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図面 (9)

課題

装置の全体高さを低減しながら、被加工物直線性の高い加工孔を形成する。

解決手段

可撓性を有する導電性材料からなり、内側を基端側から先端側に向かって電解液流通する管形状電極7と、電極7が第一水平方向Xに延在するように支持しながら、被加工物Wに対して電極7を第一水平方向Xに進行させる送り装置と、電極7に対して基端側から先端側に向かって電流を流通させる電流供給部と、被加工物W内を進行する電極7に対して、第一水平方向Xに直交する第二水平方向Yの磁界を第一水平方向Xに一様に発生させる磁界発生部9と、を備える電解加工装置を提供する。

概要

背景

機械加工が困難な難削材の穿孔加工は、一般的に電解加工法放電加工法によって行われている。特に、難削材に対して高アスペクト比を有する加工孔を形成する際には管形状加工用電極を用いる電解加工法を用いることが好ましい。

特許文献1には、例えば、ガスタービンタービン翼内に冷却媒体流通させるための冷却孔を形成する電解加工装置が記載されている。この電解加工装置において、冷却孔の穿孔方向、及び加工用電極は鉛直方向に延在している。
加工用電極の延在方向は、被加工物の上方に固定された電極ガイド孔により規定されている。電極ガイド孔の上方には、加工用電極を鉛直方向に延在するように支持しながら、被加工物に対して加工用電極を鉛直方向に進行させる送り装置が配置されている。送り装置は、例えば、ボールねじ機構電動機、及びこれらを支持する支持軸で構成されている。

概要

装置の全体高さを低減しながら、被加工物に直線性の高い加工孔を形成する。可撓性を有する導電性材料からなり、内側を基端側から先端側に向かって電解液が流通する管形状の電極7と、電極7が第一水平方向Xに延在するように支持しながら、被加工物Wに対して電極7を第一水平方向Xに進行させる送り装置と、電極7に対して基端側から先端側に向かって電流を流通させる電流供給部と、被加工物W内を進行する電極7に対して、第一水平方向Xに直交する第二水平方向Yの磁界を第一水平方向Xに一様に発生させる磁界発生部9と、を備える電解加工装置を提供する。

目的

この発明は、装置の全体高さを低減しながら、被加工物に直線性の高い加工孔を形成することができる電解加工装置を提供する

効果

実績

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請求項1

可撓性を有する導電性材料からなり、内側を基端側から先端側に向かって電解液流通する管形状電極と、前記電極が第一水平方向に延在するように支持しながら、被加工物に対して前記電極を前記第一水平方向に進行させる送り装置と、前記電極に対して基端側から先端側に向かって電流を流通させる電流供給部と、前記被加工物内を進行する前記電極に対して、前記第一水平方向に直交する第二水平方向の磁界を前記第一水平方向に一様に発生させる磁界発生部と、を備える電解加工装置

請求項2

前記磁界発生部は、前記電極にかかる等分布荷重と、前記磁界によって前記電極に発生するローレンツ力とが釣り合うように、前記磁界を発生させる請求項1に記載の電解加工装置。

請求項3

前記磁界発生部は、前記第一水平方向に沿って等間隔に並べられた複数の磁石を有する請求項1又は請求項2に記載の電解加工装置。

請求項4

前記電極の送り量に対応するように前記磁界の前記第一水平方向における範囲を調整する制御装置を備える請求項3に記載の電解加工装置。

請求項5

可撓性を有する導電性材料からなり、内側を基端側から先端側に向かって電解液が流通する管形状の電極と、前記電極が第一水平方向に延在するように支持しながら、被加工物に対して前記電極を前記第一水平方向に進行させる送り装置と、前記電極に対して基端側から先端側に向かって電流を流通させる電流供給部と、前記被加工物の前記第一水平方向に直交する第二水平方向回りの角度、及び前記被加工物の高さを調整可能に、前記被加工物を支持する被加工物支持装置と、前記被加工物内を進行する前記電極のたわみ量及びたわみ角に応じて前記被加工物の角度及び高さを調整する制御装置と、を備える電解加工装置。

請求項6

前記制御装置は、前記電極の単位長さ当たりの質量、ヤング率、及び断面二次モーメントを記憶する記憶部と、前記電極の固定端からの送り量に基づいて前記電極のたわみ量及びたわみ角を演算する演算部と、を有する請求項5に記載の電解加工装置。

技術分野

0001

本発明は、電解液を介して電極被加工物との間を通電することにより、被加工物を溶解させて加工する電解加工装置に関する。

背景技術

0002

機械加工が困難な難削材の穿孔加工は、一般的に電解加工法放電加工法によって行われている。特に、難削材に対して高アスペクト比を有する加工孔を形成する際には管形状加工用電極を用いる電解加工法を用いることが好ましい。

0003

特許文献1には、例えば、ガスタービンタービン翼内に冷却媒体流通させるための冷却孔を形成する電解加工装置が記載されている。この電解加工装置において、冷却孔の穿孔方向、及び加工用電極は鉛直方向に延在している。
加工用電極の延在方向は、被加工物の上方に固定された電極ガイド孔により規定されている。電極ガイド孔の上方には、加工用電極を鉛直方向に延在するように支持しながら、被加工物に対して加工用電極を鉛直方向に進行させる送り装置が配置されている。送り装置は、例えば、ボールねじ機構電動機、及びこれらを支持する支持軸で構成されている。

先行技術

0004

特許第5595171号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、ガスタービンは、出力の増加に伴ってタービン翼の長大化が進んでいる。これに伴い、電解加工装置も大型化しており、製造コスト増大の一因となっている。特に、送り装置は、加工ヘッドを被加工物の鉛直方向上方に配置するために、支持軸からオーバーハングさせた構造にする必要がある。これにより、加工距離が長くなるほどに、送り装置の強度を向上させたりする必要が生じ、やはり、製造コスト増大につながっている。

0006

また、冷却孔の穿孔方向を水平方向として、電解加工装置の高さを抑える方法もある。しかしながら、このような形態の電解加工装置の場合、重力の影響により加工用電極の先端がたわむことによって加工された冷却孔の内周面に接触することがある。加工用電極が冷却孔に接触することにより短絡が発生し、加工ができなくなる。
また、加工用電極と被加工物との短絡が発生しない場合においても、加工用電極の先端の傾きにより、冷却孔が重力方向に曲がってしまうという課題がある。

0007

この発明は、装置の全体高さを低減しながら、被加工物に直線性の高い加工孔を形成することができる電解加工装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明の第一の態様によれば、電解加工装置は、可撓性を有する導電性材料からなり、内側を基端側から先端側に向かって電解液が流通する管形状の電極と、前記電極が第一水平方向に延在するように支持しながら、被加工物に対して前記電極を前記第一水平方向に進行させる送り装置と、前記電極に対して基端側から先端側に向かって電流を流通させる電流供給部と、前記被加工物内を進行する前記電極に対して、前記第一水平方向に直交する第二水平方向の磁界を前記第一水平方向に一様に発生させる磁界発生部と、を備える。

0009

このような構成によれば、電極を流れる電流と磁界によりローレンツ力が発生することによって、電極の直線性を確保することができる。換言すれば、第一水平方向に延在する電極のたわみに起因する加工送り不良を防止することができる。これにより、装置の全体高さを低減しながら、被加工物に直線性の高い加工孔を形成することができる。

0010

上記電解加工装置において、前記磁界発生部は、前記電極にかかる等分布荷重と、前記磁界によって前記電極に発生するローレンツ力とが釣り合うように、前記磁界を発生させてよい。

0011

上記電解加工装置において、前記磁界発生部は、前記第一水平方向に沿って等間隔に並べられた複数の磁石を有してよい。

0012

このような構成によれば、電極の送り量に応じて発生させる磁界の範囲を調整することができる。

0013

上記電解加工装置において、前記電極の送り量に対応するように前記磁界の前記第一水平方向における範囲を調整する制御装置を備えてもよい。

0014

このような構成によれば、全ての磁石をONにして磁界の範囲を調整しない場合と比較して、電極の短絡する可能性を低くすることができる。即ち、全ての磁石をONにする場合、隣接する磁石による磁界が干渉して、荷重と変形との関係に誤差が生じる可能性がある。特に、電極の先端における誤差は、短絡に繋がる可能性があるため、送り量に応じて磁界の範囲を調整することにより、短絡の可能性を低くすることができる。

0015

本発明の第二の態様によれば、電解加工装置は、可撓性を有する導電性材料からなり、内側を基端側から先端側に向かって電解液が流通する管形状の電極と、前記電極が第一水平方向に延在するように支持しながら、被加工物に対して前記電極を前記第一水平方向に進行させる送り装置と、前記電極に対して基端側から先端側に向かって電流を流通させる電流供給部と、前記被加工物の前記第一水平方向に直交する第二水平方向回りの角度、及び前記被加工物の高さを調整可能に、前記被加工物を支持する被加工物支持装置と、前記被加工物内を進行する前記電極のたわみ量及びたわみ角に応じて前記被加工物の角度及び高さを調整する制御装置と、を備える。

0016

このような構成によれば、電極のたわみに応じて被加工物の角度及び高さを調整することによって、装置の全体高さを低減しながら、被加工物に直線性の高い加工孔を形成することができる。

0017

上記電解加工装置において、前記制御装置は、前記電極の単位長さ当たりの質量、ヤング率、及び断面二次モーメントを記憶する記憶部と、前記電極の固定端からの送り量に基づいて前記電極のたわみ量及びたわみ角を演算する演算部と、を有してよい。

発明の効果

0018

本発明によれば、装置の全体高さを低減しながら、被加工物に直線性の高い加工孔を形成することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の第一の実施形態の電解加工装置の概略図である。
本発明の第一の実施形態の電解加工装置の磁界発生部の概略図である。
本発明の第一の実施形態の電解加工装置において電極にかかる荷重とローレンツ力の関係を説明する概略図である。
本発明の第一の実施形態の電解加工装置の制御方法を説明するフローチャートである。
本発明の第二の実施形態の電解加工装置の概略図である。
本発明の第二の実施形態の電解加工装置の制御方法を説明するフローチャートである。
本発明の第二の実施形態の電解加工装置の制御方法を説明する概略図である。
本発明の第三の実施形態の電解加工装置の概略図である。

実施例

0020

〔第一の実施形態〕
以下、本発明の第一の実施形態に係る電解加工装置について説明する。
本実施形態の電解加工装置は、電解加工を用いて、被加工物に対して高アスペクト比の直線状の加工孔を形成するための装置である。図1に示すように、本実施形態の電解加工装置1は、固定された被加工物Wに対して水平方向の加工孔Hを形成する。本実施形態では、被加工物Wはガスタービンのタービン翼であり、被加工物Wの加工孔Hは、タービン翼を冷却するための冷却孔である。

0021

図1に示すように、電解加工装置1は、管形状の電極7を有する加工装置本体2と、被加工物Wが収容される加工槽3と、電極7を進行させる際に電極7を案内するガイド部5と、被加工物Wを支持する被加工物支持装置4と、磁界発生部9と、制御装置10と、を備えている。
本実施形態の電解加工装置1においては、電極7の軸線は水平方向に延在しており、電解加工装置1は、電極7を電極7の軸線に沿う方向に移動させながら加工孔Hを形成する。
なお、以下の説明において、電極7の軸線が延びている水平方向を第一水平方向Xとする。第一水平方向Xで被加工物Wが配置されている側(図1紙面に向かって右側)を前方側X1(電極7の先端側)、加工装置本体2が配置されている側を後方側X2(電極7の基端側)と呼ぶ。第一水平方向Xに直交する水平方向を第二水平方向Yとする。

0022

加工装置本体2は、第一水平方向Xに延在する管形状の電極7を、被加工物Wに対して第一水平方向Xに進退させる。加工装置本体2は、電極7を有する加工ヘッド6と、加工ヘッド6を支持する支持部材8と、支持部材8を進退させる送り装置12と、電極7へ電流を供給する電流供給部13と、を有している。

0023

送り装置12は、電極7が第一水平方向Xに延在するように支持しながら被加工物Wに対して電極7を第一水平方向Xに進行させる。送り装置12は、ボールねじ機構を有している。ボールねじ機構は、外周面雄ネジが形成された円柱状部材であるねじ軸14と、ねじ軸14上を走行するナット15と、を有している。ねじ軸14は、第一水平方向Xに延在している。ナット15は、第一水平方向Xに移動自在である。
支持部材8は棒状をなし、ねじ軸14と平行を成すようにナット15に固定されている。即ち、支持部材8は、ナット15を移動させることによって、第一水平方向Xに移動する。支持部材8は、加工槽3に形成されている貫通孔16を介して加工槽3の内部に挿入されている。

0024

加工ヘッド6は、支持部材8の前方側X1の端部に設けられている。加工ヘッド6は、第一水平方向Xに延在する電極7と、電極7の基端を把持する把持部17と、を有している。
把持部17は、内部が中空状とされた筒状をなしている。把持部17の軸線は、第一水平方向Xに延在している。

0025

電極7は、電極7の基端が把持部17に前方側X1から挿入されることで把持部17に把持される。
把持部17の後方側X2は、図示しない電解液流通路に接続されている。電解液は、電解液流通路を介して把持部17の内部に供給される。電解液の供給量は、図示しない流量制御装置によって任意に調整可能である。電解液としては、例えば硫酸硝酸食塩水等が用いられる。

0026

電極7は、被加工物Wに加工孔H(タービン翼の冷却孔)を電解加工により形成する。電極7は、第一水平方向Xに延びる筒状をなしている。
電極7は、例えばステンレス、銅、チタン等の可撓性を有する導電性材料によって形成されている。電極7の内周側の中空部分(電極7の内部)は、加工ヘッド6の把持部17の中空部分と連通している。これによって、電極7の内側を基端側(送り装置12側)から先端側(被加工物W側)に向かって、電解加工に供される電解液が流通される。本実施形態では電極7は円筒状をなしているが、例えば断面多角形角筒状をなしていてもよい。

0027

電極7の外周面は、例えば電気絶縁性を有するポリエステル系の樹脂等からなる絶縁層(図示せず)によって被覆されている。電極7の先端側の端面では電極7が露出し、先端の露出部分で電極7が被加工物Wとの間で通電可能となっている。

0028

電流供給部13は、電極7に対して基端側から先端側に向かって電流を流通させる。電流供給部13は、ケーブル18によって電極7と接続されている。電流供給部13は、電極7に電流を供給して電極7の前方側X1に向かって電流を流通させる電源装置である。電流は、第一水平方向Xの後方側X2から第一水平方向Xの前方側X1に向かって流れる。

0029

ガイド部5は、加工槽3の内部であって被加工物Wの後方側X2に配置されている。ガイド部5は、送り装置12によって進退する電極7を第一水平方向Xに沿うように案内する。ガイド部5には、第一水平方向Xに貫通するガイド孔20が穿設されている。ガイド孔20には電極7が後方側X2から前方側X1に向かって挿通されている。ガイド孔20の軸線は、第一水平方向Xと平行である。ガイド孔20の軸線の高さは、電極7の高さと同一である。
電極7は、ガイド部5によって支持される。第一水平方向Xに延在する電極7を片持ちばりとすると、電極7の固定端は、ガイド部5の第一水平方向X前方側X1を向く面である。

0030

被加工物支持装置4は、被加工物Wを支持する装置である。被加工物支持装置4は、加工槽3の内部に配置されており、例えば、クランプ(図示せず)を用いて被加工物Wを固定する。被加工物支持装置4は、ガイド部5と被加工物Wとの間に所定の隙間が形成されるように、被加工物Wを支持する。

0031

磁界発生部9は、被加工物支持装置4に取り付けられており、被加工物Wに加工孔Hを形成する電極7に対して磁束密度Bの磁界(磁場)を発生させる。磁界発生部9は、電極7の軸線上に第二水平方向Yの磁界を印加する。磁界発生部9は、一対の電磁石群22と、電磁石群22を構成する電磁石27に電力を供給する電力供給部23と、を有している。
電磁石群22は、磁石支持部材24を介して被加工物支持装置4に取り付けられている。

0032

図2に示すように、電磁石群22は、被加工物Wの第二水平方向Yの一方側Y1に配置された第一電磁石群25と、被加工物Wの第二水平方向Yの他方側Y2に配置された第二電磁石群26とを有する。
電磁石群22は、第一水平方向Xに沿って等間隔に配置されている複数の電磁石27を有している。隣り合う電磁石27同士の間隔Lmは一定である。複数の電磁石27の高さは、電極7の軸線と同一である。

0033

磁界発生部9は、被加工物W内を進行する電極7に対して、第一水平方向Xに直交する第二水平方向Yの磁界を発生させる。図2には、この磁界による磁力線Bを示す。磁界発生部9は、電極7に対して、第二水平方向Yの磁界を第一水平方向Xに一様に発生させる。詳細には、磁界発生部9は、第一水平方向Xの前方側X1に向かって右側から左側に向かう方向の磁界を発生させる。
具体的には、電子(負の電荷荷電粒子)が第一水平方向Xの後方側X2に向かって運動した場合に、電子に鉛直方向上方のローレンツ力が働くように、磁界を発生させる。

0034

図3に示すように、制御装置10は、磁界が電流中の荷電粒子に作用することによって生じるローレンツ力Fと電極7にかかる荷重とが釣り合うように、磁界を発生させる。単位長さ当たりの電極質量は均一である。即ち、電極7にかかる荷重は等分布荷重である。
具体的には、電極7の送り量をL(固定端Fiからの送り量)、電極7に流通する電流の大きさをIとすると、単位長さ当たりのローレンツ力F/Lと、単位長さ当たりの荷重wgとが釣り合うように磁界を発生させる。即ち、以下の数式(1)を満たすような磁束密度Bの磁界を発生させる。
F/L = w×g = I×B ・・・(1)
数式(1)より、電磁石27によって発生する磁界の磁束密度Bは、以下の数式(2)により算出することができる。
B = w×g/I ・・・(2)

0035

電解加工装置1は、電極7の先端から電解液を流出させるとともに、電極7に直流電圧をかける。これにより、電解液を介して電極7と被加工物Wとの間が通電される。電極7と被加工物Wとの間が通電されることにより、被加工物Wが溶解されて加工孔Hが形成される。
また、電解加工装置1は、電極7を第一水平方向Xの前方側X1に移動させる。これにより、加工孔Hが一定の内径を維持しながら、徐々に深くなる。
また、磁界発生部9によって磁界が発生することによって、電流が流れる電極7にローレンツ力Fが発生する。

0036

次に、本実施形態の電解加工装置1の制御方法について説明する。電解加工装置1の制御方法は、電極7の固定端からの送り量Lに応じて磁界を発生させる範囲を変化させることを特徴としている。換言すれば、電解加工装置1の制御装置10は、電極7の送り量Lに対応するように磁界の第一水平方向Xにおける範囲を調整することを特徴としている。
図4に示すように、本実施形態の電解加工装置1の制御方法は、初期値入力工程S11と、電極7を送る電極送り工程S12と、電極7の送り量Lを監視する電極送り量監視工程S13と、電極7の固定端Fiからの送り量Lを判定する第一送り量判定工程S14と、電極7の送り量Lに応じて電磁石27をONにする磁界操作工程S15と、電極7に流れる電圧値Vを監視する電圧監視工程S16と、電極7に流れる電圧値Vが所定の電圧以上か判定する電圧判定工程S17と、電極7に流れる電圧値Vが所定の電圧よりも小さい場合に電極送りを終了する中断工程S18と、電極7に流れる電圧値Vが所定の電圧以上である場合に、電極7の送り量Lを判定する第二送り量判定工程S19と、を有している。

0037

まず、初期値入力工程S11では、初期値としてn(ループカウンタ)に1が入力される。また、電磁石27の数N、単位送り量ΔL、隣り合う電磁石27同士の間隔Lmが入力される。この段階では、まだ、何れの電磁石27もOFF状態である。

0038

電極送り工程S12では、制御装置10は、送り装置12を制御して、電極7を所定の単位送り量ΔL分送る。
電極送り量監視工程S13では、制御装置10は、電極7の送り量Lを監視する。電極7の送り量Lは、センサによって測定してもよいし、ナット15の移動量等から推定してもよい。

0039

第一送り量判定工程S14では、制御装置10は、電極7の送り量LがL≧(n−1)×Lmを満たすか否かを判定する。即ち、制御装置10は、電極7の送り量Lが第一水平方向Xの後方側X2から数えてn−1番目の電磁石27に達したか否かを判定する。
磁界操作工程S15では、制御装置10は、電極7の送り量Lに対応するように磁界の第一水平方向Xにおける範囲を調整する。具体的には、第一水平方向Xにおいて、電極7が存在する範囲と磁界の範囲とが同じになるように、ONにする電磁石27の範囲を調整する。
制御装置は、電極7の送り量LがL≧(n−1)×Lmを満たしている場合にn番目の電磁石27をONにする。これにより、第一水平方向Xに配列された複数の電磁石27のうち、1番目からn番目までの電磁石27がONになる。

0040

電圧監視工程S16では、制御装置10は、電極7に流れる電圧値Vを監視する。
電圧判定工程S17では、制御装置10は、電極7に流れる電圧値VがV≧Vthを満たすか否かを判定する。Vthは、安定的に加工を行っているときの基準電圧をV0とすると、例えば、Vth=0.5×V0に設定することができる。

0041

中断工程S18では、制御装置10は、電極7に流れる電圧値VがV≧Vthを満たさない場合に電極7の短絡が発生していると判断し、電極送りを終了する。電極送りを終了した後、作業者は、装置の状態を確認するなどして再開処理を行う。

0042

第二送り量判定工程S19では、制御装置10は、電極7の送り量LがL≧N×Lmを満たしているか否かを判定する。制御装置10は、電極7の送り量Lが電磁石27の間隔LmのN倍以上となった場合に、電極7が加工終了位置に到達したと判断して、電極送りを終了する。
制御装置10は、電極7の送り量Lが電磁石27の間隔LmのN倍よりも小さい場合に、ループカウンタnに1を加算して、電極送り工程S12に戻る。

0043

上記実施形態によれば、電極7を流れる電流Iと磁束密度Bの磁界によりローレンツ力Fが発生することによって、電極7の直線性を確保することができる。換言すれば、第一水平方向Xに延在する電極7のたわみに起因する加工送り不良を防止することができる。これにより、被加工物Wに直線性の高い加工孔Hを形成することができる。
また、電極7を第一水平方向Xに延在させる装置構成としたことによって、装置の全体高さを低減することができる。また、電極7を移動させる送り装置12を床上に配置することによって、送り装置12を安定して配置することができ、送り装置12の振動を抑制することができる。

0044

また、磁界発生部9が第一水平方向Xに沿って等間隔に並べられた複数の電磁石27を有することによって、電極7の固定端からの送り量Lに応じて発生させる磁界の範囲を調整することができる。
これにより、全ての電磁石27をONにして磁界の範囲を調整しない場合と比較して、電極7の短絡する可能性を低くすることができる。即ち、全ての電磁石をONにする場合、隣接する電磁石27による磁界が干渉して、荷重と変形との関係に誤差が生じる可能性がある。特に、電極7の先端における誤差は、短絡に繋がる可能性があるため、送り量Lに応じて磁界の範囲を調整することにより、短絡の可能性を低くすることができる。
また、電極7の送り量Lに応じて発生させる磁界の範囲を調整することによって、常に電極7の先端には任意の復元力を作用させることができる。これにより、加工孔Hの穿孔方向を水平方向とする場合に必要な位置決めをより高い精度で達成することができる。

0045

〔第二の実施形態〕
以下、本発明の第二の実施形態の電解加工装置について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態では、上述した第一の実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の電解加工装置1Bは、被加工物Wの第一水平方向Xに対する角度(第二水平方向Yに延在する軸回りの角度)、及び高さを調整可能に支持する被加工物支持装置30を備えている。電解加工装置1Bは、電極7の先端のたわみ量δ、及びたわみ角θ(図7参照)に応じて被加工物Wを回転、昇降させる。また、本実施形態の制御装置10Bは、被加工物W内を進行する電極7のたわみ量δ及びたわみ量δに応じて被加工物Wの角度及び高さを調整する機能を有している。
本実施形態の電解加工装置1Bには、磁界発生部9(図1参照)は設けられていない。

0046

被加工物支持装置30は、昇降装置31と、昇降装置31によって鉛直方向に昇降される被加工物固定部32と、被加工物固定部32と昇降装置31との間に介在する角度制御部36と、を有している。
昇降装置31は、ボールねじ機構33と、ボールねじ機構33によって昇降する昇降部材35と、を有している。ボールねじ機構33は、ねじ軸34とナット(図示せず)を有しており、昇降部材35はナットに固定されている。ねじ軸34は鉛直方向Zに延在している。

0047

被加工物固定部32は、例えば、クランプ(図示せず)を用いて被加工物Wを固定する。被加工物固定部32は、被加工物Wを支持する支持面32aを有している。支持面32aは、第二水平方向Yに延在する軸を含む面である。
角度制御部36は、第二水平方向Yに延在する回転軸線36aを中心に、支持面32aを回転させる。角度制御部36は、例えば、電動機の駆動力を用いて被加工物固定部32の傾斜角度を調整する機能を有している。

0048

本実施形態の制御装置10Bの記憶部には、電極7の単位長さ当たりの質量w(kg/mm)、ヤング率E(N/mm2)、及び断面二次モーメント(mm4)が記憶されている。
制御装置10Bは、ガイド部5(支持部)の前端(固定端Fi)からの電極7の送り量Lに基づいて電極7の先端のたわみ量δ、及びたわみ角θを算出する機能を有している。電極7の先端のたわみ量δ、及びたわみ角θは、以下の数式(3)、(4)を用いて算出することができる。
δ = wL4/8EI・・・ (3)
θ = wL3/6EI ・・・ (4)
即ち、本実施形態の制御装置10Bは、電極7の固定端Fiからの送り量Lに基づいて電極7のたわみ量δ及びたわみ角θを演算する演算部を有している。

0049

図6に示すように、本実施形態の電解加工装置1Bの制御方法は、電極7を送る電極送り工程S21と、電極7の送り量Lに応じて電極7のたわみ量δ、及びたわみ角θを算出する算出工程S22と、電極7のたわみ量δ及びたわみ角θに基づいて被加工物Wを移動させる被加工物移動工程S23と、電極7に流れる電圧値Vを監視する電圧監視工程S24と、電極7に流れる電圧値Vが所定の電圧以上か判定する電圧判定工程S25と、電極7に流れる電圧値Vが所定の電圧よりも小さい場合に電極送りを終了する中断工程S26と、電極7に流れる電圧値Vが所定の電圧以上である場合に、電極7の送り量Lを判定する送り量判定工程S27と、を有している。

0050

算出工程S22では、制御装置10は、電極7の送り量Lに応じて、数式(3)、及び(4)に基づいて電極7のたわみ量δ、及びたわみ角θを算出する。
被加工物移動工程S23では、図7に示すように、制御装置10は、電極7の先端がたわんだ場合においても、加工孔Hが直線状となるように、被加工物Wを移動させる。具体的には、電極7の先端のたわみ角θと、被加工物Wの水平に対する角度とが同じになるように、被加工物Wを回転させる。また、制御装置10は、電極7の先端の位置における被加工物Wの高さが初期位置よりも、たわみ量δだけ低くなるように、被加工物Wを鉛直方向に移動させる。ここで、初期位置とは、電極7の固定端Fiにおける高さである。

0051

送り量判定工程S27では、制御装置10は、電極7の送り量Lが所望の加工孔Hの深さに対応する送り量Lzに達したか否かを判定する。電極7の送り量Lが所望の加工孔Hの深さに対応する送り量Lzに達した場合は、電解加工を終了する。電極7の送り量Lが所望の加工孔Hの深さに対応する送り量Lzに達していない場合は、電極送り工程S21に戻る。

0052

上記実施形態によれば、電極7のたわみに応じて被加工物Wの角度及び高さを調整することによって、装置の全体高さを低減しながら、被加工物Wに直線性の高い加工孔Hを形成することができる。

0053

〔第三の実施形態〕
以下、本発明の第三の実施形態の電解加工装置について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態では、上述した第二の実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
本実施形態の電解加工装置1の角度制御部は、被加工物固定部32の後方側X2の端部を上下させる押し上げ装置36Cである。押し上げ装置36Cは、電動シリンダ39(パワーシリンダ電動アクチュエータ)と、電動シリンダ39のロッドに先端に設けられたパッド40と、を有している。押し上げ装置36Cを構成する動力源としては、電動シリンダ39に限らず、油圧シリンダなどの採用も可能である。
被加工物固定部32の基端部と昇降部材35とは、ヒンジ41によって回転自在に接続されている。

0054

本実施形態の電解加工装置1Cによれば、第二の実施形態の電解加工装置1Bと同様に、電極7のたわみに応じて被加工物Wの角度及び高さを調整することによって、装置の全体高さを低減しながら、被加工物Wに直線性の高い加工孔Hを形成することができる。

0055

以上、本発明の実施形態について詳細を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態における電流供給部13から電極7へ流通させる電流の大きさを制御する電流制御部をさらに備えていてもよい。そしてこのような電流制御部によって電流を増大させた場合には電極7に流通する電流中の荷電粒子に作用するローレンツ力Fの大きさを大きくできる。一方で、電流を減少させるとこのローレンツ力Fを減少させることができる。よって、このようにして電極7に作用する曲げの力を制御できる。
なお、このように電極7の電流を増大させた場合には、単位時間当たりの電解量が増大するため、加工孔Hの孔径が大きくなってしまうが、例えば電極7の進行速度を増大させることで孔径が増大してしまうことを防止できる。

0056

また、ガイド部5は必ずしも設ける必要はなく、電極7の固定端を加工ヘッド6の把持部17としてもよい。

0057

1,1B,1C電解加工装置
2加工装置本体
3加工槽
4被加工物支持装置
5ガイド部
6加工ヘッド
7電極
8支持部材
9磁界発生部
10,10B制御装置
12送り装置
13電流供給部
14 ねじ軸
15ナット
16貫通孔
17把持部
20ガイド孔
22電磁石群
23電力供給部
24磁石支持部材
25 第一電磁石群
26 第二電磁石群
27電磁石
30 被加工物支持装置
31昇降装置
32被加工物固定部
32a支持面
33ボールねじ機構
34 ねじ軸
35昇降部材
36角度制御部
36C押し上げ装置
36a回転軸線
39電動シリンダ
40パッド
41ヒンジ
H加工孔
W 被加工物
X 第一水平方向
X1前方側
X2後方側
Y 第二水平方向

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