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技術 ヒトPD−1に対するイヌ化マウス抗体

出願人 インターベットインターナショナルベー.フェー.
発明者 モージー,モハマドジヤーン,ユエンジユヨンバルテルス-モロゾフ,デニースアースキン,ジエイソンターピー,イアンプレスタ,レナード・ジー
出願日 2014年12月19日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2016-540606
公開日 2017年1月12日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-500867
状態 特許登録済
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 微生物による化合物の製造 ペプチド又は蛋白質 微生物、その培養処理 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 動物,微生物物質含有医薬 突然変異または遺伝子工学 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 共通容器 書面による明細 ベーススイッチ 指定語 ビニルベース プレート位置 効果パラメータ 通常フレーム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題・解決手段

本発明は、特定の配列を有し、およびイヌPD−1に高い結合親和性を有する、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体を提供する。本発明はまた、イヌの処置におけるこれらの抗体の使用に関する。

概要

背景

主として活性化TおよびB細胞上で発現される免疫阻害性受容体である、プログラム死受容体1(PD−1)とも称されるプログラム細胞死受容体1は、CD28およびCTLA−4に関連する免疫グロブリンスーパーファミリー成員である。PD−1および同様のファミリー成員は、そのリガンドに結合する細胞外Ig可変型(V型ドメインおよびシグナル伝達分子に結合する細胞質尾部を含有するI型膜貫通糖タンパク質である。PD−1の細胞質尾部は2つのチロシンベースシグナル伝達モチーフ、ITIM免疫受容体チロシンベース阻害モチーフ)およびITSM(免疫受容体チロシンベーススイッチモチーフ)を含有する。

PD−1は、プログラム死リガンド1(PD−L1)とも称されるプログラム細胞死リガンド1および/またはプログラム死リガンド2(PD−L2)とも称されるプログラム細胞死リガンド2に結合した場合、T細胞応答減弱させる。これらのリガンドのいずれかのPD−1への結合は抗原受容体シグナル伝達を負に調節する。PD−L1のPD−1への結合をブロックすることは、免疫系による腫瘍細胞クリアランスを助けつつ、腫瘍特異的CD8+T細胞免疫を増強する。マウスPD−1の三次元構造ならびにヒトPD−L1とマウスPD−1の共結晶構造が報告されている[Zhang et al.,Immunity 20:337−347(2004);Lin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:3011−3016(2008)]。

PD−L1およびPD−L2は、公知のシグナル伝達モチーフを有さない短い細胞質領域と共に細胞外領域内にIgV様ドメインおよびIgC様ドメインの両方を含むI型膜貫通リガンドである。PD−L1およびPD−L2はどちらも、構成的に発現されるかまたは非造血組織ならびに種々の腫瘍型を含む様々な細胞型において誘導され得る。PD−L1はB細胞、T細胞骨髄性細胞および樹状細胞(DC)上で発現されるだけでなく、末梢細胞、例えば微小血管内皮細胞および非リンパ系器官、例えば心臓またはでも発現される。これに対し、PD−L2はマクロファージおよびDC上でのみ認められる。PD−1リガンドの発現パターンは、PD−1が末梢性免疫寛容を維持するうえで役割を果たし、さらに末梢における自己反応性T細胞およびB細胞応答を調節するのに役立ち得ることを示唆する。

いずれの場合も、PD−1が、おそらく免疫回避を媒介することにより、少なくとも特定のヒト癌において非常に重要な役割を果たすことは今や極めて明らかである。したがって、PD−L1は多くのマウスおよびヒト腫瘍で発現されることが示されており、PD−L1陰性腫瘍細胞株の大部分ではIFNγによって誘導され得る[Iwai et al., Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:12293−12297(2002);Strome et al.,Cancer Res.,63:6501−6505(2003)]。さらに、リンパ球浸潤する腫瘍でのPD−1の発現および/または腫瘍細胞でのPD−L1の発現は、多数の原発性ヒト腫瘍生検において同定されている。そのような腫瘍組織としては、肺、肝臓卵巣子宮頸、皮膚、結腸神経膠腫膀胱乳房腎臓食道口腔扁平上皮細胞尿路上皮細胞および膵臓の癌ならびに頭頸部の腫瘍が含まれる[Brown et al.,J.Immunol.170:1257−1266(2003);Dong et al.,Nat.Med.8:793−800(2002);Wintterle et al.,Cancer Res.63:7462−7467(2003);Strome et al.,Cancer Res.,63:6501−6505(2003);Thompson et al.,Cancer Res.66:3381−5(2006);Thompson et al.,Clin.Cancer Res.13:1757−1761(2007);Nomi et al.,Clin.Cancer Res.13:2151−2157.(2007)]。より顕著には、腫瘍細胞でのPDリガンドの発現は複数の腫瘍型にわたってヒト癌患者の予後不良と相関している[Okazaki and Honjo,Int.Immunol.19:813−824(2007)において総説されている]。

さらに、Nomi et al.[Clin.Cancer Res.13:2151−2157.(2007)]は、PD−1またはPD−L1に対する抗体を投与することを介して、侵襲性膵癌のマウスモデルにおいてPD−L1のPD−1への結合をブロックすることの治療効果を明らかにした。これらの抗体は、腫瘍反応性CD8+T細胞の腫瘍への浸潤を有効に促進し、IFNγ、グランザイムBおよびパーフォリンを含む抗腫瘍エフェクター上方調節を生じさせた。同様に、PD−L1およびPD−1の結合をブロックする抗体の使用は、マウス扁平上皮癌のモデルにおいて腫瘍増殖を有意に阻害した[Tsushima et al.,Oral Oncol.42:268−274(2006)]。

他の研究において、PD−L1でのマウス肥満細胞腫株のトランスフェクションは、腫瘍特異的CTLクローン共培養した場合、腫瘍細胞の溶解の減少をもたらした。抗PD−L1モノクローナル抗体を添加した場合、溶解が回復した[Iwai et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:12293−12297(2002)]。インビボでは、PD−1/PD−L1相互作用をブロックすることは、マウス腫瘍モデルにおいて養子T細胞移入療法の効果を増大させることが示された[Strome et al.,Cancer Res.63:6501−6505(2003)]。癌処置におけるPD−1の役割についてのさらなる証拠は、PD−1ノックアウトマウスで実施された実験によってもたらされ、この実験では、PD−L1を発現する骨髄腫細胞野生型動物においてのみ増殖し(腫瘍増殖および関連する動物死を生じさせる)、PD−1欠損マウスでは増殖しなかった[Iwai Y.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:12293−12297(2002)]。ごく最近、PD−1に対する抗体(ヒトPD−1に対するヒト化マウスモノクローナル抗体を含む)が、ヒトでの癌療法において少なくとも初期成功を示した[例えば米国特許第8,354,509号、米国特許第8,008,449号および米国特許第7,595,048号参照]。

抗PD−1抗体はまた、慢性ウイルス感染においても有用であり得る。急性ウイルス感染後に生成された記憶CD8+T細胞は高度に機能性であり、防御免疫の重要な成分を構成する。これに対し、慢性感染はしばしばウイルス特異的T細胞応答の様々な程度の機能障害疲弊)を特徴とし、この欠陥が、宿主が残存する病原体を除去できないことの主たる理由である。機能性エフェクターT細胞は感染の初期段階で最初に生成されるが、慢性感染の過程でそれらは徐々に機能を喪失する。Barber et al.[Nature 439:682−687(2006)]は、LCMVの研究室株に感染させたマウスが、血液および他の組織中で高レベルウイルスを生じさせる慢性感染を発症することを示した。これらのマウスは、最初は堅固なT細胞応答を発現したが、T細胞の疲弊後最終的には感染に屈した。Barber et al.は、慢性感染マウスにおけるエフェクターT細胞の数および機能の低下を、PD−1とPD−L1との間の相互作用をブロックする抗体を注射することによって逆転させ得ることを見出した。

明細書中のいかなる参考文献の引用も、そのような参考文献が本出願の「先行技術」として使用可能であることの承認解釈されるべきではない。

概要

本発明は、特定の配列を有し、およびイヌPD−1に高い結合親和性を有する、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体を提供する。本発明はまた、イヌの処置におけるこれらの抗体の使用に関する。

目的

本発明は、イヌIgG重鎖およびイヌκまたはλ軽鎖を含有する、プログラム死受容体1(PD−1)に特異的に結合する単離されたイヌ化抗体またはその抗原結合フラグメントを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

イヌIgG重鎖およびイヌκ軽鎖を含有する、プログラム細胞死受容体1(PD−1)に特異的に結合する単離されたイヌ化抗体またはその抗原結合フラグメントであって、前記イヌκ軽鎖が3つの軽鎖相補性決定領域(CDR):CDR軽鎖1(CDRL1)、CDR軽鎖2(CDRL2)およびCDR軽鎖3(CDRL3)を含み、ならびに前記イヌIgG重鎖が3つの重鎖CDR:CDR重鎖1(CDRH1)、CDR重鎖2(CDRH2)およびCDR重鎖3(CDRH3)を含み、ここで、(a)CDRL1が、配列番号:20のアミノ酸配列または配列番号:20の保存的に修飾された変異体を含有し、(b)CDRL2が、配列番号:22を含むアミノ酸配列または配列番号:22の保存的に修飾された変異体を含有し、(c)CDRL3が、配列番号:24のアミノ酸配列または配列番号:24の保存的に修飾された変異体を含有し、(d)CDRH1が、配列番号:14のアミノ酸配列または配列番号:14の保存的に修飾された変異体を含有し、(e)CDRH2が、配列番号:16のアミノ酸配列または配列番号:16の保存的に修飾された変異体を含有し、および(f)CDRH3が、配列番号:18のアミノ酸配列または配列番号:18の保存的に修飾された変異体を含有し;前記抗体およびフラグメントが、イヌPD−1に結合し、およびイヌPD−1のイヌプログラム細胞死リガンド1(PD−L1)への結合をブロックする、単離されたイヌ化抗体またはその抗原結合フラグメント。

請求項2

前記CDRL1が配列番号:20のアミノ酸配列を含有する、請求項1に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項3

CDRL2が配列番号:22を含むアミノ酸配列を含有する、請求項1または2に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項4

CDRL3が配列番号:24のアミノ酸配列を含有する、請求項1、2または3に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項5

前記CDRH1が配列番号:14のアミノ酸配列を含有する、請求項1、2、3または4に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項6

CDRH2が配列番号:16を含むアミノ酸配列を含有する、請求項1、2、3、4または5に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項7

CDRH3が配列番号:18のアミノ酸配列を含有する、請求項1、2、3、4、5または6に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項8

前記IgG重鎖が、配列番号:26、配列番号:26の保存的に修飾された変異体、配列番号:28、配列番号:28の保存的に修飾された変異体、配列番号:30、および配列番号:30の保存的に修飾された変異体から成る群より選択されるアミノ酸配列を含有する、請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項9

前記κ軽鎖が、配列番号:32、配列番号:32の保存的に修飾された変異体、配列番号:34、および配列番号:34の保存的に修飾された変異体から成る群より選択されるアミノ酸配列を含有する、請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項10

配列番号:28および配列番号:34のアミノ酸配列、または配列番号:28の保存的に修飾された変異体および配列番号:34の保存的に修飾された変異体を含有する、請求項9に記載の単離されたイヌ化抗体。

請求項11

請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に記載のイヌ化抗体の軽鎖をコードする単離された核酸

請求項12

請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に記載のイヌ化抗体の重鎖をコードする単離された核酸。

請求項13

配列番号:13、15、17、19、21、23、25、27、29、31または33から成る群より選択される1またはそれ以上のヌクレオチド配列を含有する、請求項11または12に記載の単離された核酸。

請求項14

配列番号:27または配列番号:33のヌクレオチド配列を含有する、請求項13に記載の単離された核酸。

請求項15

請求項11、12、13または14に記載の単離された核酸を含有する発現ベクター

請求項16

請求項15に記載の1またはそれ以上の発現ベクターを含有する宿主細胞

請求項17

請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に記載の抗体または抗原結合フラグメントおよび医薬的に許容される担体または希釈剤を含有する医薬組成物

請求項18

免疫細胞活性を増大させる方法であって、それを必要とする被験体に、請求項17に記載の医薬組成物の治療有効量を投与することを含む方法。

請求項19

前記方法が、a.癌の処置;b.感染もしくは感染性疾患の処置;またはc.ワクチンアジュバントとしてのために使用される、請求項18に記載の方法。

請求項20

PD−1に特異的に結合するイヌ化抗体またはその抗原結合フラグメントを作製する方法であって、a.請求項16に記載の宿主細胞を、前記核酸が発現される条件下で培地で培養し、それにより前記軽鎖および重鎖可変領域を含有するポリペプチドを作製すること;ならびにb.前記宿主細胞または培地から前記ポリペプチドを回収することを含む方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2013年12月20日出願の米国特許仮出願第61/918,847号の優先権を主張する。

0002

本発明は、特定の配列を有し、およびイヌPD−1に高い結合親和性を有する、ヒトPD−1に対するイヌ化マウス抗体に関する。本発明はまた、イヌの癌の処置における本発明の抗体の使用に関する。

背景技術

0003

主として活性化TおよびB細胞上で発現される免疫阻害性受容体である、プログラム死受容体1(PD−1)とも称されるプログラム細胞死受容体1は、CD28およびCTLA−4に関連する免疫グロブリンスーパーファミリー成員である。PD−1および同様のファミリー成員は、そのリガンドに結合する細胞外Ig可変型(V型ドメインおよびシグナル伝達分子に結合する細胞質尾部を含有するI型膜貫通糖タンパク質である。PD−1の細胞質尾部は2つのチロシンベースシグナル伝達モチーフ、ITIM免疫受容体チロシンベース阻害モチーフ)およびITSM(免疫受容体チロシンベーススイッチモチーフ)を含有する。

0004

PD−1は、プログラム死リガンド1(PD−L1)とも称されるプログラム細胞死リガンド1および/またはプログラム死リガンド2(PD−L2)とも称されるプログラム細胞死リガンド2に結合した場合、T細胞応答減弱させる。これらのリガンドのいずれかのPD−1への結合は抗原受容体シグナル伝達を負に調節する。PD−L1のPD−1への結合をブロックすることは、免疫系による腫瘍細胞クリアランスを助けつつ、腫瘍特異的CD8+T細胞免疫を増強する。マウスPD−1の三次元構造ならびにヒトPD−L1とマウスPD−1の共結晶構造が報告されている[Zhang et al.,Immunity 20:337−347(2004);Lin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:3011−3016(2008)]。

0005

PD−L1およびPD−L2は、公知のシグナル伝達モチーフを有さない短い細胞質領域と共に細胞外領域内にIgV様ドメインおよびIgC様ドメインの両方を含むI型膜貫通リガンドである。PD−L1およびPD−L2はどちらも、構成的に発現されるかまたは非造血組織ならびに種々の腫瘍型を含む様々な細胞型において誘導され得る。PD−L1はB細胞、T細胞骨髄性細胞および樹状細胞(DC)上で発現されるだけでなく、末梢細胞、例えば微小血管内皮細胞および非リンパ系器官、例えば心臓またはでも発現される。これに対し、PD−L2はマクロファージおよびDC上でのみ認められる。PD−1リガンドの発現パターンは、PD−1が末梢性免疫寛容を維持するうえで役割を果たし、さらに末梢における自己反応性T細胞およびB細胞応答を調節するのに役立ち得ることを示唆する。

0006

いずれの場合も、PD−1が、おそらく免疫回避を媒介することにより、少なくとも特定のヒト癌において非常に重要な役割を果たすことは今や極めて明らかである。したがって、PD−L1は多くのマウスおよびヒト腫瘍で発現されることが示されており、PD−L1陰性腫瘍細胞株の大部分ではIFNγによって誘導され得る[Iwai et al., Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:12293−12297(2002);Strome et al.,Cancer Res.,63:6501−6505(2003)]。さらに、リンパ球浸潤する腫瘍でのPD−1の発現および/または腫瘍細胞でのPD−L1の発現は、多数の原発性ヒト腫瘍生検において同定されている。そのような腫瘍組織としては、肺、肝臓卵巣子宮頸、皮膚、結腸神経膠腫膀胱乳房腎臓食道口腔扁平上皮細胞尿路上皮細胞および膵臓の癌ならびに頭頸部の腫瘍が含まれる[Brown et al.,J.Immunol.170:1257−1266(2003);Dong et al.,Nat.Med.8:793−800(2002);Wintterle et al.,Cancer Res.63:7462−7467(2003);Strome et al.,Cancer Res.,63:6501−6505(2003);Thompson et al.,Cancer Res.66:3381−5(2006);Thompson et al.,Clin.Cancer Res.13:1757−1761(2007);Nomi et al.,Clin.Cancer Res.13:2151−2157.(2007)]。より顕著には、腫瘍細胞でのPDリガンドの発現は複数の腫瘍型にわたってヒト癌患者の予後不良と相関している[Okazaki and Honjo,Int.Immunol.19:813−824(2007)において総説されている]。

0007

さらに、Nomi et al.[Clin.Cancer Res.13:2151−2157.(2007)]は、PD−1またはPD−L1に対する抗体を投与することを介して、侵襲性膵癌のマウスモデルにおいてPD−L1のPD−1への結合をブロックすることの治療効果を明らかにした。これらの抗体は、腫瘍反応性CD8+T細胞の腫瘍への浸潤を有効に促進し、IFNγ、グランザイムBおよびパーフォリンを含む抗腫瘍エフェクター上方調節を生じさせた。同様に、PD−L1およびPD−1の結合をブロックする抗体の使用は、マウス扁平上皮癌のモデルにおいて腫瘍増殖を有意に阻害した[Tsushima et al.,Oral Oncol.42:268−274(2006)]。

0008

他の研究において、PD−L1でのマウス肥満細胞腫株のトランスフェクションは、腫瘍特異的CTLクローン共培養した場合、腫瘍細胞の溶解の減少をもたらした。抗PD−L1モノクローナル抗体を添加した場合、溶解が回復した[Iwai et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:12293−12297(2002)]。インビボでは、PD−1/PD−L1相互作用をブロックすることは、マウス腫瘍モデルにおいて養子T細胞移入療法の効果を増大させることが示された[Strome et al.,Cancer Res.63:6501−6505(2003)]。癌処置におけるPD−1の役割についてのさらなる証拠は、PD−1ノックアウトマウスで実施された実験によってもたらされ、この実験では、PD−L1を発現する骨髄腫細胞野生型動物においてのみ増殖し(腫瘍増殖および関連する動物死を生じさせる)、PD−1欠損マウスでは増殖しなかった[Iwai Y.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:12293−12297(2002)]。ごく最近、PD−1に対する抗体(ヒトPD−1に対するヒト化マウスモノクローナル抗体を含む)が、ヒトでの癌療法において少なくとも初期成功を示した[例えば米国特許第8,354,509号、米国特許第8,008,449号および米国特許第7,595,048号参照]。

0009

抗PD−1抗体はまた、慢性ウイルス感染においても有用であり得る。急性ウイルス感染後に生成された記憶CD8+T細胞は高度に機能性であり、防御免疫の重要な成分を構成する。これに対し、慢性感染はしばしばウイルス特異的T細胞応答の様々な程度の機能障害疲弊)を特徴とし、この欠陥が、宿主が残存する病原体を除去できないことの主たる理由である。機能性エフェクターT細胞は感染の初期段階で最初に生成されるが、慢性感染の過程でそれらは徐々に機能を喪失する。Barber et al.[Nature 439:682−687(2006)]は、LCMVの研究室株に感染させたマウスが、血液および他の組織中で高レベルウイルスを生じさせる慢性感染を発症することを示した。これらのマウスは、最初は堅固なT細胞応答を発現したが、T細胞の疲弊後最終的には感染に屈した。Barber et al.は、慢性感染マウスにおけるエフェクターT細胞の数および機能の低下を、PD−1とPD−L1との間の相互作用をブロックする抗体を注射することによって逆転させ得ることを見出した。

0010

明細書中のいかなる参考文献の引用も、そのような参考文献が本出願の「先行技術」として使用可能であることの承認解釈されるべきではない。

0011

米国特許第8,354,509号明細書
米国特許第8,008,449号明細書
米国特許第7,595,048号明細書

先行技術

0012

Zhang et al.,Immunity 20:337−347(2004)
Lin et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:3011−3016(2008)
Iwai et al., Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:12293−12297(2002)
Strome et al.,Cancer Res.,63:6501−6505(2003)
Brown et al.,J.Immunol.170:1257−1266(2003)
Dong et al.,Nat.Med.8:793−800(2002)
Wintterle et al.,Cancer Res.63:7462−7467(2003)
Thompson et al.,Cancer Res.66:3381−5(2006)
Thompson et al.,Clin.Cancer Res.13:1757−1761(2007)
Nomi et al.,Clin.Cancer Res.13:2151−2157.(2007)
Okazaki and Honjo,Int.Immunol.19:813−824(2007)
Tsushima et al.,Oral Oncol.42:268−274(2006)
Barber et al.,Nature 439:682−687(2006)

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は、イヌPD−1に高い結合親和性を有し、ならびにイヌPD−1のイヌPD−L1への結合をブロックする能力を備えるイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体に関する。本発明はまた、癌などの疾患および/または感染に起因する疾患の処置におけるそのような抗体の使用に関する。

課題を解決するための手段

0014

したがって、本発明は、イヌIgG重鎖およびイヌκまたはλ軽鎖を含有する、プログラム死受容体1(PD−1)に特異的に結合する単離されたイヌ化抗体またはその抗原結合フラグメントを提供する。この種の特定の実施形態では、イヌκまたはλ軽鎖は、3つの軽鎖相補性決定領域(CDR):CDR軽鎖1(CDRL1)、CDR軽鎖2(CDRL2)およびCDR軽鎖3(CDRL3)を含有し、ならびにイヌIgG重鎖は、哺乳動物PD−1抗体から得た3つの重鎖CDR:CDR重鎖1(CDRH1)、CDR重鎖2(CDRH2)およびCDR重鎖3(CDRH3)を含有する。本発明のイヌ化抗体およびそのフラグメントの特定の実施形態は、イヌPD−1に結合するおよび/またはイヌPD−1のイヌプログラム死リガンド1(PD−L1)への結合をブロックする。

0015

ある実施形態では、イヌ軽鎖はκ鎖である。この種の特定の実施形態では、CDRL1は配列番号:20のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、CDRL1は、配列番号:20の保存的に修飾された変異体を含有する。他の実施形態では、CDRL2は、配列番号:22を含むアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、CDRL2は、配列番号:22の保存的に修飾された変異体を含有する。さらに他の実施形態では、CDRL3は配列番号:24のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、CDRL3は、配列番号:24の保存的に修飾された変異体を含有する。さらに他の実施形態では、CDRH1は配列番号:14のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、CDRH1は、配列番号:14の保存的に修飾された変異体を含有する。さらに他の実施形態では、CDRH2は配列番号:16のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、CDRH2は、配列番号:16の保存的に修飾された変異体を含有する。さらに他の実施形態では、CDRH3は配列番号:18のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、CDRH3は、配列番号:18の保存的に修飾された変異体を含有する。

0016

具体的な実施形態では、CDRL1は、配列番号:20のアミノ酸配列または配列番号:20の保存的に修飾された変異体を含有し、CDRL2は、配列番号:22を含むアミノ酸配列または配列番号:22の保存的に修飾された変異体を含有し、およびCDRL3は、配列番号:24のアミノ酸配列または配列番号:24の保存的に修飾された変異体を含有する。

0017

他の具体的な実施形態では、CDRH1は、配列番号:14のアミノ酸配列または配列番号:14の保存的に修飾された変異体を含有し、CDRH2は、配列番号:16を含むアミノ酸配列または配列番号:16の保存的に修飾された変異体を含有し、およびCDRH3は、配列番号:18のアミノ酸配列または配列番号:18の保存的に修飾された変異体を含有する。

0018

より具体的な実施形態では、CDRL1は、配列番号:20のアミノ酸配列または配列番号:20の保存的に修飾された変異体を含有し、CDRL2は、配列番号:22を含むアミノ酸配列または配列番号:22の保存的に修飾された変異体を含有し、およびCDRL3は、配列番号:24のアミノ酸配列または配列番号:24の保存的に修飾された変異体を含有し、ならびにCDRH1は、配列番号:14のアミノ酸配列または配列番号:14の保存的に修飾された変異体を含有し、CDRH2は、配列番号:16を含むアミノ酸配列または配列番号:16の保存的に修飾された変異体を含有し、およびCDRH3は、配列番号:18のアミノ酸配列または配列番号:18の保存的に修飾された変異体を含有する。

0019

さらにより具体的な実施形態では、CDRL1は配列番号:20のアミノ酸配列を含有し、CDRL2は配列番号:22を含むアミノ酸配列を含有し、およびCDRL3は配列番号:24のアミノ酸配列を含有し、CDRH1は配列番号:14のアミノ酸配列を含有し、CDRH2は配列番号:16を含むアミノ酸配列を含有し、およびCDRH3は配列番号:18のアミノ酸配列を含有する。

0020

本発明の実施形態に関して、IgG重鎖は配列番号:26のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、IgG重鎖は、配列番号:26の保存的に修飾された変異体を含有する。他の実施形態では、IgG重鎖は配列番号:28のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、IgG重鎖は、配列番号:28の保存的に修飾された変異体を含有する。さらに他の実施形態では、IgG重鎖は配列番号:30のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、IgG重鎖は、配列番号:30の保存的に修飾された変異体を含有する。

0021

ある実施形態では、κ軽鎖は配列番号:32のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、κ軽鎖は、配列番号:32の保存的に修飾された変異体を含有する。特定の実施形態では、κ軽鎖は配列番号:34のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、κ軽鎖は、配列番号:34の保存的に修飾された変異体を含有する。

0022

より特定の実施形態では、単離されたイヌ化抗体は、配列番号:28のアミノ酸配列および配列番号:34のアミノ酸配列を含有する。関連実施形態では、単離されたイヌ化抗体は、配列番号:28の保存的に修飾された変異体および配列番号:34の保存的に修飾された変異体を含有する。さらに他の関連実施形態では、単離されたイヌ化抗体は、配列番号:28のアミノ酸配列および配列番号:34の保存的に修飾された変異体を含有する。さらに他の関連実施形態では、単離されたイヌ化抗体は、配列番号:28の保存的に修飾された変異体および配列番号:34のアミノ酸配列を含有する。

0023

本発明はさらに、本発明のイヌ化抗体の軽鎖のいずれか1つをコードする単離された核酸を提供する。同様に、本発明はさらに、本発明のイヌ化抗体の重鎖のいずれか1つをコードする単離された核酸を提供する。本発明はさらに、本発明の単離された核酸の1またはそれ以上を含有する発現ベクターを提供する。本発明はさらに、本発明の1またはそれ以上の発現ベクターを含有する宿主細胞を提供する。

0024

特定の実施形態では、抗体は、組換え抗体またはその抗原結合フラグメントである。関連実施形態では、可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインは、柔軟なリンカーによって連結されて一本鎖抗体を形成する。

0025

特定の実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントはFabフラグメントである。

0026

他の実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントはFab’フラグメントである。他の実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントは(Fab’)2フラグメントである。さらに他の実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントはダイアボディである。特定の実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントはドメイン抗体である。特定の実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントはラクダ単一ドメイン抗体である。

0027

特定の実施形態では、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体または抗原結合フラグメントは、処置されるイヌ被験体免疫応答を増大させる。

0028

本発明はさらに、本明細書で開示されるイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体または抗原結合フラグメントをコードする単離された核酸を提供する。関連実施形態では、そのような抗体または抗原結合フラグメントは、イヌ被験体における癌を処置する薬剤の調製のために使用することができる。あるいはまたは合わせて、本発明は、診断用途のための本発明の抗体または抗体フラグメントのいずれかの使用を提供する。さらに付加的な実施形態では、本明細書で開示されるイヌ化抗体または抗原結合フラグメントのいずれかを含有するキットが提供される。

0029

さらに付加的な実施形態では、本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体または抗原結合フラグメントのいずれかをコードする単離された核酸を含有する発現ベクターが提供される。本発明はまた、本明細書で述べる発現ベクターのいずれかを含有する宿主細胞に関する。特定の実施形態では、本発明のこれらの核酸、発現ベクターまたはポリペプチドは、抗体を作製する方法において有用である。

0030

本発明はさらに、抗体またはその抗原結合フラグメントを医薬的に許容される担体または希釈剤と共に含有する医薬組成物包含する。加えて、本発明は、免疫細胞の活性を増大させる方法であって、それを必要とする被験体にそのような医薬組成物の治療有効量を投与することを含む方法を提供する。ある実施形態では、この方法は癌の処置のために使用される。他の実施形態では、この方法は感染または感染性疾患の処置において使用される。さらに他の実施形態では、本発明のイヌ化抗体またはその抗原結合フラグメントはワクチンアジュバントとして使用される。

0031

本発明のこれらや他の態様は、以下の「図面の簡単な説明」および「発明を実施するための形態」を参照することによってより良く理解される。

図面の簡単な説明

0032

図1は、イヌPD−1のHisタグ細胞外ドメインに対するマウス抗ヒトPD−1モノクローナル抗体08A[mAb 08A;ヒトPD−1に関連して米国特許第8,354,509B2号において最初に記述された]の反応性を示す。
図2は、CELISAを使用して、CHO細胞上に発現されたイヌPD−1タンパク質に対するマウス抗ヒトPD−1モノクローナル抗体08A(上記参照)の反応性を示す。マウス抗ヒトPD−1モノクローナル抗体08Aおよびそのイヌ化変異体は、イヌPD−1と用量依存的に反応することが認められた。
図3は、マウスおよびイヌ化モノクローナル抗体によるリガンド遮断を表示する。マウス抗ヒトPD−1モノクローナル抗体08A(上記参照)およびそのイヌ化変異体は、CHO細胞表面に発現されたPD−1へのイヌPD−L1の結合をブロックした。
図4は、ADCC機能を欠くイヌIgGB定常重鎖(CH)のアラインメントを提供する。イヌ野生型IgB[cIgGB野生型]、イヌIgGB(+)A−ヒンジ[cIgGB(+)A−ヒンジ]、イヌIgGB(+)D−ヒンジ[cIgGB(+)D−ヒンジ]およびイヌIgGB(−)ADCC[cIgGB(−)ADCC]を表示する。(+)A−ヒンジは、示されているようにIgG−Aヒンジでの置換ラスリシンおよびアスパラギンアミノ酸置換である;(+)D−ヒンジは、示されているようにIgG−Dヒンジでの置換プラスリシンおよびアスパラギンアミノ酸置換である。(−)ADCCはリシンおよびアスパラギンアミノ酸置換である。

実施例

0033

略語
本発明の「発明を実施するための形態」および「実施例」全体を通して以下の略語を使用する:
ADCC抗体依存性細胞傷害
CDC補体依存性細胞傷害
CDRKabatナンバリングシステムを用いて定義された、免疫グロブリン可変領域内の相補性決定領域
CHOチャイニーズハムスター卵巣
EC50 50%の効果または結合を生じさせる濃度
ELISA酵素結合免疫吸着法
FR 抗体フレームワーク領域:CDR領域を除く免疫グロブリン可変領域
HRPホースラディッシュペルオキシダーゼ
IFNインターフェロン
IC50 50%の阻害を生じさせる濃度
IgG免疫グロブリンG
Kabat Elvin A.Kabat[Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991)]によって開発された免疫グロブリンアラインメントおよびナンバリングシステム
mAbモノクローナル抗体(MabまたはMAbとも略す)
ES2−(N−モルホリノエタンスルホン酸
OA作用機序
NHS正常ヒト血清
PCRポリメラーゼ連鎖反応
PK薬物動態
SEBブドウ球菌エンテロトキシン
TT破傷風トキソイド
V領域 異なる抗体の間で配列が可変であるIgG鎖のセグメント。軽鎖内のKabat残基109および重鎖内のKabat残基113までに及ぶ。

0034

VH免疫グロブリン重鎖可変領域
VK免疫グロブリンκ軽鎖可変領域
定義
本発明をより容易に理解し得るように、特定の技術および学術用語を以下で明確に定義する。本書類の別の箇所で明確に定義されない限り、本明細書で使用される他のすべての技術および学術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味を有する。

0035

付属の特許請求の範囲を含む、本明細書で使用される場合、「a、an(1つの)」および「the(その)」などの語の単数形は、文脈上そうでないとする明らかな指示がない限り、それらの対応する複数の言及を包含する。

0036

細胞または受容体に適用される「活性化」は、文脈上または明白に異なる指示がない限り、リガンドによる細胞または受容体の活性化または処置を指す。「リガンド」は、天然および合成リガンド、例えばサイトカイン、サイトカイン変異体、類似体ムテインおよび抗体由来結合化合物を包含する。「リガンド」はまた、低分子、例えばサイトカインのペプチドミメティックおよび抗体のペプチドミメティックも包含する。「活性化」は、内部機構によってならびに外部または環境因子によって調節される細胞活性化を指すことができる。

0037

分子の「活性」は、リガンドまたは受容体への分子の結合、触媒活性遺伝子発現または細胞のシグナル伝達、分化もしくは成熟刺激する能力、抗原活性、他の分子の活性の調節等を表し得るもしくは指し得る。分子の「活性」はまた、細胞間相互作用、例えば接着を調節するもしくは維持するうえでの活性、または細胞の構造、例えば細胞膜もしくは細胞骨格を維持するうえでの活性も指し得る。「活性」はまた、比活性、例えば[触媒活性]/[mgタンパク質]または[免疫学的活性]/[mgタンパク質]、生物学的区画内の濃度等も意味することができる。「活性」は、先天性または適応免疫系の成分の調節も指し得る。

0038

「投与」および「処置」は、動物、例えばイヌ実験被験体、細胞、組織、器官または生体液に適用される場合、動物、例えばイヌ被験体、細胞、組織、器官または生体液への外因性医薬、治療薬診断薬または組成物の接触を指す。細胞の処置は、細胞への試薬の接触ならびに液体が細胞と接触している場合はその液体への試薬の接触を包含する。「投与」および「処置」はまた、試薬、診断薬、結合化合物による、または別の細胞による、例えば細胞の、インビトロおよびエクスビボ処置も意味する。「被験体」という用語は、任意の生物、好ましくは動物、より好ましくは哺乳動物(例えばイヌ、ネコまたはヒト)、最も好ましくはイヌを包含する。

0039

「処置する」または「処置すること」は、治療薬、例えば本発明の抗体または抗原結合フラグメントのいずれかを含有する組成物を、1またはそれ以上の疾患症状を有する、または治療薬が治療活性を有する疾患を保有することが疑われるイヌ被験体または患者に、内部にまたは外部から投与することを意味する。典型的には、治療薬は、処置される被験体または集団において、臨床的測定可能な程度にそのような(1または複数の)症状の後退を誘導するまたは(1または複数の)症状の進行を阻止することによって、1またはそれ以上の疾患症状を軽減するおよび/または改善するのに有効な量で投与される。何らかの特定の疾患症状を軽減するのに有効な治療薬の量(「治療有効量」とも称される)は、疾患の状態、患者(例えばイヌ)の年齢および体重、ならびに被験体において所望の応答を引き出す医薬組成物の能力などの因子によって異なり得る。疾患症状が軽減または改善されたかどうかは、その症状の重症度または進行状態を評価するために獣医(veteranarian)または他の熟達した医療提供者によって典型的に使用される任意の臨床測定によって評価することができる。本発明(例えば処置方法または製造の項)の実施形態は、すべての被験体において(1または複数の)標的疾患症状を軽減するのに有効であるとは限らないかもしれないが、当分野で公知の任意の統計的検定、例えばスチューデントt検定カイ二乗検定マンホイットニーU検定クラスカルウォリス検定(H検定)、ヨンキー−タプストラ検定およびウィルコクソン検定などによって決定される、統計的に有意の数の被験体において(1または複数の)標的疾患症状を軽減するはずである。

0040

「処置」は、ヒト、獣医学(例えばイヌ)または研究用被験体に適用される場合、治療的処置ならびに研究および診断適用を指す。ヒト、獣医学(例えばイヌ)もしくは研究用被験体または細胞、組織もしくは器官に適用される「処置」は、イヌまたは他の動物被験体、細胞、組織、生理学的区画または生理学的流体への本発明の抗体または抗原結合フラグメントの接触を包含する。

0041

イヌPD−1は、配列番号:2のアミノ酸配列を含有することが認められている。具体的な実施形態では、イヌPD−1は、配列番号:1のヌクレオチド配列を含有する核酸によってコードされる。イヌPD−1配列は、例えば非保存領域内に保存された変異を有することによって異なり得るが、このイヌPD−1は、実質的に配列番号:2のアミノ酸配列を含有するイヌPD−1と同じ生物学的機能を有する。例えば、PD−1の生物学的機能は、PD−L1および/またはPD−L2に結合した場合にT細胞応答を減弱させることである。すなわち、PD−1は負の調節因子と見なし得る。特に、PD−1の細胞質尾部は、2つのチロシンベースのシグナル伝達モチーフ、ITIM(免疫受容体チロシンベース阻害モチーフ)およびITSM(免疫受容体チロシンベーススイッチモチーフ)を含有する。加えて、イヌPD−1の生物学的機能は、例えば本開示の抗体によって特異的に結合される細胞外ドメイン内にエピトープを有することであり得る。

0042

イヌPD−L1は、配列番号:8のアミノ酸配列を含有することが認められている。具体的な実施形態では、イヌPD−L1は、配列番号:7を含有するヌクレオチド配列によってコードされる。イヌPD−L1配列は、例えば非保存領域内に保存された変異を有することによって異なり得るが、このイヌPD−L1は、実質的に配列番号:8のアミノ酸配列を含有するイヌPD−L1と同じ生物学的機能を有する。例えば、PD−L1の1つの生物学的機能は、PD−1に結合した場合にT細胞応答を減弱させることである。

0043

特定のイヌPD−1またはPD−L1アミノ酸配列はそれぞれ、一般に、配列番号:2のアミノ酸配列を含有するイヌPD−1または配列番号:8のアミノ酸配列を含有するイヌPD−L1とそれぞれ少なくとも90%同一である。ある場合には、イヌPD−1またはPD−L1はそれぞれ、配列番号:2のアミノ酸配列を含有するイヌPD−1または配列番号:8のアミノ酸配列を含有するイヌPD−L1とそれぞれ少なくとも95%、またはさらには少なくとも96%、97%、98%または99%同一であり得る。ある実施形態では、イヌPD−1またはPD−L1アミノ酸配列は、配列番号:2のアミノ酸配列を含有するイヌPD−1または配列番号:8のアミノ酸配列を含有するイヌPD−L1と、それぞれせいぜい10個のアミノ酸相違しか示さない。ある実施形態では、イヌPD−1またはPD−L1アミノ酸配列はそれぞれ、配列番号:2のアミノ酸配列を含有するイヌPD−1または配列番号:8のアミノ酸配列を含有するイヌPD−L1と、それぞれせいぜい5個、またはさらには4、3、2もしくは1個のアミノ酸相違だけを示し得る。同一性パーセントは、本明細書中以下で述べるように決定することができる。

0044

「免疫応答」という用語は、例えば、癌細胞、病原体に感染した細胞もしくは組織または侵入病原体の哺乳動物身体(例えばイヌ身体)への選択的損傷、その破壊または哺乳動物身体(例えばイヌ身体)からの除去をもたらす、リンパ球、抗原提示細胞食細胞顆粒球および前記細胞または肝臓によって産生される可溶性高分子の作用を指す。

0045

イヌ化抗ヒトPD−1抗体
本発明は、イヌPD−1に結合する単離されたイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントおよびそのような抗体またはフラグメントの使用を提供する。

0046

本明細書で使用される場合、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体は、哺乳動物PD−1に特異的に結合するイヌ化抗体を指す。哺乳動物PD−1、特にイヌPD−1に特異的に結合する抗体は、他の抗原と比較して哺乳動物PD−1への選択的結合を示す抗体であるが、この特異性は絶対的な結合特異性を必要としない。イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体は、その結合がイヌから得た生物学的試料中のイヌPD−1の存在を決定する場合、またはイヌ試料中の他のイヌタンパク質の活性を過度に妨げることなく、例えば診断状況における偽陽性もしくは治療状況での副作用などの望ましくない結果を生じさせることなくイヌPD−1の活性を変化させることができる場合、イヌPD−1に「特異的」と見なされる。イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体に必要な特異性の程度は抗体の意図される用途に依存してよく、いずれにせよ意図される目的のための使用への適切性によって定義される。企図される方法の抗体または抗体の抗原結合部位由来する結合化合物は、他のいずれのイヌ抗原との親和性よりも少なくとも2倍高い、好ましくは少なくとも10倍高い、より好ましくは少なくとも20倍高い、最も好ましくは少なくとも100倍高い親和性でその抗原またはその変異体もしくはムテインに結合する。

0047

本明細書で使用される場合、抗体は、イヌPD−1の配列を含有するポリペプチドに結合するが、イヌPD−1のアミノ酸配列を欠く他のイヌタンパク質には結合しない場合、所与の配列(この場合はイヌPD−1)を含有するポリペプチドに特異的に結合すると言われる。例えば、イヌPD−1を含有するポリペプチドに特異的に結合する抗体は、FLAG(登録商標)タグ形態のイヌPD−1に結合し得るが、他のFLAG(登録商標)タグイヌタンパク質には結合しない。

0048

本明細書で使用される場合、特に指示されない限り、「抗体フラグメント」または「抗原結合フラグメント」は、抗体の抗原結合フラグメント、すなわち完全長抗体によって結合される抗原(例えばイヌPD−1)に特異的に結合する能力を保持する抗体フラグメント、例えば1またはそれ以上のCDR領域を保持するフラグメントを指す。抗原結合フラグメントの例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2およびFvフラグメント、ダイアボディ、線状抗体、一本鎖抗体分子、例えばsc−Fv、ナノボディおよび抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体が含まれるが、これらに限定されない。

0049

典型的には、本発明のイヌ化抗体またはその抗原結合フラグメントは、そのイヌPD−1結合活性モルベースで表される場合、その活性の少なくとも10%(対応する親抗体と比較した場合)を保持する。好ましくは、本発明の抗体または抗原結合フラグメントは、親抗体としてのイヌPD−1結合親和性の少なくとも20%、50%、70%、80%、90%、95%または100%またはそれ以上を保持する。また、本発明の抗体または抗原結合フラグメントは、その生物学的活性を実質的に変化させない保存的または非保存的アミノ酸置換(抗体の「保存的変異体」または「機能保存的変異体」とも称される)を含有することができることも意図されている。

0050

「単離された抗体」は精製状態を指し、そのような状況で分子が他の生物学的分子、例えば核酸、タンパク質、脂質、炭水化物または他の物質、例えば細胞デブリおよび増殖培地などを実質的に含まないことを意味する。一般に、「単離された」という用語は、そのような物質または水、緩衝剤もしくは塩が本明細書で述べる結合化合物の実験的または治療的使用を実質的に妨げる量で存在しない限り、そのような物質が完全に存在しないことまたは水、緩衝剤もしくは塩が存在しないことを指すことを意図しない。

0051

各々の軽鎖/重鎖対の可変領域は抗体の抗原結合部位を形成する。したがって、一般に、無傷抗体は2つの結合部位を有する。二機能性または二重特異性抗体における場合を除き、2つの結合部位は、一般に、同じである。

0052

典型的には、重鎖および軽鎖の両方の可変ドメインは、比較的保存されたフレームワーク領域(FR)内に位置する、相補性決定領域(CDR)とも呼ばれる3つの超可変領域を含有する。CDRは通常フレームワーク領域によって隣接され、特定のエピトープへの結合を可能にする。一般に、N末端からC末端に向かって、軽鎖および重鎖の可変ドメインはどちらも、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含有する。各ドメインへのアミノ酸割当ては、一般に、Sequences of Proteins of Immunological Interest,Kabat,et al.;National Institutes of Health,Bethesda,Md.;5th ed.;NIH Publ.No.91−3242(1991);Kabat,Adv.Prot.Chem.32:1−75(1978);Kabat,et al.,J.Biol.Chem.252:6609−6616(1977);Chothia,et al.,J.Mol.Biol.196:901−917(1987)またはChothia,et al.,Nature 342:878−883(1989)]の定義に従う。

0053

本明細書で使用される場合、「超可変領域」という用語は、抗原結合に関与する抗体のアミノ酸残基を指す。超可変領域は、「相補性決定領域」または「CDR」(すなわち軽鎖可変ドメイン内のCDRL1、CDRL2およびCDRL3ならびに重鎖可変ドメイン内のCDRH1、CDRH2およびCDRH3)由来のアミノ酸残基を含有する。[配列によって抗体のCDR領域を定義する、Kabat et al.Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991)参照;また、構造によって抗体のCDR領域を定義する、Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987)も参照のこと]。本明細書で使用される場合、「フレームワーク」または「FR」残基という用語は、CDR残基として本明細書で定義される超可変領域残基以外の可変ドメイン残基を指す。

0054

本明細書で使用される場合、「イヌ」という用語は、特に指示されない限り、すべての家庭イヌ、イエイヌ(Canis lupus familiaris)またはイヌ科イヌ属(Canis familiaris)を包含する。

0055

本明細書で使用される場合、「イヌフレーム」という用語は、本明細書でCDR残基として定義される超可変領域残基以外のイヌ抗体の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列を指す。イヌ化抗体に関して、大部分の実施形態では、天然イヌCDRのアミノ酸配列は、両方の鎖において対応する異種CDR(例えばマウス抗体由来のもの)で置き換えられている。イヌ抗体の重鎖および/または軽鎖は、例えば、以下で論じるように、イヌ抗体内の異種CDRの立体配座を保存するためおよび/またはFc機能を改変するために、いくつかの異種非CDR残基を含有していてもよい。

0056

イヌIgGの4つの公知のIgG重鎖サブタイプが存在し、それらはIgG−A、IgG−B、IgG−CおよびIgG−Dと称される。2つの公知の軽鎖サブタイプはλおよびκと称される。

0057

イヌ免疫細胞の結合および活性に加えて、PD−1に対するイヌ抗体またはイヌ化抗体は、最適には2つの属性を有する:
1.抗体依存性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)などのエフェクター機能欠如、ならびに
2.プロテインAクロマトグラフィに基づくもののような業界標準技術を用いて大規模で容易に精製される。

0058

天然に存在するイヌIgGアイソタイプはいずれも、両方の基準は満たさない。例えば、IgG−BはプロテインAを使用して精製することができるが、高レベルのADCC活性を有する。他方で、IgG−AはプロテインAに弱く結合するが、望ましくないADCC活性を示す。さらに、IgG−DはADCC活性を示さないが、IgG−CまたはIgG−DのいずれもがプロテインAカラムでは精製することができない。(IgG−CはかなりのADCC活性を有する)。本発明は、PD−1に特異的な突然変異体イヌIgG−B抗体を提供することによってこの困難を克服する;そのような抗体はADCCなどのエフェクター機能を欠き、業界標準のプロテインAクロマトグラフィを用いて容易に精製することができる。

0059

本明細書で使用される場合、「イヌ化抗体」という用語は、マウス抗ヒトPD−1抗体由来の3つの重鎖CDRおよび3つの軽鎖CDRをイヌフレームまたは修飾されたイヌフレームと共に含有する抗体を指す。修飾されたイヌフレームは、イヌ化抗体の有効性をさらに最適化する、例えばイヌPD−1へのその結合を増大させるおよび/またはイヌPD−1のイヌPD−L1への結合をブロックするその能力を増大させる、本明細書で例示するような1またはそれ以上のアミノ酸変化を含有する。

0060

相同性」は、最適に整列した場合の2つのポリヌクレオチド配列間または2つのポリペプチド配列間の配列類似性を指す。2つの比較配列の両方におけるある位置が同じ塩基またはアミノ酸モノマーサブユニットによって占有されている場合、例えば2つのDNA分子の各々におけるある位置がアデニンによって占有されている場合、これらの分子はその位置において相同である。相同性のパーセントは、2つの配列によって共有される相同な位置の数を、比較した位置の総数で除して、100を乗じたものである。例えば、2つの配列を最適に整列した場合に2つの配列中の10の位置のうち6の位置が一致するかまたは相同である場合、2つの配列は60%相同である。一般に、比較は、最大の相同性パーセントを与えるように2つの配列を整列した場合に行われる。

0061

「単離された核酸分子」は、単離されたポリヌクレオチドが自然界で見出されるポリヌクレオチドの全部または一部分と結合していない、または自然界では連結されていないポリヌクレオチドに連結されている、ゲノムmRNAcDNAもしくは合成起源のDNAまたはRNAまたはそれらの何らかの組合せを意味する。本開示のために、特定のヌクレオチド配列「を含有する核酸分子」は無傷の染色体を包含しないことが理解されるべきである。指定された核酸配列「を含有する」単離された核酸分子は、指定配列に加えて、10個までまたはさらには20個までまたはそれ以上の他のタンパク質またはその部分もしくはフラグメントについてのコード配列を含有してよく、または列挙される核酸配列のコード領域の発現を制御する作動可能に連結された調節配列を含有してよく、および/またはベクター配列を含有してもよい。

0062

制御配列」という語句は、特定の宿主生物における作動可能に連結されたコード配列の発現のために必要なDNA配列を指す。原核生物に適切な制御配列としては、例えばプロモーターが含まれ、オペレーター配列が含まれてもよく、およびリボソーム結合部位が含まれる。真核細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナルおよびエンハンサーを使用することが公知である。

0063

核酸は、別の核酸配列と機能的関係に置かれている場合、「作動可能に連結されて」いる。例えば、プレ配列または分泌リーダーに関するDNAは、それがポリペプチドの分泌に関与するプレタンパク質として発現される場合、ポリペプチドについてのDNAに作動可能に連結されている;プロモーターまたはエンハンサーは、それがコード配列の転写に影響を及ぼす場合、コード配列に作動可能に連結されている;またはリボソーム結合部位は、それが翻訳を促進するように位置付けられている場合、コード配列に作動可能に連結されている。一般に、「作動可能に連結された」は、連結されているDNA配列が隣接していること、および分泌リーダーの場合は、隣接しておりかつ読み取り相内にあることを意味する。しかし、エンハンサーは隣接している必要はない。連結は、好都合制限部位でのライゲーションによって達成される。そのような部位が存在しない場合は、従来の慣例に従って合成オリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーを使用する。また、核酸配列が本明細書中で提供される場合、それが終結コドンを含有し得ることも容易に理解されるはずである。しかし、終結コドンは交換可能であるので、配列内の特定の終結コドンの含有はその配列の必要部分と見なされるべきではない。

0064

本明細書で使用される場合、「細胞」、「細胞株」および「細胞培養物」という表現は交換可能に使用され、すべてのそのような指定語子孫を包含する。したがって、「形質転換体」および「形質転換細胞」という語は、一次被験体細胞および継代の数を考慮せずにそれに由来する培養物を包含する。また、意図的なまたは不慮の突然変異に起因して、必ずしもすべての子孫が正確に同じDNA含量を有さないことも理解される。最初に形質転換された細胞においてスクリーニングされたのと同じ機能または生物学的活性を有する突然変異体子孫は包含される。異なる指定語が意図される場合は、文脈から明らかになる。

0065

本明細書で使用される場合、「生殖細胞系配列」は、再構成されていない免疫グロブリンDNA配列の配列を指す。再構成されていない免疫グロブリン配列の任意の適切な供給源を使用し得る。ヒト生殖細胞系配列は、例えばアメリカ国立衛生研究所の関節炎および筋骨格系皮膚疾患国立研究機構(National Institute of Arthritis and Musculoskeletal and Skin Diseases of the United States National Institutes of Health)のウエブサイト上のJOINSOLVER(登録商標)生殖細胞系データベースから入手し得る。マウス生殖細胞系配列は、例えばGiudicelli et al.[Nucleic AcidsRes 33:D256−D261(2005)]に記載されているように入手し得る。

0066

例示的なイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体の特性
本発明は、単離されたイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体および疾患の処置、例えばイヌの癌の処置における前記抗体またはその抗原結合フラグメントの使用の方法を提供する。イヌPD−1に結合するイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体の例としては、マウス抗ヒトPD−1CDRと共にイヌIgG−A、IgG−BおよびIgG−D重鎖ならびに/またはイヌκ軽鎖を含有する抗体が含まれるが、これらに限定されない。したがって、本発明は、イヌPD−1に結合し、およびイヌPD−1のイヌPD−L1への結合をブロックする単離されたイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントを提供する。

0067

イヌPD−1に結合する単離された抗体またはその抗原結合フラグメントは、本明細書で述べるマウス抗ヒト抗体の相補性決定領域(CDR)の1、2、3、4、5または6個を含有することができる。1、2、3、4、5または6個のCDRは、以下の実施例の表2において提供されるCDR配列から独立して選択され得る。ある実施形態では、1、2もしくは3個のCDRはVL CDR(アミノ酸配列番号:20、22および/もしくは24)から選択され、ならびに/または1、2もしくは3個のCDRはVH CDR(配列番号:14、16および/もしくは18)から選択され、ならびに/またはこれらのVL CDRの1、2もしくは3個の保存的に修飾された変異体および/またはこれらのVH CDRの1、2もしくは3個の保存的に修飾された変異体から選択される。

0068

さらなる実施形態では、イヌPD−1に結合する単離された抗体またはその抗原結合フラグメントは、マウス軽鎖CDR−1、CDR−2および/またはCDR−3を含むイヌ抗体κ軽鎖ならびにマウス重鎖CDR−1、CDR−2および/またはCDR−3を含むイヌ抗体重鎖IgGを含有する。

0069

他の実施形態では、本発明は、まだ所望の結合特性および機能特性を示す一方で、PD−1に特異的に結合し、ならびに配列番号:20、22および/または24と少なくとも80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を含むCDRを含有するイヌ抗体κ軽鎖ならびに配列番号:14、16および/または18と少なくとも80%、85%、90%、95%、98%または99%の配列同一性を含むCDRを有するイヌ抗体重鎖IgGを含有する、抗体またはその抗原結合フラグメントを提供する。別の実施形態では、本発明の抗体または抗原結合フラグメントは、まだ所望の結合特性および機能特性を示す一方で、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個までまたはそれ以上の保存的または非保存的アミノ酸置換を有する、κ軽鎖(シグナル配列を有するおよび有さない配列番号:32または34のアミノ酸配列を含有する)とIgG重鎖配列(シグナル配列を有するおよび有さない配列番号:26、28または30のアミノ酸配列を含有する)の組合せから成るイヌフレームを含有する。この種の特定の実施形態では、保存的アミノ酸置換の数は、IgG重鎖については0から5個およびκ軽鎖については0から5個である。

0070

「保存的に修飾された変異体」または「保存的置換」は、タンパク質中のアミノ酸の、類似の性質(例えば電荷、側鎖サイズ疎水性親水性骨格立体配座および剛性等)を有する他のアミノ酸による置換であって、変化がしばしばタンパク質の生物学的活性を変化させずに行われ得る置換を指す。当業者は、一般に、ポリペプチドの非必須領域内の1個のアミノ酸置換は生物学的活性を実質的に改変しないことを認識する。[例えばWatson et al.,Molecular Biology of the Gene,The Benjamin/Cummings Pub.Co.,p.224(4th Ed.;1987)参照]。加えて、構造的または機能的に類似のアミノ酸の置換は生物学的活性を破壊する可能性がより低い。本発明の抗体または抗原結合フラグメントの様々な実施形態は、本明細書で開示される配列、例えば配列番号:26、28、30、32および/もしくは34を有するポリペプチド鎖、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20個までまたはそれ以上の保存的アミノ酸置換を含むポリペプチド鎖を含有する。例示的な保存的アミノ酸置換を表Iに示す。

0071

本発明の抗体の機能保存的変異体も本発明によって企図される。「機能保存的変異体」は、本明細書で使用される場合、1またはそれ以上のアミノ酸残基が所望の特性、例えば(such an)抗原親和性および/または特異性を改変することなく変化している抗体またはフラグメントを指す。そのような変異体としては、表Iの保存的アミノ酸置換のような、あるアミノ酸の、類似特性を有するアミノ酸による置換が含まれるが、これに限定されない。

0072

核酸
本発明はさらに、本明細書で開示されるイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体およびその抗原結合フラグメントの免疫グロブリン鎖をコードする核酸を包含する。例えば、本発明は、以下の表2および3ならびに配列表に列挙される核酸を包含する。

0073

また、BLASTアルゴリズムによって比較を実施した場合、本明細書で提供される抗体のアミノ酸配列と少なくとも約70%同一、好ましくは少なくとも約80%同一、より好ましくは少なくとも約90%同一、最も好ましくは少なくとも約95%同一(例えば95%、96%、97%、98%、99%、100%)であるアミノ酸配列を含有する免疫グロブリンポリペプチドをコードする核酸も本発明に包含され、ここで前記アルゴリズムのパラメータは、それぞれの参照配列全長にわたってそれぞれの配列間で最大のマッチを与えるように選択される。本発明はさらに、BLASTアルゴリズムで比較を実施した場合、参照アミノ酸配列のいずれかと少なくとも約70%類似、好ましくは少なくとも約80%類似、より好ましくは少なくとも約90%類似、最も好ましくは少なくとも約95%類似(例えば95%、96%、97%、98%、99%、100%)するアミノ酸配列を含有する免疫グロブリンポリペプチドをコードする核酸を提供し、ここで前記アルゴリズムのパラメータは、それぞれの参照配列の全長にわたってそれぞれの配列間で最大のマッチを与えるように選択される。

0074

配列同一性は、2つの配列を最適に整列した場合に2つのポリペプチドのアミノ酸が等しい位置において同じである程度を指す。配列類似性は、同一の残基および非同一の生化学的に関連するアミノ酸を包含する。類似の特性を共有し、交換可能であり得る生化学的に関連するアミノ酸は上記で論じられている。

0075

以下の参考文献は、配列解析のためにしばしば使用されるBLASTアルゴリズムに関する:BLASTALGRITHMS:Altschul,S.F.,et al.,J.Mol.Biol.215:403−410(1990);Gish,W.,et al.,Nature Genet.3:266−272(1993);Madden,T.L.,et al.,Meth.Enzymol.266:131−141(1996);Altschul,S.F.,et al.,Nucleic AcidsRes.25:3389−3402(1997);Zhang,J.,et al.,Genome Res.7:649−656(1997);Wootton,J.C.,et al.,Comput.Chem.17:149−163(1993);Hancock,J.M.et al.,Comput.Appl.Biosci.10:67−70(1994);ALIGNMENTSCORING SYSTEMS:Dayhoff,M.O.,et al.,「A model of evolutionary change in proteins.」in Atlas of Protein Sequence and Structure,vol.5,suppl.3.M.O.Dayhoff(ed.),pp.345−352,(1978);Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,DC;Schwartz,R.M.,et al.,「Matrices for detecting distant relationships.」in Atlas of Protein Sequence and Structure,vol.5,suppl.3.」(1978),M.O.Dayhoff(ed.),pp.353−358(1978),Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,DC;Altschul,S.F.,J.Mol.Biol.219:555−565(1991);States,D.J.,et al.,Methods 3:66−70(1991);Henikoff,S.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915−10919(1992);Altschul,S.F.,et al.,J.Mol.Evol.36:290−300(1993);ALIGNMENT STATISTICS:Karlin,S.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2264−2268(1990);Karlin,S.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873−5877(1993);Dembo,A.,et al.,Ann.Prob.22:2022−2039(1994);およびAltschul,S.F.「Evaluating the statistical significance of multiple distinct local alignments.」in Theoretical and Computational Methods in Genome Research(S.Suhai,ed.),pp.1−14,Plenum,New York(1997)。

0076

本発明はまた、本発明の単離された核酸を含有する発現ベクターも提供し、ここで前記核酸は、宿主細胞をベクターでトランスフェクトした場合に宿主細胞によって認識される制御配列に作動可能に連結されている。また、本発明の発現ベクターを含有する宿主細胞ならびに本明細書で開示される抗体またはその抗原結合フラグメントを作製する方法であって、抗体または抗原結合フラグメントをコードする発現ベクターを保有する宿主細胞を培地で培養することおよび抗原またはその抗原結合フラグメントを宿主細胞または培地から単離することを含む方法も提供される。

0077

エピトープ結合および結合親和性
本発明はさらに、配列番号:28および/もしくは配列番号:32のアミノ酸配列を含有するイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体、または配列番号:28および/もしくは配列番号:34のアミノ酸配列を含有するイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体と同じイヌPD−1上のエピトープに結合する抗体またはその抗原結合フラグメントを提供する。イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントは、イヌPD−1のイヌPD−L1への結合を阻害することができる。

0078

イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体は、以下の実施例で述べるように組換え技術によって作製することができる。本明細書で開示される抗体またはフラグメントの発現のための宿主として使用可能な哺乳動物細胞株は当分野で周知であり、アメリカ培養細胞系統保存機関(American Type Culture Collection)(ATCC)から入手可能な多くの不死化細胞株が含まれる。これらには、中でも特に、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NSO、SP2細胞、HeLa細胞ベビーハムスター(BHK)細胞、サル腎細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えばHep G2)、A549細胞、3T3細胞、HEK−293細胞および多くの他の細胞株が含まれる。哺乳動物宿主細胞としては、ヒト、マウス、ラット、イヌ、サルブタヤギウシウマおよびハムスター細胞が含まれる。特に好ましい細胞株は、いずれの細胞株が高発現レベルを有するかを測定することを通して選択される。使用し得る他の細胞株は、昆虫細胞、例えばSf9細胞、両生類細胞、細菌細胞植物細胞および真菌細胞である。重鎖またはその抗原結合部分もしくはフラグメント、軽鎖および/またはその抗原結合フラグメントをコードする組換え発現ベクターを哺乳動物宿主細胞に導入する場合、宿主細胞における抗体の発現または、より好ましくは宿主細胞が増殖する培地中への抗体の分泌を可能にするのに十分な期間宿主細胞を培養することによって抗体が産生される。

0079

抗体は、標準的なタンパク質精製方法を用いて培地から回収することができる。さらに、産生細胞株からの本発明の抗体(またはそれに由来する他の成分)の発現は、多くの公知の技術を用いて増強することができる。例えばグルタミンシンテターゼ遺伝子発現系(GS系)は、特定の条件下で発現を増強するための一般的なアプローチである。GS系は、欧州特許第0216846号、同第0256055号および同第0323997号ならびに欧州特許出願第89303964.4号に関連して全体的にまたは部分的に考察される。

0080

一般に、特定の細胞株またはトランスジェニック動物において産生される糖タンパク質は、その細胞株またはトランスジェニック動物で産生される糖タンパク質に特徴的なグリコシル化パターンを有する。それゆえ、抗体の特定のグリコシル化パターンは、抗体を作製するのに使用される特定の細胞株またはトランスジェニック動物に依存する。しかし、本明細書で提供される核酸分子によってコードされるまたは本明細書で提供されるアミノ酸配列を含有するすべての抗体は、抗体が有し得るグリコシル化パターンに関わりなく、本発明を構成する。同様に、特定の実施形態では、非フコシル化N−グリカンだけを含むグリコシル化パターンを有する抗体は、これらの抗体が、典型的にはインビトロおよびインビボの両方でそれらのフコシル化対応物よりも強力な効果を発揮することが示されているため、好都合であり得る[例えばShinkawa et al.,J.Biol.Chem.278:3466−3473(2003);米国特許第6,946,292号および同第7,214,775号参照]。

0081

本発明はさらに、本明細書で開示されるイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体の抗体フラグメントを包含する。抗体フラグメントには、例えばペプシンによるIgGの酵素切断によって生成し得るF(ab)2フラグメントが含まれる。Fabフラグメントは、例えばジチオトレイトールまたはメルカプトエチルアミンでのF(ab)2の還元によって生成し得る。Fabフラグメントは、ジスルフィド架橋によってVH−CH1鎖に付加されたVL−CL鎖である。F(ab)2フラグメントは、今度は2つのジスルフィド架橋によって付加された2つのFabフラグメントである。F(ab)2分子のFab部分は、その間にジスルフィド架橋が位置するFc領域の一部分を含む。FVフラグメントはVLまたはVH領域である。

0082

1つの実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントは、重鎖定常領域、例えばイヌ定常領域、例えばIgG−A、IgG−B、IgG−CおよびIgG−Dイヌ重鎖定常領域またはその変異体を含有する。別の実施形態では、抗体または抗原結合フラグメントは、軽鎖定常領域、例えばイヌ軽鎖定常領域、例えばλまたはκイヌ軽鎖領域またはその変異体を含有する。限定ではなく例として、イヌ重鎖定常領域はIgG−Dに由来することができ、イヌ軽鎖定常領域はκに由来し得る。

0083

抗体エンジニアリング
本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体は、例えば抗体の特性を改善するために、親(すなわちイヌ)モノクローナル抗体の可変ドメイン内のフレームワーク残基への修飾を含有するように操作されている。

0084

実験および診断用途
本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントはまた、イヌPD−1タンパク質の診断アッセイ、例えば特定の腫瘍細胞、組織または血清中でのその発現を検出する診断アッセイにおいても有用であり得る。そのような診断方法は、様々な疾患診断、特にイヌにおける特定の癌の診断において有用であり得る。

0085

例えば、そのような方法は以下の段階を含む:
(a)イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントで基質(例えばマイクロタイタープレートウェル、例えばプラスチックプレートの表面)を被覆する段階;
(b)イヌPD−1の存在に関して試験する試料を基質に適用する段階;
(c)試料中の非結合物質を除去するためにプレート洗浄する段階;
(d)同じくPD−1抗原に特異的な検出可能に標識した抗体(例えば酵素結合抗体)を適用する段階;
(e)非結合標識抗体を除去するために基質を洗浄する段階;
(f)標識抗体が酵素結合している場合、その酵素によって蛍光シグナルに変換される化学物質を適用する段階;および
(g)標識抗体の存在を検出する段階。

0086

さらなる実施形態では、標識抗体を、検出可能な色変化を生じさせるためにABTS[例えば2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン6−スルホン酸)]または3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジンと反応するペルオキシダーゼで標識する。あるいは、標識抗体を、シンチラントの存在下でシンチレーションカウンターによって検出できる検出可能な放射性同位体(例えば3H)で標識する。本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体は、ウェスタンブロットまたは免疫タンパク質ブロット手順において使用し得る。

0087

そのような手順は本発明の一部を形成し、例えば以下を含む:
(i)結合イヌPD−1またはそのフラグメントの存在に関して試験する膜または固体基質を本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントと接触させること。そのような膜は、非変性PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動ゲルまたはSDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動)ゲル中のイヌPD−1の存在に関して試験するタンパク質が転写された(例えばゲル中での電気泳動分離後)ニトロセルロースまたはビニルベースの[例えばポリビニリデンフルオライド(PDVF)]膜の形態を取り得る。イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントと膜の接触前に、膜上の非特異的タンパク質結合部位に結合させるために、例えば脱脂粉乳等で膜をブロックしてもよい。

0088

(ii)非結合イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントおよび他の非結合物質を除去するために膜を1回またはそれ以上の回数洗浄すること;ならびに
(iii)結合イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントを検出すること。

0089

結合抗体または抗原結合フラグメントの検出は、抗体または抗原結合フラグメントを検出可能に標識した二次抗体抗免疫グロブリン抗体)と結合させ、その後二次抗体の存在を検出することによるものであってもよい。

0090

本明細書で開示されるイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体およびその抗原結合フラグメントはまた、免疫組織化学のためにも使用し得る。そのような方法は本発明の一部を形成し、例えば(1)イヌPD−1の存在に関して試験する細胞を本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントと接触させること;および(2)細胞上または細胞中の抗体またはフラグメントを検出することを含む。

0091

抗体または抗原結合フラグメント自体が検出可能に標識されている場合は、それを直接検出することができる。あるいは、抗体または抗原結合フラグメントを、検出される検出可能標識二次抗体によって結合させてもよい。

0092

本明細書で開示される特定のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体およびその抗原結合フラグメントはまた、インビボ腫瘍イメージングにも使用し得る。そのような方法は、放射性標識イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントを、イヌPD−1発現に関連する腫瘍の存在に関して試験するイヌの体内に注射し、次いで、例えば腫瘍に結合した高濃度の抗体または抗原結合フラグメントを含有する位置で、標識抗体または抗原結合フラグメントの存在を検出するために患者の身体の核イメージングを実施することを含み得る。

0093

イメージング技術には、SPECTイメージング(単光子放射断層撮影法)またはPETイメージング(陽電子放射断層撮影法)が含まれる。標識としては、例えばSPECTイメージングと組み合わせて、例えばヨウ素123(123I)およびテクネチウム99m(99mTc)、または例えばPETイメージングもしくはインジウム111と組み合わせて、11C、13N、15Oもしくは18Fが含まれる[例えばGordon et al.,International Rev.Neurobiol.67:385−440(2005)参照]。

0094

医薬組成物および投与
イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントの医薬または滅菌組成物を調製するために、イヌ化マウス抗イヌPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントを医薬的に許容される担体または賦形剤と混合する。[例えばRemington’s Pharmaceutical SciencesおよびU.S.Pharmacopeia:National Formulary,Mack Publishing Company,Easton,PA(1984)参照]。

0095

治療薬および診断薬の製剤は、例えば凍結乾燥粉末スラリー水溶液または懸濁液の形態で許容される担体、賦形剤または安定剤と混合することによって調製し得る[例えばHardman,et al.(2001)Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw−Hill,New York,NY;Gennaro(2000)Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott,Williams,and Wilkins,New York,NY;Avis,et al.(eds.)(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Marcel Dekker,NY;Lieberman,et al.(eds.)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Marcel Dekker,NY;Lieberman,et al.(eds.)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Marcel Dekker,NY;Weiner and Kotkoskie(2000)Excipient Toxicity and Safety,Marcel Dekker,Inc.,New York,NY参照]。1つの実施形態では、本発明の抗PD−1抗体を酢酸ナトリウム溶液pH5〜6中で適切な濃度に希釈し、張度のためにNaClまたはスクロースを添加する。安定性を高めるためにポリソルベート20またはポリソルベート80などの付加的な作用物質を添加してもよい。

0096

単独でまたは別の作用物質と併用して投与される、抗体組成物の毒性および治療効果は、例えばLD50(母集団の50%に致死的な用量)およびED50(母集団の50%において治療的に有効な用量)を決定するために、細胞培養物または実験動物において標準的な薬学手順によって決定することができる。毒性作用と治療効果の用量比治療指数(LD50/ED50)である。特定の態様では、高い治療指数を示す抗体が望ましい。これらの細胞培養アッセイおよび動物試験から得られるデータは、イヌにおける使用のための投与量範囲を設定するのに使用できる。そのような化合物の投与量は、好ましくはほとんどまたは全く毒性を伴わないED50を含む循環濃度の範囲内にある。投与量は、使用される剤形および投与経路に依存してこの範囲内で変化させ得る。

0097

投与の方法は様々であり得る。適切な投与経路には、経口、直腸、経粘膜、腸、非経口筋肉内、皮下、皮内、内、髄腔内、直接脳室内静脈内、腹腔内、内、眼内、吸入通気局所、皮膚、経皮または動脈経路が含まれる。

0098

特定の実施形態では、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントは、注射などの侵襲的経路によって投与することができる。本発明のさらなる実施形態では、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体もしくはその抗原結合フラグメントまたはその医薬組成物は、静脈内、皮下、筋肉内、動脈内、腫瘍内経路で、または吸入、エアロゾル送達によって投与される。非侵襲的経路(例えば経口的に;例えば丸剤カプセルまたは錠剤中で)による投与も本発明の範囲内である。

0099

組成物は、当分野で公知の医療装置で投与することができる。例えば本発明の医薬組成物は、例えば薬剤充填済み注射器または自己注射器を含む、皮下注射針での注射によって投与できる。本明細書で開示される医薬組成物はまた、無針皮下注射装置、例えば米国特許第6,620,135号;同第6,096,002号;同第5,399,163号;同第5,383,851号;同第5,312,335号;同第5,064,413号;同第4,941,880号;同第4,790,824号または同第4,596,556号に開示されている装置でも投与し得る。

0100

本明細書で開示される医薬組成物は注入によっても投与し得る。医薬組成物を投与するための(form)周知のインプラントおよびモジュールの例としては:薬剤を制御された速度で投与するための移植可能マイクロ注入ポンプを開示する米国特許第4,487,603号、薬剤を正確な注入速度で送達するための薬剤注入ポンプを開示する米国特許第4,447,233号、持続的な薬剤送達のための可変流量の移植可能な注入装置を開示する米国特許第4,447,224号、多チャンバー区画を有する浸透圧薬物送達システムを開示する米国特許第4,439,196号が含まれる。多くの他のそのようなインプラント、送達システムおよびモジュールは当業者に周知である。

0101

あるいは、しばしばデポー製剤または持続放出製剤中で、例えば関節炎の関節または免疫病理学によって特徴付けられる病原体誘発性病変内に抗体を直接注入することによって、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体を全身的にではなく局所的に投与し得る。さらに、例えば関節炎の関節または免疫病理学によって特徴付けられる病原体誘発性病変を標的とする、標的化薬物送達システム、例えば組織特異的抗体で被覆されたリポソーム中でイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体を投与し得る。リポソーム罹患組織を標的とし、罹患組織によって選択的に取り込まれる。

0102

投与レジメンは、治療用抗体血清または組織代謝回転速度、症状のレベル、治療用抗体の免疫原性、および生物学的マトリックス中の標的細胞の接近可能性を含む、いくつかの因子に依存する。好ましくは、投与レジメンは、同時に望ましくない副作用を最小限に抑えつつ、標的疾患部位において改善を生じさせるのに十分な治療用抗体を送達する。したがって、送達される生物学的製剤の量は、一部には特定の治療用抗体および処置される状態の重症度に依存する。治療用抗体の適切な用量を選択するうえでの指針が入手可能である[例えばWawrzynczak Antibody Therapy,Bios Scientific Pub.Ltd,Oxfordshire,UK(1996);Kresina(ed.)Monoclonal Antibodies,Cytokines and Arthritis,Marcel Dekker,New York,NY(1991);Bach(ed.)Monoclonal Antibodies and Peptide Therapy in Autoimmune Diseases,Marcel Dekker,New York,NY(1993);Baert,et al.New Engl.J.Med.348:601−608(2003);Milgrom et al.New Engl.J.Med.341:1966−1973(1999);Slamon et al.New Engl.J.Med.344:783−792(2001);Beniaminovitz et al.New Engl.J.Med.342:613−619(2000);Ghosh et al.New Engl.J.Med.348:24−32(2003);Lipsky et al.New Engl.J.Med.343:1594−1602(2000)参照]。

0103

適切な用量の決定は、例えば処置に影響を及ぼすことが当分野で公知であるまたは影響を及ぼすと推測されるパラメータまたは因子を使用して、獣医(veteranarian)によって行われる。一般に、用量は、最適用量よりいくぶん低い量から開始して、その後負の副作用と比較して所望のまたは最適の効果が達成されるまで少しずつ増量する。重要な診断尺度には、例えば炎症の症状の尺度または産生される炎症性サイトカインのレベルが含まれる。

0104

本明細書で開示される抗体またはその抗原結合フラグメントは、持続注入によって、または例えば1日1回、週に1〜7回、週1回、隔週に1回、月1回、隔月に1回、3か月に1回、半年に1回、年1回等で投与される用量によって提供され得る。用量は、例えば静脈内、皮下、局所、経口、経鼻、直腸、筋肉内、大脳内、髄腔内投与または吸入によって提供され得る。1週間の総用量は、一般に少なくとも0.05μg/kg体重、より一般的には少なくとも0.2μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、10μg/kg、100μg/kg、0.25mg/kg、1.0mg/kg、2.0mg/kg、5.0mg/ml、10mg/kg、25mg/kg、50mg/kgまたはそれ以上である[例えばYang,et al.New Engl.J.Med.349:427−434(2003);Herold,et al.New Engl.J.Med.346:1692−1698(2002);Liu,et al.J.Neurol.Neurosurg.Psych.67:451−456(1999);Portielji,et al.Cancer Immunol.Immunother.52:133−144(2003)参照]。用量はまた、被験体の血清中でイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体のあらかじめ定められた標的濃度、例えば0.1、0.3、1、3、10、30、100、300μg/mlまたはそれ以上を達成するように提供され得る。他の実施形態では、本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体は週1回、隔週に1回、「4週間に1回」、月1回、隔月に1回または3か月に1回ベースで、10、20、50、80、100、200、500、1000または2500mg/被験体で皮下または静脈内経路によって投与される。

0105

本明細書で使用される場合、「阻害する」または「処置する」または「処置」は、障害に関連する症状の発現の先送りおよび/またはそのような障害の症状の重症度の軽減を包含する。これらの用語は、既存の制御されないまたは望ましくない症状を改善すること、付加的な症状を予防すること、およびそのような症状の基礎となる原因を改善または予防することをさらに包含する。したがって、これらの用語は、障害、疾患もしくは症状を有する、またはそのような障害、疾患もしくは症状を発現する潜在的可能性を有する脊椎動物被験体に有益な結果が与えられていることを意味する。

0106

本明細書で使用される場合、「治療有効量」、「治療有効用量」および「有効量」という用語は、単独でまたは付加的な治療薬と併用して細胞、組織または被験体に投与された場合、疾患もしくは状態の1もしくはそれ以上の症状またはそのような疾患もしくは状態の進行の測定可能な改善を生じさせるのに有効な、本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメントの量を指す。治療有効用量はさらに、症状の少なくとも部分的な改善、例えば関連する医学的状態の処置、治癒、予防もしくは改善、またはそのような状態の処置、治癒、予防もしくは改善の速度の増大をもたらすのに十分な結合化合物の量を指す。単独で投与される個々の有効成分に適用される場合、治療有効用量はその成分単独を指す。組合せに適用される場合、治療有効用量は、併用して、連続的にまたは同時に投与されるかどうかにかかわらず、治療効果をもたらす有効成分の総計量を指す。治療薬の有効量は、診断尺度またはパラメータの少なくとも10%、通常は少なくとも20%、好ましくは少なくとも約30%、より好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも50%の改善をもたらす。有効量はまた、疾患の重症度を評価するのに主観的尺度を用いる場合は、主観的尺度の改善ももたらすことができる。

0107

他の併用療法
先に述べたように、イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体もしくはその抗原結合フラグメントは、1またはそれ以上の他の治療薬(例えば化学療法剤)と同時投与し得る。抗体を他の治療薬に連結してもよく(免疫複合体として)または他の治療薬とは別に投与することができる。後者(別々の投与)の場合は、抗体を他の治療薬の前、後もしくは治療薬と同時に投与することができるかまたは他の公知の療法と同時投与することができる。

0108

キット
さらに、PD−1に特異的に結合する、本明細書で論じる抗体または抗原結合フラグメント(例えば本発明のイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその抗原結合フラグメント)を含むがこれらに限定されない1またはそれ以上の成分を、本明細書で論じる、医薬的に許容される担体および/または化学療法剤を含むがこれらに限定されない1またはそれ以上の付加的な成分と共に含有するキットが提供される。結合組成物および/または化学療法剤は、純粋な組成物としてまたは医薬的に許容される担体と組み合わせて医薬組成物に製剤することができる。

0109

1つの実施形態では、キットは、本発明の結合組成物(1つの容器中(例えば滅菌ガラスまたはプラスチックバイアル中)に配列番号:28および配列番号:32もしくは34のアミノ酸配列を含有するイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体またはその医薬組成物ならびに別の容器中(例えば滅菌ガラスまたはプラスチックバイアル中)にその医薬組成物および/または化学療法剤を含有する。

0110

別の実施形態では、キットは、単一の共通容器中に、一緒に医薬組成物中に製剤されていてもよい1またはそれ以上の治療薬成分と組み合わせてもよい、医薬的に許容される担体と共に、結合組成物成分(例えば配列番号:28および配列番号:32または34のアミノ酸配列を含有するイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体)を含む、本発明の組合せを含有する。

0111

キットが被験体への非経口投与用の医薬組成物を含む場合、キットは、そのような投与を実施するための装置を含有することができる。例えばキットは、上記で論じた1またはそれ以上の皮下針または他の注射装置を含有し得る。キットはまた、キット中の医薬組成物および剤形に関する情報を含む添付文書も含有することができる。一般に、そのような情報は、ペット飼い主および獣医(veteranarian)が同封されている医薬組成物および剤形を有効かつ安全に使用するのに役立つ。例えば本発明の組合せに関する以下の情報が添付文書中で提供され得る:薬物動態、薬力学臨床試験効果パラメータ適応症および用法、禁忌、警告、使用上の注意有害反応、過量、適切な用量および投与、供給方法、適切な保存条件、参考文献、製造者配給者情報ならびに特許情報

0112

便宜上、本明細書で開示される抗体または特定の結合物質は、キット中で、すなわち診断または検出アッセイを実施するための指示書と共に所定量の試薬の包装された組合せで提供され得る。抗体が酵素で標識されている場合、キットは、基質および酵素が必要とする補因子(例えば検出可能な発色団または発蛍光団を提供する基質前駆体)を含有する。加えて、他の添加物、例えば安定剤、緩衝液(例えばブロック緩衝液または溶解緩衝液)等が含まれてもよい。様々な試薬の相対的な量は、アッセイの感受性を実質的に最適化する試薬の溶液中の濃度を提供するように広く異なり得る。特に、試薬は、溶解後に適切な濃度を有する試薬溶液を提供する賦形剤を含有する、通常は凍結乾燥された、乾燥粉末として提供され得る。

0113

[実施例]
[実施例1]
イヌPD−1およびPD−L1
イヌPD−1の同定とクローニング
完全長イヌPD−1(cPD−1)をコードする核酸を、NCBI遺伝子バンクデータベース(アクセッション番号XM_543338.4、配列番号:1)の検索を通して同定した。翻訳されたアミノ酸配列、配列番号:2(アクセッション番号XP−543338.3)は、遺伝子バンク(NCBI)タンパク質データベースを検索し、同定されたアミノ酸配列をマウス、ネコおよびヒトPD−1アミノ酸配列と整列することを通してさらに同定した、推定上のイヌPD−1タンパク質に対応する。CHO細胞についてコドン最適化した、完全長イヌPD−1遺伝子に対応するDNA配列を合成し、p96793と称するプラスミドにクローニングした。予測されるイヌPD−1のDNAおよびタンパク質配列と公知のPD−1 DNAおよびタンパク質配列との比較は、イヌPD−1の細胞外ドメイン(ECD)をコードするDNA配列(配列番号:3)およびイヌPD−1のECDのアミノ酸配列(配列番号:4)の同定をもたらした。

0114

GTリンカーおよび8個のヒスチジン残基に加えてイヌPD−1のECDをコードするDNA配列を合成し、LPD2726と称するプラスミドにクローニングした。イヌPD−1 ECDプラスGTリンカーおよびヒトIgG1 Fc遺伝子のFc部分に対応する核酸配列(配列番号:5)を化学的に合成し、LPD2727と称するプラスミドにクローニングした。イヌPD−1 ECDおよびヒトIgG1 FcのFc部分は、配列番号:6のアミノ酸配列を含有する。

0115

イヌPD−L1の同定とクローニング:
完全長イヌPD−L1をコードする核酸を、NCBI遺伝子バンクデータベース(アクセッション番号XM_541302.4;配列番号:7)の検索を通して同定した。推定上のイヌPD−1タンパク質に対応する翻訳されたアミノ酸配列(アクセッション番号XP−541302.4;配列番号:8)は、遺伝子バンク(NCBI)タンパク質データベースを検索し、同定された配列と公知のPD−L1マウスおよびヒト配列とのアラインメントによって同定した。

0116

イヌPD−L1をコードするDNAと公知のPD−L1配列との比較は、イヌPD−L1のECDドメインに対応するDNA配列(配列番号:9;CHO細胞についてコドン最適化した)を同定した。イヌPD−L1のECDの予測されるアミノ酸配列は配列番号:10である。PD−L1 ECDプラスGTリンカーおよび8個のヒスチジン残基をコードするDNAを合成し、LPD2695と称するプラスミドにクローニングした。

0117

イヌPD−L1 ECDプラスGTリンカーおよびヒトIgG1 FcのFc部分のアミノ酸配列をコードするDNA配列(配列番号:11)を化学的に合成し、LPD2697と称するプラスミドにクローニングした。イヌPD−L1 ECDプラスGTリンカーおよびヒトIgG1のFc部分は、配列番号:12のアミノ酸配列を含有する。表1は上記の発現プラスミドの説明を含む。

0118

PD−1およびPD−L1タンパク質の発現:
PD−1 ECD−HIS、PD−1 ECD−Fc、PDL−1 ECD−HISおよびPD−L1 ECD−Fcタンパク質をコードする発現プラスミドをHEK 293細胞にトランスフェクトし、Fc融合タンパク質についてはプロテインAまたはHISタグタンパク質についてはニッケル(Ni2+)カラムクロマトグラフィを使用してトランスフェクト細胞上清からタンパク質を精製した。精製したタンパク質を以下で詳述するようにELISAまたは結合アッセイに使用した。発現したタンパク質をSDS−PAGEゲルによって分析した。

0119

[実施例2]
イヌPD−1に結合するマウス抗ヒトモノクローナル抗体の同定
イヌPD−1に対するモノクローナル抗体の反応性の確認
以前にヒトPD−1[その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,354,509 B2号において同定された、hPD−1.08A]に対して惹起されていたマウスモノクローナル抗体の1つが、イヌPD−1とも強力に反応することが認められた。精製hPD−1.08Aを、イヌPD−1のHISタグECDドメインとの反応性に関してELISAによって次のように試験した:HISタグイヌPD−1 ECDタンパク質を被覆緩衝液(炭酸塩重炭酸塩、pH9.0)中で10μg/mLに希釈し、100μl/ウェルで96ウェル平底ELISAプレート(NUNC)に分注する。プレートを4℃で一晩インキュベートする。その後プレートを、0.05%Tween−20を含有するリン酸緩衝生理食塩水PBST)で3回洗浄する。次に、ブロッキング緩衝液(PBST中5%脱脂乳)200μlを各ウェルに添加し、プレートを37℃で60分間インキュベートする。

0120

その後プレートをPBSTで3回洗浄する。次に、ブロッキング緩衝液に希釈した試験モノクローナル抗体(mAb)100μlを適切なカラムの最初のウェルに添加する。その後試験mAbを適切なプレート位置に2倍希釈する。プレートを37℃で60分間インキュベートした後、PBSTでプレートを3回洗浄する。次に、ホースラディッシュペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マウスIgG(KPL)の1:2,000希釈物100μl/ウェルをプレートに添加し、その後プレートを37℃で60分間インキュベートする。次にプレートをPBSTで3回洗浄し、3,3’,5,5’テトラメチルベンジジン(TMB)基質(KPLより)100μl/ウェルをプレートに添加する。37℃で5〜20分間、発色反応を発現させた後、650nmで吸光度を測定する。

0121

イヌPD−1タンパク質を発現するCHO細胞
完全長イヌPD−1遺伝子をプラスミドp96793にクローニングした。このプラスミドにおいてイヌPD−1タンパク質の発現はhCMVプロモーターによって駆動される。CHO DXB11細胞(dhfr−)を、10%ウシ胎仔血清を添加したMEM−α(Gibco)中で維持した。プラスミドp96793によるCHO細胞のトランスフェクションを、約6×106細胞を含む75cm2フラスコ中でリポフェクタミン(Invitrogen)を使用したリポソーム媒介性遺伝子送達によって実施した。48時間後、10%FBSおよび400μg/mLハイグロマイシンBを添加した、ヌクレオシドを含有しないMEM−α培地(選択培地)に細胞を継代した。

0122

dhfr+のハイグロマイシン耐性細胞のプールに関して限界希釈クローニングを実施した。クローンを免疫蛍光アッセイによってイヌPD−1の発現に関して評価した。簡単に述べると、細胞単層を80%アセトンで96ウェルプレート中に固定した。次に、固定して乾燥した細胞単層をポリクローナルヤギ抗ヒトPD−1抗体(R&D Systems)と共に1時間インキュベートした。プレートをPBSで洗浄し、次にフルオレセイン標識ウサギ抗ヤギIgG抗体(KPL)と共に1時間インキュベートした。プレートをPBSで洗浄した。蛍光を示すクローンを増殖させ、細胞株を樹立した。

0123

CHO細胞上に発現されたイヌPD−1タンパク質に対するマウスmAbの反応性
CHO細胞上のイヌPD−1とマウス抗ヒトPD−1 mAbの反応性を、PD−1を発現するCHO細胞を使用した細胞ベースのアッセイによって測定した。簡単に述べると、イヌPD−1を発現するCHO細胞を培地(DMEMHAM F12、10%FBS;「CHO培地」)50μl中で80〜100%の集密度まで培養した。次に、様々な濃度の精製mAbを含有する培地50μlを37℃で1時間添加した。PBS−TWEENで3回洗浄した後、培地中で1:1000希釈したヤギ抗マウスホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)100μlを37℃で1時間添加した。PBS−TWEENでさらに3回洗浄した後、結合mAbをペルオキシダーゼ基質(TMB)で視覚化した。450nmでのペルオキシダーゼ活性による吸光度の増加をマイクロプレートリーダーで測定した。1Mリン酸50μL/ウェルを添加することによって発色を停止させた。

0124

マウスおよびイヌ化抗PD−1 mAbによるリガンド遮断
イヌPD−1と反応するマウス抗ヒトPD−1 mAbに関して、イヌPD−1を発現するCHO細胞株に基づく細胞ベースのELISA(CELISA)アッセイを使用した。ビオチン化cPD−L1/Fcタンパク質と共にこのアッセイを使用してリガンド遮断を確認した。簡単に述べると、cPD−1 CHO細胞を4×104細胞/ウェルで96ウェルプレートに接種し、細胞が95〜100%集密になるまで37℃で18〜24時間細胞をインキュベートする。細胞培養培地吸引し、プレートをPBS+0.05%Tween20で3回およびCHO培地で1回洗浄する。30μg/mLから出発して、CHO培地中で抗cPD−1 mAbの3倍段階希釈物を作製し、各抗体希釈物50μL/ウェルをプレートに添加する。37℃、5%CO2で振とうしながら30分間インキュベートする。cPD−L1−Fc−ビオチン(CHO培地ストック中2ug/ml)50μL/ウェルを添加し、37℃、5%CO2で振とうしながら45分間インキュベートし続ける。プレートをPBS+0.05%Tween20で6回洗浄する。CHO培地中1:2000のストレプトアビジン−ホースラディッシュペルオキシダーゼ(ストレプトアビジン−HRP)100ul/ウェルを添加し、37℃/5%CO2で30〜60分間インキュベートする。プレートをPBS+0.05%Tween20で5回洗浄する。TMB発色基質100μl/ウェルを添加する。1Mリン酸50μl/ウェルを添加することによって発色を停止させる。ELISAプレートリーダーを使用してA450〜A620での光学密度(O.D.)を測定する。

0125

マウスHpd−.08A mAbに対応するDNA配列のクローニングと同定
マウスVHおよびVL鎖のDNA配列ならびにそれらのCDRをコードするDNA配列を、米国特許第8,354,509号に記載されているように同定する[米国特許第8,354,509号の表IV参照;すぐ下の表2に示されている]。

0126

[実施例3]
マウス抗ヒトPD−1モノクローナル抗体のイヌ化
イヌ化の工程を実施するために、イヌIgGの重鎖および軽鎖をコードするDNA配列を決定した。イヌ重鎖および軽鎖のDNAおよびタンパク質配列は当分野で公知であり、NCBI遺伝子およびタンパク質データベースの検索によって入手することができる。イヌIgGの4つの公知のIgGサブタイプが存在し、それらはIgG−A、IgG−B、IgG−CおよびIgG−Dと称される。イヌ抗体にはκおよびλと称される2種類の軽鎖が存在する。表3は、表2のマウス抗ヒトPD−1CDRを含有する本発明の修飾されたイヌ重(IgG−A、IgG−B、IgG−D)および軽(κ)抗体鎖のアミノ酸および核酸の両配列を列挙する。

0127

イヌ化抗PD−1抗体の構築
いかなる特定のアプローチにも拘束されるものではないが、イヌおよびマウス配列の様々な内容物を有するイヌ化抗PD−1 mAbの変異体を作製する工程は、以下の一般的なスキームを含んだ:
i)マウスmabのVH鎖およびVL鎖のDNA配列を決定する
ii)マウスmabのH鎖およびL鎖CDRを同定する
iii)イヌIgGの適切なH鎖およびL鎖を同定する
iv)イヌIgG H鎖およびL鎖のDNA配列を書き出す
v)内因性イヌH鎖およびL鎖CDRをコードするDNA配列を、それぞれのマウスCDRをコードするDNAで置き換える。また、一部のイヌフレーム残基を対応するマウスフレーム領域からの選択した残基で置き換えてもよい。

0128

vi)段階(v)からのDNAを合成し、それを適切な発現プラスミドにクローニングする
vii)プラスミドをHEK293細胞にトランスフェクトする
viii)発現された抗体をHEK293上清から精製する
ix)精製した抗体をイヌPD−1への結合に関して試験する。

0129

上記で概説した段階は、イヌおよびマウス配列の様々な内容物を有する変異体抗体のセットをもたらした。本発明は、配列番号:28および配列番号:32または34を含有するイヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体を、イヌPD−1と特に強固な結合を有すると同定する。

0130

完全長イヌPD−1DNA配列:シグナル配列に下線を付し、太字で示す。

0131

ヌクレオチド配列、配列番号:1はシグナル配列を含まず;および
ヌクレオチド配列、配列番号:35はシグナル配列を含む。

0132

atggggagccggcgggggccctggccgctcgtctgggccgtgctgcagctgggctggtggccaggatggctcctagactcccctgacaggccctggagcccgctcaccttctccccggcgcagctcacggtgcaggagggagagaacgccacgttcacctgcagcctggccgacatccccgacagcttcgtgctcaactggtaccgcctgagcccccgcaaccagacggacaagctggccgccttccaggaggaccgcatcgagccgggccgggacaggcgcttccgcgtcatgcggctgcccaacgggcgggacttccacatgagcatcgtcgctgcgcgcctcaacgacagcggcatctacctgtgcggggccatctacctgccccccaacacacagatcaacgagagtccccgcgcagagctctccgtgacggagagaaccctggagccccccacacagagccccagccccccacccagactcagcggccagttgcaggggctggtcatcggcgtcacgagcgtgctggtgggtgtcctgctactgctgctgctgacctgggtcctggccgctgtcttccccagggccacccgaggtgcctgtgtgtgcgggagcgaggacgagcctctgaaggagggccccgatgcagcgcccgtcttcaccctggactacggggagctggacttccagtggcgagagaagacgccggagcccccggcgccctgtgccccggagcagaccgagtatgccaccatcgtcttcccgggcaggccggcgtccccgggccgcagggcctcggccagcagcctgcagggagcccagcctccgagccccgaggacggacccggcctgtggcccctctga
完全長イヌPD−1アミノ酸配列:シグナル配列に下線を付し、太字で示す。

0133

アミノ酸配列、配列番号:2はシグナル配列を含まず;および
アミノ酸配列、配列番号:36はシグナル配列を含む。

0134

MGSRRGPWPLVWAVLQLGWWPGWLLDSPDRPWSPLTFSPAQLTVQEGENATFTCSLADIPDSFVLNWYRLSPRNQTDKLAAFQEDRIEPGRDRRFRVMRLPNGRDFHMSIVAARLNDSGIYLCGAIYLPPNTQINESPRAELSVTERTLEPPTQSPSPPPRLSGQLQGLVIGVTSVLVGVLLLLLLTWVLAAVFPRATRGACVCGSEDEPLKEGPDAAPVFTLDYGELDFQWREKTPEPPAPCAPEQTEYATIVFPGRPASPGRRASASSLQGAQPPSPEDGPGLWPL
イヌPD−1細胞外ドメイン−DNA配列:配列番号:3(CHO細胞における発現のためにコドンを最適化した)
ctggattcccccgacagaccctggagccctctcaccttctcccctgcccagctgaccgtccaggaaggcgagaatgccaccttcacctgcagcctcgccgacatccccgacagcttcgtgctgaactggtacagactgagccccaggaaccagaccgacaagctggccgctttccaggaggacaggatcgaacccggcagggacaggaggtttagggtcatgaggctgcccaacggcagggacttccacatgtccatcgtggccgccagactgaacgactccggcatctacctgtgcggcgctatctacctgccccccaacacccagatcaacgagagccccagggccgaactgagcgtgacagagagaaccctggaacctcccacccagagcccttcccctcctcctagactgagcggacagctgcagggcctggtg
イヌPD−1細胞外ドメイン:配列番号:4
LDSPDRPWSPLTFSPAQLTVQEGENATFTCSLADIPDSFVLNWYRLSPRNQTDKLAAFQEDRIEPGRDRRFRVMRLPNGRDFHMSIVAARLNDSGIYLCGAIYLPPNTQINESPRAELSVTERTLEPPTQSPSPPPRLSGQLQGLV
イヌPD−1細胞外ドメイン−ヒトIgG1 Fc DNA配列:配列番号:5(HEK−293細胞における発現のためにコドンを最適化した)
ctggattcccccgacagaccctggagccctctcaccttctcccctgcccagctgaccgtccaggaaggcgagaatgccaccttcacctgcagcctcgccgacatccccgacagcttcgtgctgaactggtacagactgagccccaggaaccagaccgacaagctggccgctttccaggaggacaggatcgaacccggcagggacaggaggtttagggtcatgaggctgcccaacggcagggacttccacatgtccatcgtggccgccagactgaacgactccggcatctacctgtgcggcgctatctacctgccccccaacacccagatcaacgagagccccagggccgaactgagcgtgacagagagaaccctggaacctcccacccagagcccttcccctcctcctagactgagcggacagctgcagggcctggtgggtaccgacaaaactcacacatgcccaccgtgcccagcacctgaactcctggggggaccgtcagtcttcctcttccccccaaaacccaaggacaccctcatgatctcccggacccctgaggtcacatgcgtggtggtggacgtgagccacgaagaccctgaggtcaagttcaactggtacgtggacggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccgcgggaggagcagtacaacagcacgtaccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcctgcaccaggactggctgaatggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaagccctcccagcccccatcgagaaaaccatctccaaagccaaagggcagccccgagaaccacaggtgtacaccctgcccccatcccgggatgagctgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctatcccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacgcctcccgtgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaagctcaccgtggacaagagcaggtggcagcaggggaacgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacgcagaagagcctctccctgtctccgggtaaatga
イヌPD−1細胞外ドメイン−ヒトIgG1Fc融合タンパク質:シグナル配列に下線を付し、太字で示す:配列番号:6;配列番号:53はシグナル配列を含む。

0135

MNFLLSWVHWSLALLLYLHHAKWSQALDSPDRPWSPLTFSPAQLTVQEGENATFTCSLADIPDSFVLNWYRLSPRNQTDKLAAFQEDRIEPGRDRRFRVMRLPNGRDFHMSIVAARLNDSGIYLCGAIYLPPNTQINESPRAELSVTERTLEPPTQSPSPPPRLSGQLQGLVGTDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
完全長イヌPD−L1DNA配列:シグナル配列に下線を付し、太字で示す。

0136

ヌクレオチド配列、配列番号:7はシグナル配列を含まず;および
ヌクレオチド配列、配列番号:37はシグナル配列を含む。

0137

atgagaatgtttagtgtctttacattcatggcctactgccatttgctaaaagcatttacgatcacagtttctaaggacctgtatgtggtagagtatggtggcaatgtgacaatggaatgcaaattcccggtggaaaaacagttaaacttgtttgcactaatcgtctactgggaaatggaggataaaaaaattatacaatttgtgaatggaaaggaagacctgaaagttcagcacagcagctacagccagagggctcagctattgaaggaccagctcttcttggggaaggctgcgcttcagatcacagatgtgagattgcaggatgcaggggtttactgctgcttgatcggctatggcggtgctgactacaagcggattactttgaaagttcatgccccgtaccgcaacatcagccaaagaatttctgtggatcctgtcacctctgaacatgaactaatgtgtcaggctgagggttaccctgaggctgaagtcatctggacaagcagtgaccaccgagtcctgagtggcaaaaccaccatcactaattccaatagggaagagaagcttttcaatgtgaccagcacgctgaacatcaatgcaacagctaatgagattttctactgcacttttcaaagatcaggtcctgaggaaaacaatactgccgagttggtcatcccagaacgactgcccgttccagcaagtgagaggactcatttcatgattctgggacctttcctgttgcttcttggtgtagtcctggcagtcactttctgtctaaaaaaacatgggagaatgatggatgtggaaaaatgttgcacccgagataggaactcaaagaaacgaaatgatatacaatttgaagagacataa
完全長イヌPD−L1:シグナル配列に下線を付し、太字で示す。

0138

アミノ酸配列、配列番号:8はシグナル配列を含まず;および
アミノ酸配列、配列番号:38はシグナル配列を含む。

0139

MRMFSVFTFMAYCHLLKAFTITVSKDLYVVEYGGNVTMECKFPVEKQLNLFALIVYWEMEDKKIIQFVNGKEDLKVQHSSYSQRAQLLKDQLFLGKAALQITDVRLQDAGVYCCLIGYGGADYKRITLKVHAPYRNISQRISVDPVTSEHELMCQAEGYPEAEVIWTSSDHRVLSGKTTITNSNREEKLFNVTSTLNINATANEIFYCTFQRSGPEENNTAELVIPERLPVPASERTHFMILGPFLLLLGVVLAVTFCLKKHGRMMDVEKCCTRDRNSKKRNDIQFEET
イヌPD−L1細胞外ドメインDNA配列:配列番号:9(CHO細胞における発現のためにコドンを最適化した)
tttaccatcaccgtgtccaaggacctgtacgtggtcgagtacggcggcaatgtgaccatggagtgcaagttccccgtggagaagcagctgaacctgttcgccctcatcgtgtactgggagatggaggacaagaagatcatccagttcgtgaacggcaaggaggacctgaaggtgcagcactccagctactcccagagagcccagctgctgaaggaccagctgttcctgggcaaggccgccctgcagatcaccgacgtgagactgcaggacgccggcgtgtattgctgcctgatcggctacggaggcgccgactacaagaggatcaccctgaaggtgcatgcaccctacaggaacatcagccagaggatcagcgtcgatcccgtgaccagcgagcacgagctgatgtgccaagccgagggctatcccgaggccgaagtgatctggaccagcagcgaccacagggtcctgagcggcaagaccaccatcaccaacagcaacagggaggagaagctgttcaacgtgaccagcaccctcaacatcaacgccaccgccaacgagatcttctactgcaccttccagaggagcggccccgaagagaacaacaccgccgagctggtgatccccgagagactgcctgtgcctgccagcgagaggacccac
イヌPD−L1細胞外ドメインタンパク質:配列番号:10
FTITVSKDLYVVEYGGNVTMECKFPVEKQLNLFALIVYWEMEDKKIIQFVNGKEDLKVQHSSYSQRAQLLKDQLFLGKAALQITDVRLQDAGVYCCLIGYGGADYKRITLKVHAPYRNISQRISVDPVTSEHELMCQAEGYPEAEVIWTSSDHRVLSGKTTITNSNREEKLFNVTSTLNINATANEIFYCTFQRSGPEENNTAELVIPERLPVPASERTH
イヌPD−L1細胞外ドメイン−ヒトIgG1 Fc DNA配列:配列番号:11(HEK−293細胞における発現のためにコドンを最適化した)
tttaccatcaccgtgtccaaggacctgtacgtggtcgagtacggcggcaatgtgaccatggagtgcaagttccccgtggagaagcagctgaacctgttcgccctcatcgtgtactgggagatggaggacaagaagatcatccagttcgtgaacggcaaggaggacctgaaggtgcagcactccagctactcccagagagcccagctgctgaaggaccagctgttcctgggcaaggccgccctgcagatcaccgacgtgagactgcaggacgccggcgtgtattgctgcctgatcggctacggaggcgccgactacaagaggatcaccctgaaggtgcatgcaccctacaggaacatcagccagaggatcagcgtcgatcccgtgaccagcgagcacgagctgatgtgccaagccgagggctatcccgaggccgaagtgatctggaccagcagcgaccacagggtcctgagcggcaagaccaccatcaccaacagcaacagggaggagaagctgttcaacgtgaccagcaccctcaacatcaacgccaccgccaacgagatcttctactgcaccttccagaggagcggccccgaagagaacaacaccgccgagctggtgatccccgagagactgcctgtgcctgccagcgagaggacccacggtaccgacaaaactcacacatgcccaccgtgcccagcacctgaactcctggggggaccgtcagtcttcctcttccccccaaaacccaaggacaccctcatgatctcccggacccctgaggtcacatgcgtggtggtggacgtgagccacgaagaccctgaggtcaagttcaactggtacgtggacggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccgcgggaggagcagtacaacagcacgtaccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcctgcaccaggactggctgaatggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaagccctcccagcccccatcgagaaaaccatctccaaagccaaagggcagccccgagaaccacaggtgtacaccctgcccccatcccgggatgagctgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctatcccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacgcctcccgtgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaagctcaccgtggacaagagcaggtggcagcaggggaacgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacgcagaagagcctctccctgtctccgggtaaatga
イヌPD−L1細胞外ドメイン−ヒトIgG1Fc融合タンパク質:配列番号:12
FTITVSKDLYVVEYGGNVTMECKFPVEKQLNLFALIVYWEMEDKKIIQFVNGKEDLKVQHSSYSQRAQLLKDQLFLGKAALQITDVRLQDAGVYCCLIGYGGADYKRITLKVHAPYRNISQRISVDPVTSEHELMCQAEGYPEAEVIWTSSDHRVLSGKTTITNSNREEKLFNVTSTLNINATANEIFYCTFQRSGPEENNTAELVIPERLPVPASERTHGTDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
08A VH:CDRH1 DNA:配列番号:13:
agttattatc tgtac
08A VH:CDR H1タンパク質:配列番号:14:
Ser Tyr Tyr Leu Tyr
08A VH:CDR H2 DNA:配列番号:15:
ggggttaatc ctagtaatgg tggtactaac ttcagtgaga agttcaag
08A VH:CDR H2タンパク質:配列番号:16:
Gly Val Asn Pro Ser Asn Gly Gly Thr Asn Phe Ser Glu Lys Phe Lys
08A VH:CDR H3 DNA:配列番号:17:
agggattcta actacgacgg gggctttgac tac
08A VH:CDR H3タンパク質:配列番号:18:
Arg Asp Ser Asn Tyr Asp Gly Gly Phe Asp Tyr
08A VL:CDR L1 DNA:配列番号:19:
agggccagca aaagtgtcag tacatctggc tttagttatt tgcac
08A VL:CDR L1タンパク質:配列番号:20:
Arg Ala Ser Lys Ser Val Ser Thr Ser Gly Phe Ser Tyr Leu His
08A VL:CDR L2 DNA:配列番号:21:
cttgcatcca acctagagtc t
08A VL:CDR L2タンパク質:配列番号:22:
Leu Ala Ser Asn Leu Glu Ser
08A VL:CDR L3 DNA:配列番号:23:
cagcacagtt gggagcttcc gctcacg
08A VL:CDR L3タンパク質:配列番号:24:
Gln His Ser Trp Glu Leu Pro Leu Thr
イヌ化マウス抗ヒトPD−1抗体08A
canVH−canIgGB−Fc(12G8シグナル配列に下線を付し、太字で示す):重鎖
ヌクレオチド配列、配列番号:27はシグナル配列を含まず;および
ヌクレオチド配列、配列番号:41はシグナル配列を含む。

0140

ATGGCCGTGCTGGGGCTGCTCTTCTGCCTGGTGACATTCCCAAGCTGTGTGCTAAGCGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGGCGATCTGGTGAAGCCTGGAGGCAGCGTGAGACTGAGCTGCGTGGCCAGCGGCTACACCTTCACCAGCTACTACCTGTACTGGGTGAGGCAGGCTCCTGGCAAAGGACTGCAGTGGATCGGCGGCGTGAATCCTAGCAACGGCGGCACCAACTTCAGCGAGAAGTTCAAGAGCAGGGCCACCCTGAGCGTGGACAAGGCCAAGAACACCGCCTACATGCAGCTGAACTCCCTGAGGGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCACCAGGAGGGACAGCAACTACGACGGCGGCTTCGACTACTGGGGACAGGGAACCCTGCTGACCGTGTCCAGCGCTTCCACAACCGCGCCATCAGTCTTTCCGTTGGCCCCATCATGCGGGTCGACGAGCGGATCGACTGTGGCCCTGGCGTGCTTGGTGTCGGGATACTTTCCCGAACCCGTCACGGTCAGCTGGAACTCCGGATCGCTTACGAGCGGTGTGCATACGTTCCCCTCGGTCTTGCAATCATCAGGGCTCTACTCGCTGTCGAGCATGGTAACGGTGCCCTCATCGAGGTGGCCCTCCGAAACGTTCACATGTAACGTAGCACATCCAGCCTCCAAAACCAAGGTGGATAAACCCGTGCCGAAAAGAGAGAATGGGCGGGTGCCTCGACCCCCTGATTGCCCCAAGTGTCCGGCTCCGGAAATGCTCGGTGGACCCTCAGTGTTTATCTTCCCTCCGAAGCCCAAGGACACTCTGCTGATCGCGCGCACTCCAGAAGTAACATGTGTAGTGGTGGACCTTGATCCCGAGGACCCCGAAGTCCAGATCTCCTGGTTTGTAGATGGGAAACAGATGCAGACCGCAAAAACTCAACCCAGAGAGGAGCAGTTCAACGGAACATACCGAGTGGTATCCGTCCTTCCGATTGGCCACCAGGACTGGTTGAAAGGGAAGCAGTTTACGTGTAAAGTCAACAATAAGGCGTTGCCTAGCCCTATTGAGCGGACGATTTCGAAAGCTAGGGGACAGGCCCACCAGCCATCGGTCTATGTCCTTCCGCCTTCCCGCGAGGAGCTCTCGAAGAATACAGTGAGCCTTACATGCCTCATTAAGGATTTCTTCCCGCCTGATATCGACGTAGAGTGGCAATCAAACGGTCAACAGGAGCCGGAATCCAAGTATAGAACCACTCCGCCCCAGCTTGACGAGGACGGATCATACTTTTTGTATTCAAAACTGTCGGTGGATAAGAGCCGGTGGCAGAGAGGTGACACCTTCATCTGTGCGGTGATGCACGAAGCACTCCATAATCACTACACCCAAGAGAGCCTCTCGCATTCCCCCGGAAAGTGA
アミノ酸配列、配列番号:28はシグナル配列を含まず;および
アミノ酸配列、配列番号:42はシグナル配列を含む。

0141

MAVLGLLFCLVTFPSCVLSEVQLVQSGGDLVKPGGSVRLSCVASGYTFTSYYLYWVRQAPGKGLQWIGGVNPSNGGTNFSEKFKSRATLSVDKAKNTAYMQLNSLRAEDTAVYYCTRRDSNYDGGFDYWGQGTLLTVSSASTTAPSVFPLAPSCGSTSGSTVALACLVSGYFPEPVTVSWNSGSLTSGVHTFPSVLQSSGLYSLSSMVTVPSSRWPSETFTCNVAHPASKTKVDKPVPKRENGRVPRPPDCPKCPAPEMLGGPSVFIFPPKPKDTLLIARTPEVTCVVVDLDPEDPEVQISWFVDGKQMQTAKTQPREEQFNGTYRVVSVLPIGHQDWLKGKQFTCKVNNKALPSPIERTISKARGQAHQPSVYVLPPSREELSKNTVSLTCLIKDFFPPDIDVEWQSNGQQEPESKYRTTPPQLDEDGSYFLYSKLSVDKSRWQRGDTFICAVMHEALHNHYTQESLSHSPGK
canVH−canIgGA−Fc(12G8シグナル配列に下線を付し、太字で示す):重鎖
ヌクレオチド配列、配列番号:25はシグナル配列を含まず;および
ヌクレオチド配列、配列番号:39はシグナル配列を含む。

0142

ATGGCCGTGCTGGGGCTGCTCTTCTGCCTGGTGACATTCCCAAGCTGTGTGCTAAGCGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGGCGATCTGGTGAAGCCTGGAGGCAGCGTGAGACTGAGCTGCGTGGCCAGCGGCTACACCTTCACCAGCTACTACCTGTACTGGGTGAGGCAGGCTCCTGGCAAAGGACTGCAGTGGATCGGCGGCGTGAATCCTAGCAACGGCGGCACCAACTTCAGCGAGAAGTTCAAGAGCAGGGCCACCCTGAGCGTGGACAAGGCCAAGAACACCGCCTACATGCAGCTGAACTCCCTGAGGGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCACCAGGAGGGACAGCAACTACGACGGCGGCTTCGACTACTGGGGACAGGGAACCCTGCTGACCGTGTCCAGCGCTTCCACAACGGCTCCGTCGGTGTTTCCCCTGGCACCTAGCTGCGGGTCGACCTCGGGTAGCACAGTGGCGCTGGCGTGTTTGGTGTCGGGATACTTTCCCGAGCCGGTAACGGTGTCATGGAACTCAGGGTCACTTACATCAGGAGTCCATACTTTTCCGTCCGTGCTGCAGTCAAGCGGCTTGCATTCACTGTCCTCGATGGTGACGGTGCCTTCGTCGAGGTGGCCCAGCGAAACGTTCACTTGTAACGTAGTACACCCGGCCTCCAACACGAAAGTCGATAAACCGGTATTCAATGAGTGCAGATGTACAGACACCCCTCCCTGTCCGGTACCCGAACCCCTTGGAGGGCCGAGCGTCCTCATCTTCCCTCCCAAGCCAAAAGACATCTTGCGCATTACGAGGACACCAGAAGTCACGTGCGTAGTGCTTGATCTCGGTAGAGAAGATCCCGAGGTCCAGATCTCGTGGTTTGTGGATGGAAAGGAGGTCCACACCGCAAAGACTCAGTCGCGCGAGCAGCAGTTCAATGGCACGTATCGGGTCGTGAGCGTGCTTCCTATCGAGCATCAGGACTGGCTCACCGGGAAGGAGTTCAAATGCCGGGTCAATCATATCGACCTCCCGTCACCAATCGAGCGGACCATCTCGAAGGCTAGAGGAAGGGCGCACAAACCTTCGGTCTATGTGCTTCCCCCATCGCCCAAAGAGCTTTCCTCGTCGGATACGGTGTCCATTACATGCTTGATTAAGGACTTCTATCCTCCTGATATTGATGTGGAATGGCAATCAAACGGACAGCAGGAGCCGGAACGCAAGCACCGAATGACCCCACCGCAATTGGACGAAGATGGTAGCTACTTTCTCTACTCAAAGCTCTCAGTCGACAAATCCCGATGGCAGCAGGGAGATCCCTTCACTTGCGCCGTGATGCACGAGACACTCCAAAATCATTACACGGACCTTTCGTTGAGCCACTCGCCCGGAAAG
アミノ酸配列、配列番号:26はシグナル配列を含まず;および
アミノ酸配列、配列番号:40はシグナル配列を含む。

0143

MAVLGLLFCLVTFPSCVLSEVQLVQSGGDLVKPGGSVRLSCVASGYTFTSYYLYWVRQAPGKGLQWIGGVNPSNGGTNFSEKFKSRATLSVDKAKNTAYMQLNSLRAEDTAVYYCTRRDSNYDGGFDYWGQGTLLTVSSASTTAPSVFPLAPSCGSTSGSTVALACLVSGYFPEPVTVSWNSGSLTSGVHTFPSVLQSSGLHSLSSMVTVPSSRWPSETFTCNVVHPASNTKVDKPVFNECRCTDTPPCPVPEPLGGPSVLIFPPKPKDILRITRTPEVTCVVLDLGREDPEVQISWFVDGKEVHTAKTQSREQQFNGTYRVVSVLPIEHQDWLTGKEFKCRVNHIDLPSPIERTISKARGRAHKPSVYVLPPSPKELSSSDTVSITCLIKDFYPPDIDVEWQSNGQQEPERKHRMTPPQLDEDGSYFLYSKLSVDKSRWQQGDPFTCAVMHETLQNHYTDLSLSHSPGK
canVH−canIgGD−Fc(12G8シグナル配列に下線を付し、太字で示す):重鎖
ヌクレオチド配列、配列番号:29はシグナル配列を含まず;および
ヌクレオチド配列、配列番号:43はシグナル配列を含む。

0144

ATGGCCGTGCTGGGGCTGCTCTTCTGCCTGGTGACATTCCCAAGCTGTGTGCTAAGCGAGGTGCAGCTGGTGCAGTCCGGCGGCGATCTGGTGAAGCCTGGAGGCAGCGTGAGACTGAGCTGCGTGGCCAGCGGCTACACCTTCACCAGCTACTACCTGTACTGGGTGAGGCAGGCTCCTGGCAAAGGACTGCAGTGGATCGGCGGCGTGAATCCTAGCAACGGCGGCACCAACTTCAGCGAGAAGTTCAAGAGCAGGGCCACCCTGAGCGTGGACAAGGCCAAGAACACCGCCTACATGCAGCTGAACTCCCTGAGGGCCGAGGACACCGCCGTGTACTACTGCACCAGGAGGGACAGCAACTACGACGGCGGCTTCGACTACTGGGGACAGGGAACCCTGCTGACCGTGTCCAGCGCTTCAACCACAGCGCCGAGCGTGTTCCCTCTGGCGCCGTCGTGCGGTTCCACCTCGGGATCAACAGTGGCCCTCGCCTGTCTCGTGAGCGGATACTTTCCGGAGCCTGTCACGGTGTCGTGGAATAGCGGATCACTCACGTCGGGCGTGCATACTTTTCCATCCGTCTTGCAATCGAGCGGATTGTACTCACTCTCCTCAACCGTCACTGTCCCCTCGTCGCGCTGGCCCTCGGAGACTTTTACGTGCAATGTAGTCCATCCGGCGAGCAACACGAAGGTCGACAAGCCCGTACCCAAGGAATCAACATGCAAGTGCATCTCGCCCTGTCCCGTCCCCGAATCCCTTGGTGGCCCCTCAGTGTTTATCTTCCCTCCGAAGCCTAAAGACATCTTGAGAATCACAAGAACACCGGAAATCACGTGTGTGGTCCTTGACTTGGGACGCGAGGACCCTGAGGTACAAATCTCGTGGTTTGTGGACGGGAAAGAGGTGCACACAGCAAAGACACAACCACGCGAGCAGCAGTTTAACTCAACGTACAGGGTAGTATCCGTACTTCCCATTGAACACCAGGATTGGCTCACCGGTAAAGAATTCAAATGCCGAGTGAATCACATCGGGCTTCCTAGCCCAATTGAGCGGACGATTTCCAAAGCTAGGGGTCAGGCCCACCAGCCGAGCGTATACGTGTTGCCGCCCTCCCCGAAGGAGCTGTCATCGTCAGATACGGTAACGTTGACGTGTCTGATCAAAGATTTCTTTCCTCCCGAAATTGATGTGGAATGGCAAAGCAATGGGCAGCCCGAGCCCGAGTCAAAGTACCATACTACTGCACCACAGCTGGACGAAGATGGATCGTATTTCCTCTACTCGAAACTGTCCGTGGATAAGTCCCGGTGGCAGCAAGGGGACACCTTCACTTGCGCGGTCATGCACGAGGCACTTCAGAACCACTATACGGACTTGAGCCTCTCGCATTCGCCAGGGAAG
アミノ酸配列、配列番号:30はシグナル配列を含まず;および
アミノ酸配列、配列番号:44はシグナル配列を含む。

0145

MAVLGLLFCLVTFPSCVLSEVQLVQSGGDLVKPGGSVRLSCVASGYTFTSYYLYWVRQAPGKGLQWIGGVNPSNGGTNFSEKFKSRATLSVDKAKNTAYMQLNSLRAEDTAVYYCTRRDSNYDGGFDYWGQGTLLTVSSASTTAPSVFPLAPSCGSTSGSTVALACLVSGYFPEPVTVSWNSGSLTSGVHTFPSVLQSSGLYSLSSTVTVPSSRWPSETFTCNVVHPASNTKVDKPVPKESTCKCISPCPVPESLGGPSVFIFPPKPKDILRITRTPEITCVVLDLGREDPEVQISWFVDGKEVHTAKTQPREQQFNSTYRVVSVLPIEHQDWLTGKEFKCRVNHIGLPSPIERTISKARGQAHQPSVYVLPPSPKELSSSDTVTLTCLIKDFFPPEIDVEWQSNGQPEPESKYHTTAPQLDEDGSYFLYSKLSVDKSRWQQGDTFTCAVMHEALQNHYTDLSLSHSPGK
canVL−canκ(1022)xHGFシグナル配列に下線を付し、太字で示す):軽鎖
ヌクレオチド配列、配列番号:33はシグナル配列を含まず;および
ヌクレオチド配列、配列番号:47はシグナル配列を含む。

0146

ATGGATATGAGAGTACCTGCACAACTTCTGGGATTGCTGCTTCTTTGGCTGAGAGGGGCCCGCTGCGATATCGTCCTGACCCAGACCCCTCCTAGCCTGTCCGTGAGCCCTGGAGAACCCGCCAGCATCAGCTGCAGGGCCTCCAAGAGCGTGAGCACCAGCGGCTTCAGCTACCTGCACTGGTACAGGCAGAAGCCCGGACAGCCTCCTCAGCTGCTGATCTTCCTGGCCAGCAACCTGGAGAGCGGCGTGCCTGACAGGTTTAGCGGAAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACACTGAGGATCTCCAGGGTGGAAGCCGACGACGCCGGAGTGTACTACTGCCAGCACAGCTGGGAACTGCCCCTGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGGTGGAGATCAAGAGGAACGACGCTCAGCCAGCCGTGTACCTCTTCCAGCCTTCGCCGGACCAGCTTCATACGGGGTCAGCGTCGGTGGTGTGCCTGTTGAACTCGTTTTACCCCAAGGACATTAACGTGAAGTGGAAGGTAGACGGGGTAATTCAAGACACTGGCATTCAAGAGTCCGTCACGGAACAAGACTCAAAAGACTCAACGTATTCACTGTCGTCAACCTTGACGATGTCAAGCACCGAGTATCTTAGCCATGAGCTGTATTCGTGCGAGATCACCCACAAGTCCCTCCCCTCCACTCTTATCAAATCCTTTCAGCGGTCGGAATGTCAGCGGGTCGAT
アミノ酸配列、配列番号:34はシグナル配列を含まず;および
アミノ酸配列、配列番号:48はシグナル配列を含む。

0147

MDMRVPAQLLGLLLLWLRGARCDIVLTQTPPSLSVSPGEPASISCRASKSVSTSGFSYLHWYRQKPGQPPQLLIFLASNLESGVPDRFSGSGSGTDFTLRISRVEADDAGVYYCQHSWELPLTFGQGTKVEIKRNDAQPAVYLFQPSPDQLHTGSASVVCLLNSFYPKDINVKWKVDGVIQDTGIQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTMSSTEYLSHELYSCEITHKSLPSTLIKSFQRSECQRVD
canVL−canκ(1011)xHGFシグナル配列に下線を付し、太字で示す):軽鎖
ヌクレオチド配列、配列番号:31はシグナル配列を含まず;および
ヌクレオチド配列、配列番号:45はシグナル配列を含む。

0148

ATGGATATGAGAGTACCTGCACAACTTCTGGGATTGCTGCTTCTTTGGCTGAGAGGGGCCCGCTGCGATATCGTCCTGACCCAGACCCCTCTGAGCCTGTCCGTGAGCCCTGGAGAACCCGCCAGCATCAGCTGCAGGGCCTCCAAGAGCGTGAGCACCAGCGGCTTCAGCTACCTGCACTGGTACAGGCAGAAGCCCGGACAGAGCCCTCAGCTGCTGATCTTCCTGGCCAGCAACCTGGAGAGCGGCGTGCCTGACAGGTTTAGCGGAAGCGGCAGCGGCACCGACTTCACACTGAGGATCTCCAGGGTGGAAGCCGACGACGCCGGAGTGTACTACTGCCAGCACAGCTGGGAACTGCCCCTGACCTTCGGCCAGGGCACCAAGGTGGAGATCAAGAGGAACGACGCTCAGCCAGCCGTGTACCTCTTCCAGCCTTCGCCGGACCAGCTTCATACGGGGTCAGCGTCGGTGGTGTGCCTGTTGAACTCGTTTTACCCCAAGGACATTAACGTGAAGTGGAAGGTAGACGGGGTAATTCAAGACACTGGCATTCAAGAGTCCGTCACGGAACAAGACTCAAAAGACTCAACGTATTCACTGTCGTCAACCTTGACGATGTCAAGCACCGAGTATCTTAGCCATGAGCTGTATTCGTGCGAGATCACCCACAAGTCCCTCCCCTCCACTCTTATCAAATCCTTTCAGCGGTCGGAATGTCAGCGGGTCGAT
アミノ酸配列、配列番号:32はシグナル配列を含まず;および
アミノ酸配列、配列番号:46はシグナル配列を含む。

0149

MDMRVPAQLLGLLLLWLRGARCDIVLTQTPLSLSVSPGEPASISCRASKSVSTSGFSYLHWYRQKPGQSPQLLIFLASNLESGVPDRFSGSGSGTDFTLRISRVEADDAGVYYCQHSWELPLTFGQGTKVEIKRNDAQPAVYLFQPSPDQLHTGSASVVCLLNSFYPKDINVKWKVDGVIQDTGIQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTMSSTEYLSHELYSCEITHKSLPSTLIKSFQRSECQRVD
[実施例4]
PD−1に特異的な突然変異体イヌIgG−B抗体
イヌIgGの4つの公知のIgG重鎖サブタイプが存在し、それらはIgG−A、IgG−B、IgG−CおよびIgG−Dと称される。2つの公知の軽鎖サブタイプはλおよびκと称される。しかし、イヌ免疫細胞の結合および活性化に加えて、PD−1に対するイヌまたはイヌ化抗体は2つの属性を有する:
1.抗体依存性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)などのエフェクター機能の欠如、ならびに
2.プロテインAクロマトグラフィに基づくもののような業界標準技術を用いて大規模で容易に精製される。

0150

天然に存在するイヌIgGアイソタイプはいずれも、両方の基準は満たさない。例えば、IgG−BはプロテインAを使用して精製できるが、高レベルのADCC活性を有する。IgG−CもかなりのADCC活性を有する。他方で、IgG−AはプロテインAに弱く結合するが、望ましくないADCC活性を示す。さらに、IgG−DはADCC活性を示さないが、IgG−CまたはIgG−DのいずれもがプロテインAカラムでは精製することができない。本発明は、PD−1に特異的な突然変異体イヌIgG−B抗体を提供することによってこの困難を克服する;そのような抗体はADCCなどのエフェクター機能を欠き、業界標準のプロテインAクロマトグラフィを用いて容易に精製することができる。正確な修飾を図4に示す。

0151

前述した低いエフェクター機能を有するIgG−B変異体は、リシン(D 277)およびアスパラギン(N 325)残基がそれぞれアラニン残基に変異している最初のIgG−B変異体[cIgGB(−)ADCC]、IgG−Bのヒンジ領域がIgG−Dのヒンジ領域によって置換されている2番目の変異体[cIgGB(+)D−ヒンジ]、およびIgG−Bのヒンジ領域がIgG−Aのヒンジ領域で置換されている3番目の変異体[cIgGB(+)A−ヒンジ]を包含する。加えて、2番目および3番目の変異体はまた、最初の変異体の同じリシンおよびアスパラギン残基のアラニン残基による置換も含有する。本発明における変異したリシンおよびアスパラギン残基のナンバリングは、Tang et al.[Vet Immunol and Immunopathol,80:259−270(2001)]においてイヌIgG重鎖に関して述べられているナンバリングスキームに基づく。

0152

イヌIgGB野生型
SASTTAPSVFPLAPSCGSTSGSTVALACLVSGYFPEPVTVSWNSGSLTSGVHTFPSVLQSSGLYSLSSMVTVPSSRWPSETFTCNVAHPASKTKVDKPVPKRENGRVPRPPDCPKCPAPEMLGGPSVFIFPPKPKDTLLIARTPEVTCVVVDLDPEDPEVQISWFVDGKQMQTAKTQPREEQFNGTYRVVSVLPIGHQDWLKGKQFTCKVNNKALPSPIERTISKARGQAHQPSVYVLPPSREELSKNTVSLTCLIKDFFPPDIDVEWQSNGQQEPESKYRTTPPQLDEDGSYFLYSKLSVDKSRWQRGDTFICAVMHEALHNHYTQESLSHSPGK 配列番号:49
イヌIgGB(+)A−ヒンジ
SASTTAPSVFPLAPSCGSTSGSTVALACLVSGYFPEPVTVSWNSGSLTSGVHTFPSVLQSSGLYSLSSMVTVPSSRWPSETFTCNVAHPASKTKVDKPVFNECRCTDTPPCPAPEMLGGPSVFIFPPKPKATLLIARTPEVTCVVVDLDPEDPEVQISWFVDGKQMQTAKTQPREEQFAGTYRVVSVLPIGHQDWLKGKQFTCKVNNKALPSPIERTISKARGQAHQPSVYVLPPSREELSKNTVSLTCLIKDFFPPDIDVEWQSNGQQEPESKYRTTPPQLDEDGSYFLYSKLSVDKSRWQRGDTFICAVMHEALHNHYTQESLSHSPGK 配列番号:50
イヌIgGB(+)D−ヒンジ
SASTTAPSVFPLAPSCGSTSGSTVALACLVSGYFPEPVTVSWNSGSLTSGVHTFPSVLQSSGLYSLSSMVTVPSSRWPSETFTCNVAHPASKTKVDKPVPKESTCKCISPCPAPEMLGGPSVFIFPPKPKATLLIARTPEVTCVVVDLDPEDPEVQISWFVDGKQMQTAKTQPREEQFAGTYRVVSVLPIGHQDWLKGKQFTCKVNNKALPSPIERTISKARGQAHQPSVYVLPPSREELSKNTVSLTCLIKDFFPPDIDVEWQSNGQQEPESKYRTTPPQLDEDGSYFLYSKLSVDKSRWQRGDTFICAVMHEALHNHYTQESLSHSPGK 配列番号:51
イヌIgGB(−)ADCC
SASTTAPSVFPLAPSCGSTSGSTVALACLVSGYFPEPVTVSWNSGSLTSGVHTFPSVLQSSGLYSLSSMVTVPSSRWPSETFTCNVAHPASKTKVDKPVPKRENGRVPRPPDCPKCPAPEMLGGPSVFIFPPKPKATLLIARTPEVTCVVVDLDPEDPEVQISWFVDGKQMQTAKTQPREEQFAGTYRVVSVLPIGHQDWLKGKQFTCKVNNKALPSPIERTISKARGQAHQPSVYVLPPSREELSKNTVSLTCLIKDFFPPDIDVEWQSNGQQEPESKYRTTPPQLDEDGSYFLYSKLSVDKSRWQRGDTFICAVMHEALHNHYTQESLSHSPGK 配列番号:52

0153

本明細書で引用するすべての参考文献は、各々個々の公表文献、データベースエントリ(例えばGenbank配列またはGeneIDエントリ)、特許出願または特許が、参照により本明細書に組み込まれることが具体的におよび個別に指示されているかのごとく同じように参照により本明細書に組み込まれる。参照による組込みのこの声明は、37 C.F.R.§1.57(b)(1)に従って、そのような引用が、該当する参照による組込みの声明に直接近接していない場合でも、各々が37 C.F.R.§1.57(b)(2)に従って明確に特定される、ありとあらゆる個々の公表文献、データベースエントリ(例えばGenbank配列またはGeneIDエントリ)、特許出願または特許に関連することが出願人によって意図される。参照による組込みの該当する声明が、存在する場合、本明細書内に包含されることは、いかなる意味においても参照による組込みのこの一般的な声明を弱めるものではない。本明細書での参考文献の引用は、その参考文献が関連する先行技術であることの承認とは見なされず、またこれらの公表文献または資料の内容または日付に関するいかなる承認も構成しない。

0154

本発明は、本明細書で述べる特定の実施形態によって範囲を限定されるものではない。実際に、本明細書で述べるものに加えて本発明の様々な変更が前記説明および添付の図面から当業者に明らかになる。そのような変更は付属の特許請求の範囲内に含まれることが意図されている。

0155

前記の書面による明細書は、当業者が本発明を実施することを可能にするのに十分であると考えられる。本明細書で示し、説明したものに加えて本発明の様々な変更が前記説明から当業者に明らかになり、それらは付属の特許請求の範囲内に含まれる。

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