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技術 尿素噴射制御装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 王元浩高橋慧至遠藤裕幸
出願日 2016年6月6日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2016-112726
公開日 2017年12月14日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2017-218937
状態 特許登録済
技術分野 排気の後処理
主要キーワード 閉塞判定 排気管部材 センサレスブラシレスモータ 凍結判定 作動期間 通電パターン 総合判定 液面位置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

モータ機械的な異常を含めて尿素水の供給が不足する原因を特定する尿素噴射制御装置を提供する。

解決手段

制御装置10の消費量判定部35は、尿素水タンク14に貯えられている尿素水の消費量Cを取得する。総合判定部36は、モータ異常判定部32によるモータ21のトルクおよび回転数の判定、凍結判定部33における尿素水の凍結の判定、および閉塞判定部34における尿素水の圧力の判定に加え、消費量判定部35は尿素水の消費量Cを判定する。総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csに達していないと判定されたとき、尿素水経路19において目詰まりが生じていると判定する。一方、総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csに達していると判定されたとき、尿素水経路19の目詰まりではなくモータ21に機械的な異常が生じていると判定する。

概要

背景

従来、内燃機関排気浄化する後処理として尿素を用いる尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システムが公知である。尿素SCRシステムでは、排気に尿素を添加することにより、排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を還元する。この尿素SCRシステムに用いられる尿素は、尿素水として供給される。尿素水に含まれる尿素は、濃縮や温度の変化によって固体となって析出する。固体となった析出物は、尿素水を貯える尿素水タンクから尿素水を噴射するインジェクタまでの経路における目詰まりを招く。こうした目詰まりは、尿素水の噴射量の不足つながり、NOxの正常な浄化の妨げになる。そこで、経路における目詰まりを検出する手法として、尿素水を加圧する尿素水ポンプを駆動するモータ脱調の有無を確認することが提案されている。しかし、この手法の場合、モータを停止した後に、再びモータを起動するまでに発生する析出物を検出することは困難である。

特許文献1では、目詰まりを迅速に検出するために、尿素水ポンプを駆動するモータを作動させたまま目詰まりの検出を行なうことが提案されている。特許文献1の場合、モータを作動させたまま目詰まりの検出を行なうことにより、尿素水の凍結にともなう目詰まり、および尿素水の経路における析出物による目詰まりを検出している。しかし、特許文献1の場合、尿素水ポンプを駆動するモータに生じる機械的な異常を判定することができない。そのため、特許文献1では、モータに機械的な異常が生じている場合でも、尿素水の経路に目詰まりが生じていると誤判定を招くことになる。このように、特許文献1は、尿素水の供給が不足する原因の特定が不十分になるという問題がある。

概要

モータの機械的な異常を含めて尿素水の供給が不足する原因を特定する尿素噴射制御装置を提供する。制御装置10の消費量判定部35は、尿素水タンク14に貯えられている尿素水の消費量Cを取得する。総合判定部36は、モータ異常判定部32によるモータ21のトルクおよび回転数の判定、凍結判定部33における尿素水の凍結の判定、および閉塞判定部34における尿素水の圧力の判定に加え、消費量判定部35は尿素水の消費量Cを判定する。総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csに達していないと判定されたとき、尿素水経路19において目詰まりが生じていると判定する。一方、総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csに達していると判定されたとき、尿素水経路19の目詰まりではなくモータ21に機械的な異常が生じていると判定する。

目的

本発明の目的は、モータの機械的な異常を含めて尿素水の供給が不足する原因を特定する尿素噴射制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

尿素水タンク(14)に貯えられている尿素水内燃機関(11)の排気に添加して、前記排気に含まれる窒素酸化物還元触媒(17)で還元するために、前記排気通路(13)に設けられているインジェクタ(18)、および前記尿素水タンク(14)と前記インジェクタ(18)とを接続する尿素水経路(19)に設けられ前記尿素水タンク(14)から前記インジェクタ(18)へ尿素水を供給する尿素水ポンプ(15)を制御する尿素噴射制御装置(30)であって、前記尿素水ポンプ(15)を駆動するモータ(21)の回転を取得して、前記モータ(21)の異常の有無を判定するモータ異常判定手段(32)と、前記尿素水タンク(14)から供給される尿素水の温度を取得して、前記尿素水の凍結の有無を判定する凍結判定手段(33)と、前記尿素水ポンプ(15)から前記尿素水経路(19)へ吐出される尿素水の圧力を取得して、前記尿素水経路(19)における目詰まりの有無を判定する閉塞判定手段(34)と、前記尿素水タンク(14)に貯えられている尿素水の量を取得して、尿素水の消費量における異常の有無を判定する消費量判定手段(35)と、前記モータ異常判定手段(32)、前記凍結判定手段(33)、前記閉塞判定手段(34)および前記消費量判定手段(35)の判定結果に基づいて、前記モータ(21)の異常であるか、または前記尿素水経路(19)における目詰まりであるかを判定する総合判定手段(36)と、を備える尿素噴射制御装置。

請求項2

前記モータ異常判定手段(32)は、取得した前記モータ(21)の回転から、前記モータ(21)のトルクが予め設定した上限トルク以上であるか否か、または前記モータ(21)の回転数が下限回転数以下であるか否かを判定し、前記凍結判定手段(33)は、取得した前記尿素水の温度から、尿素水が凍結しているか否かを判定し、前記閉塞判定手段(34)は、取得した尿素水の圧力から、前記尿素水の圧力が予め設定された上限圧力以下であるか否かを判定し、前記消費量判定手段(35)は、取得した尿素水の消費量が予め決定される所定消費量以下であるか否かを判定する請求項1記載の尿素噴射制御装置。

請求項3

前記総合判定手段(36)は、前記消費量判定手段(35)による判定結果に基づいて、前記尿素水経路(19)に目詰まりが生じているか、前記モータ(21)に機械的な異常が生じているか、を判定する請求項2記載の尿素噴射制御装置。

請求項4

前記総合判定手段(36)は、前記モータ異常判定手段(32)において、前記モータ(21)のトルクが前記上限トルク以上、または前記モータ(21)の回転数が前記下限回転数以下であると判定され、前記凍結判定手段(33)において、前記尿素水が凍結していないと判定され、前記閉塞判定手段(34)において、前記尿素水の圧力が前記上限圧力以上であると判定され、前記消費量判定手段(35)において、前記尿素水の消費量が前記所定消費量以下であると判定されたとき、前記尿素水経路(19)で目詰まりが生じていると判定する請求項3記載の尿素噴射制御装置。

請求項5

前記総合判定手段(36)は、前記モータ異常判定手段(32)において、前記モータ(21)のトルクが前記上限トルク以上、または前記モータ(21)の回転数が前記下限回転数以下であると判定され、前記凍結判定手段(33)において、前記尿素水が凍結していないと判定され、前記閉塞判定手段(34)において、前記尿素水の圧力が前記上限圧力以上であると判定され、前記消費量判定手段(35)において、前記尿素水の消費量が前記所定消費量であると判定されたとき、前記モータ(21)に機械的な異常が生じていると判定する請求項1記載の尿素噴射制御装置。

技術分野

0001

本発明は、尿素噴射制御装置に関する。

背景技術

0002

従来、内燃機関排気浄化する後処理として尿素を用いる尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)システムが公知である。尿素SCRシステムでは、排気に尿素を添加することにより、排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を還元する。この尿素SCRシステムに用いられる尿素は、尿素水として供給される。尿素水に含まれる尿素は、濃縮や温度の変化によって固体となって析出する。固体となった析出物は、尿素水を貯える尿素水タンクから尿素水を噴射するインジェクタまでの経路における目詰まりを招く。こうした目詰まりは、尿素水の噴射量の不足つながり、NOxの正常な浄化の妨げになる。そこで、経路における目詰まりを検出する手法として、尿素水を加圧する尿素水ポンプを駆動するモータ脱調の有無を確認することが提案されている。しかし、この手法の場合、モータを停止した後に、再びモータを起動するまでに発生する析出物を検出することは困難である。

0003

特許文献1では、目詰まりを迅速に検出するために、尿素水ポンプを駆動するモータを作動させたまま目詰まりの検出を行なうことが提案されている。特許文献1の場合、モータを作動させたまま目詰まりの検出を行なうことにより、尿素水の凍結にともなう目詰まり、および尿素水の経路における析出物による目詰まりを検出している。しかし、特許文献1の場合、尿素水ポンプを駆動するモータに生じる機械的な異常を判定することができない。そのため、特許文献1では、モータに機械的な異常が生じている場合でも、尿素水の経路に目詰まりが生じていると誤判定を招くことになる。このように、特許文献1は、尿素水の供給が不足する原因の特定が不十分になるという問題がある。

先行技術

0004

特開2015−175362号公報

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、本発明の目的は、モータの機械的な異常を含めて尿素水の供給が不足する原因を特定する尿素噴射制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

請求項1記載の発明では、消費量判定手段を備えている。消費量判定手段は、尿素水タンクに貯えられている尿素水の量から尿素水の消費量を取得する。総合判定手段は、この消費量判定手段における判定結果も含めてモータの異常であるか、尿素水経路における目詰まりであるかを判定する。すなわち、総合判定手段は、モータの回転数、尿素水の凍結の有無、尿素水の圧力、および尿素水の消費量を用いることにより、インジェクタから尿素水の噴射が不足している原因がモータの異常にあるのか、または尿素水経路にあるのかを特定する。したがって、モータの機械的な異常を含めて尿素水の供給が不足する原因を特定することができる。

図面の簡単な説明

0007

一実施形態による尿素噴射制御装置の構成を示すブロック図
一実施形態による尿素噴射制御装置を適用した排気浄化システムを示す模式図
時間とモータのトルクとの関係を示す概略図
時間とモータの回転数との関係を示す概略図
時間と尿素水タンクにおける尿素水の温度との関係を示す概略図
時間と尿素水経路における尿素水の圧力との関係を示す概略図
時間と尿素水タンクにおける尿素水の液面位置との関係を示す概略図
一実施形態による尿素噴射制御装置の処理の流れを示す概略図

実施例

0008

以下、尿素噴射制御装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、尿素噴射制御装置(以下、「制御装置」と省略する。)を適用する内燃機関の排気浄化システムについて説明する。

0009

図2に示すように排気浄化システム10は、例えば車両に搭載されている内燃機関11から排出される排気に尿素水を添加し、排気に含まれるNOxを還元するSCRシステムを構成している。内燃機関11の排気は、排気管部材12が形成する排気通路13を経由して大気へ放出される。内燃機関11は、例えばディーゼルエンジンである。なお、排気浄化システム10は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンガスタービンエンジンなどに適用してもよい。また、排気浄化システム10は、車載の内燃機関11に限らず、例えば発電ユニットなどの据置型の内燃機関11に適用してもよい。

0010

排気浄化システム10は、尿素水タンク14、尿素水ポンプ15、尿素水配管部16、還元触媒17およびインジェクタ18を備えている。尿素水タンク14は、尿素水である尿素の水溶液を貯えている。尿素水ポンプ15は、尿素水タンク14に貯えられている尿素水を尿素水配管部16が形成する尿素水経路19へ吐出する。還元触媒17は、排気管部材12が形成する排気通路13に設けられている。尿素水タンク14とインジェクタ18とは、尿素水配管部16が形成する尿素水経路19を経由して接続している。これにより、尿素水ポンプ15は、尿素水タンク14から汲み上げた尿素水を、尿素水経路19を経由してインジェクタ18へ供給する。インジェクタ18は、排気管部材12に設けられている。インジェクタ18は、排気管部材12を貫いて、先端が排気通路13に露出している。インジェクタ18へ供給された尿素水は、排気通路13を流れる排気へ噴射される。内燃機関11から排出された排気とインジェクタ18から噴射された尿素水とは、排気通路13において混合され、還元触媒17へ流入する。排気に含まれるNOxは、還元触媒17において尿素水に含まれる尿素と化学反応することにより還元される。

0011

尿素水タンク14からインジェクタ18へ尿素水を供給する尿素水ポンプ15は、モータ21によって駆動される。モータ21は、例えば直流三相センサレスブラシレスモータである。モータ21は、制御装置30から供給される電力によって駆動力を発生する。制御装置30は、バッテリ22から電力の供給を受ける。モータ21で尿素水ポンプ15を駆動することにより、尿素水タンク14に貯えられている尿素水はインジェクタ18へ供給される。

0012

上述の排気浄化システム10は、制御装置30によって制御される。具体的には、制御装置30は、排気浄化システム10を構成する尿素水ポンプ15およびインジェクタ18の作動を制御する。制御装置30は、モータ異常判定部32、凍結判定部33、閉塞判定部34、消費量判定部35、総合判定部36およびヒータ駆動部37をソフトウェア的に実現している。これらモータ異常判定部32、凍結判定部33、閉塞判定部34、消費量判定部35、総合判定部36およびヒータ駆動部37は、ハードウェア的に実現してもよく、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現してもよい。

0013

また、制御装置30は、図1および図2に示すようにモータ21に加え、温度センサ41、圧力センサ42、レベルセンサ43および解凍ヒータ44に接続している。制御装置30は、モータ21に電力を供給するとともに、モータ21のトルクおよび回転数を検出する。モータ異常判定部32は、モータ21からそのトルクおよび回転数を取得する。温度センサ41は、尿素水タンク14に設けられ、尿素水タンク14に貯えられている尿素水の温度を検出する。凍結判定部33は、温度センサ41で検出した尿素水の温度を、温度センサ41から取得する。この場合、温度センサ41は、尿素水タンク14に限らず、尿素水経路19に設けてもよい。また、尿素水の温度は、尿素水タンク14や尿素水経路19に設けた温度センサ41から直接検出するだけでなく、例えば外気温や内燃機関11の冷却水の温度などから間接的に検出する構成としてもよい。圧力センサ42は、尿素水ポンプ15の尿素水の出口側に設けられ、尿素水ポンプ15から吐出される尿素水の圧力を検出する。閉塞判定部34は、圧力センサ42で検出した尿素水の圧力を、圧力センサ42から取得する。この場合、圧力センサ42は、尿素水ポンプ15の出口側に限らず、尿素水経路19に設けてもよい。レベルセンサ43は、尿素水タンク14に設けられ、尿素水タンク14に貯えられている尿素水の液面位置を検出する。消費量判定部35は、レベルセンサ43で検出した尿素水の液面位置を、レベルセンサ43から取得する。この場合、レベルセンサ43は、尿素水の液面位置に代えて、尿素水の容積や重量などから尿素水の液面位置を間接的に検出する構成としてもよい。解凍ヒータ44は、尿素水タンク14に設けられている。解凍ヒータ44は、制御装置30のヒータ駆動部37からの通電により発熱する。これにより、尿素水タンク14で凍結した尿素水は、解凍ヒータ44の発熱によって解凍される。

0014

モータ異常判定部32は、尿素水ポンプ15を駆動するモータ21の異常の有無を判定する。具体的には、モータ異常判定部32は、モータ21から、このモータ21のトルクまたは回転数の少なくとも一方を取得する。そして、モータ異常判定部32は、取得したモータ21の回転から、モータ21のトルクが上限トルクTa以上であるか、またはモータ21の回転数が下限回転数Ri以下であるか否かを判定する。すなわち、モータ異常判定部32は、図3に示すように異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D2までの間にモータ21のトルクが上限トルクTa以上であるか否かを判定する。本実施形態の場合、モータ異常判定部32は、モータ21を駆動する電流の値からモータ21のトルクを検出する。また、モータ異常判定部32は、図4に示すように異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D2までの間にモータ21の回転数が下限回転数Ri以下であるか否かを判定する。上限トルクTaおよび下限回転数Riは、例えばモータ21、尿素水ポンプ15、およびこれらを用いる排気浄化システム10の性能などに応じて任意に設定される。また、異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D2までの期間も、任意に設定される。一例として、本実施形態の場合、上限トルクTaはTa=70mN/mに設定し、下限回転数は900rpmに設定している。また、異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D2までの期間は5.0秒に設定している。このように、モータ異常判定部32は、モータ21のトルクが上限トルクTa以上、または回転数が下限回転数Ri以下であるか否かに基づいて、モータ21に異常が生じているか否かを判定する。

0015

凍結判定部33は、尿素水の凍結の有無を判定する。具体的には、凍結判定部33は、尿素水タンク14に貯えられている尿素水の温度を温度センサ41から取得する。そして、凍結判定部33は、取得した尿素水の温度から、尿素水が凍結しているか否かを判定する。凍結判定部33は、検出した尿素水の温度が融点Tm以下であるとき、尿素水が凍結していると判定する。すなわち、凍結判定部33は、図5に示すように異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D2までの間に尿素水の温度が融点Tm以下であるか否かを判定する。本実施形態の場合、凍結判定部33は、温度センサ41が出力する電圧から尿素水の温度を検出する。融点Tmは、尿素水の濃度に依存するものの、汎用的な尿素水の場合、Tm=−11℃である。このように、凍結判定部33は、尿素水の温度に基づいて、尿素水が凍結しているか否かを判定する。

0016

閉塞判定部34は、尿素水経路19における目詰まりの有無を判定する。具体的には、閉塞判定部34は、尿素水ポンプ15から尿素水経路19へ吐出される尿素水の圧力を、圧力センサ42から取得する。そして、閉塞判定部34は、取得した尿素水の圧力から、尿素水の圧力が上限圧力Px以下であるか否かを判定する。すなわち、閉塞判定部34は、図6に示すように異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D2までの間に尿素水の圧力が上限圧力Px以下であるか否かを判定する。本実施形態の場合、閉塞判定部34は、圧力センサ42が出力する電圧から尿素水の圧力を検出する。上限圧力Pxは、例えばモータ21、尿素水ポンプ15、およびこれらを用いる排気浄化システム10の性能などに応じて任意に設定される。一例として、本実施形態の場合、上限圧力Pxは、Px=600kPaに設定している。このように、閉塞判定部34は、尿素水経路19における尿素水の圧力に基づいて、尿素水経路19に目詰まりが生じているか否かを判定する。

0017

消費量判定部35は、尿素水の消費量における異常の有無を判定する。具体的には、消費量判定部35は、レベルセンサ43から尿素水タンク14における尿素水の消費量、つまり液面の変化を取得する。そして、消費量判定部35は、取得した尿素水の消費量Cが所定消費量Cs以下であるか否かを判定する。すなわち、消費量判定部35は、図7に示すように異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D3までの間における尿素水タンク14の液面位置の変化から尿素水の消費量Cを算出する。そして、消費量判定部35は、算出した消費量Cが所定消費量Cs以下であるか否かを判定する。本実施形態の場合、消費量判定部35は、レベルセンサ43が出力する電圧から尿素水の液面位置を検出する。異常検出終了時期D3は、異常検出終了時期D2よりも後に設定されている。本実施形態の場合、異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D3までの期間は540秒に設定している。

0018

尿素水の消費量Cは、異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D3までの期間に相関する。すなわち、尿素水経路19およびモータ21に異常がない場合、異常検出開始時期D1から時間の経過とともに尿素水の消費量Cは増加し、尿素水タンク14における尿素水の液面位置は低下する。一方、尿素水経路19またはモータ21に異常がある場合、異常検出開始時期D1から時間が経過しても尿素水の消費量Cは十分に増加しない。このように、尿素水の消費量Cは異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D3までの期間、つまりモータ21の作動期間に相関する。所定消費量Csは、この異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D3までの期間、および排気浄化システム10の性能などに応じて予め決定される。

0019

上述のように尿素水経路19やモータ21に異常がない場合、尿素水タンク14に貯えられている尿素水は時間とともに消費される。すなわち、尿素水タンク14の液面位置は、時間とともに低下する。つまり、モータ21や尿素水経路19に異常がない場合、図7の液面位置Vhから液面位置Vlへ低下する。しかし、尿素水経路19やモータ21に異常がある場合、尿素水タンク14に貯えられている尿素水は時間とともに十分に消費されない。すなわち、尿素水タンク14の液面位置は、異常がない場合と比較して低下が鈍くなる。つまり、モータ21や尿素水経路19に異常がある場合、尿素水タンク14における液面位置は、図7の液面位置Vhから液面位置Vlまで低下せず、液面位置Vhと液面位置Vlとの間となる液面位置Vmまでしか低下しない。すなわち、所定消費量Csは、液面位置Vhと液面位置Vlとの差に相当する。そこで、消費量判定部35は、異常検出開始時期D1から異常検出終了時期D3までの液面位置の変化量から、尿素水の消費量Cを算出し、この算出した消費量Cが所定消費量Cs以下であるか否かを判定する。このように、消費量判定部35は、尿素水タンク14における尿素水の消費量Cに基づいて、尿素水の消費量Cに異常があるか否かを判定する。

0020

総合判定部36は、上述のモータ異常判定部32、凍結判定部33、閉塞判定部34および消費量判定部35の判定結果に基づいて、モータ21に機械的な異常があるのか、尿素水経路19に目詰まりがあるのかを判定する。すなわち、総合判定部36は、モータ異常判定部32、凍結判定部33、閉塞判定部34および消費量判定部35を包含している。総合判定部36は、モータ異常判定部32でモータ21に異常があると判定され、凍結判定部33で尿素水の凍結がないと判定され、閉塞判定部34で尿素水の圧力が異常と判定され、かつ消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Cs以下と判定されたとき、尿素水経路19で目詰まりが生じていると判定する。一方、総合判定部36は、モータ異常判定部32でモータ21に異常があると判定され、凍結判定部33で尿素水の凍結がないと判定され、閉塞判定部34で尿素水の圧力が異常と判定され、かつ消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csより多いと判定されたとき、尿素水ポンプ15を駆動するモータ21に機械的な異常が生じていると判定する。

0021

ヒータ駆動部37は、凍結判定部33で取得した尿素水の温度に基づいて解凍ヒータ44の通電を断続する。すなわち、ヒータ駆動部37は、尿素水の温度が融点Tm以下で尿素水が凍結していると判定されたとき、解凍ヒータ44をオンにする。このように、ヒータ駆動部37は、凍結判定部33における判定に基づいて解凍ヒータ44への通電を制御する。

0022

次に、本実施形態による制御装置30の処理の流れを図8に基づいて説明する。
目詰まりの判定が開始されると、制御装置30はモータ21の駆動を開始する(S101)。制御装置30は、予め設定された通電パターンに沿ってモータ21へ通電することにより、モータ21を駆動する。モータ21が駆動されると、モータ異常判定部32は、モータ21のトルクまたは回転数の少なくとも一方を取得する(S102)。モータ異常判定部32は、S102で取得したモータ21のトルクまたは回転数から、モータ21のトルクが上限トルクTa以上であるか、またはモータ21の回転数が下限回転数Ri以下であるかを判定する(S103)。

0023

モータ異常判定部32は、S103においてトルクが上限トルクTa以上、またはモータの回転数が下限回転数Ri以下と判定すると(S103:Yes)、尿素水経路19における異常検出へ移行する(S104)。すなわち、モータ21のトルクが上限トルクTa以上、またはモータ21の回転数が下限回転数Ri以下であるとき、モータ21または尿素水経路19のいずれかに異常が生じている可能性がある。そこで、モータ異常判定部32によるモータ21の異常の判定に加え、凍結判定部33、閉塞判定部34および消費量判定部35による尿素水経路19における異常の判定が開始される。

0024

凍結判定部33は、S104において尿素水経路19における異常の判定に移行すると、温度センサ41から尿素水の温度を取得する(S105)。そして、凍結判定部33は、S105で取得した尿素水の温度が融点Tm以下であるか否かを判定する(S106)。すなわち、凍結判定部33は、尿素水の温度が融点Tm以下となって、凍結しているか否かを判定する。

0025

閉塞判定部34は、凍結判定部33において尿素水の温度が融点Tmより高いと判定されると(S106:No)、圧力センサ42から尿素水の圧力を取得する(S107)。すなわち、凍結判定部33は、尿素水の温度が融点Tmより高いとき、尿素水が凍結していないと判定する。これにより、閉塞判定部34は、尿素水が凍結していないと判定されたとき、S107において尿素水の圧力を取得する。そして、閉塞判定部34は、S107で取得した尿素水の圧力が上限圧力Px以上であるか否かを判定する(S108)。すなわち、閉塞判定部34は、尿素水経路19における尿素水の圧力が上限圧力Px以上であるか否かを判定する。

0026

消費量判定部35は、閉塞判定部34において尿素水の圧力が上限圧力Px以上であると判定されると(S108:Yes)、レベルセンサ43から尿素水の液面位置を取得する(S109)。そして、消費量判定部35は、S109で取得した尿素水の液面位置から尿素水の消費量Cを算出する。さらに、消費量判定部35は、算出した尿素水の消費量Cが所定消費量Cs以下であるか否かを判定する(S110)。すなわち、消費量判定部35は、尿素水の消費量Cが所定消費量Cs以下であるか否かを判定する。

0027

総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量が所定消費量Cs以下であると判定されると(S110:Yes)、尿素水経路19部に目詰まりがあると判定する(S111)。すなわち、総合判定部36は、S103においてモータ21に異常があると判定されている状態で、S106で尿素水が凍結せず、S108で尿素水の圧力が上限圧力Px以上であり、かつ尿素水の消費量Cが所定消費量Cs以下であるとき、尿素水経路19に目詰まりがあると判定する。つまり、尿素水の消費量Cが所定消費量Cs以下であるとき、尿素水は尿素水経路19のいずれかの部分で流れが阻害されていると考えられる。そこで、総合判定部36は、S110において尿素水の消費量Cが所定消費量Cs以下と判定されると、尿素水経路19に目詰まりが生じていると最終的に判定する。

0028

一方、総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csよりも大きいと判定されると(S110:No)、モータ21に機械的な異常があると判定する(S112)。すなわち、総合判定部36は、S103においてモータ21に異常があると判定されている状態で、S106で尿素水が凍結せず、S108で尿素水の圧力が上限圧力Px以上であり、かつ尿素水の消費量Cが所定消費量Csより大きいとき、モータ21に機械的な異常が生じていると判定する。つまり、尿素水の消費量Cが所定消費量Csより大きいとき、尿素水は尿素水経路19のいずれかの部分で流れが阻害されている可能性が低い。そこで、総合判定部36は、S110において尿素水の消費量Cが所定消費量Csより大きいと判定されると、モータ21に機械的な異常が生じていると最終的に判定する。

0029

ところで、総合判定部36は、S103においてモータ21のトルクが上限トルクTa未満、およびモータ21の回転数が下限回転数Riより大きいと判定されたとき(S103:No)、尿素水経路19に異常がないと判定する(S113)。すなわち、モータ異常判定部32においてモータ21のトルクが上限トルクTa未満、および回転数が下限回転数Riより大きいと判定されているとき、モータ21は正常に作動していることになる。したがって、総合判定部36は、尿素水経路19に異常がないと最終的に判定する。同様に、総合判定部36は、S108において尿素水の圧力が上限圧力Px未満であると判定されたとき(S108:No)、尿素水経路19に異常がないと判定する(S113)。すなわち、閉塞判定部34において尿素水の圧力が上限圧力Px未満であると判定されているとき、尿素水経路19における目詰まりは生じていないことになる。したがって、総合判定部36は、尿素水経路19に異常がないと最終的に判定する。

0030

また、S106において尿素水の温度が融点Tm以下であると判定されたとき(S106:Yes)、凍結判定部33は尿素水が凍結していると判定する(S114)。そこで、凍結判定部33は、解凍ヒータ44をオンにする(S115)。これにより、凍結した尿素水は、解凍ヒータ44の発熱によって解凍される。凍結判定部33は、尿素水の温度が融点Tmより高くなるまでS115における解凍の処理を継続する。

0031

以上説明した一実施形態では、制御装置30は、消費量判定部35を備えている。消費量判定部35は、尿素水タンク14に貯えられている尿素水の液面位置の変化から尿素水の消費量Cを取得する。総合判定部36は、この消費量判定部35における判定結果も含めてモータ21の異常であるか、尿素水経路19における目詰まりであるかを判定する。すなわち、総合判定部36は、モータ21のトルクおよび回転数、尿素水の凍結の有無、尿素水の圧力に加え、尿素水の消費量Cを目詰まりの判定の要素として用いている。これにより、インジェクタ18から尿素水の噴射が不足している原因がモータ21の機械的な異常にあるのか、または尿素水経路19における目詰まりにあるのかを特定する。具体的には、総合判定部36は、モータ異常判定部32によるモータ21のトルクおよび回転数の判定、凍結判定部33における尿素水の凍結の判定、および閉塞判定部34における尿素水の圧力の判定に加え、消費量判定部35における尿素水の消費量Cも含めて尿素水の噴射が不足している原因を特定する。総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csに達していないと判定されたとき、尿素水経路19において目詰まりが生じていると判定する。一方、総合判定部36は、消費量判定部35において尿素水の消費量Cが所定消費量Csに達していると判定されたとき、尿素水経路19の目詰まりではなくモータ21に機械的な異常が生じていると判定する。このように、総合判定部36は、消費量判定部35における尿素水の消費量Cに基づいて、尿素水経路19の目詰まりまたはモータ21の機械的な異常を判定する。したがって、モータ21の機械的な異常を含めて尿素水の供給が不足する原因を正確に特定することができる。

0032

以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。

0033

図面中、11は内燃機関、13は排気通路、14は尿素水タンク、15は尿素水ポンプ、17は還元触媒、18はインジェクタ、19は尿素水経路、21はモータ、30は制御装置(尿素噴射制御装置)、32はモータ異常判定部(モータ異常判定手段)、33は凍結判定部(凍結判定手段)、34は閉塞判定部(閉塞判定手段)、35は消費量判定部(消費量判定手段)、36は総合判定部(総合判定手段)を示す。

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