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技術 緩衝器

出願人 日立オートモティブシステムズ株式会社
発明者 坂本直也山田健太郎
出願日 2016年6月15日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-118667
公開日 2017年12月21日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-223281
状態 特許登録済
技術分野 流体減衰装置
主要キーワード 当接ディスク 連結シート 周方向通路 バルブディスク 内側シート サクションバルブ 伸び出し 外側シート
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月21日)のものです。
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図面 (7)

課題

ピストン速度低速域にあるときに減衰力特性チョーク特性にすることが可能となる緩衝器を提供する。

解決手段

減衰力発生機構が、ピストン16に設けられ、シリンダ内の一側室と他側室とを連通させる複数の通路62Aと、ピストン16の一面60Aの外周側に通路62Aの開口を囲むように突出し、ピストン16の周方向に離間して配置された複数の第1シート65Aと、ピストン16の一面60Aの内周側に、第1シート65Aと離間して設けられた環状の第2シート66Aと、第1シート65Aと第2シート66Aとに着座するディスク53aと、を備え、第1シート65Aには第2シート66Aと対向する内側シート部71Aに切欠き77Aが設けられている。

概要

背景

ピストンに、環状弁座部と環状弁座部の周囲に設けられた扇形状弁座部とを有する弁座を設け、扇形状弁座部に小さな切欠溝からなるオリフィスを形成した緩衝器がある(例えば、特許文献1参照)。

概要

ピストン速度低速域にあるときに減衰力特性チョーク特性にすることが可能となる緩衝器を提供する。減衰力発生機構が、ピストン16に設けられ、シリンダ内の一側室と他側室とを連通させる複数の通路62Aと、ピストン16の一面60Aの外周側に通路62Aの開口を囲むように突出し、ピストン16の周方向に離間して配置された複数の第1シート65Aと、ピストン16の一面60Aの内周側に、第1シート65Aと離間して設けられた環状の第2シート66Aと、第1シート65Aと第2シート66Aとに着座するディスク53aと、を備え、第1シート65Aには第2シート66Aと対向する内側シート部71Aに切欠き77Aが設けられている。

目的

本発明は、ピストン速度が低速域にあるときに減衰力特性をチョーク特性にすることが可能となる緩衝器の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

作動流体封入されたシリンダと、前記シリンダに摺動可能に挿入されて該シリンダの内部を一側室および他側室に画成するピストンと、前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部に延出するピストンロッドと、前記ピストンに設けられ作動流体の流れを制御して減衰力を発生させる減衰力発生機構と、を備え、前記減衰力発生機構は、前記ピストンに設けられ、前記一側室と前記他側室とを連通させる複数の通路と、前記ピストンの一面の外周側に前記通路の開口を囲むように突出し、前記ピストンの周方向に離間して配置された複数の第1シートと、前記ピストンの一面の内周側に、前記第1シートと離間して設けられた環状の第2シートと、前記第1シートと前記第2シートとに着座するディスクと、を備え、前記第1シートには前記第2シートと対向する内側シート部に切欠きが設けられていることを特徴とする緩衝器

技術分野

0001

本発明は、緩衝器に関する。

背景技術

0002

ピストンに、環状弁座部と環状弁座部の周囲に設けられた扇形状弁座部とを有する弁座を設け、扇形状弁座部に小さな切欠溝からなるオリフィスを形成した緩衝器がある(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開平1−288643号公報

発明が解決しようとする課題

0004

緩衝器において、ピストン速度低速域にあるときに減衰力特性チョーク特性にすることを要望されることがある。

0005

したがって、本発明は、ピストン速度が低速域にあるときに減衰力特性をチョーク特性にすることが可能となる緩衝器の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、本発明は、減衰力発生機構が、ピストンに設けられ、シリンダ内の一側室と他側室とを連通させる複数の通路と、前記ピストンの一面の外周側に前記通路の開口を囲むように突出し、前記ピストンの周方向に離間して配置された複数の第1シートと、前記ピストンの一面の内周側に、前記第1シートと離間して設けられた環状の第2シートと、前記第1シートと前記第2シートとに着座するディスクと、を備え、前記第1シートには前記第2シートと対向する内側シート部に切欠きが設けられる構成とした。

発明の効果

0007

本発明によれば、ピストン速度が低速域にあるときに減衰力特性をチョーク特性にすることが可能となる。

図面の簡単な説明

0008

本発明に係る一実施形態の緩衝器を示す断面図である。
本発明に係る一実施形態の緩衝器の要部を示す、ピストンを図4(a)のX−X線で断面とした部分断面図である。
本発明に係る一実施形態の緩衝器のピストンを示す斜視図である。
本発明に係る一実施形態の緩衝器のピストンを示すもので、(a)は平面図、(b)は下面図である。
本発明に係る一実施形態の緩衝器の減衰力特性を示す特性線図である。
本発明に係る一実施形態の緩衝器のピストンと切欠き形成前の部品を共通化できる他のピストンを示す平面図である。

実施例

0009

本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下においては、説明の便宜上、図面における上側を「上」とし、図面における下側を「下」として説明する。

0010

本実施形態の緩衝器1は、図1に示すように、いわゆる複筒型油圧緩衝器であり、そのシリンダ2が、円筒状の内筒3と、この内筒3よりも大径で内筒3を覆うように同心状に設けられた有底円筒状の外筒4とを有している。内筒3と外筒4との間はリザーバ室6となっている。

0011

外筒4は、円筒状の胴部材11と、胴部材11の下部を閉塞する底部材12とからなっている。底部材12には、胴部材11とは反対側となる外側に取付アイ13が固定されている。

0012

緩衝器1は、シリンダ2の内筒3内に摺動可能に挿入されたピストン16を備えている。内筒3内に設けられたこのピストン16は、内筒3内を、ピストン16に対し軸方向の底部材12とは反対側の上室17(一側室または他側室)と、ピストン16に対し軸方向の底部材12側の下室18(他側室または一側室)とに画成している。シリンダ2には、内筒3内の上室17および下室18内に作動流体としての油液Lが封入され、内筒3と外筒4との間のリザーバ室6内に作動流体としての油液LとガスGとが封入されている。

0013

緩衝器1は、一端側がシリンダ2の内筒3内に配置されてピストン16に連結されると共に他端側がシリンダ2の外部に延出するピストンロッド21を備えている。ピストン16およびピストンロッド21は一体に移動する。ピストンロッド21がシリンダ2からの突出量を増やす伸び行程において、ピストン16は上室17側へ移動することになり、ピストンロッド21がシリンダ2からの突出量を減らす縮み行程において、ピストン16は下室18側へ移動することになる。

0014

内筒3および外筒4の上端開口側には、ロッドガイド22が嵌合されており、外筒4にはロッドガイド22よりもシリンダ2の外部側である上側にシール部材23が装着されている。ロッドガイド22およびシール部材23は、いずれも環状をなしている。ピストンロッド21は、これらロッドガイド22およびシール部材23のそれぞれの内側に摺動可能に挿通されており、これらロッドガイド22およびシール部材23を介してシリンダ2の外部に延出している。上室17は、内筒3内のピストン16とロッドガイド22との間に形成されている。

0015

ロッドガイド22は、ピストンロッド21を、その径方向移動規制しつつ軸方向移動可能に支持して、このピストンロッド21の移動を案内する。シール部材23は、その外周部で外筒4に密着し、その内周部で、軸方向に移動するピストンロッド21の外周部に摺接して、内筒3内の油液Lと、外筒4内のリザーバ室6のガスGおよび油液Lとが外部に漏洩するのを防止する。

0016

ロッドガイド22は、その外周部が、下部よりも上部が大径となる段差状をなしており、小径の下部において内筒3の上端の内周部に嵌合し大径の上部において外筒4の上部の内周部に嵌合する。外筒4の底部材12上には、下室18とリザーバ室6とを画成するベースバルブ25が設置されており、このベースバルブ25に内筒3の下端の内周部が嵌合されている。外筒4の上端部は、径方向内方加締められて加締部26とされ、この加締部26とロッドガイド22とがシール部材23を挟持している。下室18は、内筒3内のピストン16とベースバルブ25との間に形成されている。

0017

ピストンロッド21は、円柱状の主軸部31と、これより小径の円柱状の取付軸部32とを有しており、主軸部31の取付軸部32側の端部は、軸直交方向に広がる軸段部33となっている。取付軸部32は、シリンダ2内に配置されており、その主軸部31とは反対側の端部にオネジ34が形成されている。取付軸部32には、ピストン16が、オネジ34に螺合されたナット35により締結されている。

0018

緩衝器1は、例えばピストンロッド21のシリンダ2からの突出部分が上部に配置されて車体により支持され、シリンダ2側の取付アイ13が下部に配置されて車輪側に連結される。これとは逆に、シリンダ2側が車体により支持され、ピストンロッド21が車輪側に連結されるようにしても良い。車輪走行に伴って振動すると該振動に伴ってシリンダ2とピストンロッド21との位置が相対的に変化するが、上記変化はピストン16に形成された流路流体抵抗により抑制される。

0019

図2に示すように、ピストン16は、中央に嵌合穴40が貫通形成された円環状となっており、この嵌合穴40にピストンロッド21の取付軸部32を嵌合させた状態でピストンロッド21に取り付けられることになる。

0020

ピストン16とピストンロッド21の軸段部33との間には、軸段部33側から順に、規制部材51と、小径ディスク52と、バルブディスク53とが設けられている。バルブディスク53は、複数枚単体ディスク53a〜53cからなっている。ピストン16に対し軸段部33との反対側には、ピストン16側から順に、バルブディスク55と、小径ディスク56と、当接ディスク57と、規制部材58とが設けられている。バルブディスク55は、複数枚の単体ディスク55a〜55cからなっている。そして、規制部材58に対しピストン16とは反対側にナット35が設けられており、規制部材51から規制部材58までの部品をナット35が軸段部33とで挟持している。

0021

規制部材51は、円環状をなしており、取付軸部32が内周側に嵌合された状態で、軸段部33に当接している。規制部材51は、外径が軸段部33の直径よりも大径となっている。規制部材51は、いずれも薄板からなる小径ディスク52、単体ディスク53a〜53cよりも厚さが厚く高剛性となっている。

0022

小径ディスク52は、円環状をなしており、取付軸部32を内周側に嵌合させている。小径ディスク52は、外径が軸段部33の直径よりも小径となっている。

0023

バルブディスク53は、複数枚の単体ディスク53a〜53cが積層されて構成されており、単体ディスク53a〜53cは、いずれも円環状をなして取付軸部32を内周側に嵌合させている。単体ディスク53a〜53cは、最もピストン16側に配置される単体ディスク53aが、そのピストン16とは反対側に配置される単体ディスク53bよりも外径が大径であり、単体ディスク53bが、そのピストン16とは反対側に配置される単体ディスク53cよりも外径が大径となっている。つまり、バルブディスク53を構成する単体ディスク53a〜53cは、ピストン16側のものほど外径が大径となっている。

0024

バルブディスク53は、最小外径となる単体ディスク53cの外径が、小径ディスク52の外径よりも大径で、規制部材51の外径よりも小径となっている。また、バルブディスク53は、最大外径となる単体ディスク53aの外径が、規制部材51の外径よりも大径となっている。

0025

バルブディスク55は、複数枚の単体ディスク55a〜55cが積層されて構成されており、単体ディスク55a〜55cは、いずれも円環状をなして取付軸部32を内周側に嵌合させている。単体ディスク55a〜55cは、最もピストン16側に配置される単体ディスク55aが、そのピストン16とは反対側に配置される単体ディスク55bよりも外径が大径であり、単体ディスク55bが、そのピストン16とは反対側に配置される単体ディスク55cよりも外径が大径となっている。つまり、バルブディスク55を構成する単体ディスク55a〜55cは、ピストン16側のものほど外径が大径となっている。

0026

ここで、単体ディスク53a,55aは共通部品であり、単体ディスク53b,55bも共通部品であり、単体ディスク53c,55cも共通部品となっている。

0027

小径ディスク56は、円環状をなしており、取付軸部32を内周側に嵌合させている。小径ディスク56は、外径が単体ディスク55cの外径よりも小径となっている。当接ディスク57は、円環状をなして取付軸部32を内周側に嵌合させている。当接ディスク57は、外径が小径ディスク56の外径よりも大径であり、単体ディスク55cの外径と同等となっている。

0028

規制部材58は、円環状をなしており、取付軸部32を内周側に嵌合させている。規制部材58は、外径が、当接ディスク57の外径よりも小径で、小径ディスク56の外径よりも大径となっている。規制部材58は、いずれも薄板からなる単体ディスク55a〜55c、小径ディスク56および当接ディスク57よりも厚さが厚く高剛性となっている。

0029

ピストンロッド21の軸段部33に、規制部材51、小径ディスク52、バルブディスク53、ピストン16、バルブディスク55、小径ディスク56、当接ディスク57、規制部材58を、この順に重ねて、取付軸部32のオネジ34にナット35を螺合させると、これらが軸段部33とナット35とに挟持されて軸方向にクランプされる。このとき、小径ディスク52とピストン16との間に、小径ディスク52よりも大径のバルブディスク53がクランプされることで、バルブディスク53は小径ディスク52よりも径方向外側の部分がピストン16から離間する方向に変形可能となっている。また、小径ディスク56とピストン16との間に、小径ディスク56よりも大径のバルブディスク55がクランプされることで、バルブディスク55は小径ディスク56よりも径方向外側の部分がピストン16から離間する方向に変形可能となっている。

0030

ここで、ピストン16は、表裏の面が同形状となっており、表裏の区別なくピストンロッド21への取り付けが可能となっている。以下では、説明の便宜上、バルブディスク53側の面を面60A(一面)とし、バルブディスク53で開閉される通路を通路62Aとし、バルブディスク55側の面を面60B(一面)とし、バルブディスク55で開閉される通路を通路62Bとして説明する。

0031

通路62Aは、ピストン16の径方向の嵌合穴40よりも外側にてピストン16を軸方向に貫通しており、通路62Bは、ピストン16の径方向の嵌合穴40よりも外側にてピストン16を軸方向に貫通している。これにより、通路62A,62Bは、ピストン16に設けられて、上室17と下室18とを連通させる。

0032

図3に示すように、通路62Aは、ピストン16に複数カ所(具体的には4カ所)形成されており、これら通路62Aは、ピストン16の中心軸からの距離を合わせて、ピストン16の周方向に等間隔に配置されている。通路62Bも、ピストン16に複数カ所(具体的には4カ所)形成されており、これら通路62Bは、ピストン16の中心軸からの距離を合わせて、ピストン16の周方向に等間隔に配置されている。複数の通路62Aと複数の通路62Bとは、ピストン16の中心軸からの距離を合わせ、ピストン16の周方向に等間隔で交互に配置されている。

0033

ピストン16の面60Aは軸直交方向に沿う主面64Aを有しており、面60Aには、通路62Aの開口を囲むように主面64Aから軸方向外側に突出する複数(具体的には4カ所)の第1シート65Aが設けられている。ここでは、通路62Aの数と第1シート65Aの数とが同数であり、一つの第1シート65Aの内側に一つの通路62Aを設けているが、通路62Aの数を第1シート65Aの数よりも多くして、一つの第1シート65Aの内側に複数の通路62Aを設けるようにしても良い。複数の第1シート65Aは、同形状であり、ピストン16の面60Aの外周側に、ピストン16の中心軸からの距離を合わせて、ピストン16の周方向に等間隔で離間して配置されている。

0034

また、面60Aの内周側には、これら第1シート65Aからピストン16の径方向に離間して、主面64Aから軸方向外方に突出する環状の第2シート66Aが設けられている。第2シート66Aは、円環状であり、外周面67Aがピストン16の中心軸を中心とする円筒面となっている。第2シート66Aの内周側にピストン16の中心軸を中心とする断面円形の嵌合穴40が設けられている。よって、図2に示すように、第2シート66Aは嵌合穴40に同軸に嵌合されるピストンロッド21と同軸となる。図4(a)に示すように、第2シート66Aは、その外周面67Aが全周にわたって全ての第1シート65Aから離間している。

0035

第1シート65Aは、ピストン16の径方向において第2シート66A側に配置されて第2シート66Aに対向する内側シート部71Aと、第2シート66Aとは反対側に配置される外側シート部72Aと、これらを結ぶ一対の連結シート部73Aとを有している。内側シート部71Aは、第2シート66Aと同軸の円弧状であり、外周面67Aに対向する対向面75Aが、外周面67Aと同軸の円筒面の一部となっている。第1シート65Aの内側に配置された通路62Aとピストン16の中心軸とを通る線に対し、この第1シート65Aは、対称であり、この第1シート65Aの一対の連結シート部73Aはこの線に平行で、この第1シート65Aの外側シート部72Aはこの線に直交している。

0036

第1シート65Aは、ピストン16の径方向において第2シート66Aに対向する内側シート部71Aに、内側シート部71Aをピストン16の径方向に貫通する切欠き77Aが設けられている。切欠き77Aは、内側シート部71Aの中央に、例えばコイニングにより形成されている。第1シート65Aの切欠き77Aを除く部分の突出側の先端面と、第2シート66Aの突出側の先端面とは、ピストン16の軸方向の高さを合わせている。

0037

図4(b)に示すように、ピストン16には、軸方向他側の面60B(一面)に主面64Aと同様の主面64Bが設けられている。また、ピストン16には、面60Bの外周側に、通路62Bの開口を囲むように、第1シート65Aと同様の複数(具体的には4カ所)の第1シート65Bが主面64Bから突出して設けられている。また、面60Bの内周側に、これら第1シート65Bからピストン16の径方向に離間して、第2シート66Aと同様の第2シート66Bが主面64Bから突出して設けられている。

0038

第1シート65Bは、内側シート部71Aと同様の内側シート部71Bと、外側シート部72Aと同様の外側シート部72Bと、一対の連結シート部73Aと同様の一対の連結シート部73Bとを有している。よって、内側シート部71Bは、対向面75Aと同様の対向面75Bが、第2シート66Bの外周面67Bに対向しており、切欠き77Aと同様の切欠き77Bが内側シート部71Bをピストン16の径方向に貫通して形成されている。

0039

図2に示すように、複数の第1シート65Aおよび第2シート66Aには、バルブディスク53の最もピストン16側の単体ディスク53aが着座する。図4(a)に示すように、単体ディスク53aは、その半径が、第1シート65Aのピストン16の中心からの最大距離よりも大きくなっており、複数の第1シート65Aの全体を覆うようにして、複数の第1シート65Aおよび第2シート66Aに着座することになる。

0040

この着座時に第2シート66Aは、突出側の先端面が全周にわたって単体ディスク53aに当接し、第1シート65Aは、内側シート部71Aの切欠き77Aを除く部分の全体の突出側の先端面が単体ディスク53aに当接する。これにより、第1シート65Aと主面64Aと単体ディスク53aとで囲まれて、通路62Aに連通する室78Aが形成される。また、第1シート65Aの内側シート部71Aの対向面75Aと、第2シート66Aの外周面67Aと、主面64Aと、単体ディスク53aとで囲まれて、ピストン16の周方向に延びる周方向通路80Aが形成される。さらに、切欠き77Aと単体ディスク53aとで囲まれてピストン16の径方向に内側シート部71Aを貫通するオリフィス81Aが形成される。オリフィス81Aは、室78Aと周方向通路80Aとを連通させる。周方向通路80Aはオリフィス81Aとは反対の両端側が上室17に開口する。周方向通路80Aの通路断面積は、オリフィス81Aの通路断面積とほぼ同等になっている。

0041

よって、図2に示すように第1シート65Aに単体ディスク53aが着座した状態では、縮み行程において下室18から通路62Aに導入された油液Lが、通路62Aの通路断面積よりも狭いオリフィス81Aで絞られ、ほぼこの絞られた通路断面積のまま周方向通路80Aを所定距離流れて、上室17に吐出される。また、第1シート65Aから単体ディスク53aを含むバルブディスク53が離座した状態では、縮み行程において下室18から通路62Aに導入された油液Lが、バルブディスク53と第1シート65Aとの隙間を介して上室17に吐出される。このとき、この隙間の通路断面積に応じた減衰力が緩衝器1に発生する。複数の通路62Aと、複数の第1シート65Aと、第2シート66Aと、単体ディスク53aを含むバルブディスク53とが、ピストン16に設けられ油液Lの流れを制御して減衰力を発生させる縮み側の減衰力発生機構85Aを構成している。

0042

複数の第1シート65Bおよび第2シート66Bには、バルブディスク55の最もピストン16側の単体ディスク55aが着座する。単体ディスク55aは、図4(b)に示すように、半径が、第1シート65Bのピストン16の中心からの最大距離よりも大きくなっており、複数の第1シート65Bの全体を覆うようにして、複数の第1シート65Bおよび第2シート66Bに着座することになる。

0043

この着座時に第2シート66Bは、突出側の先端面が全周にわたって単体ディスク55aに当接し、第1シート65Bは、内側シート部71Bの切欠き77Bを除く部分の全体の突出側の先端面が単体ディスク55aに当接する。これにより、第1シート65Bと主面64Bと単体ディスク55aとで囲まれて通路62Bに連通する室78Bが形成される。また、第1シート65Bの内側シート部71Bの対向面75Bと、第2シート66Bの外周面67Bと、主面64Bと、単体ディスク55aとで囲まれて、ピストン16の周方向に延びる周方向通路80Bが形成される。さらに、切欠き77Bと単体ディスク55aとで囲まれてピストン16の径方向に内側シート部71Bを貫通するオリフィス81Bが形成される。オリフィス81Bは、室78Bと周方向通路80Bとを連通させる。周方向通路80Bはオリフィス81Bとは反対の両端部が下室18に開口する。周方向通路80Bの通路断面積は、オリフィス81Aの通路断面積とほぼ同等になっている。

0044

よって、図2に示すように第1シート65Bに単体ディスク55aが着座した状態では、伸び行程において上室17から通路62Bに導入された油液Lが、通路62Bの通路断面積よりも狭いオリフィス81Bで絞られ、ほぼこの絞られた通路断面積のまま周方向通路80Bを所定距離流れて、下室18に吐出される。また、第1シート65Bから単体ディスク55aを含むバルブディスク55が離座した状態では、伸び行程において上室17から通路62Bに導入された油液Lが、バルブディスク55と第1シート65Bとの隙間を介して下室18に吐出される。このとき、この隙間の通路断面積に応じた減衰力が緩衝器1に発生する。複数の通路62Bと、複数の第1シート65Bと、第2シート66Bと、単体ディスク55aを含むバルブディスク55とが、ピストン16に設けられ油液Lの流れを制御して減衰力を発生させる伸び側の減衰力発生機構85Bを構成している。

0045

図1に示すように、外筒4の底部材12と内筒3との間には、上記したベースバルブ25が設けられている。このベースバルブ25は、下室18とリザーバ室6とを仕切ベースバルブ部材101と、このベースバルブ部材101の下側つまりリザーバ室6側に設けられた減衰バルブ102と、ベースバルブ部材101の上側つまり下室18側に設けられたサクションバルブ103と、ベースバルブ部材101に減衰バルブ102およびサクションバルブ103を取り付ける取付ピン104とを有している。

0046

ベースバルブ部材101は、円環状をなしており、内周側に取付ピン104が嵌合されている。ベースバルブ部材101には、下室18とリザーバ室6との間で油液Lを流通させる複数の通路105と、ベースバルブ部材101の径方向におけるこれら通路105の外側にて、下室18とリザーバ室6との間で油液Lを流通させる複数の通路106とが形成されている。リザーバ室6側の減衰バルブ102は、下室18から通路105を介するリザーバ室6への油液Lの流れを許容する一方でリザーバ室6から下室18への通路105を介する油液Lの流れを抑制する。サクションバルブ103は、リザーバ室6から通路106を介する下室18への油液Lの流れを許容する一方で下室18からリザーバ室6への通路106を介する油液Lの流れを抑制する。

0047

減衰バルブ102は、緩衝器1の縮み行程において開弁して下室18からリザーバ室6に油液Lを流すとともに減衰力を発生させる。サクションバルブ103は、緩衝器1の伸び行程において開弁してリザーバ室6から下室18内に油液Lを流す。なお、サクションバルブ103は、主としてピストンロッド21の内筒3からの伸び出しにより生じる液の不足分を補うようにリザーバ室6から下室18に実質的に減衰力を発生させることなく液を流す機能を果たす。

0048

本実施形態の緩衝器1において、伸び行程では、ピストン16の移動により上室17の圧力が高くなるとともに下室18の圧力が低くなり、上室17の油液Lが、複数の通路62Bを介して下室18側に流れようとする。ピストン16の移動速度であるピストン速度が低速のとき、上室17の油液Lは、複数の通路62Bから、図2に示すようにバルブディスク55を第1シート65Bに着座させた状態のまま、通路断面積が狭いオリフィス81Bおよび周方向通路80Bを介して下室18に流れることになり、よって下室18への流れが抑制される。減衰力発生機構85Bは、ピストン速度が低速のとき、このように上室17から通路62Bに導入されオリフィス81Bを通過した後の油液Lを、図4(b)に示すようにピストン16の周方向に延びる周方向通路80Bを介して下室18に流すことから、油液Lは、通路断面積が狭い状態で長い距離を移動する。よって、減衰力発生機構85Bは、図5実線Y1で示すように、ピストン速度が所定の低速域0〜V1にあるとき、緩衝器1にチョーク特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する特性)の減衰力を発生させることになる。

0049

また、ピストン速度が上記よりも速くなると、図2に示す上室17の油液Lは、複数の通路62Bから、バルブディスク55を第1シート65Bから離間させながら、バルブディスク55と第1シート65Bとの隙間を通って下室18に流れることになり、よって下室18への流れが抑制される。このとき、減衰力発生機構85Bは、油液Lを、ピストン速度に応じて変化するバルブディスク55の第1シート65Bからの開弁量に応じて流すため、図5に実線Y2で示すように、ピストン速度が所定の高速域V1〜にあるとき、緩衝器1にバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する特性で、チョーク特性よりもピストン速度の所定量増加に対する減衰力の増加量が小さい特性)の減衰力を発生させることになる。

0050

縮み行程では、図2に示すピストン16の移動により下室18の圧力が高くなるとともに上室17の圧力が低くなり、下室18の油液Lが、複数の通路62Aを介して上室17側に流れようとする。ピストン速度が低速のとき、下室18の油液Lは、複数の通路62Aから、バルブディスク53を第1シート65Aに着座させた状態のまま、通路断面積が狭いオリフィス81Aおよび周方向通路80Aを介して上室17に流れることになり、よって上室17への流れが抑制される。減衰力発生機構85Aは、ピストン速度が低速のとき、このように下室18から通路62Aに導入されオリフィス81Aを通過した後の油液Lを、図4(a)に示すようにピストン16の周方向に延びる周方向通路80Aを介して上室17に流すことから、油液Lは、通路断面積が狭い状態で長い距離を移動する。よって、減衰力発生機構85Aは、ピストン速度が低速域にあるとき、伸び行程と同様に、緩衝器1にチョーク特性の減衰力を発生させることになる。

0051

また、ピストン速度が上記よりも速くなると、図2に示す下室18の油液Lは、複数の通路62Aから、バルブディスク53を第1シート65Aから離間させながら、バルブディスク53と第1シート65Aとの隙間を通って上室17に流れることになり、よって上室17への流れが抑制される。このとき、減衰力発生機構85Aは、油液Lを、ピストン速度に応じて変化するバルブディスク53の第1シート65Aからの開弁量に応じて流すため、ピストン速度が高速域にあるとき、伸び行程と同様に、緩衝器1にバルブ特性の減衰力を発生させることになる。

0052

上記した特許文献1の緩衝器は、ピストンに、環状弁座部と環状弁座部の周囲に設けられた複数の扇形状弁座部とを有する弁座を設け、扇形状弁座部の環状弁座部とは反対側に小さな切欠溝からなるオリフィスを形成しており、オリフィスを通った作動流体を広いシリンダ室内に直接吐出させるようになっている。このような緩衝器では、図5二点鎖線Z1で示すように、ピストン速度が低速域0〜V1にあるとき、オリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する特性)の減衰力が発生することになる。

0053

これに対して、本実施形態の緩衝器1は、ピストン16の面60Bの外周側に、それぞれが通路62Bの開口を囲む複数の第1シート65Bをピストン16の周方向に離間して配置し、ピストン16の面60Bの内周側に、複数の第1シート65Bと離間して環状の第2シート66Bを設け、各第1シート65Bの第2シート66Bと対向する内側シート部71Bに切欠き77Bを設けている。このため、伸び行程において、ピストン速度が低速のとき、上室17から通路62Bを通り、切欠き77Bと単体ディスク55aとの間のオリフィス81Bを通った作動流体としての油液Lを、第2シート66Bと内側シート部71Bとの間の周方向通路80Bを通してから下室18に吐出させることになる。このように、ピストン速度が低速域にあるとき、上室17から通路62Bに導入されオリフィス81Bを通過した後の油液Lを周方向通路80Bを介して下室18に流すことから、油液Lは、通路断面積が狭い状態で長い距離を移動する。これにより、図5に実線Y1で示すように、ピストン速度の低速域0〜V1において、チョーク特性の減衰力を発生させることができる。

0054

同様に、ピストン16の面60Aの外周側に、それぞれが通路62Aの開口を囲む複数の第1シート65Aをピストン16の周方向に離間して配置し、ピストン16の面60Aの内周側に、複数の第1シート65Aと離間して環状の第2シート66Aを設け、各第1シート65Aの第2シート66Aと対向する内側シート部71Aに切欠き77Aを設けている。このため、縮み行程において、ピストン速度が低速のとき、下室18から通路62Aを通り、切欠き77Aと単体ディスク53aとの間のオリフィス81Aを通った油液Lを、第2シート66Aと内側シート部71Aとの間の周方向通路80Aを通してから上室17に吐出させることになる。このように、ピストン速度が低速域にあるとき、下室18から通路62Aに導入されオリフィス81Aを通過した後の油液Lを周方向通路80Aを介して上室17に流すことから、油液Lは、通路断面積が狭い状態で長い距離を移動することになる。これにより、ピストン速度が低速域にあるとき、チョーク特性の減衰力を発生させることができる。

0055

ここで、切欠き77A,77Bの幅や数を変更することでチョーク特性を変更することができる。切欠き77A,77Bがコイニングで形成されているため、幅や数の変更も容易である。

0056

また、ピストン16を、切欠き77A,77Bを形成する前の状態まで、ピストン速度が低速域にあるときにオリフィス特性の減衰力を発生させる緩衝器と共通化することができる。そして、この共通の部材に対し、内側シート部71Aに切欠き77Aを設ければ上記実施形態のピストン16となり、図6に示すように、外側シート部72Aに切欠き77A’を設ければ、オリフィス特性の減衰力を発生させる緩衝器用のピストン16’となる。

0057

以上に述べた実施形態は、作動流体が封入されたシリンダと、前記シリンダに摺動可能に挿入されて該シリンダの内部を一側室および他側室に画成するピストンと、前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部に延出するピストンロッドと、前記ピストンに設けられ作動流体の流れを制御して減衰力を発生させる減衰力発生機構と、を備え、前記減衰力発生機構は、前記ピストンに設けられ、前記一側室と前記他側室とを連通させる複数の通路と、前記ピストンの一面の外周側に前記通路の開口を囲むように突出し、前記ピストンの周方向に離間して配置された複数の第1シートと、前記ピストンの一面の内周側に、前記第1シートと離間して設けられた環状の第2シートと、前記第1シートと前記第2シートとに着座するディスクと、を備え、前記第1シートには前記第2シートと対向する内側シート部に切欠きが設けられている。ピストンの一面の外周側に、通路の開口を囲む複数の第1シートをピストンの周方向に離間して配置し、ピストンの一面の内周側に、第1シートと離間して環状の第2シートを設け、第1シートの第2シートと対向する内側シート部に切欠きを設けている。このため、ピストン速度が低速のとき、通路を通り、切欠きとディスクとの間を通った作動流体を、第2シートと内側シート部との間を通すことになる。これにより、作動流体は、通路断面積が狭い状態で長い距離を移動することになるため、チョーク特性の減衰力を発生させることができる。

0058

1緩衝器
2シリンダ
16ピストン
17上室(一側室または他側室)
18下室(他側室または一側室)
21ピストンロッド
53a,55a単体ディスク(ディスク)
60A,60B 面(一面)
62A,62B通路
65A,65B 第1シート
66A,66B 第2シート
71A,71B内側シート部
77A,77B切欠き
85A,85B 減衰力発生機構

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