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技術 グラブ

出願人 株式会社アシックス
発明者 落知勇小塚祐也
出願日 2016年5月25日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2016-104107
公開日 2017年11月30日 (1年9ヶ月経過) 公開番号 2017-209274
状態 特許登録済
技術分野 運動付属具
主要キーワード ハミダシ 分断位置 回転バネ 球面側 フェルト製 力学的モデル 親指用 ソフトボール
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月30日)のものです。
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図面 (15)

課題

部品点数製造工数が増加することなく、捕球操作のための屈曲が容易なグラブを提供することである。

解決手段

レースLAとレースLAを通した孔1〜nで形成された複数箇所の連結部J1〜Jnによって、親指部10とウェブ7とが連結され、孔1〜nが親指部10の非捕球面B側に複数設けられ、孔1〜nのうち親指部10の先端13から1番目の孔1を除く、複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が下記の(1)式で定義される。 0.3≦Di/Wi≦0.55………(1) i:孔iの番号を親指部10の先端13側から数えた場合の2以上の自然数Wi:親指部10の幅 Di:ウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離

概要

背景

新品野球用グラブは硬くて、開けたり閉じたりする操作が難しく、捕球ミスを誘発する可能性が高い。そのため、使用者が最も操作し易い型に型付けすることが行われている。型付けの経験が少ない場合、使用者が捕球操作し易い型に型付けすることは難しい。そこで、型付けしなくても閉じ易いグラブが開発されている。(特許文献1〜5)。

概要

部品点数製造工数が増加することなく、捕球操作のための屈曲が容易なグラブを提供することである。レースLAとレースLAを通した孔1〜nで形成された複数箇所の連結部J1〜Jnによって、親指部10とウェブ7とが連結され、孔1〜nが親指部10の非捕球面B側に複数設けられ、孔1〜nのうち親指部10の先端13から1番目の孔1を除く、複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が下記の(1)式で定義される。 0.3≦Di/Wi≦0.55………(1) i:孔iの番号を親指部10の先端13側から数えた場合の2以上の自然数Wi:親指部10の幅 Di:ウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離

目的

本発明の目的は部品点数や製造工数が増加することなく、捕球操作のための屈曲が容易な(閉じ易い)グラブを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

レースLAと前記レースLAを通した孔1〜nで形成された複数箇所の連結部J1〜Jnによって、親指部10とウェブ7とが連結され、前記孔1〜nが前記親指部10の非捕球面B側に、前記親指部10の先端13側から付け根14側に向かって1番目からn番目の順に複数設けられ、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目の孔1を除く、複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が下記の(1)式で定義される、グラブ0.3≦Di/Wi≦0.55………(1)但し、i:前記孔iの番号を前記親指部10の先端13側から数えた場合の2以上の自然数Wi:前記親指部10の非捕球面B側を正対方向FDから見た場合において、前記親指部10の延びる方向に沿った中心線CLに直交し、かつ、前記孔iの中心を通る仮想横断ラインLi上に沿って測った親指部10の幅Di:前記場合において横断ラインLi上に沿って測った、前記親指部10のウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離。

請求項2

請求項1のグラブにおいて、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目の孔1を除く、複数の孔2〜nのうち少なくとも2つの孔iの位置が上記(1)式で定義される、グラブ。

請求項3

請求項2のグラブにおいて、前記少なくとも2つの孔iは、前記親指部10の付け根14に最も近い位置に設けられた孔nと、前記親指部10の付け根14に2番目に近い位置に設けられた孔(n−1)とを包含する、グラブ。

請求項4

レースLAと前記レースLAを通した孔1〜nで形成された複数箇所の連結部J1〜Jnによって、親指部10とウェブ7とが連結され、前記孔1〜nが前記親指部10の非捕球面B側に、前記親指部10の先端13側から付け根14側に向かって1番目からn番目の順に複数設けられ、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目および2番目の孔1,2を除く、複数の孔3〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が下記の(1)式で定義される、グラブ0.3≦Di/Wi≦0.55………(1)但し、i:前記孔iの番号を前記親指部10の先端13側から数えた場合の3以上の自然数Wi:前記親指部10の非捕球面B側を正対方向FDから見た場合において、前記親指部10の延びる方向に沿った中心線CLに直交し、かつ、前記孔iの中心を通る仮想の横断ラインLi上に沿って測った親指部10の幅Di:前記場合において横断ラインLi上に沿って測った、前記親指部10のウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離。

請求項5

請求項4のグラブにおいて、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目および2番目の孔1,2を除く、複数の孔3〜nのうち少なくとも2つの孔iの位置が上記(1)式で定義される、グラブ。

請求項6

請求項5のグラブにおいて前記少なくとも2つの孔iは、前記親指部10の付け根14に最も近い位置に設けられた孔nと、前記親指部10の付け根14に2番目に近い位置に設けられた孔(n−1)とを包含する、グラブ。

請求項7

レースLAと前記レースLAを通した孔1〜nで形成された複数箇所の連結部J1〜Jnによって、親指部10とウェブ7とが連結され、前記孔1〜nが前記親指部10の非捕球面B側に、前記親指部10の先端13側から付け根14側に向かって1番目からn番目の順に複数設けられ、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から前記親指部10の付け根14までの長さを4等分した先端部分の領域A4を除く領域A1に設けられた複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が下記の(1)式で定義される、グラブ0.3≦Di/Wi≦0.55………(1)但し、i:前記孔iの番号を前記親指部10の先端13側から数えた場合の自然数Wi:前記親指部10の非捕球面B側を正対方向FDから見た場合において、前記親指部10の延びる方向に沿った中心線CLに直交し、かつ、前記孔iの中心を通る仮想の横断ラインLi上に沿って測った親指部10の幅Di:前記場合において横断ラインLi上に沿って測った、前記親指部10のウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離。

請求項8

請求項7のグラブにおいて、前記先端部分の領域A4を除く領域A1に設けられた複数の孔2〜nのうち少なくとも2つの孔iの位置が上記の(1)式で定義される、グラブ。

請求項9

請求項8のグラブにおいて、前記少なくとも2つの孔iは、前記親指部10の付け根14に最も近い位置に設けられた孔nと、前記親指部10の付け根14に2番目に近い位置に設けられた孔(n−1)とを包含する、グラブ。

請求項10

レースLAと前記レースLAを通した孔1〜nで形成された複数箇所の連結部J1〜Jnによって、親指部10とウェブ7とが連結され、前記孔1〜nが前記親指部10の非捕球面B側に、前記親指部10の先端13側から付け根14側に向かって1番目からn番目の順に複数設けられ、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から前記親指部10の付け根14までの長さを3等分した先端部分の領域A3を除く領域A2に設けられた複数の孔3〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が下記の(1)式で定義される、グラブ0.3≦Di/Wi≦0.55………(1)但し、i:前記孔iの番号を前記親指部10の先端13側から数えた場合の自然数Wi:前記親指部10の非捕球面B側を正対方向FDから見た場合において、前記親指部10の延びる方向に沿った中心線CLに直交し、かつ、前記孔iの中心を通る仮想の横断ラインLi上に沿って測った親指部10の幅Di:前記場合において横断ラインLi上に沿って測った、前記親指部10のウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離。

請求項11

請求項10のグラブにおいて、前記先端部分の領域A3を除く領域A2に設けられた複数の孔3〜nのうち少なくとも2つの孔iの位置が上記(1)式で定義される、グラブ。

請求項12

請求項11のグラブにおいて、前記少なくとも2つの孔iは、前記親指部10の付け根14に最も近い位置に設けられた孔nと、前記親指部10の付け根14に2番目に近い位置に設けられた孔(n−1)とを包含する、グラブ。

請求項13

請求項1〜12のいずれか1項において、前記Di/Wiの値が下記の(2)式で定義される、グラブ0.3≦Di/Wi≦0.5………(2)。

技術分野

0001

本発明は野球、準硬式、軟式およびソフトボールグラブに関する。

背景技術

0002

新品野球用グラブは硬くて、開けたり閉じたりする操作が難しく、捕球ミスを誘発する可能性が高い。そのため、使用者が最も操作し易い型に型付けすることが行われている。型付けの経験が少ない場合、使用者が捕球操作し易い型に型付けすることは難しい。そこで、型付けしなくても閉じ易いグラブが開発されている。(特許文献1〜5)。

先行技術

0003

JP2001−129146A
JP50−002301B
JP2005−312507A
JP2003−190355A
JP10−328345A

0004

これらの先行技術においては、レースと孔で形成された連結部の孔の位置を親指部の中心に近づけることで、捕球操作の屈曲性を向上させたグラブは開示されていない。

0005

たとえば、特開2003−190355の図1および図5ではウェブと親指部との連結部の孔が親指部の中央寄りに位置しているように見える。しかし、これはグラブを見る角度によって、そのように見えていることについて説明する。
グラブの指部は楕円形に近い断面を持っている。図11(a)のようにウェブ7を正面とした角度では孔1〜4が親指部の中央寄りに連結されているように見える。しかし、図11(b)の親指部に正対した角度では孔1〜4が親指部10の縁18に近い位置に配置されていることが分かる。

0006

特開2003−190355の図1図5は、ウェブが正面に位置するように見た図である。そのため、連結部の孔が親指部の中央寄りに位置しているように見えている。しかし、親指部が正面に位置するように見た場合、連結部の孔は前記図11(b)の従来のグラブと同様に親指部のウェブ側の縁の近傍に位置していることが理解される。

0007

また、前記特許文献1〜5に開示された発明は部品点数製造工数が増加するなどの課題がある。

0008

したがって、本発明の目的は部品点数や製造工数が増加することなく、捕球操作のための屈曲が容易な(閉じ易い)グラブを提供することである。

0009

本発明の構成の説明に先立って本発明の原理について説明する。
図3のグラブを図4のように閉じる場合、ウェブ7連結部Jiおよび親指部10は、図9(a)のような一端固定の力学的モデルに置き換えることができる。

0010

図9(a)のモデルにおいて、円管と同様に、ウェブ7の左右の中間の部位は固定端70となる。同モデルにおいて、ウェブ7は弾性変形する弾性体モデル化することができる。一方、親指部10は硬い芯等があるため剛体にモデル化することができる。また、連結部Jはレースおよび孔で構成され、前記ウェブ7と親指部10とを連結する回転バネにモデル化することができる。

0011

グラブを閉じる際に、親指(幅αf=20mm)が硬い親指芯(幅α=40mm)を押す想定で、剛体である親指部10の中心部αfに荷重F1が負荷されると考えられる。前記荷重F1は図3のグラブを閉じる親指の動作から角θ=20°の方向に設定した。

0012

今、図9(a)および(b)は、親指部10のウェブ7側の縁18に近い位置に回転バネである連結部Jが配置された場合を示す。この場合、弾性体であるウェブ7は、図9のように曲げ変形を呈すると共に圧縮方向にも荷重F1の分力を受ける。圧縮されたウェブ7は変曲点を持つような複雑な形状に変形する。そのため、ウェブ7の曲げ変形に大きな荷重が必要となる。

0013

一方、図9(e)および(f)は、親指部10の反ウェブ7側の縁19に近い位置に回転バネである連結部Jが配置された場合を示す。この場合、親指部10が連結部Jを中心として回転し、そのため、ウェブ7の変形だけでなく、親指部10の回転のために荷重F1が使われてしまう。したがって、ウェブ7の曲げ変形に大きな荷重が必要となる。

0014

図9(c)および(d)は、親指部10の中心に近い位置に回転バネである連結部Jが配置された場合を示す。この場合、連結部Jと荷重F1の負荷される中心部αfとが重なるため、荷重F1がウェブ7の曲げに対し、効率よく作用する。

0015

以上の説明から、原則として、連結部Jの位置がウェブ7の曲げ変形、すなわち、グラブの閉じ易さに大きな影響を与え、荷重F1が負荷される位置に連結部Jを配置することでグラブが閉じ易くなると推測される。

0016

つぎに、前記原則に例外があることについて説明する。
図3の開いたグラブは、ウェブ7と親指部10との間を連結部J1のレースLAが大きなストレスのない状態で連結している。

0017

図4の閉じたグラブでは先端から3番目の連結部J3は滑らかに湾曲しており、前記モデルで想定したような回転バネのような変形を呈している。しかし、最先端の連結部J1のレースLAはウェブ7と親指部10との間で強く圧縮されると共に大きく捩じれていることが分かる。また、先端から2番目の連結部J2のレースLAはウェブ7と親指部10との間で若干圧縮されると共に若干捩じれていることが分かる。

0018

このように、先端に近い2つの連結部J1,J2にストレスが生じる理由は、図3の開いた状態から図4の閉じた状態に変化するまでに親指部10の先端側の変位量が親指部10の付け根側に比べ著しく大きいためであろうと推測される。したがって、親指部10の先端付近では、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さとの相関関係は前記原則に従わないと推測される。

0019

以上のような推測に基づいて、本発明者は更に鋭意研究を重ね本発明を完成した。

0020

すなわち、本発明のグラブは第1局面において、レースLAと前記レースLAを通した孔1〜nで形成された複数箇所の連結部J1〜Jnによって、親指部10とウェブ7とが連結され、
前記孔1〜nが前記親指部10の非捕球面B側に複数設けられ、
前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目の孔1を除く、複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が下記の(1)式で定義される。
0.3≦Di/Wi≦0.55………(1)
但し、
i:前記孔iの番号を前記親指部10の先端13側から数えた場合の2以上の自然数
Wi:前記親指部10の非捕球面B側を正対方向FDから見た場合において、前記親指部10の延びる方向に沿った中心線CLに直交し、かつ、前記孔iの中心を通る仮想横断ラインLi上に沿って測った親指部10の幅
Di:前記場合において横断ラインLi上に沿って測った、前記親指部10のウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離。

0021

第1局面において、前記先端13から1番目の孔1を除いた理由は、前述のとおり、親指部10の先端13付近では、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さと相関関係が得られないと推測されるからである。

0022

第1局面において、前記1番目の孔1を除く複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置についてDi/Wiの値が前記(1)式の範囲に設定されている。そのため、前記孔iの位置が親指部10の両縁から離れた位置となる。したがって、前述のとおり、図9(d)の連結部Jと荷重F1の負荷される中心部αfとが重なるため、荷重F1がウェブ7の曲げに対し、効率よく作用する。その結果、型付けしなくてもグラブが閉じ易くなる。
前記Di/Wiの値を0.3〜0.55に設定した理由は、後述するように、前記値が0.3よりも小さい場合や0.55よりも大きい場合はグラブが閉じ易くなりにくいからである。

0023

なお、前記先端13から1番目の孔1については、前記(1)式で定義される位置に配置されてもよいし、配置されなくてもよい。

0024

本発明のグラブは第2局面において、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から前記親指部10の付け根14までの長さを4等分した先端部分A4を除く領域A1に設けられた複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が上記(1)式で定義される。

0025

第2局面において、親指部10の先端部分A4の領域を除いた理由は、前述のとおり、親指部10の先端付近では、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さと相関関係が得られないと推測されるからである。

0026

第2局面において、前記先端部分A4を除く領域A1に設けた複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔i位置についてDi/Wiの値が前記(1)式の範囲に設定されている。そのため、前記孔iの位置が親指部10の両縁から離れた位置となる。したがって、前述のとおり、図9(d)の連結部Jと荷重F1の負荷される中心部αfとが重なるため、荷重F1がウェブ7の曲げに対し、効率よく作用する。その結果、型付けしなくてもグラブが閉じ易くなる。
なお、本発明のグラブは部品点数や製造工数が増加しにくい。

0027

この場合、上記(1)式のiは一般に2以上の自然数となるであろう。また、前記先端部分A4の領域に設けられた孔1については前記(1)式で定義される位置に配置されてもよいし、配置されなくてもよい。

図面の簡単な説明

0028

本発明の一実施例を示すグラブを捕球面側から見た斜視図である。
同グラブを同背面側から見た斜視図である。
同グラブを開いた状態で示す平面図である。
同グラブを閉じた状態で示す平面図である。
同グラブのウェブを正面にした正面図である。
(a)は親指部の正対方向から見たグラブの正面図、(b)は正対方向を示すための模式図である。
図7Aおよび図7Bは正対方向から見た親指部の正面図である。
図8Aはパッドの構造を示す斜視図、図8Bは親指部および連結部の横断面図図である。
ウェブ、連結部および親指部の力学的モデルを示す模式図である。
他の例を示すグラブの概略正面図である。
従来のグラブを示す正面図である。
シミュレーションの結果を示す図である。
シミュレーションの結果を示す図である。
25mmの変位を得るために必要な荷重と連結部の位置との関係を示す図である。

0029

第1局面において好ましくは、
前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目および2番目の孔1,2を除く、複数の孔3〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が上記の(1)式で定義される。
なお、この場合、上記(1)式のiは3以上の自然数となる。

0030

この場合、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さとの相関関係が強い孔3〜nのうちのいずれか1つの孔iの位置が親指部10の両縁から離れた位置となる。その結果、型付けしなくてもグラブを更に閉じ易くなるであろう。

0031

第1局面において好ましくは、
前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目の孔1または1番目および2番目の孔1,2を除く、複数の孔2〜nのうち少なくとも2つの孔iの位置が上記(1)式で定義される。

0032

この場合、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さとの相関関係が強い2つの孔iの位置が親指部10の両縁から離れた位置となる。その結果、型付けしなくてもグラブを更に閉じ易くなるであろう。

0033

第2局面において好ましくは、
前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から前記親指部10の付け根14までの長さを3等分した先端部分A3を除く領域A2に設けられた複数の孔2〜nのうち少なくとも1つの孔iの位置が上記の(1)式で定義される。

0034

この場合、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さとの相関関係が強い付け根側の2/3の領域A2においていずれか1つの孔i位置が親指部10の両縁から離れた位置となる。その結果、型付けしなくてもグラブを更に閉じ易くなるであろう。

0035

なお、この場合、上記(1)式のiは一般に2以上または3以上の自然数となるであろう。
また、前記先端部分の領域A3に設けられた孔については前記(1)式で定義される位置に配置されてもよいし、配置されなくてもよい。

0036

第2局面において好ましくは、
前記先端部分A3またはA4を除く領域A2,A1に設けられた複数の孔2〜n,3〜nのうち少なくとも2つの孔iの位置が上記(1)式で定義される。

0037

この場合、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さとの相関関係が強い付け根側の領域A1,A2において2つの孔iの位置が親指部10の両縁から離れた位置となる。その結果、型付けしなくてもグラブを更に閉じ易くなるであろう。

0038

第1および第2局面の双方において更に、好ましくは、
前記少なくとも2つの孔iは、前記親指部10の付け根14に最も近い位置に設けられた孔nと、前記親指部10の付け根14に2番目に近い位置に設けられた孔(n−1)とを包含する。

0039

この場合、前記連結部Jの位置とグラブの閉じ易さとの相関関係が強いであろう付け根側の(nー1)番目およびn番目の孔(nー1),nの位置が親指部10の両縁から離れた位置となる。その結果、型付けしなくてもグラブを更に閉じ易くなるであろう。

0040

本発明において好ましくは、
前記Di/Wiの値が下記の(2)式で定義される。
0.3≦Di/Wi≦0.5………(2)

0041

この場合、後述するように、グラブを更に閉じ易くなるであろう。

0042

以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1図9は実施例1を示す。

0043

図1において、野球用のグラブは第1指〜第5指を各々挿入する5本の指部10〜50を備える。親指用の親指部10と第2指(人差指)用の人差指部20との間には、板状、格子状、網状などのウェブ7が設けられている。前記各指部10〜50は袋状で、手の挿入口60を形成する本体部6から指先に向かって突出する。

0044

本発明において、本体部6とは手のや手のを覆う部位をいう。
指部10〜50とは指を挿入するための袋状の部位で、指袋のうちの前記本体部6から突出している部位をいう。

0045

前記本体部6および各指部10〜50はボールを受ける捕球面Fと、その反対側の背面B(図2)とを備える。互いに隣り合う指部同士は例えば革紐からなるレースを含む連結部によって互いに連結されている。図2の人差指部20とウェブ7との間や図5および図6のウェブ7と親指部10との間は、レースLAを含む連結部Jiによって互いに連結されている。

0046

図8Bにおいて、親指部10は内皮16および外皮17を備える。本実施例の場合、前記外皮17は背面Fにおいて2分割されている。互いに隣り合う外皮17,17の間には板状のハミダシ12が挟まれている。前記ハミダシ12は図6に明示するように、親指部10の中心線CL(図7B)に沿ってグラブの表面にライン状に現れる。

0047

複数箇所の各連結部J1〜JnはレースLAと前記レースLAを通した孔1〜nで形成され、親指部10とウェブ7とを連結する。なお、各孔iは親指部10の非捕球面B側に設けられ、図8Bのように、外皮17を貫通している。

0048

図7Bにおいて、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から1番目の孔1を除く、複数の全ての孔2〜n位置は下記の(1)式で定義される位置の設定されている。
0.3≦Di/Wi≦0.55………(1)
本実施例の(1)式において、iは前記孔iの番号を前記親指部10の先端13側から数えた場合の2以上の自然数である。

0049

親指部10の幅Wiは、前記親指部10の非捕球面B側を正対方向FD(図6(b))から見た場合において、前記親指部10の延びる方向に沿った中心線CLに直交し、かつ、前記孔iの中心を通る仮想の横断ラインLi上に沿って測った値である。
ここで、「正対方向」とは図6(b)の親指部側面を通るハミダシ11(図1参照)又は皮革の縁18,19を含む平面に垂直な方向FDをいう。

0050

図6(a)の親指部10の延びる方向に沿った1本の中央のハミダシ12がある場合、中央の前記ハミダシ12が延びる方向に沿って前記中心線CLを設定してもよい。例えば中央の前記ハミダシ12が1本である場合、前記中心線CLは一部において、中央のハミダシ12上や中央のハミダシ12に平行に設定されてもよい。

0051

前記距離Diは、前記各横断ラインLi上に沿って測った、前記親指部10のウェブ7側の縁18から前記孔iの中心までの距離である。

0052

本実施例の場合、前記2番目以後の孔i(2〜n)の前記距離Diは下記(3)式のように親指部10の付け根14に近づくに従い大きくなるように設定されている。
D2<D3<D4………(3)
これは親指部10の幅Wiが付け根14に近づくに従い大きいためである。

0053

本実施例の場合、前記2番目以後の孔i(2〜n)は、それぞれ、ウェブ7側の縁18までの距離Diよりも中央のハミダシ12までの距離の方が小さくてもよい。
本実施例の場合、前記2番目以後の孔i(2〜n)は先端13から付け根14に近づくに従い、中央のハミダシ12までの距離が小さくなるように設定されていてもよい。

0054

本実施例においては、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から前記親指部10における前記ウェブ7の付け根14に相当する部位までの長さを4等分した先端部分の領域A4を除く付け根側領域A1に設けられた複数の孔2〜nの全ての孔i(2〜n)の位置が前記(1)式で定義されるように、孔iが設けられていてもよい。
なお、先端部分の領域A4の長さは親指部10の長さの1/4である。

0055

また、前記孔1〜nのうち前記親指部10の先端13から前記親指部10における前記ウェブ7の付け根14に相当する部位までの長さを3等分した先端部分の領域A3を除く付け根側領域A2に設けられた複数の孔2〜nの全ての孔i(3〜n)の位置が前記(1)式で定義されるように、孔iが設けられていてもよい。
なお、先端部分の領域A3の長さは親指部10の長さの1/3である。

0056

ここで、「親指部10の付け根14」とは、親指部10のウェブ7側の縁18と本体部6との交点Pを通り、前記中心線CLに直交する仮想のラインで定義される。なお、一般に、前記先端部分の領域A3,A4には使用者の親指は入り込まない。

0057

図8Aに示すように親指部10にはフェルト製等の芯材100〜102が設けられていてもよい。
本実施例において、親指のMP関節部の屈曲でグラブが屈曲しやすいように、親指部10から本体部6に延びる2層のフェルト製の芯材100、101のうち少なくとも一方の芯材101を、親指のMP関節に沿って分断してもよい。これにより、より小さな力でもグラブの屈曲動作をおこなうことができる。

0058

特に図8Aに示したように、2層のフェルト製の芯材100、101のうち手のひら側に配置された芯材101のみを分断しておくことが好ましい。2層のフェルト製の芯材100、101のうち捕球面F側に配置された芯材100を分断した場合、分断された芯材同士の距離が近いと、グラブを屈曲させたときに捕球面側の芯材同士がぶつかって緩衝しやすくなる。加えて、グラブの捕球面Fのうち芯材の分断位置において圧縮皺が発生しやすくなる。このような芯材同士の緩衝や圧縮皺はボールの捕球をしにくくする要因となる。
これに対し、本実施例のように2層のフェルト製の芯材100、101のうち手のひら側に配置された芯材101のみを分断しておくことによって、よりスムーズにグラブの屈曲動作をしやすくするとともに圧縮皺の発生を抑制することができる。
また、手のひら側の芯材101を分断することで、分断された2つの芯材101,101が屈曲により干渉することを避けることができる。

0059

更に、別のフェルト製の芯材102を本体部6に追加し、いわゆる土手部を盛り上げることで、グラブを閉じなくても捕球後のボールが下に落ちにくいようにしてもよい。

0060

図10は別の実施例を示す。

0061

図10(a)および(b)のように、先端の2つの孔1,2が前記(1)式または(2)式で定義される値Di/Wiの範囲ARよりも縁18に近い位置に配置されてもよい。また、図10(c)のように、先端から2番目の孔2のみが前記(1)式または(2)式で定義される値Di/Wiの範囲ARに設けられていてもよい。

0062

また、図10(a)、(b)に示すように、ウェブ7はウェブの領域全体に拡がる板状でもよいし、全体が網状であってもよい。

0063

つぎに、本発明の効果を明瞭にするために、電子計算機を用いたシミュレーションについて説明する。
まず、図9(a)〜(f)に示すように、グラブのウェブ7、親指部10および連結部Jを前述のとおりモデル化した。

0064

前記モデルの親指部10に荷重F1を負荷し、荷重F1と変位との関係の計算を行った。変位は親指部10の縁18から連結部Jの一部である孔までの距離Rの箇所で算出した。その結果を図12に示す。

0065

図12から分かるように、距離Rが0〜10mmまでの範囲では、つまり図9(a),(b)のように、回転バネがウェブ側の縁18に近い場合には、変位に対する荷重が大きい。つまり、グラブが閉じにくい。

0066

また、図12から分かるように、距離Rが22.5〜30mmの範囲では、つまり図9(e),(f)のように、回転バネが反ウェブ側の縁19に近い場合も、変位に対する荷重が大きい。つまり、グラブが閉じにくい。

0067

上より図9(c).(d)のように回転バネが両縁18,19から離れた中央付近に位置する場合にグラブが閉じ易いことが分かった。そこで、更に詳細なシミュレーションを行った。その結果を図13に示す。

0068

図13の前記変位が25mmである場合に必要な荷重を図14に示す。図14から幅に対する距離Rの比、つまりDi/Wiの値が0.3〜0.55である場合に荷重が小さくなり、グラブが閉じ易いことが分かる。

実施例

0069

また、同図から前記Di/Wiの値が0.35以上の場合や0.5以下の場合には、前記荷重が更に小さくなり、グラブが閉じ易くなり、前記値Di/Wiは0.375以上,0.5以下が最も好ましいことが分かる。

0070

本発明のグラブは野球の他に、準硬式、軟式およびソフトボール用として利用できる。

0071

1〜4(n),i:孔
J,J1〜J4(Jn),Ji:連結部
10:親指部 11,12:ハミダシ13:先端 14:付け根
16:内皮17:外皮18,19:縁
20:人差指部 30〜50:他の指部
6:本体部 60:挿入口
7:ウェブ70:固定端
B:非捕球面 F:捕球面
Di:距離 Wi:幅
CL:中心線FD:正対方向
LA:レースLi:横断ライン

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