得る。

0028

1つ以上の実施形態では、発光ハイブリッドナノ材料は、白色光を発生するように構成され得る。白色は、肉眼が可視スペクトルのすべての波長を含有する光を感知する際に見る色である。白色は、光の原色、すなわち赤色、緑色および青色(RGB)を混合することによって、または2つの補完的な色を混合する(例えば、青色およびオレンジエミッタを混合する)ことによって生成でき、このプロセスは加法混色と呼ばれる。本発明の場合、1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は第2の凝集誘起発光部分をさらに含み得る。例えば、第2の凝集誘起発光部分は、第1の凝集誘起発光部分に、第3の置換基に、または追加の置換基に連結され得る。これらの実施形態によれば、2つ以上の凝集誘起発光部分の補完的な発光特性が白色光を発生し得る。

0029

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は、可溶化部分、自己集合基、キラル基、オリゴマーおよびポリマーを含む群から選択される少なくとも1つの追加の置換基をさらに含み得る。例えば、少なくとも1つの追加の置換基は、第1の凝集誘起発光部分に、第2の凝集誘起発光部分に、または第3の置換基に連結され得る。

0030

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は下記式の構造の1つを有し得る:




式中、
Mは、Si、Ge、SnおよびPbを含む群から選択され;
M’は、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;
M’’は、Si、Ge、Sn、Pb、P、As、SbおよびBiを含む群から選択され;
Xは、H、OH、SH、SeHおよびTeHを含む群から選択されるか、またはXは、OR’、SR’、SeR’およびTeR’を含む群から選択され、
ここで、R’は第1の固定基を含む第1のリンカーであり、
前記第1のリンカーは直鎖、環状もしくは分岐鎖の、飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、
前記第1の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ジチオホスフィン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;
Yは、O、S、SeおよびTeを含む群から選択され;
R1は、シアノ、アミノ、アミド、カルボン酸、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、C2−C20カルボン酸エステル、C1−C20アルキルスルフィン酸、C1−C20アルキルスルホン酸、C1−C20アルキルホスホン酸、C1−C20アルキルジチオホスフィン酸、C1−C20アルキルホスフェート、C1−C20アルキルホスホエステル、C1−C20アルキルホスフィンオキシド、およびC1−C20アルキルホスフィン基を含む群から選択されるか;またはR1は、H、OH、SH、SeHおよびTeHを含む群から選択されるか、またはR1は、OR’’、SR’’、SeR’’およびTeR’’を含む群から選択され、ここで、R’’は第2の固定基を含む第2のリンカーであり、
前記第2のリンカーは、直鎖、環状もしくは分岐鎖、飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、
前記第2の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ジチオホスフィン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;
R2〜R6は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ニトロキシ、ニトロソ、ハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノ、アジド、シアナト、イソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択される。

0031

1つ以上の実施形態では、第1のリンカーおよび/または第2のリンカーは、1つ以上のヘテロ原子をさらに含む。1つ以上の実施形態では、R2とR3、またはR3とR4、またはR4とR5、またはR5とR6が一緒になって環系を形成する。好ましくは、R2−R3、R3−R4、R4−R5、およびR5−R6の1つのみが環系を形成する。

0032

1つ以上の実施形態では、R2〜R6の少なくとも1つは、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリールを含む群から選択され得る。例えば、R2〜R6の少なくとも1つは、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ニトロキシ、ニトロソ、ハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノ、アジド、シアナト、イソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択される官能基の少なくとも1つで置換され得る。

0033

1つ以上の実施形態では、R2〜R6の少なくとも1つは、フルオレンスチルベンナフタレンピリジンオリゴピリジン、フランオリゴフランアントラセンフェナントレントリフェニレンベンゾフランベンゾチオフェンキノリンフェニルピリジンイソキノリンインドールフェニル、オリゴフェニル、オリゴフェニレンビニレンチオフェンオリゴチオフェン、およびオリゴチオフェン−ビニレン基を含む群から選択され得る。

0034

1つ以上の実施形態では、MはSiであり得;M’はPであり得;M’’はSiまたはPであり得;XはOHまたはSHであり得;YはOまたはSであり得る。

0035

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は下記式の構造の1つを有する:

0036

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの第2の化合物は下記式の構造を有し得る:




式中、
R7は第1の固定基を含む第1のリンカーであり、
前記第1のリンカーは直鎖、環状もしくは分岐鎖の、飽和もしくは不飽和の、C1−C20アルキル基であり、
前記第1の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ジチオホスフィン酸、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;
R8〜R10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ニトロ、ニトロキシ、ニトロソ、ハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノ、アジド、シアナト、イソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択される。

0037

1つ以上の実施形態では、R8〜R10は、それぞれ独立して、ヒドロキシ、ニトロ、ニトロキシ、ニトロソ、ハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノ、アジド、シアナト、イソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択される。

0038

1つ以上の実施形態では、R8〜R10の少なくとも1つは、フルオレン、スチルベン、ナフタレン、ピリジン、オリゴピリジン、フラン、オリゴフラン、アントラセン、フェナントレン、トリフェニレン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、キノリン、フェニルピリジン、イソキノリン、インドール、フェニル、オリゴフェニル、オリゴフェニレン−ビニレン、チオフェン、オリゴチオフェン、およびオリゴチオフェン−ビニレン基を含む群から選択され得る。

0039

1つ以上の実施形態では、第1の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ジチオホスフィン酸、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択される。

0040

1つ以上の実施形態では、第1の固定基は、ヒドロキシル、チオール、カルボン酸、カルボン酸エステル、シアノ、アミド、スルフィン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ホスフェート、ホスホエステル、ジチオホスフィン酸、ホスホチオエステル、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ホスフィン、およびシラノール基を含む群から選択され;R8〜R10は、それぞれ独立して、ヒドロキシ、ニトロ、ニトロキシ、ニトロソ、ハロゲン化物、シアノ、イソチオシアナト、アミノ、アミド、イミノ、アジド、シアナト、イソシアナト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルキルチオ、C1−C20アルキルアミノ、C1−C20アルキルアミド、C2−C20ヘテロアルキル、C1−C20ハロアルキル、C6−C20アリール、C4−C20ヘテロアリール、C7−C20アルキルアリール、C7−C20アリールアルキル、C8−C20アリールアルケニル、C8−C20アリールアルキニル、C6−C20ハロアリール、C2−C20アルキルケトン、C2−C20アルキルチオン、C2−C20アルキルカーボネート、カルボン酸、C2−C20カルボン酸エステル、スルフィン酸、C1−C20アルキルスルフィニル、スルホン酸およびC1−C20アルキルスルホニル基を含む群から選択される。

0041

1つ以上の実施形態では、R7はカルボン酸であり得る。例えば、少なくとも1つの第2の化合物は下記式の構造を有する:

0042

1つ以上の実施形態では、発光ハイブリッドナノ材料では、第1の環状共役置換基に対する第2の置換基の分子内回転が制限され得る。例えば、1つ以上の実施形態では、以下に示すように、第1の環状共役置換基1と共役している第2の置換基2は、第1の炭素と第2の炭素を含み得、第1の炭素は第1の環状共役置換基に結合し(任意に連結部分を介して)第2の炭素と第1の二重結合を形成する:




ここで、第2の置換基は第1の環状共役置換基に共役しており(例えばπ共役またはσ−π共役)、第1の環状共役置換基に対する第2の置換基の分子内回転は制限されている。好都合に、このようにして、第2の化合物の発光は無機ナノ材料上にグラフト化した際に増大し得る。実際に、出願人らは、第2の置換基の分子内回転が第1の環状共役置換基に対して制限され得ることを見出した。1つ以上の実施形態では、例えば第1の置換基および/または第2の置換基内での立体障害および/または電子障害による1/分子内相互作用、並びに/あるいは、例えば無機ナノ材料上にグラフトもしている隣接する第2の化合物内の立体障害および/または電子障害による2/分子間相互作用によって、分子内回転の制限が形成され得、それによって、非放射減衰阻害し、発光ハイブリッドナノ材料の光学的発光を増大し得る。

0043

以下において、「分子内回転の制限」とは、第2の置換基が、第1の環状共役置換基に対する共役系内で自由に360°回転できないことを意味する。例えば、第1の環状共役置換基と第2の置換基とを連結する原子−原子結合、例えば炭素−炭素結合は、室温で制限された回転角θ(例えばθ<360°)を有し得る。例えば、第1の環状共役置換基の平面と第1の二重結合の軸との間の180°以外の2面角αが室温で存在し得る。例えば、第1の環状共役置換基および/または第2の置換基は、分子内回転を制限するように構成し得るかさ高い基などの1つまたは複数の追加の置換基を含み得る。

0044

1つ以上の実施形態では、分子内回転は、無機ナノ材料の無機の第1の化合物への第2の化合物のグラフト化前には制限されていなくてもよい。代替の実施形態では、第2の有機化合物では、グラフト化前に分子内回転が制限され得る。しかしながら、これらの代替の実施形態によれば、分子内回転の制限は、無機の第1の化合物上のグラフト化の際にさらに制限され得る。

0045

1つ以上の実施形態では、第1の環状共役置換基および/または第2の置換基は、例えば、リン原子などのヘテロ原子を含み得、それによって、発光ハイブリッドナノ材料の電子物性(発光波長、酸化還元電位等)を変えることが可能となる。例えば、出願人らは、特に第1の環状共役置換基上でヘテロ原子を使用することで、本開示の発光ハイブリッドナノ材料の特性を向上し得ることを見出した。例えば、1つ以上の実施形態では、第1の環状共役置換基は、ヘテロール(例えばホスホール、シロール等)などの5員共役環であり得る。

0046

共役フレームワーク中にヘテロ原子を組み入れることは、新しい電子物性および幾何学的特性をもたらすのに非常に有益なアプローチである。例えば、リン原子を組み入れる分子系によって、OLEDにおける活性有機材料として使用し得るHOMO−LUMOギャップが低いπ共役系の構築のための優れた構成要素をヘテロ原子含有π共役フレームワークが提供し得ることを明らかにする構造物性関係の確立が可能となる。P含有発光材料におけるリン原子の存在によって、それらの凝集が制限され、OLEDデバイスの効率が上昇する。

0047

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの無機ナノ材料は、表面積対体積比が約6μm−1を超えるナノ粒子、ナノ構造体および材料を含む群から選択され得る。

0048

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの無機ナノ材料は、1nm〜約1μmの範囲の少なくとも1つの長さを有し得る。

0049

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの無機ナノ材料は、ナノ粒子、ナノロッドナノワイヤー、ナノテトラポッド、ナノマルチポッド、ナノコーンナノピラミッド、およびナノ三角形を含む群から選択される1次元形状、2次元形状または3次元形状を含み得る。

0050

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの無機ナノ材料は、半導体、金属およびアイソレーターを含む群から選択され得る。

0051

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの無機ナノ材料は、ナノ構造化またはナノ多孔性の基板または電極を含み得、またはこれらから構成され得る。

0052

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの無機ナノ材料は、平均粒径が約1nm〜約1μmであるナノ粒子であり得る。

0053

1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの無機ナノ材料は、少なくとも1つの無機化合物(本明細書では無機の第1の化合物と称す)を含み得、または少なくとも1つの無機化合物から構成され得る。

0054

1つ以上の実施形態では、無機の第1の化合物は、アルカリ金属アルカリ土類金属遷移金属、遷移後金属、ランタニド、および半金属を含む群から選択される金属を含み得る。

0055

1つ以上の実施形態では、無機の第1の化合物は、少なくとも1つの金属酸化物を含み得る。

0056

1つ以上の実施形態では、無機の第1の化合物は、ZnO、SnO、ITO(インジウムをドープした酸化スズ)、FTO(フッ化物をドープした酸化スズ)、TiO2、WO3、CuOおよび酸化鉄を含む群から選択される金属酸化物を含み得る。例えば、無機の第1の化合物はZnOを含み得、ZnOであり得る。

0057

本開示に従う無機ナノ粒子の平均粒径は、約200nm未満であり得、好ましくは約100nm未満であり得、より好ましくは約50nm未満であり得る。例えば、本開示に従う無機ナノ粒子の平均粒径は約1nm〜約50nmの範囲であり得る。本開示に従う無機ナノ粒子は、球体、ロッドまたはマルチポッドなどの異なる形状のものであり得る。例えば、本開示に従うロッドは約1nm〜約50nmの範囲の直径および約100nm未満(例えば10nm〜100nm)の長さを有し得る。さらに、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は無機ナノ粒子の凝集体/クラスターを含み得る。例えば、前記凝集体/クラスターの平均粒径は約10nm〜約100nmであり得る。

0058

本開示に従うナノ材料は、約6μm−1を超え、好ましくは30μm−1を超えるような大きい表面積対体積比を有するナノ構造体または材料であり得る。例えば、本開示に従うナノ材料は、ナノ多孔性構造を有し、約30μm−1超の表面積対体積比を有する材料であり得る。例えば、基板上に堆積させ、焼結したナノロッドから作られ、約30μm−1超の表面積対体積比を有するナノ構造化基板が本開示に従うナノ材料であり得る。

0059

本開示に従う無機化合物の平均粒径は、例えばX線粉末回析によって測定され得る。X線粉末回析は、論文:Physical Review Letters 56(1939)、978−982に記載の方法を含む。X線回析パターンから得られた平均粒径は、ピークの拡大から測定され得る。1つ以上の実施形態に従う、無機ナノ粒子の粒径標準偏差は約20%より低いものであり得る。

0060

さらに、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、無機の第1の化合物を含む少なくとも1つの無機ナノ材料を用意するステップと;少なくとも1つの第2の化合物を用意するステップと;前記少なくとも1つの第2の化合物を前記無機の第1の化合物の表面上へグラフトするか、または物理吸着させるのに適切な条件下で、前記少なくとも1つの第2の化合物を前記無機の第1の化合物の表面の少なくとも一部へ、任意に溶媒中で接触させて、発光ハイブリッドナノ材料を形成するステップと;任意に、前記発光ハイブリッドナノ材料を単離するステップと;任意に、前記発光ハイブリッドナノ材料を、グラフトされていない分子を溶解する適切な溶媒中で精製するステップと、を備える製造方法によって提供され得る。少なくとも1つの発光有機化合物を少なくとも1つの無機ナノ粒子上にグラフトするのに適切な条件は、溶解プロセスと適合する温度および圧力であり得る。さらに、第2の化合物は、約1時間以下または1時間超で無機の第1の化合物上にグラフトし得る。好都合に、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、クロロホルムなどの溶液中で、および薄膜上に堆積した場合のような固体形態で、少なくとも数週間安定である。

0061

さらに、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を提供するために、第2の化合物で多くの改変を行い得る。例えば、ヘテロ原子を追加/除去し、置換基(例えば−NR’’’2、NHR’’’、−NH2、−OH、−OR、NHC(O)R’’’、−OC(O)R’’’、R’’’、ここで、R’’’は、例えば、R2〜R6またはR8〜R10について説明したような炭化水素であり;例えば、R’’’はC1−C20アルキル基であり得る)を与え、第1の環状共役置換基または第1の環状共役置換基と共役した第2の置換基上の置換基(例えば−Z、−C(O)H、−C(O)R’’’、−C(O)OR’’’、−COOH、−C(O)Cl、CF3、−CN、SO3H、−NH3+、−NR’3+、NO2;ここで、Zはハロゲンであり、R’’’は例えばR2〜R6またはR8〜R10について説明したような炭化水素であり;例えば、R’’’はC1−C20アルキル基であり得る)、および/またはπ共役置換基(上述したオリゴチオフェン、フルオレン、スチルベン等)を取り除くことによって、特定の波長での発光を提供し得る。また、第1のおよび/または第2のリンカーの長さ、並びに無機ナノ材料に対する固定基/固定部分の親和性も改変して、発光ハイブリッドナノ材料の発光特性を増大させ得る。さらに、環状または分岐鎖の、飽和もしくは不飽和の、C3−C20アルキル基(例えばiPr、iBu、tBu、Ph等)などの少なくとも1つの立体障害性/かさ高い基をR2−R6およびR8−R10置換基の少なくとも1つに追加することによって、例示の第1の二重結合およびねじれ角非平面性を改変し得る。さらに、第2のおよび/または第3の置換基のタイプおよび/または数を変えることによって発光を変化させ得る。

0062

本開示に従う無機ナノ材料と第2の化合物とを組み合わせることによって、無機ナノ材料の物理化学的特性と第2の化合物の物理化学的特性との間の相乗効果が、発光特性が増大した発光ハイブリッドナノ材料の形成を介してもたらされる。結果として、マイクロエレクトロニクスにおける様々な応用(発光ハイブリッドダイオード、OFET等)のための、化学薬品検出用の、および/または生物媒質において新しい有能な材料が調製され得る。例として、例えばホスホールおよびシロールといったヘテロールとZnOナノ粒子などの無機ナノ材料との相乗的な組み合わせによって、第2の化合物の発光と無機ナノ材料の発光とを単に足したものと比較して、大幅な発光の増大がもたらされる。

0063

1つ以上の実施形態では、R2〜R6またはR8〜R10の位置のいずれか1つにおけるものなどの第2の置換基は、無機ナノ材料を好都合にはじくことができ、無機ナノ粒子と発光有機化合物との間のエネルギーおよび/または電子移動プロセスを限定し得る。結果として、ナノ粒子表面に密接に配位し得る他の共役系(例えば異なる凝集誘起発光部分を含む追加の化合物)の無機ナノ材料へのグラフト化が可能である。

0064

さらに、本開示に従って、それぞれの無機の第1の化合物表面にて発光有機化合物を含む隣接した無機ナノ材料の凝集によって、さらに発光を増加させ得る。例えば、第2の置換基の分子内回転を制限することで、隣接した無機ナノ材料の無機の第1の化合物表面に位置した第2の化合物との相互作用をさらに増大させ得る。したがって、1つ以上の実施形態によれば、発光ハイブリッドナノ材料は2段階の発光増大を示し得る。無機ナノ材料の数と第2の化合物の数との間の比を変化させることによって発光強度が向上し得るだけでなく、無機ナノ材料と第2の化合物との間の比を変化させることによっても発光強度が増大し得る。同様に、無機ナノ材料および第2の化合物の濃度を改変することによって発光強度が増大し得る。

0065

また、本開示に従うハイブリッドナノ材料は半導体特性、光スイッチ可能な(photoswitchable)特性および/または自己集合特性を有し得る。また、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を含む薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードおよび/または発光ハイブリッド電界効果トランジスタを提供し得る。実際に、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、薄膜、発光太陽集光器、発光ハイブリッドダイオードおよび発光ハイブリッド電界効果トランジスタを含む群から選択される製品を製造するのに使用し得る。例えば、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、さらに、発光ハイブリッドダイオード(HLED)の製造に使用できる。

0066

1つ以上の実施形態では、発光ハイブリッドダイオード(HLED)は、基板(例えばガラス、ポリエチレンテレフタラート(PET)基板およびポリエチレンナフタレート(PEN)基板などのプラスチック基板、紙等)と;基板上に堆積した透明な第1の電極と;透明な第1の電極上に堆積した電子ブロッキング層(またはホールブロッキング層)と;電子ブロッキング層(またはホールブロッキング層)上に堆積した本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料と;発光ハイブリッドナノ材料上に堆積したホールブロッキング層(または電子ブロッキング層)と;ホールブロッキング層(または電子ブロッキング層)上に堆積した第2の電極とを含み得る。1つ以上の本開示の実施形態では、層の堆積は、約280〜360℃の範囲の温度等で層をアニーリングすることを含み得る。

0067

用途の更なる例として、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、ナノ構造カソードなどのナノ構造化電極の製造に使用し得る。1つ以上の実施形態では、ナノ構造化電極は、基板(例えばガラス)と;基板上に堆積した透明電極(例えばITO)と;透明電極上に堆積した本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料と、を含み得る。1つ以上の実施形態では、図7b−cに示されているように、発光ハイブリッドナノ材料は、第2の化合物をナノ構造化無機基板(b)または無機ナノ多孔性基板(c)の表面上へグラフト化処理することで得られる。例えば、発光ハイブリッドナノ材料はナノ多孔性構造を有し得る。例えば、図7cに示すように、無機ナノ材料のナノ多孔性層をナノロッドの形態で堆積することによってナノ多孔性構造を形成し得る。例えば、そのようなナノ構造化電極は、例えば、Photoelectrochemical cells,Michael Gratzel,Nature 414,338−344に記載されているようなナノ多孔性電極上への有機化合物のグラフト化に基づく「Gratzelセル」技術を用いるHLED;およびJ.Boucle,J.Ackermann,Polym.Int.(In Focus),(2012),61,355の境界線での最近の進展および新しい概念であるTiO2およびZnOナノ構造を用いる固体状態色素増感およびバルクヘテロ接合太陽電池などのさらなるデバイスの製造を可能にし得る。

0068

話を続けると、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、異なる形状およびサイズで提供し得る。また、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、第2の化合物を無機ナノ材料上にグラフトすることによって高い発光強度を示す。また、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、隣接した無機ナノ材料の凝集によってさらにより高い発光強度を示し得る。要するに、典型的には複雑な手順で製造され、限られた発光特性を示す有機ナノ粒子と比較した場合に、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、発光特性が増大するのみならず形態および光電子工学特性が安定した改善された鋳型を提供する。

0069

以下、例示の第2の化合物および発光ハイブリッドナノ材料の合成および物理化学的分析を記載する。また、例示の発光ハイブリッドナノ材料の集合および特性を説明する。

0070

(例示の第2の化合物の合成)
最初に、3つの異なるホスホール分子(S1−S3)を以下に示すように合成した:

0071

有機フルオロフォアS1(S1は比較実施例)、S2、S3は、アルカリ金属の存在下でのσ3,λ3ホスホールのP〜C結合切断に基づく改変した公開の手順に従って合成した(Phosphorus 1974,4,199−201参照)。容易に入手できるP−誘導体から開始して、本方法によって、POOH官能基を持つフルオロフォアを適度な収率(=50%)で得ることが可能となる。S3でのこの合成戦略を以下に例示する:

0072

S3の分子の構造を、以下に示すように、単結晶で実施したX線回析調査によって確認した:

0073

ホスホール部分における結合長さおよび角度はそのような化合物にとって標準的なものである。興味深いことに、側面のフェニル環立体反発により平面からずれている(2面角≧30°)。すべてのこれらの構造の特性は、DFTベル(B3LYP/63l+g*)で実施したDFT理論計算によって確認した。分子間レベルでは、リン酸部分の間のH−結合を介して分子が相互作用する。

0074

(例示の発光ハイブリッドナノ材料)
出願人らは、最初に、ZnOナノ粒子(5nmまたは10nm)の表面上のS3の結合を調べた。図4a−cは、本研究で使用したZnOの透過電子顕微鏡(TEM)画像を示す(a:5nm;b:10nm;c:ナノロッド)。好都合に、ZnOナノ粒子は、異なるサイズおよび形状を有し得る。これらの実施例では、ナノ粒子の平均直径は5nmまたは10nmであり、ナノロッドNRの平均長さは45nm、平均直径は10nmである。2つのハイブリッドナノシステム(すなわちナノハイブリッド;本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料)を組み立てるために、分子S3をZnO 5nmまたは10nmとクロロホルム中で混合した。図5a−fは、前記ナノシステムの吸収(a−c)および蛍光(d−f)(a:ZnO 5nm+S3;b:ZnO 10nm+S3;c:ZnOナノロッド+S3)を示す。

0075

5nmまたは10nmのZnOを使用するZnO−S3のナノハイブリッドのスペクトル。まず、S3の吸収スペクトルのグラフト化後の変化は、ZnOナノ粒子との強い相互作用を示す。ZnO(10nm)の場合、この効果はZnO(5nm)と比較してより顕著である。第2に、すべてのZnO−S3ナノハイブリッドの吸収スペクトルは、S3単独、ZnO単独と比較して光散乱の増加を示し、これは、ナノハイブリッドの凝集体/クラスターの形成を示す。第3に、出願人らは、グラフト化分子の吸収最大において380nmでの励起後に490nmに中心がある強い緑色発光を観察した一方で、S3単独は弱い発光を示すのみであった。ZnOの両方の場合に、発光の増大が見られるが、ZnO(5nm)の場合に効果がより顕著であり、発光が桁違いに増幅した。

0076

また、S3をZnO懸濁液に添加した際、第2の化合物がZnOナノ粒子の凝集を誘導し得ることが分かる。例えば、直径約200nmの凝集体/クラスターを形成し得る。純粋なZnOナノ粒子の場合、クラスターが全く見られず、このことは、第2の化合物を無機の第1の化合物の表面上にグラフトすることによって、クラスターが形成されることを示す。

0077

(発光ハイブリッドナノ材料の発光の研究)
ナノハイブリッドの最初の結果は、ZnO表面上にS3をグラフトすることで、S3の発光が堅調に増加することを明らかに示す。蛍光増大がグラフト化したS3に起因するか、および/またはナノ粒子のクラスタリングに起因するか説明するために更なる実験を行った。また、ナノハイブリッドの蛍光特性に対する分子構造の影響を調べるために、分子S2およびS1を合成した。

0078

異なる時間での発光スペクトルを記録することで、ZnO5nm−S3の発光強度を動的に調べた(図6a)。ホスホールS3を含有する溶液にZnO5nmナノ粒子を添加した後に、発光強度は、最初の強度7.5から30分で最終強度約1000まで徐々に増加し、これは大きな強度増大である。図6bに示されているように、類似の結果を示す追加の研究もZnO10nm−S3を用いて行った。

0079

ZnOナノ粒子およびS3の溶液が可視で両方とも非常に透明であることから、凝集体がそれぞれの溶液中に全く存在しない。しかしながら、両方を一緒にして混合すると、溶液中の光散乱の増加によって示されるように、凝集体が形成され得る。したがって、ZnOの表面へのS3のグラフト化は、図7aに示されているように、ナノハイブリッド間での凝集を誘導することができ、蛍光の増加をもたらす。

0080

次のステップとして、クラスター形成の原因を理解するために、異なるグラフト化技術を比較する。図5aおよび5dで示されるような前者の場合、S3分子を、ZnO5nmなどのZnO溶液に注入した。新しい実験では、ZnOナノ粒子をS3溶液中へ注入することによって調製したナノハイブリッドを調べた。異なる濃度のZnOを使用した。出願人らは、このように注入の順番逆転させた場合、ZnOナノ粒子溶液と比較して、吸収スペクトルにおいて追加の光散乱が観察できず、ZnOナノ粒子の凝集体サイズが増加しなかった一方で、発光強度がグラフトされていないS3分子と比較して増加したことを見出し、これは、S3発光の増加が個々のナノ粒子上へのS3のグラフト化によるものであることを明らかに示す。しかしながら、発光の合計がクラスター形成の場合のものより低いことが見出され、これは、クラスター形成が、グラフト化化合物の発光強度をさらに増加させることを明示する。出願人らは、図9aおよび9bで見られるように、S3単独と比較して、ZnOの最も低い濃度で発光強度が大きく増大する一方で、ZnO濃度をさらに増加させると、グラフトされていない分子のレベルに発光が減少し得ることをさらに見出した。この挙動は、混合物中のZnO濃度を増加させると、ZnOナノ粒子当たりのグラフト化S3分子の平均量が減少することを考慮することで理解できる。S3分子間の凝集が発光増加の原因であることから、1つ以上の実施形態では、発光増大はグラフト化分子の濃度に依存し得、ZnOでのS3の被覆率が低いために発光の損失をもたらし得る。これらの実験から、出願人らは、クラスターがないS3−ZnO5nmナノハイブリッドが生じ得、強い発光増大を示すことを見出した。さらに、ZnOナノ粒子の表面におけるS3の濃度および比率を変化させることで発光強度が増大できる。加えて、ナノハイブリッドのクラスターの形成は、ハイブリッドナノ材料の発光をさらに増加し得る。

0081

さらに、対応するナノハイブリッドの発光特性に対する分子構造の効果を調べるために、出願人らはZnO5nmの表面上に分子S1およびS2をグラフトした。図10a−bは、S1−ZnO5nmナノハイブリッドの吸収および発光スペクトルを示す。S3−ZnO5nmの場合には、前述のように異なる濃度のZnOを使用した。図10aで見られるように、吸収スペクトルは、360nmでの吸収開始でのZnOナノ粒子の注入により、UVでの光吸収の増加を示す。純粋なS1の発光強度が高く、ZnOナノ粒子を添加した際に徐々に減少する。より多くのZnO5nmを添加すると、550nmでのZnO欠如の発光強度のみ徐々に増大する。結果は、S1のグラフト化が、ZnOナノ粒子の表面でグラフト化した分子の間の凝集に向けることができる発光消失を誘導することを明らかにする。この観察は、S1が、消失を引き起こした凝集をもたらすS1の間の積み重ねを形成する硬質および平面の構造を有することと一致する。

0082

さらに、出願人らは、S1と比較して発光特性の増大が得られるかどうか見るために、ZnO5nm上にS2をグラフトした。図11a−bは、S2−ZnO5nmの吸収および発光スペクトルを示す。ここで、出願人らは、S3ベースのナノハイブリッドと比較して同じ挙動を観察した。S2−ZnO5nmの発光強度が、グラフトされていない分子S2と比較して増大した。しかし、効果はS3と比較してあまり顕著ではなく、この挙動は、フェニル基の存在が発光増大にとって重要であり、化合物内のそれらの数が発光強度に影響し得ることを示す。

0083

S3分子のグラフト化は、ZnOナノロッド(NRs)にも適用される。同じ条件下で、S3の励起および発光は同一の特徴を示すが、強度は低下する(図5cおよび5f参照)。これらの観察結果は、第2の化合物が、生じた発光ハイブリッドナノ材料の発光特性を変化させることなくむしろ増大させて、無機ナノ材料のいずれの形態および形状にも適合し得ることを示す。ナノ構造化基板へのS3の適用が可能であることを実証するために、出願人らは、最初に高密度のZnO5nmナノ粒子層を、続いてZnOナノロッドの厚い層をスピンコーティングし、堆積後に320℃でアニールしてナノ多孔性層を形成することで、ITO上にナノ多孔性ZnO層を調製した。このナノ多孔性材料上へのS3のグラフト化によって、空気中で高発光の薄膜がもたらされる。図8d−eにおいて、図8bに示されているように、空気中で365nmでの励起後に表面全体にわたって強く発光するITO基板上のそのようなS3グラフト化ZnOナノ多孔性フィルムの写真を見ることができる(それぞれの吸収スペクトルは図8aに示す)。

0084

本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料は、発光ダイオード(LED)の製造にさらに使用できる。有機LED、いわゆるOLEDに対して、本開示に従うハイブリッドナノ材料の発光特性を使用すると、デバイス・アーキテクチャにとって新しい可能性を開くハイブリッドLED(HLED)の構成が可能となる。図12aおよび12bは、ハイブリッドナノ材料を放出層として用いて加工できるデバイスの構成を示す。例えば、デバイス構造は、電子ブロッキング層(図12a)またはホールブロッキング層(図12b)を透明電極上へ堆積することによって製造し得る。図8cは、ナノ多孔性ハイブリッドの薄膜を使用するナノ構造化カソードの構造を示す。例えば、図8cに示される構造は、例えばナノ多孔性電極上への有機化合物のグラフト化に基づく「Graetzelセル」技術を用いるHLEDの製造を可能にし得る。

0085

さらに、これらの典型的な実施形態は、発光が主に分子間回転の制限によって誘起されることを裏付ける。また、2硫酸キニーネを標準として使用し、量子収率決定のための下記数式を用いて量子効率を計算した:




式中、Φは量子収率であり、Intは発光ピーク下の面積(波長目盛りでの)であり、Aは励起波長での吸光度(「光学濃度」とも呼ばれる)であり、nは溶媒の屈折率である。上記数式中、下付きのRは基準物質のそれぞれの値を意味する。

0086

ZnO5nmナノ粒子上にグラフトしたS3について計算した量子収率は、19%の典型的な値を有する。この値は、関連した第2の化合物の報告されている量子効率より高い。本開示に従って、量子収率が10%超、好ましくは15%超、より好ましくは20%超である発光ハイブリッドナノ材料が得られる。

0087

定性に関して、出願人らは、例示のS3−ZnO5nm試料が、クロロホルム溶液中で数週間にわたって安定である発光特性および形態を示すことを見出した。これによって、それらは、約1日または2日で速くも不安定性を示すホスホール分子などの有機ベースのナノ粒子(例えばナノ粒子のコアとして有機分子を有するナノ粒子)と比較して、材料特性において強く改善されている。

0088

合成方法および分析方法:標準シュレンク(Schlenk)技術を用いて乾燥アルゴン雰囲気下で実験を行った。市販の試薬は、更なる精製を行わずに入手したまま使用した。塩基性アルミナ(Aldrich,タイプ5016A,150メッシュ,58Å)またはシリカゲル(Merck Geduran 60,0.063〜0.200mm)上の重力カラムクロマトグラフィーで分離を行った。1H、13C、および31PNMRスペクトルは、Bruker AM400,AM500で記録した。1Hおよび13C NMR化学シフトは、外部標準としてのMe4Siに対するパーツ・パー・ミリオン(ppm)で報告した。プロトンおよび炭素原子アサインメントは、COSY、HMBC、HMQCおよびDEPT−135実験に基づく。高分解能質量スペクトルは、University of Rennes 1のCRMPOにてVarian MAT 311またはZabSpec TOF micromass機器で得た。University of RennesのCRMPOによって元素分析が行われた。UV可視スペクトルは、VARIAN Cary5000分光光度計で、室温で記録した。UV−Vis−NIR発光および励起スペクトル測定は、NIR領域(300〜1700nm)のHamamatsu R5509−73光電子増倍管備え付けFL920 Edimburgh機器で記録し、光電子増倍管の応答に対して補正した。単結晶データ収集は、Mo−Kα放射線(λ=0.71073Å)によって、APEX II Bruker−AXS(Centre de Diffractometrie,Universite de Rennes 1,France)を用いて、150Kで行った。構造は、いずれの障害なしで、Gaussian 09 suiteプログラムを用いて、B3LYP/6−31+G*レベルで最適化した。ZnOナノ粒子のサイズおよび形状は、高分解能透過電子顕微鏡法(HR−TEM)(JEOL3010,加速電圧300kV)によって特徴付けた。UV−Vis吸収および蛍光調査は、それぞれ、Varian CARY5000分光光度計およびCARY Eclipseスペクトロメーターを用いて記録した。

実施例

0089

上述した実施形態を詳細に説明したが、開示内容の代替の実施形態が想定できることは明らかである。したがって、例えば、ZnO以外の無機の第1の化合物を使用して、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を提供し得る。さらに、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を提供する第2の化合物に関する様々な組成が想定できる。それ故に、例えば、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を提供する、ヘテロールまたはテトラフェニルエチレン以外の第2の化合物が想定され得る。また、本開示に従う発光ハイブリッドナノ材料を調製する本開示の方法は容易であり、効率的であり、穏やかな条件下で、限られた数のステップで、この新しいタイプの高発光性材料を高い収率で提供する。

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