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技術 照光プラスチック光ファイバライトガイドおよびその製造方法

出願人 東レ株式会社
発明者 松葉聡佐藤慎二亀井隆一
出願日 2016年5月25日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-104090
公開日 2017年11月30日 (3年0ヶ月経過) 公開番号 2017-211472
状態 特許登録済
技術分野 光ファイバ束 光ファイバ、光ファイバ心線 ライトガイド一般及び応用
主要キーワード 非晶域 感圧センサー ファイバ集合体 カットバック 電光表示 クロロトリフロロエチレン 透光損失 照光装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月30日)のものです。
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課題

効率的に側面発光を得られ、かつ側面発光を有する長手方向の長さが延長された照光プラスチック光ファイバライトガイドおよびその製造方法を提供する。

解決手段

コアクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上と、その外側に被覆層を有する照光プラスチック光ファイバライトガイドであって、前記クラッドが、結晶化度が45%〜52%であるフッ化ビニリデンを90質量%〜100質量%含んでなり、前記被覆層の曇り度が1%〜30%であり、前記コアとクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上の総円周長X(mm)と、前記照光プラスチック光ファイバライトガイドの断面積Y(mm2)の関係が、1≦X/Y≦16で表され、かつ、5m−2mカットバックにおける透光損失が0.6dB/m〜8dB/mであることを特徴とする、照光プラスチック光ファイバライトガイド。

概要

背景

光伝送用に使用されているプラスチック光ファイバは、透明樹脂からなるコア内層)とクラッド外層)とが同心円状の真円形に構成される。このような構成からなるプラスチック光ファイバは、一端から入射した光がコアとクラッドとの界面で全反射を繰り返しながら他端部に効率よく伝達されるため、医療用内視鏡工業用および自動車用光伝送材などの用途に使用されている。これらは、一端から入光した光を途中で漏光させることなく他端に伝達する手段として使用されているものであるが、これをプラスチック光ファイバの長手方向の一部(側面)から漏光させて線状発光体として機能させることができれば、屋内外照明用途、ネオンサイン電光表示代替用途、その他装飾用途など、更にはセンサー用途などに展開することができる。

このような側面発光用のプラスチック光ファイバ(照光プラスチック光ファイバ)として、例えば、コア、クラッドの外層に光拡散層を形成した側面発光ケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

また、コア、クラッドの構造からなる直径が1mm以上のプラスチック光ファイバに、結晶性を有する半透明の樹脂を被覆した側面発光ケーブルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

また、プラスチック光ファイバの多数本を束にして、透光性を有するチューブ挿着した側面発光の医療用照明具が提案されている(例えば、特許文献3参照)。ここでは、ファイバ束ねたものを溶剤に溶解させることで、クラッドを部分的に削り、その箇所から照光させる方法が提案されている。

概要

効率的に側面発光を得られ、かつ側面発光を有する長手方向の長さが延長された照光プラスチック光ファイバライトガイドおよびその製造方法を提供する。コアとクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上と、その外側に被覆層を有する照光プラスチック光ファイバライトガイドであって、前記クラッドが、結晶化度が45%〜52%であるフッ化ビニリデンを90質量%〜100質量%含んでなり、前記被覆層の曇り度が1%〜30%であり、前記コアとクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上の総円周長X(mm)と、前記照光プラスチック光ファイバライトガイドの断面積Y(mm2)の関係が、1≦X/Y≦16で表され、かつ、5m−2mカットバックにおける透光損失が0.6dB/m〜8dB/mであることを特徴とする、照光プラスチック光ファイバライトガイド。なし

目的

本発明は、効率的に側面発光が得られ、かつ側面発光を有する長手方向の長さが延長された照光プラスチック光ファイバライトガイドおよびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

コアクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上と、その外側に被覆層を有する照光プラスチック光ファイバライトガイドであって、前記クラッドが、結晶化度が45%〜52%であるフッ化ビニリデンを90質量%〜100質量%含んでなり、前記被覆層の曇り度が1%〜30%であり、前記コアとクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上の総円周長X(mm)と、前記照光プラスチック光ファイバライトガイドの断面積Y(mm2)の関係が、1≦X/Y≦16で表され、かつ、5m−2mカットバックにおける透光損失が0.6dB/m〜8dB/mであることを特徴とする、照光プラスチック光ファイバライトガイド。

請求項2

前記照光プラスチック光ファイバの直径が400μm以下である、請求項1に記載の照光プラスチック光ファイバライトガイド。

請求項3

前記被覆層が、低密度ポリエチレンで構成される、請求項1または2に記載の照光プラスチック光ファイバライトガイド

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載の照光プラスチック光ファイバライトガイドを製造する方法であって、前記照光プラスチック光ファイバ1本以上を、中空構造を有するダイとニップルを通過させることにより、前記被覆層を形成する工程を含む、照光プラスチック光ファイバライトガイドの製造方法。

技術分野

0001

本発明は照光プラスチック光ファイバライトガイドおよびその製造方法に関する。

背景技術

0002

光伝送用に使用されているプラスチック光ファイバは、透明樹脂からなるコア内層)とクラッド外層)とが同心円状の真円形に構成される。このような構成からなるプラスチック光ファイバは、一端から入射した光がコアとクラッドとの界面で全反射を繰り返しながら他端部に効率よく伝達されるため、医療用内視鏡工業用および自動車用光伝送材などの用途に使用されている。これらは、一端から入光した光を途中で漏光させることなく他端に伝達する手段として使用されているものであるが、これをプラスチック光ファイバの長手方向の一部(側面)から漏光させて線状発光体として機能させることができれば、屋内外照明用途、ネオンサイン電光表示代替用途、その他装飾用途など、更にはセンサー用途などに展開することができる。

0003

このような側面発光用のプラスチック光ファイバ(照光プラスチック光ファイバ)として、例えば、コア、クラッドの外層に光拡散層を形成した側面発光ケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0004

また、コア、クラッドの構造からなる直径が1mm以上のプラスチック光ファイバに、結晶性を有する半透明の樹脂を被覆した側面発光ケーブルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

0005

また、プラスチック光ファイバの多数本を束にして、透光性を有するチューブ挿着した側面発光の医療用照明具が提案されている(例えば、特許文献3参照)。ここでは、ファイバ束ねたものを溶剤に溶解させることで、クラッドを部分的に削り、その箇所から照光させる方法が提案されている。

先行技術

0006

特開平6−331830号公報
特開平5−341125号公報
特開2004−305756号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、特許文献1に記載されているような、光拡散層を設ける方法では、樹脂に添加剤を加えるコストが必要となるほか、樹脂への添加剤の分散が不十分であると側面発光にムラが発生する場合があった。

0008

また、特許文献2に記載されているような、プラスチック光ファイバ1本を、光拡散性を有する半透明の樹脂で被覆する方法は、プラスチック光ファイバを湾曲させた箇所ではより光が漏れるため、側面発光の得られるプラスチック光ファイバの全長が短くなる場合があった。

0009

また、特許文献3に記載されているような、プラスチック光ファイバを束ねたものを溶剤に溶解させることで、クラッドを部分的に削り、その箇所から側面発光させる方法では、溶剤に漬けるプロセスを別途必要とすることや、溶剤浸漬の条件によっては、安定した側面発光が得られない場合があった。また、側面発光が得られる長手方向の長さを延長するためには、プラスチック光ファイバを数百本束ねる必要があるなど、側面発光の効率性に課題があった。

0010

そこで本発明は、効率的に側面発光が得られ、かつ側面発光を有する長手方向の長さが延長された照光プラスチック光ファイバライトガイドおよびその製造方法を提供する。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。即ち、
コアとクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上と、その外側に被覆層を有する照光プラスチック光ファイバライトガイドであって、
前記クラッドが、結晶化度が45%〜52%であるフッ化ビニリデンを90質量%〜100質量%含んでなり、
前記被覆層の曇り度が1%〜30%であり、
前記コアとクラッドを有する照光プラスチック光ファイバ1本以上の総円周長X(mm)と、前記照光プラスチック光ファイバライトガイドの断面積Y(mm2)の関係が、1≦X/Y≦16で表され、かつ、
5m−2mカットバックにおける透光損失が0.6dB/m〜8dB/mであることを特徴とする、照光プラスチック光ファイバライトガイドである。

発明の効果

0012

本発明によれば、効率的に側面発光を得られ、かつ側面発光を有する長手方向の長さが向上された照光プラスチック光ファイバライトガイドを得ることができる。

0013

本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、照光プラスチック光ファイバ1本以上を含む。まず、照光プラスチック光ファイバについて説明する。

0014

照光プラスチック光ファイバ(以下、光ファイバと省略する場合がある)は、コア(内層)とクラッド(外層)の透明な樹脂から形成された2層構造を有し、径方向の断面は円形状である。

0015

コアに用いる透明樹脂としては、ポリメチルメタクリレートPMMA)、メチルメタクリレートを主成分とする共重合体ポリスチレンポリカーボネートポリオルガノシロキサンシリコーン)、ノルボルネン等を挙げることができ、なかでも特にポリメチルメタクリレートは透明性、屈折率曲げ特性耐熱性において照光プラスチック光ファイバとして好ましい樹脂である。

0016

また、クラッドに用いる透明樹脂としては、フッ化ビニリデンを90質量%〜100質量%含む重合成分を重合して得られる重合体であって、その結晶化度が45%〜52%である。

0017

フッ化ビニリデンが90質量%以上であると、結晶性を有する共重合体となりやすく、好ましくは100質量%である。フッ化ビニリデンを100質量%とすれば、後述する結晶化度が得られやすくなる。

0018

フッ化ビニリデンを90質量%〜100質量%含む重合成分としては、フッ化ビニリデン単体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロアセトンなどフッ化ビニリデンを含む共重合体が合成される重合成分が挙げられる。共重合体の場合は、共重合体のフッ化ビニリデン成分の質量換算の割合が90質量%〜100質量%である。

0019

フッ化ビニリデンを90質量%〜100質量%含む重合成分を重合して得られる重合体をクラッドとして用いた場合、フッ化ビニリデンは高結晶性の樹脂であるため、光ファイバのコアとクラッドの界面や、クラッド内非晶域結晶域との界面で、光の散乱が起こりやすくなると考えられ、その結果、ファイバ側面からの発光が増大するため好ましい。

0020

また、本発明に用いられるフッ化ビニリデンの結晶化度が45%以上であれば、光の拡散効果が大きくなり、ファイバ側面からの発光効果が増大するため好ましく、46%以上がより好ましい。また、フッ化ビニリデンの結晶化度が52%以下であれば、有効に側面からの発光を得られるため、また、側面からの発光が得られる、光ファイバの長手方向の距離を延長することができるため好ましく、50%以下がより好ましい。

0021

これら樹脂をコアとクラッドに組合せるときは、光を伝達させるために、コアに用いる樹脂の屈折率がクラッドに用いる屈折率よりも大きくなるように組合せることが必要である。

0022

コア、およびクラッドの屈折率に関しては、式(1)で示される開口数を0.40以上0.65以下とすることが好ましい。

0023

開口数は次式にて表される。
開口数=((コアの屈折率)2 −(クラッドの屈折率)2 )1/2 式(1)
これまでに実用化されているPMMAをコアとしたプラスチック光ファイバの開口数は0.40〜0.65であり、開口数をこれに合わせることにより、同じく実用化されている光源受発光素子等の周辺部品への互換性を保持することが出来る。

0024

また、クラッド層の厚みは、2.0μm〜15.0μmであることが好ましい。2.0μm以上の場合はコアとクラッドとの界面で全反射でき、より好ましくは2.5μm以上である。また、15.0μm以下の場合は、クラッド内での吸収が抑えられ、側面発光を有する長手方向の長さが向上される。より好ましくは10.0μm以下である。さらに好ましくは7.5μm以下である。

0025

また、照光プラスチック光ファイバに用いるクラッドのメルトフローレート(以下、MFRと略記することがある。)値は、5〜100g/10分(条件:温度230℃、荷重3.8kg、オリフィス径2mm、長さ8mm)であることが好ましい。より好ましいMFRの範囲は、10〜100g/10分である。MFRを上記範囲とすることで押出が容易となり、紡糸が円滑に進む。また、コア層との密着性を適度に保つことができ、偏心が良好となり、照光プラスチック光ファイバの外径変動を抑制することができる。

0026

次に、照光プラスチック光ファイバの製造方法の例について説明する。

0027

照光プラスチック光ファイバは、芯鞘型複合紡糸口金による複合紡糸方法によって容易に製造することができる。また、この複合紡糸方法によって製糸した光ファイバは、コアとクラッドとの断面形状を長手方向の任意の断面において全く同一にすることができる。したがって、光ファイバの長手方向全体から均一に照光させることができるようになる。

0028

さらに均一な照光とするためには、複合紡糸の際のコアとクラッドの溶融複合紡糸における溶融複合紡糸温度(T)とクラッドポリマ吐出量(W)が下記式を満たすことが好ましい。
100≦ T/W ≦1500 式(2)
T:紡糸温度(℃)
W:クラッドポリマ吐出量(g/min)
T/Wが100以上である場合は、光ファイバ側面からの発光効果を高めることができ、効率的な側面発光を得ることができる。より好ましくは150以上であり、さらに好ましくは200以上である。一方、T/Wが1500以下である場合はコアとクラッドの粘度差により界面が不均一となることを抑制し、長手方向における光の反射、吸収、および拡散性均一性を高めることができるため、光ファイバ側面からの発光を効率的に得られ、側面発光を有する長手方向の長さを向上することができる。より好ましくは1000以下であり、さらに好ましくは800以下である。

0029

続いて、機械特性を向上させる目的で、一般的な1.2〜3倍の延伸処理を行い、照光プラスチック光ファイバを得ることができる。

0030

照光プラスチック光ファイバの直径は、400μm以下であることが好ましい。400μm以下であると、柔軟性に富み、取扱いやすく、複雑な形状の発光が可能となる。また、400μm以下であると、円周長が小さくなるため、側面からの漏れが減って、透光損失が良くなり、逆に、側面発光を有する長手方向の長さが向上する。より好ましくは300μm以下である。一方、照光プラスチック光ファイバの直径の下限については特に制限するものではないが、生産効率性の観点から、100μm以上であることが好ましい。

0031

次に、本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドについて説明する。本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、前記照光プラスチック光ファイバ1本以上を束状にした照光プラスチック光ファイババンドルと呼ばれる形態のものに被覆層を形成することで得られる。ここで「束状」とは、複数のプラスチック光ファイバを単に集合化した状態、ロープ状紐状に撚った状態、シート状に引き揃えたものを丸めた状態、更に前記のファイバ集合体を更に集めて束ねた状態及びこれらを撚り合わせた状態を指すが、これらに限定されない。

0032

照光プラスチック光ファイババンドルに使用する照光プラスチック光ファイバの本数は任意であり、目的に応じて適宜選択変更することができるが、照光プラスチック光ファイバの本数が多い方が、曲げた際に、あるファイバから漏れた光が、他のファイバに再び入る現象が起こり易くなると考えられ、側面発光の長手方向の長さが向上する。その意味で照光プラスチック光ファイバを束ねる本数の上限に特に制限はないが、照光プラスチック光ファイバの本数は1〜1000本が好ましい。照光プラスチック光ファイバの本数が1本以上であると、照光プラスチック光ファイバからの漏れた光が被覆層と反射しながら進行し、側面発光の長手方向の長さが向上する。1000本以下であると、照光プラスチック光ファイバライトガイドの柔軟性が向上するため好ましい。より好ましくは500本以下であり、さらに好ましくは200本以下である。

0033

また、照光プラスチック光ファイバライトガイドをさらに束ね合わせ状態、ロープ状、紐状に撚った状態、シート状に引き揃えたものを丸めた状態、更に、これらを撚り合わせた状態で使用することも可能である。

0034

照光プラスチック光ファイババンドルの外側に配置される被覆層は、旧JIS K7105:1981「プラスチック光学的特性試験方法」に準拠する曇り度が1〜30%である。曇り度が1%以上であると、照光プラスチック光ファイバから漏れた光を効率よく、被覆層から取り出すことができる。30%以下であると、光源から光を照射していない場合に、照光プラスチック光ファイバが透け見えることがなく、照光プラスチック光ファイバライトガイドとしての見栄えを良くすることができる。より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。曇り度を有することで、照光プラスチック光ファイバから漏れた光が被覆層で反射され、側面発光を有する長手方向の長さが向上する。

0035

曇り度は、曇り度=拡散透過率全光線透過率×100で表され、拡散透過率は、試験片を透過する光線のうち、平行成分を除いた拡散光透過率を示し、全光線透過率は、試験片を透過する光線のうち、平行成分と拡散成分すべてを含めた光線の透過率のことを示す。JIS K7105:1981に準拠した曇り度は、市販の測定機で測定することが可能である。このような測定機としては、スガ試験機(株)型式HZ−V3が挙げられる。

0036

照光プラスチック光ファイバの被覆層に用いられる樹脂として具体的には、塩化ビニル樹脂アクリル樹脂ポリカーボネート樹脂ポリエステル樹脂ポリ酢酸ビニル樹脂エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂スチレンブタジエンブロック共重合体からなるエラストマー、あるいは、この共重合体の2重結合の殆どを水素添加したもの、ビニリデンフロライドヘキサフロロプロペン共重合体、ビニリデンフロライドとヘキサフロロプロペンとテトラフロロエチレン共重合体、ビニリデンフロライドとクロロトリフロロエチレン共重合体、エチレンーエチルアクリレート共重合体シリコンゴム熱架橋性ポリウレタンポリエチレン樹脂などがあるが、これらに限定されるものではない。より好ましくは、塩化ビニル樹脂や、ポリエチレン樹脂が挙げられる。さらに好ましくは、低密度ポリエチレンである。これらの主成分に適宜、可塑剤助剤難燃剤などの副材料を添加してもよい。

0037

本発明における被覆層に好適に用いられる低密度ポリエチレンとは、比重0.91〜0.93g/cm3で、高圧法による重合された樹脂のことを示す。エチレンホモポリマー100%の低密度ポリエチレンであれば、結晶化度が安定的に得られるため、照光プラスチック光ファイバより漏れた光は、被覆層により安定して反射され、側面発光を有する長手方向の長さが向上する。また、被覆層を形成することにより、照光プラスチック光ファイバが保護され、傷つきにくくなり、作業性が向上する効果も得られる。

0038

被覆層を形成せしめる樹脂は、引張弾性率が50〜400MPaであることが好ましい。50MPa以上であると、柔軟性を維持しつつかつ、被覆層の形成が容易となるため好ましく、より好ましくは100MPa以上である。一方、400MPa以下であると、高硬度となることで、被覆層形成時に光ファイバにダメージ与えてしまい、光ファイバの本来もつ発光特性を低下させてしまうといった事態を避けることができるため好ましく、300MPa以下であることがより好ましい。

0039

被覆層を構成する樹脂の引張弾性率は、JIS K7162:1994「プラスチック−引張特性試験方法第2部:型成形押出成形及び注型プラスチックの試験条件に記載の方法」に基づき測定することができる。

0040

本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、前記照光プラスチック光ファイバ1本以上の総円周長X(mm)と、前記照光プラスチック光ファイバライトガイドの断面積Y(mm2)との関係が、1≦X/Y≦16である。X/Yを1以上とすることで、照光プラスチック光ファイバライトガイドの側面発光を有する長手方向の長さを向上することができる。また、X/Yが16以下であると、用いる照光プラスチック光ファイバの直径が小さくなりすぎず、生産性や作業性を損なうことがない。より好ましくは10以下である。

0041

ここで、照光プラスチック光ファイバの総円周長とは、照光プラスチック光ファイバ1本であれば、その断面における円周長のことを示し、2本であれば、円周長2本分を足し合わせた長さを示す。

0042

本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、ハロゲン光源、5m−2mカットバックにおける透光損失が0.6dB/m〜8dB/mである。透光損失が0.6dB/m以上であると、側面発光を有する長手方向の長さが向上されるため好ましく、0.7dB/mがより好ましく、0.8dB/mがさらに好ましい。また、8dB/m以下であると、側面発光の長手方向の長さを維持することができるため好ましく、6dB/m以下であることがより好ましく、4dB/mであることがさらに好ましく、3dB/m以下であることがさらにより好ましい。

0043

本発明者らは、鋭意検討の結果、X/Yが小さいと、すなわち、単位面積当たりの総円周長が小さいと透光損失が大きく、X/Yが大きいと、すなわち、単位面積当たりの総円周長が大きいと透光損失が小さくなる傾向があることを見出した。その結果、所望の透光損失の設計が可能となり、側面発光を有する長手方向の長さを向上させることができた。

0044

次に、本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドの製造方法の例について説明する。照光プラスチック光ファイバライトガイドは、前記照光プラスチック光ファイバを1本以上束ねて、被覆層を形成することで得ることができる。被覆層は、クロスヘッドのダイとニップルを使用した溶融押出成形法等の方法によって形成することができる。ここで、クロスヘッドのダイとニップルは中空構造となっており、その内部を照光プラスチック光ファイババンドルが通過する際に、照光プラスチック光ファイババンドルが、溶融された被覆樹脂で被覆されることで、照光プラスチック光ファイバライトガイドが得られる。

0045

本発明の製造方法では、被覆樹脂で被覆された照光プラスチック光ファイバライトガイドを冷却水槽にて冷却する冷却工程を含む。冷却工程に使用する冷却媒体は、通常は水でよいが、他の冷却媒体を使用してもよい。

0046

本発明の製造方法では、照光プラスチック光ファイバを送り出す送線機の1本当たりの張力が、10gから1000gであることが好ましい。10g以上であると、照光プラスチック光ファイバが弛むことなく、クロスヘッド内部へ送ることができ、1000g以下であると、照光プラスチック光ファイバが伸びてしまい、側面発光を有する長手方向の長さが短くなる。より好ましくは500g以下であり、さらに好ましくは、200g以下である。

0047

また、側面から得られる光の照度は、照光プラスチック光ファイバライトガイドの長手方向の長さが長くなるほど減衰していくが、その光の保持率を規定するパラメータとして、側面照度保持率を規定した。本発明における側面照度保持率は、照光プラスチック光ファイバライトガイドの長手方向の長さ0.5mの位置における側面照度(lx)で、同照光プラスチック光ファイバライトガイドの長手方向の長さ2.5mの位置における側面照度(lx)を割り返した値である。それぞれの長さにおける側面照度は照光プラスチック光ファイバライトガイドに照度計センサーを直接押し当てて測定した。側面照度保持率は20%以上が好ましく、より好ましくは30%以上である。本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、前記の好ましい側面照度保持率を得、光の到達距離をより延長することのできるものである。

0048

本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、イルミネーシヨン、衣装等の装飾用途や工業用、家庭用照明用途、工業・医療環境用途など各種センサーとして好適に用いられ、照光プラスチック光ファイバライトガイドの端面に入射させた光を照光プラスチック光ファイバライトガイドの側面から漏洩させ、屋内外を光で彩ったり、物体の形状や存在を示したり、行き先や方向を示したり、その他種々の飾り等、また、各種照明等や温度・圧力等を検知するセンサーとして使用される。

0049

また、本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、少なくともその一端の端面に光源を接続して、照光プラスチック光ファイバライトガイド照光装置として用いることができる。照光プラスチック光ファイバライトガイド照光装置に用いられる光源は、特に高い輝度をもつメタルハライドランプキセノンランプ高圧水銀ランプLEDなどであることが好ましい。なお、反射鏡及びレンズの装着、ランプ形状消費電力など用途目的に応じて適宜変更することができる。

0050

本発明の照光プラスチック光ファイバライトガイドは、温度や圧力などの測定、アンモニア湿度酸素アルカン及びガソリン蒸気などの環境測定など各種センサーとして使用しても良い。

0051

また、照光プラスチック光ファイバライトガイドは、蛍光灯LED照明などの照明器具や、シートや織物、および編物として使用しても良く、感圧センサーや装飾用途として用いることができる。

0052

照光プラスチック光ファイバライトガイドは、シートとして、照光プラスチック光ファイバライトガイドを平面状に並べて接着、または融着して形成することもできる。

0053

また、光織物として使用する場合は、一般的には経糸として照光プラスチック光ファイバライトガイドを用い、照光プラスチック光ファイバライトガイドの間に配列された糸条及び緯糸により照光プラスチック光ファイバライトガイドを保持するように織成した織物でもよい。こうした織物以外にも照光プラスチック光ファイバライトガイドをモノフィラメントとして経編により照光プラスチック光ファイバライトガイドを保持するように編成した光編物でもよい。

0054

照光プラスチック光ファイバライトガイドを保持する糸としては、照光プラスチック光ファイバライトガイドよりも細い繊度で柔軟性のある糸を用いるとよい。糸としては、繊度や力学特性を調整しやすい合成繊維を用いるのが好ましいが、合成繊維以外の天然繊維再生繊維又は半合成繊維を用いてもかまわない。合成繊維としては、例えば、オレフィン系合成繊維、ナイロンに代表される脂肪族ポリアミド系合成繊維ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル系合成繊維等が挙げられる。

0055

以下、本発明を実施例により、更に詳細に説明する。評価は、次の方法で行った。
・照光プラスチック光ファイバライトガイドの透光損失は、ハロゲンランプ(12V、100W)、5m−2mのカットバックで測定した。測定は暗室で行った。
・ファイバ側面照度:光源としてハロゲン光源(12V、100W)を使用し、照度計<ミノルタ社製T−1M>にて試長2.5mの光ファイバの表面の照度をファイバの長さ方向に、0.5m間隔で測定した。
・結晶化度:光ファイバ表面のクラッド材削り取りX線回析装置<Bruker AXS社製D8 Discover μ HR Hybrid>を使用して広角X線回析法にて測定を実施した。
・屈折率:測定装置としてアッベ屈折率計((株)アタゴ製DR−M2)を使用して、室温25℃雰囲気下にて測定した。
コア径クラッド厚:測定装置として小型測定顕微鏡オリンパス社製STM6)にて室温25℃雰囲気下にて測定した。
・曇り度:濁度計<日本電色工業製NDH2000>を使用して、JIS K7105:1981に準拠した測定を実施した。
・側面照度保持率:長手方向の長さ2.5mの時の側面照度を、0.5mの時の側面照度で割った値とした。側面照度保持率20%以上30%未満を良好と判断し、その場合をA評価、30%以上をS評価とした。10%以上20%未満をB評価、10%未満をC評価とした。

0056

実施例、比較例で記載を省略したものの化合物名を以下に示す。
・PMMA:ポリメチルメタクリレート
・VDF:フッ化ビニリデン
・TFE :テトラフルオロエチレン
[実施例1]
クラッド材として、表1に示す組成のVDFホモポリマ(屈折率:1.420、MFR22g/10分)を、複合紡糸機に供給した。さらに、連続状重合によって製造したPMMA(屈折率1.492)をコア材として複合紡糸機に供給して、コアとクラッドを芯複合溶融紡糸し、ファイバ径250μm(コア径240μm、クラッド厚5.0μm)の照光プラスチック光ファイバを得た。照光プラスチック光ファイバ16本に、旧JIS K7105:1981「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠する曇り度6%のポリエチレン樹脂で被覆し、外径2.0mmの照光プラスチック光ファイバライトガイドを作製した。その結果、総円周長Xは12.6mm、断面積Yは3.1mmとなり、X/Yは、4.0であった。また、5m−2mカットバック、ハロゲン光源における、透光損失は1.8dB/mであった。

0057

このようして得られたプラスチック光ファイバを、前記の評価方法により評価し、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はA評価であり、良好であった。

0058

[実施例2〜5]
照光プラスチック光ファイバの本数を表1のようにしたこと以外は、実施例1と同様にして、照光プラスチック光ファイバライトガイドを得た。

0059

このようして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを、前記の評価方法により評価し、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はいずれもA評価以上であり、良好であった。

0060

[実施例6、7]
結晶化度を表1のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして照光プラスチック光ファイバライトガイドを得た。

0061

このようにして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを実施例1と同じ評価を行い、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はいずれもA評価で良好であった。

0062

[実施例8、9]
照光プラスチック光ファイバの直径を表1のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして照光プラスチック光ファイバライトガイドを得た。

0063

このようにして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを実施例1と同じ評価を行い、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はいずれもA評価で良好であった。

0064

[実施例10〜12]
コア径とクラッド厚みを表1のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして照光プラスチック光ファイバライトガイドを得た。

0065

このようにして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを実施例1と同じ評価を行い、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はいずれもB評価であった。

0066

[実施例13、14]
被覆樹脂の曇り度を表1のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして照光プラスチック光ファイバライトガイドを得た。

0067

このようにして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを実施例1と同じ評価を行い、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はA評価以上であった。

0068

[比較例1]
照光プラスチック光ファイバの直径を表1に示したとおり変更したこと以外は、実施例1と同様の製造方法で作製した。

0069

このようにして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを、前記の評価方法により評価し、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はC評価であった。

0070

[比較例2]
結晶化度を表1のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして照光プラスチック光ファイバライトガイドを得た。

0071

このようにして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを実施例1と同じ評価を行い、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はC評価であった。

0072

[比較例3]
曇り度を表1のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして照光プラスチック光ファイバライトガイドを得た。

0073

このようにして得られた照光プラスチック光ファイバライトガイドを実施例1と同じ評価を行い、その結果を表1に示した。表1からわかるように、側面照度保持率はC評価であった。

実施例

0074

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