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技術 検出器結合体

出願人 株式会社島津製作所
発明者 戸波寛道津田倫明
出願日 2014年11月5日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2014-225211
公開日 2017年12月28日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2017-227443
状態 未査定
技術分野 放射線の測定
主要キーワード ダークカウント マルチアノード 隔壁板 二次元マトリックス 透過材 奇数番 並べ方 マルチプライア
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月28日)のものです。
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図面 (20)

課題

複数のシンチレータ一体化させて構成される検出器結合体おいて、製造コストを抑止された検出器結合体を提供する。

解決手段

本発明に係る検出器結合体は、各領域を分断する溝が設けられたSiPMA3を有し互いに隣接するシンチレータ2に挟まれる位置に設けられた隔壁板5YがSiPMA3の溝に嵌合する位置まで伸びた構成をしている。このようにすると、検出器結合体を効率的に製造することができる。シンチレータ、ライトガイド4および隔壁板5X,5Yが一体化したユニットをSiPMA3に装着する際に、ユニットから突出した隔壁板5Yの先端をSiPMA3の溝にはめ込めば、ユニットとSiPMA3との正確な位置合わせが完了するからである。

概要

背景

γ線などの放射線を検出する放射線検出器には外見が図17左側のようなものがある。この様な放射線検出器51は、シンチレータ結晶cが縦、横、高さ方向に3次元的に配列したシンチレータ52と、シンチレータ52から発した蛍光を通過させるライトガイド54と、ライトガイド54を通過してきた蛍光を検出する光検出器53とを有している。シンチレータ52から発せられる蛍光は、放射線が変換されたものである(例えば特許文献1参照)。

放射線検出器51は、蛍光を測定する際に蛍光がシンチレータ52のどの部分で発したかを区別する機能を有している。この様な機能は、蛍光の位置弁別機能と呼ばれる。放射線検出器51は、シンチレータ52を構成するシンチレータ結晶cのどの結晶が蛍光を発したのかを特定することにより、蛍光の発生位置を弁別する。

最近は、図17右側に示すようにシンチレータ結晶cが縦、横に2次元的に配列したシンチレータ52を有する放射線検出器が開発されてきている。

PET装置など放射線撮影装置を構成するには、上述の放射線検出器51を数多く配列して検出器リングを構成する必要がある(例えば、特許文献2参照)。PET装置を製造する際には、組み立てに必要な部品点数を減らすようにすることが望ましい。また、放射線検出器を配列して検出器リングを構成するときに、放射線検出器同士の間に隙間があると、その部分で放射線の検出を行うことができない。

そこで、従来構成においては、複数の放射線検出器を一体化させる構成が考え出されている。図18は、4つの放射線検出器が一体化した検出器結合体の構成について示している。この検出器結合体を構成するシンチレータ52a,52b,52c,52dの側面は互いに貼り合わされており、互いに隣り合うシンチレータ52a,52b,52c,52dの間には隙間がない。

この検出器結合体は、互いに制御系統が独立している複数の領域がある。つまり、検出器結合体は、図18に示すように、1つの基板から構成される光検出器53を有しているが、この光検出器53には、シンチレータ52a,52b,52c,52dのそれぞれに光学的に結合している領域53aがあり、シンチレータ52a,52b,52c,52dで発生した蛍光は、これらシンチレータに対応する領域53a,53b,53c,53dで検出される。仮に、シンチレータ52a内で生じた蛍光が隣のシンチレータ52bに漏れてしまうと、この漏れ出した蛍光は、シンチレータ52aに対応する光検出器53の領域53aで検出できない。したがって、光検出器53は蛍光の強度を実際よりも弱く見積もってしまう。蛍光の漏洩は、検出器結合体の放射線の検出感度を悪化させるのである。

このような事態を抑制する目的で従来より、各シンチレータ52a,52b,52c,52dの界面に各シンチレータを光学的に分断する隔壁反射板55を設けた構成が考え出されている。これにより、シンチレータ52aで発生した蛍光が隣のシンチレータ52bに入射しようとしてもその前に隔壁反射板55により反射され、シンチレータ52bに入射できない。

また、図19に示すように各ライトガイド54a,54b,54c,54dの界面に各ライトガイドを光学的に分断する隔壁反射板56を設けた構成も考え出されている。これにより、ライトガイド54aで発生した蛍光が隣のライトガイド54bに入射しようとしてもその前に隔壁反射板56により反射され、ライトガイド54aに入射できない。

概要

複数のシンチレータを一体化させて構成される検出器結合体おいて、製造コストを抑止された検出器結合体を提供する。本発明に係る検出器結合体は、各領域を分断する溝が設けられたSiPMA3を有し互いに隣接するシンチレータ2に挟まれる位置に設けられた隔壁板5YがSiPMA3の溝に嵌合する位置まで伸びた構成をしている。このようにすると、検出器結合体を効率的に製造することができる。シンチレータ、ライトガイド4および隔壁板5X,5Yが一体化したユニットをSiPMA3に装着する際に、ユニットから突出した隔壁板5Yの先端をSiPMA3の溝にはめ込めば、ユニットとSiPMA3との正確な位置合わせが完了するからである。

目的

本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数のシンチレータを一体化させて構成される検出器結合体において、製造コストを抑止し、検出感度を高めることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

放射線蛍光に変換するシンチレータ結晶縦方向および横方向に配列して構成されるシンチレータを複数有し、複数の前記シンチレータが前記縦方向に配列され、前記シンチレータで発生した蛍光を通過させるライトガイドを複数有し、複数の前記ライトガイドが前記縦方向に配列され、前記シンチレータの各々に対応する領域が設けられるとともに、各領域を分断する溝が設けられた光検出器と、互いに隣接する前記シンチレータに挟まれる位置に設けられた蛍光を反射する隔壁板とを備え、複数の前記シンチレータで構成される層、複数の前記ライトガイドで構成される層、および前記光検出器が前記縦方向および前記横方向と直交する前記高さ方向に積層されており、前記隔壁板は、隣接する前記ライトガイドの間を通過して、前記光検出器の前記溝に嵌合する位置まで伸びていることを特徴とする検出器結合体

請求項2

請求項1に記載の検出器結合体において、前記光検出器が有する各領域は、制御系統が独立していることを特徴とする検出器結合体。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の検出器結合体において、前記隔壁板は、検出器結合体を製造する際、前記ライトガイドに対する前記光検出器の位置を表していることを特徴とする検出器結合体。

請求項4

請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検出器結合体において、前記隔壁板は、ESRフィルム白色シート、ESRフィルムがこの順に積層されて構成されていることを特徴とする検出器結合体。

請求項5

請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の検出器結合体において、縦横に配列された4つのシンチレータを有し、前記縦方向に伸びる前記隔壁板と前記横方向に伸びる前記隔壁板とが組み合わさって構成される隔壁板組体を備えていることを特徴とする検出器結合体。

請求項6

請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の検出器結合体において、TOF−PET装置用となっていることを特徴とする検出器結合体。

技術分野

0001

本発明は、シンチレータ結晶が配列された放射線検出器複数個結合された検出器結合体に関する。

背景技術

0002

γ線などの放射線を検出する放射線検出器には外見図17左側のようなものがある。この様な放射線検出器51は、シンチレータ結晶cが縦、横、高さ方向に3次元的に配列したシンチレータ52と、シンチレータ52から発した蛍光を通過させるライトガイド54と、ライトガイド54を通過してきた蛍光を検出する光検出器53とを有している。シンチレータ52から発せられる蛍光は、放射線が変換されたものである(例えば特許文献1参照)。

0003

放射線検出器51は、蛍光を測定する際に蛍光がシンチレータ52のどの部分で発したかを区別する機能を有している。この様な機能は、蛍光の位置弁別機能と呼ばれる。放射線検出器51は、シンチレータ52を構成するシンチレータ結晶cのどの結晶が蛍光を発したのかを特定することにより、蛍光の発生位置を弁別する。

0004

最近は、図17右側に示すようにシンチレータ結晶cが縦、横に2次元的に配列したシンチレータ52を有する放射線検出器が開発されてきている。

0005

PET装置など放射線撮影装置を構成するには、上述の放射線検出器51を数多く配列して検出器リングを構成する必要がある(例えば、特許文献2参照)。PET装置を製造する際には、組み立てに必要な部品点数を減らすようにすることが望ましい。また、放射線検出器を配列して検出器リングを構成するときに、放射線検出器同士の間に隙間があると、その部分で放射線の検出を行うことができない。

0006

そこで、従来構成においては、複数の放射線検出器を一体化させる構成が考え出されている。図18は、4つの放射線検出器が一体化した検出器結合体の構成について示している。この検出器結合体を構成するシンチレータ52a,52b,52c,52dの側面は互いに貼り合わされており、互いに隣り合うシンチレータ52a,52b,52c,52dの間には隙間がない。

0007

この検出器結合体は、互いに制御系統が独立している複数の領域がある。つまり、検出器結合体は、図18に示すように、1つの基板から構成される光検出器53を有しているが、この光検出器53には、シンチレータ52a,52b,52c,52dのそれぞれに光学的に結合している領域53aがあり、シンチレータ52a,52b,52c,52dで発生した蛍光は、これらシンチレータに対応する領域53a,53b,53c,53dで検出される。仮に、シンチレータ52a内で生じた蛍光が隣のシンチレータ52bに漏れてしまうと、この漏れ出した蛍光は、シンチレータ52aに対応する光検出器53の領域53aで検出できない。したがって、光検出器53は蛍光の強度を実際よりも弱く見積もってしまう。蛍光の漏洩は、検出器結合体の放射線の検出感度を悪化させるのである。

0008

このような事態を抑制する目的で従来より、各シンチレータ52a,52b,52c,52dの界面に各シンチレータを光学的に分断する隔壁反射板55を設けた構成が考え出されている。これにより、シンチレータ52aで発生した蛍光が隣のシンチレータ52bに入射しようとしてもその前に隔壁反射板55により反射され、シンチレータ52bに入射できない。

0009

また、図19に示すように各ライトガイド54a,54b,54c,54dの界面に各ライトガイドを光学的に分断する隔壁反射板56を設けた構成も考え出されている。これにより、ライトガイド54aで発生した蛍光が隣のライトガイド54bに入射しようとしてもその前に隔壁反射板56により反射され、ライトガイド54aに入射できない。

先行技術

0010

特表2008−525161号公報
国際特許公開第2009/13039号公報

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながら、従来装置によれば次のような問題点がある。
すなわち、従来装置によれば、製造がきわめて困難である。

0012

検出器結合体のシンチレータ52は、ライトガイド54を介して光検出器53に光学的に結合している。このような検出器結合体を製造するときには、まず4つのシンチレータ52を一体化させたもの(シンチレータ結合体),および4つのライトガイド54を一体化させたもの(ライトガイド結合体)が用意される。そして、図19に示すように、光検出器53にライトガイド結合体およびシンチレータ結合体を接着剤接着することで検出器結合体が製造される。光検出器53と4つのライトガイド結合体の間には、接着剤が硬化した接着層が介在することになる。この接着層は、ライトガイド結合体とシンチレータ結合体との間にもある。

0013

検出器結合体を製造する際には、互いの部材の位置合わせを高い精度で行わなければならない。シンチレータ結合体とライトガイド結合体とを接着剤で結合するときに互いの部材が位置ずれを起こしていると、製造される検出器結合体の光学的特性理想からずれてきてしまう。このような事情は光検出器53とライトガイド結合体とを接着剤で結合させるときも同様である。

0014

互いの部材の位置合わせを高い精度で行うことは容易ではない。このような事情が検出器結合体の製造コスト押し上げる原因にもなっている。

0015

また、従来構成は、光学的特性が必ずしも理想通りになるとは限らない。すなわち、図20に示すようにシンチレータ結合体とライトガイド結合体との間には、光学接着剤が硬化した接着剤層が介在している。この接着剤層は、シンチレータ結合体の隔壁反射板55とライトガイド結合体の隔壁反射板56の間にも介在することになる。つまり、隔壁反射板55と隔壁反射板56は蛍光を透過させる接着剤層により分断される。

0016

従来構成によれば、シンチレータ52aで生じた蛍光を光検出器53aにすべて入射させようとしても、一部が隔壁反射板55と隔壁反射板56とが分断されている部分(シンチレータ52aとライトガイド54aとの間)に位置する接着剤層を通じて隣のライトガイドに逃げ出してしまう。この接着剤層がなければ、この様な蛍光の漏洩は起こらないわけであるが、接着剤層は、シンチレータとライトガイドとを一体化するのに不可欠である。

0017

また、図20に示すように、光検出器53とライトガイド結合体との間にも、光学接着剤が硬化した接着剤層が介在している。従来構成によれば、ライトガイド54aに進入した蛍光をライトガイド54aに対応する光検出器53の領域53aにすべて入射させようとしても、一部が接着剤層を通じて隣の領域53bに逃げ出してしまう。この接着剤層がなければ、この様な蛍光の漏洩は起こらないわけであるが、接着剤層は、光検出器53とライトガイド54結合体とを一体化するのに不可欠である。

0018

本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数のシンチレータを一体化させて構成される検出器結合体において、製造コストを抑止し、検出感度を高めることを目的とする。

課題を解決するための手段

0019

本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る検出器結合体は、放射線を蛍光に変換するシンチレータ結晶が縦方向および横方向に配列して構成されるシンチレータを複数有し、複数のシンチレータが縦方向に配列され、シンチレータで発生した蛍光を通過させるライトガイドを複数有し、複数のライトガイドが縦方向に配列され、シンチレータの各々に対応する領域が設けられるとともに、各領域を分断する溝が設けられた光検出器と、互いに隣接するシンチレータに挟まれる位置に設けられた蛍光を反射する隔壁板とを備え、複数のシンチレータで構成される層、複数のライトガイドで構成される層、および光検出器が縦方向および横方向と直交する高さ方向に積層されており、隔壁板は、隣接するライトガイドの間を通過して、光検出器の溝に嵌合する位置まで伸びていることを特徴とするものである。

0020

[作用・効果]本発明によれば、複数のシンチレータを一体化させて構成される検出器結合体において、製造コストを抑止し、検出感度を高めることができる。すなわち、本発明に係る検出器結合体は、各領域を分断する溝が設けられた光検出器を有し互いに隣接するシンチレータに挟まれる位置に設けられた隔壁板が光検出器の溝に嵌合する位置まで伸びた構成をしている。このようにすると、検出器結合体を効率的に製造することができる。シンチレータ、ライトガイドおよび隔壁板が一体化したユニットを光検出器に装着する際に、ユニットから突出した隔壁板の先端を光検出器の溝にはめ込めば、ユニットと光検出器との正確な位置合わせが完了するからである。これにより、検出器結合体の光学的特性は理想通りとなり、検出感度が改善される。

0021

また、上述の検出器結合体において、光検出器が有する各領域は、制御系統が独立していればより望ましい。

0022

[作用・効果]上述の構成は、本発明の検出器結合体をより具体的に表している。光検出器が有する各領域は、制御系統が独立していれば、出力端子から出力される暗電流を少なくすることができ、検出感度の高い検出器結合体が構成できる。

0023

また、上述の検出器結合体において、隔壁板は、検出器結合体を製造する際、ライトガイドに対する光検出器の位置を表していればより望ましい。

0024

[作用・効果]上述の構成は、本発明の検出器結合体をより具体的に表している。隔壁板は、検出器結合体を製造する際、ライトガイドに対する光検出器の位置を表していれば、検出器結合体の製造が容易に行える。

0025

また、上述の検出器結合体において、隔壁板は、ESRフィルム白色シート、ESRフィルムがこの順に積層されて構成されていればより望ましい。

0026

[作用・効果]上述の構成は、本発明の検出器結合体をより具体的に表している。隔壁板を白色シートで構成するようにすれば、隔壁板を挟み込むシンチレータは確実に光学的に遮断される。

0027

また、上述の検出器結合体において、縦横に配列された4つのシンチレータを有し、縦方向に伸びる隔壁板と横方向に伸びる隔壁板とが組み合わさって構成される隔壁板組体を備えていればより望ましい。

0028

[作用・効果]上述の構成は、本発明の検出器結合体をより具体的に表している。縦方向に伸びる隔壁板と横方向に伸びる隔壁板とが組み合わさって構成される隔壁板組体が構成されていれば4つのシンチレータの各々を確実に光学的に隔離することができる。

0029

また、上述の検出器結合体において、TOF−PET装置用となっていればより望ましい。

0030

[作用・効果]上述の構成は、本発明の検出器結合体の好適な利用方法を表している。本発明の検出器結合体は、従来構成と比べて放射線検出感度が向上している。したがって、本発明は、高度な検出分解能が要求されるTOF−PETにも用いることができる。

発明の効果

0031

本発明によれば、複数のシンチレータを一体化させて構成される検出器結合体において、製造コストを抑止し、検出感度を高めることができる。すなわち、本発明に係る検出器結合体は、各領域を分断する溝が設けられた光検出器を有し互いに隣接するシンチレータに挟まれる位置に設けられた隔壁板が光検出器の溝に嵌合する位置まで伸びた構成をしている。このようにすると、検出器結合体を効率的に製造することができる。シンチレータ、ライトガイドおよび隔壁板が一体化したユニットを光検出器に装着する際に、ユニットから突出した隔壁板の先端を光検出器の溝にはめ込めば、ユニットと光検出器との正確な位置合わせが完了するからである。これにより、検出器結合体の光学的特性は理想通りとなり、検出感度が改善される。

図面の簡単な説明

0032

実施例1に係る検出器結合体の全体像を説明する斜視図である。
実施例1に係る検出器結合体の構成を説明する斜視図である。
実施例1に係るSiPMAの構成を説明する斜視図である。
実施例1に係るシンチレータの構成を説明する平面図である。
実施例1に係るシンチレータの構成を説明する平面図である。
実施例1に係るシンチレータの構成を説明する平面図である。
実施例1に係る検出器結合体の全体像を説明する分解斜視図である。
実施例1の隔壁板を説明する平面図である。
実施例1の隔壁板を説明する平面図である。
実施例1の隔壁板を説明する斜視図である。
実施例1の隔壁板を説明する平面図である。
実施例1に係るSiPMAの構成を説明する斜視図である。
実施例1に係る検出器結合体の構成を説明する平面図である。
実施例1に係る検出器結合体の製造方法を説明する平面図である。
実施例1に係る検出器結合体の効果を説明する平面図である。
実施例1に係る検出器結合体の効果を説明する平面図である。
従来の放射線検出器の構成を説明する斜視図である。
従来の検出器結合体の構成を説明する斜視図である。
従来の検出器結合体の構成を説明する斜視図である。
従来の検出器結合体の問題点を説明する斜視図である。

0033

続いて実施例1に係る検出器結合体10について説明する。本発明に係る検出器結合体10は、γ線などの放射線を検出する放射線検出器の一種であり、図1に示すように、従来構成の放射線検出器を縦横に2×2のマトリックス状に配列したような構成となっている。そして、本発明に係る検出器結合体10は、放射線検出器同士がすき間無く配列されている構成となっている。本発明によれば、互いに隣接するシンチレータ2の間に放射線がすり抜ける隙間がなく、個別の放射線検出器1を4つ並べただけの構成と比べて、検出感度の改善がなされている。本発明に係る検出器結合体10は、TOF−PET(Time of Fright - Positron Emission Tomography)装置に用いることができる。本発明に係る装置は、この他、一般的なPET装置やSPECT(Single photon emission computed tomography)装置、PET−MR装置に用いることもできる。

0034

図2は、検出器結合体10の一部分について説明している。図2に示すように、実施例1に係る検出器結合体10は、放射線を蛍光に変換するシンチレータ結晶cが縦横に配列し、高さ方向に第1層L1ないし第4層L4の4つの層を有するシンチレータ2と、シンチレータ2に光学的に接続されたシリコンフォトマルチプライアアレイ(以下、SiPMA3よぶ)と、シンチレータ2とSiPMA3との間に介在する位置に配置されたライトガイド4とを備えた放射線検出器である。このSiPMA3は、蛍光を検出する半導体素子シリコン・フォト・マルチプライアが2次元マトリックス状に配列されており、入射した蛍光のx,およびyについての位置を弁別することができる。ライトガイド4は、シンチレータ2で生じた蛍光をSiPMA3に導くために設けられている。したがって、ライトガイド4は、シンチレータ2とSiPMA3とに光学的に結合されている。SiPMA3の基板に4つのライトガイド4を光学的に結合させることができる。各ライトガイド4には、シンチレータ2が1つずつ接続されるから、SiPMA3には、4つのシンチレータ2が光学的に結合されていることになる。SiPMA3は、本発明の光検出器に相当する。上述のx方向は、本発明の縦方向と考えることができる。この場合、y方向は本発明の横方向に相当することになる。一方、上述のy方向は本発明の縦方向と考えることができる。この場合、x方向は本発明の横方向に相当することになる。x方向とy方向とは互いに直交する。

0035

このように、本発明の検出器結合体10は、放射線を蛍光に変換するシンチレータ結晶が縦横に配列して構成されるシンチレータ2を複数有している。複数のシンチレータ2はx方向およびy方向に配列されている。したがって、検出器結合体10は、縦横に配列された4つのシンチレータ2を有している。また、本発明の検出器結合体10は、シンチレータ2で発生した蛍光を通過させるライトガイド4を複数有している。複数のライトガイド4はx方向およびy方向に配列されている。したがって、検出器結合体10は、縦横に配列された4つのライトガイド4を有していることになる。そして、本発明の検出器結合体10は、シンチレータで構成される層、複数のライトガイドで構成される層、および光検出器がz方向に積層された構成となっている。

0036

シンチレータ2は、放射線を蛍光に変換するシンチレータ結晶cがx,y方向に二次元的に配列して構成され、x方向およびy方向のいずれにも直交するz方向に第1層L1ないし第4層L4の4つの層を有している。すなわち、シンチレータ2は、z方向(高さ方向)に細長状となっている4角柱形状のシンチレータ結晶cが二次元的に配列されることにより構成されている。シンチレータ結晶cの各々は、Ceが拡散した(Lu,Gd)2SiO5(以下、LGSOとよぶ)によって構成されている。また、シンチレータ結晶cの各々は、例えば、x方向の幅が1.45mm,y方向の幅が1.45mm,z方向の高さが18mmの直方体をしている。また、シンチレータ2の4側端面は、図示しない反射膜被覆されている。シンチレータ結晶cは、シンチレータ2の第1層L1ないし第4層L4に跨って設けられている。すなわち、シンチレータ2を構成するシンチレータ結晶cは、シンチレータ2の高さ方向(z方向)の全域に跨って設けられている。

0037

互いに隣接するシンチレータ結晶cに挟まれる位置には、蛍光を透過する透過材tが設けられている。透過材tは、シンチレータ結晶cと反射板RX,RYとの間にも形成されている。この透過材tは、シンチレータ結晶cや反射板を結合してシンチレータ2を形作る役割も果たしている。この透過材tの厚さは、シンチレータ結晶cと反射板RX,RYとの間において25μm程度であり、材料としては、シリコン樹脂からなる熱硬化性樹脂が使用できる。

0038

シンチレータ2を構成する互いに隣接するシンチレータ結晶cは、屈折率がシンチレータ結晶cを構成する材料よりも小さい透過材tにより光学的に結合されている。

0039

なお、シンチレータ2で発した蛍光は、ライトガイド4を介してシンチレータ2に光学的に接続された蛍光を検出するSiPMA3によって弁別される。すなわち、SiPMA3は、シンチレータ2で発した蛍光がどのシンチレータ結晶cから発生したものであるのかを区別することができるのである。つまり、SiPMA3は、シンチレータ2のx方向およびy方向について蛍光の発生位置の弁別能を有している。

0040

SiPMA3は、シンチレータ2のz方向についても蛍光の発生位置の弁別をすることができる。すなわち、SiPMA3は、シンチレータ2が有する4つの層のうち、どの層から蛍光が発したのかを弁別することができるのである。すなわち、シンチレータ2は、z方向について4つの領域に区分けすることができる。このときの区分けを順番に第1層L1,第2層L2,第3層L3,第4層L4と呼ぶことにする。これら4層のうち、シンチレータ2における放射線が入射する面である入射面側に位置する層を第1層L1であるものとし、シンチレータ2におけるライトガイド4側に位置する層を第4層L4であるものとする。シンチレータ2を構成するシンチレータ結晶cは、この各層L1,L2,L3,L4に跨って存在しているということになる。各層L1,L2,L3,L4のz方向の高さは、それぞれ4.5mmに設定されている。

0041

図3は、本発明に係るSiPMA3の構成を示している。SiPMA3の蛍光が入射する入射面には、4つの領域Ra,Rb,Rc,Rdが設けられている。領域Raには、検出器結合体10を構成する4つのシンチレータの一つであるシンチレータ2aがライトガイド4を介して光学的に接続される。領域Raは、シンチレータ2aで発した蛍光を検出するものであり、検出器結合体10を構成する他のシンチレータ2b,2c,2dで発した蛍光の検出は行わない。

0042

SiPMA3の領域Rbには、検出器結合体10を構成する4つのシンチレータの一つであるシンチレータ2bがライトガイド4bを介して光学的に接続される。領域Rbは、シンチレータ2bで発した蛍光を検出するものであり、検出器結合体10を構成する他のシンチレータ2a,2c,2dで発した蛍光の検出は行わない。

0043

同様に、SiPMA3の領域Rcには、検出器結合体10を構成する4つのシンチレータの一つであるシンチレータ2cがライトガイド4cを介して光学的に接続される。領域Rcは、シンチレータ2cで発した蛍光を検出するものであり、検出器結合体10を構成する他のシンチレータ2a,2b,2dで発した蛍光の検出は行わない。

0044

また、SiPMA3の領域Rdには、検出器結合体10を構成する4つのシンチレータの一つであるシンチレータ2dがライトガイド4dを介して光学的に接続される。領域Rdは、シンチレータ2dで発した蛍光を検出するものであり、検出器結合体10を構成する他のシンチレータ2a,2b,2cで発した蛍光の検出は行わない。このように、SiPMA3には、シンチレータ2の各々に対応する領域Ra,Rb,Rc,Rdが設けられている。シンチレータ2a,2b,2c,2dの各々は、対応するライトガイド4a,4b,4c,4dを通じて対応する領域Ra,Rb,Rc,Rdに光学的に結合されている。

0045

各領域Ra,Rb,Rc,Rdは、共通の基板3m上に設けられている。したがって、各領域Ra,Rb,Rc,Rdは、基板3mにより一体化されている。

0046

領域Raには、縦4×横4に配列された16個の検出素子を有している。領域Rb,Rc,Rdについても同様の構成である。

0047

SiPMA3上の領域Ra,Rb,Rc,Rdは、縦2×横2の二次元マトリックス状に配列されている。各領域Ra,Rb,Rc,Rdの隙間には、各領域を分断するようにz方向に凹んだ溝が設けられている。従って、溝には、領域Ra,Rbと領域Rc,Rdとを分断するx方向に伸びるものと、領域Ra,Rcと領域Rb,Rdとを分断するy方向に伸びるものがある。

0048

次に、反射板について説明する。シンチレータ2には、互いに隣接するシンチレータ結晶cの隙間に蛍光を反射するx方向(横方向)に伸びる反射板RXおよびy方向(縦方向)に伸びる反射板RYとが設けられている。反射板RX,RYは、図2に示すように、互いに隣接するシンチレータ結晶cの間に介在する位置あり、例えばポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムで構成され、厚さは、例えば125μmとなっている。

0049

<反射板RXについて>
まず、反射板RXについて説明する。図4の左側は、実施例1に係るシンチレータをそのyz側端面から見たときの平面図である。図4の左側の示すように、いずれの反射板RXも、x方向、およびz方向に伸びた板状であり、シンチレータ結晶cの隙間に挿入されている。しかも、そのz方向の高さは例えば4.5mmに設定されている。このように、反射板RXと各層L1,L2,L3,L4の高さは等しい。

0050

反射板RX1は、第1層L1のシンチレータ結晶cの隙間に挿入される反射板であり、反射板RX2は、第2層L2のシンチレータ結晶cの隙間に挿入される反射板である。また、反射板RX1は、y方向に配列された8個のシンチレータ結晶cのうち、例えば、c(8,2)とc(8,3)との間に挿入される。この様に、反射板RX1の左隣は、y方向について偶数番のシンチレータ結晶cが位置し、反射板RX1の右隣は、y方向について奇数番のシンチレータ結晶cが位置している。一方、反射板RX2は、シンチレータ結晶層において、反射板RX2とは異なる位置に挿入される。すなわち、反射板RX2の左隣は、y方向について奇数番のシンチレータ結晶cが位置し、反射板RX2の右隣は、y方向について偶数番のシンチレータ結晶cが位置している。なお、この反射板RX1は、第1層L1において3枚設けられ、反射板RX2は、第2層L2において4枚設けられる。このように、反射板RX1,RX2は、シンチレータ2の第1層L1と第2層L2との間で交互に出現するようにシンチレータ結晶c1個分の周期でy方向に配列している。反射板RX1の高さは、第1層L1の高さに等しく、反射板RX2の高さは、第2層L2の高さに等しい。

0051

反射板RX3は、第3層L3のシンチレータ結晶cの隙間に挿入される反射板であり、シンチレータ2における反射板RX3の挿入位置は、反射板RX1と同様なものとなっている。同様に、反射板RX4は、第4層L4のシンチレータ結晶cの隙間に挿入される反射板であり、シンチレータ2における反射板RX4の挿入位置は、反射板RX2と同様なものとなっている。すなわち、反射板RX3の左隣は、y方向について偶数番のシンチレータ結晶cが位置し、反射板RX3の右隣は、y方向について奇数番のシンチレータ結晶cが位置している。そして、反射板RX4の左隣は、y方向について奇数番のシンチレータ結晶cが位置し、反射板RX4の右隣は、y方向について偶数番のシンチレータ結晶cが位置している。なお、この反射板RX3は、第3層L3において3枚設けられ、反射板RX4は、第4層L4において4枚設けられる。このように、反射板RX3,RX4は、シンチレータ2の第3層L3と第4層L4との間で交互に出現するようにシンチレータ結晶c1個分の周期でy方向に配列している。反射板RX3の高さは、第3層L3の高さに等しく、反射板RX4の高さは、第4層L4の高さに等しい。

0052

このように、第1層L1および第2層L2に備えられた反射板RX1,RX2は、2つの層の間で交互に出現するようにシンチレータ結晶1個分の周期で縦方向に配列している。同様に、第2層L2および第3層L3に備えられた反射板RX2,RX3は、2つの層の間で交互に出現するようにシンチレータ結晶1個分の周期で縦方向に配列している。同様に、第3層L3および第4層L4に備えられた反射板RX3,RX4は、2つの層の間で交互に出現するようにシンチレータ結晶1個分の周期で縦方向に配列している。

0053

<反射板RYについて>
続いて、反射板RYについて説明する。図4の右側は、実施例1に係るシンチレータをそのzx側端面から見たときの平面図である。図4の右側の示すように、いずれの反射板RYも、y方向、およびz方向に伸びた板状であり、シンチレータ結晶cの隙間に挿入されている。第1層L1および第2層L2に跨って設けられている反射板RYaのz方向の高さは例えば9mmに設定されている。このように、反射板RYaの高さは第1層L1と第2層L2との合計の高さに等しい。同様に、第3層L3および第4層L4に跨って設けられている反射板RYbのz方向の高さは例えば9mmに設定されている。このように、反射板RYbの高さは第3層L3と第4層L4との合計の高さに等しい。

0054

第1層L1,第2層L2には、y方向に伸びる反射板RYaがシンチレータ結晶cの隙間に挿入されている。この反射板RYaは、x方向に配列された8個のシンチレータ結晶cのうち、例えば、c(2,1)とc(3,1)との間に挿入される。この様に、反射板RYaの左隣は、x方向について偶数番のシンチレータ結晶cが位置し、反射板RYaの右隣は、x方向について奇数番のシンチレータ結晶cが位置している。この反射板RYaの各々は、第1層L1,第2層L2に跨って設けられており、シンチレータ2全体では3枚設けられる。反射板RYaは、シンチレータ2の第1層L1と第2層L2とに跨っているとともにシンチレータ結晶c2個分の周期でx方向に配列している。

0055

同様に、第3層L3,第4層L4には、y方向に伸びる反射板RYbがシンチレータ結晶cの隙間に挿入されている。しかし、その挿入位置は、反射板RYaとは異なるものとなっている。すなわち、反射板RYbの左隣は、x方向について奇数番のシンチレータ結晶cが位置し、反射板RYbの右隣は、x方向について偶数番のシンチレータ結晶cが位置している。この反射板RYbの各々は、第3層L3,第4層L4に跨って設けられており、シンチレータ2全体では4枚設けられる。反射板RYbは、シンチレータ2の第3層L3と第4層L4とに跨っているとともにシンチレータ結晶c2個分の周期でx方向に配列している。

0056

このように、第1層L1および第2層L2に備えられた反射板RYaは、出現する位置が2つの層の間で同じとなるようにシンチレータ結晶2個分の周期で横方向に配列している。同様に、第2層L2および第3層L3に備えられた反射板RYa,RYbは、2つの層の間で交互に出現するようにシンチレータ結晶1個分の周期で横方向に配列している。同様に、第3層L3および第4層L4に備えられた反射板RYbは、出現する位置が2つの層の間で同じとなるようにシンチレータ結晶2個分の周期で横方向に配列している。

0057

<蛍光の発生位置の弁別方法
次に、実施例1に係る検出器結合体10のx,y,z方向における蛍光の発生位置の弁別方法について説明する。シンチレータ2に入射したγ線は、4領域のいずれかで蛍光に変換される。この蛍光は、ライトガイド4の方向に進み、ライトガイド4を介してSiPMA3に入射する。SiPMA3は、マルチアノードタイプであり、入射位置に応じて出力される検出信号電圧が段階的に変化する構成となっている。こうして、蛍光がSiPMA3に入射したx,およびy方向の位置を弁別することができる。

0058

次に、図5図6を参照しながら、検出器結合体10のz方向における蛍光の発生位置の弁別方法について説明する。図5図6に示すように、シンチレータ2の4領域において、反射板RXと反射板RYの挿入位置が互いに異なるものとなっている。図5図6を通じて(2,2)に位置するシンチレータ結晶c(2,2)(図5図6中に斜線で示す)に注目すると、4領域における反射板RX,RYの挿入方向は、互いに異なったものとなっている。シンチレータ結晶cで生じた蛍光は、x,およびy方向に広がりながらSiPMA3に到達するが、反射板RX,RYを設けることによって、その広がり方に方向性が付加される。しかも、x,yの位置が同一な各層L1,L2,L3,L4で発した蛍光の各々を比較すれば、それらが広がる方向は互いに異なったものとなっている。つまり、シンチレータ2のz方向における蛍光発生位置の違いは、蛍光のx,y方向の位置の違いに変換されることになる。SiPMA3は、このz方向の位置の違いに起因する蛍光のx,y方向のわずかなずれを検知し、そこから蛍光のz方向に関する発生位置が各層L1,L2,L3,L4の中のどこかを割り出すことができる。

0059

<隔壁板組体の構成>
本発明の検出器結合体10は、図2図4図5図6で説明した構成のシンチレータ2の4つおよびこれらに対応するライトガイド4が図7に示すように二次元マトリックス状に配列されて構成される。すなわち、検出器結合体10は、上述のシンチレータ2の他に、ライトガイド4が結合される面が同じ方向に向いたシンチレータ2を3つ有し、シンチレータ2同士は、ライトガイド4が結合される面と水平な方向から結合されている。これらシンチレータ2は互いに同様の構成となっており、検出器結合体10は、この4つのシンチレータ2が縦横に配列されて構成されている。検出器結合体10を構成する隣り合うシンチレータ2は、側面同士が隔壁板5X,5Yを介して結合される。また、隣り合うライトガイド4も側面同士が隔壁板5X,5Yを介して結合される。隔壁板5X,5Yは、各シンチレータ2を隔離する仕切り板となっており、シンチレータ2で発生した蛍光を反射する材料で構成されている。隔壁板5X,5Yは、両隣にあるシンチレータ2に挟まれる位置に設けられるとともに蛍光を反射する材料で構成されている。しかも、隔壁板5X,5Yは、隣接するライトガイド4の間を通過して、SiPMA3の溝に嵌合する位置までz方向に伸びている。従って、隔壁板5X,5Yは、SiPMA3が有する各領域Ra,Rb,Rc,Rdを分断する溝にはまり込んでいる。

0060

各シンチレータ2と隔壁板5X,5Yは、光学接着剤を介して互いに結合している。したがって、各シンチレータ2と隔壁板5X,5Yとの間には、シンチレータ2内部で見られるような光学接着剤が硬化した透過材の層が形成されている。同様に、各ライトガイド4と隔壁板5X,5Yは、光学接着剤を介して互いに結合している。したがって、各ライトガイド4と隔壁板5X,5Yとの間には、シンチレータ2内部で見られるような光学接着剤が硬化した透過材の層が形成されている。

0061

検出器結合体10を構成する隔壁板5X,5Yは、X方向に伸びる隔壁板5Xと、Y方向に伸びる隔壁板5Yの二種類がある。隔壁板5Xは、Y方向から隣接するシンチレータ2同士が直接に結合することを防止しており、隔壁板5Yは、X方向から隣接するシンチレータ2同士が直接に結合することを防止している。検出器結合体10を構成する各シンチレータ2は、隔壁板5X,5Yにより互いに光学的に隔離される。同様に、検出器結合体10を構成する各ライトガイド4は、隔壁板5X,5Yにより互いに光学的に隔離される。

0062

図8図9は、隔壁板5X,5Yの構成を示している。隔壁板5Xには、図8に示すようにz方向に伸びた溝Gが設けられている。この溝Gは、隔壁板5Xの下半分に位置し、X方向における中央に設けられている。隔壁板5Yには、図9に示すようにz方向に伸びた溝Gが設けられている。この溝Gは、隔壁板5Xの上半分に位置し、Y方向における中央に設けられている。

0063

隔壁板5X,5Yは互いの溝Gを嵌め合わせると、図10に示すような+形状の隔壁板組体となる。この隔壁板組体は、空間を4つに仕切るような形状となっている。仕切られた各空間のそれぞれにはシンチレータ2とライトガイド4とが配置されることになる。隔壁板組体は、縦方向に伸びる隔壁板5Yと横方向に伸びる隔壁板5Xとが組み合わさって構成される。

0064

隔壁板5X,5Yの構成について説明する。隔壁板5X,5Yは、図11に示すように白色の反射シートが2枚のESR(Enhanced Specular Reflector)フィルムで挟み込まれたような構成となっている。ESRフィルムは、蛍光を吸収せずに反射する性質を有しているが、蛍光を透過させてしまう性質がある。白色の反射シートは、蛍光の透過を阻止して反射する性質を有しているが、蛍光を吸収してしまう性質がある。隔壁板5X,5Yは互いの反射板の特性を互いに補うような構成を採用している。白色の反射シートにより、隔壁板5X,5Yは、シンチレータ2で生じた蛍光が隣のシンチレータ2に逃げ出してしまうことを確実に防止することができる。隔壁板5X,5Yは、ESRフィルム、白色シート、ESRフィルムがこの順に積層され、互いに接着されて一体化している。

0065

<シンチレータを隔壁板で隔離する理由>
この隔壁板5X,5Yが検出器結合体10に設けられる理由について説明する。隔壁板5X,5Yは、SiPMA3が有する各領域Ra,Rb,Rc,Rdの独立性保証する目的で設けられる。領域の独立性とは、蛍光の検出動作の独立性のことである。すなわち、ある領域に対応するシンチレータ2に入射した放射線は、この領域にある検出素子で検出され、その隣の領域は、当該放射線の検出はしない。

0066

このように、検出器結合体10は、4つの領域Ra,Rb,Rc,Rdのどれか1つで放射線を検出する構成となっている。1つの放射線について2つの領域が検出をしてしまうことはない。この様な構成であるがゆえ、シンチレータ2で発生した蛍光は、確実にその下にある領域で検出させるようにしなければならない。シンチレータ2で発生した蛍光が隣のシンチレータ2にまで広がってしまうと、それだけ、シンチレータ2に対応する領域で検出される蛍光が弱くなってしまう。

0067

蛍光の一部が逃げ出していった隣のシンチレータ2にも蛍光を検出する領域がSiMPA3上に用意されている。したがって、隣のシンチレータ2にはみ出た蛍光は、隣の領域で検出すればよいのではないかいう疑問が浮かぶ。つまり、蛍光を4つの領域で検出すればよいのではないかというのである。この様な構成とするのはSiPMA3の制御上の問題がある。

0068

図12は、この様な事情について説明している。図12は、SiPMA3が有する領域の一つを取り出して説明している。領域には、図12に示すように、縦4×横4のマトリックス状に検出素子3aが配列されている。したがって、SiPMA3には、16個の検出素子3aが設けられていることになる。シンチレータ2で蛍光が発生するとこの16個の検出素子3aが蛍光を検出することになる。

0069

16個ある検出素子3aが出力する検出信号は、1つの出力端子を通じて放射線検出器1外に出力される構成となっている。検出素子3aの出力は、ある程度のノイズを含んでいる。このノイズは、蛍光の検出に関係なく常に出力される。1つの出力端子に16個の検出素子3aが接続されている構成では、検出素子3aのノイズ成分が足しあわされて1つの出力端子に流れる。この合計されたノイズは、互いに強め合ったり弱め合ったりを繰り返すので、強度の振れ幅が大きくなる。

0070

この様な事情があるので、1つの出力端子に接続できる検出素子3aの個数には限界がある。上述のように、シンチレータ2で生じた蛍光を4つの領域で検出するようにすると、蛍光の検出に64個の検出素子3aが用いられることになる。これら64個の検出素子3aが出力する検出信号は、やはり1つの出力端子を通じて放射線検出器1外に出力される。

0071

1つの出力端子に検出素子3aを64個も繋いでしまうと、出力端子から取り出されるノイズ成分の振れ幅は更に大きくなる。そして、ついに蛍光を検出していないのに蛍光を検出したかのような誤認識が発生してしまう。このようなダークカウント現象を防ぐには、出力端子に接続する検出素子3aの個数を減らす必要がある。したがって、あるシンチレータ2で発生した蛍光を検出するのに一度に64個すべての検出素子3aを利用できないのである。したがって、SiPMA3が有する各領域Ra,Rb,Rc,Rdは、制御系統が互いに独立した構成となっている。

0072

<本発明の最も特徴的な構成>
続いて本発明の装置において最も特徴的な構成について説明する。すなわち、本発明の検出器結合体10は、隔壁板5X,5Yの高さ方向の長さがシンチレータ2の長さよりも長くなっているのである。すなわち、隔壁板5X,5Yは、図13に示すように、シンチレータ2の側面の全面を覆うだけでなく、ライトガイド4の側面の全面を覆い、先端がSiPMA3に設けられた溝に嵌合するまで延伸している。これにより、シンチレータ2で生じた蛍光は、隔壁板5X,5Yにより、シンチレータ間往来することもできないだけでなく、ライトガイド間を往来することもできない。図13は、隔壁板5Yについての説明となっている。シンチレータ2とライトガイド4とに挟まれる様子は、隔壁板5Xと隔壁板5Yとの間で違いはない。

0073

シンチレータ2で発生した蛍光は、ライトガイド4に向かう。このライトガイド4に入射した蛍光のほとんどは、SiPMA3に入射することになる。しかし、蛍光の一部は、ライトガイド4の側面から出射し、隣のライトガイド4に向かおうとする。このような蛍光は、隔壁板5X,5Yにより阻まれて、結局は隣のライトガイド4に入射することはできない。

0074

<検出器結合体10製造時における隔壁板5X,5Yの機能>
図14は、検出器結合体10の製造方法を説明している。図14に示すように、検出器結合体10は、まず、シンチレータ2,ライトガイド4,隔壁板5X,5Yが光学接着剤により一体化されたユニットに、SiPMA3を接着することで製造される。本発明の構成によればこの接着工程において、各シンチレータ2とSiPMA3との位置決めを容易に行うことができる。すなわち、ユニットのライトガイド4からは隔壁板5X,5Yがz方向に突出している。そしてこの突出部分は+形状をしている。一方、SiPMA3には、各領域Ra,Rb,Rc,Rdを分断するz方向に凹んだ+形状の溝が設けられている。ユニットをSiPMA3に光学的に結合する際、隔壁板5X,5Yの突出部をSiPMA3の溝にはめ合わせれば、自ずとSiPMA3とシンチレータ2とは理想的な位置関係となる。つまり、検出器結合体10を製造する際、隔壁板5X,5Yは、ライトガイド4に対するSiPMA3の位置を表しているということになる。

0075

また、シンチレータ2とライトガイド4とを一体化させて上述のユニットを製造するときにも隔壁板5X,5Yは有効に機能する。すなわち、隔壁板5X,5Yは、シンチレータ2とライトガイド4との位置決めをするときの目印ともなっている。隔壁板5X,5Yに沿わせるようにシンチレータ2とライトガイド4とを配置すれば、シンチレータ2とライトガイド4との位置関係は理想通りとなる。

0076

<隔壁板5X,5Yに起因する蛍光感度の強化
隔壁板5X,5Yがシンチレータ2とライトガイド4とを一体的に覆うことによる効果について説明する。図15は、隔壁板5Yの近傍で蛍光が発生した場合を示している。図15の☆の位置で発生した蛍光は、一部が現在いるシンチレータ2から隣のシンチレータ2に入射しようとする。しかし、蛍光は、隔壁板5Yで反射して現在いるシンチレータ2の内部に向かい、結局、隣のシンチレータ2に入射することができない。シンチレータ2に光学的に接続されているライトガイド4まで進んだ蛍光は、一部が現在いるライトガイド4から隣のライトガイド4に入射しようとする。しかし、蛍光は、隔壁板5Yで反射して現在いるライトガイド4の内部に向かい、結局、隣のライトガイド4に入射することができない。そして、蛍光は、SiPMA3上の領域の1つに入射する。図15網掛けは、SiPMA3に入射するまでの蛍光の通り道を示している。

0077

なお、シンチレータ2とライトガイド4との間とライトガイド4とSiPMA3との間には光学接着剤が硬化した接着層が位置している。これら接着層も隔壁板5Yに分断されている。したがって、蛍光が接着層を通じてSiPMA3上の隣の領域にはみ出すことがない。

0078

図16は、シンチレータ2とライトガイド4に個別に隔壁板5Yが設けられている場合を示している。図16の☆印は、蛍光の発生位置を表している。図16に係る構成では、シンチレータ2の側面を覆う隔壁板5Yaとライトガイド4の側面を覆う隔壁板5Ybとがあり、互いに別体となっている以上、隔壁板5Ya,5Ybの間には隙間s1が生じる。この隙間s1は、放射線検出器1と隔壁板5Ya,5Ybとを貼り合わせる際に用いられる接着剤が硬化した透過材で満たされている。この接着剤は、シンチレータ2とライトガイド4とを接着する接着剤と同質のものであり、硬化すると蛍光を透過する性質を有している。したがって、蛍光は、隔壁板5Yaと隔壁板5Ybとの間に開いた逃げ道を通じて隣のシンチレータ2やライトガイド4に進入してしまう。図16の網掛けは、SiPMA3に入射するまでの蛍光の通り道を示している。

0079

また、図16の構成によれば、符号s2に示すようにSiPMA3上の領域に跨がって硬化した接着剤層が存在する。したがって、ライトガイド4から射出した蛍光の一部は、ライトガイド4に対応するSiPMA3上の領域に入射せず、接着剤層s2を通じてその隣の領域に入射してしまう。

0080

蛍光は、SiPMA3上にある領域の1つで検出される。つまり、図15の構成で言うと、左側のシンチレータ2で発生した蛍光は、左側の領域Raのみで検出されるわけである。図15の場合は、蛍光は、すべて左側の領域Raで検出され、検出信号に変換される。ところが、図16の場合、蛍光は、すべて左側の領域Raで検出されるわけではない。したがって、検出信号は、図15のときよりも弱くなってしまう。図16において右側の領域Raに漏れ出した蛍光は、右側の領域Rbで検出されたとしても、このときの検出信号は、左側の領域Raの検出結果に反映されることはない。本発明の検出器結合体10は、図12を用いて説明したように各領域は互いに蛍光を独立的に検出するような構成となっているからである。実際の右側の領域Rbの動作を考えると、入射した蛍光が弱すぎて、検出信号の出力はしないものと考えられる。

0081

以上のように、本発明によれば、複数のシンチレータ2を一体化させて構成される検出器結合体10において、製造コストを抑止し、検出感度を高めることができる。すなわち、本発明に係る検出器結合体10は、各領域を分断する溝が設けられたSiPMA3を有し互いに隣接するシンチレータ2に挟まれる位置に設けられた隔壁板5X,5YがSiPMA3の溝に嵌合する位置まで伸びた構成をしている。このようにすると、検出器結合体10を効率的に製造することができる。シンチレータ、ライトガイド4および隔壁板5X,5Yが一体化したユニットをSiPMA3に装着する際に、ユニットから突出した隔壁板5X,5Yの先端をSiPMA3の溝にはめ込めば、ユニットとSiPMA3との正確な位置合わせが完了するからである。これにより、検出器結合体10の光学的特性は理想通りとなり、検出感度が改善される。

0082

また、SiPMA3が有する各領域は、制御系統が独立していれば、出力端子から出力される暗電流を少なくすることができ、検出感度の高い検出器結合体10が構成できる。

0083

上述のように、隔壁板5X,5Yは、検出器結合体10を製造する際、ライトガイド4に対するSiPMA3の位置を表していれば、検出器結合体10の製造が容易に行える。

0084

本発明は、上述の構成に限られず、下記のように変形実施することができる。

0085

(1)上述した実施例のいうシンチレータ結晶は、LGSOで構成されていたが、本発明においては、その代わりに、LYSO(Lu2(1−X)Y2XSiO5)やGSO(Gd2SiO5)などの他の材料でシンチレータ結晶を構成してもよい。本変形例によれば、より安価な放射線検出器が提供できる放射線検出器の製造方法が提供できる。

0086

(2)上述した実施例は、SiPMA3が単一の基板を有していたが、本発明は、この構成に限られない。本発明は、シンチレータ2の各々に対応する複数のSiPMA3を有する構成についても適用できる。また、本発明の光検出器はSiPMAに限られない。

0087

(3)上述した実施例は、4つのシンチレータ2が縦2×横2の二次元マトリックス状に配列された構成となっていたが、本発明はこの構成に限られない。シンチレータ2の個数および並べ方は、適宜変更することができる。

0088

2シンチレータ
4ライトガイド
3 SiPMA(光検出器)
5X,5Y 隔壁板

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