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技術 発酵プロセスで得られた6−アミノカプロン酸からのカプロラクタムの調製

出願人 ジェノマティカ,インコーポレイテッド
発明者 グイト,ルドルフフィリップスマリアファンデルドゥース,トーマスラームスドンク,ロウリーナマドレーヌ
出願日 2017年5月8日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2017-092480
公開日 2017年12月7日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2017-214358
状態 特許登録済
技術分野 ラクタムの製法 その他のIN系複素環式化合物 微生物による化合物の製造
主要キーワード エコロジ 凝縮生成物 蒸留ステップ 結晶化ステップ 残留炭 直接生成物 制限濃度 制限条件下
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課題

生化学的プロセスで得られた6−アミノカプロン酸から、カプロラクタムを形成させる新規調製法の提供。

解決手段

バイオマスを含む培地であって、1種または複数種炭水化物を含んでいてもよい培地から6−アミノカプロン酸を含む混合物回収することと、その後、過熱蒸気の存在下で前記6−アミノカプロン酸を環化し、それによってカプロラクタムを形成させることとを含むカプロラクタムの調製方法であって、前記混合物が、少なくとも2重量%の、水及び6−アミノカプロン酸を除く残留成分を含む、方法。

概要

背景

カプロラクタムは、ポリアミド(例えば、ナイロン−6)の製造に使用できるラクタムである。バルケミカルからカプロラクタムを調製する様々な方法が当該技術分野において知られており、それにはトルエンまたはベンゼンからのカプロラクタムの調製がある。こうした化合物は一般に鉱油から得る。より持続可能な技術を用いて物質を調製することがますます求められていることを考慮すると、生物学的に再生可能資源から得ることのできる中間化合物から、あるいは少なくとも生化学的方法を用いてカプロラクタムに変換される中間化合物からカプロラクタムを調製する方法を提供することが望まれるであろう。さらに、石油化学由来のバルクケミカルを利用する従来の化学プロセスよりもエコロジカルフットプリントが小さい方法、特に、前記の従来プロセスよりも必要とされるエネルギーが少なく、かつ/または二酸化炭素排出量の少ない方法を提供することが望まれるであろう。

国際公開第2005/068643号パンフレットには、カプロラクタムは、α,β−エノエート還元酵素活性を有する酵素の存在下で6−アミノヘキサ−2−エン酸(6−AHEA)を変換することにより生化学的に調製された6−ACAから調製されうることが開示されている。6−ACAからのカプロラクタムの調製に関しては、米国特許第6,194,572号明細書を参照されたい。

米国特許第6,194,572号明細書は、過熱蒸気の存在下で、6−アミノカプロン酸、6−アミノカプロン酸エステル(6−aminocaproate ester)または6−アミノカプロアミド(6−aminocaproamide)またはこれらの化合物の少なくとも2種類を含む混合物を処理する(この場合、カプロラクタムと蒸気とを含む気体混合物が得られる)カプロラクタムの製法であって、この方法が、触媒非存在下において、250から400℃の間の温度および0.5から2MPaの間の圧力で環化反応器中において実施される、カプロラクタムの製法を開示している。好ましい実施形態では、カプロラクタムは、6−アミノカプロン酸、6−アミノカプロン酸エステル、6−アミノカプロアミド、任意選択のカプロラクタム、および任意選択の前記化合物のオリゴマーからなる反応混合物から調製される。

発酵プロセスで得られた6−ACAを環化してカプロラクタムを調製することを特に対象とした方法は、国際公開第2005/068643号パンフレットには詳しく記載されておらず、そのようにして得られたカプロラクタムの精製についても記載されていない。

生化学的プロセス生成物を環化反応器に直接入れることは可能だが、発酵プロセスの直接生成物発酵ブロス中の6−ACA)を典型的な環化条件において環化反応器内で環化させる場合、カプロラクタムの収率が比較的低いという結論に、本発明者らは至った。さらに、本発明者らは、そのようにして得られた粗製のカプロラクタムを精製することは困難であるという結論に至った。

概要

生化学的プロセスで得られた6−アミノカプロン酸から、カプロラクタムを形成させる新規調製法の提供。バイオマスを含む培地であって、1種または複数種炭水化物を含んでいてもよい培地から6−アミノカプロン酸を含む混合物を回収することと、その後、過熱蒸気の存在下で前記6−アミノカプロン酸を環化し、それによってカプロラクタムを形成させることとを含むカプロラクタムの調製方法であって、前記混合物が、少なくとも2重量%の、水及び6−アミノカプロン酸を除く残留成分を含む、方法。なし

目的

より持続可能な技術を用いて物質を調製することがますます求められていることを考慮すると、生物学的に再生可能な資源から得ることのできる中間化合物から、あるいは少なくとも生化学的方法を用いてカプロラクタムに変換される中間化合物からカプロラクタムを調製する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

バイオマスを含む培地であって、1種または複数種炭水化物を含んでいてもよい培地から6−アミノカプロン酸を含む混合物回収することと、その後、過熱蒸気の存在下で前記6−アミノカプロン酸を環化し、それによってカプロラクタムを形成させることとを含むカプロラクタムの調製方法であって、前記混合物中の全炭水化物と6−アミノカプロン酸との重量比が0.03以下である、方法。

請求項2

前記混合物が、5g/l未満、好ましくは2g/l未満、より好ましくは0.5g/l未満の炭水化物を含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記混合物が2g/l未満の炭水化物を含む、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記混合物が0.5g/l未満の炭水化物を含む、請求項3に記載の方法。

請求項5

前記6−アミノカプロン酸を微生物学的に調製し、その微生物学的調製を少なくとも炭素制限条件下で終了させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

前記6−アミノカプロン酸を微生物学的に調製し、その微生物学的調製を、少なくとも、炭水化物が5g/l未満、好ましくは2g/l未満、より好ましくは0.5g/l未満の培地中の合計炭水化物濃度で終了させる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

タンジェント濾過精密濾過、他の形態の濾過、および遠心分離の群から選択される少なくとも1つの技法によって前記6−アミノカプロンをバイオマスから分離する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

前記混合物を回収することが、6−アミノカプロン酸と、多糖類ポリペプチドおよびタンパク質の群から選択される1種または複数種の高分子などの1つまたは複数種の高分子とを分離することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記6−アミノカプロン酸を限外濾過によって1種または複数種の高分子から分離する、請求項8に記載の方法。

請求項10

6−アミノカプロン酸を環化する前に、前記混合物に対して水分除去テップを実施する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

前記環化を250〜400℃の範囲の温度で実施する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記環化を0.3〜2MPaの範囲の圧力で実施する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法で得られたカプロラクタムを含む生成物に対して、少なくとも1回の蒸留ステップを実施し、それによってカプロラクタムが濃縮された留分を得ることを含む、カプロラクタムの精製方法

請求項14

カプロラクタムよりも沸点の低い1種または複数種の化合物およびカプロラクタムよりも沸点の高い1種または複数種の化合物を蒸溜によってカプロラクタムから分離し、それによってカプロラクタムが濃縮された留分を得、さらに前記留分に対して結晶化ステップを実施し、それによってカプロラクタムの結晶を得る、請求項12に記載の方法。

請求項15

請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法で得られたカプロラクタムを重合させることを含み、それを任意選択で1種または複数種のさらなる重合可能化合物の存在下で行う、高分子の調製方法。

技術分野

0001

本発明は、生化学的に調製された6−アミノカプロン酸(以下、6−ACAとする)からε−カプロラクタム(以下、カプロラクタムまたはCAPとする)を調製するための方法に関する。

背景技術

0002

カプロラクタムは、ポリアミド(例えば、ナイロン−6)の製造に使用できるラクタムである。バルケミカルからカプロラクタムを調製する様々な方法が当該技術分野において知られており、それにはトルエンまたはベンゼンからのカプロラクタムの調製がある。こうした化合物は一般に鉱油から得る。より持続可能な技術を用いて物質を調製することがますます求められていることを考慮すると、生物学的に再生可能資源から得ることのできる中間化合物から、あるいは少なくとも生化学的方法を用いてカプロラクタムに変換される中間化合物からカプロラクタムを調製する方法を提供することが望まれるであろう。さらに、石油化学由来のバルクケミカルを利用する従来の化学プロセスよりもエコロジカルフットプリントが小さい方法、特に、前記の従来プロセスよりも必要とされるエネルギーが少なく、かつ/または二酸化炭素排出量の少ない方法を提供することが望まれるであろう。

0003

国際公開第2005/068643号パンフレットには、カプロラクタムは、α,β−エノエート還元酵素活性を有する酵素の存在下で6−アミノヘキサ−2−エン酸(6−AHEA)を変換することにより生化学的に調製された6−ACAから調製されうることが開示されている。6−ACAからのカプロラクタムの調製に関しては、米国特許第6,194,572号明細書を参照されたい。

0004

米国特許第6,194,572号明細書は、過熱蒸気の存在下で、6−アミノカプロン酸、6−アミノカプロン酸エステル(6−aminocaproate ester)または6−アミノカプロアミド(6−aminocaproamide)またはこれらの化合物の少なくとも2種類を含む混合物を処理する(この場合、カプロラクタムと蒸気とを含む気体混合物が得られる)カプロラクタムの製法であって、この方法が、触媒非存在下において、250から400℃の間の温度および0.5から2MPaの間の圧力で環化反応器中において実施される、カプロラクタムの製法を開示している。好ましい実施形態では、カプロラクタムは、6−アミノカプロン酸、6−アミノカプロン酸エステル、6−アミノカプロアミド、任意選択のカプロラクタム、および任意選択の前記化合物のオリゴマーからなる反応混合物から調製される。

0005

発酵プロセスで得られた6−ACAを環化してカプロラクタムを調製することを特に対象とした方法は、国際公開第2005/068643号パンフレットには詳しく記載されておらず、そのようにして得られたカプロラクタムの精製についても記載されていない。

0006

生化学的プロセス生成物を環化反応器に直接入れることは可能だが、発酵プロセスの直接生成物発酵ブロス中の6−ACA)を典型的な環化条件において環化反応器内で環化させる場合、カプロラクタムの収率が比較的低いという結論に、本発明者らは至った。さらに、本発明者らは、そのようにして得られた粗製のカプロラクタムを精製することは困難であるという結論に至った。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、生化学的プロセスで得られた6−ACAからカプロラクタムを調製する新規の方法、特にカプロラクタムの収率が申し分のないものとなるそのような方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

したがって、本発明は、バイオマスを含む培地から6−アミノカプロン酸を含む混合物を回収し、その後、過熱蒸気の存在下で6−アミノカプロン酸を環化し、それによってカプロラクタムを形成させるカプロラクタムの調製法であって、前記混合物中の炭水化物と6−アミノカプロン酸との重量比が0.03以下である、カプロラクタムの調製法に関する。特に、前記比は、0.025以下、または0.02以下、または0.01以下、または実に0.005未満であってもよい。前記比は、0以上、特に0.001以上であってよい。したがって、この比は0〜0.03の範囲になるであろう。

0009

培地は、特に発酵プロセスで6−ACAを調製するのに用いる培地であってよい。「発酵」という用語は、本明細書では、少なくとも1種の(有機)物質を少なくとも1種の他の(有機)物質に変換するために生物を使用する工業的方法に、一般的な意味で用いられる。発酵プロセスは、好気条件酸素制限条件または嫌気条件の下で行うことができる。

0010

発酵プロセスでは、発酵生成物が得られる。この生成物は、6−ACA、バイオマスおよび典型的には幾つかの他の成分を含み、他の成分(栄養素緩衝塩など、およびエタノールグリセロールアセテートなどの(副)生成物)は一般に発酵ブロス中に存在する。本発明者らは、環化の前に1種または複数種特定成分をその6−ACAから分離すること、あるいはそのような1種または複数種の成分が多く生じないような条件で発酵を実施することで事足りるであろうと考えている。理論に縛られるわけではないが、カプロラクタムの収率に影響を及ぼす可能性があると考えられる成分としては、炭水化物、特にヘキソースおよびペントースの群からの単糖類、それらのオリゴマーおよびそれらの高分子、さらに特にグルコースフルクトースマンノーススクロース乳糖イソマルトースマルトースリボースアラビノースキシロースデンプンオリゴ糖類および多糖類(デンプン、グリコーゲンセルロースキチンなど);6−ACA以外のアミン含有化合物、特に6−ACA以外のアミノ酸タンパク質および他のペプチド有機酸無機塩、特にリン酸塩硫酸塩;およびバイオマス(細胞)がある。

0011

普通、6−ACAを環化する前に、6−ACAを含む混合物に対して1種または複数種の前処理ステップを実施する。普通、6−ACAからバイオマスを分離する。さらに、発酵培地に由来する水および/またはさらなる成分を6−ACAから分離できる。6−ACAを環化する際の濃度(環化濃度)あるいは少なくとも環化反応器に入れる6−ACAを含む供給物の濃度(供給濃度)は、広い範囲から選ぶことができる。

0012

普通、6−ACAの環化濃度または供給濃度は、6−ACAが少なくとも50g/l、特に少なくとも100g/l、さらに特に少なくとも150g/lまたは少なくとも250g/lである。さらにより好ましくは、6−ACAの環化濃度または供給濃度は少なくとも250g/l、最も好ましくは、それは少なくとも400g/lである。上限は特に決定的に重要なものではない。原則として、供給材料が処理可能のままである限り、供給材料が固体の6−ACAを含んでも許容される。普通、6−ACAの環化濃度または供給濃度は950g/l以下、特に750g/l以下、さらに特に500g/l以下である。

0013

本明細書において「6−ACAの環化濃度または供給濃度」に言及する場合、それは6−ACAモノマーおよび6−ACAオリゴマーを含み、そのオリゴマーは、環化の前に供給物が加熱される場合に形成されていることがある。

0014

原則として、培地の基本的にすべての残留成分(栄養素、未反応の原料ならびに水と6−ACA以外の他の成分)が6−ACAの環化の前に除去されたと考えられるが、実際には、6−ACAの環化は普通、水以外の1種または複数種の残留成分の存在下で行われる。普通、残留成分(水を除く)の総濃度は、6−ACAの環化濃度または供給濃度の割合として、40重量%未満、特に30重量%未満、さらに特に20重量%未満あるいは10重量%未満となるであろう。残留成分(水を除く)の総濃度は、6−ACAの環化濃度または供給濃度の割合として、特に少なくとも2重量%、少なくとも5重量%または少なくとも8重量%であってよい。残り(ある場合)は、水で構成される。

0015

特に、発酵培地中の6−ACAを環化した実験に基づいて、本発明者らは、炭水化物の非存在下で、または炭水化物が低濃度の状態で環化を実施することが有利であると考える。したがって好ましい方法では、混合物は5g/l未満の炭水化物を含む。特に好ましい実施形態では、6−ACAを含んでいる混合物は、2g/l未満、特に1g/l未満、さらに特に0.5g/l未満の炭水化物を含む。

0016

一実施形態では、炭水化物とは異なる炭素源が、発酵プロセスにおける6−ACAの炭素源(例えば、脂肪酸、アミノ酸、グリセロール、酢酸、エタノール)として用いられる。そのような炭素源のうち、それらは、6−ACAまたはカプロラクタムと反応して、取り除くのが困難でありうる副産物を生じる傾向が少ないであろうと考えられる。

0017

さらなる実施形態では、供給バッチ式(fed−batch type)発酵プロセスを使用する。この場合、炭素源(炭水化物または別の炭素源)は、6−ACAの調製時に徐々に発酵培地に加える。

0018

炭水化物の発酵によって調製された6−ACAを含む混合物(その生成物は炭水化物の含量が比較的少ない)を得るために、分離ステップを実施して6−ACAを炭水化物から分離できる。

0019

本発明によれば、全炭水化物と6−アミノカプロン酸とが0.03以下で発酵プロセスを実施する必要はなく、また低い炭水化物濃度で発酵プロセス全体を実施する必要もない。環化される6−ACAを含む回収混合物において前記比が0.03以下であれば十分である。とはいえ、少なくとも0.03以下の比で発酵プロセスを終了させ、かつ/または低い炭水化物濃度(特に5g/l未満の濃度)で発酵を終了させるのは有利である。炭水化物の供給を制限する(またはどんな炭水化物も供給しない)ことにより、発酵プロセスのある時点で、微生物により炭水化物の濃度が下がることになる。これは微生物が炭素源として炭水化物を(例えば、6−ACAを作り出すために)代謝するからである。したがって、前記の比および/または炭水化物濃度がより大きい条件から出発する場合にも、前記の比および/または低い炭水化物濃度が達成されうる。

0020

一実施形態では、発酵プロセスは、発酵プロセス全体で、または少なくとも発酵プロセスの最後に、炭素制限条件下、すなわち炭素栄養分の供給を制限することによって微生物の増殖を制限する条件下で実施される。そのような方法は、所望される場合には、6−ACAを過剰の栄養素から分離する特別の分離ステップを省略できるので、特に有利であると考えられる。炭素制限条件は、炭水化物が炭素源として用いられる場合に特に有利であると考えられる。炭素制限条件(ここで、とりわけ炭水化物濃度が低い)は、6−ACAを含む混合物中の炭水化物濃度の低下を直接もたらしうる。特定の実施形態では、発酵プロセスは、炭素制限条件下で前記プロセスを実施するより前に、非炭素制限条件下では実施しない。したがって、最初は増殖条件(growing conditions)を使用でき(その間、最初は炭素源を系に供給してよい)、それは6−ACAの生産速度にとって有利でありうる。次いで、微生物により非常に多くの炭素源が変換されて濃度が炭素制限濃度になったとき(普通は、あらゆる炭素源供給を停止した後)、炭素制限条件になる。

0021

一実施形態では、6−ACAを含む混合物の回収は、前処理ステップで、特にタンジェント濾過精密濾過、他の形態の濾過、および遠心分離の群から選択される技法で、細胞集団から6−ACAを分離することを含む。

0022

一実施形態では、6−ACAを含む混合物の回収は、前処理ステップで1種または複数種の他のアミン含有化合物から6−ACAを分離すること、特に他のアミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の群から選択される1種または複数種の化合物から分離することを含む。

0023

特に6−ACAを含む混合物の炭水化物含量が少ない方法では、比較的高い収率を維持し、かつ/または環化によって得られるカプロラクタム生成物の精製を比較的簡単に行える一方、1種または複数種のアミン含有化合物と6−ACAとを分離する別個のステップを省略できることが考えられる。

0024

一実施形態では、6−ACAを含む混合物の回収は、6−ACAと1種または複数種の高分子(多糖類、ポリペプチドおよびタンパク質の群から選択される1種または複数種の高分子など)を分離することを含む。6−ACAが濾過液の形で回収される限外濾過は、その目的に特に適している。限外濾過では、典型的には、カットオフ値が、6−ACAの分子量より上で、かつ6−ACAから分離される高分子(一種または複数種)の分子量より下であるフィルターが選択される。

0025

一実施形態では、6−ACAを含む混合物の回収は、6−ACAを環化する前に水分除去ステップを含む。一般に、水の一部だけが除去され、6−ACAを含む混合物中の残りの水は、6−ACAの環化が行われるときに存在する蒸気の一部になりうる。水の除去は、特に水を蒸発させることで行うことができる。

0026

一実施形態では、回収は、6−ACAと1種または複数種の塩を分離することを含む。しかし、本発明による方法は、6−ACAを1種または複数種の塩から分離するステップがなくても実施できる。環化は、塩(例えば、リン酸塩または硫酸塩)の存在下で好適に実施されうること、また少なくとも一部の実施形態では、塩が環化触媒として働くことができるという点で塩の存在が有益でありうると考えられる。

0027

環化方法は、原則として周知の環化方法(例えば、米国特許第6,194,572明細書または米国特許第3,658,810号明細書に記載)に基づくものであってよい。

0028

普通、環化は250〜400℃の範囲の温度で実施する。特に、温度は、275℃以上、280℃以上、290℃以上、または300℃以上であってよい。特に、温度は、375℃以下、360℃以下、340℃以下、または330℃以下であってよい。副反応の発生を少なくするには比較的低温が好ましい。特に、330〜340℃より上での(例えば)6−ACAの脱炭酸および/または脱アミノは問題になり得る。反応速度を速くするには、比較的高温が好ましい。これらの点を考慮すると、特に290〜330℃の範囲の温度を選択できる。

0029

普通、環化は0.3〜2MPaの範囲の圧力で実施する。特に、圧力は、0.5MPa以上、0.8MPa以上、または1.0MPa以上であってよい。特に、圧力は、1.5MPa以下、1.4MPa以下、または1.2MPa以下であってよい。反応速度が速くするには、比較的高圧が有利である。6−ACAが環化される環化反応器内に加圧蒸気を供給することにより、圧力を増大させることができる。その結果、圧力が高いほど、一般により多くの凝縮水が形成されることになり、生成物が希釈される。これらの点を考慮すると、特に0.8〜1.5MPaの範囲の圧力を選ぶことができる。

0030

本発明はさらに、本発明による方法で得られたカプロラクタムを含む生成物に対して少なくとも1回の蒸留ステップを実施し、それによってカプロラクタムが濃縮された留分を得る、カプロラクタムを精製するための方法に関する。好ましくはそのような方法は、少なくとも、カプロラクタムから、軽いもの(すなわち、カプロラクタムよりも沸点が低い化合物)を除去する蒸留ステップおよび重いもの(すなわち、カプロラクタムよりも沸点が高い化合物)を除去する蒸溜ステップを含む。好適な工程条件は、当該技術分野で知られている(例えば、欧州特許出願公開第1062203号明細書)方法に基づいたものでありうる。

0031

好ましくは、蒸留で得られたカプロラクタムの濃縮された留分に対して結晶化ステップを実施し、それによってカプロラクタムの結晶を得る。カプロラクタムの結晶は、残りの液相から、それ自体周知の方法で、例えば、濾過または遠心分離によって分離することができる。

0032

分離された結晶を、例えば、溶融およびフラッシング(flashing)によって、それ自体周知の方法でさらに精製してよい。

0033

カプロラクタムは、その後、高分子(特にポリアミド)の調製に用いることができ、その調製は、本発明による方法で得られたカプロラクタムを(任意選択で、1種または複数種のさらなる重合可能な化合物の存在下で)重合させることを含む。

0034

6−ACAの発酵生産に関して、これはそれ自体周知の方法で行うことができることが観察されている。

0035

特定の実施形態では、6−ACAは、発酵条件下で、例えば、国際公開第2005/068643号パンフレットに記載されている宿主細胞を用いて、6−アミノヘキサ−2−エン酸または6−アミノ−2−ヒドロキシヘキサン酸から発酵によって製造される。

0036

さらなる特定の実施形態では、6−ACAは、デカルボキシラーゼ活性および/またはアミノトランスフェラーゼ活性を有する生体触媒を使用して、例えば、国際公開第2009/113855号パンフレットに開示されている仕方アルファケトピメリン酸から製造される。

0037

これから本発明を比較例および幾つかの実施例によって説明するが、本発明自体が実施例の範囲に制限されるものではない。

0038

[比較例A]
発酵ブロスは、工業用の酵素を製造するために大腸菌による発酵プロセスから得た。精密濾過によってバイオマスをブロスから取り出した。次いで、生体高分子目的生成物を含む)を限外濾過で取り出した。6−ACAを残りの発酵ブロスに加えて、6−ACA発酵プロセス用のひな型的(model)発酵ブロスを調製した。ここで、6−ACAは150g/lの滴定濃度で得られるものである。この混合物の全炭水化物含量は6.3g/lであった(すなわち、炭水化物と6−ACAとの重量比は0.042であった)。得られた生成物の混合物は、真空下で強制循環蒸発器内において40℃で濃縮した。濃縮された混合物は、48.3重量%の水、42.1重量%の6−ACA、1.8重量%の炭水化物および7.8重量%の他のブロス成分(有機酸、無機イオンなど)を含んでいた。

0039

こうして得られた濃縮生成物混合物キログラムを、2リットル撹はん槽型反応器に供給した。反応器を閉じ、窒素フラッシして内容物を不活性化した。反応器の上部にある蒸気出口ライン内の反応器圧力制御装置は、実験全体を通じて1.2MPaに維持した。1000r.p.m.で撹拌機を開始させた後、電気壁加熱(electric wall heating)を使用して、反応器の内容物を徐々におよそ25分間の間、約315℃まで加熱した。この間に、生成物混合物中に存在する水は徐々に蒸発し、蒸気出口ライン内にある蒸気冷却器(vapour cooler)で凝縮された。回収された凝縮留分の重さを量り、6−ACA、CAPならびにその線状および環状オリゴマーについてHPLC分析した。反応器の内容物が目標温度である約315℃に達したら、水の供給を開始し、400から800g/hrの間の速度に制御した。この水は、撹拌機の下の供給パイプによって供給したが、そこでは、熱い反応器の内容物と水が接触したときに、その場所で蒸気が生じた。蒸気および水蒸気蒸留された生成物は、反応器の上部の蒸気出口ラインを介して反応器から離れていった。凝縮留分の重さを量り、CAP、6−ACAならびにその線状および環状オリゴマーの含量についてHPLCで分析した。このようにして、反応を完了させるのにおよそ5時間かかった。この実験で得られたカプロラクタムの収率は、67モル%であった(最初に反応器に供給した6−ACAの全体量に対する、回収された凝縮生成物中の分析されたカプロラクタムの合計として計算)。

0040

[実施例1]
比較例Aに記載したのと同様にして発酵ブロスを調製したが、発酵ブロス中の残留炭化物の含量を低くするため、最初の発酵を十分な時間長くしたという点が唯一異なっていた。このようにして同様のひな型的発酵混合物を比較例Aの場合のように調製したが、ここではこのひな型的ブロスの炭水化物濃度は1,3g/lであり、炭水化物と6−ACAとの重量比は0.0087であった。比較例Aで記載したのと同じ6−ACAからカプロラクタムへの変換手順を用いた場合、最終的に得られたカプロラクタムの収率は85モル%であった。

0041

[実施例2]
実施例1を繰り返したが、最終的に得られたひな型的発酵ブロス中の残留炭水化物濃度を(発酵時間を延ばすことにより)さらにより低下させて0.3g/lにし、それによって炭水化物と6−ACAとの重量比を0.0020まで少なくしたという点で異なっていた。比較例Aに記載したのと同じ6−ACAからカプロラクタムへの変換手順を用いた場合、最終的に得られたカプロラクタムの収率は94モル%であった。

実施例

0042

発酵ブロス中の炭水化物と6−ACAとの重量比を低い値に下げた場合に、カプロラクタムの高収率を達成できることを、上記の実施例は示している。

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