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技術 多相ポリマー組成物

出願人 テーザ・ソシエタス・ヨーロピア
発明者 パーテンブローク・マルテンプレンツェル・アレクサンダー
出願日 2014年10月30日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2016-536197
公開日 2017年2月16日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-505354
状態 拒絶査定
技術分野 高分子組成物 接着剤、接着方法 マクロモノマー系付加重合体
主要キーワード 表面流れ 貫流量 櫛形コポリマー ポリアクリレートベース 変換温度 アクリレート相 試験雰囲気 接着ストリップ
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課題・解決手段

本発明は、連続アクリレート相及び不連続炭化水素相を形成する櫛型コポリマー(A)、並びに前記櫛型コポリマー(A)の炭化水素相中に可溶性の少なくとも一種炭化水素化合物(B)を含む、多相ポリマー組成物に関する。本発明は更に、本発明による多相ポリマー組成物を含む感圧接着剤、並びに物体接着のための、特に非極性表面を有する物体の接着のための前記感圧接着剤の使用に関する。

概要

背景

アクリレートベースとする感圧接着性ポリマー組成物は、従来技術から既知である。アクリレートベース接着剤は、それらの耐化学薬品性の故に、特に工業的な用途での接着に適しており、そして従来技術に開示されるポリマー組成物は、様々な基材の接着に使用されている。しかし、既知の組成物の欠点は、低エネルギーの表面を持つ基材(いわゆる「低表面エネルギー材料」、以下「LSE」材料とも称する)でのそれらの使用は困難であることである。これは、一方ではポリプロピレンやLSEワニスでコートされた鋼鉄などの非極性基材上での既知の感圧接着剤接着力、並びに他方では、最大の接着力を達成できる速度に現れる。非極性表面での既知のアクリレートベースの感圧接着剤の低い接着力の原因としては、既知のポリマー組成物とLSE材料との表面エネルギーに差があること、並びに共有結合もしくは強い非共有結合のために適切な結合点がLSE表面内に欠けていることが考えられる。それ故、既知のアクリレートベースのポリマー組成物とLSE表面との間の接着は、本質的に、より弱いファンデルワールス力に基づいている。

LSE表面と、ポリアクリレートベースのポリマー組成物との間により強い接着力を発達させるための方策の一つは、粘着樹脂の使用である。他の方策の一つは、LSE基材の表面エネルギーを高めるために、いわゆるプライマー、すなわち接着促進剤を使用する。プライマーの使用は煩雑である一方で、粘着樹脂の使用は、ポリマー組成物の凝集力を低め、これは、負荷がかかった時に結合を破壊する恐れがある。

このような背景において、US2010/0266837A1(特許文献1)は、櫛形コポリマーと、少なくとも1,000g/モル分子量を有する炭化水素化合物とを含む感圧接着剤を開示している。しかし、従来技術に記載のこれらの感圧接着剤の結果は、未だ必ずしも満足のいくものではなく、そして凝集力に関して妥協する必要なく、良好な接着力を非極性表面に対して示す感圧接着剤への根本的な需要がある。更に、このような感圧接着剤は、良好な耐化学薬品性を有するべきであり、そして短時間後に既に高い接着力を発達させるべきである。

概要

本発明は、連続アクリレート相及び不連続炭化水素相を形成する櫛型コポリマー(A)、並びに前記櫛型コポリマー(A)の炭化水素相中に可溶性の少なくとも一種の炭化水素化合物(B)を含む、多相ポリマー組成物に関する。本発明は更に、本発明による多相ポリマー組成物を含む感圧接着剤、並びに物体の接着のための、特に非極性表面を有する物体の接着のための前記感圧接着剤の使用に関する。

目的

本発明は、改善されたポリマー組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

−30〜64重量部の櫛形コポリマー(A)であって、重合可能エチレンブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物重合することによって得ることができ、及び連続アクリレート相と不連続炭化水素相Kwを形成する櫛形コポリマー(A);及び−36〜70重量部の、前記櫛形コポリマー(A)の炭化水素相Kw中に可溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)、を含む多相ポリマー組成物であって;この際、前記コモノマー混合物が、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースに2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸メタクリル酸イタコン酸無水イタコン酸マレイン酸無水マレイン酸、及びDSC法に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃超の更に別のモノマーからなる群から選択される少なくとも一種のコモノマー;及びコモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースとして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタアクリレートコモノマーであって、DSC法に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が、40℃以下であるモノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーを含み;及び前記少なくとも二つの炭化水素化合物が、少なくとも70℃の軟化点を有する炭化水素樹脂(B−1)及び最大で20℃の軟化点を有する炭化水素樹脂(B−2)を含む、多相ポリマー組成物。

請求項2

櫛型コポリマー(A)が、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして、50〜99重量%のコモノマー混合物並びに1〜50重量%のマクロマーを含む混合物から重合して得ることができることを特徴とする、請求項1に記載のポリマー組成物。

請求項3

コポリマー混合物が、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸及び無水マレイン酸からなる群から選択される少なくとも一種のコモノマー、並びにコモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーであって、エステル基中にC1〜C18アルキル基を有する(メタ)アクリレートコモノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のポリマー組成物。

請求項4

コモノマー混合物が、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7重量%のアクリル酸を含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項5

コモノマー混合物が、20重量%までの少なくとも一種の更に別の共重合可能なモノマーであって、アクリル酸イソボルニルアクリル酸ステアリルアクリル酸イソステアリルアクリル酸ヒドロキシエチルメタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル酢酸ビニル酪酸ビニルプロピオン酸ビニルイソ酪酸ビニル吉草酸ビニル、ビニルバーサテート、N−ビニルピロリドン、及びN−ビニルカプロラクタムからなる群から選択される少なくとも一種の更に別の共重合可能なモノマーを追加的に含むことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項6

コモノマー混合物の重合が、少なくとも一種の更に別の非ポリオレフィン系マクロマーの存在下に行われることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項7

炭化水素樹脂(B−1)と(B−2)の重量比(B−1):(B−2)が41:59〜70:30であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項8

炭化水素樹脂(B−1)及び(B−2)が、GPC法を用いて決定してそれぞれ1,000g/モル以下の数平均分子量(Mn)を有することを特徴とする、請求項1〜7の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項9

ポリマー組成物が、GPC法を用いて決定して1,000g/モル超の数平均分子量(Mn)を有する炭化水素化合物(C)を追加的に含むことを特徴とする、請求項1〜8の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項10

ポリマー組成物が、可塑剤、油、及び櫛型コポリマーのアクリレート相中に可溶性の樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の添加剤を含むことを特徴とする、請求項1〜9の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項11

コモノマー混合物がヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含まないことを特徴とする、請求項1〜10の何れか一つに記載のポリマー組成物。

請求項12

請求項1〜11の何れか一つに記載の多相ポリマー組成物を製造する方法であって、次のステップ−重合可能なエチレン−ブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物を重合して、アクリレート主鎖炭化水素側鎖とを持つ櫛形コポリマー(A)を形成するステップ;ここで前記コモノマー混合物は、・コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びDSC法に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃超の他のモノマーからなる群から選択される少なくとも一種のコモノマー;及び・コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーであって、DSC法に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃以下のモノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー;を含み、−ポリマー組成物100重量部をベースにして、30〜64重量部のこうして得られた櫛形コポリマー(A)を、36〜70重量部の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)であって、櫛形コポリマー(A)の炭化水素側鎖と相溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)と混合するステップ、ここで(B−1)は少なくとも70℃の軟化点を有する炭化水素樹脂であり、そして(B−2)は最大で20℃の軟化点を有する炭化水素樹脂である;を含む前記方法。

請求項13

請求項1〜11の何れか一つに記載の多相ポリマー組成物を含む感圧接着剤

請求項14

物体接着のための、請求項13に記載の感圧接着剤の使用。

技術分野

0001

本発明は、連続アクリレート相及び不連続炭化水素相を有する櫛形コポリマー(A)、並びに櫛形コポリマー(A)の炭化水素相中に可溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)、並びに任意選択的に更に別の添加剤を含む、多相ポリマー組成物に関する。本発明は更に、本発明による多相ポリマー組成物を含む感圧接着剤、並びに物体接着のための、特に非極性表面を有する物体の接着のための前記感圧接着剤の使用に関する。同様に、該多相ポリマー組成物の製造方法も開示される。

背景技術

0002

アクリレートベースとする感圧接着性ポリマー組成物は、従来技術から既知である。アクリレートベース接着剤は、それらの耐化学薬品性の故に、特に工業的な用途での接着に適しており、そして従来技術に開示されるポリマー組成物は、様々な基材の接着に使用されている。しかし、既知の組成物の欠点は、低エネルギーの表面を持つ基材(いわゆる「低表面エネルギー材料」、以下「LSE」材料とも称する)でのそれらの使用は困難であることである。これは、一方ではポリプロピレンやLSEワニスでコートされた鋼鉄などの非極性基材上での既知の感圧接着剤の接着力、並びに他方では、最大の接着力を達成できる速度に現れる。非極性表面での既知のアクリレートベースの感圧接着剤の低い接着力の原因としては、既知のポリマー組成物とLSE材料との表面エネルギーに差があること、並びに共有結合もしくは強い非共有結合のために適切な結合点がLSE表面内に欠けていることが考えられる。それ故、既知のアクリレートベースのポリマー組成物とLSE表面との間の接着は、本質的に、より弱いファンデルワールス力に基づいている。

0003

LSE表面と、ポリアクリレートベースのポリマー組成物との間により強い接着力を発達させるための方策の一つは、粘着樹脂の使用である。他の方策の一つは、LSE基材の表面エネルギーを高めるために、いわゆるプライマー、すなわち接着促進剤を使用する。プライマーの使用は煩雑である一方で、粘着樹脂の使用は、ポリマー組成物の凝集力を低め、これは、負荷がかかった時に結合を破壊する恐れがある。

0004

このような背景において、US2010/0266837A1(特許文献1)は、櫛形コポリマーと、少なくとも1,000g/モル分子量を有する炭化水素化合物とを含む感圧接着剤を開示している。しかし、従来技術に記載のこれらの感圧接着剤の結果は、未だ必ずしも満足のいくものではなく、そして凝集力に関して妥協する必要なく、良好な接着力を非極性表面に対して示す感圧接着剤への根本的な需要がある。更に、このような感圧接着剤は、良好な耐化学薬品性を有するべきであり、そして短時間後に既に高い接着力を発達させるべきである。

0005

US2010/0266837A1

先行技術

0006

J.Brandrup,E.H.Immergut,E.A.Grulke,Polymer Handbook,4th Edition,1998

発明が解決しようとする課題

0007

それ故、本発明は、改善されたポリマー組成物を提供するという課題に基づくものである。

0008

本発明は、ポリマー組成物100重量部をベースとして、
−30〜64重量部、好ましくは45〜60重量部の櫛形コポリマー(A)であって、重合可能エチレンブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物重合することによって得ることができ、及び連続アクリレート相と不連続炭化水素相Kwを形成する櫛形コポリマー(A);
−36〜70重量部、好ましくは40〜55重量部の、前記櫛形コポリマー(A)の炭化水素相Kw中に可溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2);
−並びに、任意選択的に、20重量部まで、好ましくは0〜5重量部の更に別の添加剤、
を含む、多相ポリマー組成物であって、
この際、前記コモノマー混合物が、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースに2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸メタクリル酸イタコン酸無水イタコン酸マレイン酸無水マレイン酸、及びDSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度が40℃超、好ましくは80℃超の更に別のモノマーから選択される少なくとも一種のコモノマー;及びコモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースとして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタアクリレートコモノマーであって、DSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が、40℃以下、特に25℃以下であるモノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはエステル基中にC1〜C18アルキル基を有する(メタ)アクリレートコモノマー、特にアクリル酸ブチル、アクリル酸アミルアクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及びアクリル酸デシルから選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーを含み;及び
前記少なくとも二つの炭化水素化合物が、少なくとも70℃の軟化点を有する炭化水素樹脂(B−1)及び最大で20℃の軟化点を有する炭化水素樹脂(B−2)を含む、
多相ポリマー組成物を提供することによって、従来技術のこの課題及び問題に対処するものである。

0009

更に本発明は、前記多相ポリマー組成物を製造するための方法であって、次のステップ
−重合可能なエチレン−ブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物を重合して、アクリレート主鎖炭化水素側鎖とを持つ櫛形コポリマー(A)を形成するステップ;ここで前記コモノマー混合物は、
・コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びDSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃超、特に80℃超の他のモノマーからなる群から選択される少なくとも一種のコモノマー;及び
・コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーであって、DSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃以下、特に25℃以下のモノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはエステル基中にC1〜C18アルキル基を持つ(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはアクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及びアクリル酸デシルから選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー、
を含み;
−30〜64重量部のこうして得られた櫛形コポリマー(A)を、ポリマー組成物100重量部をベースにして36〜70重量部の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)であって、櫛形コポリマー(A)の炭化水素側鎖と相溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−)及び(B−2)と混合するステップ、ここで(B−1)は少なくとも70℃の軟化点を有する炭化水素樹脂であり、そして(B−2)は最大で20℃の軟化点を有する炭化水素樹脂である;
−場合によっては更に別の添加剤と混合するステップ;
−並びに任意選択的に、反応性官能基架橋するステップ;
を含む前記方法に関する。

0010

本明細書に記載の櫛形コポリマー(A)は、個々の櫛形コポリマーの複数のポリマー鎖が、例えば溶媒を除去した後に、互いに接触すると直ぐに、連続アクリレート相と不連続炭化水素相Kwを形成する。この際、アクリレート主鎖及び炭化水素側鎖が、連続アクリレート相と不連続炭化水素相とが生じるように会合する。

0011

本発明による多相ポリマー組成物は、少なくとも二つの相、すなわち少なくとも炭化水素相Kw1とアクリレート相を有する。これらの相が存在することは、DSCを用いたポリマー組成物の静的ガラス転移温度の決定から判明する。これの代わりにまたは補足的に、これらの異なる相の存在は、動的機械分析DMA)(測定法A3)を用いて確認できる。この場合、いわゆる温度掃引測定において、組成物の個々の構成分から生ずる二つ以上のガラス転移が測定される。櫛形コポリマー(A)と炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)との上述の比率の特定の組み合わせの故に、該組成物はこれらの異なる相にもかかわらず安定しており、すなわち一方では櫛形コポリマー(A)、他方では炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)への巨視相分離は起こらない。

0012

本発明による多相ポリマー組成物は、LSE表面を有する物体の接着に格別適していることが判明した。これらは更に耐薬品性及び耐UV性であり、室温(25℃)でだけでなく、高温下にも、高い凝集力を示し、これは高いせん断強度に表れる。それにもかかわらず、驚くべきことに、該ポリマー組成物は、低エネルギーの物体の表面及びLSEワニスでコーティングされた表面上での、並びに他のLSE材料上での素早い表面流れ(Auffliessen)を保証し、これは、短時間後での高い接着力の発達を可能とする。本発明による多相ポリマー組成物は、更に、透明な感圧接着剤の提供を可能とする。それ故、更に別の観点の一つでは、本明細書に記載の多相ポリマー組成物を含む感圧接着剤、特に透明な感圧接着剤に関する。更に、物体の接着、特に低表面エネルギーの物体(LSE材料)の接着のための該感圧接着剤の使用が開示される。本発明の意味において、このようなLSE材料とは、本来はLSE材料ではないが、それの表面が、例えばLSEワニスでのコーティングの故に接着剤に対しLSE材料のように挙動する材料も意味する。

0013

本発明によれば、上記の課題は、ポリマー組成物100重量部をベースとして、
−30〜64重量部、好ましくは45〜60重量部の櫛形コポリマー(A)であって、重合可能なエチレン−ブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物を重合することによって得ることができ、及び連続アクリレート相と不連続炭化水素相Kwを形成する櫛形コポリマー(A);
−36〜70重量部、好ましくは40〜55重量部の、前記櫛形コポリマー(A)の炭化水素相Kw中に可溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2);
−並びに、任意選択的に、20重量部まで、好ましくは0〜5重量部の更に別の添加剤、
を含む、多相ポリマー組成物であって、
この際、前記コモノマー混合物が、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースに2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びDSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度が40℃超、好ましくは80℃超の更に別のモノマーから選択される少なくとも一種のコモノマー;及びコモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースとして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーであって、DSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が、40℃以下、特に25℃以下であるモノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはエステル基中にC1〜C18アルキル基を有する(メタ)アクリレートコモノマー、特にアクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及びアクリル酸デシルから選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーを含み;及び
前記少なくとも二つの炭化水素化合物が、少なくとも70℃の軟化点を有する炭化水素樹脂(B−1)及び最大で20℃の軟化点を有する炭化水素樹脂(B−2)を含む、
多相ポリマー組成物によって解決される。

0014

好ましい実施形態の一つでは、本明細書に開示されるポリマー組成物は、櫛型コポリマー(A)が、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして50〜99重量%のコモノマー混合物並びに1〜50重量%のマクロマー、好ましくは75〜95重量%のコモノマー混合物並びに5〜25重量%のマクロマー、特に好ましくは85〜90重量%のコモノマー混合物並びに10〜15重量%のマクロマーを含む混合を重合することによって得ることができることを特徴とする。

0015

本発明の更に別の実施形態の一つでは、ポリマー組成物は、追加的に、数平均分子量(Mn)が1,000g/モル超である炭化水素化合物(C)を含む。更に別の実施形態の一つでは、ポリマー組成物は、可塑剤、油、及び櫛形コポリマー(A)のアクリレート相中に可溶性の樹脂、好ましくはロジンエステル及び/またはテルペンフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の添加剤を含む。

0016

第二の観点では、本発明は、先行する請求項の何れか一つに従う多相ポリマー組成物を製造する方法であって、次のステップ
−重合可能なエチレン−ブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物を重合して、アクリレート主鎖と炭化水素側鎖とを持つ櫛形コポリマー(A)を形成するステップ;ここで前記コモノマー混合物は、
・コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びDSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃超、特に80℃超の他のモノマーからなる群から選択される少なくとも一種のコモノマー;及び
・コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーであって、DSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃以下、特に25℃以下のモノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはエステル基中にC1〜C18アルキル基を持つ(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはアクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及びアクリル酸デシルから選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー、
を含み;
−30〜64重量部のこうして得られた櫛形コポリマー(A)を、ポリマー組成物100重量部をベースにして36〜70重量部の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)であって、櫛形コポリマー(A)の炭化水素側鎖と相溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)と混合するステップ、ここで(B−1)は少なくとも70℃の軟化点を有する炭化水素樹脂であり、そして(B−2)は最大で20℃の軟化点を有する炭化水素樹脂である;
−場合によっては更に別の添加剤と混合するステップ;
−並びに任意選択的に、反応性官能基を架橋するステップ、
を含む前記方法に関する。

0017

更に本発明は、本明細書に記載のような多相ポリマー組成物を含む感圧接着剤、並びに物体、特に低い表面エネルギーを有する表面を持つ物体(LSE材料)の接着のための上記感圧接着剤の使用に関する。

0018

以下には、本発明によるポリマー組成物及びこのポリマー組成物を含む感圧接着剤の成分をより詳しく説明する。

0019

櫛形コポリマー(A)
主鎖(ポリマー骨格)に側鎖を有し、これらの側鎖が、それらの長さの故に既にポリマーと見なしてもよいような構造を特徴とするポリマーが、櫛形コポリマー(英語では「comb−type graftcopolymer」)と称される。

0020

本明細書で使用される場合、櫛形コポリマー(A)は、特に、重合可能なエチレンーブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物をフリーラジカル重合することによって得ることができるコポリマーを言う。

0021

コモノマー混合物
(本明細書に記載のように)少なくとも一種のマクロマーの存在下に重合することによって櫛形コポリマー(A)に重合されるコモノマー混合物は、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7、好ましくは2〜6、更に好ましくは3〜5重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びDSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃超、特に80℃超の他の(いわゆる高Tg)モノマーからなる群から選択される少なくとも一種のコモノマーを含む。該コモノマー混合物は、更に、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして43〜97、好ましくは70〜95、特に好ましくは80〜87重量%の少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーであって、DSC法(測定法A2)に従い測定してホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)が40℃以下、好ましくは25℃以下の(いわゆる低Tg)モノマーからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはエステル基中にC1〜C18アルキル基を持つ(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはアクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及びアクリル酸デシルから選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーを含む。本発明の好ましい実施形態の一つでは、該コモノマー混合物は、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7重量%の少なくとも一種のコモノマーであって、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸及び無水マレイン酸からなる群から選択される少なくとも一種のコモノマー、並びにコモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして43〜97重量%の少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーであって、エステル基中にC1〜C18アルキル基を有する(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはアクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及びアクリル酸デシルからなる群から選択される少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーを含む。

0022

他の言い方をすれば、該コモノマー混合物は、少なくとも三種のコモノマーからなり、そのうちの一種が、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びホモポリマーがDSC法に従い測定して40℃超、好ましくは80℃超の静的ガラス転移温度(Tg)を有する更に別のモノマー(以下、「高Tgコモノマー」とも称する)からなる群から選択される。「高Tgモノマー」という用語は、J.Brandrup,E.H.Immergut,E.A.Grulke,Polymer Handbook,4th Edition,1998(非特許文献1)に記載されるような、ホモポリマーの静的ガラス転移温度に依るものである。好ましくは、該コモノマー混合物は、これらの高Tgコモノマーのうちの一種のみを、特に好ましくはアクリル酸またはメタクリル酸、好ましくはアクリル酸を含む。本発明によれば、この高Tgコモノマーは、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして2〜7重量%の量で、好ましくは2〜6重量%の量で、特に好ましくは3〜5重量%の量で使用される。

0023

本明細書に記載のコモノマー混合物の構成分である少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーは、ホモポリマーの静的ガラス転移温度(Tg)がDSC法に従い測定して40℃以下、好ましくは25℃以下のモノマー(以下、低Tgコモノマーとも称する)からなる群から選択される。「低Tgモノマー」という用語は、J.Brandrup,E.H.Immergut,E.A.Grulke,Polymer Handbook,4th Edition,1998(非特許文献1)に記載のように、ホモポリマーの静的ガラス転移温度に依るものである。少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーは、エステル基中にC1〜C18アルキル基を持つ(メタ)アクリレートコモノマー、好ましくはエステル基中にC4〜C10アルキル基を持つ(メタ)アクリレートコモノマーから選択される。これらの低Tgコモノマーの好ましい例は、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及びアクリル酸デシル並びにこれらの異性体である。特に好ましくは、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル及び/またはアクリル酸デシルが使用される。特に好ましくは、上記少なくとも二つの(メタ)アクリレートコモノマーのうちの少なくとも一方は、ホモポリマーが0℃以下の静的ガラス転移温度(Tg)を有するモノマーから選択される。少なくとも二つの(メタ)アクリレートモノマーのうちの前記少なくとも一方は、好ましくはアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチルまたはアクリル酸デシルである。

0024

更に別の実施形態の一つでは、コモノマー混合物は、追加的に、20重量%まで、好ましくは15重量%まで(コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースとする)の少なくとも一種の更に別の共重合可能なモノマーであって、アクリル酸イソボルニルアクリル酸ステアリルアクリル酸イソステアリルアクリル酸ヒドロキシエチルメタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル酢酸ビニル酪酸ビニルプロピオン酸ビニルイソ酪酸ビニル吉草酸ビニル、ビニルバーサテート、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクタムから選択される少なくとも一種の更に別の共重合可能なモノマー、好ましくはアクリル酸イソボルニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸イソステアリル、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニル、ビニルバーサテート、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクタムから選択される少なくとも一種の更に別の共重合可能なモノマーを含む。

0025

特に好ましい実施形態の一つでは、コモノマー混合物は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルを含まない。本発明者らは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルを含まないコモノマー混合物が、有利な櫛形コポリマー(A)の提供に格別適しているということから出発している。

0026

好ましくは、該コモノマー混合物の個々のコモノマーは、ポリアクリレート骨格(「アクリレート骨格」、「ポリアクリレート主鎖」、「アクリレート主鎖」または「主鎖」とも称する)、すなわち櫛形コポリマー(A)の連続アクリレート相が、−10℃未満、好ましくは−60℃〜−20℃の静的ガラス転移温度(DSC法に従い測定)を有するように選択される。

0027

特に好ましいコモノマー混合物は、アクリル酸、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル及びアクリル酸イソボルニル、特に好ましくはアクリル酸、アクリル酸ブチル及びアクリル酸2−エチルヘキシルを含む。

0028

例示的な好ましいコモノマー混合物は、3〜7重量%のアクリル酸、45〜65重量%のアクリル酸ブチル、20〜27重量%のアクリル酸2−エチルヘキシル及び15重量%までのアクリル酸イソボルニルからなり、この際、重量%の数値は、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースとする。

0029

マクロマー
該コモノマー混合物は、少なくとも一種のマクロマーの存在下に重合されて、櫛形コモノマー(A)が形成される。マクロマーは、ポリマーの一つまたは複数の末端反応性で共重合可能な官能性基を持つ比較的低分子量のポリマーである。上記の少なくとも一種のマクロマーは、重合可能なエチレン−ブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される。これらのエチレン−ブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーのマクロマー主鎖は好ましくは完全に水素化されている。これらは、対応するモノマーのアニオン重合を用いて得ることができる。既知の方法の一つには、例えば、1,3−ブタジエン及び/またはイソプレンなどのモノマーからヒドロキシル末端共役ジエンポリマーの製造のためのアニオン重合が含まれる。Kraton(登録商標)L1203などの適当なゴムモノオールが、Kraton Polymers Company社から販売されている。次のステップでは、末端ヒドロキシ官能基を、アクリロイル−またはメタクリロール官能基転化することができる。

0030

マクロマーは、本発明によれば、好ましくは2,000〜約30,000g/モル、特に好ましくは2,000〜10,000g/モルの分子量を有する(ポリスチレン標準ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)を用いて測定、測定法A1)。本発明の好ましい実施形態の一つでは、マクロマーは、DSC法で測定して−30℃以下、好ましくは−70℃〜−50℃のガラス転移温度を有する。対応するマクロマーは、例えばKuraray Co.,Ltd.社から商業的に入手可能である。好ましいマクロマーの一つはKuraray Co.,Ltd.社のL−1253である。ここで使用するマクロマーは、官能性の共重合可能な反応性基、特にアクリレートまたはメタクリレート官能基をポリマーの一つまたは複数の末端に持つ比較的低分子量のポリマーである。

0031

少なくとも一種のマクロマーの存在下にコモノマー混合物を重合、好ましくはフリーラジカル重合することによって櫛型コポリマー(A)が生じる。櫛形コポリマー(A)は、「グラフトコポリマー」とも称される様のコポリマーである。しかしこの際、「グラフトコポリマー」という呼称は、誤解を招きやすい。というのも、該櫛形コポリマーは、本発明では、マクロマー分子の存在下にコモノマー混合物のコモノマーの重合によって形成し得るものであるためである。すなわち、既に存在するポリマー骨格が、他のモノマーの鎖の結合点として働くグラフト共重合による代わりに、ここで使用されるような櫛形コポリマー(A)の側鎖は、好ましくはコモノマーと、マクロモノマーの共重合可能な反応性基との、好ましくはマクロモノマーのアクリレートまたはメタクリレート官能性基との重合の際に、マクロマー鎖を介して導入される。マクロマーの共重合可能な反応性基は、コモノマー混合物の重合の際に既に、ポリアクリレート骨格(主鎖)に組み込まれる。マクロマーのエチレン−ブチレン鎖、エチレン−プロピレン鎖、エチレン−ブチレン−プロピレン鎖及び/またはイソブチレン鎖が、櫛形コポリマー(A)の側鎖を形成する(ここでは、櫛形コポリマー(A)の炭化水素側鎖とも称する)。その構造の故に、櫛形コポリマー(A)は、「ボトルブラシ型ポリマー(英語:bottle brush polymer)」とも称される。本発明によるポリマー組成物において、この構造、及び炭化水素側鎖の親油性の特性が、櫛形コポリマー(A)の連続アクリレート相及び不連続炭化水素相Kwの形成をもたらす。炭化水素相Kwは、好ましくはミクロ相分離した状態で存在する。相分離、好ましくはミクロ相分離した櫛形コポリマー(A)は、連続アクリレート相と不連続炭化水素相Kwの形成の故に、異なる材料特性を、つまり側鎖のゴム様の、すなわち本発明では疎水性熱可塑性の特性と、ポリアクリレート骨格の本質的に感圧接着性の特性とを兼ね備えているものと推測される。

0032

少なくとも一種のマクロマーの割合は、コモノマー混合物と少なくとも一種のマクロマーとの総重量をベースにして、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜25重量%、特に好ましくは10〜15重量%である。

0033

更に別の好ましい実施形態の一つでは、コモノマー混合物の重合は、少なくとも一種の更に別の非ポリオレフィン系マクロマーの存在下に行われる。この追加的な非ポリオレフィン系マクロマーは、好ましくは、ポリメチルアクリレートポリスチレンポリジメチルシロキサンポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドの群から選択される。これらの更なる非ポリオレフィン系マクロマーも、共重合可能なマクロマーである。他の表現では、この非ポリオレフィン系マクロマーも、好ましくは、マクロマーのポリマー鎖の端部に官能性アクリレートまたはメタクリレート基を持つ。本発明の実施形態の一つでは、少なくとも一種の更に別の非ポリオレフィン系マクロマーの割合は、コモノマー混合物とマクロマーとの総重量をベースにして、20重量%まで、好ましくは10重量%まで、特に好ましくは5重量%までである。

0034

炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)
多相ポリマー組成物は、櫛形コポリマー(A)の炭化水素相中に可溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)を含む。これに関連して「可溶性」という用語は、炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)が、櫛形コポリマー(A)の炭化水素側鎖と相溶性であり、そのため、ポリマー組成物内で、櫛形コポリマー(A)の炭化水素側鎖と炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)からなる共同の炭化水素相Kw1を形成することを意味する。この共同の炭化水素相の存在は、DSC法を用いて確認できる。櫛形コポリマー(A)と炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)からなる組成物が、化合物(B−1)及び(B−2)を加える前に、DSCでの測定において、櫛型コポリマー(A)の静的ガラス転移温度の値に関してのみ異なる場合には、追加的なガラス転移温度の意味で求めることができる追加的な相は存在しない。それとは反対に、該ポリマー組成物の炭化水素相Kw1は、それの静的ガラス転移温度Tg(Kw1)によって特徴づけられる。応じて、櫛型コポリマー(A)のアクリレート骨格が寄与する、ポリマー組成物内のアクリレート相も、それのガラス転移温度(Tg(Ac))に関してDSCを用いて決定し得る。

0035

炭化水素化合物(B−1)は、軟化点が少なくとも70℃、好ましくは70〜150℃、特に好ましくは80〜120℃の炭化水素樹脂である。炭化水素化合物(B−2)は、軟化点が最大でも20℃の炭化水素樹脂である。炭化水素樹脂(B−1)及び(B−2)の各々の軟化点は、環球式軟化点ASTME28−99に従い測定)である。少なくとも70℃の軟化点を有する炭化水素樹脂(B−1)は、以下「硬質樹脂」とも称する。軟化点が最大でも20℃の炭化水素樹脂(B−2)は、以下「軟質樹脂」とも称する。

0036

好ましい実施形態の一つでは、炭化水素樹脂(B−1)及び/または炭化水素樹脂(B−2)は、1,000g/モル以下の数平均分子量(Mn)(GPCを用いて決定、方法A1)を有する。炭化水素樹脂(B−1)及び(B−2)は、好ましくは41:59〜70:30の重量比(B−1):(B−2)で存在する。本発明の特に好ましい実施形態の一つでは、軟化点が少なくとも70℃の炭化水素樹脂(B−1)の割合は、多相ポリマー組成物の全ての炭化水素樹脂の総量をベースにして41重量%と70重量%との間、特に好ましくは50重量%と60重量%との間である。

0037

適当な硬質樹脂は、石油ベース合成炭化水素である。例には、脂肪族オレフィンをベースとする樹脂が包含される。対応する樹脂は、Cray Valley社からWingtack(登録商標)95の名称で、Exxon社からEscorz(登録商標)の商品名で、Arakawa Chemical社からArkon(登録商標)(P−シリーズ)の商品名で、Hercules Speciality Chemicals社からRegalrez(登録商標)(1030、2000、5000シリーズ)の商品名及びRegalite(登録商標)(R−シリーズ)の商品名で、及びYasuhara Yushi Kogyo Company社からClearon(登録商標)の商品名で入手できる。

0038

適当な軟質樹脂は、C5−樹脂であるCary Valley社のWingtack(登録商標)10、ポリテルペン樹脂であるDercolyte(登録商標)LTG並びに完全水素化炭化水素樹脂であるRegalite(登録商標)1010及びPiccotac(登録商標)1020である。

0039

本発明の更に別の実施形態の一つでは、Tg(Tg(Kw1))がDSCを用いて決定可能であるポリマー組成物の炭化水素相中での、櫛型コポリマー(A)の炭化水素相中に可溶性の少なくとも二つの炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)の割合は、ポリマー組成物中での炭化水素相の重量割合をベースにして、すなわち櫛型コポリマー(A)の炭化水素側鎖と炭化水素樹脂(B−1)及び(B−2)との量をベースにして少なくとも80重量%である。

0040

驚くべきことに、炭化水素樹脂(B−1)及び(B−2)がポリマー組成物100重量部に対し36〜70重量部、好ましくは40〜45重量部の割合で存在する場合に、炭化水素樹脂(B−1)及び(B−2)は特に有利なポリマー組成物の提供に適していることが判明した。ポリマー組成物中での炭化水素化合物(B−2)の割合が高い場合には、アクリル相内での追加的な炭化水素相の形成が起こり得る。これの可能な説明の一つは、櫛型コポリマー(A)の炭化水素相内での炭化水素化合物(B−2)の溶解度限界を超える量で軟質樹脂(B−2)が加えられることである。この追加的な炭化水素相は、例えば動的機械分析(DMA)(測定法A3)を用いて確認できる。

0041

添加剤及び粘着樹脂
櫛型コポリマー(A)並びに炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)の他に、該ポリマー組成物は、少なくとも一種の添加剤及び/または粘着樹脂を含むことができる。ここで使用される添加剤には、可塑剤、油、及び櫛型コポリマー(A)のアクリレート相中に可溶性の樹脂、好ましくはロジンエステル及び/またはテルペンフェノール樹脂などが挙げられる。好ましいロジンエステルは、水素化ロジンエステルである。好ましいテルペンフェノール樹脂は、耐老化性テルペンフェノール樹脂である。

0042

同様に、(炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)とは異なる)一種以上の粘着樹脂の添加も可能である。添加剤及び粘着樹脂は、存在する場合には、ポリマー組成物100重量部に対して、好ましくは20重量部までの量で、好ましくは5重量部までの量で存在する。

0043

更に別の好ましい実施形態の一つでは、ポリマー組成物は、数平均分子量(Mn)が1,000g/モル超の追加的な炭化水素化合物(C)を含む。この追加的な炭化水素化合物(C)は好ましくは更に別の軟質樹脂である。本発明の特別な実施形態の一つでは、炭化水素化合物(C)は、ポリマー組成物のアクリレート相内に不連続相を形成する。他の言い方をすれば、この特別な実施形態においては、ポリマー組成物の連続相内に二つの異なる不連続相が存在する。この実施形態によれば、ポリマー組成物内のこの追加的な相の静的ガラス転移温度Tg(C)は、ポリマー組成物のガラス転移温度Tg(Kw1)及びTg(Ac)の間である。

0044

更に、老化防止剤光保護剤及びオゾン保護剤を添加剤として使用することができる。老化防止剤としては、BASF社のIrganox(登録商標)タイプまたはClariant社のHostanox(登録商標)、好ましくは一次老化防止剤、例えば4−メトキシフェノールまたはIrgafos(登録商標)1076、及び二次老化防止剤、例えばBASF社のIrganox(登録商標)TNPPまたはIrgafos(登録商標)168を使用でき、互いに組み合わせてもよい。更に別の適当な老化防止剤は、フェノチアジン(C−ラジカル捕捉剤)、並びに酸素の存在下でのヒドロキノンメチルエーテル、並びに酸素自体である。光保護剤としては、UV吸収剤(Cyasorb(登録商標)シリーズ)または立体障害性アミン(Tinuvin(登録商標)シリーズ)を使用できる。

0045

多相ポリマー組成物の製造方法
本発明によるポリマー組成物は、先ず、本明細書に記載のコモノマー混合物を、重合可能なエチレン−ブチレンマクロマー、エチレン−プロピレンマクロマー、エチレン−ブチレン−プロピレンマクロマー及びイソブチレンマクロマーからなる群から選択される少なくとも一種のマクロマーの存在下に重合して、櫛型コポリマー(A)を形成することによって製造できる。この際、櫛型コポリマー(A)は、当業者には周知の慣用の重合技術によって製造することができる。これらの方法には、溶液重合法懸濁重合法、エマルション重合法及び塊状重合法などが挙げられる。好ましくは、櫛型コポリマー(A)は、溶液状態でフリーラジカル重合を用いて製造される。好ましい溶剤及び溶剤混合物は、マクロマーの十分な溶解性を保証し、そしてこれは、酢酸エチルアセトンメチルイソプロピルケトンヘキサン、及び/またはヘプタン、並びにトルエン及び上記の溶剤の混合物である。本発明の好ましい実施形態の一つでは、重合の後、残留モノマー含有率は、従来技術から既知の方法を用いて減少させる。

0046

該櫛型コポリマーのアクリレート骨格及び炭化水素側鎖は、溶剤(存在する場合)の除去の後に、相分離した、好ましくはミクロ相分離した構造の形で存在し、この際、炭化水素相Kw1(これは、櫛型コポリマー(A)の炭化水素側鎖と、この炭化水素相中に可溶性の炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)から形成される)が、ポリマー組成物の連続アクリレート相中に不連続に存在する。これに関連して連続的とは、アクリレート相が、不連続炭化水素相の個々の断片(ドメインとも言う)をマトリックのように包んでいることを意味する。ミクロ相分離した構造の存在は、ポリマー組成物の透明な外観の形態に現れる。このようなポリマー組成物では、炭化水素相のドメインは、可視光波長(390〜780nm)より小さい大きさを有する。

0047

感圧接着剤
本発明は更に、本発明によるポリマー組成物を含む感圧接着剤に関する。驚くべきことに、この感圧接着剤が、非極性表面を持つ基材の接着に格別適していることが見出された。この際、それでもなお、本発明の感圧接着剤は、極性表面の接着にも適している。非極性表面とは、低い表面エネルギーまたは低い表面張力を有する基材のことと理解され、特に45mN/m未満、好ましくは40mM/m未満、特に好ましくは35mN/m未満の表面張力を持つ基材のことと解される。表面張力の決定のためには、DIN EN828に従う接触角を測定する。

0048

本発明による感圧接着剤は好ましくはフィルムの形で提供される。このためには、ポリマー組成物をそのままでまたは粘着樹脂の添加の後に、キャリア材料(フィルム、フォームシンタクチックフォーム布帛、紙)上で周知のコーティング方法を用いて溶液から感圧接着層として形成することができ、この際、感圧接着層は、40〜100g/m2の坪量を有する。

0049

本発明による接着テープは、
−本発明による感圧接着剤または本発明による多相ポリマー組成物の単一層でできている、単層の両面自着性の接着テープ(いわゆる「転写テープ」);
−片面自着性に仕上げされた接着テープ(以下、「片面自着テープ」)、この場合、本発明による感圧接着剤または本発明による多相ポリマー組成物は、多層製品、例えば本発明による感圧接着剤または本発明による多相ポリマー組成物の一つの層と、発泡されたまたは発泡されていないキャリア層とからなる二層ステムの形で提供される、
−二つの感圧接着層を備えた、多層で両面自着性に仕上げされた接着テープ(以下、「両面自着テープ」)、そのうちの少なくとも一つの層は、本発明による多層ポリマー組成物を含む;
−接着テープ面の一方に熱活性化可能な接着層を、接着テープ面の他方に本発明による感圧接着剤または本発明による多相ポリマー組成物の層を備えた両面接着テープ
として構成することができる。このためには、発泡されたもしくは発泡されていない少なくとも一つのキャリアの異なる面上にまたは多層システムの異なる面上に二つの層を設けることができる。

0050

この際、両面製品は、接着またはシーリングのいずれが想定されているかには関係なく、対称的なまたは非対称的な製品構成を有することができる。

0051

該接着テープは、輸送貯蔵またはダイカットプロセスのためには、好ましくは少なくともその片面にライナーを備え、すなわち例えばシリコーンコートフィルムまたはシリコーン紙を備える。

0052

以下に、本発明を具体例に基づきより詳しく説明する。

0053

以下の模範的な実験は本発明をより詳しく説明するものであり、提示した例の選択によって、本発明が不必要に限定されることはない。

0054

測定方法(一般的な説明):
ゲル透過クロマトグラフィGPC(測定法A1):
本明細書における数平均及び重量平均分子量Mn及びMw、並びに多分散性PDの値は、ゲル浸透クロマトグラフィによる決定に関する。この決定は、清澄ろ過した試料100μL(試料濃度4g/L)に対して行われる。溶離液としては、トリフルオロ酢酸を0.1体積%含むテトラヒドロフランを用いる。測定は25℃で行う。プレカラムとして、タイプPSS−SDV、5μm、103Å、ID8.0mm×50mmのカラムを使用する。分離には、PSS−SDVタイプ、5μm、103Å並びに105Å及び106Å、それぞれID8.0mm×300mmのカラムを用いる(Polymer StandardsService社のカラム;示差屈折計ShodexRI71によって検出)。貫流量は1分当たり1.0mLである。キャリブレーションは、櫛型ポリマーの場合はPMMA標準に対して(ポリメチルメタクリレートキャリブレーション)、炭化水素樹脂の場合はPS標準に対して(ポリスチレンキャリブレーション)行う。

0055

静的ガラス転移温度Tg(測定法A2)
静的ガラス転移温度の決定は、DIN53765に従い動的示差熱量測定により行う。ガラス転移温度Tgのデータは、個々の場合において他に記載がなければ、DIN53765:1994−03に従うガラス変換温度値Tgである。

0056

動的機械分析(DMA)(測定法A3)
この試験は、Ares社のせん断速度制御レオメータトルクを負荷して実施し、この際、25mmのプレート径を有するプレート・コーン形状を用いる。温度掃引測定のためには、測定周波数は10rad/秒、温度範囲は−40℃〜130℃、加熱速度は2.5℃/分、そして変形は1%である。

0057

固形分含有率(測定法A4):
固形物含有率は、ポリマー溶液中の気化できない構成分の割合の目安である。これは、2時間120℃で乾燥庫中で、気化可能な成分を蒸発させ、そして残留物を再び計量することによって重量分析により決定される。

0058

測定法(特に感圧接着剤):
180°接着力試験(測定法H1)
鋼鉄への接着力の決定は、23℃±1℃の温度及び50%±5%の相対湿度試験雰囲気で行う。

0059

ポリエステル上に層として施与したアクリレート感圧接着剤の20mm幅ストリップを、鋼鉄製プレート上に施与した。この鋼鉄製プレートは、予めアセトンで二回、イソプロパノールで一回洗浄し、その後、溶剤が蒸発し得るように5分間空気中で放置した。感圧接着ストリップは、2kgの重さに相当する押し圧力で二回基材上に押しつけた。次いで直ぐに、この接着テープを300mm/分の速度及び180°の角度で基材から引きはがした。全ての測定は室温で行った。

0060

測定結果はN/cmで表示し、そして三回の測定から平均する。同様にして、ポリエチレン(PE)及びワニス上での接着力も決定した。ワニスとしては、BASF社のワニスUregloss(登録商標)Colorless(製品番号FF79−0060 0900)をそれぞれ使用した。

0061

せん断耐久時間(Scherstandzeit)(測定法H2):
接着テープの13mm幅で20mmより長い(例えば30mm)ストリップを、平滑な鋼鉄表面上に施与した。この鋼鉄表面は、アセトンで三回、イソプロパノールで一回清浄したものであった。接着面は20mm・13mm(長さ・幅)であった。この際、接着テープは試験プレートの縁から張り出ている(例えば、上記指定の30mmの長さでは10mm)。次いで、接着テープを、2kgの重さに相当する押し圧力で鋼鉄製キャリア上に四回押しつけた。この試料を垂直に吊して、接着テープの張り出した端が下を向くようにした。

0062

室温下に、1kgの重りを、接着テープの張り出した端に固定した。測定は、標準状態(23℃±1℃、55%±5%空気湿度)で及び加熱庫中70℃で行い、この際、測定のために、試料に0.5kgの重さを負荷した。

0063

測定されたせん断耐久時間(接着テープが下地から完全に剥がれるまでの時間;10,000分経過時に測定を中止)は分の単位で表示し、三回の測定からの平均値に相当する。

0064

0065

櫛型コポリマー(A)−P1〜P6及び比較例P7の製造
以下に、模範的な櫛型コポリマー(A)の製造を記載する。

0066

例P1:
ラジカル重合に慣用の100Lガラス製反応器に、1.2kgのアクリル酸(AS、3%)、20.97kgのアクリル酸ブチル(BA、52.43%)、9.83kgのアクリル酸2−エチルヘキシル(EHA、24.57%)、4.0kgのアクリル酸イソボルニル(IBOA、10%)、4.0kgのマクロマーLー1253(10%)及び20.8kgのアセトン/スピリット60/95(1:1)を満たした。攪拌しながら窒素ガスを45分間導通した後、反応器を58℃に加熱し、そして0.8kgのVazo(登録商標)67を加えた。次いで、外部の加熱浴を75℃に加温し、そして反応をこの外部温度で一定に行った。1時間の反応時間後、再び0.8kgのVazo(登録商標)67を加えた。5時間の期間(Vazo(登録商標)67の最後の添加の後から計算)にわたって、それぞれ一時間毎に、粘度の上昇に応じてそれぞれ5.0〜10.0kgのスピリット60/95で希釈して、十分な混合が保証されるようにした。残留モノマーを減少させるために、反応開始後6時間後と7時間後に、それぞれ1.5kgのビス(4−tert−ブチルシクロヘキシルパーオキシジカーボネートを加え、その合間に、更に15kgのスピリット60/95で希釈した。反応を24時間の反応時間の後に室温に冷却して停止した。

0067

櫛型コポリマー(A)−P2〜P6及び比較例P7
櫛型コポリマーP2〜P6及び比較例VP7の製造を例P1に類似して行った。各々の場合に使用したモノマーの質量%のデータを表1に示す。

0068

0069

表2には、櫛型コポリマーP1〜P6及び比較例VP7の、GPCで測定したモル質量分布及びDSCで測定した静的ガラス転移温度をそれぞれ示す。

0070

0071

II多相ポリマー組成物PSA1〜PSA10並びに比較例V11〜V12の製造
多相ポリマー組成物PSA1〜PSA10並びにV11〜V12を、櫛型コポリマーP1〜P6から製造した。ポリマーVP7は、ポリマー組成物V13の製造のために使用した。このためには、上記で得られた櫛型コポリマーPSA1〜PSA10もしくはVP7を、それぞれ30%の固形物含有率にスピリットで希釈した。次いで、表3に記載の架橋剤(0.3重量%のアルミニウムアセチルアセトネートアルミニウムキレート)(A)または0.075重量%のErisys GA240(B)のいずれか)、及び表3に記載の一種もしくは複数種の樹脂を溶液に加えた。次いで、36μm厚のPETフィルム(Kemafoil HPH 100、Covema社)上にコーティングし、次いで乾燥した(コーティング速度2.5m/分、乾燥路15m、温度ゾーン1:40℃、ゾーン2:70℃、ゾーン3:95℃、ゾーン4:150℃)。接着剤塗布量はそれぞれ50g/m2であった。

0072

0073

例PSA1〜PSA10並びに比較例の全ての接着技術的データを表4に記載する。

0074

0075

直後の接着力(KK)の測定は測定法H1に従い行い、室温でのせん断耐久時間(SSZ)の測定は測定法H2に従い行った。A:接着破壊、K:凝集破壊、R:自励振動スリップスティック不良)。

実施例

0076

比較例V11〜V12は、櫛型コポリマー(A)と、不利な量の炭化水素化合物(B−1)及び(B−2)との組み合わせを説明している。高すぎるアクリル酸濃度でのハイブリッドポリマーの使用は、試験した非極性表面PE及びワニスFF−79(V13)上での接着力の劇的な低下を招く。

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