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技術 制約ISI比を用いる低電力チップ間通信の方法および装置

出願人 カンドウラボズソシエテアノニム
発明者 アリホルマティアミンショクローラヒロジャーウルリッヒ
出願日 2015年2月2日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-567468
公開日 2017年2月23日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 2017-506048
状態 特許登録済
技術分野 時分割方式以外の多重化通信方式
主要キーワード 入力ワイヤ 遷移範囲 水平開口 変更レート 基準サンプリング 最高振幅 抵抗チェーン ドライバ要素
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

データおよび任意には集積回路デバイス間のクロック信号移送するベクトルシグナリングコードの効率的な通信装置を説明する。より高速通信速度、より低いシステム電力消費、および実装の複雑さの削減が可能となる、本明細書で「ISI比」と呼ばれる新しい測定基準に基づいてそのような装置およびそれらに関連するコードを設計する方法を説明する。

概要

背景

本出願は、2014年2月2日に出願されたAli HormatiおよびAmin Shokrollahi両氏による“Method for Code Evaluation usingISIRatio”と題する米国特許仮出願第61/934,803号明細書の優先権を主張し、その開示内容は、そのすべてが参照により本明細書に組み込まれる。

以下の参考文献は、そのすべてが参照により本明細書に組み込まれる。
2010年5月20日に出願されたHarm CronieおよびAmin Shokrollahi氏らによる“Orthogonal Differential Vector Signaling”と題する特許出願第12/784/414号の米国特許公開2011/0268225号明細書、(以後[Cronie I])。
2011年2月17日に出願されたHarm Cronie、Amin ShokrollahiおよびArmin Tajalli氏らによる“Methodsand Systems for Noise Resilient,Pin-Efficient and Low Power Communications with Sparse Signaling Codes”と題する米国特許出願第13/030,027号明細書、以後[Cronie II]と識別される。

2014年1月17日に出願されたJohn Fox、Brian Holden、Peter Hunt、John D Keay、Amin Shokrollahi、Richard Simpson、Amant Singh、Andrew Kevin John Stewart、およびCiuseppe Surace氏らによる“Chip-to-Chip Communication with ReducedSSO Noise”と題する米国特許出願第14/158,452号明細書、以後[Fox I]と識別される。

2014年2月11日に出願されたJohn Fox、Brian Holden、Peter Hunt、John D Keay、Amin Shokrollahi、Richard Simpson、Andrew Kevin John Stewart、およびRoger Ulrich氏らによる“Methodsand Systems for High Bandwidth Chip-to-Chip Communications Interface”と題する米国特許出願第14/178,051号明細書、以後[Fox II]と識別される。

2013年3月15日に出願されたBrian Holden、Amin ShokrollahiおよびAmant Singh氏らによる“Methodsand Systems for Skew Tolerance in Advanced Detector for Vector Signaling Codes for Chip-to-Chip Communication”と題する米国特許出願第13/842,740号明細書、以後[Holden I]と識別される。

2013年6月23日に出願されたAmin Shokrollahi氏による“Vector Signaling with Reduced Receiver Complexity”と題する米国特許仮出願第61/839,360号明細書、(以後[Shokrollahi I]と識別される)。

2013年6月23日に出願されたAmin Shokrollahi氏による“Vector Signaling Codes with Reduced Receiver Complexity”と題する米国特許仮出願第61/839,360号明細書、以後[Shokrollahi II]と識別される。

2014年2月28日に出願されたAmin Shokrollahi、Brian Holden、およびRichard Simpson氏らによる“Clock Embedded Vector Signaling Codes”と題する米国特許仮出願第61/946,574号明細書、以後[Shokrollahi III]と識別される。

2014年7月10日に出願されたAmin ShokrollahiおよびRoger Ulrich氏らによる“Vector Signaling Codes with Increased Signal to Noise Characteristics”と題する米国特許仮出願第62/015,172号明細書、以後[Shokrollahi IV]と識別される。

2013年5月13日に出願されたRoger UlrichおよびPeter Hunt氏らによる“Circuits for Efficient Detection of Vector Signaling Codes for Chip-to-Chip Communications using Sums of Differences”と題する米国特許出願第13/895,206号明細書、以後[Ulrich I]と識別される。

2014年7月21日に出願されたRoger UlrichおよびAmin Shokrollahi氏らによる“Bus Reversible Orthogonal Differential Vector Signaling Codes”と題する米国特許仮出願第62/026,860号明細書、以後[Ulrich II]と識別される。

2014年6月25日に出願されたRoger Ulrich氏による“Multilevel Driver for High Speed Chip-to-Chip Communications”と題する米国特許出願第14/315,306号明細書、以後[Ulrich III]と識別される。

通信ステムにおいて、目標は、情報をある物理的場所から別の物理的場所に移送することである。典型的には、この情報の移送が信頼でき、高速でありそして最小量のリソース消費することが望ましい。1つの共通情報転送媒体は、接地または他の基準電位に相対的な単一のワイヤ回路か、または接地または他の基準電位に相対的な複数のワイヤ回路に基づくことができる、シリアル通信リンクである。一般的な例は、シングルエンドシグナリング(「SES」)を使用する。SESは、1つのワイヤに信号を送ることによって、およびレシーバにおいて固定された電位に相対的な信号を測定することによって動作する。シリアル通信リンクはまた、互いの関係で使用される複数の回路に基づくこともできる。後者の一般的な例は、差動シグナリング(「DS」)を使用する。差動シグナリングは、信号を1つのワイヤに、反対の信号を対のワイヤに送ることによって動作する。信号情報は、接地または他の基準電位に相対的なそれらの絶対値よりはむしろ、ワイヤ間の差で表される。

DSを介してピン効率を高めながら、DSの望ましい性質を維持する多数のシグナリング方法が存在する。ベクトルシグナリングは、シグナリングの方法である。ベクトルシグナリングでは、複数の信号のそれぞれは、独立している場合もあるが、複数のワイヤ上の複数の信号は、集合的と見なされる。集合的信号のそれぞれは、コンポーネントと呼ばれ、複数のワイヤの数は、ベクトルの「次元」と呼ばれる。いくつかの実施形態において、DSペアの場合のように、一方のワイヤ上の信号は、他方のワイヤ上の信号に完全に依存するので、場合によっては、ベクトルの次元は、複数のワイヤの厳密なワイヤの数の代わりに、複数のワイヤ上の信号の自由度の数を指す場合もある。

ベクトルシグナリングコードの適した任意のサブセットは、そのコードの「サブコード」を示す。そのようなサブコードは、それ自体をベクトルシグナリングコードにすることができる。2値ベクトルシグナリングでは、ベクトルの各コンポーネントまたは「シンボル」は、2つの可能な値のうちの1つをとる。非2値ベクトルシグナリングでは、各シンボルは、3以上の可能な値の組からの選択である値を有する。すべてのシンボルを表すのに要求されるすべての値の組は、コードの「アルファベット」と呼ばれる。従って、例として、2値ベクトルシグナリングコードは、少なくとも2つの値から成るアルファベットを要求する一方、3値ベクトルシグナリングコードは、少なくとも3つの値から成るアルファベットを要求する。物理信号として通信媒体で送信される場合、シンボルは、特にその媒体に適切な物理値で表される。例として、一実施形態において、150mV電圧は、「+1」シンボルを表し、50mVの電圧は、「−1」シンボルを表す一方、別の実施形態において、「+1」は800mVで表され、「−1」は−800mVで表される。

ベクトルシグナリングコードは、本明細書で説明するように、同じN長のベクトルの集まりCであり、コードワードと呼ばれる。CのサイズとN長との二進対数の比は、ベクトルシグナリングコードのピン効率と呼ばれる。[Cronie I]、[Cronie II]、[Fox I]、[Shokrollahi I]、[Shokrollahi II]および[Shokrollahi III]の直交差動ベクトルシグナリング(Orthogonal Differential Vector Signaling)またはODVSは、ベクトルシグナリングコードの例であり、説明を目的として本明細書で使用される。

シンボル間干渉(ISI)は、システムを通じて以前に送られたシンボルの残留効果による、レシーバで復号化されるシンボルの歪みである。この効果は、主に下層通信チャネルの性質に起因し、特性を制限して高速通信または低エラー通信を妨げることが多い。ISIに脆弱チャネルの周知の例は、マルチパス干渉を有する無線通信および有線システムの帯域制限チャネルを含む。ISI劣化決定論的であるので、現在のシンボルを復号化してその埋め込み情報を取得しようと試みる前に、ISIの影響をキャンセルすることが賢明である。場合によっては、構成上組み合わさる以前に送ったシンボルのシーケンスは、現在のシンボルの検出境界に対するそれらのインパクトを最大にする。このような最悪のシンボルパターンは通常、システムのターゲットエラーレートと比較して高い確率で起こるので、それらの影響およびそれらの破壊的振る舞いを定量化して最小にする方法が通信システムの設計における大きな関心事である。そのような問題のあるパターンアドホック識別とは別に、通信システム性能に対するISIのインパクトを評価するための信頼できる測定基準もなければ、そのような影響を緩和するためのチャネルまたは符号化修正示唆する測定基準もない。

ISIの問題に対処する1つのやり方は、ISIが無い(ISI-free)等価チャネルレンダリングするイコライザを使用することである。イコライザは、各シンボル間隔で送信されるデータがシステムを通じて送られる他のシンボルから(理想的に)独立するようなやり方でチャネルを反転することを試みる機能的な処理ブロックまたは回路である。シリアライザデシリアライザ(SerDes)設計において、FIR(有限インパルス応答フィルタリング)とCTE(連続時間線形イコライザ)の2つはそれぞれ、システムのトランスミッタレシーバ側で使用される周知の線形等化方法である一方、DFE(決定フィードバック等化)は、レシーバ側の非線形等化方法である。トムリンソン−原島プリコード方法などの他の等化方法も当業者には周知である。そのようなプリコーディングは、トランスミッタの等化に等価であることが多い。一方、イコライザは、複雑さ、電力消費、およびキャリブレーション要件実装の観点から、特にマルチギガビットの通信システムにおいて高価になる。従って、通信システム性能に対するISIのインパクトを正確に反映する測定基準と、効率的な、高性能のやり方でISIの影響を緩和するチャネル処理解決策の測定基準の両方が必要とされる。

概要

データおよび任意には集積回路デバイス間のクロック信号を移送するベクトルシグナリングコードの効率的な通信装置を説明する。より高速の通信速度、より低いシステム電力消費、および実装の複雑さの削減が可能となる、本明細書で「ISI比」と呼ばれる新しい測定基準に基づいてそのような装置およびそれらに関連するコードを設計する方法を説明する。

目的

通信システムにおいて、目標は、情報をある物理的場所から別の物理的場所に移送することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

情報ビットの組を受信するステップと、サブチャネルコードベクトル重み付けの和を形成するエンコーダを用いて縮小アルファベットコードワードベクトルを生成するステップであって、各サブチャネルコードベクトルの重み付けは、前記受信されたビットの組の対応する情報ビットによって判定される対応する正反対の重みの一部に基づいており、および前記サブチャネルコードベクトルが、縮小アルファベットの重み行列を形成し、および互いに直交し、およびコモンモードベクトルに直交であることと、複数のラインドライバを使用して前記縮小アルファベットコードワードベクトルを送信するステップであって、前記縮小アルファベットコードワードベクトルが、複数の縮小アルファベットコードワードベクトル要素を備え、および各縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、前記複数のラインドライバうちのそれぞれの1つによってマルチワイヤ通信バスのワイヤに送信されることとを備えたことを特徴とする方法。

請求項2

前記エンコーダは、直交符号化論理回路であり、および縮小アルファベットコードワードベクトルを生成するステップは、前記受信された情報ビットの組をそれぞれの縮小アルファベットコードワードベクトルにマッピングするステップと、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号を出力するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号は、前記複数のラインドライバに提供され、および前記複数のラインドライバのうちの各ラインドライバは、前記縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号の一部を使用して前記縮小アルファベットコードワードベクトル要素を表す、対応する電流または電圧を出力することを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

前記サブチャネルコードベクトルの少なくとも1つは、正規化されていない大きさを有し、および前記縮小アルファベットの行型の線形結合は、削減されたアルファベットを提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項5

前記縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、正規化された要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項6

5つのサブチャネルベクトルがあり、および前記マルチワイヤ通信バスは、6つのワイヤを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項7

前記正反対の重みは、正規化された要素の組{+1,−1}から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項8

少なくとも1つのサブチャネルの正反対の重みは、クロック信号に従って変調されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項9

変調されていないコモンモードサブチャネルベクトルは、電圧オフセットを提供するために含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項10

3つの非ゼロ要素を有するサブチャネルコードベクトルは、第2の非ゼロ要素と第3の非ゼロ要素のそれぞれの2倍の大きさの第1の非ゼロ要素を備え、および前記第1の非ゼロ要素の位置は、1つのみの他のサブチャネルコードワードベクトルが非ゼロ要素を有する場合に位置合わせされることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項11

情報ビットの組を受信するための複数の信号導体と、サブチャネルコードベクトルの和を形成することによって縮小アルファベットコードワードベクトルを生成する前記信号導体に接続されたエンコーダであって、各サブチャネルコードベクトルの重み付けが、前記受信されたビットの組の対応する情報ビットによって判定される対応する正反対の重みの一部に基づいており、および前記サブチャネルコードベクトルは、縮小アルファベットの重み行列を形成し、および互いに直交しおよびコモンモードベクトルに直交である、エンコーダと、前記縮小アルファベットコードワードベクトルを送信するための複数のラインドライバであって、前記縮小アルファベットコードワードベクトルは、複数の縮小アルファベットコードワードベクトル要素を備え、および各縮小アルファベットコードワードベクトル要素が、前記複数のラインドライバうちのそれぞれの1つによってマルチワイヤ通信バスのワイヤに送信される、複数のラインドライバとを備えたことを特徴とする装置。

請求項12

前記エンコーダは、前記受信された情報ビットの組をそれぞれの縮小アルファベットコードワードベクトルにマッピングし、および縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号を出力することをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の装置。

請求項13

前記縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号を前記複数のラインドライバに提供するためのワイヤ接続であって、前記複数のラインドライバのうちの各ラインドライバが、前記縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号の一部を使用して前記縮小アルファベットコードワードベクトル要素を表す、対応する電流または電圧を出力する、ワイヤ接続をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の装置。

請求項14

前記エンコーダは、要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}を備える縮小アルファベットを作り出すように構成されることを特徴とする請求項11に記載の装置。

請求項15

前記マルチワイヤ通信バスは、5つのサブチャネルコードベクトルの組を送信する6つのワイヤを備えることを特徴とする請求項14に記載の装置。

請求項16

前記エンコーダは、要素の組{+1,−1}から前記正反対の重みを選択するように構成されることを特徴とする請求項11に記載の装置。

請求項17

前記エンコーダは、クロック信号に従って少なくとも1つのサブチャネルコードベクトルを変調するように構成されることを特徴とする請求項11に記載の装置。

請求項18

前記エンコーダは、変調されていないコモンモードサブチャネルベクトルを提供することによって電圧オフセットを提供するように構成されることを特徴とする請求項11に記載の装置。

技術分野

0001

本発明は、一般には通信の分野に関し、より詳細にはデバイス内およびデバイス間で情報を運ぶ能力がある信号の送信と受信に関する。

背景技術

0002

本出願は、2014年2月2日に出願されたAli HormatiおよびAmin Shokrollahi両氏による“Method for Code Evaluation usingISIRatio”と題する米国特許仮出願第61/934,803号明細書の優先権を主張し、その開示内容は、そのすべてが参照により本明細書に組み込まれる。

0003

以下の参考文献は、そのすべてが参照により本明細書に組み込まれる。
2010年5月20日に出願されたHarm CronieおよびAmin Shokrollahi氏らによる“Orthogonal Differential Vector Signaling”と題する特許出願第12/784/414号の米国特許公開2011/0268225号明細書、(以後[Cronie I])。
2011年2月17日に出願されたHarm Cronie、Amin ShokrollahiおよびArmin Tajalli氏らによる“Methodsand Systems for Noise Resilient,Pin-Efficient and Low Power Communications with Sparse Signaling Codes”と題する米国特許出願第13/030,027号明細書、以後[Cronie II]と識別される。

0004

2014年1月17日に出願されたJohn Fox、Brian Holden、Peter Hunt、John D Keay、Amin Shokrollahi、Richard Simpson、Amant Singh、Andrew Kevin John Stewart、およびCiuseppe Surace氏らによる“Chip-to-Chip Communication with ReducedSSO Noise”と題する米国特許出願第14/158,452号明細書、以後[Fox I]と識別される。

0005

2014年2月11日に出願されたJohn Fox、Brian Holden、Peter Hunt、John D Keay、Amin Shokrollahi、Richard Simpson、Andrew Kevin John Stewart、およびRoger Ulrich氏らによる“Methodsand Systems for High Bandwidth Chip-to-Chip Communications Interface”と題する米国特許出願第14/178,051号明細書、以後[Fox II]と識別される。

0006

2013年3月15日に出願されたBrian Holden、Amin ShokrollahiおよびAmant Singh氏らによる“Methodsand Systems for Skew Tolerance in Advanced Detector for Vector Signaling Codes for Chip-to-Chip Communication”と題する米国特許出願第13/842,740号明細書、以後[Holden I]と識別される。

0007

2013年6月23日に出願されたAmin Shokrollahi氏による“Vector Signaling with Reduced Receiver Complexity”と題する米国特許仮出願第61/839,360号明細書、(以後[Shokrollahi I]と識別される)。

0008

2013年6月23日に出願されたAmin Shokrollahi氏による“Vector Signaling Codes with Reduced Receiver Complexity”と題する米国特許仮出願第61/839,360号明細書、以後[Shokrollahi II]と識別される。

0009

2014年2月28日に出願されたAmin Shokrollahi、Brian Holden、およびRichard Simpson氏らによる“Clock Embedded Vector Signaling Codes”と題する米国特許仮出願第61/946,574号明細書、以後[Shokrollahi III]と識別される。

0010

2014年7月10日に出願されたAmin ShokrollahiおよびRoger Ulrich氏らによる“Vector Signaling Codes with Increased Signal to Noise Characteristics”と題する米国特許仮出願第62/015,172号明細書、以後[Shokrollahi IV]と識別される。

0011

2013年5月13日に出願されたRoger UlrichおよびPeter Hunt氏らによる“Circuits for Efficient Detection of Vector Signaling Codes for Chip-to-Chip Communications using Sums of Differences”と題する米国特許出願第13/895,206号明細書、以後[Ulrich I]と識別される。

0012

2014年7月21日に出願されたRoger UlrichおよびAmin Shokrollahi氏らによる“Bus Reversible Orthogonal Differential Vector Signaling Codes”と題する米国特許仮出願第62/026,860号明細書、以後[Ulrich II]と識別される。

0013

2014年6月25日に出願されたRoger Ulrich氏による“Multilevel Driver for High Speed Chip-to-Chip Communications”と題する米国特許出願第14/315,306号明細書、以後[Ulrich III]と識別される。

0014

通信システムにおいて、目標は、情報をある物理的場所から別の物理的場所に移送することである。典型的には、この情報の移送が信頼でき、高速でありそして最小量のリソース消費することが望ましい。1つの共通情報転送媒体は、接地または他の基準電位に相対的な単一のワイヤ回路か、または接地または他の基準電位に相対的な複数のワイヤ回路に基づくことができる、シリアル通信リンクである。一般的な例は、シングルエンドシグナリング(「SES」)を使用する。SESは、1つのワイヤに信号を送ることによって、およびレシーバにおいて固定された電位に相対的な信号を測定することによって動作する。シリアル通信リンクはまた、互いの関係で使用される複数の回路に基づくこともできる。後者の一般的な例は、差動シグナリング(「DS」)を使用する。差動シグナリングは、信号を1つのワイヤに、反対の信号を対のワイヤに送ることによって動作する。信号情報は、接地または他の基準電位に相対的なそれらの絶対値よりはむしろ、ワイヤ間の差で表される。

0015

DSを介してピン効率を高めながら、DSの望ましい性質を維持する多数のシグナリング方法が存在する。ベクトルシグナリングは、シグナリングの方法である。ベクトルシグナリングでは、複数の信号のそれぞれは、独立している場合もあるが、複数のワイヤ上の複数の信号は、集合的と見なされる。集合的信号のそれぞれは、コンポーネントと呼ばれ、複数のワイヤの数は、ベクトルの「次元」と呼ばれる。いくつかの実施形態において、DSペアの場合のように、一方のワイヤ上の信号は、他方のワイヤ上の信号に完全に依存するので、場合によっては、ベクトルの次元は、複数のワイヤの厳密なワイヤの数の代わりに、複数のワイヤ上の信号の自由度の数を指す場合もある。

0016

ベクトルシグナリングコードの適した任意のサブセットは、そのコードの「サブコード」を示す。そのようなサブコードは、それ自体をベクトルシグナリングコードにすることができる。2値ベクトルシグナリングでは、ベクトルの各コンポーネントまたは「シンボル」は、2つの可能な値のうちの1つをとる。非2値ベクトルシグナリングでは、各シンボルは、3以上の可能な値の組からの選択である値を有する。すべてのシンボルを表すのに要求されるすべての値の組は、コードの「アルファベット」と呼ばれる。従って、例として、2値ベクトルシグナリングコードは、少なくとも2つの値から成るアルファベットを要求する一方、3値ベクトルシグナリングコードは、少なくとも3つの値から成るアルファベットを要求する。物理信号として通信媒体で送信される場合、シンボルは、特にその媒体に適切な物理値で表される。例として、一実施形態において、150mV電圧は、「+1」シンボルを表し、50mVの電圧は、「−1」シンボルを表す一方、別の実施形態において、「+1」は800mVで表され、「−1」は−800mVで表される。

0017

ベクトルシグナリングコードは、本明細書で説明するように、同じN長のベクトルの集まりCであり、コードワードと呼ばれる。CのサイズとN長との二進対数の比は、ベクトルシグナリングコードのピン効率と呼ばれる。[Cronie I]、[Cronie II]、[Fox I]、[Shokrollahi I]、[Shokrollahi II]および[Shokrollahi III]の直交差動ベクトルシグナリング(Orthogonal Differential Vector Signaling)またはODVSは、ベクトルシグナリングコードの例であり、説明を目的として本明細書で使用される。

0018

シンボル間干渉(ISI)は、システムを通じて以前に送られたシンボルの残留効果による、レシーバで復号化されるシンボルの歪みである。この効果は、主に下層通信チャネルの性質に起因し、特性を制限して高速通信または低エラー通信を妨げることが多い。ISIに脆弱チャネルの周知の例は、マルチパス干渉を有する無線通信および有線システムの帯域制限チャネルを含む。ISI劣化決定論的であるので、現在のシンボルを復号化してその埋め込み情報を取得しようと試みる前に、ISIの影響をキャンセルすることが賢明である。場合によっては、構成上組み合わさる以前に送ったシンボルのシーケンスは、現在のシンボルの検出境界に対するそれらのインパクトを最大にする。このような最悪のシンボルパターンは通常、システムのターゲットエラーレートと比較して高い確率で起こるので、それらの影響およびそれらの破壊的振る舞いを定量化して最小にする方法が通信システムの設計における大きな関心事である。そのような問題のあるパターンアドホック識別とは別に、通信システム性能に対するISIのインパクトを評価するための信頼できる測定基準もなければ、そのような影響を緩和するためのチャネルまたは符号化修正示唆する測定基準もない。

0019

ISIの問題に対処する1つのやり方は、ISIが無い(ISI-free)等価チャネルレンダリングするイコライザを使用することである。イコライザは、各シンボル間隔で送信されるデータがシステムを通じて送られる他のシンボルから(理想的に)独立するようなやり方でチャネルを反転することを試みる機能的な処理ブロックまたは回路である。シリアライザデシリアライザ(SerDes)設計において、FIR(有限インパルス応答フィルタリング)とCTE(連続時間線形イコライザ)の2つはそれぞれ、システムのトランスミッタレシーバ側で使用される周知の線形等化方法である一方、DFE(決定フィードバック等化)は、レシーバ側の非線形等化方法である。トムリンソン−原島プリコード方法などの他の等化方法も当業者には周知である。そのようなプリコーディングは、トランスミッタの等化に等価であることが多い。一方、イコライザは、複雑さ、電力消費、およびキャリブレーション要件実装の観点から、特にマルチギガビットの通信システムにおいて高価になる。従って、通信システム性能に対するISIのインパクトを正確に反映する測定基準と、効率的な、高性能のやり方でISIの影響を緩和するチャネル処理解決策の測定基準の両方が必要とされる。

先行技術

0020

米国特許第7,053,802号明細書
米国特許第8,649,460号明細書

0021

データおよび任意に集積回路デバイス間のクロック信号を移送するベクトルシグナリングコードの効率的な通信装置を説明する。より高速の通信速度、より低いシステム電力消費、および実装の複雑さの削減が可能となる、本明細書で「ISI比」と呼ばれる新しい測定基準に基づいてそのような装置およびそれらに関連するコードを設計する方法を説明する。

図面の簡単な説明

0022

発明に従った通信システムの実施形態を示す図である。
1シンボル当たり1ビットを送る2つのワイヤ上の差動シグナリングの事例を示す図である。
1シンボル当たり2ビットを送る2つのワイヤ上のPAM−4シグナリングの事例を示す図である。
本明細書のシミュレーションに使用される例示的なチャネルのパルス応答を示す図である。
P3レシーバの第1の事例のMIC実施形態のアイダイアグラムを示す図である。
P3レシーバの第2の事例のMIC実施形態のアイダイアグラムを示す図である。
5b6wコードレシーバの5つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
5b6wコードレシーバの5つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
5b6wコードレシーバの5つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
5b6wコードレシーバの5つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
5b6wコードレシーバの5つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
NRZコードレシーバの3つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
ENRZコードレシーバの3つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
ENRZコードレシーバの3つのサブチャネルのアイダイアグラムを示す図である。
[Shokrollahi I]の4.5b5wコードのアイダイアグラムを示す図である。
[Shokrollahi I]の4.5b5wコードのアイダイアグラムを示す図である。
8b8wコードのアイダイアグラムを示す図である。
8b8wコードのアイダイアグラムを示す図である。
同じチャネルモデル経由でNRZ、PAM−4、およびENRZシグナリングの性能を比較したグラフである。
NRZのアイダイアグラムをこのチャネル上で一般に行われるシグナリング方法の例として示す図である。
PAM−4のアイダイアグラムをこのチャネル上で一般に行われるシグナリング方法の例として示す図である。
グラスウイングレシーバのブロック図である。
埋め込みクロック回復するグラスウイングレシーバのブロック図である。
等化の有無の両方で示した、式3の行列の行6で定義される入力重みを有するマルチ入力コンパレータの一実施形態の概略図である。
等化の有無の両方で示した、式3の行列の行6で定義される入力重みを有するマルチ入力コンパレータの一代替実施形態の概略図である。
等化の有無の両方で示した、式3の行列の行3で定義される入力重みを有するマルチ入力コンパレータの一実施形態の概略図である。ワイヤ入力の適した代替を用いて、それを式3の行列の行5のコンパレータを実施するために使用することもできる。
等化の有無の両方で示した、式3の行列の行3で定義される入力重みを有するマルチ入力コンパレータの一代替実施形態の概略図である。ワイヤ入力の適した代替を用いて、それを式3の行列の行5のコンパレータを実施するために使用することもできる。
等化の有無の両方で示した、式3の行列の行2で定義される入力重みを有するマルチ入力コンパレータの一実施形態の概略図である。ワイヤ入力の適した代替を用いて、それを式3の行列の行4のコンパレータを実施するために使用することもできる。
グラスウイング5b6w送信ドライバの一実施形態のブロック図である。
グラスウイング5b6w_10_5送信ドライバの一実施形態のブロック図である。
送信方法フロー図である。
受信方法のフロー図である。

実施例

0023

図1は、ベクトルシグナリングコードを用いる発明に従った通信システムの実施形態を示している。本明細書でS0,S1,S2,S3,S4と示した、トランスミッタ110へのソースデータは、ソースデータワード100としてエンコーダ112に入る。ソースデータワードのサイズは、変わることがあり、ベクトルシグナリングコードのパラメータに応じて異なる。エンコーダ112は、システムが設計されるベクトルシグナリングコードのコードワードを生成する。動作中は、エンコーダ112によって作り出されるコードワードを使用して、ドライバ118内のPMOSトランスミッタとNMOSトランスミッタを制御する。ドライバ118は、通信チャネル120のN個の通信ワイヤ125のそれぞれで2、3またはそれより多い個別の電圧または電流を生成して、コードワードのN個のシンボルを表す。図1の実施形態において、ソースデータワードのサイズは、5ビットとして示され、コードワードのサイズは、6個のシンボルである。従って、通信チャネル110は、各ワイヤが1コードワードシンボルを移送する、6個の信号ワイヤ125から成ることを示している。符号化技術に精通したものは、このコードが6ブロック長(即ち、6個のシンボルの出力ワードを作り出す)および32コードサイズ(即ち、5バイナリビットデータを符号化するために十分な、32の個別のコードワードを有する)を有すると説明することもできる。

0024

通信レシーバ130内で、検出器132は、ワイヤ125の電圧または電流を読み取り増幅周波数補償、およびコモンモード信号のキャンセルを含むこともある。本例において、本明細書でR0,R1,R2,R3,R4と示した、受信結果140は、選択的デコーダ138を必要とせず、検出器132によって直接提供される。

0025

容易に明らかであるように、異なるコードを異なるブロックサイズおよび異なるコードワードサイズと関連付けることができる。説明の便宜上および制限を伴わずに、図1の例は、6つのワイヤ経由の送信に5バイナリビット値、いわゆる5b6wコードを符号化する能力があるODVSコードを使用するシステムを示している。

0026

どのベクトルシグナリングコードが使用されるかに応じて、デコーダがない、またはエンコーダがない、またはデコーダもエンコーダもないことがあり得る。例えば、[Cronie II]で開示された8b8wコードの場合、エンコーダ112とデコーダ138の両方が存在する。一方、本例の5b6wコードの場合、検出器132が受信結果140を直接生成するようにシステムを構成することができるので、明示的なデコーダは、必要ない。

0027

通信トランスミッタ110と通信レシーバ130の動作は、通信システムが正しく機能することを保証するために完全に同期されなければならない。いくつかの実施形態において、この同期化は、トランスミッタとレシーバとの間で共有される外部クロックによって遂行される。他の実施形態では、シリアル通信に使用される周知のBiphase符号化、または本明細書で説明する他の方法に見られるような、データチャネルのうちの1または複数とクロック関数を組み合わせることができる。

0028

(通信システムのシグナリング)
シグナリングは、通信チャネルを介して情報を送信する方法である。通信チャネルで搬送される物理量へのマッピング情報(典型的にはビットで表される)の任意の形式は、シグナリングと呼ばれる。好適実施形態において、通信チャネルで運搬される情報は、有限サポート実数値関数を有する成形されたパルスを介して変調される。ワイヤに送信される信号は以下で表される。

0029

0030

ここにC1は、N長(ワイヤの数に等しい)のコードワードベクトルであり、Tは、送信された1つの値を表すパルスの単位区間(UI)の時間長であり、Pは、変調に使用されるパルス波形を定義する区間[0,T]の関数である。コードワードC1は、インスタンス毎に送られる情報を判定する。C1が属する組の選択は、情報ビットとC1との間のマッピングの選択と共に、シグナリング方法を判定する。

0031

パルス振幅変調(PAM)は、C1が許容信号範囲内の等しい振幅間隔を表す値[-1, -1+2/(X-1), -1+4/(X-1), …, 1-4/(X-1), 1-2/(X-1), 1]のうちの1つをとることができるシグナリングの方法である。このタイプのシグナリングは、PAM−Xシグナリングと呼ばれる。しばしば(ただし、これに限らない)Xは、2の冪であり、各C1は、log2(X)(Xの二進対数)情報ビットを搬送する。多くの高速SerDesアプリケーションにおいて、X=2であって、X=4,X=8,またはX=16などの値が、さまざまな標準化団体において提案されている。

0032

PAM−Xシグナリングによって1単位区間当たりの送信ビット比率がより高くなるが、PAM−2よりもISIの影響を受けやすいことが当業者には周知である。これは、PAM−Xシグナリングにおいて、遷移範囲(即ち、信号振幅の変化)がこれらの範囲をトラバースするために必要な異なる時間量を有することによってISIの増加が生じる可能性がより高いと誤解される事実に起因することが多い。この誤った前提に基づいて、2よりも大きいアルファベットのサイズを使用するどのシグナリン方法もPAM−2よりも多くISIを被ることもしばしば示唆されている。しかしながら、我々は後に、アルファベットのサイズが直接ISIにインパクトを与えないことを示す。

0033

ベクトルシグナリングコードは、ここで説明するように、コードワードと呼ばれる、同じ次元Nのベクトルの集合C、マルチ入力コンパレータ(MIC)と呼ばれる、次元Nのベクトルの第2の集合Λ、および各ドントケア(don’t care)がCi,λペアであって、CiがCの要素およびλがΛの要素である「ドントケア」の組である。動作中は、Cの要素の座標は、有界であり、我々は、座標を−1から1までの実数で表すことを選ぶ。

0034

動作中は、コードワードは、Ci,λがドントケアでないすべてのMICのλであるコードワードのスカラー積のベクトルによって一意に判定される。Ci,λペアがドントケアでないならば、Ciは、MICのλにアクティブであると言える。

0035

例を以下のように提供する:コードワードの集合Cは、ベクトル(1,0,0,−1)の配列から取得される12ベクトルで構成され、MICは、6つのベクトル

0036

0037

であり、ドントケアの組は、コードワードのMICのスカラー積がゼロとなるようなコードワードとMICとのペアである。言い換えれば、ドントケアは、ペア

0038

0039

である。

0040

以下において我々は、ベクトルとして定義されるMICと、このベクトルに直交するすべてのポイントの組によって与えられる超平面として定義されるMICとの解釈を同じ意味で使用する。

0041

ISIの問題は、システム内の訂正されずに残存するISIにあまり敏感でないやり方でデータをどのように転送するかを判定する意図によるシグナリングのこうした観点から調べられる。信号の検出が信号値固定基準との比較または互いの信号との比較を用いて実現される状況において、ISI感受性は主に、ワイヤ自体で観察される信号レベルではなく、これらのコンパレータの出力において観察される信号レベルで判定されることが示されている。我々は、ISIノイズの影響を使用されるシグナリングおよび検出方法の関数として定量化するために役立つ測定基準である、ISI比(ISI-Ratio)の概念を導入する。我々は、この概念を使用してISIノイズにロバストであるベクトルシグナリング方法を設計し、この手法を確認するシミュレーション結果を示す。

0042

(マルチ入力コンパレータを使用するレシーバ)
[Holden I]で説明したように、係数a0,a1,…,am-1を有するマルチ入力コンパレータまたはMICの実施形態は、回路の入力を複数の信号導体および出力からのベクトル(x0,x1,…,xm-1)として受け取る論理和回路である。

0043

0044

ここに(x0,…,xm-1)は、論理和回路の信号の重みベクトルである。多くの実施形態において、望ましい出力は、二進値であり、従って、値Resultは、アナログコンパレータまたは二値決定出力を生成する信号スライサ回路などによりスライスされる。これは一般的な使用事例であるため、この回路の俗称は、用語「コンパレータ」に含まれるが、他の実施形態は、加算結果をPAM−3またはPAM−4スライサに適用して3値(ternary)または4値(quaternary)出力を取得することができるか、または実際には、後で計算するために式2のアナログ出力を保持することができる。

0045

(行列表記法記述されるレシーバ)
数学的に、コードレシーバを備えるマルチ入力コンパレータの組は、入力ベクトル(x0,x1,…,xm-1)の連続要素、即ち、ベクトルシグナリングコードを搬送する複数の信号導体またはワイヤ入力に対応する行列の列と、特定のマルチ入力コンパレータおよびその出力を定義するベクトルに対応する行列の各行とを有する、行列表記法を使用して簡潔に説明することができる。この表記法において、行列要素の値は、その行のマルチ入力コンパレータによってその列の入力値に適用される重みベクトルまたはスケール因子の組に対応する。

0046

式3の行列は、そのようなコードレシーバを備えるマルチ入力コンパレータの1つの組を説明する。

0047

0048

この実施形態において、6列の行列で表された6つの入力ワイヤは、行2−6で表された5つのマルチ入力コンパレータによって処理される。後で説明する目的で、1番目の行は、すべて「1」の値から成り、6×6の正方行列を作成する。

0049

本明細書で使用されるように、式3の行列のような行列Mは、MTM=Dであれば、つまり行列とその転置との積が、その対角上でのみ非ゼロ値を有する対角行列であれば、「直交」と呼ばれる。これは、結果が恒等行列、即ち、1に等しい対角値を有することが要求される、一般に使用される定義よりも弱い定義である。行列Mを正規化して従来のより強い直交性要件を満たすことができるが、後で説明するようにこのような正規化は、必要ないし、実際には望ましくない。

0050

機能的に、直交性は、マルチ入力コンパレータを表す行の重みのベクトルが他のすべての行に直交であること、およびマルチ入力コンパレータを表す各行の和がゼロになることを要求する。これは、コンパレータの出力も直交である(従って独立している)ことを伴うので、それらの出力は、本明細書ではベクトルシグナリングコード通信システムの「サブチャネル」として説明される、個別の通信モードを表す。

0051

このモード解釈を所与として、行列の最初の行は、送信媒体経由のコモンモード通信チャネルを表すと見なされる。実際のシステムにおいてレシーバがコモンモード除去を有することが望ましいので、1番目の行をすべて「1」の値に設定して、各ワイヤがこの1つの行に入力するコモンモードの寄与を最大限にする。定義により行列のすべての行が直交であるので、コモンモード信号によって影響が与えられる行が他にない(即ち、レシーバ出力がない)ということになる。このようなコモンモード除去を有する実施形態は、それらの記述行列の1番目の行に対応する物理的コンパレータを実装する必要がない。

0052

混乱を避けるために、サブチャネルで搬送される信号を表す状態変更を含む、ODVSシステムのすべてのデータ通信は、全チャネル経由のコードワードとして伝達されることに留意されたい。実施形態は、本明細書および[Holden I]と[Ulrich I]とで教示されるように、コードワードへの入力値の特定のマッピングに関連し、それらのマッピングを特定の検出器結果と相関させることができるが、そうした相関は、物理的通信媒体自体のパーティションサブ区分、またはサブチャネルと混同されるべきでない。同様に、ODVSサブチャネルの概念は、例示的な実施形態による特定のODVSコード、トランスミッタ実施形態、またはレシーバ実施形態に限定されない。内部状態を維持するエンコーダおよび/またはデコーダも発明に従って実施形態のコンポーネントにすることができる。サブチャネルを個々の信号で、または複数の信号によって伝達されるステートで表すことができる。

0053

[Shokrollahi II]は、本明細書で説明するように利用することができる直交行列構築する方法を説明する。

0054

(レシーバ行列に対応するODVSコードの生成)
[Cronie I]および[Cronie II]で説明されているように、直交差動ベクトルシグナリングコードは、入力変調ベクトルの形式(0,a1,a2,…,an)と行列Mとを乗じた生成行列によって構築することができる。最も簡単な事例において、このベクトルの各aiは、単一の値の正または負、例として±1であり、1ビットの送信情報を表す。

0055

Mをシステムのさまざまな通信モードを記述すると解することを所与として、行列とこのような入力ベクトルとの乗算は、そのベクトルのaiによるさまざまなモードの励起を備え、ゼロ番目のモードは、全く励起しないコモンモード送信に対応することが容易に分かる。コモンモードで放出される送信エネルギーは、ほとんどの実施形態に不必要でもあり無駄でもあることが当業者には明らかであろう。しかしながら、発明に従った少なくとも1つの実施形態において、通信チャネルを介してノンゼロバイアスまたはベースライン値を提供するためにコモンモード期間の非ゼロ振幅が使用される。

0056

この方法を使用して生成されるコードのさまざまなコードワードが、さまざまな直交通信モードの線形結合を表すことも分かる。課せられる付加的な制約がなければ(例えば、実装を有利にするために)、この方法は結果として、N個のワイヤ経由でN−1個の個別のサブチャネルを伝達する能力があるシステムとなり、典型的には、N−1ビット/Nワイヤシステムとして実施される。符号化された値を表すために必要な離散コードワード値の組はいわば、コードのアルファベットであり、このようなアルファベット離散値の数は、そのアルファベットのサイズである。

0057

さらなる例として、この方法によって式3の行列から生成されるコードを表1に示す。

0058

0059

容易に観察されるように、このコードのアルファベットは、値+1,+1/3,−1/3,−1で構成され、従ってこれは、4値コードである(例えば、4つのアルファベットのサイズを有する)。このコードは後に、本明細書では5b6wまたは「グラスウイング(Glasswing)」コードとして説明され、それに対応する式3の受信行列は、「グラスウイングレシーバ」として説明される。

0060

(サブチャネル上の情報のタイミング)
ODVS通信システムは、データ入力各組み合わせを符号化された送信として伝達しなければならず、そのような符号化された送信のレートは必然的に、通信媒体の容量によって制約されるので、送信されるデータの変更レートは、コードワードの送信レートサンプリング間隔を表すナイキスト限界内でなければならない。一例として、バイナリクロックまたはストローブ信号は、1コードワード送信当たりに1クロックエッジしかなければ、ODVSサブチャネルに送信される。

0061

ODVSエンコーダおよびそれに関連するラインドライバの実施形態は、データ入力の任意の変更に応答して、非同期的に動作することができる。他の実施形態は、一例として、単一の高速出力ストリームを作り出すデータ処理の複数のフェーズを組み合わせるために内部タイミングクロックを利用する。このような実施形態において、コードワードのすべての要素の出力は、本質的に同時であり(論理遅延または他の実装制約がない)、従って、コードのサブチャネルに移送されるストローブまたはクロック信号は、レシーバにおいてデータ位置合わせクロック(data-aligned clock)(例えば、同じコードの他のサブチャネルのデータエッジに同時に発生するそのデータの遷移エッジを用いる)として示される。このようなデータ位置合わせクロックを、本発明と共にデータのサブチャネルのサンプリングを開始するのに適した、遅延またはアイ中心位置合わせ(center-of-eye-aligned)クロックに変換する方法は、当技術分野では周知である。このような方法は、固定の時間遅延、調整可能な時間遅延、遅延ロックループなどの導入を含むことができる。

0062

(ISI比)
ISI比は、通信システムにおけるシンボル間干渉のシグナリングスキーム感度の測定である。それはある意味で、訂正されずに残存するISIに起因するシグナリングスキームの低下に対する測定である。

0063

上記の定義を定式化するために、N個の通信ワイヤを有すると仮定する。各単位区間(以後UIと呼ぶ)において、エンコーダは、(送られるビットに基づく)N長のK個可能なコードワードから1つを選び、ドライバは、コードワードの座標値に比例する電圧/電流を作って、それらの値でワイヤを駆動する。制限を伴わずに、我々は、この例において長方形のパルス波形Ptを各ワイヤの値に使用すると仮定する。コードワードは、レシーバに向かってチャネル上を進む。レシーバ側では、ワイヤ値は、イコライザおよび可能性としてRxフロントエンドゲインステージを通過することができ、およびこれらの新しい値は、コンパレータネットワークにおいて(可能性として)複数の線形方法で組み合わされ、決定値の組に到る。以前に論じたように、コンパレータは、ワイヤ値の線形結合をとり、およびそれらを固定基準と比較するか、またはワイヤ値の他の線形結合と比較することができる。レシーバコンパレータネットワークは、MMICを有する。MICは、ワイヤ値の「アフィン線形形式」として便宜的に説明される。言い換えれば、各MICに係数a0,a1,…,anの組が結び付く。動作中は、MICの出力は、式a0+a1x1+…anxnの符号であり、ここにx1,…,xnはそれぞれ、ワイヤ1,…,Nの値であり、−a0は、対応する基準値である。我々は、その基準値が0ならば、MICを「中心(central)」と呼ぶ。0でなければ、我々は、MICを非中心(non-central)と呼ぶ。中心MIC(Central MIC)は、線形形式の係数ベクトルとして、即ち、[a0,a1,…,an]として書き込まれることも多い。中心MICは、2種類:基準でないMICと基準MICから成る。基準でないMICは、その係数の和がゼロである、中心MICである。

0064

例えば、標準の差動シグナリングにおいて、MIC係数は、結果が0と比較される単なるペア[+1,−1]である。これは、中心が参照なしのMICである。PAM−4シグナリングにおいて、同じMICが使用されるが、3つのMICのうち2つは、参照を有する。言い換えれば、最大信号値が1であれば、最小信号値は、−1であり、MICは、以下の3つのアフィン線形形式によって与えられる。

0065

0066

一般に、MICの一部の係数は、ゼロであり、この場合、それに対応する入力は、単に廃棄される。

0067

時には、MICをN次元ユークリッド空間の超平面と見なすことによる、MICの幾何学的表示を使用することは有利である。そうなると、MICは、そのMICを0と評価するすべてのベクトルの組で識別される。例えば、基準0のMIC[1,−1]の場合、超平面はちょうど、2次元ユークリッド平面の線分x=yである。我々は、しばしば、同じ意味でMICをそれらに対応するベクトルか、またはそれらに関連する超平面として識別する。この幾何学的表示において、MICは、その超平面が原点(origin)を通過すれば、中心であり、通過しなければ、非中心である。

0068

コードのK個のコードワードのそれぞれは、N次元ユークリッド空間のポイントとして解釈される。MICのタスクは、ポイントを分離することである。2つのコードにドントケアでないMICは、ポイントがMICに対応する超平面の反対側に位置するならば、ポイントを分離する。

0069

図2および図3は、1シンボル当たりそれぞれ1ビットと2ビットを送る2つのワイヤ上の差動シグナリングおよびPAM−4シグナリングの事例を示している。差動シグナリングの事例において、図2に示すように、超平面は、原点を通過する角度45度の線であり、コードワードは、座標(1,−1)および(−1,1)のポイントである。これらのコードワードは、超平面によって分離され、そのコードワードは、超平面から等距離である。図3に示すように、PAM−4シグナリングの場合、超平面は、原点を通過する角度45度の線と、ベクトル(2/3,−2/3)と(−2/3,2/3)によるこの線の2つの変換である。コードワードは、ポイント(1,−1)、(1/3,−1/3)、(−1/3,1/3)および(−1,1)であり、MICに垂直な線上に位置する。見て分かるように、MICは、コードワードを分離する。

0070

これより我々は、ISI比の概念に基づいて設計された新しいシグナリング方法を示す。ISI比は、コードワードの組Cに対し、MICλと定義される。ΔmをMIC mにアクティブである(即ち、そのMICにドントケアでない)コードワードインデックスの組とする。ISI比を正確に定義するために、我々は、中心MIC(超平面が原点を通過する)と非中心MIC(PAM−4シグナリングの2つのMICにあるように超平面が原点を通過しない)とを別個に区別する必要がある。

0071

(中心MICのISI比の算出)
d(Ck,MICm)をコードワードCkとMICmを表す超平面との間の距離とする。MICmのISI比は、以下のように定義される:

0072

0073

幾何学的に、ISI比は、MIC超平面にアクティブな任意のコードワードの最大距離とMIC超平面にアクティブな任意のコードワードの最小距離との比と見てよい。我々が上記の例のシグナリングの量を計算すると、以下の数を取得する:
差動シグナリング:
MICのISI比は1であり、
PAM−4シグナリング:
真ん中の(中心である)MICのISI比は3である。

0074

これらの値は、2つのコードポイントが最大/最小距離比である1を表す、MIC平面から等距離である、図2の差動シグナリングの事例を調べることによって証明することができる。図3のPAM−4シグナリングにおいて、3:1の比は、中心のMIC平面に最も離れたコードワードポイントの距離と最も近いコードワードポイントの距離において示される。

0075

ISI比に基づくシグナリング設計に取り組む他の例を示す。

0076

(非中心MICのISI比の算出)
d(Ck,MICm)をコードワードCkと基準MICmを表す超平面との間の距離とする。コードワードCkと原点を通過するMICmのシフトバージョンとの間の距離をd(Ck,MICm)で示す。そして非中心MICmのISI比は、以下のように定義される:

0077

0078

この数式によって、PAM−4シグナリングの2つの非中心MICのISI比も3に等しい。従って、PAM−4通信システムのすべてのMICのISI比は3である。

0079

(ISI比および水平アイ開口
k個のコードワードCk k=1,…,Kのそれぞれは、以下の式によって与えられるMICmの出力においてそれ自身のパルス応答を生成する。

0080

0081

システムにおいて無視できるクロストークがあり且つそのチャネルhi,i(t)はすべて等しい(=h(t))という仮定の下に、コードワードKによってMICmの出力において生成されるパルス応答は、以下の式によって与えられる。

0082

0083

ここにPh(t)=P(t)=h(t)は、すべての線形イコライザを含む、システムのパルス応答であり、MICm(i)は、m番目のMICのi番目の座標であり、Ck(i)は、コードワードCkのi番目の座標である。MICは中心であり、その係数は、それらの二乗の和が1に等しくなるように正規化され、その量

0084

0085

は、コードワードKとMICmを表す中心の超平面との間の距離を表す。ISI比は、任意の非ゼロ実数によるMICの非ゼロスカラー乗算の下で不変であることに留意されたい。従って、MICを表すベクトルがノルム1を有する(即ち、それらの係数の二乗の和は1)と仮定することができる。

0086

出力MICmの出力における信号は、UI長(−T)の整数倍時間シフトされたパルス応答Pm、k(t)の重畳であり、コードワードの任意の選択による。t0はコードワードC0の基準サンプリング時間であると仮定する。時間t0において、以下の式を得る。

0087

0088

中心MICの場合、MIC出力のレシーバアイ(eye)は、rm(t)がt0におけるその符号に対して符号を変更するサンプリング時間tに閉じられる。これは、MIC出力のアイの水平開口を判定する。多くの通信システムの場合、レシーバにおいて非常に低い誤り検出率(例えば、10-12未満)を実現することが目標であり、従って、アイ開口を判定することができる最悪の場合のコードワードパターンである。最悪の場合のコードワードパターンは、検出されるコードワードが、MICmを表す超平面に最も近いコードワード(Cmin(m)と呼ぶ)である場合、およびカーソルの前後のコードワードが、その超平面から最も離れた距離(Cmax(m)と呼ぶ)にある場合に起きる。これらのコードワードを選択し、我々は、以下の式を記述することができる:

0089

0090

サンプリングフェーズt0を変更することによって、アイは、その期間

0091

0092

に符号が変更する度に閉じる。シグナリングスキームのISI比が高くなるにつれて、我々が隣接するコードワードから見る残存ISIがより大きくなり、アイがより早く閉じる。所与のパルス応答Ph(t)(チャネル、イコライザ、トランスミッタのパルス波形およびシステムのボーレートによって判定される)の場合、水平開口は、下層のシグナリングスキームのISI比のみに依存することに留意されたい。ISI比が高くなるにつれて、アイの水平開口がより小さくなる。

0093

非中心シグナリングの場合、ref(m)で示される、MICの基準までの距離がアイの水平開口を判定する。従って、式8は、次のように変更される:

0094

0095

再度、水平アイ開口が下層のMICのISI比によって唯一判定されることを示している。

0096

(ISI比測定基準に基づくシグナリング設計)
上記の論考に基づいて、我々は、ISI比の概念に基づくシグナリングスキームを設計することができる。説明を目的として、例は、ワイヤライン送信システムの範囲から出されているが、限定を伴わない。

0097

第1の例として、我々は、チャネル経由でbビットの情報を送りたい。従って、我々のシグナリングスキームにおいて少なくとも2bを有することを要求する。我々はまた、我々の設計において以下の考察も有する:
・次元Nは、チャネルのワイヤ(即ち、独立した通信要素またはサブチャネル)の数に等しい。

0098

・コードワードは、トランスミッタの電圧振幅の制約のため、範囲[−1,1]にコードワードのすべての座標を有する。

0099

目標は、コードワード、MIC、およびドンケアのペアを見つけて、コードワードがこれらのMICによって区別されて、MICの最大ISI比が最小化されるようにすることである。以前の節で示したように、最高のISI比を有するMICが支配し、それに対応するアイの水平開口が通信システム全体の誤り率を判定する。

0100

次の例において、IEEE 802.3bj規格(www-dot-ieee802.org/3/100GCU/public/channel.htmlにオンライン掲載)に測定されるバックプレーンチャネル上の2ワイヤのTE(www.te.com)によって提供される基準チャネルに基づくチャネル特性を有する、4ワイヤ送信ラインが使用される。そのように記述されたチャネル応答は、ワイヤ間のクロストークが除去された4ワイヤチャネルに拡大された。ボーレートは、1秒当たり8GBaudに固定される。トランスミッタにおいて0dBから12dBまでの等化範囲および3タップフィルタを有する、連続時間線形イコライザ(CTLE)は、最良の水平アイ開口を取得するように最適化されたイコライザ設定を有することが想定された。結果として生じるパルス応答は、図4に示している。

0101

このチャネルでよく行われているシグナリング方法の例として、図12は、NRZ(スループット=4Gbps/wire、水平開口=106.2psec)のアイダイアグラムを示し、図13は、PAM−4(スループット=8Gbps/wire、水平開口=40.0psec)シグナリングのアイダイアグラムを示す。

0102

ベクトルシグナリングコード設計の第1の実施形態は、P3シグナリングと呼ばれ、4つのコードワード(1,0,−1)、(−1,0,1)、(0,1,−1)および(0,−1,1)を使用して、例示的なチャネルの3つのワイヤ経由で2ビットを送る。我々は、以下の2つの事例を考慮する。

0103

事例1:我々は、MICを(1、−1,0)と(0,1,−1)に選ぶ。4つのコードワード上の2つのMICの出力はそれぞれ、値1,−1,−1,1と値1,−1,2,−2である。2つのMICが互いに4つのコードワードを区別できることが検査から明らかである。第1のMICのISI比は1(水平開口=106.2psec)である一方、第2のMICのISI比は2(水平開口=60psec)である。スループットは5.33Gbps/wireである。アイダイアグラムは、図5に示している。

0104

事例2:我々は、MICを(1、−1,0)と(1/2,1/2,−1)に選ぶ。第2のMICの出力は、3/2,−3/2,3/2,−3/2となる。2つのMICはなおもコードワードを区別できるが、両方のMIC(両方のMICの水平開口=106.2psec)のISI比は1である。スループットは5.33Gbps/wireである。アイダイアグラムは、図6に示している。

0105

この例は、同じクロックレートに従う同じチャネル上で同じISI比を有するMICがほぼ同じ水平アイ開口の結果をもたらすこと、およびMICの正しい選択が送信システムのシグナルインテグリティに不可欠であることを確認する。

0106

シグナリング設計の第2の実施形態は、線形符号化を利用する。つまり、シグナリングスキームは、行列ベクトル積を用いて定義される。ベクトルは、送信されるビットを包含し、行列は、コードワードを生成するためにビットに適用される変換を定義する。このスキームにおいて、原理としてN個のワイヤ経由でN−1ビットを送ることができる。ビットを表すベクトルは、形式(0,±1,±1,…,±1)をとる。符号化行列は、1番目の行がすべて1であり、他のN−1行は、1番目の行に直交であり、残りの(N−1)次元の部分空間にわたる。従って、これは、本明細書で以前に説明したように、直交行列である。MIC係数は、逆の符号化行列の対応するN−1列から簡単に見つかる。

0107

直交行列に基づく線形符号化スキームの興味深い性質は、すべてのMICの出力が単に形式±1をとり、従って、ISI比は、1になるように保証される。見て分かるように、この保証は、そのようなコードを使用する通信システム性能に深い影響を与える。

0108

さらなる実施形態において、我々は、上記のP3を利用して、以下の、6つのワイヤ経由で5ビットを送るグラスウイング符号化行列を構築することができる。

0109

0110

およびS=情報ビット(0,S0,S1,S2,S3,S4)の行ベクトルは、正反対の重み(例えば、論理ビット0,1の±1、あるいは±1/3)を表し、wは、送信されるコードワードベクトル[w0,w1,w2,w3,w4,w5]である。±1の正反対の重みが使用されると、送信されるコードワードは次に、因子1/3で正規化され、結果として{±1/3,±1}の4値アルファベットを有するコードワードが生じる。さらに、式13のサブチャネルコードワードの選択に起因して、最終的には送信されるコードワードを形成するサブチャネルコードの線形結合は、コードワード要素の削減されたアルファベットを提供する。つまり、サブチャネルコードベクトルの少なくとも1つは、正規化されていない大きさを有し、そこでの縮小アルファベット(reduced-alphabet)の行型の線形結合は、削減されたアルファベットを提供する。3つの非ゼロ要素を有するサブチャネルコードベクトルが、第2の非ゼロ要素と第3の非ゼロ要素のそれぞれの2倍の大きさの第1の非ゼロ要素を備え、第1の非ゼロ要素の位置は、1つのみの他のサブチャネルコードワードベクトルが非ゼロ要素を有する場合に位置合わせされることが分かる。

0111

列がMIC係数を定義する逆行列は、適切な正規化を用いた式13の行列Aの単なる転置であり、式3として以前に説明した。スループットは、6.66Gbps/wireである。このスキームのアイダイアグラムは、図7Aから図7Eに示している。すべてのMICの水平開口は、106.2psecである。式13の6つのワイヤ経由の5ビットまたは5b6w、式3のMIC行列、および表1のコードワードは、本明細書では「グラスウイング」コードと呼ばれる。

0112

シグナリング設計の第3の実施形態も線形符号化を利用し、アンサンブルNRZまたはENRZと呼ばれる。ENRZの完全な説明は、[Cronie I]に示している。ENRZは、“perm”が係数のすべての置換を意味する8つのコードワードの形式±perm(1,−1/3,−1/3,−1/3)と、3つのMICの形式(1/2,−1/2,1/2,−1/2)、(1/2,1/2,−1/2,−1/2)および(1/2,−1/2,−1/2,1/2)を有し、1単位区間当たり4つのワイヤ経由で3ビットを送ることができる。符号化行列は、4×4のアダマール行列スケールバージョンである:

0113

0114

最終値が−1と1との間に制約されるようにスケール因子1/3が選択される。スループットは、6Gbps/wireである。ENRZシグナリングのアイダイアグラムは、図8Aから8Eに示している。3つのMICの水平開口は、106.2psecである。

0115

第4の実施形態は、異なるISI比を有する異なるMICならびにMICのアクティブでないコードワードを包含する性質を有する、ベクトルシグナリングコード設計である。コードのこのカテゴリは、設計者が同じスループットを有し且つすべてのISI比が等しいコードと比較してより少ない数のMICを有するコードを提供できるようする。さらに、以下の例に見るように、より小さいISI比を有するMICは概して、より高いISI比を有するMICと比較してより多いワイヤで線形結合を行うMICである。これらのMICがより水平な開口を提供するので、より多いワイヤを線形結合に関係させると、この性質によってこれらのMICに高いスキュー許容するようになる。この設計戦略の例は、“perm”が係数のすべての置換を意味する、24つのコードワードの形式±(perm(1,1,0,1)|−1)を有するコードを説明している、[Shokrollahi I]から引用される。このコードは、各単位区間に5つのワイヤ経由で4.5ビットを送ることができる。このスキームにおいて7つのMICがあり、最初の6つはすべて、最初の4つのワイヤ間の一対比較であり、すべてISI比2を有する。最後のMICは、係数(1/4,1/4,1/4,1/4,−1)を有し、ISI比1を有する。スループットは、7.2Gbps/wireである。図9Aと9Bのアイダイアグラムは、より広い水平開口を有する最後のMIC(図9B、水平開口=106.2psec)とより高いISI比を有する一対のコンパレータMIC(図9A、水平開口=62.5psec)との比較を示す。

0116

最後の例示的実施形態は、13個のMICを使用して8つのワイヤ経由で8ビットを送るコードである。コードワードは、“perm”が係数のすべての置換を意味する、形式±(perm(1,1,0,−1)|perm(−1,1,0,1))をとる。MICは、最初の4つのワイヤ上の6対のコンパレータ、2番目の4つのワイヤ上の6対のコンパレータ、および1つのMIC(1,1,1,1,−1,−1,−1,−1)/4である。最後の入力MICは、1のISI比を有する一方、一対のコンパレータのそれぞれは、2のISI比を有する。スループットは、8Gbps/wireである。アイダイアグラムは、図10Aと10Bに示している。ISI比1を有するMICは、106.2psecの水平開口(図10B)を有する一方、ISI比2を有するMICは、62.5psecの水平開口(図10A)を有する。

0117

これらの実施形態を直接比較できるようにするため、我々は、以前に説明したENRZ、NRZおよびPAM−4シグナリングスキームの水平アイ開口を算出し、その後水平アイ開口の関係をスループットの関数としてプロットする。同じスループットを取得するために要求されるボーレートがこれらのシグナリングスキームのそれぞれに対して異なるので、スループット値は、比較のために正規化される。

0118

その結果は、図11のグラフで示している。NRZとENRZを比較すると、両方のISI比は、1に等しい一方、ENRZのボーレートは、NRZのボーレートの2/3である。PAM−4とENRZを比較すると、ENRZのボーレートは、PAM−4の4/3であるが、そのISI比は、3倍小さい。従って、最も低いISI比を有する実施形態である、ISI比1を有するENRZが、スループット範囲にわたる全体の勝者であり、低いISI比は、良好な通信システム性能の予測因子であることを示している。

0119

(サブチャネルゲインの正規化)
表1のコードおよび式3の行列によって定義されるレシーバの数値解析を遂行すると、行列行1、3および5で定義されるコンパレータは、出力値±2/3を出すのに対し、行列行2および4で定義されるコンパレータは、出力値±1を出すことが分かる。差動シグナリングと比較した垂直アイ開口の損失は、従って、20*log10(3)=〜9.5dBである。この出力レベルの変動は、対角行列MTM=Dの非ユニティ値が対応するサブチャネルの非ユニティゲインを表しているとする、受信行列の直交性の定義を我々が緩めた結果である。当業者には明らかであるように、行列の正規化(即ち、対角値が1になるようにその要素をスケールする)は結果として、システムがすべてのサブチャネルにわたって一定のユニティゲインを有することになる。しかしながら、個別に正規化された多数の係数値が、多くの場合に無理数値を含み、実際のシステムで実施することが難しいので、このような周知の正規化方法は、次善の実施形態を導くことになる。

0120

少なくとも1つの実施形態は、実装に便利な係数値を用いた式3に例示されるように、正規化されていない行列を保持し、その代わりに、さまざまなサブチャネルを変調する入力信号の振幅を修正することによってサブチャネル振幅の変動を補償する。例えば、8つのサブチャネルがユニティゲインを有し1つのサブチャネルが0.8ゲインを有する仮設システムは、最終的には後者の出力によって制限されるSNRになる。従って、最後のサブチャネルの送信入力を{+1,−1}ではなく{+1,2,−1,2}に増加することによって対応するチャネル出力を上げる。あるいは、すべてのチャネルが要求される送信電力を少なくして出力レベルが等しくなるように、他のすべてのサブチャネルの入力を{+0.8,−0.8}に削減することによって対応するチャネル出力を下げる。

0121

しかしながら、この補償技術は、コストを掛けないことはできない。[Shokrollahi IV]で教示されるように、このやり方による入力ベクトルの修正は、チャネル経由でコードワードを伝達するために必要なアルファベットサイズ(従って、トランスミッタが生成しなければならない個別の信号レベルの数)の増加につながる。[Shokrollahi IV]は、結果として要求されるアルファベットサイズの最小限度の拡大でサブチャネルの出力に近いマッチングとなる適切な変調振幅を選択する数値方法を教示する。

0122

[Shokrollahi IV]によって教示されるプロシージャを適用すると、グラスウイングの最適な開始コードの組は、(1,7/8,1/2,1/4,1/8,−1/8,−1/4,−1/2,−7/8,−1)によって与えられるサイズ10のアルファベットを有する対応するコードを用いて(0,±3/8,±1/4,±3/8,±1/4,±3/8)になるように算出される。結果となるコードワードは、表2に示され、本明細書では5b6w_10_5コードと呼ばれる新しいコードを有する。これらの信号レベルを生成するドライバの一実施形態は、図22に示されている。各ドライバスライス1010は、要求される10つの個別の出力レベルを出すために組み合わせを可能にする各スライス上の複数のドライバ要素を用いて、1つのワイヤ出力信号を出す。

0123

0124

このコードを用いて、式3にあるようなすべてのコンパレータは、出力値±3/4を出す。修正されていない5b6wコードと比較した垂直アイ開口の増加は、20*log10((3/4)/(2/3))=〜1dBである。5b6w_10_5の終端電力は、修正されていない5b6wコードの送信電力のおよそ88%であるため、より小さい送信電力においてさえ、5b6w_10_5は、部分的に改善された垂直アイ開口につながる。しかしながら、この改善をもたらす実装コストは、複雑さを増す。すならち、1ワイヤ当たり4つのシンボル値でなく10個のシンボル値の中から選ぶことができる内部表現にデータを符号化するトランスミッタ内と、4ではなく10の個別の出力レベルを生成することができるラインドライバ内の複雑さを増す。このようなトランスミッタの実施形態は、式3の行列で定義されたどのグラスウイングレシーバとも完全に互換性があるであろう、そしてラインドライバの電力が修正されていない5b6wのトランスミッタドライバの電力よりも少ないことが要求されるであろう。この概ね不利なコスト/利益トレードオフの理由で、グラスウイングトランスミッタのほとんどの実施形態は、コスト効果が高い、修正されていない5b6wの信号レベルを利用することが期待され、5b6w_10_5修正を組み込んだ代替実施形態は、修正されていない実施形態と透過的に交換され得るおよび/または相互運用され得る。

0125

(基本的グラスウイングレシーバ)
式3の行列で定義されたグラスウイングレシーバの実施形態は、図14に示している。6つの入力ワイヤは、w0からw5までであり、5つのサブチャネル出力は、S0からS5までである。ここで使用される描画方法(drawing convention)において、複数入力コンパレータ210から250までの入力のそれぞれは、各MICを定義する式3の行によって定義されるように、最終結果出力へのその入力の相対的寄与を表す、重みによって識別される。従って、210および230は、それぞれが等しい1つの正入力と1つの負入力および反対の重みを有する、従来のデュアル入力差動コンパレータを示すことができる。コンパレータ220と240はそれぞれ、それぞれが正値の合計の2分の1に寄与する、2つの正入力と全負値に寄与する1つの入力とを有する。コンパレータ250は、それぞれが正値の合計の3分1に寄与する、3つの入力と、それぞれが負値の合計の3分1に寄与する、3つの入力とを有する。

0126

式3の行列の2行から6行に対応する5つのマルチ入力コンパレータの実施形態は、[Holden I]の拡大された差動ペア設計または[Ulrich I]の代替設計を使用することができる。いくつかの実施形態において、連続時間線形等化(CTLE)もまたマルチワイヤコンパレータのステージに組み込まれる。グラスウイングを共に使用するのに適したトランジスタレベルの回路図は、[Shokrollahi IV]で説明され、本明細書では図16から図20が例として提供される。各設計は、統合CTLEの有無の両方で示され、適用可能な場合、代替実施形態が示されている。

0127

図16の実施形態またはその代替実施形態の図17は、図14のコンパレータ250として使用するのに適している。図18の実施形態またはその代替実施形態の図19は、コンパレータ220として使用するのに適しており、コンパレータ240として使用される明白な代替の入力w0、w1、およびw2とw3、w4、およびw5を有する。図20の実施形態は、コンパレータ210として使用するのに適しており、コンパレータ230に対し、同じ代替の入力を有する。

0128

一般的に、決定フィードバック等化(DFE)技術は、チャネル長が典型的には小さく、および信号伝搬特性が良い、典型的なグラスウイングの実施形態において要求されない。制限を伴わないが、DFEおよび当技術分野で周知の他の方法として、記載の発明と直接的なやり方で組み合わせることができる。このような実施形態の少なくとも一部において、DFEは、受信したワイヤ信号上で遂行されないが、代わりにサブチャネル上で遂行される。そのような構成において、DFE履歴および訂正計算は、DFEがワイヤ信号上で直接遂行される場合に要求されるように、4値(5b6w)または10値(5b6w_10_5)ワイヤ信号よりはむしろ2値信号値で遂行され得る。

0129

(グラスウイングトランスミッタ)
通信チャネルの固有の特性および半導体デバイスを製造するために使用されるプロセスに応じて、さまざまな周知技術の解決策をグラスウイングトランスミッタに適用することができる。超短および/または中データレートのグラスウイングチャネルは、従来の電圧モードドライバを使用して最適に駆動される、ハイインピーダンスの「CMOSのような」ポイントツーポイント相互接続を利用することができる。マッチしたインピーダンス終端を有するより高速および/または長チャネルは、好適には電流モードドライバを使用して駆動され得る。

0130

要求されるマルチレベル出力ドライバは、当技術分野では周知であるデジタルアナログ(D/A)変換の専用インスタンスを表すことが当業者には明らかである。従って、抵抗チェーン抵抗ラダー、定電圧または定電流の総和、または定電圧または定電流の中からの選択に基づくものを含む、D/A変換の周知の方法のコーパスを本発明と関連して使用できる。規定は、所定の電圧または電流などの絶対値であってもよいし、または集積回路供給電圧などの提供されるレベルに相対的または比例であってもよい。

0131

[Ulrich III]の教示を使用する5b6wトランスミッタの抵抗ソース終端ドライバの一実施形態を図21に示している。各ドライバスライス910は、コードワードアルファベット+1、+1/3、−1/3および−1を表す、トランスミッタによって生成されなければならない4つの個別の出力レベルを出すために組み合わせを可能にする各スライス上の複数のドライバ要素を用いて、1つのワイヤ出力信号を出す。従って、当業者には明らかであるように、図21のエンコーダの出力は、1ワイヤ当たり少なくとも4つのシンボルのアルファベットを表す出力値の選択ができるようにする、1ドライバスライス910当たり少なくとも2値のセレクタ信号から成る。より大きいアルファベットは、以前に説明したように、修正された変調値を利用することによってグラスウイング受信チャネルゲインの最適化に利用することができる。

0132

ここで、少なくともより大きいアルファベットの組を表す出力値の選択を可能にするエンコーダとワイヤドライバとの間のセレクタ信号のより広範囲の組など、トランスミッタの付加的な複雑さの損失を伴う。複数の信号レベルを生成するドライバの一実施形態は、図22に示されている。

0133

有限インパルス応答フィルタリングなどの、周知の送信ドライバ等化技術は、実施形態の特定のチャネル特性およびシステム設計の目標のために要求される時、グラスウイングとの組み合わせにおいて使用できる。

0134

一実施形態において、方法2300は、図23に対して説明される。ブロック2302において、情報ビットの組が受信される。ブロック2304において、エンコーダを用いて縮小アルファベットコードワードベクトルが生成される。エンコーダは、各サブチャネルコードベクトルの重み付けが一部、受信ビットの組の対応する情報ビットによって判定される対応する正反対の重みに基づく、サブチャネルコードベクトルの重み付けの和を形成する。さまざまな実施形態において、エンコーダは、直交符号化論理回路であり、および受信された情報ビットの組をそれぞれの縮小アルファベットコードワードベクトルにマッピングして、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号を出力することによって縮小アルファベットコードワードベクトルを生成する。セレクタ信号はその後、複数のラインドライバに提供される。複数のラインドライバのうちの各ラインドライバは、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号の一部を使用して、縮小アルファベットコードワードベクトル要素を表す、対応する電流または電圧を出力する。以前に説明したように、サブチャネルコードベクトルは、縮小アルファベットの重み行列を形成し、それらのベクトルはまた、互いに直交し、およびコモンモードベクトルに直交である。

0135

ブロック2306において、縮小アルファベットコードワードベクトルは、複数のラインドライバを使用して送信される。特に、縮小アルファベットコードワードベクトルは、複数の縮小アルファベットコードワードベクトル要素を備え、および各縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、複数のラインドライバのうちのそれぞれの1つによってマルチワイヤ通信バスのワイヤに送信される。いくつかの実施形態において、縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、正規化された要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}の組から選択される。

0136

方法2300は、6ワイヤマルチワイヤ通信バスと共に使用される、5つのサブチャネルベクトルを有するシステムに使用することができる。正反対の重みは、正規化された要素の組{+1,−1}の組から選択される。代替方法は、クロック信号に従って少なくとも1つのサブチャネルの正反対の重みを変調することができる。さらに、いくつかの実施形態において、電圧オフセットは、コモンモードサブチャネルベクトルに適用される一定の重みを含むようにモデル化される。

0137

方法2400は、図24に対して説明される。ブロック2402において、信号の組は、マルチワイヤ通信バス経由で受信される。信号の組は、サブチャネルコードベクトルの正反対の重み付けの和から形成される縮小アルファベットコードワードベクトルを表す。ブロック2404において、複数のサブチャネルマルチ入力コンパレータは、複数のサブチャネル出力信号を生成する。複数のマルチ入力コンパレータのうちの各マルチ入力コンパレータは、サブチャネルコードベクトルに対応する入力重みベクトルを実装して、正反対の出力信号を出力する。ブロック2406において、情報ビットの組は、基準値に対する正反対の出力信号をスライスすることなどによる、それぞれの正反対の出力信号に基づいて判定される。一実施形態において、縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、正規化された要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}に由来し、5つのサブチャネルマルチ入力コンパレータが存在し、およびマルチワイヤ通信バスは、6つのワイヤを備える。

0138

(埋め込みクロックを有するグラスウイング)
図15の実施形態は、図14の基本的なグラスウイングレシーバを利用し、さらに1つのサブチャネルによって搬送される埋め込みクロック信号を組み込む。典型的には、クロックをサブチャネルに埋め込む場合、[Shokrollahi III]で教示されるように、クロックを搬送するために最高振幅チャネルが選ばれる。一般の設計手法として、この選択は一般的に、結果として最良のSNRを有するクロックチャネルとなり、従って、最もクリーンな出力結果となる。

0139

しかしながら、実際の実施形態のさまざまなグラスウイングチャネルにわたって見られる適度のゲイン変動を用いると、その基準に基づくクロックの特定のサブチャネルを選択するための重要な実行動機(practical motivation)がない。図15の実施形態において、式3の行列の最終行で定義されたサブチャネルは、そのシンメトリとしてクロックを搬送するように指定され、実行した実施形態の遅延特性は、従来のクロック/データリカバリ回路遅延サンプルの振る舞いとの統合を促すことが分かった。そのような回路の一例は、クロックエッジ検出器382、固定された調整可能なまたはDLL制御の時間遅延385、およびサンプルホールドまたは等価データサンプラ388から成る、380として示している。

0140

(実施形態)
一実施形態において、方法は、情報ビットの組を受信することと、サブチャネルコードベクトルの重み付けの和を形成するエンコーダを用いて縮小アルファベットコードワードベクトルを生成することであって、各サブチャネルコードベクトルの重み付けは、受信されたビットの組の対応する情報ビットによって判定される対応する正反対の重みの一部に基づいており、およびサブチャネルコードベクトルが、縮小アルファベットの重み行列を形成し、および互いに直交し、およびコモンモードベクトルに直交であることと、複数のラインドライバを使用して縮小アルファベットコードワードベクトルを送信することであって、縮小アルファベットコードワードベクトルは、複数の縮小アルファベットコードワードベクトル要素を備え、および各縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、複数のラインドライバうちのそれぞれの1つによってマルチワイヤ通信バスのワイヤに送信されることとを備える。

0141

一実施形態において、エンコーダは、直交符号化論理回路であり、および縮小アルファベットコードワードベクトルを生成することは、受信された情報ビットの組をそれぞれの縮小アルファベットコードワードベクトルにマッピングすることと、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号を出力することとを含む。

0142

一実施形態において、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号は、複数のラインドライバに提供され、複数のラインドライバのうちの各ラインドライバは、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号の一部を使用して縮小アルファベットコードワードベクトル要素を表す、対応する電流または電圧を出力する。

0143

一実施形態において、サブチャネルコードベクトルの少なくとも1つは、正規化されていない大きさを有し、および縮小アルファベットの行型の線形結合は、削減されたアルファベットを提供する。

0144

一実施形態において、縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、正規化された要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}から選択される。5つのサブチャネルベクトルがあり、およびマルチワイヤ通信バスは、6つのワイヤを備える。

0145

一実施形態において、正反対の重みは、正規化された要素の組{+1,−1}の組から選択される。一実施形態において、少なくとも1つのサブチャネルの正反対の重みは、クロック信号に従って変調される。

0146

一実施形態において、変調されていないコモンモードサブチャネルベクトルは、電圧オフセットを提供するために含まれる。

0147

一実施形態において、3つの非ゼロ要素を有するサブチャネルコードベクトルは、第2の非ゼロ要素と第3の非ゼロ要素のそれぞれの2倍の大きさの第1の非ゼロ要素を備え、および第1の非ゼロ要素の位置は、1つのみの他のサブチャネルコードワードベクトルが非ゼロ要素を有する場合に位置合わせされる。

0148

一実施形態において、方法は、マルチワイヤ通信バス経由で信号の組が受信されることであって、その信号の組が、サブチャネルコードベクトルの正反対の重み付けの和から形成される縮小アルファベットコードワードベクトルを表すことと、複数のサブチャネルマルチ入力コンパレータを使用して複数のサブチャネル出力信号を生成することであって、複数のマルチ入力コンパレータのうちの各マルチ入力コンパレータは、サブチャネルコードベクトルに対応する入力重みベクトルを実装することと、正反対の出力信号を出力することと、それぞれの正反対の出力信号から情報の組を判定することとを備える。

0149

一実施形態において、方法は、情報ビットの設定が複数の信号スライサを使用して行われることを判定できる。一実施形態において、縮小アルファベットコードワードベクトル要素は、正規化された要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}に由来し、および5つのサブチャネルマルチ入力コンパレータがあり、およびマルチワイヤ通信バスは、6つのワイヤを備える。

0150

一実施形態において、装置は、情報ビットの組を受信するための複数の信号導体と、サブチャネルコードベクトルの和を形成することによって縮小アルファベットコードワードベクトルを生成する信号導体に接続されたエンコーダであって、各サブチャネルコードベクトルの重み付けが、受信されたビットの組の対応する情報ビットによって判定される対応する正反対の重みの一部に基づいており、およびサブチャネルコードベクトルは、縮小アルファベットの重み行列を形成し、および互いに直交しおよびコモンモードベクトルに直交である、エンコーダと、縮小アルファベットコードワードベクトルを送信するための複数のラインドライバであって、縮小アルファベットコードワードベクトルは、複数の縮小アルファベットコードワードベクトル要素を備え、および各縮小アルファベットコードワードベクトル要素が、複数のラインドライバうちのそれぞれの1つによってマルチワイヤ通信バスのワイヤに送信される、複数のラインドライバとを備える。

0151

一実施形態において、エンコーダは、受信された情報ビットの組をそれぞれの縮小アルファベットコードワードベクトルにマッピングし、および縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号を出力する論理回路をさらに備える。

0152

一実施形態において、装置は、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号を複数のラインドライバに提供するためのワイヤ接続を含み、複数のラインドライバのうちの各ラインドライバは、縮小アルファベットコードワードベクトルのセレクタ信号の一部を使用して縮小アルファベットコードワードベクトル要素を表す、対応する電流または電圧を出力する。

0153

一実施形態において、エンコーダは、要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}を備える縮小アルファベットを作り出すように構成される。マルチワイヤ通信バスは、5つのサブチャネルコードベクトルの組を送信する6つのワイヤを備える。一実施形態において、エンコーダは、要素の組{+1,−1}から正反対の重みを選択するように構成される。

0154

エンコーダは、クロック信号に従って少なくとも1つのサブチャネルコードベクトルを変調するように構成される。エンコーダは、変調されていないコモンモードサブチャネルベクトルを提供することによって電圧オフセットを提供するように構成される。

0155

一実施形態において、装置は、信号の組を受信するように構成されたマルチワイヤ通信バスであって、信号の組は、サブチャネルコードベクトルの正反対の重み付けの和から形成される縮小アルファベットコードワードベクトルを表す、マルチワイヤ通信バスと、複数のサブチャネルマルチ入力コンパレータであって、複数のマルチ入力コンパレータのうちの各マルチ入力コンパレータは、サブチャネルコードベクトルに対応する入力重みベクトルを実装し、および正反対の出力信号を出力する、複数のサブチャネルマルチ入力コンパレータと、それぞれの正反対の出力信号から情報ビットの組を判定するように構成された複数の信号スライサとを備える。

0156

一実施形態において、装置は、正規化された要素の組{+1,+1/3,−1/3,−1}から選択される縮小アルファベットコードワードベクトル要素を受信でき、および5つのサブチャネルマルチ入力コンパレータが存在し、およびマルチワイヤ通信バスは、6つのワイヤを備える。

0157

さらなる実施形態において、診断ツールは、複数の候補コードワードを受信することと、複数のマルチ入力コンパレータのそれぞれに対し、アクティブコードワードの最小距離から原点を通りマルチ入力コンパレータの超平面までにわたる、マルチ入力コンパレータの超平面に対するアクティブコードワードの最大距離の比を算出することと、解析のために、各中心マルチ入力コンパレータの比率をエクスポートすることとを備える方法を使用して提供される。さらに、超平面は、オフセットを包含することができ、シフトされ、そしてその比率は、アクティブなコードワードからシフトされた超平面までの最大距離とアクティブなコードワードからシフトされた超平面までの最小距離との比である。

0158

本明細書で提示された例は、ベクトルシグナリングコードをポイントツーポイントのワイヤ通信に使用することを示している。説明を目的として、第1の送信デバイスと第2の受信デバイスとの間の相互接続は、一方向のシグナリングネットワークとして説明している。しかしながら、これを決して、説明した発明の範囲を限定するものと見るべきでない。この適用において開示された方法は、シグナリング方向を交代する(即ち、半二重通信)か、または別個のトランスミッタとレシーバとの間の同時通信を両方向で(即ち、全二重通信)提供する能力があるネットワークに同等に適用可能である。同様に、説明した発明の2以上のインスタンスは、個々の埋め込みクロックを有する個々のインスタンス、またはコモンクロックを共有する2以上のインスタンスと共に、より広範囲のデータワード並行して伝達するおよび/またはより高い全通信帯域幅を提供するために基本的に使用されてよい。光および無線通信を含む他の通信媒体は、説明したワイヤ相互接続よりはむしろ同様に使用することができる。従って、「電圧」または「信号レベル」など、本明細書の記述用語は、「光強度」、「RF変調」その他など、他の測定システムの等価を含むように考慮されなければならない。本明細書で使用されるような、用語「物理信号」は、情報を運ぶ能力がある物理現象の適した任意の振る舞いおよび/または属性を含む。物理信号は、明示的または非一過性であってよい。

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