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技術 通信装置、通信システム、回線決定方法、及び回線決定プログラム

出願人 NECネットワーク・センサ株式会社
発明者 井上裕康
出願日 2016年6月17日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2016-120851
公開日 2017年12月21日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2017-225076
状態 特許登録済
技術分野 デジタル伝送方式における同期 時分割多重化通信方式 移動無線通信システム
主要キーワード スキャン受信 特定局 回線リンク ゴレイ符号 各従属局 位置情報表示装置 自動リンク 決定規則
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月21日)のものです。
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図面 (8)

課題

回線毎信号品質分析を行い、信号品質が高い回線を使用して通信を行う複数の局を含む通信システムにおいて、信号品質が高い回線の決定に要する時間を短縮する。

解決手段

複数の回線を使用して通信可能な複数の通信装置はそれぞれ、衛星測位システムを利用して誤差が所定の範囲内に収まるようにタイムスロットを決定する手段と、所定の基準が依存する、信号の品質を表す品質情報であって、且つ自通信装置により受信される信号に関する第1の品質情報を計測可能な信号を、他の通信装置から受信し、第1の品質情報を計測して保持し、送信せずに保持したままの第1の品質情報を他の通信装置に送信し、基準が依存する品質情報であって、且つ他の通信装置により受信される信号に関する第2の品質情報を含む信号を他の通信装置から受信し、第2の品質情報を保持する手段と、基準と第1及び第2の品質情報に基づいて回線を決定する手段とを備える。

概要

背景

時分割多元接続TDMA:Time Division Multiple Access)方式を用いた通信ステムでは、互いに通信を行う通信装置(以下、「局」とも称す)間で、タイムスロット特定局の送信により占有されるタイミングを、要素とする集合)の同期が保たれている必要がある。タイムスロットの同期に要する時間を短縮する技術の一例が、特許文献1に開示されている。

特許文献1の移動体情報共有システムは、通信統制局及び移動局を含む。各局は、無線装置と、時分割同期無線モデム装置と、位置情報表示装置とを含む。無線装置は、GPS(Global Positioning System)を用いて時刻同期を行うことにより通信スロット(タイムスロット)を決定した後に、各局間で共通の無線周波数を用いて無線通信を行う。時分割同期無線モデム装置は、送信開始前に通信スロットの使用状態監視することにより、未使用の通信スロットを自局送信用スロットとして選択し、以降の送信に使用する。上記構成の結果、特許文献1の移動体情報共有システムは、GPSにより正確な時刻が取得できていれば、直ちにタイムスロットを同期することができる。

周波数分割多元接続FDMA:Frequency Division Multiple Access)方式を用いた通信システムでは、互いに通信を行う局間で、他局が使用する周波数の情報が共有されている必要がある。FDMAを用いた通信方式は、例えば、SCPC(Single Channel Per Carrier)規格として規定されている。

自動リンク確立ALE:Automatic Link Establishment)技術は、互いに通信を行う局間で、通信に使用される周波数(以下、「回線」とも称す)を自動的に決定(以下、「回線接続」とも称す)する技術である。ALE技術は、例えば、米国国防総省MILSTD−188−141A規格として規定されている。

ALE技術の一例が、特許文献2に開示されている。特許文献2の短波無線回線送受信装置は、1つの送信系統と、使用できる周波数のそれぞれを受信する複数の受信系統と、自動回線接続制御手段とを含む。自動回線接続制御手段は、タイムスロットにおいて、使用できる周波数の一つを順次使用して送信系統から送信データ相手局送り、相手局から同じ周波数で返される応答各受信系統を介して受信する。そして、自動回線接続制御手段は、受信信号品質(以下、「回線品質」又は「信号品質」とも称す)に基づいて、どの周波数が通信に最適であるかを判断する。上記構成の結果、特許文献2の短波無線回線用送受信装置は、通信に最適な周波数を自動的に決定する。

特許文献2の短波無線回線用送受信装置では、ALEにタイムスロットが用いられる。そのため、特許文献2の短波無線回線用送受信装置には、ALEに要する時間が長いという問題がある。特に、相手局の数又は使用できる回線の数が増加するのに応じて、ALEに要する時間が増加する。

ALEのために用いられるタイムスロットは、ALEの実施に際してまず、互いに通信を行う局間で同期される必要がある。

タイムスロットの同期に要する時間を短縮するALE技術の一例が、特許文献3に開示されている。特許文献3の通信システムは、1台の統制局と、1台以上の従属局とを含む。特許文献3の通信システムでは、まず、統制局に対する各従属局の同期が確立される。次に、統制局は、各回線を順繰りに用いて回線品質評価のための送受信を実行する。続いて、統制局は、回線品質評価の結果に基づき周波数を決定し、決定された周波数を各従属局に通知することにより、統制局と各従属局との間の回線リンクを確立する。そして、回線リンクの切断後においても、統制局に対する従属局の同期が維持される。続いて、回線リンクの再確立の際には、同期の再確立の処理が行われることなく、回線品質評価以降の処理が行われる。上記構成の結果、特許文献3の通信システムでは、回線リンクの再確立が高速化される。

概要

回線毎に信号品質の分析を行い、信号品質が高い回線を使用して通信を行う複数の局を含む通信システムにおいて、信号品質が高い回線の決定に要する時間を短縮する。複数の回線を使用して通信可能な複数の通信装置はそれぞれ、衛星測位システムを利用して誤差が所定の範囲内に収まるようにタイムスロットを決定する手段と、所定の基準が依存する、信号の品質を表す品質情報であって、且つ自通信装置により受信される信号に関する第1の品質情報を計測可能な信号を、他の通信装置から受信し、第1の品質情報を計測して保持し、送信せずに保持したままの第1の品質情報を他の通信装置に送信し、基準が依存する品質情報であって、且つ他の通信装置により受信される信号に関する第2の品質情報を含む信号を他の通信装置から受信し、第2の品質情報を保持する手段と、基準と第1及び第2の品質情報に基づいて回線を決定する手段とを備える。

目的

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、回線毎に信号品質の分析を行い、信号品質が高い回線を使用して通信を行う複数の局を含む通信システムにおいて、信号品質が高い回線の決定に要する時間を短縮することを主たる目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の回線のうち何れかを使用して通信可能な複数の通信装置を備えた通信システムであって、前記複数の通信装置はそれぞれ、衛星測位システム時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、前記複数の通信装置が前記複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミング集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定するタイムスロット決定手段と、前記タイムスロット決定手段によって決定された前記タイムスロットに従って、(I)複数の前記信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、前記複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する前記品質情報であって、且つ自通信装置により受信される前記信号に関する第1の品質情報を計測可能な前記信号を、前記複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した前記信号に基づいて前記第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持することと、(II)送信せずに保持したままの前記第1の品質情報を前記他の通信装置に送信することと、(III)前記基準が依存する前記品質情報であって、且つ前記他の通信装置により受信される前記信号に関する第2の品質情報を含む前記複数の信号のうちのある信号を前記他の通信装置から受信し、受信した前記信号に含まれる前記第2の品質情報を保持することとを行う品質情報送受信手段と、前記基準と、自通信装置の前記品質情報送受信手段によって保持された、前記第1の品質情報と前記第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの前記回線を決定する回線決定手段とを備える通信システム。

請求項2

前記タイムスロットは、前記複数の通信装置のうち、通信に途中加入する通信装置が前記複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングを更に含み、前記複数の通信装置のうち、前記途中加入する第1の通信装置とは異なる、第2の通信装置の前記品質情報送受信手段は、前記第2の通信装置の前記回線決定手段による前記回線決定後においても、前記タイムスロットに従って、前記複数の通信装置のうち何れかによる、前記途中加入を要求するための途中加入要求を含む前記信号の送信を待ち受け、前記第1の通信装置の前記品質情報送受信手段は、前記タイムスロットに従って、前記途中加入要求を含む前記信号を送信し、前記第2の通信装置の前記品質情報送受信手段は、前記タイムスロットに従って、(I)前記途中加入要求を含む前記信号を前記第1の通信装置から受信し、受信した前記信号に基づいて前記第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持すると共に、(II)送信せずに保持したままの前記第1の品質情報を前記他の通信装置に送信すると共に、(III)前記第2の品質情報を含む前記複数の信号のうちのある信号を前記第1の通信装置から受信し、受信した前記信号に含まれる前記第2の品質情報を保持する一方、前記第1の通信装置の前記品質情報送受信手段は、前記タイムスロットに従って、(I)前記第1の品質情報を計測可能な前記信号を、前記第2の通信装置から受信し、受信した前記信号に基づいて前記第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持すると共に、(II)送信せずに保持したままの前記第1の品質情報を前記第2の通信装置に送信すると共に、(III)前記第2の品質情報を含む前記複数の信号のうちのある信号を前記第2の通信装置から受信し、受信した前記信号に含まれる前記第2の品質情報を保持し、前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置の前記回線決定手段は、前記基準と、自通信装置の前記品質情報送受信手段によって保持された、前記第1の品質情報と前記第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの前記回線を新たに決定する請求項1に記載の通信システム。

請求項3

前記第2の通信装置の前記品質情報送受信手段は、前記途中加入要求を含む前記信号を受信するのに応じて、保持している前記品質情報を破棄した後に、前記回線決定を新たに実行する請求項2に記載の通信システム。

請求項4

前記第2の通信装置の何れかの前記品質情報送受信手段は、前記途中加入要求を含む前記信号を受信するのに応じて、前記回線決定を新たに実行させるための要求を送信する請求項2に記載の通信システム。

請求項5

衛星測位システムの時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、複数の通信装置が、通信に使用可能な複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングの集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定するタイムスロット決定手段と、前記タイムスロット決定手段によって決定された前記タイムスロットに従って、(I)複数の前記信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、前記複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する前記品質情報であって、且つ自通信装置により受信される前記信号に関する第1の品質情報を計測可能な前記信号を、前記複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した前記信号に基づいて前記第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持することと、(II)送信せずに保持したままの前記第1の品質情報を前記他の通信装置に送信することと、(III)前記基準が依存する前記品質情報であって、且つ前記他の通信装置により受信される前記信号に関する第2の品質情報を含む前記複数の信号のうちのある信号を前記他の通信装置から受信し、受信した前記信号に含まれる前記第2の品質情報を保持することとを行う品質情報送受信手段と、前記基準と、自通信装置の前記品質情報送受信手段によって保持された、前記第1の品質情報と前記第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの前記回線を決定する回線決定手段とを備える通信装置。

請求項6

前記基準において、前記複数の通信装置のうち、第1の通信装置とは異なる送信元のそれぞれにより送信され、前記複数の回線のうち何れかを使用して、前記第1の通信装置により受信された前記信号に関する、複数の前記送信元における前記品質情報の最小値が前記複数の回線において最大である前記回線を選択することを規定する請求項5に記載の通信装置。

請求項7

前記基準において、前記複数の通信装置のうち何れかである送信元のそれぞれにより送信され、前記複数の回線のうち何れかを使用して、前記複数の通信装置のうち、前記送信元とは異なる何れかである受信先のそれぞれにより受信された前記信号に関する、複数の前記受信先における前記品質情報の最小値の、複数の前記送信元における最小値が前記複数の回線において最大である前記回線を選択することを規定する請求項5に記載の通信装置。

請求項8

前記基準において、前記品質情報の有効期限を規定する請求項5乃至7の何れか1項に記載の通信装置。

請求項9

複数の回線のうち何れかを使用して通信可能な複数の通信装置を備えた通信システムにおける回線決定方法であって、前記複数の通信装置のそれぞれにおいて、衛星測位システムの時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、前記複数の通信装置が前記複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングの集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定し、前記決定された前記タイムスロットに従って、(I)複数の前記信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、前記複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する前記品質情報であって、且つ自通信装置により受信される前記信号に関する第1の品質情報を計測可能な前記信号を、前記複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した前記信号に基づいて前記第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持すると共に、(II)送信せずに保持したままの前記第1の品質情報を前記他の通信装置に送信する一方、(III)前記基準が依存する前記品質情報であって、且つ前記他の通信装置により受信される前記信号に関する第2の品質情報を含む前記複数の信号のうちのある信号を前記他の通信装置から受信し、受信した前記信号に含まれる前記第2の品質情報を保持し、前記基準と、自通信装置によって保持された、前記第1の品質情報と前記第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの前記回線を決定する、回線決定方法。

請求項10

衛星測位システムの時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、複数の通信装置が、通信に使用可能な複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングの集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定するタイムスロット決定処理と、前記決定された前記タイムスロットに従って、(I)複数の前記信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、前記複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する前記品質情報であって、且つ自通信装置により受信される前記信号に関する第1の品質情報を計測可能な前記信号を、前記複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した前記信号に基づいて前記第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持することと、(II)送信せずに保持したままの前記第1の品質情報を前記他の通信装置に送信することと、(III)前記基準が依存する前記品質情報であって、且つ前記他の通信装置により受信される前記信号に関する第2の品質情報を含む前記複数の信号のうちのある信号を前記他の通信装置から受信し、受信した前記信号に含まれる前記第2の品質情報を保持することと、を行う品質情報送受信処理と、前記基準と、自通信装置によって保持された、前記第1の品質情報と前記第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの前記回線を決定する回線決定処理とをコンピュータに実行させる回線決定プログラム

技術分野

0001

本発明は、実際に使用される通信回線回線候補の中から決定する技術に関する。

背景技術

0002

時分割多元接続TDMA:Time Division Multiple Access)方式を用いた通信ステムでは、互いに通信を行う通信装置(以下、「局」とも称す)間で、タイムスロット特定局の送信により占有されるタイミングを、要素とする集合)の同期が保たれている必要がある。タイムスロットの同期に要する時間を短縮する技術の一例が、特許文献1に開示されている。

0003

特許文献1の移動体情報共有システムは、通信統制局及び移動局を含む。各局は、無線装置と、時分割同期無線モデム装置と、位置情報表示装置とを含む。無線装置は、GPS(Global Positioning System)を用いて時刻同期を行うことにより通信スロット(タイムスロット)を決定した後に、各局間で共通の無線周波数を用いて無線通信を行う。時分割同期無線モデム装置は、送信開始前に通信スロットの使用状態監視することにより、未使用の通信スロットを自局送信用スロットとして選択し、以降の送信に使用する。上記構成の結果、特許文献1の移動体情報共有システムは、GPSにより正確な時刻が取得できていれば、直ちにタイムスロットを同期することができる。

0004

周波数分割多元接続FDMA:Frequency Division Multiple Access)方式を用いた通信システムでは、互いに通信を行う局間で、他局が使用する周波数の情報が共有されている必要がある。FDMAを用いた通信方式は、例えば、SCPC(Single Channel Per Carrier)規格として規定されている。

0005

自動リンク確立ALE:Automatic Link Establishment)技術は、互いに通信を行う局間で、通信に使用される周波数(以下、「回線」とも称す)を自動的に決定(以下、「回線接続」とも称す)する技術である。ALE技術は、例えば、米国国防総省MILSTD−188−141A規格として規定されている。

0006

ALE技術の一例が、特許文献2に開示されている。特許文献2の短波無線回線送受信装置は、1つの送信系統と、使用できる周波数のそれぞれを受信する複数の受信系統と、自動回線接続制御手段とを含む。自動回線接続制御手段は、タイムスロットにおいて、使用できる周波数の一つを順次使用して送信系統から送信データ相手局送り、相手局から同じ周波数で返される応答各受信系統を介して受信する。そして、自動回線接続制御手段は、受信信号品質(以下、「回線品質」又は「信号品質」とも称す)に基づいて、どの周波数が通信に最適であるかを判断する。上記構成の結果、特許文献2の短波無線回線用送受信装置は、通信に最適な周波数を自動的に決定する。

0007

特許文献2の短波無線回線用送受信装置では、ALEにタイムスロットが用いられる。そのため、特許文献2の短波無線回線用送受信装置には、ALEに要する時間が長いという問題がある。特に、相手局の数又は使用できる回線の数が増加するのに応じて、ALEに要する時間が増加する。

0008

ALEのために用いられるタイムスロットは、ALEの実施に際してまず、互いに通信を行う局間で同期される必要がある。

0009

タイムスロットの同期に要する時間を短縮するALE技術の一例が、特許文献3に開示されている。特許文献3の通信システムは、1台の統制局と、1台以上の従属局とを含む。特許文献3の通信システムでは、まず、統制局に対する各従属局の同期が確立される。次に、統制局は、各回線を順繰りに用いて回線品質評価のための送受信を実行する。続いて、統制局は、回線品質評価の結果に基づき周波数を決定し、決定された周波数を各従属局に通知することにより、統制局と各従属局との間の回線リンクを確立する。そして、回線リンクの切断後においても、統制局に対する従属局の同期が維持される。続いて、回線リンクの再確立の際には、同期の再確立の処理が行われることなく、回線品質評価以降の処理が行われる。上記構成の結果、特許文献3の通信システムでは、回線リンクの再確立が高速化される。

先行技術

0010

特開2009−111444号公報
特開2002−300072号公報
特開2004−247919号公報

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながら、特許文献3の通信システムでは、最初の回線リンク確立の際には、局間の同期の処理と回線品質評価以降の処理とが行われ、回線リンクの再確立の際には、回線品質評価以降の処理が行われる。即ち、最初の回線リンク確立の際には、局間の同期の処理が実行されるので、最初の局間の同期処理に要する時間は短縮されない。従って、特許文献3の通信システムには、ALEに要する時間の短縮が不十分であるという問題がある。

0012

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、回線毎に信号品質の分析を行い、信号品質が高い回線を使用して通信を行う複数の局を含む通信システムにおいて、信号品質が高い回線の決定に要する時間を短縮することを主たる目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明の一態様において、通信システムは、複数の回線のうち何れかを使用して通信可能な複数の通信装置を備えた通信システムであって、複数の通信装置はそれぞれ、衛星測位システム時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、複数の通信装置が複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングの集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定するタイムスロット決定手段と、タイムスロット決定手段によって決定されたタイムスロットに従って、(I)複数の信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する品質情報であって、且つ自通信装置により受信される信号に関する第1の品質情報を計測可能な信号を、複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した信号に基づいて第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持することと、(II)送信せずに保持したままの第1の品質情報を他の通信装置に送信することと、(III)基準が依存する品質情報であって、且つ他の通信装置により受信される信号に関する第2の品質情報を含む複数の信号のうちのある信号を他の通信装置から受信し、受信した信号に含まれる第2の品質情報を保持することとを行う品質情報送受信手段と、基準と、自通信装置の品質情報送受信手段によって保持された、第1の品質情報と第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの回線を決定する回線決定手段とを備える。

0014

本発明の一態様において、通信装置は、衛星測位システムの時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、複数の通信装置が、通信に使用可能な複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングの集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定するタイムスロット決定手段と、タイムスロット決定手段によって決定されたタイムスロットに従って、(I)複数の信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する品質情報であって、且つ自通信装置により受信される信号に関する第1の品質情報を計測可能な信号を、複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した信号に基づいて第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持することと、(II)送信せずに保持したままの第1の品質情報を他の通信装置に送信することと、(III)基準が依存する品質情報であって、且つ他の通信装置により受信される信号に関する第2の品質情報を含む複数の信号のうちのある信号を他の通信装置から受信し、受信した信号に含まれる第2の品質情報を保持することとを行う品質情報送受信手段と、基準と、自通信装置の品質情報送受信手段によって保持された、第1の品質情報と第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの回線を決定する回線決定手段とを備える。

0015

本発明の一態様において、回線決定方法は、複数の回線のうち何れかを使用して通信可能な複数の通信装置を備えた通信システムにおける回線決定方法であって、複数の通信装置のそれぞれにおいて、衛星測位システムの時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、複数の通信装置が複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングの集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定し、決定されたタイムスロットに従って、(I)複数の信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する品質情報であって、且つ自通信装置により受信される信号に関する第1の品質情報を計測可能な信号を、複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した信号に基づいて第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持すると共に、(II)送信せずに保持したままの第1の品質情報を他の通信装置に送信する一方、(III)基準が依存する品質情報であって、且つ他の通信装置により受信される信号に関する第2の品質情報を含む複数の信号のうちのある信号を他の通信装置から受信し、受信した信号に含まれる第2の品質情報を保持し、基準と、自通信装置によって保持された、第1の品質情報と第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの回線を決定する。

0016

本発明の一態様において、回線決定プログラム又は、係る回線決定プログラムが格納された記録媒体は、衛星測位システムの時刻同期機能を利用して誤差が所定の範囲内に収まるように、複数の通信装置が、通信に使用可能な複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングの集合を表すタイムスロットを、所定の規則に基づいて決定するタイムスロット決定処理と、決定されたタイムスロットに従って、(I)複数の信号のうち、信号の品質を表す品質情報に基づいて、複数の回線のうち、ある回線を決定する際の所定の基準が依存する品質情報であって、且つ自通信装置により受信される信号に関する第1の品質情報を計測可能な信号を、複数の通信装置のうちの他の通信装置から受信し、受信した信号に基づいて第1の品質情報を計測して自通信装置にて保持することと、(II)送信せずに保持したままの第1の品質情報を他の通信装置に送信することと、(III)基準が依存する品質情報であって、且つ他の通信装置により受信される信号に関する第2の品質情報を含む複数の信号のうちのある信号を他の通信装置から受信し、受信した信号に含まれる第2の品質情報を保持することと、を行う品質情報送受信処理と、基準と、自通信装置によって保持された、第1の品質情報と第2の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの回線を決定する回線決定処理とをコンピュータに実行させる。

発明の効果

0017

本発明によれば、回線毎に信号品質の分析を行い、信号品質が高い回線を使用して通信を行う複数の局を含む通信システムにおいて、信号品質が高い回線の決定に要する時間を短縮することができるという効果がある。

図面の簡単な説明

0018

本発明の第1の実施形態における通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
本発明の第1の実施形態におけるタイムスロット決定規則、ALE用タイムスロット、及び信号品質情報の、一例を説明する図である。
本発明の第1の実施形態における品質情報及び回線決定基準の一例を説明する図である。
本発明の第1の実施形態における通信装置の統制局としての動作を示すフローチャートである。
本発明の第1の実施形態における通信装置の従属局としての動作を示すフローチャートである。
本発明の第2の実施形態における通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
本発明の各実施形態における通信装置を実現可能なハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

実施例

0019

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、すべての図面において、同等な構成要素には同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
本実施形態における構成について説明する。

0020

図1は、本発明の第1の実施形態における通信システムの構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の通信システムに含まれる通信装置(以下、単に「局」とも称す)の台数はN+1(Nは1以上の自然数)台である。

0021

本実施形態の通信システム200は、局101、102、・・・を含む。各局は、M(Mは2以上の自然数)種類の回線(通信回線)を利用可能である。回線は、例えば、局間の通信に用いられる搬送波の周波数である。ALEにおいて最初に信号を送信する局を「統制局」と称する。統制局により送信された信号に応答して、ALEの動作を実施する局を「従属局」と称する。統制局は通信システム200に1台存在し、従属局は通信システム200に1台以上存在する。以下の説明では、局101は統制局で、局102は従属局であるとする。そこで、以下の説明では、局101を「統制局」とも称し、局102を「従属局1」とも称する。局数が3以上の場合には、通信システム200は局103を含み、局103を「従属局2」とも称する。

0022

各局は、「設定情報」を保持する。設定情報は、利用可能な回線数を表す情報と、局数を表す情報と、「ALE用タイムスロット」における、回線毎又は回線に依らない、自局の送信順位を表す情報とを含む。あるいは、各局は、設定情報を導出可能な情報を保持する。本願において、ALE用タイムスロットとは、特定局による特定回線を用いた送信により占有される送信タイミング(以下、「固定タイムスロット」とも称す)を、要素とする集合である。ALE用タイムスロットは、ALEを行うために用いられる。TDMAのタイムスロットは、1つの回線において複数の局の固定タイムスロットを決定する。一方、ALE用タイムスロットは、複数の回線において複数の局の固定タイムスロットを決定する。以下の説明では、回線数はMで、局数はN+1であるとする。局101、102、・・・の送信順位は、回線に依らず順に“1”、“2”、・・・であるとする。

0023

各局は、タイムスロット決定部110と、品質情報送受信部120と、回線決定部130とを含む。

0024

タイムスロット決定部110は、ALE用タイムスロットを「タイムスロット決定規則」に基づいて決定する。ALE用タイムスロットの決定とは、あるALE用タイムスロットにおいて、固定タイムスロットの、順序開始時刻、及び終了時刻を決定することである。

0025

タイムスロット決定規則は、回線数及び局数に基づいてALE用タイムスロットを決定するための規則である。

0026

タイムスロット決定部115は、衛星測位システム(NSS:Navigation Satellite System)の時刻同期機能を利用して、時刻の誤差が所定の範囲内に収まるように、ALE用タイムスロットを決定する。NSSは、例えば、GPS、GLONASS、Galileo、Compassである。GLONASS(Global Navigation Satellite System)は、ロシアのNSSである。Galileoは、欧州連合のNSSである。Compassは、中国のNSSである。

0027

ALE用タイムスロットにおける時刻は、例えば、局の「内部時計」(不図示)により供給される。内部時計の時刻は、内部時計の時刻誤差が所定の範囲内に収まるように、高精度なNSSの時刻源に同期するように調整される。内部時計の時刻調整は、内部時計の時刻精度に応じて、必要な頻度で行われる。従って、本実施形態では、各局が有するALE用タイムスロットを同一視することが可能である。

0028

品質情報送受信部120は、送信すべき一連のデータを所定の変調方式変調することにより信号を生成する。変調方式は、例えば、FSK(Frequency Shift Keying)、PSK(Phase Shift Keying)である。係るデータは、「品質情報」(後述)を含み、誤り検出符号が付加されてもよい。誤り検出符号は、誤り訂正符号であってもよく、例えば、ゴレイ符号である。

0029

品質情報送受信部120は、タイムスロット決定部110によって決定されたALE用タイムスロットに従って、品質情報等を含む信号を送信するか、又は他局から品質情報等を含む信号を受信する。

0030

品質情報は、特定の局間における、特定の回線を使用した通信における、受信信号の品質を表す情報である。品質情報は、複数の回線、複数の送信元、又は複数の受信先に関する、品質の情報を含んでもよい。あるいは、品質情報は、送信すべき品質の情報が存在しない場合には、品質の情報を含まなくてもよい。品質情報は、例えば、受信した信号の、エラーレート受信レベル信号対雑音電力比、又はこれらの値から導出される評価値重み付き和等)である。品質情報は、例えば、誤り検出符号の復号により導出されてもよい。

0031

品質情報送受信部120は、少なくとも「回線決定基準」(後述)が依存する品質情報を、計測又は受信するために必要な信号を受信する。品質情報送受信部120は、回線決定基準が依存しない品質情報を、計測又は受信するために必要な信号を受信してもよい。品質情報送受信部120は、少なくとも回線決定基準が依存する品質情報を保持する。品質情報送受信部120は、回線決定基準が依存しない品質情報を保持してもよい。

0032

品質情報送受信部120は、必要に応じて、受信した信号に基づいて、「他局が送信した信号を特定の回線を使用して自局が受信した際の品質情報」(以下、「自局の品質情報」と称す)を、新たに保持、又は更新する。更に、本実施形態において、品質情報送受信部120は、必要に応じて、受信した品質情報に含まれる、「自局又は他局が送信した信号を、特定の回線を使用して他局が受信した際の品質情報」(以下、「他局の品質情報」と称す)の内容に基づいて、他局の品質情報を、新たに保持、又は更新する。

0033

更に、本実施形態において、品質情報送受信部120は、必要に応じて、受信した品質情報に付加された、「品質の情報に関連しない情報」(以下、「付加情報」と称す)に基づいて、他局の付加情報を、新たに保持、又は更新する。

0034

品質情報送受信部120により送信される品質情報は、少なくとも、回線決定基準が依存し且つ保持したままで未送信な、自局の品質情報を含む。ただし、品質情報送受信部120が自局の品質情報を未保持である場合には、送信される品質情報は空であり得る。

0035

品質情報送受信部120により送信される品質情報は、回線決定基準が依存しないか、又は保持した後に送信された、自局の品質情報を含んでもよい。品質情報送受信部120により送信される品質情報は、他局の品質情報を含んでもよく、「制御情報」又は付加情報が付加されてもよい。制御情報は、ALEの各種機能を制御するための情報である。

0036

品質情報送受信部120は、保持している品質情報を所定の符号化方式で符号化して送信する。なお、品質情報送受信部120は、送信すべき品質情報が自局の固定タイムスロットで送信可能なデータ長に比べて短い場合には、品質情報に他のデータ(ダミーデータ等)を付加して送信してもよい。品質情報に他のデータを付加することにより、自局の固定タイムスロットにおける送信継続時間が確保される。

0037

回線決定部130は、品質情報の送受信後に、所定の回線決定基準と、自局で保持されている品質情報とに基づいて、以降の通信に使用される回線を決定する(以降、「回線決定」と称す)。回線決定基準は、品質情報に基づいて回線決定を行うための基準である。なお、回線決定基準は、全ての品質情報に依存してもよいし、一部の品質情報にのみ依存してもよい。また、回線決定基準は、依存する品質情報の有効期限(例えば、計測後30分間)を規定する基準を含んでもよい。また、回線決定基準は、回線決定のタイムアウト時間(例えば、開始後5分間)を設ける等、回線決定の期限を規定する基準を含んでもよい。

0038

回線決定後には、決定された回線を用いた所定の通信方式により、局間で通信が行われる。通信方式は、例えば、FDMA(SCPC等)、又は特定回線におけるTDMAである。

0039

次に、ALE用タイムスロットの具体例について説明する。

0040

図2は、本発明の第1の実施形態におけるタイムスロット決定規則、ALE用タイムスロット、及び品質情報の、一例を説明する図である。具体的には、図2の左上はALE用タイムスロットの一例を、図2の右下は1つの固定タイムスロットにおいて送信される品質情報の一例を示す。なお、品質情報において、実線で示した要素は必須要素(ただし、空である場合がある)であり、点線で示した要素は必須要素ではない。

0041

本例におけるタイムスロット決定規則は、例えば、以下の通りである(「タイムスロット決定規則A」)。
●ALE用タイムスロットの1周期を任意の時分における0秒経過後60秒直前までとする。
●ALE用タイムスロットの1周期を回線数で等分して、特定の回線用のALE用タイムスロットとする。
●特定の回線用のALE用タイムスロットを(局数+1)で等分して、先頭から順に、「途中加入局」(回線決定後に、通信に新たに加入する局)、統制局、従属局1、・・・、従属局Nの送信用の固定タイムスロットとする。

0042

具体的には、例えば、回線数が“4”ならば、上述のタイムスロット決定規則は、以下のようになる。なお、“[”は左閉右開区間の開始を、“)”は左閉右開区間の終了を表す。
●第1の回線用のALE用タイムスロットは毎分[0,15)秒、
●第2の回線用のALE用タイムスロットは毎分[15,30)秒、
●第3の回線用のALE用タイムスロットは毎分[30,45)秒、
●第4の回線用のALE用タイムスロットは毎分[45,60)秒。

0043

更に、例えば、局数が“4”ならば、第1の回線について、上述のタイムスロット決定規則は、以下のようになる。
●途中加入局用の固定タイムスロットは毎分[0,3)秒、
●統制局用の固定タイムスロットは毎分[3,6)秒、
●従属局1用の固定タイムスロットは毎分[6,9)秒、
●従属局2用の固定タイムスロットは毎分[9,12)秒、
●従属局3用の固定タイムスロットは毎分[12,15)秒。

0044

第2の回線、第3の回線、及び第4の回線についても、第1の回線と同様に固定タイムスロットが決定される。但し、通信システム200が、回線決定後に従属局が通信に途中加入することを許容しないならば、途中加入局用の固定タイムスロットは、省略されてもよい。タイムスロット決定規則Aが使用される場合には、ALE用タイムスロットの1周期が一定時間に抑えられる。

0045

上述とは別の例では、タイムスロット決定規則は、例えば、以下の通りであってもよい(「タイムスロット決定規則B」)。
●固定タイムスロットの長さを1秒とする。
●先頭から順に、途中加入局、統制局、従属局1、・・・、従属局Nの送信用の固定タイムスロットを並べた列を、1つの回線用のALE用タイムスロットとする。
●1つの回線用のALE用タイムスロットを、所定の順序で回線数分だけ並べた列を、1周期分のALE用タイムスロットとする。
●最初の1周期分のALE用タイムスロットの開始時刻を、Y年1月1日の午前0時とする。

0046

但し、通信システム200が、回線決定後に従属局が通信に途中加入することを許容しないならば、途中加入局用の固定タイムスロットは、省略されてもよい。タイムスロット決定規則Bが使用される場合には、ALE用タイムスロットの1周期を最短にできる。

0047

タイムスロット決定規則は、上述の例には限定されず、例えば、各局の並び順は任意な規則であってよいし、固定タイムスロットの長さは各局で異なる規則であってよいし、又は固定タイムスロットの個数は各局で異なる規則であってよい。

0048

続いて、品質情報の具体例について説明する。

0049

各局は、自局の固定タイムスロットにおいて品質情報を送信する。品質情報は、品質の情報を含むか又は、制御情報若しくは付加情報を含む。

0050

制御情報は、例えば、以下である。
●回線決定後に新たな局を通信に途中加入させる要求(以下、「途中加入要求」と称す)、
●ALE用タイムスロットに固定タイムスロットを追加する要求、
●ALE用タイムスロットから固定タイムスロットを削除する要求、
●ALEを開始させる要求(以下、「ALE開始要求」と称す)、
●ALEを終了させる要求、
●特定の局にALEを実行させる要求、
●回線を変更させる要求、
●回線を維持させる要求。

0051

付加情報は、例えば、「自局情報」及び「他局受信情報」である。自局情報は、例えば、自局の「位置情報」、又は「自局の状態に関する情報」を含む。位置情報は、例えば、自局が存在する位置の緯度経度の情報である。自局の状態に関する情報は、自局が相手局に伝える必要がある自局の状態に関する情報で、例えば、“待ち受け”、“通信中”等のプレゼンス情報である。他局受信情報は、自局が他局から受信した他局の自局情報である。自局情報及び他局受信情報は、例えば、各局の位置やプレゼンス情報を地図上に表示するために使われる。

0052

続いて、回線決定基準について説明する。

0053

図3は、本発明の第1の実施形態における品質情報及び回線決定基準の一例を説明する図である。具体的には、図3(A)は、統制局で受信された信号の品質情報の例を示す。図3(B)乃至(D)は、順に従属局1乃至3で受信された信号の品質情報の例を示す。図3(E)及び(F)は、回線決定基準の適用例を示す。図3において、行は回線を、列は信号の送信元を、値は特定の回線及び特定の送信元に関する品質情報を示す。品質情報は、1から7までの自然数で、値が大きいほど高品質であることを示す。

0054

まず、図3(E)を参照して、以下の回線決定基準の一例について説明する。

0055

回線決定基準A:特定送信元から送信され、特定回線を使用して、統制局で受信された信号の品質情報の、全送信元内での最小値が、全回線内で最大である回線を選択する。

0056

上記のような回線決定基準Aが依存する品質情報は、統制局で受信された信号の品質情報である。そのため、図3(E)に示された品質情報は、図3(A)に示された統制局の品質情報と同じである。図3(E)に示すように、特定送信元から送信され、回線“F1”、“F2”、“F3”、“F4”を使用して、統制局で受信された信号の品質情報の、全送信元内での最小値は、係る回線順に、“1”、“2”、“1”、“3”である。そして、これらの最小値の、全回線内での最大値は、回線“F4”が使用された品質情報“3”である。従って、回線決定基準Aによれば、回線“F4”が選択される。送信元と受信先との入れ替えに対して信号品質が概ね等しいことが想定される場合には、回線決定基準Aは有効である。なお、回線決定基準Aが使用される場合には、送信される何れかの品質情報は、統制局で受信された信号の品質情報を含めばよく、従属局で受信された信号の品質情報を含む必要はない。

0057

即ち、本実施形態では、回線決定基準において、複数の局のうち、統制局とは異なる送信元のそれぞれにより送信され、複数の回線のうち何れかを使用して、統制局により受信された信号に関する、複数の送信元における品質情報の最小値が複数の回線において最大である回線を選択することを規定するわけである。

0058

次に、図3(F)を参照して、以下の回線決定基準の別の一例について説明する。

0059

回線決定基準B:特定送信元から送信され、特定回線を使用して、特定受信先で受信された信号の品質情報の、全受信先内での最小値の、全送信元内での最小値が、全回線内で最大である回線を選択する。

0060

上記のような回線決定基準Bが依存する品質情報は、各局で受信された信号の品質情報である。そのため、図3(F)に示された品質情報は、図3(A)乃至(D)に示された各局の品質情報から導出される。図3(A)乃至(D)の特定の回線と特定の送信元との組み合わせに対応する品質情報から、全送信先内での最小値を選ぶと、図3(F)が得られる。即ち、図3(F)は、「特定送信元から送信され、特定回線を使用して、特定受信先で受信された信号の品質情報の、全受信先内での最小値」を示す。図3(F)に示すように、回線“F1”、“F2”、“F3”、“F4”が使用された、「全受信先内で最小値」の、全送信元内での最小値は、係る回線順に、“1”、“1”、“1”、“3”である。そして、これらの最小値の、全回線内での最大値は、回線“F4”が使用された品質情報“3”である。従って、回線決定基準Bによれば、回線“F4”が選択される。送信元と受信先との入れ替えに対して信号品質が大幅に異なることが想定される場合には、回線決定基準Bは有効である。なお、回線決定基準Bが使用される場合には、送信される何れかの品質情報は、各局で受信された信号の品質情報を含む必要がある。

0061

即ち、本実施形態では、回線決定基準において、複数の局のうち何れかである送信元のそれぞれにより送信され、複数の回線のうち何れかを使用して、複数の局のうち、送信元とは異なる何れかである受信先のそれぞれにより受信された信号に関する、複数の受信先における品質情報の最小値の、複数の送信元における最小値が複数の回線において最大である回線を選択することを規定するわけである。

0062

回線決定基準は、品質情報の有効期限を規定する基準を含んでもよい。この場合には、品質情報は、計測された時刻の情報を含む。そして、有効期限を規定する基準は、例えば、「品質情報は、計測後30分間有効である」という基準である。

0063

即ち、本実施形態では、回線決定基準において、品質情報の有効期限を規定するわけである。

0064

回線決定基準は、ALEのタイムアウト時間を規定する基準を含んでもよい。ALEのタイムアウト時間を規定する基準は、例えば、「品質情報の送信の待ち受けは、最初の品質情報の送信から5分でタイムアウトする」という基準である。

0065

回線決定基準は、上述の例には限定されず、例えば、品質情報の平均値に基づく基準であってもよいし、又は何れの回線でも所定の品質を満たさない局を回線接続の対象から除外する基準であってもよい。あるいは、回線決定基準は、例えば、局の異なる組み合わせに対して、異なる回線を決定する基準であってもよい。

0066

本実施形態における動作について説明する。但し、以下では、説明を分かりやすくするために、回線決定のために、統制局で受信された信号の品質情報は必要であるが、従属局で受信された信号の品質情報は必要でない場合(例えば、回線決定基準A)について説明する。また、品質情報には、付加情報が付加されない場合について説明する。

0067

まず、統制局の動作について説明する。

0068

図4は、本発明の第1の実施形態における通信装置の統制局としての動作を示すフローチャートである。図において、ノード(ステップ)は処理を、ノードへのリンクは処理への移行を、リンクに付されたラベル移行条件を示す。ラベルを有しないリンクにおける移行は無条件に行われる。

0069

局101は、所定の頻度で自局の時刻同期を行い、内部時計の誤差を所定の範囲内に維持している。

0070

まず、局101は、ALEの開始を要求されると、利用可能な回線数を表す情報と、局数を表す情報と、ALE用タイムスロットにおける自局の送信順位を表す情報とを設定情報から読み出す。そして、設定情報の説明において仮定したように、ALE用タイムスロットにおける自局の送信順位が“1”なので、局101は、統制局として起動し(ステップS110)、ステップS120の処理へ進む。

0071

次に、局101(統制局)は、読み出した設定情報に基づいて、ALE用タイムスロットを決定することによりALEを開始し(ステップS120)、ステップS130の処理へ進む。

0072

続いて、統制局は、自局の品質情報を送信し(ステップS130)、ステップS140の処理へ進む。

0073

続いて、統制局は、他局の品質情報の受信を待ち受ける(ステップS140)。品質情報の受信が発生した場合には、統制局は、ステップS150の処理へ進む。固定タイムスロットにおいて受信のタイムアウトが発生した場合には、統制局は、ステップS160の処理へ進む。

0074

統制局は、他局の品質情報を受信する(ステップS150)。そして、統制局は、受信した品質情報を含む信号に基づいて、自局で保持している、自局の品質情報を更新する。そして、統制局は、受信した品質情報の内容に基づいて、自局で保持している、他局の品質情報を更新し、ステップS160の処理へ進む。

0075

統制局は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS160)。送信が必要であるが未送信(以下、単に「未送信」と称す)、又は受信が必要であるが未受信(以下、単に「未受信」と称す)な、品質情報がないか、又は品質情報の受信においてタイムアウトが発生した場合には、統制局は、ステップS170の処理へ進む。タイムアウトが発生した場合には、必要な品質情報を送信した局のみが通信に参加したものとみなされる。タイムアウト時間は、回線決定基準により規定されてもよい。未送信又は未受信な品質情報があり、且つ次の固定タイムスロットが自局の固定タイムスロットであれば、統制局は、ステップS130の処理へ戻る。未送信又は未受信な品質情報があり、且つ次の固定タイムスロットが自局の固定タイムスロットでなければ、統制局は、ステップS140の処理へ戻る。

0076

統制局は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS170)。そして、統制局は、ALE用タイムスロットにおける品質情報の受信待ち受けを継続する。

0077

次に、局102の動作を例に、従属局の動作について説明する。

0078

図5は、本発明の第1の実施形態における通信装置の従属局としての動作を示すフローチャートである。図5において、ノード(ステップ)は処理を、ノードへのリンクは処理への移行を、リンクに付されたラベルは移行条件を示す。ラベルを有しないリンクにおける移行は無条件に行われる。

0079

局102は、所定の頻度で自局の時刻同期を行い、内部時計の誤差を所定の範囲内に維持している。

0080

まず、局102は、ALEの開始を要求されると、利用可能な回線数を表す情報と、局数を表す情報と、ALE用タイムスロットにおける自局の送信順位を表す情報とを設定情報から読み出す。そして、設定情報の説明において仮定したように、ALE用タイムスロットにおける自局の送信順位が“2”なので、局102は、従属局として起動し(ステップS210)、ステップS220の処理へ進む。

0081

次に、局102(従属局1)は、読み出した設定情報に基づいて、ALE用タイムスロットを決定することによりALEを開始し(ステップS220)、ステップS280の処理へ進む。

0082

続いて、従属局1は、ALE用タイムスロットにおいて統制局の品質情報の受信を待ち受ける(スキャン受信)(ステップS280)。従属局1は、統制局からの品質情報の受信が発生するか、又は統制局からの品質情報の受信がタイムアウトするまで、ステップS280の処理を繰り返す。統制局からの品質情報の受信が発生した場合には、従属局1は、ステップS250の処理へ進む。統制局からの品質情報の受信がタイムアウトした場合には、従属局1は、ステップS260の処理へ進む。

0083

従属局1は、他局の品質情報を受信する(ステップS250)。そして、従属局1は、受信した品質情報を含む信号に基づいて、自局で保持している、自局の品質情報を更新する。そして、従属局1は、受信した品質情報の内容に基づいて、自局で保持している、他局の品質情報を更新し、ステップS260の処理へ進む。

0084

従属局1は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS260)。未送信又は未受信な品質情報がないか、又は未受信な品質情報が所定の時間長をなすALE用タイムスロット期間内で受信できなければ、従属局1は、品質情報の送受信が完了したとみなして、ステップS270の処理へ進む。未送信又は未受信な品質情報があり、且つ次の固定タイムスロットが自局の固定タイムスロットであれば、従属局1は、ステップS230の処理へ進む。未送信又は未受信な品質情報があり、且つ次の固定タイムスロットが自局の固定タイムスロットでなければ、従属局1は、ステップS240の処理へ進む。

0085

従属局1は、自局の品質情報を送信し(ステップS230)、ステップS240の処理へ進む。

0086

続いて、従属局1は、他局の品質情報の受信を待ち受ける(ステップS240)。品質情報の受信が発生した場合には、従属局1は、ステップS250の処理へ戻る。固定タイムスロットにおいて受信のタイムアウトが発生した場合には、従属局1は、ステップS260の処理へ戻る。

0087

従属局1は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS270)。そして、従属局1は、ALE用タイムスロットにおける品質情報の受信待ち受けを継続する。

0088

従属局2乃至Nの動作は、従属局1の動作と同様である。

0089

統制局、従属局1乃至Nは、回線決定後に、決定された回線を用いて通信を行う。

0090

続いて、従属局が通信に途中加入する場合の動作について、図4及び図5を参照して説明する。以下では、統制局と従属局1(局102)との回線決定後に、従属局2(局103)が通信に新たに加入する場合を例に説明する。但し、既に説明した動作の詳細は、適宜省略して説明する。

0091

統制局は、従属局1と通信を行うと共に、ALE用タイムスロットにおける品質情報の受信待ち受けを継続している(ステップS170)。

0092

従属局1は、統制局と通信を行うと共に、ALE用タイムスロットにおける品質情報の受信待ち受けを継続している(ステップS270)。

0093

途中加入局である局103は、所定の頻度で自局の時刻同期を行い、内部時計の誤差を所定の範囲内に維持している。

0094

このような状況において、局103は、ALEの開始を要求されると、設定情報を読み出し、従属局として起動する(ステップS210)。

0095

次に、局103(従属局2)は、読み出した設定情報に基づいて、ALE用タイムスロットを決定することによりALEを開始し(ステップS220)、ALE用タイムスロットにおいて統制局の品質情報の受信を待ち受ける(ステップS280)。

0096

統制局からの品質情報の受信はタイムアウトするので、従属局2は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS260)。

0097

未受信な品質情報があるので、従属局2は、途中加入局用の固定タイムスロットを待って、自局の品質情報を送信する(ステップS230)。従属局2は途中加入局なので、送信される品質情報は、空の品質情報で、制御情報として途中加入要求が付加される。

0098

従属局2は、品質情報の受信を待ち受ける(ステップS240)。

0099

途中加入要求の受信が発生した場合には、統制局は、他局の品質情報を受信し(ステップS150)、受信した品質情報を含む信号に基づいて、自局で保持している、自局の品質情報を更新する。

0100

統制局は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS160)。

0101

未送信な品質情報があるので、統制局は、自局の固定タイムスロットを待って、自局の品質情報を送信し(ステップS130)、他局の品質情報の受信を待ち受ける(ステップS140)。統制局は、従属局1と従属局2との品質情報を保持しているので、ステップS130の後には、未送信又は未受信な品質情報を有しない。

0102

途中加入要求の受信が発生した場合には、従属局1は、他局の品質情報を受信し(ステップS250)、受信した品質情報を含む信号に基づいて、自局で保持している、自局の品質情報を更新する。

0103

従属局1は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS260)。

0104

未受信な品質情報があるので、従属局1は、他局の品質情報の受信を待ち受ける(ステップS240)。

0105

ステップS130で統制局により送信された品質情報の受信が発生した場合には、従属局1は、他局の品質情報を受信し(ステップS250)、受信した品質情報を含む信号に基づいて、自局で保持している、自局の品質情報を更新する。そして、従属局1は、受信した品質情報の内容に基づいて、自局で保持している、他局の品質情報を更新する。

0106

従属局1は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS260)。未送信又は未受信な品質情報がないので、従属局1は、品質情報の送受信が完了したとみなす。そして、従属局1は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS270)。

0107

ステップS130で統制局により送信された品質情報の受信が発生した場合には、従属局2は、他局の品質情報を受信し(ステップS250)、受信した品質情報を含む信号に基づいて、自局で保持している、自局の品質情報を更新する。そして、従属局2は、受信した品質情報の内容に基づいて、自局で保持している、他局の品質情報を更新する。

0108

従属局2は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS260)。未送信又は未受信な品質情報がないので、従属局2は、品質情報の送受信が完了したとみなす。そして、従属局2は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS270)。

0109

固定タイムスロットにおいて受信のタイムアウトが発生するので、統制局は、ALEを継続するか否かを判定する(ステップS160)。未送信又は未受信な品質情報がないので、統制局は、品質情報の送受信が完了したとみなす。そして、統制局は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS170)。

0110

統制局、従属局1、及び従属局2は、回線決定後に、決定された回線を用いて通信を行う。

0111

即ち、本実施形態では、ALE用タイムスロットは、複数の局のうち、通信に途中加入する局が複数の回線のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミングを更に含み、複数の局のうち、途中加入する途中加入局とは異なる、途中加入局以外の局の品質情報送受信部は、途中加入局以外の局の回線決定部による回線決定後においても、ALE用タイムスロットに従って、複数の局のうち何れかによる、途中加入を要求するための途中加入要求を含む信号の送信を待ち受け、途中加入局の品質情報送受信部は、ALE用タイムスロットに従って、途中加入要求を含む信号を送信し、途中加入局以外の局の品質情報送受信部は、ALE用タイムスロットに従って、(I)途中加入要求を含む信号を途中加入局から受信し、受信した信号に基づいて自局の品質情報を計測して自局にて保持すると共に、(II)送信せずに保持したままの自局の品質情報を他の局に送信すると共に、(III)他局の品質情報を含む複数の信号のうちのある信号を途中加入局から受信し、受信した信号に含まれる他局の品質情報を保持する一方、途中加入局の品質情報送受信部は、ALE用タイムスロットに従って、(I)自局の品質情報を計測可能な信号を、途中加入局以外の局から受信し、受信した信号に基づいて自局の品質情報を計測して自局にて保持すると共に、(II)送信せずに保持したままの自局の品質情報を途中加入局以外の局に送信すると共に、(III)他局の品質情報を含む複数の信号のうちのある信号を途中加入局以外の局から受信し、受信した信号に含まれる他局の品質情報を保持し、途中加入局及び途中加入局以外の局の回線決定部は、基準と、自局の品質情報送受信部によって保持された、自局の品質情報と他局の品質情報とに基づいて、回線決定後の通信に自局が使用する何れかの回線を新たに決定するわけである。

0112

上述の従属局が通信に途中加入する場合の動作についての説明では、回線決定基準が依存する品質情報は、統制局で受信された信号の品質情報を含むが、従属局で受信された信号の品質情報を含まない場合(例えば、回線決定基準A)について説明した。しかしながら、回線決定基準が依存する品質情報が従属局で受信された信号の品質情報を含む場合(例えば、回線決定基準B)には、従属局2の通信への途中加入に伴い、従属局1及び従属局2も、自局の品質情報を送信する必要がある。

0113

回線決定基準が依存する品質情報が、従属局で受信された信号の品質情報を含む場合の動作について説明する。

0114

まず、各局が個別にALEを実行する場合の動作例について、同じく図4及び図5を参照して説明する。但し、既に説明した動作の詳細は、適宜省略して説明する。

0115

局103が途中加入の手順を開始する前の状況は、上述の従属局が通信に途中加入する場合の動作についての説明と同じである。このような状況において、局103が途中加入する際の、各局の動作は、例えば、以下の通りである。
(1)まず、従属局2は、途中加入局用の固定タイムスロットで途中加入要求を送信する(ステップS230等)。
(2)次に、統制局は、途中加入要求を受信する(ステップS170からステップS150への移行等)。この際、統制局は、既に保持している品質情報を破棄してもよい。
(3)上記(2)と並行して、従属局1は、途中加入要求を受信する(ステップS270からステップS250への移行等)。この際、従属局1は、既に保持している品質情報を破棄してもよい。
(4)続いて、統制局は、自局の品質情報を送信する(ステップS130等)。
(5)続いて、従属局1は、統制局の品質情報を受信する(ステップS250等)。
(6)上記(5)と並行して、従属局2は、統制局の品質情報を受信する(ステップS250等)。
(7)続いて、従属局1は、自局の品質情報を送信する(ステップS230等)。
(8)続いて、統制局は、従属局1の品質情報を受信する(ステップS150等)。
(9)上記(8)と並行して、従属局2は、従属局1の品質情報を受信する(ステップS250等)。
(10)続いて、従属局2は、自局の品質情報を送信する(ステップS230等)。
(11)続いて、統制局は、従属局2の品質情報を受信する(ステップS150等)。
(12)上記(11)と並行して、従属局1は、従属局2の品質情報を受信する(ステップS250等)。
(13)続いて、統制局は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS170等)。
(14)上記(13)と並行して、従属局1は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS270等)。
(15)上記(13)と並行して、従属局2は、回線決定基準と自局で保持している品質情報とに基づいて、回線決定を行う(ステップS270等)。
(16)統制局、従属局1、及び従属局2のそれぞれは、回線決定後に、決定された回線を用いて通信を行う。

0116

即ち、本実施形態では、途中加入局以外の局の品質情報送受信部は、途中加入要求を含む信号を受信するのに応じて、保持している品質情報を破棄した後に、回線決定を新たに実行するわけである。

0117

次に、統制局が全従属局にALEを実行させる場合の動作例について、同じく図4及び図5を参照して説明する。但し、以下では、各局の動作の詳細は、各局が個別にALEを実行する場合と異なる。

0118

局103が途中加入の手順を開始する前の状況は、上述の各局が個別にALEを実行する場合の動作についての説明と同じである。このような状況において、局103が途中加入する際の、各局の動作は、例えば、以下の通りである。
(1)まず、従属局2は、途中加入局用の固定タイムスロットで途中加入要求を送信する(ステップS230等)。
(2)次に、統制局は、途中加入要求を受信する(ステップS170からステップS150への移行等)。
(3)上記(2)と並行して、従属局1は、途中加入要求を受信する(ステップS270からステップS250への移行等)。
(4)続いて、統制局は、自局で保持している、他局の品質情報を破棄した後に、ALE開始要求が付加された自局の品質情報を送信する(ステップS130等)。
(5)続いて、従属局1は、ALE開始要求及び統制局の品質情報を受信し、自局で保持している、他局の品質情報を破棄した後に、受信した品質情報に基づいて、自局で保持している、統制局の品質情報を更新する(ステップS250等)。
(6)上記(5)と並行して、従属局2は、ALE開始要求及び統制局の品質情報を受信し、自局で保持している、他局の品質情報を破棄した後に、受信した品質情報に基づいて、自局で保持している、統制局の品質情報を更新する(ステップS250等)。
(7)続いて、従属局1は、自局の品質情報を送信する(ステップS230等)。
(8)続いて、統制局は、従属局1の品質情報を受信し、受信した品質情報に基づいて、自局で保持している、従属局1の品質情報を更新する(ステップS150等)。
(9)上記(8)と並行して、従属局2は、従属局1の品質情報を受信し、受信した品質情報に基づいて、自局で保持している、従属局1の品質情報を更新する(ステップS250等)。
(10)続いて、従属局2は、自局の品質情報を送信する(ステップS230等)。
(11)続いて、統制局は、従属局2の品質情報を受信し、受信した品質情報に基づいて、自局で保持している、従属局2の品質情報を更新する(ステップS150等)。
(12)上記(11)と並行して、従属局1は、従属局2の品質情報を受信し、受信した品質情報に基づいて、自局で保持している、従属局2の品質情報を更新する(ステップS250等)。
(13)続いて、統制局は、自局で保持している品質情報に基づいて、回線決定を行う(ステップS170等)。
(14)上記(13)と並行して、従属局1は、自局で保持している品質情報に基づいて、回線決定を行う(ステップS270等)。
(15)上記(13)と並行して、従属局2は、自局で保持している品質情報に基づいて、回線決定を行う(ステップS270等)。
(16)統制局、従属局1、及び従属局2のそれぞれは、回線決定後に、決定された回線を用いて通信を行う。

0119

即ち、本実施形態では、途中加入局以外の局の何れかの品質情報送受信部は、途中加入要求を含む信号を受信するのに応じて、回線決定を新たに実行させるための要求を送信するわけである。

0120

以上説明したように、本実施形態の通信システム200では、タイムスロット決定部110は、NSSの時刻同期機能を利用して、時刻の誤差が所定の範囲内に収まるように、ALE用タイムスロットを決定する。つまり、本実施形態において、ALE用タイムスロットの時刻同期は、ALEの手順とは非同期に実行される。そのため、本実施形態の通信システム200によれば、ALEの手順内で時刻同期の完了を待つことが不要であり、且つALE用タイムスロットの時刻同期のために各局間で通信を行う手順が不要である。

0121

また、本実施形態において、品質情報送受信部120は、回線毎の自局の品質情報を送信すると共に、他局から他局の品質情報を受信する。そして、回線決定部130は、回線決定規則が依存する品質情報の送信及び受信後に、保持している品質情報に基づいて、以降の通信に使用される回線を決定する。即ち、保持している品質情報と、所定の回線決定基準とに基づいて、以降の通信に使用される回線が決定される。つまり、各局は、回線決定基準が依存する品質情報を取得した後には、独立して同じ回線決定を行うことができる。そのため、決定された回線を通知するために各局間で通信を行う手順が不要である。

0122

従って、本実施形態の通信システム200には、回線毎に信号品質の分析を行い、信号品質が高い回線を使用して通信を行う複数の局を含む通信システムにおいて、信号品質が高い回線の決定に要する時間を短縮することができるという効果がある。

0123

また、本実施形態の通信システム200では、ALE用タイムスロットが途中加入局用の固定タイムスロットを含む場合には、接続された回線を切断する手順なしに、途中加入局が既存加入局の通信に加入できる。つまり、回線を一旦切断する手順と、回線の切断を各局に通知する手順とが不要である。従って、本実施形態の通信システム200には、ALE用タイムスロットが途中加入局用の固定タイムスロットを含む場合には、回線の再決定に要する時間を短縮することができるという効果がある。

0124

特に、本実施形態の通信システム200には、回線決定のために、統制局で受信された信号の品質情報は必要であるが、従属局で受信された信号の品質情報は必要でない場合には、品質情報の送信が最小限ですむという効果がある。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態の基本である、本発明の第2の実施形態について説明する。

0125

図6は、本発明の第2の実施形態における通信装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の通信システムに含まれる通信装置(局)の台数は2台以上である。

0126

本実施形態の通信システム205は、複数の局105、106、・・・を含む。各局は、複数の回線141、142、・・・のうち何れかを使用して通信可能である。

0127

局105、106、・・・のそれぞれは、タイムスロット決定部115と、品質情報送受信部125と、回線決定部135とを含む。

0128

タイムスロット決定部115は、タイムスロット(ALE用タイムスロット)をタイムスロット決定規則に基づいて決定する。ALE用タイムスロットは、局105、106、・・・が、回線141、142、・・・のうち何れかを使用して信号を送信する送信タイミング(固定タイムスロット)の集合を表す。本実施形態におけるALE用タイムスロットは、例えば、前述した第1の実施形態におけるALE用タイムスロットである。本実施形態におけるタイムスロット決定規則は、例えば、前述した第1の実施形態におけるタイムスロット決定規則である。タイムスロット決定部115は、衛星測位システムの時刻同期機能を利用して、時刻の誤差が所定の範囲内に収まるように、ALE用タイムスロットを決定する。

0129

局105、106、・・・のそれぞれは、ALE用タイムスロットの決定後に、局間で互いに時刻の差が生じているALE用タイムスロットを有する。しかしながら、各ALE用タイムスロットの時刻の誤差は、各種の手順を利用すれば所定の範囲内に収められるので、時刻の差を必要なだけ小さくすることが可能である。その手順の一例は、各局が有する内部時計(不図示)の時刻精度に応じて、必要な頻度で、衛星測位システムの時刻同期機能を利用して、内部時計の時刻補正を行うことである。この際、ALE用タイムスロット間において許容される時刻差の半分を内部時計における許容誤差にして、内部時計における誤差が許容誤差に収まる頻度で、内部時計の時刻補正が行われればよい。従って、本実施形態では、各局が有するALE用タイムスロットを同一視することが可能である。

0130

品質情報送受信部125は、タイムスロット決定部115によって決定されたALE用タイムスロットに従って、品質情報を、送信又は受信する。本実施形態における品質情報は、受信した信号の品質を表す情報である。品質情報は、送信すべき品質の情報が存在しない場合には、品質の情報を含まなくてもよい。本実施形態における品質情報は、例えば、前述した第1の実施形態における品質情報である。

0131

本実施形態における回線決定基準は、品質情報に基づいて、回線141、142、・・・のうち、ある回線を決定する際の基準である。回線決定基準は、全ての品質情報に依存してもよいし、一部の品質情報にのみ依存してもよい。回線決定基準は、例えば、前述した第1の実施形態における回線決定基準である。回線決定基準は、例えば、局105で受信された信号の品質情報のみに基づいて回線が決定される基準(例えば、第1の実施形態における回線決定基準A)である。あるいは、回線決定基準は、例えば、全ての局105、106、・・・で受信された信号の品質情報に基づいて回線が決定される基準(例えば、第1の実施形態における回線決定基準B)である。なお、回線決定基準は、依存する品質情報の有効期限(例えば、計測後30分間)を規定する基準を含んでもよい。また、回線決定基準は、回線決定のタイムアウト時間(例えば、開始後5分間)を設ける等、回線決定の期限を規定する基準を含んでもよい。

0132

より詳細には、品質情報送受信部125は、以下の動作を行う。
●品質情報送受信部125は、複数の信号のうち、回線決定基準が依存する品質情報であって、且つ自局により受信される信号に関する「自局の品質情報」を計測可能な信号を、複数の局のうちの他局から受信する。そして、品質情報送受信部125は、受信した信号に基づいて自局の品質情報を計測して自局にて保持する。
●品質情報送受信部125は、送信せずに保持したままの自局の品質情報を他局に送信する。
●品質情報送受信部125は、回線決定基準が依存する品質情報であって、且つ他局により受信される信号に関する「他局の品質情報」を含む複数の信号のうちのある信号を他局から受信する。そして、品質情報送受信部125は、受信した信号に含まれる他局の品質情報を保持する。

0133

回線決定部135は、回線決定基準と、自局の品質情報送受信部125によって保持された、「自局の品質情報」と「他局の品質情報」とに基づいて、回線決定後の通信に自通信装置が使用する何れかの回線を決定する。

0134

なお、本実施形態における通信システム205のALE用タイムスロットは、第1の実施形態と同様に、途中加入局用の固定タイムスロットを含んでもよい。この場合には、局105、106、・・・は、第1の実施形態の局と同様に、回線決定後においても、ALE用タイムスロットに従って、途中加入局からの、途中加入要求を含む信号の受信を待ち受け、途中加入要求の受信後に再度回線決定を行ってもよい。

0135

以上説明したように、本実施形態の通信システム205では、タイムスロット決定部115は、NSSの時刻同期機能を利用して、時刻の誤差が所定の範囲内に収まるように、ALE用タイムスロットを決定する。つまり、本実施形態において、ALE用タイムスロットの時刻同期は、ALEの手順とは非同期に実行される。そのため、本実施形態の通信システム205によれば、ALEの手順内で時刻同期の完了を待つことが不要であり、且つALE用タイムスロットの時刻同期のために各局間で通信を行う手順が不要である。

0136

また、本実施形態において、品質情報送受信部125は、回線毎の自局の品質情報を送信すると共に、他局から他局の品質情報を受信する。そして、回線決定部135は、回線決定規則が依存する品質情報の送信及び受信後に、保持している品質情報に基づいて、以降の通信に使用される回線を決定する。即ち、保持している品質情報と、所定の回線決定基準とに基づいて、以降の通信に使用される回線が決定される。つまり、各局は、回線決定基準が依存する品質情報を取得した後には、独立して同じ回線決定を行うことができる。そのため、決定された回線を通知するために各局間で通信を行う手順が不要である。

0137

従って、本実施形態の通信システム205には、回線毎に信号品質の分析を行い、信号品質が高い回線を使用して通信を行う複数の局を含む通信システムにおいて、信号品質が高い回線の決定に要する時間を短縮することができるという効果がある。

0138

図7は、本発明の各実施形態における通信装置を実現可能なハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

0139

通信装置907は、記憶装置902と、CPU(Central Processing Unit)903と、キーボード904と、モニタ905と、I/O(Input/Output)908とを備え、これらが内部バス906で接続されている。記憶装置902は、回線決定部135等のCPU903の動作プログラムを格納する。CPU903は、通信装置907全体を制御し、記憶装置902に格納された動作プログラムを実行し、I/O908を介して回線決定部135等のプログラムの実行やデータの送受信を行なう。なお、上記の通信装置907の内部構成は一例である。通信装置907は、必要に応じて、キーボード904、モニタ905を接続する装置構成であってもよい。

0140

上述した本発明の各実施形態における通信装置は、専用の装置によって実現してもよいが、コンピュータ(情報処理装置)によっても実現可能である。この場合、係るコンピュータは、記憶装置902に格納されたソフトウェア・プログラムをCPU903に読み出し、読み出したソフトウェア・プログラムをCPU903において実行する。上述した各実施形態の場合、係るソフトウェア・プログラムには、上述したところの、図1に示した通信装置101、102、103、104の各部の機能、又は図6に示した通信装置105、106の各部の機能を実現可能な記述がなされていればよい。ただし、これらの各部には、適宜ハードウェアを含むことも想定される。そして、このような場合、係るソフトウェア・プログラム(コンピュータ・プログラム)は、本発明を構成すると捉えることができる。更に、係るソフトウェア・プログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体も、本発明を構成すると捉えることができる。

0141

以上、本発明を、上述した各実施形態及びその変形例によって例示的に説明した。しかしながら、本発明の技術的範囲は、上述した各実施形態及びその変形例に記載した範囲に限定されない。当業者には、係る実施形態に対して多様な変更又は改良を加えることが可能であることは明らかである。そのような場合、係る変更又は改良を加えた新たな実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得る。そしてこのことは、特許請求の範囲に記載した事項により明らかである。

0142

本発明は、ALE機能を有する通信装置において、ALEに要する時間を短縮する用途において利用できる。

0143

101、102、103、104、105、106通信装置
110、115タイムスロット決定部
120、125品質情報送受信部
130、135回線決定部
141、142 回線
200、205通信システム
902記憶装置
903 CPU
904キーボード
905モニタ
906内部バス
907 通信装置
908 I/O

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