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技術 定着装置の製造方法および定着装置

出願人 ブラザー工業株式会社
発明者 鈴木登
出願日 2016年5月31日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-108850
公開日 2017年12月7日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-215439
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における定着
主要キーワード ブラスト領域 端部ガイド リブガイド ニップ部材 投射材 バックアップ部材 規制面 マスク部材
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

ニップ部材素管摩耗を抑制することができる定着装置の製造方法および定着装置を提供する。

解決手段

定着装置8は、金属製の素管110を有するエンドレスベルト81と、ニップ部材83と、シャフト86Aおよびシャフト86Aを被覆する弾性部86Bを有し、弾性部86Bとニップ部材83との間でエンドレスベルト81を挟む加圧ローラ86とを備える。定着装置8の製造方法は、素管110の外周面の、加圧ローラ86の軸方向における両端部のマスク領域111をマスクするマスク工程と、マスク領域111をマスクした状態で素管110の外周面のブラスト領域112をブラスト処理するブラスト処理工程とを含み、素管110のマスク領域111とブラスト領域112との境界である境界部113を、加圧ローラ86の軸方向において、素管110の弾性部86Bとニップ部材83に挟まれる部分(被挟持部114)の外側の位置に形成する。

概要

背景

ベルト定着方式定着装置として、エンドレスベルトと、エンドレスベルトの内側に配置されたニップ部材と、ニップ部材との間でニップ部を形成する加圧ローラとを備え、エンドレスベルトが、金属製の素管と、素管の外周面に形成されたフッ素樹脂などからなるコート層とを有するものが知られている。そして、例えば、特許文献1には、素管とコート層の接着強度を高めるため、素管の外周面にブラスト処理を施したエンドレスベルトが開示されている。また、特許文献1には、素管の長手方向両端部の領域をマスキングすることで、素管の長手方向端部以外の外周面中央部のみにブラスト処理を施したエンドレスベルトも開示されている。

概要

ニップ部材や素管の摩耗を抑制することができる定着装置の製造方法および定着装置を提供する。定着装置8は、金属製の素管110を有するエンドレスベルト81と、ニップ部材83と、シャフト86Aおよびシャフト86Aを被覆する弾性部86Bを有し、弾性部86Bとニップ部材83との間でエンドレスベルト81を挟む加圧ローラ86とを備える。定着装置8の製造方法は、素管110の外周面の、加圧ローラ86の軸方向における両端部のマスク領域111をマスクするマスク工程と、マスク領域111をマスクした状態で素管110の外周面のブラスト領域112をブラスト処理するブラスト処理工程とを含み、素管110のマスク領域111とブラスト領域112との境界である境界部113を、加圧ローラ86の軸方向において、素管110の弾性部86Bとニップ部材83に挟まれる部分(被挟持部114)の外側の位置に形成する。

目的

本発明は、ニップ部材や素管の摩耗を抑制することができる定着装置の製造方法および定着装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

金属製の素管を有するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、シャフトおよび前記シャフトを被覆する弾性部を有し、前記弾性部と前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むローラと、を備えた定着装置の製造方法であって、前記素管の外周面の、前記ローラの軸方向における両端部のマスク領域マスクするマスク工程と、前記マスク領域をマスクした状態で前記素管の外周面のブラスト領域ブラスト処理するブラスト処理工程と、を含み、前記素管の前記マスク領域と前記ブラスト領域との境界である境界部を、前記軸方向において、前記素管の前記弾性部と前記ニップ部材に挟まれる部分の外側の位置に形成することを特徴とする定着装置の製造方法。

請求項2

前記定着装置は、前記エンドレスベルトの内周面と接触して前記エンドレスベルトの移動をガイドする少なくとも1つのガイド面を有するガイド部材を備え、前記ガイド面が、前記エンドレスベルトの前記軸方向における端部の移動をガイドする第1ガイド面を含んでおり、前記境界部を、前記軸方向において前記第1ガイド面よりも内側の位置に形成することを特徴とする請求項1に記載の定着装置の製造方法。

請求項3

前記定着装置は、前記エンドレスベルトの内周面と接触して前記エンドレスベルトの移動をガイドする少なくとも1つのガイド面を有するガイド部材を備え、前記ガイド面が、前記軸方向に隣り合って配置された第2ガイド面と第3ガイド面を含んでおり、前記境界部を、前記軸方向において前記第2ガイド面と前記第3ガイド面の間の位置に形成することを特徴とする請求項1に記載の定着装置の製造方法。

請求項4

前記マスク工程では、前記素管の前記軸方向における両端部にマスク部材を取り付け、前記マスク部材は、前記マスク領域の第1マスク領域をマスクする第1マスク部と、前記第1マスク領域と前記ブラスト領域との間の領域である第2マスク領域をマスクする第2マスク部とを有しており、前記第2マスク部は、前記素管の外周面と対向する面が前記軸方向内側に向かうにつれて当該外周面との間の隙間を広くするように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の定着装置の製造方法。

請求項5

金属製の素管を有するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むバックアップ部材と、を備えた定着装置の製造方法であって、前記素管の外周面の、前記エンドレスベルトの長手方向における両端部のマスク領域をマスクするマスク工程と、前記マスク領域をマスクした状態で前記素管の外周面のブラスト領域をブラスト処理するブラスト処理工程と、を含み、前記素管の前記マスク領域と前記ブラスト領域との境界である境界部を、前記長手方向において、前記素管の前記バックアップ部材と前記ニップ部材に挟まれる部分の外側の位置に形成することを特徴とする定着装置の製造方法。

請求項6

金属製の素管を有するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、シャフトおよび前記シャフトを被覆する弾性部を有し、前記弾性部と前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むローラと、を備えた定着装置であって、前記素管の外周面は、前記ローラの軸方向における両端部の領域であるマスク領域と、前記マスク領域の間の領域であって前記マスク領域よりも表面粗さが大きいブラスト領域とを有し、前記素管の前記マスク領域と前記ブラスト領域との境界部分である前記境界部は、前記軸方向において、前記素管の前記弾性部と前記ニップ部材に挟まれる部分の外側に配置されていることを特徴とする定着装置。

請求項7

前記エンドレスベルトの内周面と接触して前記エンドレスベルトの移動をガイドする少なくとも1つのガイド面を有するガイド部材を備え、前記ガイド面は、前記エンドレスベルトの前記軸方向における端部の移動をガイドする第1ガイド面を含み、前記境界部は、前記軸方向において前記第1ガイド面よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。

請求項8

前記エンドレスベルトの内周面と接触して前記エンドレスベルトの移動をガイドする少なくとも1つのガイド面を有するガイド部材を備え、前記ガイド面は、前記軸方向に隣り合って配置された第2ガイド面と第3ガイド面を含み、前記境界部は、前記軸方向において前記第2ガイド面と前記第3ガイド面の間に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。

請求項9

前記マスク領域は、第1マスク領域と、前記第1マスク領域と前記ブラスト領域との間の領域であって前記第1マスク領域よりも表面粗さが大きい第2マスク領域とを有することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の定着装置。

請求項10

金属製の素管を有するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むバックアップ部材と、を備えた定着装置であって、前記素管の外周面は、前記エンドレスベルトの長手方向における両端部の領域であるマスク領域と、前記マスク領域の間の領域であって前記マスク領域よりも表面粗さが大きいブラスト領域とを有し、前記素管の前記マスク領域と前記ブラスト領域との境界部分である前記境界部は、前記長手方向において、前記素管の前記バックアップ部材と前記ニップ部材に挟まれる部分の外側に配置されていることを特徴とする定着装置。

技術分野

0001

本発明は、エンドレスベルトを備える定着装置の製造方法および定着装置に関する。

背景技術

0002

ベルト定着方式の定着装置として、エンドレスベルトと、エンドレスベルトの内側に配置されたニップ部材と、ニップ部材との間でニップ部を形成する加圧ローラとを備え、エンドレスベルトが、金属製の素管と、素管の外周面に形成されたフッ素樹脂などからなるコート層とを有するものが知られている。そして、例えば、特許文献1には、素管とコート層の接着強度を高めるため、素管の外周面にブラスト処理を施したエンドレスベルトが開示されている。また、特許文献1には、素管の長手方向両端部の領域をマスキングすることで、素管の長手方向端部以外の外周面中央部のみにブラスト処理を施したエンドレスベルトも開示されている。

先行技術

0003

特開2007−249186号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、両端部の領域をマスキングした素管の外周面にブラスト処理を施すと、ブラスト処理された領域がマスキングされた領域に対して内側に押し込まれることで、ブラスト処理された領域とマスキングされた領域との境界付近段差が形成される。この場合において、素管の内面側にできた段差が加圧ローラによってニップ部材に押圧された状態でエンドレスベルトとニップ部材とが摺接すると、ニップ部材や素管が摩耗するおそれがある。

0005

そこで、本発明は、ニップ部材や素管の摩耗を抑制することができる定着装置の製造方法および定着装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

前記した目的を達成するため、本発明の定着装置の製造方法は、金属製の素管を有するエンドレスベルトと、エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、シャフトおよびシャフトを被覆する弾性部を有し、弾性部とニップ部材との間でエンドレスベルトを挟むローラと、を備えた定着装置の製造方法であって、素管の外周面の、ローラの軸方向における両端部のマスク領域マスクするマスク工程と、マスク領域をマスクした状態で素管の外周面のブラスト領域をブラスト処理するブラスト処理工程と、を含む。
この製造方法では、素管のマスク領域とブラスト領域との境界である境界部を、ローラの軸方向において、素管の弾性部とニップ部材に挟まれる部分の外側の位置に形成する。

0007

また、前記した目的を達成するため、本発明の定着装置の製造方法は、金属製の素管を有するエンドレスベルトと、エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、ニップ部材との間でエンドレスベルトを挟むバックアップ部材と、を備えた定着装置の製造方法であって、素管の外周面の、エンドレスベルトの長手方向における両端部のマスク領域をマスクするマスク工程と、マスク領域をマスクした状態で素管の外周面のブラスト領域をブラスト処理するブラスト処理工程と、を含む。
この製造方法では、素管のマスク領域とブラスト領域との境界である境界部を、エンドレスベルトの長手方向において、素管のバックアップ部材とニップ部材に挟まれる部分の外側の位置に形成する。

0008

このような方法によれば、製造された定着装置は、素管の境界部が、ローラの弾性部またはバックアップ部材と、ニップ部材とに挟まれないため、境界部の内面側にできた段差がニップ部材に強く押し当てられることが抑制される。これにより、ニップ部材や素管の摩耗を抑制することができる。

0009

また、前記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、金属製の素管を有するエンドレスベルトと、エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、シャフトおよびシャフトを被覆する弾性部を有し、弾性部とニップ部材との間でエンドレスベルトを挟むローラと、を備えた定着装置である。
素管の外周面は、ローラの軸方向における両端部の領域であるマスク領域と、マスク領域の間の領域であってマスク領域よりも表面粗さが大きいブラスト領域とを有する。
素管のマスク領域とブラスト領域との境界部分である境界部は、ローラの軸方向において、素管の弾性部とニップ部材に挟まれる部分の外側に配置されている。

0010

また、前記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、金属製の素管を有するエンドレスベルトと、エンドレスベルトの内周面と接触するニップ部材と、ニップ部材との間でエンドレスベルトを挟むバックアップ部材と、を備えた定着装置である。
素管の外周面は、エンドレスベルトの長手方向における両端部の領域であるマスク領域と、マスク領域の間の領域であってマスク領域よりも表面粗さが大きいブラスト領域とを有する。
素管のマスク領域とブラスト領域との境界部分である境界部は、エンドレスベルトの長手方向において、素管のバックアップ部材とニップ部材に挟まれる部分の外側に配置されている。

0011

このような構成によれば、素管の境界部が、ローラの弾性部またはバックアップ部材と、ニップ部材とに挟まれないため、境界部の内面側にできた段差がニップ部材に強く押し当てられることが抑制される。これにより、ニップ部材や素管の摩耗を抑制することができる。

発明の効果

0012

本発明によれば、ニップ部材や素管の摩耗を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0013

実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の断面図である。
定着装置の断面図である。
定着装置の斜視図である。
定着装置の正面図である。
エンドレスベルトを外側から見た図(a)と、エンドレスベルトの断面図(b)である。
境界部付近における素管の内面形状を示す図である。
定着装置の製造方法を説明する図(a)と、マスク部材の構成を示す図(b)である。
変形例に係る定着装置の正面図である。

実施例

0014

次に、発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、方向は、図1における紙面に向かって右側を「前」、紙面に向かって左側を「後」とし、紙面に向かって手前側を「左」、紙面に向かって奥側を「右」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下」とする。

0015

図1に示すように、画像形成装置としてのレーザプリンタ1は、筐体2内に、給紙部3と、露光装置4と、プロセスカートリッジ5と、定着装置8とを主に備えている。

0016

給紙部3は、筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によってプロセスカートリッジ5に供給される。

0017

露光装置4は、筐体2内の上部に配置され、図示しない光源装置や、符号を省略して示すポリゴンミラーレンズ反射鏡などを備えている。露光装置4では、光源装置から出射される画像データに基づく光ビーム(一点鎖線参照)が、感光体ドラム61の表面で高速走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。

0018

プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。プロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とを備えている。ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナーを収容する収容部74とを主に備えている。

0019

プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からの光ビームによって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。

0020

定着装置8は、プロセスカートリッジ5の後方に配置されている。トナー像が転写された用紙Sは、定着装置8を通過することでトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙Sは、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。

0021

図2に示すように、定着装置8は、エンドレスベルト81と、ハロゲンランプ82と、ニップ部材83と、反射部材84と、ステイ85と、ローラの一例としての加圧ローラ86と、カバー部材87とを主に備えている。なお、以下の説明においては、加圧ローラ86の軸方向を単に「軸方向」という。軸方向は、エンドレスベルト81の長手方向と同じ方向であり、本実施形態では、左右方向に相当する。

0022

エンドレスベルト81は、可撓性を有する筒状の部材であり、その内周面がカバー部材87に設けられた後述するガイド面211,221によってガイドされることで図2時計回りに回りながら移動する。エンドレスベルト81の詳細については後述する。

0023

ハロゲンランプ82は、通電によって発光し、輻射熱によってニップ部材83を加熱する部材であり、エンドレスベルト81の内側に配置されている。

0024

ニップ部材83は、ハロゲンランプ82からの輻射熱を受ける板状の部材であり、エンドレスベルト81の内側でエンドレスベルト81の内周面と接触するように配置されている。ニップ部材83は、ハロゲンランプ82から受けた輻射熱をエンドレスベルト81に伝達し、さらに用紙Sに転写されたトナーに伝達する。このため、ニップ部材83は、熱伝導率が大きい金属、例えば、アルミニウム板などから形成されている。

0025

反射部材84は、ハロゲンランプ82からの輻射熱をニップ部材83に向けて反射する部材であり、エンドレスベルト81の内側でハロゲンランプ82を取り囲むように配置されている。反射部材84は、赤外線および遠赤外線反射率が大きい金属、例えば、アルミニウム板などをU字状に湾曲させて形成されている。

0026

ステイ85は、反射部材84を介してニップ部材83を支持することでニップ部材83の変形を抑制する部材であり、反射部材84を覆うように配置されている。ステイ85は、比較的剛性が大きい金属、例えば、鋼板などをU字状に折り曲げることで形成されている。

0027

カバー部材87は、ステイ85を挟んでハロゲンランプ82とは反対側でステイ85を覆う部材であり、軸方向に長く延びるように形成されている。カバー部材87は、定着装置8での用紙Sの搬送方向における上流側に配置される第1側壁87Aと、下流側に配置される第2側壁87Bと、第1側壁87Aと第2側壁87Bの加圧ローラ86側とは反対側の端部同士をつなぐ第3側壁87Cとを有している。そして、図3に示すように、カバー部材87には、ガイド部材の一例としての端部ガイド210およびガイドリブ220と、端面規制部230とが設けられている。

0028

端部ガイド210は、カバー部材87の軸方向における両端部に1つずつ設けられている。詳しくは、端部ガイド210は、側壁87A〜87Cからカバー部材87の外側に向けて突出するように設けられている。端部ガイド210は、エンドレスベルト81の内周面と対向する面が、ガイド面としての端部ガイド面211となっている。

0029

端部ガイド面211は、エンドレスベルト81の内周面の軸方向における端部と接触してエンドレスベルト81の移動をガイドする面である。本実施形態において、端部ガイド面211は、第1ガイド面および第2ガイド面の一例である。

0030

ガイドリブ220は、2つの端部ガイド210の間で軸方向に並ぶように複数設けられている。詳しくは、ガイドリブ220は、第1側壁87Aおよび第2側壁87B(図2参照)からカバー部材87の外側に向けて突出し、エンドレスベルト81の移動方向に沿って延びるように設けられている。ガイドリブ220は、エンドレスベルト81の内周面と対向する面が、ガイド面としてのリブガイド面221となっている。

0031

リブガイド面221は、エンドレスベルト81の内周面の軸方向における両端部の間の部分、具体的には、端部ガイド面211,211の間の部分と接触してエンドレスベルト81の移動をガイドする面である。本実施形態において、軸方向の最も外側に配置されたガイドリブ220のリブガイド面221は、第3ガイド面の一例である。そして、最も左に配置されたリブガイド面221は、左の端部ガイド面211と軸方向に隣り合って配置され、最も右に配置されたリブガイド面221は、右の端部ガイド面211と軸方向に隣り合って配置されている。

0032

なお、エンドレスベルト81の内周面には、グリスなどの潤滑剤が配置されている。これにより、エンドレスベルト81の内周面と、ガイド面211,221やニップ部材83との摺動性を高めることができるので、エンドレスベルト81を良好に移動させることができるようになっている。

0033

端面規制部230は、カバー部材87の軸方向における両端部であって、端部ガイド210よりも軸方向外側で端部ガイド210と隣接するように1つずつ設けられている。詳しくは、端面規制部230は、側壁87A〜87Cから外側に向けて端部ガイド210よりも外側まで突出するような壁状に形成されている。端面規制部230は、エンドレスベルト81側の面が規制面231となっている。

0034

規制面231は、エンドレスベルト81が軸方向に移動したときに、エンドレスベルト81の幅方向における端面に当接することで、エンドレスベルト81の軸方向の位置を規制する面である。

0035

なお、図4に示すように、エンドレスベルト81は、軸方向に移動できるように規制面231,231の間に若干の遊びを有した状態で配設されている。詳しくは、エンドレスベルト81は、図4の位置から左の端面が左の規制面231に当接する位置までの距離L21だけ軸方向に移動可能であり、また、図4の位置から右の端面が右の規制面231に当接する位置までの距離L22だけ軸方向に移動可能である。このため、エンドレスベルト81は、距離L21と距離L22の和に等しい移動可能量L2まで軸方向に移動可能となっている。

0036

加圧ローラ86は、金属製のシャフト86Aと、バックアップ部材の一例としての弾性部86Bとを主に有している。シャフト86Aは、弾性部86Bに覆われた大径部86Cと、大径部86Cの両端から軸方向外側に延びる、大径部86Cよりも径が小さい小径部86Dとを有している。弾性部86Bは、ゴムなどの弾性材料からなり、シャフト86Aを被覆するように設けられている。

0037

加圧ローラ86は、弾性部86Bとニップ部材83との間でエンドレスベルト81を挟むようにエンドレスベルト81の外側に配置されている。定着装置8では、ニップ部材83および加圧ローラ86の一方が他方に向けて付勢されている。これにより、エンドレスベルト81と加圧ローラ86の弾性部86Bとの間にニップ領域N(図2参照)が形成されている。

0038

加圧ローラ86は、シャフト86Aの小径部86Dが軸受部材88を介して定着装置8のフレーム80に回転可能に支持されており、左の小径部86Dの軸受部材88よりも軸方向外側の部分にギヤ86Gが固定された状態で設けられている。加圧ローラ86は、レーザプリンタ1の筐体2内に設けられた図示しないモータからギヤ86Gに駆動力が入力されることで図2反時計回りに回転し、エンドレスベルト81を従動回転させる。これにより、定着装置8では、エンドレスベルト81と加圧ローラ86の間で用紙Sを所定の搬送方向、本実施形態では、前から後に向けて搬送する。

0039

図4に示すように、加圧ローラ86は、軸方向に移動できるように軸受部材88,88の間に若干の遊びを有した状態でフレーム80に支持されている。詳しくは、加圧ローラ86は、図4の位置からギヤ86Gが左の軸受部材88に当接する位置までの距離L41だけ軸方向に移動可能であり、また、図4の位置からシャフト86Aの大径部86Cが左の軸受部材88に当接する位置までの距離L42だけ軸方向に移動可能である。このため、加圧ローラ86は、距離L41と距離L42の和に等しい移動可能量L4まで軸方向に移動可能となっている。

0040

なお、加圧ローラ86のシャフト86Aは、中空のシャフトであってもよいし、中実のシャフトであってもよい。

0041

図5(a),(b)に示すように、エンドレスベルト81は、軸方向に長い筒状の素管110と、素管110の外周面を覆うように形成されたコート層120とを主に有している。

0042

素管110は、ステンレス鋼などの金属から形成されている。ここでの金属には、微量の炭素などの非金属を含有する鋼などを含む。素管110の厚みは、一例として、30〜50μmである。また、詳細については後述するが、素管110の外周面には、投射材高速度で噴きつけて衝突させるブラスト処理が施されている。投射材は、例えば、金属やセラミック樹脂などからなるビーズ状の微粒子である。

0043

素管110の外周面は、マスク領域111と、ブラスト処理が施されたブラスト領域112とを有している。また、素管110は、マスク領域111とブラスト領域112との境界部分である境界部113を有している。さらに、素管110は、加圧ローラ86の弾性部86Bとニップ部材83との間に挟まれる部分である被挟持部114を有している。なお、エンドレスベルト81や加圧ローラ86は軸方向に移動可能であるため、被挟持部114は、厳密に言えば、弾性部86Bとニップ部材83との間で挟まれる可能性がある部分である。

0044

マスク領域111は、素管110の軸方向における両端部の領域、詳しくは、素管110の外周面の軸方向における一方の端縁から他方の端縁に向けて所定長さL10の領域である。マスク領域111は、第1マスク領域111Aと、第2マスク領域111Bとを有している。第1マスク領域111Aは、素管110の軸方向における最も端の領域であり、第2マスク領域111Bは、第1マスク領域111Aとブラスト領域112との間の領域である。第2マスク領域111Bは、第1マスク領域111Aよりも表面粗さが大きくなっている。

0045

ブラスト領域112は、マスク領域111の間の領域であり、ブラスト処理が施されていることでマスク領域111よりも表面粗さが大きくなっている。一例として、ブラスト領域112の表面粗さRzjisは、3.0〜5.0μmであり、第2マスク領域111Bの表面粗さRzjisは、1.2〜3.0μmであり、第1マスク領域111Aの表面粗さRzjisは、0.5〜1.2μmである。ここで、Rzjisは、JIS B0601−2001の十点平均粗さに対応する。また、表面粗さは、例えば、表面粗さ測定機(Roughness measuring machine) Surfcom 130A(株式会社東京精密製)などを用いて測定することができる。

0046

図6は、境界部113付近における素管110の内面形状を示す図であり、縦軸は素管110の径方向の位置を示し、横軸は軸方向の位置を示している。そして、縦軸においては、図6の上の位置にあるほど素管110の径方向内側の位置にあることを意味し、図6の下の位置にあるほど素管110の径方向外側の位置にあることを意味している。

0047

素管110は、外周面のブラスト領域112にブラスト処理で素管110の径方向外側から投射材を衝突させたことにより、ブラスト領域112が全体的にマスク領域111に対して素管110の径方向内側に押し込まれてずれている。素管110は、厚みが比較的薄いため、外面の凹凸形状が内面にも反映される。そのため、図6に示すように、素管110の内面形状も、ブラスト領域112の内面がマスク領域111の内面に対して径方向内側にずれている。これにより、境界部113の内面側には、マスク領域111の内面とブラスト領域112の内面との間に段差が形成されている。

0048

図5(a),(b)に示すように、コート層120は、フッ素樹脂などから形成された層であり、素管110の外周面の全体、つまり、マスク領域111とブラスト領域112の両方を覆うように形成されている。本実施形態では、ブラスト領域112がマスク領域111よりも粗面であるため、ブラスト領域112とコート層120の接触面積を大きくすることができ、素管110とコート層120との接着強度を向上させることができる。また、素管110の外周面全体が粗面であると、素管110の軸方向における端部の凹凸が割れの起点となる可能性があるが、マスク領域111がブラスト領域112よりも平滑な面であるため、素管110の端部割れを抑制することができる。

0049

図4に示すように、エンドレスベルト81は、素管110の境界部113が、軸方向において、素管110の被挟持部114の外側に配置されている。さらに説明すると、定着装置8では、エンドレスベルト81の境界部113間の距離L1と、軸方向におけるエンドレスベルト81の移動可能量L2と、加圧ローラ86の弾性部86Bの軸方向の長さL3と、軸方向における加圧ローラ86の移動可能量L4との関係が、次式
L1>L2+L3+L4
を満たしている。

0050

具体的には、右の境界部113は、エンドレスベルト81の左の端面が図4の位置から左の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が左に移動し、ギヤ86Gが図4の位置から左の軸受部材88に当接する位置まで加圧ローラ86が右に移動したときに、弾性部86Bの右の端よりも右側に配置されている。また、左の境界部113は、エンドレスベルト81の右の端面が図4の位置から右の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が右に移動し、シャフト86Aの大径部86Cが図4の位置から左の軸受部材88に当接する位置まで加圧ローラ86が左に移動したときに、弾性部86Bの左の端よりも左側に配置されている。

0051

このような構成により、境界部113は、エンドレスベルト81や加圧ローラ86が軸方向に移動しても、ニップ部材83と加圧ローラ86の弾性部86Bとの間には挟まれないようになっている。

0052

なお、エンドレスベルト81の左の端面が図4の位置から左の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が左に移動し、ギヤ86Gが図4の位置から左の軸受部材88に当接する位置まで加圧ローラ86が右に移動したとき、弾性部86Bの右の端と被挟持部114の右の端とは軸方向において一致する。また、エンドレスベルト81の右の端面が図4の位置から右の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が右に移動し、シャフト86Aの大径部86Cが図4の位置から左の軸受部材88に当接する位置まで加圧ローラ86が左に移動したとき、弾性部86Bの左の端と被挟持部114の左の端とは軸方向において一致する。つまり、移動可能量L2と、長さL3と、移動可能量L4の和は、被挟持部114の軸方向の長さと等しくなる。

0053

また、エンドレスベルト81は、素管110の境界部113が、軸方向において、端部ガイド210の端部ガイド面211よりも内側に配置されている。詳しくは、境界部113は、近接して配置された一方の端部ガイド面211に対し、他方の端部ガイド面211の側に配置されている。また、エンドレスベルト81は、素管110の境界部113が、軸方向において、端部ガイド面211と、軸方向の最も外側に配置されたガイドリブ220のリブガイド面221との間に配置されている。

0054

さらに説明すると、定着装置8では、端部ガイド面211と軸方向の最も外側に配置されたリブガイド面221との距離L5が、エンドレスベルト81の移動可能量L2よりも大きくなっている。具体的には、エンドレスベルト81の左の端面が図4の位置から左の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が左に移動したときに、左の境界部113は、左の端部ガイド面211よりも右側に配置され、右の境界部113は、最も右のリブガイド面221よりも右側に配置されている。また、エンドレスベルト81の右の端面が図4の位置から右の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が右に移動したときに、左の境界部113は、最も左のリブガイド面221よりも左側に配置され、右の境界部113は、右の端部ガイド面211よりも左側に配置されている。

0055

このような構成により、エンドレスベルト81が軸方向に移動しても、境界部113付近の素管110の内周面は、端部ガイド面211やリブガイド面221とは接触しないようになっている。

0056

また、エンドレスベルト81は、素管110の、第1マスク領域111Aと第2マスク領域111Bとの境界部分である第2境界部115が、軸方向において、端部ガイド面211よりも内側に配置されている。詳しくは、左の第2境界部115は、エンドレスベルト81の左の端面が図4の位置から左の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が左に移動したときに、左の端部ガイド面211よりも右側に配置されている。また、右の第2境界部115は、エンドレスベルト81の右の端面が図4の位置から右の規制面231に当接する位置までエンドレスベルト81が右に移動したときに、右の端部ガイド面211よりも左側に配置されている。

0057

このような構成により、エンドレスベルト81が軸方向に移動しても、第2境界部115付近の素管110の内周面は、端部ガイド面211とは接触しないようになっている。

0058

次に、以上のように構成された定着装置8の製造方法について説明する。
まず、鋼材などの金属から公知の方法によって軸方向に長い筒状の素管110を成形する素管成形工程を実行する。

0059

次に、素管110の外周面のマスク領域111をマスクするマスク工程を実行する。具体的に、マスク工程では、図7(a)に示すように、素管110の軸方向における両端部にそれぞれマスク部材300を取り付けてマスク領域111を覆う。

0060

図7(b)に示すように、マスク部材300は、有底筒状の部材であり、第1マスク領域111Aをマスクする第1マスク部310と、第2マスク領域111Bをマスクする第2マスク部320とを主に有している。

0061

第1マスク部310は、素管110の外周面と対向する第1マスク面311が、素管110の外周面と略平行な面として形成されている。第1マスク部310においては、第1マスク面311とマスク領域111との間に隙間がほとんどできないようになっている。一方、第2マスク部320は、素管110の外周面と対向する第2マスク面321が、軸方向内側、つまり、他方のマスク部材300の側(図7(b)の右側)に向かうにつれて素管110の外周面との間の隙間を徐々に広くするような漏斗状の面として形成されている。第1マスク部310と第2マスク部320を合わせた軸方向の長さは、所定長さL10に設定されている。

0062

マスク工程の後、マスク領域111をマスクした状態で素管110の外周面のブラスト領域112をブラスト処理するブラスト処理工程を実行する。具体的に、ブラスト処理工程では、図7(a)に示すように、両端部にマスク部材300を取り付けた素管110を回転させながら、ブラスト領域112に向けて投射材400を高速度で噴きつけて衝突させる。

0063

ブラスト処理工程においては、マスク部材300が漏斗状の第2マスク面321を有していることで、投射材400の一部が、第2マスク面321と第2マスク領域111Bとの間にも入り込んで第2マスク領域111Bにも衝突する。これにより、第2マスク領域111Bにも軽くブラスト処理が施されることになるので、第2マスク領域111Bは、第1マスク領域111Aよりも表面粗さが大きくなる。

0064

一方、第2マスク領域111Bは、第2マスク部320で覆われているので、第2マスク領域111Bに衝突する投射材400の数は、マスク部材300に覆われていないブラスト領域112に衝突する投射材400の数よりも少なくなる。これにより、第2マスク領域111Bは、ブラスト領域112よりも表面粗さが小さくなる。特に、本実施形態では、第2マスク面321が軸方向内側に向かうにつれて素管110の外周面との間の隙間を徐々に広くするように形成されているので、第2マスク領域111Bに衝突する投射材400の数は、軸方向外側に向かうにつれて徐々に少なくなる。これにより、第2マスク領域111Bの表面粗さは、軸方向外側に配置された第1マスク領域111Aに向かうほど徐々に小さくなる。

0065

以上のように、素管110の外周面の軸方向における端縁から所定長さL10の領域をマスク部材300でマスクした状態でブラスト処理を施すことで、素管110の境界部113を、軸方向において、素管110の端縁から所定長さL10の位置、つまり、素管110の被挟持部114(図5(a)参照)の外側の位置に形成することができる。また、境界部113を、軸方向において、端部ガイド面211(図4参照)よりも内側の位置に形成することができるとともに、端部ガイド面211と軸方向の最も外側に配置されたリブガイド面221(図4参照)との間の位置に形成することができる。

0066

ブラスト処理工程の後、素管110からマスク部材300を取り外し、素管110の外周面にコート層120を形成するコート層形成工程を実行する。具体的に、コート層形成工程では、例えば、PFAテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などからなるチューブ状の部材を素管110に被せることで、素管110の外周面にコート層120を形成することができる。

0067

そして、以上のようにして形成されたエンドレスベルト81を含む、定着装置8を構成する各部品を組み立てる組立工程を実行する。これにより、定着装置8を製造することができる。

0068

以上説明した本実施形態によれば、素管110の境界部113を軸方向において素管110の被挟持部114の外側に配置することで、図4に示すように、境界部113が、加圧ローラ86の弾性部86Bとニップ部材83に挟まれないため、境界部113の内面側にできた段差(図6参照)がニップ部材83に強く押し当てられることが抑制される。これにより、ニップ部材83や素管110の摩耗を抑制することができる。

0069

また、境界部113を軸方向において端部ガイド面211よりも内側に配置することで、境界部113の内面側にできた段差と、端部ガイド面211とが接触しないため、端部ガイド210や素管110の摩耗を抑制することができる。

0070

また、境界部113を軸方向において端部ガイド面211と軸方向の最も外側に配置されたリブガイド面221の間に配置することで、境界部113の内面側にできた段差と、端部ガイド面211やリブガイド面221とが接触しないため、端部ガイド210やガイドリブ220、素管110の摩耗を抑制することができる。

0071

また、第2マスク領域111Bの表面粗さを第1マスク領域111Aに向けて徐々に小さくできることで、ブラスト領域112と第1マスク領域111Aとの間で表面粗さが急激に変わるのを抑制することができる。図6を参考にして説明すると、素管110の表面粗さが急激に変わると、ブラスト領域112の内側へのずれ量が大きくなって、境界部113の内面側にできる段差が大きくなる可能性がある。しかし、本実施形態では、第2マスク領域111Bの表面粗さを第1マスク領域111Aに向けて徐々に小さくできることで、境界部113の内面側にできる段差を小さくすることができる。これにより、段差がニップ部材83に接触しても、ニップ部材83や素管110の摩耗を抑制することができる。

0072

また、エンドレスベルト81や加圧ローラ86が軸方向に移動しても、境界部113が、加圧ローラ86の弾性部86Bとニップ部材83との間に挟まれないので、境界部113の内面側にできた段差がニップ部材83に強く押し当てられることがより確実に抑制され、ニップ部材83や素管110の摩耗をより確実に抑制することができる。

0073

また、エンドレスベルト81が軸方向に移動しても、境界部113の内面側にできた段差が端部ガイド面211やリブガイド面221と接触しないので、端部ガイド210やガイドリブ220、素管110の摩耗をより確実に抑制することができる。

0074

また、エンドレスベルト81が軸方向に移動しても、第2境界部115付近の素管110の内周面が端部ガイド面211とは接触しないので、端部ガイド210や素管110の摩耗を抑制することができる。補足すると、素管110の第2境界部115付近では、図6に示すように、第2マスク領域111Bの内面が、第1マスク領域111Aの内面に対し、軸方向内側に向かうにつれて素管110の径方向内側に近づくような傾斜面となっているので、この傾斜面と端部ガイド面211とが摺接すると、端部ガイド面211の軸方向内側の端縁や第2マスク領域111Bの内面が摩耗する可能性があるが、本実施形態では、そのような摩耗を抑制することができる。

0075

また、ニップ部材83や端部ガイド210、ガイドリブ220、素管110の摩耗を抑制できることで、摩耗粉の発生を抑制することができる。摩耗粉が発生すると摩耗粉がエンドレスベルトとニップ部材などとの間に配置された潤滑剤に混ざることとなるが、潤滑剤中の摩耗粉の量が増えると潤滑剤の粘度が高くなってエンドレスベルトの回転トルクが上昇し、エンドレスベルトがニップ部材に対してスリップする可能性がある。エンドレスベルトがスリップすると用紙詰まり画質低下の原因となる。本実施形態では、摩耗粉の発生を抑制できることで、エンドレスベルト81のスリップの発生を抑制できるので、用紙詰まりや画質低下の発生を抑制することができる。

0076

以上、実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。

0077

例えば、前記実施形態では、第2ガイド面として端部ガイド面211を例示したが、これに限定されない。例えば、図8に示すように、第2ガイド面は、最も外側に配置された第1ガイドリブ220Aのリブガイド面221であってもよい。

0078

なお、図8に示す定着装置8では、第1ガイドリブ220Aの軸方向内側に隣り合って配置された第2ガイドリブ220Bのリブガイド面221が第3ガイド面に相当し、素管110の境界部113は、軸方向において、第1ガイドリブ220Aのリブガイド面221と、第2ガイドリブ220Bのリブガイド面221との間に配置されている。また、図8に示す定着装置8では、隣り合う2つのリブガイド面221間の距離L6が、エンドレスベルト81の移動可能量L2よりも大きくなっている。これにより、エンドレスベルト81が軸方向に移動しても、境界部113や第2境界部115の内周面は、リブガイド面221とは接触しないようになっている。

0079

また、前記実施形態では、ステイ85を覆うカバー部材87にガイド部材としての端部ガイド210やガイドリブ220が一体に設けられていたが、これに限定されず、例えば、ガイド部材としての端部ガイド210は、カバー部材87と別部品として設けられていてもよい。端面規制部230も、カバー部材87と別部品として設けられていてもよい。また、前記実施形態では、エンドレスベルト81の移動をガイドするガイド面211,221が複数設けられていたが、これに限定されず、例えば、ガイド面が1つだけ設けられている構成であってもよい。

0080

また、前記実施形態では、マスク領域111が表面粗さの異なる2つの領域を有していたが、これに限定されない。例えば、マスク領域は、表面粗さが均一な1つの領域として形成されていてもよいし、表面粗さの異なる3つ以上の領域を有するものであってもよい。なお、マスク領域のブラスト領域と境界部を形成する領域については、境界部の内面側にできる段差を小さくするため、ブラスト領域との表面粗さの差が小さいことが望ましい。

0081

また、前記実施形態では、エンドレスベルト81が、素管110と、コート層120とを有する2層構造であったが、これに限定されない。例えば、エンドレスベルトは、素管とコート層との間に、ゴムなどからなる弾性層を有する3層構造であってもよい。また、エンドレスベルトは、4層以上の層を有する構造であってもよい。

0082

また、前記実施形態では、ニップ部材との間でエンドレスベルトを挟むバックアップ部材として、加圧ローラ86の弾性部86B、つまり、ローラ状の弾性体を例示したが、これに限定されない。例えば、バックアップ部材は、板状やブロック状の弾性体などであってもよい。

0083

また、前記実施形態では、本発明の定着装置を備えた画像形成装置として、用紙Sにモノクロ画像のみを形成可能なレーザプリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、用紙にカラー画像を形成可能なプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機複合機などであってもよい。

0084

8定着装置
81エンドレスベルト
83ニップ部材
86加圧ローラ
86Aシャフト
86B弾性部
110素管
111マスク領域
111A 第1マスク領域
111B 第2マスク領域
112ブラスト領域
113境界部
114 被挟持部
210端部ガイド
211 端部ガイド面
220ガイドリブ
221リブガイド面
300マスク部材
310 第1マスク部
320 第2マスク部
321 第2マスク面

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