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技術 甘味を抑えた果実風味アルコール飲料

出願人 麒麟麦酒株式会社
発明者 池田聡永井次郎山崎大樹
出願日 2016年6月23日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2016-124404
公開日 2017年12月28日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2017-225404
状態 未査定
技術分野 酒類
主要キーワード 特定濃度範囲 ハーブ植物 炭酸ガス圧 サイクロデキストリン類 調和性 柑橘系果実 パストライザー 飲料サンプル
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課題

糖類や甘味料を添加せず、食事料理)との調和性も持ち、「食事に合うアルコール飲料」としても良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供する。

解決手段

糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合することにより、アルコール由来苦味雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供する。本発明は、該構成要件を採用することにより、アルコール由来の苦味、雑味の抑制とともに、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚の果実風味アルコール飲料を提供する。

概要

背景

近年、発酵アルコール飲料のような飲料の分野においても、飲料の嗜好性を増大するために、その飲料本来香味に加えて、アロマ精油成分や、香気成分の添加により、香気成分の付与や含有量の増大を図ったアルコール飲料が提供されている。該アルコール飲料においては、ベースとなるアルコール飲料に果実フレーバーや、果汁を添加し、飲料にフルーツ様香気を付与したアルコール濃度1〜10v/v%の低アルコール飲料が、その基本的な構成となっているが、マイルドで飲み易いアルコール飲料として、人気が高まっている。該アルコール飲料においては、果汁の種類や、低カロリー化など、各種のものが提供されているが、昨今は、比較的高濃度(例えば、7v/v%以上)のアルコール濃度を有するものが提供されている。これらのアルコール飲料においては、マイルドで、かつ爽やかさが嗜好されることから、その香味成分や、調味成分添加量には、自ずと制限がかけられるが、該低アルコール飲料においても、上記のようにアルコール濃度が高濃度になると、アルコールの有するアルコール臭や、苦味のような雑味が突出し、アルコール飲料の香味バランス欠ける飲料となるという問題がある。

従来より、アルコール飲料等において、該アルコールの持つ苦味や、酒感等の雑味を抑制して、呈味の改善を図る方法として、各種の方法が開示されている。例えば、特開平10−313849号公報には、アルコール飲料の有する不快臭を消臭し、後味と呈味を改善する方法として、カプシクム属アヌム種の植物であるパラヂィチョパプリカ果実からなる呈味改善剤を用いる方法が、特開平8−224075号公報には、アルコール飲料のアルコールに起因する苦味、バーニング感和らげるために、シュクラロースを添加する方法が、特開2003−204779号公報には、アルコール含有飲食品エタノール特有刺激感を低減する方法として、アルコール含有飲食品の原料に、ベタインを添加、混合する方法が、特開2003−289824号公報には、アルコールを含有する飲食品のアルコール臭や、刺激緩和するために、内分岐環状構造部分外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを含有させる方法が開示されている。

また、特開2011−142890号公報には、低カロリーアルコール炭酸飲料において、アルコールの刺激臭を低減するために、増粘多糖類を含有させる方法が、特開2014−73098号公報には、アルコール飲料のアルコールに起因する苦味やバーニング感を改善するために、モルトエキスを添加する方法が、特開2016−36318号公報には、アルコール飲料のアルコールに起因する苦味と刺激臭を低減するために、マメ科サイクロピア属に属するハーブ植物であるハニーブッシュエキスに含まれるマンギフェリンを含有させる方法が開示されている。

これらのアルコール飲料のアルコールの刺激臭の改善方法は、アルコール飲料に各種の添加物を添加してアルコール飲料のアルコールに起因する苦味、バーニング感を和らげ、改善するものであるが、該方法を甘味を抑えた果実風味アルコール飲料のようなアルコール飲料に適用して、突出するアルコールの刺激臭の改善を図ったとしても、添加する添加物の影響もあり、アルコールの刺激臭の改善とともに、食事料理)との調和性を持つアルコール飲料を提供することは難しく、なおかつ、甘味を抑えることによる果実風味アルコール飲料の味覚単調さをバランスよく補填することは難しいという問題がある。したがって、食事との調和性のあるスッキリとした味覚と、なおかつ、甘味を抑えたアルコール飲料の味覚の単調さを解消した良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供するためには、甘味を抑えたアルコール飲料を調製するに際し問題となるアルコール由来苦みや、酒感及びその他の雑味を低減するとともに、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を同時に解消する有効な方法を提供することが、該アルコール飲料提供の課題となる。

他方で、柑橘類等に含有される香気成分として、シトラール及び1,8−シネオールが知られている。該香気成分を酸性飲料や、炭酸飲料に添加して、飲料の呈味の改善を図る方法も開示されている。例えば、特開2007−282593号公報には、酸性飲料において、シトラール及びサイクロデキストリン類を添加して、シトラールの熱及び光による劣化を抑制して、酸性飲料におけるオフフレーバーの生成や、香味劣化を防止する方法が、特開2012−183026号公報には、高甘味度甘味料を添加した炭酸飲料において、α−テルピネオールエチルブチレート及び1,8−シネオールを含有させることにより、高甘味度甘味料に由来する甘味の後引き等を改善する方法が開示されている。しかし、これらの方法は、シトラールや、1,8−シネオールをアルコール飲料のアルコールに起因する刺激臭等の改善に用いるというものではない。

概要

糖類や甘味料を添加せず、食事(料理)との調和性も持ち、「食事に合うアルコール飲料」としても良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供する。糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合することにより、アルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供する。本発明は、該構成要件を採用することにより、アルコール由来の苦味、雑味の抑制とともに、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚の果実風味アルコール飲料を提供する。なし

目的

これらのアルコール飲料のアルコールの刺激臭の改善方法は、アルコール飲料に各種の添加物を添加してアルコール飲料のアルコールに起因する苦味、バーニング感を和らげ、改善するものであるが、該方法を甘味を抑えた果実風味アルコール飲料のようなアルコール飲料に適用して、突出するアルコールの刺激臭の改善を図ったとしても、添加する添加物の影響もあり、アルコールの刺激臭の改善とともに、食事(料理)との調和性を持つアルコール飲料を提供する

効果

実績

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請求項1

糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合したことを特徴とするアルコール由来苦味雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料。

請求項2

シトラール及び1,8−シネオールが、柑橘類から精製されたフレーバー成分として配合されることを特徴とする請求項1に記載の果実風味アルコール飲料。

請求項3

果実風味が柑橘系果実風味であることを特徴とする請求項1又は2に記載の果実風味アルコール飲料。

請求項4

アルコール飲料が、アルコール濃度1〜10v/v%の果実風味のアルコール飲料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の果実風味アルコール飲料。

請求項5

果実風味アルコール飲料が、容器詰アルコール飲料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の果実風味アルコール飲料。

請求項6

糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合し、製造することを特徴とするアルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、糖類や甘味料を添加せず、食事料理)との調和性も持ち、「食事に合うアルコール飲料」としても良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料に関し、特に、糖類や甘味料を添加せず、甘味を抑えたアルコール飲料を調製するに際し問題となるアルコール由来苦みや、酒感及びその他の雑味、或いは甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚と、なおかつ、甘味を抑えたアルコール飲料の味覚の単調さを解消した良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料に関する。

背景技術

0002

近年、発酵アルコール飲料のような飲料の分野においても、飲料の嗜好性を増大するために、その飲料本来香味に加えて、アロマ精油成分や、香気成分の添加により、香気成分の付与や含有量の増大を図ったアルコール飲料が提供されている。該アルコール飲料においては、ベースとなるアルコール飲料に果実フレーバーや、果汁を添加し、飲料にフルーツ様香気を付与したアルコール濃度1〜10v/v%の低アルコール飲料が、その基本的な構成となっているが、マイルドで飲み易いアルコール飲料として、人気が高まっている。該アルコール飲料においては、果汁の種類や、低カロリー化など、各種のものが提供されているが、昨今は、比較的高濃度(例えば、7v/v%以上)のアルコール濃度を有するものが提供されている。これらのアルコール飲料においては、マイルドで、かつ爽やかさが嗜好されることから、その香味成分や、調味成分添加量には、自ずと制限がかけられるが、該低アルコール飲料においても、上記のようにアルコール濃度が高濃度になると、アルコールの有するアルコール臭や、苦味のような雑味が突出し、アルコール飲料の香味バランス欠ける飲料となるという問題がある。

0003

従来より、アルコール飲料等において、該アルコールの持つ苦味や、酒感等の雑味を抑制して、呈味の改善を図る方法として、各種の方法が開示されている。例えば、特開平10−313849号公報には、アルコール飲料の有する不快臭を消臭し、後味と呈味を改善する方法として、カプシクム属アヌム種の植物であるパラヂィチョパプリカ果実からなる呈味改善剤を用いる方法が、特開平8−224075号公報には、アルコール飲料のアルコールに起因する苦味、バーニング感和らげるために、シュクラロースを添加する方法が、特開2003−204779号公報には、アルコール含有飲食品エタノール特有刺激感を低減する方法として、アルコール含有飲食品の原料に、ベタインを添加、混合する方法が、特開2003−289824号公報には、アルコールを含有する飲食品のアルコール臭や、刺激緩和するために、内分岐環状構造部分外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを含有させる方法が開示されている。

0004

また、特開2011−142890号公報には、低カロリーアルコール炭酸飲料において、アルコールの刺激臭を低減するために、増粘多糖類を含有させる方法が、特開2014−73098号公報には、アルコール飲料のアルコールに起因する苦味やバーニング感を改善するために、モルトエキスを添加する方法が、特開2016−36318号公報には、アルコール飲料のアルコールに起因する苦味と刺激臭を低減するために、マメ科サイクロピア属に属するハーブ植物であるハニーブッシュエキスに含まれるマンギフェリンを含有させる方法が開示されている。

0005

これらのアルコール飲料のアルコールの刺激臭の改善方法は、アルコール飲料に各種の添加物を添加してアルコール飲料のアルコールに起因する苦味、バーニング感を和らげ、改善するものであるが、該方法を甘味を抑えた果実風味アルコール飲料のようなアルコール飲料に適用して、突出するアルコールの刺激臭の改善を図ったとしても、添加する添加物の影響もあり、アルコールの刺激臭の改善とともに、食事(料理)との調和性を持つアルコール飲料を提供することは難しく、なおかつ、甘味を抑えることによる果実風味アルコール飲料の味覚の単調さをバランスよく補填することは難しいという問題がある。したがって、食事との調和性のあるスッキリとした味覚と、なおかつ、甘味を抑えたアルコール飲料の味覚の単調さを解消した良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供するためには、甘味を抑えたアルコール飲料を調製するに際し問題となるアルコール由来の苦みや、酒感及びその他の雑味を低減するとともに、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を同時に解消する有効な方法を提供することが、該アルコール飲料提供の課題となる。

0006

他方で、柑橘類等に含有される香気成分として、シトラール及び1,8−シネオールが知られている。該香気成分を酸性飲料や、炭酸飲料に添加して、飲料の呈味の改善を図る方法も開示されている。例えば、特開2007−282593号公報には、酸性飲料において、シトラール及びサイクロデキストリン類を添加して、シトラールの熱及び光による劣化を抑制して、酸性飲料におけるオフフレーバーの生成や、香味劣化を防止する方法が、特開2012−183026号公報には、高甘味度甘味料を添加した炭酸飲料において、α−テルピネオールエチルブチレート及び1,8−シネオールを含有させることにより、高甘味度甘味料に由来する甘味の後引き等を改善する方法が開示されている。しかし、これらの方法は、シトラールや、1,8−シネオールをアルコール飲料のアルコールに起因する刺激臭等の改善に用いるというものではない。

先行技術

0007

特開平10−313849号公報。
特開平8−224075号公報。
特開2003−204779号公報。
特開2003−289824号公報。
特開2007−282593号公報。
特開2011−142890号公報。
特開2012−183026号公報。
特開2014−73098号公報。
特開2016−36318号公報。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の課題は、糖類や甘味料を添加せず、食事(料理)との調和性も持ち、「食事に合うアルコール飲料」としても良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題を解決すべく、糖類や甘味料を添加せず、食事(料理)との調和性も持つ、良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の提供について、特に、糖類や甘味料を添加せず、甘味を抑えたアルコール飲料を調製するに際し問題となるアルコール由来の苦みや、酒感及びその他の雑味、或いは甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚と、なおかつ、甘味を抑えたアルコール飲料の味覚の単調さを解消した良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の提供について、鋭意検討する中で、糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が特定の濃度となるように配合し、かつ、1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が特定の濃度となるように配合することにより、該果実風味アルコール飲料において、アルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0010

すなわち、本発明は、糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合したことを特徴とするアルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料からなる。本発明は、該構成要件を採用することにより、アルコール由来の苦味、雑味の抑制とともに、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚の果実風味アルコール飲料を提供することができる。

0011

果実風味アルコール飲料のようなアルコール飲料においては、通常、その嗜好性を付与するために、糖類やその他の甘味料が添加される。しかし、該飲料を食事と共に引用する場合には、該アルコール飲料の食事(料理)との調和性を図る上で、食事(料理)の持つ味覚を引き立たせるためには、甘味はむしろ不都合になる傾向がある。そこで、食事(料理)との調和性も持ち、「食事に合うアルコール飲料」として調製するために、糖類や甘味料を添加せず、甘味を抑えたアルコール飲料として調製すると、アルコール由来の苦みや、酒感及びその他の雑味が突出し、かつ、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題が発生する。本発明者らは、これらの問題の解消について検討する中で、搾した柑橘果汁に熱を加えずに透明化したストレート果汁では、爽やかな香気やすっきりとした口中感豊富残留していることを見出し、更に、分析を行った結果、上記の香味効果には、シトラールと1,8−シネオールが大きく寄与していることを見出し、該知見に基いて更に検討を進めた結果、該成分を特定濃度範囲で配合、含有させることにより、糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール由来の苦味、雑味の抑制が可能となるとともに、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消することができることを見出し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚の果実風味アルコール飲料を提供することに成功した。

0012

本発明の果実風味アルコール飲料において、シトラール及び1,8−シネオールは、柑橘類から精製されたフレーバー成分として配合することができる。本発明の果実風味アルコール飲料は、飲料の風味調和の観点から、該果実風味が柑橘系果実風味であるアルコール飲料の場合を、特に好ましい果実風味アルコール飲料として挙げることができる。

0013

本発明の果実風味アルコール飲料としては、アルコール濃度1〜10v/v%の果実風味のアルコール飲料を挙げることができる。また、本発明の果実風味アルコール飲料は、容器詰アルコール飲料として調製することができる。

0014

本発明は、糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合し、製造することを特徴とするアルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造方法の発明を包含する。

0015

すなわち具体的には本発明は、(1)糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合したことを特徴とするアルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料や、(2)シトラール及び1,8−シネオールが、柑橘類から精製されたフレーバー成分として配合されることを特徴とする上記(1)に記載の果実風味アルコール飲料や、(3)果実風味が柑橘系果実風味であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の果実風味アルコール飲料や、(4)アルコール飲料が、アルコール濃度1〜10v/v%の果実風味のアルコール飲料であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の果実風味アルコール飲料や、(5)果実風味アルコール飲料が、容器詰アルコール飲料であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の果実風味アルコール飲料からなる。

0016

また、本発明は、(6)糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合し、製造することを特徴とするアルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造方法からなる。

発明の効果

0017

本発明は、糖類や甘味料を添加せず、食事(料理)との調和性も持ち、「食事に合うアルコール飲料」としても良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供する、特に、糖類や甘味料を添加せず、甘味を抑えたアルコール飲料を調製するに際し問題となるアルコール由来の苦みや、酒感及びその他の雑味、或いは甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚と、なおかつ、甘味を抑えたアルコール飲料の味覚の単調さを解消した良質の味覚を有する甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供する。

0018

本発明は、糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合することにより、アルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料を提供することからなる。本発明の糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料においてアルコール飲料成分原料として配合される、シトラール及び1,8−シネオールの特に好ましい濃度としては、アルコール飲料中のシトラール濃度が、3.0〜8.0、及び1,8−シネオール濃度が0.10〜0.20の濃度範囲を挙げることができる。

0019

本発明で対象となる果実風味アルコール飲料としては、各種果実フレーバー、及び、果汁で果実風味を付与した果実風味アルコール飲料を挙げることができるが、果実風味との香味の調和の観点からは、柑橘系の果実風味アルコール飲料を特に好ましい対象として挙げることができる。果実風味アルコール飲料に用いられるベースとなるアルコールとしては、通常果実風味アルコール飲料の製造に用いられるアルコールを挙げることができるが、例えば、スピリッツ類(ジンウオッカテキーララムニュースピリッツ等のスピリッツ、原料用アルコール)、チューハイ等を含むリキュール類ウイスキー類(ウイスキー、ブランディー)、及び焼酎等を挙げることができる。

0020

本発明の香料加成分として用いられるシトラール及び1,8−シネオールは、市販のフレーバー調製品として入手できるものを用いることができるが、柑橘類や、その他の植物から抽出、精製されたフレーバー成分として用いることができる。

0021

本発明の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造方法としては、該果実風味アルコール飲料の製造に際して、糖類及び甘味料を添加しない点、及び、該果実風味アルコール飲料の製造に際して、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合する点を除いて、その製造原料添加剤及び、製造方法において、通常の果実風味アルコール飲料の製造方法と変わるところはない。

0022

本発明の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料の製造におけるシトラール及び1,8−シネオールの濃度の調製における、飲料中のシトラール及び1,8−シネオールの濃度の測定には、以下の方法を用いることができる。

0023

シトラール、1,8−シネオールの分析は市販のGC/MSなどを用いて、常法により分析することができる(例えば、「FLAVOUR AND FRAGRANCE JOURNAL2002; 17: 169-174」参照)。

0024

本発明の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料は、容器詰果実風味アルコール飲料として製品化することができる。

0025

以下に、実施例を挙げて、本願発明を具体的に説明するが、本発明は該実施例に限定されるものではない。

0026

試料の調製、試験方法
飲料サンプル組成は、下記の表1及び表2に示す通りとした。サンプル(1)〜(5)は、ストレート果汁を、サンプル(6)〜(10)は、濃縮果汁を用いて調製した。シトラール及び1,8−シネオールは最終の飲料サンプルで表記濃度になるようにそれぞれ添加した。飲料サンプルは、缶容器充填した後、パストライザーで殺菌して、容器詰めアルコール飲料の形態とした。飲料サンプルの炭酸ガス圧は、0.20MPaであった。

0027

0028

0029

<評価>
調製された各飲料サンプルを、非明示(ブラインド)の状態で官能評価試験に供した。官能評価試験では、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル4名により、以下の基準による評価を行なった。

0030

[アルコールによる苦味・酒感の評価]
飲料サンプルをパネルに供し、アルコール由来の苦味や酒感の強度を1〜10点の10段階で評価した。(1点:苦味や酒感をほとんど感じない。5点:苦味や酒感をやや感じる。10点:苦味や酒感を最も強く感じる。)

0031

食品の味の阻害度評価
飲料サンプルとともに、食品サンプルとして市販の唐揚げをパネルに供した。パネルは唐揚げ1cm3程度の断片を口に含み、数秒間咀嚼した後に、飲料サンプルを口に含み、唐揚げとともに溜飲することで飲料サンプルの食品の味への阻害度を評価した。食品の味への阻害度は1〜10点の10段階で評価した。(1点:食品の味を阻害することなく、食品の味を損なわずに感じる。5点:食品の味を弱く阻害し、食品の味をやや損なっている。10点:食品の味を最も強く阻害し、食品の味を強く損なっている。)

0032

<結果>
結果を表3に示す。
アルコールによる苦味、酒感の評価、及び食品の味の阻害度評価ともに、パネリスト4名の評点平均点を記した。ストレート果汁を用いたサンプル(1)〜(5)では、サンプル(2)〜(4)で、アルコールによる苦味の改善効果が得られた。また、サンプル(3)においてアルコールによる苦味が最も低減されていた。一方、サンプル(1)では苦味や酒感が目立ち、またサンプル(5)では青葉様の香味や渋味が感じられ、飲料サンプルの香味改善効果は低かった。また、食品の味の阻害度評価においても、サンプル(2)〜(4)で、食品の味の阻害度の改善効果が得られ、サンプル(3)において阻害度が最も低減されていた。更に、パネルのコメントより、サンプル(2)、(3)、(4)では苦味や酒感が低減されたのみならず、爽快な香りや後味のすっきりした味感が付与されており、これらが食事の味を損なうことなく、飲料の香味を改善していると評された。

0033

濃縮果汁を用いたサンプル(6)〜(10)においては、サンプル(6)〜(10)では、サンプル(7)〜(9)で、アルコールによる苦味の改善効果が得られ、サンプル(8)において、苦味や酒感が最も低減されていた。同様に食事の味に対する阻害度もサンプル(7)〜(9)で、低減され、改善効果が得られたが、評価の数値自体は、濃縮果汁であることから、ストレート果汁を用いたサンプルに比べて、各評点が相対的に高い数値となった。

実施例

0034

0035

本発明は、糖類及び甘味料を添加せず甘味を抑えた果実風味アルコール飲料において、アルコール飲料成分原料として、シトラールを、アルコール飲料中のシトラール濃度が3.0〜10.0ppm、及び1,8−シネオールを、アルコール飲料中の1,8−シネオール濃度が0.10〜0.30ppmとなるように配合したことを特徴とするアルコール由来の苦味、雑味の抑制と、味覚を整えた良質味覚の甘味を抑えた果実風味アルコール飲料からなる。本発明は、該構成要件を採用することにより、アルコール由来の苦味、雑味の抑制とともに、甘味を抑えることによる味覚の単調さの問題を解消し、食事との調和性のあるスッキリとした味覚の果実風味アルコール飲料を提供することができる。

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    【課題】簡便な処理で、風味に優れ、しかも保存安定性の良いお酒が得られることが望まれる。【解決手段】穀類を麹菌により糖化した後、酵母によりアルコール発酵させて得られたスラリーから固形分を除去し、50℃以... 詳細

  • 合名会社崎元酒造所の「 長命草焼酎の製造方法」が 公開されました。( 2018/05/17)

    【課題】原料の風味を残しつつ、新たな風味が付与され、飲みやすい焼酎を提供する。【解決手段】焼酎醪に、長命草またはその抽出物を添加して発酵させた後、蒸留することを特徴とする焼酎の製造方法およびこの製造方... 詳細

  • 島根県の「 紫芋を原料とするアルコール飲料、飲食料品材料、飲食品、及びそれらの製造方法」が 公開されました。( 2018/05/17)

    【課題】紫芋の色と風味がより感じられる紫芋を原料としたアルコール飲料の製造方法を提供するとともに、該アルコール飲料の製造過程において排出される酒粕を有効に利用して廃棄物が極力出ないシステムを構築するこ... 詳細

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