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図面 (13)

課題・解決手段

少なくとも2つの電極電気的に連絡する導電性領域を含むことができ、該導電性領域が導電性物質及びアルケン相互作用する金属錯体を含む、センサ

概要

背景

背景
エチレンガス生産業及び農業に関する産業に対して非常に重要な検体である。しかしながら、その小さなサイズ及び限られた化学官能性のために、エチレンは検出困難な化学検体である。エチレンの濃度を決定する現在利用可能な方法は、高い費用及び野外における実施の実行不可能性という問題を抱えている。

概要

少なくとも2つの電極電気的に連絡する導電性領域を含むことができ、該導電性領域が導電性物質及びアルケン相互作用する金属錯体を含む、センサ

目的

概要
一般に、化学応答性組成物(chemiresponsive composition)は、アルケンと結合し、これを活性化させることで、該アルケンを求核剤と反応させて金属-炭素単結合を有する金属錯体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

少なくとも2つの電極電気的に連絡する導電性領域を含み、該導電性領域が、導電性物質、及び、アルケン相互作用する金属錯体を含む、センサ

請求項2

前記導電性物質がカーボンナノチューブを含む、請求項1記載のセンサ。

請求項3

前記導電性物質がグラファイトを含む、請求項1記載のセンサ。

請求項4

前記導電性物質がグラフェンを含む、請求項1記載のセンサ。

請求項5

前記導電性物質がアルケンと相互作用する金属錯体である、請求項1記載のセンサ。

請求項6

前記導電性物質が導電性ポリマーを含む、請求項1記載のセンサ。

請求項7

前記導電性物質が金属酸化物を含む、請求項1記載のセンサ。

請求項8

前記導電性物質が無機半導体を含む、請求項1記載のセンサ。

請求項9

前記アルケンと相互作用する金属錯体が、アルケンとの反応により安定な錯体を形成することができる金属-大環状分子錯体を含む、請求項1記載のセンサ。

請求項10

前記大環状分子錯体がフタロシアニンを含む、請求項9記載のセンサ。

請求項11

前記大環状分子錯体がポルフィリンを含む、請求項9記載のセンサ。

請求項12

前記大環状分子錯体の金属が、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pd、Cu、Ag、Au、又はHgを含む、請求項1記載のセンサ。

請求項13

前記大環状分子錯体の金属がコバルトイオンを含む、請求項9記載のセンサ。

請求項14

前記大環状分子錯体の金属がイリジウムイオンを含む、請求項9記載のセンサ。

請求項15

前記金属-大環状分子錯体が5,10,15,20-テトラフェニルポルフィナトコバルトを含む、請求項9記載のセンサ。

請求項16

前記金属-大環状分子錯体が、5,10,15,20-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナトコバルトを含む、請求項9記載のセンサ。

請求項17

前記金属-大環状分子錯体が非配位性アニオンを含む、請求項9記載のセンサ。

請求項18

前記アニオンがCl-を含む、請求項17記載のセンサ。

請求項19

前記アニオンがClO4-を含む、請求項17記載のセンサ。

請求項20

前記アニオンがBF4-を含む、請求項17記載のセンサ。

請求項21

前記アニオンがRSO3-を含み、式中、RはCF3、CH3、アリールアルキル、又は酸素と結合したアリール若しくはアルキル基である、請求項17記載のセンサ。

請求項22

前記アニオンがPF6-を含む、請求項17記載のセンサ。

請求項23

前記アニオンがBAr4-を含み、式中、Arは芳香族基である、請求項17記載のセンサ。

請求項24

前記アルケンと相互作用する金属錯体がパラジウムイオンを含む、請求項1記載のセンサ。

請求項25

前記アルケンと相互作用する金属錯体がトリフルオロ酢酸パラジウム(II)又は酢酸パラジウム(II)を含む、請求項1記載のセンサ。

請求項26

検体感知する方法であって:センサを試料曝露すること、ここで該センサが:少なくとも2つの電極と電気的に連絡する導電性領域を含み、該導電性領域が、導電性物質、及び、アルケンと相互作用する金属錯体を含み;及び該電極で電気的特性を測定すること、を含む、前記方法。

請求項27

前記試料が気体である、請求項26記載の方法。

請求項28

前記電気的特性が、抵抗又はコンダクタンスである、請求項26記載の方法。

請求項29

前記検体がエチレンである、請求項26記載の方法。

請求項30

前記検体が1-メチルシクロプロペンである、請求項26記載の方法。

請求項31

前記検体がブタジエンである、請求項26記載の方法。

請求項32

前記検体がイソプレンである、請求項26記載の方法。

請求項33

前記検体が一酸化炭素である、請求項26記載の方法。

請求項34

前記検体がアセチレンである、請求項26記載の方法。

請求項35

前記導電性物質がカーボンナノチューブを含む、請求項26記載の方法。

請求項36

前記アルケンと相互作用する金属錯体が、アルケンとの反応により安定な錯体を形成することができる金属-大環状分子錯体を含む、請求項26記載の方法。

請求項37

前記金属-大環状分子錯体が5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリナトコバルトを含む、請求項26記載の方法。

請求項38

前記金属-大環状分子錯体が5,10,15,20-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナトコバルトを含む、請求項26記載の方法。

請求項39

前記金属-大環状分子錯体が非配位性アニオンを含む、請求項26記載の方法。

請求項40

前記アニオンがCl-を含む、請求項39記載の方法。

請求項41

前記アニオンがClO4-を含む、請求項39記載の方法。

請求項42

前記アルケンと相互作用する金属錯体がパラジウムイオンを含む、請求項26記載の方法。

請求項43

前記アルケンと相互作用する金属錯体がトリフルオロ酢酸パラジウム(II)又は酢酸パラジウム(II)を含む、請求項42記載の方法。

請求項44

センサの製造方法であって:少なくとも2つの電極と電気的に連絡する導電性領域を含む複合体を形成すること、ここで該導電性領域が、導電性物質、及び、アルケンと相互作用する金属錯体を含み;及び少なくとも2つの電極と電気的に連絡するように該導電性物質を配置すること、を含む前記製造方法。

請求項45

前記センサがワイヤレスで読み取られる、請求項44記載の方法。

請求項46

前記センサがワイヤレスで読み取られるRFIDタグを含む、請求項4記載の方法。

請求項47

アルケンと結合し、これを活性化させることで、該アルケンを求核剤と反応させて金属-炭素単結合を有する金属錯体を提供する金属を含む、金属錯体を含む、化学応答性組成物

請求項48

前記金属錯体が前記アルケンと反応して前記組成物の化学抵抗性応答を引き起こす、請求項47記載の組成物。

請求項49

前記金属錯体がさらに反応して、追加のアルケンと反応する該金属錯体を再生する、請求項47記載の組成物。

技術分野

0001

優先権の主張)
本出願はその全体が参照により組み込まれている2014年3月2日に出願された米国出願第61/946,872号に対する優先権を主張する。

0002

連邦資金提供された研究又は開発)
本発明は米国陸軍研究事務所によって与えられた契約番号W911NF-13-D-0001の下の米国政府による援助を伴ってなされた。米国政府は本発明において一定の権利を有する。

0003

(技術分野)
本発明は金属錯体に基づくセンサ組成物に関する。

背景技術

0004

背景
エチレンガス生産業及び農業に関する産業に対して非常に重要な検体である。しかしながら、その小さなサイズ及び限られた化学官能性のために、エチレンは検出困難な化学検体である。エチレンの濃度を決定する現在利用可能な方法は、高い費用及び野外における実施の実行不可能性という問題を抱えている。

0005

概要
一般に、化学応答性組成物(chemiresponsive composition)は、アルケンと結合し、これを活性化させることで、該アルケンを求核剤と反応させて金属-炭素単結合を有する金属錯体を提供する金属を含む、金属錯体を含むことができる。該化学応答性組成物は対象となる化合物への曝露に際し、特性、例えば、導電特性を変化させる。該金属錯体はアルケンと反応して、該組成物中で化学抵抗性応答(chemiresistive response)を引き起こすことができる。該金属錯体はさらに反応して、追加のアルケンと反応する該金属錯体を再生することができる。

0006

一態様において、センサは少なくとも2つの電極電気的に連絡する導電性領域を含むことができ、該導電性領域は導電性物質及びアルケンと相互作用する金属錯体を含む。

0007

別の態様において、検体を感知する方法は、センサを試料に曝露すること、ここで該センサは少なくとも2つの電極と電気的に連絡する導電性領域を含み、該導電性領域は導電性物質及びアルケンと相互作用する金属錯体を含み、及び電極で電気的特性を測定することを含むことができる。該電気的特性は例えば該導電性領域の、抵抗又はコンダクタンスとすることができる。

0008

特定の実施態様において、該試料は、気体とすることができる。

0009

特定の実施態様において、該検体はエチレン、1-メチルシクロプロペンブタジエンイソプレン一酸化炭素又はアセチレンとすることができる。

0010

特定の実施態様において、該導電性物質には、カーボンナノチューブグラファイトグラフェン、アルケンと相互作用する金属錯体、導電性ポリマー金属酸化物、又は無機半導体を挙げることができる。

0011

特定の実施態様において、該アルケンと相互作用する金属錯体には、アルケンとの反応により安定な錯体を形成することができる金属-大環状分子錯体を挙げることができる。該大環状分子錯体には、フタロシアニン又はポルフィリンを挙げることができる。該大環状分子錯体は、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pd、Cu、Ag、Au、又はHg、例えばコバルトイオンイリジウムイオン、又はパラジウムイオンを含む。例えば、該金属-大環状分子錯体には、5,10,15,20-テトラフェニルポルフィナトコバルト(5,10,15,20-tetraphenylporphyrinato cobalt)又は5,10,15,20-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナトコバルト(5,10,15,20-tetrakis(pentafluorophenyl)porphyrinato cobalt)を挙げることができる。

0012

特定の実施態様において、該金属-大環状分子錯体は、非配位性アニオン、例えば、Cl-、ClO4-、BF4-、RSO3-(式中、RはCF3、CH3、アリールアルキル、又は酸素と結合したアルキル又はアリール基である。)、PF6-、又はBAr4-(式中、Arは芳香族基である。)を含むことができる(例えば、該アルキル又はアリール基はC1-C8アルキル又はC6-C14アリール又はヘテロアリール基とすることができる。)。例えば、該アルケンと相互作用する金属錯体には、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)又は酢酸パラジウム(II)を挙げることができる。

0013

別の態様において、センサの製造方法は、少なくとも2つの電極と電気的に連絡する導電性領域を含む複合体を形成すること、ここで該導電性領域が導電性物質及びアルケンと相互作用する金属錯体を含み、及び少なくとも2つの電極と電気的に連絡するように該導電性物質を配置することを含むことができる。特定の実施態様において、該センサはワイヤレスで読み取ることができる。他の実施態様において、該センサはワイヤレスで読み取ることができるRFIDタグを含むことができる。

0014

他の態様、実施態様、及び特徴は以下の記載、図面及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。

図面の簡単な説明

0015

(図面の簡単な説明)
エチレン検出器に使用されるコバルト(III)ポルフィリンの化学構造を示している。明確さのために、アク配位子は省略されている。
立体的に制限された金属配位部位を伴う天蓋構造を有するピロール由来ポルフィリンの構造を示している。
ジクロロメタン(DCM)中及びメタノール(MeOH)中の[Co(tpfpp)]ClO4の紫外可視スペクトルを示している。
ジクロロメタン中での[Co(tpfpp)Cl]の紫外可視スペクトルを示している。
[Co(tpfpp)(H2O)2]ClO4のIRスペクトルを示している。
[Co(tpfpp)(H2O)2Cl]のIRスペクトルを示している。
化学抵抗性エチレン検出器アレイ図式表現を示している。
SWNT複合物中のtpfppH2、tppH2、[CoII(tpp)]、及び[CoII(tpfpp)]の、100、200、300、400、及び500秒の時点で30秒間適用される窒素中に希釈した20 ppmエチレンへの化学抵抗性応答を示している。
図9Aは、Co(III)ポルフィリン-SWNT装置の窒素中に希釈された種々の濃度のエチレンに対する線形化学抵抗性応答を示している。図9Bは、[Co(tpp)]ClO4ベースの装置の窒素中に希釈された80 ppmエチレンの100秒間の曝露に対する応答を示している。
[Co(tpp)]ClO4-SWNT装置の窒素中の80 ppmエチレンへの応答と比較した、[Co(tpp)]ClO4-SWNT装置の窒素で希釈された種々の化学的干渉物質への応答を示している。
スルホン化されたMWCNTの構造を示している。
未修飾MWCNTを有するPd(OCOCF3)2 (a)、低スルホン化密度(1/120)MWCNTを有するPd(OCOCF3)2 (b)、及び高スルホン化密度MWCNTを有するPd(OCOCF3)2 (c)の、空バイアル対照)並びに水及び1-ヘキセンへの感知応答を示している。

0016

(詳細な説明)
果実成熟の開始並びに植物の発達における他の過程を担うホルモンとして、エチレンガスは生産業及び農業に関する産業にとって非常に重要な検体である。その小さなサイズ及び限られた化学官能性のために、エチレンは検出困難な化学検体である。エチレンの濃度を決定する現在利用可能な方法は、高い費用及び野外における実施の実行不可能性という問題を抱えている。例えば、その全体が参照により組み込まれているEsser, B.; Swager, T. M.の文献、Angew. Chem. Int. Ed. 2010, 49, 8872-8875を参照されたい。これらの欠点に対処するため、単層カーボンナノチューブ(SWNT)及びヒドロトリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]ボラト銅(I)(hydrotris[3,5-bis(trifluoromethyl)pyrazol-1-yl]boratocopper(I))から構成される感知物質から作製される可逆化学抵抗性エチレンセンサを使用することができる。例えば、その全体が参照により組み込まれているEsser, B.; Schnorr, J. M.; Swager, T. M.の文献、Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 5752-5756を参照されたい。しかしながら、該センサの寿命は、銅(I)錯体が空気酸化及び水分の影響を受けやすいために、限られている。

0017

センサは少なくとも2つの電極と電気的に連絡する導電性領域を含むことができ、該導電性領域は導電性物質及びアルケンと相互作用する金属錯体を含む。アルケンと相互作用する金属錯体は、さらに次の反応のために該アルケンと結合し、又はそうでなければ該アルケンを活性化させることができる。該アルケンと相互作用する金属錯体は、エチレンとの反応により安定な錯体を形成することができる金属-大環状分子錯体を含むことができる。大環状分子は環状高分子又は分子高分子環部分とすることができる;該大環状分子は9以上の原子からなる環を含むことができる。該金属錯体の金属は求電子性であり、例えば、+2以上の酸化状態にある。該金属錯体は、高度のイオン性を有する状態、例えば金属中心上に正電荷を有するものとすることができる。アルケンと相互作用する金属錯体は、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pd、Cu、Ag、Au、又はHgを含むいくつかの遷移金属を含むことができる。別の実施態様において、該金属はアクチニド又はランタニドとすることができる。該金属錯体の配位子は、α-ジイミン配位子、ポルフィリン、又は他の大環状分子配位子とすることができる。アルケンと相互作用する金属錯体の例には、クロリド酢酸、又はトリフルオロ酢酸配位子を有するコバルト(III)又はパラジウム(II)錯体が挙げられる。これらは、エチレンが金属と結合し、求核剤と反応することにより活性化されるワッカー反応におけるエチレンのようなアルケンと反応する化合物の例である。他の金属でも、該アルケンと結合し、該アルケンを活性化させて求核剤による攻撃を受けるに十分なだけ求電子性であるならば、同様の反応が該金属での活性化により生じ得る。

0018

電極間の間隔は0.005 mm〜10 mmの範囲とすることができる。該導電性物質及び該アルケンと相互作用する金属錯体の層の厚さは、0.01 μm〜5 μmとすることができる。該アルケンと相互作用する金属錯体の導電性物質に対する質量比は、1:0.5〜1:100とすることができる。一部の事例では、該アルケンと相互作用する錯体は本来的に導電性とすることができ、化学抵抗性センサを生成するのに追加の導電性物質を加えることを必要としない。

0019

該センサの抵抗又は導電性は、該センサが検体に曝露される際に変化することができる。導電性物質は電気を伝導する。該導電性物質には、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー、無機半導体、又は金属酸化物を挙げることができる。該導電性物質には、金属、有機物質誘電体物質半導体物質ポリマー物質生物学的物質ナノワイヤ半導体ナノ粒子ナノファイバーカーボンファイバーカーボン粒子、カーボンナノチューブ、グラファイト、グラフェン、カーボンペースト金属粒子、又は導電性インク、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。該導電性物質には、有機電子物質、導電性ポリマー、ドープされた共役ポリマー、又は導電性無機物質を挙げることができる。

0020

導電性ポリマーには、ポリ(フルオレン)、ポリフェニレン、ポリピレン、ポリアズレン、ポリナフタレン、ポリ(ピロール)(PPY)、ポリカルバゾールポリインドール、ポリアゼピンポリアニリン(PANI)、ポリ(チオフェン)(PT)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリ(p-フェニレンスルフィド) (PPS)、ポリ(アセチレン) (PAC)、ポリ(p-フェニレンビニレン) (PPV)、又はこれらのコポリマーを挙げることができる。金属酸化物には、ZnO2、SnO2、TiO4、WO3、MoO3、NiO、SnO、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。無機半導体には、MoS2、MoSe2、ZnS2、Si、Ge、InP、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。

0021

エチレン計量計には、酸素及び水に対する増加された頑強さを示すことができるコバルト(III)ポルフィリンを有する化学抵抗性SWNTベースの装置プラットフォームを使用することができる。コバルト(III)ポルフィリンとのアルケンの付加生成物は、有機コバルトポルフィリン錯体の形成に対する反応性中間体とすることができ、付加生成物は他のπ配位子(例えば、CO、C2H2)と共に形成することができる。各々その全体が参照により組み込まれているSugimoto, H.; Ueda, N.; Mori, M.の文献、Bull. Chem. Soc. Jpn 1981, 54, 3425-3432; Setsune, J. Ito, S.; Takeda, J.; Ishimaru, Y.; Kitao, T.; Sato, M.; Ohya-Nishiguchi, H.の文献、Organomet. 1997, 16, 597-605; Schmidt, E.; Zhang, H.; Chang, C. K.; Babcock, G. T.; Oertling, W. A.の文献、J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 2954-2961を参照されたい。

0022

SWNTのネットワークの中に組み込まれたコバルト(III)ポルフィリンはエチレンの化学抵抗性の検出において活性を有することができる。ある系列のコバルト(III)ポルフィリンを使用することができる(図1)。エチレンへの感度は、比較的電子求引性の高いポルフィリン配位子及び弱配位対アニオンの両方の使用を通じて、アルケンに対するコバルト(III)中心の求電子性を増加させることにより有利にすることができる。従って、この系列のコバルト(III)ポルフィリンは、5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリナト (tpp)配位子及びより電子求引性の高い5,10,15,20テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナト (tpfpp)配位子の間の比較を可能とすることができ、同様にCl-及びより弱く配位するClO4-対アニオンの間の比較を可能とすることができる。

0023

立体保護を受けた金属中心を有するポルフィリンは、より大きな化合物、又はポルフィリン環近似平面に垂直にη1様式で金属中心と結合するであろう化合物(例えば、CO、MeCN)を排除することにより、エチレンに対する高められた選択性を提供し得る。天蓋構造を有するピロールは、ポルフィリン配位子構造中に組み込まれて(図2)よりかさ高いアルケン及び他の配位性揮発性有機化合物のようなより大きな干渉分子の結合を妨げながらも、なお特に小さな分子エチレンを平面的に、側面を向ける様式で金属中心へとアクセスさせ、かつ金属中心の上のより高い空間が天蓋構造によって妨害されるために末端を向けて結合せざるを得ないより大きな分子を潜在的に排除し、三価の9族金属中心の周りの空間を制限することにより、そのような保護を与えることができる。例えば、その全体が参照により組み込まれているLee, D.; Swager, T. M.の文献、J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 6870-6871; Lee, D.; Swager, T. M.の文献、Chem. Mater. 2005, 17, 4622-4629を参照されたい。金属結合部位への干渉物質のアクセスを制限すると、エチレンへの選択性が増加し、他の化合物及び環境中の干渉物質がこの気体検出プラットフォームにおいて使用される場合でも、これらへの安定性を増加させることができる。例えば、エチレンを1-メチルシクロプロペンの存在下で検出することができる。

0024

Co(tpp)Cl、[Co(tpp)]ClO4、[Co(tpfpp)Cl]、又は[Co(tpfpp)]ClO4のような大環状金属錯体を含むセンサは、エチレンに対する計量計応答を示すことができ、このことはエチレンがコバルト(III)ポルフィリン錯体及び求核剤と、依然として化学抵抗性をもって変換可能である程度に不可逆的に反応することを示唆し得る。

0025

検体を感知する方法は、センサを試料に曝露すること、及び電極で電気的特性を測定することを含むことができる。該センサは少なくとも2つの電極と電気的に連絡する導電性領域を含むことができ、該導電性領域は導電性物質及びアルケンと相互作用する金属錯体を含む。該試料は気体試料とすることができる。該気体試料はエチレンを含むことができる。該気体試料はヘキセンを含むことができる。該気体試料は1-メチルシクロプロペンを含むことができる。

0026

センサの製造方法は、少なくとも2つの電極と電気的に連絡する導電性領域を含む複合体を形成すること、ここで該導電性領域は導電性物質及びアルケンと相互作用する金属錯体を含み、及び少なくとも2つの電極と電気的に連絡するように該導電性物質を配置することを含むことができる。

0027

有機コバルト錯体形成機構
1H NMRによるメタノール-d4中室温での[Co(tpp)]ClO4とエチレンの反応物は、-2.64 (t, J=8 Hz)及び-4.31 ppm (t, J=8 Hz)での非常に弱い共鳴を示し得る。これらのシグナルは[Co]-CH2CH2OR (NMR実験においては、R=CD3)の形成と一致するであろう;この高磁場側の化学シフトは他のアルケンと[Co(tpp)]ClO4との反応に対する類似産物のスペクトルデータと等しく、環中心でのポルフィリンの反磁性環電流の作用と共に期待される。さらに、それらのJ値はアルカン中の隣接H-Hカップリングに典型的である。CNTネットワーク中のこの有機コバルト錯体の不可逆的な形成の変換は、エチレン検出器の計量計の挙動と一致する。カーボンナノチューブの導電特性はそれらの電気的環境に高感度であることができ、スキーム1に記載されるアルキル化後の[Co]金属錯体の電子的変化及びより中性的な性質は、コンダクタンスの低下を介するCNTの化学抵抗性変換に十分である可能性がある。

0028

以下のスキーム1はROH求核剤の存在下でのC2H4の[M]との反応について提案された機構を示している。式中、Rは炭素断片(例えば、置換又は非置換のアルキル若しくはアリール)又は水素である。

0029

仮定される有機コバルト錯体を形成する反応は、エタノール存在下での[Co(tpp)]ClO4及びエチルビニルエーテルからの2,2-ジエトキシエチルコバルト(III)ポルフィリン錯体の形成に関するSugimoto及び共同研究者らによって過去に提案された機構に類似する、スキーム1に示される一般機構によって進行し得る。例えば、その全体が参照により組み込まれているSugimoto, H.; Nagano, M.; Yoshida, Z.; Ogoshi, J.の文献、Chem. Lett. 1980, 521-524を参照されたい。エチレンは配位子と置換し、続いて水和され、脱プロトン化されるが、これらの全ては金属中心での形式酸化状態を変化させない。

0030

また、これらの工程は触媒性Pd2+を用いたアルケンの酸化についてのワッカープロセス(スキーム2)において生じ得る。該触媒性Pd2+はまた、PdCl2として、又はα-ジイミンのようなクロリド以外の配位子に支持された形として、エチレン感知に利用することができる。例えば、その全体が参照により組み込まれているWinston, M. S.; Obland, P. F.; Labinger, J. A.; Bercaw, J. E.の文献、Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 9822-9824を参照されたい。ワッカープロセスのいくつかの異なる具体化は、酸化アルケンキロトン規模の生産のための産業において使用することができる。CNTはPd0及びPd2+触媒を再生する空気酸化の媒体とするのに使用されるCu2+の間で電子を輸送することにより、ワッカープロセスを加速させるために使用することができることが過去に示されている。例えば、その全体が参照により組み込まれているSchnorr, J. M.; Swager, T. M.の文献、J. Mater. Chem. 2011, 21, 4768-4770を参照されたい。Pd2+のエチレンとの反応の結果Pd0が生じ、該Pd0はSWCNTの正電荷(p型)キャリアクエンチしてコンダクタンスの低下という形の化学抵抗性応答を引き起こすことができる還元剤である。

0031

以下のスキーム2はヘキスト・ワッカープロセスについての工程を示している。

0032

ワッカープロセス(スキーム2に記載されている)において、第一の反応工程の金属-アルキル産物は、さらにβ-ヒドリドの脱離を受け、再び酸化された後、反応を触媒するのに使用される元のパラジウム(II)化学種の再生、及び、酸化アルケンの放出を引き起こすことができる。Pd2+は回復の機構を除いてスキーム1に記載されたCo(III)ポルフィリンと同じ化学を可能とするので、Pd2+化合物又はこの反応性を実施することのできる他の関連する化合物はCNT、導電性ポリマー、金属酸化物、又は半導体の複合物において可逆的なエチレンセンサを生じることができる。回復機構が存在せず、アルケンとの反応後もPd0が残存する場合、このシステムは計量計として機能することができる。しかしながら、スキーム1に記載された機構を通じて形成された有機コバルト(III)ポルフィリンは、ポルフィリナト配位子が足場となる結果として、アルキル基に対しcisの位置に開いた配位部位を有さないため、β-ヒドリド脱離を受けることができず、ワッカー型回復機構は利用可能でない。Co(III)錯体がエチレンと反応した後にCo(III)ポルフィリン-CNTセンサリセットすることは、結果として生じるCo-C結合をプロトノリシスして再び遊離Co(III)錯体を生じることにより、又はCo-C結合を均一開裂してCo(II)基を生じ、続いてCo(II)を酸化してCo(III)に戻すことにより達成することができる。Co(III)ポルフィリンは導電性物質に単純吸着されることができ、又はCo(III)への配位を介して、若しくはポルフィリンへの共有結合を介して結合され得る。

0033

また、カーボンナノチューブ以外の他の導電性物質も使用することができる。導電性ポリマー(CP)、C60、無機半導体、及び金属酸化物もこれらの遷移金属錯体を有する複合物中のエチレンに対する化学抵抗性応答を生じることができる。さらに、ワッカー機構に基づくアルケン感知スキームにおいて、導電性物質(CNT、CP、又は金属酸化物)は、従来のワッカー機構(スキーム2)におけるCuCl2によって占有された電子移動媒介物質役割を担うか、又はことによると分子酸素により占有された直接的電子受容体の役割を担うことができる。例えば、その全体が参照により組み込まれているPiera, J.; Backvall, J-E.の文献、Angew. Chem. Int. Ed. 2008, 47, 3506-3523を参照されたい。ポリオキソメタラート(POM)ホスホリブドバナダート(phosphomolybdovanadate)[H(3+x-y)PMo(12-x)VxO40]]y-はワッカー様触媒過程においてPd及びO2の間の電子移動媒介物質として機能することができ、このことからまた、金属酸化物がこの機能を提供することができることが示唆される。該金属錯体を再び酸化するための半導体の還元に伴い、該半導体のコンダクタンスは大きく変化することができる。還元された金属錯体はp型半導体物質のコンダクタンスを低下させ、n型半導体物質のコンダクタンスを増加させることができる。例えば、その全体が参照により組み込まれているGrate, J. H.; Hamm, D. R.; Mahajan S.の文献、Palladium and Phosphomolybdovanadate Catalyzed Olefin Oxidation to Carbonyls; In Polyoxometalates: From Platonic Solidsto Antiretroviral Activity; Pope, M. T; Muller A., Eds.; Kluwer: Dordrecht, 1994; p 281-305を参照されたい。

0034

ワッカー反応におけるPd(II)錯体の反応性は、異なる配位子系の追加により変えることができる。該配位子は、ビピリジル型の配位子及びキノンを含むことができる。これらの配位子は金属を活性を有するモノマーの状態に保ち、コロイド性金属粒子の形成を妨げる役割を担う。これらの配位子は共有結合を介して該導電性物質に結合することができる。求核剤による反応のためのアルケンの活性化は、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pd、Cu、Ag、Au、若しくはHg又はこれらの組み合わせを潜在的に含む金属イオンにより引き起こされ得る。必要な反応性を生み出すために特定の金属の酸化状態及び配位子が必要となり得る。

0035

好ましい検体はエチレンであるが、この感覚スキームは多くの揮発性アルケン又はアルキンを取り扱うために行うことができる。センサはアセチレン、1-メチルシクロプロペン、スチレン、イソプレン、ブタジエン、プロペン、及び1-ヘキセンを検出するために作製することができる。特定の検体に選択的な応答を生み出すため、金属およびその配位子の種類を選択的に選ぶことができる。例えば1-メチルシクロプロペンのような歪んだ環系は、他のアルケンよりも高い反応性を有することができ、選択的な検出スキームを開発することができる。エチレンに対する選択性は、金属中心の周りに他の検体では大きすぎて結合できない高度に制限された環境を生み出すことによりもたらすことができる。

0036

(実施例)
(一般的な方法及び計測装置
(6,5)キラリティー富化されたSWNT(SG65)をSouthWest NanoTechnologies社から購入した。エチレンガス(99.5%及び1.001%、窒素で希釈されている)、一酸化炭素ガス、及びアセチレンガス(99.5%)はAirgas社から購入した。5,10,15,20-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリン(tpfppH2)はFrontier Scientific社から購入した。過塩素酸(70%)はSigma-Aldrich社から購入した。酸化アルミニウム活性型、中性、ブロクマ等級I, 58 Å)はAlfaAesarから購入した。溶媒はSigma-Aldrich社又はAvantor Performance Materials社(Macron Fine Chemicals又はJ. T. Baker)から購入し、受け取り時のままの状態で使用した。

0037

紫外可視スペクトルはCary 4000紫外可視分光光度計上で記録した。FT-IR分光法はThermo Scientific Nicolet 6700 FT-IR分光計ATRモード、Ge)の使用により実施した。NMRスペクトルはBruker Avance 400MHz NMR分光計を用いて記録した。表面形状測定(Profilometry measurements)は、Veeco Dektak 6Mスタイラスプロファイラ(Stylus Profiler)を用い、半径2.5 μmのチップフィッティングして行った。

0038

合成手順
5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリン(tppH2)、5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリナトコバルト(II) [Co(tpp)]、5,10,15,20-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナトコバルト(II) [Co(tpfpp)]、クロロ(5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリナト)コバルト(III) [Co(tpp)Cl]、及び過塩素酸5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリナトコバルト(III)二水和物[Co(tpp)(H2O)2]ClO4は文献の手順に従って合成した。例えば、各々その全体が参照により組み込まれているAdler, A. D.; Longo, F. R.; Finarelli, J. D.; Goldmacher, J.; Assour, J.; Korsakoff, L.の文献、J. Org. Chem. 1966, 32, 476; Dorough, G. D.; Miller, J. R.; Huennekens, F. M. の文献、J. Am. Chem. Soc. 1951, 73, 4315-4320; Kadish, K. M.; Araullo-McAdams, C.; Han, B. C.; Franzen, M. M.の文献、J. Am. Chem. Soc. 1990, 112, 8364-8368; Sakurai, T.; Yamamoto, K.; Naito, H.; Nakamoto, N.の文献、Bull. Chem. Soc. Jpn 1976, 49, 3042-3046; Sugimoto, H.; Ueda, N.; Mori, M.の文献、Bull. Chem. Soc. Jpn 1981, 54, 3425-3432を参照されたい。

0039

(過塩素酸5,10,15,20-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナトコバルト(III)二水和物[Co(tpfpp)(H2O)2]ClO4の合成)
[Co(tpfpp)] (0.060 g、0.058 mmol)をメタノール(60 mL)中に溶解した。10% HClO4水溶液(2 mL)を加え、室温で72時間撹拌しながら該溶液を通じて空気をバブリングした。反応混合物回転蒸発の使用により濃縮した。得られた紫色の結晶真空ろ過により単離し、空気下で乾燥させて産物(0.043 g)を66%の収率で得た。

0040

(クロロ(5,10,15,20-テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポルフィリナト)コバルト(III) [Co(tpfpp)Cl]の合成)
[Co(tpfpp)] (0.060 g, 0.058 mmol)をメタノール(60 mL)中に溶解した。濃縮されたHCl(0.6 mL)を加え、室温で72時間撹拌しながら該溶液を通じて空気をバブリングした。反応混合物を回転蒸発の使用により濃縮した。得られた紫色の結晶を真空ろ過により単離し、空気下で乾燥させて産物(0.023 g)を37%の収率で得た。

0041

図3はジクロロメタン(DCM)中及びメタノール(MeOH)中での[Co(tpfpp)]ClO4の紫外可視スペクトルを示している。図4はジクロロメタン中での[Co(tpfpp)Cl]の紫外可視スペクトルを示している。図5は[Co(tpfpp)(H2O)2]ClO4のIRスペクトルを示している。図6は[Co(tpfpp)(H2O)2Cl]のIRスペクトルを示している。

0042

(装置の製造)
装置はアセトン中での超音波処理により清浄にした顕微鏡スライドグラス(VWR)上で製造した。該スライドグラス特注アルミニウムマスクを取り付け、Angstrom Engineering社から購入した熱蒸発器を用いて10 nmのクロム(99.99%, R.D. Mathis社)の層をこのガラス上に堆積させ、続いて100 nmの金(99.99%, R.D. Mathis社)を堆積させた。

0043

典型的な装置において、1.0 mLの1,2-ジクロロベンゼン中に0.25 mg(21 μmol C)のSWNT及び0.44 mmolのポルフィリンを懸濁させて、室温で短時間超音波処理した。得られた分散液を該スライドグラス上の金電極の間にマイクロピペットを用いてドロップキャスティングした。溶媒は真空中で除去した。分散液の適用と、それに続く溶媒の除去を、SWNTのネットワークの抵抗がマルチメータによって測定される1〜10 kΩの抵抗に達するまで繰り返した。

0044

図7は典型的な装置の模式図を示しており、該装置は1,2-ジクロロベンゼン(DCB)中の(6,5)キラリティー富化されたSWNT及び所与のCo(III)ポルフィリンの懸濁液から作製される。最初の最適化実験から、エチレンへの感度はポルフィリン:CSWNTのモル比が21:1の場合に最大となることが示された;このモル比は本発明者らの気体検出試験の全体を通じて一定に保たれた。この懸濁液を短時間超音波処理し、続いてドロップキャスティングして1つの対電極共有する14チャネルアレイ中の金電極(間隔は1 mm)の間に0.3 μm厚の複合物質フィルムを形成させる。これにより異なるポルフィリン-SWNT複合物での多様な同時測定が可能となる。また、このアレイ構成代理機能の目的、及びエチレンに対する応答と干渉物質に対する応答の区別を可能とすることを目的とした、エチレンガスに感受性のある異なる複合物のチャネルを有する装置を製造するのに使用することができる。

0045

(気体検出測定)
気体検出測定は、該装置の金電極をMUX16マルチプレクサを備えるPalmSens EmStatポテンショスタットに接続することにより取得した。エチレン検出測定について、該装置はPTFEチャンバ封入され、該チャンバに窒素により希釈された低濃度エチレンを送達するのに気体混合システムが使用される。気体混合器はSierra Instruments社から購入した2つのデジタル式質量流量制御装置(MFC)から構成される。MicroTrak質量流量制御装置を使用して、もう1つのMFCにより2.00 L/分で送達された窒素により気体混合器中でさらに希釈された窒素中の1%エチレンの混合物を最大で4 mL/分で送達する。連続する測定間に少なくとも50秒を伴って、100秒の時間、該装置を様々な濃度のエチレンに曝露しながら、ポテンショスタットを使用して電極間に0.100 Vの一定ポテンシャル印加し、電流をPSTraceソフトウェア(v. 3.0)を用いて記録した。窒素中の1%エチレンの代わりにアセチレンを使用し、同様の方法でアセチレン測定を行った。揮発性液体有機化合物及び水に対する装置の応答を測定するため、各化合物較正後KIN-TEK気体生成システムを使用した。エチレン検出測定のデータは、気体への曝露前に測定したベースライン電流線形フィットへと補正し;他の検体については、データを全データ収集時間にわたるベースラインの線形フィットへと補正した。

0046

図8は、100、200、300、400、及び500秒の時点で30秒間適用された、窒素中に希釈された20 ppmエチレンに対する、SWNT複合物中のtpfppH2、tppH2、[CoII(tpp)]、及び[CoII(tpfpp)]の化学抵抗性応答を示している。

0047

(エチレン検出測定)
エチレン検出測定について、装置をPTFEチャンバに封入し、金電極をマルチプレクサを備えるポテンショスタットに取りつける。気体混合システムを使用して、固定した流速で装置上を通過するキャリアガスとしての窒素の気流へ、低濃度のエチレンを導入する。該装置を様々な濃度のエチレンに曝露しながら、ポテンショスタットで電極間に0.100 Vの一定ポテンシャルを印加し、電流を記録する。エチレンへの曝露に起因する電流の変化をコンダクタンスの変化へと変換し(-ΔG/G0)、これを該装置の応答とみなす

0048

Co(III)ベースの装置を一度に100秒間、種々の低濃度のエチレンに曝露することに起因する応答を、図9Aの較正曲線に示す。最大80 ppmの測定を実施し、20 ppmを下回るまで下げエチレン濃度を検出することができた。該装置は可逆的に挙動し(図9B)、この濃度範囲のエチレンに線形的に応答した。これにより、図9Aに示される較正曲線を使用してエチレンを直接定量することが可能となった。弱配位性アニオンの使用並びに配位子中のmesoフェニル環フッ素化はエチレンへの感度を向上させるのに重要である。従って、他の非配位性アニオン(例えば、BF4-及びCF3SO3-)を有する類似化合物、又はフタロシアニン若しくは生物由来のポルフィリンを含む他のポルフィリンのような他の二価アニオン性大環状分子配位子を有する類似化合物を使用することができる。過去に記載されたように、未修飾SWNTは20 ppmのエチレンに対し容易に評価できる化学抵抗性応答を生じない。

0049

(金属-大環状分子-カーボンベースのセンサの安定性及び選択性)
これらのポルフィリン錯体中のCo(III)中心はすでにコバルトの2つの最も一般的な酸化状態のうちのより高い状態にあり、実際にそれらのCo(II)前駆物質から空気酸化を通じて合成されるので、これらから作製される装置は周囲条件において分子酸素による酸化に安定であることが期待された。

0050

該装置のエチレンに対する選択性を評価するため、[Co(tpp)]ClO4-SWNT装置の水及び広範囲有機官能基を代表するように選ばれたいくつかの揮発性有機化合物に対する応答を測定した。80 ppmエチレンへの応答に対するその結果を図10に示す。

0051

パラジウムベース気体センサ
以下の実施例にスルホン化MWCNT及びPd(OCOCF3)2を感知層として用いるセンサの作製と使用について記載する。スルホン化MWCNT(sulfMWCNT)を合成した。例えば、各々その全体が参照により組み込まれているJ. M. Schnorr, T. M. Swagerの文献、J. Mater. Chem., 2011, 21, 4768-4770; PCT/US2009/006512を参照されたい。図11はスルホン化MWCNTの構造を示している。

0052

sulfMWCNTの2つの試料を製造し、スルホン酸基の密度がそれぞれ30個のMWCNT炭素原子に対し1つ(高sulfMWCNT)、及び120個のMWCNT炭素原子に対し1つ(低sulfMWCNT)であると決定した。加えて、未修飾MWCNT(Bayer Groupから取得した。Baytubes(登録商標) C 150 P, >95%純度)を使用した。

0053

センサ基体はスライドグラス上の金電極パターンである。電極間隔のサイズは1 mmである。スライドグラス(VWR顕微鏡スライド)をアセトン中での3分間の超音波処理により、続いて水中での3分間の超音波処理により、清浄化した。次に、該スライドを窒素下で乾燥させ、続いてガラスカッター切り込みを入れ、6つの区分(各々0.5インチ×1インチ)を生じた。金スパッタコータ(Polaron SC7620)中のシャドーマスクを用いて、18 mA、180秒間で2回行い、金層を堆積させて、約45 nmの厚さの層を生じた。続いてスライドグラスを破断し、各々1 mmの距離で隔てた1対の電極を有する6つの断片にした。

0054

MWCNT/セレクタ懸濁液を、1 mg/mLの濃度の水中のMWCNT(高sulfMWCNT、低sulfMWCNT、又は未修飾MWCNT)の懸濁液をPd(OCOCF3)2の溶液(水中に3.3 mg/mL)と1:1の比率で混合することにより製造した。続いてMWCNT層を、基体の電極間に5 μLのMWCNT/Pd(OCOCF3)2懸濁液を2回ドロップキャスティングし、その次に空気中で乾燥させることにより製造した。

0055

装置の感知特性を検体への曝露時のセンサの導電性変化モニタリングすることにより測定した。電極上に堆積されたセンサをポテンショスタット(AutolabPGSTAT20, Eco Chemie社)に接続し、0.05 Vの一定ポテンシャルで電流をモニタリングした。続いてセンサを脱脂綿を伴う約2 mLの水か1-ヘキセンのいずれかを含む20 mLのガラスバイアル上に直接固定することにより該センサを検体に曝露した。空のガラスバイアルを用いた対照実験も同様に実施した。感知実験を周囲雰囲気中室温で実施した。それぞれ未修飾MWCNTを伴うPd(OCOCF3)2、低スルホン酸密度(1/120)MWCNTを伴うPd(OCOCF3)2、及び高スルホン酸密度(1/30)MWCNTを伴うPd(OCOCF3)2をベースとしたセンサの空のガラスバイアル、水、及び1-ヘキセンへの曝露に際する感知軌跡を図12に示す。

実施例

0056

他の実施態様は以下の特許請求の範囲の範囲内にある。

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