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技術 気泡形成を回避しつつガラス溶融物からガラス製品を製造するための装置および方法

出願人 ショットアクチエンゲゼルシャフト
発明者 クラウス-ディータードゥーフオーラフクラウセントーマスプファイファーギュンターヴァイトマンラインハートヴアム
出願日 2017年4月25日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2017-085896
公開日 2017年12月7日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-214272
状態 特許登録済
技術分野 ガラスの溶融、製造
主要キーワード 接地環 電気接続素子 交流電流発生器 直流装置 組立て費 後加工装置 電気的構成部分 コンディショニングステップ
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

気泡形成を回避しつつガラス溶融物からガラス製品を製造するための装置および方法の提供。

解決手段

装置100は、坩堝110と、坩堝110内に配置された、ガラス溶融物(G)を加工するための構成部分120とを含み、前記装置100が、前記ガラス溶融物(G)を加熱するために、電源素子111;112を介して前記坩堝110に電流を供給する交流電流発生器150を含む、装置100において、坩堝110内に配置された構成部分120が、可変インピーダンスを有する電流制限チョーク160を介して、坩堝110の電源素子のうちの1つ112に接続されている。

概要

背景

概要

気泡形成を回避しつつガラス溶融物からガラス製品を製造するための装置および方法の提供。装置100は、坩堝110と、坩堝110内に配置された、ガラス溶融物(G)を加工するための構成部分120とを含み、前記装置100が、前記ガラス溶融物(G)を加熱するために、電源素子111;112を介して前記坩堝110に電流を供給する交流電流発生器150を含む、装置100において、坩堝110内に配置された構成部分120が、可変インピーダンスを有する電流制限チョーク160を介して、坩堝110の電源素子のうちの1つ112に接続されている。

目的

この点に関して、下限値とは、気泡形成を伴う水分解反応を防ぐ十分な直流(DC)バッファ撹拌坩堝の内壁上に提供する

効果

実績

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請求項1

気泡形成を回避しつつガラス溶融物(G)からガラス製品を製造するための装置(100)であって、前記装置(100)は、坩堝(110)と、前記坩堝(110)内に配置された、前記ガラス溶融物(G)を加工するための構成部分(120)とを含み、前記装置(100)は、前記ガラス溶融物(G)を加熱するために、電源素子(111;112)を介して前記坩堝(110)に電流を供給する交流電流発生器(150)を含む、前記装置(100)において、前記坩堝(110)内に配置された前記構成部分(120)が、可変インピーダンスを有する電流制限チョーク(160)を介して、前記坩堝(110)の電源素子のうちの1つ(112)に接続されていることを特徴とする、前記装置(100)。

請求項2

請求項1に記載の装置(100)であって、前記坩堝(110)が、貴金属または貴金属合金から作製されており、特にPt−Rh合金から作製されており、かつ、前記電源素子が、前記坩堝(110)の上端に取り付けられた第1の加熱フランジ(111)と、前記坩堝(110)の下端に取り付けられた第2の加熱フランジ(112)とを含むことを特徴とする、前記装置(100)。

請求項3

請求項1または2に記載の装置(100)であって、前記坩堝が、撹拌坩堝(110)として実現されており、かつ前記撹拌坩堝(110)に内蔵された前記構成部分が、撹拌要素として、特に撹拌機(120)または撹拌ニードルとして実現されていることを特徴とする、前記装置(100)。

請求項4

請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置(100’)であって、前記装置(100’)が、接触接続素子、特に接触フランジ(113)を含んでおり、電力接続素子(112)を介した接触の代わりに、前記接触フランジ(113)によって前記電流制限チョーク(160)と前記坩堝(110)とが接続されていることを特徴とする、前記装置(100’)。

請求項5

請求項1から4までのいずれか1項に記載の装置(100’’)であって、前記装置(100’)が、直流源、特に調整直流源(180)を含み、前記調整直流源(180)が、前記電流制限チョーク(160)と並列接続されていることを特徴とする、前記装置(100’’)。

請求項6

請求項1から5までのいずれか1項に記載の装置(100)であって、前記電流制限チョーク(160)の前記インピーダンスZD)が調節されており、その結果、前記ガラス溶融物(G)内で形成される交流電流密度(I)、特に前記撹拌機の端部で形成される交流電流密度(I)が、下限値(Imin)と上限値(Imax)との間にあることを特徴とする、前記装置(100)。

請求項7

請求項6に記載の装置(100)であって、前記下限値(Imin)とは、気泡形成を誘起する水分解反応を防ぎうる十分な直流バッファを前記坩堝(110)の内壁上に提供する必要最小限の交流電流密度を指し、前記上限値(Imax)とは、許容される最大限の交流電流密度を指し、該交流電流密度を上回ると、前記ガラス溶融物(G)内で、特に前記撹拌翼の端部でおよび/または前記電源素子の領域内で気泡が形成されることを特徴とする、前記装置(100)。

請求項8

請求項6または7に記載の装置(100)であって、前記電流制限チョーク(160)の前記インピーダンス(ZD)が、以下のパラメータ:−前記交流電流発生器(150)により発生される加熱電流周波数;−前記坩堝の材料、特に前記撹拌坩堝(110)の材料および/または前記撹拌要素(120)の材料および/または前記電源素子(111、112)の材料;−ジオメトリであって、前記坩堝の材料厚さ、特に前記撹拌坩堝(110)の材料厚さおよび/または前記撹拌要素(120)の材料厚さおよび/または前記電源素子(111、112)の材料厚さを含む、ジオメトリ;−前記電源素子(111、112)のインピーダンス、前記接触接続素子(113)のインピーダンスおよび/またはそれらの供給線のインピーダンス;−使用されるガラスの種類、特に前記ガラス溶融物内で使用されるレドックス成分の種類および量のうちの少なくとも1つに依存することを特徴とする、前記装置(100)。

請求項9

請求項5から8までのいずれか1項に記載の装置(100)であって、存在する交流電流密度(I)が前記上限値(Imax)に達したかまたは前記上限値(Imax)を上回ったら、前記調整直流源(180)が起動され、それにより直流保護が支援されることを特徴とする、前記装置(100)。

請求項10

請求項5から9までのいずれか1項に記載の装置(100)であって、前記調整直流源(180)がインダクタンス(L)を含み、前記インダクタンス(L)によって、加熱電流により生じる交流電流の影響から直流源が保護されることを特徴とする、前記装置(100)。

請求項11

請求項1から10までのいずれか1項に記載の装置(100)であって、前記交流電流ユニット加熱変圧器(150)であり、かつ、前記電流制限チョーク(160)の前記インピーダンス(ZD)の調節が、前記加熱変圧器(150)のタップおよび抵抗器を介して行われることを特徴とする、前記装置(100)。

請求項12

請求項1から11までのいずれか1項に記載の装置であって、前記坩堝が、撹拌坩堝としてではなく、管の引抜き装置において使用するための坩堝として実現されており、前記坩堝内に配置されている前記要素が、管状または中空状のニードルとして実現されており、該管状または中空状のニードルによって、特にベロー法の適用によりガラス溶融物から管状ガラス引抜かれることを特徴とする、前記装置。

請求項13

気泡形成を回避しつつガラス溶融物(G)からガラス製品を製造するための方法であって、前記ガラス溶融物(G)を、坩堝(110)内で、前記坩堝(110)に内蔵された構成部分(120)を用いて加工し、前記ガラス溶融物(G)を加熱するために、交流電流発生器(150)に接続された電源素子(111;112)を介して前記坩堝(110)に通電する前記方法において、前記坩堝(110)内に配置された前記構成部分(120)を、可変インピーダンスを有する電流制限チョーク(160)を介して、前記坩堝(110)の電源素子(112)に接続することを特徴とする、前記方法。

請求項14

請求項13に記載の方法であって、前記電流制限チョーク(160)の前記インピーダンス(ZD)を調節し、その結果、前記ガラス溶融物(G)内に存在する交流電流密度(I)、特に前記撹拌翼の端部に存在する交流電流密度(I)が、下限値(Imin)と上限値(Imax)との間にあることを特徴とする、前記方法。

請求項15

請求項14に記載の方法であって、前記下限値(Imin)によって、気泡形成を誘起する水分解反応を防ぐ十分な直流バッファを前記坩堝(110)の内壁上に提供する必要最小限の交流電流密度を規定し、かつ、上限値(Imax)によって、許容される最大限の交流電流密度を規定し、該交流電流密度を上回ると、前記ガラス溶融物(G)内で、特に前記撹拌翼の端部でおよび/または電源素子の領域内で気泡が生じることを特徴とする、前記方法。

請求項16

請求項13から15までのいずれか1項に記載の方法であって、電力接続素子(112)を介した接触の代わりに、接触接続部材を介して、特に接触フランジ(113)を介して、前記電流制限チョーク(160)と前記坩堝(110)とを接続することを特徴とする、前記方法。

請求項17

請求項13から16までのいずれか1項に記載の方法であって、前記電流制限チョーク(160)の前記インピーダンス(ZD)が、以下のパラメータ:−前記交流電流発生器(150)により発生される加熱電流の周波数;−前記坩堝の材料、特に前記撹拌坩堝(110)の材料および/または前記撹拌要素(120)の材料および/または前記電気接続素子(111、112)の材料;−ジオメトリであって、前記坩堝の材料厚さ、特に前記撹拌坩堝(110)の材料厚さおよび/または前記撹拌要素(120)の材料厚さおよび/または前記電気接続素子(111、112)の材料厚さを含む、ジオメトリ;−前記電流接続素子(111、112)のインピーダンス、前記接触接続素子(113)のインピーダンスおよび/またはそれらの供給線のインピーダンス;−使用されるガラスの種類、特に前記ガラス溶融物内で使用されるレドックス成分の種類および量のうちの少なくとも1つに依存することを特徴とする、前記方法。

技術分野

0001

本発明は、装置に係る請求項1のプリアンブルに記載の、気泡形成を回避しつつガラス溶融物からガラス製品を製造するための装置、および方法に係る独立請求項のプリアンブルに記載の装置を用いて実施することのできる方法に関する。特に本発明は、ガラス溶融物からガラス製品、例えば管状ガラスを製造するための装置および方法であって、該ガラス溶融物を、電気加熱された坩堝内で、該電気加熱された坩堝内に配置されたおよび/または取り付けられた構成部分を用いてコンディショニングし、特に均質化する、装置および方法に関する。かかる坩堝は例えば、撹拌坩堝であって、該撹拌坩堝内に構成部分として撹拌要素が回転可能に取り付けられた撹拌坩堝であることができる。例えばこれは、坩堝であって、該坩堝内に構成部分として例えばベロー法により管状ガラスを製造するための管を備えた坩堝であってもよい。しかし本発明においては、あらゆるタイプの坩堝と該坩堝内に配置された構成部分とに適用しうることが意図される。

0002

発明の背景
ガラス製品の製造の際には、ガラス溶融ユニットとも呼ばれる装置が使用され、これはより一般的には製造ユニットとも呼ばれる。製造時には、各ガラス溶融ユニットにおける気泡形成を最小限に抑え、また可能であればこれを完全に防ぐことが必要である。

0003

典型的なガラス溶融ユニットは、投入機械を用いたバッチ投入部から出口までの範囲を包含しており、該出口では、まだ液状であるガラスが(所望のガラス製品への成形のための)後加工装置へと移される。該投入機械は例えば、ドリップフィーダローラー機械、管の引抜き装置であってよく、また液体ガラスがその上を進む錫浴であってもよい。

0004

ガラス溶融炉は一般に、液体ガラス溶融物の形成に用いられる領域と、溶融物の清澄を行って、溶融プロセス後に残る残留気泡を溶融物から除去する領域と、コンディショニングに用いられる領域と、からなる。この最後に記載した領域において、溶融物を一般にはさらに均質化し、そして後加工に必要な温度にする。溶融プロセス全体に要する温度は、ガラスの種類に大きく左右される。例えば窓ガラスガラス容器の製造に使用されるソーダ石灰ガラスは、例えばディスプレイ用途やガラスセラミック用の特殊なガラスよりも大幅に低い温度で溶融される。

0005

溶融槽は単純に化石燃料による加熱が可能であり、該溶融槽には追加の電気加熱部を備えることができ、また該溶融槽を完全にすべて電気操作することもできる。通常は予備加熱がなされるガスバーナー燃焼媒体としては、通常の空気を使用することができ、また純粋な酸素を使用することもできる。

0006

溶融ゾーンと清澄ゾーンとは、共通の湯溜り内に配置されてもよいし、空間的に別個区画に配置されてもよい。流れに影響を及ぼすための様々な設備も、従来技術である。

0007

コンディショニングステップは、作業槽内で、または溝状物もしくは分配装置系内で行われる。該系は様々な様式で構成されていてよく、その際、該系は1つ以上の金属性の構成部分または設備を含みうる。均質化には、撹拌要素(撹拌機、撹拌ニードル等)が使用されることが多く、該撹拌要素によって、撹拌機内に配置されたガラス溶融物の撹拌を行う。

0008

電気加熱されたガラス溶融ユニット内で、例えば撹拌機内では、ガラス溶融物中気泡合体または形成され、これによって最終的には製品品質が大幅に低下することがよく知られている。したがって、こうした気泡形成は完全に抑制されるべきである。

0009

独国特許出願公開第102010037376号明細書(DE 10 2010 037 376 A1)には、ガラス製品を製造するための方法および装置であって、ガラス溶融物の電気加熱部に対して本質的な制約が課されている方法および装置が開示されている。過大な電流負荷によって生じる加熱電極または電流供給フランジでのまたはそれらの近傍での気泡形成は、使用される加熱周波数、使用される電極材料およびガラス自体の特性に明らかに影響を受けうる。電流負荷に関して、様々なレドックス系の固守に限定することが推奨されている。

0010

独国特許出願公開第19955827号明細書(DE 199 55 827 A1)には、ガラス品質を向上させるための方法および装置が開示されており、その際、ガラス溶融物内に電位勾配を生じさせるべく、集成装置導電性部分(例えば壁部)と、溶融ガラス中に突出した電極とにDC電圧源が接続され、それによって水素マイグレーション後残留する酸素がイオン化し、すなわち該酸素が負に帯電したO2イオンに変換され、該O2イオンは中性のO2分子とは対照的に溶融物中に無制限の量で溶解するため、これが凝集して気泡となることはないことから、水分解に起因する(無電解での)O2気泡形成が回避される。

0011

気泡形成を回避しつつガラス製品を製造するための他の方法および装置は、以下の刊行物に開示されている:
独国特許出願公開第102008042117号明細書(DE 10 2008 042 117 A1)、特表平9−0967127号公報(JP H 09 67 127 A)および特開2005−060215号公報(JP 2005 060 215 A)。

0012

したがって、公知の方法および装置において取り組まれているのは主に、水分解に起因する(無電解での)気泡形成の課題か、または電気的な交流電流加熱に起因する(電流による)気泡形成の課題のいずれかである。しかし、これらの課題のどちらにも効率的に対処しかつ解決する解決策が求められている。

0013

本発明の目的は、上述の種類のガラス製品を製造するための方法および装置をさらに改良し、無電解での気泡形成と電流による気泡形成のどちらをも効率的に防ぐことである。

0014

上述の目的は、請求項1に記載の方法の特徴を有する装置と、装置に係る独立請求項に記載の特徴を有する方法と、によって達成される。

0015

したがって本発明は、装置であって、該装置は、坩堝、例えば撹拌坩堝と、該坩堝内に配置された構成部分、例えば回転可能に取り付けられた撹拌機と、を含むとともに、電流接続素子を介して該坩堝に電流を供給する溶融ガラス加熱用の交流電流ユニットを含み、該構成部分または該撹拌機は、可変インピーダンスを有する電流制限チョークを介して、該坩堝または撹拌バーの該電流接続素子のうちの1つ(例えば下部加熱フランジ)に接続されている、装置に関する。かかる電流制限チョークを用いて該インピーダンスを調節することで、該装置のAC電流負荷を最小限に抑えることと、水分解反応に対して明らに影響を及ぼすこととを、同時に達成することができる。

0016

本発明は、あらゆるタイプの坩堝と、該坩堝内に配置された構成部分と、に適用される。例えば、撹拌坩堝または撹拌バーに撹拌機が備えられている場合、該撹拌機は好ましくは、摺動接点外部ケーブルとによって加熱フランジに直接接続される。これによって、該装置内の電界が変化し、さらには該装置内の電流密度分布が変化する。実用試験により、下部加熱フランジとの接続が気泡品質に最も大きな影響を与えることが判明した。多くの場合、この影響は短時間のみであったため、接続を再度切り離した。原則として、摺動接点の如何なる変化によってもすでに、すなわち摺動接点を固定しても切り離してもすでに、気泡の発生が減少し、したがって製品品質が向上した。したがって、継続時間を予め設定することが可能であれば、摺動接点の反転回路の実現が可能となるものと考えられる。

0017

本発明は、以下の驚くべき知見を出発点とする:
電流により誘起される気泡形成を低減させるためには、交流電流を、したがって電流密度を、できる限り低下させるための措置を取ることが容易であろう。これによって、撹拌機の羽根における高い電流密度と、それに付随する気泡形成とは回避されるであろうが、交流電流を過度に低下させるだけでは、撹拌坩堝の導電壁部上での水分解反応に対して効果的な直流バッファを形成するには不十分であるものと考えられる。したがって、本発明において提案される電流制限チョークを用い、インピーダンスの調整によって各配置構成体にとって最適な値を生じさせて、生じる気泡形成を最小限とすることで、製品品質を簡便かつ極めて効率的に最適化することができる。驚くべきことに、チョークの所与のインピーダンスZDで気泡形成が最小限に達すること、すなわち、該分岐部においてAC電流が低すぎるかまたはAC電流が高すぎることで、製品内に比較的多量の気泡が生じることが、実験により判明した。本発明の一実施形態において、電流制限チョークが加熱変圧器を介して実現される場合には、該チョークまたは誘導子のインピーダンスを、相応するタップを介して、および抵抗器を介して、容易に調節することができる。この目的のために、変圧器の二次側または一次側を使用することができる。変圧比に留意することが重要である。本発明の原理およびその効果について、以下により詳細に説明する。このために、好ましい例示的な実施形態を開示する。該例示的な実施形態は、従属請求項にも記載されている。

0018

したがって、撹拌坩堝は好ましくは、貴金属もしくは貴な金属(precious or noble metal)またはその合金から、特にPt−Rh合金から作製され、該撹拌坩堝の上端に取り付けられた第1の加熱フランジと、該撹拌坩堝の下端に取り付けられた第2の加熱フランジとが、電流接続素子として機能する。好ましくは、撹拌機要素は、電流制限チョークを介して(該撹拌機の下端で)第2の加熱フランジに接続される。これらの1つ以上の撹拌機要素は、例えば1つの撹拌機であってもよいし、1つ以上の撹拌ニードルであってもよい。

0019

本発明の好ましい一実施形態において、該装置は、接触接続素子、特に接触フランジを有しており、電流接続素子を介した接触様式の代わりに、該接触フランジによって電流制限チョークと撹拌坩堝とが接続されている。この付加的な接触フランジは、加熱目的に使用されるのではなく、チョークを介した撹拌機と坩堝との接続のためにのみ使用される。

0020

電流制限チョークの可変インピーダンスは好ましくは、ガラス溶融物内で生じる交流電流密度、特に撹拌機のまたはベーンの端部で生じる交流電流密度が、下限値と上限値との間となるように調節される。この点に関して、下限値とは、気泡形成を伴う水分解反応を防ぐ十分な直流(DC)バッファを撹拌坩堝の内壁上に提供する必要最小限の交流電流(AC)電流密度を指す。一方で上限値とは、許容される最大限のAC密度を定めたものであり、該AC密度を上回ると、ガラス溶融物内で、特に撹拌機ブレード端部でおよび/または電流接続素子の領域内で気泡が形成される。このようにして、インピーダンス値を調節することで、AC負荷とDC保護とにとっての最適条件見出すことができる。

0021

特に、電流制限チョークのインピーダンスを、以下のパラメータのうちの少なくとも1つに応じて設定することも可能である:
交流電流発生器により発生される加熱電流周波数
−坩堝の材料、特に撹拌要素の撹拌機の材料および/または電流接続素子の材料;
ジオメトリであって、坩堝の材料厚さ、特に撹拌要素の撹拌機の材料厚さおよび/または電流接続素子の材料厚さを含む、ジオメトリ;
− 電流接続素子のインピーダンス、接触接続素子のインピーダンスおよび/またはそれらの供給線のインピーダンス;
− 使用されるガラスの種類、特にガラス溶融物内で使用されるレドックス成分の種類および量。

0022

ここで、本発明およびそれにより得られる利点について、例示的な実施形態を参照するとともに、以下の図による説明を概略的に示す添付の図面を参照して詳細に説明する。

図面の簡単な説明

0023

図1は、第1の実施形態における前述の装置の構造を示す。
図2は、第2の実施形態における前述の装置の構造を示す。
図3は、さらなる実施形態における前述の装置の構造を示す。
図4は、前述の装置により実施される前述の方法に関するフローチャートである。

0024

好ましい実施形態の詳細な説明
第1の実施形態における本発明による装置100の構造を、図1に概略的に示す。該装置は、製造ユニットまたはガラス溶融ユニットであると理解されることができ、該装置は特に撹拌坩堝110を含んでおり、該撹拌坩堝110内には、ガラス溶融物Gを撹拌するための回転可能に取り付けられた撹拌要素120が配置されている。供給チャネル130等を介して、ガラス溶融物が該撹拌坩堝110に供給される。該撹拌機内でガラス溶融物をさらに加熱するために、該装置は交流電流ユニット150を有しており、該交流電流ユニット150は、電流接続素子111および112を介して撹拌機110に通電する。この例では、電流接続素子は、上部加熱フランジ111と下部加熱フランジ112とによって形成されている。該交流電流ユニットは、ここでは加熱変圧器150によって実現されており、電流供給線が、それらのそれぞれのインピーダンス151および152と共に示されている。撹拌坩堝の下部領域内に、特に撹拌機の翼またはベーンに、高電流密度により(電流による)気泡形成の発生に関して臨界的な領域125が存在するということ自体は、知られている。下部加熱フランジ112の近傍には、水分解による(無電解での)気泡形成の発生に関して特に臨界的である領域115が存在する。

0025

どちらのタイプの気泡形成をも効率的に妨ぐべく、該装置100内に電流制限チョーク160を設け、該電流制限チョーク160によって、撹拌要素または撹拌部材120と、撹拌坩堝の少なくとも一部(ここでは下部加熱フランジ112)とが、電気的に接続される。好ましくは該撹拌機は、摺動接点161と外部ケーブルとによって、加熱フランジ112に直接接続される。これによって、該装置内の電界が変化し、さらには該装置内の電流密度分布が変化する。実用試験により、下部加熱フランジとの接続が気泡品質に最も大きな影響を与えることが判明した。多くの場合、この影響は短時間のみであったため、接続を再度切り離した。原則として、摺動接点の如何なる変化によってもすでに、すなわち摺動接点を固定しても切り離してもすでに、気泡が減少し、したがって製品品質が向上した。したがって、継続時間を予め設定することが可能であれば、摺動接点の反転回路の実現が可能となるものと考えられる。

0026

撹拌機120と下部フランジ112とが直接接続されていると、高いAC電流(最高で100A)が流れることがあり、これと高い回転速度とが相まって、摺動接点の耐用寿命に対して悪影響が及ぼされる。したがって、電流制限チョークを通じてこのAC電流を低下させることが有用である。さらなる実験によって、電流制限チョーク160のインピーダンスZDが、気泡欠陥に対して有利に作用することが判明した。

0027

したがってここで、可変インピーダンスを有する電流制限チョーク160を介した、撹拌要素120と、撹拌坩堝110の電流接続素子のうちの1つ(ここでは、加熱フランジ112)との、接続が提案される。最適に調節されたチョークインピーダンスの驚くべき効果をより良好に理解できるようにするため、気泡形成の機序に対する効果をここで詳細に説明する:
上述の通り、気泡の本質的な要因は、水分解反応である。該反応は主に、外部雰囲気と直接的または間接的に接触する貴金属の表皮上で生じる。これは、ガラス内の水分と、ガラス中に存在して酸素発生に対するバッファを形成するレドックス成分と、流動場(該流動場は、酸素が富化されたガラス領域遠方へと輸送することで、気泡発生が生じる前に該酸素が富化されたガラス領域を希釈することができる)と、に影響を受ける。シミュレーションにより、撹拌機回転速度が高いと、この除去が促進されることが判明した。存在しかつ関与するレドックス種拡散定数が、例えば50Hzでの交流電流加熱の2つの半波において異なる(不可逆的)と、結果としてDC電位が上昇し、それによって水分解反応に対する付加的なバッファが形成される。シミュレーションの実施により、このプロセスの有効性が判明した。

0028

このため、AC電流が高く、したがって撹拌機翼先端での電流密度が高いと気泡形成が生じ、一方で、AC電流が低いと、撹拌機翼先端での電流密度は増加せず、したがって気泡は生じないが、AC電流を低くするだけでは、ユニットの貴な金属の壁部上での水分解反応に対して必要なDCバッファを設けるのには不十分であると理解することができる。

0029

可変インピーダンスの電流制限チョーク160を使用することによって、各ユニットに対して、例えば図1に示す撹拌機・坩堝系に対して、AC負荷およびDC保護に関する最適条件を達成することができる。

0030

さらなる研究によって、AC負荷に関して、そして水分解に関連する坩堝範囲内において、最適化された電界を設定するための付加的なパラメータとしてさらなるフランジを使用し、このフランジを、加熱目的で使用するのではなく、チョークを介した撹拌機の接続のためにのみ使用することが示された。この実施形態は、図2において装置100’として示されている。

0031

図2に示す通り、装置100’はさらに、接触接続素子をここでは接触フランジ113の形態で有し、電流接続素子112を介した接続(図1参照)の代わりとして、該接触フランジ113によって、電流制限チョーク160と撹拌坩堝110とが接続されている。結果として、摺動接点161は、チョーク160を介して、撹拌坩堝の接触フランジ113に直接接続されている。該接触フランジ113は、撹拌坩堝への通電のために使用されるのではなく、撹拌機120の上端と撹拌坩堝110の下部領域とを接続するためにのみ使用される。

0032

図2に示す例においても、電流制限チョーク160のインピーダンス(ZD)は、溶融ガラスG内に存在するAC密度(I)、特に撹拌機翼の端部に存在するAC密度(I)が、下限値(Imin)と上限値(Imax)との間となるように設定されている。下限値(Imin)とは、気泡形成を伴う水分解反応を防ぐ十分なDC電流バッファを撹拌坩堝110の内壁上に形成しうる必要最小限のAC密度を指す。上限値(Imax)とは、許容される最大限のAC密度を指し、該AC密度を上回ると、ガラス溶融物G内で、特に撹拌機翼の端部でおよび/または電流接続素子の領域内で気泡形成が生じる。

0033

前述の電流制限チョーク160のインピーダンス(ZD)を、以下のパラメータのうちの少なくとも1つに応じて設定することも可能である:
−交流電流発生器150により発生される加熱電流の周波数;
−撹拌機110、撹拌部材120および/または電流接続素子111、112の、材料および/またはジオメトリ、例えば、撹拌機110、撹拌部材120および/または電流接続素子111、112の材料厚さ;
− 電流接続素子111、112、接触接続素子113および/またはそれらの供給線151、152および165の、インピーダンスZO、ZU、ZZ
− 使用されるガラスの種類、特にガラス溶融物内で使用されるレドックス成分の種類および量。

0034

系のジオメトリに関して、以下のサイズ規定を例として挙げる:
撹拌装置または撹拌系120の端部と坩堝110の底部との間の間隔dRは、例えば0〜20mmであり、該底部と接触フランジ113との間の間隔dZは、例えば50〜200mmであることができる。

0035

ここで、電気的構成部分の寸法に関して、以下の例示的情報が与えられる:変圧器150は、フランジを介した電流供給に関して約2〜8ボルト電圧UTを供給すべきであり、電流強度としては、約500〜3000Aの範囲が挙げられる。上部供給線151は、約0.2〜1mΩのインピーダンスを有し、下部供給線152は、約1〜5mΩのインピーダンスを有する。図2において、電流制限チョーク160が付加的なフランジ113に接続されている場合には、付加的な抵抗器またはインピーダンス165として、約0.2〜1mΩが考慮されなければならない。

0036

上述の回路の目的は、摺動接点を含めた電流制限チョーク160のインピーダンスの調節によって、DCバッファを最大化しつつ、交流電流負荷、特に撹拌機翼上での交流電流負荷を最小限にすることである。

0037

他の方法によって水分解反応が完全に抑制されている場合には、上述の通りに、該系内でいずれの位置においてもAC電流負荷限度を上回ることのないように、チョークのインピーダンスを調節することができる。このことはさらに、(図1および図2に概略を示すような)該系内に存在するさらなるインピーダンスよって支援される。

0038

図3には、さらなる一実施形態として装置100’’が示されており、該装置100’’は、初めは図1の装置100と同一の構造を有する。図3にはさらに調整直流源180が示されており、該調整直流源180は、電流制限チョーク160と並列接続されている。インピーダンスLは、交流電流を効果的に抑制することによって、調整可能なDC電圧Uを発生させる直流装置を保護する役割を果たす。直流源180を用いることで、貴な金属の境界面での水分解反応に好影響を与えうる直流を供給することもできる。このようにして、電流制限チョーク160を、より具体的には、交流電流により生じる気泡形成を回避するために使用することができる。この場合、プロセスに必要な直流は、直流源によってのみ供給される。

0039

したがって、付加的なDC電源180は特に、主に溶融物内のAC密度Iがプロセスウインドウ内(Imin<I<Imax)にはないが上限値(Imax)の近くであるか、またさらにはこれを上回るような使用の場合に向けたものである。その場合には、DC電源180を起動して、付加的な支援DC保護を提供することができる。

0040

好ましくは、前述の直流源は、該直流源がインダクタンスLを有し、該インダクタンスLは、直流電圧Uを発生させる本来の装置と直列接続されており、それによって、加熱電流(交流電流)により生じる交流電流の影響から直流源が保護される。

0041

ガラス製品を製造するための本発明による方法を、図4に示すフローチャートを用いて例示的に説明する。以下に、この図4が参照されるとともに、再度図1〜3が参照される。

0042

方法10は、ステップシーケンス11から出発する。該ステップシーケンス11において、撹拌要素120を用いて撹拌坩堝110内でガラス溶融物Gを撹拌し、その際、ガラス溶融物を加熱するために、電流接続素子111;112を介して撹拌坩堝110に通電する。後続のステップシーケンス12において、可変インピーダンスを有する電流制限チョーク160を介して、撹拌要素120と、撹拌坩堝110の電流接続素子のうちの1つ(ここでは、下部加熱フランジ112)とを、接続する。電流制限チョーク160のインピーダンス(ZD)を、上述のように、すなわちガラス溶融物中に存在する交流電流密度(I)が下限値(Imin)と上限値(Imax)との間となるように、調節する。さらなるステップ13において、電流制限チョーク160のインピーダンス(ZD)をさらに、以下のパラメータのうちの少なくとも1つに応じて調節する:
−交流電流発生器150により発生される加熱電流の周波数;
−撹拌機110、撹拌要素120および/または電流接続素子111、112の、材料および/またはジオメトリ、例えば、撹拌機110、撹拌要素120および/または電流接続素子111、112の材料厚さ;
− 電流接続素子111、112、接触接続素子113および/またはそれらの供給線151、152および165の、インピーダンスZO、ZU、ZZ;
− 使用されるガラスの種類、特にガラス溶融物内で使用されるレドックス成分の種類および量。

0043

このようにして、開示された装置(図1および図3)によって、方法10(図4)を実施することができる。該装置または該ユニットの配置構成に関しては、ここで以下の言及がなされる:
ガラス溶融物は好ましくは、質量体との直接的な接触を何ら有しない。特にガラス溶融プロセスが付加的な電気加熱(EZH)によって支援される場合には、人身安全上の理由から通常は、ガラス溶融物の直接的な接地が行われる。ガラスは、プロセスに要する温度では導電性の電解質であるため、加熱電極に印加される非常に高い電圧が、時として系全体に掛かることがある。主に、手動での取り扱いを頻繁に行う必要があるとともに、確実なアース空間距離の実現および保持が非常に高い労力を伴ってしかなされえないような、後加工に近い系の範囲においては、上述の人身安全上の予防措置が採られる。多くの場合、アースなしの構造は、例えばフロート浴におけるように、比較的高コストでしか実現されえない。

0044

全体的な接地環境において、対地電圧の測定では、無視できないわずかな電流(ACとDCの双方)が常に流れうるため、使用される測定値検出技術についても考慮する必要がある。

0045

多くの場合、モデリング前には、貴金属合金から作製される金属性構成部分が存在し、これは、内側で液体ガラスを輸送するのに使用される。良好な化学的均質性および温度定常性を達成するために、撹拌要素は好ましくは、撹拌坩堝または撹拌容器内運転される撹拌機または撹拌ニードルの形態で使用される。モデリングまたは成形に要する温度を提供、調節および制御するために、該金属性構成部分は、総じて電気加熱される。これを行うための極めて簡便かつ非常にコスト効率のよい方法は、フランジ、いわゆる加熱フランジを介したDC電流の供給である。

0046

構成部分の複雑性に応じて、該フランジは2つ以上使用される。加熱周波数は、多くの場合50Hzであり、これはライン周波数と一致する。貴な金属とガラスとの間の抵抗ゆえに一定の電流が印加されないと、加熱電流の一部が常にガラス自体に流れ、それによって電気分解と気泡形成とが生じる。誘導加熱も可能ではあるが、これは通常は比較的小さな構成部分のみに適用される。なぜならば、設計および組立て費用が抵抗加熱に比べて非常に高度であるためである。間接放射加熱は総じて、モデリングまたは成形の直前には使用されない。なぜならば、この領域では迅速な温度制御が重要であるためである。貴な金属の構成部分は耐火性構造によって支持されるため、輻射加熱は遅すぎて、急激な温度変化が生じえない。

0047

加熱電極を介したガラス溶融物の加熱から、電極表面上で特定の電流密度により気泡形成が生じること自体は知られている。気泡形成が生じない許容される電流密度は、加熱周波数、使用される電極材料およびガラス自体の種類に依存する。したがって、50Hzではなく10kHzを使用した場合には、気泡発生前により高い電流密度が印加されうることも知られている。貴な金属の合金を電極材料として使用した場合の許容可能な電流密度が、モリブデンまたはタングステンを使用した場合よりも著しく低いことも知られている。

0048

一方で、例えばコンバータケーブル整合変圧器等といった装置に関しては、10kHz加熱器のコストは、50Hz加熱器とほぼ同様である。しかし、集成装置全体の構成的実現は、より複雑である。なぜならば、10kHzを使用した場合には、金属周辺部で発生する誘導現象が無視できないためである。

0049

理論的考察と研究室での実験とを組み合わせた日常的な実地によって、貴な金属の構成部分上での気泡形成には、本質的に2つの主要因があることが判明した。第1の要因はいわゆる水分解であり、ガラス中に溶解した水が酸素と水素とに分割される。この反応の駆動力は、液体ガラスと外部空間との間の水素分圧の差である。なぜならば、高温で、水素が貴な金属の板全体に拡散するためである。第2の要因は、撹拌機が坩堝内で使用される場合の、電流供給フランジの近傍での、特に撹拌機翼の端部での、交流電流密度である。総じて、酸素気泡はどちらの機序によっても形成される。撹拌機翼の端部での空所発生による気泡形成については、しばしば議論がなされてきたが、これを完全に確実に検出することは、通常は困難である。

0050

撹拌機または撹拌機ニードルは、製品の品質要求ゆえに、ガラスに面した面上に貴金属または貴な金属を有するため、撹拌機全体はガラスに比べて極めて導電性が高い。したがってこれは、撹拌坩堝の加熱電圧によって形成される電界に影響を及ぼす。このようにして、加熱電流の一部が撹拌機全体に流れる。したがって、ある範囲または領域は臨界的なAC電流強度を超え、これによって気泡が形成される。ガラスの流動場(撹拌機の動き処理流とによって生じる流れ)によって生じるいわゆる希釈効果も、これにおいて重要な役割を果たす。酸素が富化されたガラスは、気泡形成に関する臨界的圧力に達する前に、連続的に遠方へと輸送される。

0051

撹拌機は、(電流制限チョークなしで)摺動接点と外部ケーブルとによって加熱フランジのうちの1つに直接接続されることができる。これによってすでに、系内の電界が変化し、さらには系内の電流密度分布が変化する。試験によって、下部加熱フランジとの接続が気泡品質に最も大きな影響を与えることが判明した。しかし多くの場合、この影響は一時的であったため、接続を再度切断しなければならなかった。そのようにした際に、摺動接点の如何なる変化によってもすでに、すなわち摺動接点を接続しても摺動接点を切り離してもすでに、製品における気泡品質が向上した。このことは、期間の設定が可能な摺動接点の反転回路において実現可能であろう。

0052

しかし、撹拌機と下部フランジとが直接的に接続されている場合には、最高で100Aの高電流が流れることがあり、またこれと高い回転速度とが相まって、摺動接点の耐用寿命が極めて短くなる。したがって、撹拌機とフランジとの間の接続線内に、電流制限チョーク、すなわちいわゆる限流リアクトルの取り付けまたは据え付けを行う(図1参照)。さらなる研究および実験によって、驚くべきことに、該チョークの所与のインピーダンスZDで、気泡欠陥が最小に達することが判明した。このことは、分岐部におけるAC電流が低すぎても高すぎてもどちらも、製品においてより多くの気泡が生じることを意味している。誘導子の最適なインピーダンスは、相応するタッピングを介して、および加熱変圧器の二次側での抵抗器を介して、容易に制御可能である。

0053

この驚くべき知見を理解できるようにするため、気泡形成の機序を詳細に検討し、実験した:
上述の通り、気泡の本質的な要因の一つは、水分解反応である。該反応は、主に外側の貴金属の表皮上で起こる。これは、ガラス内の水分と、ガラス中に存在して酸素発生に対するバッファを構成するレドックス成分と、流動場(該流動場は、酸素が富化されたガラス範囲を、気泡分離が生じる前に遠方へと輸送して希釈することができる)と、に影響を受ける。シミュレーションにより、撹拌機回転速度が高いと、この除去が促進されることが判明した。関与するレドックス種の拡散定数が、50Hzでの加熱の2つの半波において異なる(不可逆的)ことにより、DC電位が上昇し、それによって水分解反応に対する付加的なバッファが形成される。シミュレーションによって、このプロセスの有効性が判明した。

0054

このため、AC電流が高く、したがって撹拌機翼先端での電流密度が高いと気泡形成が生じ、一方で、AC電流が低いと、撹拌機翼先端での電流密度は増加せず、したがって気泡は生じないが、AC電流を低くするだけでは、外側の貴な金属の壁部上での水分解反応に対する十分なDCバッファを形成するには不十分であると理解することができる。

0055

ここで、各撹拌機・坩堝系に関して、AC負荷およびDC保護に関する最適条件を見出すために、図1および図3を参照して上述の通りに電流制限チョークのインピーダンスが調節される。

0056

AC負荷に関して、そして水分解に関連する坩堝範囲内において、最適化された電界を設定するための付加的なパラメータとして、さらなるフランジを使用することができる。該フランジは、加熱目的で使用されるのではなく、電流制限チョークを介した撹拌機の接続のためにのみ使用される(図2参照)。

0057

水分解反応が理想的に完全に抑制されている場合には、上述の通りに、該系内でいずれの位置においてもAC電流負荷限度を下回るように、該チョークのインピーダンスを最適に調節することができる。このことはさらに、(図1および図2に概略を示すような)該系内に設置されたさらなるインピーダンスよって支援される。

0058

要約すれば、気泡防止のための装置および方法を、好ましい実施形態において貴金属系において説明したが、その際、該系でのAC電源負荷が最小限に抑えられると同時に、水分解反応に対して好影響が与えられるように、可変インピーダンスを介して撹拌要素と加熱フランジとが接続される。好ましくは、チョークのインピーダンスの調節は、加熱変圧器のタップと抵抗器とを介して行われる。

0059

100ガラス製品を製造するための装置(ガラス溶融ユニットとも称される)
Gガラス溶融物
110撹拌坩堝
120撹拌要素(ここでは、撹拌機として設計されている)
130 ガラス溶融物用の供給チャネル
150交流電流(AC)ユニット(ここでは、加熱変圧器として設計されている)
160可変インピーダンスを有する電流制限チョーク
111、112電源素子(ここでは、上部加熱フランジまたは下部加熱フランジとして設計されている)
115水分解によって気泡形成を生じうる領域
125 交流電流(AC)による加熱に起因して気泡形成が生じうる領域
151、152加熱電流供給線のインピーダンス
161 電流制限チョークのための上部接続点として使用される撹拌機の上部での摺動接点
162、162* 電流制限チョークを接続するための接続点
165 付加的な接続点の供給線のインピーダンス
113接触接続素子(ここでは、電流制限チョークのための付加的な接触フランジとして)
163 電流制限チョークを接続するための付加的な接続点
10 ガラス製品を製造するための方法
11〜13 プロセスステップ

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