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技術 セグメント壁体及びトンネル覆工体

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 久積和正冨永知徳
出願日 2016年6月24日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-125153
公開日 2017年12月28日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-227070
状態 特許登録済
技術分野 トンネルの覆工・支保
主要キーワード 鈍角状 自立式 推力伝達部材 断面略円形状 フランジ部同士 現場施工性 掘削坑 大スパン化
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月28日)のものです。
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図面 (15)

課題

セグメント品質を確保しながら重量、寸法を低減させるとともに、施工効率を向上させたセグメント壁体を提供する。

解決手段

本発明を適用したセグメント壁体1は、トンネル構築するためのものであり、トンネルの周方向Yで互いに接合される第1セグメント21と第2セグメント22とを備える。第1セグメント21は、第2セグメント22と接合される周方向Yの端部2bに、壁厚方向Xで第1セグメント21の内空側αの側面2aよりも地山側βに配置された第1対向面3が形成される。第2セグメント22は、第1セグメント21と接合される周方向Yの端部2bに、壁厚方向Xで第2セグメント22の地山側βの側面2aよりも内空側αに配置された第2対向面4が形成される。第1対向面3及び第2対向面4は、壁厚方向Xで互いに対向させて配置されるとともに、壁厚方向Xで互いに離間させた部分に、固化材充填するための空間Sが形成される。

概要

背景

従来から、施工精度の向上及び掘削時間の短縮を図り、鋼殻エレメント間の未掘削部を無くし、施工の効率化を図るものとして、特許文献1に開示される鋼殻エレメントの構築方法が提案されている。また、施工が容易で、安価にして構造上優れた剛性が得られるものとして、特許文献2に開示される連続壁体が提案されている。

特許文献1に開示される鋼殻エレメントの構築方法は、発進側に設置された元押しジャッキによって押し込まれる推力伝達部材で、鋼殻エレメントを間接的に牽引しながら貫入させることで、先行して貫入させた鋼殻エレメントと後行で貫入される鋼殻エレメントとを連結させる手順を繰り返して、複数の鋼殻エレメントで地下構造物構築される。

特許文献2に開示される連続壁体は、隣接するH形部材フランジ部同士を奥行方向に重ね合わせて、奥行方向で両側のフランジ部間に固化材充填される。特許文献2に開示される連続壁体は、隣接するH形部材のフランジ部同士の空間に固化材を充填することで、連続壁体の剛性が高まって、支保工なしの自立式土留壁を作り易くなる。

概要

セグメント品質を確保しながら重量、寸法を低減させるとともに、施工効率を向上させたセグメント壁体を提供する。本発明を適用したセグメント壁体1は、トンネルを構築するためのものであり、トンネルの周方向Yで互いに接合される第1セグメント21と第2セグメント22とを備える。第1セグメント21は、第2セグメント22と接合される周方向Yの端部2bに、壁厚方向Xで第1セグメント21の内空側αの側面2aよりも地山側βに配置された第1対向面3が形成される。第2セグメント22は、第1セグメント21と接合される周方向Yの端部2bに、壁厚方向Xで第2セグメント22の地山側βの側面2aよりも内空側αに配置された第2対向面4が形成される。第1対向面3及び第2対向面4は、壁厚方向Xで互いに対向させて配置されるとともに、壁厚方向Xで互いに離間させた部分に、固化材を充填するための空間Sが形成される。

目的

本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

複数のセグメント接合させてトンネル構築するためのセグメント壁体であって、トンネルの周方向で互いに接合される第1セグメントと第2セグメントとを備え、前記第1セグメントは、前記第2セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第1セグメントの内空側の側面よりも地山側に配置された第1対向面が形成されて、前記第2セグメントは、前記第1セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第2セグメントの地山側の側面よりも内空側に配置された第2対向面が形成されて、前記第1対向面及び前記第2対向面は、壁厚方向で互いに対向させて配置されるとともに、壁厚方向で互いに離間させた部分に、固化材充填するための空間が形成されることを特徴とするセグメント壁体。

請求項2

前記第1対向面及び前記第2対向面は、トンネルの奥行方向における前記空間の側方に、壁厚方向で互いに当接される当接面が形成されることを特徴とする請求項1記載のセグメント壁体。

請求項3

前記第1セグメント及び前記第2セグメントは、トンネルの奥行方向における前記空間の側方に、壁厚方向で段状に屈曲した段部が形成されて、前記第1セグメントの前記段部と前記第2セグメントの前記段部とが、周方向で互いに当接されることを特徴とする請求項1又は2記載のセグメント壁体。

請求項4

前記空間では、前記第1セグメント及び前記第2セグメントから突出させた補強部材が設けられて、前記第1セグメントから突出する前記補強部材と、前記第2セグメントから突出する前記補強部材とが、互いに連結されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載のセグメント壁体。

請求項5

前記空間では、前記第1セグメント及び前記第2セグメントから突出させた一又は複数の補強部材が、壁厚方向及び周方向の何れか一方又は両方に延びて設けられることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載のセグメント壁体。

請求項6

複数のセグメントを周方向及び奥行方向に接合させたトンネル覆工体であって、トンネルの周方向で互いに接合される第1セグメントと第2セグメントとを有する複数のセグメント壁体を備え、前記第1セグメントは、前記第2セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第1セグメントの内空側の側面よりも地山側に配置された第1対向面が形成されて、前記第2セグメントは、前記第1セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第2セグメントの地山側の側面よりも内空側に配置された第2対向面が形成されて、前記第1対向面及び前記第2対向面は、壁厚方向で互いに対向させて配置されるとともに、壁厚方向で互いに離間させた部分に、固化材を充填するための空間が形成されて、複数の前記セグメント壁体は、トンネルの奥行方向で互いに接合されることで、内空側と地山側とを隔てるようにトンネルが構築されることを特徴とするトンネル覆工体。

請求項7

トンネルの奥行方向で互いに隣り合って接合される複数の前記セグメント壁体は、各々の前記第1セグメントと前記第2セグメントとが周方向で接合される接合箇所が、互いに周方向の位置を異ならせて配置されることを特徴とする請求項6記載のトンネル覆工体。

技術分野

0001

本発明は、複数のセグメント接合させてトンネル構築するためのセグメント壁体、及び、複数のセグメントを周方向及び奥行方向に接合させたトンネル覆工体に関する。

背景技術

0002

従来から、施工精度の向上及び掘削時間の短縮を図り、鋼殻エレメント間の未掘削部を無くし、施工の効率化を図るものとして、特許文献1に開示される鋼殻エレメントの構築方法が提案されている。また、施工が容易で、安価にして構造上優れた剛性が得られるものとして、特許文献2に開示される連続壁体が提案されている。

0003

特許文献1に開示される鋼殻エレメントの構築方法は、発進側に設置された元押しジャッキによって押し込まれる推力伝達部材で、鋼殻エレメントを間接的に牽引しながら貫入させることで、先行して貫入させた鋼殻エレメントと後行で貫入される鋼殻エレメントとを連結させる手順を繰り返して、複数の鋼殻エレメントで地下構造物が構築される。

0004

特許文献2に開示される連続壁体は、隣接するH形部材フランジ部同士を奥行方向に重ね合わせて、奥行方向で両側のフランジ部間に固化材充填される。特許文献2に開示される連続壁体は、隣接するH形部材のフランジ部同士の空間に固化材を充填することで、連続壁体の剛性が高まって、支保工なしの自立式土留壁を作り易くなる。

先行技術

0005

特開2009−263883号公報
特開2005−256571号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ここで、特許文献1に開示される鋼殻エレメントの構築方法は、複数の鋼殻エレメントを連結させることで、地下構造物の底版頂版及び両側壁が形成される。このとき、特許文献1に開示される鋼殻エレメントの構築方法は、複数の鋼殻エレメントを周方向に順次連結させる作業が要求されるため、頂版となる鋼殻エレメントの連結と両側壁となる鋼殻エレメントの連結とを同時施工できず、施工効率が悪いものとなる。

0007

また、特許文献2に開示される連続壁体は、隣接するH形部材のフランジ部間に固化材を充填させながら、奥行寸法の小さい複数のH形部材を奥行方向に連続させるものとなる。このとき、特許文献2に開示される連続壁体は、奥行寸法の小さいH形部材を順次連続させる作業が要求されるため、連続壁体の施工区間が大きい場合等には、奥行方向に短いスパンで多数の箇所での固化材の充填作業が必要となり、施工効率が悪いものとなる。

0008

そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、セグメント単体品質を確保しながら重量、寸法を低減させるとともに、施工効率を向上させたセグメント壁体及びトンネル覆工体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

第1発明に係るセグメント壁体は、複数のセグメントを接合させてトンネルを構築するためのセグメント壁体であって、トンネルの周方向で互いに接合される第1セグメントと第2セグメントとを備え、前記第1セグメントは、前記第2セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第1セグメントの内空側の側面よりも地山側に配置された第1対向面が形成されて、前記第2セグメントは、前記第1セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第2セグメントの地山側の側面よりも内空側に配置された第2対向面が形成されて、前記第1対向面及び前記第2対向面は、壁厚方向で互いに対向させて配置されるとともに、壁厚方向で互いに離間させた部分に、固化材を充填するための空間が形成されることを特徴とする。

0010

第2発明に係るセグメント壁体は、第1発明において、前記第1対向面及び前記第2対向面は、トンネルの奥行方向における前記空間の側方に、壁厚方向で互いに当接される当接面が形成されることを特徴とする。

0011

第3発明に係るセグメント壁体は、第1発明又は第2発明において、前記第1セグメント及び前記第2セグメントは、トンネルの奥行方向における前記空間の側方に、壁厚方向で段状に屈曲した段部が形成されて、前記第1セグメントの前記段部と前記第2セグメントの前記段部とが、周方向で互いに当接されることを特徴とする。

0012

第4発明に係るセグメント壁体は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記空間では、前記第1セグメント及び前記第2セグメントから突出させた補強部材が設けられて、前記第1セグメントから突出する前記補強部材と、前記第2セグメントから突出する前記補強部材とが、互いに連結されることを特徴とする。

0013

第5発明に係るセグメント壁体は、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、前記空間では、前記第1セグメント及び前記第2セグメントから突出させた一又は複数の補強部材が、壁厚方向及び周方向の何れか一方又は両方に延びて設けられることを特徴とする。

0014

第6発明に係るトンネル覆工体は、複数のセグメントを周方向及び奥行方向に接合させたトンネル覆工体であって、トンネルの周方向で互いに接合される第1セグメントと第2セグメントとを有する複数のセグメント壁体を備え、前記第1セグメントは、前記第2セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第1セグメントの内空側の側面よりも地山側に配置された第1対向面が形成されて、前記第2セグメントは、前記第1セグメントと接合される周方向の端部に、壁厚方向で前記第2セグメントの地山側の側面よりも内空側に配置された第2対向面が形成されて、前記第1対向面及び前記第2対向面は、壁厚方向で互いに対向させて配置されるとともに、壁厚方向で互いに離間させた部分に、固化材を充填するための空間が形成されて、複数の前記セグメント壁体は、トンネルの奥行方向で互いに接合されることで、内空側と地山側とを隔てるようにトンネルが構築されることを特徴とする。

0015

第7発明に係るトンネル覆工体は、第6発明において、トンネルの奥行方向で互いに隣り合って接合される複数の前記セグメント壁体は、各々の前記第1セグメントと前記第2セグメントとが周方向で接合される接合箇所が、互いに周方向の位置を異ならせて配置されることを特徴とする。

発明の効果

0016

第1発明〜第7発明によれば、第1セグメントと第2セグメントとの接合箇所で、第1対向面及び第2対向面が壁厚方向で互いに対向させて配置されて、複数のセグメントが壁厚方向に分割された状態から互いに接合されるため、各々のセグメントの壁厚方向及び周方向の寸法を低減させて、コンパクトなセグメントを提供することが可能となる。

0017

第1発明〜第7発明によれば、各々のセグメントをあらかじめ工場製作してから現場搬入することができるため、各々のセグメントの品質管理を容易にするとともに、セグメントを製作するときの型枠を共通化して使い回しコスト削減することが可能となる。また、各々のセグメントの形状、寸法及び重量を任意に設計できるため、施工条件に応じた設計自由度の高いセグメントを提供することが可能となる。

0018

第1発明〜第7発明によれば、窓部等から空間に固化材を流し込むだけの容易な作業で、第1セグメントと第2セグメントとを接合できるため、接合箇所での接合作業の施工効率を向上させることが可能となる。また、現場に搬入されるセグメント単体の重量が、空間に充填される固化材の重量分だけ軽量となることで、セグメント単体を運搬するための重機の小型化、運搬効率化、現場施工性を向上させることが可能となる。

0019

第1発明〜第7発明によれば、接合箇所での空間への固化材の充填作業と、頂版の中空部に固化材を充填して頂版を接合する作業とを同時に実施することで、複数のセグメントの周方向の接合作業とセグメント壁体への頂版の接合作業とを同時施工できるため、トンネル全体で施工効率を向上させることが可能となる。

0020

特に、第2発明によれば、第1対向面及び第2対向面の各々に、壁厚方向で互いに対向させて当接される当接面が形成されることで、奥行方向で空間の側方が当接面で閉塞されるため、互いに分割された各々のセグメントを型枠として利用して、固化材の充填作業を迅速に実施することが可能となる。

0021

特に、第3発明によれば、壁厚方向で段状に屈曲した段部が形成されるため、接合箇所の周方向に対する各断面における断面欠損が抑制されるため、接合箇所での十分な接合強度を確保することが可能となる。また、セグメントの段部と第1対向面又は第2対向面とを併せた表面積が大きくなるため、空間に充填された固化材との付着力及び摩擦力を向上させることが可能となる。

0022

特に、第3発明によれば、第1セグメントの段部と第2セグメントの段部とが周方向で互いに当接されることで、各々の段部での当接面積が大きく確保されて、セグメント同士の設置圧が低減されるため、第1セグメント及び第2セグメントの各々の割れ欠け等の破損を防止することが可能となる。

0023

特に、第4発明によれば、第1セグメントから突出する補強部材と第2セグメントから突出する補強部材とが空間で互いに連結されるため、互いに連結された補強部材が空間で硬化させた固化材に埋め込まれてずれ止めとして機能することで、セグメント同士の一体性を向上させることが可能となる。

0024

特に、第5発明によれば、第1セグメント及び第2セグメントから突出させた補強部材が、壁厚方向に延びて設けられることで、セグメント同士の壁厚方向のずれを抑制することが可能となる。また、第1セグメント及び第2セグメントから突出させた補強部材が、周方向に延びて引抜きに対する抵抗力を発揮することで、セグメント同士が周方向に離間することを防止することが可能となる。

0025

特に、第6発明によれば、各々のセグメントの重量及び寸法が低減されるため、各々のセグメント壁体で奥行方向の大スパン化を実現することで、複数のセグメント壁体による奥行方向の接合箇所の数量を抑制して、トンネル全体で施工速度を向上させることが可能となる。

0026

特に、第7発明によれば、複数のセグメント壁体の隣り合った接合箇所を互いに周方向の位置を異ならせて略千鳥状等に配置して、複数のセグメント壁体による添接効果を発揮させることで、接合箇所での応力集中が緩和されて、接合箇所での安全性を向上させるとともに、接合箇所のスリム化、設計の合理化が図られ、材料費削減、加工費削減、施工性向上に伴う施工コストの削減を図ることが可能となる。

図面の簡単な説明

0027

本発明を適用したトンネル覆工体を示す斜視図である。
(a)は、本発明を適用したセグメント壁体を示す側面図であり、(b)は、そのA−A線端面図であり、(c)は、その正面図である。
本発明を適用したセグメント壁体の第1セグメントの第1対向面を示す斜視図である。
本発明を適用したセグメント壁体の第2セグメントの第2対向面を示す斜視図である。
本発明を適用したセグメント壁体を内空側から示す斜視図である。
本発明を適用したセグメント壁体を地山側から示す斜視図である。
本発明を適用したセグメント壁体の空間を示す端面図である。
(a)は、本発明を適用したセグメント壁体に設けられた補強部材を示す側面図であり、(b)は、そのA−A線端面図であり、(c)は、その正面図である。
本発明を適用したセグメント壁体で互いに連結された補強部材を示す拡大図である。
(a)は、本発明を適用したセグメント壁体に形成された貫通孔を示す側面図であり、(b)は、そのA−A線端面図であり、(c)は、その正面図である。
本発明を適用したトンネル覆工体の頂版を示す斜視図である。
本発明を適用したトンネル覆工体の第2セグメント及び第1セグメントを設置する設置工程を示す正面図である。
本発明を適用したトンネル覆工体のコンクリート又はモルタル等の固化材を空間に充填する充填工程を示す正面図である。
本発明を適用したトンネル覆工体を示す側面図である。

実施例

0028

以下、本発明を適用したセグメント壁体1及びトンネル覆工体7を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。

0029

本発明を適用したセグメント壁体1は、図1に示すように、複数のセグメント2を互いに接合させてトンネル8を構築するために用いられる。本発明を適用したセグメント壁体1は、互いに接合される複数のセグメント2として、トンネル8の周方向Yで互いに接合される第1セグメント21と第2セグメント22とを備える。

0030

また、本発明を適用したトンネル覆工体7は、複数の本発明を適用したセグメント壁体1が用いられるものであり、複数のセグメント2をトンネル8の周方向Y及び奥行方向Zで互いに接合させたものとなる。本発明を適用したトンネル覆工体7は、第1セグメント21と第2セグメント22とを有する複数のセグメント壁体1を備える。

0031

本発明を適用したトンネル覆工体7は、上部の頂版71、下部の底版72及び両側部のセグメント壁体1で取り囲まれた略中空状の内空部80が形成されて、トンネル8の奥行方向Zに対して断面略矩形状に形成される。本発明を適用したトンネル覆工体7は、これに限らず、トンネル8の奥行方向Zに対して断面略円形状等に形成されてもよい。

0032

本発明を適用したトンネル覆工体7は、既設等の地山81を開削させた開削部81aに設けられる。本発明を適用したトンネル覆工体7は、これに限らず、既設等の地山81を開削させることなく、シールド工法等で掘削して形成された掘削坑に設けられてもよい。

0033

本発明を適用したトンネル覆工体7は、トンネル8の壁厚方向Xで、略中空状の内空部80が配置される方向が内空側αとなって、地山81が配置される方向が地山側βとなる。本発明を適用したトンネル覆工体7は、複数のセグメント壁体1が、奥行方向Zで互いに接合されることで、内空側αと地山側βとを隔てるようにトンネル8が構築される。

0034

本発明を適用したセグメント壁体1は、図2に示すように、第1セグメント21と第2セグメント22とが周方向Yで互いに接合されて、第1セグメント21と第2セグメント22との接合箇所Jが形成される。本発明を適用したセグメント壁体1は、例えば、第1セグメント21が上部に配置されるとともに、第2セグメント22が下部に配置される。

0035

第1セグメント21は、図3に示すように、内空側α及び地山側βの側面2aに、鋼板20等が設けられて、内空側αの側面2aの鋼板20と、地山側βの側面2aの鋼板20との間に、硬化した状態の鉄筋コンクリート等のコンクリート部25が設けられる。また、第1セグメント21は、内空側α及び地山側βの側面2aに、鋼板20等が設けられることなく、硬化した状態のコンクリート部25のみで形成されてもよい。

0036

第1セグメント21は、第2セグメント22と接合される周方向Yの端部2bに、奥行方向Z及び周方向Yに延びる略平坦状の第1対向面3が形成されて、主に、略鉛直方向に延びる第1対向面3が形成される。第1セグメント21は、壁厚方向Xで第1セグメント21の内空側αの側面2aよりも地山側βに寄せた位置に第1対向面3が配置される。

0037

第1セグメント21は、内空側αの側面2aから壁厚方向Xで地山側βに屈曲することで、奥行方向Z及び壁厚方向Xに延びる略平坦状の第1基端面21aが形成される。また、第1セグメント21は、地山側βの側面2aから壁厚方向Xで内空側αに屈曲することで、奥行方向Z及び壁厚方向Xに延びる略平坦状の第1先端面21bが形成される。

0038

第2セグメント22は、図4に示すように、内空側α及び地山側βの側面2aに、鋼板20等が設けられて、内空側αの側面2aの鋼板20と、地山側βの側面2aの鋼板20との間に、硬化した状態の鉄筋コンクリート等のコンクリート部25が設けられる。また、第2セグメント22は、内空側α及び地山側βの側面2aに、鋼板20等が設けられることなく、硬化した状態のコンクリート部25のみで形成されてもよい。

0039

第2セグメント22は、第1セグメント21と接合される周方向Yの端部2bに、奥行方向Z及び周方向Yに延びる略平坦状の第2対向面4が形成されて、主に、略鉛直方向に延びる第2対向面4が形成される。第2セグメント22は、壁厚方向Xで第2セグメント22の地山側βの側面2aよりも内空側αに寄せた位置に第2対向面4が配置される。

0040

第2セグメント22は、地山側βの側面2aから壁厚方向Xで内空側αに屈曲することで、奥行方向Z及び壁厚方向Xに延びる略平坦状の第2基端面22aが形成される。また、第2セグメント22は、内空側αの側面2aから壁厚方向Xで地山側βに屈曲することで、奥行方向Z及び壁厚方向Xに延びる略平坦状の第2先端面22bが形成される。

0041

第1セグメント21及び第2セグメント22は、第1セグメント21の第1対向面3と第2セグメント22の第2対向面4とが、壁厚方向Xで互いに対向させて配置されるものとなる。第1セグメント21及び第2セグメント22は、各々の周方向Yの端部2bでの接合箇所Jにおいて、第1対向面3及び第2対向面4が互いに対向させて配置された状態で、図5図6に示すように、周方向Yで互いに接合される。

0042

第1セグメント21及び第2セグメント22は、第1先端面21bが第2基端面22aに当接されるとともに、第2先端面22bが第1基端面21aに当接されて、周方向Yで互いに接合される。第1セグメント21及び第2セグメント22は、これに限らず、第1先端面21b及び第2先端面22bの何れか一方又は両方が、第2基端面22a又は第1基端面21aに当接されることなく、周方向Yで互いに接合されてもよい。

0043

第1セグメント21及び第2セグメント22は、図5に示すように、奥行方向Zの一部で内空側αの側面2aが切り欠かれることで、第1基端面21aと第2先端面22bとの境界に窓部26が形成されてもよい。また、第1セグメント21及び第2セグメント22は、図6に示すように、奥行方向Zの一部で地山側βの側面2aが切り欠かれることで、第1先端面21bと第2基端面22aとの境界にも窓部26が形成されてもよい。

0044

第1セグメント21及び第2セグメント22は、図2(a)に示すように、周方向Yで互いに接合された状態となり、図2(b)に示すように、第1対向面3と第2対向面4とが、部分的に壁厚方向Xで離間して、空間Sが形成される。このとき、第1対向面3及び第2対向面4は、壁厚方向Xで互いに対向させて配置されるとともに、壁厚方向Xで互いに離間させた部分に、所定の空間Sが形成されるものとなる。

0045

第1セグメント21及び第2セグメント22は、図2(c)に示すように、奥行方向Zの手前側及び奥側において、奥行方向Zで空間Sの側方に、壁厚方向Xで段状に屈曲した段部5が形成される。第1対向面3及び第2対向面4は、必要に応じて、空間Sの部分にも段部5が形成されてもよい。そして、第1対向面3及び第2対向面4は、奥行方向Zで空間Sの側方に、壁厚方向Xで互いに対向させて当接される当接面50が形成される。

0046

段部5は、周方向Yで1段又は複数段に亘って形成されて、例えば、2段に亘って段状に形成される。段部5は、第1基端面21aから第1先端面21bまで、第1対向面3を地山側βに向けて屈曲させて、奥行方向Z及び壁厚方向Xに延びる略平坦状に形成される。また、段部5は、第2基端面22aから第2先端面22bまで、第2対向面4を内空側αに向けて屈曲させて、奥行方向Z及び壁厚方向Xに延びる略平坦状に形成される。

0047

第1セグメント21及び第2セグメント22は、第1セグメント21の段部5と、第2セグメント22の段部5とが、ともに奥行方向Z及び壁厚方向Xに延びる略平坦状に形成されて、周方向Yで互いに当接されるものとなる。そして、第1セグメント21及び第2セグメント22は、周方向Yで複数段等に亘った各々の段部5と段部5との間でも、壁厚方向Xで互いに当接される当接面50が形成されるものとなる。

0048

第1セグメント21及び第2セグメント22は、接合箇所Jから周方向Yに離間させた位置で、内空側αの側面2aから地山側βの側面2aまでの幅寸法Wが、例えば、800mm〜1200mm程度となる。そして、第1セグメント21及び第2セグメント22は、接合箇所Jとなる位置でも、周方向Yで互いに接合された状態での幅寸法Wを、内空側αの側面2aから地山側βの側面2aまでの幅寸法Wと略同一とすることができる。

0049

第1セグメント21及び第2セグメント22は、図7に示すように、空間Sの部分にも段部5が形成される場合に、空間Sの部分での第1セグメント21の段部5と、空間Sの部分での第2セグメント22の段部5とを、周方向Y及び壁厚方向Xで互いに離間させる。このとき、第1セグメント21及び第2セグメント22は、図7(a)に示すように、第1対向面3と第2対向面4とを互いに離間させた壁厚方向Xの離間距離dxが、例えば、50mm〜200mm程度となる。

0050

第1セグメント21及び第2セグメント22は、空間Sの部分にも段部5が形成される場合に、空間Sの部分での第1セグメント21の段部5と第2セグメント22の段部5とを離間させた周方向Yの離間距離dyが、例えば、100mm〜400mm程度となる。また、第1セグメント21及び第2セグメント22は、図7(b)に示すように、空間Sの部分での第1セグメント21の段部5と第2セグメント22の段部5とを、周方向Yで互いに接近させることで、周方向Yで離間させた離間距離dyを小さくしてもよい。

0051

第1セグメント21及び第2セグメント22は、必要に応じて、図7(c)に示すように、空間Sの部分のみで段部5を傾斜させてもよい。第1セグメント21及び第2セグメント22は、空間Sの部分のみで第1セグメント21の段部5及び第2セグメント22の段部5の何れか一方又は両方を傾斜させることで、第1対向面3又は第2対向面4と段部5とが、その隅部5aで鈍角状に交わって形成される。

0052

空間Sでは、図8に示すように、第1セグメント21及び第2セグメント22から突出させた複数の補強部材6が、壁厚方向X及び周方向Yに延びて設けられてもよい。そして、空間Sでは、壁厚方向X及び周方向Yの何れか一方又は両方に延びて設けられる一又は複数の補強部材6のうち少なくとも一部で、第1セグメント21から突出する補強部材6と、第2セグメント22から突出する補強部材6とが、互いに連結される。

0053

空間Sでは、壁厚方向Xの両側で作用する曲げモーメントが大きくなるため、壁厚方向Xの内空側α及び地山側βに寄せて複数の補強部材6が設けられることが望ましい。このとき、空間Sでは、例えば、第2セグメント22の第2先端面22b近傍で上方に延びる補強部材6が、第1セグメント21の第1基端面21a近傍で下方に延びる補強部材6に連結される。また、空間Sでは、第1セグメント21の第1先端面21b近傍で下方に延びる補強部材6が、第2セグメント22の第2基端面22a近傍で上方に延びる補強部材6に連結される。さらに、空間Sでは、必要に応じて、第1対向面3から壁厚方向Xの内空側αに向けて延びる補強部材6が、第2対向面4から壁厚方向Xの地山側βに向けて延びる補強部材6に連結される。

0054

空間Sでは、図9に示すように、異形棒鋼異形鉄筋61又は孔開き鋼板ジベル62等が補強部材6として用いられる。補強部材6は、複数の異形鉄筋61等の端部を材軸方向で互いに重複させることで、互いに連結される。補強部材6は、図9(a)に示すように、材軸方向に重複させた部分を互いに当接させた状態として、溶接番線又はカプラー等の機械式継手で連結されてもよい。また、補強部材6は、図9(b)、図9(c)に示すように、材軸方向に重複させた部分を互いに若干離間させた状態でも、空間Sに充填したコンクリート又はモルタル等を介して応力伝達されて、互いに連結されるものとなる。

0055

本発明を適用したセグメント壁体1は、図10に示すように、第1セグメント21の上端面21cから空間Sまで貫通させた貫通孔27が形成されてもよい。また、本発明を適用したセグメント壁体1は、必要に応じて、第1セグメント21の上端面21cから上方に向けて突出させた孔開き鋼板ジベル62等の補強部材6が設けられてもよい。

0056

本発明を適用したセグメント壁体1は、図11に示すように、トンネル覆工体7の両側部に一対となって設けられて、一対の第1セグメント21の上方に頂版71が架設される。頂版71は、例えば、奥行方向Zの両側に鋼板20等が設けられるとともに、周方向Yの両側に鋼板20等が設けられて、第1セグメント21の上方の部分に、第1セグメント21の上端面21cと鋼板20等とで区切られた中空部71aが形成される。

0057

ここで、本発明を適用したセグメント壁体1は、図12に示すように、第2セグメント22及び第1セグメント21を設置する設置工程と、図13に示すように、コンクリート又はモルタル等の固化材Cを空間Sに充填する充填工程とを経て構築される。

0058

設置工程では、最初に、図12(a)に示すように、第2セグメント22が設置されることで、第2セグメント22の第2対向面4が地山側βに向けて配置される。設置工程では、次に、図12(b)に示すように、第2セグメント22の上方に第1セグメント21が設置されて、第1セグメント21の第1対向面3が内空側αに向けて配置される。このとき、設置工程では、第2セグメント22の第2対向面4と、第1セグメント21の第1対向面3とが、互いに対向させて配置されるものとなる。

0059

設置工程では、第1セグメント21から突出する補強部材6と第2セグメント22から突出する補強部材6とを、窓部26から手を入れる等して、溶接、番線又はカプラー等の機械式継手で互いに連結する。そして、設置工程では、トンネル覆工体7の両側部に一対となって第2セグメント22及び第1セグメント21が設置されるものとなる。

0060

充填工程では、最初に、図13(a)に示すように、一対の第1セグメント21の上方に頂版71を架設する。このとき、充填工程では、第1セグメント21の上端面21cから上方に向けて突出させた孔開き鋼板ジベル62等の補強部材6が、第1セグメント21の上端面21cの上方に形成された頂版71の中空部71aに配置される。

0061

充填工程では、次に、図13(b)に示すように、頂版71の鋼板20等を型枠として、頂版71の中空部71aに固化材Cを流し込む。このとき、充填工程では、頂版71の中空部71aに流し込まれた固化材Cが、第1セグメント21の上端面21cから空間Sまで貫通させた貫通孔27を通過して、空間Sに充填されるものとなる。なお、充填工程では、頂版71の中空部71aから貫通孔27を通過させて固化材Cを流し込むときには、上方及び下方の窓部26を蓋26a等で塞いでおくことが望ましい。

0062

充填工程では、必要に応じて、窓部26から空間Sに固化材Cを流し込んで、固化材Cが空間Sに充填されてもよい。このとき、充填工程では、下方の窓部26を蓋26a等で塞いでおいて上方の窓部26から固化材Cが空間Sに充填されることで、第1セグメント21と第2セグメント22とが周方向Yで互いに接合されるものとなる。また、充填工程では、頂版71の中空部71aにも固化材Cが充填されることで、トンネル覆工体7の両側部のセグメント壁体1に、頂版71が接合されるものとなる。

0063

本発明を適用したトンネル覆工体7は、図14に示すように、複数のセグメント壁体1が、各々の上部に頂版71が架設された状態で、奥行方向Zで互いに接合される。本発明を適用したトンネル覆工体7は、奥行方向Zで互いに隣り合った複数のセグメント壁体1が、奥行方向Zで互いに隙間なく並べられて接合された状態で、トンネル8の内空部80の下部にコンクリートが打設等されて、下部の底版72が設けられるものとなる。

0064

本発明を適用したトンネル覆工体7は、奥行方向Zに接合された複数のセグメント壁体1で、各々の第1セグメント21と第2セグメント22との接合箇所Jが、奥行方向Zで略千鳥状等に配置されることが望ましい。このとき、奥行方向Zで互いに隣り合って接合される複数のセグメント壁体1は、各々の第1セグメント21と第2セグメント22とが周方向Yで接合される接合箇所Jが、互いに周方向Yの位置を異ならせて配置される。

0065

本発明を適用したトンネル覆工体7は、複数のセグメント壁体1の隣り合った接合箇所Jを、互いに周方向Yの位置を異ならせて略千鳥状等に配置させて、奥行方向Zで略直線状に連続させないものとなる。このとき、本発明を適用したトンネル覆工体7は、本来は接合箇所Jに作用する荷重Pを、隣り合ったセグメント2の本体部分に伝達させることで、互いに隣り合った複数のセグメント壁体1による添接効果が発揮される。

0066

これにより、本発明を適用したトンネル覆工体7は、接合箇所Jが構造上の弱点となり易いものの、複数のセグメント壁体1による添接効果を発揮させることで、接合箇所Jでの応力集中が緩和されて、接合箇所Jでの安全性を向上させることが可能となる。また、本発明を適用したトンネル覆工体7は、接合箇所Jでの応力集中が緩和されるため、接合箇所Jのスリム化、設計の合理化が図られ、材料費削減、加工費削減、施工性向上に伴う施工コストの削減を図ることが可能となる。

0067

本発明を適用したセグメント壁体1は、図3図4に示すように、第1セグメント21と第2セグメント22との接合箇所Jで、第1対向面3及び第2対向面4が壁厚方向Xで互いに対向させて配置されて、複数のセグメント2が壁厚方向Xに分割された状態となる。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、複数のセグメント2が壁厚方向Xに分割された状態から互いに接合されるため、各々のセグメント2の壁厚方向X及び周方向Yの寸法を低減させて、コンパクトなセグメント2を提供することが可能となる。

0068

また、本発明を適用したセグメント壁体1は、各々のセグメント2をあらかじめ工場等で製作してから現場に搬入することができるため、各々のセグメント2の品質管理を容易にするとともに、セグメント2を製作するときの型枠を共通化して使い回すことができる。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、セグメント単体で十分な品質を確保しながら、型枠を共通化して使い回すことで、コスト削減を実現することが可能となる。

0069

本発明を適用したセグメント壁体1は、図12図13に示すように、第1対向面3と第2対向面4とを壁厚方向Xで互いに離間させた部分に、固化材Cを充填するための空間Sが形成される。そして、本発明を適用したセグメント壁体1は、窓部26等から空間Sに固化材Cが流し込まれて充填されることで、第1セグメント21と第2セグメント22とが周方向Yで互いに接合されるものとなる。

0070

このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、窓部26等から空間Sに固化材Cを流し込むだけの容易な作業で、第1セグメント21と第2セグメント22とを接合できるため、接合箇所Jでの接合作業の施工効率を向上させることが可能となる。本発明を適用したセグメント壁体1は、特に、固化材Cを流し込む作業が現場で実施されるため、現場に搬入されるセグメント単体の重量が、空間Sに充填される固化材Cの重量分だけ軽量となる。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、各々のセグメント単体が軽量となることで、セグメント単体を運搬するための重機の小型化、運搬効率化、現場施工性を向上させて、コスト削減を実現することが可能となる。

0071

また、本発明を適用したセグメント壁体1は、壁厚方向Xに分割された状態での各々のセグメント2の形状、寸法及び重量を任意に設計できるため、施工条件に応じた設計自由度の高いセグメント2を提供することが可能となる。そして、本発明を適用したトンネル覆工体7は、図14に示すように、各々のセグメント2の重量及び寸法が低減されるため、各々のセグメント壁体1で奥行方向Zの大スパン化を実現することができる。このとき、本発明を適用したトンネル覆工体7は、各々のセグメント壁体1での大スパン化が実現されることで、複数のセグメント壁体1による奥行方向Zの接合箇所Jの数量を抑制して、トンネル8全体で施工速度を向上させることが可能となる。

0072

本発明を適用したセグメント壁体1は、図2に示すように、奥行方向Zで空間Sの側方で、第1対向面3及び第2対向面4の各々に、壁厚方向Xで互いに対向させて当接される当接面50が形成される。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、奥行方向Zで空間Sの側方が当接面50で閉塞されるため、互いに分割された各々のセグメント2を型枠として利用して、固化材Cの充填作業を迅速に実施することが可能となる。

0073

なお、複数のセグメント壁体1が奥行方向Zで互いに接合される場合は、各々のセグメント壁体1の奥行方向Zにおける空間Sの両側方が必ずしも当接面50で閉塞されなくてもよい。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、複数のセグメント壁体1の各々の空間Sを奥行方向Zに連通させて、1つのセグメント壁体1の空間Sから複数のセグメント壁体1の空間Sに固化材Cを流し込むことで、奥行方向Zで互いに接合される複数のセグメント壁体1に対する固化材Cの充填作業を同時に実施することが可能となる。

0074

また、本発明を適用したセグメント壁体1は、奥行方向Zで空間Sの側方で、壁厚方向Xで段状に屈曲した段部5が形成される。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、接合箇所Jの周方向Yに対する各断面における断面欠損が抑制されるため、接合箇所Jでの十分な接合強度を確保することが可能となる。また、本発明を適用したセグメント壁体1は、段状に屈曲した段部5と第1対向面3又は第2対向面4とが交互に形成される。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、セグメント2の段部5と第1対向面3又は第2対向面4とを併せた表面積が大きくなるため、空間Sに充填された固化材Cとの付着力及び摩擦力を向上させることが可能となる。

0075

さらに、本発明を適用したセグメント壁体1は、第1セグメント21の段部5と、第2セグメント22の段部5とが、周方向Yで互いに当接されるため、各々の段部5での当接面積が大きく確保されて、セグメント2同士の設置圧が低減される。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、複数のセグメント2が互いに周方向Yで接合された状態で、セグメント2同士の設置圧が低減されるため、第1セグメント21及び第2セグメント22の各々の割れ、欠け等の破損を防止することが可能となる。

0076

本発明を適用したセグメント壁体1は、図12に示すように、第1セグメント21から突出する補強部材6と、第2セグメント22から突出する補強部材6とが、空間Sで互いに連結される。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、図13に示すように、互いに連結された補強部材6が、空間Sで硬化させた固化材Cに埋め込まれてずれ止めとして機能することで、セグメント2同士の一体性を向上させることが可能となる。

0077

また、本発明を適用したセグメント壁体1は、第1セグメント21及び第2セグメント22から突出させた補強部材6が、壁厚方向Xに延びて設けられることで、セグメント2同士の壁厚方向Xのずれを抑制することが可能となる。さらに、本発明を適用したセグメント壁体1は、第1セグメント21及び第2セグメント22から突出させた補強部材6が、周方向Yに延びて引抜きに対する抵抗力を発揮することで、セグメント2同士が周方向Yに離間することを防止することが可能となる。なお、本発明を適用したセグメント壁体1は、壁厚方向Xの内空側α及び地山側βに寄せて補強部材6が設けられることで、壁厚方向Xの両側で作用する大きい曲げモーメントに効果的に抵抗することが可能となる。

0078

本発明を適用したセグメント壁体1は、接合箇所Jでの空間Sへの固化材Cの充填作業と、頂版71の中空部71aに固化材Cを充填して頂版71を接合する作業を同時に実施することができる。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、複数のセグメント2の周方向Yの接合作業とセグメント壁体1への頂版71の接合作業とを同時施工できるため、トンネル8全体で施工効率を向上させることが可能となる。本発明を適用したセグメント壁体1は、特に、頂版71の中空部71aから貫通孔27を通過させて固化材Cを空間Sに充填することで、複数のセグメント2の接合作業と頂版71の接合作業との同時施工による施工効率を一段と向上させることが可能となる。

0079

本発明を適用したセグメント壁体1は、特に、図7(b)に示すように、空間Sの部分での第1セグメント21の段部5と第2セグメント22の段部5とを、周方向Yで互いに接近させることもできる。このとき、本発明を適用したセグメント壁体1は、空間Sへの固化材Cの充填量を低減させて、固化材Cの充填作業の施工性を向上させることが可能となる。また、本発明を適用したセグメント壁体1は、図7(c)に示すように、段部5と第1対向面3又は第2対向面4とが隅部5aで鈍角状に交わって形成されることで、この隅部5aで固化材Cが未充填となることを抑制することが可能となる。

0080

以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。

0081

1 :セグメント壁体
2 :セグメント
2a :側面
2b :端部
20 :鋼板
21 :第1セグメント
21a :第1基端面
21b :第1先端面
21c :上端面
22 :第2セグメント
22a :第2基端面
22b :第2先端面
25 :コンクリート部
26 :窓部
26a :蓋
27 :貫通孔
3 :第1対向面
4 :第2対向面
5 :段部
5a :隅部
50 :当接面
6 :補強部材
61 :異形鉄筋
62 :孔開き鋼板ジベル
7 :トンネル覆工体
71 :頂版
71a :中空部
72 :底版
8 :トンネル
80 :内空部
81 :地山
81a :開削部
C :固化材
J :接合箇所
S :空間
α :内空側
β :地山側
X :壁厚方向
Y :周方向
Z :奥行方向

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