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技術 産業車両の走行制御装置

出願人 株式会社豊田自動織機
発明者 高橋正幸
出願日 2016年5月23日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-102710
公開日 2017年11月30日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-210306
状態 特許登録済
技術分野 定速走行制御 フォークリフトと高所作業車 車両用機関または特定用途機関の制御
主要キーワード 度方向成分 転倒限界 バッテリ式 旋回制御処理 車輪角 車速制限値 エンジン式 合成加速度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性を確保することができる産業車両の走行制御装置を提供する。

解決手段

走行制御装置15は、走行装置2の車速後輪6の切れ角及び走行装置2の左右方向の傾斜角に基づいて、走行装置2に作用する横加速度と走行装置2に作用する重力加速度の横加速度方向成分とを合成した合成加速度を算出する合成加速度算出部26と、合成加速度算出部26により算出された合成加速度が加速度閾値以上であるかどうかを判断する判定部27と、判定部27により合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、走行装置2の車速を制限するための車速制限値を設定する車速制限値設定部28と、車速制限値設定部28により設定された車速制限値に応じてモータドライバ22を制御する車速制限制御部29とを備える。

概要

背景

従来における産業車両走行制御装置としては、例えば特許文献1に記載されているようなフォークリフト速度規制装置が知られている。特許文献1に記載のフォークリフトの速度規制装置は、フォークリフトの積載物の位置及び重量とフォークリフトの操舵量とを検出し、積載物の位置及び重量に基づいてフォークリフトの重心及び転倒限界角度を演算し、重心と操舵量と積載物の重量とに基づいて転倒方向に作用する力と重心にかかる重力との成す角度が転倒限界角度となる転倒限界速度を演算し、その転倒限界速度に基づいてフォークリフトの旋回時の速度を規制する。

概要

産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性を確保することができる産業車両の走行制御装置を提供する。走行制御装置15は、走行装置2の車速後輪6の切れ角及び走行装置2の左右方向の傾斜角に基づいて、走行装置2に作用する横加速度と走行装置2に作用する重力加速度の横加速度方向成分とを合成した合成加速度を算出する合成加速度算出部26と、合成加速度算出部26により算出された合成加速度が加速度閾値以上であるかどうかを判断する判定部27と、判定部27により合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、走行装置2の車速を制限するための車速制限値を設定する車速制限値設定部28と、車速制限値設定部28により設定された車速制限値に応じてモータドライバ22を制御する車速制限制御部29とを備える。

目的

本発明の目的は、産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性を確保することができる産業車両の走行制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

駆動輪及び操舵輪と前記駆動輪を回転させる駆動部とを有する走行装置具備した産業車両走行制御装置において、前記走行装置の車速を検出する車速検出部と、前記操舵輪の切れ角を検出する車輪角検出部と、前記走行装置の左右方向の傾斜角を検出する傾斜角検出部と、前記走行装置の車速、前記操舵輪の切れ角及び前記走行装置の左右方向の傾斜角に基づいて、前記走行装置に作用する横加速度と前記走行装置に作用する重力加速度の横加速度方向成分とを合成した合成加速度を算出する合成加速度算出部と、前記合成加速度算出部により算出された合成加速度が加速度閾値以上であるかどうかを判断する判定部と、前記判定部により前記合成加速度が前記加速度閾値以上であると判断されたときに、前記走行装置の車速を制限するための車速制限値を設定する車速制限値設定部と、前記車速制限値設定部により設定された車速制限値に応じて前記駆動部を制御する車速制限制御部とを備えることを特徴とする産業車両の走行制御装置。

請求項2

前記判定部により前記合成加速度が前記加速度閾値以上であると判断されたときに、前記走行装置の車速を制限する旨を報知する報知部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の産業車両の走行制御装置。

請求項3

前記走行装置の前側に配置された荷役装置にかかる荷重を検出する荷重検出部を更に備え、前記判定部は、前記荷役装置にかかる荷重が規定値以下であるときは、前記合成加速度が前記加速度閾値として第1閾値以上であるかどうかを判断し、前記荷役装置にかかる荷重が前記規定値よりも大きいときは、前記合成加速度が前記加速度閾値として前記第1閾値よりも小さい第2閾値以上であるかどうかを判断することを特徴とする請求項1または2記載の産業車両の走行制御装置。

請求項4

前記車速制限値設定部は、前記荷役装置にかかる荷重が大きいほど、前記車速制限値を低く設定することを特徴とする請求項3記載の産業車両の走行制御装置。

請求項5

前記荷役装置の揚高を検出する揚高検出部を更に備え、前記車速制限値設定部は、前記荷役装置にかかる荷重が前記規定値よりも大きい場合、前記荷役装置の揚高が高いほど、前記車速制限値を低く設定することを特徴とする請求項4記載の産業車両の走行制御装置。

技術分野

0001

本発明は、産業車両走行制御装置に関する。

背景技術

0002

従来における産業車両の走行制御装置としては、例えば特許文献1に記載されているようなフォークリフト速度規制装置が知られている。特許文献1に記載のフォークリフトの速度規制装置は、フォークリフトの積載物の位置及び重量とフォークリフトの操舵量とを検出し、積載物の位置及び重量に基づいてフォークリフトの重心及び転倒限界角度を演算し、重心と操舵量と積載物の重量とに基づいて転倒方向に作用する力と重心にかかる重力との成す角度が転倒限界角度となる転倒限界速度を演算し、その転倒限界速度に基づいてフォークリフトの旋回時の速度を規制する。

先行技術

0003

特開平10−175800号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、フォークリフト等の産業車両は、平地だけでなく、傾斜面を走行することがある。このため、産業車両が傾斜面でも安定した旋回動作を行うことが要求されている。しかし、上記従来技術においては、傾斜面でのフォークリフトの旋回動作については一切考慮されていない。

0005

本発明の目的は、産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性を確保することができる産業車両の走行制御装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一態様は、駆動輪及び操舵輪と駆動輪を回転させる駆動部とを有する走行装置具備した産業車両の走行制御装置において、走行装置の車速を検出する車速検出部と、操舵輪の切れ角を検出する車輪角検出部と、走行装置の左右方向の傾斜角を検出する傾斜角検出部と、走行装置の車速、操舵輪の切れ角及び走行装置の左右方向の傾斜角に基づいて、走行装置に作用する横加速度と走行装置に作用する重力加速度の横加速度方向成分とを合成した合成加速度を算出する合成加速度算出部と、合成加速度算出部により算出された合成加速度が加速度閾値以上であるかどうかを判断する判定部と、判定部により合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、走行装置の車速を制限するための車速制限値を設定する車速制限値設定部と、車速制限値設定部により設定された車速制限値に応じて駆動部を制御する車速制限制御部とを備えることを特徴とする。

0007

このように本発明に係る産業車両の走行制御装置においては、走行装置の車速、操舵輪の切れ角及び走行装置の左右方向の傾斜角に基づいて、走行装置に作用する横加速度と走行装置に作用する重力加速度の横加速度方向成分とを合成した合成加速度が算出され、その合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、走行装置の車速を制限するための車速制限値が設定され、その車速制限値に応じて駆動部が制御される。従って、走行装置の車速が車速制限値に制限されるため、走行装置に作用する横加速度が低減され、結果的に合成加速度が低減される。これにより、産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性が確保される。

0008

産業車両の走行制御装置は、判定部により合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、走行装置の車速を制限する旨を報知する報知部を更に備えてもよい。この場合には、オペレータは、走行装置の車速制限が行われていることを直ちに知ることができる。

0009

産業車両の走行制御装置は、走行装置の前側に配置された荷役装置にかかる荷重を検出する荷重検出部を更に備え、判定部は、荷役装置にかかる荷重が規定値以下であるときは、合成加速度が加速度閾値として第1閾値以上であるかどうかを判断し、荷役装置にかかる荷重が規定値よりも大きいときは、合成加速度が加速度閾値として第1閾値よりも小さい第2閾値以上であるかどうかを判断してもよい。荷役装置にかかる荷重が大きいときは、荷役装置にかかる荷重が小さいときに比べて、産業車両の走行時の安定性が低下しやすい。そこで、荷役装置にかかる荷重が規定値よりも大きいときは、加速度閾値として第1閾値よりも小さい第2閾値を用いることにより、走行装置の車速が制限されやすくなる。従って、荷役装置にかかる荷重が大きい場合でも、産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性が確保される。

0010

車速制限値設定部は、荷役装置にかかる荷重が大きいほど、車速制限値を低く設定してもよい。この場合には、荷役装置にかかる荷重が大きいほど、走行装置の車速が制限されやすくなる。従って、荷役装置にかかる荷重にかかわらず、産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性が確保される。

0011

産業車両の走行制御装置は、荷役装置の揚高を検出する揚高検出部を更に備え、車速制限値設定部は、荷役装置にかかる荷重が規定値よりも大きい場合、荷役装置の揚高が高いほど、車速制限値を低く設定してもよい。この場合には、荷役装置の揚高が高いほど、走行装置の車速が制限されやすくなる。従って、荷役装置の揚高にかかわらず、産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性が確保される。

発明の効果

0012

本発明によれば、産業車両が傾斜面を旋回する際の安定性を確保することができる産業車両の走行制御装置が提供される。

図面の簡単な説明

0013

図1は、本発明の一実施形態に係る走行制御装置を備えた産業車両としてフォークリフトを示す側面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る走行制御装置の構成を示すブロック図である。
図3は、フォークリフトが傾斜面を旋回する様子を概略的に示す斜視図である。
図4は、図2に示されたコントローラにより実行される旋回制御処理手順の詳細を示すフローチャートである。
図5(a)は、フォークリフトが旋回最下位地点に位置する状態を示す図であり、図5(b)は、フォークリフトが旋回最上位地点に位置する状態を示す図である。
図6は、車速制限値マップの一例を示すグラフである。

実施例

0014

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

0015

図1は、本発明の一実施形態に係る走行制御装置を備えた産業車両としてフォークリフトを示す側面図である。図1において、本実施形態に係る産業車両であるフォークリフト1は、バッテリ式のフォークリフトである。フォークリフト1は、走行装置2と、この走行装置2の前側に配置され、積荷Wの揚げ降ろしを行う荷役装置3とを具備している。

0016

走行装置2は、車体4と、この車体4の前部に配置された1対の駆動輪である前輪5と、車体4の後部に配置された1対の操舵輪である後輪6と、前輪5を回転させる走行モータ7と、油圧ポンプ(図示せず)を回転駆動させる荷役モータ8と、走行モータ7及び荷役モータ8への電力供給源であるバッテリ9とを有している。

0017

荷役装置3は、車体4の前端部に立設されたマスト10と、このマスト10にリフトブラケット11を介して取り付けられ、積荷Wが積載される1対のフォーク12と、このフォーク12を昇降させるリフトシリンダ13と、フォーク12を傾動させるティルトシリンダ14とを有している。リフトシリンダ13及びティルトシリンダ14は、油圧ポンプ(図示せず)から供給される作動油により動作する。

0018

図2は、本発明の一実施形態に係る走行制御装置の構成を示すブロック図である。図2において、本実施形態の走行制御装置15は、フォークリフト1に搭載されている。走行制御装置15は、図3に示されるように、フォークリフト1が傾斜面16を旋回する際に適用される。ただし、走行制御装置15は、フォークリフト1が水平面を旋回する際にも適用可能である。

0019

走行制御装置15は、車速センサ17と、車輪角センサ18と、傾斜角センサ19と、荷重センサ20と、揚高センサ21と、モータドライバ22と、ディスプレイ23と、警報器24と、コントローラ25とを備えている。

0020

車速センサ17は、走行装置2の車速を検出する車速検出部である。車輪角センサ18は、操舵輪である後輪6の切れ角を検出する車輪角検出部である。傾斜角センサ19は、走行装置2の左右方向の傾斜角を検出する傾斜角検出部である。走行装置2の左右方向(図1のY方向)は、走行装置2の前後方向(図1のX方向)及び上下方向(図1のZ方向)に垂直な方向である。荷重センサ20は、荷役装置3にかかる荷重を検出する荷重検出部である。揚高センサ21は、荷役装置3の揚高を検出する揚高検出部である。

0021

モータドライバ22は、走行モータ7を回転駆動させる。走行モータ7及びモータドライバ22は、駆動輪である前輪5を回転させる駆動部を構成する。ディスプレイ23は、走行装置2の車速を制限する旨を表示する。警報器24は、走行装置2の車速を制限する旨をブザーまたは音声により通知する。

0022

コントローラ25は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。コントローラ25は、合成加速度算出部26と、判定部27と、車速制限値設定部28と、車速制限制御部29と、報知制御部30とを有している。

0023

合成加速度算出部26は、車速センサ17により検出された走行装置2の車速、車輪角センサ18により検出された後輪6の切れ角及び傾斜角センサ19により検出された走行装置2の左右方向の傾斜角に基づいて、走行装置2に作用する横加速度と走行装置2に作用する重力加速度の横加速度方向成分とを合成した合成加速度を算出する。合成加速度の算出方法については、後で詳述する。

0024

判定部27は、合成加速度算出部26により算出された合成加速度が予め決められた加速度閾値以上であるかどうかを判断する。

0025

車速制限値設定部28は、判定部27により合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、荷重センサ20により検出された荷役装置3にかかる荷重及び揚高センサ21により検出された荷役装置3の揚高に基づいて、走行装置2の車速を制限するための車速制限値を設定する。車速制限値設定方法については、後で詳述する。

0026

車速制限制御部29は、車速制限値設定部28により設定された車速制限値に応じてモータドライバ22を制御する。

0027

報知制御部30は、判定部27により合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、走行装置2の車速を制限する旨を報知するようにディスプレイ23及び警報器24を制御する。なお、ディスプレイ23、警報器24及び報知制御部30は、走行装置2の車速を制限する旨を報知する報知部を構成する。

0028

図4は、コントローラ25により実行される旋回制御処理手順の詳細を示すフローチャートである。

0029

図4において、コントローラ25は、まず車速センサ17により検出された走行装置2の車速及び車輪角センサ18により検出された後輪6の切れ角に基づいて、走行装置2に作用する横加速度Gを算出する(手順S101)。横加速度Gは、図5に示されるように、フォークリフト1の旋回外向きに発生する。具体的には、コントローラ25は、走行装置2の車速及び後輪6の切れ角を取得し、後輪6の切れ角からフォークリフト1の旋回半径を求める。そして、コントローラ25は、走行装置2の車速をV、フォークリフト1の旋回半径をrとすると、下記式によって走行装置2に作用する横加速度Gを算出する。
G=V2/r

0030

続いて、コントローラ25は、傾斜角センサ19により検出された走行装置2の左右方向の傾斜角に基づいて、重力加速度gの横加速度方向成分を算出する(手順S102)。重力加速度gの横加速度方向成分は、図5に示されるように、フォークリフト1が重力により横に倒れようとする加速度である。具体的には、コントローラ25は、走行装置2の左右方向の傾斜角をθとすると、重力加速度gの横加速度方向成分は、g・sinθである。なお、走行装置2の左右方向の傾斜角θは、水平面に対する傾斜面16の傾斜角に相当する。

0031

このとき、重力加速度gの横加速度方向成分は、横加速度Gと同じ方向が+で表され、横加速度Gと反対の方向が−で表される。従って、図5(a)に示されるように、フォークリフト1が旋回最下位地点A(図3参照)に位置する状態では、重力加速度gの横加速度方向成分は、+g・sinθとなる。図5(b)に示されるように、フォークリフト1が旋回最上位地点B(図3参照)に位置する状態では、重力加速度gの横加速度方向成分は、−g・sinθとなる。

0032

続いて、コントローラ25は、手順S101で算出された横加速度Gと手順S102で算出された重力加速度gの横加速度方向成分とを加算することにより、合成加速度を算出する(手順S103)。従って、図5(a)に示されるように、フォークリフト1が旋回最下位地点Aに位置する状態では、合成加速度は、G+g・sinθとなる。図5(b)に示されるように、フォークリフト1が旋回最上位地点Bに位置する状態では、合成加速度は、G−g・sinθとなる。

0033

続いて、コントローラ25は、荷重センサ20により検出された荷役装置3にかかる荷重が規定値以下であるかどうかを判断する(手順S104)。

0034

コントローラ25は、荷役装置3にかかる荷重が規定値以下であると判断したときは、手順S103で算出された合成加速度が第1閾値以上であるかどうかを判断する(手順S105)。第1閾値は、荷役装置3にかかる荷重が規定値以下であるときに、フォークリフト1の旋回時の安定性を確保することを可能とする加速度閾値である。

0035

コントローラ25は、合成加速度が第1閾値以上であると判断したときは、合成加速度が第1閾値よりも低くなるように走行装置2の車速を制限するための車速制限値を求める(手順S106)。具体的には、コントローラ25は、図6に示されるような車速制限値マップを用いて、車速制限値を求める。

0036

車速制限値マップは、フォークリフト1の旋回半径と荷役装置3にかかる荷重と荷役装置3の揚高と車速制限値との関係を表したマップであり、既存の計算式または実験により予め決められている。図6中のPは、荷役装置3にかかる荷重が最小値、つまり荷役装置3のフォーク12に積荷Wが積載されていない無負荷時のマップデータを表している。マップデータPは、荷役装置3の揚高に関係なく、手順S101で得られた旋回半径に対して車速制限値が設定されている。このとき、旋回半径が小さくなるほど、車速制限値が連続的に低くなる。

0037

コントローラ25は、手順S104において荷役装置3にかかる荷重が規定値以下でないと判断したときは、手順S103で算出された合成加速度が第2閾値以上であるかどうかを判断する(手順S107)。第2閾値は、荷役装置3にかかる荷重が規定値よりも大きいときに、フォークリフト1の旋回時の安定性を確保することを可能とする加速度閾値である。第2閾値は、上記の第1閾値よりも小さい。

0038

コントローラ25は、合成加速度が第2閾値以上であると判断したときは、合成加速度が第2閾値よりも低くなるように走行装置2の車速を制限するための車速制限値を求める(手順S108)。具体的には、コントローラ25は、上記の手順S106と同様に、図6に示されるような車速制限値マップを用いて、車速制限値を求める。

0039

図6中のQは、荷役装置3にかかる荷重が最大値、つまり荷役装置3のフォーク12に重い積荷Wが積載されている最大負荷であると共に、荷役装置3の揚高が最も低い時のマップデータを表している。図6中のRは、荷役装置3にかかる荷重が最大値であると共に、荷役装置3の揚高が最も高い時のマップデータを表している。荷役装置3にかかる荷重が大きくなるほど、車速制限値が連続的または段階的に低くなる。また、荷役装置3にかかる荷重が規定値よりも大きい場合、荷役装置3の揚高が高くなるほど、車速制限値が連続的または段階的に低くなる。

0040

コントローラ25は、手順S106または手順S108で得られた車速制限値に応じた指令値をモータドライバ22に出力する(手順S109)。すると、モータドライバ22は、指令値に応じて走行モータ7を駆動する。これにより、走行装置2の車速が車速制限値に制限される。

0041

続いて、コントローラ25は、走行装置2の車速を制限する旨をディスプレイ23に表示させるようにディスプレイ23を制御する(手順S110)。また、コントローラ25は、走行装置2の車速を制限する旨をブザーまたは音声により通知するように警報器24を制御する(手順S111)。その後、コントローラ25は、上記の手順S101を再度実行する。

0042

コントローラ25は、手順S105において合成加速度が第1閾値以上でないと判断したとき、手順S107において合成加速度が第2閾値以上でないと判断したときは、上記の手順S101を再度実行する。

0043

ここで、合成加速度算出部26は、手順S101〜S103を実行する。判定部27は、手順S104,S105,S107を実行する。車速制限値設定部28は、手順S106,S108を実行する。車速制限制御部29は、手順S109を実行する。報知制御部30は、手順S110,S111を実行する。

0044

以上のように本実施形態にあっては、走行装置2の車速、後輪6の切れ角及び走行装置2の左右方向の傾斜角に基づいて、走行装置2に作用する横加速度と走行装置2に作用する重力加速度の横加速度方向成分とを合成した合成加速度が算出され、その合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときに、走行装置2の車速を制限するための車速制限値が設定され、その車速制限値に応じてモータドライバ22が制御される。従って、走行装置2の車速が車速制限値に制限されるため、走行装置2に作用する横加速度が低減され、結果的に合成加速度が低減される。これにより、フォークリフト1が傾斜面16を旋回する際の安定性が確保される。

0045

このとき、図5(a)に示されるように、フォークリフト1が旋回最下位地点Aに位置する状態では、合成加速度が大きくなるため、走行装置2の車速制限が行われ、走行装置2の旋回速度が遅くなる。一方、図5(b)に示されるように、フォークリフト1が旋回最上位地点Bに位置する状態では、合成加速度が小さくなるため、走行装置2の車速制限が行われない。従って、フォークリフト1の作業効率を低下させなくて済む。

0046

ところで、傾斜面16でのフォークリフト1の旋回動作を安定化させるためには、シリンダを使用して走行装置2を水平状態に保つことが考えられるが、シリンダのコストがかかる。本実施形態では、高価なシリンダが不要となるため、安価な構成でフォークリフト1が傾斜面16を旋回する際の安定性を確保することができる。

0047

また、本実施形態では、合成加速度が加速度閾値以上であると判断されたときは、走行装置2の車速を制限する旨を報知するので、オペレータは、走行装置2の車速制限が行われていることを直ちに知ることができる。

0048

また、本実施形態では、荷役装置3にかかる荷重が規定値以下のときは、合成加速度が加速度閾値として第1閾値以上であるかどうかが判断され、荷役装置3にかかる荷重が規定値よりも大きいときは、合成加速度が加速度閾値として第2閾値以上であるかどうかが判断される。荷役装置3にかかる荷重が大きいときは、荷役装置3にかかる荷重が小さいときに比べて、フォークリフト1の走行時の安定性が低下しやすい。荷役装置3にかかる荷重が規定値よりも大きいときは、加速度閾値として第1閾値よりも小さい第2閾値を用いることにより、走行装置2の車速が制限されやすくなる。従って、荷役装置3にかかる荷重が大きい場合でも、フォークリフト1が傾斜面16を旋回する際の安定性が確保される。

0049

また、本実施形態では、荷役装置3にかかる荷重が大きいほど、車速制限値を低く設定するので、荷役装置3にかかる荷重が大きいほど、走行装置2の車速が制限されやすくなる。従って、荷役装置3にかかる荷重にかかわらず、フォークリフト1が傾斜面16を旋回する際の安定性が確保される。

0050

また、本実施形態では、荷役装置3にかかる荷重が規定値よりも大きい場合、荷役装置3の揚高が高いほど、車速制限値を低く設定するので、荷役装置3の揚高が高いほど、走行装置2の車速が制限されやすくなる。従って、荷役装置3の揚高にかかわらず、フォークリフト1が傾斜面16を旋回する際の安定性が確保される。

0051

なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態では、合成加速度が加速度閾値以上であれば、フォークリフト1が旋回最下位地点A及び旋回最上位地点Bに位置する状態の何れにおいても、走行装置2の車速制限が行われているが、特にその形態には限られない。例えば、フォークリフト1が旋回最下位地点Aに位置する状態では、フォークリフト1が旋回最上位地点Bに位置する状態に比べて合成加速度が大きくなるため、フォークリフト1が旋回最下位地点Aに位置する状態時のみ走行装置2の車速制限を行ってもよい。なお、フォークリフト1が旋回最下位地点A及び旋回最上位地点Bに位置する状態であるかどうかは、車輪角センサ18及び傾斜角センサ19の検出値から判断することができる。

0052

また、上記実施形態では、荷役装置3にかかる荷重が規定値以下のときは、合成加速度が加速度閾値として第1閾値以上であるかどうかが判断され、荷役装置3にかかる荷重が規定値よりも大きいときは、合成加速度が加速度閾値として第2閾値以上であるかどうかが判断されているが、特にその形態には限られず、荷役装置3にかかる荷重にかかわらず同一の加速度閾値を用いてもよい。

0053

さらに、上記実施形態の走行制御装置15は、走行モータ7により駆動輪である前輪5が回転するバッテリ式のフォークリフト1に適用されているが、本発明は、エンジンにより駆動輪が回転するエンジン式のフォークリフトにも適用可能である。

0054

また、上記実施形態の走行制御装置15は、前輪5が駆動輪であり、後輪6が操舵輪であるフォークリフト1に適用されているが、本発明は、例えば駆動輪及び操舵輪が同一の車輪であるフォークリフトにも適用可能である。

0055

また、上記実施形態の走行制御装置15は、4つの車輪を備えたフォークリフト1に適用されているが、本発明は、3つの車輪を備えたフォークリフトにも適用可能である。

0056

また、上記実施形態の走行制御装置15は、走行装置2及び荷役装置3を具備したフォークリフト1に適用されているが、本発明は、走行装置を具備した産業車両であれば適用可能である。

0057

1…フォークリフト(産業車両)、2…走行装置、3…荷役装置、5…前輪(駆動輪)、6…後輪(操舵輪)、7…走行モータ(駆動部)、15…走行制御装置、17…車速センサ(車速検出部)、18…車輪角センサ(車輪角検出部)、19…傾斜角センサ(傾斜角検出部)、20…荷重センサ(荷重検出部)、21…揚高センサ(揚高検出部)、22…モータドライバ(駆動部)、23…ディスプレイ(報知部)、24…警報器(報知部)、26…合成加速度算出部、27…判定部、28…車速制限値設定部、29…車速制限制御部、30…報知制御部(報知部)。

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