図面 (/)

技術 環状給電ループを有する電力ネットワーク内での故障除去の方法及び装置

出願人 ディーラボラトリースウェーデンエービー
発明者 アッケマグヌス
出願日 2017年4月21日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2017-084516
公開日 2017年11月24日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2017-208999
状態 特許登録済
技術分野 非常保護回路装置(単入力保護リレー) 非常保護回路装置(細部) 非常保護回路装置(母線と配線)
主要キーワード 公称負荷 スターポイント 電気故障 人口集中 放射状構造 電力中断 BB社 故障タイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

ループに接続される複数の変電所を備える電力ネットワーク内故障切り離す方法及び装置を提供する。

解決手段

ループに接続される複数の変電所を備える電力ネットワーク内の故障を切り離す方法及び装置であって、電力源17からの少なくとも2つの給電点A、Bからループに給電するステップと、電力ネットワーク中性点を、インピーダンスを介して接地するステップと、少なくとも1つの第1の二次変電所内の方向性地絡故障保護18において地絡故障を検出するステップと、負荷開閉装置によって検出された地絡故障を切り離すステップと、第2の二次変電所の過電流保護における2つ以上の相間の短絡に起因する故障電流を検出するステップと、回路遮断器12で前記ループを開くステップとを備える。

概要

背景

二次変電所」は典型的には1つの変圧器及び複数の開閉装置を有する。典型的には、三相中間電圧、10kV又は20kV、は、産業及び家庭の顧客に電気を供給するために三相低電圧、400V、に変換される。典型的には、二次変電所内の変圧器の定格電力は50kVAから500kVAまでの範囲である。

変電所」は典型的には1つ又は複数の変圧器、開閉装置、リレー保護、及び他の制御機器を有する。典型的には、電圧地域ネットワーク、典型的には130kV、から、中間電圧、10kV又は20kV、に変換される。変電所内の変圧器の定格電力は典型的には2MVAから50MVAまでである。

「三相配電ネットワーク」は中間電圧ネットワークと呼ばれることが多く、電圧は6kVから40kVまでの範囲である。ネットワークは、導体間に電圧差主電圧)を有する3つの別個の導体で電気を供給する。通常の動作条件下では、3つの電圧はネットワークの中性点に対して対称である。導体と中性点との間の電圧は相電圧と呼ばれる。Y結線された変圧器を使用する場合、中性点は変圧器巻線スターポイントに対応する。デルタ結線された変圧器が変電所で使用されるならば、Z結線を有する別個の変圧器を使用することによって中性点を作ることが可能である。

負荷電流は通常複数の相で流れ、他の相の導体を通って戻る。配電ネットワークでは、相間の故障に対して過電流保護及び、地絡故障と呼ばれる、1つの相がアースに接触することに対して保護を提供する別個の機能を使用するのが一般的である。配電ネットワーク内の様々な過電流保護の設定は、故障区間又は構成部品のみがネットワークから切り離されるように、選択性を達成する目的で連携される。地絡故障は群を抜いて最も一般的な故障タイプであり、非特許文献1によれば、地絡故障は発生している全ての故障の80%を表す。地絡故障電流の大きさはネットワークの接地のタイプだけでなく、線路インピーダンス及び耐故障性にも大きく依存する。配電ネットワークの中性点に使用される接地のタイプは、地絡故障保護に使用するのに適する原理を決定する上で非常に重要である。

異なるタイプのネットワーク接地が存在し、それらの幾つかを以下に示す。
絶縁された(接続されていない)中性点、
コイル接地された中性点、すなわちピーターセンコイルによって接地された共振
・ 接地された中性点を有するネットワークは、更に2つのサブカテゴリ、効率的に接地されたネットワーク及び非効率的に接地されたネットワーク、に分けることができる。
アメリカ規格ANSIIEEE141 1986はシステム接地に対して以下の選択肢を提供する。
・ しっかり接地された(中性点において意図的なインピーダンスが無い)、
・ コイル接地、
・ 低抵抗又は高抵抗のいずれかを有する抵抗接地
・ 絶縁された中性点。
提示された代替案仮定して、以下で論じられる異なるシステム接地を区別することが可能である。

非特許文献2では、方向性地絡故障保護は以下の適用分野に適していると述べられている。
・コイル接地されたネットワーク、
・絶縁された中性点、
・ 方向性過電流保護との組み合わせ、
・高抵抗の地絡故障を検出するように感度を上げること。
コイル接地されたネットワーク内での地絡故障保護に関する様々な態様のより詳細な議論は、特許文献1に記載されている。

市場には、通常の動作中、又は短絡などの特定の異常状態で、電流を結合する、伝導する、及び中断する(切り離す)ために電力配電ネットワークにおいて使用されることができる多くのタイプの開閉装置が存在する。使用される開閉装置の幾つかの例は、負荷開閉器断路器負荷断路器ヒューズ付きの負荷断路器、及び回路遮断器である。開閉装置は、全て、ネットワーク内の異なるタスク適合させる、遮断容量及び動作時間に対して異なる定格データを有する。開閉装置の価格はその定格データによって概ね決定される。高い遮断容量が加わった短い動作時間は、より高い価格を意味する。これは、約20〜60msの動作時間及び最大20kAの遮断容量を有する回路遮断器が、配電ネットワーク内での使用には比較的高価な構成要素である理由を説明する。負荷電流に制限される遮断容量を有する負荷断路器などの開閉装置は、コストが大幅により低いであろう。従って、配電ネットワークにおいてコスト効率の高い設計改善を行うために、回路遮断器の代わりに低コストの負荷断路器を使用することが非常に有利である。

多くの国では、放射状給電線を有する配電ネットワークを動作させることが一般的である。地方の配電ネットワークは、しばしば130kVを10kV(又は20kV)に変圧する変電所から供給され、幾つかの送電線を有する。通常、給電線は1つの回路遮断器及び関連するリレー保護を有する。回路遮断器は高価な構成部品である。スウェーデンの又は国際的な通常サイズの配電ネットワークからの取引高を考えると、給電線毎に複数の回路遮断器を経済的に正当化することは困難である。各給電線は1つの電圧源にのみ接続するので、水流に類似した表記を使用することが慣習になっている。給電線は1つの上流端及び1つの下流端を有すると言うのが一般的である。通常の動作では、上流端は給電変電所の電圧源に接続され、負荷は給電線の下流に配置される。

多くの国では、例えばスウェーデンでは、配電ネットワークが放射状給電線のみを有することができることが想定される。従って、配電ネットワーク及びリレー保護は、この規定原則に従って設計されてきた。殆どの場合、給電線に対するリレー保護は変電所内で回路遮断器と一緒に配置される。これは、全てのタイプの電気的故障、短絡及び地絡故障の両方、が給電端の回路遮断器によって切り離され、それは、その放射状給電線に接続されている全ての顧客の切り離しを伴うことを意味する。遠隔制御は、故障した給電線区間区分化し、位置決めするために使用されることができる。良くても、故障区間を分離するために遠隔制御されることができる負荷断路器が存在する。開閉装置の遠隔制御の技術は、例えばTECHINOVA社により商業的に利用可能である。

故障した線路区間は、通常、各線路区間が隔離され、その後給電線が給電端にある回路遮断器によって再通電されるという反復手順によって識別される。故障が消滅するならば、故障が切り離された区間に存在するとみなされる。この手順には多大な時間がかかり、故障した線路区間の場所が見つけられるまでに複数回切り離され再接続される可能性があり、顧客に不便をかける。停電期間は、故障の場所を見つけ、それを分離し、且つ故障の下流の顧客がネットワークの代替経路から給電されることができるようにネットワークを再構成するのにかかる時間によって決定される。

リレー保護システムの幾つかの改善が文献に提案されている。1つの例は、特許文献2及び特許文献3に記載されている。それでもなお、これらの改善は、給電線の放射状構造の基本的な問題に対処していない。これは、依然として、故障の下流の全ての顧客の電力が中断するであろうことを意味する。特許文献2に提案されているような改善は、給電線に故障がある場合、依然として、平均で顧客の半分が供給から切り離されることになるので、放射状給電線に関する根底にある問題を解決していない。

中断時間はまた、代替給電経路によって電力供給復旧するためにネットワークを切り替えて再構成するのにかかる時間の影響を受ける。

その性質上、放射状給電線は、単一の故障が常に顧客の切り離しを引き起こすことになるので、外乱に対して非常に敏感である。スウェーデンの配電ネットワークで広く使用されている1つの是正処置は、架空線ケーブルで置き換えることである。ケーブル及びその設置は架空線よりもはるかに高価であるので、これは非常に高価な選択肢となっている。例えば、E.OnElnaetスウェーデンのホームページ(https://www.eon.se/om−e−on/verksamhetsomraden/elnaet/historien−om−krafttag.html)に、ケーブルで17,000kmの架空線を置き換えるために、コストが12,000,000,000SEKかかったことを主張する情報がある。これはケーブル1kmあたり700,000SEK=70,000ユーロに相当する。この投資により、中断時間を60%削減することが可能となっている。

総中断時間を短縮するための別の措置は、切り離された顧客が電力供給を少し早く取り戻すように、故障した給電線区間を識別するプロセスをより時間効率良くすることである。PROTROL社は、故障した給電線区間を直接識別するのに使用されることができる製品を有する。

ネットワークの必要な切り替え及び再構成を行うのにかかる時間は、遠隔制御される負荷断路器を使用することにより、短縮されることができる。幾つかの古いネットワークでは、開閉装置は手動でのみ操作可能であり、これはネットワーク内の異なる地理的位置間での広範な輸送を必要とし、電力中断を数時間延長する可能性がある。総中断時間を短縮する別の可能性は、給電線を区分化し、通電を検査し、ネットワークを再構成する手順を自動化することである。市販の製品は復旧プロセスを自動化するのに使用されることができる。

配電ネットワーク内の放射状給電線に対する1つの代替解決策は、環状給電ループを使用することである。特に信頼性に関して高い要求を有する高密度人口集中地域では、環状給電ループを有する配電ネットワークを構築することが経済的に正当化されることができる。このようなループは、以下の特性を有する。
・ 各二次変電所にリレー保護を有する2つの回路遮断器が必要である。
・ 方向性地絡故障保護及び方向性過電流保護は、故障した給電線区間を選択的に切り離すために使用される。
・選択性は、幾つかの異なる時間ステップを使用して達成される。

連携したリレー保護を有する環状給電ループは次の主な利点をもたらす。
・ 1つの給電線区間に故障がある場合でも、全ての顧客への電力供給は維持される。
・ リレー保護システムは、二次変電所間の信号の通信が何も無くても動作する。

環状給電ループはまた、次の幾つかの欠点を有する。
・ 各二次変電所は、方向性リレー保護を有する2つの回路遮断器を必要とし、これは投資及び保守に対して高いコストを意味する。
エンジニアリング作業が、特に環状給電ループにおいて交替の選択性を達成するために必要なリレー設定を連携し、維持するために必要とされる。
電力ネットワーク内の殆どの構成部品は、構成部品が過熱又は損傷されないように、故障除去のための最長許容時間に制約課す的制約を有する。時間余裕も、異なる二次変電所と給電変電所との間において選択性を達成するために必要である。全体として、これらの制約は、環状給電ループに含まれることができる二次変電所の数に上限を課す。
・ 多くの国は、ネットワーク所有者及び事業者要件規制し、且つ表明する機関を有する。スウェーデンエネルギー市場監察局(The Swedish Energy Markets Inspectorate)は、電圧品質に関する規制(EIFS2013を参照)を発行している。この規制は、異なる短時間の電圧降下に対する最大許容時間を表明している。45kV未満の電圧を有する配電ネットワークでは、第6条の表3に準拠しなければならない。この規制は、電圧が通常の動作電圧の40%未満に降下する場合、最大許容時間は1.0秒である。この意味は、環状給電ループ内の全ての短絡保護が1.0秒未満である故障除去時間を有さなければならないことである。
・ 従って、選択性要件と共に最大の故障除去時間は、選択性計画において利用可能な時間設定の数を制限し、且つ環状給電ループに含まれることができる二次変電所の数を暗黙的に制限するであろう。

地絡故障電流が通常の負荷電流に制限されるネットワークでは、地絡故障に関する限り、電圧降下の規制は制限要因ではないことに留意することが重要である。地絡故障電流が通常の負荷電流に制限されている場合、熱的制限はあまり重要ではなく、これは、より長い故障除去時間に対して遥かに少ない制約を意味する。

本発明の主な目的は、信頼性が高く、且つコスト効率も高い配電ネットワークを構築するためのより良い可能性を提供する解決策を提案することであり、その解決策は、ネットワーク内の電気故障の場合に顧客の中断時間を大幅に短縮することができる。

概要

ループに接続される複数の変電所を備える電力ネットワーク内の故障を切り離す方法及び装置を提供する。ループに接続される複数の変電所を備える電力ネットワーク内の故障を切り離す方法及び装置であって、電力源17からの少なくとも2つの給電点A、Bからループに給電するステップと、電力ネットワークの中性点を、インピーダンスを介して接地するステップと、少なくとも1つの第1の二次変電所内の方向性地絡故障保護18において地絡故障を検出するステップと、負荷開閉装置によって検出された地絡故障を切り離すステップと、第2の二次変電所の過電流保護における2つ以上の相間の短絡に起因する故障電流を検出するステップと、回路遮断器12で前記ループを開くステップとを備える。

目的

配電ネットワークでは、相間の故障に対して過電流保護及び、地絡故障と呼ばれる、1つの相がアースに接触することに対して保護を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ループに接続される複数の変電所(14、34、38)を備える電力ネットワーク内故障切り離す方法であって、電力源(17)からの少なくとも2つの給電点(A、B)から前記ループに給電するステップと、前記電力ネットワーク中性点を、インピーダンス(36)を介して接地するステップと、方向性地絡故障保護(18)が設けられた少なくとも1つの第1の二次変電所(14)内の方向性地絡故障保護(18)で地絡故障を検出するステップと、方向性地絡故障保護(18)が設けられた前記少なくとも1つの第1の二次変電所(14)内の負荷開閉装置(10)によって検出された地絡故障を切り離すステップと、第2の二次変電所(34)の過電流保護(28)で2つ以上の相の間の短絡に起因する故障電流を検出するステップと、前記第2の二次変電所(34)の回路遮断器(12)で前記ループを開くステップとを備えることを特徴とする方法。

請求項2

前記少なくとも1つの第1の二次変電所(14)の方向性地絡故障保護(18)に異なる時間設定を提供するステップを更に備える請求項1に記載の方法。

請求項3

前記少なくとも1つの第1の二次変電所(14)の方向性地絡故障保護(18)は、給電点の最も近くに配置される二次変電所(14)において最長の時間設定で設定され、且つ前記ループに沿って段階的により短い時間設定で設定される請求項2に記載の方法。

請求項4

前記第2の二次変電所(34)の過電流保護(28)に、前記ループ内の他の過電流保護(28’、28”)の時間設定よりも短い時間設定が設けられる請求項1に記載の方法。

請求項5

それぞれの各給電点(A、B)において前記ループに、回路遮断器(12)及び前記第2の二次変電所(34)における時間設定よりも長い時間設定を有する過電流保護(28’、28”)を設けるステップを更に備える請求項4に記載の方法。

請求項6

順方向に地絡故障を検出すると、方向性地絡故障保護(18)からの遅延信号を、隣接する第1の二次変電所(14)の方向性地絡故障保護(18)へ逆方向に送信するステップを更に備える請求項2に記載の方法。

請求項7

無線通信を介して前記遅延信号を送信するステップを更に備える請求項6に記載の方法。

請求項8

ループに接続される複数の変電所(14、34、38)を備える電力ネットワーク内の故障を切り離す装置であって、前記ループは少なくとも2つの給電点において電力源(17)に接続され、前記電力ネットワークの中性点はインピーダンス(36)を介して接地に接続され、少なくとも1つの第1の二次変電所(14)に、地絡故障を検出する方向性地絡故障保護(18)が設けられ、前記少なくとも1つの第1の二次変電所(14)に、検出された地絡故障を切り離す負荷開閉装置(10)が設けられ、第2の二次変電所(34)に、2つ以上の相の間の短絡に起因する故障電流を検出する過電流保護(28)が設けられ、前記第2の二次変電所(34)に、前記故障電流を検出後、前記ループを開く回路遮断器(12)が設けられることを特徴とする装置。

請求項9

前記第1の二次変電所(14)の前記方向性地絡故障保護(18)に、異なる時間設定が提供される請求項8に記載の装置。

請求項10

前記第2の二次変電所(34)の前記方向性地絡故障保護(18)に、前記ループの他の過電流保護(28’、28”)の時間設定よりも短い時間設定が設けられる請求項8に記載の装置。

請求項11

回路遮断器(12)及び前記第2の二次変電所(34)における時間設定よりも長い時間設定を有する過電流保護(28’、28”)は、前記ループのそれぞれの各給電点(A、B)に設けられる請求項8に記載の装置。

技術分野

0001

本発明は、ループに接続される幾つかの変電所を有する電力ネットワーク内故障切り離す方法及び装置を提示する。特に、本発明は、環状給電ループを有するインピーダンス接地された三相電力ネットワーク内での故障除去のために使用されることができる。

背景技術

0002

二次変電所」は典型的には1つの変圧器及び複数の開閉装置を有する。典型的には、三相中間電圧、10kV又は20kV、は、産業及び家庭の顧客に電気を供給するために三相低電圧、400V、に変換される。典型的には、二次変電所内の変圧器の定格電力は50kVAから500kVAまでの範囲である。

0003

「変電所」は典型的には1つ又は複数の変圧器、開閉装置、リレー保護、及び他の制御機器を有する。典型的には、電圧地域ネットワーク、典型的には130kV、から、中間電圧、10kV又は20kV、に変換される。変電所内の変圧器の定格電力は典型的には2MVAから50MVAまでである。

0004

「三相配電ネットワーク」は中間電圧ネットワークと呼ばれることが多く、電圧は6kVから40kVまでの範囲である。ネットワークは、導体間に電圧差主電圧)を有する3つの別個の導体で電気を供給する。通常の動作条件下では、3つの電圧はネットワークの中性点に対して対称である。導体と中性点との間の電圧は相電圧と呼ばれる。Y結線された変圧器を使用する場合、中性点は変圧器巻線スターポイントに対応する。デルタ結線された変圧器が変電所で使用されるならば、Z結線を有する別個の変圧器を使用することによって中性点を作ることが可能である。

0005

負荷電流は通常複数の相で流れ、他の相の導体を通って戻る。配電ネットワークでは、相間の故障に対して過電流保護及び、地絡故障と呼ばれる、1つの相がアースに接触することに対して保護を提供する別個の機能を使用するのが一般的である。配電ネットワーク内の様々な過電流保護の設定は、故障区間又は構成部品のみがネットワークから切り離されるように、選択性を達成する目的で連携される。地絡故障は群を抜いて最も一般的な故障タイプであり、非特許文献1によれば、地絡故障は発生している全ての故障の80%を表す。地絡故障電流の大きさはネットワークの接地のタイプだけでなく、線路インピーダンス及び耐故障性にも大きく依存する。配電ネットワークの中性点に使用される接地のタイプは、地絡故障保護に使用するのに適する原理を決定する上で非常に重要である。

0006

異なるタイプのネットワーク接地が存在し、それらの幾つかを以下に示す。
絶縁された(接続されていない)中性点、
コイル接地された中性点、すなわちピーターセンコイルによって接地された共振
・ 接地された中性点を有するネットワークは、更に2つのサブカテゴリ、効率的に接地されたネットワーク及び非効率的に接地されたネットワーク、に分けることができる。
アメリカ規格ANSIIEEE141 1986はシステム接地に対して以下の選択肢を提供する。
・ しっかり接地された(中性点において意図的なインピーダンスが無い)、
・ コイル接地、
・ 低抵抗又は高抵抗のいずれかを有する抵抗接地
・ 絶縁された中性点。
提示された代替案仮定して、以下で論じられる異なるシステム接地を区別することが可能である。

0007

非特許文献2では、方向性地絡故障保護は以下の適用分野に適していると述べられている。
・コイル接地されたネットワーク、
・絶縁された中性点、
・ 方向性過電流保護との組み合わせ、
・高抵抗の地絡故障を検出するように感度を上げること。
コイル接地されたネットワーク内での地絡故障保護に関する様々な態様のより詳細な議論は、特許文献1に記載されている。

0008

市場には、通常の動作中、又は短絡などの特定の異常状態で、電流を結合する、伝導する、及び中断する(切り離す)ために電力配電ネットワークにおいて使用されることができる多くのタイプの開閉装置が存在する。使用される開閉装置の幾つかの例は、負荷開閉器断路器負荷断路器ヒューズ付きの負荷断路器、及び回路遮断器である。開閉装置は、全て、ネットワーク内の異なるタスク適合させる、遮断容量及び動作時間に対して異なる定格データを有する。開閉装置の価格はその定格データによって概ね決定される。高い遮断容量が加わった短い動作時間は、より高い価格を意味する。これは、約20〜60msの動作時間及び最大20kAの遮断容量を有する回路遮断器が、配電ネットワーク内での使用には比較的高価な構成要素である理由を説明する。負荷電流に制限される遮断容量を有する負荷断路器などの開閉装置は、コストが大幅により低いであろう。従って、配電ネットワークにおいてコスト効率の高い設計改善を行うために、回路遮断器の代わりに低コストの負荷断路器を使用することが非常に有利である。

0009

多くの国では、放射状給電線を有する配電ネットワークを動作させることが一般的である。地方の配電ネットワークは、しばしば130kVを10kV(又は20kV)に変圧する変電所から供給され、幾つかの送電線を有する。通常、給電線は1つの回路遮断器及び関連するリレー保護を有する。回路遮断器は高価な構成部品である。スウェーデンの又は国際的な通常サイズの配電ネットワークからの取引高を考えると、給電線毎に複数の回路遮断器を経済的に正当化することは困難である。各給電線は1つの電圧源にのみ接続するので、水流に類似した表記を使用することが慣習になっている。給電線は1つの上流端及び1つの下流端を有すると言うのが一般的である。通常の動作では、上流端は給電変電所の電圧源に接続され、負荷は給電線の下流に配置される。

0010

多くの国では、例えばスウェーデンでは、配電ネットワークが放射状給電線のみを有することができることが想定される。従って、配電ネットワーク及びリレー保護は、この規定原則に従って設計されてきた。殆どの場合、給電線に対するリレー保護は変電所内で回路遮断器と一緒に配置される。これは、全てのタイプの電気的故障、短絡及び地絡故障の両方、が給電端の回路遮断器によって切り離され、それは、その放射状給電線に接続されている全ての顧客の切り離しを伴うことを意味する。遠隔制御は、故障した給電線区間区分化し、位置決めするために使用されることができる。良くても、故障区間を分離するために遠隔制御されることができる負荷断路器が存在する。開閉装置の遠隔制御の技術は、例えばTECHINOVA社により商業的に利用可能である。

0011

故障した線路区間は、通常、各線路区間が隔離され、その後給電線が給電端にある回路遮断器によって再通電されるという反復手順によって識別される。故障が消滅するならば、故障が切り離された区間に存在するとみなされる。この手順には多大な時間がかかり、故障した線路区間の場所が見つけられるまでに複数回切り離され再接続される可能性があり、顧客に不便をかける。停電期間は、故障の場所を見つけ、それを分離し、且つ故障の下流の顧客がネットワークの代替経路から給電されることができるようにネットワークを再構成するのにかかる時間によって決定される。

0012

リレー保護システムの幾つかの改善が文献に提案されている。1つの例は、特許文献2及び特許文献3に記載されている。それでもなお、これらの改善は、給電線の放射状構造の基本的な問題に対処していない。これは、依然として、故障の下流の全ての顧客の電力が中断するであろうことを意味する。特許文献2に提案されているような改善は、給電線に故障がある場合、依然として、平均で顧客の半分が供給から切り離されることになるので、放射状給電線に関する根底にある問題を解決していない。

0013

中断時間はまた、代替給電経路によって電力供給復旧するためにネットワークを切り替えて再構成するのにかかる時間の影響を受ける。

0014

その性質上、放射状給電線は、単一の故障が常に顧客の切り離しを引き起こすことになるので、外乱に対して非常に敏感である。スウェーデンの配電ネットワークで広く使用されている1つの是正処置は、架空線ケーブルで置き換えることである。ケーブル及びその設置は架空線よりもはるかに高価であるので、これは非常に高価な選択肢となっている。例えば、E.OnElnaetスウェーデンのホームページ(https://www.eon.se/om−e−on/verksamhetsomraden/elnaet/historien−om−krafttag.html)に、ケーブルで17,000kmの架空線を置き換えるために、コストが12,000,000,000SEKかかったことを主張する情報がある。これはケーブル1kmあたり700,000SEK=70,000ユーロに相当する。この投資により、中断時間を60%削減することが可能となっている。

0015

総中断時間を短縮するための別の措置は、切り離された顧客が電力供給を少し早く取り戻すように、故障した給電線区間を識別するプロセスをより時間効率良くすることである。PROTROL社は、故障した給電線区間を直接識別するのに使用されることができる製品を有する。

0016

ネットワークの必要な切り替え及び再構成を行うのにかかる時間は、遠隔制御される負荷断路器を使用することにより、短縮されることができる。幾つかの古いネットワークでは、開閉装置は手動でのみ操作可能であり、これはネットワーク内の異なる地理的位置間での広範な輸送を必要とし、電力中断を数時間延長する可能性がある。総中断時間を短縮する別の可能性は、給電線を区分化し、通電を検査し、ネットワークを再構成する手順を自動化することである。市販の製品は復旧プロセスを自動化するのに使用されることができる。

0017

配電ネットワーク内の放射状給電線に対する1つの代替解決策は、環状給電ループを使用することである。特に信頼性に関して高い要求を有する高密度人口集中地域では、環状給電ループを有する配電ネットワークを構築することが経済的に正当化されることができる。このようなループは、以下の特性を有する。
・ 各二次変電所にリレー保護を有する2つの回路遮断器が必要である。
・ 方向性地絡故障保護及び方向性過電流保護は、故障した給電線区間を選択的に切り離すために使用される。
・選択性は、幾つかの異なる時間ステップを使用して達成される。

0018

連携したリレー保護を有する環状給電ループは次の主な利点をもたらす。
・ 1つの給電線区間に故障がある場合でも、全ての顧客への電力供給は維持される。
・ リレー保護システムは、二次変電所間の信号の通信が何も無くても動作する。

0019

環状給電ループはまた、次の幾つかの欠点を有する。
・ 各二次変電所は、方向性リレー保護を有する2つの回路遮断器を必要とし、これは投資及び保守に対して高いコストを意味する。
エンジニアリング作業が、特に環状給電ループにおいて交替の選択性を達成するために必要なリレー設定を連携し、維持するために必要とされる。
・電力ネットワーク内の殆どの構成部品は、構成部品が過熱又は損傷されないように、故障除去のための最長許容時間に制約課す的制約を有する。時間余裕も、異なる二次変電所と給電変電所との間において選択性を達成するために必要である。全体として、これらの制約は、環状給電ループに含まれることができる二次変電所の数に上限を課す。
・ 多くの国は、ネットワーク所有者及び事業者要件規制し、且つ表明する機関を有する。スウェーデンエネルギー市場監察局(The Swedish Energy Markets Inspectorate)は、電圧品質に関する規制(EIFS2013を参照)を発行している。この規制は、異なる短時間の電圧降下に対する最大許容時間を表明している。45kV未満の電圧を有する配電ネットワークでは、第6条の表3に準拠しなければならない。この規制は、電圧が通常の動作電圧の40%未満に降下する場合、最大許容時間は1.0秒である。この意味は、環状給電ループ内の全ての短絡保護が1.0秒未満である故障除去時間を有さなければならないことである。
・ 従って、選択性要件と共に最大の故障除去時間は、選択性計画において利用可能な時間設定の数を制限し、且つ環状給電ループに含まれることができる二次変電所の数を暗黙的に制限するであろう。

0020

地絡故障電流が通常の負荷電流に制限されるネットワークでは、地絡故障に関する限り、電圧降下の規制は制限要因ではないことに留意することが重要である。地絡故障電流が通常の負荷電流に制限されている場合、熱的制限はあまり重要ではなく、これは、より長い故障除去時間に対して遥かに少ない制約を意味する。

0021

本発明の主な目的は、信頼性が高く、且つコスト効率も高い配電ネットワークを構築するためのより良い可能性を提供する解決策を提案することであり、その解決策は、ネットワーク内の電気故障の場合に顧客の中断時間を大幅に短縮することができる。

0022

スウェーデン国特許第536143号
欧州特許第2738898(B1)号
米国特許出願公開第2014/0098450(A1)号

先行技術

0023

BB社のSwitchgearの「Protection Application Handbook」、1WAT710090−EN
「Network Protection and Automation Guide」、Alstom Grid、ISBN978−09568678−0 3

課題を解決するための手段

0024

本発明は、閉ループ、すなわち環状給電ループに接続される幾つかの二次変電所を有する電力ネットワークにおいて故障を切り離す方法及び装置に関する。具体的には、本発明は、環状給電ループを有するインピーダンス接地配電ネットワーク内での故障除去に使用されることを目的とする。

0025

多くの配電ネットワークは、地絡故障電流の大きさを通常の負荷電流より低い値に制限するインピーダンス接地を使用する。本発明は、地絡故障電流を切り離すために簡単な低コストの開閉装置を使用することを可能にするインピーダンス接地ネットワークに最も有用である。

0026

様々な実施形態において、提案されたリレー保護システムは、例えば接地接続を有する二相短絡故障電流が開閉装置の定格データを超える場合、開閉装置の動作を阻止する機能を有する。

0027

本発明は、地絡故障電流の大きさが負荷電流に制限され、それは熱的制限が少ないことを意味するので、より長い時間設定を使用することを可能にする。制限された電流の大きさについての別の利点は、それが電圧品質に関する当局の規制に違反する電圧降下を少しも引き起こさないことである。配電ネットワーク内の全ての故障の約80%が地絡故障であるので、環状給電ループの便益の大部分は、環状給電ループ向けの従来の最先端技術による完璧な故障除去システムのコストのほんの一部で達成されることになる。

0028

本発明の上記及び他の利点並びに目的が得られる方法が容易に理解されるように、上で簡単に説明された本発明のより具体的な説明が、添付の図面で示される本発明の特定の実施形態を参照して提供されるであろう。

0029

これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示すものであり、従って本発明の範囲を限定するとみなされるものではないことを理解した上で、本発明は、添付の図面の使用によって更なる特定性及び詳細をもって記述及び説明されるであろう。

図面の簡単な説明

0030

図1a〜図1eは配電ネットワークの基本的な構成要素を示す。
インピーダンス接地された中性点及び放射状給電線を有する従来技術の配電ネットワークを示す。
環状給電ループ内に従来技術のリレー保護を有する従来技術の配電ネットワークを示す。
本発明による環状給電ループを有する配電ネットワークの第1の実装を模式的に例示する。
本発明による環状給電ループを有する配電ネットワークの第2の実装を模式的に例示する。

実施例

0031

図1a〜1eは、電力配電ネットワークで使用される構成要素の幾つかを示す。図1aは、左側に、開状態、すなわち切断状態オフ)における負荷開閉装置10を示す。右側に、閉状態、すなわち接続状態オン)における負荷断路器が示されている。「負荷開閉装置」という用語は、負荷開閉器及び断路器付き負荷開閉器及びヒューズ付き負荷開閉器などの通常の負荷電流を中断することができる全ての開閉装置を指す総称である。同じように、図1bは、回路遮断器12を示す。12において、左側に、回路遮断器が切断(オフ)状態で示され、右側に、回路遮断器12が接続(オン)状態で示されている。

0032

状況に応じて、一般用語、変電所は、二次変電所又は変電所に対して使用されることができる。

0033

二次変電所は、典型的に、1つの変圧器及び開閉装置、典型的には負荷断路器を有する。通常、三相中間電圧、6kV、10kV、又は20kV、は、顧客に供給される三相低電圧、400V、に変換される。典型的に、二次変電所内の変圧器の定格電力は50kVAから500kVAまでの範囲である。

0034

変電所は、典型的に、1つ又は複数の変圧器、リレー保護を有する幾つかの開閉装置、典型的には回路遮断器、及び他の制御機器を有する。典型的に、電圧は、地域ネットワーク、通常130kV、から中間電圧、6kV、10kV、又は20kV、に変換される。変電所内の変圧器の定格電力は、典型的に2MVAから50MVAまでの範囲にある。

0035

リレー保護又はリレー保護システムは、配電ネットワーク内の故障又は他の異常状態を検出し、ネットワークが正常な動作状態に戻るように切り離しを作動させる装置である。リレー保護は、通常はローカル通知されるが、ネットワークオペレーションセンターにも送信される信号及び兆候をも提供すべきである。

0036

一般に、リレー保護は、対象物、システム、又は機能を保護することを目的とした装置、保護、又は機器を指す。時には保護機器又はリレー保護システムという用語が使用され得る。言い換えれば、リレー保護システムは、1つ又は複数の保護装置及び特定の保護機能を果たすために必要とされる他の機器からなる。リレー保護システムは、1つ又は多数の保護装置、測定変圧器、連結、トリップ回路補助電力、及び通信を含むことができる。リレー保護システムの原理に応じて、保護される領域又は対象物の1つの端又は幾つかの端に保護装置が含まれる可能性がある。

0037

方向性保護とは、リレー位置から見て或る方向に位置する故障に対してのみ動作するリレー保護を指す。方向性リレーは、ネットワーク内の或る点を基準にして故障を検出することを目的とする計測リレーである。

0038

過電流保護は、電流が予め設定された値を超える場合に動作することを目的とする保護装置である。「時間遅延」という用語は、意図的にリレーの動作を遅延させる機能を指す。この文書では、「時間設定」とは時間遅延を設定することを意味する。地絡故障保護は、電力システム内での地絡故障を検出することを目的とするリレー装置である。

0039

図1cは、二次変電所である変電所14を示す。変電所14はまた、幾つかの異なる制御及び保護装置を含む。変電所14はまた、接続状態又はオン状態の2つの負荷遮断開閉装置10、典型的には負荷断路器、を含む。各変電所名称及び固有の識別16を有する。図1cの変電所は識別B2を有する。両方の負荷遮断開閉装置10は、18における符号によって示される方向性地絡故障保護を有する。

0040

信号識別B1vを有する入力信号20が受信されるならば、時間設定が、この方向性地絡故障保護に対して予め設定された値で増加(遅延)される。一般に、信号識別は、信号を送信する特定の開閉装置の識別19と一緒に変電所識別16からなる。方向性地絡故障保護が故障を検出する場合、信号識別B2vを有する出力信号22が隣接変電所伝送(送信)される。信号識別は、変電所に、開閉装置の識別、ここではv、と組み合わせて、固有の識別、ここではB2、を与える。対応する表記及び記号は識別wを有する開閉装置に対して使用される。各開閉装置は、24における矢印で示すように時間設定を有するリレー保護を有する。wにおける開閉装置に対して時間設定は1.0秒である。同じ時間設定がvにおける開閉装置に使用される。

0041

代替変電所26が図1dに示される。この変電所は表記A4を有し、1つの負荷断路器10及び1つの回路遮断器12を含む。回路遮断器は、wである識別19並びに方向性地絡故障保護18及び無方向性過電流保護28である関連するリレー保護を有する。負荷断路器10は、vである識別19及び方向性地絡故障保護18である関連するリレー保護を有する。

0042

図1eは回路遮断器を有する代替変電所13を示す。この変電所は表記A2を有し、2つの回路遮断器12を含む。各回路遮断器は、方向性地絡故障保護18及び方向性過電流保護29を含む関連するリレー保護を有する。

0043

図2は、多くの国、例えばスウェーデン、で一般的に使用されている典型的なネットワークを示す。配電ネットワークは、変電所17内の変圧器30によって給電される。変圧器は、130kVなどの地域ネットワークからのより高い電圧レベルを、中間電圧、例えば10kV又は20kV、にまで変圧する。環状給電ループは、2つの給電線が共通の二次変電所15で多くの場合一緒になる遠隔線路端で2つの放射状給電線を接続することによって作られることができる。図2に示されるネットワークでは、2つの給電線は表記「Am」を有する共通の二次変電所15で一緒になる。通常、この二次変電所は、代替給電経路を作る必要がある場合、典型的には、下流負荷が予備の給電である必要がある場合、使用される。各給電線は回路遮断器12を使用し、識別A1〜Am及びB1〜Bnを有する各二次変電所14は負荷断路器10を使用する。二次変電所は、中間電圧10kV又は20kVを、産業又は家庭などの通常の顧客に給電する低電圧400Vにまで変圧するネットワーク変圧器32も含む。

0044

2つの給電線は対にされ、「開ループ」と呼ばれるものにされることが一般的である。この名前は、2つの給電線が同じ二次変電所で終端されているが、給電線の1つだけが二次変電所に接続されていて、他の給電線が接続されていないが予備の給電線として機能することを意味する。

0045

給電線の1つの区間が、恒久的故障、例えば断線したケーブル、により切り離される必要があるならば、故障位置の下流に位置する負荷は、他の給電線からの予備給電を有することができる。負荷を有する二次変電所に対して、1つの通常の給電経路及び、ネットワークが切り替え操作によって変更された後に使用されることができる1つの代替給電経路が存在する。

0046

図3は、開閉装置用にリレー保護及び信号通信を有する周知の配電ネットワークを示す。配電ネットワークでは、通常、無線信号が、開閉装置の遠隔制御用に信号を伝えるために使用される。図3の配電ネットワークは環状給電ループを含む。配電ネットワークは変電所17内の変圧器30によって給電される。変圧器は、130kVなどの地域ネットワークからのより高い電圧を10kV又は20kVなどの中間電圧にまで変換する。回路遮断器12は、ループの始めにおいて2つの給電点で使用され、且つ回路遮断器12は各二次変電所13の両側で使用される。二次変電所はそれぞれ識別A1〜A3並びにB1及びB2を有する。各開閉装置は時間設定を有する方向性過電流保護29を使用する。

0047

図4は、上記の図に記載されている表記で、本発明による環状給電ループを有する電力ネットワークを示す。リレー保護は、異なる開閉装置と共に、選択性を達成するために異なる時間設定を使用し、リレー保護システムはリレー信号の如何なる伝達も必要としない。各二次変電所14は、2つの方向性地絡故障保護18及び負荷電流までの遮断容量を有する2つの負荷断路器10を有する。二次変電所内の典型的な開閉装置は、負荷断路器又は異なるタイプの負荷開閉器とすることができる。環状給電ループは、以前は開ループとして動作しており、且つ互いに代替給電経路として機能していた給電線を対にすることによって作られる。

0048

図4の電力ネットワークは変圧器30によって給電される。ネットワークの中性点はインピーダンス36によって接地される。通常、2つの給電点又は給電線A及びBは、図2に示されるように共通の二次変電所で終端する。図4は、識別A4を有する変更された二次変電所34を備える環状給電ループを示す。変更された二次変電所34では、新しい回路遮断器12、識別wが無方向性過電流保護28及び方向性地絡故障保護18と共に設置される必要がある。変更された二次変電所34はまた、関連する方向性地絡故障保護18と共に識別vを有する負荷断路器10を含む。変更された二次変電所34における無方向性過電流保護28は、最短時間設定、図示の例ではわずか0.05秒、を有する。これは、短絡が万一生じた場合、識別wを有する関連する回路遮断器12がループを最初に開くことになることを意味する。その後、故障が線路の給電端で無方向性過電流保護によって切り離される。

0049

図4はまた、故障に最も近い保護が最初にトリップするように、時間選択性を達成するために保護の時間遅延をどのように設定するかに関する例を示す。過電流保護の時間選択性が電力源を形成する給電変電所17内の保護と両給電線が終端する二次変電所内の過電流保護との間に必要である。これは、二次変電所毎に1つの追加の時間設定を必要とする図3に示すような既存の最先端技術と比較して、2つの選択的な時間ステップのみが必要であることを意味する。提案された発明により、短絡に対する故障除去時間を短く保つことができる。方向性地絡故障保護に対する時間設定は、環状給電ループに接続されている全ての二次変電所間で選択性を達成する必要がある。従って、方向性地絡故障保護は、選択性を達成するために連携される必要のある幾つかの異なる時間設定を必要とする。図4に示される実施形態では、0.3秒の時間差が隣接変電所間で使用される。最長の遅延時間は2.7秒であり、この設定は給電線点Aにおける方向性地絡故障保護18.1に使用され、且つ給電線点Bの地絡故障保護18.2にも使用される。方向性地絡故障保護18に対する最短時間遅延18は0.6秒であり、二次変電所B1内の開閉装置vにおける方向性地絡故障保護18.3及び二次変電所A1内の開閉装置vにおける方向性地絡故障保護18.4に使用される。これらの設定は、全部で8つの異なる時間遅延、すなわち、0.6、0.9、1.2、1.5、1.8、2.1、2.4、2.7秒、を使用することを可能にする。最長の時間遅延は給電線A及びBが始まり、変電所17に接続する場所で使用される。残りの7つの時間遅延は、環状給電ループにおいて同数の二次変電所を含むように使用される。

0050

電力ネットワークの中性点は、地絡電流をネットワークの公称負荷電流未満に制限するために選択されるインピーダンス36によって接地される。従って、単一の地絡故障は、ネットワークの公称負荷電流よりも小さい大きさの故障電流を常に生成することになる。

0051

配電ネットワーク内の環状給電ループに対する従来技術の故障除去システムとは対照的に、図4に示すように、1つの二次変電所のみが修正される必要がある。二次変電所34のみが1つの回路遮断器12を使用する必要がある。変更された二次変電所34も1つの負荷断路器10を装備する。環状給電ループ内の他の全ての二次変電所は、負荷電流に制限された定格電流を有するより簡単でより低価格の開閉装置、例えば負荷断路器10を使用することができる。また、変電所間でリレー信号を伝達する必要が少しもなく選択性が達成される。

0052

図4に示される本発明は、電力配電ネットワークの信頼性を大幅に改善することになり、この便益はわずかな追加コストで達成される。本発明に従って設計される配電ネットワークは、従来技術に基づく投資と比較して優れた投資選択肢であるはずである。

0053

図4に示される電力ネットワークでは、過電流保護は二次変電所間では選択的ではない。選択性は、給電変電所内の過電流保護と共通終端変電所内の過電流保護との間でのみ達成される。これは、短絡回路の場合、終端線路端の過電流保護が最初のステップでトリップしてループを開くことを意味する。最初のトリップは2つの別個の放射状のものをもたらし、故障した給電線は給電変電所内の保護によって切り離されることになる。図4に示されるネットワークでは、故障除去の第2部は、給電線Aにおける無方向性過電流保護28’又は給電線Bにおける無方向性過電流保護28”のいずれかによって処理されることになる。

0054

環状給電ループに含まれることができる二次変電所の数は、使用される選択性計画における利用可能な時間ステップの数によって制限され、これは、結果として、地絡故障のために必要とされる時間マージン及び最大許容故障除去時間によって決定されることに留意されたい。従って、選択性計画を提供し且つ維持することが必要である。これは、新しい二次変電所を環状給電ループに導入する必要がある場合に、特に重要である。

0055

図5は、本発明による環状給電ループを有するネットワークの代替の実施形態を示す。この実施形態では、環状給電ループは隣接する二次変電所間の信号通信を使用する。上記と同じ基本表記が使用される。隣接する二次変電所間の信号通信は、方向性地絡故障保護間の時間選択性を達成するために使用される。好ましくは、無線通信が二次変電所間において使用される。例えば、ETSI規格EN300 113による無線システムが使用されることができる。市販の無線システムはTECHINOVA ABから入手可能である。無線システムは138〜151MHz及び420〜470MHzの周波数範囲内で動作する。更に、他の無線規格並びにGSM登録商標)、GPRS、4G、及び同様なものなどのモバイルネットワークを使用することもできる。移動通信用標準的な構成要素を使用することができる。隣接する二次変電所はしばしば互いに比較的近接して配置されているので、距離要件は適度であり、典型的には1km未満である。論理信号のみが通信される必要があるので、帯域幅に関する要求は非常に低い。要約すると、信号通信に関する技術要件は非常に低い。

0056

図5の環状給電ループ内の全ての二次変電所14は、一つを除いて、通常の負荷電流を中断するように制限される遮断容量を有する負荷断路器10と共に2つの方向性地絡故障保護18を有する。図5に示される環状給電ループは、互いに予備として動作することができる2つの給電線を対にすることによって作られる。互いに予備である2つの給電線は、図4の変更された二次変電所34によって示されるように、共通の二次変電所38で終端されることが一般的である。共通の二次変電所38において、無方向性過電流保護28及び方向性地絡故障保護18と共に1つの回路遮断器12を設置する必要がある。

0057

図5は、方向性地絡故障保護のために使用される信号通信の原理を示す。信号通信は隣接する二次変電所間にのみ存在する。過電流保護は、給電変電所内の給電線と終端の二次変電所38内の過電流保護との間で選択性を達成するために、2つの時間ステップで連携される必要がある。これは、2つの時間選択ステップのみが過電流保護のために必要であることを意味する。図5に示される実装では、給電線A及びBにおける無方向性過電流保護28に対する時間設定は0.3秒に設定される。終端共通二次変電所38において、無方向性過電流保護28に対する時間設定は0.05秒である。2つの時間ステップのみを有する利点は、短絡に対して短い故障除去時間を得ることを可能にすることである。

0058

各二次変電所は、開閉装置を有する2つの方向性地絡故障保護を必要とし、更に、隣接する二次変電所間の論理リレー信号の信号通信用の機器も必要とされる。図5は方向性地絡故障保護の時間設定の例を示す。全ての方向性地絡故障保護18は1秒の同じ既定設定を有する。方向性地絡故障保護18が順方向に故障を検出するならば、ブール(真又は)信号がリレーの逆(後方)方向に隣接の二次変電所に送信(伝送)される。単一の地絡故障に制限することで、二次変電所内の2つの方向性地絡故障保護のうちの1つのみが順方向に故障を見ることができる。これは、各二次変電所において、1つの信号のみが送信される必要があることを意味する。送信された信号は、順方向に故障を検出した方向性地絡故障保護に対して固有の識別を含んでいなければならない。

0059

各二次変電所はまた、隣接する二次変電所から信号を受信することができる必要がある。二次変電所が方向性地絡故障保護の開始のために信号を送信し、この信号が隣接する二次変電所で受信されるならば、追加の時間遅延が受信二次変電所内の方向性地絡故障保護に対して加えられる。遅延される保護は、隣接する変電所内の送信地絡故障保護と同じ方向に動作する保護である。典型的な追加の時間遅延は0.8秒とすることができる。これは、故障に最も近い方向性地絡故障保護のみが、既定時間設定を1.0秒に保ち、故障を検出する他の全ての方向性地絡故障保護は、既定の時間設定を0.8秒増加させることになることを意味する。これは、地絡故障がA側及びB側から同時に検出される場合、総故障除去時間は1.0秒であることを意味する。しかしながら、総故障除去時間は、両側のうちの1つ、A又はBのいずれか、が、他の側がトリップするまで故障を検出しない場合、2.0秒となることになる。

0060

図5は信号通信の原理を模式的に示し、表記「送信」を有するブロックは送信される信号を示す。表記「遅延」は、この信号が受信されるならば、追加の時間遅延が方向性地絡故障保護の既定の時間遅延に追加されることを示す。付加的な時間遅延は典型的には0.8秒とすることができる。この実装もまた、先の従来技術の投資選択肢と比較して著しい利点を提供する。環状給電ループは1つの追加の回路遮断器12を必要とするのみである。回路遮断器は、給電線を終端する共通の二次変電所38内で使用される。全ての他の二次変電所14において、負荷断路器10などのより簡単な低コストの開閉装置が使用されることができる。

0061

信号通信を有する提案された発明を使用することの1つの利点は、時間選択性を達成するために複数の時間ステップに基づく制限が存在しないことである。従って、環状給電ループに含まれることができる二次変電所の数は、利用可能な時間ステップの数を考慮せずに選択されることができる。使用される方向性地絡故障保護18は、エンジニアリング及び設置作業を大幅に簡素化する均一な設定を有することができる。均一な設定は、新しい二次変電所による将来の変更及び拡張も簡素化する。

0062

短絡が起きたとき、選択性は二次変電所間では達成されない。選択性は、変電所内の給電端での過電流保護と終端共通二次変電所38内の過電流保護との間でのみ達成される。これは、短絡に対しては、まず環状給電ループが2つの別々の放射状のものに分割され、その後故障のある放射状のものがトリップすることになることを意味する。

0063

本発明の或る例示的な実施形態を具体的に説明してきたが、当業者には様々な他の変更が容易に明らかとなろうことが理解されるであろう。従って、本明細書に添付される特許請求の範囲は、本明細書に記載された説明に限定されると意図されるものではなく、むしろ、特許請求の範囲は、本発明が属する技術分野の当業者には明らかである本発明の全ての等価物包含するものと解釈されることが意図される。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ