図面 (/)

技術 加工負荷解析装置、加工負荷解析プログラム、及び加工負荷解析システム

出願人 株式会社小松製作所
発明者 齋藤尚登
出願日 2017年2月7日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2017-020407
公開日 2017年12月14日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-220213
状態 特許登録済
技術分野 工作機械の自動制御 数値制御
主要キーワード 各小区分 経時グラフ 速度単位 ロードメータ 経時データ ツール番号 出力フォルダ 主軸負荷
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

簡便に加工負荷至適化可能な加工負荷解析装置、加工負荷解析プログラム、及び加工負荷解析ステムを提供する。

解決手段

シミュレーション部22は、加工負荷の経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具11の送り速度を変更する。

概要

背景

従来、被加工部材を所望の形状に切削加工するために、回転する切削工具を用いた切削加工が行われている。

特許文献1では、被加工部材の形状、被加工部材の材質、切削工具の形状及び切削条件に関するデータに基づいて切削工具にかかる加工負荷推定した後、切削条件を調整することによって加工負荷を至適化する手法が提案されている。

概要

簡便に加工負荷を至適化可能な加工負荷解析装置、加工負荷解析プログラム、及び加工負荷解析ステムを提供する。シミュレーション部22は、加工負荷の経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具11の送り速度を変更する。

目的

本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、簡便に加工負荷を至適化可能な加工負荷解析装置、加工負荷解析プログラム、及び加工負荷解析システムの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

NCプログラムに従って切削工具を用いて被加工物切削加工を行った際における加工負荷経時データを取得する取得部と、前記経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が前記目標負荷に近づくように、前記NCプログラムに記載された前記切削工具の送り速度を変更するシミュレーション部と、を備える加工負荷解析装置

請求項2

前記シミュレーション部は、変更後の送り速度が、前記切削工具について設定された上限値を超えないように前記送り速度を変更する、請求項1に記載の加工負荷解析装置。

請求項3

前記シミュレーション部は、前記NCプログラムに記載された各Gコードを複数の小区分に分割し、前記複数の小工程ごとに前記送り速度を変更する、請求項1又は2に記載の加工負荷解析装置。

請求項4

前記シミュレーション部は、前記経時データにおいて前記目標負荷を超えている前記加工負荷が前記目標負荷に近づくように、前記NCプログラムに記載された前記切削工具の送り速度を変更する、請求項1乃至3のいずれかに記載の加工負荷解析装置。

請求項5

前記シミュレーション部は、前記経時データにおいて前記加工負荷が所定期間内に所定回数以上の上下動を繰り返している場合に、前記加工負荷が前記所定期間内における加工負荷の移動平均値に近づくように、前記NCプログラムに記載された前記切削工具の送り速度を変更する、請求項1乃至4のいずれかに記載の加工負荷解析装置。

請求項6

NCプログラムに従って切削工具で被加工物の切削加工を行った際の加工負荷を解析する電子機器で用いるプログラムであって、コンピュータに、前記加工負荷の経時データを取得する工程と、前記経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が前記目標負荷に近づくように、前記NCプログラムに記載された前記切削工具の送り速度を変更する工程と、を実行させる加工負荷解析プログラム

請求項7

NCプログラムに従って切削工具を用いて被加工物の切削加工を行った際における加工負荷の経時データを取得する取得部と、前記経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が前記目標負荷に近づくように、前記NCプログラムに記載された前記切削工具の送り速度を変更するシミュレーション部と、を備える加工負荷解析システム

技術分野

0001

本発明は、加工負荷解析装置、加工負荷解析プログラム、及び加工負荷解析ステムに関する。

背景技術

0002

従来、被加工部材を所望の形状に切削加工するために、回転する切削工具を用いた切削加工が行われている。

0003

特許文献1では、被加工部材の形状、被加工部材の材質、切削工具の形状及び切削条件に関するデータに基づいて切削工具にかかる加工負荷を推定した後、切削条件を調整することによって加工負荷を至適化する手法が提案されている。

先行技術

0004

特許第5204934号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、被加工部材の形状、被加工部材の材質、切削工具の形状及び切削条件などに関するデータの取得が困難な場合が多いため、特許文献1の手法を実行することは容易ではない。

0006

本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、簡便に加工負荷を至適化可能な加工負荷解析装置、加工負荷解析プログラム、及び加工負荷解析システムの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明の第1態様に係る加工負荷解析装置は、取得部と、シミュレーション部とを備える。取得部は、NCプログラムに従って切削工具を用いて被加工物の切削加工を行った際における加工負荷の経時データを取得する。シミュレーション部は、経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具の送り速度を変更する。

0008

本発明の第1態様に係る加工負荷解析装置によれば、シミュレーション部は、被加工物の形状、被加工物の材質、切削工具の形状及び切削条件などを用いることなく、加工負荷の経時データだけを用いて簡便に加工負荷を至適化することができる。

0009

本発明の第2態様に係る加工負荷解析装置は、第1態様に係り、シミュレーション部は、変更後の送り速度が、切削工具について設定された上限値を超えないように送り速度を変更する。

0010

本発明の第2態様に係る加工負荷解析装置によれば、切削工具に過剰に大きな負荷がかかって工具寿命が短くなることを抑制することができる。

0011

本発明の第3態様に係る加工負荷解析装置は、第1又は第2態様に係り、シミュレーション部は、NCプログラムに記載された各Gコードを複数の小区分に分割し、複数の小工程ごとに送り速度を変更する。

0012

本発明の第3態様に係る加工負荷解析装置によれば、小区分ごとに送り速度を細かく調整できるため、より短時間で切削加工が完了するようにNCプログラムを変更することができる。

0013

本発明の第4態様に係る加工負荷解析装置は、第1乃至第3態様のいずれかに係り、シミュレーション部は、経時データにおいて目標負荷を超えている加工負荷が目標負荷に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具の送り速度を変更する。

0014

本発明の第4態様に係る加工負荷解析装置によれば、切削工具の主軸回転数加減速によって瞬間的に検出される大きな加工負荷を小さくすることができるため、切削工具に撓みが生じることを抑制することができる。

0015

本発明の第5態様に係る加工負荷解析装置は、第1乃至第4態様のいずれかに係り、シミュレーション部は、経時データにおいて加工負荷が所定期間内に所定回数以上の上下動を繰り返している場合に、加工負荷が所定期間内における加工負荷の移動平均値に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具の送り速度を変更する。

0016

本発明の第5態様に係る加工負荷解析装置によれば、切削工具の送り速度の上下動が抑えられるため、ワークや切削工具に負荷がかかることを抑制できる。

0017

本発明の第6態様に係る加工負荷解析プログラムは、NCプログラムに従って切削工具で被加工物の切削加工を行った際の加工負荷を解析する電子機器で用いるプログラムであって、コンピュータに、前記加工負荷の経時データを取得する工程と、前記経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が前記目標負荷に近づくように、前記NCプログラムに記載された前記切削工具の送り速度を変更する工程とを実行させる。

0018

本発明の第6態様に係る加工負荷解析プログラムによれば、被加工物の形状、被加工物の材質、切削工具の形状及び切削条件などを用いることなく、加工負荷の経時データだけを用いて簡便に加工負荷を至適化することができる。

0019

本発明の第7態様に係る加工負荷解析システムは、取得部と、シミュレーション部とを備える。取得部は、NCプログラムに従って切削工具を用いて被加工物の切削加工を行った際における加工負荷の経時データを取得する。シミュレーション部は、経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具の送り速度を変更する。

0020

本発明の第7態様に係る加工負荷解析システムによれば、シミュレーション部は、被加工物の形状、被加工物の材質、切削工具の形状及び切削条件などを用いることなく、加工負荷の経時データだけを用いて簡便に加工負荷を至適化することができる。

発明の効果

0021

本発明によれば、簡便に加工負荷を至適化可能な加工負荷解析装置、加工負荷解析プログラム、及び加工負荷解析システムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0022

実施形態に係る加工負荷解析システムの構成を示すブロック図
実施形態に係る取得部によって取得される取得データイメージ
実施形態に係るシミュレーション結果の表示例(標準パターン
実施形態に係るシミュレーション結果の表示例(分割パターン
実施形態に係るシミュレーション結果の表示例(目標負荷越え一定化パターン
実施形態に係るシミュレーション結果の表示例(平滑化パターン)
他の実施形態に係る加工負荷解析システムの構成を示すブロック図

実施例

0023

(加工負荷解析システム1の構成)
本実施形態に係る加工負荷解析システム1の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、加工負荷解析システム1の構成を示すブロック図である。

0024

加工負荷解析システム1は、工作機械10、加工負荷解析装置20、表示装置30、入力装置40、及び記憶媒体50を備える。

0025

(1)工作機械10
工作機械10は、NC(Numerical Control)プログラムに従って、切削工具11を用いて被加工物(以下、「ワーク」という。)の切削加工を行う。切削工具11は、例えばフライスドリルボーリング、及びタップなどであるが、これに限られるものではない。本実施形態では、切削工具11がフライスであるものとする。

0026

工作機械10は、工作機械10の稼動データ、切削工具11の種類データ、切削工具11の先端座標データ、切削工具11の送り速度データ、加工負荷データ、及びNCプログラム関連データを出力する。工作機械10は、これらのデータをインターネット上のサーバアップロードしてもよい。

0027

工作機械10の稼動データは、テーブルなどの早送り状態であるか、切削工具11による加工状態であるか、停止状態であるかを示す。切削工具11の種類データは、切削工具11のツール番号を示す。切削工具11の先端座標データは、切削工具11の先端部の座標値(X,Y)を示す。切削工具11の送り速度データは、切削工具11の送り速度の実測値を示す。

0028

加工負荷データは、切削加工を行った際における加工負荷の経時データを含む。加工負荷の経時データには、切削工具11の主軸モータロードメータ電流値電圧値及び電力値、切削工具11の主軸モータのロードメータ、電流値、電圧値及び電力値、切削工具11のテーブル送り軸モータのロードメータ、電流値、電圧値及び電力値、切削工具11の主軸モータのロードメータ、電流値、電圧値及び電力値、切削工具11の主軸負荷、並びに、切削工具11の切削トルクのうち少なくとも1つの経時データが含まれる。

0029

NCプログラム関連データは、実行中のメインプログラム番号、実行中のプログラム番号、実行中の行番号、及びNCプログラム本体を含む。NCプログラム本体は、工作機械10において軸の移動や座標系の設定などを処理するためのGコードを含む。各Gコードは、目標座標値(X,Y)と、目標座標値(X,Y)に向かって切削工具11を移動させる際の送り速度(Fコード)とを含む。

0030

(2)加工負荷解析装置20
加工負荷解析装置20は、工作機械10における切削加工の効率化のために、切削工具11に適した加工負荷をシミュレーションするための装置である。加工負荷解析装置20は、取得部21、シミュレーション部22、及び出力部23を有する。

0031

取得部21は、工作機械10の稼動データ、切削工具11の先端座標データ、切削工具11の送り速度データ、加工負荷データ、及びNCプログラム関連データを取得する。図2は、取得部21によって取得される取得データのイメージ図である。取得部21は、これらの情報をインターネット上のサーバからダウンロードしてもよい。

0032

シミュレーション部22は、取得部21によって取得された取得データに基づいて、切削工具11に適した加工負荷をシミュレーションする。シミュレーション部22は、図3に示すように、取得データに基づいて、所定の情報を表示装置30に表示させる。

0033

図3に示す例では、元データ表示エリアR1において、加工負荷の経時グラフ、切削工具11のツール番号、加工負荷の種別、実行中のプログラム番号、実行中の行番号、及び行番号ごとのGコードが表示される。図3において、切削工具11はフライスであり、加工負荷はフライスの主軸負荷である。

0034

図3に示す例では、シミュレーション結果表示エリアR2において、後述する一定化シミュレーションされた加工負荷の経時グラフと、それに伴って変更されたGコードとが表示される。ただし、シミュレーション部22が一定化シミュレーションを実行していない場合、シミュレーション結果表示エリアR2には何も表示されない。

0035

図3に示す例では、入力エリアR3において、一定化目標値の入力ボックス、送り速度単位の選択チェック欄、送り速度上限値の入力ボックス、Gコード分割ONチェック欄、Gコード分割切削距離入力ボックス、平滑化演算ONチェック欄、目標負荷越え一定化の選択チェック欄、演算実行タン出力フォルダの入力ボックス、変更後のNCプログラムの出力実行ボタンが表示されている。オペレータは、入力装置40を用いて、入力エリアR3に表示された各入力ボックスに所望の値を入力したり、各チェック欄を選択したりすることができる。入力装置40は、例えばキーボード及びマウスである。シミュレーション部22によるNCプログラムの変更については後述する。

0036

出力部23は、シミュレーション部22によって変更されたNCプログラムを記憶媒体50に出力する。

0037

(3)シミュレーション部22による一定化シミュレーション
オペレータの入力に応じてシミュレーション部22が実行する各種一定化シミュレーションについて、図3〜6を参照して順次説明する。本実施形態では、切削工具11にかかる加工負荷を目標負荷に近づけることを“一定化”と称している。

0038

1.標準パターン
一定化シミュレーションの標準パターンについて、図3を参照しながら説明する。

0039

オペレータは、入力エリアR3において、一定化目標値の入力ボックスに目標負荷を入力する。シミュレーション部22は、元データ表示エリアR1の経時グラフ上に、目標負荷を示す直線を表示する。図3に示す例において、目標負荷は“45”に設定されている。

0040

次に、オペレータは、元データ表示エリアR1の経時グラフと目標負荷とを比較して、元データ表示エリアR1に表示されたGコードのうち、加工負荷が目標負荷に達していない範囲を選択する。シミュレーション部22は、オペレータによって選択されたGコードに対応する範囲を経時グラフに表示する。図3では、行番号868〜884に記載された16個のGコードが選択されている。

0041

次に、オペレータは、入力エリアR3において、送り速度上限値の入力ボックスに所望値を入力する。送り速度上限値の単位は、“値”と“倍率”から選択することができる。シミュレーション部22は、“値”が選択された場合、入力値自体を送り速度の上限値に設定する。シミュレーション部22は、“倍率”が選択された場合、元の送り速度と入力値との乗算値を送り速度の上限値に設定する。図3において、送り速度上限値は、元の送り速度の10倍に設定されている。

0042

次に、オペレータは、入力エリアR3の演算実行ボタンを押下する。シミュレーション部22は、目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、行番号868〜884それぞれにおける切削工具11の送り速度を速くする。シミュレーション部22は、行番号868〜884それぞれに記載されたGコード内の送り速度を書き換える。ただし、シミュレーション部22は、変更後の送り速度が、上述のとおり設定された送り速度上限値を超えないように調整する。シミュレーション部22は、シミュレーション結果表示エリアR2に、一定化された加工負荷の経時グラフと、送り速度が書き換えられたGコードとを表示する。図3に示すように、一定化された加工負荷の経時グラフでは、元データの経時グラフに比べて、短時間で加工を完了できるようになっている。

0043

次に、オペレータは、入力エリアR3において、出力フォルダの入力ボックスに所望のフォルダを入力して出力実行ボタンを押下する。シミュレーション部22は、送り速度が変更されたGコードを含む変更後のNCプログラムを出力部23に出力する。

0044

2.分割パターン
一定化シミュレーションの分割パターンについて、図4を参照しながら説明する。

0045

上述した標準パターンと分割パターンとの相違点は、入力エリアR3においてGコード分割ONチェック欄にチェックが入れられている点である。以下の説明では、当該相違点について主に説明する。

0046

オペレータは、入力エリアR3において、一定化目標値の入力ボックスに目標負荷を入力する。シミュレーション部22は、元データ表示エリアR1の経時グラフ上に、目標負荷を示す直線を表示する。

0047

次に、オペレータは、元データ表示エリアR1に表示されたGコードのうち、加工負荷が目標負荷に達していない範囲を選択する。シミュレーション部22は、オペレータによって選択されたGコードに対応する範囲を経時グラフに表示する。図4では、行番号868〜884に記載された16個のGコードが選択されている。

0048

次に、オペレータは、入力エリアR3において、送り速度上限値の入力ボックスに所望値を入力する。シミュレーション部22は、入力値に基づいて送り速度の上限値を設定する。

0049

次に、オペレータは、入力エリアR3において、Gコード分割ONチェック欄にチェックした後、Gコード分割切削距離入力ボックスに所望値を入力する。シミュレーション部22は、Gコード分割切削距離入力ボックスの入力値に応じて、行番号868〜884のGコードそれぞれを複数の小区分に分割するように設定する。図4では、Gコード分割切削距離入力ボックスに“5mm”と入力されている。そのため、シミュレーション部22は、各小区分における切削工具11の先端部の移動距離が5mmになるように設定する。

0050

次に、オペレータは、入力エリアR3の演算実行ボタンを押下する。シミュレーション部22は、行番号868〜884それぞれにおいて、切削工具11の先端部の移動距離が5mmごとになるようにGコードを複数の小区分に分割し、かつ、各小区分において加工負荷が目標負荷に近づくように送り速度を速くする。シミュレーション部22は、行番号868〜884それぞれのGコードを小区分ごとに送り速度を書き換える。図4では、行番号869と行番号870におけるGコードの小区分が示されている。図3図4を比較すると分かるように、Gコードを小区分に分割して、送り速度を細かく調整することによって、より短時間で加工を完了できるようになっている。

0051

次に、オペレータは、入力エリアR3の出力フォルダの入力ボックスに所望のフォルダを入力して出力実行ボタンを押下する。シミュレーション部22は、送り速度が小区分ごとに変更されたGコードを含む変更後のNCプログラムを出力部23に出力する。

0052

3.目標負荷越え一定化パターン
一定化シミュレーションの目標負荷越え一定化パターンについて、図5を参照しながら説明する。

0053

上述した標準パターンと目標負荷越え一定化パターンとの相違点は、入力エリアR3において目標負荷越え一定化の選択チェック欄で“行う”が選択されている点である。従って、以下の説明では、当該相違点について主に説明する。

0054

オペレータは、入力エリアR3において、一定化目標値の入力ボックスに目標負荷を入力する。シミュレーション部22は、元データ表示エリアR1の経時グラフ上に、目標負荷を示す直線を表示する。

0055

次に、オペレータは、元データ表示エリアR1に表示されたGコードのうち、加工負荷が目標負荷に達していない範囲を選択する。シミュレーション部22は、オペレータによって選択されたGコードに対応する範囲を経時グラフに表示する。図5では、行番号857〜880に記載されたGコードが選択されている。

0056

次に、オペレータは、入力エリアR3において、送り速度上限値の入力ボックスに所望値を入力する。シミュレーション部22は、入力値に基づいて送り速度の上限値を設定する。

0057

次に、オペレータは、入力エリアR3において、目標負荷越え一定化の選択チェック欄の“行う”を選択する。シミュレーション部22は、一定化シミュレーションを実行する全工程において、加工負荷の上限値を目標負荷に設定する。

0058

次に、オペレータは、入力エリアR3の演算実行ボタンを押下する。シミュレーション部22は、目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、切削工具11の送り速度を速くするとともに、目標負荷を超えている加工負荷が目標負荷に近づくように、切削工具11の送り速度を遅くする。シミュレーション部22は、シミュレーション結果表示エリアR2において、一定化された加工負荷の経時グラフと、送り速度が書き換えられたGコードとを表示する。図5では、上述したGコードの分割も実行されている。図5に示すように、切削工具11の主軸回転数の加減速によって瞬間的に検出される大きな加工負荷を目標負荷まで小さくすることによって、切削工具11に撓みが生じることを抑制できるようになる。その結果、ワークに段差や凹みが形成されることを抑制することができる。

0059

4.平滑化パターン
一定化シミュレーションの平滑化パターンについて、図6を参照しながら説明する。

0060

上述した標準パターンと平滑化パターンとの相違点は、入力エリアR3において平滑化演算ONチェック欄にチェックが入れられている点である。従って、以下の説明では、当該相違点について主に説明する。

0061

オペレータは、入力エリアR3において、一定化目標値の入力ボックスに目標負荷を入力する。シミュレーション部22は、元データ表示エリアR1の経時グラフ上に、目標負荷を示す直線を表示する。

0062

次に、オペレータは、元データ表示エリアR1に表示されたGコードのうち、加工負荷が目標負荷に達していない範囲を選択する。シミュレーション部22は、オペレータによって選択されたGコードに対応する範囲を経時グラフに表示する。図6では、行番号857〜880に記載されたGコードが選択されている。

0063

次に、オペレータは、入力エリアR3において、送り速度上限値の入力ボックスに所望値を入力する。シミュレーション部22は、入力値に基づいて送り速度の上限値を設定する。

0064

次に、オペレータは、入力エリアR3において、平滑化演算ONチェック欄にチェックを入れた後に、入力エリアR3の演算実行ボタンを押下する。シミュレーション部22は、目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、各行番号に記載されたGコードの送り速度を速くする。また、シミュレーション部22は、所定期間内に所定回数以上の上下動を繰り返す加工負荷が一定になるように、各行番号に記載されたGコードの送り速度を調整する。シミュレーション部22は、例えば、加工負荷が1秒以内に5回以上の上下動を繰り返す範囲において、その間の加工負荷が“移動平均値”に近づくように送り速度を調整する。図6に示すように、一定化シミュレーションを実行した全工程において、加工負荷の上下動が抑えられている。その結果、NCプログラムの変更に伴って送り速度を激しく変化させる必要がないため、ワークや切削工具11に負荷がかかることを抑制できる。

0065

次に、オペレータは、入力エリアR3の出力フォルダの入力ボックスに所望のフォルダを入力して出力実行ボタンを押下する。シミュレーション部22は、送り速度が変更されたGコードを含む変更後のNCプログラムを出力部23に出力する。

0066

(特徴)
(1)一定化シミュレーションの標準パターンにおいて、シミュレーション部22は、加工負荷の経時データにおいて所望の目標負荷に達していない加工負荷が目標負荷に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具11の送り速度を変更する。

0067

このように、シミュレーション部22は、ワークの形状、ワークの材質、切削工具11の形状及び切削条件などを用いることなく、加工負荷の経時データだけを用いて、簡便に加工負荷を至適化することができる。

0068

また、経時データにおいて目標負荷を超えている加工負荷を調整しない場合には、切削工具11の主軸回転数の加減速によって瞬間的に検出される大きな加工負荷を小さくするために送り速度を遅くする必要がないため、より短時間で切削加工が完了するようにNCプログラムを変更することができる。

0069

(2)一定化シミュレーションの標準パターンにおいて、シミュレーション部22は、変更後の送り速度が、切削工具11について設定された上限値を超えないように送り速度を変更する。従って、切削工具11に過剰に大きな負荷がかかって工具寿命が短くなることを抑制できる。

0070

(3)一定化シミュレーションの分割パターンにいて、シミュレーション部22は、NCプログラムに記載された各Gコードを複数の小区分に分割し、小工程ごとに送り速度を変更する。

0071

このように、小区分ごとに送り速度を細かく調整できるため、より短時間で切削加工が完了するようにNCプログラムを変更することができる。

0072

(4)一定化シミュレーションの目標負荷越え一定化パターンにおいて、シミュレーション部22は、加工負荷の経時データにおいて目標負荷を超えている加工負荷が目標負荷に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具11の送り速度を変更する。

0073

従って、切削工具11の主軸回転数の加減速によって瞬間的に検出される大きな加工負荷を小さくすることができるため、切削工具11に撓みが生じることを抑制できるようになる。その結果、ワークに段差や凹みが形成されることを抑制することができる。

0074

(5)一定化シミュレーションの平滑化パターンにおいて、シミュレーション部22は、経時データにおいて加工負荷が所定期間内(例えば、1秒以内)に所定回数(例えば、5回)以上の上下動を繰り返している場合に、その間の加工負荷が移動平均値に近づくように、NCプログラムに記載された切削工具11の送り速度を変更する。

0075

従って、切削工具11の送り速度の上下動が抑えられるため、ワークや切削工具11に負荷がかかることを抑制できる。

0076

(他の実施形態)
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。

0077

上記実施形態では、一定化シミュレーションにおいて、シミュレーション部22は、送り速度上限値を設定することとしたが、いずれのパターンにおいても送り速度上限値は設定しなくてもよい。送り速度上限値を設定するか否かはオペレータの選択に委ねられている。

0078

上記実施形態では、加工負荷解析装置20は、工作機械10から切削工具11の先端座標データを取得することとしたが、これに限られるものではない。一定化シミュレーションの分割パターンを設定しない場合、シミュレーション部22は、切削工具11の先端座標データを用いない。

0079

上記実施形態では、加工負荷解析装置20の構成について主に説明したが、本発明は、電子機器としての加工負荷解析装置20が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムとして提供されてもよい。当該プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。コンピュータ読取り可能媒体は、非一過性記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体であってもよい。

0080

上記実施形態に係る加工負荷解析システム1では、加工負荷解析装置20が、取得部21を有することとしたが、これに限られるものではない。取得部21は、加工負荷解析装置20の外部に配置されていてもよい。

0081

例えば、図7に示される加工負荷解析システム1aのように、加工負荷解析装置20から物理的に離れた場所に位置するデータ取得装置60が、取得部21を有していてもよい。

0082

データ取得装置60は、ネットワーク通信を介して、工作機械10とサーバ70とに接続されている。データ取得装置60は、工作機械10から稼動データ、切削工具11の先端座標データ、切削工具11の送り速度データ、加工負荷データ、及びNCプログラム関連データを取得する。データ取得装置60は、これらの情報をサーバ70に送信する。なお、データ取得装置60としては、例えばタブレット型コンピュータなどを用いることができる。

0083

サーバ70は、ネットワーク通信を介して、データ取得装置60と加工負荷解析装置20とに接続されている。サーバ70は、携帯高速通信技術(LTE回線を介して、データ取得装置60に接続されていてもよい。サーバ70は、データ取得装置60から取得した情報を記憶し、加工負荷解析装置20からの要求に応じて、データ取得装置60から取得した情報を加工負荷解析装置20に送信する。

0084

このような加工負荷解析システム1aにおいても、シミュレーション部22は、ワークの形状、ワークの材質、切削工具11の形状及び切削条件などを用いることなく、加工負荷の経時データだけを用いて、簡便に加工負荷を至適化することができる。

0085

1加工負荷解析システム
10工作機械
11切削工具
20 加工負荷解析装置
21 取得部
22シミュレーション部
23 出力部
30表示装置
40 入力装置

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ