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技術 2,5フランジオンと1−オクタデセンのポリマーの金属塩である、導電性ポリマー

出願人 ローリノジョセフピー.
発明者 ローリノジョセフピー.
出願日 2014年10月28日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2016-552206
公開日 2017年2月2日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-503902
状態 特許登録済
技術分野 電解コンデンサのセパレータ等 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬 化粧料 農薬・動植物の保存 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 電解コンデンサ 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 触媒
主要キーワード 高分子溶媒 原子価金属イオン 電子工学産業 ラングミュアーブロジェット膜 金属含有ポリマー プリント製品 白かび 極性可塑剤
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題・解決手段

100を超える酸価を有するポリマーは、少なくとも1つの反応基に結合している原子価金属イオンを有する。本ポリマーの特徴には、結合している金属の濃度および性質に応じた4 S/cm〜200 S/cmまたはそれ以上の導電率、結合している金属の量に比例する導電率、ポリマーに+1、+2、+3、+4、または+5の価数を荷電させる金属に結合するポリマーの能力、および2つ以上の異なる金属に結合してポリマー上の結合部位を分離する能力が含まれる。

概要

背景

発明の背景
先行技術の説明
1988年より以前、炭素ベースポリマーは全て、絶縁体としてのみ分類されていた。実際、プラスチックは、まさにその特性のため、電子工学産業においてのみ使用されていた。1979年に、Diazと共同研究者らが、ポリピロール導電性特性を報告した(Diaz, A.F., Kanazawa, K.K., and Gardini, G.P., Electrochemical Polymerization of Pyrrole, J Chem Soc Chem Commun, 635-6 (1979))。今日まで、数多くの本質的に導電性のポリマーまたは電気活性ポリマーが開発されてきた。これらのポリマーは、電子デバイス(Novak, P., Muller, K., Santhanam, K.S.V., and Haas, O., Electrochemically active polymers for rechargeable batteries, Chem Rev, 97, 207 (1997))、光学素子(Potember, R.S., Hoffman, R.C., Hu, H.S., Cocchiaro, J.E., Viands, C.A., Murphy, R.A., and Poehler, T.O., Conducting organics and polymers for electronic and optical devices, Polymer, 28, 574 (1987))、センサ(Nicholas, M.,Fabre, B., and Simonet, J., Electrochemical sensing of F- and Cl- with a boric ester-functionalized polypyrrole, J Electroanal Chem, 5091 (2001))、エネルギー貯蔵医薬、および電気インフラの領域において用途の広い応用が見込まれている。

本質的に導電性のポリマー
本質的に導電性のポリマーは、電気伝導性性質を示す有機高分子化合物である。通常これらの材料は、半導体であるかまたは金属導電性を有するかのいずれかである。導電性ポリマーは、コンジュゲートしたsp2混成炭素結合からなる炭素骨格を有する。sp2混成炭素原子のそれぞれに関連する1価電子は、混成炭素原子に関連する3つのσ結合に対して直角に配置されたpz軌道内に存在する。これらのpz軌道内の電子非局在化されていると称され、材料が、これらの非局在化電子のいくつかを除去するプロセスである酸化によって「ドープ」される場合、これらの電子は高い移動性を通常有する。同様に、コンジュゲートした炭素骨格の還元によって、本質的に導電性のポリマーを作製することができる。通常、最も導電性のポリマーは、酸化によって「ドープ」されて「p型」材料を生じる。このプロセスは、シリコン半導体ドーピングと類似したものである。

今日まで、これらのポリマーの調製は全て、乏しい処理可能性と、本質的な機械的性質欠如という、同じ問題に直面している。これらの制限に対処するための試みにおいて、導電性ポリマー膜絶縁体ポリマー複合体の製造に向けての取り組みがなされてきた。例えば、ポリカーボネートといった絶縁体ポリマーを、ポリピロールといった導電性ポリマーと組み合わせて、導電性でありかつよりよい機械的機能性を有する導電性ポリマー複合体を製造する(Wang, H.L., Toppare, L., and Fernandez, J.E., Conducting polymer blends: polythiophene and polypyrrole blends with polystyrene and poly(bisphenol A carbonate), Macromolecules, 23, 1053-9 (1990))。

使用される他の絶縁体ポリマーは、ポリ(スチレンスルフェート)(Otero, T.F., and Sansinena, J.M., Influence of synthesis conditions on polypyrrole-poly(styrenesulphonate) composite electroactivity, J Electroanal Chem, 412, 109-16 (1996))、ポリ(塩化ビニル)(De Paoli, M.A., Waltman, R.J., Diaz, A.F., and Bargon, J, An electrically conductive plastic composite derived from polypyrrole and poly(vinylchloride), J Polym Sci Polym Chem Ed, 23, 1687-97 (1985))、ニトリルゴム(Naoi, K., and Osaka, T., Highly enhanced anion doping-undoping process at the polypyrrole electrode of regulated morphology prepared with the aid of insulating NBR film, J Electrochem Soc Electrochem Sci Tech, 134, 2479-83 (1987))、ポリイミド(Iroh, J.O., and Levine, K., Electrochemical synthesis of polypyrrole/polyimide conducting composite using a polyamic acid precursor, Eur Polym J, 38, 1547-50 (2002))、およびポリ(ビニルアルコール)(Gangopadhyay, R., and De, A., Conducting polymer composites: novel materials for gas sensing. Sensors and Actuators B, 77, 326-9 (2001))を含む。報告されている他の導電性ポリマーは、ポリアニリンおよびポリチオフェンを含む。

エネルギー貯蔵装置は、導電性ポリマーから構成される電極液体または固体のいずれかの電解質とを含むことが報告されている。ソリッドステート装置において、電解質の層は、ニートでまたはマトリックス含浸した状態でのいずれかで、二つの電極の間に挟まれている。貯蔵装置の性能は、ドーパント陰イオンまたは陽イオンで導電性ポリマーを電気化学的にドープすることによって向上する。これらの装置において、導電性ポリマーは電子伝導体として働き、電解質マトリックスイオン伝導体として働く。これらの装置に関して報告された主な欠点は、ポリマー電極へのドーパントイオン拡散速度が比較的遅いことであり、この結果、内部抵抗度合いが高くなり、装置の性能が低下する。

イオン伝導性ポリマー電子伝導性ポリマー新規複合体もまた、報告されている(Berthier, C.M, Friend, R.H., Novel composites of an ionic conducting polymer and an electronic conducting polymer, 米国特許第4,681,822号)。これらの複合体は、連続した電子伝導性材料と連続したイオン伝導性材料相互侵入網目構造から構成される。電子伝導性材料には、ポリアセチレンポリフェニレンポリフェニルジフェニルビニレン、または置換ポリアセチレンが含まれ、これらは、「イオン性塩高分子溶媒和剤錯体の混合物であり、そのためイオン伝導性材料はその通常の融点よりも高い融点を有する」と定義される連続したイオン伝導性材料と完全に混合される。使用されるイオン性塩は、AsF6-、PF6-、BF4-、およびClO4-といった多原子陰イオンならびにアルカリ金属陽イオンに限定された。加えて、有効であるために、これらのイオン性塩は、イオン性塩を溶媒和することができるポリアルキレンオキシドのような高分子溶媒和剤と混合する必要があった。加えて、電子伝導性ポリマーは「p型」または「n型」材料のいずれかを形成することができるコンジュゲートされた炭素間二重結合を含まなくてはならない。関連する導電性ポリマー/液体固体電解質装置に勝るこれらの複合体の主要な利点は、ドーパントイオンのイオン拡散速度の向上、およびしたがってソリッドステートのエネルギー貯蔵装置の性能の改善である。

ナノ粒子複合体
多くの有機化合物金属ナノ粒子複合体導電性材料が報告されている。Yang, et. at., は、ポリピロール/銀導電性ナノチューブの合成を報告した(Yang, X., Li, L., Yan, F.,Fabrication of Polypyrrole / Ag Composite Nanotubes via In Situ Reduction of AgNO3 on Polypyrrole Nanotubes, Chemistry Letters, 39(2): 118 (2009))。Meftah et. al.,は、ニッケルナノ粒子ポリアニリン複合体膜の合成、ならびに電子工学電極触媒、および光電子工学におけるそれらの使用を報告した(Meftah, A.M., Saion, E., Abd, M., Mohd, M.B., Zainuddin, H.B., Absorbance of Nickel Nanoparticles / Polyaniline Composite Films Prepared by Radiation Technique, Solid State Science and Technology, 17(2), 167-174 (2009))。米国特許出願2009/0272949A1においてButtryは、リチウムイオン電池陰極としてまたは触媒材料としての使用に適した、導電性ポリマーで封入された金属酸化物ナノ粒子を作製する方法を開示している(Buttry, D.A., Method for Producing Metal Oxide Nanoparticles Encapsulated with Conducting Polymers, 米国特許出願公開US 2009/0272949A2, 2009)。米国特許出願2010/0038599A1においてHollidayは、コンジュゲートした導電性ポリマーに共有結合している少なくとも1つの半導体および/または光子吸収体から構成される化合物を開示する(Holliday, B.J., Polymerizable Semiconductors, Polymers Thereof, and Methodsof Making and Using Same, 米国特許出願公開US 2010/0038599A1, 2010)。全てのケースにおいて、かつ本質的に導電性のポリマーに見られるように、これらのナノ複合体系において報告されたポリマーは全て、コンジュゲートした二重結合系、またはいくつかのコンジュゲートした炭素原子にわたって非局在化している電子系のいずれかを含んだ。

金属含有ポリマー
1979年に、DawansおよびMorelは、米国特許第4,150,067号において、遷移金属原子錯体化した飽和炭素原子骨格からなる有機金属ポリマーの開発を報告した。これらの有機金属材料を得るために、ポリマーはフルオロカルボン酸基を含む必要があり、かつ遷移金属配位子の安定性を必要とした。これらの発明者らが述べているように、「・・・触媒錯体反応過程媒質内遊離することを避けるために、金属がポリマー担体に強く結合した状態を維持しつつ、金属の触媒活性を向上させることができる基を含むポリマーの調製に関心があった。・・・現在、都合のよいフルオロカルボン酸基を含むポリマーが、金属誘導体のための担体として用いることができ、かつ特に様々な反応に対して非常に活性のある触媒の形成をもたらし得ることが見出されてきた。」(Dawans, F., Morel, D., Metal-Containing Polymers, Their Manufacture and Use, United States Patent 4,150,067 (1979))。したがって、これらの発明者らの教示は、カルボン酸基のみが、十分に金属をポリマー担体に強く結合させ、それによってその後の反応過程で遊離することを避けるという概念からは離れていた。

導電性ポリマーにおける2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの使用
ポリ(エチレンオキシド)(PEO)ベース固体ポリマー電解質は、エチレンオキシド単位金属陽イオンの効率的な溶媒和を提供するという所見に起因して、広く報告されてきた(Armand, M.B. In Polymer Electrolytes Reviews; McCallum, J.R., Vincent, C., Eds.; Elsevier Applied Science: London, 1987; Vol.1, p1.; Gray, F.M. Polymer Electrolytes; The Royal Society of Chemistry: Cambridge, (1997))。PEOの高い結晶化傾向に起因して、塩錯体の低い導電率が室温で観察され、そのためソリッドステートの電気化学的装置におけるその使用は制限される。この欠点を克服するために、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル(PEGME)が、ポリアクリレート無水マレイン酸コポリマーなどのポリマーの側鎖にグラフトされた。Tangおよび共同研究者らは、金属結合側鎖としてポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル(PEGME)および骨格としてポリ(無水マレイン酸-alt-1-オクタデセン)(PMAO)を用いて合成した多機能なくし型ポリマー電解質の合成および特性を記載している(Tang, Z-l., Qi, L., Gao, G-t., Sun, M., Dong, S-j. Synthesis and Properties of Multifunctional Comblike Polymer Electrolytes, Journal of Functional Polymers, 21(1): 36-43, (2008))。

Saadおよび共同研究者らは、ポリ(塩化ビニル)(PVC)、極性可塑剤、および1-オクタデセンと無水マレイン酸のコポリマーを含有する、ポリ(塩化ビニル)(PVC)組成物電気的特性を報告した(Saad, A.L. G., Hassan, A.M., Gad, E.A.M. Electrical Properties of Poly(vinyl chloride) Compositions, Journal of Applied Polymer Science, 49(10): 1725-31 (1993))。

ポリカーボネートおよびアクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマーから構成される電気導電性ポリマーフィラーの複合体が、Kimおよび共同研究者らによって報告され、ここでポリカーボネートとアクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマーの比は、4:6〜6:4の範囲であった(Kim, W. and Lee, Y., Electrically Conductive Polymer/Filler Composites,国際特許出願番号PCT/KR2011/010189、公開番号WO20122012115344)。

さらに、ヒスタミンとポリ(無水マレイン酸-alt-1-オクタデセン)との反応によって得られたポリマーから形成された、イミダゾールなどの金属結合配位子を含有する高分子ラングミュアーブロジェット膜が、報告された(Jeong, H., Lee, B-J., Cho, W.J., Ha, C-S., Polymeric Langmuir-Blodgett Films Containing Imidazole-coordinated Metal Complexes, Polymer, 41(14): 5525-5529 (2000); Jung, S-B., Yoo, S-Y., Kwon, Y-S., Characterization of Metal-ion Complexes ofIMI-O Polymer LB Films, J. Kor. Phys. Soc., 37(4): 378-308 (2000); Yoo, S-Y., Shin, H-K., Jeong, H., Park, J-C., Kwon, Y-S., Structure Analysis of Langmuir and Langmuir-Blodgett Films with Metal Complexes, Mol. Cryst. and Liq. Cryst., 337:357-360 (1999))。他の窒素含有金属結合配位子、例えば4-アミノピリジン、4-アミノメチルピリジン、またはポリイミドから構成されるポリマーを使用した同様の膜もまた、報告されている(Nagel, J., Ulrich, O., Langmuir-Blodgett Layers from Polymer-metal Complexes: Behavior of Monolayers and Preparation of Multilayers, Polymer, 36(2):381-386 (1995); Bruckner-Lea, C., Petelenz, D., Janata, Use of Poly(octadec-1-ene-maleic anhydride) for Interfacing Bilayer Membrane Supports in Sensor Applications, J., Microchimica Acta 100:169-185 (1990))。

疎水性および酸価
カルボン酸官能基を含有する高分子材料に関連して、酸価は、1グラムのポリマーを中和するのに必要とされる水酸化カリウムミリグラム数として定義される。したがって、これは、カルボン酸基とポリマーのモル比を表すものであり、ポリマーまたは樹脂極性の酸含有量を反映する。酸価が高いほど、カルボン酸基の数が多く、かつ分子の極性が高い。

ポリ(オクタデカ-1-エン-無水マレイン酸)に関して、米国特許5298568号においてSuzuki, Yは、変性オレフィン樹脂を記載しており、これはアルカリで中和することにより水に溶解することができ、少なくとも30の酸価を有する。これらの樹脂は、「少なくとも6個の炭素原子を有するα-オレフィンおよび無水マレイン酸と、ヒドロキシルアミノアジリジニル、およびメルカプト基からなるクラスより選択される少なくとも1つの官能基を有する少なくとも1つの変性剤」から得られた。さらにSuzukiは、所望の水溶性を得るため、「変性オレフィン樹脂の酸価は、少なくとも30、好ましくは80以上である。30未満の酸価を有する変性樹脂は、アルカリ溶解性水親和性もほとんど示さない」ことを教示している。

Suzukiは、低い酸価(30未満)の樹脂は水に不溶性であり、一方30を超えるものは水溶性であることを教示している。本発明に記載のポリマーは、酸価が100を超え、水に不溶性かつ疎水性であることから、Suzukiの教示は、本発明に記載のポリマーとは離れたものである。Suzukiが開示した樹脂はまた、それらが結合することができる金属に限定される。Suzukiは、彼の樹脂が、少なくとも2の価数を有する遷移金属化合物に結合することを開示している。本発明に記載のポリマーは、少なくとも1の価数を有する金属化合物に結合することができる。

Koide, et al.,は、日本国特許第05-202234において、キレート剤である、α,β-エチレン性不飽和モノマーエチレン性不飽和二塩基酸またはその無水物から構成されるコポリマー樹脂を記載している。Koideによって記載される樹脂は、酸価20〜100を有し、疎水性である一方、より酸価の大きいものは親水性である。本発明に詳述するポリマーは、100を超える酸価を有する、水に不溶性で疎水性のキレート剤である。さらに、Koideによって記載される物質は、ナトリウムカリウム、およびマグネシウムキレートする。本発明に開示するポリマーは、ナトリウムにも、カリウムにも、マグネシウムにも結合しない。したがって、Koideらの教示は、金属に結合することができる、100を超える酸価を有する、エチレンベースの、水に不溶性で疎水性のポリマーとは離れたものである。

現在の導電性ポリマーの制限
現在、全ての導電性ポリマーは、以下の制限の1つまたは複数に直面している:乏しい処理可能性、本質的な機械特性の欠如、および高い内部抵抗の度合いと、ドーパントイオンを含有するポリマーを有する装置の制限された性能。さらに、全ての導電性ポリマーは、構造上、コンジュゲートされた複数の結合系またはフルオロカルボン酸官能基のいずれかと、配位子が安定化された遷移金属とを必要とする。したがって、先行技術が教示するものは、コンジュゲートされた複数の結合系も、フルオロカルボン酸官能基も、配位子が安定化された遷移金属も含まない、2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩のような導電性ポリマーとは離れたものである。

さらに、導電性ポリマー内の成分としての2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの使用は、骨格または支持体としてのみの使用に制限されてきた。これらの知見は、骨格または支持体および金属結合官能基の両方としての2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの使用が、当業者にとって予測されるものでも明らかなものでもなかったことを示している。

要約すると、コンジュゲートされた複数の結合系またはフルオロカルボン酸官能基のいずれかと、配位子が安定化された遷移金属とを必要とすることなく、導電性が得られることから、本明細書に記載のポリマーの特徴は、文献において予測されるものではない。このように、記載された様式での導電体としての当該ポリマーの使用は、予測されるものではなく、当該ポリマーの新規で予期されない使用を構成し、新規で予想外の様式で機能する。

先行技術に開示されたこれらの化合物が、それぞれ特定の目的および要件を実現する一方、前述の特許および先行技術は、導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩を記載しておらず、これはコンジュゲートされた複数の結合系もしくはフルオロカルボン酸官能基、配位子が安定化された遷移金属、または金属結合ホモポリマー成分を必要としない導電性ポリマーの使用を可能にするものである。

これに関して、本発明に記載の導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩は、先行技術に記載の従来の概念および化合物とは実質的に異なっており、これによって、電子の伝達が可能な独特の導電性ポリマー化合物を提供する。

したがって、電子の伝達に使用することができる、新規で改善された導電性ポリマーおよび2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩に対する継続した必要性が存在することが認識され得る。これに関して、本発明はこの必要性を実質的に満たしている。

概要

100を超える酸価を有するポリマーは、少なくとも1つの反応基に結合している原子価金属イオンを有する。本ポリマーの特徴には、結合している金属の濃度および性質に応じた4 S/cm〜200 S/cmまたはそれ以上の導電率、結合している金属の量に比例する導電率、ポリマーに+1、+2、+3、+4、または+5の価数を荷電させる金属に結合するポリマーの能力、および2つ以上の異なる金属に結合してポリマー上の結合部位を分離する能力が含まれる。

目的

導電性ポリマーにおける2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの使用
ポリ(エチレンオキシド)(PEO)ベースの固体ポリマー電解質は、エチレンオキシド単位が金属陽イオンの効率的な溶媒和を提供する

効果

実績

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請求項1

100を超える酸価を有し、以下の構造を有する、導電性ポリマー:式中Mは、少なくとも1つの反応基に結合している原子価金属イオンであり、R'、R''、およびR'''は、アルキルアルケニル、およびアリールから選択され、nは、メチレン基の0を含む整数であり、かつn'は、モノマー単位の整数である。

請求項2

請求項1記載のポリマーを含む、導電性材料

請求項3

請求項1記載のポリマーを含む、電子部品

請求項4

請求項1記載のポリマーを含む、治療組成物

請求項5

請求項1記載のポリマーを含む、防汚組成物

請求項6

請求項1記載のポリマーを含む、抗感染性組成物。

請求項7

請求項1記載のポリマーを含む、バリア材料

請求項8

請求項1記載のポリマーを含む、写真材料

請求項9

請求項1記載のポリマーを含む、肥料材料

請求項10

請求項1記載のポリマーを含む、農薬材料

請求項11

請求項1記載のポリマーを含む、触媒材料

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマー金属塩に関し、より具体的には導電性ポリマーとしての2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩の使用に関連する。様々な機能を実施するために2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩を使用する方法を、本明細書に記載する。

背景技術

0002

発明の背景
先行技術の説明
1988年より以前、炭素ベースのポリマーは全て、絶縁体としてのみ分類されていた。実際、プラスチックは、まさにその特性のため、電子工学産業においてのみ使用されていた。1979年に、Diazと共同研究者らが、ポリピロール導電性特性を報告した(Diaz, A.F., Kanazawa, K.K., and Gardini, G.P., Electrochemical Polymerization of Pyrrole, J Chem Soc Chem Commun, 635-6 (1979))。今日まで、数多くの本質的に導電性のポリマーまたは電気活性ポリマーが開発されてきた。これらのポリマーは、電子デバイス(Novak, P., Muller, K., Santhanam, K.S.V., and Haas, O., Electrochemically active polymers for rechargeable batteries, Chem Rev, 97, 207 (1997))、光学素子(Potember, R.S., Hoffman, R.C., Hu, H.S., Cocchiaro, J.E., Viands, C.A., Murphy, R.A., and Poehler, T.O., Conducting organics and polymers for electronic and optical devices, Polymer, 28, 574 (1987))、センサ(Nicholas, M.,Fabre, B., and Simonet, J., Electrochemical sensing of F- and Cl- with a boric ester-functionalized polypyrrole, J Electroanal Chem, 5091 (2001))、エネルギー貯蔵医薬、および電気インフラの領域において用途の広い応用が見込まれている。

0003

本質的に導電性のポリマー
本質的に導電性のポリマーは、電気伝導性性質を示す有機高分子化合物である。通常これらの材料は、半導体であるかまたは金属導電性を有するかのいずれかである。導電性ポリマーは、コンジュゲートしたsp2混成炭素結合からなる炭素骨格を有する。sp2混成炭素原子のそれぞれに関連する1価電子は、混成炭素原子に関連する3つのσ結合に対して直角に配置されたpz軌道内に存在する。これらのpz軌道内の電子非局在化されていると称され、材料が、これらの非局在化電子のいくつかを除去するプロセスである酸化によって「ドープ」される場合、これらの電子は高い移動性を通常有する。同様に、コンジュゲートした炭素骨格の還元によって、本質的に導電性のポリマーを作製することができる。通常、最も導電性のポリマーは、酸化によって「ドープ」されて「p型」材料を生じる。このプロセスは、シリコン半導体ドーピングと類似したものである。

0004

今日まで、これらのポリマーの調製は全て、乏しい処理可能性と、本質的な機械的性質欠如という、同じ問題に直面している。これらの制限に対処するための試みにおいて、導電性ポリマー膜絶縁体ポリマー複合体の製造に向けての取り組みがなされてきた。例えば、ポリカーボネートといった絶縁体ポリマーを、ポリピロールといった導電性ポリマーと組み合わせて、導電性でありかつよりよい機械的機能性を有する導電性ポリマー複合体を製造する(Wang, H.L., Toppare, L., and Fernandez, J.E., Conducting polymer blends: polythiophene and polypyrrole blends with polystyrene and poly(bisphenol A carbonate), Macromolecules, 23, 1053-9 (1990))。

0005

使用される他の絶縁体ポリマーは、ポリ(スチレンスルフェート)(Otero, T.F., and Sansinena, J.M., Influence of synthesis conditions on polypyrrole-poly(styrenesulphonate) composite electroactivity, J Electroanal Chem, 412, 109-16 (1996))、ポリ(塩化ビニル)(De Paoli, M.A., Waltman, R.J., Diaz, A.F., and Bargon, J, An electrically conductive plastic composite derived from polypyrrole and poly(vinylchloride), J Polym Sci Polym Chem Ed, 23, 1687-97 (1985))、ニトリルゴム(Naoi, K., and Osaka, T., Highly enhanced anion doping-undoping process at the polypyrrole electrode of regulated morphology prepared with the aid of insulating NBR film, J Electrochem Soc Electrochem Sci Tech, 134, 2479-83 (1987))、ポリイミド(Iroh, J.O., and Levine, K., Electrochemical synthesis of polypyrrole/polyimide conducting composite using a polyamic acid precursor, Eur Polym J, 38, 1547-50 (2002))、およびポリ(ビニルアルコール)(Gangopadhyay, R., and De, A., Conducting polymer composites: novel materials for gas sensing. Sensors and Actuators B, 77, 326-9 (2001))を含む。報告されている他の導電性ポリマーは、ポリアニリンおよびポリチオフェンを含む。

0006

エネルギー貯蔵装置は、導電性ポリマーから構成される電極液体または固体のいずれかの電解質とを含むことが報告されている。ソリッドステート装置において、電解質の層は、ニートでまたはマトリックス含浸した状態でのいずれかで、二つの電極の間に挟まれている。貯蔵装置の性能は、ドーパント陰イオンまたは陽イオンで導電性ポリマーを電気化学的にドープすることによって向上する。これらの装置において、導電性ポリマーは電子伝導体として働き、電解質マトリックスイオン伝導体として働く。これらの装置に関して報告された主な欠点は、ポリマー電極へのドーパントイオン拡散速度が比較的遅いことであり、この結果、内部抵抗度合いが高くなり、装置の性能が低下する。

0007

イオン伝導性ポリマー電子伝導性ポリマー新規複合体もまた、報告されている(Berthier, C.M, Friend, R.H., Novel composites of an ionic conducting polymer and an electronic conducting polymer, 米国特許第4,681,822号)。これらの複合体は、連続した電子伝導性材料と連続したイオン伝導性材料相互侵入網目構造から構成される。電子伝導性材料には、ポリアセチレンポリフェニレンポリフェニルジフェニルビニレン、または置換ポリアセチレンが含まれ、これらは、「イオン性塩高分子溶媒和剤錯体の混合物であり、そのためイオン伝導性材料はその通常の融点よりも高い融点を有する」と定義される連続したイオン伝導性材料と完全に混合される。使用されるイオン性塩は、AsF6-、PF6-、BF4-、およびClO4-といった多原子陰イオンならびにアルカリ金属陽イオンに限定された。加えて、有効であるために、これらのイオン性塩は、イオン性塩を溶媒和することができるポリアルキレンオキシドのような高分子溶媒和剤と混合する必要があった。加えて、電子伝導性ポリマーは「p型」または「n型」材料のいずれかを形成することができるコンジュゲートされた炭素間二重結合を含まなくてはならない。関連する導電性ポリマー/液体固体電解質装置に勝るこれらの複合体の主要な利点は、ドーパントイオンのイオン拡散速度の向上、およびしたがってソリッドステートのエネルギー貯蔵装置の性能の改善である。

0008

ナノ粒子複合体
多くの有機化合物金属ナノ粒子複合体導電性材料が報告されている。Yang, et. at., は、ポリピロール/銀導電性ナノチューブの合成を報告した(Yang, X., Li, L., Yan, F.,Fabrication of Polypyrrole / Ag Composite Nanotubes via In Situ Reduction of AgNO3 on Polypyrrole Nanotubes, Chemistry Letters, 39(2): 118 (2009))。Meftah et. al.,は、ニッケルナノ粒子ポリアニリン複合体膜の合成、ならびに電子工学電極触媒、および光電子工学におけるそれらの使用を報告した(Meftah, A.M., Saion, E., Abd, M., Mohd, M.B., Zainuddin, H.B., Absorbance of Nickel Nanoparticles / Polyaniline Composite Films Prepared by Radiation Technique, Solid State Science and Technology, 17(2), 167-174 (2009))。米国特許出願2009/0272949A1においてButtryは、リチウムイオン電池陰極としてまたは触媒材料としての使用に適した、導電性ポリマーで封入された金属酸化物ナノ粒子を作製する方法を開示している(Buttry, D.A., Method for Producing Metal Oxide Nanoparticles Encapsulated with Conducting Polymers, 米国特許出願公開US 2009/0272949A2, 2009)。米国特許出願2010/0038599A1においてHollidayは、コンジュゲートした導電性ポリマーに共有結合している少なくとも1つの半導体および/または光子吸収体から構成される化合物を開示する(Holliday, B.J., Polymerizable Semiconductors, Polymers Thereof, and Methodsof Making and Using Same, 米国特許出願公開US 2010/0038599A1, 2010)。全てのケースにおいて、かつ本質的に導電性のポリマーに見られるように、これらのナノ複合体系において報告されたポリマーは全て、コンジュゲートした二重結合系、またはいくつかのコンジュゲートした炭素原子にわたって非局在化している電子系のいずれかを含んだ。

0009

金属含有ポリマー
1979年に、DawansおよびMorelは、米国特許第4,150,067号において、遷移金属原子錯体化した飽和炭素原子骨格からなる有機金属ポリマーの開発を報告した。これらの有機金属材料を得るために、ポリマーはフルオロカルボン酸基を含む必要があり、かつ遷移金属配位子の安定性を必要とした。これらの発明者らが述べているように、「・・・触媒錯体反応過程媒質内遊離することを避けるために、金属がポリマー担体に強く結合した状態を維持しつつ、金属の触媒活性を向上させることができる基を含むポリマーの調製に関心があった。・・・現在、都合のよいフルオロカルボン酸基を含むポリマーが、金属誘導体のための担体として用いることができ、かつ特に様々な反応に対して非常に活性のある触媒の形成をもたらし得ることが見出されてきた。」(Dawans, F., Morel, D., Metal-Containing Polymers, Their Manufacture and Use, United States Patent 4,150,067 (1979))。したがって、これらの発明者らの教示は、カルボン酸基のみが、十分に金属をポリマー担体に強く結合させ、それによってその後の反応過程で遊離することを避けるという概念からは離れていた。

0010

導電性ポリマーにおける2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの使用
ポリ(エチレンオキシド)(PEO)ベース固体ポリマー電解質は、エチレンオキシド単位金属陽イオンの効率的な溶媒和を提供するという所見に起因して、広く報告されてきた(Armand, M.B. In Polymer Electrolytes Reviews; McCallum, J.R., Vincent, C., Eds.; Elsevier Applied Science: London, 1987; Vol.1, p1.; Gray, F.M. Polymer Electrolytes; The Royal Society of Chemistry: Cambridge, (1997))。PEOの高い結晶化傾向に起因して、塩錯体の低い導電率が室温で観察され、そのためソリッドステートの電気化学的装置におけるその使用は制限される。この欠点を克服するために、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル(PEGME)が、ポリアクリレート無水マレイン酸コポリマーなどのポリマーの側鎖にグラフトされた。Tangおよび共同研究者らは、金属結合側鎖としてポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル(PEGME)および骨格としてポリ(無水マレイン酸-alt-1-オクタデセン)(PMAO)を用いて合成した多機能なくし型ポリマー電解質の合成および特性を記載している(Tang, Z-l., Qi, L., Gao, G-t., Sun, M., Dong, S-j. Synthesis and Properties of Multifunctional Comblike Polymer Electrolytes, Journal of Functional Polymers, 21(1): 36-43, (2008))。

0011

Saadおよび共同研究者らは、ポリ(塩化ビニル)(PVC)、極性可塑剤、および1-オクタデセンと無水マレイン酸のコポリマーを含有する、ポリ(塩化ビニル)(PVC)組成物電気的特性を報告した(Saad, A.L. G., Hassan, A.M., Gad, E.A.M. Electrical Properties of Poly(vinyl chloride) Compositions, Journal of Applied Polymer Science, 49(10): 1725-31 (1993))。

0012

ポリカーボネートおよびアクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマーから構成される電気導電性ポリマーフィラーの複合体が、Kimおよび共同研究者らによって報告され、ここでポリカーボネートとアクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマーの比は、4:6〜6:4の範囲であった(Kim, W. and Lee, Y., Electrically Conductive Polymer/Filler Composites,国際特許出願番号PCT/KR2011/010189、公開番号WO20122012115344)。

0013

さらに、ヒスタミンとポリ(無水マレイン酸-alt-1-オクタデセン)との反応によって得られたポリマーから形成された、イミダゾールなどの金属結合配位子を含有する高分子ラングミュアーブロジェット膜が、報告された(Jeong, H., Lee, B-J., Cho, W.J., Ha, C-S., Polymeric Langmuir-Blodgett Films Containing Imidazole-coordinated Metal Complexes, Polymer, 41(14): 5525-5529 (2000); Jung, S-B., Yoo, S-Y., Kwon, Y-S., Characterization of Metal-ion Complexes ofIMI-O Polymer LB Films, J. Kor. Phys. Soc., 37(4): 378-308 (2000); Yoo, S-Y., Shin, H-K., Jeong, H., Park, J-C., Kwon, Y-S., Structure Analysis of Langmuir and Langmuir-Blodgett Films with Metal Complexes, Mol. Cryst. and Liq. Cryst., 337:357-360 (1999))。他の窒素含有金属結合配位子、例えば4-アミノピリジン、4-アミノメチルピリジン、またはポリイミドから構成されるポリマーを使用した同様の膜もまた、報告されている(Nagel, J., Ulrich, O., Langmuir-Blodgett Layers from Polymer-metal Complexes: Behavior of Monolayers and Preparation of Multilayers, Polymer, 36(2):381-386 (1995); Bruckner-Lea, C., Petelenz, D., Janata, Use of Poly(octadec-1-ene-maleic anhydride) for Interfacing Bilayer Membrane Supports in Sensor Applications, J., Microchimica Acta 100:169-185 (1990))。

0014

疎水性および酸価
カルボン酸官能基を含有する高分子材料に関連して、酸価は、1グラムのポリマーを中和するのに必要とされる水酸化カリウムミリグラム数として定義される。したがって、これは、カルボン酸基とポリマーのモル比を表すものであり、ポリマーまたは樹脂極性の酸含有量を反映する。酸価が高いほど、カルボン酸基の数が多く、かつ分子の極性が高い。

0015

ポリ(オクタデカ-1-エン-無水マレイン酸)に関して、米国特許5298568号においてSuzuki, Yは、変性オレフィン樹脂を記載しており、これはアルカリで中和することにより水に溶解することができ、少なくとも30の酸価を有する。これらの樹脂は、「少なくとも6個の炭素原子を有するα-オレフィンおよび無水マレイン酸と、ヒドロキシルアミノアジリジニル、およびメルカプト基からなるクラスより選択される少なくとも1つの官能基を有する少なくとも1つの変性剤」から得られた。さらにSuzukiは、所望の水溶性を得るため、「変性オレフィン樹脂の酸価は、少なくとも30、好ましくは80以上である。30未満の酸価を有する変性樹脂は、アルカリ溶解性水親和性もほとんど示さない」ことを教示している。

0016

Suzukiは、低い酸価(30未満)の樹脂は水に不溶性であり、一方30を超えるものは水溶性であることを教示している。本発明に記載のポリマーは、酸価が100を超え、水に不溶性かつ疎水性であることから、Suzukiの教示は、本発明に記載のポリマーとは離れたものである。Suzukiが開示した樹脂はまた、それらが結合することができる金属に限定される。Suzukiは、彼の樹脂が、少なくとも2の価数を有する遷移金属化合物に結合することを開示している。本発明に記載のポリマーは、少なくとも1の価数を有する金属化合物に結合することができる。

0017

Koide, et al.,は、日本国特許第05-202234において、キレート剤である、α,β-エチレン性不飽和モノマーエチレン性不飽和二塩基酸またはその無水物から構成されるコポリマー樹脂を記載している。Koideによって記載される樹脂は、酸価20〜100を有し、疎水性である一方、より酸価の大きいものは親水性である。本発明に詳述するポリマーは、100を超える酸価を有する、水に不溶性で疎水性のキレート剤である。さらに、Koideによって記載される物質は、ナトリウムカリウム、およびマグネシウムキレートする。本発明に開示するポリマーは、ナトリウムにも、カリウムにも、マグネシウムにも結合しない。したがって、Koideらの教示は、金属に結合することができる、100を超える酸価を有する、エチレンベースの、水に不溶性で疎水性のポリマーとは離れたものである。

0018

現在の導電性ポリマーの制限
現在、全ての導電性ポリマーは、以下の制限の1つまたは複数に直面している:乏しい処理可能性、本質的な機械特性の欠如、および高い内部抵抗の度合いと、ドーパントイオンを含有するポリマーを有する装置の制限された性能。さらに、全ての導電性ポリマーは、構造上、コンジュゲートされた複数の結合系またはフルオロカルボン酸官能基のいずれかと、配位子が安定化された遷移金属とを必要とする。したがって、先行技術が教示するものは、コンジュゲートされた複数の結合系も、フルオロカルボン酸官能基も、配位子が安定化された遷移金属も含まない、2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩のような導電性ポリマーとは離れたものである。

0019

さらに、導電性ポリマー内の成分としての2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの使用は、骨格または支持体としてのみの使用に制限されてきた。これらの知見は、骨格または支持体および金属結合官能基の両方としての2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの使用が、当業者にとって予測されるものでも明らかなものでもなかったことを示している。

0020

要約すると、コンジュゲートされた複数の結合系またはフルオロカルボン酸官能基のいずれかと、配位子が安定化された遷移金属とを必要とすることなく、導電性が得られることから、本明細書に記載のポリマーの特徴は、文献において予測されるものではない。このように、記載された様式での導電体としての当該ポリマーの使用は、予測されるものではなく、当該ポリマーの新規で予期されない使用を構成し、新規で予想外の様式で機能する。

0021

先行技術に開示されたこれらの化合物が、それぞれ特定の目的および要件を実現する一方、前述の特許および先行技術は、導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩を記載しておらず、これはコンジュゲートされた複数の結合系もしくはフルオロカルボン酸官能基、配位子が安定化された遷移金属、または金属結合ホモポリマー成分を必要としない導電性ポリマーの使用を可能にするものである。

0022

これに関して、本発明に記載の導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩は、先行技術に記載の従来の概念および化合物とは実質的に異なっており、これによって、電子の伝達が可能な独特の導電性ポリマー化合物を提供する。

0023

したがって、電子の伝達に使用することができる、新規で改善された導電性ポリマーおよび2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩に対する継続した必要性が存在することが認識され得る。これに関して、本発明はこの必要性を実質的に満たしている。

0024

主題の発明は、以前に記載されたように(Laurino, J.P.、米国特許第7,964,688号)または当業者には明らかな他の調製手段によって、2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーのナトリウム塩から調製された、2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩を提供し、これは新規の導電性ポリマー特徴を保持する。これらの特徴には、限定されるものではないが、結合している金属の濃度および性質に応じた4 S/cm〜200 S/cmまたはそれ以上の導電率、ポリマーに結合している金属の量に比例する導電率、ポリマーに+1、+2、+3、+4、または+5の価数を荷電させるポリマー金属に結合する能力、および2つ以上の異なる金属に結合してポリマー上の結合部位を分離する能力が含まれる。

0025

ポリマーの本質的な特徴
本明細書に記載のポリマーは、親水性の金属結合特徴を提供する、ポリマー骨格直接結合している多くのカルボキシレート基を含む。本ポリマーはまた、水に不溶性で疎水性の脂肪族ポリマー骨格を含有する。これらのポリマーは、特異的、選択的、かつ迅速な金属イオン錯体形成を提供し、それによって導電性ポリマー材料を生成する。

0026

導電率の比較
様々な導電性ポリマーの導電率を以下の表に示す。

* Kumar, D., Sharma, R.C., Eur. Polym. J., 34(8):1053-1060 (1998)において報告された通り

0027

2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩の導電率の測定値は、導電性ポリマー調製について最も低い濃度の金属塩溶液を使用して得られた。2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩の調製において濃度を上げた金属塩溶液を使用した場合に、導電率の増加が得られた。

0028

本明細書に記載のポリマーは、いくつかの有益な用途が見込まれる。本ポリマーは、電気エネルギーの導電性材料として使用することができる。「導電性材料」という用語は、電気の伝導のために使用される構造体の群からの少なくとも1つの構造体であり、これには、限定されないが、フィルムワイヤ、電極、ナノワイヤファイバフィラメントインクプリント回路、およびプリント製品が含まれる。

0029

本ポリマーはまた、「電子部品」としても使用することができ、これには、限定されないが、コンデンサ、スイッチ、射出成形品温度計ソレノイド光電池ディスプレイ、電気接着剤バッテリーを含むエネルギー蓄電池、半導体、バイオセンサ、および電気インピーダンスを測定するのに使用されるデバイスが含まれる。エネルギー貯蔵装置において使用する場合、エネルギー貯蔵装置の少なくとも1つのセルに本明細書に記載のポリマーを利用する。エネルギー貯蔵装置のセルは、少なくとも1つのセルに関連する少なくとも2つの電極から構成される。

0030

さらに、細菌およびウイルス消毒剤としての遷移金属イオン役割は、以前に報告されており(McDevitt, C.A., Ogunniyi, A.D., Valkov, E., Lawrence, M.C., Kobe, B., McEwan, A.G., Paton, J.C., A Molecular Mechanism for Bacterial Susceptibility to Zinc,PLoS Pathog. 7(11) 2011; Thurman, R.B., Gerba, C.P., Bitton, G., The Molecular Mechanisms of Copper and Silver Ion Disinfection of Bacteria and Viruses, Crit. Rev. in Environ. Control. 18(4):295-315 (1989); Molteni, C., Abicht, H.K., Solioz, M., Killing of Bacteria by Copper Surfaces Involves Dissolved Copper, Appl. Environ. Microbiol., 76(12): 4099-4101 (2010))、これらの特有の金属結合ポリマーは、抗菌性および抗ウイルス性の「バリア材料」の成分として機能することができ、これには、限定されないが、包帯ガウン手袋縫合糸外科用ドレープ衣類寝具類、ならびに、シーツスクリーンバッグマスクヘッドカバーエアフィルター間仕切り床板、および射出成形プラスチックを含むバリアイテムが含まれる。

0031

鉛は、様々な放射線源からの保護バリアを提供する上で非常に有効な材料として長く認識されてきた(A Guide to the Use of Lead for Radiation Shielding, A publication of the Lead Industries Association, Inc., 292 Madison Avenue, New York, NY)。このように、これらの特有の鉛結合ポリマーおよび他の金属結合ポリマーは、「放射線バリア」の成分として機能することができ、これには、限定されないが、衣類、手袋、スクリーン、ルームパーティション、ドレープ、シーツ、寝具類、ガウン、バッグ、マスク、ヘッドカバー、エアフィルター、間仕切り、床板、および射出成形プラスチックが含まれる。

0032

同様に、これらのポリマーはまた、「防汚材料」としても使用することができ、これには、限定されないが、かび防止剤白かび防止剤防藻剤、および防汚剤が含まれる(Kheybari, S., Samadi, N., Hosseini, S.V., Fazeli, A., Fazeli, M.R., Synthesis and Antimicrobial Effects of Silver Nanoparticles Produced by Chemical Reduction Method, Daru, 18(3): 168-172 (2010); Schiff, K., Diehl, D., Valkirs, A., Copper Emissions from Antifouling Paint on Recreational Vehicles, Marine Pollution Bulletin, 48(3-4):371-377 (2004))。

0033

これらのポリマーは、「写真材料」の調製において使用することができ、これには、限定されないが、銀、白金パラジウム、および金など、ポリマーキレート金属を含有する感光性材料が含まれる(Arentz, D., Photography in Platinum and Palladium, Platinum Metals Review, 49(4): 190-195 (2005); Sun, Y., Xia, Y., Shape-Controlled Synthesis of Gold and Solver Nanoparticles, Science, 298, 2176 (2002))。

0034

これらのポリマーは、「治療組成物」の調製において使用することができ、これには、限定されないが、抗がん治療薬、抗炎症治療薬、抗感染治療薬抗糖尿病薬学的化合物、および化粧品が含まれる。それらは、栄養補助食品診断用薬、ならびに歯科用充てん材およびインプラントの調製においても使用することができる(Warra, A.A., Transition Metal Complexes and Their Application in Drugs and Cosmetics - A Review, J. Chem. Pharm. Res., 3(4): 951-958 (2011))。

0035

これらのポリマーはまた、キレート肥料および無機農薬の調製においても使用することができ、すなわちそれぞれ「肥料材料」および「農薬材料」である。肥料材料には、鉄、マンガン亜鉛、銅、およびニッケルが含まれる。キレート肥料は、鉄、マンガン、亜鉛、銅、およびニッケルなどの微量栄養素利用効率を高めるために開発されてきた。これらの微量栄養素は、土壌中で容易に酸化されるかまたは沈降するため、キレート化されていない金属の利用はあまり効率的ではない(Liu, G., Hanlon, E., Li, Y. Understanding and Applying Chelated Fertilizers Effectively Based on Soil pH., Document HS 1208, University of Florida, Horticultural Sciences Department, Florida Cooperative Extension Service, Institute of Food and Agricultural Sciences, November 2012; Sekhon, B.S., Chelates for Micronutrient Nutrition among Crops. Resonance, 8(7): 46-53 (2003))。

0036

銅、カドミウムコバルト、ニッケル、鉛、亜鉛、鉄、マンガン、および他の金属もまた、一般的な農薬の成分である(Gimeno-Garcia, E, Andreu, V., Boluda, R., Heavy Metals Incidence in the Application of Inorganic Fertilizers and Pesticides to Rice Farming Soils, Environmental Pollution, 92(1): 19-25 (1996))。農薬材料には、銅、カドミウム、コバルト、ニッケル、鉛、亜鉛、鉄、およびマンガンが含まれる。

0037

これらのポリマーは、「触媒材料」としても使用することができる。多くの研究者が、白金-ポリ酸、パラジウム-ポリ酸、ロジウム金属-ポリマー、および他の遷移金属-ポリマー触媒の使用について報告している。

0038

本明細書で使用する場合、「触媒材料」という用語は、遷移金属(Mayer, A.B.R., Mark, J.E., and Hausner, S.N. Collodial platinum-polyacid nanocatalyst systems, Angew. Makromol. Chem., 259:45-53 (1998); Mayer, A.B.R., Mark, J.E., and Hausner, S.N. Palladium nanocatalysts protected by polyacids. J. Appl. Poly. Sci., 70(6):1209-1219 (1998); Banavali, R., Deetz, M.J.,and Schultz, A.K. Transition Metal Catalysts, in The Power of Functional Resins in Organic Synthesis (eds. J. Tulla-Puche and F. Albericio), Wiley-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA, Weinheim, Germany (2009))および非遷移金属を含む。非遷移金属は、例えばアルミニウムおよび鉛であってよい。遷移金属は、例えばスカンジウムチタニウムバナジウムクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウムジルコニウムニオビウムモリブデンテクネチウムルテニウムロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ハフニウムタンタルタングステンオスミウムイリジウム、白金、金、水銀、ルテチウム、またはレニウムであってよい。

0039

先行技術において現在存在する公知のタイプの導電性ポリマーに固有の前述した不利点を考慮して、本発明は、改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩を提供する。このように、本発明の概括的な目的は、新規の導電性ポリマーを提供することであり、これは先行技術に対して利点を有し、かつ不利点のいくつかまたは全てを有しない。

0040

このために、本発明は、脂肪族のポリマー骨格を含む導電性ポリマーを提供する。この骨格は、疎水性で脂肪族の飽和炭素原子構造である。繰り返し単位毎に2つの金属カルボキシレート基があり、これらはポリマー骨格に直接結合している。

0041

以下に記載する詳細な説明がよりよく理解されるために、かつ本技術分野への本発明の貢献がよりよく認識されるために、このように本発明のより重要な特徴をある程度広範に概説してきた。当然ながら、本発明のさらなる特徴は、以下に記載され、かつ添付の特許請求の範囲の主題を形成する。

0042

この点において、本発明の少なくとも1つの態様を詳細に説明する前に、本発明は、本出願において、以下に記載するかまたは図面に示す構成要素の構成および配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の態様が可能であり、かつ様々な様式で実践および実行することができる。同様に、本明細書で使用する表現および専門用語は、説明を目的としたものであり、限定であるとみなすべきではないことを理解されたい。

0043

当業者は、本開示が基づく概念が、本発明のいくつかの目的を実施するための他の製剤および方法の設計に対する基礎として直ちに利用され得ることを理解するであろう。したがって、本特許請求の範囲は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することのない限り、そのような等価な製剤を含むものとしてみなされるべきであることが重要である。

0044

本発明は、新規の改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩、および導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩の使用法を提供し、これは先行技術における導電性ポリマーの利点を有し、不利点のいくつかまたは全てを有しない。

0045

有利なことに、改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩および使用法は、容易にかつ効率的に製造し、販売し、かつ再現することができるものである。

0046

本発明は、新規の改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩および使用法を提供し、これは材料および労働力の点で製造コストを抑えることができ、したがって一般消費者に低価格で販売することができ、それによって、このような新規の改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩および使用法が一般購買者経済的に利用可能となる。

0047

本発明は、新規の改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩、ならびにエネルギー貯蔵および伝達に用いるための使用法をさらに提供する。

0048

本発明は、新規の改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩、ならびに抗菌剤抗真菌剤、かび防止剤、抗ウイルス剤、白かび防止剤、防藻剤、および防汚剤に用いるための使用法をさらに提供する。

0049

これらは、本発明の他の目的と共に、本発明を特徴づける新規性の様々な特徴を伴って、本開示に添付されその一部を形成する特許請求の範囲において特に示される。本発明のよりよい理解、その操作上の利点、およびその使用によって達成される特定の目的のために、本発明の好ましい態様が示されている添付図面および説明的事項を参照されたい。

0050

以下の詳細な説明を考慮することで、本発明はよりよく理解され、上記以外の目的が明らかとなるであろう。そのような説明は、添付図面を参照する。

図面の簡単な説明

0051

適切な構造および式を示す化合物の図であり、式中Mは金属イオンであり、R'、R''、およびR'''はそれぞれ独立に、アルキルアルケニル、およびアリールから選択され、nは、メチレン基の0を含む整数であり、かつn'は、モノマー単位の整数である。
2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩アナログのための合成経路の図であり、式中Mは金属であり、RはHであり、R'、R''、およびR'''はそれぞれ独立に、アルキル、アルケニル、およびアリール構造から選択され、nは、メチレン基の0を含む整数であり、n'は、モノマー単位の整数であり、かつxおよびyはそれぞれ、金属および多原子イオンの数を示す。

実施例

0052

詳細な説明
ここで図面および特に図1を参照しながら、本発明の原理および概念を具体化している新規の改善された導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩の1つの好ましい態様を説明する。本明細書に記載するポリマーは、原子価金属イオンに結合したカルボキシレート基またはカルボン酸基である複数の反応基を含む。「原子価金属イオン」という用語は、原子価金属イオンのグループメンバーを指し、これは一価金属イオン二価金属イオン三価金属イオン四価金属イオン、および五価金属イオンを含む。

0053

反応基は、炭素骨格に直接結合している。

0054

一価金属イオンは1つの反応基に結合することができ、二価金属イオンは、2つの反応基に結合することができ、三価金属イオンは、3つの反応基に結合することができ、四価金属イオンは、4つの反応基に結合することができ、五価金属イオンは、5つの反応基に結合することができることが、当業者には理解される。

0055

一価イオンを言及して用いられる場合、「原子価金属イオン」との言及は、結合が少なくとも1つの反応基とであることを意味すると理解されるべきである。同様に、二価金属イオンを言及して用いられる場合、原子価金属イオンとの言及は、結合が少なくとも2つの反応基とであることを意味する。三価イオンを言及して用いられる場合、原子価金属イオンとの用語は、結合が少なくとも3つの反応基とであることを意味する。四価金属イオンを言及して用いられる場合、原子価金属イオンとの用語は、結合が少なくとも4つの反応基とであることを意味する。五価イオンを言及して用いられる場合、原子価金属イオンとの用語は、結合が少なくとも5つの反応基とであることを意味する。

0056

合成の初期または最初の成分は、J.P. Laurinoに対する「Chelating compound, and method of use of, poly(1-octadecyl-butanedioate) and the corresponding acid, poly(1-octadecyl-butane dioic acid)」と題した米国特許7,964,688号に記載されるプロセスによって生成される。導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩は、図2および以下に示すようにポリカルボキシレートから調製してもよい:
10グラムのポリカルボキシレートを、室温で金属硝酸塩溶液に添加する。反応混合物を5分間反応させ、真空ろ過し、固体導電性ポリマーを乾燥させる。

0057

導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩を作製する他の方法もある。1つの方法は、対応するポリエステルを使用するものである。続いてポリエステルを加水分解することでポリカルボキシレートが生成され、これは次いで金属硝酸塩の溶液と反応し得る。さらに、他の可溶性金属塩を用いて、ポリカルボキシレートから導電性ポリマーを調製することができる。これらの反応スキームは、本開示の恩典を受けた有機合成またはポリマー合成分野の当業者には明らかであろう。

0058

ポリカルボキシレートが2つの異なる結合部位集合を有することも留意すべきである。図2において、n=0である場合、繰り返し単位内の反応基は、離れた2つの炭素であり、一方繰り返し単位間の反応基は、離れた4つの炭素である。これら2つの結合部位が、異なる三次元形状を有することは容易に明らかである。さらに、反応基は、骨格に接着しているべきであり、隣接する炭素原子に接着してはならない。したがって、柔軟であるポリマー鎖は、金属を取り囲むことができ、それによって金属イオンへの結合を強化する。

0059

図1は、導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩の適切な構造および式を示す。図1は、化合物の第1の立体配置である。

0060

図2は、導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩アナログのための合成経路を示す。

0061

導電性ポリマーである2,5フランジオンと1-オクタデセンのポリマーの金属塩アナログの測定された導電率を考慮すると、本明細書に記載のポリマーは、有用な多数の用途を有する。本ポリマーは、導電性材料として使用することができ、これには、限定されないが、フィルム、ワイヤ、電極、ナノワイヤ、ファイバ、フィラメント、インク、プリント回路、およびプリント製品が含まれる。

0062

これらのポリマーはまた、電気部品としても使用することができ、これには、限定されないが、電解コンデンサ、スイッチ、射出成形品、温度計、ソレノイド、光電池、ディスプレイ、電気接着剤、エネルギー蓄電池、半導体、バイオセンサ、および電気インピーダンスセンサが含まれる。

0063

さらに、これらの金属結合ポリマーは、抗菌性および抗ウイルス性のバリア材料の成分として機能することができ、これには、限定されないが、包帯、ガウン、手袋、縫合糸、外科用のドレープ、衣類、寝具類、ならびに、シーツ、スクリーン、バッグ、マスク、ヘッドカバー、エアフィルター、間仕切り、床板、および射出成形プラスチックを含むバリアアイテムが含まれる。

0064

これらの金属結合ポリマーは、放射線バリア材料として機能することができ、これには、限定されないが、衣類、手袋、スクリーン、ルームパーティション、ドレープ、シーツ、寝具類、ガウン、バッグ、マスク、ヘッドカバー、エアフィルター、間仕切り、床板、および射出成形プラスチックが含まれる。

0065

同様に、これらの金属結合ポリマーはまた、防汚材料としても使用することができ、これには、限定されないが、かび防止剤、白かび防止剤、防藻剤、および防汚剤が含まれる。

0066

これらのポリマーはまた、抗がん性、抗炎症性、抗感染性、および抗糖尿病性薬学的化合物および化粧品の調製において、抗感染性および薬学的材料として使用することができる。

0067

これらのポリマーはまた、写真材料の調製において使用することができ、これには、限定されないが、ポリマーキレート金属を含有する感光性材料が含まれる。

0068

これらのポリマーはまた、「治療組成物」の調製において使用することができ、これには、限定されないが、抗がん治療薬、抗炎症治療薬、抗感染治療薬、消毒剤、抗糖尿病薬学的化合物、および化粧品が含まれる(Warra, A.A., Transition Metal Complexes and Their Application in Drugs and Cosmetics - A Review, J. Chem. Pharm. Res., 3(4): 951-958 (2011))。それらは、栄養補助食品、診断用薬、ならびに歯科用充てん材およびインプラントの調製においても使用することができる。

0069

さらに、これらのポリマーはまた、肥料および農薬の材料の調製においても使用することができる。

0070

肥料材料は、例えば、鉄、マンガン、亜鉛、銅、またはニッケルなどの肥料用の微量栄養素であってよい。

0071

農薬材料は、例えば、銅、カドミウム、コバルト、ニッケル、鉛、亜鉛、鉄、またはマンガンであってよい。

0072

最後に、これらのポリマーは、「触媒材料」としても使用することができる。触媒材料は、例えば、遷移金属または非遷移金属であってよい。

0073

非遷移金属は、例えばアルミニウムまたは鉛であってよい。遷移金属は、例えばスカンジウム、チタニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、ルテチウム、またはレニウムであり得る。

0074

本発明の使用および操作の様式に関して同様のことが上記の説明から明らかであろう。したがって、使用および操作の様式に関するさらなる議論は提供しない。

0075

上記の説明に関して、サイズ、材料、形状、形態、機能、ならびに操作、組み立て、および使用の様式のバリエーションを含むための、本発明のパーツについての最適な寸法の関係性は、当業者には容易に明らかで自明であるとみなされ、図面に示したものおよび本明細書に記載したものと同等の関係性は全て、本発明に包含されることを意図していると認識される。

0076

したがって、上記は、本発明の原理を説明するためだけのものであるとみなされる。さらに、当業者は多くの改変および変更を容易に見出すことから、示しかつ記載した正確な構成および操作に本発明を限定することを望むものではなく、したがって全ての適した改変および等価物行使され得、本発明の範囲内に含まれる。

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