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技術 ウェビング巻取装置

出願人 株式会社東海理化電機製作所
発明者 梁川弥大久保真一
出願日 2016年6月9日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-115594
公開日 2017年12月14日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-218086
状態 特許登録済
技術分野 車両用シートベルト
主要キーワード 収容カバー 連結部材側 回転径方向 長手方向基端 スプリングハウジング 引出量 長手方向先端 変形荷重
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月14日)のものです。
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図面 (7)

課題

移動部材により回転される回転体回転軸方向への移動を制限する。

解決手段

ウェビング巻取装置10は、乗員に装着されるウェビング16が巻取られるスプール14を備えている。また、ウェビング巻取装置10は、スプール14と一体回転可能に設けられ、ラック38が移動されて係合されることで回転されてスプール14が巻取方向へ回転されるロックベース22及び連結部材24を備えている。さらに、ウェビング巻取装置10は、ロックベース22及び連結部材24の回転軸方向に間隔をあけて配置された一対の壁部(脚板12B及びプレート部30A)を有することで当該一対の壁部の間にロックベース22及び連結部材24が配置されるスペースを形成するラック収容部34を備えている。ラック収容部34には、連結部材24の一部が当接されることでロックベース22及び連結部材24の回転軸方向への移動を制限する被当接部12Eが設けられている。

概要

背景

下記特許文献1には、ウェビング巻取られるスプールと、当該スプールと一体回転可能に設けられ車両の緊急時に回転されることでスプールが巻取方向へ回転される回転体と、移動されることで回転体に係合して当該回転体を回転させる移動部材と、を備えたウェビング巻取装置が開示されている。

ところで、移動部材が回転体に係合される際に、回転体が当該回転体の回転軸方向へ移動されると、移動部材の運動エネルギを回転体へ効率よく伝達できないことが考えられる。

概要

移動部材により回転される回転体の回転軸方向への移動を制限する。ウェビング巻取装置10は、乗員に装着されるウェビング16が巻取られるスプール14を備えている。また、ウェビング巻取装置10は、スプール14と一体回転可能に設けられ、ラック38が移動されて係合されることで回転されてスプール14が巻取方向へ回転されるロックベース22及び連結部材24を備えている。さらに、ウェビング巻取装置10は、ロックベース22及び連結部材24の回転軸方向に間隔をあけて配置された一対の壁部(脚板12B及びプレート部30A)を有することで当該一対の壁部の間にロックベース22及び連結部材24が配置されるスペースを形成するラック収容部34を備えている。ラック収容部34には、連結部材24の一部が当接されることでロックベース22及び連結部材24の回転軸方向への移動を制限する被当接部12Eが設けられている。

目的

本発明は、上記事実を考慮し、移動部材により回転される回転体の回転軸方向への移動を制限することができるウェビング巻取装置を得ることが目的である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

巻取方向へ回転されることで乗員に装着されるウェビングが巻取られ、該ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、前記スプールと一体回転可能に設けられ、移動部材が移動されて係合されることで回転されて前記スプールが巻取方向へ回転される回転体と、前記回転体の回転軸方向に間隔をあけて配置された一対の壁部を有することで該一対の壁部の間に前記回転体が配置されるスペースを形成し、前記回転体又は前記スプールの一部が当接されることで前記回転体の回転軸方向への移動を制限する被当接部を有する回転体配置部と、を備えたウェビング巻取装置。

請求項2

前記スプールと前記回転体との間には、変形されることで前記スプールの前記回転体に対する引出方向への回転を許容するエネルギ吸収部材が設けられており、前記回転体の一部が、前記被当接部に当接される請求項1記載のウェビング巻取装置。

請求項3

前記エネルギ吸収部材は、前記スプールの回転周方向捩れ変形されるトーションシャフトとされている請求項2記載のウェビング巻取装置。

技術分野

0001

本発明は、ウェビング巻取装置に関する。

背景技術

0002

下記特許文献1には、ウェビング巻取られるスプールと、当該スプールと一体回転可能に設けられ車両の緊急時に回転されることでスプールが巻取方向へ回転される回転体と、移動されることで回転体に係合して当該回転体を回転させる移動部材と、を備えたウェビング巻取装置が開示されている。

0003

ところで、移動部材が回転体に係合される際に、回転体が当該回転体の回転軸方向へ移動されると、移動部材の運動エネルギを回転体へ効率よく伝達できないことが考えられる。

先行技術

0004

特表2012−509808号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記事実を考慮し、移動部材により回転される回転体の回転軸方向への移動を制限することができるウェビング巻取装置を得ることが目的である。

課題を解決するための手段

0006

請求項1記載のウェビング巻取装置は、巻取方向へ回転されることで乗員に装着されるウェビングが巻取られ、該ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、前記スプールと一体回転可能に設けられ、移動部材が移動されて係合されることで回転されて前記スプールが巻取方向へ回転される回転体と、前記回転体の回転軸方向に間隔をあけて配置された一対の壁部を有することで該一対の壁部の間に前記回転体が配置されるスペースを形成し、前記回転体又は前記スプールの一部が当接されることで前記回転体の回転軸方向への移動を制限する被当接部を有する回転体配置部と、を備えている。

0007

請求項2記載のウェビング巻取装置は、請求項1記載のウェビング巻取装置において、前記スプールと前記回転体との間には、変形されることで前記スプールの前記回転体に対する引出方向への回転を許容するエネルギ吸収部材が設けられており、前記回転体の一部が、前記被当接部に当接される。

0008

請求項3記載のウェビング巻取装置は、請求項2記載のウェビング巻取装置において、前記エネルギ吸収部材は、前記スプールの回転周方向捩れ変形されるトーションシャフトとされている。

発明の効果

0009

請求項1記載のウェビング巻取装置によれば、移動部材が移動されて回転体に係合されることで回転体が回転される。これにより、スプールが巻取方向へ回転されて、ウェビングがスプールに巻取られる。ここで、請求項1記載の発明では、回転体が回転体配置部の一対の壁部の間に配置されている。そして、回転体又はスプールの一部が回転体配置部の被当接部に当接されることで、回転体の軸方向への移動を制限することができる。

0010

請求項2記載のウェビング巻取装置によれば、ウェビングに荷重が作用されて、エネルギ吸収部材が変形されることで、スプールの回転体に対する引出方向への回転が許容される。また、回転体の一部が回転体配置部の被当接部に当接されることで、回転体の軸方向への移動が制限される。このように、スプールの一部が回転体配置部の被当接部に当接(摺動)されない構成とすることにより、スプールと回転体配置部の被当接部との間で摩擦が生じることを抑制することができる。その結果、エネルギ吸収部材が変形されるためにウェビングに生じる荷重を安定させることができる。

0011

請求項3記載のウェビング巻取装置によれば、トーションシャフトがスプールの回転周方向へ捩れ変形されることで、スプールの回転体に対する引出方向への回転が許容される。ところで、トーションシャフトがスプールの回転周方向へ捩れ変形されると、トーションシャフトの軸方向(スプールの軸方向)への寸法が変化することが考えられる。このように、トーションシャフトの軸方向への寸法が変化した場合においても、回転体の一部が回転体配置部の被当接部に当接されることで、回転体の軸方向への移動を制限することができる。

図面の簡単な説明

0012

第1実施形態に係るウェビング巻取装置をスプールの回転軸方向に沿って切断した断面を示す断面図である。
連結部材側フランジ部がフレームに当接した状態のウェビング巻取装置を示す図1に対応する断面図である。
第2実施形態に係るウェビング巻取装置をスプールの回転軸方向に沿って切断した断面を示す断面図である。
スプール側フランジ部がフレームに当接した状態のウェビング巻取装置を示す図3に対応する断面図である。
ロックベースにおいてプッシュナット取付けられた部分を拡大して示す拡大断面図である。
ロックベースにおいて図5とは異なるプッシュナットが取付けられた部分を拡大して示す拡大断面図である。

実施例

0013

(第1実施形態に係るウェビング巻取装置)
図1を用いて本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置について説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、スプールの回転軸方向、回転径方向及び回転周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向周方向を示す場合は、特に断りのない限り、スプールの回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。

0014

図1に示されるように、ウェビング巻取装置10は、金属製のフレーム12を備えている。フレーム12は、車両の車体骨格を構成するピラー車両用シート骨格を構成するシートクッションフレーム等に固定されている。また、フレーム12は、軸方向に間隔をあけて互いに対向して配置された脚板12A及び壁部としての脚板12Bを備えている。この脚板12A及び脚板12Bには、下記スプール14の一部が挿通される円形挿通孔12C、12Dが形成されている。また、脚板12Bに形成された挿通孔12Dの周縁部は、後述する連結部材24の一部が当接される被当接部12Eとされている。

0015

スプール14は、金属製でその大部分がフレーム12の脚板12Aと脚板12Bとの間に配置された略円筒状に形成されている。このスプール14の軸方向他方側(矢印Z方向とは反対側)の端部には、後述するスプリングハウジング18に設けられた軸支部18Aにゼンマイバネ係止部材32を介して支持される軸部14Aが設けられている。また、スプール14は、ウェビング16が巻取られる巻取部14Bを備えており、この巻取部14Bには、長尺帯状に形成されたウェビング16の長手方向基端部が係止されている。そして、スプール14が巻取方向(矢印C方向)へ回転されることで、ウェビング16が長手方向基端側からスプール14の巻取部14Bに巻取られると共に、ウェビング16がスプール14から引出されることで、スプール14が引出方向(矢印Cとは反対方向)へ回転される。さらに、スプール14の軸心部には、後述するトーションシャフト26が挿入されるトーションシャフト挿入孔14Cが形成されている。このトーションシャフト挿入孔14Cの軸方向一方側は開放されていると共に軸方向他方側が閉止されている。

0016

また、ウェビング16の長手方向先端側は、スプール14から車両上側へ延びており、ウェビング16の長手方向先端側は、フレーム12の車両上側でスルーアンカ(図示省略)に形成されたスリット孔を通って車両下側へ折返されている。

0017

ウェビング16の長手方向先端部は、アンカプレート(図示省略)に係止されている。アンカプレートは、鋼材等の金属板材によって形成されており、車両の床部(図示省略)又は本ウェビング巻取装置10に対応するシート(図示省略)の骨格部材等に固定されている。

0018

また、本ウェビング巻取装置10が適用された車両用シートベルト装置は、バックル装置(図示省略)を備えている。バックル装置は、本ウェビング巻取装置10が適用されるシートの車両幅方向内側に設けられている。シートに着座した乗員の身体にウェビング16が掛回された状態で、ウェビング16に設けられたタング(図示省略)がバックル装置に係合されることで、乗員の身体にウェビング16が装着される。

0019

一方、フレーム12の脚板12Aの外面側(フレーム12外側)には、前述の軸支部18Aを有する樹脂製のスプリングハウジング18が設けられている。スプリングハウジング18の内側には、一端部が樹脂製のゼンマイバネ係止部材32に係止されたゼンマイバネ(図示省略)が設けられており、スプール14は、ゼンマイバネの付勢力によって巻取方向(矢印C方向)へ付勢されている。

0020

これに対して、フレーム12の脚板12Bの外面側(フレーム12外側)には、ロック機構20が設けられている。ロック機構20は、回転体の一部を構成する金属製のロックベース22及びロックベース22に支持された金属製のロックパウル28を備えている。ロックベース22は、スプール14に対しての軸方向一方側にスプール14と同軸上に設けられている。このロックベース22は、回転体の他の一部を構成する金属製の連結部材24及びトーションシャフト26を介してスプール14と繋がれることでスプール14と一体に回転することが可能となっている。

0021

また、ロック機構20は、センサ機構(図示省略)を備えている。センサ機構は、車両の衝突時や急減速時等の車両緊急時に作動される。センサ機構が作動されると、下記に詳述するように、ロックベース22の引出方向(スプール14の引出方向)への回転が規制されるようになっている。

0022

また、フレーム12の脚板12Bには、金属製のカバープレート30が固定されている。このカバープレート30及びフレーム12の脚板12Bは、ロックベース22の大部分及び連結部材24が配置される回転体配置部としてのラック収容部34を形成している。

0023

カバープレート30は、フレーム12の側とは反対側に凹むと共に、フレーム12の脚板12Bと軸方向に対向に配置された壁部としてのプレート部30Aを備えている。プレート部30Aには、ラチェット孔30Bが貫通形成されており、ロック機構20のロックベース22は、カバープレート30のラチェット孔30Bを貫通している。ロック機構20のセンサ機構が作動され、ロックベース22に取付けられたロックパウル28が、ロックベース22の径方向外側へ移動されると、ロックパウル28が、カバープレート30のラチェット孔30Bのラチェット歯に噛合うようになっている。これによって、ロックベース22の引出方向への回転が規制されるようになっている。その結果、当該ロックベース22と連結部材24及びトーションシャフト26を介して繋がれたスプール14の引出方向への回転が制限されるようになっている。

0024

また、ウェビング巻取装置10は、エネルギ吸収部材としてのトーションシャフト26を備えている。トーションシャフト26は、棒状に形成されており、スプール14のトーションシャフト挿入孔14Cに収容されてスプール14の軸方向に沿って配置されている。トーションシャフト26の一方側の端部26Aは、スプール14に係止されており、トーションシャフト26の他方側の端部26Bは、連結部材24に係止されることでロックベース22に繋がっている。そして、ロックベース22の引出方向への回転が規制された際に、トーションシャフト26の長手方向の中間部が捩れ変形されることで、ウェビング16のスプール14の引出方向への回転が許容されるようになっている。

0025

次に、本実施形態の要部であるロックベース22及び連結部材24の細部の構成について説明する。

0026

ロックベース22は、軸方向を厚み方向とする円板状に形成されたロックベース側フランジ部22Aを備えている。また、ロックベース22は、ロックベース側フランジ部22Aから軸方向一方側へ向けて突出すると共に前述のロックパウル28が配置される部分が切欠かれた略円柱状の円柱部22Bを備えている。この円柱部22Bの軸心部からは棒状の軸部22Cが軸方向一方側へ向けて突出している。そして、この軸部22Cは、カバープレート30に取付けられたロック機構収容カバー36に形成された軸支孔36Aに挿通されることで当該軸支孔36Aの内周面に支持されている。

0027

ロックベース22は、ロックベース側フランジ部22Aから軸方向他方側へ向けて突出すると共に径方向外側の面の外径が軸方向他方側に向かうにつれて小さくなるように形成されたロックベース側筒状部22Dを備えている。このロックベース側筒状部22Dの内周部には、スプライン状のロックベース側スプライン22Eが形成されている。また、ロックベース側筒状部22Dの外周部には、周方向に所定の間隔をあけて配置された複数のロックベース側係合歯22Fが設けられている。なお、ロックベース側筒状部22Dの軸心部には、軸部22Cよりも大径の筒状に形成されたロックベース側芯部22Gが設けられている。

0028

連結部材24は、軸方向を厚み方向とする円板状に形成された連結部材側フランジ部24Aを備えている。この連結部材側フランジ部24Aの外径は、フレーム12の脚板12Bに形成された挿通孔12Dの外径よりも大きな外径とされている。これにより、連結部材側フランジ部24Aの径方向外側の端部24A1と脚板12Bに形成された挿通孔12Dの周縁部である被当接部12Eとが、軸方向にオーバーラップして配置されるようになっている。

0029

また、連結部材24は、連結部材側フランジ部24Aから軸方向他方側へ向けて突出する円筒状に形成されたトーションシャフト係合部24Bを備えている。このトーションシャフト係合部24Bの内周部には、トーションシャフト26の他方側の端部26Bが係合されるスプライン状のトーションシャフト係合スプライン24Cが形成されている。

0030

また、連結部材24は、連結部材側フランジ部24Aから軸方向一方側へ向けて突出すると共に径方向外側の面の外径が軸方向一方側に向かうにつれて小さくなるように形成された連結部材側筒状部24Dを備えている。この連結部材側筒状部24Dの内周部には、軸方向一方側へ向けて突出すると共にその外周部にロックベース22のロックベース側スプライン22Eに係合されるスプライン状の連結部材側スプライン24Eが形成された連結部材側芯部24Fが設けられている。なお、連結部材側芯部24Fの軸心部には、ロックベース22のロックベース側芯部22Gが挿入される挿入孔24Gが形成されている。そして、ロックベース22のロックベース側芯部22Gが連結部材側芯部24Fの挿入孔24Gに挿入されると共に、連結部材側スプライン24Eがロックベース側スプライン22Eに係合されることで、ロックベース22と連結部材24とが一体回転可能に結合されている。なお、本実施形態では、ロックベース22のロックベース側芯部22Gの先端部がかしめられる(潰される)ことで、ロックベース22と連結部材24との結合が外れないようになっている。

0031

連結部材側筒状部24Dの外周部には、周方向に所定の間隔をあけて配置された複数の連結部材側係合歯24Hが設けられている。そして、ロックベース22と連結部材24とが結合された状態では、連結部材側係合歯24Hとロックベース側係合歯22Fとが周方向の同位置に配置されている。そして、連結部材側係合歯24H及びロックベース側係合歯22Fには、移動部材としてのラック38が係合される。ラック38は、ロックベース22及び連結部材24よりも軟質の材料(一例として合成樹脂)を用いて棒状に形成されており、このラック38は、図示しないパイプの内側に配置されている。そして、ラック38は、車両の緊急時に図示しないマイクロガスジェネレータから供給されるガスの圧力によりパイプの内側及びカバープレート30の内側(ラック収容部34の内部)を移動して、連結部材側係合歯24H及びロックベース側係合歯22Fに係合する。これにより、ロックベース22及び連結部材24が周方向一方側(矢印C側)へ回転されることで、当該ロックベース22及び連結部材24とトーションシャフト26を介してつながれたスプール14が巻取方向へ回転されるようになっている。

0032

(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。

0033

図1に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置10によれば、車両の緊急時の一態様である車両の衝突時に、ロックパウル28がラチェット孔30Bのラチェット歯に噛合うと、ロックベース22は、引出方向(矢印Cとは反対方向)への回転が規制される。また、車両衝突時に図示しないマイクロガスジェネレータが作動されると、当該マイクロガスジェネレータが発生した高圧のガスがラック38が配置されたパイプ内に瞬時に供給される。このガスの圧力によって移動されたラック38が、連結部材24の連結部材側係合歯24H及びロックベース22のロックベース側係合歯22Fに係合されると共に押圧すると、連結部材24及びロックベース22がスプール14と共に巻取方向(矢印C方向)へ回転される。これにより、ウェビング16がスプール14の巻取部14Bに巻取られて、ウェビング16による乗員の拘束力が増加される。

0034

ここで、本実施形態では、ロックベース22及び連結部材24が軸方向他方側へ移動されると、図2に示されるように、連結部材24の連結部材側フランジ部24Aの径方向外側の端部24A1が、フレーム12の脚板12Bに形成された挿通孔12Dの周縁部である被当接部12Eに当接する。これにより、ロックベース22及び連結部材24の軸方向他方側への移動を制限することができる。その結果、ラック38の連結部材24の連結部材側係合歯24H及びロックベース22のロックベース側係合歯22Fへの係合状態を安定させることができ、ラック38の運動エネルギを連結部材24及びロックベース22へ効率よく伝達することができる。すなわち、ウェビング16がスプール14の巻取部14Bに巻取られる際のスプール14の回転力が低下することを抑制することができる。

0035

また、本実施形態では、フレーム12の脚板12Aではなくカバープレート30側の脚板12Bの被当接部12Eに、連結部材24の連結部材側フランジ部24Aの径方向外側の端部24A1を当接させる構成とすることにより、ロックパウル28とカバープレート30のラチェット孔30Bのラチェット歯との係り代のバラつきを少なくすることができる。その結果、カバープレート30の厚みを薄くすることができ、ウェビング巻取装置10の体格の小型化及び低コスト化を図ることができる。

0036

さらに、本実施形態では、カバープレート30が取付けられることで剛性が高められたフレーム12の脚板12Bに、連結部材24の連結部材側フランジ部24Aの径方向外側の端部24A1を当接させる構成とすることにより、連結部材24の連結部材側フランジ部24Aが脚板12Bに形成された挿通孔12Dを通過することを抑制することができる。

0037

また、本実施形態では、ロックベース22の引出方向への回転が規制された状態で、乗員の身体がウェビング16を引張り、この引張力に基づく引出方向へのスプール14の回転力がトーションシャフト26の耐捩れ荷重(耐変形荷重)を上回ると、トーションシャフト26が捩れる(変形する)。これにより、トーションシャフト26の捩れによりスプール14の引出方向への回転が許容されて、ウェビング16のスプール14からの引出しが許容される。その結果、ウェビング16のスプール14からの引出量に対応するエネルギ(乗員の運動エネルギ)が、トーションシャフト26の変形により吸収される。

0038

ここで、前述したように、本実施形態では、連結部材24の連結部材側フランジ部24Aの径方向外側の端部24A1が、フレーム12の被当接部12Eに当接することで、ロックベース22及び連結部材24の軸方向他方側への移動が制限される。このように、スプール14の一部がフレーム12の被当接部12Eに当接(摺動)されない構成とすることにより、スプール14とフレーム12の被当接部12Eとの間で摩擦が生じることを抑制することができる。その結果、トーションシャフト26が変形されるためにウェビング16に生じる荷重を安定させることができる。

0039

また、本実施形態では、トーションシャフト26が捩れ変形されると、トーションシャフト26の軸方向への寸法が変化することが考えられる。しかしながら、本実施形態では、トーションシャフト26の軸方向への寸法が変化(例えば増加)した場合においても、連結部材24の連結部材側フランジ部24Aの径方向外側の端部24A1が、フレーム12の被当接部12Eに当接することで、ロックベース22及び連結部材24の軸方向他方側への移動が制限される。そのため、想定されるトーションシャフト26の軸方向への寸法の変化と対応するクリアランス(軸方向へのクリアランス)をスプール14の各部とフレーム12との間に設けることで、スプール14がフレーム12に摺動することを抑制することができる。

0040

(第2実施形態に係るウェビング巻取装置)
図3を用いて本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置について説明する。なお、上記第1実施形態に係るウェビング巻取装置10と対応する部材及び部分には上記実施形態と同一の符号を付して、当該部材及び部分についての説明を省略することがある。

0041

図3に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置40は、フレーム12の脚板12Bに形成された挿通孔12Dの周縁部である被当接部12Eに当接される部分が、スプール14に設けられていることに特徴がある。

0042

スプール14の軸方向一方側の端部には、径方向外側へ向けて突出するスプール側フランジ部14Dが形成されている。このスプール側フランジ部14Dの外径は、フレーム12の脚板12Bに形成された挿通孔12Dの外径よりも大きな外径とされている。これにより、スプール側フランジ部14Dと脚板12Bに形成された挿通孔12Dの周縁部である被当接部12Eとが、軸方向にオーバーラップして配置されるようになっている。また、スプール側フランジ部14Dの径方向内側には、連結部材24の連結部材側フランジ部24Aが配置されている。

0043

以上説明した本実施形態のウェビング巻取装置40によれば、スプール14がロックベース22及び連結部材24と共に軸方向他方側へ移動されると、図4に示されるように、スプール14のスプール側フランジ部14Dが、フレーム12の脚板12Bに形成された挿通孔12Dの周縁部である被当接部12Eに当接する。これにより、ロックベース22及び連結部材24の軸方向他方側への移動をフレーム12のスプール側フランジ部14Dを介して制限することができる。その結果、前述の第1実施形態に係るウェビング巻取装置10と同様に、ラック38の連結部材24の連結部材側係合歯24H及びロックベース22のロックベース側係合歯22Fへの係合状態を安定させることができ、ラック38の運動エネルギを連結部材24及びロックベース22へ効率よく伝達することができる。

0044

(ロックベース22の軸方向への移動制限構造
次に、図5を用いて本発明の参考例に係るロックベース22の軸方向への移動制限構造について説明する。

0045

図5に示されるように、ロックベース22の軸部22Cは、カバープレート30又はフレーム12に固定された樹脂製のロック機構収容カバー36に形成された軸支孔36Aに挿通されることで当該軸支孔36Aの内周面36Sに支持されている。そして、この軸部22Cがプッシュナット42に挿入されることで(プッシュナット42が軸部22Cに軸方向一方側から他方側に向けて嵌合されることで)、軸部22Cが軸支孔36Aから抜出すことが抑制されると共にロックベース22のロック機構収容カバー36に対する軸方向他方側への移動が制限される。また、ロックベース22のロック機構収容カバー36に対する軸方向一方側への移動は、軸部22Cと円柱部22Bとの間に形成された段差部22Hの軸方向一方側の端面が軸支孔36Aの周縁部に当接されることで制限される。これにより、ロックベース22と繋がれた連結部材24及びスプール14の軸方向への移動を制限することができる。

0046

また、プッシュナット42は、環状に形成されていると共にその内周部に複数の爪部42Aを備えている。この爪部42Aは、軸部22Cの軸中心側に向かうにつれて軸方向一方側へ向けて傾斜されている。これにより、プッシュナット42が軸部22Cに対して軸方向一方側へ移動しようとする際に、爪部42Aの先端が軸部22Cの外周面食込んで(爪部42Aの先端と軸部22Cの外周面との摩擦力が高まって)、プッシュナット42が軸部22Cから外れることが抑制されている。また、プッシュナット42の外径をロック機構収容カバー36と接触する部分よりも大径に設定することにより、すなわち、プッシュナット42の径方向外側の端部がロック機構収容カバー36と接触しない構成とすることにより、プッシュナット42の径方向外側の端部が摺動することによるロック機構収容カバー36の摩耗を防止することができる。なお、図6に示されるように、プッシュナット42においてロック機構収容カバー36と接触する部分との接触角度を調節することにより、爪部42Aの先端と軸部22Cの外周面との摩擦力がより高まるように調節してもよい。

0047

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。

0048

10ウェビング巻取装置
12B脚板(壁部)
14スプール
22ロックベース(回転体)
24連結部材(回転体)
26トーションシャフト(エネルギ吸収部材)
30Aプレート部(壁部)
34 ラック収容部(回転体配置部)
38 ラック(移動部材)
40 ウェビング巻取装置

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