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技術 神経障害の治療用の磁気刺激のための装置および方法

出願人 ニューロプレックスインコーポレイテッド
発明者 パン,ホンツウ,ジャオインファン,シュウウェン
出願日 2017年8月2日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2017-149973
公開日 2017年12月21日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-221693
状態 特許登録済
技術分野 磁気治療器
主要キーワード 中空壁構造 星形多角形 網目領域 表面渦 充填キャビティ 渦電流加熱 導電流体 時間変動磁場
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月21日)のものです。
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図面 (20)

課題

神経障害治療のための磁気神経刺激システムが提供される。

解決手段

磁気神経刺激システム100の1つのバリエーションは、ヘリカルコイルまたは傾斜コイルとして形成される磁気刺激装置102、104を含み、コイルの各折り返し部が90°未満の鋭角折り返し角度を有する。また、刺激装置の配列と1つ以上の遮蔽構成要素とを含む磁気神経刺激システムが記載される。遮蔽構成要素は、非標的神経領域に対する刺激を減少させつつ標的神経組織領域に対する刺激を増大するように誘導渦電流密度プロファイル変調する。磁気刺激システムの他のバリエーションは、1つ以上の刺激装置とシールドとを含み、シールド内の誘導渦電流の一部は、シールドの特定の領域で磁場を減衰させるように作用してもよい。

概要

背景

この出願は、2012年7月30日に出願された米国仮特許出願第61/741,872号および2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/785,651号の優先権を主張し、これらの仮特許出願のそれぞれは、参照することによりその全体が本願に組み入れられる。

現在、磁気刺激装置は、鬱病強迫神経症不眠症双極性疾患、てんかん性発作または熱性発作などの脳神経細胞障害治療において使用される。例えば、経頭蓋磁気刺激TMS)は、患者の脳内に渦電流を生じさせる時間変動磁場誘導するために患者の頭部上に配置されるコイルで伝えられる電流の短い強力パルスを使用する非侵襲的方法である。頭蓋骨内の異なる深さに位置する神経組織を標的にするために異なる渦電流密度プロファイルを生成する試みにおいて、様々な形状および幾何学的形態を有する磁気刺激装置が使用されてきた。特定の磁気刺激装置がより深い頭蓋構造内のニューロン刺激することができたが、多くの場合、それらの構造に到達するための印加電流の大きさは、患者にとって不快な過度の表面熱をもたらす。また、脳刺激深部になればなるほど、その治療領域広がり、それにより、標的ニューロンと併せて非標的ニューロンも活性化される。他の磁気刺激装置は、より集中的な渦電流密度を与えるが、頭蓋骨の表面または表面付近のみである。
現在、頭蓋骨下の神経組織を集中的に刺激できる磁気神経刺激システムを開発する努力が進行中である。末梢組織領域を過熱するまたは刺激することなく特定の神経群を選択的に刺激できる能力医師に与えることができる磁気刺激装置が望まれる。

概要

神経障害の治療のための磁気神経刺激システムが提供される。磁気神経刺激システム100の1つのバリエーションは、ヘリカルコイルまたは傾斜コイルとして形成される磁気刺激装置102、104を含み、コイルの各折り返し部が90°未満の鋭角折り返し角度を有する。また、刺激装置の配列と1つ以上の遮蔽構成要素とを含む磁気神経刺激システムが記載される。遮蔽構成要素は、非標的神経領域に対する刺激を減少させつつ標的神経組織領域に対する刺激を増大するように誘導渦電流の密度プロファイル変調する。磁気刺激システムの他のバリエーションは、1つ以上の刺激装置とシールドとを含み、シールド内の誘導渦電流の一部は、シールドの特定の領域で磁場を減衰させるように作用してもよい。A

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の折り返し部を有する単一のワイヤを備え、前記各折り返し部が2本の直線部分と,前記2本の直線部分の間の90°未満の角度を有するコイルを備える磁気刺激装置

請求項2

前記コイルが第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部は、高電圧源プラス端子に接続されるように構成され、前記第2の端部は、高電圧源のマイナス端子に接続されるように構成される請求項1に記載の磁気刺激装置。

請求項3

前記コイルが少なくとも5つの折り返し部を有する請求項1に記載の磁気刺激装置。

請求項4

前記各折り返し部が30°の折り返し角度を有する請求項3に記載の磁気刺激装置。

請求項5

前記コイルの前記折り返し部は、中心軸から見た前記コイルの外形星形多角形形状を有するように互いに重なり合う請求項1に記載の磁気刺激装置。

請求項6

前記コイルの第1の端部および前記コイルの第2の端部が前記中心軸に沿って位置する請求項5に記載の磁気刺激装置。

請求項7

前記コイルの第1の端部が電流源に接続されるように構成され、前記コイルの第2の端部が電流シンクに接続されるように構成される請求項1に記載の磁気刺激装置。

請求項8

前記各折り返し部が湾曲する請求項1に記載の磁気刺激装置。

請求項9

請求項1に記載の磁気刺激装置であって、前記コイルが、傾斜コイルまたはヘリカルコイルである磁気刺激装置。

請求項10

請求項1に記載の磁気刺激装置である第1の刺激装置と、第1の刺激装置と隣接し、複数の折り返し部を有する単一のワイヤを備え、前記各折り返し部が2本の直線部分と,前記2本の直線部分の間の90°未満の角度を有するコイルを備える磁気刺激装置である第2の刺激装置と、第1の刺激装置及び第2の刺激装置と、患者の頭部との間に位置することとなるシールドとを含む磁気刺激システム

請求項11

請求項1に記載のコイルを3つ以上備え、最初の前記コイルの第1の端部が電流源に接続され、最後の前記コイルの第2の端部が電流シンクに接続され、中間の前記コイルが互いに直列に接続される神経刺激のための磁場を発生させるためのシステム

請求項12

1つ以上の遮蔽構成要素を更に備える請求項11に記載のシステム。

請求項13

前記遮蔽構成要素に流体充填される請求項12に記載のシステム。

請求項14

前記遮蔽構成要素に生理食塩水が充填される請求項13に記載のシステム。

背景技術

0001

この出願は、2012年7月30日に出願された米国仮特許出願第61/741,872号および2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/785,651号の優先権を主張し、これらの仮特許出願のそれぞれは、参照することによりその全体が本願に組み入れられる。

0002

現在、磁気刺激装置は、鬱病強迫神経症不眠症双極性疾患、てんかん性発作または熱性発作などの脳神経細胞障害治療において使用される。例えば、経頭蓋磁気刺激TMS)は、患者の脳内に渦電流を生じさせる時間変動磁場誘導するために患者の頭部上に配置されるコイルで伝えられる電流の短い強力パルスを使用する非侵襲的方法である。頭蓋骨内の異なる深さに位置する神経組織を標的にするために異なる渦電流密度プロファイルを生成する試みにおいて、様々な形状および幾何学的形態を有する磁気刺激装置が使用されてきた。特定の磁気刺激装置がより深い頭蓋構造内のニューロン刺激することができたが、多くの場合、それらの構造に到達するための印加電流の大きさは、患者にとって不快な過度の表面熱をもたらす。また、脳刺激深部になればなるほど、その治療領域広がり、それにより、標的ニューロンと併せて非標的ニューロンも活性化される。他の磁気刺激装置は、より集中的な渦電流密度を与えるが、頭蓋骨の表面または表面付近のみである。
現在、頭蓋骨下の神経組織を集中的に刺激できる磁気神経刺激システムを開発する努力が進行中である。末梢組織領域を過熱するまたは刺激することなく特定の神経群を選択的に刺激できる能力医師に与えることができる磁気刺激装置が望まれる。

先行技術

0003

米国特許第4994015号明細書
米国特許第6179770号明細書

課題を解決するための手段

0004

明細書中に記載される磁気神経刺激システムは、神経障害頭痛片頭痛、鬱病、強迫神経症、不眠症、双極性疾患、心的外傷後ストレス症候群パーキンソン病統合失調症ジストニア自閉症、痛み、および、てんかん性発作または熱性発作を含むがこれらに限定されない)の治療のために使用されてもよい。磁気神経刺激システムの1つのバリエーションは、傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の磁気刺激装置を備えてもよく、その場合、傾斜コイルのそれぞれの折り返し部は90°未満の鋭角折り返し角度を有してもよい。そのような傾斜コイル状の刺激装置は、より深い組織領域で誘導渦電流の密度が他の磁気刺激装置により誘導される渦電流密度と比べて大きいように皮膚表面下脳神経系および/または自律神経系のニューロンを刺激するために使用されてもよい。また、本明細書中には、刺激装置の配列を備えるとともに随意的に皮膚の表面に沿って位置する各刺激装置間の1つ以上の遮蔽構成要素を含んでもよい磁気神経刺激システムも記載される。遮蔽構成要素は、非標的神経領域に対する刺激を減少させつつ標的神経組織領域に対する刺激を増大させるように誘導渦電流の密度プロファイルを調節する。磁気刺激システムの幾つかのバリエーションは、少なくとも1つの磁気刺激装置とシールドとを備えてもよく、シールドは、外面と、内面と、外面と内面との間のキャビティと、開口と、開口と交差するチャネルとを備え、開口およびチャネルはいずれもシールドの厚さ全体を貫通して延びる。シールドは、より深い神経構造で渦電流を誘導させるべく刺激装置からの磁場が組織中へ侵入できるようにしつつ、皮膚表面で誘導渦電流の密度を減少させるのに役立ってもよい。

0005

神経刺激のための磁気刺激装置の1つのバリエーションは、複数の折り返し部を有する単一のワイヤから形成される傾斜コイルを備えてもよく、各折り返し部は、90°未満の折り返し角度を有してもよい。折り返し部は、角度を成してもよく、または、湾曲してもよい。傾斜コイルが第1の端部と第2の端部とを有してもよく、その場合、第1の端部が高電圧源プラス端子に接続されるように構成され、また、第2の端部が高電圧源のマイナス端子に接続されるように構成される。傾斜コイルの第1の端部は、電流源に接続されるように構成されてもよく、また、傾斜コイルの第2の端部は、電流シンクに接続されるように構成されてもよい。傾斜コイルは任意の数の折り返し部を有してもよく、例えば、傾斜コイルが少なくとも5つの折り返し部を有してもよい。各折り返し部は30°の折り返し角度を有してもよい。幾つかのバリエーションにおいて、コイルの折り返し部は、中心軸から見たコイルの外形星形多角形形状を有するように互いに重なり合ってもよい。幾つかのバリエーションでは、傾斜コイル状の刺激装置の第1および第2の端部が中心軸に沿って位置合わせされてもよい。

0006

神経刺激用の磁場を発生させるためのシステムの他のバリエーションは、90°未満の折り返し角度を持つ複数の折り返し部を有する1つ以上の傾斜コイルを備えてもよく、その場合、最初のコイルの第1の端部が電流源に接続され、最後のコイルの第2の端部が電流シンクに接続され、また、中間のコイルが互いに直列に接続される。随意的に、システムは、各傾斜コイル間に配置される1つ以上の遮蔽構成要素を更に備えてもよい。遮蔽構成要素には、流体、例えば生理食塩水充填される。

0007

神経刺激のための磁気刺激装置の1つのバリエーションは、第1のワイヤループと、第1のワイヤループと隣り合う第2のワイヤループと、第1のワイヤループを囲む第1の永久磁石リングと、第2のワイヤループを囲む第2の永久磁石リングとを備えてもよい。

0008

磁気刺激装置の他のバリエーションは、複数の折り返し部を有して形成される傾斜コイルを備えてもよく、その場合、傾斜コイルは、組織の表面から30mmを超えた位置に存在するニューロンを活性化することができる渦電流密度プロファイルを生じるように構成されてもよい。

0009

また、本明細書中には、複数の折り返し部を有する単一のワイヤから形成される傾斜コイルとシールドとを備えることができる様々な磁気刺激システムも開示される。傾斜コイルの各折り返し部は90°未満の角度を有してもよい。シールドは、外面と、内面と、外面と内面との間の内部キャビティと、開口と、開口と交差するチャネルとを備えてもよい。開口およびチャネルは、シールドの厚さ全体を貫通して延びてもよく、また、外面および内面は非導電材料を備えてもよい。内面は、組織の表面と接触するように構成されてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、磁気刺激システムは、第1の傾斜コイルと隣り合って直列に接続される第2の傾斜コイルを更に備えてもよい。シールドは、シールドの厚さ全体を貫通して延びる第2の開口および第2のチャネルを更に備えてもよく、第2のチャネルは第2の開口と交差する。2つの開口は、円形であってもよく、また、傾斜コイルの直径よりも小さい直径を有してもよい。例えば、2つの開口は、傾斜コイルの直径の約10%である直径を有してもよい。第1の円形開口と第2の円形開口との間の距離は、傾斜コイルの半径以下であってもよく、または、傾斜コイルの直径以上であってもよい。第1の傾斜コイルの中心は、第1の開口の中心と位置合わせされてもよく、また、第2の傾斜コイルの中心は、第2の開口の中心と位置合わせされてもよい。磁気刺激システムは、シールドの内部キャビティ内導電流体を更に備えてもよい。導電流体は、磁場に応じてそのスペクトル特性を変えるように構成されてもよい。幾つかのバリエーションでは、導電流体が超常磁性体化合物を備えてもよい。例えば、超常磁性体化合物が磁性酸化物(MO・Fe2O3)であってもよく、ここで、Mは、Zn、Gd、V、Fe、Ni、Cu、Co、Mgから成るグループから選択される。導電流体は、懸濁液中に超常磁性体化合物を備える硫酸溶液であってもよい。あるいは、導電流体が生理食塩水を備えてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、シールドは、流体の流入のための入口ポートと、流体の流出のための出口ポートとを更に備えてもよい。入口ポートおよび出口ポートが熱交換器に接続されるように構成されてもよく、熱交換器は、出口ポートから受け取った流体を冷却するとともに、冷却された流体を入口ポートへ輸送するように構成されてもよい。シールドの外面および内面は、高密度ポリエチレン、および/または、ポリ塩化ビニル、および/または、ポリアクリル酸などの透明材料から形成されてもよい。

0010

本明細書中には、様々な磁気刺激装置に使用できる様々な磁気シールドが開示される。磁気シールドの1つのバリエーションは、外面と、組織と接触するように構成される内面と、外面と内面との間の内部キャビティと、外面と内面との間のシールドの厚さの少なくとも一部を横断する第1の開口および第2の開口と、外面と内面との間のシールドの厚さの少なくとも一部を横断する第1の仕切りおよび第2の仕切りと、内部キャビティ内に保持される導電流体とを備えてもよい。第1および第2の仕切りは、シールドの外面および/または内面に対して垂直な垂直成分を電流の流れ方向が有するように導電流体を通じた電流の流れを形作るべく構成されてもよい。第1および第2の仕切りは、シールドを3つのセクションに分けてもよい。幾つかのバリエーションでは、3つのセクションのうちの少なくとも1つが他のセクションに流体接続されなくてもよく、一方、他のバリエーションでは、3つのセクションのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの他のセクションに流体接続されてもよい。シールドは、該シールドの内部キャビティ内に導電流体を更に備えてもよい。導電流体は、磁場に応じてそのスペクトル特性を変えるように構成されてもよい。幾つかのバリエーションでは、導電流体が超常磁性体化合物を備えてもよい。例えば、超常磁性体化合物が磁性酸化物(MO・Fe2O3)であってもよく、ここで、Mは、Zn、Gd、V、Fe、Ni、Cu、Co、Mgから成るグループから選択される。導電流体は、懸濁液中に超常磁性体化合物を備える硫酸溶液であってもよい。あるいは、導電流体が生理食塩水を備えてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、シールドは、流体の流入のための入口ポートと、流体の流出のための出口ポートとを更に備えてもよい。入口ポートおよび出口ポートが熱交換器に接続されるように構成されてもよく、熱交換器は、出口ポートから受け取った流体を冷却するとともに、冷却された流体を入口ポートへ輸送するように構成されてもよい。シールドの外面および内面は、高密度ポリエチレン、および/または、ポリ塩化ビニル、および/または、ポリアクリル酸などの透明材料から形成されてもよい。

図面の簡単な説明

0011

傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の磁気刺激装置の1つのバリエーションを描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の磁気刺激装置の1つのバリエーションを描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の磁気刺激装置の1つのバリエーションを描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の磁気刺激装置の1つのバリエーションを描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の磁気刺激装置の1つのバリエーションを描く。
丸みのある複数の鋭い折り返し部を有する傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の磁気刺激装置の他のバリエーションを描く。

0012

傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置を単一のワイヤから形成するための方法の1つの例を描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置を単一のワイヤから形成するための方法の1つの例を描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置を単一のワイヤから形成するための方法の1つの例を描く。
図2A図2Cの刺激装置のそれぞれの折り返し部の座標一覧表示する表を描く。

0013

傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置の単一ワイヤを通じて流れる電流のサブセットを概略的に描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置の様々な領域のワイヤ交差部を通じて流れる電流および該電流により誘導される磁力線の方向の拡大図を描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置の様々な領域のワイヤ交差部を通じて流れる電流および該電流により誘導される磁力線の方向の拡大図を描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置の様々な領域のワイヤ交差部を通じて流れる電流および該電流により誘導される磁力線の方向の拡大図を描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置の様々な領域のワイヤ交差部を通じて流れる電流および該電流により誘導される磁力線の方向の拡大図を描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置の単一ワイヤを通過する電流により誘導される磁力線の累積的な方向を概略的に描く。
湾曲する複数の鋭い折り返し部を有する傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置の単一ワイヤを通過する電流によって誘導される磁力線の累積的な方向を概略的に描く。

0014

傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置により発生する渦電流密度プロファイルを8の字形の刺激装置と対比してモデル化するために使用されるシミュレーションパラメータを描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置により発生する渦電流密度プロファイルを8の字形の刺激装置と対比してモデル化するために使用されるシミュレーションパラメータを描く。
傾斜コイル状またはヘリカルコイル状の刺激装置により発生する渦電流密度プロファイルを8の字形の刺激装置と対比してモデル化するために使用されるシミュレーションパラメータを描く。
刺激において使用されてもよい入力電流波形の1つのバリエーションを描く。
刺激において使用されてもよい入力電流波形の他のバリエーションを描く。

0015

図4A図4Cパラメータを使用するシミュレーション結果を描く。
図4A図4Cのパラメータを使用するシミュレーション結果を描く。
図4A図4Cのパラメータを使用するシミュレーション結果を描く。
図4A図4Cのパラメータを使用するシミュレーション結果を描く。

0016

他の磁気刺激装置を描く。

0017

永久磁石リングを伴うループ状刺激装置により発生する渦電流密度を磁石リングを伴わない8の字形の刺激装置と対比してプロットする。

0018

1つ以上の刺激装置と遮蔽構成要素とを備える磁気神経刺激システムの1つのバリエーションを描く。
遮蔽構成要素の1つのバリエーションを描く。

0019

遮蔽構成要素を伴わない8の字形の刺激装置の配列により発生する渦電流密度プロファイルを遮蔽構成要素を伴う8の字形の刺激装置の配列と対比してモデル化するために使用されるシミュレーションパラメータを描く。

0020

遮蔽構成要素を伴わずに様々な刺激電流を用いて8の字形の刺激装置の配列により発生する渦電流密度プロファイルの図9のパラメータを使用するシミュレーション結果を描く。

0021

遮蔽構成要素を伴って様々な刺激電流を用いて8の字形の刺激装置の配列により発生する渦電流密度プロファイルの図9のパラメータを使用するシミュレーション結果を描く。

0022

図10a〜10hおよび図11a〜11hに描かれる様々なシミュレーション形態のそれぞれにおける組織の異なる領域での渦電流密度をまとめる表を描く。

0023

少なくとも1つの磁気刺激装置とシールドとを備える磁気刺激システムの1つのバリエーションを描く、磁気刺激システムの斜視図である。
少なくとも1つの磁気刺激装置とシールドとを備える磁気刺激システムの1つのバリエーションを描く、図13Aのシステムの側面図である。
少なくとも1つの磁気刺激装置とシールドとを備える磁気刺激システムの1つのバリエーションを描いており、頭部モデル上に配置される図13Aのシステムを描く。

0024

シールドの1つのバリエーションの斜視図である。
図14Aのシールドの平面図である。
図14Aのシールドの側面図である。
図14Aのシールドの正面図である。

0025

磁気刺激中のシールドの一部に誘導されてもよい渦電流のシミュレーションを描く。
渦電流の方向の概略断面図を描く図15Aの一部の差し込み図である。

0026

シールド流体の循環のための入口ポートおよび出口ポートを備える様々なシールドの平面図を描く。
シールド流体の循環のための入口ポートおよび出口ポートを備える様々なシールドの平面図を描く。

0027

異なる穴およびチャネルを有する様々なシールドの平面図を描く。
異なる穴およびチャネルを有する様々なシールドの平面図を描く。
異なる穴およびチャネルを有する様々なシールドの平面図を描く。
異なる穴およびチャネルを有する様々なシールドの平面図を描く。

0028

図18Bおよび図18Cと異なる磁気刺激システム並びにシミュレートされた頭部モデルにおける渦電流の分布および密度の側面図を描く。
図18Aおよび図18Cと異なる磁気刺激システム並びにシミュレートされた頭部モデルにおける渦電流の分布および密度の側面図を描く。
図18Aおよび図18Bと異なる磁気刺激システム並びにシミュレートされた頭部モデルにおける渦電流の分布および密度の側面図を描く。
渦電流密度を頭蓋骨深さの関数として表す正規化されたプロットを描く。
渦電流密度を頭蓋骨深さの関数として表す正規化されたプロットを描く。

実施例

0029

本明細書中では、磁気神経刺激のための様々な装置およびシステムについて説明する。

0030

複数の磁気刺激を使用するシステムの1つのバリエーションが図1A図1Eに描かれる。磁気神経刺激のためのシステムは、1つ以上の磁気刺激装置、例えば2つの刺激装置を有してもよい。例えば、磁気神経刺激システム100は、第1の磁気刺激装置102と、第1の磁気刺激装置に接続される第2の磁気刺激装置104とを有してもよい。それぞれの磁気刺激装置は、複数の鋭い折り返し部を有する単一のワイヤから形成される傾斜コイルまたはヘリカルコイルであってもよく、その場合、折り返し角度は90°未満である。単一のワイヤ(例えば、異なる材料のコアを有してもよくまたは有さなくてもよい銅ワイヤ)を使用することにより、誘導磁場がワイヤの長さにわたって同じであるように、ワイヤを横切る電流がヘリカルコイル全体にわたって同じであるようにしてもよい。これは、医師が複数のワイヤを備える刺激装置よりも一貫して標的ニューロンの刺激を制御できるように誘導磁場の任意の変動を減少させるのに役立ち得る。あるいは、ヘリカルコイル状の刺激装置は、ワイヤの複数のセグメント、例えば2、3、4、5、6個またはそれ以上の別個のワイヤを備えてもよい。第1および第2の磁気刺激装置がそれぞれ第1の端部および第2の端部を有してもよく、その場合、第1の端部がプラス端子であり、第2の端部がマイナス端子である。例えば、第1の刺激装置102の第1の端部が高電圧発生器のプラス端子に接続されてもよく、また、第1の刺激装置の第2の端部が第2の刺激装置104の第1の端部に接続されてもよい。第2の刺激装置104の第2の端部は、高電圧発生器のマイナス端子に接続されてもよい。第1の刺激装置を形成するワイヤは、第2の刺激装置を形成するように連続的に延びてもよい。ワイヤ中の電流により誘導される磁場が全ての刺激装置にわたって同じであるように任意の望ましい数の刺激装置が同じワイヤから形成されてもよい。

0031

ヘリカルコイル状の磁気刺激装置102、104は、任意の数の折り返し部110、例えば、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、21個等の折り返し部110を有してもよい。幾つかのバリエーションにおいて、折り返し角度TAは、90°未満、例えば、10°、15°、20°、25°、30°、35°、40°、45°、50°、55°、60°、89°等であってもよい。幾つかのバリエーションにおいて、折り返し部110は、鋭くてもよく(例えば、鋭利エッジを有する角部を形成する)、または、湾曲してもよい(例えば、丸みのあるエッジを有する角部を形成する)。幾つかのバリエーションにおいて、折り返し部110は、図1Fに描かれるヘリカルコイル状の刺激装置と同様の約1mm〜約8mmの曲率半径を有してもよい。ピッチ(例えば、各折り返し部間の立ち上がりまたは距離)は、ワイヤの直径に応じて変わってもよい。幾つかのバリエーションでは、刺激装置を冷却するための空気を循環させるために折り返し部間に更なる空間が存在してもよい。例えば、磁気刺激装置102、104が12個の折り返し部を有してもよく、その場合、各折り返し部が30°の折り返し角度を有し、また、ピッチが約1mmであってもよく、その結果、全体の高さHが12mmとなる。各折り返し部110からヘリカルコイルの中心軸112までの距離が一定であってもよい。幾つかのバリエーションにおいて、コイルの各折り返し部からの距離は、変化してもよく、また、それぞれの連続する折り返しごとに増大しまたは減少してもよい。例えば、磁気刺激装置がスパイラルコイルであってもよく、その場合、各折り返し部から中心軸までの距離は、それぞれの折り返しに伴って増大し(例えば、徐々に広がるスパイラルコイル)、それぞれの折り返しに伴って減少し(例えば、徐々に先細るスパイラルコイル)、または、全ての折り返し部にわたって同じであってもよい(例えば、ヘリカルコイル)。ヘリカルコイルとは、滑らかな曲線を有してもよいまたは有さなくてもよい一連傾斜形状または傾斜構造を有する任意の幾何学的形態のことであってもよい。ヘリカルコイルが一連の傾斜構造を備え、その各構造が繰り返されてもよく(例えば、均一な繰り返し形状)、または、ヘリカルコイルが一連の傾斜構造を備え、その各構造が異なってもよい(例えば、繰り返して傾斜がつけられる不均一な形状)。ヘリカルコイルとは、連続的に繰り返されて積み重ねられるおよび/または傾斜がつけられて回転する(例えば、ねじられる)形状または構造を有する任意の幾何学的形態のことであってもよい。幾つかのバリエーションにおいて、形状または構造のそれぞれの繰り返し部は、その隣り合う繰り返し部からオフセットされてもよい。例えば、ヘリカルコイルは、それが傾斜をつけて立ち上がるように繰り返されて回転する鋭角を有する角張った形状(例えば、三角形長方形、星形多角形)を備えてもよい。傾斜コイルまたはヘリカルコイルに沿う角張った形状の各繰り返し部は、その前の繰り返し部の上方に積み重ねられるが、1つの繰り返し部の角度がその前の繰り返し部の角度と合わせられないように回転する(例えば、2つの繰り返し部の対応する角度が回転方向でオフセットされる)。ヘリカルコイルの繰り返される形状または構造は共通の軸(治療領域の表面に対して垂直であってもよくまたは垂直でなくてもよい)を共有してもよい。例えば、ヘリカルコイルの角張った形状のそれぞれの繰り返し部の中心は、他の繰り返し部の中心と位置合わせされてもよいが、その隣り合う繰り返し部から回転方向でオフセットされてもよい。これに代えてまたは加えて、ヘリカルコイルとは、一連の繰り返されて傾斜づけられた内トロコイド(例えば、内サイクロイドデルタ状星状など)形状または外トロコイド(例えば、外サイクロイドカージオイドなど)形状のことであってもよい。本明細書中に記載されて描かれるヘリカルコイル状の磁気刺激装置は特定の幾何学的形態を有するが、言うまでもなく、ヘリカルコイル状の磁気刺激装置は、前述した幾何学的形態のいずれかを有してもよい。

0032

図1Eは、ヘリカルコイル磁気刺激装置102、104のうちの1つの中心軸を下った平面図を描く。ここに示されるように、磁気刺激装置の(中心軸112を下って見た)外形は星形多角形を有してもよく、その場合、ヘリカルコイルの各折り返し部は、星形多角形の頂点である。例えば、コイル状の刺激装置は、12個の折り返し部を有してもよく、また、12個の頂点を伴う星形多角形の外形を有してもよい。星形多角形の外形の中心領域114は、高い集中度のワイヤ交差部を有してもよい。中心領域114内のワイヤ交差部の網の目を横切る電流は、反対方向(例えば、ページ内へと向かう下向きおよびページ外へ出る上向きの両方)に向く磁力線を含んでもよい。これらの反対方向の磁力線は互いに反発してもよく、それにより、ヘリカルコイル状の刺激装置の内側でコイルの外側よりも弱い累積的な磁場がもたらされる。網目状のワイヤ交差部の誘導磁力線間のこの予期しない相乗効果は、ヘリカルコイル状の刺激装置の直ぐ外側で磁場を高めるおよび/または強めるように作用してもよく、それにより、磁場が患者の頭部内へと更に深く侵入できるようにしてもよい。図1Fは、ヘリカルコイル状の磁気刺激装置120の他のバリエーションの中心軸を下った平面図を描き、この場合、各折り返し部は、90°未満の鋭角の折り返し角度を有するが、約1mm〜約5mmの曲率半径を伴って湾曲する。

0033

磁気神経刺激システム100は、患者の頭部(および/または、刺激のための標的ニューロンを有する任意の他の解剖学的領域)に対して、磁気刺激装置のそれぞれが頭部の別個の領域に及ぶように位置してもよい。図1A図1Cは、第1の磁気刺激装置102が頭部の第1の領域106を覆うとともに第2の磁気刺激装置104が第1の領域106とは異なる頭部の第2の領域108を覆うように磁気神経刺激システム100が位置する1つのバリエーションを描く。幾つかのバリエーションでは、第1および第2の領域106、108が重なり合う部分を有してもよく、一方、他のバリエーションでは、第1および第2の領域106、108が全く重なり合わなくてもよい。刺激装置は、組織から距離を隔てて位置してもよく、その場合、選択された距離は、表在組織表面の加熱を減少させるのに役立ってもよい。例えば、刺激装置102、104は、頭部の頭皮から5mmの位置に配置されてもよく、また、図1Cに描かれるように、各刺激装置は、組織表面の接線と平行な軸に対して角度PAを成して位置してもよい。例えば、角度PAは、約0°〜約60°、例えば15°であってもよい。

0034

ヘリカルコイル状の刺激装置がギプス包帯内に収容されてもよい。例えば、図1Dに描かれるように、磁気刺激装置102、104が二重円筒状のギプス包帯116内に収容されてもよく、その場合、各円筒領域が1つの刺激装置を取り囲む。ギプス包帯116は、刺激装置によって誘導される磁場を実質的に妨げない任意の絶縁材料、例えばABS、HDPE、または、テフロン登録商標)から形成されてもよい。刺激装置とギプス包帯の内壁との間には、必要に応じて刺激装置を冷却するために空気をケース116内で循環させることができるようにしてもよい空間が存在する。

0035

図2A図2Dは、星形多角形の外形を有するヘリカルコイル状の刺激装置の平面図(X−Y平面)およびそのような刺激装置を形成する1つの方法を描く。刺激装置200は、プラス端子および/または電流源であってもよい第1の端部202と、マイナス端子および/または電流シンクであってもよい第2の端部204とを有してもよい。第1の端部202は、コイルの中心軸(ページ内へと延びる)に沿って位置してもよい。コイル200は、該コイルのそれぞれの鋭い折り返し部が図2Dに示される表中に一覧表示された(X,Y,Z)座標に位置されるように単一ワイヤを曲げることによって形成されてもよい。第1の端部202は、座標(0,0,0)を有する点aで始まって、コイル構造の一部である第1の点である座標(−10.4,0,0)を有する点bにある第1の屈曲部へ向けて左に10.4mm延びてもよい。その後、ワイヤは、ヘリカルコイルの第1の折り返し部であってもよい座標(0,40,0)を有する点cへと延び、この点での折り返し角度は30°である。次に、ワイヤは、折り返しごとに約1mm(例えば、1mmの直径を有するワイヤに関して)の立ち上がりを有するヘリカルコイルの第2の折り返し部である座標(20,−34.64,1)を有する点dへと延びる。立ち上がりは、ワイヤの直径、および、空気循環(例えば、冷却目的)のために望まれる空間の大きさに応じて変わってもよい。螺旋のそれぞれの折り返し部は、図2Dの表で与えられるように段階的に形成される。第2の端部204は、コイルの中心軸に沿って位置合わせされてもよいが、第1の端部202からz方向に12mmだけオフセットされる。第2の端部204は、高電圧発生器のマイナス端子に接続されてもよく、または、磁気神経刺激システムの第2の刺激装置の第1の端部に接続されてもよい。ワイヤ直径は、ワイヤに供給されるようになっている電流の最大レベルにしたがって変化してもよい。

0036

ヘリカルコイル状の刺激装置へ与えられる電流により誘導される磁場によって誘導される渦電流は、非ヘリカルコイル状の刺激装置がそうするのと同じ度合まで表在組織構造を加熱することなくより深い組織構造を磁気的に刺激できるように分配されてもよい。理論により縛られることなく、ヘリカルコイル状の刺激装置の鋭い折り返し部、および、同じワイヤの重なり合うセグメントの高密度を伴う中心領域は、磁力線を刺激装置からより遠くに離すように「はねのける」べく作用してもよく、それにより、鋭い折り返し部を伴わない磁気刺激装置(例えば、8の字形の刺激装置)よりも効率的に、より深い組織構造で渦電流を誘導できる。図3A図3Fは、12個の折り返し部を有するヘリカルコイル状の刺激装置300の単一ワイヤ302を通過する電流(暗線)の方向を概略的に描く。図3Bは、ヘリカルコイル状の刺激装置300の領域304の拡大図である。ワイヤ302を通過する電流はワイヤ302の全体にわたって均一であるが、領域304を取り囲むワイヤ交差部内の電流の方向は、領域304の内側よりも強い磁場を領域304の外側で累積的に引き起こす磁力線を反対の方向で生み出してもよい。領域304の周りのワイヤ交差部中の電流により誘導される磁力線の方向は、ページ外へと上方に向く磁力線を示すために中心点を伴う円により表されるとともに、ページ内へと下方に向く磁力線を示すために十字を伴う円により表される。図3Bに描かれるように、領域304内の磁力線は互いに反対であるが、コイルの外側の磁力線は全てがページ内へと下方に向かう。より一般的には、図3C図3Eに描かれるように、中心網目領域内で単一ワイヤの複数の交差部により境界付けられる内部領域306、308、310は、反対の方向で磁力線を生み出す。しかしながら、図3Fに描かれるように、ヘリカルコイル状の刺激装置の外側の領域(例えば、複数のワイヤ交差部により境界付けられない領域)は、全てが同じ方向(すなわち、ページ内へと下方へ行く方向)を持つ磁力線を有し、一方、中心領域303は、全てが同じ方向を持つがコイルの外側の磁力線とは反対の方向(ページ外へと上方へ行く方向)を持つ磁力線を有する。図3Gに描かれるように、湾曲した折り返し部を伴うヘリカルコイル状の刺激装置320によって同様の磁力線が誘導されてもよい。ヘリカルコイル状の刺激装置の外側および刺激装置の中心開口内における単方向の磁力線のそのような分布は、それらの磁力線が組織中へとより深く侵入するように磁力線の大きさを高めてもよい。複数の鋭い折り返し部を有するヘリカルコイル状の刺激装置は、鋭い折り返し部を伴わない磁気刺激装置よりも少ない電流を用いてより深い組織を刺激することができるため、表在組織(例えば、頭皮、皮膚表面)は、非ヘリカルコイル状の刺激装置を使用する場合と比べて同様のレベルの刺激を得るために多くの熱に晒されないで済む。表在組織構造が受ける熱を減らすことができるため、患者が受ける任意の痛みまたは不快感も同様に減らすことができる。また、これは、長期刺激または反復刺激、例えばr−TMSを可能にする。これは、鬱病の治療において特に有益となり得る。

0037

ヘリカルコイル状の刺激装置へ与えられる電流によって発生する磁場により誘導される渦電流は、図4A図4Dに描かれるパラメータ値および刺激波形を使用してモデル化されてもよい。ヘリカルコイル状刺激装置および8の字形の刺激装置の渦電流の分布が比較のためにモデル化された。ヘリカルコイル状の刺激装置、8の字形の刺激装置、人の頭部モデル、および、渦電流ソルバーが、マクスウェル方程式に基づいて有限要素法を用いて実施された。人の頭部が16cmの直径を有する半球形状によってモデル化された。この場合、球の外側部分は、図4Aの表中にまとめられたパラメータ値を用いて7mmの厚さを有する頭蓋骨の皮質骨としてモデル化され、また、球の内側部分(例えば、脳物質)は、図4Bの表中にまとめられたパラメータ値を用いてモデル化された。人の組織特性およびパラメータと関連付けられる値は、イタリ学術会議(http://niremf.ifac.cnr.it/tissprop/htmlclie/htmlclie.htm#atsftag)により公開されるデータに基づいてもよい。ヘリカルコイル状の刺激装置(図1A図1Eに描かれて説明された刺激装置)および8の字形の刺激装置の対により誘導される渦電流がモデル化された。刺激装置に印加される電流は、図4Cに描かれるように、1kHzの周波数と16Aの大きさとを有する正弦波であった。他のシミュレーションでは、任意の周波数、例えば1Hz未満(ニューロンに対して興奮刺激を与えることができる)の周波数または1Hz以上の周波数(ニューロン活動を抑制できる)を有する入力電流を与えることができる。入力電流波形は、様々な正弦波形図4Dに描かれる波形など)、方形波形減衰ピーク波形(図4Eに描かれる波形など)を含んでもよく、また、パルス状であってもよくまたは連続していてもよい。入力電流が双極または単極であってもよい。想定し得る入力波形の他の例は、Zhi−De Dengらによる論文2011年J.Neural Eng.8 016007 doi:10.1088/1741〜2560/8/1/016007を含む様々な研究論文に記載される。ヘリカルコイル状の刺激装置および8の字形の刺激装置の位置は、同じに維持されるとともに、図1Bに示されるのと同じ位置を有した。幾つかのシミュレーションにおいて、8の字形の刺激装置の個々のループ間の間隔は、2mm〜42mmで変えられた。

0038

図5Aは、シミュレートされた渦電流密度分布の一例を描く。矢印は軸を示し、この軸に沿って渦電流密度の大きさが図5B図5Dのように測定される。図5Bのプロットは、ヘリカルコイル状の刺激装置および8の字形の刺激装置の両方の渦電流密度を、頭部の表面から脳の白質への距離の関数として比較する。距離は、矢印に示されるように、頭部の中線で測定される。ここに示されるように、8の字形の刺激装置のループ間の間隔にもかかわらず、ヘリカルコイル状の刺激装置により誘導される渦電流は、より高い距離で、8の字形の刺激装置により誘導される渦電流よりも大きい。ヘリカルコイル状の刺激装置により誘導される渦電流の侵入深さは、8の字形の刺激装置により誘導される渦電流の侵入深さよりも大きい。また、ヘリカルコイル状の刺激装置は、8の字形の刺激装置により与えられるであろう電流密度の約2倍の渦電流密度を脳の白質の表面付近で生じさせ得る。図5Cは、ヘリカルコイル状の刺激装置と最良の8の字形の刺激装置(2mmの間隔を伴う)とに関して渦電流密度のプロットを距離の関数として描き、また、図5Dは、頭部モデルの白質における正規化された渦電流密度(すなわち、渦電流密度は、頭部モデルの表面における最大渦電流密度値に対して正規化される)のプロットを描く。実線は、ヘリカルコイル状の刺激装置により生み出される渦電流密度を表し、また、破線は、8の字形の刺激装置により生み出される渦電流密度を表す。ここに見られるように、同じ大きさの電流が各刺激装置に印加される場合、ヘリカルコイル状の刺激装置により誘導される渦電流密度の大きさは、頭部モデルの白質中へのより深い距離で、8の字形の刺激装置により誘導される渦電流密度と比べて大きい。これらのシミュレーション結果は、同じ大きさの電流がヘリカルコイル状の刺激装置と8の字形の刺激装置とに印加される場合に、刺激強度および侵入深さが8の字形の刺激装置の場合よりもヘリカルコイル状の刺激装置の場合において大きいことを示す。

0039

磁気刺激装置の他のバリエーションが図6に描かれる。刺激装置600は、第1のワイヤループ602と、第2のワイヤループ604と、第1のワイヤループ602を囲む第1のマグネットリング606と、第2のワイヤループ602を囲む第2のマグネットリング608とを備えてもよい。第1および第2のマグネットリングは、永久磁石であってもよく、鉄、ニッケルコバルトなどの任意の磁性材料から形成されてもよく、また、合金(例えば、ネオジム−鉄−ホウ素合金)を含んでもよい。刺激装置600のループは、互いに隣接して位置してコネクタを介して一緒に結合されてもよく、また、幾つかの例では、ほぼ同一平面上にあってもよい。第1および第2のループ間のコネクタは、2つのループ間の角度を調整できるようにしてもよい。例えば、ループ状の刺激装置600の第1および第2のループ602、604の角度は、頭部601のほぼ曲率半径に調整されてもよい。理論により縛られることなく、ワイヤループの周囲のマグネットリングは、ワイヤループを通じて電流が与えられるときにワイヤループの磁力線を該磁力線がループの平面に対して直交する方向に(すなわち、z方向に)更に延びるように「はねのける」べく作用してもよい。これは、ループ状の刺激装置がマグネットリングを伴わない同様のループ状の刺激装置よりも深く組織中へと侵入する磁場を生成できるようにしてもよい。結果として、マグネットリングを有するループ状の刺激装置は、マグネットリングを伴わないループ状の刺激装置よりも深い組織深さで渦電流を誘導し得る。

0040

ループ状の刺激装置および8の字形の刺激装置により誘導される渦電流は、既に説明されて図4A図4Cに列挙されるのと同様のパラメータを使用してモデル化されてしまっており、マグネットリングの磁気特性をモデル化するための更なるパラメータを含む。例えば、シミュレーションは、以下の特性、すなわち、1の比誘電率、1の相対透磁率、7.14e+5s/mの導電率、0(ゼロ)の誘電正接、0(ゼロ)の磁気損失正接、および、1.00e+6A/mの磁気保磁力を有するネオジム−鉄−ホウ素マグネットリングを有するループ状の刺激装置に関して行われた。これらのシミュレーションの結果が図7に描かれる。図7は、図6のループ状の刺激装置(マグネットリングを有する)および8の字形の刺激装置(マグネットリングを欠く)に関して渦電流密度を距離の関数として比較するプロットを描く。ここに描かれるように、ループ状の刺激装置を使用することにより達成される電流密度は、8の字形の刺激装置を使用することにより達成される電流密度の約10倍である。ループ状の刺激装置のマグネットリングは、マグネットリングを有さない8の字形の刺激装置によって渦電流が発生した場合よりも渦電流が大きいようにワイヤループにより誘導される電場の大きさを「増幅する」べく作用してもよい。

0041

随意的に、磁気神経刺激システムの幾つかのバリエーションは、磁気刺激装置間に配置されてもよい1つ以上の磁気遮蔽構成要素を備えてもよい。例えば、磁気神経刺激システムは、互いから離間される複数の磁気刺激装置を備えてもよい(例えば、磁気刺激装置は、それらが互いに重なり合わないように配列を成してもよい)。磁気刺激装置は、本明細書中に記載される磁気刺激装置のいずれかであってもよい。1つ以上の遮蔽構成要素は、磁気刺激装置間の空間内に位置してもよい。遮蔽構成要素は、刺激装置が作動されるときに刺激装置により誘導される渦電流に起因し得る患者が受ける痛みの感覚を減らすために使用されてもよい。遮蔽構成要素は、誘導された渦電流の密度が表在組織構造内で減少されるように、刺激装置により発生する磁場を成形してもよい。表在組織構造(または、一般的には非標的組織)内での渦電流の誘導は、一部の患者において痛みや発作を引き起こす場合があり、その結果、それらの患者のための治療を中断または終了する場合がある。図8Aは、頭部モデル801上に配置される磁気神経刺激システム800を概略的に描き、該システムは、第1の刺激装置802と、第1の刺激装置に隣接する第2の刺激装置804と、これらの刺激装置間の遮蔽構成要素806とを備える。1つのバリエーションでは、図8Bに描かれるように、遮蔽構成要素806が円柱状のディスクであってもよい。円柱状のシールド806は、約50mmの直径Dと、約5mmの厚さTとを有してもよい。円柱状のシールド806は、使用中に刺激装置により発生する熱を放散するのに役立ってもよい生理食塩水などの流体を保持するように構成されてもよく、また、刺激装置により発生する磁場を変調してもよい。流体は、例えば入口チャネルおよび出口チャネル808、810を介して、円柱状のシールドを通じて循環されてもよい。

0042

刺激システムに1つ以上の遮蔽構成要素を含めることによる、誘導された渦電流の密度および分布に対する影響が、前述したのと同様のパラメータおよびモデルを使用してシミュレートされた。そのシミュレーションにおいて、遮蔽構成要素内の流体は、図9の表中にまとめられたパラメータを用いて、生理食塩水としてモデル化された。図12にまとめられた図10a〜10hおよび図11a〜11hのプロットにおけるシミュレーション結果は、頭部上に位置する刺激装置間に配置される3つの円柱状のシールドおよび4つの8の字形の刺激装置により誘導される渦電流の密度および分布を反映する。各刺激装置にわたって印加される電流の大きさがそれぞれのプロットで示される。例えば、図10aおよび図11aに描かれるシミュレートされた渦電流分布を得るために、15Aの電流が真ん中の2つの刺激装置に印加されるとともに、1Aが側部の刺激装置のそれぞれに印加された。図10aは、遮蔽構成要素を伴わない4つの刺激装置により生み出される渦電流分布を示し、一方、図11aは、同じ4つの刺激装置の渦電流分布を示すが、円柱状の遮蔽構成要素が各刺激装置間に配置された渦電流分布を示す。図10hおよび図11hに描かれるシミュレートされた渦電流分布を得るために、1Aの電流が真ん中の2つの刺激装置に印加され、一方、15Aが側部の刺激装置のそれぞれに印加された。図10hは、遮蔽構成要素を伴わない4つの刺激装置により生み出される渦電流分布を示し、一方、図11hは、同じ4つの刺激装置の渦電流分布を示すが、円柱状の遮蔽構成要素が各刺激装置間に配置された渦電流分布を示す。頭部の表面に沿う様々な位置(例えば、頭部の中心軸の位置、頭部の中心軸から30°の位置、頭部の中心軸から60°の位置)における正規化された渦電流密度が図12に描かれる表中にまとめられる。表中に反映された数値は、頭部内の2.5cm深さの渦電流密度に対して正規化された頭部表面における渦電流密度である。各刺激装置間に円柱状のシールドを伴うと、頭部の表面に沿う渦電流密度が減少される。例えば、図10A、11Aの電流シミュレーションパターンに基づく中心軸における頭部表面上の正規化された渦電流密度は、遮蔽を伴わない場合には2.97であり、遮蔽を伴う場合には2.58である。図10および図11のプロットおよび図12の要約した表に描かれるように、刺激装置を通過する電流の大きさと頭部に対する刺激装置の位置および角度とを調整すると、誘導された渦電流のプロファイルを変調できる。遮蔽構成要素と組み合わせて、特定の渦電流分布プロファイル(例えば、形状、密度、深さなど)が得られてもよい。これらは、標的でないニューロンの刺激を減らしつつ医師が脳内の標的神経群を選択的にシミュレートできるようにする。標的でないニューロンの刺激を回避しつつまたは減少させつつ脳内の神経群を選択的にシミュレートすることは、患者が受ける痛み(例えば、頭皮の痛み、刺激装置からの熱による不快感)の大きさを減らすのに役立つことができ、それにより、長期刺激治療および/または反復刺激治療を許容し得る。

0043

本明細書中に記載される磁気刺激装置のいずれかと共に使用されてもよい磁気シールドの他のバリエーションが図13A図13Cに描かれる。磁気刺激システム1300は、第1の刺激装置1302、第2の刺激装置1304、および、シールド1306を備えてもよい。第1および第2の刺激装置1302、1304は、シールド1306が刺激装置と患者の頭部との間に位置する状態で、互いに隣接するように配置されて(例えば、互いに直列に接続されて)、患者の頭部1301上に位置してもよい。シールド1306は、患者の頭部(あるいは、磁気刺激および/または遮蔽が望まれる任意の解剖学的領域)上に嵌合するように寸法付けられて形成されてもよい。シールド1306の更なる図が図14A図14Dに描かれる。ここに示されるように、シールド1306は、外面1402と、内面1406と、外面と内面との間で延びる囲繞された内部キャビティと、第1の開口1408と、第2の開口1410と、第1の開口1408と交差してシールド1306の前部1403と後部1405との間で延びる第1のチャネル1412と、第2の開口1410と交差してシールド1306の前部1403と後部1405との間で延びる第2のチャネル1414とを備えてもよい。外面は、刺激装置に最も近くてもよいシールドの側であり、内面は、皮膚表面(例えば、皮膚表面と接触してもよい)に最も近くてもよいシールドの側である。第1および第2の開口1408、1410並びに第1および第2のチャネル1412、1414は、シールド1306の厚さ全体にわたって横切って及び/または延びてもよい。シールドの内部キャビティは、渦電流が誘導されてもよい熱シンクおよび/または媒体として作用してもよい導電流体(例えば、生理食塩水、塩水、酸化鉄ナノ結晶粒子等を含有する硫酸溶液など)で満たされてもよい。シールドの外面および内面は、非導電材料から形成されてもよく、また、随意的に透明または半透明であってもよい。開口は、刺激装置からの磁場がシールド下の組織に貫入できるようにしてもよく、一方、第1および第2の開口間の空間内のシールド下に位置する組織は、その領域内の誘導渦電流密度がシールドが無かった場合の渦電流密度よりも低いように磁気刺激から遮蔽されてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、シールドは、中空壁構造を備え、壁を貫通して延びる1つ以上の開口と、壁の中空部内の導電流体とを有してもよい。本明細書中に記載される刺激装置構造は、シールドを伴わずに単独で使用されてもよく、または、当該技術分野において知られる他の磁気遮蔽または温度遮蔽を伴って使用されてもよい。本明細書中に記載される遮蔽は、当該技術分野において知られる他のタイプの刺激装置と共に使用されてもよい。

0044

シールド1306は、第1の開口1408と第2の開口1410との間のシールド下に位置する表面組織の誘導渦電流密度を減少させることができてもよい。第1および第2の刺激装置1302、1304によって印加される磁場は、シールド1306による大きな減衰を伴うことなく第1および第2の開口1408、1410を通過してもよいが、第1および第2の開口間の領域1416でシールドにより減衰されてもよい。この効果は、磁気刺激装置の作動時に垂直方向成分(例えば、シールドの面から離れて向くおよび/またはシールドの面を横断するおよび/またはシールドの面に対して垂直な成分)を有するシールド領域1416における誘導渦電流の存在によって達成されると考えられる。理論により縛られることを望むことなく、シールド1306は、長手方向チャネル1412、1414が誘導渦電流の水平な流れを乱すため、領域1416内で磁気刺激装置により誘導される渦電流を垂直成分を有するように方向付けるべく構成されると考えられる。チャネル1412、1414が存在しない場合、磁気刺激装置の作動は、開口の周囲を回るおよび/またはループする(例えば、シールドの面に沿うおよび/またはシールドの面と平行な)水平方向成分のみを有する(または、水平方向成分を主に有する)渦電流をシールド内で誘導してもよい。そのような水平に向けられる渦電流は、シールドの面を横断する電流ループを形成せず、シールドの面に沿うループのみを形成する。これらの水平に向けられる渦電流は、刺激装置からの磁場の減衰をたとえもたらすとしても、僅かしかもたらさない。開口と交差するチャネルがシールドに存在すると、開口の周囲の水平に方向付けられた電流ループを遮断することによって誘導水平/平面渦電流が乱される場合がある。この乱れにより、開口間の空間内の渦電流が、その領域を流れる渦電流に垂直方向成分が存在するようにシールドの厚さを横切って(例えば、シールドの面に対して垂直に、シールドの面を横断して)ループする場合がある。この効果が図15Aおよび図15B概念的に描かれる。図15Aは、(図13Aおよび図13Bに示されるように)開口を覆うように位置する2つの磁気刺激装置の作動中に誘導されるシールド内のシミュレートされた渦電流を描き、また、図15Bは、図15Aにおけるマークが付けられた領域の断面図を描く。図15Bに概略的に描かれるように、誘導された渦電流は、シールドの面に沿って水平に移動するだけでなく、シールドの面を横断して(例えば、シールドの厚さを横切って)ループも行う。シールド内で垂直に向けられる渦電流は、開口間の空間内の磁気刺激装置により印加される磁場に抗することができ、それにより、シールド下の組織における誘導渦電流密度は、シールドを伴わない場合よりも低い。シールドの厚さ全体を横断する長手方向チャネルが本明細書中で描かれて説明されるが、シールドに誘導される渦電流を乱して垂直に向けられる渦電流を形成するために他の特徴が使用されてもよい。そのような特徴としては、シールドの内部キャビティ内の非導電バリアまたは仕切り、および、シールド内に一体形成される内壁が挙げられるが、これらに限定されない。チャネルおよび/または渦電流バリアの位置は、所望の遮蔽効果を達成するために変化してもよく、また、開口の中心軸に沿って開口と交差する必要がない。幾つかのバリエーションにおいて、チャネルおよび/または渦電流バリアは、開口と完全に交差しなくてもよく(例えば、開口と接触しなくてもよい)、または、複数の開口と交差してもよい(例えば、チャネルおよび/またはバリアは、シールドの左側と右側との間で延びてもよく、それにより、両方の開口と交差してもよい)。更なるバリエーションが以下で説明される。

0045

第1および第2の開口1408、1410の位置およびサイズは、少なくとも部分的に、標的神経組織および/または磁気刺激装置の位置およびサイズによって決定されてもよい。例えば、開口は、シールドの中心に位置してもよく、または、シミュレートされるべき神経領域の位置に応じて望ましいように、シールドの前部、後部、左側、および/または、右側の方に位置してもよい。開口1408、1410は、円形形状を有するように描かれるが、長方形、楕円形六角形八角形等を含むがこれらに限らない任意の形状、または、任意の多角形形状を有してもよい。開口は、それらの最も長い寸法が磁気刺激装置の幅よりも小さいように寸法付けられてもよい。例えば、円形開口の直径は、磁気刺激装置の幅の約10%〜約90%、例えば刺激装置幅の約40%または50%であってもよい。幾つかのバリエーションでは、磁気刺激装置1302、1304の幅が約77mmであってもよく、また、開口1408、1410の直径が約35mmであってもよい。あるいは、開口は、それらの最も長い寸法が磁気刺激装置の幅よりも大きいように寸法付けられてもよい。例えば、円形開口の直径が磁気刺激装置の幅の約100%〜約200%であってもよい。開口間の空間の長さは、少なくとも部分的に、遮蔽されるのが望ましい皮膚表面のサイズによって決定されてもよい。これに代えてまたは加えて、開口間の空間の長さは、誘導渦電流密度が最も大きい表面組織の領域のサイズによって決定されてもよい。例えば、刺激装置1302、1304が作動されるときに、刺激装置は、全てのシミュレートされた組織領域の比較的高い(および/または最も高い)電流密度を有する2つの刺激装置間に位置する皮膚表面に渦電流を誘導してもよい。これは、患者にとって痛みを伴う可能性がある「ホットスポット」を皮膚表面にもたらす場合があり、それにより、治療の継続時間および頻度が制限される。渦電流加熱の「ホットスポット」に晒されるその皮膚表面領域の長さは、任意のサイズ、例えば約5mm〜約15cm、例えば約30mm、約40mm、約50〜60mmであってもよい。したがって、2つの開口1408、1410間の空間のサイズは、約3mm〜約17cm、例えば約30mm、約40mm、約57mmの長さを有してもよい。幾つかのバリエーションにおいて、開口間の空間のサイズは、部分的に、開口のサイズに依存してもよい。例えば、開口間の空間は、開口直径の約0.5〜約3倍、例えば開口直径の約50%〜300%、約125%、約150%、約160%、約200%等であってもよい。シールド1302は2つの開口を有するように描かれるが、言うまでもなく、本明細書中に記載される磁気刺激システムのいずれかと共に用いるシールドは、標的神経領域の位置にしたがってシールドを横切って任意のパターンで配置される任意の数の開口、例えば、1、2、3、4、5、6、8、10、12、24個等の開口を有してもよい。幾つかのバリエーションにおいて、シールド開口の数および位置は、シールドと共に使用されるようになっている磁気刺激装置のタイプに応じて変化してもよい。シールド開口は、比較的高い渦電流密度の予期される「ホットスポット」の位置に関連して配置されてもよい。例えば、8の字形の刺激装置は、2つの平面ループの交差部の真下にある組織に比較的高い渦電流密度を有する「ホットスポット」を生成する場合があり、また、磁気刺激装置は、想定し得る「ホットスポット」における渦電流密度を減少させることができるように2つのループと位置合わせされる2つの開口を有してもよい。H形状領域が頭部モデルの上端に位置するHコイルは、頭部の周囲に比較的高い渦電流密度を有するリングを形成してもよく、また、磁気刺激装置は、比較的高い渦電流密度の前記リングと位置が対応するリングを成して配置されてもよい複数の開口を有してもよい。

0046

シールド1302は、シールドにわたって一貫したまたは磁気遮蔽の望ましいレベルに応じてシールドにわたり変化してもよい厚さ(例えば、外面1402と内面1406との間の寸法)を有してもよい。幾つかのバリエーションにおいて、シールドは、約2mm〜約15mm、例えば約4.5mmの厚さを有してもよい。シールドの幾つかの領域が他の領域より厚くてもよく、それにより、厚い方の領域の真下の組織に対してより大きな遮蔽をもたらしてもよい。

0047

先に簡単に説明したように、チャネル1412、1414は、シールド1306の厚さを横断してもよく、また、開口1408、1410と交差してもよい。また、磁気シールドの幾つかのバリエーションは、シールドに誘導された渦電流が磁気刺激装置からの磁場に抗するおよび/または該磁場を減衰させるべく作用する垂直に向けられる成分を有するように、シールドの様々な位置に1つ以上の溝、スリット、隙間等を有してもよい。これに代えてまたは加えて、シールドは、外面と内面との間で延びる流体充填キャビティ内に同様の減衰効果を有してもよい1つ以上の壁またはバリアまたは仕切りを備えてもよい。例えば、流体充填キャビティ内の壁またはバリアは、シールドに誘導される渦電流を妨げるまたは遮るように作用してもよい非導電材料から形成されてもよい。チャネルおよび/またはバリアの幅は、流体の流れを実質的に妨げるおよび/または水平渦電流ループを乱す任意の幅であってもよい(例えば、これらの効果を達成するための最小の想定し得る幅が使用されてもよい)。幾つかのバリエーションにおいて、チャネルの幅は、約0.25mm〜約5mm、例えば約2mmであってもよい。内壁またはバリアは、シールドの1つ以上の開口と交差してもよい。幾つかのバリエーションにおいて、内壁またはバリアは、シールドの外面および/または内面と一体形成されてもよい。シールドの内部バリアおよび/またはチャネルは、シールドを別個のチャンバ区画室、または、セクションに分離して、1つのチャンバまたはセクションからの流体が他のセクション内の流体と殆どまたは全く直接に連通しないようにしてもよい。そのような流体分離は、誘導される渦電流がシールドの面と平行な(例えば、水平に方向付けられる)ループを形成する電流ではなくシールドの面を横断する(例えば、垂直に方向付けられる)ループを形成できるようにするのに役立ってもよい。例えば、図14Bに描かれる平面図から分かるように、チャネル1412、1414は、シールド1306を3つの別個のセクションまたはチャンバ1418、1420、1422に分けてもよい。これらの各セクション内の流体は、任意の他のセクション内の流体と連通せず、それにより、1つのセクションにおける電流は、他のセクションにおける電流と共にループを形成することができない。これらのシールドセクションの完全な孤立および/または分離が描かれるが、幾つかのバリエーションでは、これらのセクションが互いから完全に孤立されなくてもよい。例えば、シールドは、誘導渦電流が実質的な垂直方向成分を有するように流体の流れを実質的に妨げる1つ以上のチャネルおよび/またはバリアを有してもよいが、それらのチャネルおよび/またはバリアは、異なるセクション間での流体の流れを完全に妨げなくてもよい。そのようなチャネルまたはバリアは、シールドの厚さを完全に横断しなくてもよく、および/または、開口と完全に交差しなくてもよい(例えば、チャネルまたはバリアは、開口付近で延びてもよいが、開口と交差または接触しなくてもよい)。幾つかのバリエーションにおいて、シールドは、他のセクションから流体的に孤立されてもよい1つ以上のセクション、および、他のセクションから流体的に孤立されない1つ以上のセクションを備えてもよい。

0048

水平に向けられる渦電流ループを乱して垂直に向けられる電流ループを形成するチャネルおよび/またはバリアは、シールド上の様々な領域に位置してもよい。シールド1306のチャネル1412、1414は、それらがシールドの前領域1403と後領域1405との間で延びるように位置するが、それらのチャネルは、シールドの右領域1407と左領域1409との間で延びてもよい。各チャネルは、少なくとも1つの開口と交差してもよく、および/または、2つの開口と交差してもよい。例えば、シールド1306の右領域と左領域との間で延びるチャネルまたはバリアは、第1の開口1408および第2の開口1410の両方と交差してもよい。幾つかのバリエーションでは、第1のチャネルまたはバリアがシールドの後部から開口へと延びてもよく、また、第2のチャネルまたはバリアが前記開口からシールドの前部へと延びてもよく、その場合、第1および第2のチャネルが一直線に合わされない(例えば、同一直線上にない)。幾つかのバリエーションでは、第1および第2のチャネルが互いに垂直であってもよい。複数のチャネルおよび/またはバリアが、シールドを複数の別個のセクションまたはチャンバに分けてもよいグリッドまたはマトリクスをシールドの表面にわたって形成するように配置されてもよい。チャネルおよび/またはバリアがランダムなパターンで表面を横切って延びてもよく、これは、誘導渦電流の水平なルーピングを更に乱すように作用してもよい。随意的に、シールドは、任意の開口と交差しないチャネルまたはバリアを備えてもよい。例えば、シールドは、シールドの厚さを完全に横断して1つの開口と交差する1つ以上のチャネルおよび/またはバリア、および、シールドの厚さを完全に横断しないおよび/または1つの開口と交差しない1つ以上のチャネルを備えてもよい。あるいは、シールドは、シールドの厚さを完全に横断しないおよび/または1つの開口と交差しないチャネルおよび/またはバリアのみを備えてもよい。シールドは、シールドの全長にわたって延びるチャネルおよび/またはバリアを備えてもよく、および/または、シールドの一部分のみにわたって延びるチャネルおよび/またはバリアを備えてもよい(例えば、チャネルおよび/またはバリアの長さがシールドの長さ未満であってもよい)。

0049

シールドの厚さを完全に横断してシールドを2つ以上の別個のセクションに分ける1つ以上のチャネルを備えるシールドは、別個のセクションを一緒に保持するための取り付け機構を備えてもよい。シールドは、シールドの下縁を囲むフレームを備えてもよい。フレームはスロットを有してもよく、該スロット内にシールドの下縁が挿入されて保持されてもよい(例えば、摩擦嵌合、スナップ嵌合、螺合接着剤等によって)。これに代えてまたは加えて、シールドの別個のセクションを互いに取り付けるために接着剤が使用されてもよい。例えば、シールドの内面に付着する接着シートまたは接着フィルムが存在し、全ての別個のセクションがシートまたはフィルム接着されるようにしてもよい。これに代えてまたは加えて、シールドの別個のセクションが、スナップ嵌合、螺合、および/または、摩擦嵌合によって互いに取り付けられてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、別個のセクションは、互いに溶接されてもよく、および/または、一体に成形されてもよい。例えば、別個のセクションは、シールド全体を形成するべく外殻材料の介在セグメントによって接続される個々の区画室であってもよい。

0050

磁気シールドは、該シールドの開口が磁気刺激装置と位置合わせされるように位置してもよい。例えば、刺激システム1300において、シールド1306の第1および第2の開口1412、1414は、各開口の中心が対応する磁気刺激装置の中心と位置合わせされるように第1および第2の磁気刺激装置1302、1304と位置合わせされる。第1および第2のヘリカルコイル状の刺激装置を備える磁気刺激システムは、各ヘリカルコイルの中心と位置合わせされる第1および第2の開口を伴うシールドを有してもよい。刺激装置1302、1304はヘリカルコイル状の刺激装置(例えば、図1〜図3に描かれて説明された刺激装置)であってもよいが、幾つかのバリエーションでは、刺激装置がループ状の同一平面上の刺激装置であってもよい(例えば、図6に描かれて説明された8の字形コイル)。第1および第2の8の字形の刺激装置(第2のループに取り付けられる第1のループを有する)を備える磁気刺激システムは、第1および第2の開口を伴うシールドを有してもよく、この場合、第1および第2の開口は、処置中に、各ループの中心と位置合わせされてもよい。幾つかのバリエーションでは、開口が刺激装置と位置合わせされてもよい。例えば、8の字形刺激装置は、第1および第2のループ間の接合部が開口上にわたって位置するようにシールド上にわたって位置してもよい。シールドの1つ以上の開口の位置は、標的神経組織の位置および深さに応じて刺激装置に対して変化してもよい。例えば、脳組織を刺激するためのシールドは、刺激されるべき脳の領域の位置に応じて、シールドの面を横切る異なる位置に開口およびチャネル(および/またはバリア)を有してもよい。これに代えてまたは加えて、磁気刺激装置は、磁場の侵入深さを調整するために及び/または刺激される組織領域の位置を変えるために、開口に対して移動されてもよい。開口に対して磁気刺激装置を移動させると、同じ組織領域が誘導渦電流の効果を受けるが異なる度合の大きさまたは方向を伴って受けるように、神経組織における渦電流分布を精緻化するまたは調整することができる。これに代えてまたは加えて、治療の過程で、医師が磁気刺激を脳の複数の領域へ方向付けることができるように、異なる位置に開口を有する異なるシールドが使用されてもよい。例えば、遮蔽される必要がある脳の領域に応じて、開口間の間隔の大きさが異なるシールドが使用されてもよい。幾つかのバリエーションでは、磁場に対して特に感度が良い脳および/または頭皮組織の領域(例えば、その領域の刺激が痛みおよび/または発作を引き起こす場合がある)がシールドを使用することにより刺激から遮蔽されてもよく、その場合、開口間の空間は、保護されるべき領域上にわたって位置する。使用中、患者は、シールドが皮膚表面(例えば、頭皮)と密に接触するようにシールドを着用してもよい。これは、遮蔽効果と皮膚表面からの熱放散とを促すのに役立ってもよく、および、磁気刺激装置を皮膚表面に近接して位置することができるようにしてもよい。

0051

図13A図13Cは、ヘリカルコイル状の刺激装置の対とシールドとを備える磁気刺激システムを描くが、他の磁気刺激システムは、代わりの幾何学的形態を有する刺激装置を備えてもよい。例えば、磁気刺激システムは、少なくとも1つのHコイルおよび少なくとも1つのシールドを備えてもよく、この場合、シールド開口の位置および数は、Hコイルにより誘導される組織中の比較的高い渦電流のリングの位置に対応してもよい。図示のような磁気刺激システム1300は2つの磁気刺激装置を備えるが、言うまでもなく、磁気刺激システムは、3つ以上の磁気刺激装置(例えば、3、4、5、6、8、10、12個またはそれ以上)を有してもよく、または、単一の磁気刺激装置を有してもよい。複数の刺激装置を有する磁気刺激システムは、刺激装置の2次元配列を有してもよい。あるいは、複数の刺激装置が一直線を成して配置されてもよい(例えば、1次元配列)。例えば、複数の刺激装置は、それらが略球状の磁気シールドの上面を囲むように配置されてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、シールドの開口の数は、治療中に使用されるようになっている磁気刺激装置の数に対応してもよく、一方、他のバリエーションでは、異なる数の開口および刺激装置が存在してもよい。磁気シールドが磁気刺激装置とは別個であってもよく、または、磁気シールドが磁気刺激装置と同じハウジング内に収容されてもよい。

0052

前述したように、シールドの内部キャビティは、生理食塩水、塩水等の導電流体を備えてもよい。随意的に、導電流体は、磁場の方向および/または大きさに応じてその光学的特性(例えば、色、光吸収性屈折など)を変える材料を備えてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、導電流体は、超常磁性体ナノ粒子を含有する硫酸溶液を備えてもよい。例えば、導電流体は、周囲の磁場に基づいて色を変えてもよい超常磁性体材料、例えば酸化鉄ナノ結晶粒子を備えてもよい。幾つかのバリエーションでは、酸化鉄ナノ結晶粒子がクラスタであってもよい。例えば、超常磁性体Fe2O3ナノ粒子は、一般に使用される不活性の多孔質高分子、例えばポリアクリル酸(PAA)の高分子によって担持される、その分子運動性を保つ安定した粒子懸濁液を形成してもよい。懸濁液は、硫酸とNaOH/PEG(ポリエチレングリコール溶液との比率釣り合わせることよってpH度最適化により、その所望の均一性および粘度に念入りに調整されてもよい。そのような懸濁液が磁場(例えば、1つ以上の磁気刺激装置によって印加される磁場)に晒されると、分子間Fe2O3ナノ粒子間の距離が変化する場合があり、それにより、懸濁液の色が変化する。そのような色変化可視磁場強度マーカーとして作用してもよく、したがって、医師は、シールドの特定の位置における磁場強度に関するリアルタイムフィードバックを有する。導電流体で使用されてもよい磁性化合物としては、随意的にGd3fe5O12などの単一の磁性化合物中に異なる遷移金属を有する、遷移金属酸化物硫化物ケイ化物、および、炭化物を挙げることができる。一般にMO・Fe2O3(Mは、Zn、Gd、V、Fe、Ni、Cu、Co、Mg)として表されるフェライトとして知られる磁性酸化物の類、例えば、鉄(II、III)酸化物(Fe3O4)、および、特にマグネタイト(FeO・Fe2O3)が好ましい。シールドの外面および/または内面は、流体の光学的変化を観察できるように、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸等の透明または半透明の材料から形成されてもよい。処置中、医師は、シールド内の流体の色および/または色の変化を観察することによって患者に印加される磁場の強度および/または分布を監視してもよい。例えば、高強度磁場の存在下で、酸化鉄ナノ結晶を含有する硫酸などの導電流体が青色へ変化してもよい。シールド上の青の領域は、磁場が比較的強い領域を示す。これは、過度の及び/または危険なレベルの磁気刺激が患者へ与えられないようにするのに役立ってもよく、また、磁場に対する非標的組織の暴露を減らしつつ標的組織に対する治療を容易にするべく医師がシールドに対する刺激装置の位置を調整するのを助けてもよい。

0053

シールド内の導電領域は、(例えば、組織内の誘導渦電流に起因して)磁気刺激により発生する熱を分散させるための熱シンクとして作用してもよい。シールドの開口間の領域内の磁場に抗する垂直に向けられる渦電流と併せて、導電流体は、頭皮に誘導される渦電流に起因する熱を放散することによって処置中の痛みの感覚を減らすのに役立ってもよい。この熱放散は、シールドと接触する皮膚表面全体にわたって痛みの感覚を減らしてもよく、また、「ホットスポット」に起因する痛みの減少を促進させてもよい。これにより、医師は、皮膚表面で痛みの感覚を増大させることなく、より多くの量の刺激を患者へ与えることができる。流体は、製造中に設けられて使用中にシールド内に静的に収容されたままであってもよい(すなわち、流体は、シールド内でのみ流れ、シールドの外側で循環されない)。随意的に、幾つかのバリエーションでは、治療処置前に及び/または治療処置中に流体がシールド内へ導入される。幾つかのバリエーションにおいて、シールドは、流体の流入用の流体入口ポートと、流体の流出用の流体出口ポートとを備えてもよい。シールドの内外への流体の動的な流れは、磁気刺激中に加熱される流体が外部の熱交換器へ循環されるように、シールド内の流体の循環を容易にしてもよい。加熱された流体が冷却された後、該流体は元のシールド内へと循環される。流体は、治療セッションの全継続時間の全体にわたって連続的に循環されてもよく、または、治療セッション中に散発的に(例えば、周期的に)循環されてもよい。シールドの各セクションが入口ポートおよび出口ポートの対を有してもよい。図16Aおよび図16Bは、シールド内の導電流体の循環のための入口ポートおよび出口ポートを備えるシールドの異なるバリエーションの平面図を概略的に描く。図16Aは、第1の開口1602と、第2の開口1604と、第1のチャネルまたは電流バリア1606と、第2のチャネルまたはバリア1608と、導電流体(例えば、前述した導電流体のいずれか)を備えるシールドの壁内の(例えば、外面と内面との間の)内部流体充填キャビティとを備えるシールド1600を描く。第1のチャネル1606および第2のチャネル1608は、シールド1600を第1のセクション1610、第2のセクション1612、および、第3のセクション1614に分ける。これらのセクションは、互いから流体的に孤立されてもよくまたは孤立されなくてもよく、また、幾つかのバリエーションでは、1つのセクションが他のセクションから流体的に孤立されてもよく、一方、他のセクション同士が流体的に接続されてもよい。シールド1600は、第1の流体入口ポート1601および第1の流体出口ポート1611を第1のセクション1610に備え、第2の流体入口ポート1603および第2の流体出口ポート1613を第2のセクション1612に備え、および、第3の流体入口ポート1605および第3の流体出口ポート1615を第3のセクション1614に備えてもよい。入口ポートおよび出口ポートがシールド1600の縁部付近に位置するように描かれるが、これらのポートのいずれかがシールドの任意の所望の領域に位置してもよいことは言うまでもない。各セクションに複数の入口および/または出口ポートが存在してもよく、これらのポートは、流体の流入と流出との比率を望ましいように変えることができる。例えば、図16Bは、第1の開口1622と、第2の開口1624と、第1のチャネルまたは電流バリア1626と、第2のチャネルまたはバリア1628と、導電流体を備えるシールドの壁内の内部流体充填キャビティとを備えるシールド1620の他のバリエーションを描く。第1のチャネル1626および第2のチャネル1628は、シールド1620を第1のセクション1630、第2のセクション1632、および、第3のセクション1634に分け、これらのセクションは、前述したように流体的に孤立されてもよくまたは孤立されなくてもよい。またシールド1620は、第1の流体入口ポート1621および第1の流体出口ポート1631を第1のセクション1630に備え、第2の流体入口ポート1623および第2の流体出口ポート1633を第2のセクション1632に備え、および、第3の流体入口ポート1625および第3の流体出口ポート1635を第3のセクション1634に備えてもよい。また、シールド1620は、第4の入口ポート1627および第4の出口ポート1637を第1のセクション1630に備え、および、第5の入口ポート1629および第5の出口ポート1639を第3のセクション1634に備えてもよい。これらの更なる入口ポートおよび出口ポートは、それらのセクションにおける流体循環の度合を促進させてもよい。シールドセクション内の様々な領域に位置する流体ポートの数の増大は、それらのセクションが特に熱に敏感な組織領域を覆う状況、および/または1つのセクションが小さい面積を有するセクションと同様のレベルの熱放散を達成するべくより多くの流体循環を必要とする大きな面積を覆う状況において望ましい場合がある。

0054

前述した磁気シールドは、2つの円形開口および2つのチャネルおよび/または電流バリアを有して描かれるが、言うまでもなく、磁気シールドは、任意の幾何学的形態を伴うとともにシールドの任意の領域に位置する任意の数の開口およびチャネルおよび/または電流バリアを有してもよい。図17A図17Dは、異なる磁気シールドのバリエーションの平面図を描く。図17Aは、シールドの中心に位置する2つの楕円形状の開口1702、1704を備えるシールド1700を描く。図17Bは、2つの円形開口1712、1714を備えるシールド1710を描き、円形開口1712、1714はシールド1710の縁部付近に位置する。シールドの開口は、望ましいようにシールドの前部、後部、左側および/または右側の縁部の方に位置して、それらの領域の神経組織の刺激を促進してもよい。図17Cは、2つの開口1722、1724と、第1のチャネルまたは電流バリア1726と、第2のチャネルまたは電流バリア1728と、第3のチャネルまたは電流バリア1725と、および、第4のチャネルまたは電流バリア1727とを備えるシールド1720を描く。チャネルの全ては、少なくとも1つの開口と交差してもよい。第1のチャネル1726および第2のチャネル1728は、シールドの全長にわたって(例えば、シールドの前部から後部へと)延びてもよく、また、シールドの縁部1721で一つにまとまってもよい。第3のチャネル1725は、第1のチャネル1726と垂直な方向で第1の開口1722と交差してもよい。第4のチャネル1727は、第2のチャネル1728に対して角度を成す方向で第2の開口1724と交差してもよい(例えば、開口1724の対称軸からオフセットする)。これらのチャネルは、シールドの長さよりも短い長さにわたって延びてもよく、また、シールドの左縁部と右縁部との間で延びてもよい。図17Dは、2つの開口1732、1734と、第1のチャネルおよび/または電流バリア1736と、第2のチャネルおよび/または電流バリア1738と、第3のチャネルおよび/または電流バリア1739とを備えるシールド1730の平面図を描く。第1および第2のチャネルは第1および第2の開口とそれぞれ交差するが、第3のチャネル1739はどの開口とも交差しない。第3のチャネル1739の長さは、シールド1730全体の長さより短くてもよい。第3のチャネル1739は、シールド1730の対称軸に沿って描かれるが、シールドの任意の領域に位置してもよく、また、任意の方向性を有してもよい。チャネルおよび/または開口の位置および方向は、シールド形状全体に対して対称(例えば、径方向で対称または左右対称)であってもよくまたは対称でなくてもよい。ここに描かれるシールドの全体形状は、患者の頭部を覆って使用するように設定されるが、シールドは、望ましいように任意の解剖学的領域を受け入れるように形成されてもよい。例えば、シールドは、それが遮蔽して末梢神経および/または臓器の磁気刺激を形作るために患者の胴体の周囲に適用され得るように長尺であってもよい。シールドの全体形状は、異なってもよく、また、幾つかのバリエーションでは、単一の磁気刺激装置のサイズと同程度に小さくてもよく、また、治療されるべき解剖学的構造全体と同程度に大きくてもよい。幾つかのバリエーションにおいて、シールドは、患者に着用されるヘルメット(磁気刺激装置が収容されてもよい)内に収容されてもよく、または、ヘルメットとは別個に配置されてもよい。言うまでもなく、任意の1つのシールド実施形態に記載されて描かれる特徴のいずれかは、(単独でまたは組み合わせて)異なるシールド実施形態に記載されて描かれる特徴のいずれかと共に含まれてもよい。

0055

異なる磁気刺激システムを使用して脳組織内に誘導される渦電流の分布がマイクロプロセッサでシミュレートされた。図18A図18Eは、異なる刺激装置およびシールドを備える磁気刺激システムに関するシミュレーション結果を描く。図18Aは、8の字形の刺激装置を備える磁気刺激システムにより誘導される頭部モデルにおける渦電流分布を描く。図18Bは、2つのヘリカルコイル状の刺激装置を備える磁気刺激システムにより誘導される頭部モデルにおける渦電流分布を描く。図18Cは、2つのヘリカルコイル状の刺激装置と図14A図14Dに描かれる前述したシールドとを備える磁気刺激システムにより誘導される頭部モデルにおける渦電流分布を描く。頭蓋骨の皮質骨および脳白質に関するシミュレーションパラメータ、並びに、シミュレータに印加される電流は、既に説明したものと同じであった(図4A図4D参照)。図18Dは、頭部モデルの白質における正規化された渦電流密度(すなわち、渦電流密度は、頭部モデルの表面における最大渦電流密度値に対して正規化される)のプロットを頭部内への(8の字形の刺激装置およびヘリカルコイル状の刺激装置の両方における対称線に沿っている矢印1800により示されるラインに沿う)深さの関数として描く。短いダッシュ記号を伴う線は、図18Aの磁気刺激システムにより誘導される渦電流密度を表し、長いダッシュ記号を伴う線は、図18Bの磁気刺激システムにより誘導される渦電流密度を表し、また、実線は、図18Cの磁気刺激システムにより誘導される渦電流密度を表す。渦電流密度は、頭部の表面(例えば頭皮)では3つの全てのシステムにおいて同じであるが、電流密度は、ヘリカルコイル状のシステム(18Bおよび18D)のいずれの場合よりも8の字形の刺激システム(18A)の場合の方が大きい割合で減少する。図18Cのシステムにおける電流密度は、図18Bのシステムにおける電流密度と同じ程度に減少しない。例えば、約25mmの頭部深さでは、8の字形の刺激システムにおける渦電流密度が表面渦電流密度の約16%であるが、遮蔽を伴わないヘリカルコイル刺激システムにおける渦電流密度は、表面渦電流密度の約24%であり、また、遮蔽を伴うヘリカルコイル刺激システムにおける渦電流密度は、表面渦電流密度の約33%である。図18Aのシステムでは、渦電流密度が約22mmの深さで頭皮電流密度の20%まで減少されるが、図18Cのシステムにおいては、渦電流密度が約33mmの深さで頭皮電流密度の20%まで減少される。言い換えると、同じ大きさの電流が3つの異なるシステムの刺激装置に印加される場合、図18Cのシステムにより誘導される渦電流密度の大きさは、頭部モデルの白質内へのより深い深さでは、図18Aおよび図18B(遮蔽を有さない)のシステムにより誘導される渦電流密度と比べて大きい。図18Eは、頭部モデルの白質内の正規化された渦電流密度(すなわち、渦電流密度は、25mmの深さにおける同じ渦電流密度値に対して正規化される)のプロットを頭部内への深さの関数として描く。図18Aのシステムが25mmの深さで図18Cのシステムと同じ渦電流密度を達成するためには、頭部の表面における渦電流密度が図18Cのシステムの渦電流密度の約2倍である必要がある。すなわち、図18Cの刺激システムのヘリカルコイルに印加される必要がある電流の大きさよりも大きい大きさの電流が8の字形の刺激装置に対して印加される必要がある。言い換えると、図18Cのシステムを図18Aのシステムの代わりに使用すると、表面渦電流が約50%減少する。表面渦電流の約50%の減少は、患者が頭皮で受ける熱の量も減少させることができ、これは、痛みの感覚または不快感を減らすのに役立つ。

0056

本明細書中には、磁気刺激を使用する神経障害の治療のためのキットが記載される。キットの1つのバリエーションは、1つ以上のタイプの磁気刺激装置を備えてもよい。例えば、キットは、少なくとも1つのヘリカルコイル状の刺激装置を備えてもよく、また、随意的に、少なくとも1つの8の字形の刺激装置を備えてもよい。キットの他のバリエーションは、少なくとも1つの刺激装置と少なくとも1つのシールドとを備えてもよい。例えば、キットは、少なくとも1つのヘリカルコイル状の刺激装置と、図14A図14Dに描かれるシールドとを備えてもよい。随意的に、キットは、少なくとも1つのヘリカルコイル状の刺激装置と、複数のシールドとを備えてもよく、この場合、シールドの開口および/またはチャネルは、それぞれのシールドごとに異なってもよい。例えば、キットの各シールドにおける開口の位置は、開口が標的組織の近傍に位置するシールドを医師が選択できるようにするために異なってもよい。シールドのサイズおよび形状、各シールドにおけるチャネルの位置および数、各シールドにおける流体入口および流体出口の数、および、既に説明してきた他の特徴は、キット内のそれぞれのシールドごとに異なってもよい。キット内の1つ以上の磁気シールドは、既に導電流体が予め充填されてもよく、または、導電流体が充填されなくてもよい(そのような場合には、治療直前または治療中に導電流体がシールド内に導入される)。

0057

本明細書中に記載される磁気神経刺激システムは、脳および背骨を含む自律神経系の末梢神経および/または神経を刺激するために使用されてもよい。例えば、腎神経標的刺激のための神経刺激システムは、複数の鋭い折り返し部を有する1つ以上のヘリカルコイルを備えてもよく、また、随意的に、1つ以上の円柱状の遮蔽構成要素を備えてもよい。折り返し部のサイズ、数、および、腎神経に対するヘリカルコイル状の刺激装置の配置は、隣接組織に対する刺激を減少させつつ腎神経を効率的に刺激するように調整されてもよい。本明細書中に開示される任意の刺激装置および/または遮蔽構成要素を使用して刺激されてもよい他の神経としては、腹腔リンパ管叢大動脈腎動脈神経節大動脈神経などが挙げられる。本明細書中に記載される磁気刺激システムは、迷走神経障害病気(脳から腹部まで延びる迷走神経により刺激される組織または臓器の領域に沿って広がり得る)、脊髄および末梢神経障害、神経障害に関連する背痛および関節痛心臓不整脈および心臓神経痛、便失禁および膀胱失禁に関連する骨盤ニューロパシー、頭痛、片頭痛、鬱病、強迫神経症、不眠症、双極性疾患、心的外傷後ストレス症候群、パーキンソン病、統合失調症、ジストニア、自閉症、痛み、および、てんかん性発作または熱性発作等を含むがこれらに限定されない身体の全ての領域における様々なタイプの神経障害/病気の治療において使用されてもよい。本明細書中に記載される磁気刺激システムは、異なる進行状態腫瘍および様々な自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症、生活に支障が及ぶような関節リウマチなど)を含む他の病気の治療で使用されてもよい。

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