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技術 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

出願人 ソニー株式会社
発明者 脇田能宏
出願日 2016年6月13日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-116869
公開日 2017年12月21日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-221245
状態 特許登録済
技術分野 医療・福祉事務 医療品保存・内服装置
主要キーワード 到達日数 薬剤シート 増減パターン 説明用紙 方パターン 警告閾値 精神性発汗 美容機器
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月21日)のものです。
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図面 (20)

課題

心理的影響を排除した適切な薬量を決定することができる情報処理装置を提供する。

解決手段

情報処理装置が、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する。例えば、医者患者に薬を処方する際の薬量を決定する情報処理装置等に適用できる。

概要

背景

一般に、患者が薬を服用する際の薬量は、体重や年齢などの情報と、症状や生体データに基づいて決定される。しかしながら、例えば、睡眠薬抗不安薬のように心理的要因が影響を及ぼす薬の場合には、薬量を変更したという患者の認識がプラシーボ効果の強さに影響を与えるため、薬量が変化したことによる変化とプラシーボ効果の変化の切り分けが出来ず、適切な薬量を決定できないことがあった。

プラシーボ効果のような心理的影響を排除するための手段として、ダブルブラインドテストの手法が一般に存在し、例えば、特許文献1開示の技術のように、薬剤の選択による効果の違いを確認する用途でダブルブラインドテストの手法が用いられている例がある。

概要

心理的影響を排除した適切な薬量を決定することができる情報処理装置を提供する。情報処理装置が、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する。例えば、医者が患者に薬を処方する際の薬量を決定する情報処理装置等に適用できる。

目的

プログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する処方パターン決定部を備える情報処理装置

請求項2

前記容量変化パターンを選択する容量変化パターン選択部をさらに備え、前記処方パターン決定部は、前記容量変化パターン選択部で選択された前記容量変化パターンに対応する前記処方パターンを決定する請求項1に記載の情報処理装置。

請求項3

処方を識別する処方識別情報と前記処方パターンを出力する出力部をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。

請求項4

前記出力部は、前記処方パターンと前記処方識別情報を2次元バーコードで出力する請求項3に記載の情報処理装置。

請求項5

前記処方パターンの前記薬量を取得する薬量情報取得部と、前記薬量の薬を服用した患者体調に関する情報である服薬情報を取得する服薬情報取得部と、前記服薬情報と前記薬量との相関を算出する相関算出部とをさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。

請求項6

前記服薬情報は、患者の生体情報を含む請求項5に記載の情報処理装置。

請求項7

前記服薬情報は、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報を含む請求項5に記載の情報処理装置。

請求項8

前記容量変化パターンには、薬量を漸増させるパターンと、薬量を漸減させるパターンが少なくともある請求項1に記載の情報処理装置。

請求項9

前記容量変化パターンが薬量を漸減させるパターンである場合、決定された前記処方パターンに基づく服用単位の薬量には、副作用発生時の予備の服用単位の薬量も含む請求項1に記載の情報処理装置。

請求項10

情報処理装置が、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する情報処理方法

請求項11

コンピュータを、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する処方パターン決定部として機能させるためのプログラム

請求項12

服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得する処方パターン取得部と、前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する服薬指示部とを備える情報処理装置。

請求項13

前記投薬パターン情報に基づいて前記処方パターンの薬量を服用した患者の体調に関する情報である服薬情報を取得する服薬情報取得部と、前記服薬情報を他の装置に送信する服薬情報送信部とをさらに備える請求項12に記載の情報処理装置。

請求項14

前記服薬情報取得部は、前記服薬情報として、患者の生体情報を生体センサから取得する請求項13に記載の情報処理装置。

請求項15

前記服薬情報取得部は、前記服薬情報として、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報を取得する請求項13に記載の情報処理装置。

請求項16

前記服薬指示部は、取得された前記服薬情報が副作用を示している場合、副作用発生時の服薬指示に切り替える請求項13に記載の情報処理装置。

請求項17

情報処理装置が、服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得し、前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する情報処理方法。

請求項18

コンピュータを、服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得する処方パターン取得部と、前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する服薬情報指示部として機能させるためのプログラム。

技術分野

0001

本技術は、情報処理装置情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、心理的影響を排除した適切な薬量を決定することができるようにした情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。

背景技術

0002

一般に、患者が薬を服用する際の薬量は、体重や年齢などの情報と、症状や生体データに基づいて決定される。しかしながら、例えば、睡眠薬抗不安薬のように心理的要因が影響を及ぼす薬の場合には、薬量を変更したという患者の認識がプラシーボ効果の強さに影響を与えるため、薬量が変化したことによる変化とプラシーボ効果の変化の切り分けが出来ず、適切な薬量を決定できないことがあった。

0003

プラシーボ効果のような心理的影響を排除するための手段として、ダブルブラインドテストの手法が一般に存在し、例えば、特許文献1開示の技術のように、薬剤の選択による効果の違いを確認する用途でダブルブラインドテストの手法が用いられている例がある。

先行技術

0004

特開2002−95641号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、ある薬剤の適正量の決定については、特許文献1には開示されていない。

0006

本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、心理的影響を排除した適切な薬量を決定することができるようにするものである。

課題を解決するための手段

0007

本技術の第1の側面の情報処理装置は、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する処方パターン決定部を備える。

0008

本技術の第1の側面の情報処理方法は、情報処理装置が、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する。

0009

本技術の第1の側面のプログラムは、コンピュータを、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する処方パターン決定部として機能させるためのものである。

0010

本技術の第1の側面においては、薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンが決定される。

0011

本技術の第2の側面の情報処理装置は、服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得する処方パターン取得部と、前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する服薬指示部とを備える。

0012

本技術の第2の側面の情報処理方法は、情報処理装置が、服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得し、前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する。

0013

本技術の第2の側面のプログラムは、コンピュータを、服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得する処方パターン取得部と、前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する服薬情報指示部として機能させるためのものである。

0014

本技術の第2の側面においては、服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとが取得され、前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得された投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬が指示される。

0015

上記の薬剤には、病気治療用の薬の他、美容用または健康維持用のサプリメント栄養補助食品)、保険機能食品特定保健用食品栄養機能食品、機能性表示食品、健康食品など、飲食した場合に一定の効果が予定される食品の成分(物質)も含まれる。

0016

薬剤が、サプリメントや保険機能食品等の飲食した場合に一定の効果が予定される食品の成分(物質)を表す場合、上記の薬量とは、一定の効能をもたらす成分(物質)の含有量を表す。

0017

容量変化パターンとは、患者に投与する薬量を増やしたり、または、減らしたり、など、容量の変化の傾向を表すパターン(類型)である。処方パターンとは、投薬開始日からの経過期間に対して薬量の上限値及び下限値が容量変化パターンに応じて定められた処方のパターン(類型)である。投薬パターン情報とは、患者がその薬をいつ服用すべきであるかに関する情報である。

0018

プログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供することができる。

0019

情報処理装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。

発明の効果

0020

本技術の第1及び第2の側面によれば、心理的影響を排除した適切な薬量を決定することができる。

0021

なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

図面の簡単な説明

0022

本技術を適用した情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
ランダム処方パターンDBの例を示す図である。
処方DBの例を示す図である。
薬量DBの例を示す図である。
投薬パターンDBの例を示す図である。
質問内容DBの例を示す図である。
服薬状況DBの例を示す図である。
患者が処方を受け取るまでの第1の処理を説明するフローチャートである。
処方パターン“A1”の薬量の例を示す図である。
錠剤薬剤シートの例を示す図である。
患者が処方を受け取るまでの第2の処理を説明するフローチャートである。
分包機で作製された薬剤の概念図である。
服薬期間中の処理を説明するフローチャートである。
服薬期間中の処理を説明するフローチャートである。
服薬指示の画面例を示す図である。
服薬指示の画面例を示す図である。
アンケート画面の例を示す図である。
服薬期間終了後の処理を説明するフローチャートである。
服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関関係散布図で表した相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と入潜時との相関関係を散布図で表した相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠主観評価との相関関係を散布図で表した相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関関係を散布図で表した相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と入眠潜時との相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関結果例を示す図である。
処方パターン“B1” の薬量の例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関結果例を示す図である。
服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関結果例を示す図である。
服用切替えのメッセージ画面の例を示す図である。
医師PCの機能ブロック図である。
スマートフォンの機能ブロック図である。
本開示の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。

実施例

0023

以下、本技術を実施するための形態(以下、実施形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.情報処理システムの構成例
2.患者が処方を受け取るまでのフローチャート(1)
3.患者が処方を受け取るまでのフローチャート(2)
4.服薬期間中のフローチャート
5.服薬期間後のフローチャート
6.相関結果の表示例
7.薬量を漸減させる処方パターンの例
8.機能ブロック図
9.ハードウェア構成
10.補足

0024

<1.情報処理システムの構成例>
図1は、本技術を適用した情報処理システムの構成例を示している。

0025

図1の情報処理システム1は、医師が患者に薬を処方する際の適切な薬量の決定を支援するシステムである。

0026

本実施形態では、医師が患者に処方する薬として、睡眠薬(睡眠導入剤とも呼ばれる)を処方する例について説明する。ただし、本開示の技術が睡眠薬のみに適用されるわけではない。

0027

情報処理システム1は、患者が操作するスマートフォン11、患者の生体情報を取得するためのセンサデバイスであるリストバンド12、薬局薬剤師が操作するPC13、医院において医者が操作するPC14を含む。なお、以下では、区別を容易にするため、薬局において薬剤師が操作するPC13を薬局PC13、医院において医者が操作するPC14を医師PC14と称して説明する。

0028

スマートフォン11、薬局PC13、及び、医師PC14は、例えば、インターネット電話回線網衛星通信網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク15を介して相互に接続される。

0029

なお、スマートフォン11は、患者が使用する情報処理装置の一例であり、スマートフォン11に限らず、タブレット端末やPCなどの情報処理装置であれば、本実施形態に係るスマートフォン11と同様の処理を行うことができる。薬局PC13及び医師PC14についても同様であり、薬局PC13及び医師PC14は、所定の情報処理を行う情報処理装置の一例であり、薬局PC13または医師PC14の代わりに、タブレット端末やスマートフォンなどを用いてもよい。

0030

リストバンド12は、例えばNFC(Near Field Communication)通信赤外線通信、Bluetooth(登録商標)や無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を用いて、センサ信号制御信号をスマートフォン11との間でやりとりする。なお、リストバンド12とスマートフォン11は、それらの両方の機能を有する一体化された装置でもよい。

0031

また、情報処理システム1は、スマートフォン11、薬局PC13、及び、医師PC14のそれぞれが必要な情報を格納するデータベースDBサーバ装置)として、ランダム処方パターンDB21、処方DB22、薬量DB23、投薬パターンDB24、質問内容DB25、及び、服薬状況DB26を有している。なお、ランダム処方パターンDB21、処方DB22、薬量DB23、投薬パターンDB24、質問内容DB25、及び、服薬状況DB26は、物理的には1つのDBサーバ装置で構成されてもよいし、複数のDBサーバ装置に分けて構成されてもよい。

0032

患者は、医師に処方された薬の服用を管理する服薬管理プログラムをスマートフォン11上で実行し、服薬管理プログラムの指示に基づいて、服薬に関する情報や服薬後の体調に関する情報の入力を行う。

0033

服薬管理プログラムが実行されたスマートフォン11は、服薬に関する情報や服薬後の体調に関する情報を取得して、所定のデータベースに送信する。

0034

リストバンド12は、生体センサとして脈波センサ31及び加速度センサ32を有し、それらの生体センサで検出されたセンサ信号をスマートフォン11へ近距離無線通信で送信する。リストバンド12は、例えば患者の手首に装着され、脈波センサ31は、センサ信号として脈波信号を出力し、加速度センサ32は、X軸、Y軸、Z軸の各方向の3軸の加速度をセンサ信号として出力する。

0035

スマートフォン11は、リストバンド12から送信されてきたセンサ信号を取得し、患者の生体情報を算出する。本実施形態では、処方される薬が睡眠薬であるので、スマートフォン11は、リストバンド12から送信されてきたセンサ信号から、患者の生体情報として、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数を算出する。

0036

加速度データ及び脈拍データから、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数を算出する技術については、公知の技術を用いることができるが、脈波センサ31において脈拍数計測し、脈拍増減パターンと加速度により判定された人間の活動種別の組み合わせから、睡眠状態か否かを判別し、入眠潜時、起床時間、及び、中途覚醒回数を算出することができる。

0037

なお、リストバンド12が、検出した加速度データ及び脈拍データから、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数を算出してスマートフォン11に送信する構成としてもよい。

0038

リストバンド12が備える生体センサは、脈波センサ31または加速度センサ32のいずれか一方でもよいし、その他のセンサを備えてもよい。例えば、生体センサとして、精神性発汗量を計測する発汗センサを備えてもよい。発汗センサは、抗不安薬の頓服の効果を確認する際に有用である。精神性発汗パターンを計測することにより、緊張している時間帯推定することができ、発汗量の減少をもって、薬効を判定することができる。また例えば、生体センサとして、血流速血流量)センサを備えてもよい。末梢血流速の変化からは、精神性発汗と同様、緊張状態の情報を得ることができる。また、検出された末梢血流速の変化を、睡眠判定高精度化に寄与させることもできる。

0039

薬剤師は、処方情報登録プログラムを薬局PC13上で実行し、処方情報登録プログラムの指示に基づいて、処方箋に記載された薬剤に関する情報の入力などを行う。

0040

処方情報登録プログラムが実行された薬局PC13は、医師によって処方された処方箋の薬量に関する情報を処方DB22に送信し、登録させる。

0041

医師PC14には、処方箋を作成する処方箋作成プログラムや、服用した薬剤の効果及び副作用と薬量との相関関係を算出する相関算出プログラムが格納されており、それらのプログラムが必要に応じて実行される。なお、本実施形態の処方箋作成プログラムや相関算出プログラムは、例えば、電子カルテ作成プログラムなどの他のプログラムの一部として組み込まれていてもよいし、独立したプログラムであってもよい。

0042

処方箋作成プログラムが実行された医師PC14は、医師が入力した薬剤の処方情報を取得し、所定のデータベースに送信する。

0043

相関算出プログラムが実行された医師PC14は、患者が服用した薬剤の効果及び副作用と薬量との相関関係を算出して、ディスプレイに表示させる。医師は、医師PC14のディスプレイに表示された、薬剤の効果及び副作用と薬量との相関関係を参照し、患者に適切な薬量を決定する。

0044

図2は、ランダム処方パターンDB21のデータ例を示している。

0045

ランダム処方パターンDB21は、薬剤、容量変化パターンなどの情報に対応して、薬剤の処方パターンを格納するデータベースである。

0046

薬剤名とは、薬の名称(薬剤の種類)を表す。容量変化パターンとは、患者に投与する薬量を増やしたり、または、減らしたり、などの容量の変化の傾向を表すパターンである。容量変化パターンには、「飲み初め」、「減薬」、「断薬」、「薬量再調整」などがある。「飲み初め」は、薬量を漸増させる処方パターンの一種であり、「減薬」と「断薬」は、薬量を漸減させる処方パターンの一種である。処方パターンは、投薬開始日からの経過期間に対し、容量変化パターンに応じて薬量をどのように変化させるかを具体的に決定するパターンである。ここでは、ランダムに変化させる薬量の上限値と下限値をパラメータとして変化させる例で説明する。

0047

ランダム処方パターンDB21を参照すれば、薬剤、容量変化パターン、年齢、性別、及び体重の情報が確定すると、処方パターンを決定することができる。図2の例では、処方パターンとしては、薬剤“X”について“A1”、“B1”、“C1”、“D1”などがあり、薬剤“Y”について“A1”、“B1”、“C1”、“D1”などがある。処方パターンの決定には、薬剤と容量変化パターンの指定は必須となるが、年齢、性別、及び体重については省略することができる。

0048

図3は、処方DB22のデータ例を示している。

0049

処方DB22は、処方を識別する処方識別情報としての処方IDに対応して、服用単位(1回の服用時)の薬量を、服用回数分だけ格納するデータベースである。

0050

図3の例では、処方IDごとに、分包番号1ないしnのn回の服用回数の各分包に含まれる所定の薬剤の薬量が格納されている。なお、本実施形態では、分包と表現して説明するが、薬剤の形態には、錠剤、カプセル剤液体、粉等があり、薬剤の形態は問わない。

0051

図4は、薬量DB23のデータ例を示している。

0052

薬量DB23は、薬剤と処方パターンに応じて、処方パターンで決められた範囲内でランダムに決定された薬量を格納するデータベースである。

0053

図4の例では、薬剤名と処方パターンの組合せに対して、複数種類の薬剤シートが定義されており、各薬剤シートを識別するシート固有IDごとに、その薬剤シートに含まれる分包番号1から分包番号nまでのn個の薬剤の薬量が格納されている。例えば、1つの薬剤名と処方パターンの組合せに対して、100種類の薬剤シートが予め用意されている場合には、その100個の薬剤シートそれぞれについて、その薬剤シートに含まれるn個の薬剤の薬量が格納されている。同一の処方パターンであっても、シート固有IDが異なると、その薬剤シートに含まれるn個の薬剤の薬量は異なる。

0054

図5は、投薬パターンDB24のデータ例を示している。

0055

投薬パターンDB24は、薬剤名と処方パターンの組合せに対応して、患者がその薬剤をいつ服用すべきであるかに関する情報である投薬パターン情報を格納するデータベースである。

0056

図5の例では、薬剤“X”の処方パターン“A1”及び“B1”に対して、投薬パターン情報として“就寝前”が格納されている。薬剤“Y”の処方パターン”A1“に対して、投薬パターン情報として”1日3回毎食後“が格納されている。薬剤“Y”の処方パターン”A2“に対して、投薬パターン情報として”1日2回朝夕食後“が格納されている。薬剤“Y”の処方パターン”B1“に対して、投薬パターン情報として”1日3回毎食後“が格納されている。

0057

図6は、質問内容DB25のデータ例を示している。

0058

質問内容DB25は、薬剤名と処方パターンの組合せに対応して、服用後の患者の体調に関する質問の内容を格納するデータベースである。患者の体調に関する質問の内容には、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報が含まれる。

0059

質問内容DB25には、薬剤名と処方パターンの組合せに対応して、質問タイプ警告閾値、及び質問文言が、患者に質問する個数だけ格納されている。質問タイプは、質問の提示方法を表し、質問タイプには、“1”ないし“5”の5段階のいずれかの評価値を選択させる“5件法”や、「はい」または「いいえ」で選択させる“2件法”などが定義される。警告閾値は、患者が入力した評価値に対して、警告の表示が必要となる閾値レベルを表す。例えば、質問タイプが“5件法”である場合、警告閾値“0”は警告が不要であることを表し、警告閾値が“1”ないし“5”の値である場合には、その値以下の場合に警告を表示することを表す。質問文言には、質問の文言が定義される。

0060

図6の例では、薬剤“X”の処方パターン“A1”に対して、「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、「目覚めた後の眠さ」、及び「体調の異変」についての4個の質問を5件法で質問することが質問内容DB25に格納されている。

0061

また、薬剤“X”の処方パターン“B1”に対して、「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、「目覚めた後の眠さ」、及び「体調の異変」についての4個の質問を5件法で質問することが質問内容DB25に格納されている。

0062

また、薬剤“X”の処方パターン“A1”及び“B1”において、「目覚めた後の眠さ」及び「体調の異変」の質問に対する回答として“1”以下の評価値が入力された場合、警告の表示を行うことが質問内容DB25に格納されている。

0063

図7は、服薬状況DB26のデータ例を示している。

0064

服薬状況DB26は、服薬後の患者の体調に関する情報を格納するデータベースである。

0065

服薬状況DB26には、処方ID及び分包番号と対応付けて、服薬後の患者の体調に関する情報である服薬情報が格納される。

0066

服薬後の患者の体調に関する情報には、リストバンド12で検出された患者の生体情報に関する項目と、質問内容DB25で定義された質問に関する項目が含まれる。

0067

患者の生体情報に関する項目としては、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数が格納されている。

0068

質問内容DB25で定義された質問に関する項目としては、「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、「目覚めた後の眠さ」、及び「体調の異変」の4個の質問の結果が格納されている。

0069

従って、服薬状況DB26には、生体センサで検出された患者の生体情報と、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報が、格納されている。なお、服薬状況DB26には、患者の生体情報のみ、または、主観的な評価情報のみを格納させるようにしてもよい。

0070

以上のように構成される図1の情報処理システム1では、医師が、医師PC14において、「飲み初め」、「減薬」等の容量変化パターンに応じて、患者に処方する薬剤の処方パターンを決定する。薬剤師は、医師が指定した処方パターンで薬剤を処方する。患者は、処方された薬剤を服用するとともに、服用後の体調に関する情報をスマートフォン11を用いて記録する。医師は、患者が記録した服用後の体調に関する情報に基づいて、最適な薬量を決定する。

0071

この情報処理システム1では、医師は、患者に処方する薬剤と処方パターンを指定するが、患者に処方される薬に実際どれだけの薬量(有効成分の薬量)が含まれているかは分からない。同様に患者自身にも分からない。したがって、プラシーボ効果のような心理的影響を排除した薬量の調整を行うことができる。

0072

以下、フローチャートを参照して、情報処理システム1が行う処理の詳細について説明する。

0073

<2.患者が処方を受け取るまでのフローチャート(1)>
図8は、患者が処方を受け取るまでの第1の処理を説明するフローチャートである。

0074

初めに、ステップS1において、医師は、医師PC14において、患者に処方する薬剤と容量変化パターンを選択し、医師PC14は、医師が選択した薬剤と容量変換パターンを取得する。

0075

医師PC14は、ステップS2において、医師によって選択された薬剤と容量変化パターンを、医師PC14に予め登録されている患者の年齢、性別、体重の情報とともに、ランダム処方パターンDB21に送信し、処方パターンを要求する。

0076

ランダム処方パターンDB21は、ステップS3において、医師PC14から送信されてきた処方パターン要求を受信し、受信したパラメータ、即ち、薬剤、容量変化パターン、年齢、性別、及び体重に対応する処方パターンを決定して、医師PC14に送信(返信)する。

0077

図2に示したように、ランダム処方パターンDB21には、薬剤、容量変化パターン、年齢、性別、及び体重の各パラメータに対応して、処方パターンが登録されている。

0078

医師は、ステップS1において、体重35kg以上の成人に対して、薬剤“X”と容量変化パターン“飲み初め”を選択したとすると、ステップS3では、処理パターン要求に対する返信として、処方パターン“A1”が医師PC14に送信される。

0079

図9は、処方パターン“A1”を決定する各パラメータと、そのパラメータに基づいて決定された薬量の例を示している。

0080

処方パターン“A1”は、最低プラシーボ回数、初期最低薬量、初期最高薬量、上限薬量、最高薬量上限到達日数、及び、最終最低薬量の各パラメータを有している。

0081

最低プラシーボ回数は、投薬期間の最初に設定されるプラシーボ期間を表す。初期最低薬量は、プラシーボ期間終了直後の服用時の薬量の最低値を表す。初期最高薬量は、プラシーボ期間終了直後の服用時の薬量の最高値を表す。上限薬量は、投薬期間全体を通じての薬量の上限値を表す。上限薬量には、例えば、その薬剤の規定薬量が設定される。最高薬量上限到達日数は、上限薬量に到達するまでの日数を表す。最終最低薬量は、投薬期間の最終日の薬量の最低値を表す。

0082

以上のような各パラメータにより、処方パターン“A1”の投薬期間全体に対して、薬量の上限値及び下限値が決定され、その上限値及び下限値の範囲内で、薬量がランダムに(乱数性をもって)決定される。

0083

図9菱形プロットは、上限値及び下限値の範囲内でランダムに決定された薬量を表している。各プロットの薬量が、図4の薬量DB23の所定のシート固有IDが有するn個の薬量に対応する。

0084

ステップS3の処理によって医師が処方パターン“A1”を認識した時点では、シート固有IDが未定であるので、医師は、処方した患者がある特定の日に飲む薬量がどれほどであるかを把握することはできない。同様に、処方された患者も、それを把握することができない。これによって、ダブルブラインド性を担保することができる。なお、ダブルブラインド性よりも医師が薬量を把握すべき事情優先すべき状態が存在する場合には、医師が薬量を参照できるようにしてもよい。

0085

処方パターン“A1”の投薬期間全体に対する薬量の上限値及び下限値を決定するパラメータは、上述したパラメータに限定されず、その他のパラメータや異なるパラメータを設けてもよい。例えば、プラシーボ期間が終了した後も、薬量0.00mgのプラシーボを服用させるような下限薬量のパラメータを設けてもよい。

0086

図8戻り、医師PC14は、ステップS4において、ランダム処方パターンDB21から送信されてきた処方パターン“A1”を受信すると、新規の処方IDの要求を処方DB22に送信する。処方IDは、患者への処方を識別する処方識別情報であり、処方DB22によって割り当てられる。処方IDは、薬ごとに割り当てられ、例えば、患者に対して2種類の薬が処方される場合には、1枚の処方箋に対して2個の処方IDが対応することとなる。

0087

処方DB22は、ステップS5において、医師PC14から送信されてきた、新規の処方IDの要求を受信し、新規の処方IDを生成して、医師PC14に返信する。ここでは、図3の処方DB22に示した処方ID“683297”が、新規の処方IDとして生成されたとする。ただし、この段階の処方DB22では、処方ID“683297”に対応して記録される分包番号1ないしnのn個の薬量は、まだ記録されていない。

0088

医師PC14は、ステップS6において、処方DB22から送信されてきた処方IDを受信し、患者のカルテデータまたは処方履歴データとして処方IDを記録する。

0089

医師PC14は、ステップS7において、処方箋作成の操作を受け付け、処方箋に、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を2次元バーコードエンコードして印刷する。なお、2次元バーコードにエンコードせずに、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を、文字で印刷してもよい。

0090

以上までが、医院において、医師が処方箋を作成するまでの処理である。

0091

処方箋を受け取った患者は、薬局へ移動し、薬剤師に処方箋を渡す。

0092

薬剤師は、患者から処方箋を受け取り、処方箋に印刷されている2次元バーコードを薬局PC13に読み取らせる。薬局PC13は、ステップS11において、処方箋に印刷されている2次元バーコードを読み取り、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を検出する。

0093

なお、上述した例では、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を、紙媒体である処方箋に2次元バーコードで記録し、それらの情報が患者を介して医師から薬剤師へ伝達されるようにしたが、電子処方箋を用いてもよい。電子処方箋を用いた場合、処方箋に記載した薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”の情報がネットワーク15を介して薬局PC13へ伝送される。ステップS11では、薬局PC13が、医師PC14から電子処方箋として送られてきた情報を受信する。

0094

2次元バーコードの読み取り結果として、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”が、薬局PC13のディスプレイに表示される。ステップS12において、薬剤師は、表示された薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を確認し、薬品棚から、薬剤“X”の処方パターン“A1”の薬剤シートを取得する。

0095

即ち、薬剤“X”の処方パターン“A1”に対して、処方パターン“A1”の上限値及び下限値の範囲内で薬量がランダムに決定され、製薬会社によって予め作製された複数種類の薬剤シートが、薬品棚の薬剤“X”の処方パターン“A1”のに配置されている。薬剤師は、薬品棚の薬剤“X”の処方パターン“A1”の棚に置かれている任意の1枚の薬剤シートを選択する。

0096

例えば、処方された薬が錠剤の薬剤シートである場合、図10に示されるように、薬剤シートには、その薬剤シートを識別するシート固有ID“16378954”とその2次元バーコードが印刷されている。また、薬剤シートには、錠剤を識別する番号も印刷されている。

0097

薬局PC13は、ステップS13において、薬剤師の操作に従い、選択した薬剤シートの2次元バーコードを読み取り、薬剤シートのシート固有IDを取得する。なお、薬剤師が薬剤シートに印刷されたシート固有IDを薬局PC13に入力し、薬局PC13が、入力されたシート固有IDを取得してもよい。

0098

次に、薬局PC13は、ステップS14において、薬剤“X”、処方ID“683297”、処方パターン“A1” 、及びシート固有ID“16378954”を、処方DB22に送信する。

0099

処方DB22は、ステップS15において、薬局PC13から送信されてきた、薬剤“X”、処方ID“683297”、処方パターン“A1”、及びシート固有ID“16378954”を受信する。また、ステップS15において、処方DB22は、薬剤“X”、処方パターン“A1”、及びシート固有ID“16378954”を薬量DB23に送信し、シート固有ID“16378954”の薬量を問い合わせる。

0100

薬量DB23は、ステップS16において、処方DB22から送信されてきた、薬剤“X”、処方パターン“A1”、及びシート固有ID“16378954”を受信し、その組み合わせに対応する薬量を処方DB22へ返信する。

0101

ステップS17において、処方DB22は、薬量DB23から送信されてきた、薬剤“X”、処方パターン“A1”、及びシート固有ID“16378954”の組合せに対応する分包番号1ないしnの薬量を、処方DB22の対応するシート固有IDの欄に登録する。これにより、図3に示したように、処方ID“683297”の行に、分包番号1ないしnのn個の薬量が記録される。

0102

薬局PC13は、ステップS18において、患者に渡す処方説明用紙に2次元バーコードを印刷する。ここで印刷される2次元バーコードには、処方箋に印刷された2次元バーコードと同じ、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”の情報がエンコードされている。薬剤師は、2次元バーコードが印刷された処方説明用紙を薬とともに患者に渡す。

0103

以上で、薬局において、患者が薬剤を処方されるまでの処理が終了する。

0104

<3.患者が処方を受け取るまでのフローチャート(2)>
図11は、患者が処方を受け取るまでの第2の処理を説明するフローチャートである。

0105

図8を参照して説明したフローチャートは、製薬会社が処方パターン“A1”に従って予め作製した錠剤の薬剤シートを薬剤師がランダムに選択することで、処方パターン“A1”の薬量が決定される例である。

0106

これに対して、図11は、薬剤師が、処方パターン“A1”の薬量の粉薬を処方する場合のフローチャートである

0107

図11において、医院において行われるステップS1乃至ステップS7の処理は、図8と同様であるので、その説明は省略する。

0108

図11では、図8のステップS11乃至ステップS18の処理が、ステップS21乃至ステップS28に置き換えられている。

0109

薬剤師は、患者から処方箋を受け取り、処方箋に印刷されている2次元バーコードを薬局PC13に読み取らせる。薬局PC13は、ステップS21において、処方箋に印刷されている2次元バーコードを読み取り、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を検出する。

0110

薬局PC13は、ステップS22において、薬剤“X”及び処方パターン“A1”の組み合わせで用意されている多数のシート固有IDのなかから、所定のシート固有IDをランダムに決定する。あるいはまた、薬局PC13は、シート固有IDの桁数同数数字をランダムに発生させ、それによって決定された数字をシート固有IDと決定してもよい。ここで決定されたシート固有IDも、図8のフローチャートにおける説明と同様に、“16378954”であるとする。

0111

次に、ステップS23において、薬局PC13は、決定されたシート固有ID“16378954”と、薬剤“X”及び処方パターン“A1”を、薬量DB23に送信し、シート固有ID“16378954”の薬量を問い合わせる。薬量DB23には、図4に示したように、薬剤名、処方パターン、及びシート固有IDの組合せに対応するn個の薬剤の薬量が格納されている。

0112

薬量DB23は、ステップS24において、薬局PC13から送信されてきた、薬剤“X”、処方パターン“A1”、及びシート固有ID“16378954”を受信し、その組み合わせに対応する薬量を薬局PC13へ返信する。

0113

薬局PC13は、ステップS25において、薬量DB23から送信されてきた、薬剤“X”、処方パターン“A1”、及びシート固有ID“16378954” の組合せに対応する分包番号1ないしnの薬量を受信し、分包機に転送する。分包機は、設定された薬量で薬剤を分包する。この際、分包機は、全体量が変化しないよう賦形剤の量を調整する、味が概ね同じプラシーボを薬量との合算量が分包間で同量になるように配合する等、薬量を患者が認知しないための対策を行うことが可能である。

0114

図12は、分包機で作製された薬剤の概念図を示している。図10に示した錠剤の薬剤シートの例と同様に、服用単位(1袋)ごとに、袋を識別する番号も印刷されている。

0115

薬局PC13は、ステップS26において、処方ID“683297”と、処方した分包番号1ないしnの薬量を、処方DB22に送信する。

0116

処方DB22は、ステップS27において、薬局PC13から送信されてきた、処方ID“683297”と分包番号1ないしnの薬量を受信し、その分包番号1ないしnの薬量を、処方DB22の対応するシート固有IDの欄に登録する。これにより、図3に示したように、処方ID“683297”の行に、分包番号1ないしnのn個の薬量が記録される。

0117

薬局PC13は、ステップS28において、患者に渡す処方説明用紙に2次元バーコードを印刷する。ここで印刷される2次元バーコードには、処方箋に印刷された2次元バーコードと同じ、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”の情報がエンコードされている。薬剤師は、2次元バーコードが印刷された処方説明用紙を薬剤とともに患者に渡す。

0118

以上で、粉薬を処方する場合に薬局で行われる処理は終了する。

0119

なお、上述した処理では、ランダムに決定したシート固有IDに基づいて薬量DB23に薬量を問い合わせることで、薬量を決定するようにしたが、薬量DB23を用いずに、薬局PC13が薬量を決定するようにしてもよい。

0120

その場合には、薬局PC13が、処方パターンの各パラメータ、例えば、処方パターン“A1”であれば、最低プラシーボ回数、初期最低薬量、初期最高薬量、上限薬量、最高薬量上限到達日数、及び、最終最低薬量の各パラメータを記憶しており、服用回数分の薬量を、処方パターン“A1”の上限値及び下限値の範囲内で、乱数を使ってランダムに決定する。上述したステップS23及びステップS24の処理は省略される。

0121

図8のフローチャートは、製薬会社が予め作製した錠剤の薬剤シートを薬剤師がランダムに選択することで、処方パターン“A1”の薬量が決定される例であった。これに対して、図11のフローチャートは、薬剤師が、処方パターン“A1”の薬量の粉薬を分包することで、処方パターン“A1”の薬量が決定される例であった。しかし、図8のフローチャートで説明した処理は、錠剤を処方する場合のみに限らず、製薬会社が図4の薬量DB23に従った薬剤を作製する場合の全てに適用できる。同様に、図11のフローチャートで説明した処理は、粉薬を処方する場合のみに限らず、薬局(薬剤師)が図4の薬量DB23に従った薬剤を作製する場合の全てに適用できる。

0122

<4.服薬期間中のフローチャート>
次に、図13及び図14のフローチャートを参照して、患者の服薬期間中の処理について説明する。

0123

図13は、患者が服薬を開始する際に実行される処理を説明するフローチャートである。

0124

初めに、患者は、薬局で渡された処方説明用紙に印刷されている2次元バーコードをスマートフォン11に読み取らせる。スマートフォン11は、ステップS51において、処方説明用紙に印刷された2次元バーコードを読み取り、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を検出する。

0125

ステップS52において、スマートフォン11は、2次元バーコードから読み取った薬剤“X”及び処方パターン“A1”を、投薬パターンDB24に送信し、投薬パターンを問い合わせる。投薬パターンDB24には、図5に示したように、薬剤と処方パターンの組合せに対応する投薬パターン情報が格納されている。

0126

投薬パターンDB24は、ステップS53において、スマートフォン11から送信されてきた薬剤“X”及び処方パターン“A1”を受信し、その組み合わせに対応する投薬パターン情報として“就寝前”をスマートフォン11に返信する。

0127

スマートフォン11は、ステップS54において、2次元バーコードから読み取った薬剤“X”及び処方パターン“A1”を、質問内容DB25に送信し、その薬剤に対応した質問内容を問い合わせる。

0128

質問内容DB25は、ステップS55において、スマートフォン11から送信されてきた薬剤“X”及び処方パターン“A1”を受信し、その組み合わせに対応する質問内容情報をスマートフォン11に返信する。

0129

質問内容DB25には、図6に示したように、薬剤と処方パターンの組合せに対応して、質問タイプ、警告閾値、及び質問文言が、患者に質問する個数だけ格納されている。質問内容DB25は、質問内容情報として、薬剤と処方パターンの組合せに対応する、質問タイプ、警告閾値、及び質問文言を、質問内容情報として、スマートフォン11に返信する。また、質問内容情報には、薬剤の種類または投薬パターン情報に応じて、質問を実施するタイミングを指定したタイミング情報も含まれる。例えば、睡眠薬であれば、質問の画面を起床後のに表示することを示すタイミング情報が、質問内容情報の一部として格納されている。

0130

上述したステップS52及びS53の処理と、ステップS54及びS55の処理は、並列に実行してもよいし、逆の順番で実行してもよい。また、ステップS51乃至S55の処理は、薬局において、薬剤師が患者のスマートフォン11を操作することで実行してもよい。

0131

ステップS51乃至S55の処理により、スマートフォン11において、処方された薬剤の服用のタイミングや、服用後に患者に質問する内容、また、リストバンド12が検出する加速度データ及び脈拍データから算出する生体情報の内容が認識される。

0132

患者が薬を服用するタイミングが到来すると、図14のフローチャートに示される一連の処理が実行される。

0133

即ち、スマートフォン11は、ステップS61において、患者に服薬を指示する。例えば、図15に示されるように、「今日は25番と書かれたパッケージの薬を飲んで下さい。」のメッセージをスマートフォン11の画面に表示し、患者に、所定の識別番号の薬剤を服用するように指示する。さらに、患者に、実際に服用したパッケージの番号を入力させるようにしてもよい。あるいはまた、図16に示されるように、薬剤、識別番号、または、薬量などの情報を2次元バーコードで薬のパッケージに印刷しておいて、スマートフォン11の画面に、「今日飲む薬のパッケージの2次元バーコードを撮影してください。」のメッセージを表示し、患者に、服用する薬を登録させるようにしてもよい。

0134

次に、ステップS62において、スマートフォン11は、リストバンド12と近距離無線通信を行い、リストバンド12から脈波センサ31及び加速度センサ32のセンサ信号を取得し、取得されたセンサ信号から、患者の生体情報を算出する。本実施形態では、スマートフォン11は、患者の生体情報として、患者の睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数を算出する。

0135

なお、スマートフォン11がリストバンド12からセンサ信号を取得するタイミングや時間間隔については特に限定されない。例えば、リストバンド12が1日分のセンサ信号を蓄積しておいて、1日に1回のタイミングでスマートフォン11がリストバンド12からセンサ信号を取得するようにしてもよいし、所定の時間間隔で定期的にリストバンド12と通信し、センサ信号を取得してもよい。

0136

スマートフォン11は、ステップS63において、スマートフォン11の画面に服用後の薬剤の効果と副作用に関するアンケートを表示し、患者の操作入力を受け付けてアンケート結果を取得する。

0137

図17は、ステップS63において、スマートフォン11の画面に表示されるアンケート画面の例を示している。スマートフォン11の画面には、質問内容DB25から取得した質問内容情報に基づく質問が表示されている。また、リストバンド12から送信されたセンサ信号から算出された生体情報、即ち、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数も表示されている。

0138

図17のアンケート画面において、「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、及び「目覚めた後の眠さ」の3項目は、薬効に関する患者の主観的な評価を調査する睡眠主観評価項目に該当する。

0139

また、「目覚めた後の眠さ」及び「体調の異変」の2項目は、薬剤の副作用に関する患者の主観的な評価を調査する副作用主観評価項目に該当する。

0140

ステップS64において、スマートフォン11は、ステップS63で表示したアンケート画面において患者によって入力された評価値が、質問内容DB25から取得された警告閾値以下であるかを判定する。

0141

ステップS64で、入力された評価値が警告閾値以下であると判定された場合、処理はステップS65に進み、スマートフォン11は、スマートフォン11の画面に、患者に医師への連絡を促すメッセージを表示する。

0142

一方、ステップS63で、入力された評価値が警告閾値より大きいと判定された場合、ステップS65の処理はスキップされる。

0143

なお、ステップS65の処理を、スマートフォン11が警告閾値以下の評価値が入力されたことを示すメッセージを自動的に医師へ連絡する処理としてもよい。

0144

そして、ステップS66において、スマートフォン11は、内部メモリに記憶された、服用後の患者の体調に関する情報である服薬情報を、処方ID及び分包番号とともに、服薬状況DB26に送信する。

0145

服薬状況DB26は、ステップS67において、スマートフォン11から送信されてきた、処方ID、分包番号、及び服薬情報を受信し、処方IDと分包番号ごとに、服薬情報を記憶する。これにより、図7に示した服薬状況DB26のようなデータが生成される。

0146

ステップS61乃至S67の処理は、投薬パターン情報で規定された投薬タイミングが訪れるごとに実行される。

0147

以上で、患者の服薬期間中の処理が終了する。

0148

<5.服薬期間後のフローチャート>
次に、図18のフローチャートを参照して、服薬期間終了後の処理について説明する。

0149

例えば、服薬期間終了後に、患者が再び医師に診察を受けるために訪問した際に、医師は、医師PC14を操作して、相関算出プログラムを実行することで、以下の処理が開始される。

0150

初めに、医師PC14は、ステップS81において、処方IDを処方DB22に送信し、処方IDに対応して格納されている各分包番号の薬量を問い合わせる。

0151

処方DB22は、ステップS82において、医師PC14から送信されてきた処方IDを受信し、受信した処方IDに対応して格納されている各分包番号の薬量を薬量情報として送信する。

0152

次に、医師PC14は、ステップS83において、処方IDを服薬状況DB26に送信し、処方IDに対応する服薬状況を問い合わせる。

0153

服薬状況DB26は、ステップS84において、医師PC14から送信されてきた処方IDを受信し、受信した処方IDに対応する服薬情報を送信する。この処理では、図7の服薬状況DB26において、処方IDに紐付いて記憶されている全ての情報が、医師PC14へ送信される。

0154

医師PC14は、ステップS85において、服薬状況DB26から送信されてきた服薬情報を受信する。そして、医師PC14は、処方DB22から取得された処方IDに紐付く各分包番号の薬量と、服薬状況DB26から取得された処方IDに紐付く服薬情報とに基づいて、患者が服用した薬剤の効果及び副作用と薬量との相関関係を算出する。

0155

次に、ステップS86において、医師PC14は、ステップS83の処理で算出された相関結果をディスプレイに表示させる。

0156

医師は、医師PC14のディスプレイに表示された相関結果を参照して、患者に適切な薬量を決定する。

0157

<6.相関結果の表示例>
図19乃至図25は、ステップS86において、医師PC14のディスプレイに表示される相関結果の例を示している。

0158

図19は、服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関関係を散布図で表した相関結果例を示している。

0159

図19の散布図を参照すると、薬量0mgのプラシーボを服用していたときには、睡眠時間がいずれも7時間未満となっており、0.00mgから0.13mgまでの薬量の場合には、睡眠時間が7時間未満の場合と7時間を超える場合が混在している。そして、薬量が0.15mgを超えると、7時間以上の睡眠時間が確保できていることが確認できる。必要な睡眠時間が7時間であると仮定すると、本実施形態では、上限薬量(規定薬量)である0.25mgの薬量を服用しなくても、0.15mgの薬量で十分な効果が見られることが判断できる。

0160

図20は、服用単位の薬に含まれる薬量と入眠潜時との相関関係を散布図で表した相関結果例を示している。

0161

図20の散布図においても、プラシーボを含む0.15mg未満の薬量では、30分以上の入眠潜時となっているが、0.15mg以上の薬量では入眠潜時が常に30分未満となっており、0.15mgの薬量で十分な効果が見られることが判断できる。

0162

図21は、服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠主観評価との相関関係を散布図で表した相関結果例を示している。

0163

なお、図21の例では、睡眠主観評価項目に該当する「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、及び「目覚めた後の眠さ」の3項目の平均値を睡眠主観評価の値として採用している。

0164

図21の散布図においても、プラシーボを含む0.15mg未満の薬量では、“1”または“2”の評価となる場合があるが、0.15mg以上の薬量では睡眠主観評価が常に“3”以上となっており、患者の主観的にも、0.15mgの薬量で十分な効果が見られることが判断できる。

0165

図22は、服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関関係を散布図で表した相関結果例を示している。

0166

なお、図22の例では、副作用主観評価項目に該当する「目覚めた後の眠さ」及び「体調の異変」の2項目の平均値を副作用主観評価の値として採用している。

0167

図22の散布図においては、プラシーボを含む全ての薬量において副作用主観評価が常に“4”以上となっており、副作用が見られないことが判断できる。

0168

図19乃至図22は、良好な結果が得られた場合の例を示しており、これらの散布図を確認した医師は、薬剤“X”の最適な薬量として、例えば 0.15mgの処方を決定することができる。

0169

一方、次の図23乃至図25の散布図は、別の患者が同一の処方パターン“A1”で薬剤“X”を服薬し、規定薬量でも十分な薬効が得られなかった場合の例を示している。

0170

図23は、服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関結果例を示している。

0171

図23の散布図では、0.00mgから0.25mgまでのいずれの薬量の場合においても、睡眠時間が7時間未満となっている。

0172

図24は、服用単位の薬に含まれる薬量と入眠潜時との相関結果例を示している。

0173

図24の散布図では、0.00mgから0.25mgまでのいずれの薬量の場合においても、入眠潜時が30分以上となっている。

0174

図25は、服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関結果例を示している。

0175

図25の散布図では、0.00mgから0.25mgまでのいずれの薬量の場合においても、患者は副作用を特に感じていない。

0176

上より、この患者の場合は、規定薬量までの処方では、プラシーボに対して十分な睡眠時間の延長や入眠潜時の短縮が達成できていないことが確認できる。ただし、入眠潜時との関係を見ると、薬量0.17mg近傍から、多少の入眠潜時の短縮が見られることから、規定薬量ではやや薬効が不足している状態である可能性が示唆される。薬剤“X”が、医師の裁量で規定薬量からの増量が認められている薬剤である場合、医師は、増量を試みる判断を行うことができる。あるいはまた、他の薬剤を用いるか、薬剤療法以外の治療を試みるなどの判断を行うこともできる。図25の副作用主観評価の相関結果から、患者が副作用を感じていないことは、患者の問診補強として、薬量増量の判断の材料とすることができる。

0177

<7.薬量を漸減させる処方パターンの例>
上記では、図2のランダム処方パターンDB21において薬量を漸増させる処方パターンの一種である、「飲み初め」の容量変化パターンについて説明した。

0178

以下では、薬量を漸減させる処方パターンの一種である「減薬」の容量変化パターンについて説明する。

0179

医師は、図8のステップS1において、薬剤と容量変化パターンとして、薬剤“X”と容量変化パターン“減薬”を選択したとする。

0180

医師PC14は、ステップS2において、医師によって選択された薬剤と容量変化パターンを、患者の年齢、性別、体重の情報とともに、ランダム処方パターンDB21に送信し、処方パターンを要求する。

0181

ランダム処方パターンDB21は、ステップS3において、医師PC14から送信されてきた処方パターン要求を受信し、受信したパラメータに対応する処方パターンとして、処方パターン“B1”を決定して、医師PC14に送信する。

0182

図26は、処方パターン“B1”を決定する各パラメータと、そのパラメータに基づいて決定された薬量の例を示している。

0183

処方パターン“B1”は、初期薬量、最低プラシーボ回数、最高薬量維持日数、最低薬量下限到達日数、最終最高薬量、及び、下限薬量の各パラメータを有している。

0184

初期薬量は、最初に服用する際の薬量を表す。最低プラシーボ回数は、投薬期間の最初に設定されるプラシーボ期間を表す。減薬の場合のプラシーボとは、実際には減薬せずに初期薬量と同じ薬量を服用することを意味する。最高薬量維持日数は、プラシーボ期間終了後、初期薬量と同じ薬量を上限値として維持する日数を表す。最低薬量下限到達日数は、投薬期間の最後の下限薬量に到達するまでの日数を表す。最終最高薬量は、投薬期間の最終日の薬量の最高値を表す。下限薬量は、投薬期間全体を通じての薬量の下限値を表す。

0185

以上のような各パラメータにより、処方パターン“B1”の投薬期間全体に対して、薬量の上限値及び下限値が決定され、その上限値及び下限値の範囲内で、薬量がランダムに(乱数性をもって)決定される。図26の菱形のプロットは、上限値及び下限値の範囲内でランダムに決定された薬量を表している。

0186

なお、処方パターン“B1”の投薬期間全体に対する薬量の上限値及び下限値を決定するパラメータは、このパラメータに限定されず、その他のパラメータや異なるパラメータを設けてもよい。

0187

その他、容量変化パターンが“断薬”であるような処方パターンは、例えば、図26に示した処方パターン“B1”を複数回繰り返し、次回の初期薬量のパラメータを、その前の回の最終最高薬量に設定するなどとすることで適用可能である。また、容量変化パターンが“断薬”であるような処方パターンは、図26に示した処方パターン“B1”の下限薬量を“0”に設定することでも適用できる。

0188

図27及び図28は、薬量を漸減させる処方パターンにおいて良好な経過を辿った場合の相関結果の例を示している。

0189

図27は、服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関結果例を示している。

0190

図27の散布図では、0.13mgから0.25mgまでのいずれの薬量の場合においても、7時間以上の睡眠時間が確保できている。

0191

図28は、服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関結果例を示している。

0192

図28の散布図では、0.13mgから0.25mgまでのいずれの薬量の場合においても、副作用主観評価が常に“4”以上となっており、副作用が見られないことが判断できる。

0193

このように、薬量が減っても睡眠時間が低下せず、主観的な副作用の報告もない場合には、薬量を漸増させる処方パターンの場合と同様、患者は、計画的な服用の後に医師の診察を受け、結果の確認を行う。

0194

次に、図29及び図30は、薬量を漸減させる処方パターンにおいて、強い副作用としての離脱反応が生じた場合の相関結果の例を示している。

0195

図29は、服用単位の薬に含まれる薬量と睡眠時間との相関結果例を示している。

0196

図29の散布図では、薬量が約0.15mg以下になると反跳不眠現象が発生し睡眠時間が低下している。

0197

図30は、服用単位の薬に含まれる薬量と副作用主観評価との相関結果例を示している。

0198

図30の散布図では、薬量が少なくなった場合に、離脱反応としての心身不調により、患者は、アンケートにおいて、“1”や“2”の高い副作用を報告している。

0199

患者がアンケートにおいて高い副作用を報告してきた場合、そのような状態を放置するのは適切ではない。

0200

そこで、例えば、対処方法の一つとしては、図14のステップS64及びステップS65の処理のように、患者に医師への連絡を促すメッセージを表示したり、患者に服薬を中断して医師の診察を受けるように促すメッセージを表示する方法がある。

0201

また、副作用が減薬による離脱反応である場合には、減らして服用している薬の薬量を適切な量まで増量する方法で対応することもできる。

0202

離脱症状が現れた際にどのような量の服薬を行うべきかについては、画一的な基準はなく、また薬剤の種類によっても考え方が異なるが、本実施形態では、服用する薬量を、減薬前の安定状態の薬量に戻す対処方法について説明する。

0203

例えば、薬剤と処方パターンに応じた薬量を格納する薬量DB23において、薬剤“X”の減薬の処方パターン“B1”の組合せに対応する分包番号1から分包番号nまでのn個の薬量として、副作用である離脱症状を起こしたときのため予備の薬量を含めておくことができる。予備の薬量は、例えば、減薬した薬量の不足分を補う薬量や、初期薬量と下限薬量の差分の 1/2、 1/4、または1/8の薬量に設定しておくことができる。この予備の薬量は、図27及び図28の相関結果のように、減薬が順調に進んだ場合は服用されない。

0204

そして、図14のステップS65における、医師への連絡を促すメッセージを表示する処理に加えて、または、その処理に代えて、スマートフォン11は、図31に示されるような、服用の切替えを確認するメッセージを表示する。

0205

図31のメッセージ画面には、「服用を切り替えますか?」のメッセージと、「服用を切り替える」ボタン51、及び、「頓服で服用する」ボタン52が表示されている。睡眠薬の場合は、次回の服用時からの切替えでも良いが、抗不安薬などの場合は、頓服で直ちに不足分の薬量を補った方がよい場合がある。

0206

「服用を切り替える」ボタン51が選択された場合、スマートフォン11は、次回以降のステップS61の服薬指示において、副作用発生時の服薬指示に切り替える。具体的には、スマートフォン11は、減薬を中止し、初期薬量、または、患者が副作用を報告していない(副作用主観評価が“3”以上の)の薬量を含む分包番号の薬の服用を指示する。

0207

「頓服で服用する」ボタン52が選択された場合、スマートフォン11は、減薬した薬量の不足分を補う薬量を含む分包番号を指定して、その場で服薬するよう患者に指示する。なお、頓服の薬量は、初期薬量を基準に、その 1/2、 1/4、または1/8 のように自動で計算された薬量でもよいし、医師が指定した薬量を基準に決定してもよい。

0208

図14のステップS66における、服薬情報を服薬状況DB26に送信する処理では、スマートフォン11は、患者が実際に服用した薬の分包番号が服薬状況DB26に送信される。

0209

以上のように、薬量を漸減させる処方パターンにおいて、強い副作用としての離脱反応が生じた場合に、医師の診察を受けるまでの緊急対処として、減薬した薬量を補う薬量や、減薬していない薬量の予備の薬を用意しておいて、その薬に切り替えることで、患者は適切な薬量の服用を行うことが可能となる。

0210

<8.機能ブロック図>
図32は、医師PC14の機能ブロック図を示している。

0211

医師PC14において、CPU(Central Processing unit)等の演算処理装置が処方箋作成プログラム及び相関算出プログラムを実行することにより、容量変化パターン選択部101、処方パターン決定部102、処方パターン出力部103、薬量情報取得部104、服薬情報取得部105、相関算出部106、操作受付部107、及び、記憶部108が構成される。

0212

容量変化パターン選択部101は、患者に処方する薬剤と容量変化パターンを選択する選択画面をディスプレイに表示させ、医師の操作に基づいて、薬剤と容量変換パターンを選択する。

0213

処方パターン決定部102は、医師の操作によって選択された薬剤と容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する。具体的には、処方パターン決定部102は、選択された薬剤と容量変化パターンを、患者の年齢、性別、体重の情報とともに、ランダム処方パターンDB21に送信して処方パターンを要求し、ランダム処方パターンDB21から返信されてきた処方パターンを、選択された薬剤と容量変化パターンに応じた処方パターンと決定する。なお、薬剤の種類によっては、患者の年齢、性別、体重の情報は省略される場合もあり、その場合、薬剤と容量変化パターンによって処方パターンが決定される。

0214

処方パターン出力部103は、新規の処方IDを処方DB22から取得し、取得した処方DB22と、処方パターン決定部102によって決定された処方パターンを所定の媒体または他の装置に出力する。例えば、処方パターン出力部103は、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を2次元バーコードでエンコードして、処方箋(紙媒体)に印刷する。また例えば、処方パターン出力部103は、薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1” の情報を電子処方箋として、薬局PC13へネットワーク15を介して送信する。

0215

薬量情報取得部104は、処方DB22にアクセスし、処方IDに対応して格納されている、所定の処方パターンの各分包番号の薬量を薬量情報として取得する。

0216

服薬情報取得部105は、処方パターン決定部102によって決定された処方パターンの薬量と、その薬量の薬を服用した患者の体調に関する情報である服薬情報を、服薬状況DB26から取得する。患者の体調に関する情報である服薬情報には、患者の生体情報と、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報とが含まれる。患者の生体情報は、リストバンド12の生体センサのセンサ信号から算出された、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数を含む。薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報は、薬剤の効果と副作用に関するアンケート結果から得られた、「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、「目覚めた後の眠さ」、及び「体調の異変」を含む。

0217

相関算出部106は、服薬情報取得部105によって取得された、患者の服薬情報と、薬量情報取得部104によって取得された、患者が服用した薬の薬量との相関を算出する。例えば、相関算出部106は、図19乃至図25に示した散布図を算出する。相関算出部106は、服薬情報と薬量との相関を表す散布図をディスプレイに表示させる。医師は、ディスプレイに表示された相関結果としての散布図を参照して、患者に適切な薬量を決定することができる。

0218

なお、相関算出部106は、図9に示した服薬日と薬量との関係を表す分布も算出してディスプレイに表示させることができる。これにより、医師は、決定された処方パターンに基づいて、服用期間中に、実際に患者がどれくらいの薬量が含まれた薬を服用したかを確認することができる。

0219

操作受付部107は、患者に処方する薬剤と容量変化パターンの選択操作など、医師の操作を受け付け、その操作信号を所定のブロックへ供給する。

0220

記憶部108は、医師PC14が各種の動作を実行する際に必要となるデータやパラメータなどを記憶する。

0221

医師PC14は、少なくとも以上の構成を有する。

0222

図33は、スマートフォン11の機能ブロック図を示している。

0223

スマートフォン11は、CPU等の演算処理装置が服薬管理プログラムを実行することにより、センサ信号取得・生体情報算出部140、処方パターン取得部141、投薬パターン取得部142、質問内容情報取得部143、服薬指示部144、服薬情報取得部145、服薬情報送信部146、操作受付部147、及び、記憶部148が構成される。

0224

センサ信号取得・生体情報算出部140は、リストバンド12から送信されてきたセンサ信号を取得し、患者の生体情報を算出する。本実施形態では、センサ信号取得・生体情報算出部140は、リストバンド12から送信されてきたセンサ信号から、患者の生体情報として、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数を算出する。

0225

処方パターン取得部141は、服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得する。例えば、処方パターン取得部141は、処方説明用紙に印刷された2次元バーコードをデコードし、そこに記録されている薬剤“X”、処方ID“683297”、及び処方パターン“A1”を取得する。

0226

投薬パターン取得部142は、投薬パターンDB24にアクセスし、処方パターン取得部141が取得した薬剤と処方パターンに対応する投薬パターン情報を取得する。例えば、投薬パターン取得部142が、薬剤“X”及び処方パターン“A1”を投薬パターンDB24に送信すると、図5の投薬パターンDB24の内容に基づいて、投薬パターン情報として、“就寝前”が取得される。

0227

質問内容情報取得部143は、質問内容DB25にアクセスし、処方パターン取得部141が取得した薬剤と処方パターンに対応する質問内容情報を取得する。例えば、質問内容情報取得部143が、薬剤“X”及び処方パターン“A1”を質問内容DB25に送信すると、図6の質問内容DB25の内容に基づいて、「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、「目覚めた後の眠さ」、「体調の異変」を5件法で患者に質問することが取得される。また、5件法で質問する際、患者に警告を発する閾値となる警告閾値も取得される。さらには、質問内容情報の一部として、質問を提示するタイミングを指定したタイミング情報も取得される。

0228

服薬指示部144は、投薬パターン取得部142が投薬パターンDB24から取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する。例えば、服薬指示部144は、図15に示した「今日は25番と書かれたパッケージの薬を飲んで下さい。」のメッセージを画面に表示する。また例えば、服薬指示部144は、図16に示したように、「今日飲む薬のパッケージの2次元バーコードを撮影してください。」のメッセージを画面に表示し、患者に、服用する薬を登録させる。

0229

服薬情報取得部145は、処方パターン取得部141が取得した処方パターンの薬量の薬を服用した患者の体調に関する情報である服薬情報を取得する。患者の体調に関する情報である服薬情報には、上述したように、患者の生体情報と、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報とが含まれる。患者の生体情報としては、センサ信号取得・生体情報算出部140によって算出された、睡眠時間、入眠潜時、及び、中途覚醒回数が取得される。服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報としては、服用後のアンケート結果に基づく、「眠りの長さの満足度」、「眠りの質の満足度」、「目覚めた後の眠さ」、及び「体調の異変」が取得される。

0230

服薬情報送信部146は、服薬情報取得部145によって取得された服薬情報を、処方ID及び分包番号とともに、他の装置である服薬状況DB26に送信する。

0231

操作受付部147は、アンケート画面に対する入力操作など、患者の操作を受け付け、その操作信号を所定のブロックへ供給する。

0232

記憶部148は、スマートフォン11が各種の動作を実行する際に必要となるデータやパラメータなどを記憶する。

0233

スマートフォン11は、少なくとも以上の構成を有する。

0234

以上のように構成される情報処理システム1では、医師が患者に薬を処方する際に、ある特定の日に飲む薬量がどれほどであるかを、医師及び患者が把握することなく、薬を処方することができる。これにより、ダブルブラインド性を担保することができるので、心理的影響を排除した適切な薬量を決定することができる。

0235

また、患者によって薬の効き具合は異なるので、統計的に平均な患者像ではなく、個別の患者に合わせた薬量の調整ができる。薬量との相関が一目でわかるので、納得性の高い薬量調整ができる。処方する薬量を、効果と副作用のバランスが最も適切な薬量に自動で調整し続けることができる。

0236

<9.ハードウェア構成>
次に、図34を参照して、本開示の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について説明する。

0237

図34は、本開示の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。

0238

図34に示される情報処理装置200は、例えば、上記の実施形態におけるスマートフォン11、薬局PC13、医師PC14、または、ランダム処方パターンDB21乃至服薬状況DB26のDBサーバ装置を実現しうる。

0239

情報処理装置200は、CPU(Central Processing unit)201、ROM(Read Only Memory)203、およびRAM(Random Access Memory)205を含む。また、情報処理装置200は、ホストバス207、ブリッジ209、外部バス211、インターフェース213、入力装置215、出力装置217、ストレージ装置219、ドライブ221、接続ポート223、通信装置225を含んでもよい。さらに、情報処理装置200は、必要に応じて、撮像装置233、およびセンサ235を含んでもよい。情報処理装置200は、CPU201に代えて、またはこれとともに、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific IntegratedCircuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの処理回路を有してもよい。

0240

CPU201は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM203、RAM205、ストレージ装置219、またはリムーバブル記録媒体227に記録された各種プログラムに従って、情報処理装置200内の動作全般またはその一部を制御する。ROM203は、CPU201が使用するプログラムや演算パラメータなどを記憶する。RAM205は、CPU201の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータなどを一次記憶する。CPU201、ROM203、およびRAM205は、CPUバスなどの内部バスにより構成されるホストバス207により相互に接続されている。さらに、ホストバス207は、ブリッジ209を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス211に接続されている。

0241

入力装置215は、例えば、マウスキーボードタッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなど、ユーザによって操作される装置である。入力装置215は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、情報処理装置200の操作に対応した携帯電話などの外部接続機器229であってもよい。入力装置215は、ユーザが入力した情報に基づいて入力信号を生成してCPU201に出力する入力制御回路を含む。ユーザは、この入力装置215を操作することによって、情報処理装置200に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。

0242

出力装置217は、取得した情報をユーザに対して視覚聴覚触覚などの感覚を用いて通知することが可能な装置で構成される。出力装置217は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどの表示装置スピーカまたはヘッドフォンなどの音声出力装置、もしくはバイブレータなどでありうる。出力装置217は、情報処理装置200の処理により得られた結果を、テキストもしくは画像などの映像音声もしくは音響などの音声、または振動などとして出力する。

0243

ストレージ装置219は、情報処理装置200の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置219は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶デバイス半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどにより構成される。ストレージ装置219は、例えばCPU201が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。

0244

ドライブ221は、磁気ディスク光ディスク光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体227のためのリーダライタであり、情報処理装置200に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ221は、装着されているリムーバブル記録媒体227に記録されている情報を読み出して、RAM205に出力する。また、ドライブ221は、装着されているリムーバブル記録媒体227に記録を書き込む。

0245

接続ポート223は、機器を情報処理装置200に接続するためのポートである。接続ポート223は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポートなどでありうる。また、接続ポート223は、RS-232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ポートなどであってもよい。接続ポート223に外部接続機器229を接続することで、情報処理装置200と外部接続機器229との間で各種のデータが交換されうる。

0246

通信装置225は、例えば、通信ネットワーク231に接続するための通信デバイスなどで構成された通信インターフェースである。通信装置225は、例えば、LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カードなどでありうる。また、通信装置225は、光通信用ルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用モデムなどであってもよい。通信装置225は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、TCP/IPなどの所定のプロトコルを用いて信号などを送受信する。また、通信装置225に接続される通信ネットワーク231は、有線または無線によって接続されたネットワークであり、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信などを含みうる。

0247

撮像装置233は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)またはCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子、および撮像素子への被写体像結像を制御するためのレンズなどの各種の部材を用いて実空間を撮像し、撮像画像を生成する装置である。撮像装置233は、静止画を撮像するものであってもよいし、また動画を撮像するものであってもよい。

0248

センサ235は、例えば、加速度センサ、角速度センサ地磁気センサ照度センサ温度センサ気圧センサ、または音センサマイクロフォン)などの各種のセンサである。センサ235は、例えば情報処理装置200の筐体姿勢など、情報処理装置200自体の状態に関する情報や、情報処理装置200の周辺の明るさや騒音など、情報処理装置200の周辺環境に関する情報を取得する。また、センサ235は、GPS(Global Positioning System)信号を受信して装置の緯度経度および高度を測定するGPS受信機を含んでもよい。

0249

以上、情報処理装置200のハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。かかる構成は、実施する時々技術レベルに応じて適宜変更されうる。

0250

本開示の実施形態は、例えば、上記で説明したような情報処理装置(スマートフォン11、薬局PC13、または、医師PC14)、システム(情報処理システム1)、情報処理装置またはシステムで実行される情報処理方法、情報処理装置を機能させるためのプログラム、およびプログラムが記録された一時的でない有形の媒体を含みうる。

0251

<10.補足
本技術の実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

0252

上述した実施形態では、睡眠薬を処方する場合を例に、ダブルブラインド性を担保して、適切な薬量を決定する例について説明したが、本技術は、睡眠薬以外の薬にも適用することができる。薬剤は、例えば内服薬内用薬)の他、外用薬注射薬にも適用することができる。なお、睡眠薬や抗不安薬など、心理的要因の影響が大きいと考えられる薬に特に有効と考えられる。

0253

薬の半減期が長い長期作用型の薬の場合には、半減期の期間に応じて薬量のランダム性が変動するように薬量を設定することで、長期作用型の薬に対しても適用することができる。

0254

さらに、本技術は、病気治療用の薬に限らず、美容用または健康維持用のサプリメント(栄養補助食品)、保険機能食品、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、健康食品など、飲食した場合に一定の効果・効能が予定される食品の成分(物質)に適用することもできる。例えば、サプリメントAとサプリメントBをランダムに飲用し、飲用したサプリメントの種類と効果を示すアンケート結果との相関関係を算出することで、サプリメントAまたはBの効果を確認することができる。

0255

上記のサプリメントや保険機能食品等の食品の場合、上述の薬量とは、一定の効能をもたらす成分(物質)の含有量に相当する。

0256

また、美容機器強度設定などの効果測定においても、本技術を適用してもよい。

0257

上記のサプリメントの効果確認や、美容機器の強度設定の際には、ブラインド性を確保するために、上述の実施方法におけるランダムな薬量を患者に薬量についての知識を与えずに提供する方法に相当する、代替的方法が必要となる。健康食品AとBの効果比較であれば、配合量を任意に調整できるミルサーをシステムに付加すれば、ランダムな量をユーザ配合量を知られることなく提供するという、目的を達成できる。或いは、調剤薬局に相当する役目を担うサービス提供者が、配合された分包食品を提供することでも、目的を達成できる。また、ダブルブラインド性を犠牲にし、単なるブラインドテストで目的が達成できる場合には、ユーザの家族の協力者に食品の配合や機器の設定を依頼するスマートフォンのアプリケーションをシステムに追加することで、目的を達成できる。

0258

上述した実施形態の一部の機能を取捨選択し、適宜組み合わせた形態を採用することができる。

0259

本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。即ち、スマートフォン11、薬局PC13、及び、医師PC14のそれぞれが行う機能の一部は、クラウド上で実行されてもよい。

0260

上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。

0261

本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、本明細書に記載されたもの以外の効果があってもよい。

0262

本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる場合はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで実行されてもよい。

0263

本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。

0264

なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する処方パターン決定部を備える
情報処理装置。
(2)
前記容量変化パターンを選択する容量変化パターン選択部をさらに備え、
前記処方パターン決定部は、前記容量変化パターン選択部で選択された前記容量変化パターンに対応する前記処方パターンを決定する
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
処方を識別する処方識別情報と前記処方パターンを出力する出力部をさらに備える
前記(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記出力部は、前記処方パターンと前記処方識別情報を2次元バーコードで出力する
前記(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記処方パターンの前記薬量を取得する薬量情報取得部と、
前記薬量の薬を服用した患者の体調に関する情報である服薬情報を取得する服薬情報取得部と、
前記服薬情報と前記薬量との相関を算出する相関算出部と
をさらに備える
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記服薬情報は、患者の生体情報を含む
前記(5)に記載の情報処理装置。
(7)
前記服薬情報は、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報を含む
前記(5)または(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記容量変化パターンには、薬量を漸増させるパターンと、薬量を漸減させるパターンが少なくともある
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9)
前記容量変化パターンが薬量を漸減させるパターンである場合、決定された前記処方パターンに基づく服用単位の薬量には、副作用発生時の予備の服用単位の薬量も含む
前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
情報処理装置が、
薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する
情報処理方法。
(11)
コンピュータを、
薬量の容量変化パターンに応じて、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンを決定する処方パターン決定部
として機能させるためのプログラム。
(12)
服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得する処方パターン取得部と、
前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する服薬指示部と
を備える情報処理装置。
(13)
前記投薬パターン情報に基づいて前記処方パターンの薬量を服用した患者の体調に関する情報である服薬情報を取得する服薬情報取得部と、
前記服薬情報を他の装置に送信する服薬情報送信部と
をさらに備える
前記(12)に記載の情報処理装置。
(14)
前記服薬情報取得部は、前記服薬情報として、患者の生体情報を生体センサから取得する
前記(13)に記載の情報処理装置。
(15)
前記服薬情報取得部は、前記服薬情報として、服用した薬剤の効果と副作用に関する主観的な評価情報を取得する
前記(13)または(14)に記載の情報処理装置。
(16)
前記服薬指示部は、取得された前記服薬情報が副作用を示している場合、副作用発生時の服薬指示に切り替える
前記(13)乃至(15)のいずれかに記載の情報処理装置。
(17)
情報処理装置が、
服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得し、
前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する
情報処理方法。
(18)
コンピュータを、
服用する薬剤の種類と、服用単位の薬量をランダムに変動させた処方パターンとを取得する処方パターン取得部と、
前記薬剤の種類と前記処方パターンとに基づいて取得した投薬パターン情報に基づいて、患者に服薬を指示する服薬情報指示部
として機能させるためのプログラム。

0265

1情報処理システム, 11スマートフォン, 12リストバンド, 13 PC(薬局PC), 14 PC(医師PC), 21ランダム処方パターンDB, 22 処方DB, 23 薬量DB, 24投薬パターンDB, 25質問内容DB, 26服薬状況DB, 31脈波センサ, 32加速度センサ, 101容量変化パターン選択部, 102 処方パターン決定部, 103 処方パターン出力部, 104 薬量情報取得部, 105服薬情報取得部, 106相関算出部, 140センサ信号取得・生体情報算出部, 141 処方パターン取得部, 142 投薬パターン取得部, 143質問内容情報取得部, 144服薬指示部, 145 服薬情報取得部, 146 服薬情報送信部, 200情報処理装置, 201 CPU, 203 ROM, 205 RAM, 215入力装置, 217出力装置, 219ストレージ装置, 221ドライブ, 225 通信装置

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