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技術 カスタマイズされた歯列矯正ブラケットを製造する方法

出願人 スリーエムイノベイティブプロパティズカンパニー
発明者 フィリップピー.スージェイムズディー.クリアリーアルノホーマンラルフペール
出願日 2015年2月10日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2016-551140
公開日 2017年3月30日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-508510
状態 特許登録済
技術分野 歯科用機器・補助機器
主要キーワード ブラケット形状 ブラケットシステム 弾性アーチ 三次元材料 ゴム環 三次元コンピュータモデル 連結子 焼結品質
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題・解決手段

カスタマイズされた歯列矯正ブラケットを製造する方法は、予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程と、患者の歯の少なくとも一部分に準じて形作られた歯面側を有する物理的なブラケット基部を提供する工程と、ブラケット本体とブラケット基部の少なくとも一部分とを結合する工程と、を含む。ブラケット基部は、材料ビルドアッププロセスを使用して提供される。本発明は、カスタマイズされた歯列矯正ブラケットの製造を促進するための一助となる。

概要

背景

歯科矯正ブラケットは、1つ以上の歯を患者歯列初期位置から所望位置まで動かすための歯科矯正治療において一般に使用される。初期位置は、通常、歯科矯正治療の開始における位置、例えば、歯の唇面が互いに整列していない位置を指し、一方、所望位置では同じ歯の唇面が概ね整列し得る。例えば、患者の歯を相互に整列させることにより、歯列が審美的に好感度の高い外観になり得る。更に、1つ以上の歯は、歯列内で動かされることにより、不正咬合補正し得る。歯(1つ又は複数)のそのような移動は、典型的に、1つ以上の歯に装着された1つ以上のブラケットを使用することによって達成することが可能である。典型的には、ブラケットを弾性アーチワイヤ継ぎ合わせて歯に力を加えることで、所望位置に向かって歯が押圧される期間が延長されるようになる。

歯科矯正ブラケットは多くの場合、異なる患者の臨床状況を伴う用途に合わせて構成される既成製品である。更に、1人の特定の患者の個々の臨床状況に適合するように典型的に製造された、カスタマイズされた歯科矯正ブラケットが存在する。

例えば、米国特許出願公開第2012/0015315(A1)号は、ブラケットを患者の歯に結合するためのカスタマイズされたブラケット結合パッドを有するブラケットと、カスタマイズされたアーチワイヤ受容することに適しているブラケットスロットと、を有するブラケットを含む、カスタマイズされた歯科矯正ブラケットシステムを開示している。カスタマイズされたアーチワイヤは、ブラケットスロットの中に位置付けることによって、精密なブラケットスロット−アーチワイヤ境界面が形成されるように適応されている。

概要

カスタマイズされた歯列矯正ブラケットを製造する方法は、予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程と、患者の歯の少なくとも一部分に準じて形作られた歯面側を有する物理的なブラケット基部を提供する工程と、ブラケット本体とブラケット基部の少なくとも一部分とを結合する工程と、を含む。ブラケット基部は、材料ビルドアッププロセスを使用して提供される。本発明は、カスタマイズされた歯列矯正ブラケットの製造を促進するための一助となる。

目的

様々な異なるブラケット及びブラケットシステムが市販されているが、一方で個々の臨床状況に合致し、他方で製造コスト及び患者の歯の施工コストを最小限に抑えるブラケットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

カスタマイズされた歯列矯正ブラケットを製造する方法であって、−歯列矯正アーチワイヤを保持するための予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程と、−仮想接合表面を、患者の歯の少なくとも一部分の三次元形状の形態で提供する工程と、−材料ビルドアッププロセスを使用して物理的なブラケット基部を提供する工程であって、前記ブラケット基部が、前記仮想接合表面に基づいて形作られた歯面側を有する、工程と、−前記ブラケット本体と前記ブラケット基部の少なくとも一部分とを結合する工程と、を含む、方法。

請求項2

前記物理的なブラケット基部を提供する工程が三次元材料ビルドアップデバイス内で行われ、前記予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程が、前記ブラケット本体を前記材料ビルドアップデバイスの外部の場所から前記材料ビルドアップデバイス内に位置付けることを含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

−前記ブラケット基部を個々の予備製造された部品としてビルドアップする工程と、−前記ブラケット本体と前記ブラケット基部とを結合する工程と、を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記ブラケット本体の上に前記ブラケット基部をビルドアップする工程を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。

請求項5

前記ブラケット本体の上にプライマー層を設けて、前記プライマー層の上に前記ブラケット基部をビルドアップする工程を更に含む、請求項4に記載の方法。

請求項6

複数の異なる形状の予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程を更に含み、前記予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程が、前記複数の異なる形状の予備製造された物理的なブラケット本体の中から特定の予備製造された物理的なブラケット本体を選択することを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

同じ形状の幾つかのブラケット本体を保持する物理的ライブラリを提供する工程を更に含む、請求項6に記載の方法。

請求項8

前記異なる形状の予備製造された物理的なブラケット本体が、各々がアーチワイヤスロットを有するブラケット本体を含み、前記ブラケット本体の各々が長手方向軸に沿って延在し、前記アーチワイヤスロットがそれぞれの前記長手方向軸に対して異なる角度にて傾斜する、請求項6又は7に記載の方法。

請求項9

前記材料ビルドアッププロセスが、選択的レーザー溶融SLM)、特にダイレクト金属レーザ焼結DMLS)に基づいている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

前記ブラケット本体及び前記ブラケット基部の少なくとも一方又は両方が、ステンレス鋼コバルトクロム合金金合金銀合金、及びチタニウム合金のうちの1つから製造される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

−患者の歯の仮想モデルを提供する工程と、−前記歯のうちの少なくとも1つに対する区域を同定し、それに基づいて前記仮想接合表面を提供する工程と、−前記同定された区域又は前記仮想接合表面に対してアーチワイヤ位置を決定する工程と、を更に含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記アーチワイヤ位置及び前記同定された区域又は前記仮想接合表面に基づいて前記ブラケット本体を短くする工程を更に含む、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記ブラケット本体の前記アーチワイヤ位置に対して、前記同定された区域又は前記仮想接合表面の位置に対応する幾何関係にて、前記ブラケット基部の前記物理的な歯面側を提供する工程を更に含む、請求項11又は12に記載の方法。

請求項14

請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法により得ることが可能な、カスタマイズされた歯列矯正ブラケット。

技術分野

0001

本発明は、カスタマイズされた歯列矯正ブラケットを製造する方法に関し、特に、予備製造された物理的なブラケット本体を三次元的にビルドアップされたブラケット基部と組み合わせる方法に関する。更に、本発明は、本発明の方法によって得ることが可能なブラケットに関する。

背景技術

0002

歯科矯正ブラケットは、1つ以上の歯を患者歯列初期位置から所望位置まで動かすための歯科矯正治療において一般に使用される。初期位置は、通常、歯科矯正治療の開始における位置、例えば、歯の唇面が互いに整列していない位置を指し、一方、所望位置では同じ歯の唇面が概ね整列し得る。例えば、患者の歯を相互に整列させることにより、歯列が審美的に好感度の高い外観になり得る。更に、1つ以上の歯は、歯列内で動かされることにより、不正咬合補正し得る。歯(1つ又は複数)のそのような移動は、典型的に、1つ以上の歯に装着された1つ以上のブラケットを使用することによって達成することが可能である。典型的には、ブラケットを弾性アーチワイヤ継ぎ合わせて歯に力を加えることで、所望位置に向かって歯が押圧される期間が延長されるようになる。

0003

歯科矯正ブラケットは多くの場合、異なる患者の臨床状況を伴う用途に合わせて構成される既成製品である。更に、1人の特定の患者の個々の臨床状況に適合するように典型的に製造された、カスタマイズされた歯科矯正ブラケットが存在する。

0004

例えば、米国特許出願公開第2012/0015315(A1)号は、ブラケットを患者の歯に結合するためのカスタマイズされたブラケット結合パッドを有するブラケットと、カスタマイズされたアーチワイヤ受容することに適しているブラケットスロットと、を有するブラケットを含む、カスタマイズされた歯科矯正ブラケットシステムを開示している。カスタマイズされたアーチワイヤは、ブラケットスロットの中に位置付けることによって、精密なブラケットスロット−アーチワイヤ境界面が形成されるように適応されている。

発明が解決しようとする課題

0005

様々な異なるブラケット及びブラケットシステムが市販されているが、一方で個々の臨床状況に合致し、他方で製造コスト及び患者の歯の施工コストを最小限に抑えるブラケットを提供することに対する要望が依然として存在している。通常、カスタマイズされたブラケットの所望の精度に対して製造コストの最小化のバランスが保たれなければならない。例えば、ブラケットは、容易かつ精密に患者の歯に配置可能でなければならず、しかも歯列矯正アーチワイヤが歯に対して所望の位置に精密に装着できる又は摺動可能に連結できる形状を有するものでなければならない。更にカスタマイズされたブラケットは、歯科矯正治療の期間を通じて、十分に耐久性がなければならない。一方、そのような精度及び品質要件は、カスタマイズされたブラケットの大量生産利用可能な製造方法では両立できない場合がある。他方、利用可能な十分に精密かつ高品質な製造方法では、大量生産の要件を商業的に実行可能なコストで全く又は完全に満たせない場合がある。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、一態様において、カスタマイズされた歯科矯正ブラケットを製造する方法に関する。カスタマイズされた歯列矯正ブラケットは典型的に、患者の歯にブラケットを装着させるためのブラケット基部と、アーチワイヤを保持するためのブラケット本体と、を有する。ブラケット基部は典型的には、歯にブラケット接合するための歯面側を有する。標準化されたブラケット基部を典型的に有するいわゆる市販の歯列矯正ブラケットとは対照的に、カスタマイズされた歯列矯正ブラケットのブラケット基部は、ブラケットの接合先として意図される歯の形状に準じて個別に形作られるのが一般的である。特にカスタマイズされた歯列矯正ブラケットのブラケット基部の歯面側は典型的に、外側の歯面の一部分又は区域に適合するように全面的に形作られる。典型的に、カスタマイズされた歯列矯正ブラケットの歯面側は設置面積(又は外面)を有し、及び外側の歯面の部分のサイズ及び形状は、その設置面積に対応する。この文脈において用語「適合する(conform)」は、歯面側の全体的な形状と歯部分の全体的な形状とが互いに対応しているが、歯面側の表面構造は歯の表面構造とは異なり得ることを意味する。例えば、歯面側は、粗面化表面、又は複数の保持特徴部(例えば、メッシュ型表面又はマッシュルームピン)を有する表面を含み得るが、依然として全体的に歯部分の形状に適合し得る。

0007

本方法は、
−歯列矯正アーチワイヤを保持するための予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程と、
仮想接合表面を、患者の歯の少なくとも一部分の三次元形状の形態で提供する工程と、
−材料ビルドアッププロセスを使用して物理的なブラケット基部を提供する工程であって、ブラケット基部が、仮想接合表面に基づいて形作られる歯面側を有する、工程と、
−ブラケット本体とブラケット基部の少なくとも一部分とを結合する工程と、
を含む。

0008

本発明は、多数のブラケットを備えるパーツ連続生産を可能にすると同時に、これらのブラケットの別のパーツを患者の個々の歯に合わせてカスタマイズすることが可能であるという点で有利である。更に、本発明は、ブラケット本体内部のアーチワイヤスロット最大化された精度で製造することを可能にし、ブラケット本体とアーチワイヤとの間の精密かつ永続的な嵌合を提供する一方で、全体的なブラケット形状の精度を、患者の個々の臨床状況のニーズに適応させることが可能である。更に、ブラケット基部及びブラケット本体に異なる材料を使用することにより、例えば、比較的硬質のブラケット本体を提供することで、アーチワイヤを永続的に保持することが可能であり、可撓性に優れたブラケット基部を提供することで、ブラケットが機械的力に曝された際に(例えば、咀嚼行動中に)破壊されるのを防ぐことが可能である。本発明は、製造コストを最小限に抑えるうえで一助となるという点で、更に有益である。更に、本発明は、金のように高価な材料を使用する必要はないが、依然として利用することもできる。

0009

特定の状況において、予備製造された物理的なブラケット本体は、アーチワイヤを受容するためのアーチワイヤスロットを有することが好ましい。典型的に、本発明の方法で得ることが可能なブラケットに用いられるアーチワイヤは、矩形断面に延在し、アーチワイヤスロットは、その断面の少なくとも2つの対向する側に嵌合するように形状及びサイズが調整される。ゆえに、アーチワイヤとブラケット本体との間の接続によって、アーチワイヤとブラケットとの間でトルク転送されることを可能にする。

0010

一実施形態において、物理的なブラケット基部を提供する工程は、時には「3Dプリンター」と呼ばれることもある三次元材料ビルドアップデバイスで行われる。予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程は、ブラケット本体を材料ビルドアップデバイスの外部の場所から材料ビルドアップデバイス内に位置付けることを更に含み得る。例えば、ブラケット本体は、例えば、鋳造及び/又は機械加工によって、材料ビルドアッププロセス以外のプロセスで予備製造することができる。

0011

更なる実施形態では、本方法は、
−ブラケット基部を個々の予備製造された部品としてビルドアップする工程と、
−ブラケット本体とブラケット基部とを結合する工程と、
を含む。

0012

本実施形態において、ブラケット基部及びブラケット本体の両方が、最初に予備製造され、引き続き、例えば、組み立てによって結合される。予備製造されたブラケット本体は、ブラケット本体をブラケット基部と接続するための表面の形式のブラケット基部インターフェイスを有することが好ましい。更に、予備製造されたブラケット基部は、ブラケット基部をブラケット本体と接続するための表面の形式のブラケット本体インターフェイスを有することが好ましい。ブラケット基部とブラケット本体とは、溶接接着又は凸状の嵌合(例えば、ねじ込み式接続又は締まりばめ)によって結合することができる。ブラケット基部インターフェイス及びブラケット本体インターフェイスは、1つの定位置において互いに嵌合するように、例えば、一方が他方に対し凹型(negative)形状を有し得るように、形作ることができる。

0013

更なる実施形態において、本方法は、ブラケット本体の上にブラケット基部をビルドアップする工程を含む。また、予備製造されたブラケット本体は、好ましくは、ブラケット本体をブラケット基部と接続するための表面の形式のブラケット基部インターフェイスを有し得ることができる。ブラケット基部インターフェイスは典型的に、アーチワイヤスロットの反対側に配列される。更に、特定の状況では、本実施形態において材料ビルドアッププロセスを介してブラケット基部インターフェイスを用い、その上にブラケット基部をビルドアップすることが好ましい。

0014

本方法は、ブラケット本体の上に、特に、ブラケット本体のブラケット基部インターフェイスの上にプライマー層を設けて、プライマー層の上にブラケット基部をビルドアップする工程を更に含み得る。プライマー層は、金属合金フラックス溶融剤とを含み得る。ゆえに、例えば、選択的レーザー溶融(SLM)を使用することで、ブラケット基部とブラケット本体との間の安定な接続を達成することができる。

0015

更なる実施形態において、本方法は、複数の異なる形状の予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程を更に含む。更に、予備製造された物理的なブラケット本体を提供する工程は、複数の異なる形状の予備製造された物理的なブラケット本体の中から特定の予備製造された物理的なブラケット本体を選択することを含み得る。本方法は、同じ形状の幾つかのブラケット本体を保持する物理的ライブラリを提供する工程を更に含み得る。例えば、ライブラリは、幾つかの種類のブラケット本体、及び更に幾つかの同じ種類のブラケット本体を保持してもよい。異なる形状の予備製造された物理的なブラケット本体は、ブラケット本体を含み、各々が所定の長手方向軸に沿って延在し、アーチワイヤスロットがそれぞれの長手方向軸に対して異なる角度にて傾斜する。それにより、三次元空間内に、トルク、先端及び角度測定のような考えられる様々な規範値のうちのいずれかを有するブラケットを、提供することが可能である。ライブラリには、例えば、長手方向軸に対して約5度だけ傾斜する軸に沿ってアーチワイヤスロットが延在する1種類のブラケット、及び約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85又は90度だけ傾斜する軸に沿ってアーチワイヤスロットが延在する更なる種類を取り合わせた様式の、異なる種類のブラケットが提供され得る。ライブラリは、アーチワイヤスロットが長手方向軸に沿って延在するある種類のブラケットを更に保持することができる。当業者に認識されるように、必要に応じて、他の角度、例えば、中間又は追加の角度を取ることが可能である。

0016

好ましい実施形態において、材料ビルドアッププロセスは、選択的レーザー溶融(SLM)、特にダイレクト金属レーザ焼結DMLS)に基づく。材料ビルドアッププロセスの材料は、ステンレス鋼コバルトクロム合金金合金銀合金、及びチタニウム合金であり得る。それゆえ、ブラケット本体及びブラケット基部のうち少なくとも一方又は両方を、コバルトクロム合金、金合金、銀合金、及びチタニウム合金のうちのいずれか1つから製造することができる。任意の好適なステンレス鋼のような他の材料を使用することもできる。

0017

本方法は、ブラケットの形状を決定する工程、特に、ブラケット基部の形状を決定する工程を更に含み得る。ブラケットの形状及び/又はブラケット基部の形状をコンピュータ処理可能なフォーマットで提供し、かつブラケット/ブラケット基部を製造するための材料ビルドアッププロセスで使用することができる。

0018

本方法は特に、
−患者の歯の仮想モデルを提供する工程と、
−歯のうちの少なくとも1つに対する区域を同定し、それに基づいて仮想接合表面を提供する工程と、
−同定された区域又は仮想接合表面に対してアーチワイヤ位置を決定する工程と、
を含み得る。

0019

患者の歯の仮想モデルは、患者の実際の歯を口腔内走査することによって、又は患者の歯の物理的なモデル(例えば、歯の印象を基に造られた石膏モデル)を走査することによって得ることが好ましい。更に、患者の歯から得られる歯の印象を走査することも可能である。典型的に、仮想モデル内において患者の歯の幾つかに対して区域が同定される。同定された区域又はその複製を、仮想接合表面として提供することが好ましい。当業者に認識されるように、これは、コンピュータ操作によって実行することができる。例えば、Computer Aided Design(CADソフトウェアを介することによって、三次元コンピュータモデルの作製及び操作を可能とする。更には、当業者に認識されるように、患者の歯又は患者の歯モデルに関して言及された区域を、物理的に同定し捕捉して仮想接合表面を提供することができる。

0020

1つ以上のコンピュータを使用すると、同定された区域又は仮想接合表面に対するアーチワイヤ位置は、1つ以上のコンピュータを使用して決定してもよい。例えば、ユーザー、例えば、矯正歯科医又は歯科技工士は、患者の歯の仮想モデルに関連して、アーチワイヤの三次元仮想モデルを(例えば、単純な直線の形式で)配置することができる。典型的には、いわゆるストレートワイヤ手法が用いられる。つまり、平面に延在するU形状のアーチワイヤモデルを、コンピュータを介して提供することが可能であり、ユーザーは、その平面外でアーチワイヤを変形させることの有無を問わず、アーチワイヤモデルを患者の歯列モデルに向けて電子的に変形させることができる。いったんアーチワイヤが伸び経路画定されると、ブラケットをアーチワイヤと仮想接合表面との間の連結子として設計又は構成することができる。それゆえ、本方法は、ブラケット本体のアーチワイヤ位置に対して、同定された区域又は仮想接合表面の位置に対応する幾何関係にて、ブラケット基部の物理的な歯面側を提供する工程を含み得る。複数の標準化仮想ブラケット本体を保持するライブラリに接続可能なCADシステム上で設計を行うことができる。そのような仮想ブラケット本体は、本発明の方法において使用される物理的なブラケット本体を代表するものであることが好ましい。更に、CADシステムは、ブラケット基部を仮想接合表面に基づいて設計することができるようにするものであることが好ましい。例えば、仮想接合表面(又はその複製)を使用して、ブラケット接合パッドの歯面側の形状を形成することもできるし、仮想接合表面のオフセットを、ブラケット接合パッドの後側又は外側に面する側(歯面側の反対側)として使用することもできる。アーチワイヤと接合パッドとが互いに接続されるように、ブラケット本体を選択して位置付けることができる。そのように形成されたコンピュータ設計は、コンピュータ処理可能なデータ形式で材料ビルドアップデバイス(例えば、SLMデバイス)にエクスポートすることができ、上述されているように、このデータ形式でブラケットが完成する。

0021

一実施形態において、本方法は、アーチワイヤ位置及び同定された区域又は仮想接合表面に基づいてブラケット本体を短くする工程を含む。例えば、物理的なブラケット本体を保持するライブラリは、非常に長いバージョンのブラケット本体を形成するブラケット本体の前駆体を含むことができ、前駆体を切断することによってブラケット本体を得ることができる。そのため、ライブラリ内保管される一意のブラケット本体の数を最小限に抑えることができる。

0022

更なる態様において、本開示は、上述の方法により得ることが可能なカスタマイズされた歯列矯正ブラケットに関する。

0023

歯列矯正ブラケットには、例えば、適宜に、接合可能なチューブ副木、ボタン、索止め及び他の器具包含され得ることは、当業者に認識されるであろう。

図面の簡単な説明

0024

本発明の実施形態によるブラケット本体の斜視断片図である。
本発明の実施形態による一連のブラケットの側面図である。
本発明の実施形態による一連のブラケットの側面図である。
本発明の実施形態による一連のブラケットの側面図である。
本発明の実施形態による異なるブラケット本体を保持するライブラリの概略図である。
本発明の実施形態による方法を例証した断面図である。
図4に例証されている方法で製造された、本発明の実施形態によるブラケットの部分図である。
本発明の実施形態による予備製造されたブラケット基部及び予備製造されたブラケット本体から組み立てられたブラケットの側面図である。

実施例

0025

図1に、物理的なブラケット本体1を示す。ブラケット本体1は、アーチワイヤスロット11(及び、この例では2つの翼部12)を有するが、他の例において、ブラケット本体は、翼部を1つのみ、又は3つ、4つ若しくはそれ以上有し得る。ブラケット本体は、1つ以上のフックを更に備えてもよい(不図示)。翼部12は、弾性結合部(又はゴム環(不図示)を保持し、かつアーチワイヤ(同様に不図示)をスロット11内部に固定するために構成されている。この例では、ブラケット本体1は、予備製造(例えば、鋳造、機械加工、又はこれらの組み合わせなど)される。ブラケット本体1は、金属製、例えば、コバルトクロム合金又は金合金製であることが好ましい。

0026

図2A図2B、及び図2Cは、3つのカスタマイズされた歯列矯正ブラケット3、3’、3’’を示し、これらの歯列矯正ブラケットは、概ね同一のブラケット本体1、並びにカスタマイズされたため形状の異なったブラケット基部2、2’、及び2’’から構成される。各ブラケット基部2、2’、及び2’’は、患者の歯の一部分の外側の形状に適合するように形作られた歯面側21、21’、21’’を有する。以下に更に詳細に説明するように、ブラケット本体1及びブラケット基部2/2’/2’’を結合することにより、カスタマイズされた(すなわち、患者固有の)歯列矯正ブラケット3/3’/3’’を形成しる。

0027

図3は、異なる形状の物理的なブラケット本体1、1’のライブラリを例証する。そのようなライブラリは、あくまで例として図示してあるように2つだけでなく、多数の異なる形状の物理的なブラケット本体を有し得る。ライブラリは、特に、長手方向軸Aに沿って延在するブラケット本体1、1’を保持する一方、それぞれの長手方向軸Aに対して異なる角度にて傾斜するアーチワイヤスロットも有する。例えば、第1のブラケット本体1は第1のアーチワイヤスロット11を有し、第2のブラケット本体1’は第2のアーチワイヤスロット11’を有する。第1のアーチワイヤスロット11は長手方向軸Aに概ね沿って延在するのに対して、第2のアーチワイヤスロット11’は長手方向軸Aに対して傾斜しているスロット軸Bに沿って延在する。本明細書の目的に合うように、アーチワイヤスロットとその反対側の本体の端部とのほぼ間の寸法にて、長手方向軸を本体の中心軸に対応させることができる。更に、本明細書の目的に合うように、スロット開口部と、対向するスロット終端との間の寸法にて、スロット軸をスロットの中間軸に対応させることもできる。軸A及び軸Bは、互いに対して任意の角度に沿って(図3の頁の平面外の方向を含めて)配向し得る。

0028

ライブラリは、スロット軸に沿って延在するスロットを各々が有する複数のブラケット本体を保持し得、個々のスロット軸は、それぞれの長手方向軸Aに対して異なる角度で傾斜する。例えば、ライブラリは、約5度だけ傾斜した傾斜角度でスロット軸を有する一連のブラケット本体、例えば、5度だけ傾斜するスロット軸を有するブラケット本体、10度だけ傾斜するスロット軸を有する更なるブラケット本体などを保持し得る。更に、ライブラリのブラケット本体1、1’は、ブラケット基部インターフェイス13、13’を有する。ライブラリは、異なる角度で傾斜する、例えば、約5度の角度だけ傾斜する、ブラケット基部インターフェイスを有する複数のブラケット本体を保持し得る。

0029

適切なブラケット本体は、ライブラリから以下のようにして選択することができる。
患者の口腔内を走査するか、又は患者の歯列から受ける歯の印象若しくはそのような歯の印象の物理的なモデルを走査するかのいずれかによって、初期位置における歯とともに患者の歯列(上顎及び/又は下顎)の形状を、三次元コンピュータモデルの形式にてキャプチャすることができる。そのようなコンピュータモデルは更に、「仮想不正咬合モデル」とも呼ばれる。

0030

患者の歯列のセットアップモデルは、物理的に又はコンピュータモデルの形式にて、提供することができる。セットアップモデルは典型的に、歯列矯正処置後の標的位置における患者の歯を表すものである。物理的なセットアップモデルをキャプチャ又は走査することによって、更には「仮想セットアップモデル」と呼ばれるコンピュータセットアップモデルを提供することができる。仮想セットアップモデルを使用することによって、アーチワイヤが伸びる経路を画定し、患者の歯列内の1つ、2つ以上の歯又は各歯に対してアーチワイヤ位置を決定することができる。

0031

仮想不正咬合モデル及びセットアップモデルの一方又は両方を使用して、ブラケットの仮想接合表面を画定することができる。このモデルでは、特に、個々の歯の口唇又は舌表面上の区域を同定できる。そのような区域は、ブラケットの歯面側を接合することができる歯の上の物理的な区域を表す。典型的には、十分な面積被覆されるように十分大きい区域を選択することによって、矯正歯科医は、1つの限定的な位置にて対応する歯の上にブラケットを配置することができる。典型的に、この区域で口唇又は歯の舌表面の約60〜75パーセントを更に被覆することによって、両者の良好な接着がもたらされるとともに、適切な位置決めが促進される。

0032

いったん仮想接合表面が決定されると、ブラケット基部は、例えば、Computer Aided Design(CAD)ソフトウェアを使用して、ブラケット基部の仮想モデルを提供するように設計され得る。更に、仮想接合表面とアーチワイヤ位置との間の幾何関係に基づいて、ブラケット本体を選択することができる。例えば、仮想接合表面が、矩形アーチワイヤに対して傾斜している場合、適切な傾斜の付いたブラケットスロットのあるブラケット本体を選択することができる。ブラケット基部の設計は、ブラケット本体を選択する前でも又は選択した後でも行うことができることが当業者に認識されるであろう。ただし、ブラケット基部の設計はまた、仮想接合表面とアーチワイヤ位置との間の幾何関係に基づいて行うことが好ましい。

0033

ライブラリは、突き出し長を有するブラケット本体を更に含み得る。そのようなブラケット本体を所望の長さに切断することにより、短くされたブラケット本体でブラケット基部インターフェイスを形成し、結果として、突き出し長の少なくとも一部分が除去され得る。切断を行うことによって、ブラケット基部インターフェイスを所望の角度にて更に提供することが可能である。

0034

図4は、三次元材料ビルドアップデバイス100に配置されたブラケット本体1を示す(詳細は不図示)。また、そのような三次元材料ビルドアップデバイスは、当該技術分野において「3Dプリンター」としばしば呼ばれるものであり、この例では選択的レーザー溶融(SLM)デバイスである。ブラケット本体1は、決定された基準位置に配置される。そのような基準位置には、デバイスの座標系におけるブラケット本体1の位置に関する情報の他、その座標系におけるブラケット本体1の配向に関する情報も含まれることが好ましい。この例において、ブラケット本体1は金属粉末102に埋め込まれていて、その粉末102の自由表面に向かってブラケット基部インターフェイス13が配向されている。ブラケット基部インターフェイス13は薄い粉末層で被覆され、レーザー光線101を用いて、ブラケット基部を層ごとにブラケット本体1上に焼結させる。レーザー光線101を位置付けると、ブラケット基部の仮想モデルに従って、ブラケット本体1に対し適切な幾何関係にて、コンピュータが数値的に制御される。ジグザクの線にて例証されているように、ブラケット基部2とブラケット本体との間の接合強度が最大化されるように、ブラケット基部インターフェイス13が粗面化される。当業者であれば、代替の三次元材料ビルドアッププロセスを認識するであろう。例えば、粉末床を使用する代わりに、レーザーで溶融される金属ワイヤを使用してもよい。

0035

図5は、ブラケット本体1及びブラケット基部2、並びにそれらの間に配置されたプライマー層13aを示す。そのようなプライマー層13aは、ブラケット基部インターフェイス13の焼結品質最大限に高めることができる。プライマー層13aは、SLMプロセスに用いられるブラケット本体1及び金属の両方に対して高度な適合性及び湿潤を有する合金で製造することができる。

0036

図6は、個別に予備製造され、後になって接合されるブラケット本体1及びブラケット基部2を示す。ブラケット基部2は、三次元ビルドアッププロセスを使用して製造することができる。ブラケット基部2は、ブラケット本体1の形状インターフェイス13の凹型形状を有するブラケット本体インターフェイス23を有しても良い。このようにして、ブラケット基部2及びブラケット本体1をそれぞれ、ブラケット本体インターフェイス23及びブラケット基部インターフェイス13にて所定の精密な位置に互いに対して嵌合させ得る。

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