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技術 空気入りタイヤ

出願人 株式会社ブリヂストン
発明者 高野宏輔
出願日 2016年6月16日 (4年0ヶ月経過) 出願番号 2016-120029
公開日 2017年12月21日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 2017-222294
状態 特許登録済
技術分野 タイヤ一般 デジタルマーク記録担体
主要キーワード ポリエチレンテレフタラート樹脂 試験空気 隣接部材 部分概略断面図 バーコード方式 メンテナンス管 幅方向中心線 離反点
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

電子部品とタイヤゴム部材との弾性段差を低減した空気入りタイヤを提供する。

解決手段

電子部品を被覆ゴム被覆した部品埋設された空気入りタイヤであって、前記被覆ゴムが、天然ゴム80質量%以上及びジエン系ゴム0〜20質量%からなるゴム成分(A)、及び、前記ゴム成分(A)100質量部に対してカーボンブラックを含まず、かつ60質量部以上80質量部以下のシリカ(B)を含む、空気入りタイヤ。

概要

背景

例えば、電波を用いて情報の書き込み又は読み出しを行うことができる非接触型情報記録再生装置として、受動無線周波数識別トランスポンダ(以下「トランスポンダ」ともいう)がある。トランスポンダをタイヤに取り付け、トランスポンダにタイヤに関する情報を書き込み又は読み出しすることによって、タイヤが管理されている。
自動車等の車両用のタイヤでは、製造管理流通管理、タイヤ使用中のメンテナンス管理、更には1次ライフ終了後摩耗したトレッド部を更生したリトレッドタイヤの製造管理、やメンテナンス管理等において、その仕様製造履歴使用履歴等のタイヤ1本1本の固有情報を把握する必要がある。
前記固有情報をタイヤに付加させる方法として、従来はバーコード方式ステッカーをタイヤの表面あるいは内面に貼り付ける方法や、タイヤの表面に認識コード刻印する方法等が提案されている。
しかし、上述したタイヤ表面バーコード等を貼り付ける方法では、外部からの刺激等により剥がれ落ちるおそれや、汚れや傷等により読み取り不能となるおそれがあり、刻印による方法でも、表面こすれ等の要因により摩滅や傷入りが発生し読み取り不能となるおそれがあった。
そこで、これらに代わって非接触でデータ通信できる装置を取り付ける方法についても下記特許文献において提案されている。

特許文献1には、トランスポンダとして、RFID(radio frequency identifier)タグが挙げられ、このRFIDタグがタイヤのサイドウォール内に埋設されていることが開示されている。

概要

電子部品とタイヤのゴム部材との弾性段差を低減した空気入りタイヤを提供する。 電子部品を被覆ゴム被覆した部品が埋設された空気入りタイヤであって、前記被覆ゴムが、天然ゴム80質量%以上及びジエン系ゴム0〜20質量%からなるゴム成分(A)、及び、前記ゴム成分(A)100質量部に対してカーボンブラックを含まず、かつ60質量部以上80質量部以下のシリカ(B)を含む、空気入りタイヤ。

目的

本発明は、RFIDタグの通信性能を維持または向上させつつ、RFIDタグなどの電子部品を被覆する被覆ゴムと、該被覆ゴムと隣接する各隣接部材との間の剛性段差を低減して、耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

電子部品被覆ゴム被覆した部品埋設された空気入りタイヤであって、前記被覆ゴムが、天然ゴム80質量%以上及びジエン系ゴム0〜20質量%からなるゴム成分(A)、及び、前記ゴム成分(A)100質量部に対してカーボンブラックを含まず、かつ60質量部以上80質量部以下のシリカ(B)を含む、空気入りタイヤ。

請求項2

前記被覆ゴムの弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも10%以上高い、請求項1に記載のタイヤ

請求項3

前記被覆ゴムの弾性率が、被覆ゴムと接触している電子部品の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料の弾性率よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載のタイヤ。

請求項4

前記電子部品が、受動無線周波数識別トランスポンダである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。

請求項5

前記受動式無線周波数識別トランスポンダが、RFIDタグである、請求項4に記載の空気入りタイヤ。

技術分野

0001

本発明は、電子部品被覆ゴム被覆した部品埋設された空気入りタイヤに関する。

背景技術

0002

例えば、電波を用いて情報の書き込み又は読み出しを行うことができる非接触型情報記録再生装置として、受動無線周波数識別トランスポンダ(以下「トランスポンダ」ともいう)がある。トランスポンダをタイヤに取り付け、トランスポンダにタイヤに関する情報を書き込み又は読み出しすることによって、タイヤが管理されている。
自動車等の車両用のタイヤでは、製造管理流通管理、タイヤ使用中のメンテナンス管理、更には1次ライフ終了後摩耗したトレッド部を更生したリトレッドタイヤの製造管理、やメンテナンス管理等において、その仕様製造履歴使用履歴等のタイヤ1本1本の固有情報を把握する必要がある。
前記固有情報をタイヤに付加させる方法として、従来はバーコード方式ステッカーをタイヤの表面あるいは内面に貼り付ける方法や、タイヤの表面に認識コード刻印する方法等が提案されている。
しかし、上述したタイヤ表面バーコード等を貼り付ける方法では、外部からの刺激等により剥がれ落ちるおそれや、汚れや傷等により読み取り不能となるおそれがあり、刻印による方法でも、表面こすれ等の要因により摩滅や傷入りが発生し読み取り不能となるおそれがあった。
そこで、これらに代わって非接触でデータ通信できる装置を取り付ける方法についても下記特許文献において提案されている。

0003

特許文献1には、トランスポンダとして、RFID(radio frequency identifier)タグが挙げられ、このRFIDタグがタイヤのサイドウォール内に埋設されていることが開示されている。

先行技術

0004

特開2012−240680号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、RFIDタグなどの電子部品を被覆する被覆ゴムと、該被覆ゴムと隣接する各隣接部材との間に剛性段差が生じる場合には、走行時に発生するタイヤ内の歪が電子部品を被覆する被覆ゴムと各隣接部材との境界面に集中し、その結果、電子部品と隣接部材との間に亀裂が発生するおそれがあり、場合によってはタイヤが最終的に故障するおそれがある。
一方、耐久性向上の観点から、上記電子部品を被覆する被覆ゴムに、カーボンブラックが多量に配合されると、タイヤに装備されたRFIDタグの通信性能に影響が生じてしまう。

0006

本発明は、RFIDタグの通信性能を維持または向上させつつ、RFIDタグなどの電子部品を被覆する被覆ゴムと、該被覆ゴムと隣接する各隣接部材との間の剛性段差を低減して、耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、下記〔1〕〜〔5〕に関する。
〔1〕電子部品を被覆ゴムで被覆した部品が埋設された空気入りタイヤであって、
前記被覆ゴムが、天然ゴム80質量%以上及びジエン系ゴム0〜20質量%からなるゴム成分(A)、及び、前記ゴム成分(A)100質量部に対してカーボンブラックを含まず、かつ60質量部以上80質量部以下のシリカ(B)を含む、空気入りタイヤ。
〔2〕 前記被覆ゴムの弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも10%以上高い、〔1〕に記載のタイヤ。
〔3〕 前記被覆ゴムの弾性率が、被覆ゴムと接触している電子部品の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料の弾性率よりも小さい、〔1〕又は〔2〕に記載のタイヤ。
〔4〕 前記電子部品が、受動式無線周波数識別トランスポンダである、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
〔5〕 前記受動式無線周波数識別トランスポンダが、RFIDタグである、〔4〕に記載の空気入りタイヤ。

発明の効果

0008

本発明によれば、RFIDタグの通信性能を維持または向上させつつ、RFIDタグなどの電子部品を被覆する被覆ゴムと、該被覆ゴムと隣接する各隣接部材との間の剛性段差を低減して、耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の実施の形態1における、RFIDタグが埋設された空気入りタイヤの一例を示すタイヤ幅方向に沿ったタイヤ半部分概略断面図である。
本発明の実施の形態1における、RFIDタグが埋設された空気入りタイヤの要部拡大断面図である。
RFIDタグを被覆ゴムにより被覆してなるRFIDタグ構成体を示す拡大断面図である。

0010

[空気入りタイヤ]
<実施の形態1>
図1に示すように、本発明の実施の形態1における空気入りタイヤ1は、ビードコア2とカーカス層3とを有し、このカーカス層3は少なくとも1枚のカーカスプライ4から構成されている。このカーカスプライ4は一対のビードコア2、2間においてトロイダル状に延びる本体部5と、本体部5の両端より延長してビードコア2の周り囲みながらビードコア2を包み込むようにタイヤ径方向外側に向かって折り返される折返し部6とを有する。
なお、「空気入りタイヤ」を以下「タイヤ」ともいう。
カーカスプライ4は、例えば複数のコードが平行に並ぶようにゴムで被覆された板状部材であり、複数のコードがタイヤの回転中心軸を中心として放射線状に延長するように設けられる。

0011

ティフナー10は、ビードコア2からカーカスプライ4の本体部5に沿ってタイヤ径方向外側に延びている。スティフナー10は、タイヤ径方向内側部に位置されてカーカスプライ4の本体部5と折返し部6との間にこれらに密着した状態で配置された硬スティフナー部11と、タイヤ径方向外側部に位置されてカーカスプライ4の本体部5と折返し部6との間にこれらに密着した状態で配置された軟スティフナー部12とを備える。
硬スティフナー部11は、例えばショアA硬度が70度以上の硬度の高いゴムにより形成され、軟スティフナー部12は、硬スティフナー部11より硬度の低いゴム、例えばショアA硬度が58〜68度のゴムにより形成される。

0012

プライ端補強ゴム13は、カーカスプライ4の折返し部6の先端部を包み込むように設けられて折返し部6の先端部を補強するものであって、ハットゴムともいう。

0013

カーカス層3のタイヤ径方向外側にはベルト層21が設けられ、このベルト層21はベルトプライ22が少なくとも2枚以上積層されることにより構成される。ベルトプライ22は、例えば複数のコードが平行に並ぶようにゴムで被覆された板状部材であり、これらベルトプライ22にそれぞれ埋設されたコードはタイヤ赤道面Cに対して所定の角度で交差するとともに、少なくとも2枚のベルトプライ22、22間において交差している。
ベルト層21のタイヤ径方向外側にはトレッド23が配置され、このトレッド23のタイヤ径方向外側の外表面にはタイヤ周方向に延びる複数本主溝24および該主溝24に交差する図外の複数本の横溝が形成されている。

0014

また、カーカスプライ4や後述するベルトプライ22のコードは、例えば、金属コード又は有機繊維コードである。金属コードは、例えば、スチールブラス、銅、合金等で形成された撚り線であり、有機繊維コードは、例えば、ポリアミド樹脂ポリエチレンナフタレート樹脂ポリエチレンテレフタラート樹脂等の有機繊維で形成された撚り線である。

0015

また、図1に示すように、空気入りタイヤ1は、リム20、リムフランジ18、インナーライナー31、サイドウォール部33の外面を構成するサイドゴム32、及びビードコア2を覆ってリング状の補強部であるビード部35を構成するゴム34を有する。Aはタイヤ幅方向を示す。

0016

後述するように、実施の形態1における空気入りタイヤ1には、電子部品が装着され、前記電子部品が、受動式無線周波数識別トランスポンダである。さらに、本実施の形態では、前記受動式無線周波数識別トランスポンダが、RFIDタグである。以下、「受動式無線周波数識別トランスポンダ」として、「RFIDタグ」を例に取って説明する。
実施の形態1における空気入りタイヤ1は、図1及び図2に示すように、RFIDタグ50が被覆ゴム51で覆われて構成されたRFIDタグ構成体50Aを内蔵したタイヤである。
RFIDタグ50は、図外のプレートに図外の非接触ICチップを使った記憶媒体と図外のアンテナとが埋め込まれて構成されたタグであり、図外のリーダライターを用いてデータを読み書き可能に構成されている。

0017

実施の形態1のタイヤ1は、RFIDタグ50が、タイヤ最大幅位置Wとリムフランジ離反点19との間のビード部35側においてビード部35を補強するスティフナー10と接しないように配置され、かつ、RFIDタグ50を覆う被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51A(図3参照)がタイヤ幅方向内側(タイヤ内腔(空洞)H側)に位置する内側隣接部材としてのプライ端補強ゴム(ハットゴム)13と隣接するとともに、RFIDタグ50を覆う被覆ゴム51のタイヤ幅方向外側部分51B(図3参照)がタイヤ幅方向外側に位置する外側隣接部材としてのサイドゴム32と隣接するように構成されたタイヤである。

0018

そして、RFIDタグ50を覆う被覆ゴム51は、天然ゴム80質量%以上及びジエン系ゴム0〜20質量%からなるゴム成分(A)、及び、前記ゴム成分(A)100質量部に対してカーボンブラックを含まず、かつ60質量部以上80質量部以下のシリカ(B)を含む。
さらに詳細に説明すると、被覆ゴム51のゴム成分(A)における天然ゴムは、80質量%以上、耐久性の観点から、好ましくは90質量%、さらに好ましくは100質量%である。
また、被覆ゴム51のゴム成分(A)におけるジエン系ゴムは、0質量%以上、20質量%以下、耐久性の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
本発明の被覆ゴム51は、通信性能の観点から、カーボンブラックを含まない。ここで、「カーボンブラックを含まない」とは、通信性能を阻害しない範囲であれば、極微量のカーボンブラックを含有することを排除することを意味しない。さらに、「カーボンブラックを含まない」とは、他の原料由来のカーボンブラックが微量で含有することを排除するものではなく、積極的にカーボンブラックを配合しないことをいう意味するものである。
さらに、被覆ゴム51には、シリカ(B)を60質量部以上80質量部以下、好ましくは65質量部以上75質量部以下、より好ましくは70質量部以上75質量部以下である。

0019

また、ジエン系ゴムとしては、天然ゴム、ポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエン共重合体ゴムSBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等の共役ジエン系合成ゴム;エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエン共重合体ゴム(EPDM)、ポリシロキサンゴムなどか挙げられるが、これらの中では天然ゴム及び共役ジエン系合成ゴムが好ましい。

0020

そして、RFIDタグ50を覆う被覆ゴム51として、弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材としてのサイドゴム32及びプライ端補強ゴム13のゴムの弾性率よりも高いゴムを用いた。例えば、被覆ゴム51として弾性率が1.70Mpaのゴムを用い、サイドゴム32として弾性率が0.63Mpaのゴムを用い、プライ端補強ゴム13として弾性率が1.43Mpaのゴムを用いた。なお、弾性率は、JIS K 6251に準拠して引張試験を行い、25%伸長時の引張応力を測定した値(M(モジュラス)25)を採用した。即ち、被覆ゴム51の弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも25%伸長時の引張応力値で10%以上高いことが好ましい。
さらに、耐久性の観点から、好ましくは、被覆ゴム51の弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも20%以上高いことがより好ましく、30%以上高いことがさらに好ましい。

0021

さらに、タイヤ1に内蔵されたRFIDタグ50のタイヤ幅方向間の中心51aを通る幅方向中心線50Cを境とした被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51Aの体積S1とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積S2とを異ならせて構成してもよい(図3参照)。
例えば、被覆ゴム51のタイヤ幅方向両側に位置する隣接部材であるサイドゴム32及びプライ端補強ゴム13のうちゴム硬度が低いサイドゴム32と被覆ゴム51の体積の小さいタイヤ幅方向外側部分51Bとを隣接させるようにした。
また、図1図3に示すように、被覆ゴム51を、タイヤ1の断面において、タイヤ径方向に延長する延長方向の両端部51t、51tが先細り形状となるように形成してもよい。
さらに、カーカスプライ4の折返し部6をRFIDタグ構成体50Aに近付けに形成してもよい。

0022

実施の形態1のタイヤによれば、RFIDタグ50が被覆ゴム51で覆われているため、タイヤ1の内部に生じた歪による力を被覆ゴム51で効果的に吸収できるようになるので、RFIDタグ50に歪が生じ難いようになる。
また、RFIDタグ構成体50Aの被覆ゴム51として、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材としてのサイドゴム32及びプライ端補強ゴム13のゴムの弾性率よりも高い弾性率のゴム、特に、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも25%伸長時の引張応力値で10%以上高いゴムを用いたことによって、被覆ゴム51と各隣接部材との間に剛性段差が生じ、被覆ゴム51と各隣接部材との間の境界面に集中して歪が緩和されるので、内蔵したRFIDタグ50に歪が生じ難いタイヤ1を得ることができる。
さらに、タイヤ1に内蔵されたRFIDタグ50のタイヤ幅方向間の中心51aを通る幅方向中心線51Cを境とした被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51Aの体積S1とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積S2とを異ならせた構成としたことで、被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51Aの体積とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積とを同じ構成とした場合と比べて、成型時のクリス(タイヤの外周面からタイヤの内部に向かって形成されてクラック誘因させる細く薄い亀裂)の発生を抑制できるようになる。
特に、被覆ゴム51のタイヤ幅方向両側に位置する隣接部材のうちゴム硬度が低い方の隣接部材と被覆ゴムの体積の小さい部分とを隣接させるようにすれば、体積が小さくてゴムが追従しやすい被覆ゴム51の体積の小さい部分にゴム硬度が低い方の隣接部材が接しやすくなるので、成型時のクリスの発生率をより減少させることが可能となる。例えば、体積の小さいタイヤ幅方向外側部分51Bとゴム硬度が低い方の隣接部材であるサイドゴム32とが接しやすくなるので、成型時のクリス発生率が減少する。
また、被覆ゴム51のタイヤ径方向に延長する延長方向の両端部51t、51tを先細り形状に形成したため、タイヤ成型時のクリス発生を抑制できる。
さらに、カーカスプライ4のコードを金属コードとすることで、カーカスプライ4に埋設された金属コードをRFIDタグ50のアンテナとして利用できるようになり、RFIDタグ50の通信性能を向上できる。

0023

さらに、実施の形態1のタイヤによれば、RFIDタグ50が、ビード部35を補強するスティフナー10、特に、硬度が高いゴムにより形成された硬スティフナー部11と接しないように配置されたので、スティフナー10からの力を受けにくくなり、内蔵したRFIDタグ50に歪が生じ難くなる。

0024

なお、「リムフランジ離反点」とは、空気入りタイヤがリム20に組み付けられた状態において、タイヤ1がリム20のリムフランジ18と接する最もタイヤ径方向外側の点である。
タイヤ1がリム20に組み付けられた状態とは、タイヤ1が規格に規定された正規リムに、規格に規定された最大荷重に対応する空気圧で組み付けられた状態を意味する。
また、「タイヤ最大幅位置」とは、タイヤを正規リムに組み付け、正規内圧充填し、荷重を加えない無負荷状態における、タイヤ幅方向断面内最大幅位置をいう。
「正規リム」とは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。
「正規内圧」とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLDINFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。

0025

<実施の形態2>
また、後述するように、実施の形態2における空気入りタイヤ1には、電子部品が装着され、前記電子部品が、受動式無線周波数識別トランスポンダである。さらに、本実施の形態では、前記受動式無線周波数識別トランスポンダが、RFIDタグである。以下、「受動式無線周波数識別トランスポンダ」として、「RFIDタグ」を例に取って説明する。
RFIDタグ50を覆う被覆ゴム51の弾性率を、被覆ゴム51と接触しているRFIDタグ50の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料の弾性率よりも小さくした。例えば、RFIDタグ50のプレートをRFIDタグ50の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料で形成するとともに、被覆ゴム51として、RFIDタグ50のプレートよりも小さい弾性率のゴムを用いるようにすれば、被覆ゴム51と隣接する隣接部材と被覆ゴム51との間の剛性段差が過大になることを防止できるとともに、被覆ゴムからRFIDタグに歪が伝達されにくくなるので、内蔵したRFIDタグ50に歪が生じ難くなるRFIDタグ内蔵タイヤ1を得ることができる。

0026

なお、上記実施の形態1、2において、RFIDタグ構成体50Aに隣接する部材としてサイドゴム32を例に取って説明したが、これに限るものではなく、軟スティフナー11、12を有するスティフナー1や、プライ端補強ゴム14に隣接させてもよい。

0027

<実施の形態3>
また、後述するように、実施の形態3における空気入りタイヤ1には、電子部品が装着され、前記電子部品が、受動式無線周波数識別トランスポンダである。さらに、本実施の形態では、前記受動式無線周波数識別トランスポンダが、RFIDタグである。以下、「受動式無線周波数識別トランスポンダ」として、「RFIDタグ」を例に取って説明する。
RFIDタグ50を覆う被覆ゴム51の弾性率を、被覆ゴム51と接触しているRFIDタグ50の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料の弾性率よりも小さくした。例えば、RFIDタグ50のプレートをRFIDタグ50の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料で形成するとともに、被覆ゴム51として、RFIDタグ50のプレートよりも小さい弾性率のゴムを用いるようにすれば、被覆ゴム51と隣接する隣接部材と被覆ゴム51との間の剛性段差が過大になることを防止できるとともに、被覆ゴムからRFIDタグに歪が伝達されにくくなるので、内蔵したRFIDタグ50に歪が生じ難くなるRFIDタグ内蔵タイヤ1を得ることができる。

0028

また、RFIDタグ構成体50Aを作製する際に、RFIDタグ50と被覆ゴム51との密着性を向上させるために、例えば、RFIDタグ50は、ブラスティックで表面が被覆されているか、または、ブラストめっき処理を施すことが好ましい。
また、RFIDタグ50と被覆ゴム51の密着性を向上させるために、さらに、接着剤を用いてもよい。
接着剤として、市販の接着剤であってもよく、または、ポリチオール化合物(A)、イソシアネート基含有化合物(B)、及びラジカル発生剤(C)を配合してなり、配合されるポリチオール化合物(A)に含まれるチオール基合計モル数に対する、配合されるイソシアネート基含有化合物(B)に含まれるイソシアネート基の合計モル数の比(イソシアネート基/チオール基)が0.2以上かつ0.78以下である組成物からなる接着剤を用いてもよい。

0029

以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。また、下記実施例中、「部」及び「%」は、特に断りのない限り質量基準である。

0030

実験では、弾性率は、JIS K 6251に準拠して引張試験を行い、25%伸長時の引張応力を測定した値(M(モジュラス)25)を採用し、サイドゴム32の弾性率が0.63Mpa(M25)、プライ端補強ゴム(ハットゴム)の弾性率が1.43Mpa(M25)という条件で、表1に示す配合組成からなる実施例1〜5及び比較例1〜4に示すように異なる弾性率の被覆ゴムで覆われたRFIDタグを内蔵した各タイヤを用意した。そして、各タイヤを実用条件に合わせるため試験前に事前劣化させた後、ドラムに、試験空気圧:800kPa、リムサイズ:8、25×22、5の条件にてリム組した各タイヤに対して、荷重条件:3300kg、ドラム速度:60km/hにて耐久ドラム試験を行い、7.5万km走行後及び15万km走行後において、各タイヤでのRFIDタグ起点故障の発生の有無を確認することで、弾性率の違いによるRFIDタグ起点故障の発生の有無を検証した。
なお、被覆ゴム対比サイドゴムは、Index=100が、被覆ゴムの弾性率(M25)とサイドゴムの弾性率(M25)とが同じであることを示す。即ち、Index=(被覆ゴムの弾性率(M25)/サイドゴムの弾性率(M25))×100である。以下同様にして、被覆ゴム対比軟スティフナーゴムのIndex、及び被覆ゴム対比軟往来ゴムのIndexを求めた。
以下に、実施例1〜5と比較例1〜4の結果を表1及び表2に示す。

0031

注釈
*1:天然ゴムSTR−20
*2:旭化成株式会社製、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、商品名「タフデン2000」
*3:カーボンブラック: 東海カーボン株式会社製、商品名「シーストF」
*4: 東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニップシールAQ」、BET比表面積205m2/g
*5:酸化亜鉛3種(正同化学工業株式会社)
*6:ビーズステアリン酸YR(日油株式会社製)
*7:金華印油入微粉硫黄(鶴見化学工業株式会社製)
*8: ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーDM−P」
*9:JIS Z 8202−1957に準拠する、引張強さ
*10:通信距離: 固定した試験タイヤに対し、RFIDスキャナーAWIDMRR 1510を十分に離れた位置からゆっくりと近づけ、スキャナーがRFIDの信号を最初に読み取った距離を記録した。各々のタイヤについて5回の測定を実施し、その平均値を通信距離とした。

0032

実施例

0033

表1及び表2の結果から、特定の配合からなる被覆ゴムによってRFIDタグを被覆することによって、RFIDタグの通信性能を維持または向上させつつ、RFIDタグを埋め込んだ空気入りタイヤの耐久性も向上した。

0034

1空気入りタイヤ、2ビードコア、3カーカス層、4カーカスプライ、5 本体部、10ティフナー、13プライ端補強ゴム(ハットゴム)、18リムフランジ、19フランジ離反点、20リム、31インナーライナー、32サイドゴム、33サイドウォール部、35ビード部、50RFIDタグ、51被覆ゴム、51Aタイヤ幅方向内側部分、51Bタイヤ幅方向外側部分、51a タイヤ幅方向間の中心、50C幅方向中心線。

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