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技術 電力変換装置及びそれを適用したエレベータ装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 加藤かおる森和久大沼直人
出願日 2016年5月18日 (4年1ヶ月経過) 出願番号 2016-099928
公開日 2017年11月24日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2017-208940
状態 特許登録済
技術分野 整流装置 エレベータ制御 インバータ装置 電動機の制御一般
主要キーワード 手動式スイッチ 信号指令 切り離し用 変換制御装置 シーソ パワー半導体スイッチング素子 単相整流 補助動作
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
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図面 (6)

課題

電力変換用三相アームに適用されるパワー半導体スイッチング素子が一部故障しても電力供給を継続できる機能を持つ小型化された電力変換装置を提供する。

解決手段

この電力変換装置100Aでは、インバータ回路102Aのアーム106aが壊れると、接続点116e、116fからの電流値信号制御部240で検出されて異常発生が判定され、制御部240によってパルス幅変調整流回路101Aを構成する三相のアーム103a、104a、105aのうちの一相のアーム105aを商用電源110から切り離す制御指令信号を第1の接続部141へ送出し、第2の接続部142aへ制御指令信号を送出して切り離された箇所と壊れたMOSFET126c、136cを含むアーム106aとモータ120とが接続されている箇所を接続するため、回路101Aのアーム105aが故障した回路102Aのアーム106aと置き換えられる。

概要

背景

従来、エレベータ装置等の可変速駆動にはインバータ等の電力変換器を介して直流可変周波数交流に変換した上でモータを駆動する手法が一般的となっている。また、エレベータ装置では、地震等の緊急時にはテールコード等の長尺物の絡まり等を考慮し、安全性の確保が確認されるまで乗りかご走行一時停止するのが基本的な機能上の慣習となっている。

ところが、緊急時に乗りかごの走行を一時停止する機能を持たせた場合には、一度に複数の建物で数多くの利用者乗客)が乗りかご内閉じ込められてしまう事態を回避できないため、こうした出来事が起きると実際に社会的な問題になり易い。そこで、最近では、特に高層ビル等では緊急時においても避難等の目的でエレベータ装置を有効に活用し、緊急時でも直ちに一時停止せずに、安全を確保した上で乗りかごを最寄り階まで走行させるようにエレベータ装置の非常時の稼働を可能とする機能を持たせる潮流に次第に変化しつつある。

一方、エレベータ装置では、一般に建物に設備された乗りかごが昇降する昇降路の上方で電力変換器や巻上機のモータ等が設置される機械室は、最上階付近に設置され、建物の床面積を有効に利用する目的で省スペース化が求められている。このため、エレベータ装置の制御盤エレベータ制御装置と呼ばれても良い)は、冗長性を保つように余剰電力変換器ユニットを持つ構成のものが殆どなく、電力変換用三相アームに適用されるパワー半導体スイッチング素子故障した際には緊急停止し、乗りかご内への利用者の閉じ込めを回避できない場合が多いのが現状である。

そこで、エレベータ装置の非常時稼働を行わせる機能に関連する周知技術として、共通部分を必要とせず、何れかの電力変換器または制御装置に異常があってもシステムを停止することなく故障個所修理復旧が可能な「電力変換装置」(特許文献1参照)が挙げられる。

概要

電力変換用の三相のアームに適用されるパワー半導体スイッチング素子が一部故障しても電力供給を継続できる機能を持つ小型化された電力変換装置を提供する。この電力変換装置100Aでは、インバータ回路102Aのアーム106aが壊れると、接続点116e、116fからの電流値信号制御部240で検出されて異常発生が判定され、制御部240によってパルス幅変調整流回路101Aを構成する三相のアーム103a、104a、105aのうちの一相のアーム105aを商用電源110から切り離す制御指令信号を第1の接続部141へ送出し、第2の接続部142aへ制御指令信号を送出して切り離された箇所と壊れたMOSFET126c、136cを含むアーム106aとモータ120とが接続されている箇所を接続するため、回路101Aのアーム105aが故障した回路102Aのアーム106aと置き換えられる。

目的

本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その主たる技術的課題は、電力変換用の三相のアームに適用されるパワー半導体スイッチング素子が一部故障しても電力供給を継続できる機能を持つ小型化された電力変換装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

商用電源から供給される第1の交流電力直流電力に変換する第1の変換回路と、前記第1の変換回路から供給される前記直流電力を第2の交流電力に変換して誘導性負荷に供給する第2の変換回路と、を有する電力変換装置において、前記第1の変換回路は、電力変換用パワー半導体スイッチング素子を用いた三相アームを有するパルス幅変調整流回路であり、前記第2の変換回路は、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアームを有するインバータ回路であり、前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームのうちの少なくとも一相のアームにおける前記商用電源との接続を切り離し可能な第1の接続部と、前記第1の接続部及び前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームのうちの切り離されるアームと接続されると共に、前記インバータ回路を構成する前記三相のアームと個別に接続されて当該インバータ回路を構成する当該三相のアームに対して選択的に接続可能な3段構造の第2の接続部と、前記インバータ回路を構成する前記三相のアームの動作を監視した結果、当該三相のアームのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、前記第1の接続部、並びに前記第2の接続部の該当するものへ制御指令信号送出して前記パルス幅変調整流回路における前記商用電源との接続を切り離した前記少なくとも一相のアームの駆動制御を当該異常発生した何れかのアームの代用動作として接続する制御を行う信号制御部と、を備えたことを特徴とする電力変換装置。

請求項2

請求項1記載の電力変換装置において、前記信号制御部は、前記インバータ回路を構成する前記三相のアームのうちの何れかのアームの異常発生を検出すると、前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームのうちの前記商用電源との接続を切り離していない残りの相のアームの駆動制御を三相整流動作から単相整流動作に切り替えることを特徴とする電力変換装置。

請求項3

請求項1記載の電力変換装置において、前記信号制御部は、前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームの動作を監視した結果、当該三相のアームのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、異常発生していない相のアームの駆動制御を三相整流動作から単相整流動作に切り替えることを特徴とする電力変換装置。

請求項4

請求項1〜3の何れか1項記載の電力変換装置と、前記電力変換装置から供給される前記第2の交流電力で駆動されるモータと、前記モータによって駆動されて昇降路内を昇降する乗りかごと、を備えたことを特徴とするエレベータ装置

請求項5

商用電源から供給される第1の交流電力を直流電力に変換する第1の変換回路と、前記第1の変換回路から供給される前記直流電力を第2の交流電力に変換して誘導性負荷に供給する第2の変換回路と、を有する電力変換装置において、前記第1の変換回路は、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアームを有するパルス幅変調整流回路であり、前記第2の変換回路は、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアームを有するインバータ回路であり、前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームのうちの少なくとも一相のアームにおける前記商用電源との接続を切り離し可能な第1の接続部と、前記第1の接続部及び前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームのうちの切り離されるアームと接続されると共に、前記インバータ回路を構成する前記三相のアームと個別に接続されて当該インバータ回路を構成する当該三相のアームに対して選択的に接続可能な3段構造の第2の接続部と、前記インバータ回路を構成する前記三相のアームを個別に切り離し可能な第3の接続部と、前記インバータ回路を構成する前記三相のアームの動作を監視した結果、当該三相のアームのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、前記第1の接続部及び前記第2の接続部と前記第3の接続部の該当するものとへ制御指令信号を送出して当該異常発生した何れかアームを切り離した上、前記パルス幅変調整流回路における前記商用電源との接続を切り離した前記少なくとも一相のアームの駆動制御を当該異常発生した何れかのアームの代用動作として接続する制御を行う信号制御部と、を備えたことを特徴とする電力変換装置。

請求項6

請求項5記載の電力変換装置において、前記信号制御部は、前記インバータ回路を構成する前記三相のアームのうちの何れかのアームの異常発生を検出すると、前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームのうちの前記商用電源との接続を切り離していない残りの相のアームの駆動制御を三相整流動作から単相整流動作に切り替えることを特徴とする電力変換装置。

請求項7

請求項5記載の電力変換装置において、前記信号制御部は、前記パルス幅変調整流回路を構成する前記三相のアームの動作を監視した結果、当該三相のアームのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、異常発生していない相のアームの駆動制御を三相整流動作から単相整流動作に切り替えることを特徴とする電力変換装置。

請求項8

請求項5〜7の何れか1項記載の電力変換装置と、前記電力変換装置から供給される前記第2の交流電力で駆動されるモータと、前記モータによって駆動されて昇降路内を昇降する乗りかごと、を備えたことを特徴とするエレベータ装置。

技術分野

0001

本発明は、電力変換用三相アームパワー半導体スイッチング素子を用いた電力変換装置及びそれを適用したエレベータ装置に関する。

背景技術

0002

従来、エレベータ装置等の可変速駆動にはインバータ等の電力変換器を介して直流可変周波数交流に変換した上でモータを駆動する手法が一般的となっている。また、エレベータ装置では、地震等の緊急時にはテールコード等の長尺物の絡まり等を考慮し、安全性の確保が確認されるまで乗りかご走行一時停止するのが基本的な機能上の慣習となっている。

0003

ところが、緊急時に乗りかごの走行を一時停止する機能を持たせた場合には、一度に複数の建物で数多くの利用者乗客)が乗りかご内閉じ込められてしまう事態を回避できないため、こうした出来事が起きると実際に社会的な問題になり易い。そこで、最近では、特に高層ビル等では緊急時においても避難等の目的でエレベータ装置を有効に活用し、緊急時でも直ちに一時停止せずに、安全を確保した上で乗りかごを最寄り階まで走行させるようにエレベータ装置の非常時の稼働を可能とする機能を持たせる潮流に次第に変化しつつある。

0004

一方、エレベータ装置では、一般に建物に設備された乗りかごが昇降する昇降路の上方で電力変換器や巻上機のモータ等が設置される機械室は、最上階付近に設置され、建物の床面積を有効に利用する目的で省スペース化が求められている。このため、エレベータ装置の制御盤エレベータ制御装置と呼ばれても良い)は、冗長性を保つように余剰電力変換器ユニットを持つ構成のものが殆どなく、電力変換用の三相のアームに適用されるパワー半導体スイッチング素子が故障した際には緊急停止し、乗りかご内への利用者の閉じ込めを回避できない場合が多いのが現状である。

0005

そこで、エレベータ装置の非常時稼働を行わせる機能に関連する周知技術として、共通部分を必要とせず、何れかの電力変換器または制御装置に異常があってもシステムを停止することなく故障個所修理復旧が可能な「電力変換装置」(特許文献1参照)が挙げられる。

先行技術

0006

特許5191032号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上述した特許文献1に係る技術は、エレベータ装置における電力変換用の三相のアームに適用されるパワー半導体スイッチング素子の故障による緊急停止を回避するため、複数の電力変換器及び2台以上の運転制御装置を用いることで乗りかご内での利用者の閉じ込め防止対策を図っているが、実際には高層ビル等の建物では上述したように建物の床面積を有効に利用する目的で最上階付近に設置される機械室にも省スペース化が求められ、運転制御装置(エレベータ制御装置)にも小型化が要求される上、特に高層ビルでは高層階の有効利用のニーズが高いという事情もあることにより、冗長性を保つ大規模な構成の電力変換装置を設置することは殆ど実用的に実施し難い状況となっている。

0008

本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その主たる技術的課題は、電力変換用の三相のアームに適用されるパワー半導体スイッチング素子が一部故障しても電力供給を継続できる機能を持つ小型化された電力変換装置を提供することにある。

0009

また、本発明のその他の技術的課題は、上記機能により電力供給されて乗りかご内での利用者の閉じ込めを回避し得るエレベータ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記技術的課題を解決するため、本発明の一形態は、商用電源から供給される第1の交流電力直流電力に変換する第1の変換回路と、第1の変換回路から供給される直流電力を第2の交流電力に変換して誘導性負荷に供給する第2の変換回路と、を有する電力変換装置において、第1の変換回路は、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアームを有するパルス幅変調整流回路であり、第2の変換回路は、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアームを有するインバータ回路であり、パルス幅変調整流回路を構成する三相のアームのうちの少なくとも一相のアームにおける商用電源との接続を切り離し可能な第1の接続部と、第1の接続部及びパルス幅変調整流回路を構成する三相のアームのうちの切り離されるアームに接続されると共に、インバータ回路を構成する三相のアームと個別に接続されて当該インバータ回路を構成する当該三相のアームに対して選択的に接続可能な3段構造の第2の接続部と、インバータ回路を構成する三相のアームの動作を監視した結果、当該三相のアームのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、第1の接続部、並びに第2の接続部の該当するものへ制御指令信号送出してパルス幅変調整流回路における商用電源との接続を切り離した少なくとも一相のアームの駆動制御を当該異常発生した何れかのアームの代用動作として接続する制御を行う信号制御部と、を備えたことを特徴とする。

0011

上記技術的課題を解決するため、本発明の他形態は、商用電源から供給される第1の交流電力を直流電力に変換する第1の変換回路と、第1の変換回路から供給される直流電力を第2の交流電力に変換して誘導性負荷に供給する第2の変換回路と、を有する電力変換装置において、第1の変換回路は、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアームを有するパルス幅変調整流回路であり、第2の変換回路は、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアームを有するインバータ回路であり、パルス幅変調整流回路を構成する三相のアームのうちの少なくとも一相のアームにおける商用電源との接続を切り離し可能な第1の接続部と、第1の接続部及びパルス幅変調整流回路を構成する三相のアームのうちの切り離されるアームに接続されると共に、インバータ回路を構成する三相のアームと個別に接続されて当該インバータ回路を構成する当該三相のアームに対して選択的に接続可能な3段構造の第2の接続部と、インバータ回路を構成する三相のアームを個別に切り離し可能な第3の接続部と、インバータ回路を構成する三相のアームの動作を監視した結果、当該三相のアームのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、第1の接続部及び第2の接続部と第3の接続部の該当するものとへ制御指令信号を送出して当該異常発生した何れかアームを切り離した上、パルス幅変調整流回路における商用電源との接続を切り離した少なくとも一相のアームの駆動制御を当該異常発生した何れかのアームの代用動作として接続する制御を行う信号制御部と、を備えたことを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明によれば、上記何れかの構成により、電力変換用の三相のアームに適用されるパワー半導体スイッチング素子が一部故障しても電力供給を継続できる機能を持つ小型化された電力変換装置を提供することができるようになる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の実施例1に係る電力変換装置の基本構成周辺装置を含めて示した概略回路図である。
本発明の実施例2に係る電力変換装置の基本構成を周辺装置を含めて示した概略回路図である。
本発明の実施例3に係る電力変換装置の基本構成を周辺装置を含めて示した概略回路図である。
本発明の実施例4に係る電力変換装置の基本構成を周辺装置を含めて示した概略回路図である。
図1図4に示した各実施例に係る電力変換装置を適用したエレベータ装置の概略構成を示した図である。

0014

以下に、本発明の電力変換装置及びそれを適用したエレベータ装置について、幾つかの実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の各実施例では同一な構成要素には同じ符号を付し、重複する箇所での説明は省略するものとする。

0015

図1は、本発明の実施例1に係る電力変換装置100Aの基本構成を周辺装置を含めて示した概略回路図である。

0016

図1を参照すれば、実施例1に係る電力変換装置100Aは、商用電源110から遮断装置111を介して供給される第1の交流電力を直流電力に変換する第1の変換回路として働くと共に、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアーム103a、104a、105aを有するパルス幅変調(PWM)整流回路101Aと、直流電力を蓄える平滑コンデンサ119と、第1の変換回路から供給される直流電力を平滑コンデンサ119で蓄えられた直流電力と合わせて第2の交流電力に変換して誘導性負荷であるモータ(M)120に供給する第2の変換回路として働くと共に、電力変換用にパワー半導体スイッチング素子を用いた三相のアーム106a、107a、108aを有するインバータ回路102Aと、を有して構成される。

0017

また、この電力変換装置100Aは、パルス幅変調整流回路101Aを構成する三相のアーム103a、104a、105aのうちの一相のアーム105aにおける商用電源110との接続を切り離し可能な第1の接続部141がパルス幅変調整流回路101Aにおけるアーム104a、105aの間に設けられている他、第1の接続部141及びパルス幅変調整流回路101Aを構成する三相のアーム103a、104a、105aのうちの切り離されるアーム105aと接続されると共に、インバータ回路102Aを構成する三相のアーム106a、107a、108aと個別に接続されてインバータ回路102Aを構成する三相のアーム106a、107a、108aに対して選択的に接続可能な3段構造の第2の接続部142a、142b、142cと、インバータ回路102Aを構成する三相のアーム106a、107a、108aの動作を監視した結果、これらの三相のアーム106a、107a、108aのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、第1の接続部141、並びに第2の接続部142a、142b、142cの該当するものへ制御指令信号を送出してパルス幅変調整流回路101Aにおける商用電源110との接続を第1の接続部141で切り離した一相のアーム105aの駆動制御をインバータ回路102Aを構成する三相のアーム106a、107a、108aのうちの異常発生した何れかのアームに対応する第2の接続部142a、142b、142cの該当するもので接続状態にすることにより、代用動作として接続する制御を行う信号制御部240と、を備えている。第1の接続部141は通常状態では接続状態にあり、デバイス構成としてはヒューズ等を用いる場合を例示できる。第2の接続部142a、142b、142cは通常状態では非接続状態にあり、デバイス構成としては切り替えスイッチ等の使用を例示できる。

0018

回路におけるデバイス構成を具体的に説明すれば、パルス幅変調整流回路101Aにおけるアーム103aは、遮断装置111で相分離された一相に対応するインダクタ112aに対し、ドレイン端子側が接続される一方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET123c、MOSFET123cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続されたショットキーバリアダイオード(SBD)の適用を例示できるダイオード123d、及びMOSFET123cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)123bから構成される上アームと、ソース端子側が接続される他方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET133c、MOSFET133cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード133d、及びMOSFET133cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)133bから構成される下アームと、に区別される。因みに、ここでの上アーム及び下アームに係るデバイス構成は、モジュールみなすことができる。

0019

また、アーム104aは、遮断装置111で相分離された他の一相に対応するインダクタ112bに対し、ドレイン端子側が接続される一方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET124c、MOSFET124cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード124d、及びMOSFET124cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)124bから構成される上アームと、ソース端子側が接続される他方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET134c、MOSFET134cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード134d、及びMOSFET134cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)134bから構成される下アームと、に区別される。

0020

更に、アーム105aは、遮断装置111で相分離された別の一相に対応するインダクタ112cに対し、信号制御部240によって接続を切り離し可能な第1の接続部141を経由してドレイン端子側が接続される一方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET125c、MOSFET125cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード125d、及びMOSFET125cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)125bから構成される上アームと、ソース端子側が接続される他方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET135c、MOSFET135cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード135d、及びMOSFET135cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)135bから構成される下アームと、に区別される。

0021

一方、インバータ回路102Aにおけるアーム106aは、第1の接続部141と接続される第2の接続部142aに対し、ドレイン端子側が接続される一方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET126c、及びMOSFET126cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード126dから構成される上アームと、ソース端子側が接続される他方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET136c、及びMOSFET136cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード134dから構成される下アームと、に区別される。因みに、ここでの上アーム及び下アームに係るデバイス構成についても、モジュールとみなすことができる。

0022

また、インバータ回路102Aにおけるアーム107aは、第1の接続部141と接続される第2の接続部142bに対し、ドレイン端子側が接続される一方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET127c、及びMOSFET127cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード127dから構成される上アームと、ソース端子側が接続される他方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET137c、及びMOSFET137cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード137dから構成される下アームと、に区別される。

0023

更に、インバータ回路102Aにおけるアーム108aは、第1の接続部141と接続される第2の接続部142cに対し、ドレイン端子側が接続される一方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET128c、及びMOSFET128cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード128dから構成される上アームと、ソース端子側が接続される他方のパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET138c、及びMOSFET138cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード138dから構成される下アームと、に区別される。

0024

その他、パルス幅変調整流回路101Aにおける三相のアーム103a、104a、105aの上アームとインバータ回路102Aにおける三相のアーム106a、107a、108aの上アームとに係るMOSFET123c、124c、125c、126c、127c、128cのソース端子側はそれぞれ接続点113e、114e、115e、116e、117e、118eにより平滑コンデンサ119の一端側との間で互いに接続され、同様に各回路の下アームに係るMOSFET133c、134c、135c、136c、137c、138cのドレイン端子側はそれぞれ接続点113f、114f、115f、116f、117f、118fにより平滑コンデンサ119の他端側との間で互いに接続され、更に、インバータ回路102Aにおけるアーム106aに係る接続点116e、116fとアーム107aに係る接続点117e、117fとアーム108aに係る接続点118e、118fとが互いに接続されて信号制御部240に対して接続されるように構成されることにより、信号制御部240がパルス幅変調整流回路101Aにおける三相のアーム103a、104a、105aとインバータ回路102Aにおける三相のアーム106a、107a、108aとの動作状態電流値の検出等で監視できるようになっている。

0025

ところで、実施例1に係る電力変換装置100Aでは、パワー半導体スイッチング素子としてN型のMOSFET123c、124c、125c、126c、127c、128c、133c、134c、135c、136c、137c、138cを用いた上、ダイオード123d、124d、125d、126d、127d、128d、133d、134d、135d、136d、137d、138dを接続する構成を例示したが、実用上では開示した構成に限定されず、P型のMOSFETを用いることも可能である他、ダイオードを除いたMOSFETのみによる構成としたり、或いは絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)にダイオードを接続する構成等を採用しても良い。また、パワー半導体スイッチング素子のデバイスについては、シリコンSiや炭化珪素SiC、窒化ガリウムGaN等を適用する場合を例示できるが、こうした形態に限定されない。

0026

以下は、実施例1に係る電力変換装置100Aにおいて、インバータ回路102Aの一相目のアーム106aが壊れて異常発生に至った場合を想定する。こうした場合には接続点116e、116fからの動作状態を示す電流値が信号制御部240で検出されて異常発生を判定できる。これにより、信号制御部240は、パルス幅変調整流回路101Aを構成する三相のアーム103a、104a、105aのうちの一相のアーム105aを商用電源110から切り離す制御指令信号を第1の接続部141へ送出し、これを受けて第1の接続部141では商用電源110からの第1の交流電力を遮断して切り離しが行われる。また、信号制御部240は、合わせて第2の接続部142aへ制御指令信号を送出し、第1の接続部141でアーム105aの商用電源110から切り離された箇所と壊れたパワー半導体スイッチング素子のMOSFET126c、136cを含むアーム106aとモータ120とが接続されている箇所を第2の接続部142aで接続することにより、パワー半導体スイッチング素子のMOSFET125c、135cを含むアーム105aとモータ120とを接続する。この結果、パルス幅変調整流回路101Aの一相を構成するアーム105aが故障したインバータ回路102Aの一相のアーム106aと置き換えられる配線接続パターンとなる。

0027

因みに、第1の接続部141での切り離しや第2の接続部142aでの接続は、信号制御部240からの制御指令信号により自動的に行われるデバイスを用いる場合を想定しているが、それ以外にも作業員手動で切り替えを行う手動式スイッチを適用することが可能である。但し、手動式スイッチを適用する場合、信号制御部240は、自動で行う制御指令信号の内容に該当するデータを付設される表示装置の表示部に表示させて作業員に報知させることが好ましい。

0028

上述した異常発生時の動作では、壊れたパワー半導体スイッチング素子のMOSFET126c、136cを含むアーム106aはパルス幅変調整流回路101Aから切り離されていないが、電力変換装置100Aがエレベータ装置に適用される場合には、パワー半導体スイッチング素子の故障の殆どが最終的にはオープン状態となるため、基本動作上の問題はなく、モータ120への第2の交流電力が継続して供給される。この結果、係る電力変換装置100Aを適用したエレベータ装置では、特許文献1の構成と比べれば小型化された電力変換装置100Aにおける電力変換用のインバータ回路102Aを構成する三相のアーム106a、107a、108aに適用されるパワー半導体スイッチング素子が一部故障しても電力供給を継続できる機能が持たされ、乗りかご内での利用者の閉じ込めを回避し得るようになる。

0029

その他、実施例1に係る電力変換装置100Aでは、インバータ回路102Aの一相のアーム106aの故障によってパルス幅変調整流回路101Aにおける接続形態が変更された後、一相のアーム105aにおけるゲート駆動回路125b、135bは、信号制御部240からの制御指令信号によってインバータ機能の単相動作に切り替わり、更に残りの相に係るアーム103aのゲート駆動回路123b、133bとアーム104aのゲート駆動回路124b、134bとは、信号制御部240からの制御指令信号によって三相整流動作から単相整流動作に切り替わる。これによって、電力変換装置100Aでは、パルス幅変調整流回路101Aによるインバータ回路102Aへ向けた電力変換用の補助動作が継続されるため、インバータ回路102Aの一相のアーム106aが故障した後も、インバータ回路102Aにおける電力変換動作が安定して継続されることになる。因みに、ここではインバータ回路102Aの一相目のアーム106aが壊れた場合を例示したが、インバータ回路102Aの他の相に係るアーム107a、108aが壊れた場合についても同様な動作が選択的に行われるものとする。

0030

次に、電力変換装置100Aのパルス幅変調整流回路101Aにおける一相のアーム103aが壊れた場合を想定する。この場合には第1の接続部141及び第2の接続部142a、142b、142cに係る回路上の接続パターンの変更はなく、壊れていない他の相のアーム104aのゲート駆動回路124b、134bとアーム105aのゲート駆動回路125b、135bとを信号制御部240からの制御指令信号によって三相整流動作から単相整流動作に切り替える。これによって、電力変換装置100Aでは、パルス幅変調整流回路101Aによるインバータ回路102Aへ向けた電力変換用の補助動作が継続されるため、パルス幅変調整流回路101Aの一相のアーム103aが故障した後も、インバータ回路102Aにおける電力変換動作が安定して継続されることになる。因みに、ここではパルス幅変調整流回路101Aの一相目のアーム103aが壊れた場合を例示したが、パルス幅変調整流回路101Aの他の相に係るアーム104a、105aが壊れた場合についても同様な動作が行われるものとする。

0031

このように、実施例1に係る電力変換装置100Aによれば、装置体積の小型化を保ったままでパルス幅変調整流回路101Aにおける三相のアーム103a、104a、105aとインバータ回路102Aにおける三相のアーム106a、107a、108aとにおける或る相のパワー半導体スイッチング素子が故障した場合においても、他の相の正常なパワー半導体スイッチング素子による置き換え機能が持たされ、これによって故障した箇所を補うことができるため、電力変換動作の継続を保障することができる。

0032

図2は、本発明の実施例2に係る電力変換装置100Bの基本構成を周辺装置を含めて示した概略回路図である。

0033

図2を参照すれば、実施例2に係る電力変換装置100Bは、実施例1に係る電力変換装置100Aと比べれば、パルス幅変調整流回路101Bにおける三相のアーム103a、104a、105aの上アームとインバータ回路102Bにおける三相のアーム106a、107a、108aの上アームとに係るMOSFET123c、124c、125c、126c、127c、128cのソース端子側は接続点113e、113f、114e、114f、115e、115fに代えてそれぞれヒューズの使用を例示できる切り離し可能な第3の接続部213e、214e、215e、216e、217e、218eにより平滑コンデンサ119の一端側との間で互いに接続され、同様に各回路の下アームに係るMOSFET133c、134c、135c、136c、137c、138cのドレイン端子側は接続点116e、116f、117e、117f、118e、118fに代えてそれぞれヒューズの使用を例示できる切り離し可能な第3の接続部213f、214f、215f、216f、217f、218fにより平滑コンデンサ119の他端側との間で互いに接続され、更に、インバータ回路102Bにおけるアーム106aに係る第3の接続部216fとアーム107aに係る第3の接続部217fとアーム108aに係る第3の接続部218fとが互いに接続されて信号制御部240に対して接続されるように構成された点が相違している。

0034

実施例2に係る電力変換装置100Bは、上述した構成によって信号制御部240がパルス幅変調整流回路101Bにおける三相のアーム103a、104a、105aとインバータ回路102Bにおける三相のアーム106a、107a、108aとの動作状態を電流値の検出等で監視できる他、インバータ回路102Bに係る一相のアーム106aに対する切り離し用の第3の接続部216e、216f、他の一相のアーム107aに対する切り離し用の第3の接続部217e、217f、別の一相のアーム108aに対する切り離し用の第3の接続部218e、218fを有している。これにより、インバータ回路102Bの三相のアーム106a、107a、108aに係る何れかのパワー半導体スイッチング素子が破壊した場合、それを電流値等で検知した信号制御部240が制御指令信号を送出して第3の接続部216e、216f、217e、217f、218e、218fを選択的に切り離すことで商用電源110及びパルス幅変調整流回路101Bから確実に遮断することができる。

0035

即ち、実施例2に係る電力変換装置100Bにおける信号制御部240は、インバータ回路102Bを構成する三相のアーム106a、107a、108aの動作を監視した結果、三相のアーム106a、107a、108aのうちの何れかのアームについての異常発生を検出すると、第1の接続部141及び第2の接続部142a、142b、142cと第3の接続部216e、216f、217e、217f、218e、218fの該当するものとへ制御指令信号を送出して異常発生した何れかアームを切り離した上、パルス幅変調整流回路101Bにおける商用電源110との接続を切り離した一相のアーム105aの駆動制御を異常発生した何れかのアームの代用動作として接続する制御を行うことになる。実施例2に係る電力変換装置100Bにおけるインバータ回路102Bの三相のアーム106a、107a、108aに係る個別に切り離し可能な第3の接続部216e、216f、217e、217f、218e、218fやパルス幅変調整流回路101Bの三相のアーム103a、104a、105aに係る個別に切り離し可能な第3の接続部213e、213f、214e、214f、215e、215fは、上述したヒューズ以外にもバスバーとしたり、或いは作業員が工具等を用いて手動で切り離しを行う手動切り離し手段であっても適用することが可能である。但し、手動切り離し手段を適用する場合においても、信号制御部240は、自動で行う制御指令信号の内容に該当するデータを付設される表示装置の表示部に表示させて作業員に報知させることが好ましい。何れにせよ、壊れた三相のアーム106a、107a、108aのうちの何れかのアームをパルス幅変調整流回路101Bから電気的に完全に切り離すことができれば例示した形態に限定されない。

0036

図3は、本発明の実施例3に係る電力変換装置100Cの基本構成を周辺装置を含めて示した概略回路図である。

0037

図3を参照すれば、実施例3に係る電力変換装置100Cは、実施例1に係る電力変換装置100Aと比べれば、パルス幅変調整流回路101Cにおける三相目のアーム110aとインバータ回路102Cにおける三相目のアーム109aがデバイスの2並列接続で構成されている点が相違している。

0038

具体的に云えば、パルス幅変調整流回路101Cにおける三相目のアーム110aの上アームは、信号制御部240によって接続を切り離し可能な第1の接続部141に対し、ドレイン端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET125c、MOSFET125cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード125d、及びMOSFET125cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)125bによるデバイス構成以外に、ドレイン端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET130c、MOSFET130cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード130d、及びMOSFET130cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)130bを有しており、MOSFET125c、130cのソース端子同士が接続されて構成されている。

0039

また、パルス幅変調整流回路101Cにおける三相目のアーム110aの下アームは、信号制御部240によって接続を切り離し可能な第1の接続部141に対し、ソース端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET135c、MOSFET135cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード135d、及びMOSFET135cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)135bによるデバイス構成以外に、ドレイン端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET140c、MOSFET140cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード140d、及びMOSFET140cのゲート端子に接続されたゲート駆動回路(G/D)140bを有しており、MOSFET135c、140cのドレイン端子同士が接続されて構成されている。

0040

更に、インバータ回路102Cにおける三相目のアーム109aの上アームは、第1の接続部141と接続された第2の接続部142cに対し、ドレイン端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET128c、及びMOSFET128cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード128dによるデバイス構成以外に、ドレイン端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET129c、及びMOSFET129cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード129dを有しており、MOSFET128c、129cのソース端子同士が接続されて構成されている。

0041

加えて、インバータ回路102Cにおける三相目のアーム109aの下アームは、第1の接続部141と接続された第2の接続部142cに対し、ソース端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET138c、及びMOSFET138cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード138dによるデバイス構成以外に、ソース端子側が接続されるパワー半導体スイッチング素子であるMOSFET139c、及びMOSFET139cのドレイン端子からソース端子へ向かう方向に接続された同様なダイオード139dを有しており、MOSFET138c、139cのドレイン端子同士が接続されて構成されている。

0042

ところで、実施例3に係る電力変換装置100Cは、実際には上述したパルス幅変調整流回路101Cにおける三相目のアーム110a以外のアーム103a、104aやインバータ回路102Cにおける三相目のアーム109a以外のアーム106a、107aについても、同様にデバイスの2並列接続で構成されているものとする。ここでは、電力変換装置100Cのインバータ回路102Cの三相目のアーム109aが壊れた場合を想定する。こうした場合には接続点118e、118fからの動作状態を示す電流値が信号制御部240で検出されて異常発生を判定できる。これにより、信号制御部240は、パルス幅変調整流回路101Cを構成する三相のアーム103a、104a、110aのうちの三相目のアーム110aを商用電源110から切り離す制御指令信号を第1の接続部141へ送出すると共に、第2の接続部142cへ制御指令信号を送出して選択的に接続を行わせることにより、第1の接続部141で商用電源110からの第1の交流電力が遮断されて切り離された三相目のアーム110aを故障したインバータ回路102Cの三相目のアーム109aと置き換えて電力変換動作を継続させることができる。

0043

また、信号制御部240は、この後に制御指令信号を送出してパルス幅変調整流回路101Cにおける三相目のアーム110aに係るゲート駆動回路(G/D)125b、135b、130b、140bをインバータ機能としての単相動作に切り替えると共に、パルス幅変調整流回路101Cにおける他の相のアーム103a、104aに係るゲート駆動回路(G/D)123b、133b、124b、134bを三相整流動作から単相整流動作に切り替える。

0044

因みに、実施例3の電力変換装置100Cでは、パルス幅変調整流回路101Cにおける三相のアーム103a、104a、110aとインバータ回路102Cにおける三相のアーム106a、107a、109aとがパワー半導体スイッチング素子の2並列接続により構成された場合を想定しているため、故障したインバータ回路102Cにおける三相目のアーム109aの1モジュールのパワー半導体スイッチング素子をパルス幅変調整流回路101Cにおける三相目のアーム110aの1モジュールのパワー半導体スイッチング素子で置き換えることもできる。こうした場合、パルス幅変調整流回路101Cを三相整流動作に維持できるため、パルス幅変調整流回路101Cにおけるゲート駆動は三相動作のままで良いことになる。また、パルス幅変調整流回路101C及びインバータ回路102Cにおける少なくとも一相のアーム(ここではそれぞれ三相目のアーム110a、109aが該当する)は故障前よりも少ないパワー半導体スイッチング素子で構成されることになるため、パワー半導体スイッチング素子から流すことのできる電流値は仕様上、故障前よりも少なくなる。こうした場合、エレベータ装置への適用を想定すると、乗りかごの走行速度は通常状態よりも遅い所謂縮退運転として動作されることになる。更に、パルス幅変調整流回路101Cにおける三相のアーム103a、104a、110aとインバータ回路102Cにおける三相のアーム106a、107a、109aとにおける上アームと下アームとが上述したようにパワー半導体スイッチング素子の2並列接続によって構成される場合には、故障したインバータ回路102Cの三相目のアーム109aと置き換えるパワー半導体スイッチング素子のモジュール数は1モジュールで対応することになるが、3並列接続以上で構成された場合にはこうしたパターンに限らず、複数のモジュールで置き換えることが可能である。

0045

尚、実施例3に係る電力変換装置100Cにおけるパルス幅変調整流回路101Cにおける三相のアーム103a、104a、110aとインバータ回路102Cにおける三相のアーム106a、107a、109aとについても、実施例2で説明したように、パルス幅変調整流回路101Cにおける接続点113e、113f、114e、114f、115e、115fに代えて切り離し用の第3の接続部213e、213f、214e、214f、215e、215fを設けると共に、インバータ回路102Cにおける接続点116e、116f、117e、117f、118e、118fに代えて切り離し用の第3の接続部216e、216f、217e、217f、218e、218fを設けるようにしても良い。

0046

図4は、本発明の実施例4に係る電力変換装置100Dの基本構成を周辺装置を含めて示した概略回路図である。

0047

図4を参照すれば、実施例4に係る電力変換装置100Dは、実施例3に係る電力変換装置100Cと比べれば、パルス幅変調整流回路101Dにおける三相のアーム103a、104a、110aとインバータ回路102Cにおける三相のアーム106a、107a、109aとのデバイス構成は同様であるが、パルス幅変調整流回路101Dを構成する三相のアーム103a、104a、110aのうちの三相目のアーム110aにおける商用電源110との接続を切り離し可能な第1の接続部141がアーム104a、105aの間に設けられている以外に、他の二相目のアーム104aにおける商用電源110との接続を切り離し可能な他の第1の接続部143がアーム103a、104aの間に設けられ、これらの第1の接続部141、143に接続される第2の接続部142a′、142b′、142c′が2系統の入力を行うタイプとなっており、インバータ回路102Cにおける三相のアーム106a、107a、109aの複数の相のパワー半導体スイッチング素子が故障した場合であっても、パルス幅変調整流回路101Dにおける二つの相のアーム104a、110aによって置き換えることで電力変換動作を継続させ、エレベータ装置の乗りかごの走行運転を実行できるように構成した点が相違している。因みに、ここでも第1の接続部141、143は通常状態で接続状態にあり、第2の接続部142a′、142b′、142c′は通常状態で非接続状態にある。

0048

実施例4に係る電力変換装置100Dにおいて、インバータ回路102Cの三相のアーム106a、107a、110aの全てが故障した場合を想定する。こうした場合には接続点116e、116f、117e、117f、118e、118fからの動作状態を示す電流値が信号制御部240で検出されて異常発生を判定できる。これにより、信号制御部240は、パルス幅変調整流回路101Dを構成する三相のアーム103a、104a、110aのうちのアーム104a、110aを商用電源110から切り離す制御指令信号を第1の接続部141、143へ送出すると共に、第2の接続部142a′、142b′、142c′へ制御指令信号を送出して選択的に接続を行わせることにより、第1の接続部141、143で商用電源110からの第1の交流電力が遮断されて切り離されたパルス幅変調整流回路101Dにおける三相目のアーム110aを故障したインバータ回路102Cの故障した一相目、二相目のアーム106a、107aと置き換えると共に、パルス幅変調整流回路101Dにおける二相目のアーム104aをインバータ回路102Cにおける故障した三相目のアーム109aと置き換えて電力変換動作を継続させることができる。

0049

また、信号制御部240は、この後に制御指令信号を送出してパルス幅変調整流回路101Dの三相目のアーム110aにおけるゲート駆動回路125b、130b、135b140bをインバータ機能の単相動作に切り替えると共に、パルス幅変調整流回路101Dの一相目、二相目のアーム103a、104aにおけるゲート駆動回路(G/D)123b、124b、133b、134bを三相整流動作から単相整流動作に切り替える。

0050

因みに、実施例4の電力変換装置100Dでは、故障した全てのインバータ回路102Cの三相のアーム106a、107a、109aの置き換えをパルス幅変調整流回路101Dの三相のアーム103a、104a、110aを構成するパワー半導体スイッチング素子のうちのそれぞれ1モジュールで実施することも可能である。こうした場合、アーム103a、104a、110aを構成するパワー半導体スイッチング素子のうちのそれぞれ1モジュールを商用電源110から切り離し、壊れたインバータ回路102Cの三相のアーム106a、107a、109aのパワー半導体スイッチング素子のモジュールとモータ120との接続箇所に接続する。これにより、インバータ回路102Cの三相のアーム106a、107a、109aを置き換え、置き換えられたパワー半導体スイッチング素子のモジュールのゲート駆動は信号制御部240からの制御指令信号によってインバータ機能の単相動作に切り替わる。但し、この場合、パルス幅変調整流回路101Dの三相のアーム103a、104a、110aの基本動作は三相整流動作のままである。

0051

尚、実施例4に係る電力変換装置100Dにおけるパルス幅変調整流回路101Dにおける三相のアーム103a、104a、110aとインバータ回路102Cにおける三相のアーム106a、107a、109aとについても、実施例2で説明したように、パルス幅変調整流回路101Dにおける接続点113e、113f、114e、114f、115e、115fに代えて切り離し用の第3の接続部213e、213f、214e、214f、215e、215fを設けると共に、インバータ回路102Cにおける接続点116e、116f、117e、117f、118e、118fに代えて切り離し用の第3の接続部216e、216f、217e、217f、218e、218fを設けるようにしても良い。

0052

その他、実施例4に係る電力変換装置100Dにおけるインバータ回路102Cの三相のアーム106a、107a、109aとパルス幅変調整流回路101Dの三相のアーム103a、104a、110aとが3並列接続以上のパワー半導体スイッチング素子のモジュールで構成される場合には、信号制御部240からの制御指令信号によりパルス幅変調整流回路101Dの一相目のアーム103aを構成するモジュールの全部を商用電源110から切断するようにし、これらのモジュールのそれぞれを第2の接続部142a′、142b′、142c′に接続することでインバータ回路102Cに置き換えることも可能である。但し、この場合にはパルス幅変調整流回路101Dにおける二相目、三相目のアーム104a、110aが信号制御部240からの制御指令信号によって単相整流動作に切り替えられることになる。

0053

図5は、上述した各実施例に係る電力変換装置100(実施例1に係る電力変換装置100A、実施例2に係る電力変換装置100B、実施例3に係る電力変換装置100C、実施例4に係る電力変換装置100Dの何れでも良い旨の参照符号を示すものとする)を適用したエレベータ装置の概略構成を示した図である。

0054

図5を参照すれば、ここではエレベータ装置に適用される電力変換装置100を簡略的に示している。即ち、ここでの電力変換装置100は、商用電源110に遮断装置111を介して相分離されるインダクタ112(各実施例で説明したインダクタ112a、112b、112cに該当する)に接続されるパルス幅変調整流回路101(各実施例で説明したパルス幅変調整流回路101A、101B、101C、101Dの何れでも良い旨の参照符号を示すものとする)とモータ120に接続されるインバータ回路102(各実施例で説明したインバータ回路102A、102B、102Cの何れでも良い旨の参照符号を示すものとする)とを備える他、少なくとも第1の接続部141(143)、第2の接続部142a、142b、142c(142a′、142b′、142c′については省記する)、及びコンデンサ119を有している。

0055

係る電力変換装置100がエレベータ装置に適用される場合、汎用的には電力変換装置100からの交流電圧(第2の交流電圧)で駆動されるモータ120は建物に設備される昇降路上の機械室に設置される巻上機に備えられるもので、図5では昇降路におけるそれぞれ乗場ドア234a、234b、234c、234dが備えられた多階床間を昇降する乗りかご232と釣合い錘233とが機械室に設けられたモータ120の回転軸に連結された綱車シーブ)を介して主ロープ231で連結される様子を示している。更に、かごドア235を備えた乗りかご232の走行動作を制御するエレベータ制御装置220は機械室に設けられるものとする。但し、エレベータ装置によっては、機械室が昇降路上に設置されない機械室レスタイプの形態もあるが、各実施例に係る電力変換装置100は何れの場合にも適用可能であるとする。エレベータ装置自体は、よく知られているように、エレベータ制御装置220によって電力変換装置100を介して巻上機のモータ120を駆動制御することで主ロープ231を介して乗りかご232及び釣合い錘233に駆動力伝動される結果、乗りかご232と釣合い錘233とが相反する方向にシーソ式で昇降するようになっている。ここでのエレベータ制御装置220は、乗りかご232内の行先階登録各階床での乗場呼登録を検出し、その検出結果を遮断装置111へ送出する検出装置224と、検出装置224での検出結果に応じて信号制御部240a、240bへの指令内容割り付ける変換制御装置223と、を備えている。因みに、信号制御部240a、240bは上述した各実施例で開示した信号制御部240に対応するもので、図5では変換制御装置223で信号指令制御を割り付けるために分割された機器構成を例示したが、単一な機器構成であっても良い。

0056

何れにしても、各実施例に係る電力変換装置100が小型化されてエレベータ装置に適用された場合には、パルス幅変調整流回路101やインバータ回路102における電力変換用の三相のアームに適用されるパワー半導体スイッチング素子が一部故障しても電力供給を継続できる機能を持つため、乗りかご232内での利用者の閉じ込めを回避し得るようになる。

実施例

0057

以上に説明した各実施例に係る電力変換装置100は、各回路におけるデバイス構成の細部を種々変更できる他、図5を参照して説明したエレベータ装置についても乗りかご232を2系統以上で並設した構成とできる等、種々変更可能であるため、本発明の電力変換装置及びそれを適用したエレベータ装置は各実施例で開示した内容のものに限定されない。

0058

100、100A、100B、100C、100D電力変換装置
101、101A、101B、101C、101Dパルス幅変調(PWM)整流回路
102、102A、102B、102Cインバータ回路
103a、104a、105a、106a、107a、108a、109a、110aアーム
110商用電源
111遮断装置
112、112a、112b、112cインダクタ
113e、114e、115e、116e、117e、118e、113f、114f、115f、116f、117f、118f接続点
119コンデンサ
120モータ
123b、124b、125b、130b、133b、134b、135b、140bゲート駆動回路(G/D)
123c、124c、125c、126c、127c、128c、129c、130c、133c、134c、135c、136c、137c、138c、139c、140cMOSFET
123d、124d、125d、126d、127d、128d、129d、130d、133d、134d、135d、136d、137d、138d、139d、140dダイオード
141、142a、142b、142c、142a′、142b′、142c′、143、213e、214e、215e、216e、217e、218e、213f、214f、215f、216f、217f、218f 接続部
220エレベータ制御装置
223変換制御装置
224検出装置
231主ロープ
232乗りかご
233釣合い錘
234a、234b、234c、234d乗場ドア
235かごドア
240、240a、240b信号制御部

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