図面 (/)

技術 電力供給システム

出願人 大阪瓦斯株式会社
発明者 濱野将吾
出願日 2016年6月21日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-122809
公開日 2017年12月28日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2017-229137
状態 特許登録済
技術分野 予備電源装置 交流の給配電 電池等の充放電回路 二次電池の保守(充放電、状態検知) 給配電網の遠方監視・制御
主要キーワード 耐用限界 電力消費源 一般電力 予測消費電力 予測利益 削減額 ナトリウムイオン電池 供給状況
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

停電時における負荷が必要とする電力量の供給と、平常時における蓄電池の有効活用両立を可能にする電力供給システムを提供する。

解決手段

電力供給システム1は、商用電力系統Aから供給される電力を充電するとともに停電時に放電して負荷Lで消費される電力を供給する蓄電池13と、蓄電池13の充電及び放電を制御する制御部16と、負荷Lが消費した電力量の時系列のデータである消費履歴データを記録するデータベース15とを備える。制御部16は、データベース15が記録する消費履歴データに基づいて将来の少なくとも1つの第1単位時間に負荷Lが消費する電力量である予測消費電力量予測し、第1単位時間のそれぞれにおいて予測消費電力量を負荷Lに供給するために必要な蓄電量である最低蓄電量が蓄電池13に保持されるように、蓄電池活用制御を行う。

概要

背景

近年、事業所や住宅などの多くの施設において、停電時に負荷に対して電力を供給するためのUPS(Uninterruptible Power Supply)システムが設置されている。UPSシステムは、直流電力充電及び放電する蓄電池を備えており、停電時には当該蓄電池が放電する直流電力が交流電力に変換されて負荷に供給される。

通常、UPSシステムが備える蓄電池は、停電時に負荷が消費する電力量を賄うために大きな放電容量を有しているが、商用電力系統から電力が供給されている平常時は電力を蓄積した状態で待機しているだけである。そのため、せっかく大容量の蓄電池が施設に設置されていても、当該蓄電池は平常時において全く使用されず有効活用されていなかったという問題があった。

そこで、UPSシステムが備える蓄電池を、ピークシフトのための電力供給に活用することが検討されている。例えば、特許文献1では、UPSシステムが設置されている施設または当該施設を含む地域に対して供給される電力の供給状況に関する情報(具体的には停電情報であり、さらに具体的には停電時間と当該停電時間が発生する確率とを組み合わせた情報)から算出した放電下限容量に基づいて蓄電池の放電を制御することで、UPSシステムとして必要な電力量を蓄電池に残しつつ、平常時に当該蓄電池を放電させてピークシフトのための電力を供給することを可能にする電力供給システムが提案されている。

概要

停電時における負荷が必要とする電力量の供給と、平常時における蓄電池の有効活用の両立を可能にする電力供給システムを提供する。 電力供給システム1は、商用電力系統Aから供給される電力を充電するとともに停電時に放電して負荷Lで消費される電力を供給する蓄電池13と、蓄電池13の充電及び放電を制御する制御部16と、負荷Lが消費した電力量の時系列のデータである消費履歴データを記録するデータベース15とを備える。制御部16は、データベース15が記録する消費履歴データに基づいて将来の少なくとも1つの第1単位時間に負荷Lが消費する電力量である予測消費電力量予測し、第1単位時間のそれぞれにおいて予測消費電力量を負荷Lに供給するために必要な蓄電量である最低蓄電量が蓄電池13に保持されるように、蓄電池活用制御を行う。

目的

本発明は、停電時における負荷が必要とする電力量の供給と、平常時における蓄電池の有効活用の両立を可能にする電力供給システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

商用電力系統からの電力の供給が停止する停電時に所定の負荷に対して電力を供給する電力供給システムであって、前記商用電力系統から供給される電力を充電するとともに、前記停電時に放電して前記負荷で消費される電力を供給する蓄電池と、前記蓄電池の充電及び放電を制御する制御部と、前記負荷が消費した電力量の時系列のデータである消費履歴データを記録するデータベースと、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統から電力が供給されている平常時において、前記蓄電池の放電が必要な状況であることを表す第1条件が満たされれば、前記蓄電池を放電させる蓄電池活用制御を行うものであり、前記制御部は、前記データベースが記録する前記消費履歴データに基づいて、将来の少なくとも1つの第1単位時間のそれぞれに前記負荷が消費する電力量である予測消費電力量予測するとともに、前記第1単位時間のそれぞれにおいて前記予測消費電力量を前記負荷に供給するために必要な蓄電量である最低蓄電量が前記蓄電池に保持されているという第2条件が満たされるように、前記蓄電池活用制御を行うことを特徴とする電力供給システム。

請求項2

前記第1条件が満たされる場合とは、前記第1単位時間における前記予測消費電力量が第1閾値以上になる場合と、前記第1単位時間に対して前記商用電力系統の電力需給の逼迫を緩和する要請発令されている場合と、の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。

請求項3

前記制御部は、前記第1条件を満たす前記第1単位時間の終了時に前記蓄電池が保持している蓄電量が、当該第1単位時間よりも後であって前記蓄電池の充電を開始する前における前記第1単位時間のそれぞれにおける前記最低蓄電量の最大値以上になるという第3条件を満たすように、前記蓄電池活用制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電力供給システム。

請求項4

前記第1条件が満たされる場合の1つが、前記第1単位時間における前記予測消費電力量が第1閾値以上になる場合であり、前記制御部は、前記第1単位時間における前記予測消費電力量と、当該第1単位時間に前記蓄電池を充電するために必要になる電力量と、を合計した電力量が、前記第1閾値以下である第2閾値よりも小さくなるという第4条件を満たすように、前記蓄電池の充電を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力供給システム。

請求項5

前記データベースが、順次得られる新たな前記消費履歴データを順次記録することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力供給システム。

請求項6

データ出力部を、さらに備え、前記データベースが、前記蓄電池活用制御の内容を表すデータである活用内容データと、前記蓄電池の性能を表す仕様データと、を記録しており、前記制御部は、前記活用内容データ及び前記仕様データに基づいて、前記蓄電池の将来の劣化を予測するとともに、その予測結果を表す第1出力データを生成し、前記データ出力部は、前記制御部が生成した前記第1出力データを出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力供給システム。

請求項7

前記データベースが、前記蓄電池の劣化に関連する特性を所定のタイミングで測定して得られる時系列のデータである第1特性履歴データを記録するとともに、順次得られる新たな前記第1特性履歴データを順次記録するものであり、前記制御部が、前記活用内容データ、前記仕様データ及び前記第1特性履歴データに基づいて、前記第1出力データを生成することを特徴とする請求項6に記載の電力供給システム。

請求項8

データ出力部を、さらに備え、前記データベースが、前記蓄電池の異常に関連する特性を所定のタイミングで測定して得られる時系列のデータである第2特性履歴データを記録するとともに、順次得られる新たな前記第2特性履歴データを順次記録するものであり、前記制御部は、前記第2特性履歴データに基づいて、前記蓄電池の異常を検出するとともに、その検出結果を表す前記第2出力データを生成し、前記データ出力部は、前記制御部が生成した前記第2出力データを出力することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力供給システム。

請求項9

前記制御部は、前記蓄電池活用制御を行った後、次に前記第1条件が満たされる前記第1単位時間が到来するまでの間に、前記蓄電池を満充電にするために印加する第1電圧よりも小さい第2電圧を前記蓄電池に対して印加する浮動充電を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電力供給システム。

請求項10

前記制御部は、前記第1条件が満たされる前記第1単位時間の到来前に、前記蓄電池に印加する電圧を前記第2電圧よりも大きくかつ前記第1電圧以下にして、前記蓄電池を浮動充電する場合よりも蓄電量を増大させることを特徴とする請求項9に記載の電力供給システム。

請求項11

前記制御部は、前記第1条件の充足の有無にかかわらず、前記蓄電池の蓄電量が所定の大きさ以下になるまで前記蓄電池を放電するリフレッシュ制御を定期的に行うことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電力供給システム。

請求項12

前記蓄電池が、非水電解質を有する単電池を少なくとも1つ備える第1蓄電池部と、水系電解質を有する単電池を少なくとも1つ備える第2蓄電池部と、を並列接続して構成されている組電池を備え、前記第1蓄電池部の平均放電電圧が前記第2蓄電池部の平均放電電圧よりも大きいことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の電力供給システム。

技術分野

0001

本発明は、商用電力系統からの電力供給が停止する停電時における所定の負荷への電力供給と、商用電力系統から電力が供給されている平常時におけるピークシフト等のエネルギーマネジメントのための電力供給との両方を行い得る電力供給システムに関する。

背景技術

0002

近年、事業所や住宅などの多くの施設において、停電時に負荷に対して電力を供給するためのUPS(Uninterruptible Power Supply)システムが設置されている。UPSシステムは、直流電力充電及び放電する蓄電池を備えており、停電時には当該蓄電池が放電する直流電力が交流電力に変換されて負荷に供給される。

0003

通常、UPSシステムが備える蓄電池は、停電時に負荷が消費する電力量を賄うために大きな放電容量を有しているが、商用電力系統から電力が供給されている平常時は電力を蓄積した状態で待機しているだけである。そのため、せっかく大容量の蓄電池が施設に設置されていても、当該蓄電池は平常時において全く使用されず有効活用されていなかったという問題があった。

0004

そこで、UPSシステムが備える蓄電池を、ピークシフトのための電力供給に活用することが検討されている。例えば、特許文献1では、UPSシステムが設置されている施設または当該施設を含む地域に対して供給される電力の供給状況に関する情報(具体的には停電情報であり、さらに具体的には停電時間と当該停電時間が発生する確率とを組み合わせた情報)から算出した放電下限容量に基づいて蓄電池の放電を制御することで、UPSシステムとして必要な電力量を蓄電池に残しつつ、平常時に当該蓄電池を放電させてピークシフトのための電力を供給することを可能にする電力供給システムが提案されている。

先行技術

0005

特開2015−211616号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1で提案されている電力供給システムは、施設への電力の供給状況(停電時間及び停電確率)に基づいて放電下限容量を求めるものであるため、負荷が必要とする電力量よりも放電下限容量が著しく小さくなることがあり得る。そして、この状況で停電が発生すると、負荷が必要とする電力量を蓄電池が供給できなくなり、本来のUPSシステムとしての機能を果たせなくなるという事態に陥ってしまう。

0007

また、特許文献1で提案されている電力供給システムにおいて、上記の事態を避ける観点から、施設への電力の供給状況(停電時間及び停電確率)から求められる放電下限容量をできるだけ大きく見積もるようにすると、ピークシフトに利用可能な電力量が少なくなり、蓄電池の有効活用が図れなくなるという問題が生じる。

0008

そこで、本発明は、停電時における負荷が必要とする電力量の供給と、平常時における蓄電池の有効活用の両立を可能にする電力供給システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するため、本発明は、商用電力系統からの電力の供給が停止する停電時に所定の負荷に対して電力を供給する電力供給システムであって、前記商用電力系統から供給される電力を充電するとともに、前記停電時に放電して前記負荷で消費される電力を供給する蓄電池と、前記蓄電池の充電及び放電を制御する制御部と、前記負荷が消費した電力量の時系列のデータである消費履歴データを記録するデータベースと、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統から電力が供給されている平常時において、前記蓄電池の放電が必要な状況であることを表す第1条件が満たされれば、前記蓄電池を放電させる蓄電池活用制御を行うものであり、前記制御部は、前記データベースが記録する前記消費履歴データに基づいて、将来の少なくとも1つの第1単位時間のそれぞれに前記負荷が消費する電力量である予測消費電力量予測するとともに、前記第1単位時間のそれぞれにおいて前記予測消費電力量を前記負荷に供給するために必要な蓄電量である最低蓄電量が前記蓄電池に保持されているという第2条件が満たされるように、前記蓄電池活用制御を行うことを特徴とする電力供給システムを提供する。

0010

この電力供給システムによれば、制御部が、過去に負荷が消費した電力量の時系列のデータである消費履歴データに基づいて将来の第1単位時間における予測消費電力量を予測するとともに、予測消費電力量を負荷に供給するために必要な最低蓄電量を蓄電池が保持するという条件付きで、平常時に蓄電池を放電させる蓄電池活用制御を行う。そのため、停電時に負荷が必要とする電力量を精度良く予測して、仮に停電になったとしても蓄電池の放電によって負荷が必要とする電力量を供給可能であることを担保した上で、蓄電池を放電して余剰の蓄電量を利用することができる。

0011

また、上記の電力供給システムにおいて、前記第1条件が満たされる場合とは、前記第1単位時間における前記予測消費電力量が第1閾値以上になる場合と、前記第1単位時間に対して前記商用電力系統の電力需給の逼迫を緩和する要請発令されている場合と、の少なくとも一方であってもよい。

0012

この電力供給システムによれば、ピークシフト及びデマンドレスポンスの少なくとも一方に対応した蓄電池の放電を行うことが可能になる。

0013

また、上記の電力供給システムにおいて、前記制御部は、前記第1条件を満たす前記第1単位時間の終了時に前記蓄電池が保持している蓄電量が、当該第1単位時間よりも後であって前記蓄電池の充電を開始する前における前記第1単位時間のそれぞれにおける前記最低蓄電量の最大値以上になるという第3条件を満たすように、前記蓄電池活用制御を行うと、好ましい。

0014

この電力供給システムによれば、蓄電池の過度な放電によって、その後の第1単位時間に蓄電池が保持する蓄電量が最低蓄電量を下回る状況になることを防止することが可能になる。

0015

また、上記の電力供給システムにおいて、前記第1条件が満たされる場合の1つが、前記第1単位時間における前記予測消費電力量が第1閾値以上になる場合であり、前記制御部は、前記第1単位時間における前記予測消費電力量と、当該第1単位時間に前記蓄電池を充電するために必要になる電力量と、を合計した電力量が、前記第1閾値以下である第2閾値よりも小さくなるという第4条件を満たすように、前記蓄電池の充電を行うと、好ましい。

0016

この電力供給システムによれば、蓄電池の充電によって商用電力系統から供給される全体の電力量が増大して第1閾値以上になることで、ピークシフトの効果(商用電力系統から供給される電力の平滑化)が減殺されることを防止することが可能になる。

0017

また、上記の電力供給システムにおいて、前記データベースが、順次得られる新たな前記消費履歴データを順次記録すると、好ましい。

0018

この電力供給システムによれば、近い過去に負荷が消費した電力量を表す消費履歴データをデータベースに記録することができる。そのため、制御部が、当該消費履歴データを用いることで、予測消費電力量を精度良く予測することが可能になる。

0019

また、上記の電力供給システムにおいて、データ出力部を、さらに備え、前記データベースが、前記蓄電池活用制御の内容を表すデータである活用内容データと、前記蓄電池の性能を表す仕様データと、を記録しており、前記制御部は、前記活用内容データ及び前記仕様データに基づいて、前記蓄電池の将来の劣化を予測するとともに、その予測結果を表す第1出力データを生成し、前記データ出力部は、前記制御部が生成した前記第1出力データを出力すると、好ましい。

0020

この電力供給システムによれば、電力供給システムの利用者が、データ出力部から出力される第1出力データを参照することで、蓄電池の劣化の予測結果を知ることができる。そのため、電力供給システムの利用者が、蓄電池の交換時期活用方法、蓄電池の大きさの見直しなどを容易に判断することが可能になる。

0021

また、上記の電力供給システムにおいて、前記データベースが、前記蓄電池の劣化に関連する特性を所定のタイミングで測定して得られる時系列のデータである第1特性履歴データを記録するとともに、順次得られる新たな前記第1特性履歴データを順次記録するものであり、前記制御部が、前記活用内容データ、前記仕様データ及び前記第1特性履歴データに基づいて、前記第1出力データを生成すると、好ましい。

0022

この電力供給システムによれば、実際の蓄電池の使用状況を表す特性履歴データに基づいて、蓄電池の使用状況を精度良く予測することができる。したがって、将来における蓄電池の放電容量の減少を精度良く予測した第1出力データを得ることが可能になる。

0023

また、上記の電力供給システムにおいて、データ出力部を、さらに備え、前記データベースが、前記蓄電池の異常に関連する特性を所定のタイミングで測定して得られる時系列のデータである第2特性履歴データを記録するとともに、順次得られる新たな前記第2特性履歴データを順次記録するものであり、前記制御部は、前記第2特性履歴データに基づいて、前記蓄電池の異常を検出するとともに、その検出結果を表す前記第2出力データを生成し、前記データ出力部は、前記制御部が生成した前記第2出力データを出力すると、好ましい。

0024

この電力供給システムによれば、電力供給システムの利用者、蓄電池または電力供給システムの製造者提供者メンテナンス業者などが、蓄電池に異常が生じたことを知ることができる。したがって、万が一、この電力供給システムがUPSシステムとして動作することが困難な状態になったとしても、迅速に復旧させることが可能になる。

0025

また、上記の電力供給システムにおいて、前記制御部は、前記蓄電池活用制御を行った後、次に前記第1条件が満たされる前記第1単位時間が到来するまでの間に、前記蓄電池を満充電にするために印加する第1電圧よりも小さい第2電圧を前記蓄電池に対して印加する浮動充電を行うと、好ましい。

0026

この電力供給システムによれば、蓄電池を浮動充電の状態で待機させることによって、蓄電池を満充電の状態で待機させる場合と比較して、蓄電池の劣化を抑制することが可能になる。

0027

また、上記の電力供給システムにおいて、前記制御部は、前記第1条件が満たされる前記第1単位時間の到来前に、前記蓄電池に印加する電圧を前記第2電圧よりも大きくかつ前記第1電圧以下にして、前記蓄電池を浮動充電する場合よりも蓄電量を増大させると、好ましい。

0028

この電力供給システムによれば、蓄電池の放電前に充電を行うことで、蓄電池が放電可能な電力量を大きくすることができるため、より効果的な蓄電池活用制御を行うことが可能になる。さらに、この電力供給システムによれば、放電前の充電を行わない場合と比較して放電後の蓄電量が大きくなり、放電深度を浅くすることができるため、蓄電池の劣化を抑制することが可能になる。

0029

また、上記の電力供給システムにおいて、前記制御部は、前記第1条件の充足の有無にかかわらず前記蓄電池の蓄電量が所定の大きさ以下になるまで前記蓄電池を放電するリフレッシュ制御を定期的に行うと、好ましい。

0030

この電力供給システムによれば、蓄電池を放置することに起因する劣化を抑制することができるため、蓄電池を長期間放置する実験を行うことなく、蓄電池が放電により一定程度の電力量を供給可能であること(電力供給システムがUPSシステムとして動作すること)を保証することが可能になる

0031

また、上記の電力供給システムにおいて、前記蓄電池が、非水電解質を有する単電池を少なくとも1つ備える第1蓄電池部と、水系電解質を有する単電池を少なくとも1つ備える第2蓄電池部と、を並列接続して構成されている組電池を備え、前記第1蓄電池部の平均放電電圧が前記第2蓄電池部の平均放電電圧よりも大きいと、好ましい。

0032

この電力供給システムによれば、蓄電池活用制御により充電及び放電が繰り返される平常時にはサイクル寿命の長い第1蓄電池部を主に充電及び放電させ、平常時において第1蓄電池部が放電する電力が不足する場合や停電時に限りサイクル寿命の短い第2蓄電池部を放電させるため、蓄電池の寿命を長くすることができる。さらに、この蓄電池では、第1蓄電池部が過放電の状態に至る前に第2蓄電池部が放電を開始し、第1蓄電池部が過充電の状態に至る前に第2蓄電池部が水の電気分解で過剰な電力を吸収することができるため、第1蓄電池部が危険な状態になることを防止することができる。

発明の効果

0033

上記特徴の電力供給システムによれば、過去に負荷が消費した電力量の時系列のデータである消費履歴データに基づいて停電時に負荷が必要とする電力量を精度良く予測して、仮に停電になったとしても蓄電池の放電によって負荷が必要とする電力量を供給可能であることを担保した上で、蓄電池を放電して余剰の蓄電量を利用することができる。したがって、停電時における負荷が必要とする電力量の供給と、平常時における蓄電池の有効活用の両立が可能になる。

図面の簡単な説明

0034

本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成の一例について示すブロック図。
制御部が算出する予測消費電力量及び最低蓄電量の一例を示すグラフ
制御部による蓄電池の充電及び放電の制御の一例を示すグラフ。
出力データの一例を示す模式図。
蓄電池の構成の一例を示すブロック図。

実施例

0035

<<電力供給システムの構成例>>
最初に、本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成の一例について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成の一例について示すブロック図である。

0036

図1に示すように、電力供給システム1は、AC−DCコンバータ11と、DC−ACインバータ12と、蓄電池13と、消費履歴データ取得部14と、データベース15と、制御部16と、データ出力部17とを備える。なお、図1に示す負荷Lは、電力を消費する特定の機器であってもよいし、これらの機器の集合体(例えば、事業所や住宅などの施設における全ての電力消費源)であってもよい。

0037

本発明の実施形態に係る電力供給システム1は、商用電力系統Aからの電力の供給が停止する停電時に蓄電池13を放電させて負荷Lに電力を供給するだけでなく、商用電力系統Aから電力が供給されている平常時であっても蓄電池13を放電させる蓄電池活用制御を行い得るものである。この蓄電池活用制御によって蓄電池13が行う放電には、例えばピークシフトやデマンドレスポンスのための放電が含まれる。ピークシフトとは、負荷Lの消費電力量が局所的に大きくなる時間帯に蓄電池13を放電させて負荷Lに電力を供給することで商用電力系統Aから供給される電力量を減少させ、その一方で、負荷Lの消費電力量が小さい他の時間帯に蓄電池13を充電させて商用電力系統Aから供給される電力量を増大させることである。また、デマンドレスポンスとは、商用電力系統Aの需給逼迫時において、蓄電池13を放電させて負荷Lに電力を供給することで商用電力系統Aから供給される電力量を減少させ、商用電力系統Aの需給逼迫の緩和に協力することである。

0038

AC−DCコンバータ11は、例えば、商用電力系統Aから供給される交流電力を、蓄電池13が充電可能な直流電力に変換する機器で構成される。また、DC−ACインバータ12は、例えば、AC−DCコンバータ11が変換した直流電力及び蓄電池13が放電した直流電力を、負荷Lが消費可能な交流電力に変換する機器で構成される。

0039

蓄電池13は、例えば、リチウムイオン電池などの直流電力を充電及び放電する少なくとも1つのバッテリセル(単電池)を接続して構成される。また、蓄電池13には、蓄電池13の各種特性(例えば、個別のバッテリセルまたは全体の電圧値電流値内部抵抗値、温度、蓄電量または充電率(SOC:State of charge)など)を測定するとともに、その測定結果と制御部16の制御指示とに従って蓄電池13の充電及び放電を実行するBMS(Battery Management System)131が設けられている。

0040

消費履歴データ取得部14は、例えば、負荷Lが消費した電力量を単位時間毎(例えば、30分毎)に測定して得られる時系列のデータである消費履歴データを生成する測定機器(例えば、スマートメータ)や、当該測定機器によって得られた消費履歴データを記録しているデータサーバ(例えば、各施設に設置されたスマートメータから得られる消費履歴データを一括して記録する一般電力事業者が管理及び運営するデータサーバ)から、無線または有線で消費履歴データを取得する通信機器で構成される。なお、消費履歴データ取得部14が、上記の測定機器またはデータサーバが新たな消費履歴データを取得する都度、当該測定機器またはデータサーバから消費履歴データを取得してもよいし、ある程度の期間(例えば、1日分や1週間分など)の消費履歴データをまとめて取得してもよい。

0041

データベース15は、例えば、ハードディスクなどの大容量のデータを記録可能な記録装置で構成され、消費履歴データ取得部14が取得する消費履歴データを記録する。また、データベース15は、消費履歴データの他に、蓄電池13の特性を所定のタイミングで測定して得られる時系列のデータである特性履歴データ(「第1特性履歴データ」及び「第2特性履歴データ」に相当)、蓄電池13の性能を表す仕様データ、蓄電池活用制御の内容を表すデータである活用内容データなどを記録している。

0042

特性履歴データは、例えば、蓄電池13の電圧値、電流値、内部抵抗値、温度、蓄電量または充電率などの特性を所定のタイミングで測定して得られる時系列のデータである。データベース15は、例えば、このような特性を測定するBMS131の測定結果を参照する制御部16から、当該測定結果を順次取得することで、特性履歴データを順次記録する。なお、データベース15が、制御部16を介さずにBMS131から直接的に測定結果を取得してもよいし、蓄電池13に対してBMS131とは別の測定機器を設けて、当該測定機器または当該測定機器の測定結果を参照する制御部16から測定結果を取得してもよい。

0043

仕様データは、例えば、蓄電池13のメーカー等によって提供される、蓄電池13の放電容量や電圧容量特性(電圧と蓄電量または充電率との対応関係)、蓄電池13の使用に伴う劣化特性(蓄電池13の充放電サイクル数、放電深度(放電容量に対する放電量の比)、温度などの各種パラメータと減少する放電容量との対応関係)などを表すデータである。仕様データは、例えば、電力供給システム1の構築時に、電力供給システム1の提供者(例えば、電力供給システム1を販売する会社の従業員。以下同じ。)によってデータベース15に記録される。

0044

活用内容データは、例えば、蓄電池13の活用方法の種類(例えば、ピークシフト及びデマンドレスポンスの両方を行う)、蓄電池活用制御を実行する頻度及び条件(例えば、1日に1回、消費電力量が最大となるピークに対してピークシフトを実行する)、蓄電池13の放電の大きさ(例えば、蓄電池13の放電容量の半分(放電深度50%)まで放電を許容する)などを表すデータである。活用内容データは、例えば、電力供給システム1の構築時に、電力供給システム1の利用者(例えば、施設の管理者。以下同じ。)や、電力供給システム1の利用者から蓄電池13の活用方法を聞き取った電力供給システム1の提供者によって、データベース15に記録される。

0045

特性履歴データは、蓄電池13の劣化の予測に有益なデータであるとともに、蓄電池13の異常の検出に有益なデータである。また、仕様データ及び活用内容データは、蓄電池13の劣化の予測に有益なデータである。なお、蓄電池13の劣化とは、蓄電池13の通常の使用(特に、平常時における蓄電池活用制御及び待機)に伴い当然に発生する性能の低下(例えば、放電容量の減少)であって、蓄電池13の使用(特に、停電時における十分な電力量の放電)が可能である軽度の性能の低下である。一方、蓄電池13の異常とは、通常の使用(特に、平常時における蓄電池活用制御及び待機)では生じ難いような急激な性能の低下や、蓄電池13の通常の使用(特に、停電時における十分な電力量の放電)が不可能である重度の性能の低下である。

0046

制御部16は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置及び半導体メモリなどの記憶装置で構成される。制御部16は、BMS131の測定結果やデータベース15から各種データを取得し、取得したデータに基づいて蓄電池13の充電及び放電を制御する。具体的に、制御部16は、取得したデータに基づいて蓄電池13の充電及び放電の計画を策定し、当該計画が実行されるようにBMS131に対して制御指示を与える。また、制御部16は、データベース15から各種データを取得して、電力供給システム1の利用者等に報知するための出力データ(「第1出力データ」及び「第2出力データ」に相当)を生成する。なお、制御部16の動作の詳細については、後述する。

0047

データ出力部17は、例えば、無線または有線でデータを送信する通信機器で構成され、制御部16が生成した出力データを電力供給システム1の利用者等に報知するために、当該管理者等の端末に対して送信する。なお、データ出力部17を、出力データを文字や画像として表示する表示装置で構成してもよいし、出力データを文字や画像として印刷する印刷装置で構成してもよい。

0048

<<電力供給システムの動作例>>
次に、本発明の実施形態に係る電力供給システムの動作例について説明する。以下では、平常時における蓄電池13の充電及び放電と、出力データの生成及び出力の2つの動作とに分けてそれぞれ説明する。なお、本発明の実施形態に係る電力供給システム1は、UPSシステムとして機能するものであり、停電時には蓄電池13が放電を行いDC−ACインバータ12を介して負荷Lが消費する電力を供給するが、この動作は一般的なUPSシステムの動作と同様である。

0049

<蓄電池の充電及び放電>
本発明の実施形態に係る電力供給システム1による、平常時における蓄電池13の充電及び放電の動作例について説明する。本発明の実施形態に係る電力供給システム1では、制御部16が、蓄電池13の充電及び放電の計画を策定し、当該計画が実行されるようにBMS131に対して制御指示を与えることで、蓄電池13が充電及び放電を行う。

0050

制御部16は、データベース15から取得する消費履歴データに基づいて、将来の第1単位時間毎(例えば、30分毎)に負荷Lが消費する電力量である予測消費電力量を予測する。例えば、制御部16は、将来の1日である予測対象日における複数の第1単位時間の予測消費電力量をまとめて予測する。具体的に例えば、制御部16は、消費履歴データの中から予測対象日と条件が類似する過去の1または複数の日(例えば、予測対象日と曜日や月が同じ日、予測対象日の直近の数日など)に負荷Lが消費した時系列の電力量のデータを抽出し、抽出した電力量のデータを第1単位時間毎に統計処理(例えば、予測対象日と条件が近い日ほど重みを大きくする加重平均処理や単純平均処理)して、予測消費電力量を算出する。

0051

さらに、制御部16は、予測消費電力量を負荷Lに供給するために必要な蓄電量である最低蓄電量を算出する。例えば、制御部16は、予測消費電力量に所定の電力量を加算したり、1以上の所定の係数乗算したりするなどして、予測消費電力量に対してある程度のマージンを含む最低蓄電量を算出する。なお、制御部16が、予測対象日と条件が類似する過去の複数の日における、第1単位時間と同じ時間に負荷Lが消費した電力量の最大値を、当該第1単位時間における最低蓄電量として算出してもよい。また、制御部16が、予測消費電力量をそのまま最低蓄電量として算出してもよい。

0052

制御部16が算出する予測消費電力量及び最低蓄電量の一例について、図面を参照して説明する。図2は、制御部が算出する予測消費電力量及び最低蓄電量の一例を示すグラフである。なお、図2(a)が予測消費電力量の一例を示したグラフであり、図2(b)が最低蓄電量の一例を示したグラフである。また、図2(a)及び(b)のそれぞれに示すグラフにおいて、1つの棒が1つの第1単位時間を表している。

0053

図2(a)及び(b)では、制御部16が、予測消費電力量に一定の電力量を加算した電力量を、最低蓄電量として算出する場合について例示している。制御部16は、全ての第1単位時間において蓄電池13が最低蓄電量を保持するように、蓄電池13の充電及び放電を制御する。特に、制御部16は、蓄電池活用制御を行って蓄電池13を放電させる際に、蓄電池13が最低蓄電量を保持しているように、蓄電池13の充電及び放電を制御する。

0054

図2(a)及び(b)に示した予測消費電力量及び最低蓄電量が算出された場合における、制御部16による蓄電池13の充電及び放電の制御方法の一例について、図面を参照して説明する。図3は、制御部による蓄電池の充電及び放電の制御の一例を示すグラフである。なお、図3(a)が蓄電池の蓄電量と負荷及び蓄電池が消費する電力量の一例を示したグラフであり、図3(b)が蓄電池の蓄電量と最低蓄電量の一例を示したグラフである。また、図3(a)及び(b)のそれぞれに示すグラフにおいて、1つの棒が1つの第1単位時間を表している。

0055

図3(a)において、棒グラフ白色領域は、商用電力系統Aから供給されて負荷Lが消費した電力量を表しており、棒グラフの灰色領域は、蓄電池13の放電により供給されて負荷Lが消費した電力量を表している。さらに、白色領域と灰色領域を合計したものが、負荷Lが消費した全体の電力量になる。図2(a)に示した予測消費電力量は、この負荷Lが消費した全体の電力量(白色領域と灰色領域の合計)を予測したものである。なお、図3(a)では、この負荷Lが消費した全体の電力量(白色領域と灰色領域の合計)が、図2(a)に示した予測消費電力量と一致する場合について例示している。

0056

また、図3(a)において、棒グラフのクロスハッチング領域は、商用電力系統Aから供給されて蓄電池13が充電で消費した電力量を表している。さらに、上記の白色領域とクロスハッチング領域を合計したものが、商用電力系統Aから供給された全体の電力量になる。また、図3(a)において、折れ線グラフは蓄電池13の蓄電量を表している。

0057

図3(b)において、棒グラフの斜線ハッチング領域は、最低蓄電量を表しており、図2(b)に示した最低蓄電量と一致している。また、図3(b)において、折れ線グラフは蓄電池13の蓄電量を表しており、図3(a)に示した折れ線グラフと同一である。

0058

図3(a)に示すグラフにおいて、制御部16は、期間T4及びT8で蓄電池13を放電させて、蓄電池活用制御を行っている。ただし、期間T4はピークシフトのための蓄電池13の放電であり、期間T8はデマンドレスポンスのための蓄電池13の放電である。制御部16は、予測消費電力量(白色領域と灰色領域の合計)が第1閾値Th1以上になる場合に、ピークシフトのための蓄電池13の放電を行う。期間T4では、当該期間T4に属する全ての第1単位時間の予測消費電力が、第1閾値Th1以上になっている。また、制御部16は、デマンドレスポンスの発令があることを所定の方法で検知する(例えば、電力供給システム1の利用者がキーボード等の入力装置を操作して情報を入力したり、所定の通信装置が発令を受信したりすることで、制御部16が当該発令を検知する)と、デマンドレスポンスのための蓄電池13の放電を行う。

0059

期間T1は、蓄電池13が待機する期間である。この期間T1において、制御部16は、蓄電池13が満充電となる蓄電量W1よりも小さい蓄電量W2(例えば、蓄電量W1の8割程度)を保持するように、浮動充電を行う。具体的に、制御部16は、蓄電池13を満充電にするために印加する第1電圧よりも小さい第2電圧が蓄電池13に対して印加されるように、蓄電池13(BMS131)を制御する。このように、蓄電池13を浮動充電の状態で待機させると、蓄電池13を満充電の状態で待機させる場合と比較して、蓄電池13の劣化を抑制することができる。

0060

期間T2は、蓄電池13が充電する期間である。制御部16は、期間T4でピークシフトのために蓄電池13の放電を行うことを予定しているため、期間T4の到来前の期間T2において、蓄電池13を充電させる。具体的に、制御部16は、第2電圧(浮動充電時の印加電圧)よりも大きくかつ第1電圧(満充電時の印加電圧)以下となる電圧が蓄電池13に印加されるように、蓄電池13(BMS131)を制御する。なお、図3(a)及び(b)では、蓄電池13に第1電圧が印加されて満充電になる場合について例示している。このように、蓄電池13の放電前に充電を行うことで、蓄電池13が放電可能な電力量を大きくすることができるため、より効果的な蓄電池活用制御(ピークシフト)を行うことが可能になる。さらに、放電前の充電を行わない場合と比較して放電後の蓄電量が大きくなり、放電深度(放電容量に対する放電量の比)を浅くすることができるため、蓄電池13の劣化を抑制することが可能になる。

0061

期間T3は、蓄電池13が待機する期間である。なお、この期間T3は、蓄電池13の劣化を抑制する観点から短い方が好ましく、1回当たりの長さの上限値や、所定期間(例えば、制御部16が予測消費電力量をまとめて予測する対象の期間である1日間)当たりの累積長さの上限値を決めておくと好ましい。また、制御部16が、期間T3を設けることなく、期間T2における蓄電池13の充電が完了してからすぐに、期間T4における蓄電池13の放電が開始されるように制御してもよい。

0062

期間T4は、ピークシフトのために蓄電池13が放電する期間である。蓄電池13が放電した電力は負荷Lで消費されるため、商用電力系統Aから供給されて負荷Lが消費する電力量が削減される。このとき、制御部16は、期間T4に含まれる任意の第1単位時間の終了時に蓄電池13が保持している蓄電量が、当該第1単位時間よりも後であって蓄電池13の充電を開始する前(即ち、期間T4における任意の第1単位時間から期間T5の終了時まで)に含まれる第1単位時間のそれぞれにおける最低蓄電量の最大値以上になるように、蓄電池13の放電を行う。これにより、蓄電池13の過度な放電によって、期間T4に含まれる後の第1単位時間に蓄電池13が保持する蓄電量が最低蓄電量を下回る状況になることを防止する。

0063

期間T5は、蓄電池13が待機する期間である。蓄電池13を放電させた後は、速やかに期間T1における浮動充電の状態に戻すと好ましい。ただし、蓄電池13を充電することで、商用電力系統Aから供給される全体の電力量が増大する。このとき、商用電力系統Aから供給される全体の電力量が、ピークシフトが必要と判断する第1閾値Th1以上になると、ピークシフトの効果(商用電力系統Aから供給される電力の平滑化)が減殺されてしまう。そこで、制御部16は、第1単位時間における予測消費電力量(図3(a)における白色領域と灰色領域の合計に相当)と、当該第1単位時間に蓄電池13を充電するために必要になる電力量(期間T2,T6のクロスハッチング領域参照)とを合計した電力量が、第1閾値Th1以下である第2閾値Th2よりも小さくなる場合に、蓄電池13の充電を行う。期間T5では、予測消費電力量が第1閾値Th1以下であるが依然として大きいため、蓄電池13の充電を行うと、予測消費電力量と蓄電池13の充電に必要な電力量との合計の電力量が第2閾値Th2を超えてしまう。そこで、制御部16は、蓄電池13を充電せずに待機させている。なお、第2閾値Th2を第1閾値Th1と同じ大きさにしてもよい(換言すると、第2閾値Th2を別途設定せず、制御部16が蓄電池13の充電をするか否かを第1閾値Th1に基づいて決定してもよい)。

0064

期間T6は、蓄電池13が充電する期間である。期間T5とは異なり、期間T6では、予測消費電力量と蓄電池13の充電に必要な電力量との合計の電力量が第2閾値Th2よりも小さくなる。そこで、制御部16は、蓄電池13を充電させる。

0065

期間T7は、蓄電池13が待機する期間である。期間T1と同様に期間T7でも、制御部16は、蓄電池13を浮動充電した状態で待機させる。

0066

期間T8は、デマンドレスポンスのために蓄電池13が放電する期間である。蓄電池13が放電した電力は負荷Lで消費されるため、商用電力系統Aから供給されて負荷Lが消費する電力量が削減される。なお、制御部16は、デマンドレスポンスの発令を予測せず、当該発令を受けてから蓄電池13を放電させるため、期間T2のような放電前の充電を行わない。また、期間T4と同様に、制御部16は、期間T8に含まれる任意の第1単位時間の終了時に蓄電池13が保持している蓄電量が、当該第1単位時間よりも後であって蓄電池13の充電を開始する前に含まれる第1単位時間のそれぞれにおける最低蓄電量の最大値以上になるように、蓄電池13の放電を行ってもよい。この場合、制御部16は、デマンドレスポンスに応じて蓄電池13を放電する期間T8及びその後に蓄電池13を充電する期間T9を決定して、デマンドレスポンスに応じるための蓄電池13の放電を開始してもよい。また、制御部16は、蓄電池13を放電させると決定した期間よりも早くデマンドレスポンスの発令が解除された場合、解除後における蓄電池13の放電を行わず、充電すると決定した期間の到来を待ってから蓄電池13を充電してもよいし、充電する期間を前倒しして蓄電池13の充電を行ってもよい。

0067

期間T9は、蓄電池13が充電する期間である。期間T9では、予測消費電力量と蓄電池13の充電に必要な電力量との合計の電力量が第2閾値Th2よりも小さくなる。そこで、制御部16は、蓄電池13を充電させる。

0068

期間T10は、蓄電池13が待機する期間である。期間T1と同様に期間T10でも、制御部16は、蓄電池13を浮動充電した状態で待機させる。なお、制御部16が蓄電池13の充電及び放電の計画を策定した段階では、期間T8におけるデマンドレスポンスの発令が想定されていないため、期間T7から期間T10まで蓄電池13を浮動充電した状態で待機させるという計画になる。

0069

そして、図3(a)に示した上述の例のように制御部16が蓄電池13を制御すると、図3(b)に示すように、期間T1〜T10における全ての第1単位時間において、蓄電池13が最低蓄電量を保持することができる。特に、制御部16が蓄電池活用制御を行う(蓄電池13が放電する)期間T4及びT8においても、蓄電池13は最低蓄電量を保持することができる。

0070

以上のように、本発明の実施形態に係る電力供給システム1では、制御部16が、過去に負荷Lが消費した電力量の時系列のデータである消費履歴データに基づいて将来の第1単位時間における予測消費電力量を予測するとともに、予測消費電力量を負荷Lに供給するために必要な最低蓄電量を蓄電池が保持するという条件付きで、平常時に蓄電池13を放電させる蓄電池活用制御を行う。そのため、停電時に負荷Lが必要とする電力量を精度良く予測して、仮に停電になったとしても蓄電池13の放電によって負荷Lが必要とする電力量を供給可能であることを担保した上で、蓄電池13を放電して余剰の蓄電量を利用することができる。したがって、停電時における負荷Lが必要とする電力量の供給と、平常時における蓄電池13の有効活用の両立が可能になる。

0071

なお、図3(a)及び(b)では、予測消費電力量が第1閾値Th1以上になることは制御部16が予測可能であり、デマンドレスポンスの発令があることは制御部16が予測不可能であることを前提としているが、制御部16がデマンドレスポンスの発令を予測可能である場合は、ピークシフトと同様の制御(特に、期間T2における放電前の充電)を行ってもよい。

0072

また、第1単位時間は、停電時に負荷Lに対して電力を供給可能な時間に相当する。そのため、負荷Lの種類や性質(例えば、停電発生後にどれだけの時間の動作が必要であるか)、電力供給システム1の利用者の要望などに応じて、第1単位時間の長さを設定すると、好ましい。また、図2及び図3では、制御部16が、複数の第1単位時間の予測消費電力量を予測する場合について例示しているが、1つの長い(例えば、数時間程度の)第1単位時間における予測消費電力量の予測を行い、当該第1単位時間における蓄電池放電制御を行ってもよい。この場合でも、停電時における負荷Lが必要とする電力量の供給と、平常時における蓄電池13の有効活用の両立が可能である。

0073

また、図3(a)及び(b)では、制御部16が第1単位時間を単位として蓄電池13の充電及び放電を制御する場合について例示しているが、制御部16が蓄電池13を制御する時間の単位を第1単位時間に一致させる必要はない。例えば、制御部16が、1つの第1単位時間の前半では蓄電池13を充電させ、当該第1単位時間の後半では蓄電池13を待機させるという制御を行うようにしてもよい。

0074

また、図3(a)及び(b)では、蓄電池13を浮動充電の状態で待機させているが(期間T1,T7,T10)、満充電かそれに近い状態(期間T3の状態)で待機させてもよい。ただし、蓄電池13を浮動充電の状態で待機させることで、蓄電池13の劣化を抑制することが可能になる。

0075

<出力データの生成>
次に、本発明の実施形態に係る電力供給システム1による、出力データの生成及び出力の動作例について説明する。本発明の実施形態に係る電力供給システム1では、制御部16が、データ出力部17が出力する出力データを生成する。

0076

制御部16が生成する出力データの一例について、図面を参照して説明する。図4は、出力データの一例を示す模式図である。なお、図4では、図4(a)〜(c)の3種類の出力データを例示している。

0077

図4(a)及び(b)に示す出力データ(「第1出力データ」に相当)は、蓄電池13の将来の劣化の予測結果を表したものである。これらの出力データは、制御部16が、データベース15に記録されている活用内容データ及び仕様データに基づいて生成可能である。例えば、制御部16は、仕様データに基づいて得られる蓄電池13の使用に伴う放電容量の劣化特性に対して、活用内容データに基づいて得られる蓄電池13の使用状況(例えば、充電及び放電の頻度や大きさ(放電深度)など)の予測結果を適用することで、将来における蓄電池13の放電容量の減少を予測することができる。

0078

図4(a)に例示する出力データは、現状の蓄電池13の活用方法を継続した場合における、蓄電池13の使用に伴う放電容量の減少の予測結果を時系列で表したものである。さらに、図4(a)に例示する出力データには、現状の蓄電池13の活用方法を行う場合に必要になる放電容量の下限値である耐用限界値も含まれている。なお、この耐用限界値は、例えば、制御部16が、活用内容データに基づいて算出する。

0079

また、図4(b)に例示する出力データは、現状の蓄電池13の活用方法を継続した場合における、蓄電池活用制御によって得られる予測利益額(例えば、ピークシフトによる電力料金削減額、デマンドレスポンスに応じることで得られる報奨インセンティブ)額)の予測結果を時系列で表したものである。図4(b)に例示する出力データは、将来における蓄電池13の放電容量の減少を、利益額の減少で表現したものであるとも言える。なお、予測利益額を厳密に算出する場合は、電力供給契約やデマンドレスポンス契約の内容を表すデータをデータベース15に記録しておき、当該データに基づいて制御部16が予測利益額を算出するとよい。

0080

電力供給システム1の利用者が、図4(a)及び(b)に例示したような出力データを確認することで、蓄電池13の劣化の予測結果を知ることができる。そのため、電力供給システム1の利用者が、蓄電池13の交換時期や活用方法、蓄電池13の大きさの見直しなどを容易に判断することが可能になる。

0081

なお、制御部16が、活用内容データに加えて(または代えて)、特性履歴データ(「第1特性履歴データ」に相当)に基づいて蓄電池13の使用状況(例えば、充電及び放電の頻度や程度、蓄電量または充電率、内部抵抗値、温度など)を予測し、仕様データに基づいて得られる蓄電池13の使用に伴う放電容量の劣化特性に対して適用することで、将来における蓄電池13の放電容量の減少を予測してもよい。特性履歴データは、実際の蓄電池13の使用状況を表しているため、当該特性履歴データを用いることで蓄電池13の使用状況を精度良く予測することができる。したがって、将来における蓄電池13の放電容量の減少を精度良く予測することが可能になる。

0082

また、制御部16が、仕様データに基づかずに、活用内容データ及び特性履歴データの少なくとも一方に基づいて予測した蓄電池13の使用状況のみから、将来における蓄電池13の放電容量の減少を簡易的に推定して、その推定結果を示す出力データを生成してもよい。例えば、基本条件下における充放電のサイクル数の限度を定め、当該基本条件と使用状況との差異を考慮して耐用限界時点を推定してもよい。具体的に例えば、放電深度50%の場合のサイクル数の限度を1000回と定め、予測される使用状況が放電深度100%である場合、サイクル数500回が限界であると推定して耐用限界時点を推定してもよい。

0083

一方、図4(c)に例示する出力データ(「第2出力データ」に相当)は、蓄電池13の異常の検出結果を表したものである。この出力データは、制御部16が、データベース15に記録されている特性履歴データ(「第2特性履歴データ」に相当)に基づいて生成可能である。例えば、制御部16は、特性履歴データが表す蓄電池13の各種特性(例えば、電圧値、電流値、蓄電量または充電率、内部抵抗値、温度など)の時系列の変化に基づいて、蓄電池13の性能(例えば、放電容量)が直近の数日間で急激に低下する異常や、蓄電池13の性能が当該蓄電池13の通常の使用が困難になる程度まで低下する異常、蓄電池13の各種特性が通常の使用では取り得ない値になる異常などを検出すると、図4(c)に例示するような異常を報知するメッセージを含む出力データを生成する。

0084

電力供給システム1の利用者が、図4(c)に例示したような出力データを確認することで、蓄電池13に異常が生じたことを知ることができる。したがって、万が一、この電力供給システム1がUPSシステムとして動作することが困難な状態になったとしても、迅速に復旧させることが可能になる。

0085

なお、図4(c)に例示した出力データは、電力供給システム1の利用者に向けて出力されることを想定したものであるが、データ出力部17が、当該利用者に加えて(または、代えて)、蓄電池13または電力供給システム1の製造者や提供者、メンテナンス業者などに向けて、異常を報知する出力データを出力してもよい。また、制御部16が、上記のような蓄電池13の異常を検出した場合、蓄電池活用制御を行わないか、蓄電池活用制御で蓄電池13が放電する電力量を小さくしてもよい。

0086

<<変形等>>
[1]電力供給システム1が備える蓄電池13は、UPSシステムに利用可能であるとともに、蓄電池活用制御が実行可能であれば、どのような種類の蓄電池であってもよい。ここで、電力供給システム1が備える蓄電池13の好適な構成例について、図面を参照して説明する。図5は、蓄電池の構成の一例を示すブロック図である。

0087

図5に例示する蓄電池13Xは、非水電解質を有する単電池を少なくとも1つ備える第1蓄電池部1301と、水系電解質を有する単電池を少なくとも1つ備える第2蓄電池部1302と、を並列接続して構成されている組電池を備えるものである。なお、図5では1つの組電池のみを例示しているが、この組電池をいくつか直列接続して蓄電池13Xを構成してもよい。

0088

第1蓄電池部1301を構成する非水電解質を有する単電池とは、例えば、リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池である。第2蓄電池部1302を構成する水系電解質を有する単電池とは、例えば、鉛蓄電池ニッケル水素電池である。典型的には、第1蓄電池部1301を構成する単電池がリチウムイオン電池であり、第2蓄電池部1302を構成する単電池が鉛蓄電池である。なお、このような構成の蓄電池は、例えば特許第5373999号で提案されており、ここで提案されている蓄電池を本発明の実施形態に係る電力供給システム1に対して適用可能である。

0089

非水電解質を有する単電池を備える第1蓄電池部1301は、過充電及び過放電になった場合の危険性が高いが、サイクル寿命が長い。一方、水系電解質を有する単電池を備える第2蓄電池部1302は、サイクル寿命が短いが、過充電及び過放電になった場合の危険性が低い。蓄電池13Xでは、第1蓄電池部1301の平均放電電圧(放電領域電圧範囲)が、第2蓄電池部1302の平均放電電圧よりも高くなるように、第1蓄電池部1301及び第2蓄電池部1302をそれぞれ構成して、両者を並列接続する。

0090

このような構成の蓄電池13Xは、蓄電池活用制御により充電及び放電が繰り返される平常時にはサイクル寿命の長い第1蓄電池部1301を主に充電及び放電させ、平常時において第1蓄電池部1301が放電する電力が不足する場合や停電時に限りサイクル寿命の短い第2蓄電池部1302を放電させるため、蓄電池13Xの寿命を長くすることができる。さらに、上記構成の蓄電池13Xでは、第1蓄電池部1301が過放電の状態に至る前に第2蓄電池部1302が放電を開始し、第1蓄電池部1301が過充電の状態に至る前に第2蓄電池部1302が水の電気分解で過剰な電力を吸収することができるため、第1蓄電池部1301が危険な状態になることを防止することができる。

0091

この蓄電池13Xを用いる場合において、図3(a)及び(b)における期間T1,T7,T10の浮動充電を行う場合、第1蓄電池部1301及び第2蓄電池部1302の両方に対して劣化が抑制できる電圧を印加すると好ましい。ただし、適切な電圧を選択することが困難である場合は、主に停電時に放電を行う第2蓄電池部1302に適した電圧を選択すると、好ましい。

0092

[2]電力供給システム1が、消費履歴データ取得部14を備えず、データベース15が新たな消費履歴データを記録しなくてもよい。この場合、制御部16は、予めデータベース15に記録されている消費履歴データのみに基づいて、将来の第1単位時間における予測消費電力量の予測を行うことになる。このように電力供給システム1を構成しても、上述の<<電力供給システムの動作例>>で説明したような電力供給システム1の動作は可能である。

0093

ただし、電力供給システム1が消費履歴データ取得部14を備えており、データベース15が新たな消費履歴データを記録すると、近い過去に負荷Lが消費した電力量を表す消費履歴データをデータベース15に記録することができる。そのため、制御部16が、当該消費履歴データを用いることで、予測消費電力量を精度良く予測することが可能になる。

0094

[3]蓄電池13,13Xが長期間放置される場合(特に、図3(a)及び(b)における期間T1,T7,T10のような浮動充電が長期間行われる場合)、それによって蓄電池13,13Xが劣化または異常を生じることがある(例えば、鉛蓄電池におけるサルフェーション)。しかし、電力供給システム1は、UPSシステムとして機能するものであるため、このような長期間の放置があっても、蓄電池13,13Xが放電により一定程度の電力量を供給可能であることが保証されなければならない。

0095

蓄電池13,13Xを長期間放置した場合における放電を保証する1つの方法として、電力供給システム1において現実にあり得る状況を想定し、当該状況に蓄電池13,13Xをおいて放置する試験を行うことが考えられる。しかし、電力供給システム1の利用者が、蓄電池活用制御がほとんど行われない条件を設定する場合も考慮すると、年単位で放置する実験が必要になってしまう。

0096

そこで、制御部16が、蓄電池活用制御を行うための条件の充足の有無にかかわらず、蓄電池13,13Xの蓄電量が所定の大きさ以下(例えば、50%以下)になるまで蓄電池13,13Xを放電するリフレッシュ制御を、定期的(例えば、1月毎)に行うようにすると、好ましい。このリフレッシュ制御は、蓄電池活用制御を行うための条件が充足される可能性が低い時間帯(例えば、深夜などの、負荷Lの消費電力量が小さく、商用電力系統Aの需要が小さい時間帯)に行うと好ましく、停電時に備えて蓄電池13,13Xに最低蓄電量が残るように放電すると好ましい。

0097

制御部16がリフレッシュ制御を定期的に行うことで、蓄電池13,13Xを放置することに起因する劣化を抑制することができるため、上記のような蓄電池13,13Xを長期間放置する実験を行うことなく、蓄電池13,13Xが放電により一定程度の電力量を供給可能であること(電力供給システム1がUPSシステムとして動作すること)を保証することが可能になる。

0098

[4] 制御部16は、図3(a)及び(b)に示すような蓄電池13,13Xの充電及び放電の制御をする際に、BMS131から得られる蓄電池13,13Xの各種特性の測定結果(必要であれば、仕様データから得られる蓄電池13,13Xの放電容量や電圧容量特性)を参照することで、蓄電池13,13Xの蓄電量を推定することができる。ただし、蓄電池13,13Xの長期間の使用によって、放電容量は次第に減少し、電圧容量特性も変化し得る。そこで、このような変化が生じることを見越して、制御部16が、蓄電池13,13Xの放電容量や電圧容量特性を測定または推定し直して、蓄電池13,13Xの蓄電量を精密に推定してもよい。

0099

例えば、制御部16が、蓄電池活用制御を行うための条件の充足の有無にかかわらず、蓄電池13,13Xを充電及び放電することで、蓄電池13,13Xの現在の放電容量や電圧容量特性を測定または推定してもよい。このとき、蓄電池13,13Xを満充電及び完全放電すると、放電容量及び電圧容量特性を精度良く測定または推定することができため好ましいが、停電時に備えて蓄電池13,13Xに最低蓄電量が残るように放電してもよい。また、この蓄電池13,13Xの充電及び放電を、上記[3]で述べたリフレッシュ制御と共通化してもよい。なお、図5に例示した蓄電池13Xの場合、第1蓄電池部1301と第2蓄電池部1302のそれぞれについて放電容量や電圧容量特性を測定または推定してもよい。

0100

さらに、制御部16が上記のようにして精密に測定または推定した放電容量や電圧容量特性を、データベース15に新たな仕様データとして記録すると、好ましい。これにより、制御部16が、新たな仕様データを参照することで、蓄電池13,13Xの蓄電量を精密に測定または推定することが可能になる。さらに、制御部16が、新たな仕様データを参照する(必要であれば、新たな仕様データと古い仕様データを比較する)ことで、現時点における蓄電池13,13Xの劣化の進行状況を把握することができるため、この情報に基づいて蓄電池13,13Xの将来の劣化を精度良く予測したり蓄電池13,13Xの異常を精度良く検出したりして出力データ(図4(a)〜(c)参照)を生成することも可能になる。

0101

[5]停電が生じる可能性が極めて低い時間帯(例えば、商用電力系統Aの電力需給が安定している時間帯)や、停電が生じても問題がない時間帯(例えば、負荷Lが停止して電力を消費しない時間帯)があれば、当該時間帯において、制御部16が、蓄電池13を放電させて蓄電量を最低蓄電量以下にしてもよい。これにより、制御部16は、上記[3]のリフレッシュ制御や、上記[4]の蓄電池13,13Xの放電容量及び電圧容量特性の測定または推定、放電する電力量の大きい蓄電池活用制御などを行うことが可能になる。

0102

[6]図1の電力供給システム1のブロック図では、データベース15、制御部16及びデータ出力部17のそれぞれが、負荷L及び蓄電池13と1対1で対応する(負荷Lを有する施設のそれぞれに設置される)かのように図示しているが、複数の負荷Lに対して共通化してもよい。例えば、データベース15、制御部16及びデータ出力部17を1つのサーバコンピュータで構成するとともに、当該サーバコンピュータと通信するための通信装置を蓄電池13,13Xのそれぞれに対して設けて、当該サーバコンピュータ(制御部16)が蓄電池13,13Xのそれぞれを制御するように構成してもよい。

0103

[7]デマンドレスポンスに、蓄電池13,13Xが放電した電力を負荷Lで消費することだけでなく、蓄電池13,13Xが放電した電力を商用電力系統Aに供給すること(逆潮流)が含まれていてもよい。ただし、デマンドレスポンスに逆潮流が含まれ得る場合は、例えば、図1に示したAC−DCコンバータ11が、双方向の変換が可能な機器で構成されているものとする。

0104

本発明は、停電時における所定の負荷への電力供給と、平常時におけるピークシフト等のエネルギーマネジメントのための電力供給との両方を行い得る電力供給システムに利用することができる。

0105

1 :電力供給システム
11 : AC−DCコンバータ
12 : DC−ACコンバータ
13 :蓄電池
1301: 第1蓄電池部
1302: 第2蓄電池部
131 : BMS
14 :消費履歴データ取得部
15 :データベース
16 : 制御部
17 :データ出力部
A :商用電力系統
L : 負荷

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ