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技術 洗浄液の汚染度判定装置及び汚染度判定方法

出願人 森合精機株式会社
発明者 松村繁廣
出願日 2016年6月17日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2016-120926
公開日 2017年12月21日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-223618
状態 特許登録済
技術分野 電気的手段による材料の調査、分析 特有な方法による材料の調査、分析 光学的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 分析数値 機械加工部品 機内洗浄 pH測定 電導度センサ 各数値データ 電導度測定 校正後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月21日)のものです。
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図面 (13)

課題

洗浄液汚染度の判定が容易である洗浄液の汚染度判定装置及び汚染度判定方法を提供することを目的とする。

解決手段

被洗浄物洗浄に用いる洗浄液の汚染度を判定する判定装置であって,洗浄液の濁度Tを測定する濁度測定部と,洗浄液の電導度σを測定する電導度測定部と,洗浄液のpHを測定するpH測定部と,各測定値を保存する保存部と,前記測定値を用いて汚染度を算出する演算部と,を備える,洗浄液の汚染度判定装置。

概要

背景

機械加工部品などの洗浄機に用いる洗浄液は,洗浄機の稼働に伴い,洗浄液が汚染される。洗浄過程において,機械加工部品などに付着した油分やコンタミが洗浄液に混じるためである。洗浄液が汚染されると洗浄能力が低下し,洗浄精度が確保できない。

図10は,代表的な洗浄機であり,洗浄機に使用する洗浄液の汚染度管理は,洗浄機にオイルスキマーを用いた浮上油回収機構バッグフィルターなどのろ過機構を設置して,洗浄液の汚染度を目視などにより判断していた。そして,一定期間使用した洗浄液を定期的に交換していた。

また,この種の洗浄機に用いられる洗浄液は,界面活性剤を主成分とした弱アルカリ系の洗浄剤を水で希釈したものが多く,このような洗浄液の汚染度を次の項目を測定して化学的分析し,洗浄液を管理しようとする例もある(例えば,特許文献1又は2参照)。

概要

洗浄液の汚染度の判定が容易である洗浄液の汚染度判定装置及び汚染度判定方法を提供することを目的とする。被洗浄物の洗浄に用いる洗浄液の汚染度を判定する判定装置であって,洗浄液の濁度Tを測定する濁度測定部と,洗浄液の電導度σを測定する電導度測定部と,洗浄液のpHを測定するpH測定部と,各測定値を保存する保存部と,前記測定値を用いて汚染度を算出する演算部と,を備える,洗浄液の汚染度判定装置。

目的

本発明は,上記の課題に鑑みてなされたもので,複数の被洗浄物に対応した洗浄液の汚染度管理が可能であり,洗浄液の汚染度の判定が容易である洗浄液の汚染度判定装置及び汚染度判定方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被洗浄物洗浄に用いる洗浄液汚染度を判定する判定装置であって,洗浄液の濁度Tを測定する濁度測定部と,洗浄液の電導度σを測定する電導度測定部と,洗浄液のpHを測定するpH測定部と,各測定値を保存する保存部と,前記測定値を用いて汚染度を算出する演算部と,を備える,洗浄液の汚染度判定装置。

請求項2

前記濁度測定部,前記電導度測定部,前記pH測定部が接続される配管と,前記配管に接続され,各測定部校正する各校正液貯留する複数の容器と,各液体を前記配管への流通を制御する複数の弁と,前記濁度測定部,前記pH測定部への洗浄液や校正液の流通を制御する三方弁と,前記洗浄液や前記各校正液を前記配管に流通させるための複数のポンプと,を備える,請求項1に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項3

pHを水素イオン濃度比Pに変換する手段を備える,請求項1又は2に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項4

測定された濁度Tを,0−100%の数値Kaに変換する手段と,測定された電導度σを,0−100%の数値Kbに変換する手段と,測定された水素イオン濃度比Pを,0−100%の数値Kcに変換する手段と,を備える,請求項3に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項5

下記式1により算出される数値を0−100%の数値に変換する手段を備える,請求項4に記載の洗浄液の汚染度判定装置。(式1)A×Ka+B×Kb+C×Kc

請求項6

A=B=Cである,請求項5に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項7

A,B,Cの1つ又は2つの数値が,他の数値よりも大きい,請求項5に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項8

下記式2により算出される数値を0−100%の数値に変換する手段を備える,請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の洗浄液の汚染度判定装置。(式2)D×T+E×σ+F×P

請求項9

下記式3により算出される数値を0−100%の数値に変換する手段を備える,請求項1又は2に記載の洗浄液の汚染度判定装置。(式3)G×T+H×σ+I×pH

請求項10

前記濁度測定部は,光源受光部とを有し,所定の測定部容器に入れた洗浄液に光をあてて濁度を測定する,請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項11

前記電導度測定部は,所定の間隔で配された2つの電極を有し,所定の測定部容器に入れた洗浄液に電流を流して電導度を測定する,請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項12

前記pH測定部は,基準内部液と被検液とに接触する2つの電極を有し,所定の測定部容器に入れた洗浄液によって発生する電位でpHを測定する,請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の洗浄液の汚染度判定装置。

請求項13

被洗浄物の洗浄に用いる洗浄液の汚染度を判定する判定方法であって,洗浄液の濁度Tを測定する濁度測定工程と,洗浄液の電導度σを測定する電導度測定工程と,洗浄液のpHを測定するpH測定工程と,測定された濁度T,電導度σ,pHの測定値を保存する保存工程と,前記測定値を用いて汚染度を算出する演算工程と,pHを水素イオン濃度比Pに変換する工程と,測定された濁度Tを,0−100%の数値Kaに変換する工程と,測定された電導度σを,0−100%の数値Kbに変換する工程と,測定された水素イオン濃度比Pを,0−100%の数値Kcに変換する工程と,下記式4により算出される数値を0−100%の数値に変換する工程と,を備える,洗浄液の汚染度判定方法。(式4)A×Ka+B×Kb+C×Kc

技術分野

0001

本発明は,洗浄液汚染度判定装置及び汚染度判定方法に関する。

背景技術

0002

機械加工部品などの洗浄機に用いる洗浄液は,洗浄機の稼働に伴い,洗浄液が汚染される。洗浄過程において,機械加工部品などに付着した油分やコンタミが洗浄液に混じるためである。洗浄液が汚染されると洗浄能力が低下し,洗浄精度が確保できない。

0003

図10は,代表的な洗浄機であり,洗浄機に使用する洗浄液の汚染度管理は,洗浄機にオイルスキマーを用いた浮上油回収機構バッグフィルターなどのろ過機構を設置して,洗浄液の汚染度を目視などにより判断していた。そして,一定期間使用した洗浄液を定期的に交換していた。

0004

また,この種の洗浄機に用いられる洗浄液は,界面活性剤を主成分とした弱アルカリ系の洗浄剤を水で希釈したものが多く,このような洗浄液の汚染度を次の項目を測定して化学的分析し,洗浄液を管理しようとする例もある(例えば,特許文献1又は2参照)。

0005

先行技術

0006

特開平9−196877号公報
特開平10−73583号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし,いずれの測定因子も化学的な分析の慣れと手間を要すること,及び個々の測定因子の分析数値に対する評価についても,化学分析の経験と見識を必要とするため,現実的にはこれらの測定及び分析を用いた洗浄液の管理はされていない。そのため,上記したように,定期的に洗浄液を交換することが行われているのが現状である。

0008

また,例えば上記した因子の1つについて測定管理することも可能であるが,洗浄液の汚染具合の進行は複雑であり,洗浄液の使用回数が増えても,必ずしもその因子における汚染度の数値が増加するとは限らない(表2,表3,表4参照)。

0009

0010

0011

0012

また,洗浄する部品の種類によって洗浄性能に大きく影響を与える因子が油分濃度であったり,あるいは濁度であったりと,洗浄される部品の種類に応じて,洗浄液の汚染度管理の内容は一様でない。また,洗浄液に用いる洗浄剤の品種も多く,洗浄液を汚染させる1つの因子のみを測定管理して,洗浄性能を維持管理することには限界がある。一方,複数の因子を測定して汚染度を判定することは,それぞれについての経験や見識を必要とするなど,非常に複雑で困難である。

0013

本発明は,上記の課題に鑑みてなされたもので,複数の被洗浄物に対応した洗浄液の汚染度管理が可能であり,洗浄液の汚染度の判定が容易である洗浄液の汚染度判定装置及び汚染度判定方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0014

上記の課題を解決するために本発明に係る洗浄液の汚染度判定装置は,被洗浄物の洗浄に用いる洗浄液の汚染度を判定する判定装置であって,洗浄液の濁度Tを測定する濁度測定部と,洗浄液の電導度σを測定する電導度測定部と,洗浄液のpHを測定するpH測定部と,各測定値を保存する保存部と,前記測定値を用いて汚染度を算出する演算部と,を備えることを特徴とする。

0015

本発明の発明者は,多数の試験研究と多大な時間とを費やし,まず洗浄液の汚染度にかかる因子として,油分濃度,濁度,電導度,pH,因子が洗浄液の汚染度の判定において,重要な因子であることを見いだした。しかしながら,油分濃度の測定については,界面活性剤等の作用により油分がエマルジョン化している場合が多く,様々な抽出溶媒が必要であり,測定が複雑で時間もかかる。そのため,短時間での洗浄液の汚染度判定に,油分濃度の因子を用いることは適さない。そこで,発明者はさらに試験研究を行うことで,油分濃度と濁度の間で,ある相関があることを見出し,洗浄液の汚染度にかかる因子として,油分濃度を代用できる濁度と電導度とpHの3つの因子を組み合わせて用いることで,短時間で定量的かつ安定した洗浄液の汚染度判定が可能であることを見いだした。

0016

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,前記濁度測定部,前記電導度測定部,前記pH測定部が接続される配管と,前記配管に接続され,各測定部校正する各校正液貯留する複数の容器と,各液体を前記配管への流通を制御する複数の弁と,前記濁度測定部,前記pH測定部への洗浄液や校正液の流通を制御する三方弁と,前記洗浄液や前記各校正液を前記配管に流通させるための複数のポンプと,を備える。この構成によれば,洗浄液の測定後,各測定部の校正を行うことで,測定及び汚染度判定の精度が向上する。また,配管にポンプや弁を配することで,洗浄液の汚染度判定を自動化する構成とすることが容易となる。

0017

好ましくは,この洗浄液の汚染度判定装置は,pHを水素イオン濃度比Pに変換する手段をさらに備える。この構成によれば,洗浄液の汚染によるpHの変化は微少であるところ,pHを水素イオン濃度比に変換することで,この変化を増幅することができ,洗浄液の汚染度の変化が認識しやすくなる。ここで,水素イオン濃度比は,例えば洗浄液の新液に交換後の洗浄液の水素イオン濃度を1とする。

0018

好ましくは,この洗浄液の汚染度判定装置は,測定された濁度Tを,0−100%の数値Kaに変換する手段と,測定された電導度σを,0−100%の数値Kbに変換する手段と,測定された水素イオン濃度比Pを,0−100%の数値Kcに変換する手段と,を備える。この構成によれば,各因子の汚染度を表す複雑な数値が,0−100%で表され,各因子における汚染度の判定が容易となる。

0019

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,下記式1により算出される数値を0−100%の数値に変換する手段を備える。この構成によれば,3つの因子を組み合わせることで,被洗浄物の種類に対応し,安定した洗浄液の汚染度判定が容易となる。
(式1)
A×Ka+B×Kb+C×Kc

0020

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,A=B=Cである。この構成によれば,濁度,電導度,水素イオン濃度比の3つの因子を平均的に用いることで,複数の被洗浄物に応じた汎用的な洗浄液の汚染度判定が可能となる。

0021

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,A,B,Cの1つ又は2つの数値が,他の数値よりも大きい。この構成によれば,濁度,電導度,水素イオン濃度比のいずれかの因子が重要となるような特殊な場合においても,洗浄液の汚染度判定が可能となる。

0022

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,下記式2により算出される数値を0−100%の数値に変換する手段を備えてもよい。濁度T,電導度σ,水素イオン濃度比Pのそれぞれの数値を必要とせず,洗浄液の汚染度のみが必要な場合は,この構成とすることもできる。
(式2)
D×T+E×σ+F×P

0023

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,下記式3により算出される数値を0−100%の数値に変換する手段を備えてもよい。pHを水素イオン濃度比とせず,また濁度T,電導度σ,pHのそれぞれの数値を必要とせず,洗浄液の汚染度のみが必要な場合,この構成とすることもできる。
(式3)
G×T+H×σ+I×pH

0024

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,前記濁度測定部が,光源受光部とを有し,所定の測定部容器に入れた洗浄液に光をあてて濁度を測定する。

0025

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,前記電導度測定部が,所定の間隔で配された2つの電極を有し,所定の測定部容器に入れた洗浄液に電流を流して電導度を測定する。

0026

また,この洗浄液の汚染度判定装置は,前記pH測定部が,基準内部液と被検液とに接触する2つの電極を有し,所定の測定部容器に入れた洗浄液によって発生する電位でpHを測定する。ここで,基準内部液とはpHが予め判明している基準の液体をいう。被検液とはpHを測定する測定対象の液体をいい,この汚染度判定装置においては測定対象の洗浄液である。そして,2液の電位差により,測定対象の洗浄液のpHを算出する。

0027

本発明に係る洗浄液の汚染度判定方法は,被洗浄物の洗浄に用いる洗浄液の汚染度を判定する判定方法であって,洗浄液の濁度Tを測定する濁度測定工程と,洗浄液の電導度σを測定する電導度測定工程と,洗浄液のpHを測定するpH測定工程と,測定された濁度T,電導度σ,pHの測定値を保存する保存工程と,前記測定値を用いて汚染度を算出する演算工程と,pHを水素イオン濃度比Pに変換する工程と,測定された濁度Tを,0−100%の数値Kaに変換する工程と,測定された電導度σを,0−100%の数値Kbに変換する工程と,測定された水素イオン濃度比Pを,0−100%の数値Kcに変換する工程と,下記式4により算出される数値を0−100%の数値に変換する工程と,を備える。
(式4)
A×Ka+B×Kb+C×Kc

発明の効果

0028

以上のように,本発明に係る洗浄液の汚染度判定装置及び汚染度判定方法によれば,複数の被洗浄物に対応し,安定した洗浄液の汚染度判定が可能となる。また,経験や見識によらず,容易に洗浄液の汚染度を判定することができる。

図面の簡単な説明

0029

本発明の一実施形態に係る汚染度判定装置の構成を示す図である。
汚染度判定装置の正面図である。
汚染度判定装置の背面図である。
汚染度判定装置における測定対象の洗浄液の流れを示す図である。
汚染度判定装置における各測定部の校正液の流れを示す図である。
洗浄液の電導度,濁度,pH,水素イオン濃度比の測定結果を示す表である。
洗浄液の電導度,濁度,水素イオン濃度比を0−100%に変換した表である。
図7の表に,洗浄液の汚染度を示す数値を追加した表である。
洗浄液の電導度,濁度,水素イオン濃度比と,経過日数との関係を示すグラフである。
洗浄液の汚染度と,経過日数との関係を示すグラフである。
各変形例における洗浄液の汚染度と,経過日数との関係を示すグラフである。
従来の洗浄装置を示す図である。

0030

以下,本発明に係る実施形態を図面に基づき説明するが,本発明は下記実施形態に限定されるものではない。

0031

<実施形態>
[汚染度判定装置の構成]
図1は,本発明の一実施形態に係る汚染度判定装置の構成を示す図である。図2は同汚染度判定装置の正面図である,図3は,同汚染度判定装置の背面図である。

0032

図1に示すように,汚染度判定装置1は,コンピュータ2と,表示部3と,電導度測定部4と,pH・濁度測定部5と,を主要な構成として備える。また,汚染度判定装置1は,測定対象の試料となる洗浄液や,電導度測定部4,pH・濁度測定部5,に使用される校正液,各測定部や配管を洗浄する機内洗浄液,純水,エアなどが流通する配管100を備えている。

0033

配管100には,校正液などの流体を吸い上げるポンプや電磁弁が接続されている。ポンプには,洗浄液を吸い上げるポンプ8A,各溶液などを吸い上げるポンプ8B,測定後の洗浄液を排出するポンプ8Cがある。電磁弁には各溶液などの液体やエアの流量を制御する電磁弁61—71があり,これら電磁弁を介して各溶液などを貯留する容器91—97と,測定前及び測定後の洗浄液を貯留する容器98と,測定後の各溶液が排出される廃液用の容器99が配されている。

0034

なお,配管100の一部と,各溶液などを貯留する容器91—97は,汚染度判定装置1の背面に配置されていて,各溶液の補充などが容易に行えるよう構成されている(図3参照)。

0035

コンピュータ2は,演算を行うCPU21と,データを記憶するメモリ22とを備える。コンピュータ2は,表示部3と,電導度測定部4と,pH・濁度測定部5と,それぞれ接続されている。本実施形態のコンピュータ2には,一例としてマイコンを用いているが,これに限られずPCなどを用いてもよい。

0036

CPU21は,電導度測定部4,pH・濁度測定部5などで測定された数値を用いて洗浄液の汚染度を算出するなど演算に用いられる。メモリ22は,前記の演算などのプログラムや,各測定値や算出された汚染度のデータやグラフなどが保存される。表示部3には,これらのデータやグラフが表示される(図2参照)。

0037

電導度測定部4は,電導度センサ41を備える。電導度センサ41は,所定距離離間して配された2つの電極を備え,これに電流を流してインピーダンスを測定し,電導度を算出する。pH・濁度測定部5は,pHセンサ51と濁度センサ52と攪拌機53とを備える。pHセンサ51は,所定距離離間して配された2つの電極を備え,これに電流を流して電位差を測定して,基準溶液のpHとの差異から,pHを算出する。

0038

濁度センサ52は,光を照射する光源と,光を受ける受光部とを備える。光源からの光が測定対象の洗浄液に照射され,平行のままの透過光と,洗浄液中の濁質におる散乱で角度が変わった光を,受光部(積分球)により検出する。透過光と散乱光強度比を演算することで洗浄液の濁度を測定する。攪拌機53は,測定部内の洗浄液を攪拌するために用いられ,また測定部内を校正,洗浄する際にこれら溶液を攪拌する際に用いられる。

0039

[汚染度判定装置の動作]
次に,汚染度判定装置を用いた洗浄液の汚染度判定方法について説明する。図4は,汚染度判定装置における測定対象の洗浄液の流れを示す図である。図5は,汚染度判定装置における各測定部の校正液の流れを示す図である。汚染度判定装置1は,洗浄装置で使用される又は使用された洗浄液の汚染度を判定する。

0040

図4に示すように,汚染度判定装置1を作動させると,洗浄液が貯留された容器98から,洗浄液をポンプ8Aで吸い上げ,配管を通じて電導度測定部4に流入する。そして,電導度測定部4において,電導度センサ41が洗浄液の電導度を測定する。測定された電導度のデータは,コンピュータ2に送信され,メモリ22に保存される。また,電導度測定後の洗浄液は,ポンプ8Aによって容器98に戻される。

0041

次に,洗浄液のpH及び濁度を測定する。電磁弁61及び電磁弁70の上方を開き,ポンプ8A及びポンプ8Bを作動させると,容器98より洗浄液がpH・濁度測定部5に送られる。pH・濁度測定部5において,洗浄液のpHがpHセンサ51により測定される。測定されたpHのデータは,コンピュータ2に送信され,メモリ22に保存される。そして,CPU21が,pHデータを水素イオン濃度比の数値データに変換し,メモリ22に保存する。また,水素イオン濃度比は,使用前の洗浄液の水素イオン濃度を1として算出する。

0042

一方,pH・濁度測定部5において,洗浄液の濁度も濁度センサ52により測定される。このとき,適宜攪拌機53を作動させ洗浄液を攪拌する。測定された濁度のデータは,コンピュータ2に送信され,メモリ22に保存される。また,pH及び濁度測定後の洗浄液は,電磁弁71の下方を開き,ポンプ8Cを作動させて容器98に戻される。

0043

なお,これら電導度測定,pH測定,濁度測定において,適宜電磁弁68や69を開いて純水やエアを用いる。純水は,希釈測定する場合に,洗浄液の希釈に用いる。エアは,配管100内の液流れをよくするために用いる。

0044

以上の工程により,コンピュータ2のメモリ22に,洗浄液の電導度データ,水素イオン濃度比データ,濁度データが保存される。そして,CPU21が,これらの各数値データを0−100%に変換して,それらの数値データがメモリ22に保存される。具体的には,電導度データは,0−2.0mS/cmを0−100%に変換する。濁度データは,0−10,000FNUを0−100%に変換する。水素イオン濃度比0−10を0−100%に変換する。

0045

そして,これらを用いてCPU21が洗浄液の汚染度を判定する。ここで,0−100%に変換された電導度の数値を電導度データKaと称し,同濁度の数値を濁度データKbと称し,同水素イオン濃度の数値を水素イオン濃度データKcと称する。

0046

CPU21は,これらKa,Kb,Kcを用いて,下記式1から汚染度を算出し,その数値を0−100%に変換して汚染度データKをメモリ22に保存する。なお,本実施形態においては,A=B=C=1としている。
(式1)
A×Ka+B×Kb+C×Kc

0047

以上により,洗浄液の汚染度が数値化され,その数値が表示部3に表示される。この数値により,汚染度の判定ができる。なお,本実施形態の汚染度判定装置1は,印刷部を備えており,これらの結果を印刷することもできる。

0048

一方,洗浄液の測定及び汚染度判定を1回行う毎に,電導度測定部4,pH・濁度測定部5,配管100の校正及び洗浄を行う。残留物等を排除して,各数値の測定及び汚染度の判定を正確に行うためである。

0049

図5に示すように,洗浄液の測定及び汚染度判定が終了後,電導度測定部4を校正する。まず,電磁弁63を開き,ポンプ8Bを作動させて,電磁弁63から電磁弁70までの間で電導度校正液を貯めおく。このとき電磁弁70は閉じた状態である。そして,この状態で電磁弁61を開いて電導度校正液を電導度測定部4に流入させ,電導度測定部4の内部を校正する。この工程を複数行い,電導度測定部4に送液を複数度行う。また,校正後の電導度校正液は,容器99に排出される。なお,電導度校正液は,一例として塩化ナトリウム塩化カリウムなどを用いる。

0050

次に,pH・濁度測定部5を校正する。まず,電磁弁63,64,70の上方を開き,ポンプ8Bを作動させて,pH・濁度測定部5に濁度校正液の2液を流入させて,pH・濁度測定部5の内部を校正する。そして,pH・濁度測定部5の内部の濁度校正後,ポンプ8Cを作動させて,濁度校正液を容器99が排出される。なお,濁度校正液は,一例としてホルマジン標準液カオリン標準液,混和ポリスチレン標準液などを用いる。

0051

また,同様に,電磁弁66,67,70の上方を開き,ポンプ8Bを作動させて,pH・濁度測定部5にpH校正液の2液を流入させて,pH・濁度測定部5の内部を校正する。そして,pH・濁度測定部5の内部のpH校正後,ポンプ8Cを作動させて,pH校正液を容器99が排出される。なお,pH校正液は,一例としてpH4.0とpH7.0の校正液を用いる。

0052

また,電磁弁62を開けて,機内洗浄液を配管や各測定部に流通させて,洗浄度判定装置1の内部全体を洗浄する。このとき,適宜電磁弁68,69を開けて,純水やエアを用いてもよい。

0053

また,上記の洗浄液の各測定及び汚染度の算出,校正及び洗浄の一連の工程を,経過日数に応じて複数回おこなう。複数回とは,一例として洗浄液の使用開始日から経過日数ごとに測定を行う。そして,経過日数に応じた洗浄液の汚染度を数値化し,グラフ化する。これにより,経過日数に応じた洗浄液の汚染度を容易に判定することができる。

0054

なお,あらかじめ汚染度の数値に所定のしきい値を設定し,これをメモリ22に保存しておくこともできる。例えば,しきい値を汚染度50%に設定するなど。そして,洗浄液の汚染度がしきい値を超えた場合,数値やグラフを赤字や赤線で表示したり,音声により通知することとしてもよい。

0055

次に,これらの工程を行った実施例について説明する。本実施例は,一例として,洗浄液の使用開始日から経過日数0日目,4日目,9日目,14日目に汚染度判定を行った例である。図6乃至図10は,これら経過日数について各2回ずつ洗浄液の測定と汚染度の判定を行い,電導度,濁度,pH(水素イオン濃度比),洗浄液の汚染度を数値化した表,グラフである。

0056

図6は,経過日数ごとの洗浄液の電導度,濁度,PH,水素イオン濃度比の表である。また,図7は,電導度,濁度,水素イオン濃度比を0−100%に変換した表である。これらを見るとわかる通り,それぞれの数値が経過日数に応じて変化していることがわかり,また,必ずしも経過日数が増えでも全ての数値が一定に増加又は減少していないこともわかる。

0057

図8は,図7の表に,0−100%に変換した電導度Ka,水素イオン濃度比Kb,濁度Kcを,上記した式1:A×Ka+B×Kb+C×Kc(A=B=C=1)より算出した数値を0−100%にした汚染度の数値を追加したものである。また,図9は,電導度Ka,水素イオン濃度比Kb,濁度Kcをグラフ化したもので,図10は,洗浄液の汚染度の数値をグラフ化したものである。

0058

図8の表,図10のグラフに示すように,洗浄液の汚染度が,0日目:13.0/13.0,4日目:43.3/21.5,9日目:50.1/36.0,14日目:52.4/41.5となり,いずれの判定においても経過日数に応じて洗浄液の汚染度が増加していることがわかる。

0059

以上から,本実施形態の洗浄液の汚染度判定を用いることで,必ずしも経過日数によらない電導度,pH(水素イオン濃度比),濁度の因子を,経過日数に応じた洗浄液の汚染度として安定した判定を行うことができる。また,汚染度の数値を0−100%で表示することで,使用者の経験や見識によらず,容易に洗浄液の汚染度を認識することができる。

0060

(変形例)

0061

さらに,本実施形態の汚染度判定装置1は,上記の式1:A×Ka+B×Kb+C×KcにおけるA,B,Cの係数を変更することもできる。これは,特殊な部品や洗浄液を用いて洗浄する際に,所定の因子が極めて大きく影響する場合に対応するためである。なお,図11にA=2.0/B=1.0/C=0.2の場合,A=0.5/B=2.0/C=0.5の場合,A=0.2/B=1.0/C=2.0の場合のグラフを示す。

0062

<本実施形態の効果>
以上した本実施形態の洗浄液の汚染度判定装置は次の効果を奏する。
洗浄液の電導度,PH(水素イオン濃度比),濁度の因子を組み合わせて汚染度を判定することで,容易かつ安定して洗浄液の汚染度を判定することができる。

0063

また,汚染度を表す数値を0−100%で表示することで,使用者の経験や見識によらず,汚染度の評価を容易にできる。

0064

また,因子に油分濃度を用いないことで,短時間での汚染度の判定ができる。洗浄液の汚染度に油分濃度の影響は比較的大きく従来から多く用いられてきたが,油分濃度を測定する場合,測定試薬油分抽出溶媒が必要となり,測定に多大な時間と労力が必要であるためである。同理由により,装置を小型化できる。

実施例

0065

以上のとおり,図面を参照しながら本発明の実施形態を説明したが,本発明の趣旨を逸脱しない範囲で,種々の追加,変更または削除が可能である。例えば,本実施形態においては,電導度,水素イオン濃度比,濁度をそれぞれ0−100%の数値として確認可能な構成としているが,これに限られず,0−100%にすることなく,洗浄液の汚染度のみを0−100%で表示する構成とすることもできる。また,水素イオン濃度比を用いず,pHの数値を用いてこれを実現する構成とすることもできる。したがって,そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。

0066

1汚染度判定装置
2コンピュータ
21 CPU
22メモリ
3 表示部
4電導度測定部
41電導度センサ
5 pH・濁度測定部
51 pHセンサ
52濁度センサ
53攪拌機
61−71電磁弁
8A,8B,8Cポンプ
91−99容器
100 配管

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