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図面 (8)

課題・解決手段

混合オレフィンで構成される炭化水素供給材料水和およびオリゴマー化を同時に行う方法が次の工程を含む:(a)炭化水素供給材料を水の存在下で固定層に導入する工程;(b)触媒が、混合オレフィンを水和させて混合アルコールを形成し、混合オレフィンの少なくとも一部をオリゴマーにオリゴマー化して、有機相および水相を含む第1の生成物流を生成する種類である固定層反応器内で、炭化水素供給材料を触媒と接触させる工程;(c) 水相から有機相を分離する第1の分離器に第1の生成物流を導入する工程;(d)最終生成物流を構成する混合アルコールおよび1つ以上のオリゴマーから未反応オレフィンを分離する第2の分離器に分離された有機相を導入する工程;(e)水からアルコール-水共沸混合物成分を分離する第3の分離器に分離された水相を導入する工程。

概要

背景

炭化水素燃料は、内部燃焼期間の主要エネルギー源として残存するが、メタノールおよびエタノール等のアルコールもまた、燃料として使用されてきた。第一級アルコール燃料であるエタノールは、通常、ガソリンに5〜10%の量で混合される。実際に、今日生産される種々の燃料は、主にアルコールで構成される。例えば、E-85燃料は85%のエタノールと15%のガソリンとを含み、M-85燃料は85%のメタノールと15%のガソリンとを有する。エタノールは、極めてよいオクタン価向上特性を有する一方で、ガソリン成分として使用するのにはいくつかの欠点があり、それらは例えば、エネルギー欠乏(エタノールの供給エネルギーはガソリンよりもおよそ39%小さい)、高い混合リード蒸気圧RVP)(10%の混合で、RVP=11 psi)、および、既存の輸送機関との不適合性である。

従来、オクタン価を向上してアンチノック性を改善する目的で、鉛(Pb)がガソリンに添加されていた。しかしながら、ガソリンにおける鉛の使用は、健康面および環境面の理由から、現在、ほとんどの国で排除されている。鉛なしでオクタン価を控除する要求を満たす目的で、1970年代後半、米国およびその他の国において、ガソリンのオクタン価向上剤として、メチル第3ブチルエーテルMTBE)が商業的に導入された。いくつかのガソリンにおける最低酸素含量に対する法的規制−環境に有害な排気物質を減少させる手段として1990年代に導入された−は、ガソリンのMTBEの濃度のさらなる増加を促し、そのときまでに、15体積%まで混合されていた。MTBEは、英国などのいくつかの国ではまだ広く使用されているが、世界の他の地域では、MTBE自体の有害な影響に関する懸念のために、その使用は徐々に減少してきた。米国では、地下水におけるその存在により使用が減少し、いくつかの州では、その使用に対して積極的に法律を制定してきた。今日の性能および法的要件を満たすため、米国の燃料産業では、現在、MTBEを発酵穀物エタノールに置き換えている。しかしながら、MTBEに代替する穀物エタノールの必要量を製造することは、特定の地域では問題があることが分かり、ガソリン成分としてのエタノールの使用は、上述したような他の欠点を有する。

他のアルコール(すなわちブタノール)は、ブテンオリゴマー(例えばジイソブテン(DIB))と同様に、可燃性の純燃料、酸素化燃料添加剤または様々な種類の燃料成として使用されることができる。ブタノールおよびジイソブテンのBTU含量は、エタノールまたはメタノールよりもガソリンのエネルギー含量に近い。ブタノールは、エタノールの後の第二世代燃料成分として考えられてきた。特に2-ブタノールおよびt-ブタノールは、MTBEに匹敵する混合オクタン感度およびエネルギー密度を有し、15%の濃度において、同等なエタノール混合物に対して低RVPを有するとみられてきたので、有利な燃料成分となりうる。DIBは、他の燃料添加剤に対していくつかの利点を有する非酸化性の燃料成分である。例えば、DIBは、MTBEと比べてよりよいアンチノック性、高いRONおよび高いエネルギー含量を有するだけでなく、エタノール、ブタノールまたはMTBEよりも低いRVPを有する。

ブタノールは、ブテン水和により、通常酸触媒を利用する方法で生成されることができる。ブテンの水和によるブタノールの生成は商業的に重要な方法である一方で、非常にコストが高い。DIBは、ブテン、特にイソブテンオリゴマー化二量化により生成される。イソブテンの二量化は、硫酸およびフッ化水素等の酸触媒を使用して実行されるが、これらの触媒腐食性が高い性質を有する傾向がある。

ブタノールおよびDIBは、他の既存の燃料組成物に対していくつかの利点を提供する。例えば、燃料添加剤としてブタノールとDIBを組み合わせることにより、オクタン感度、エネルギー密度およびRONを高められるだけでなく、ガソリンのRVPを低下させることができる。最近になってようやく、混合オレフィンをアルコールに変換する方法−特にブテンをブタノールに−が出てきて、同時に、費用の掛かる、供給材料内の混合ブテン異性体または生成物内の混合ブタノール異性体のいずれかの分離を要求することなく、混合オレフィン供給材料の一部をDIB等のオリゴマーに二量化する方法も出てきた。それでもだ、混合ブテンの水和と二量化を同時に行う現在の方法には非効率性が存在する。

米国特許公開第2013/0104449号公報(‘449公報)は、ブテンを含む炭化水素供給材料の二量化および水和を同時に行う方法であり、結果としてアルコールおよびDIBを生成する。‘449公報は、混合ブテン供給材料の水和とオリゴマー化を同時に行う必要性に応えるものであるが、‘449公報の方法では、その性能が次のように制限される:1)ブタノール/DIB生成物を水から分離する、2)高純度仕様上のブタノールの生成、3)単一パスでブテンをブタノールおよびDIBに変換する。これらの制限により、コスト、特に未反応ブテンを再循環により反応器に戻して製品収量を増加させることに関連するコスト、および、生成物を水からさらに分離して高純度のブタノールおよびDIBを生成することに関連するコストが増加してしまう。

MTBEおよびエタノールと同等のRON向上性能と、これらよりも高いエネルギー含量とを有しながら、MTBEおよびエタノールの環境面および適合性の面の懸念事項を排除する別のガソリンの含酸素添加剤が要求される。MTBEがなくても燃料のRVPが低い別の燃料添加物の要求もある。混合ブテンからアルコールおよびオリゴマー−すなわちブタノールおよびDIB−への水和とオリゴマー化を同時に行えるだけでなく、ブテンの転化率を増加させ、純度の高い生成物量を生成する方法の要求もある。

概要

混合オレフィンで構成される炭化水素供給材料の水和およびオリゴマー化を同時に行う方法が次の工程を含む:(a)炭化水素供給材料を水の存在下で固定層に導入する工程;(b)触媒が、混合オレフィンを水和させて混合アルコールを形成し、混合オレフィンの少なくとも一部をオリゴマーにオリゴマー化して、有機相および水相を含む第1の生成物流を生成する種類である固定層反応器内で、炭化水素供給材料を触媒と接触させる工程;(c) 水相から有機相を分離する第1の分離器に第1の生成物流を導入する工程;(d)最終生成物流を構成する混合アルコールおよび1つ以上のオリゴマーから未反応オレフィンを分離する第2の分離器に分離された有機相を導入する工程;(e)水からアルコール-水共沸混合物成分を分離する第3の分離器に分離された水相を導入する工程。

目的

ブタノールおよびDIBは、他の既存の燃料組成物に対していくつかの利点を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

混合オレフィンを含む炭化水素供給材料水和およびオリゴマー化を同時に行う方法において、前記方法は、水の存在下で、前記混合オレフィンを水和し、前記混合オレフィンの少なくとも一部をオリゴマー化することができる条件下の固定層反応器に、前記炭化水素供給材料を導入する工程と、前記混合オレフィンを水和して混合アルコールを形成し、前記混合オレフィンの少なくとも一部をオリゴマーにオリゴマー化して、有機相および水相を含む第1の生成物流を生成する種類の前記固定層反応器内の触媒に、前記炭化水素供給材料を接触させる工程と、前記水相から前記有機相を分離する第1の分離器に、前記第1の生成物流を導入する工程と、最終生成物流を成す混合アルコールおよび1つ以上のオリゴマーから未反応オレフィンを分離する第2の分離器に、分離された前記有機相を導入する工程と、水からアルコール-水共沸混合物を分離する第3の分離器に、分離された前記水相を導入する工程とを備えることを特徴とする方法。

請求項2

前記混合オレフィンが、1-ブテン、2-トランス-ブテン、2-シス-ブテンおよびイソブテンを含む混合ブテンと、混合ブタノールを含む混合アルコールとを含む請求項1記載の方法。

請求項3

前記炭化水素供給材料の圧力および温度を調節し、前記水の圧力および温度を調節する工程をさらに含む請求項1記載の方法。

請求項4

前記固定層反応器の圧力が約10〜70 barの間であり、前記固定層反応器の温度が約100〜160℃の間である請求項3記載の方法。

請求項5

前記炭化水素供給材料が基本的にブテンで構成される請求項1記載の方法。

請求項6

前記第1の分離器が、高圧分離器および低圧分離器で構成され、前記高圧分離器および前記低圧分離器は、前記低圧分離器が前記高圧分離器の下流側になるように直列に配置され、各高圧および低圧分離器は、前記水相から前記有機相を分離するように構成される請求項1記載の方法。

請求項7

前記第2の分離器は、未反応ブテンを取り除く脱ブテンで構成され、前記最終生成物流は混合ブタノールおよびDIBを含む請求項2記載の方法。

請求項8

前記固定層反応器に前記未反応ブテンを再循環して戻す工程をさらに含む請求項7記載の方法。

請求項9

前記高圧分離器に前記未反応ブテンの一部を再循環して戻す工程をさらに含む請求項7記載の方法。

請求項10

前記低圧分離器に前記未反応ブテンの一部を再循環して戻す工程をさらに含む請求項7記載の方法。

請求項11

前記高圧分離器および前記低圧分離器の両方からの前記水相が、前記第3の分離器に導入される前に混合される請求項6記載の方法。

請求項12

前記第3の分離器は、前記アルコール-水共沸混合物を前記水相から留去して前記第1の分離器に再循環して戻し、水が前記固定層反応器に再循環して戻される共沸蒸留塔で構成される請求項1記載の方法。

請求項13

水溶液から水を取り除くために、パーベーパレーション膜に前記第1の分離器から運ばれた前記水相を通し、取り除かれた前記水は前記固定層反応器に再循環して戻され、残った前記水溶液は前記第3の分離器に導入される工程をさらに含む請求項12記載の方法。

請求項14

前記第3の分離器は、前記アルコール-水共沸混合物を前記水相から留去して、前記パーベーパレーション膜に再循環して戻す共沸蒸留塔で構成される請求項13記載の方法。

請求項15

前記第3の分離器は、添加溶剤注入される接触塔と、前記接触塔の下流側に直列に配置される溶媒再生塔とを含む二段組みエントレーナー装置で構成される請求項1記載の方法。

請求項16

前記第1の分離器からの前記水相は、前記添加溶剤に混合アルコールおよびオリゴマーが吸収される前記接触塔に最初に導入された後に、前記溶媒再生塔に導入され、前記溶媒再生塔では、1)前記混合アルコールおよびオリゴマーが取り除かれ、2)前記添加溶剤が再生されて前記接触塔に再循環して戻される請求項15記載の方法。

請求項17

前記接触塔内の前記アルコールおよびオリゴマーから水を取り除き、前記固定層反応器に前記水を再循環して戻す工程をさらに含む請求項16記載の方法。

請求項18

前記添加溶剤が、1,3,5トリメチルベンゼンである請求項16記載の方法。

請求項19

前記脱ブテン塔から取り除かれた前記未反応ブテンが、水和触媒を収容する水和反応器に運ばれ、前記未反応ブテンが反応して混合ブタノール流を形成する請求項7記載の方法。

請求項20

前記水和反応器で形成された前記混合ブタノール流が前記第1の分離器に再循環して戻される請求項19記載の方法。

請求項21

ガソリン流に前記最終生成物流を混合させて、前記ガソリン流単体と比べて、リード蒸気圧RVP)を低減し、リサーチオクタン価(RON)を向上したガソリン製品を製造する工程をさらに含む請求項1記載の方法。

請求項22

前記固定層反応器内に存在する前記触媒はイオン交換樹脂触媒で構成される請求項1記載の方法。

請求項23

前記固定層反応器は、前記炭化水素供給材料を受ける別個供給材料ラインと、前記第1の分離器に前記第1の生成物流を運ぶ共通ラインに連通する別個の出口ラインとを有する各ステージを備える多段式反応器で構成される請求項1記載の方法。

請求項24

前記第2の分離器と前記固定層反応器との間に流体的に接続され、前記第2の分離器から前記未反応オレフィンを受け取り、前記固定層反応器に導入される前に、1つの異性体から別の異性体に前記未反応オレフィンを変換する異性化装置をさらに含む請求項1記載の方法。

請求項25

前記異性化装置は、2-ブテンから1-ブテンへの異性化装置で構成され、前記1つの異性体が2-ブテンであり、前記別の異性体が1-ブテンである請求項24記載の方法。

請求項26

ガソリン組成物をつくる方法であり、前記方法は、燃料級ガソリンを供給する工程と、請求項1にしたがってつくられ、ジイソブテンおよび混合ブタノールを含む最終生成物流を成すオクタン価向上組成物を供給する工程と、前記燃料級ガソリンおよびオクタン価向上組成物を混合して前記ガソリン組成物を形成する工程とを備える方法。

技術分野

0001

本発明は、混合アルコールブタノール)およびブテンオリゴマーを生成するための新規な方法に関する。本発明は、ブテン異性体を含む供給材料流水和およびオリゴマー化し、混合ブタノールおよびブテンオリゴマーを生成する方法に関する。本発明は、工程の間に形成された種々の化学成分を分離するための様々な工程系統を利用し、結果として生じる混合ブタノールおよびブテンオリゴマーを燃料混合成分として使用することができる。

背景技術

0002

炭化水素燃料は、内部燃焼期間の主要エネルギー源として残存するが、メタノールおよびエタノール等のアルコールもまた、燃料として使用されてきた。第一級アルコール燃料であるエタノールは、通常、ガソリンに5〜10%の量で混合される。実際に、今日生産される種々の燃料は、主にアルコールで構成される。例えば、E-85燃料は85%のエタノールと15%のガソリンとを含み、M-85燃料は85%のメタノールと15%のガソリンとを有する。エタノールは、極めてよいオクタン価向上特性を有する一方で、ガソリン成分として使用するのにはいくつかの欠点があり、それらは例えば、エネルギー欠乏(エタノールの供給エネルギーはガソリンよりもおよそ39%小さい)、高い混合リード蒸気圧RVP)(10%の混合で、RVP=11 psi)、および、既存の輸送機関との不適合性である。

0003

従来、オクタン価を向上してアンチノック性を改善する目的で、鉛(Pb)がガソリンに添加されていた。しかしながら、ガソリンにおける鉛の使用は、健康面および環境面の理由から、現在、ほとんどの国で排除されている。鉛なしでオクタン価を控除する要求を満たす目的で、1970年代後半、米国およびその他の国において、ガソリンのオクタン価向上剤として、メチル第3ブチルエーテルMTBE)が商業的に導入された。いくつかのガソリンにおける最低酸素含量に対する法的規制−環境に有害な排気物質を減少させる手段として1990年代に導入された−は、ガソリンのMTBEの濃度のさらなる増加を促し、そのときまでに、15体積%まで混合されていた。MTBEは、英国などのいくつかの国ではまだ広く使用されているが、世界の他の地域では、MTBE自体の有害な影響に関する懸念のために、その使用は徐々に減少してきた。米国では、地下水におけるその存在により使用が減少し、いくつかの州では、その使用に対して積極的に法律を制定してきた。今日の性能および法的要件を満たすため、米国の燃料産業では、現在、MTBEを発酵穀物エタノールに置き換えている。しかしながら、MTBEに代替する穀物エタノールの必要量を製造することは、特定の地域では問題があることが分かり、ガソリン成分としてのエタノールの使用は、上述したような他の欠点を有する。

0004

他のアルコール(すなわちブタノール)は、ブテンオリゴマー(例えばジイソブテン(DIB))と同様に、可燃性の純燃料、酸素化燃料添加剤または様々な種類の燃料成として使用されることができる。ブタノールおよびジイソブテンのBTU含量は、エタノールまたはメタノールよりもガソリンのエネルギー含量に近い。ブタノールは、エタノールの後の第二世代燃料成分として考えられてきた。特に2-ブタノールおよびt-ブタノールは、MTBEに匹敵する混合オクタン感度およびエネルギー密度を有し、15%の濃度において、同等なエタノール混合物に対して低RVPを有するとみられてきたので、有利な燃料成分となりうる。DIBは、他の燃料添加剤に対していくつかの利点を有する非酸化性の燃料成分である。例えば、DIBは、MTBEと比べてよりよいアンチノック性、高いRONおよび高いエネルギー含量を有するだけでなく、エタノール、ブタノールまたはMTBEよりも低いRVPを有する。

0005

ブタノールは、ブテンの水和により、通常酸触媒を利用する方法で生成されることができる。ブテンの水和によるブタノールの生成は商業的に重要な方法である一方で、非常にコストが高い。DIBは、ブテン、特にイソブテンのオリゴマー化/二量化により生成される。イソブテンの二量化は、硫酸およびフッ化水素等の酸触媒を使用して実行されるが、これらの触媒腐食性が高い性質を有する傾向がある。

0006

ブタノールおよびDIBは、他の既存の燃料組成物に対していくつかの利点を提供する。例えば、燃料添加剤としてブタノールとDIBを組み合わせることにより、オクタン感度、エネルギー密度およびRONを高められるだけでなく、ガソリンのRVPを低下させることができる。最近になってようやく、混合オレフィンをアルコールに変換する方法−特にブテンをブタノールに−が出てきて、同時に、費用の掛かる、供給材料内の混合ブテン異性体または生成物内の混合ブタノール異性体のいずれかの分離を要求することなく、混合オレフィン供給材料の一部をDIB等のオリゴマーに二量化する方法も出てきた。それでもだ、混合ブテンの水和と二量化を同時に行う現在の方法には非効率性が存在する。

0007

米国特許公開第2013/0104449号公報(‘449公報)は、ブテンを含む炭化水素供給材料の二量化および水和を同時に行う方法であり、結果としてアルコールおよびDIBを生成する。‘449公報は、混合ブテン供給材料の水和とオリゴマー化を同時に行う必要性に応えるものであるが、‘449公報の方法では、その性能が次のように制限される:1)ブタノール/DIB生成物を水から分離する、2)高純度仕様上のブタノールの生成、3)単一パスでブテンをブタノールおよびDIBに変換する。これらの制限により、コスト、特に未反応ブテンを再循環により反応器に戻して製品収量を増加させることに関連するコスト、および、生成物を水からさらに分離して高純度のブタノールおよびDIBを生成することに関連するコストが増加してしまう。

0008

MTBEおよびエタノールと同等のRON向上性能と、これらよりも高いエネルギー含量とを有しながら、MTBEおよびエタノールの環境面および適合性の面の懸念事項を排除する別のガソリンの含酸素添加剤が要求される。MTBEがなくても燃料のRVPが低い別の燃料添加物の要求もある。混合ブテンからアルコールおよびオリゴマー−すなわちブタノールおよびDIB−への水和とオリゴマー化を同時に行えるだけでなく、ブテンの転化率を増加させ、純度の高い生成物量を生成する方法の要求もある。

0009

本発明は、燃料添加物としてのMTBEおよびエタノールの含酸素添加剤の代替となる見込みのある高純度、仕様上の混合ブタノール生成物を生成する種々の手順を含む方法である。本発明は、混合ブテン供給材料の水和およびオリゴマー化により、混合ブタノール−好ましくは、2-ブタノールおよびt-ブタノール−と、DIBとを生成する方法に関する。混合ブタノールおよびDIBはそれぞれ、すべてのブテン異性体の水和と、少なくとも一つのブテン異性体(例えばイソブテン)のオリゴマー化(二量化)とにより、固定層反応器で同時に生成される。

0010

一実施形態では、工程系統は、固定層反応器、高圧分離器低圧分離器、脱ブテンおよび共沸蒸留塔で構成され、高純度の混合ブタノールおよびDIBを最小限の製品損失で生成することを可能にする。

0011

別の実施形態では、パーベーパレーション膜が系統に組み込まれ、生成物の水からの分離性を高める。別の実施形態では、二段組みエントレーナー装置が共沸蒸留塔の代わりに追加され、混合ブタノールの共沸混合物からの抽出を助ける。別の実施形態では、パージ捕捉機能が方法に組み込まれ、製品収量を増大させる。

0012

本発明は、1)混合ブテンの混合ブタノールおよびブテンオリゴマーへの単一パス転化率を増加させることができ、2)従来の水和/オリゴマー化方法生成物流よりも水が少ない高純度の生成物流を可能にするので、他の水和およびオリゴマー化方法に対して明確な利点を有する。ブテンの生成物への単一パス転化率を向上する能力、および、従来技術よりも少ない水を含む高純度で、仕様上の生成物流を生成する能力により、従来のものよりも効率が良く、コスト効果が高い方法となる。混合ブタノールおよびDIBからなる生成物流は、優れたガソリン混合特性を有する製品である。

図面の簡単な説明

0013

発明およびその多くの特徴と利点のより完全な理解は、以下の記載および添付図面を参照することで達成される。図面は本発明の一実施形態を示すのみであり、その範囲を限定して考慮されるべきではない。

0014

本発明の第1実施形態に係る方法の略図である。
本発明の第2実施形態に係る方法の略図である。
本発明の第3実施形態に係る方法の略図である。
本発明の第4実施形態に係る方法の略図である。
本発明の第5実施形態に係る方法の略図である。
本発明の第6実施形態に係る方法の略図である。
本発明の第7実施形態に係る方法の略図である。

実施例

0015

上述したように、従来技術は、混合ブテンをアルコールおよびブテンオリゴマーに水和およびオリゴマー化するいくつかの方法を含む。しかしながら、これまで、混合オレフィン供給材料(例えば混合ブテン供給材料)をアルコール(例えばブタノール)およびブテンオリゴマーに変換する方法で、非常に高い単一パス転化率を有するものは一切なく、高純度のブタノール/生成物流を生成する方法もなかった。

0016

本発明は、従来技術の欠点および制限を克服し、混合ブテンの水和およびオリゴマー化をして混合ブタノールおよびDIB製品を生成する方法であり、当該製品は、優れたガソリン混合添加物として使用されることができる。本願明細書で述べるように、本発明に係る方法によれば、混合ブテンの混合ブタノールおよびDIBへの単一パス転化率を向上することができ、最終生成物からの水の除去を改善できるので、高収量および高純度の最終生成物を得ることができる。

0017

混合オレフィン(ブテン)
混合ブテンは次の4つの構造異性体を有する:1-ブテン、2-シス-ブテン、2-トランス-ブテンおよびイソブテン。プロピレンおよびエチレン等の他の低オレフィンもまた、以下に述べるように供給材料中に存在してもよい。

0018

ジイソブテン(DIB)またはイソオクテン
ジイソブテンは、2,4,4-トリ-メチル-1-ペンテンと、2,4,4-トリメチル-2-ペンテンの2つの異性体を含む。

0019

0020

混合ブタノール
混合ブタノールは、次の化合物のうち少なくとも2つを含む:1-ブタノール、2-ブタノール、t-ブタノールおよびイソブタノール。本発明の好ましい実施形態では、以下に述べるように2-ブタノールおよびt-ブタノールのみが含まれる。

0021

0022

混合ブテンの水和
ブテンのブタノールへの水和に関する方法は、生成物がいくつかの重要な工業的応用を有するので、商業的に重要な反応である。通常、混合ブテンの水和は、2-ブタノールおよびt-ブタノールのみを生成するために選択されるが、その他の化合物の形成も可能である。混合ブタノール、主として2-ブタノールおよびt-ブタノールは、含酸素型プレミアムガソリン添加物として使用されることができる。

0023

0024

混合ブテンの水和でつくられる可能性のある他の生成物は、これに限られないが、ブタノールおよびブテンのエーテル化生成物またはブタノール自体を含む。ブタノールは、通常、良好なガソリンオクタン混合特性を有し、石油添加剤としてエタノールおよびMTBEなどの他の含酸素添加剤と組み合わせて使用されることができる。

0025

オリゴマー化(二量化)
本願明細書で述べる混合ブタンのオリゴマー化は、すべてのブテン異性体のオリゴマー化を含み、好ましくはイソブテンのオリゴマー化、より好ましくはイソブテンの二量化である。オリゴマー化割合は、二量体(イソオクテンまたはDIB)が非常に多く、それ自体はガソリン切片に添加され、非常に高品質のガソリンを提供することができる。

0026

混合ブテンのオリゴマー化でつくられる主要な化合物は、これに限られないが、ジイソブテン(DIB)、トリ-イソブテン、イソブテンとn-ブテンの二量体、およびイソブテンとn-ブテンの三量体を含み、すべて混合ブテンのオリゴマー化によってつくられることができる。当業者は、他の生成物も形成できることが分かる。周知のように、MTBEおよびアルキレートと比較して高いRON、高いオクタン感度または良好なアンチノック性、高いエネルギー含量、および/またはMTBEおよびエタノールよりも低いRVPを有するといった添加物として多くの利点を有するDIBは、非酸化性の燃料成分である。

0027

イソブテンの二量化

0028

本発明の水和/オリゴマー化方法
本願明細書で述べるように、炭化水素供給材料(混合オレフィン混合材料)から混合ブタノール(混合アルコール)およびブテンオリゴマーを生成する方法は、本発明の実施形態として提供される。n-ブテンからつくられたアルコールおよびオリゴマーを含む燃料組成物を生成する方法も、本発明の実施形態として提供される。

0029

本発明の一実施形態では、混合オレフィンからアルコールおよびオリゴマーを生成する方法が提供される。当該方法は、混合オレフィンが、水の存在下で水和とオリゴマー化が同時に行われるものである。アルコールおよびブテンオリゴマーを含む生成物流が形成される。ある実施形態では、混合オレフィン供給材料が混合ブテン原料からなり、生成物流が混合ブタノールおよびDIBを含む。一実施形態では、生成物流が、混合ブタノールおよびDIBを含み、燃料成分と混合されて燃料組成物を生成する。燃料組成物の燃料成分は、ガソリン、ディーゼルジェット燃料航空機用ガソリン、灯油バンカー油またはこれらの組み合わせから選択されることができる。ある実施形態では、結果として得られる燃料組成物は、環境に悪影響を及ぼす可能性のある他の化学物質がなくても、RONが増加し、RVPが減少する。

0030

混合オレフィン(例えば混合ブテン)の発生源流は、本発明での使用に適する異なる原料発生源(流)のいずれをも含むことができる。いくつかの実施形態では、混合オレフィン流製油所ガス流とすることができる。一実施形態では、混合オレフィン流は単に軽質オレフィンの混合物とすることもできる。

0031

混合オレフィン流には、様々な種類のオレフィンが含まれることができる。ある実施形態では、混合オレフィン流が混合ブテン流を含むことができる。別の実施形態では、混合オレフィン流が、ペンテン、ヘキセン、プロピレン、n-ブテン、2-ブテン、イソブテン、少なくとも2つのブテンと共に6個よりも多くの炭素を有するオレフィン、またはこれらの組み合わせを含むことができる。本願明細書で述べる対象とする用途に適し、ここで述べる所望の特性を有する生成物流を得られる限り、その他の適切な混合オレフィン流発生源およびオレフィンの種類が使用されることができる。別の実施形態では、本発明で使用する混合ブテン供給材料が、以下の実施例1で述べる各種分量の4つのブテン異性体を含む。

0032

最も商業化されたブテンの水和方法は、1-ブテンまたはイソブテンのいずれかの純粋な供給材料を利用するか、または選択的イソブテン水和のための混合供給材料を利用する。工程条件は通常、2-ブタノールまたはt-ブタノールのいずれかの収量が最大となるように選択される。2-ブタノールおよびt-ブタノールの両方とも、価値のある燃料の含酸素添加剤でありオクタン価向上剤であるので、本発明のある実施形態では、2-ブタノールおよびt-ブタノールの生成に効果的なシステムを利用する。

0033

ブテンのオリゴマー化に関し、異なるブテン異性体は、二量化またはオリゴマー化に対して異なる活量を有する。例えば、n-ブタンが対応する二量体またはオリゴマーを形成することは通常難しい。これに対し、イソブテンは二量化またはオリゴマー化されやすい。本発明の一実施形態によれば、本発明の方法は、固定層反応炉で供給材料内のイソブテンの一部が選択的にオリゴマー化(二量化)され、DIBの2つの異性体を形成するものである。一実施形態では、結果として生じる生成物流が、DIBの2つの異性体、2-ブタノールおよびt-ブタノールを含む。

0034

同様に、ブテンの水和については、ブテン異性体がそれらの水和反応率で変化する。2-シス-ブテンおよび2-トランス-ブテンの両方に対する水和反応率は、1-ブテンの水和反応率よりも非常に低い。したがって、図6に示す本発明の一実施形態によれば、2-ブテンを1-ブテンに変化する異性化装置がシステムに含まれる。2-ブテン異性体から1-ブテン異性体への変換は、水和反応をかなり増大させることができるので、混合ブテンのブタノールへの単一パス変換を増大させることができる。

0035

本願明細書で述べるように、本発明の触媒システムは、意図する機能、すなわち混合ブテンの水和とオリゴマー化を1つの固定層反応器内で実行するよう構成される。触媒の量は工程に送られる混合オレフィン流によって変化することが分かる。触媒がここで述べるように作用し、意図する目的を達成する限り、適した触媒のいずれをもが水和およびオリゴマー化反応に使用されることができる。典型的な触媒システムについて以下に述べる。

0036

本発明によれば、以下に詳述し、各種図面に示されるように、一度水和およびオリゴマー化(二量化)反応が起こると、生成物流を副生成物および未反応オレフィンを分離するために、システムの様々な組み合わせが使用されることができる。一実施形態では、生成物流は最初に固定層反応器から高圧分離器に送られ、高圧分離器では、未反応混合ブテンと抽出された混合ブタノールを含む生成物流の有機相が、混合ブタノールで飽和した生成物流の水相から分離される。有機相はその後低圧反応器に送られ、そこで水(残った水相)が生成物流から取り除かれる。一体となった高圧および低圧分離器は、請求項に記載される「第1の分離器」であるものとする。

0037

図1に示す実施形態では、低圧分離器を通った後、有機相は脱ブテン塔(「第2の分離器」)に送られ、そこで未反応ブテンが最終生成物流から取り除かれ、再循環して固定層反応器に戻される。いくつかの実施形態では、水相が高圧および低圧分離器から共沸蒸留塔(「第3の分離器」)に送られる。そこでアルコール-水共沸混合物が水相から留去され、さらにアルコール(ブタノール)を回収するために再循環して高圧分離器に戻され、同時に、水が固定層反応器の上流に再循環される。再循環ポンプは、再生未反応ブテンおよび再生水をシステムに戻す前に昇圧する目的で使用されることができる。いくつかの実施形態では、共沸蒸留塔からのアルコール-水共沸混合物の一部と、脱ブテン塔からの未反応ブテン流の一部が、システム内の不活性の増加を減らす目的で、パージされる(「パージ流」)。

0038

図1は、本発明の第1実施形態に係る方法で、混合オレフィン(ブテン)の水和およびオリゴマー化を実行するための典型的なシステム100の一つを示す。図1は典型的な略系統図を示す。本願明細書で述べるように、少なくとも固定層反応器が関連した触媒を含み、システム100の残りの部分が意図する生成物を生成するための関連装置を有する。

0039

システム100は、水和反応器オリゴマー化反応器の両方として機能する固定層反応器110を含む。

0040

反応物質は、次のような方法で固定層反応器110に運ばれる。原料の発生源(例えば、混合オレフィン供給材料および混合ブテン供給材料)は、符号120で特定され、固定層反応器110に流体的に接続(例えば流体管121(パイプ等)により)されている。固定層反応器110の入り口に入る前に、原料は、原料の発生源120と水和/オリゴマー化反応器110との間の導管121に沿って配置される第1の圧縮機130および熱交換器132を通る。熱交換器132は圧縮機130の下流に配置される。水源は、符号140で特定され、導管141により導管121に流体的に接続される。水は、流体導管121の入り口に入る前に、導管141に沿って配置される第2の圧縮機142を通る。水は、流体導管121に入った後、熱交換器132を通り、その後、原料とともに固定層反応器110に入る。反応物質は上向き流または下向き流のいずれかで反応器110に入ることができる。

0041

圧縮機130,142および熱交換器132は、固定層反応器110に入る前に原料および水の圧力および温度をそれぞれ調節し、反応器の圧力および温度も調整するよう構成される。典型的な一実施形態における固定層反応器条件は、圧力が約10 bar〜約70 barの間、温度が約100℃〜160℃の間である。したがって、第1の圧縮機130および第2の圧縮機142は、混合ブテン供給材料流および水流をそれぞれ約10 bar〜約70 barの間に圧縮する働きをし、熱交換器132はこの混合物を約100℃〜160℃の間に調節する働きをする。

0042

固定層反応器110は、その中に導入された原料の水和およびオリゴマー化を、水の存在下かつ上記の作動条件下で実行するよう構成される。固定層反応器110は、導管121に接続されて原料120を受け入れるための入口を有する1段式の反応器の形とすることができる。反応器110内には、水和およびオリゴマー化反応を開始することができる触媒135が収容される。例えば、触媒135は反応器110の1つ以上の領域に配置されることができる。

0043

以下により具体的に述べるように、触媒135は、混合オレフィン原料を水和し、混合オレフィン原料の少なくとも一部をオリゴマー化する種類のものである。触媒135は、イソブテン異性体(オレフィン原料中の)のDIBへのオリゴマー化(二量化)を引き起こすような種類のもので、そのように選択され、同時に、tert-ブタノールを形成するイソブテンの水和を含む、残存する混合ブテンのブタノールへの水和が実行される。その結果、固定層反応器110では、混合ブタノールを形成する混合ブテンの水和と、イソブテン異性体の一部をDIBにする選択的オリゴマー化(二量化)とを同時に行い、最終生成物流に混合ブタノールおよびDIBが含まれることになる。

0044

一実施形態では、水和およびオリゴマー化触媒は、イオン交換樹脂(触媒)等の酸性触媒で構成される。オリゴマー化触媒および/または水和触媒は、置換/非置換ヘテロポリ酸またはゼオライトもしくはすべての酸性固体酸で構成される。例えば、ヘテロポリ酸セシウム置換)は、その全体を参照することにより本願明細書に取り込まれる次の文献に記載される方法でつくられる。
Miao Sun, et al., “Significant Effect on Acidity on Catalytic Behaviors of Cs-Substituted Polyoxometalates for Oxidative Dehydrogenation of Propone,” Applied Catalysis A: General (2008); pp. 212-221
その全体を参照することにより本願明細書に取り込まれる共同保有された米国特許公開第14.091,137号公報では、本発明で使用する触媒として使用できる触媒が記載される。オリゴマー化触媒および水和触媒は、同じであってもよいし、異なる触媒であってもよい。

0045

本願明細書で述べる目的を達成する限り、他の触媒システムも使用可能である。

0046

結果として生じる混合ブタノールおよびDIBを含んだ生成物流は、導管144を介して固定層反応器110を出て、高圧分離器150に導入される。高圧分離器150では、抽出した混合ブタノールとともに未反応混合ブテンを含む有機相が、混合ブタノールで飽和した水相から分離される。有機相は導管152を通って高圧分離器から取り除かれ、同時に、水相が導管154を通って高圧分離器150から取り除かれる。導管152を通る有機相は次に、さらに水を取り除くために(すなわち、さらなる水相の除去のために)低圧分離器160に導入される。有機相(未反応ブテンおよび抽出したブタノール)はその後、導管162を介して低圧分離器から出て、水(水相)は導管164を介して低圧分離器から取り除かれる。本願明細書で述べるように、組み合わされた高圧および低圧分離器は、請求項との関係において第1の分離器とする。

0047

第1の分離方法
有機相は、導管162を介して脱ブテン塔170に導入され、そこで未反応混合ブテンが生成物流から分離される。脱ブテン塔は、請求項との関係において第2の分離器とする。周知のように、脱ブテン塔は、精錬工程の間にブテンを他の成分から分離するのに使用される一種分留塔である。蒸留は、液体を熱して蒸発させ、上記を液体に凝縮して戻すことで、液体を分離または精製する方法である。脱ブテン塔で起こるような分留は、留分−所定の範囲内の沸点を有する化合物一式−の他の混合物からの分離である。

0048

未反応ブテンは導管172を介して脱ブテン塔から出て、生成物量は導管174を介して脱ブテン塔から出て符号175で特定される最終生成物をつくる。この最終生成物175は、RON向上混合ブタノールおよびDIBの生成物流と考えられるが、その後、追加の処理および/または貯蔵場所等の別の場所への移動に供されることが分かる。

0049

導管172からの未反応ブテンの大部分は、導管121を経由して固定層反応器110に再循環して戻され、反応器110でさらに処理される。再循環ポンプ173は、導管172に沿って配置され、導管121および固定層反応器110に再循環される前に、未反応ブテンを再加圧する。脱ブテン塔から導管172に出る未反応ブテンの一部は、好ましくは導管178に導入され、そこを通ってシステム100からパージ(除去)される。

0050

導管154を介して高圧分離器150を出る水相、および、導管164を介して低圧分離器160を出る水相は、両方とも導管176に導入され、そこを通って共沸蒸留塔180に運ばれる。共沸蒸留塔180は、請求項との関係において第3の分離器とする。共沸蒸留塔180では、アルコール-水共沸混合物が水相から分留され、導管182を介して高圧分離器に再循環して戻され、アルコール(ブタノール)をさらに回収する。上述のように、塔180から回収されたアルコール-水共沸混合物の一部は、図1に示すように、導管182から迂回してパージされることができる。水は、導管184を介して共沸蒸留塔を出て、導管141に導入され、最終的に導管121に再循環して戻されて、固定層反応器110に導入される。再循環ポンプ186は、導管184に沿って配置され、導管141および固定層反応器110に再循環される前に水を再加圧する。

0051

上述のように、以下に記載の他の分離技術も使用されることができる。図2図6では、同様の要素には同じ番号を付し、図2図6の説明は、収量を高めて最終生成物の純度を高めるための分離技術の違いに焦点を当てる。

0052

第2の分離方法
図2は、システム100の共沸蒸留塔180のすぐ上流に、水が共沸蒸留塔180に送られる前に水相から十分に取り除かれるように追加されたパーベーパレーション膜装置210を含む第2の分離方法200を示す。

0053

図2では、高圧および低圧分離器150,160は、説明しやすくするために単一ユニットとして示され、高圧および低圧分離器150,160は、図1に示すように別個供給導管(パイプ、ライン等)を有する2つの分離器の形であることが理解される。

0054

低圧分離器160から、パーベーパレーション膜装置210まで、導管212は水相を運ぶ。短い導管が、パーベーパレーション膜装置210の入り口に導管212を流体的に接続することができる。出口導管214は、装置210に流体的に接続され、分離された水をライン(導管)141に戻し、水をさらに処理するため反応器110に運んで戻す。

0055

パーベーパレーション装置210の生成物(水相)は、導管216を通って塔180まで運ばれ、そこで図1に関して上述した方法で水相が処理される。

0056

パーベーパレーション膜210の追加により、共沸蒸留塔180の性能が向上し、最終生成物の含水量が、所望の事前に規定された使用を確実に満たす。導管218を通る塔180から分留されたアルコール-水共沸混合物は、パーベーパレーション膜装置210に再循環される。

0057

パーベーパレーション膜は、再循環してパーベーパレーション膜に戻される180の上端から共沸混合物を抽出しながら、ブタノール生成物が塔180の底から抽出されるように共沸混合物を変化させるのに役立つ。180の周りの流れの組成図2に提供される。流れ184は流れ175と混合されて最終生成物を得る。

0058

第3の分離方法
図3は、第3の分離方法300を示し、図1の共沸蒸留塔180が、二段組みエントレーナー装置で置き換えらえる。装置は、主に脱ブテン塔170の下流の接触塔310と、接触塔310の下流の溶媒再生塔320とで構成される。導管312は、高圧および低圧分離器150,160から接触塔310の入り口まで水相を運ぶ。

0059

一実施形態では、1,3,5トリメチルベンゼン添加溶剤溶液)として使用されて、導管314を通して接触塔310に導入され、混合ブタノール(水相内にある)およびDIBを吸収するのに役立つことで、それらを未反応水から分離することができる。ブタノールおよびDIBは添加溶剤に溶解する。添加溶剤に溶解する混合ブタノールおよびDIB生成物は、出口導管318を介して接触塔310から取り除かれ、溶媒再生塔320に送られる。未反応水は、導管316を通って接触塔310から流出し、処分されるか、または処理されることができる。例えば、導管316は、第1の反応器に炭化水素供給材料を供給する導管121に流体的に接続されることで、未反応水が第1の反応器に再導入される。ポンプ317は、導管316に沿って設けられ、第1の反応器への導入前に未反応水を(所定の圧力まで)再加圧する。未反応水の少数部分は、他の分離方法に対して述べるパージと同様にパージされることができる。

0060

溶媒再生塔320では、混合ブタノールおよびDIB生成物流が取り除かれ、添加溶剤(1,3,5トリメチルベンゼン溶媒)が再生され、接触塔310に再循環して戻される。図3では、添加溶剤は導管324を通って出て、この導管は接触塔310に直接戻る。混合ブタノールおよびDIBは、導管322を通って塔320から取り除かれ、さらに処理するために貯蔵場所等の所望の場所に送られる。

0061

第4の分離方法
図4は第4の分離方法400を示す。

0062

図4に示す実施形態では、小型固定層水和反応器410がシステムに追加され、システムのブタノール収量をさらに増加させる。小型水和反応器410は、脱ブテン塔170からの未反応ブテンのごく一部が導管172,412を介して小型水和反応器410に送られるようにして、脱ブテン塔170の下流に設置され、同時に未反応ブテンの大部分は、(導管172およびポンプ173の作動により)主固定層反応器110に再循環して戻されて、システム内の不活性ブタンおよびn-ブタンの増大を防ぐ。

0063

高圧および低圧分離器からの水相は、導管176を通って共沸蒸留塔180まで流れる。

0064

主反応器と同様に、小型固定層水和反応器410は、未反応ブテンの一部を水和するための水和触媒を含む。小型固定層水和反応器410内の触媒は、主固定層反応器110に関して述べたものであってもよいし、別のものであってもよい。

0065

小型固定層水和反応器410では、そうでなければ排出されるパージ流の未反応ブテンの大部分が水和されてブタノールをつくり、導管414,182を介して高圧反応器150に再循環される。小型固定層水和反応器410に残るすべての未反応成分は、システムから除去される。小型固定層水和反応器410の空間速度は、主固定層反応器110よりも非常に小さく、全体の混合ブテン転化率を増加させ、できる限り多くの未反応混合ブテンを回収する。ブタン異性体等の不活性組成物の全体の増大は、小型固定層水和反応器410の使用を最適化することで、かなり抑えられる。小型固定層水和反応器410で生成された混合ブタノールは、導管414,182により高圧分離器150に再循環され、未反応成分はパージされる。図1のように、塔180から回収されたアルコール-水共沸混合物の大部分は、導管182を介して高圧分離器150に戻される。

0066

第5の分離方法
図5は第5の分離方法500を示す。方法500では、供給材料源120が圧縮機503を含む導管501によって多段式反応器510に接続され、圧縮機507を含む導管504が水源140を反応器510に接続する。

0067

図5に示す実施形態では、多段式反応器510がシステム100の主固定層反応器110を代替することができる。多段式反応器510の各ステージは、断続的な供給材料供給を有し(すなわち導管部分501)、単一パス混合ブテン転化率を増加させる生成物分離モジュールを有する。反応器510の各ステージは、それぞれの供給材料の入り口、および、それぞれの生成物の出口を有し、各生成物流は、高圧分離器150に送られる。図5では、4つの流入導管(入り口)520,530,540,550(ライン/導管501に接続される)があり、3つのステージにそれぞれ相当する関連した出口560,570,580,590がある。

0068

全体の単一パス転化率は、多段式反応器510を使用することで著しく増大し、流量の再生利用と装置の資本コストが減少する。好ましい実施形態では多段式反応器510n3つのステージがあるが、他の実施形態ではそれよりも多くのステージを採用して、単一パス転化率をさらに向上することもできる。別の実施形態では、生成物回収を促進するたえ、多段式反応器と併せてパージ回収方法図4参照)も採用することができる。

0069

第6の分離方法
図6は第6の分離方法600を示す。第6の分離方法では、システムの性能が2-ブタンから1-ブタンへの異性化装置610により増強される。異性化装置610は、多段式反応器110に入る前に、2-ブタンが1-ブタンに変換されるよう構成される。図示されるように、装置610は、1-ブテンを反応器510に運ぶために導管501と流体的に連通する出口導管614を含む。

0070

装置610の入り口は、脱ブテン塔170につながりそこから未反応ブテンを受け取る導管612に流体的に接続される。

0071

1-ブテンの水和反応率は、2-ブテンの水和反応率よりもかなり高いので、「2-ブテンから1-ブテン」への異性化装置の追加により、原料内の1-ブテンの濃度が増加し、2-ブテンの濃度が低下して、混合ブテン供給材料の単一パス転化率がさらに増大する。

0072

第7の分離方法
図7は第7の分離方法700を示す。方法700では、多段式反応器510(図5にも描かれる)が利用される。導管172(脱ブテン塔170から多段式反応器510に戻される未反応ブテンを再利用するのに使用される)が、未反応ブテンの一部を高圧分離器150および低圧分離器160に迂回させて戻すのにそれぞれ使用される導管710,720に接続される。多段式反応器150の使用は、第5の分離方法のように、全体の単一パス転化率を増加させた。第5の方法では、再生利用流量および資本コストも減少したが、あるケースでは、再生利用流量の減少が再生利用ブテンからのブタノールの抽出効率に影響を与えうる。第7の方法では、導管710,720の追加により、再生利用ブテンの流量が増加することで、システムのブタノール抽出を増大させ、最終的にブタノール生成物を含水量に関して仕様を満たすように維持する。

0073

本発明の利点は、1つの固定層反応器を利用する共通の方法で混合ブタノールおよびDIBを生成する能力であることが分かる。従来の方法では、ブタノールおよびDIBは両方とも、初期の混合ブテン供給材料流のイソブテンからつくられていたが、最近まで、混合ブテンをブタノールに効率よく変換すると同時に、ブテン供給材料の一部をDIB等のオリゴマーに二量化するブテン水和方法はまったく存在しなかった。

0074

上述のように、‘449公報は、この同じ問題に、同時にブテンを水和およびオリゴマー化してアルコールおよびDIBを生成することによって対処している。しかしながら、本発明の‘449公報に対する利点は、本発明はブタノール/DIB生成物を水(反応器を出る水相)から分離するための優れた方法を提供することである。ある実施形態では、本発明は、高圧および低圧分離器を使用するだけでなく、共沸蒸留塔を使用し、従来方法よりも水から所望の生成物を分離するのに熟達している。本発明の別の実施形態では、パーベーパレーション膜を組み込んで共沸水-ブタノール混合物を分解することにより、分離を増大させる。別の実施形態では、二段組みエントレーナー装置が共沸蒸留塔に置き換わり、混合ブタノール生成物を共沸混合物から分離するシステムの能力をさらに増強する。

0075

別の利点は、本発明は、従来方法と比べてブテンのブタノールへの単一パス転化率を増加させることである。図5に示す一実施形態では、本発明は多段式反応器を利用し、反応器の異なるステージに断続的に混合ブテンが供給され、生成物分離モジュールが設置される。複数のステージのおかげで反応時間が長くなるので、多段式反応器の使用により、ブテンのブタノールへの単一パス転化率が著しく増加する。図6に示す別の実施形態では、本発明は、多段式反応器に入る前に2-ブテンが1-ブテンに変換される異性化装置を使用する。1-ブテンの水和反応率は2-ブテンの水和反応率よりもかなり高いので、「2-ブテンから1-ブテン」への異性化装置の追加により、混合ブテン供給材料の単一パス転化率がさらに増大する。

0076

同様に、本発明は、従来方法に対して、ブタノール収量を増加させる点で改善するものである。この利点は、ある実施形態では、「2-ブタノールから1-ブタノール」への異性化装置の使用により達成される。別の実施形態では、ブタノールの収量の増加が、脱ブテン塔の下流の小型固定層水和反応器の統合により達成される。この小型水和反応器により、脱ブテン塔から取り除かれた未反応ブテンの水和が可能になり、システム全体のブタノール収量が増加する。

0077

別の利点は、本発明の生成物が、分離することなく上質のガソリン成分として使用できることである。混合ブタノールは、燃料効率を向上し、排出量を低減する含酸素オクタン価向上剤として働く。DIBは、高エネルギー含量オクタン価向上剤および低RVPガソリン成分として機能することにより、混合ブタノールを補完する。

0078

他の周知のガソリン成分と比較したガソリン成分としてのブタノールおよびDIBの有利な品質は、表1のデータによって説明できる。このデータは、以下の5つの化合物(MTBE、エタノール、2-ブタノール、t-ブタノールおよびDIB)が基油にそれぞれ5、10、15、20および25%で配合され、各特性が決定された実験によるものである。表1は、RON、Mon、オクタン感度およびRVPのそれぞれにおける傾向を表す。

0079

0080

表1に示されるように、他の一般的な燃料成分に比べて、DIBは最も低いRVP、最も高いエネルギー密度、2番目に高い混合RONおよび2番目に高い混合オクタン感度(本質的にエタノールと同等)を有する。2-ブタノールおよびt-ブタノールは、MTBEに匹敵する混合オクタン感度およびエネルギー密度を有し、エタノールよりも低い15%濃度でのRVPという結果である。この考えに基づくと、ブタノールおよびDIBの組み合わせは、優れた含酸素添加剤としてエタノールを代替する可能性のある高オクタン価燃料添加剤をつくると推測される。本発明は、本願明細書で述べる方法を通して、高収量、仕様上の混合ブタノールおよびDIB生成物の生成を可能にする。

0081

すでに述べたように、本発明の実施形態にしたがってつくられた生成物流内のアルコールおよびオリゴマーは、燃料組成物の成分または純燃料組成物として使用することができる。例えば、一実施形態では、本願明細書で述べる方法にしたがって、燃料機関または圧縮エンジンの使用に適したオクタン価を有する混合ブタノール燃料を含む純燃料組成物がつくられる。別の実施形態では、燃料成分および混合ブタノールを含む燃料組成物が提供される。一実施形態では、燃料成分は、ジェット燃料、ガソリン、航空機用ガソリン、ディーゼル、灯油、バンカー油またはこれらの組み合わせを含む。一側面では、混合ブタノールは、n-ブタノール、2-ブタノール、イソ-ブタノール、t-ブタノールまたはそれらの組み合わせ、もしくは2-ブタノールおよびt-ブタノールを含むことができる。ある実施形態では、混合ブタノールは、n-ブタノール、2-ブタノール、イソ-ブタノール、t-ブタノールまたはそれらの組み合わせ、もしくは2-ブタノールおよびt-ブタノールから選択される少なくとも2つのブタノール化合物を含むことができる。

0082

本発明の様々な実施形態にしたがってつくられた混合アルコール(ブタノール)流は、当業者に明らかなように、そして本発明の範囲内で考えられるように、他の種類の燃料にも使用することができる。

0083

本願明細書で述べるように、本発明の方法およびシステムは、一実施形態によれば、選択的下流分離技術と組み合わせて、同じ反応器で実行されるオリゴマー化および水和反応による、水の存在下でのn-ブテン異性体(すなわち、1-ブテン、トランス-2-ブテン、イソブテンおよびシス-2-ブテン)の水和、および、イソブテンの少なくとも一部の選択的オリゴマー化(二量化)として考えらえる。

0084

本発明の方法およびシステムは、従来の水和およびオリゴマー化/二量化方法に対して、多くの利点を提供する。これらの利点は、これに限られないが、以下の点を含む:(1)混合オレフィン供給材料の水和およびオリゴマー化を同時に行う従来の方法よりも、混合ブタノール/DIB最終生成物の組成物の純度が高い;(2)混合ブテン供給材料の混合ブタノールおよびDIBへの高単一パス転化率を提供する;(3)MTBEおよびエタノールに匹敵するRON向上特性および高エネルギー含量を有すると同時に、関連する適合性および汚染問題を排除する別のガソリン含酸素添加剤を提供する;(4)本発明の生成物−すなわち混合ブタノールおよびDIB−を分離しない優れたガソリン成分として利用する。

0085

実施例
次の実施例は、本発明の実施形態をより説明する目的で提供される。しかしながら、これらの実施例は、単に説明に役立つ性質のものであり、本発明の方法の形態は、これらに必ずしも限定されるものではない。

0086

第1の実施例(表2)は、図1に示すシステム100の構成および特性を有する60 Kg/dayの容量で作動する統合パイロットプラントにおいて実施された実験に由来する。混合オレフィン供給材料は、次のおおよその割合の混合ブタンおよびブテンで構成される:イソブタン(1.11%)、n-ブタン(1.97%)、2-トランス-ブテン(23.17%)、2-シス-ブテン(12.71%)、1-ブテン(36.46%)およびイソブテン(23.30%)。最終生成物175の含水量は、認められた規格の0.5wt%よりも少ない。共沸蒸留塔から高圧分離器に再循環して戻されたアルコール-水去沸混合物は、およそ55wt%の水と、およそ45wt%の混合ブタノールを含んでいた。以下の表2の結果で示されるように、本方法は、最終生成物内の混合ブタノールの回収を拡大し、脱ブテン塔および共沸蒸留塔からの未反応混合ブテンおよび水の効率的な分離を可能にした。

0087

表2は生成物流の組成も示す。

0088

0089

第2の実施例(表3)は、図2に示すように、共沸蒸留塔のすぐ上流にパーベーパレーション膜装置を追加したシステム200の性能を描く、実験およびシミュレーションのデータの組み合わせを表す。以下の表3から、パーベーパレーション膜装置は共沸混合物から成功裏に水を取り除くことが分かる。

0090

0091

第3の実施例(表4)では、接触塔内で1,3,5トリメチルベンゼンが添加溶剤として使用されて共沸混合物から混合ブタノールを分離する(図3に示されるように)二段組みエントレーナー装置で、共沸蒸留塔を置き換える効果を説明する目的で、実験およびシミュレーションのデータの組み合わせが使用された。表4に示されるように、溶解ブタノール生成物流の含水量は0.25wt%であり、最大許容される水の仕様である0.5wt%よりも少ない。

0092

0093

第4の実施例は、図4に示されるように、脱ブテン塔の下流に小型固定層水和反応器を追加して典型的なシステム100を利用する。小型水和反応器は、混合ブタノールに水和しすることで未反応ブテンを回収する目的で使用される。本実施形態では、製品収量をさらに増大させる目的で設計される。以下の表5は、このシステムを使用した全体の製品収量に対する空間速度および温度の効果を表す。本実施例では、実施1に対して、反応条件は温度が110℃、圧力が70 bar、空間速度が1.21 hr-1であった。通常、n-ブテンは反応して2-ブタノールを形成すると同時に、イソブテンは主にt-ブタノールおよびDIBを形成する。定常状態で、2-ブタノールの組成物は、n-ブテン(1-ブテン、2-シス-ブテンおよび2-トランス-ブテン)に似ているものである。

0094

表2の通り、流れ120は、全n-ブテン組成が72.34%であり、達成可能な全2-ブタノール組成が平衡状態でおよそ72%であり、生成物のDIBの最終組成に依存するt-ブタノール組成がおよそ15〜28%である。全体反応率に基づいてn-ブテンよりも反応性が高いイソブテンは、110℃での反応は平衡からかけ離れていると推測される。反応温度は150℃(実施2)まで上昇されるので、反応は変換平衡に向かって動いているといえる。同様に実施2および3の結果から、空間速度の変化は平衡を得るために最適化できると推測される。反応器410は、これらの結果に基づき、パージ流からの混合ブテンの最適な補足を確実にする目的で利用できる。

0095

0096

第5の実施例は、図5に示すように、4つの反応器ステージを有する多段式反応器を備えるシステムを利用する。表6は、反応器の4つのステージでのブテン異性体および生成ブタノールの組成の変化を示す。表7は、ブテンの各ステージの転化率およびすべてのブテン異性体の全体単一パス転化率を示す。表6から、多段反応器が単一パスブテン転化率を著しく上昇させる結果となることが推測される。単一パス転化率におけるこの上昇は、未反応ブテンおよび水の再循環をかなり減少させることができ、資本コストを減少させることになる。

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0098

0099

第6の実施例は、図6に示すように、従来の固定層反応器の代わりに多段式反応器を備えるシステムに加え、「2-ブテンから1-ブテン」への異性化装置を使用した実験に由来する。以下の表8は、本システムを使用した各ブテン異性体の反応率の違いを示す。これらの結果は、イソブテンが最も早く反応する異性体であり、2-ブテンが最も遅く反応する異性体であることを示す。

0100

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第7の実施例は、図7に示すように、多段式反応器、および、高圧反応器および低圧反応器に未反応ブテンを再循環して戻す部分(内側ループ)を迂回する目的で使用される2つの導管を備えるシステムを使用した実験に由来する。以下の表9は、生成物の含水量に対する再循環率の影響を示す。これらの結果で示されるように、含水量は、内側ループへの再循環率が増加するにつれて、0.88wt%から0.34wt%に減少している。

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0103

本発明は、特定の実施形態を使用して上述されてきたが、当業者にとって明らかであろう多くの変化および改良が存在する。そのようなものとして、述べられた実施形態は、あらゆる点で説明に役立つものとしてのみ考慮され、制限的に考慮されるべきではない。したがって、発明の範囲は、前述の記載によってというより、添付の請求の範囲によって示される。請求の範囲の意味および同等の範囲内でのすべての変化は、それらの範囲内で受け入れられるべきである。

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