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技術 化粧シート及び化粧板

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 滝澤佑美中込友洋早坂哲
出願日 2016年6月7日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-113816
公開日 2017年12月14日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-217824
状態 未査定
技術分野 積層体(2)
主要キーワード 刻み値 円弧領域 対候性 波線状 湾曲線 ウレタン樹脂バインダー ポリアクリロニトリル共重合体 細胞内腔
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年12月14日)のものです。
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図面 (17)

課題

天然木木目模様に現れる照りのある光沢を再現できる化粧シートを提供する。

解決手段

化粧シート10は、基材シート11と、基材シート11の上面に設けられる印刷層12と、印刷層12の上面に設けられる透明樹脂層13と、透明樹脂層13の上面に設けられる保護層14と、を備えている。化粧シート10では、透明樹脂層13は、化粧シート10に入射した光を当該化粧シート表面に対する正反射方向とは異なる方向に反射する凸部を含む複数の反射部20を有し、これら複数の反射部20が保護層14によって覆われている。

概要

背景

従来、内装家具表面材に使用される化粧板として、木目模様印刷された化粧シート合板等に貼り合わせたものが多く使用されている。このような化粧板において、木材の質感表現した意匠性に優れたものが提案されている。例えば、特許文献1に記載された化粧板では、薄く平坦にした針葉樹材に、広葉樹材の木目模様が印刷された透明オレフィン樹脂系シートを貼り合わせることで、優れた意匠性を実現している。

概要

天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現できる化粧シートを提供する。 化粧シート10は、基材シート11と、基材シート11の上面に設けられる印刷層12と、印刷層12の上面に設けられる透明樹脂層13と、透明樹脂層13の上面に設けられる保護層14と、を備えている。化粧シート10では、透明樹脂層13は、化粧シート10に入射した光を当該化粧シート表面に対する正反射方向とは異なる方向に反射する凸部を含む複数の反射部20を有し、これら複数の反射部20が保護層14によって覆われている。

目的

本発明は、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現できる化粧シート及び化粧板を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基材シートと、前記基材シートの一方に設けられる印刷層と、前記印刷層の一方に設けられる透明樹脂層と、前記透明樹脂層の一方に設けられる保護層と、を備える化粧シートであって、前記透明樹脂層は、当該化粧シートに入射した光を当該化粧シート表面に対する正反射方向とは異なる方向に反射する凸部及び凹部の少なくとも一方を含む複数の反射部を有し、当該複数の反射部が前記保護層に覆われている、化粧シート。

請求項2

前記複数の反射部それぞれは、入射した光を反射する反射主面と、前記反射主面及び前記透明樹脂層の表面との間に設けられる接続面とを有し、前記複数の反射部それぞれの長軸方向及び短軸方向の長さがそれぞれ20μm以上500μm以下であり、且つ、前記反射主面の前記透明樹脂層の表面からの高さ又は深さが10μm以上100μm以下である、請求項1に記載の化粧シート。

請求項3

前記複数の反射部それぞれは、入射した光を反射する反射主面と、前記反射主面及び前記透明樹脂層の表面との間に設けられる接続面とを有し、前記反射主面それぞれは、前記透明樹脂層の表面と交差する第1の断面において直線状の部分又は湾曲線状の部分を含み、且つ、前記透明樹脂層の表面及び前記第1の断面に交差する第2の断面において直線状の部分又は湾曲線状の部分を含み、前記第1の断面において直線状の部分又は湾曲線状の部分を含む前記反射主面の中心位置における直線又は曲線部分での接線の前記透明樹脂層の表面に対する勾配が、前記複数の反射部それぞれにおいて、−40度以上40度以下の範囲内で変動している、請求項1又は2に記載の化粧シート。

請求項4

前記反射主面は、前記第1の断面において直線状であり、且つ、前記第2の断面において湾曲線状である、請求項3に記載の化粧シート。

請求項5

前記透明樹脂層の表面の総面積に対する前記複数の反射部の前記反射主面の合計面積が占める割合が1%以上70%以下である、請求項1〜4の何れか一項に記載の化粧シート。

請求項6

前記透明樹脂層は、当該化粧シートに入射した光を当該化粧シート表面に対する正反射方向に反射する正反射部を更に有する、請求項1〜5の何れか一項に記載の化粧シート。

請求項7

前記保護層は、熱硬化性樹脂紫外線硬化樹脂、及び電子線硬化樹脂の少なくとも1つを含んで構成される、請求項1〜6の何れか一項に記載の化粧シート。

請求項8

前記基材シートと前記印刷層との間に配置される発泡樹脂層を更に備える、請求項1〜7の何れか一項に記載の化粧シート。

請求項9

請求項1〜8の何れか一項に記載の化粧シートと、前記化粧シートが貼り付けられる基材と、を備えた化粧板

技術分野

0001

本発明は、化粧シート及び当該化粧シートを備えた化粧板に関する。

背景技術

0002

従来、内装家具表面材に使用される化粧板として、木目模様印刷された化粧シートを合板等に貼り合わせたものが多く使用されている。このような化粧板において、木材の質感表現した意匠性に優れたものが提案されている。例えば、特許文献1に記載された化粧板では、薄く平坦にした針葉樹材に、広葉樹材の木目模様が印刷された透明オレフィン樹脂系シートを貼り合わせることで、優れた意匠性を実現している。

先行技術

0003

特許第3672636号明細書

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、天然木の木目模様は、「照り」のある光沢を有する。「照り」とは、天然木に光が入射した際に正反射方向とは異なる方向に現れる光沢であり、光の入射角度及び観察位置を移動すると、照りの現れる箇所も移動する。本発明者らの知見によれば、照りが生じる箇所の移動には異方性があり、これは天然木の細胞内腔が繊維状であることに起因すると考えられる。すなわち、繊維状の細胞内腔の延在方向に入射した光は概ね正反射方向へと反射されるが、繊維状の細胞内腔の配列方向に入射した光は、細胞内腔の角度によって正反射方向とは異なる方向へと偏向して反射される。この細胞内腔の角度が位置によって変化することで、照りが生じる箇所の移動が生じると考えられる。

0005

ここで、反射散乱特性評価を行った結果を図16に示す。図16(a)は、反射散乱特性評価を行った天然木の木目模様を示す模式図、図16(b)は、Y方向から照明光を入射した際の反射散乱特性の測定結果を示す図、図16(c)は、X方向から照明光を入射した際の反射散乱特性の測定結果を示す図である。図16(b)に示されるように、Y方向から照明光を入射すると正反射角度とは異なる角度に第2の反射ピークが発生し、測定箇所を変えると第2の反射ピークが発生する角度が変化した。一方、図16(c)に示されるように、X方向から照明光を入射すると、正反射角度に現れる正反射ピークしか発生しなかった。すなわち、上述した繊維状の細胞内腔に起因した、照りが生じる箇所の移動の異方性が確認された。

0006

このような照りが、天然木の光沢の特徴の一つとなっている。しかしながら、上述したような従来の化粧シートでは、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現することが難しかった。

0007

本発明は、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現できる化粧シート及び化粧板を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係る化粧シートは、その一形態として、基材シートと、基材シートの一方に設けられる印刷層と、印刷層の一方に設けられる透明樹脂層と、透明樹脂層の一方に設けられる保護層とを備え、透明樹脂層は、当該化粧シートに入射した光を当該化粧シート表面に対する正反射方向とは異なる方向に反射する凸部及び凹部の少なくとも一方を含む複数の反射部を有し、当該複数の反射部が保護層に覆われている。

0009

この化粧シートによれば、入射した光を化粧シート表面に対する正反射方向とは異なる方向に反射する凸部及び凹部の少なくとも一方を含む複数の反射部が設けられているため、木目模様に現れるような照りを再現することが可能となる。また、透明樹脂層が透光性を有しているため、その一方に設けられた印刷層により、リアル木目感を表現できると共に、それら印刷層を劣化から保護することができる。特に印刷層の木目柄と複数の反射部による照りとを位置あわせすることで、本化粧シートによれば、リアルな木目感を表現できるという効果がより高まる。しかも、この化粧シートでは、正反射方向とは異なる方向に光を反射して照りを具現化する複数の反射部が保護層によって覆われるようになっている。この場合、上述した照りを再現する効果を長期に亘って維持することが可能となる。以上により、本発明の一形態に係る化粧シートによれば、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を好適に再現することができる。

0010

上記の化粧シートにおいて、複数の反射部それぞれは、入射した光を反射する反射主面と、反射主面及び透明樹脂層の表面との間に設けられる接続面とを有し、複数の反射部それぞれの長軸方向及び短軸方向の長さがそれぞれ20μm以上500μm以下であり、且つ、反射主面の透明樹脂層の表面からの高さ又は深さが10μm以上100μm以下である。この場合、複数の反射部それぞれが微小であることから、その存在を人に視認されにくくなり、より自然な照りを実現することが可能となる。

0011

上記の化粧シートにおいて、複数の反射部それぞれは、入射した光を反射する反射主面と、反射主面及び透明樹脂層の表面との間に設けられる接続面とを有し、反射主面それぞれは、透明樹脂層の表面と交差する第1の断面において直線状の部分又は湾曲線状の部分を含み、且つ、透明樹脂層の表面及び第1の断面に交差する第2の断面において直線状の部分又は湾曲線状の部分を含み、第1の断面において直線状の部分又は湾曲線状の部分を含む反射主面の中心位置における直線又は曲線部分での接線の透明樹脂層の表面に対する勾配が、複数の反射部それぞれにおいて、−40度以上40度以下の範囲内で変動している。この場合、勾配の異なる反射主面により、化粧シート表面における正反射角度とは異なる角度に反射光を容易に射出することができ、また適度な角度範囲の方向に亘って光が反射されるため、木目模様に現れるような照りをより自然に再現することが可能となる。また、勾配が±40度の範囲内で変動しているため、実際に視認される機会の多い角度範囲の方向に光を反射することもできる。また、反射主面それぞれは、第2の断面において湾曲線状の部分等を含むため、特定の反射ピークを有しない散乱反射光とすることができる。

0012

上記の化粧シートにおいて、反射主面は、第1の断面において直線状であり、且つ、第2の断面において湾曲線状であってもよい。この場合、第1の断面に沿った方向で入射される光を正反射角度とは異なる方向に射出させることができると共に、第2の断面に沿った方向で入射される光を反射ピークを有しない散乱反射光とすることができ、特定方向へのギラツキを抑えた、より自然な照りを再現することが可能となる。

0013

上記の化粧シートにおいて、透明樹脂層の表面の総面積に対する複数の反射部の反射主面の合計面積が占める割合が1%以上70%以下であることが好ましい。この場合、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現しやすくなる。なお、ここでいう割合は、例えば化粧シートの所定の単位面積あたり(例えば1m2あたり)の割合を算出することにより得ることが可能である。

0014

上記の化粧シートにおいて、透明樹脂層は、当該化粧シートに入射した光を当該化粧シート表面に対する正反射方向に反射する正反射部を更に有していてもよい。この場合、光が正反射しない部分と正反射する部分とを同じ化粧シート内に設けることができるため、より一層自然な照りを再現することが可能となる。

0015

上記の化粧シートにおいて、保護層は、熱硬化性樹脂紫外線硬化樹脂、及び電子線硬化樹脂の少なくとも1つを含んで構成されていてもよい。この場合、照りを再現させる反射部の耐候性、対傷性、耐汚染性などを向上させることができ、長期に亘って自然な照りを再現することが可能となる。

0016

上記の化粧シートは、基材シートと印刷層との間に配置される発泡樹脂層を更に備えていてもよい。この場合、発泡樹脂層により、衝撃緩衝機能保温機能等を化粧シートに付与できる。

0017

また、本発明は、別の側面として、化粧板に関する。この化粧板は、上記何れかの化粧シートと、当該化粧シートが貼り付けられた基材とを備えて構成される。この化粧板によれば、上記と同様の作用効果を好適に実現することができる。

発明の効果

0018

本発明によれば、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現できる。

図面の簡単な説明

0019

図1は、本実施形態に係る化粧シートの断面を示す断面図である。
図2は、図1に示す化粧シートの反射部の一例を示す概略図である。
図3は、図1に示す化粧シートの透明樹脂層における光の反射を示す図である。
図4は、第1変形例に係る反射部を示す概略図である。
図5は、第2変形例に係る反射部を示す概略図である。
図6は、第3変形例に係る反射部を示す概略図である。
図7は、第4変形例に係る反射部を示す概略図である。
図8は、第5変形例に係る反射部を示す概略図である。
図9は、第6変形例に係る反射部を示す概略図である。
図10は、第7変形例に係る反射部を示す概略図である。
図11は、第8変形例に係る反射部を示す概略図である。
図12は、反射部の並びの例を示す概略図である。
図13は、反射部の別の並びの例を示す概略図である。
図14は、反射部の並びに対する揺らぎを示す概略図である。
図15は、反射部の並びに対する別の揺らぎを示す概略図である。
図16(a)は、反射散乱特性評価を行った天然木の木目模様を示す模式図である。図16(b)は、Y方向から照明光を入射した際の反射散乱特性の測定結果を示す図である。図16(c)は、X方向から照明光を入射した際の反射散乱特性の測定結果を示す図である。

0020

以下、本発明に係る化粧シートの実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いる場合があり、重複する説明は省略する。また、各図面では、説明を容易にするため、化粧シートの上面図において、左右方向に対応する方向を第1方向とし、上下方向に対応する方向を第2方向として説明を行う。

0021

図1は、本実施形態に係る化粧シートの断面構成を示す概略断面図である。図1に示されるように、化粧シート10は、基材シート11と、基材シート11上に設けられた例えば木目柄の印刷層12と、基材シート11との間で印刷層12を挟み込むように印刷層12上に配置される透明樹脂層13と、透明樹脂層13上に設けられる保護層14とを備えて構成されている。このような化粧シート10は、例えば合板(基材)に貼り合わせることで内装や家具の表面板(化粧板)として使用することができる。

0022

基材シート11は、化粧シート10の基部となるシートであり、特に限定はされないが、例えば熱可塑性樹脂から構成される。基材シート11は、好適には、ランダムPP(ポリプロピレン)やHDPE(高密度ポリエチレン)から構成され、これら熱可塑性樹脂に有機又は無機顔料を添加して構成されてもよい。

0023

印刷層12は、例えば木目柄等が基材シート11上に印刷された層である。印刷層12に用いられるインキとしては、例えばウレタン樹脂バインダーに有機又は無機の顔料を添加したものを好適に用いることができるが、これに限定されない。

0024

なお、化粧シート10の基材シート11と透明樹脂層13との界面(印刷層12)に接着層(図示せず)を追加してもよい。接着層としては例えばポリプロピレン系の接着性樹脂などを用いることができるが、これに限定されるわけではなく、化粧シート10の基材シート11と透明樹脂層13との密着性等を考慮して適宜選択することができる。また、ポリエステルポリオールイソシアネート系を混合したアンカー層を化粧シート10の基材シート11と接着層との間に追加してもよい。

0025

透明樹脂層13は、印刷層12上に設けられる透明な樹脂から構成され、化粧シート1に入射した光を反射して、照りを具現化する部分である。このような透明樹脂層13は、透光性を有するシート状の基材部分13aと、基材部分13aの主面13b上に設けられ入射光を所定の方向に反射する複数の反射部20とを備えている。透明樹脂層13の基材部分13a及び複数の反射部20は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などから一体的に形成されることが好ましいが、別体として形成されてもよい。なお、透明樹脂層13の詳細については後述する。

0026

保護層14は、透明樹脂層13の上であって化粧シート10の最外層に設けられる透明な層であり、透明樹脂層13、特に反射部20を保護するための層である。保護層14は、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、及び電子線硬化樹脂などの架橋型の樹脂の少なくとも1つを含んで構成される。化粧シート10では、保護層14を設けることにより、対候性耐傷性、耐汚染性などを強化することができる。保護層14は、上述した樹脂を単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。保護層14は、既知コーティング装置を用いて透明樹脂層13に塗布することにより形成することができる。なお、透明樹脂層13及び保護層14は、上述したように透明であるため、化粧シート1では、印刷層12の木目柄等を外部から十分に視認できるようになっている。

0027

次に、化粧シート10において照りを具現化する透明樹脂層13(反射部20)の構成について、図2を参照して、より詳細に説明する。図2は、図1に示す化粧シートを構成する透明樹脂層の反射部を示す概略図である。この図2では、複数配置される反射部20の内の1つについて、上面図(図2(a))と、第1方向及び第2方向それぞれに沿った2つの断面図(図2(b)及び(c))とを示している。ここで、第1方向とは、図2(a)の上面図における左右方向であり、第2方向とはその上下方向であるとし、他の図面においても同様とする。また、第1の断面とは、図2(b)に示すように、透明樹脂層13の主面13bと交差する断面であり、本実施形態では特に透明樹脂層13の主面13bと直交し且つ第1方向を含む平面における断面形状としている。第2の断面とは、図2(c)に示すように、透明樹脂層13の主面13b及び第1の断面と直交(交差)する断面であり、本実施形態では特に透明樹脂層13の主面13bと直交し且つ第1方向と直交する第2方向を含む平面における断面形状としている。

0028

図2(a)及び(b)に示されるように、複数の反射部20それぞれは、第1の断面において直線状に形成されて入射した光を反射する反射主面21と、反射主面21及び透明樹脂層13の基材部分13aの間に設けられた接続面22,23と、を有している。接続面22,23は、第1の断面において、反射主面21と接続する部位が円弧状をなして、当該反射主面21と透明樹脂層13の主面13bとを接続する。このように、接続面22,23に円弧領域を設けることによって、第1方向から化粧シート10に入射した光のうち接続面22,23に入射した光を散乱反射させることができる。

0029

一方、反射部20は、図2(c)に示すように、第2の断面においては、全体が湾曲線状である。このような構成により、反射部20は、第2方向から化粧シート10に入射した光を散乱反射させることができる。なお、各図では反射部20は凸形状として示しているが、凹形状であってもよく、この場合、反射主面は底面から構成される。

0030

反射部20において、第1の断面及び第2の断面の幅は、10μm以上1mm以下、より好ましくは20μm以上500μm以下であることが望ましい。10μmを下回ると、回折光の影響により虹色に光ってしまい、一方、1mmを超えると、反射部20の1つ1つが人の目に視認されやすくなるためである。反射部20の長軸方向及び短軸方向の長さがそれぞれ20μm以上500μm以下であることにより、反射部20を微小なものとして、その存在を人に視認されづらくさせることができ、また、虹色に光ることをより確実に防止することができる。なお、反射主面21の透明樹脂層13の主面13bからの高さは10μm以上100μm以下であることが望ましい。

0031

また、図2(b)に示すように、直線状の反射主面21の中心位置における直線部分は、第1の断面において、透明樹脂層13の主面13bとのなす勾配の角度θが±40度の範囲内となるように傾斜しており、複数の反射部20それぞれにおいて、この勾配の角度θが±40度の範囲内で変動している(図1参照)。なお、複数の反射部20の内、一部の反射部20では、反射主面21の直線部分が透明樹脂層13の主面13bと平行である。そして、このような反射部20を備えた透明樹脂層13に光が入射すると、主として、透明樹脂層13の主面13b及び反射部20の反射主面21にて、入射した照明光等の光が反射される。このように反射主面21の傾斜角度θが±40度の範囲(0度も含む)で変動するように反射部20が配置されるため、透明樹脂層13の主面13bで反射される正反射光図3のL1及びL1’参照)に対して、異なる方向への反射光(図3のL2及びL2’参照)が生じるようになる。なお、この勾配は例えば複数の反射部20の並びに沿って角度θが推移している。

0032

この正反射方向とは異なる方向への反射光によって引き起こされる第2の反射ピーク(図16(b)参照)の強度については、透明樹脂層13における反射部20の面積率を調整することで、その強度を適宜調整することができる。ここで、反射部20の面積率とは、透明樹脂層13の基材部分13aの主面13bの単位面積当たりにおける反射部20の反射主面21の合計面積である。反射部20の面積率は任意に設定可能だが、好ましくは1%以上70%以下の範囲である。反射部20の面積率が1%を下回ると、反射主面21の面積が少なくなり、第2の反射ピークが弱くなってしまい、また、反射部20の配置が疎らになることで反射部20が1つ1つの点状として視認されてしまうためである。一方、反射部20の面積率が70%を超えると、透明樹脂層13の主面13bの平坦部の面積が少なくなり、化粧シート10による反射光の大部分が反射部20によるものとなってしまい正反射光の量が少なくなってしまい、望ましくないためである。

0033

このように、透明樹脂層13における反射部20の面積率は1%以上70%以下の範囲で設定されることが好ましい。なお、透明樹脂層13の主面13b内における反射部20の面積率は一定であってもよいが、場所によって反射部20の面積率を変動(疎密分布)させるようにしてもよい。すなわち、第2の反射ピークの強弱を化粧シート10内で表現したい場合、例えば第2の反射ピークを弱くしたい領域は反射部20の面積率を1〜20%の範囲と低くし、第2の反射ピークを強めたい領域は面積率を50〜70%の範囲と高くし、その中間は面積率を20〜50%の範囲と設定することができる。

0034

なお、化粧シート10に入射した光を散乱反射させる手法として、透明樹脂層13の主面13b、及び反射部20(例えば反射主面21)の少なくともいずれか一方の面を粗面化してもよい。透明樹脂層13を成形する際の型を粗面化することで、粗面を転写してもよく、または透明樹脂層13を直接粗面化してもよい。または微粒子を含有したコーティングを施してもよい。このとき、表面粗さRaは0.01μm以上20μm以下の範囲であることが望ましい。0.01μm以下はほとんど鏡面といっても差支えなく望むような散乱特性を得ることが出来ず、一方で20μmを超えると反射部20の機能が低下するためである。すなわち、複数の反射部20の表面及び主面13bの少なくとも一方の表面粗さRaが0.01μm以上且つ20μm以下である場合、適度な角度範囲の方向に亘って光を反射させつつ、好適な散乱特性を得ることができる。

0035

このように、化粧シート10によれば、入射した光を化粧シート1の表面に対する正反射方向とは異なる方向に反射する凸部(又は凹部)を含む複数の反射部20が設けられているため、木目模様に現れるような照りを再現することが可能となる。また、透明樹脂層13が透光性を有しているため、その一方に設けられた印刷層12によりリアルな木目感を表現でき、しかも、印刷層12の木目柄と化粧シート10の複数の反射部20による照りとを位置あわせすることで、よりリアルな木目感を表現することができる。更に、この化粧シート10では、正反射方向とは異なる方向に光を反射して照りを具現化する複数の反射部20が保護層14によって覆われるようになっているため、上述した照りを再現する効果を長期に亘って維持することが可能となる。以上により、化粧シート10によれば、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を好適に再現することができる。

0036

[第1変形例]
ここで、透明樹脂層13に用いられる反射部20の変形例について説明する。これら変形例でも上記と同様の作用効果を得ることが可能である。第1変形例は、図4に示すように、第1の断面において、反射主面21aが湾曲している点で相違している。図4は、第1変形例に係る反射部を示す概略図である。反射部20aは、図4に示されるように、半径R1で湾曲した反射主面21aと、R1より小さい半径r2で湾曲した接続面22と、半径r3で湾曲した接続面23と、で構成されている。ここで半径r2とr3の大きさは同一であってもよいし、異なっていてもよい。

0037

反射主面21が直線である場合、第2の反射ピークの幅が狭くなってしまう傾向があるが、天然木では第2の反射ピークはある程度の角度範囲を持つため、反射主面21は完全な直線であるより、本変形例1のように湾曲していることがより望ましい(図16参照)。第1変形例では、反射主面21aは、第1の断面において、反射主面21aの任意の二点における接線同士が0度以上40度以下の角度をなす緩やかな湾曲線状をなしている。また、反射主面21aの2つの端点を結んだ直線mと反射主面21aの2つの端点における接線とのなす角度は、20度以下でもよい。反射主面21aの曲率半径が小さ過ぎると、反射主面21aと透明樹脂層13の主面13bとのなす角度θの変動が意味を成さなくなるためである。

0038

また、第1変形例における反射部20aは、湾曲線状である反射主面21aの中心位置における曲線部分での接線と、透明樹脂層13の主面13bとのなす勾配の角度θが±40度の範囲内にあり、各反射部20aにおいてこの範囲内で変動することで、反射部20と同様に、透明樹脂層13の主面13bによる正反射ピークに対して第2の反射ピークを生じさせることができる。また、このような範囲内で反射することで、実際に視認される機会の多い角度範囲の方向に光を反射することもできる。

0039

[第2変形例]
続いて、反射部の第2変形例について説明する。第2変形例では、図5に示すように、第1の断面において、接続面22bのうち透明樹脂層の一方の面13bと接続する側の部位が直線状である点で第1変形例と相違しており、他の形状は第1変形例と同様である。図5は、第2変形例に係る反射部を示す概略図である。反射部20bは、図5に示されるように、半径R1で湾曲した反射主面21bと、反射主面21bと接続する部位が、R1より小さい半径r2で湾曲した円弧状をなす接続面22bと、半径r3で湾曲した接続面23と、で構成されており、接続面22bは、透明樹脂層13の一方の面13bと接続する部位が直線状をなしている。この場合、透明樹脂層13を成形する際の型抜けを良くすることが出来る。なお、反射主面21bは、変形例1の反射主面21aと同様である。

0040

[第3変形例]
続いて、反射部の第3変形例について説明する。第3変形例では、図6に示すように、第1の断面において、接続面22が反射主面21cの一端側にのみ設けられており、他端側の接続面が省略されている点で他の例と相違している。図6は、第3変形例に係る反射部を示す概略図である。反射部20cは、図6に示されるように、反射主面21cの他端側が透明樹脂層の一方の面13bに直接接続され、接続面23が省略されたものである。この場合、第2のピークを生じさせることで照りを再現する反射主面21cの機能は維持しつつ、接続面22,23の何れか一方が省略されることで、接続面22,23に入射する照明光を低減することができる。接続面22,23に入射する照明光は設計された照り方向とは異なる方向に反射させる要因となるため、低減させることが望ましい。ただし当然ながら、反射主面21cが直線で且つ反射主面21cと透明樹脂層13の一方の面13bとのなす角度θが0度である場合においては接続面22,23を省略することは出来ないが、反射主面21cの傾斜角度θ等は、それ以外では、反射部20の反射主面21と同様である。なお、反射主面21cは、反射主面21と同様に、勾配の角度θが±40度の範囲内で変動している。

0041

[第4変形例]
続いて、反射部の第4変形例について説明する。第4変形例では、図7に示すように、反射部20dが波線状をなしている点で相違している。図7は、第4変形例に係る反射部を示す概略図である。図7に示されるように、2つ以上の反射部20dが周期的に波線状に繰り返されているため、第2の方向から透明樹脂層13へ入射した光は、波線状の反射部20dによって散乱反射される。なお、第4変形例では、反射部20dの第1の断面は反射部2の場合と同様としたが、反射部20a,20b,20cの何れかの場合と同様であってもよい。

0042

[第5変形例]
続いて、反射部の第5変形例について説明する。第5変形例では、図8(b)に示すように、第1の断面において、接続面22eが反射主面21eの一端側に設けられており、微小な円弧である接続面23eが反射主面21eの他端側に設けられている点で例えば第3変形例と相違している。図8(a)〜(c)は、第5変形例に係る反射部を示す概略図である。図8に示されるように、反射主面21eは、第1の断面において、その一端側で、微小な半径r4で湾曲した部分を介して接続面22eと接続され、他端側で、微小な半径r5からなる接続面23eを介して透明樹脂層13の一方の面13bに接続される。この反射主面21eは、反射主面21と同様に、勾配の角度θが±40度の範囲内で変動しており、この場合、第2のピークを生じさせることで照りを再現する反射主面21eの機能は維持しつつ、接続面23eをほぼ省略させる形となり、接続面23eに入射する照明光を低減することができる。なお、接続面22eは、微小な半径r6で湾曲した部分を介して透明樹脂層13の一方の面13bに接続される。また、第5変形例に係る反射部20eの反射主面21eは、第3変形例に係る反射主面21cと異なり、第1の断面に沿った方が長軸で第2の断面に沿った方が短軸となる平面形状を呈している。なお、第2の断面に沿う反射主面21eの形状は、変形例3の反射主面21cと同様である。

0043

[第6変形例]
続いて、反射部の第6変形例について説明する。第6変形例では、図9に示すように、第2の断面において、反射主面21fの両端に接続面24,25が設けられている点で例えば第5変形例と相違しており、他の構成は第5変形例等と同様である。図9は、第6変形例に係る反射部を示す概略図である。反射部20fは、図9に示されるように、第2の方向において、反射主面21fの両端に接続面24,25が設けられており、これら接続面24,25が一方の面13bと接続されるようになっている。図9では、これら接続面24,25は直線となっているが、湾曲線状であってもよい。なお、第1の断面における反射主面21f,接続面22f,23fは、第5変形例に係る反射部20eの反射主面21e,接続面22e,23eに対応しており、略同形状である。

0044

[第7変形例]
続いて、反射部の第7変形例について説明する。第7変形例では、図10に示すように、第2の断面において、反射主面21fの両端に接続面24g,25gが設けられており、その間に位置する反射主面21fが直線状になっている点で例えば第5変形例と相違しており、他の構成は第5変形例等と同様である。図10は、第7変形例に係る反射部を示す概略図である。反射部20gは、図10に示されるように、第2の方向において、直線状の反射主面21gの両端に緩やかな曲線からなる接続面24g,25gが設けられており、これら接続面24g,25gが一方の面13bと接続されるようになっている。図10では、これら接続面24g,25gは湾曲線状となっているが、直線状であってもよい。第1の断面における反射主面21g,接続面22g,23gは、第5変形例に係る反射部20eの反射主面21e,接続面22e,23eに対応しており、略同形状である。

0045

[第8変形例]
続いて、反射部の第8変形例について説明する。第8変形例では、図11(a)に示す第5変形例と異なり、一方の面13bと接続する接続面23hのR部が逆向きとなっている点で相違する。図11(b)は、第8変形例に係る反射部を示す概略図である。反射部20hは、図11(b)に示されるように、第1の方向において、反射主面21eの両端に緩やかな曲線からなる接続面22e,23hが設けられており、接続面23hのR部が反転して、一方の面13bと接続されるようになっている。接続面23hがこのような裾野を引くような逆R形状であるため、後述する方法で透明樹脂層を形成した際、樹脂の流れや版剥離等をスムーズに行うことができ、成型性を向上させることができる。

0046

続いて、化粧シート1の透明樹脂層13における複数の反射部20の並び、及び当該並びに対する揺らぎについて説明する。

0047

図12(a)は、化粧シートにおける反射部の並びを示す概略図(保護層は省略)であり、図12(b)は、XIIb−XIIb線に沿った断面図である。図12(a)(b)に示されるように、化粧シート10では、反射主面21の中心位置における直線又は曲線部分での接線と透明樹脂層13の面13bとによる勾配は、第1の断面と平行である第1の方向への複数の反射部20の並びに沿った角度θの推移が、第2の断面と平行である第2の方向への複数の反射部2の並びに沿った角度θの推移より変動が大きくなっている。この場合、反射部20の並びによって光の反射に異方性を持たせることができ、散乱反射の異方性を線状、または帯状に表現できる。なお、図12では、一例として、第2の方向において勾配の角度θは推移せず一定となっている化粧シート10が示されている。

0048

また、図13は、反射部の別の並びを示す概略図である。図13に示されるように、この化粧シート10では、反射主面21の中心位置における直線又は曲線部分での接線と透明樹脂層13の主面13bとによる勾配は、第2の断面と平行である第2の方向への複数の反射部2の並びに沿った角度θの推移が、第1の断面と平行である第1の方向への複数の反射部2の並びに沿った角度θの推移より変動が大きくなっている。この場合も、反射部20の並びによって光の反射に異方性を持たせることができ、散乱反射の異方性を線状、または帯状に表現できる。なお、図13では、一例として、第1の方向において勾配の角度θは推移せず一定となっている化粧シート10が示されている。

0049

以上のように、反射部20自体に散乱反射の異方性を持たせ、且つ、配置においても異方性を持たせることで、散乱反射の異方性を線状、または帯状に表現することができる。

0050

次に、化粧シート10における揺らぎの例について図14及び図15を参照して説明する。図14は、反射部の並びに対する揺らぎを示す概略図であり、図15は、反射部の並びに対する別の揺らぎを示す概略図である。図14に示すように、化粧シート10は、複数の反射部20が配置される位置に対して揺らぎを加えてもよい。または、図15に示すように、化粧シート10は、複数の反射部20が配置される位置に対しては揺らぎを加えず、配列に揺らぎを加えてもよい。

0051

なお、上述したように、本実施形態に係る反射部20等では、反射部20等の反射主面21と透明樹脂層13の主面13bとによる勾配の角度θは、第1の方向において±40度以下の範囲で変動するが、例えば−35度→−30度、・・・−5度→0度→+5度→・・・+30度→+35度・・・といった角度θの推移を周期的に繰り返すようにしてもよい。また、勾配の角度θの推移は、上記のように例えば5度刻みのように大きな刻み値でもよいが、1度以下の小さい刻み値であってもよい。刻み値が小さいほど、光の入射角度や観察位置を変更した際において、第2の反射ピークが発生する角度の変化が滑らかになり、照りが生じる箇所の移動が滑らかになって望ましい一方、刻み値が大きいほど製造プロセスが簡略化される。

0052

このように、勾配の第1の方向への複数の反射部20の並びに沿った角度θの推移が周期的である場合、勾配の角度θが周期的に推移する反射主面21によって適度な角度範囲の方向に亘って光が反射される。従って、化粧シート10において、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を好適に再現することが可能となる。

0053

同様に、第2の方向においても、反射部20の反射主面21と透明樹脂層13の主面13bとによる勾配は、角度θの推移を周期的に繰り返してもよい。このように、勾配の第1及び第2の方向への複数の反射部20の並びに沿った角度θの推移が周期的である場合、勾配の角度θが周期的に推移する反射主面21によって適度な角度範囲の方向に亘って光が反射される。従って、化粧シート10において、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現できる。

0054

なお、化粧シート10の透明樹脂層13は、勾配の角度θ、及び、勾配の角度θが推移する周期が互いに異なるように複数の反射部20が設けられた複数の領域を有していてもよい。この場合、反射光を強く表現したい領域と弱く表現したい領域とを設定することができ、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現できる。すなわち、反射部20の反射主面21と透明樹脂層13の主面13bとによる勾配が、角度θの推移を周期的に繰り返す場合、変動周期が1種でも良いが2種以上の周期で構成されてもよく、また1周期内の角度θの変動範囲も1種でもよいが2種以上であってもよい。例えば、ある箇所の1周期の幅は50mmで角度θの変動は±35度の範囲であって、別の箇所の1周期の幅は20mmで角度θの変動は±20度の範囲、といったように構成することができる。特に、複数の反射部20が並んで配置される場合、異なる周期間は連続して角度θが変動することが望ましい。

0055

また、反射部20の反射主面21と透明樹脂層13の主面13bとによる勾配の角度θの推移は、並んで配置される複数の反射部20を1つ1つ変えてもよいが、2つ以上の反射部20を1単位として角度θを推移させてもよい。例えば第1の方向に並んで配置される10個の反射部20を1単位とし、1単位内においては、反射主面21と主面13bとによる勾配の角度θを一定としてもよい。なお、配列に対して上述した揺らぎを加えた場合、1単位内の反射部20の数が変動しても良い(図14図15参照)。

0056

続いて、上述した化粧シート10(特に透明樹脂層13)の製造方法の一例について説明する。

0057

透明樹脂層13は、例えば切削により反射部20に相当する凹部を形成した版を用いて、押出成形法射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって、基材部分13aと反射部20とを一体に成形することができる。透明樹脂層13に用いる樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2、6−ナフレートポリプロピレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートシクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂スポログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(ホモポリマーランダムコポリマーブロックコポリマー)、ポリメチルペンテン脂環式オレフィン共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂ポリカーボネートポリスチレンポリアミドポリエーテルポリエステルアミドポリエーテルエステルポリ塩化ビニルシクロオレフィンポリマーポリアクリロニトリル共重合体アクリロニトリルスチレン共重合体、およびこれらを成分とする共重合体、またこれら樹脂の混合物などを用いることができ、特に制限されることはない。例えば紫外線吸収剤光安定剤等を添加してもよい。または上記熱可塑性樹脂を用いて、押出成形法、射出成型法によって透明樹脂層13を成形した後、反射部20を形成する版を用いて、熱プレス法、紫外硬化成形法、電子線硬化成形法等によって反射部20を形成してもよい。

0058

そして、このように作製した透明樹脂層13に対して、印刷層12を設けた基材シート11を接着剤等により貼り合せるか、または印刷層12を設けた基材シート11上に上述した成形法を用いて透明樹脂層13を成形し、その後、保護層14を透明樹脂層13の反射部20側に形成する。これにより、上述した化粧シート10を得ることができる。

0059

以上説明したように、化粧シート10によれば、透明樹脂層13に設けられた複数の反射部20において、各反射主面21が、第1の断面において、直線状又は緩やかな湾曲線状であり、且つ、反射主面21の中心位置における直線又は曲線部分での接線の主面13bに対する勾配が、複数の反射部20それぞれにおいて、±40度の範囲内で変動している。このように勾配の異なる反射主面21により、透明樹脂層13の主面13bにおける正反射角度とは異なる角度に反射光を射出することができ、また適度な角度範囲の方向に亘って光が反射されるため、木目模様に現れるような照りを再現することが可能となる。また、勾配が±40度の範囲内で変動しているため、実際に視認される機会の多い角度範囲の方向に光を反射することもできる。また、反射主面21それぞれは、第2の断面において湾曲線状であるため、特定の反射ピークを有しない散乱反射光とすることもできる。さらに、透明樹脂層13が透光性を有しているため、反射部20が設けられていない面側に木目柄の印刷層12を配置することで、リアルな木目感を表現できると共に、それら印刷層12を劣化から保護することができる。特に、印刷層12の木目柄と透明樹脂層13の反射部20の配置方向とを位置あわせすることで、リアルな木目感を表現できるという効果がより高まる。以上により、本実施形態に係る化粧シート10によれば、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を好適に再現することができる。

0060

なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した化粧シート10には、入射光を正反射角度とは異なる方向に反射する反射部20が設けられているが、入射光を正反射角度に反射する正反射部(凸部又は凹部でもよいし、平面部でもよい)を更に設けるようにしてもよい。この場合、光が正反射しない部分と正反射する部分とを同じ化粧シート内に設けることができるため、より一層自然な照りを再現することが可能となる。

0061

また、化粧シート10には、上述した反射部20だけでなく、導管を表現する凹部または凸部(図示せず)を設けてもよく、この場合、よりリアルな木目感を表現することができる。さらに、上述の構成では印刷層4として木目柄の印刷を用いたが、これに限定されず、任意の絵柄を採用してもよい。また、化粧シート10において、基材シート11と印刷層12との間に発泡樹脂層を更に備えるようにしてもよい。このように発泡樹脂層を備えた場合には、衝撃緩衝機能や保温機能等を化粧シート10に付与することができる。

0062

以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例では、上述した反射部を設けることにより自然な照りが再現できるかを確認しており、保護層を特に設けていないが、保護層を設けた場合でも同様の照りを再現することが可能である。

0063

まず、本発明の効果検証のため、以下に示すような透明樹脂層13を有する化粧シート10を作製した。

0064

作製した透明樹脂層13の反射部20は、第1の断面において、反射主面21と接続面22,23とを含むように構成されていた。反射主面21は、湾曲しており、2つの端点を結ぶ直線と、2つの端点における接線とのなす角度がそれぞれ10度、2つの端点を結ぶ直線の長さは50μmであった。接続面22,23は円弧状とした(図5参照)。反射主面21の中心位置における曲線部分の接線と透明樹脂層13の主面13bとのなす角度θが0度である場合において、接続面22,23と反射主面21との接点における接線と、透明樹脂層13の主面13bとのなす角度を10度にすると共に、円弧の他方の点における接線と、透明樹脂層13の主面13bとのなす角度を50度とし、この点より透明樹脂層13側は、透明樹脂層13の主面13bとのなす角度が50度である直線とした(図5参照)。

0065

作製した透明樹脂層13の反射部20は、第2の断面においては、全体が円弧形状となり、透明樹脂層13の主面13bと接する点における接線が透明樹脂層13の主面13bとの間でなす角度が25度であった。

0066

本実施例における透明樹脂層13では、上述した構成の複数の反射部20を以下のように並べて配置した。すなわち、反射主面21の中心位置における接線と透明樹脂層13の主面13bとのなす角度θを、第2方向への複数の反射部20の並びに沿って、±30度の範囲において5度刻みで変動するように推移させた。また、上記推移の周期の幅を以下の順番で変えて並べた配置とした。具体的には、10mm、8mm、3mm、6mm、10mm、6mm、3mm、8mm、10mm、8mm、3mm、6mm、10mm、6mm、3mmであり、全体で100mmの幅であった。一方、第1の方向への複数の反射部20の並びにおいては、一定のピッチで反射部20を並べて配置した。反射部20の面積率は30%とした。

0067

また、このような透明樹脂層13を成形するための金型サンドブラスト処理を行い、透明樹脂層13の主面13bが転写される平坦面における表面粗さが約2μmとなるようにした。更に、導管を表現する凹部を転写するパターンも金型上に形成した。

0068

比較例として、平坦な金型に同様のサンドブラスト処理と導管を表現する凹部を転写するパターンを形成した金型を準備した。

0069

上記実施例及び比較例において、木目柄が印刷された基材シート11上に、上記2つの金型を用い、透光性を有する樹脂で透明樹脂層13を成形することで、エンボス面を有する化粧シート10、及び、比較例による化粧シートを得た。

実施例

0070

実施例による化粧シート10は、照明下において帯状の輝線見え、見る角度や化粧シート10の角度を変えると帯状の輝線が移動する視覚表現が得られた。一方、比較例による化粧シートは、上記のような輝線を生じなかった。2つを比較し、実施例による化粧シート10の方が、天然木の木目模様に現れる照りのある光沢を再現できることが確認された。

0071

10…化粧シート、11…基材シート、12…印刷層、13…透明樹脂層、13a…基材部分、13b…主面、14…接着層、20,20a〜20h…反射部、21,21a〜21g…反射主面、22,22b,22e〜22g…接続面、23,23e〜23h…接続面。

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