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技術 インフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答を誘導するための組換えウイルスベクターおよび方法

出願人 ナノセラピューティクス・インコーポレイテッド
発明者 ファルクナー,ファルコ−ギュンターシェーファー,ビルギットヘッセル,アネットバレット,ペー.ノエルクライル,トーマスエール.エールリッヒ,ハルトムート
出願日 2017年6月28日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2017-126499
公開日 2017年12月21日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2017-221195
状態 特許登録済
技術分野 微生物、その培養処理 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 動物,微生物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 突然変異または遺伝子工学 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 重モニタ 湾曲姿勢 全特性 I領域 準安定性 補助配列 合成初期 体重減少後
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図面 (11)

課題

組換えウイルスベクター、および該組換えウイルスベクターを使用してインフルエンザウイルスに対する免疫応答誘導する方法の提供。

解決手段

インフルエンザAヘッドレスヘマグルチニン(hlHAポリペプチドに挿入された少なくとも1つのインフルエンザAM2細胞外ドメイン(M2e)ポリペプチドを含む融合タンパク質をコードする遺伝子カセットを含む、組換えワクシニアウイルス組換えMVAを含む薬学的組成物、該薬学的組成物を個人投与するステップを含む方法。

概要

背景

トインフルエンザ(influenza)または「インフルエンザ(the flu)」は、インフルエンザAおよびBウイルスによって引き起こされる呼吸疾患である。インフルエンザの流行は、毎年世界中で重大な病気および死亡を引き起こし、ワクチン接種は、感染および疾患を予防する最も端的な戦略である。従来のインフルエンザワクチンは、レシピエントインフルエンザウイルスタンパク質曝露して、そのタンパク質に対する免疫応答をレシピエントに組み込む。ワクチンに使用されるタンパク質(またはポリペプチド)は、一般的に「抗原」と呼ばれる。一般的に使用される季節性インフルエンザワクチンは、ウイルスの主要な抗原であるヘマグルチニンHA)に基づいている。異なるHA抗原を有する多数のインフルエンザAサブタイプが存在する。インフルエンザAサブタイプは、ウイルスによって発現されるHAおよびノイラミニダーゼ(NA)タンパク質に基づいて分けられ、分類される。インフルエンザAサブタイプの命名法は、HAサブタイプ(当該技術分野において既知の16個の異なるHA遺伝子のもの)およびNAサブタイプ(当該技術分野において既知の9個の異なるNA遺伝子のもの)に基づいている。例示的なサブタイプには、H5N1、H1N1、およびH3N2が含まれるが、これらに限定されない。「株」と呼ばれるインフルエンザAサブタイプの変種も存在する。例えば、ウイルスA/VietNam/1203/2004は、インフルエンザAウイルスサブタイプH5N1であり、株の名称はA/VietNam/1203/2004である。

HAに基づく季節性ワクチンによる保護は、株特異的であり、新たな株が常に出現するため、伝統的なインフルエンザワクチンは、現在出回っている株と適合させるために、毎年再製剤化が必要とされている。Lambert and Fauci 2010を参照されたい。したがって、次世代のワクチンが交差防御的であり、ヘテロサブタイプ免疫性誘導すること、すなわち、異なるサブタイプのインフルエンザAの攻撃感染に対して保護するまたは部分的に保護する、1つのサブタイプに対するワクチンが極めて望ましい。

開発中の現在の「ユニバーサルワクチン」(すなわち、ヘテロサブタイプ免疫性を誘発するように設計されたワクチン)は、主に、インフルエンザマトリックスタンパク質(M1およびM2)(Schotsaert et al.2009)、核タンパク質(NP)、ならびにHAの保存部分(Bommakanti et al.2010;Steel
et al.2010)を含む、より保存された内部インフルエンザウイルス遺伝子に基づいている。ポリメラーゼタンパク質のPA、PB1、およびPB2も、実質的なT細胞応答を誘導し、関連する標的でもあり得る(Assarsson et al.2008、Greenbaum et al.2009、Lee et al.2008)。

現在開発中の次世代インフルエンザワクチンには、組換えタンパク質合成ペプチドウイルス様粒子(VLP)、NDAに基づくワクチン、およびウイルスベクターワクチンが含まれる(LambertおよびFauci、上記)。生ウイルスベクターを使用する利点は、高レベル細胞免疫性、特にCD8 T細胞を誘導するこれらの既知の特性である
。これらのうち最も有望なウイルスベクターは、ワクシニアウイルスに基づく生ワクチン(RimmelzwaanおよびSutter 2009)、ならびにアデノウイルスに基づくベクター(Hoelscher et al.2006、Hoelscher et al.2007、Price et al.2010、Zhou et al.2010)である。NPおよびM2を発現するアデノウイルス構築物を使用する単回用量粘膜免疫化は、例えば、毒性H5N1、H3N2、およびH1N1ウイルスからの保護を提供した(Price et al、上記)。更なる研究において(Price et al.2009)、核タンパク質(NP)およびマトリックス2(M2)プラスミドによるDNAワクチン接種、続く抗原適合組換えアデノウイルス(rAd)による追加免疫は、マウスおよびフェレットにおける毒性H1N1およびH5N1の攻撃に対して強力な保護を提供した。

修飾ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)に基づく組換えワクチンが、多くの非臨床および臨床研究において使用されている。MVAは、極めて安全であることが証明されている。天然痘根絶に関して120,000人を超えるヒト患者にMVAが投与されたとき、有意な副作用は得られなかった。ビリオン形態形成における阻止に起因して、高度に弱毒化されたワクシニアウイルス株は、ヒトおよび大部分の哺乳類の細胞において増殖的に複製されない。それにもかかわらず、初期および後期におけるウイルスおよび外来遺伝子を発現する能力は保持される。これらの特徴により、MVAは、液性および細胞性免疫応答を誘導し、かつ高い安全特性を示す有望な生ワクチンベクターとなる。

特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4は、ワクシニア等の組換えポックスウイルスに関する。

MVAに基づくワクチンは、臨床研究において、例えばHIV結核マラリア、および癌に対して使用されている。これらの研究の全てにおいて、少なくとも2つの用量が使用された。MVA系ワクチンのヒト用量は、臨床試験において適用されるように、5×107〜5×108PFUであった(Brookes et al.2008、Cebere
et al.2006、Tykodi and Thompson 2008)。

MVAは、汎発性H5N1(Kreijtz et al.2008、Kreijtz et al.PLoS One 2009、Kreijtz et al.Vaccine 2009、Kreijtz et al.J.Infect.Dis.2009、Kreijtz et al.2007、Mayrhofer et al.2009、Poon et al.2009)およびH1N1(Hessel et al.2010、Kreijtz et al.J.Infect.Dis.2009)インフルエンザ研究においてベクターとして近年使用されている。NPおよびM1を発現するMVAに基づくワクチンは、現在、進行中の臨床試験において試験されている(Berthoud et al.2011)。

したがって、当該技術分野においてより広範に保護的なインフルエンザワクチンの必要性が未だ存在する。

概要

組換えウイルスベクター、および該組換えウイルスベクターを使用してインフルエンザAウイルスに対する免疫応答を誘導する方法の提供。インフルエンザAヘッドレスヘマグルチニン(hlHA)ポリペプチドに挿入された少なくとも1つのインフルエンザAM2細胞外ドメイン(M2e)ポリペプチドを含む融合タンパク質をコードする遺伝子カセットを含む、組換えワクシニアウイルス組換えMVAを含む薬学的組成物、該薬学的組成物を個人に投与するステップを含む方法。なし

目的

本発明は、例えば、非複製修飾ワクシニアウイルスアンカラに基づく組換えウイルスベクターを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

インフルエンザヘッドレスヘマグルチニン(hlHAポリペプチドに挿入された少なくとも1つのインフルエンザAM2細胞外ドメイン(M2e)ポリペプチドを含む融合タンパク質をコードする遺伝子カセットを含む、組換えワクシニアウイルス

請求項2

前記融合タンパク質が、配列番号2に示されるhlHA/M2e融合タンパク質アミノ酸配列を含む、請求項1に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項3

前記融合タンパク質が、配列番号3に示されるVN/1203HAアミノ酸配列のアミノ酸を含む、請求項1に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項4

前記融合タンパク質は、配列番号3のHA1アミノ酸17〜58と、ペプチドリンカーと、少なくとも1つのM2eポリペプチドと、ペプチドリンカーと、配列番号3のHA1アミノ酸290〜343と、配列番号3のHA2アミノ酸344〜568と、を含む、請求項3に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項5

HAアミノ酸とM2eアミノ酸を連結するペプチドリンカーが、配列番号4に示されるアミノ酸GGGを含む、請求項4に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項6

前記M2eポリペプチドが、配列番号5に示されるH5N1M2eアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項7

前記M2eポリペプチドが、配列番号6に示されるH1N1M2eアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項8

前記M2eポリペプチドが、配列番号7に示されるH9N2M2eアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項9

前記M2eポリペプチドが、配列番号8に示されるH7N2M2eアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項10

前記融合タンパク質が、2つ以上のM2eポリペプチドを含み、前記M2eポリペプチドは、ペプチドリンカーによって連結される、請求項1、3、4、5、6、7、8、または9に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項11

前記M2eポリペプチドを連結する前記ペプチドリンカーが、配列番号9に示されるアミノ酸GSAGSAを含む、請求項10に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項12

前記遺伝子カセットからの前記hlHA/M2e融合タンパク質の発現が、mH5プロモーターの制御下にある、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項13

前記遺伝子カセットからの前記hlHA/M2e融合タンパク質の発現が、selPプロモーターの制御下にある、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項14

配列番号1に示される遺伝子カセットを含む、組換えワクシニアウイルス。

請求項15

インフルエンザAマトリックスタンパク質1(M1)をコードする遺伝子カセットと、インフルエンザA核タンパク質(NP)をコードする遺伝子カセットと、を更に含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項16

前記M1タンパク質が、配列番号11に示されるアミノ酸配列を含む、請求項15に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項17

前記M1タンパク質が、配列番号10に示されるヌクレオチド配列によってコードされる、請求項16に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項18

前記NPが、配列番号13に示されるアミノ酸配列を含む、請求項15に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項19

前記NPが、配列番号12に示されるヌクレオチド配列によってコードされる、請求項18に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項20

前記ワクシニアウイルスが、修飾ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)、欠損ワクシニアリスター(dVV)、MVA−575、MVA−BN、MVA−F6、またはMVA−M4である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項21

前記ワクシニアウイルスがMVAである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項22

前記hlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットが、欠失I領域、欠失II領域、欠失III領域、欠失IV領域、チミジンキナーゼ遺伝子座、D4/5遺伝子間領域、またはHA遺伝子座中の前記MVAに挿入される、請求項21に記載の組換えMVA。

請求項23

前記hlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットが、D4/5遺伝子間領域中の前記MVAに挿入される、請求項21または22に記載の組換えMVA。

請求項24

請求項1〜23のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む、薬学的組成物

請求項25

配列番号2に示されるhlHA/M2e融合タンパク質アミノ酸配列をコードする遺伝子カセットを含む組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項26

配列番号1に示される遺伝子カセットを含む組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項27

個人におけるンフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答誘導する方法であって、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む薬学的組成物を前記個人に投与することを含む、方法。

請求項28

個人におけるインフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答を誘導する際に用いる薬学的組成物であって、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む薬学的組成物を前記個人に投与するステップを含む、方法。

請求項29

配列番号1に示されるhlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットを発現する組換えMVAを生成する方法であって、a)初代ニワトリ胚細胞または永久細胞株をMVAに感染させるステップと、b)前記感染させた細胞を、配列番号1に示されるhlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットを含み、かつMVAゲノム非必須領域と相同である遺伝子カセットに隣接するDNAを含むプラスミドトランスフェクトするステップと、c)前記細胞を増殖させ、前記感染させた細胞内でのMVAの複製中に、前記プラスミドの前記MVAゲノムとの組換えを可能にし、それによって、前記hlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットを前記非必須領域内の前記MVAゲノムに挿入するステップと、d)生成された前記組換えMVAを得るステップと、を含む、方法。

請求項30

前記非必須MVA領域が、前記欠失I領域、前記欠失II領域、前記欠失III領域、前記欠失IV領域、前記チミジンキナーゼ遺伝子座、前記D4/5遺伝子間領域、または前記HA遺伝子座である、請求項29に記載の方法。

請求項31

前記非必須MVA領域が、前記D4/5遺伝子間領域である、請求項30に記載の方法。

請求項32

インフルエンザAヘッドレスヘマグルチニン(hlHA)ポリペプチドに挿入された少なくとも1つのインフルエンザAM2細胞外ドメイン(M2e)ポリペプチドを含む融合タンパク質をコードする第1の遺伝子カセットと、インフルエンザA核タンパク質(NP)をコードする第2の遺伝子カセットと、を含む、組換えワクシニアウイルス。

請求項33

前記融合タンパク質が、配列番号2に示される前記hlHA/M2e融合タンパク質アミノ酸配列を含む、請求項32に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項34

前記融合タンパク質が、配列番号3に示される前記VN/1203HAアミノ酸配列のアミノ酸を含む、請求項32に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項35

前記融合タンパク質が、配列番号3のHA1アミノ酸17〜58と、ペプチドリンカーと、少なくとも1つのM2eポリペプチドと、ペプチドリンカーと、配列番号3のHA1アミノ酸290〜343と、配列番号3のHA2アミノ酸344〜568と、を含む、請求項34に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項36

前記HAアミノ酸とM2eアミノ酸を連結するペプチドリンカーが、配列番号4に示される前記アミノ酸GGGを含む、請求項35に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項37

前記M2eポリペプチドが、配列番号5に示される前記H5N1M2eアミノ酸配列を含む、請求項32に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項38

前記M2eポリペプチドが、配列番号6に示される前記H1N1M2eアミノ酸配列を含む、請求項32に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項39

前記M2eポリペプチドが、配列番号7に示される前記H9N2M2eアミノ酸配列を含む、請求項32に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項40

前記M2eポリペプチドが、配列番号8に示される前記H7N2M2eアミノ酸配列を含む、請求項32に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項41

前記融合タンパク質が、2つ以上のM2eポリペプチドを含み、前記M2eポリペプチドが、ペプチドリンカーによって連結される、請求項32、34、35、36、37、38、39、または40に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項42

前記M2eポリペプチドを連結する前期ペプチドリンカーが、配列番号9に示される前記アミノ酸配列GSAGSAを含む、請求項41に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項43

前記NPが、配列番号13に示される前記アミノ酸配列を含む、請求項32に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項44

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHA/M2e融合タンパク質の発現が、mH5プロモーターまたはselPプロモーターの制御下にある、請求項32〜43のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項45

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHA/M2e融合タンパク質の発現が、mH5プロモーターの制御下にある、請求項44に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項46

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHA/M2e融合タンパク質の発現が、selPプロモーターの制御下にある、請求項44に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項47

前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、mH5プロモーターまたはselPプロモーターの制御下にある、請求項32〜43のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項48

前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、mH5プロモーターの制御下にある、請求項47に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項49

前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、selPプロモーターの制御下にある、請求項47に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項50

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHA/M2e融合タンパク質の発現および前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、mH5プロモーターの制御下にある、請求項32〜43のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項51

配列番号1に示される第1の遺伝子カセットと、配列番号12に示される第2の遺伝子カセットと、を含む、組換えワクシニアウイルス。

請求項52

前記ワクシニアウイルスが、修飾ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)、欠損ワクシニアリスター(dVV)、MVA−575、MVA−BN、MVA−F6、またはMVA−M4である、請求項32〜51のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項53

前記ワクシニアウイルスがMVAである、請求項32〜51のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項54

前記第1の遺伝子カセットが、前記欠失I領域、前記欠失II領域、前記欠失III領域、前記欠失IV領域、前記チミジンキナーゼ遺伝子座、前記D4/5遺伝子間領域、または前記HA遺伝子座中の前記MVAに挿入される、請求項53に記載の組換えMVA。

請求項55

前記第2の遺伝子カセットが、前記欠失I領域、前記欠失II領域、前記欠失III領域、前記欠失IV領域、前記チミジンキナーゼ遺伝子座、前記D4/5遺伝子間領域、または前記HA遺伝子座中の前記MVAに挿入される、請求項53に記載の組換えMVA。

請求項56

前記第1の遺伝子カセットが、前記D4/5遺伝子間領域中の前記MVAに挿入される、請求項32〜53のいずれか一項に記載の組換えMVA。

請求項57

前記第2の遺伝子カセットが、前記欠失III領域中の前記MVAに挿入される、請求項32〜53のいずれか一項に記載の組換えMVA。

請求項59

前記第1の遺伝子カセットが、前記D4/5遺伝子間領域中の前記MVAに挿入され、前記第2の遺伝子カセットが、前記欠失III領域中の前記MVAに挿入される、請求項32〜53のいずれか一項に記載の組換えMVA。

請求項60

請求項32〜59のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項61

配列番号2に示されるhlHA/M2e融合タンパク質アミノ酸配列をコードする第1の遺伝子カセットと、配列番号13に示されるインフルエンザA核タンパク質(NP)をコードする第2の遺伝子カセットと、を含む組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項62

配列番号1に示される第1のhlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットと、配列番号12に示される第2のNP遺伝子カセットと、を含む組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項63

個人におけるインフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答を誘導する方法であって、前記個人に、請求項32〜59のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む薬学的組成物を投与することを含む、方法。

請求項64

個人におけるインフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答の誘導における使用のための薬学的組成物であって、前記方法は、前記個人に、請求項32〜59のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む薬学的組成物を投与するステップを含む、薬学的組成物。

請求項65

配列番号1に示されるhlHA/M2e融合タンパク質第1遺伝子カセットおよび配列番号12に示されるNP第2遺伝子カセットを発現する組換えMVAを生成する方法であって、a)初代ニワトリ胚細胞または永久細胞株をMVAに感染させるステップと、b)前記感染させた細胞を、配列番号1に示されるhlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットを含み、かつMVAゲノムの第1の非必須領域と相同である遺伝子カセットに隣接するDNAを含むプラスミドでトランスフェクトするステップと、c)前記細胞を増殖させ、前記感染させた細胞内でのMVAの複製中に、前記プラスミドの前記MVAゲノムとの組み換えを可能にし、それによって、前記hlHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットを前記第1の非必須領域内の前記MVAゲノムに挿入するステップと、d)生成された前記組換えMVAを得るステップと、e)初代ニワトリ胚細胞または永久鳥類細胞株を、ステップd)のMVAに感染させるステップと、f)ステップe)の感染させた細胞を、配列番号12に示されるNP遺伝子カセットを含み、かつMVAゲノムの第2の非必須領域と相同である遺伝子カセットに隣接するDNAを含むプラスミドでトランスフェクトするステップと、g)前記細胞を増殖させ、前記感染させた細胞内でのMVAの複製中に、前記プラスミドの前記MVAゲノムとの組み換えを可能にし、それによって、前記NP遺伝子カセットを前記第2の非必須領域内の前記MVAゲノムに挿入するステップと、h)生成された前記組換えMVAを得るステップと、を含む、方法。

請求項66

前記非必須MVA領域が、前記欠失I領域、前記欠失II領域、前記欠失III領域前記、欠失IV領域、前記チミジンキナーゼ遺伝子座、前記D4/5遺伝子間領域、または前記HA遺伝子座である、請求項65に記載の方法。

請求項67

前記第1の非必須MVA領域が、前記D4/5遺伝子間領域である、請求項65に記載の方法。

請求項68

前記第2の非必須MVA領域が、前記欠失III領域である、請求項65に記載の方法。

請求項69

前記第1の非必須MVA領域が、前記D4/5遺伝子間領域であり、前記第2の非必須MVA領域が、前記欠失III領域である、請求項65に記載の方法。

請求項70

インフルエンザAヘッドレスヘマグルチニン(hlHA)ポリペプチドをコードする第1の遺伝子カセットと、インフルエンザA核タンパク質(NP)をコードする第2の遺伝子カセットと、を含む、組換えワクシニアウイルス。

請求項71

前記hlHAポリペプチドが、配列番号15に示されるアミノ酸配列を含む、請求項60に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項72

前記NPが、配列番号13に示されるアミノ酸配列を含む、請求項60に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項73

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHAポリペプチドの発現が、mH5プロモーターまたはselPプロモーターの制御下にある、請求項70〜72のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項74

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHAポリペプチドの発現が、mH5プロモーターの制御下にある、請求項73に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項75

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHAポリペプチドの発現が、selPプロモーターの制御下にある、請求項73に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項76

前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、mH5プロモーターまたはselPプロモーターの制御下にある、請求項70〜72のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項77

前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、mH5プロモーターの制御下にある、請求項76に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項78

前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、selPプロモーターの制御下にある、請求項76に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項79

前記第1の遺伝子カセットからの前記hlHAポリペプチドの発現および前記第2の遺伝子カセットからのNPの発現が、mH5プロモーターの制御下にある、請求項70〜72のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項80

配列番号14に示されるhlHA遺伝子第1カセットと、配列番号12に示されるNP第2遺伝子カセットと、を含む、組換えワクシニアウイルス。

請求項81

インフルエンザAM1をコードする第3の遺伝子カセットを更に含む、請求項70〜80のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項82

前記M1タンパク質が、配列番号11に示される前記アミノ酸配列を含む、請求項15に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項83

前記M1タンパク質が、配列番号10に示される前記ヌクレオチド配列によってコードされる、請求項82に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項84

前記ワクシニアウイルスが、修飾ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)、欠損ワクシニアリスター(dVV)、MVA−575、MVA−BN、MVA−F6、またはMVA−M4である、請求項70〜83のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項85

前記ワクシニアウイルスがMVAである、請求項70〜83のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。

請求項86

前記第1の遺伝子カセットが、前記欠失I領域、前記欠失II領域、前記欠失III領域、前記欠失IV領域、前記チミジンキナーゼ遺伝子座、前記D4/5遺伝子間領域、または前記HA遺伝子中の前記MVAに挿入される、請求項85に記載の組換えMVA。

請求項87

前記第2の遺伝子カセットが、前記欠失I領域、前記欠失II領域、前記欠失III領域、前記欠失IV領域、前記チミジンキナーゼ遺伝子座、前記D4/5遺伝子間領域、または前記HA遺伝子座中の前記MVAに挿入される、請求項85または86に記載の組換えMVA。

請求項88

前記第1の遺伝子カセットが、前記D4/5遺伝子間領域中の前記MVAに挿入される、請求項85に記載の組換えMVA。

請求項89

前記第2の遺伝子カセットが、前記欠失III領域中の前記MVAに挿入される、請求項85に記載の組換えMVA。

請求項90

前記第1および第3の遺伝子カセットが、前記D4/5遺伝子間領域中の前記MVAに挿入され、前記第2の遺伝子カセットが、前記欠失III領域中の前記MVAに挿入される、請求項85に記載の組換えMVA。

請求項91

請求項70〜90のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項92

配列番号15に示されるヘッドレスHA(hlHA)アミノ酸配列をコードする第1の遺伝子カセットと、配列番号13に示されるインフルエンザA核タンパク質(NP)をコードする第2の遺伝子カセットとを含む組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項93

配列番号14に示されるhlHA第1遺伝子カセットと、配列番号12に示されるNP第2遺伝子カセットとを含む組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項94

配列番号14に示されるhlHA第1遺伝子カセットと、配列番号10に示されるM1第2遺伝子カセットと、配列番号12に示されるNP第3遺伝子カセットとを含む組換えMVAを含む、薬学的組成物。

請求項95

個人におけるインフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答を誘導する方法であって、前記個人に、請求項70〜90のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む薬学的組成物を投与することを含む、方法。

請求項96

個人におけるインフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答の誘導における使用のための薬学的組成物であって、前記方法は、前記個人に、請求項70〜90のいずれか一項に記載の組換えMVAを含む薬学的組成物を投与するステップを含む、薬学的組成物。

請求項97

配列番号14に示されるhlHA第1遺伝子カセットおよび配列番号12に示されるNP第2遺伝子カセットを発現する組換えMVAを生成する方法であって、a)初代ニワトリ胚細胞または永久鳥類細胞株をMVAに感染させるステップと、b)前記感染させた細胞を、配列番号14に示されるヘッドレスHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットを含み、かつMVAゲノムの第1の非必須領域と相同である遺伝子カセットに隣接するDNAを含むプラスミドでトランスフェクトするステップと、c)前記細胞を増殖させ、前記感染させた細胞内でのMVAの複製中に、前記プラスミドの前記MVAゲノムとの組み換えを可能にし、それによって、前記ヘッドレスHA/M2e融合タンパク質遺伝子カセットを前記第1の非必須領域内の前記MVAゲノムに挿入するステップと、d)生成された前記組換えMVAを得るステップと、e)初代ニワトリ胚細胞または永久鳥類細胞株を、ステップd)のMVAに感染させるステップと、f)ステップe)の感染させた細胞を、配列番号12に示されるNP遺伝子カセットを含み、かつMVAゲノムの第2の非必須領域と相同である遺伝子カセットに隣接するDNAを含むプラスミドで、トランスフェクトするステップと、g)前記細胞を増殖させ、前記感染させた細胞内でのMVAの複製中に、前記プラスミドの前記MVAゲノムとの組み換えを可能にし、それによって、前記NP遺伝子カセットを前記第2の非必須領域内の前記MVAゲノムに挿入するステップと、h)生成された前記組換えMVAを得るステップとを含む、方法。

請求項98

前記非必須MVA領域が、前記欠失I領域、前記欠失II領域、前記欠失III領域前記、欠失IV領域、前記チミジンキナーゼ遺伝子座、前記D4/5遺伝子間領域、または前記HA遺伝子座である、請求項97に記載の方法。

請求項99

前記第1の非必須MVA領域が、前記D4/5遺伝子間領域である、請求項97に記載の方法。

請求項100

前記第2の非必須MVA領域が、前記欠失III領域である、請求項97に記載の方法。

請求項101

前記第1の非必須MVA領域が、前記D4/5遺伝子間領域であり、前記第2の必須MVA領域は、前記欠失III領域である、請求項97に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、組換えウイルスベクター、および該組換えウイルスベクターを使用してインフルエンザウイルスに対する免疫応答誘導する方法に関する。本発明は、例えば、非複製修飾ワクシニアウイルスアンカラに基づく組換えウイルスベクターを提供する。本発明の方法に従って投与されるときに、組換えウイルスベクターは、交差防御的であり、かつインフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫を誘導するように設計される。

背景技術

0002

トインフルエンザ(influenza)または「インフルエンザ(the flu)」は、インフルエンザAおよびBウイルスによって引き起こされる呼吸疾患である。インフルエンザの流行は、毎年世界中で重大な病気および死亡を引き起こし、ワクチン接種は、感染および疾患を予防する最も端的な戦略である。従来のインフルエンザワクチンは、レシピエントインフルエンザウイルスタンパク質曝露して、そのタンパク質に対する免疫応答をレシピエントに組み込む。ワクチンに使用されるタンパク質(またはポリペプチド)は、一般的に「抗原」と呼ばれる。一般的に使用される季節性インフルエンザワクチンは、ウイルスの主要な抗原であるヘマグルチニンHA)に基づいている。異なるHA抗原を有する多数のインフルエンザAサブタイプが存在する。インフルエンザAサブタイプは、ウイルスによって発現されるHAおよびノイラミニダーゼ(NA)タンパク質に基づいて分けられ、分類される。インフルエンザAサブタイプの命名法は、HAサブタイプ(当該技術分野において既知の16個の異なるHA遺伝子のもの)およびNAサブタイプ(当該技術分野において既知の9個の異なるNA遺伝子のもの)に基づいている。例示的なサブタイプには、H5N1、H1N1、およびH3N2が含まれるが、これらに限定されない。「株」と呼ばれるインフルエンザAサブタイプの変種も存在する。例えば、ウイルスA/VietNam/1203/2004は、インフルエンザAウイルスサブタイプH5N1であり、株の名称はA/VietNam/1203/2004である。

0003

HAに基づく季節性ワクチンによる保護は、株特異的であり、新たな株が常に出現するため、伝統的なインフルエンザワクチンは、現在出回っている株と適合させるために、毎年再製剤化が必要とされている。Lambert and Fauci 2010を参照されたい。したがって、次世代のワクチンが交差防御的であり、ヘテロサブタイプ免疫性を誘導すること、すなわち、異なるサブタイプのインフルエンザAの攻撃感染に対して保護するまたは部分的に保護する、1つのサブタイプに対するワクチンが極めて望ましい。

0004

開発中の現在の「ユニバーサルワクチン」(すなわち、ヘテロサブタイプ免疫性を誘発するように設計されたワクチン)は、主に、インフルエンザマトリックスタンパク質(M1およびM2)(Schotsaert et al.2009)、核タンパク質(NP)、ならびにHAの保存部分(Bommakanti et al.2010;Steel
et al.2010)を含む、より保存された内部インフルエンザウイルス遺伝子に基づいている。ポリメラーゼタンパク質のPA、PB1、およびPB2も、実質的なT細胞応答を誘導し、関連する標的でもあり得る(Assarsson et al.2008、Greenbaum et al.2009、Lee et al.2008)。

0005

現在開発中の次世代インフルエンザワクチンには、組換えタンパク質合成ペプチドウイルス様粒子(VLP)、NDAに基づくワクチン、およびウイルスベクターワクチンが含まれる(LambertおよびFauci、上記)。生ウイルスベクターを使用する利点は、高レベル細胞免疫性、特にCD8 T細胞を誘導するこれらの既知の特性である
。これらのうち最も有望なウイルスベクターは、ワクシニアウイルスに基づく生ワクチン(RimmelzwaanおよびSutter 2009)、ならびにアデノウイルスに基づくベクター(Hoelscher et al.2006、Hoelscher et al.2007、Price et al.2010、Zhou et al.2010)である。NPおよびM2を発現するアデノウイルス構築物を使用する単回用量粘膜免疫化は、例えば、毒性H5N1、H3N2、およびH1N1ウイルスからの保護を提供した(Price et al、上記)。更なる研究において(Price et al.2009)、核タンパク質(NP)およびマトリックス2(M2)プラスミドによるDNAワクチン接種、続く抗原適合組換えアデノウイルス(rAd)による追加免疫は、マウスおよびフェレットにおける毒性H1N1およびH5N1の攻撃に対して強力な保護を提供した。

0006

修飾ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)に基づく組換えワクチンが、多くの非臨床および臨床研究において使用されている。MVAは、極めて安全であることが証明されている。天然痘根絶に関して120,000人を超えるヒト患者にMVAが投与されたとき、有意な副作用は得られなかった。ビリオン形態形成における阻止に起因して、高度に弱毒化されたワクシニアウイルス株は、ヒトおよび大部分の哺乳類の細胞において増殖的に複製されない。それにもかかわらず、初期および後期におけるウイルスおよび外来遺伝子を発現する能力は保持される。これらの特徴により、MVAは、液性および細胞性免疫応答を誘導し、かつ高い安全特性を示す有望な生ワクチンベクターとなる。

0007

特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4は、ワクシニア等の組換えポックスウイルスに関する。

0008

MVAに基づくワクチンは、臨床研究において、例えばHIV結核マラリア、および癌に対して使用されている。これらの研究の全てにおいて、少なくとも2つの用量が使用された。MVA系ワクチンのヒト用量は、臨床試験において適用されるように、5×107〜5×108PFUであった(Brookes et al.2008、Cebere
et al.2006、Tykodi and Thompson 2008)。

0009

MVAは、汎発性H5N1(Kreijtz et al.2008、Kreijtz et al.PLoS One 2009、Kreijtz et al.Vaccine 2009、Kreijtz et al.J.Infect.Dis.2009、Kreijtz et al.2007、Mayrhofer et al.2009、Poon et al.2009)およびH1N1(Hessel et al.2010、Kreijtz et al.J.Infect.Dis.2009)インフルエンザ研究においてベクターとして近年使用されている。NPおよびM1を発現するMVAに基づくワクチンは、現在、進行中の臨床試験において試験されている(Berthoud et al.2011)。

0010

したがって、当該技術分野においてより広範に保護的なインフルエンザワクチンの必要性が未だ存在する。

先行技術

0011

米国特許第6,998,252号明細書
米国特許第7,015,024号明細書
米国特許第7,045,136号明細書
米国特許第7,045,313号明細書

課題を解決するための手段

0012

本発明は、インフルエンザAウイルスに対するヘテロサブタイプ免疫応答を生成するのに有用な組換えウイルス(本明細書において、組換えウイルスベクターとも呼ばれる)を提供する。組換えウイルスは、組換えMVA等の組換えワクシニアウイルス、または当該技術分野において既知の非複製もしくは複製ワクシニアウイルスである。非複製ワクシニアウイルスには、欠損ワクシニアリスター(dVV)、MVA−575(ECACCV00120707)、MVA−BN(ECACC V00083008)、MVA−F6、およびMVA−M4(Antoine et al.1998)が含まれるが、これらに限定されない。幾つかの実施形態において、組換えウイルスは、少なくとも1つのインフルエンザA M2外部ドメイン(M2e)挿入を有するインフルエンザAヘマグルチニン欠失突然変異体ヘッドレスHA」(hlHA)を含む融合タンパク質(hlHA/M2e)、hlHA/M2e融合タンパク質およびインフルエンザA核タンパク質(NP)、またはhlHAおよびNPをコードする。本発明の組換えウイルスは、インフルエンザAマトリックスタンパク質1(M1)および/またはインフルエンザAポリメラーゼPB1を更にコードすることができる。本発明の方法に従って投与されると、組換えウイルスは、交差防御的であり、ヘテロサブタイプ液性および細胞性免疫応答(CD8及びCD4 T細胞応答を含む)を誘導する。したがって組換えウイルスは、ヒトにおいてユニバーサルインフルエンザAワクチンとして有用であることが企図される。

0013

幾つかの実施形態において、本発明の組換えウイルス内のオープンリーディングフレームによってコードされるhlHAアミノ酸配列は、例えば、配列番号15に示されるhlHAアミノ酸配列であり得る(配列番号3であるA/VietNam/1203/2004
H5N1 HANCBIジェンバンクAAW80717に基づく)。配列番号15のhlHAは、シグナル配列、配列番号3のHA1残基17〜58、4つのグリシンリンカーペプチド、配列番号3のHA1残基290〜343、および配列番号3のHA2ストーク領域残基344〜568を含む。

0014

幾つかの実施形態において、本発明の組換えウイルス内のオープンリーディングフレームによってコードされるhlHA/M2e融合タンパク質アミノ酸配列は、例えば、配列番号2に示されるhlHA/M2e融合タンパク質アミノ酸配列であり得る。配列番号2の融合タンパク質は、シグナル配列、配列番号3のHA1残基17〜58、3つのグリシンのリンカーペプチド(配列番号4)、H5N1のM2e(配列番号5であり、A/VietNam/1203/2004 H5N1NCBIジェンバンクABP35634に基づく)、6アミノ酸リンカーGSAGSA(配列番号9)、H1N1のM2e(H2N2およびH3N2の等価物)(配列番号6であり、A/New York/3315/2009 H1N1 NCBI ジェンバンクACZ05592に基づく)、6アミノ酸リンカーGSAGSA(配列番号9)、H9N2のM2e(配列番号7であり、A/ニワトリ/Korea/SH0913/2009 H9N2 NCBI ジェンバンクADQ43641に基づく)、6アミノ酸リンカーGSAGSA(配列番号9)、H7N2のM2e(配列番号8であり、A/New York/107/2003 H7N2 NCBI
ジェンバンクACC55276に基づく)、3つのグリシンのリンカーペプチド(配列番号4)、配列番号3のHA1残基290〜343、および配列番号3のHA2領域残基344〜568を含む。

0015

幾つかの実施形態において、hlHA/M2e融合タンパク質は、配列番号5、6、7、および8のM2eポリペプチドのうちの1、2、3、または4つを含んでもよい。hlHA/M2e融合タンパク質は、配列番号5、6、7、および8のM2eポリペプチド以外のインフルエンザA M2eポリペプチドを含んでもよい。

0016

幾つかの実施形態において、本発明の組換えウイルス内のオープンリーディングフレームによってコードされるNPアミノ酸配列は、例えば、配列番号13に示されるNPアミノ酸配列であり得る(A/VietNam/1203/2004 H5N1 NPNCBIジェンバンクAAW80720に基づく)。幾つかの実施形態において、本発明の組換えウイルス内のオープンリーディングフレームによってコードされるM1アミノ酸配列は、例えば、配列番号11に示されるM1アミノ酸配列であり得る(A/VietNam/1203/2004 H5N1 M1 ジェンバンクAAW80726に基づく)。幾つかの実施形態において、本発明の組換えウイルス内のオープンリーディングフレームによってコードされるPB1アミノ酸配列は、例えば、配列番号17に示されるPB1アミノ酸配列であり得る(A/VietNam/1203/2004 H5N1 PB1 ジェンバンクAAW80711に基づく)。

0017

本発明は、組換えウイルスが個人に投与されるとき、ポリペプチドが保護免疫応答を誘導する能力を保持する場合、組換えウイルス内のオープンリーディングフレームによってコードされるポリペプチドは、配列番号2、5、6、7、8、11、13、15、および/または17の配列の点で異なり得ることを企図する。これらの実施形態において、ポリペプチドは、配列番号2、5、6、7、8、11、13、15、および/または17と約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約95%、約97%、約98%、または約99%同一であり得る。

0018

他の実施形態において、本発明の組換えウイルスによってコードされるhlHA/M2e融合タンパク質、hlHAポリペプチド、及びNPペプチドは、H1〜H16およびN1〜N9(H1N1、H2N1、H3N1、H4N1、H5N1、H6N1、H7N1、H8N1、H9N1、H10N1、H11N1、H12N1、H13N1、H14N1、H15N1、H16N1;H1N2、H2N2、H3N2、H4N2、H5N2、H6N2、H7N2、H8N2、H9N2、H10N2、H11N2、H12N2、H13N2、H14N2、H15N2、H16N2;H1N3、H2N3、H3N3、H4N3、H5N3、H6N3、H7N3、H8N3、H9N3、H10N3、H11N3、H12N3、H13N3、H14N3、H15N3、H16N3;H1N4、H2N4、H3N4、H4N4、H5N4、H6N4、H7N4、H8N4、H9N4、H10N4、H11N4、H12N4、H13N4、H14N4、H15N4、H16N4;H1N5、H2N5、H3N5、H4N5、H5N5、H6N5、H7N5、H8N5、H9N5、H10N5、H11N5、H12N5、H13N5、H14N5、H15N5、H16N5;H1N6、H2N6、H3N6、H4N6、H5N6、H6N6、H7N6、H8N6、H9N6、H10N6、H11N6、H12N6、H13N6、H14N6、H15N6、H16N6;H1N7、H2N7、H3N7、H4N7、H5N7、H6N7、H7N7、H8N7、H9N7、H10N7、H11N7、H12N7、H13N7、H14N7、H15N7、H16N7;H1N8、H2N8、H3N8、H4N8、H5N8、H6N8、H7N8、H8N8、H9N8、H10N8、H11N8、H12N8、H13N8、H14N8、H15N8、H16N8;H1N9、H2N9、H3N9、H4N9、H5N9、H6N9、H7N9、H8N9、H9N9、H10N9、H11N9、H12N9、H13N9、H14N9、H15N9、およびH16N9を含む)の任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない同一または異なるインフルエンザAサブタイプに基づき得る。幾つかの実施形態において、インフルエンザAサブタイプは、流行性インフルエンザAである。例示的な流行性インフルエンザサブタイプには、H1N1、H2N2、H3N2、およびH5N1が含まれるが、これらに限定されない。

0019

インフルエンザA H1N1株を含む同定されたインフルエンザA株のリストは、世界保健機構(WHO)および米国疾病管理予防センター(CDC)のインフルエンザAサブタイプデータベースから入手可能である。米国国立医学図書館により維持されている国立バ
イオテクノロジー情報センター(NCBI)のデータベースも、インフルエンザA種のウイルスのHA、M2、NP、M1、およびPB1遺伝子の長さおよび配列を記載する最新のデータベースを維持している。これらの機関により提示される株、ならびに他の商業的および学術的なデータベースにおいて、または文献において記載されている、かつ当該技術分野において既知の株は、本発明における使用が企図される。本明細書以降に同定され、単離される追加のインフルエンザA株も、インフルエンザAタンパク質配列供給源として本発明において有用であることも企図される。したがって、明細書において特定的に例示される任意の株、および当該技術分野において既知である、または後に発見されるものは、本発明の組換えワクシニアウイルス、薬学的組成物、および方法に適している。例示的な株には、下記の表1の株が含まれるが、これらに限定されない。表は、これらの株の例示的な遺伝子および関連するデータベース受入番号も提示する。

0020

本発明の組換えウイルスにおいて、hlHA/M2e、hlHA、NP、M1、および/またはPB1をコードするオープンリーディングフレームは、ヒト細胞における発現のためにコドン最適化され得る。これらの実施形態において、オープンリーディングフレーム内の1つ以上(または全て)の天然に生じるコドンは、コドン最適化オープンリーディングフレームにおいて、ヒト細胞内の遺伝子により頻繁に使用されるコドン(時々、好ましいコドンと呼ばれる)に置き換えられている。コドンを最適化して、反復配列を回避し、rMVA内のオープンリーディングフレームを安定化すること、および/または不要な転写終止シグナルを回避することができる。コドン最適化は、概して、細胞内のポリペプチドの発現を高めるために、組換え遺伝子発現の分野において使用されている。

0021

本発明の組換えウイルス内のhlHA/M2e、hlHA、NP、M1、およびPB1をコードする遺伝子カセットは、組換えワクシニアウイルス内で機能する(すなわち、オープンリーディングフレームの転写を方向付ける)プロモーターの制御下にある(すなわち、プロモーターに機能的に結合している)オープンリーディングフレームを含む。例示的な実施形態において、遺伝子カセットからの発現は、強力な初期/後期ワクシニアウイルスmH5プロモーター(配列番号18)または合成初期/後期selPプロモーター(配列番号19)の制御下にある(Chakrabarti et al.1997)。本発明の遺伝子カセットにおいて、オープンリーディングフレームは、また、ワクシニアウイ
ルス初期転写終止シグナル等の転写終止シグナルに機能的に結合している。

0022

1つの態様において、本発明は、インフルエンザA hlHA/M2e融合タンパク質をコードする遺伝子カセットを含む組換えワクシニアウイルスを提供する。幾つかの実施形態において、組換えワクシニアウイルスは、配列番号2に示されるhlHA/M2e融合タンパク質を発現する遺伝子カセットを含む組換えMVAである。幾つかの実施形態において、組換えワクシニアウイルスは、M1タンパク質(例えば、配列番号11に示されるM1)を発現する遺伝子カセット、および/またはPB1タンパク質(例えば、配列番号17に示されるPB1タンパク質)を発現する遺伝子カセットを更に含む。

0023

別の態様において、本発明は、インフルエンザA hlHA/M2e融合タンパク質をコードする第1の遺伝子カセットおよびインフルエンザNPをコードする第2の遺伝子カセットを含む組換えワクシニアウイルスを提供する。幾つかの実施形態において、組換えワクシニアウイルスは、配列番号2に示されるhlHA/M2e融合タンパク質を発現する第1の遺伝子カセットおよび配列番号13に示されるNPを発現する第2の遺伝子カセットとを含む組換えMVAである。幾つかの実施形態において、組換えワクシニアウイルスは、M1タンパク質(例えば、配列番号11に示されるM1)を発現する遺伝子カセット、および/またはPB1タンパク質(例えば、配列番号17に示されるPB1タンパク質)を発現する遺伝子カセットを更に含む。

0024

更に別の態様において、本発明は、インフルエンザA hlHAをコードする第1の遺伝子カセットおよびインフルエンザNPをコードする第2の遺伝子カセットとを含む組換えワクシニアウイルスを提供する。幾つかの実施形態において、組換えワクシニアウイルスは、配列番号15に示されるhlHAを発現する第1の遺伝子カセットおよび配列番号13に示されるNPを発現する第2の遺伝子カセットとを含む組換えMVAである。幾つかの実施形態において、組換えワクシニアウイルスは、M1タンパク質(例えば、配列番号11に示されるM1)を発現する遺伝子カセット、および/またはPB1タンパク質(例えば、配列番号17に示されるPB1タンパク質)を発現する遺伝子カセットを更に含む。

0025

本発明の組換えワクシニアウイルスにおいて、遺伝子カセットを、欠失I領域、欠失II領域、欠失III領域、欠失IV領域、チミジンキナーゼ遺伝子座、D4R/5R遺伝子間領域、またはHA遺伝子座等のワクシニアウイルスゲノム非必須領域に挿入することができる。組換えMVAの例示的な実施形態において、hlHA/M2eおよびhlHA遺伝子カセットの挿入は、D4R/5R遺伝子間領域の中であり、NP遺伝子カセットの挿入は、欠失III領域の中である。組換えMVAは、国立衛生研究所から得られるMVA74LVD6等の牛海綿状脳症BSE)を含まないMVAから誘導される。

0026

本発明の組換えウイルスを、当該技術分野において既知の方法に従って薬学的組成物として処方することができる。幾つかの実施形態において、組換えウイルスは、国際公開第2010/056991号に記載されているように処方される。

0027

本発明は、個人におけるヘテロサブタイプインフルエンザA免疫応答を誘導する方法であって、本発明の組換えワクシニアウイルスの組成物を個人に投与することを含む方法を提供する。本方法において、組成物を、単回用量、2回用量または多回用量として投与することができる。ヒトにおける投与経路は、吸入経鼻、経口、および非経口であり得る。非経口投与経路の例には、皮内、筋肉内、静脈内、腹腔内、および皮下投与が含まれる。ヒト免疫化用量の範囲は、約106〜約109PFUであり得る。本発明の方法は、個人における液性および細胞性免疫応答を誘導する。更に、本発明の実施形態において、方法は、個人における防御免疫応答を誘導する。防御免疫応答は、個人が感染の症状なし、症
状の低減、組織もしくは鼻汁におけるウイルス力価の低減、および/またはインフルエンザウイルスによる感染に対する完全な保護を示す場合であり得る。

0028

本発明は、本発明の組換えワクシニアウイルスを投与するキットも提供し、本キットは、その使用が本発明の方法の実践を促進するようにパッケージングされている。1つの実施形態において、そのようなキットは、密閉ボトルまたは容器等の容器内にパッケージングされた本明細書に記載の組換えウイルスまたは組成物を含み、方法を実践する際の化合物または組成物の使用を説明するラベルが、容器に貼られるか、またはパッケージ内に含まれる。好ましくは、組換えウイルスまたは組成物は、単位投与形態でパッケージングされる。キットは、特定の投与経路による投与またはスクリーニングアッセイの実践に好適な装置を更に含んでもよい。好ましくは、キットは、組換えワクシニアウイルスの使用を説明するラベルを含有する。幾つかの実施形態において、キットは、ヒト被験者に投与するための使用説明書を含む。

0029

また、提供されるものは、本発明の遺伝子カセットを発現する組換えワクシニアウイルスを生成する方法である。MVAにより例示されているように、方法は、a)初代ニワトリ胚細胞または適切な永久細胞株(例えば、鳥類)をMVAに感染させるステップと、b)感染させた細胞を、遺伝子カセットを含み、かつMVAゲノムの非必須領域と相同である遺伝子カセットに隣接するDNAを含むプラスミドでトランスフェクトするステップと、c)細胞を増殖させ、ニワトリ細胞内でのMVAの複製中に、プラスミドのMVAゲノムとの組換えを可能にし、それによって、遺伝子カセットを非必須領域内のMVAゲノムに挿入するステップと、d)生成された組換えMVAを得るステップを含む。例示的なニワトリ胚細胞は、米国特許第5,391,491号(Slavik et al.1983)に記載されている。他の鳥類細胞(例えば、DF−1)も企図される。本方法において、非必須MVA領域は、欠失I領域、欠失II領域(Meyer et al.1991)、欠失III領域(Antoine et al.1996)、欠失IV領域(Meyer et al.、上記;Antoine et al.1998)、チミジンキナーゼ遺伝子座(Mackett et al.1982)、D4R/5R遺伝子間領域(Holzer et al.1998)、またはHA遺伝子座(Antoine et al.、上記)である。1つの例示的な実施形態において、挿入は、欠失III領域の中である。別の例示的な実施形態において、挿入は、D4R/5R遺伝子間領域の中である。2つの遺伝子カセットが挿入される場合、2つは、異なる非必須領域に挿入される。遺伝子カセットを、追加的に、任意の他の適切なゲノム領域または遺伝子間領域に挿入することができる。

0030

他の脊椎動物の細胞系が、本発明のワクシニアウイルスの培養および増殖に有用である。本発明のワクシニアウイルスの培養に有用な例示的な脊椎動物細胞には、MRC−5、MRC−9、CV−1(アフリカミドリザル)、HEK(ヒト胎児)、PerC6(ヒト網膜芽細胞)、BHK−21細胞(ベビーハムスター腎)、BSC(サル腎細胞)、LLC−MK2(サル腎)、およびDF−1等の永久鳥類細胞が含まれるが、これらに限定されない。

0031

ベロ細胞は、世界保健機構に従ったウイルスワクチンの生成に許容された細胞系である。幾つかの実施形態において、本発明の組換え複製ワクシニアウイルスは、ベロ細胞において生成される。

0032

本発明の追加的な態様および詳細は、以下の実施例により明らかとなり、これらは制限的ではなく、むしろ例示的であることが意図される。

図面の簡単な説明

0033

図1は、本発明の組換えMVA(rMVA)によってコードされるヘッドレスHAタンパク質のアミノ酸配列(配列番号15)を示す。タンパク質は、シグナル配列(灰色)、HA1残基(赤色)、4つのグリシンのリンカーペプチド(黒色)、HA1残基(赤色)、およびHA2ストーク領域(黒色)を含有する。システイン58および63、ならびに多塩基切断部位アミノ酸112〜119)に下線が引かれている。
図2は、本発明のrMVAによってコードされるヘッドレスHAタンパク質のヌクレオチド配列(配列番号14)を示す。
図3は、ヘッドレスHA/M2e融合タンパク質のアミノ酸配列(配列番号2)を示す。設計されたタンパク質は、シグナル配列(灰色)、HA1残基(赤色)、3つのグリシンのリンカーペプチド(黒色)、H5N1のM2e(青色)、6アミノ酸リンカーGSAGSA(黒色)、H1N1のM2e(H2N2、H3N2の等価物;緑色)、6アミノ酸リンカーGSAGSA、H9N2のM2e(橙色)、6アミノ酸リンカーGSAGSA、H7N2のM2e(ピンク色)、3つのグリシンのリンカーペプチド(黒色)、HA1残基(赤色)、およびHA2ストーク領域(黒色)を含有する。多塩基切断部位(アミノ酸224〜231)に下線が引かれている。
図4は、本発明のrMVAによってコードされるヘッドレスHA/M2e融合タンパク質のヌクレオチド配列(配列番号1)を示す。
図5は、インフルエンザ遺伝子を含有する単一挿入rMVAを示す。図5Aは、野生型MVAのヌクレオチド87,281に対応する位置で組換えMVA D4R/D5R遺伝子間遺伝子座に配置されている、hlHA、hlHA/M2e、M2、PB1、またはM1遺伝子カセットを示す(Antoine et al、上記)。図5Bは、NP遺伝子カセットが、野生型MVAのヌクレオチド142,992に対応する位置で欠失III領域遺伝子座に配置されていることを示す。
図6は、インフルエンザウイルス抗原について試験されたニワトリ細胞溶解産物ウエスタンブロットを示す。A)HAに対して向けられた検出抗体を使用する、ヘッドレスHAおよびヘッドレスHA/M2e融合タンパク質の発現。レーン1は、タンパク質ラダー(大きさはkDa);レーン2は、MVA−hlHA;レーン3は、MVA−hlHA/M2e;レーン4は、野生型MVA(陰性対照);およびレーン5は、MVA−HA−VN(陽性対照)。B)M2に対して向けられた検出抗体を使用するヘッドレスHA/M2e融合タンパク質の発現。レーン1は、タンパク質ラダー(大きさはkDa);レーン2は、MVA−M2−VN;レーン3は、MVA−hlHA/M2e;およびレーン4は、野生型MVA(陰性対照)。組換えMVA−M2−VNは、M2タンパク質を発現する(15kDa未満の弱いバンド)。抗M2抗体は、M2タンパク質のN末端ペプチドに結合し、したがって、hlHA/M2e融合タンパク質の発現も、70kDa前後で検出可能である(レーン3)。
図7は、インフルエンザ遺伝子を含有する二重挿入rMVAを示す。hlHAまたはhlHA/M2e遺伝子カセットは、野生型MVAのヌクレオチド87,281に対応する位置でD4R/D5R遺伝子間遺伝子座に配置されている。NP遺伝子カセットは、野生型MVAのヌクレオチド142,992に対応する位置で欠失III領域遺伝子座に配置されている。
図8は、インフルエンザウイルス抗原について試験されたニワトリ細胞溶解産物のウエスタンブロットを示す。A)HAに対して向けられた検出抗体を使用する、ヘッドレスHAおよびヘッドレスHA/M2e融合タンパク質の発現。レーン1および7は、タンパク質ラダー(大きさはkDa);レーン2は、MVA−HA−VN(陽性対照);レーン3は、MVA−hlHA;レーン4は、野生型MVA(陰性対照);レーン5は、MVA−hlHA/M2e−NP;ならびにレーン6は、MVA−hlHA−NP。MVA−hlHA/M2eによって発現されるhlHA/M2e融合タンパクは、70kDa前後で見ることができる(レーン5)。40kDa前後での低いバンドは、MVA−hlHA−NPおよびMVA−hlHAによって発現されるhlHAを表す。全長HAタンパク質を発現する対照構築物(MVA−HA−VN)は、HA0(80kDa前後のバンド)、HA1(55kDa前後のバンド)、およびHA2(25kDa前後のバンド)を発現する。またHA2タンパク質の発現は、hlHAおよびhlHA/M2eタンパク質も多塩基切断部位を含有するので、レーン3、5、および6において見ることができる。特定的なHAバンドは、陰性対照(レーン4)において不在である。B)NP特異的抗体によって検出されたNP発現。レーン1は、タンパク質ラダー(大きさはkDa);レーン2は、MVA−D3−NP−VN;レーン3は、MVA−hlHA−NP;レーン4は、MVA−hlHA/M2e−NP;およびレーン5は、野生型MVA(陰性対照)。
図9は、組換えMVAによるワクチン接種およびH5N1による攻撃の後の、体重(A、B)、臨床症状(C、D)、および生存(E、F)のモニタリングを示す。対照として、マウスを、A/Vietnam/1203/2004の全長HAを発現するMVA−HA−VN、野生型MVAでワクチン接種した、またはPBSで処理した(パネルA、C、E)。マウスを、単一組換えMVA−hlHA、MVA−hlHA/M2e、MVA−NP−VN、または二重組換えMVA−hlHA−NPおよびMVA−hlHA/M2e−NPでワクチン接種した(パネルB、D、F)。野生型H5N1による攻撃の後、マウスを14日間モニターした。
図10は、組換えMVAによるワクチン接種およびH9N2ウイルスによる攻撃の後の、体重(A、B)、臨床症状(C、D)、および生存(E、F)のモニタリングを示す。対照として、マウスを、H9N2の全ウイルス調製物、野生型MVAでワクチン接種した、またはPBSで処理した(パネルA、C、E)。マウスを、単一組換えMVA−hlHA、MVA−hlHA/M2e、MVA−NP−VN、または二重組換えMVA−hlHA−NPおよびMVA−hlHA/M2e−NPでワクチン接種した(パネルB、D、F)。毒性マウス適合H9N2インフルエンザウイルスによる攻撃の後、マウスを14日間モニターした。
図11は、インフルエンザ遺伝子を含有する三重挿入rMVAを示す。hlHAまたはhlHA/M2eおよびM1遺伝子カセットは、野生型MVA配列の87,281ntの位置でD4R/D5R遺伝子間遺伝子座に配置される。NP遺伝子カセットは、野生型MVA配列の142,992ntの位置で欠失lll遺伝子座に配置される。

実施例

0034

実施例

0035

本発明は、以下の実施例によって例示され、ここで、実施例1は、本発明の例示的な組換えMVAにおけるインフルエンザA抗原の選択および設計を記載し、実施例2は、単一挿入組換えMVAの生成を詳述し、実施例3は、単一挿入MVAによる動物実験を記載し、実施例4は、二重挿入組換えMVAの生成を詳述し、実施例5は、二重挿入MVAによる動物実験を記載し、実施例6は、三重挿入組換えMVAの生成を詳述し、実施例7は、三重挿入MVAによる動物実験を記載する。

実施例1
インフルエンザA抗原の選択および設計

0036

インフルエンザヘッドレスHA、ヘッドレスHA/M2e融合タンパク質、NP、M1、M2、およびPB1は、本発明の例示的な組換えMVAによってコードされるように選択されたインフルエンザA抗原であった。

0037

HAストークドメイン、HA2領域に対するモノクローナル抗体は、広く交差反応的であり、ウイルスの幾つかのサブタイプを中和する(Ekiert et al.2009、Kashyap et al.2008、Okuno et al.1993、Sanchez−Fauquier et al.1987、Sui et al.2009、Throsby et al.2008)。抗体は、分子のHA2領域を標的にし、おそら
く、低pHでHAのコンフォメーション変化を防止し、したがって、おそらくインフルエンザ感染の際にウイルスと宿主膜の融合を阻止するように作用する。しかし、可溶性未変性中性pH様)のHA2免疫原の生成は、HAの準安定性のために困難であることが証明されている(Chen et al.1995)。中性pHコンフォメーションに対して免疫応答を誘導するため、ヘッドレスHAを抗原として選択した。ヘッドレスHAは、HA2サブユニット相互作用して、中性pHコンフォメーションを安定化する2つのHA1領域からなる(Bommakanti et al.、上記;Steel et
al.、上記)。

0038

M2タンパク質の細胞外ドメイン(M2e,23AS)は、インフルエンザAウイルスサブタイプにわたって高度に保存されている。動物では、M2e特異的抗体は、広範囲のインフルエンザA株による感染の重篤度を低減する(Fan et al.2004、Neirynck et al.1999)。多くのグループが、異なる形態のM2eに基づくワクチン候補報告している(De Filette et al.2008、Denis et al.2008、Eliasson et al.2008、Fan et
al.上記、Neirynck et al.上記)。近年、Zhaoらは、H5N1
M2eに基づく四分岐抗原性ペプチドワクチンが、強力な免疫応答および異なるH5N1クレードに対する交差保護、更には2009H1N1からのヘテロサブタイプ保護を誘導したことを報告した(Zhao et al.2010b、Zhao et al.2010a)。

0039

保存インフルエンザNP、またはNPとマトリックスタンパク質の組み合わせを発現するベクターを使用するワクチン接種が、動物モデルにおいて研究されており、同種または異種ウイルスの両方に対して様々な程度の保護が実証されている(Price et al.、上記;Ulmer et al.1993)。NPは、マウスおよびヒトにおいて強力なCD8+ T細胞応答を誘発し(McMichael et al.,1986、Yewdell et al.,1985))、このことは、疫学的研究が示唆するように、インフルエンザAウイルス感染に続く重篤な疾患に対する抵抗性に寄与し得る(Epstein 2006)。

0040

本発明のrMVAに含まれるヘッドレスHAは、VN/1203インフルエンザ株に基づく新しいヘッドレスHA(hlHA)である。hlHAは、rMVAからの発現の際に切断され、融合タンパク質を免疫系に曝露する多塩基切断部位である。hlHAのアミノ酸配列は、図1および配列番号15に示されている。MVA挿入のヌクレオチド配列は、図2および配列番号14に示されている。

0041

本発明のrMVAに含まれるヘッドレスHA/M2e融合タンパク質のアミノ酸配列は、下記の図3および配列番号2に示されている。融合タンパク質のヌクレオチド配列は、下記の図4および配列番号1に示されている。融合タンパク質において、H5N1、H9N2、H7N2、およびH1N1(H2N2、H3N2の等価物)のM2eドメインは、M2e「ヘッド」をhlHAに形成する。4つの特定のM2eドメインを、季節性および流行性株からのM2eを表すために選択した。

実施例2
単一挿入MVAベクターの構築および特徴決定

0042

以下の単一挿入組換えMVA(rMVA)を、本明細書に記載される実験に利用する。

0043

hlHA、hlHA/M2e融合タンパク質、またはPB1を発現する単一挿入rMVAベクターの構築では、hlHA、hlHA/M2e、およびPB1の遺伝子を化学的に合成した(Geneart,Inc.,Regensburg,Germany)。合成遺伝子は、強力なワクシニア初期/後期プロモーターmH5(Wyatt et al.1996)によって誘導され、内部に不在であるコード領域の下流にあるワクシニアウイルス特異的終止シグナルで終結される。遺伝子カセットをプラスミドpDM−D4R内でクローンし(Ricci et al.2011)、それぞれ、プラスミドpDM−hlHA、pDM−hlHA/M2e、およびpDM−PB1−VNをもたらした。MVAのD4R/D5R遺伝子間領域への外来遺伝子の導入を、他で記載されているように実施し(Ricci et al.2011)、ウイルスMVA−hlHA、MVA−hlHA/M2e、MVA−PB1−VNをもたらした。

0044

M1を発現するrMVAの構築では、M1配列(受入番号AY818144)を、強力なワクシニア初期/後期プロモーターselPの下流に配置し(Chakrabarti et al.1997)、pDM−D4R内でクローンして、pDM−M1−VNをもたらした。pDD4−M2−VNの発現カセット(mH5プロモーターの制御下でM2配列(受入番号EF541453)を含む)をpDM−D4R内でクローンして、pDM−M2−VNをもたらした。次にプラスミドを、Holzerら、上記、に従ってMVAとの組換えに使用して、それぞれ図5Aに示されている、ウイルスMVA−M1−VNおよびMVA−M2−VNをもたらした。

0045

Pタンパク質を発現する単一挿入MVAの構築では、pDD4−mH5−mNP−VN(Mayrhofer et al.、上記)のNP発現カセットを、プラスミドpd3−lacZ−gpt内でクローンして、pd3−lacZ−mH5−NP−VNをもたらした。プラスミドpd3−lacZ−gptは、lacZ/gpt選択マーカーカセット、および目的の遺伝子の挿入のための多重クローニング部位(MCS)を含有する。配列は、欠失III領域のゲノムMVA配列によってフレームされる。マーカーカセットは、MVA欠失IIIフランクタンデム反復によって不安定化され、それによって最終組換え型補助配列を含まない。挿入プラスミドは、遺伝子カセットをMVA欠失III(del III)領域の中に向ける。初代ニワトリ胚細胞をMOI1に感染させた後、細胞を、リン酸カルシウム技術(Grahamおよびvan der Eb 1973)に従ってpd3−lacZ−mH5−NP−VNでトランスフェクトして、図5Bに示されているMVA−NP−VNをもたらした。MVA株(MVA 1974/NIHクローン1)は、B.Moss(国立衛生研究所)により快く提供された。組換えウイルスは、一過性マーカー安定化法(Scheiflinger et al.1998)を使用して選
択される。

0046

NP、PB1、M1、M2、hlHA、およびhlHA/M2eを発現する単一挿入MVAベクターを、Hesselら、上記に記載されたようにPCRおよびウエスタンブロットで特徴決定した。組換えウイルスを、CECまたはDF−1細胞において増殖させ、スクロースクッションを介した遠心分離によって精製した。初代CECを社内で生成し、5%ウシ胎児血清FCS)を補充したMed199(Gibco(登録商標))で培養した。DF−1(CRL−12203)細胞系を、ATCC(アメリカン・タイプ・カルチャーコレクション)から得て、5%FCSを補充したDMEM(Biochrom,Inc)で培養した。

0047

rMVAによるインフルエンザタンパク質の正確な発現を、ウエスタンブロッティングにより確認した。この目的のため、CECまたは永久ニワトリ細胞系のDF−1を、0.1のMOIに感染させ、細胞溶解産物を感染の48〜72時間後に調製した。hlHAを発現する組換えMVA(MVA−hlHAおよびMVA−hlHA/M2e)は、検出のために抗インフルエンザA/Vietnam/1194/04(H5N1)ポリクローナル血清(NIBSC 04/214)を使用するウエスタンブロットにより分析した。ロバ抗ヒツジアルカリホスファターゼ複合IgG(Sigma Inc.)を二次抗体として使用した。M2およびM2eを発現する組換えMVA(MVA−M2−VNおよびMVA−hlHA/M2e)は、H5N1 M2(ProSci、カタログ番号4333)のアミノ末端に存在するペプチドに結合する抗鳥類インフルエンザM2抗体を使用するウエスタンブロットにより分析した。ヤギ抗ウサギアルカリホスファターゼ複合体IgG(Sigma Inc.)抗体を二次抗体として使用した。図6Aに示されているように、hlHAを発現する組換えMVA(MVA−hlHAおよびMVA−hlHA/M2e)の遺伝子挿入は、鳥類DF−1細胞においてHA含有抗原の発現を誘導する。レーン2における40kDa前後のバンドは、hlHAを表す。レーン3における70kDa前後のより大きなバンドは、hlHA/M2eを表す。レーン5における80kDa前後の大きなバンドは、HA0ヘマグルチニン前駆体を表し、これは切断されて、約55および25kDaのバンドで表されるHA1およびHA2サブユニットとなる。特定的なhlHA、hlHa/M2e、またはHAのバンドは、野生型MVA対照では不在である(レーン4)。

0048

図6Bは、MVA−M2−VN(レーン2)またはMVA−hlHA/M2e(レーン3)によるM2発現を示す。レーン2における10kDa前後の弱いが特定的なバンドは、野生型M2タンパク質を表し、一方、70kDa前後のより大きなバンドは、hlHA/M2eタンパク質を表す。両方のバンドは、野生型MVA対照では不在である(レーン4)。

0049

M1、NP、およびPB1タンパク質の発現は、社内で生成されたポリクローナルモルモット抗インフルエンザH5N1血清、インフルエンザAウイルスのPB1を検出するポリクローナルヤギ抗体(Santa Cruz、カタログ番号vC−19)、およびモノクローナルマウス抗NP抗体(BioXcell、カタログ番号BE0159)によってそれぞれ検出される。MVA−M1−VNおよびMVA−NP−VNは、M1タンパク質(27kDa前後)およびNPタンパク質(60kDa前後)の発現を誘導する(示されず)。

実施例3
単一挿入ワクチンによる動物実験
保護実験

0050

標準的な保護実験は、それぞれ9群のマウス(表2に示されている9つのワクチンおよび対照の1×106pfuをそれぞれ筋肉内にワクチン接種した)の2つの集団(約1×103〜1×105のTCID50 H1N1v CA/07で初回刺激した、および初回刺激しなかった)からなり、群は6匹の動物から構成され、その結果108匹の動物になり、これらを1セットと定義する。1セットの動物を、下記の表3に示される6つの攻撃ウイルスのうちの1つで攻撃する。

0051

雌Balb/cマウスは、前処理の時点では8〜10週齢であり、表2に示されているワクチンおよび対照で免疫化した時点では14〜16週齢である。マウスを、106pfuのワクチンもしくは野生型MVA、3.75μgの全ウイルス調製物H9N2 A/HongKong/G9/1997、または緩衝液(PBS)により2回(42および63日目)筋肉内で免疫化した。84日目には、マウスを、103 TCID50 H5N1 A/Vietnam/1203/2004(H5N1、CDC番号2004706280)、2.5×104 TCID50 マウス適合H9N2 A/HongKong/G9/1997、または1.66×104 TCID50 H7N1 A/FPV/Rostock/34により経鼻的に攻撃した。攻撃用量は、動物1匹あたり、H5N1攻撃では約30 LD50およびH9N2攻撃では32 LD50に相当する。血清を、41、62、および85日目に収集し、HI力価またはマイクロ中和試験アッセイによりHA特異的IgG濃度について分析する。

0052

動物実験の主要な成績は、致死終点体重減少、または力価によって測定される保護である。更に、不活性化全ウイルスH5N1株A/Vietnam/1203/2004に対して測定した攻撃前プール血清ELISA力価を決定した。

T細胞実験

0053

インフルエンザ特異的CD4およびCD8 T細胞の頻度を、フローサイトメトリーにより免疫化マウスにおいて決定する。標準的な実験において、5匹の雌BALB/cマウスの群を、表2に提示されたワクチンまたは対照で2回免疫化する。脾細胞を、CD4 T細胞に対する異なるインフルエンザ株の不活性化全ウイルス抗原、入手可能であれば、ワクチン挿入構築物のCD8 T細胞エピトープを表すペプチドを使用してインビトロ再刺激して、IFNγ生成を測定する。全ての実験を、合計140匹の動物を使用して2回実施する。

他の実験

0054

単回免疫化の後の細胞仲介免疫性の評価、VITALアッセイにおける細胞毒性T細胞の
機能的活性の実証、および攻撃された動物の肺へのインフルエンザ特異的T細胞の動員の評価も実施する。ワクチン特異的T細胞の誘導/拡大も、これらのワクチンによりインフルエンザウイルス感染を一度解決してマウスを免疫化することにより、初回刺激マウスモデルでモニターする。

実施例4
二重挿入rMVAベクターの構築および特徴決定

0055

以下の二重挿入rMVAおよび対照を、本明細書に記載される実験に利用する。

0056

hlHAまたはhlHA/M2eのいずれかの遺伝子カセットを、NPタンパク質遺伝子カセットと組み合わせて同時発現する二重挿入rMVAベクターの構築では、hlHAまたはhlHA/M2e遺伝子カセットを含有する実施例2の単一挿入MVA組換え型を使用する。CEC細胞をMVA−hlHAまたはMVA−hlHA/Me2に感染させ、その後pd3−lacZ−mH5−NP−VNでトランスフェクトした(実施例2を参照されたい)。組換えMVAベクターの相同組換え、および繁殖を、実施例2に記載されたとおりに実施する。MVA−hlHA−NPまたはMVA−hlHA/M2e−NPと呼ばれる、得られた二重挿入MVAベクターは、D4R/D5R遺伝子座にhlHAまたはhlHA/M2e発現カセット、およびdel III遺伝子座にNP発現カセットを含有する。図7を参照されたい。

0057

組換えMVAを、実施例2に記載されたウエスタンブロットにより特徴決定した。図8Aは、MVA−hlHA−NP(レーン6)またはMVA−hlHA/M2e−NP(レーン5)によるCECの感染後の、hlHAおよびhlHA/M2eの発現を示す。レーン3および6における40kDa前後のバンドは、MVA−hlHAおよびMVA−hlHA−NP構築物のhlHAを表す。レーン5における70kDa前後のバンドは、hlHA/M2e融合タンパク質を表す。HAのバンドは、レーン4の野生型対照では不在である。同じ試料を、ウエスタンブロットによるNPタンパク質発現の検出に使用した(実施例2に記載されている)。図8Bに示されているように、組換えMVAのMVA−hlHA−NPおよびMVA−hlHA/M2e−NPも、鳥類CEC細胞にNPタンパク質の発現を誘導した。レーン2〜4における60kDa前後のバンドは、NPを表す。

実施例5
二重挿入ワクチンまたはベクターの組み合わせによる動物実験
保護実験

0058

標準的な実験は、各群が6匹の動物から構成される8群のマウス(表5に示されている6つのワクチンおよび対照でワクチン接種された)を含んだ。保護試験を、実施例3に記載されたとおりに実施した。攻撃の後、マウスを14日間にわたってモニターし、体重減少、または逆毛スコア1)、湾曲姿勢(スコア2)、感情鈍麻(スコア3)、および死亡
(スコア4)を含む症状を記録した。倫理的な理由により、マウスを25%以上の体重減少後安楽死させた。保護の結果を表5にまとめ、図9および10に示す。

0059

陽性対照マウスを同種対照構築物でワクチン接種した。H5N1攻撃の場合では、マウスをMVA−HA−VN(Hessel et al.2011)でワクチン接種し、H9N2攻撃の場合では、マウスを、H9N2 A/HongKong/G9/1997インフルエンザウイルスの不活性化全ウイルス調製物でワクチン接種した。両方の対照は、完全な保護を誘導した(表5;図9および10のパネルE)。野生型MVAおよび緩衝液群では、全てのマウスが、陽性対照群と比較して著しい体重減少を示し、大半のマウスが攻撃の後に死亡した。単一組換えMVA(MVA−hlHA、MVA−hlHA/M2e、MVA−D3−NP−VN)でワクチン接種されたマウスは、陰性対照群と比較して、強力なH5N1攻撃の後で有意に良好な保護を示さなかった(図9A〜F)。また、ヘテロサブタイプ(H9N2)攻撃に対して、有意な保護がMVA−hlHAおよびMVA−hlHA/M2eワクチン接種群において見られなかった(図10)。

0060

しかし、驚くべきことに、融合タンパク質hlHA/M2eおよびNPタンパク質を発現する二重構築物によるワクチン接種は、動物1匹あたり約30 LD50のH5N1攻撃の後、ほぼ完全な保護をもたらした(図9B、D、F)。また、ヘテロサブタイプ攻撃(約32 LD50のH9N2ウイルスによる)の後、マウスは、二重組換えMVA−hlHA/M2e−NPによるワクチン接種の後で完全に保護された。更に、二重組換えMVA−hlHA−NPおよび単一組換えMVA−NP−VNは、H9N2によるヘテロサブタイプ攻撃に対して完全な保護を誘導した(図10B、D、F)。体重モニタリング図9および10のパネルB)、ならびに臨床スコア図9および10のパネルD)において分かるように、二重構築物MVA−hlHA/M2e−NPは、恐らく異なるインフルエンザ抗原により寄与される有益効果の組合せによって、最良の結果を示した。

T細胞実験

0061

インフルエンザ特異的CD4およびCD8 T細胞の頻度を、フローサイトメトリーにより免疫化マウスにおいて決定する。標準的なプロトコールの実験において、5匹の雌BALB/cマウスの群を、表4に提示されたワクチンまたは対照で2回免疫化する。脾細胞
を、CD4 T細胞に対する異なるインフルエンザ株の不活性化全ウイルス抗原、入手可能であれば、ワクチン挿入構築物のCD8 T細胞エピトープを表すペプチドを使用してインビトロで再刺激して、IFNγ生成を測定する。全ての実験を2回実施する。

他の実験

0062

単回免疫化の後の細胞仲介免疫性の評価、VITALアッセイにおける細胞毒性T細胞の機能的活性の実証、および攻撃された動物の肺へのインフルエンザ特異的T細胞の動員の評価も実施する。ワクチン特異的T細胞の誘導/拡大も、これらのワクチンによりインフルエンザウイルス感染を一度解決してマウスを免疫化することにより、初回刺激マウスモデルでモニターする。

実施例6
三重挿入rMVAベクターおよびウイルス様粒子の構築および特徴決定

0063

インフルエンザウイルス様粒子(VLP)は、液性および細胞性応答を誘導し、致死的な攻撃に対して保護することができる(Bright et al.2007、Pushko et al.2005、Song et al.2010)。本明細書の実験に選択されたVLPは、hlHAまたはhlHA/M2eのいずれかをNPおよびM1と組み合わせて含む。VLPは、三重挿入MVAベクターから生成される。

0064

hlHAまたはhlHA/M2eのいずれかをM1(配列番号11)およびNPタンパク質(配列番号13)と組み合わせて同時発現する三重挿入MVAベクターの構築では、pDD4−M1−VNのM1遺伝子(配列番号10)を、合成初期/後期プロモーターselPの下流でクローンする(Chakrabarti et al.1997)。得られた遺伝子カセットを、pDM−hlHAまたはpDM−hlHA/M2eにおけるhlHAまたはhlHA/M2e遺伝子カセットの下流でクローンする。二重遺伝子カセット(pDM−hlHA−M1およびpDM−hlHA/M2e−M1)を持つ、得られたプラスミドを、上記に記載された欠損MVAへの組換えに使用する。その後、NP遺伝子カセット(配列番号12)含有プラスミド(pD3−lacZ−gpt−NP−VN)による組換えを実施して、三重挿入MVAウイルスをもたらす。この三重挿入MVAは、一過性マーカー選択下で精製されるプラークである。

0065

MVA−hlHA−M1−NPまたはMVA−hlHA/M2e−M1−NPと呼ばれる、三重挿入MVAベクターは、D4R/D5R遺伝子座にhlHAまたはhlHA/M2e発現カセット、およびM1発現カセットをタンデムオーダーで、ならびにdel III遺伝子座にNP発現カセットを含有する(図7)。

0066

VLPの検出は以下のとおりである。HeLaまたは293細胞を、T175cm2フラスコの中に接種し、DMEM+10%FCS+Pen/Strepで増殖させる。VLPを生成するために、細胞を1MOIの単一挿入MVAまたは三重挿入MVA組換え型にそれぞれ感染させる。空MVAベクターまたはM1を有さない単一挿入MVA組換え型を対照として使用する。感染後(p.i.)の1時間時点で、培地をDMEM+Pen/Strepに代え、培養培地を感染から48時間後に採取し、細胞片を、2,000×gで10分間の遠心分離によってペレット化する。スクロース勾配密度浮選およびスクロースクッションによってVLPを分析する手順は、以前に記載されている(Chen et al.2007、Chen et al.2005、Gomez−Puertes et al.2000)。次に、試料をイムノブロッティングによって分析する。加えて、感染させた細胞の培地を用いる、電子顕微鏡法(EM)分析を実施する。

実施例7
三重挿入ワクチンまたはベクターの組み合わせによる動物実験

0067

標準的な実験は、各群が6匹の動物から構成され、結果的に36匹の動物になる(1セット)6群の初回刺激した、および初回刺激なしのマウス(表5に示されている6つのワクチンおよび対照でワクチン接種した)を含む。動物を、表3に示された6つの攻撃ウイルスのうちの1で攻撃する。要約すると、それぞれ72匹の動物の6セットが存在し、初回刺激および未変性モデルにおける交差保護を評価するために432匹のマウスを必要とする。

0068

本発明は前述の実施例によって例示されており、その変形は当業者に明らかである。したがって、以下の特許請求の範囲に記載のもの以外の限定は、本発明に付与されるべきではない。

0069

本出願に引用される全ての文献は、記載された開示の全体が参照として本明細書に組み込まれる。


引用文
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