図面 (/)

技術 グロメットおよびその製造方法、グロメット付きワイヤハーネスおよびその製造方法、ならびにグロメット組み立て用パーツセット

出願人 西遠ゴム工業株式会社リケンテクノス株式会社
発明者 高井太郎富高慎哉
出願日 2016年5月18日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-099691
公開日 2017年11月24日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-208934
状態 特許登録済
技術分野 電線ケーブルの製造(1) 車両用電気・流体回路 絶縁導体(1) 管の敷設 プラスチック等のライニング、接合 屋内配線の据付 絶縁物体
主要キーワード パーツセット 分割パーツ 半割筒状 レーザ照射口 レーザ溶着法 グロメット付 スチレン系エラストマー組成物 拡張作業
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年11月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

グロメットを構成する複数のパーツ接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを製造できる方法を提供する。

解決手段

複数のパーツを組み立ててグロメット3を製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つ(光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10B)をレーザ溶着法によって接合する。

概要

背景

自動車室内外仕切車体パネル貫通孔を通してワイヤハーネス配索させる場合、貫通孔における車体パネルの周縁との接触によるワイヤハーネスの傷付き防止、ならびに貫通孔における防水防塵防音等のために、グロメットをワイヤハーネスに取り付け、グロメットを車体パネルの貫通孔に装着させることが行われる。

グロメットとしては、例えば、ワイヤハーネスを保持するための筒状部と;筒状部の一端から円錐状に拡がる拡径部と;拡径部の端部から外方に拡がる、貫通孔周辺の車体パネルの表面に当接する環状部とを同軸的に有し;拡径部と環状部の間に、貫通孔における車体パネルの周縁部が嵌合する環状凹部が形成されているものが用いられる。

グロメットをワイヤハーネスに取り付ける場合、ワイヤハーネスの外径がグロメットの筒状部の内径よりも大きいため、筒状部を治具を用いて拡張した状態にて、筒状部にワイヤハーネスを挿入する必要がある。そのため、グロメットのワイヤハーネスへの取り付けには、非常に手間がかかる。

ワイヤハーネスに容易に短時間で取り付けできるグロメットしては、グロメットを筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツを組み合わせたものが提案されている(特許文献1〜3)。

概要

グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを製造できる方法を提供する。複数のパーツを組み立ててグロメット3を製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つ(光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10B)をレーザ溶着法によって接合する。

目的

本発明は、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がないグロメット;グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを製造できる方法;グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がないグロメット付きワイヤハーネス;グロメットをワイヤハーネスに容易に短時間で取り付けでき、かつグロメットにおける止水性に問題がないグロメット付きワイヤハーネスを製造できる方法;ならびに、グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを得ることができるグロメット組み立て用パーツセットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数のパーツを組み立ててグロメットを製造する方法であり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツのうち少なくとも2つをレーザ溶着法によって接合する、グロメットの製造方法。

請求項2

レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状溶着しろを有し、前記溶着しろを有する熱可塑性パーツ同士を前記当接面で当接させた状態にて、前記溶着しろ同士をレーザ溶着法によって溶着する、請求項1に記載のグロメットの製造方法。

請求項3

前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、請求項1または2に記載のグロメットの製造方法。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項に記載のグロメットの製造方法によって得られた、グロメット。

請求項5

複数のパーツを組み立てたグロメットであり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツである、グロメット。

請求項6

前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有する、請求項5に記載のグロメット。

請求項7

前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、請求項5または6に記載のグロメット。

請求項8

グロメットを構成する複数のパーツを組み立てつつワイヤハーネスに取り付けてグロメット付きワイヤハーネスを製造する方法であり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツのうち少なくとも2つでワイヤハーネスを挟持した状態にて、前記熱可塑性パーツ同士をレーザ溶着法によって接合する、グロメット付きワイヤハーネスの製造方法。

請求項9

レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有し、前記溶着しろを有する熱可塑性パーツ同士を前記当接面で当接させた状態にて、前記溶着しろ同士をレーザ溶着法によって溶着する、請求項8に記載のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法。

請求項10

前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、請求項8または9に記載のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法。

請求項11

請求項8〜10のいずれか一項に記載のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法によって得られた、グロメット付きワイヤハーネス。

請求項12

ワイヤハーネスと、前記ワイヤハーネスに取り付けられたグロメットとを備え、前記グロメットが、複数のパーツを組み合たてたものであり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツである、グロメット付きワイヤハーネス。

請求項13

前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有する、請求項12に記載のグロメット付きワイヤハーネス。

請求項14

前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、請求項12または13に記載のグロメット付きワイヤハーネス。

請求項15

グロメットを構成する複数のパーツからなり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つがレーザ溶着法によって接合可能とされたグロメット組み立て用パーツセットであり、レーザ溶着法によって接合可能とされた前記パーツが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツである、グロメット組み立て用パーツセット。

請求項16

前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有する、請求項15に記載のグロメット組み立て用パーツセット。

請求項17

前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、請求項15または16に記載のグロメット組み立て用パーツセット。

技術分野

0001

本発明は、グロメットおよびその製造方法、グロメット付ワイヤハーネスおよびその製造方法、ならびにグロメット組み立て用パーツセットに関する。

背景技術

0002

自動車室内外仕切車体パネル貫通孔を通してワイヤハーネスを配索させる場合、貫通孔における車体パネルの周縁との接触によるワイヤハーネスの傷付き防止、ならびに貫通孔における防水防塵防音等のために、グロメットをワイヤハーネスに取り付け、グロメットを車体パネルの貫通孔に装着させることが行われる。

0003

グロメットとしては、例えば、ワイヤハーネスを保持するための筒状部と;筒状部の一端から円錐状に拡がる拡径部と;拡径部の端部から外方に拡がる、貫通孔周辺の車体パネルの表面に当接する環状部とを同軸的に有し;拡径部と環状部の間に、貫通孔における車体パネルの周縁部が嵌合する環状凹部が形成されているものが用いられる。

0004

グロメットをワイヤハーネスに取り付ける場合、ワイヤハーネスの外径がグロメットの筒状部の内径よりも大きいため、筒状部を治具を用いて拡張した状態にて、筒状部にワイヤハーネスを挿入する必要がある。そのため、グロメットのワイヤハーネスへの取り付けには、非常に手間がかかる。

0005

ワイヤハーネスに容易に短時間で取り付けできるグロメットしては、グロメットを筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツを組み合わせたものが提案されている(特許文献1〜3)。

先行技術

0006

特開平8−31251号公報
特開平9−115370号公報
特開2013−187979号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、特許文献1〜3に記載のグロメットにおいては、一対の半割パーツの接合係止爪係止孔とのロック機構のみで行っているため、半割パーツ同士の接合部分に隙間が生じる。そのため、特許文献1〜3に記載のグロメットは、接合部分の止水性に問題がある。
なお、接合部分の止水性を確保するために、一対の半割パーツを接着剤で接合することが考えられる。しかし、接着剤を用いた場合、溶剤の臭いで作業環境が悪くなるばかりか、接合に時間がかかりすぎる。

0008

本発明は、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がないグロメット;グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを製造できる方法;グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がないグロメット付きワイヤハーネス;グロメットをワイヤハーネスに容易に短時間で取り付けでき、かつグロメットにおける止水性に問題がないグロメット付きワイヤハーネスを製造できる方法;ならびに、グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを得ることができるグロメット組み立て用パーツセットを提供する。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、下記の態様を有する。
<1>複数のパーツを組み立ててグロメットを製造する方法であり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツのうち少なくとも2つをレーザ溶着法によって接合する、グロメットの製造方法。
<2>レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状溶着しろを有し、前記溶着しろを有する熱可塑性パーツ同士を前記当接面で当接させた状態にて、前記溶着しろ同士をレーザ溶着法によって溶着する、前記<1>のグロメットの製造方法。
<3>前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、前記<1>または<2>のグロメットの製造方法。
<4>前記<1>〜<3>のいずれかのグロメットの製造方法によって得られた、グロメット。
<5>複数のパーツを組み立てたグロメットであり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツである、グロメット。
<6>前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有する、前記<5>のグロメット。
<7>前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、前記<5>または<6>のグロメット。
<8>グロメットを構成する複数のパーツを組み立てつつワイヤハーネスに取り付けてグロメット付きワイヤハーネスを製造する方法であり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツのうち少なくとも2つでワイヤハーネスを挟持した状態にて、前記熱可塑性パーツ同士をレーザ溶着法によって接合する、グロメット付きワイヤハーネスの製造方法。
<9>レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有し、前記溶着しろを有する熱可塑性パーツ同士を前記当接面で当接させた状態にて、前記溶着しろ同士をレーザ溶着法によって溶着する、前記<8>のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法。
<10>前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、レーザ溶着法によって接合される前記熱可塑性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、前記<8>または<9>のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法。
<11>前記<8>〜<10>のいずれかのグロメット付きワイヤハーネスの製造方法によって得られた、グロメット付きワイヤハーネス。
<12>ワイヤハーネスと、前記ワイヤハーネスに取り付けられたグロメットとを備え、前記グロメットが、複数のパーツを組み合たてたものであり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツである、グロメット付きワイヤハーネス。
<13>前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有する、前記<12>のグロメット付きワイヤハーネス。
<14>前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、前記<12>または<13>のグロメット付きワイヤハーネス。
<15>グロメットを構成する複数のパーツからなり、前記複数のパーツのうち少なくとも2つがレーザ溶着法によって接合可能とされたグロメット組み立て用パーツセットであり、レーザ溶着法によって接合可能とされた前記パーツが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、前記熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツである、グロメット組み立て用パーツセット。
<16>前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有する、前記<15>のグロメット組み立て用パーツセット。
<17>前記グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、前記光透過性パーツおよび前記光吸収性パーツが、前記グロメット本体を前記筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツである、前記<15>または<16>のグロメット組み立て用パーツセット。

発明の効果

0010

本発明のグロメットは、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がない。
本発明のグロメットの製造方法によれば、グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを製造できる。
本発明のグロメット付きワイヤハーネスは、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がない。
本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法によれば、グロメットをワイヤハーネスに容易に短時間で取り付けでき、かつグロメットにおける止水性に問題がないグロメット付きワイヤハーネスを製造できる。
本発明のグロメット組み立て用パーツセットによれば、グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを得ることができる。

図面の簡単な説明

0011

本発明のグロメットおよびグロメット付きワイヤハーネスの一例を示す斜視図である。
図1のグロメットおよびグロメット付きワイヤハーネスの側面図である。
図2のIII−III断面図である。
本発明のグロメットを構成する一対の半割パーツにてワイヤハーネスを挟持する様子を示す斜視図である。
本発明のグロメットを構成する一対の半割パーツにて2系統のワイヤハーネスを挟持する様子を示す斜視図である。

0012

以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「グロメット」とは、線状体を通すための貫通孔における、線状体の傷付き防止、防水、防塵、防音等の目的に用いられる管状の部材をいう。
「パーツ」とは、グロメットの一部を構成する部材をいう。
「ワイヤハーネス」とは、複数の電線を束にしたものをいう。
「光透過性」とは、厚さ2mmのシートで、波長800〜1060nmの光(赤外線)のうち、少なくとも一部の光の透過率が20%以上であり、波長800〜1060nmの光(赤外線)の全波長域で透過率が5%を上回ることをいう。
「光吸収性」とは、厚さ2mmのシートで、波長800〜1060nmの光(赤外線)のうち、少なくとも一部の光の透過率が5%以下であることをいう。

0013

<グロメット>
本発明のグロメットは、後述する本発明のグロメットの製造方法によって得られたものである。
または、本発明のグロメットは、複数のパーツを組み立てたグロメットであり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、複数の熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、複数のパーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるものである。

0014

本発明のグロメットは、光透過性パーツおよび光吸収性パーツがレーザ溶着によって確実に接合される点から、光透過性パーツおよび光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有するものであることが好ましい。

0015

本発明のグロメットは、ワイヤハーネスをグロメットで確実に保持でき、かつグロメットを低コストで提供できる点から、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、光透過性パーツおよび光吸収性パーツが、グロメット本体を筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツとされていることが好ましい。

0016

図1は、本発明のグロメットおよびグロメット付きワイヤハーネスの一例を示す斜視図である。図2は、図1のグロメットおよびグロメット付きワイヤハーネスの側面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。
グロメット3は、ワイヤハーネス2が挿通されるグロメット本体10を備える。グロメット3は、グロメット本体10と車体パネルとの間の止水性を確保するためのOリング;グロメット本体10を保護するための保護カバー等の他のパーツをさらに備えていても構わない。

0017

(グロメット本体)
グロメット本体10は、ワイヤハーネス2を保持する、ワイヤハーネス2と同軸的な円筒形の筒状部12と;筒状部12の一端から円錐状に拡がる、筒状部12と同軸的な拡径部14と;拡径部14の端部から外方に拡がる、車体パネル(図示略)の貫通孔周辺の車体パネルの表面に当接する、拡径部14と同軸的な環状部16とを有する漏斗形の部材である。
グロメット本体10においては、拡径部14と環状部16の間に、貫通孔における車体パネルの周縁部が嵌合する環状凹部18が形成されている。

0018

グロメット本体10は、グロメット本体10を筒状部12の軸線と平行に2分割した半割パーツである、光透過性パーツ10Aと光吸収性パーツ10Bとをレーザ溶着法によって接合したものである。

0019

光透過性パーツ10Aは、筒状部12を2分割した半割筒状部12Aと;拡径部14を2分割した半割拡径部14Aと;環状部16を2分割した半割環状部16Aと;光吸収性パーツ10Bと当接する当接面20Aの外側の周縁(ただし、光透過性パーツ10Aの両端面および環状凹部18を除く。)に設けられたフランジ状の溶着しろ22Aとを有する。

0020

光吸収性パーツ10Bは、筒状部12を2分割した半割筒状部12Bと;拡径部14を2分割した半割拡径部14Bと;環状部16を2分割した半割環状部16Bと;光透過性パーツ10Aと当接する当接面20Bの外側の周縁(ただし、光吸収性パーツ10Bの両端面およびパネル当接面24を除く。)に設けられたフランジ状の溶着しろ22Bとを有する。

0021

光透過性パーツ10Aと光吸収性パーツ10Bとは、これらを当接面20Aと当接面20Bとで当接させた状態にて、溶着しろ22Aと溶着しろ22Bとをレーザ溶着法によって溶着することによって接合されている。

0022

光透過性パーツ10Aとしては、波長800〜1060nmの光のうち、少なくとも一部の光の透過率が20%以上のものであり、40%以上のものが好ましく、50%以上のものがより好ましい。また、波長800〜1060nmの光の全波長域で透過率が5%を上回り、4%を上回ることが好ましく、3%を上回ることがより好ましい。光透過性パーツ10Aの前記光の透過率が前記範囲内であれば、レーザ溶着の際にレーザ光の透過に支障が出ず、短時間(低コスト)で適切に溶着がなされる。光透過性パーツ10Aの前記光の透過率の上限は、100%である。

0023

光吸収性パーツ10Bとしては、波長800〜1060nmの光のうち、少なくとも一部の光の透過率が5%以下のものであり、4%以下のものが好ましく、3%以下のものがより好ましい。光吸収性パーツ10Bの前記光の透過率が前記範囲の上限値以下であれば、レーザ溶着の際にレーザ光を十分に吸収でき、適切に溶着がなされる。光吸収性パーツ10Aの前記光の透過率の下限は、0%である。

0024

光透過性パーツ10Aの透過率および光吸収性パーツ10Bの透過率は、後述する熱可塑性組成物に含まれる着色剤赤外線吸収剤等の配合によって調整できる。

0025

光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10Bは、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツである。光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10Bが熱可塑性パーツであることによって、レーザ溶着が可能となる。また、光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10Bが熱可塑性パーツであることによって、グロメットとして適度な硬度、引張強さ、引張伸び等を有する。

0026

熱可塑性組成物:
熱可塑性組成物としては、レーザ光の照射により溶融可能であるものであればよい。熱可塑性組成物としては、グロメットとして適度な硬度、引張強さ、引張伸び、耐熱性圧縮永久歪等を有するものが好ましい。

0027

熱可塑性組成物の硬さは、デュロメータA硬さで40以上が好ましく、デュロメータA硬さで50以上がより好ましく、デュロメータA硬さで60以上がさらに好ましい。本発明においては、複数のパーツを組み立ててグロメットを製造するため、ワイヤハーネスを挿入するためにグロメットを必要以上に伸ばす必要がないため、従来のグロメットよりも硬い材料を用いることができる。熱可塑性組成物の硬さが前記範囲の下限値以上であれば、グロメット本体10を硬くすることによって、グロメット本体10の強度、耐熱性等を向上できる。
熱可塑性組成物の硬さは、デュロメータD硬さで50以下が好ましく、デュロメータD硬さで40以下がより好ましく、デュロメータA硬さで90以下がさらに好ましい。熱可塑性組成物の硬さが前記範囲の上限値以下であれば、グロメット1を車両パネルの貫通孔に装着しやすい。
熱可塑性組成物のデュロメータ硬さは、JIS K 7215−1986「プラスチックのデュロメータ硬さ」(対応国際規格:ISO/DIS 868)に準拠し、タイプAデュロメータで90以上のときはタイプDデュロメータを用い、荷重保持時間1秒以内で測定する。

0028

熱可塑性組成物の引張伸びは、300%以上が好ましく、500%以上がより好ましい。本発明においては、複数のパーツを組み立ててグロメットを製造するため、ワイヤハーネスを挿入するためにグロメットを必要以上に伸ばす必要がないため、熱可塑性組成物の引張伸びが前記範囲であっても、グロメットとして成立する。
熱可塑性組成物の引張伸びは、JIS K 6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム引張特性の求め方」(対応国際規格:ISO 37:2005)に準拠し、3号ダンベル形試験片について、引張速度500mm/分で測定する。

0029

熱可塑性組成物としては、熱可塑性エラストマー組成物または熱可塑性樹脂組成物が挙げられ、硬度、引張強さ、引張伸び、耐熱性、圧縮永久歪等の点から、スチレン系エラストマー組成物オレフィン系エラストマー組成物オレフィン系樹脂組成物塩化ビニル系樹脂組成物が好ましく、引張伸びの点から、スチレン系エラストマー組成物、オレフィン系エラストマー組成物が特に好ましい。

0030

スチレン系エラストマー組成物:
スチレン系エラストマー組成物は、スチレン系エラストマーを含む組成物である。
スチレン系エラストマー組成物は、オレフィン系樹脂および非芳香族系ゴム用軟化剤をさらに含むことが好ましい。
スチレン系エラストマー組成物は、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。

0031

スチレン系エラストマーとしては、芳香族ビニル化合物共役ジエン化合物とのブロック共重合体、またはその水添ブロック共重合体が挙げられ、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体、またはその水添ブロック共重合体が好ましい。

0032

ブロック共重合体としては、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)等が挙げられる。
水添ブロック共重合体としては、スチレン−エチレンブテン共重合体(SEB)、スチレン−エチレン−プロピレン共重合体SEP)、スチレン−エチレン−ブテンスチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)等が挙げられる。柔軟性、耐熱性、圧縮永久歪特性の点から、SEBS、SEPS、SEEPSが好ましい。

0033

オレフィン系樹脂は、溶融混練時のスチレン系エラストマー組成物の流動性コントロールして、スチレン系エラストマーの分散を良好する成分である。
オレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等のα−オレフィン単独重合体、またはα−オレフィンを主体とする共重合体が挙げられる。

0034

オレフィン系樹脂の配合量は、スチレン系エラストマーの100質量部に対して、20〜250質量部が好ましく、40〜200質量部がより好ましい。オレフィン系樹脂の配合量が前記範囲の下限値以上であれば、グロメット本体10の柔軟性に優れる。オレフィン系樹脂の配合量が前記範囲の上限値以下であれば、スチレン系エラストマー組成物を製造しやすく、スチレン系エラストマー組成物の相溶性射出成形性に優れ、グロメット本体10の機械物性、耐熱性に優れる。

0035

非芳香族系ゴム用軟化剤は、柔軟性に重要な働きをする。
非芳香族系ゴム用軟化剤としては、非芳香族系鉱物油石油等に由来する炭化水素化合物)または合成油合成炭化水素化合物)が挙げられる。
非芳香族系ゴム用軟化剤は、通常、常温で液状、ゲル状またはガム状である。

0036

非芳香族系とは、鉱物油については、下記の区分において芳香族系に区分されない(芳香族炭素数が30%未満である)ことを意味する。合成油については、芳香族モノマーを用いていないことを意味する。
鉱物油においては、ナフテン環炭素数が30〜45%のものはナフテン系、芳香族炭素数が30%以上のものは芳香族系と呼ばれ、ナフテン系にも芳香族系にも属さず、かつパラフィン鎖炭素数全炭素数の50%以上を占めるものはパラフィン系と呼ばれて区別されている。

0037

非芳香族系ゴム用軟化剤としては、パラフィン系鉱物油ナフテン系鉱物油水素添加ポリイソブチレン、ポリイソブチレン、ポリブテン等が挙げられる。相溶性の点から、パラフィン系鉱物油が好ましく、芳香族炭素数の少ないパラフィン系鉱物油がより好ましい。

0038

非芳香族系ゴム用軟化剤の配合量は、スチレン系エラストマーの100質量部に対して、50〜300質量部が好ましく、100〜200質量部がより好ましい。非芳香族系ゴム用軟化剤の配合量が前記範囲の下限値以上であれば、スチレン系エラストマー組成物を製造しやすく、グロメット本体10の機械物性、耐ブリード性に優れる。非芳香族系ゴム用軟化剤の配合量が前記範囲の上限値以下であれば、スチレン系エラストマー組成物を製造しやすく、スチレン系エラストマー組成物の射出成形性に優れ、グロメット本体10の柔軟性、耐熱性に優れる。

0039

他の成分としては、スチレン系エラストマー以外のエラストマー、オレフィン系樹脂以外の樹脂熱安定剤酸化防止剤光安定剤紫外線吸収剤架橋剤、架橋助剤無機充填剤難燃剤滑剤、着色剤等が挙げられる。

0040

オレフィン系エラストマー組成物:
オレフィン系エラストマー組成物は、オレフィン系共重合体ゴムを含む組成物である。
オレフィン系エラストマー組成物は、オレフィン系樹脂および非芳香族系ゴム用軟化剤をさらに含むことが好ましい。
オレフィン系エラストマー組成物は、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。

0041

オレフィン系エラストマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等のα−オレフィンが共重合してなる、またはα−オレフィンと非共役ジエンとが共重合してなるオレフィン系共重合体ゴムが挙げられる。

0042

オレフィン系共重合体ゴムとしては、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン−1−ブテン共重合体ゴム、エチレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体ゴム等が挙げられる。

0043

オレフィン系樹脂としては、スチレン系エラストマー組成物におけるオレフィン系樹脂と同様のものが挙げられる。
オレフィン系樹脂の配合量は、オレフィン系エラストマーの100質量部に対して、20〜250質量部が好ましく、40〜200質量部がより好ましい。オレフィン系樹脂の配合量が前記範囲の下限値以上であれば、グロメット本体10の柔軟性に優れる。オレフィン系樹脂の配合量が前記範囲の上限値以下であれば、オレフィン系エラストマー組成物を製造しやすく、オレフィン系エラストマー組成物の相溶性、射出成形性に優れ、グロメット本体10の機械物性、耐熱性に優れる。

0044

非芳香族系ゴム用軟化剤としては、スチレン系エラストマー組成物における非芳香族系ゴム用軟化剤と同様のものが挙げられる。
非芳香族系ゴム用軟化剤の配合量は、オレフィン系エラストマーの100質量部に対して、20〜150質量部が好ましく、40〜100質量部がより好ましい。非芳香族系ゴム用軟化剤の配合量が前記範囲の下限値以上であれば、オレフィン系エラストマー組成物を製造しやすく、グロメット本体10の機械物性、耐ブリード性に優れる。非芳香族系ゴム用軟化剤の配合量が前記範囲の上限値以下であれば、オレフィン系エラストマー組成物を製造しやすく、オレフィン系エラストマー組成物の射出成形性に優れ、グロメット本体10の柔軟性、耐熱性に優れる。

0045

他の成分としては、オレフィン系エラストマー以外のエラストマー、オレフィン系樹脂以外の樹脂、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、架橋剤、架橋助剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、着色剤等が挙げられる。

0046

オレフィン系樹脂組成物:
オレフィン系樹脂組成物は、オレフィン系樹脂を含む組成物である。
オレフィン系樹脂組成物は、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。

0047

オレフィン系樹脂としては、エチレン系樹脂プロピレン系樹脂、炭素数4〜8のα−オレフィンの単独重合体または共重合体、環状ポリオレフィン系重合体、これらの酸変性物等が挙げられる。
エチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン低密度ポリエチレン線状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
プロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体プロピレン系ランダム共重合体プロピレン系ブロック共重合体等が挙げられる。

0048

他の成分としては、オレフィン系樹脂以外の樹脂、エラストマー、軟化剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、架橋剤、架橋助剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、着色剤等が挙げられる。

0049

塩化ビニル系樹脂組成物:
塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂を含む組成物である。
塩化ビニル系樹脂組成物は、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。

0050

塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルと塩化ビニルと共重合可能な他のモノマーとの共重合体、これらを改質した改質物、構造上塩化ビニル樹脂と類似の塩素化ポリオレフィン等が挙げられる。
共重合体としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−(メタアクリル酸共重合体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
改質物としては、後塩素化ビニル共重合体等が挙げられる。
塩素化ポリオレフィンとしては、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。

0051

他の成分としては、塩化ビニル系樹脂以外の樹脂、エラストマー成分可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、架橋剤、架橋助剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、着色剤等が挙げられる。

0052

(半割パーツの製造方法)
光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10Bは、公知の成形方法によって熱可塑性組成物を成形することによって製造できる。
成形方法としては、射出成形法中空成形法熱成形法圧縮成形法等が挙げられる。複雑な形状や精密な形状に対応でき、短時間で多くのパーツを製造できる点から、射出成形法が好ましい。

0053

作用機序
以上説明した本発明のグロメットにあっては、後述する本発明のグロメットの製造方法によって得られたものであるため、複数のパーツのうち少なくとも2つのパーツの接合部分が溶着されている。そのため、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がない。
また、以上説明した本発明のグロメットにあっては、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、複数の熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、複数のパーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるものであるため、光透過性パーツと光吸収性パーツとをレーザ溶着によって溶着できる。そのため、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がない。

0054

また、本発明のグロメットにあっては、グロメット本体を複数のパーツに分割しているため、ワイヤハーネスの挿入やグロメットの型抜きのために、グロメット本体に過度伸び率が要求されることがない。そのため、以下の4つの効果が期待される。材料として過度に柔軟である必要性がなくなる;グロメット製品としての強度や耐熱性を向上させることができる;熱可塑性エラストマー熱可塑性樹脂が用いられることで、加硫工程が不要となり、成形サイクルタイムが大幅に短縮できる;熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂が用いられることで、射出成形過程で発生するスプールランナー等のリサイクルが可能となる。

0055

(他の実施形態)
なお、本発明のグロメットは、本発明のグロメットの製造方法によって得られたもの;または複数のパーツを組み立てたグロメットであり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるものであればよく、図示例のグロメット3に限定されない。

0056

例えば、グロメット本体を構成する複数のパーツは、グロメット本体を筒状部の軸線と平行に3分割以上した分割パーツであってもよい。
また、図示例のグロメット本体を構成するパーツは、グロメット本体を筒状部の軸線と平行に分割したもの、すなわちグロメット本体の軸線(ワイヤハーネスの軸線)と直交する方向に分かれるように分割したものであるが、グロメット本体を構成する複数のパーツの一部または全部は、グロメット本体の軸線(ワイヤハーネスの軸線)方向に分かれるように分割したものであってもよい。グロメット本体の形状が複雑な場合、グロメット本体の軸線(ワイヤハーネスの軸線)方向に分かれるように分割した方が、射出成形によってパーツを製造した際にパーツの型抜きが容易な場合がある。
また、グロメット本体を構成するパーツは、溶着しろを必ずしも有する必要はない。

0057

また、本発明のグロメットは、グロメット本体を構成する複数のパーツ以外の他のパーツ(Oリング等)を備えていてもよい。
Oリングは、本発明のグロメットを構成する複数のパーツのうちの1つであり、例えば、車体パネルの表面と当接する環状部のパネル当接面に形成されたOリング嵌合用環状溝に設けられる。Oリングは、グロメット本体が硬い材料からなる場合に、グロメット本体と車体パネルとの間の止水性を確保するために設けられる。
Oリングの材料としては、加硫ゴム、シリコーンゴム、グロメット本体の材料よりもデュロメータ硬さが低い熱可塑性エラストマー等が挙げられる。

0058

<グロメットの製造方法>
本発明のグロメットの製造方法は、複数のパーツを組み立ててグロメットを製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つをレーザ溶着法によって接合する方法である。

0059

本発明のグロメットの製造方法においては、レーザ溶着を容易に、かつ確実に実施できる点から、レーザ溶着法によって接合される熱可塑性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有し、溶着しろを有する熱可塑性パーツ同士を当接面で当接させた状態にて、溶着しろ同士をレーザ溶着法によって溶着することが好ましい。

0060

また、本発明のグロメットの製造方法においては、ワイヤハーネスにグロメットをさらに容易に取り付けることができ、ワイヤハーネスをグロメットで確実に保持でき、かつレーザ溶着を短時間で実施できてグロメットを低コストで提供できる点から、グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、レーザ溶着法によって接合される熱可塑性パーツが、グロメット本体を筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツとされていることが好ましい。

0061

以下、図1図3に示すグロメット3を製造する方法について、図4を参照しながら詳しく説明する。
なお、図1〜3と同じ構成については、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。

0062

まず、図4に示すように、一対の半割パーツであり、かつ熱可塑性パーツである、光透過性パーツ10Aと光吸収性パーツ10Bとを、光透過性パーツ10Aの当接面20Aと光吸収性パーツ10Bの当接面20Bとが当接し、かつ光透過性パーツ10Aの半割筒状部12A、半割拡径部14Aおよび半割環状部16Aと光吸収性パーツ10Bの半割筒状部12B、半割拡径部14Bおよび半割環状部16Bとがそれぞれ一致するように重ね合せる。

0063

ついで、光透過性パーツ10Aの溶着しろ22Aと光吸収性パーツ10Bの溶着しろ22Bとの界面に向けて、光透過性パーツ10A側からレーザ光源からのレーザ光を照射する。光吸収性の溶着しろ22Bにレーザ光が吸収されると、溶着しろ22Bのレーザ光照射部分が発熱して溶融する。また、溶着しろ22Bの溶融部分の熱が溶着しろ22Aに伝わり、溶着しろ22Aも溶融する。溶着しろ22Bの溶融部分と溶着しろ22Aの溶融部分とが混ざり合い、冷却されることによって溶着しろ22Aと溶着しろ22Bとの溶着が完了し、グロメット本体10が得られる。

0064

レーザ光の照射は、レーザ光源を溶着しろに沿って走査させながら行う走査方式であってもよく;レーザ光源から光ファイバ等で分岐した多数のレーザ照射口を溶着しろに沿って並べて一括で行う一括照射方式であってもよい。短時間で溶着を実施でき、かつ溶着強度ムラが発生しにくい点から、一括照射方式が好ましい。

0065

レーザ光としては、波長800〜1060nmの光(赤外線)を用いるが、波長が850〜1000nmであると、材質によらず、熱可塑性パーツが溶融しやすく好ましい。
一括照射方式のレーザ溶着機としては、ブランソン社製のRADIANCE(登録商標)3G、RADIANCE(登録商標)3I等が挙げられる。

0066

(作用機序)
以上説明した本発明のグロメットの製造方法にあっては、複数のパーツを組み立ててグロメットを製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つをレーザ溶着法によって接合する方法であるため、グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施できる。また、従来の係止爪と係止孔とのロック機構による接合に比べ、レーザ溶着法による接合によれば、パーツの接合部分が溶着されているため、接合部分に隙間が生じず、接合部分の止水性に問題がない。

0067

また、グロメットを複数のパーツに分割せずに一体で成形した場合、グロメットの形状が複雑であることから、成形型からの抜き取りにおいてグロメットを無理やり抜き取る方法を取らざるを得ない。一方、本発明のグロメットの製造方法にあっては、グロメットを複数のパーツに分割しているため、パーツの型抜きが容易である。

0068

また、本発明のグロメットの製造方法にあっては、グロメット本体を複数のパーツに分割しているため、成形時の型抜きのために、グロメット本体に過度の伸び率が要求されることがない。そのため、グロメット本体の材料として加硫ゴムの代わりに熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることによる上述した効果をさらに発揮できる。

0069

(他の実施形態)
なお、本発明のグロメットの製造方法は、複数のパーツを組み立ててグロメットを製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つをレーザ溶着法によって接合する方法であればよく、図示例のグロメット3の製造方法に限定されない。
例えば、グロメットは、上述した本発明のグロメットの他の実施形態のものであってもよい。

0070

<グロメット付きワイヤハーネス>
本発明のグロメット付きワイヤハーネスは、後述する本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法によって得られたものである。
または、本発明のグロメット付きワイヤハーネスは、ワイヤハーネスと、ワイヤハーネスに取り付けられたグロメットとを備え、グロメットが、複数のパーツを組み合たてたものであり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるものである。

0071

本発明のグロメット付きワイヤハーネスは、グロメットにおける光透過性パーツおよび光吸収性パーツがレーザ溶着によって確実に接合される点から、光透過性パーツおよび光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有するものであることが好ましい。

0072

本発明のグロメット付きワイヤハーネスは、ワイヤハーネスをグロメットで確実に保持でき、かつグロメットを低コストで提供できる点から、グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、光透過性パーツおよび光吸収性パーツが、グロメット本体を筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツとされていることが好ましい。

0073

図1は、本発明のグロメットおよびグロメット付きワイヤハーネスの一例を示す斜視図である。図2は、図1のグロメットおよびグロメット付きワイヤハーネスの側面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。
グロメット付きワイヤハーネス1は、ワイヤハーネス2と、ワイヤハーネス2に取り付けられたグロメット3とを備える。
なお、グロメット3については、上述したとおりであり、詳細な説明は省略する。

0074

(ワイヤハーネス)
ワイヤハーネス2は、例えば、複数の電線と、複数の電線を束ねるように覆う保護部材とを備える線状体である。電線の束と保護部材との間にシールド部材をさらに備えていてもよい。
ワイヤハーネス2は、図5に示すように、幹線2Aおよび分岐線2Bの2系統(または3系統以上)のワイヤハーネスを一本にまとめたものであってもよい。

0075

(作用機序)
以上説明した本発明のグロメット付きワイヤハーネスにあっては、後述する本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法によって得られたものであるため、グロメットを構成する複数のパーツのうち少なくとも2つのパーツの接合部分が溶着されている。そのため、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がない。
また、以上説明した本発明のグロメット付きワイヤハーネスにあっては、グロメットを構成する複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるものであるため、光透過性パーツと光吸収性パーツとをレーザ溶着によって溶着できる。そのため、グロメットを構成する複数のパーツの接合部分の止水性に問題がない。

0076

また、本発明のグロメット付きワイヤハーネスにあっては、グロメット本体を複数のパーツに分割しているため、ワイヤハーネスの挿入やグロメットの型抜きのために、グロメット本体に過度の伸び率が要求されることがない。そのため、グロメット本体の材料として加硫ゴムの代わりに熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることによる上述した効果をさらに発揮できる。

0077

(他の実施形態)
なお、本発明のグロメット付きワイヤハーネスは、本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法によって得られたもの;またはワイヤハーネスと、ワイヤハーネスに取り付けられたグロメットとを備え、グロメットが、複数のパーツを組み合たてたものであり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるものであればよく、図示例のグロメット付きワイヤハーネス1に限定されない。
例えば、グロメットは、上述した本発明のグロメットの他の実施形態のものであってもよい。

0078

<グロメット付きワイヤハーネスの製造方法>
本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法は、グロメットを構成する複数のパーツを組み立てつつワイヤハーネスに取り付けてグロメット付きワイヤハーネスを製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つでワイヤハーネスを挟持した状態にて、熱可塑性パーツ同士をレーザ溶着法によって接合する方法である。

0079

本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法においては、レーザ溶着を容易に、かつ確実に実施できる点から、レーザ溶着法によって接合される熱可塑性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有し、溶着しろを有する熱可塑性パーツ同士を当接面で当接させた状態にて、溶着しろ同士をレーザ溶着法によって溶着することが好ましい。

0080

本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法においては、ワイヤハーネスにグロメットをさらに容易に取り付けることができ、ワイヤハーネスをグロメットで確実に保持でき、かつレーザ溶着を短時間で実施できてグロメットを低コストで提供できる点から、グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、レーザ溶着法によって接合される熱可塑性パーツが、グロメット本体を筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツとされていることが好ましい。

0081

以下、図1図3に示すグロメット付きワイヤハーネス1を製造する方法について、図4または図5を参照しながら詳しく説明する。
なお、図1〜3と同じ構成については、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。

0082

まず、図4に示すように、光吸収性パーツ10Bの半割筒状部12Bの内面側にワイヤハーネス2を嵌め合せる。一対の半割パーツであり、かつ熱可塑性パーツである、光透過性パーツ10Aと光吸収性パーツ10Bとを、光透過性パーツ10Aの当接面20Aと光吸収性パーツ10Bの当接面20Bとが当接し、かつ光透過性パーツ10Aの半割筒状部12A、半割拡径部14Aおよび半割環状部16Aと光吸収性パーツ10Bの半割筒状部12B、半割拡径部14Bおよび半割環状部16Bとがそれぞれ一致するように重ね合せ、光透過性パーツ10Aの半割筒状部12Aと光吸収性パーツ10Bの半割筒状部12Bとでワイヤハーネス2を挟持する。
ワイヤハーネス2は、図5に示すように、幹線2Aおよび分岐線2Bの2系統(または3系統以上)のワイヤハーネスを一本にまとめたものであってもよい。

0083

ついで、光透過性パーツ10Aと光吸収性パーツ10Bとでワイヤハーネス2を挟持した状態にて、光透過性パーツ10Aの溶着しろ22Aと光吸収性パーツ10Bの溶着しろ22Bとの界面に向けて、光透過性パーツ10A側からレーザ光源からのレーザ光を照射する。光吸収性の溶着しろ22Bにレーザ光が吸収されると、溶着しろ22Bのレーザ光照射部分が発熱して溶融する。また、溶着しろ22Bの溶融部分の熱が溶着しろ22Aに伝わり、溶着しろ22Aも溶融する。溶着しろ22Bの溶融部分と溶着しろ22Aの溶融部分とが混ざり合い、冷却されることによって溶着しろ22Aと溶着しろ22Bとの溶着が完了し、グロメット本体10が組み立てられると同時に、グロメット本体10がワイヤハーネス2に取り付けられる。
なお、レーザ溶着法については、グロメット3の製造方法に記載したとおりであり、詳細な説明は省略する。

0084

(作用機序)
以上説明した本発明のグロメットの製造方法にあっては、グロメットを構成する複数のパーツを組み立てつつワイヤハーネスに取り付けてグロメット付きワイヤハーネスを製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つでワイヤハーネスを挟持した状態にて、熱可塑性パーツ同士をレーザ溶着法によって接合する方法であるため、グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施できる。そのため、従来のようにワイヤハーネスをグロメットに挿入するに際してグロメットの拡張作業を必要とせず、グロメットをワイヤハーネスに容易に短時間で取り付けできる。また、従来の係止爪と係止孔とのロック機構による接合に比べ、レーザ溶着法による接合によれば、グロメットを構成するパーツの接合部分が溶着されているため、接合部分に隙間が生じず、グロメットにおける止水性に問題がない。
また、一括照射方式のレーザ溶着法を用いれば、さらに短時間で、かつズレ、歪み、溶融ムラのない綺麗な外観のグロメットを得ることができる。

0085

また、本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法にあっては、グロメット本体を複数のパーツに分割しているため、ワイヤハーネスの挿入やグロメットの型抜きのために、グロメット本体に過度の伸び率が要求されることがない。そのため、グロメット本体の材料として加硫ゴムの代わりに熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることによる上述した効果をさらに発揮できる。

0086

(他の実施形態)
なお、本発明のグロメット付きワイヤハーネスの製造方法は、グロメットを構成する複数のパーツを組み立てつつワイヤハーネスに取り付けてグロメット付きワイヤハーネスを製造する方法であり、複数のパーツのうち少なくとも2つが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツのうち少なくとも2つでワイヤハーネスを挟持した状態にて、熱可塑性パーツ同士をレーザ溶着法によって接合する方法であればよく、図示例のグロメット付きワイヤハーネス1の製造方法に限定されない。
例えば、グロメットは、上述した本発明のグロメットの他の実施形態のものであってもよい。

0087

<グロメット組み立て用パーツセット>
本発明のグロメット組み立て用パーツセットは、グロメットを構成する複数のパーツからなるキットである。
本発明のグロメット組み立て用パーツセットにおいては、複数のパーツのうち少なくとも2つがレーザ溶着法によって接合可能とされた熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツである。
本発明のグロメット組み立て用パーツセットにおいては、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツである。

0088

本発明のグロメット組み立て用パーツセットにおいては、レーザ溶着を容易に、かつ確実に実施できる点から、光透過性パーツおよび光吸収性パーツが、該パーツ同士が当接する当接面の周縁の少なくとも一部に設けられたフランジ状の溶着しろを有するものであることが好ましい。

0089

本発明のグロメット組み立て用パーツセットにおいては、ワイヤハーネスにグロメットをさらに容易に取り付けることができ、ワイヤハーネスをグロメットで確実に保持でき、かつレーザ溶着を短時間で実施できてグロメットを低コストで提供できる点から、グロメットが、ワイヤハーネスを保持するための筒状部を有するグロメット本体を備え、光透過性パーツおよび光吸収性パーツが、グロメット本体を筒状部の軸線と平行に2分割した半割パーツとされていることが好ましい。

0090

図1〜3においては、光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10Bが、グロメットを構成するパーツである。
また、光透過性パーツ10Aおよび光吸収性パーツ10Bが、レーザ溶着法によって接合可能とされた熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツである。
なお、図1〜3と同じ構成については、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。

0091

(作用機序)
以上説明した本発明のグロメット組み立て用パーツセットにあっては、グロメットを構成する複数のパーツからなり、複数のパーツのうち少なくとも2つがレーザ溶着法によって接合可能とされたグロメット組み立て用パーツセットであり、レーザ溶着法によって接合可能とされたパーツが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるため、光透過性パーツと光吸収性パーツとをレーザ溶着によって溶着できる。そのため、グロメットを構成する複数のパーツの接合を容易に短時間で実施でき、かつ接合部分の止水性に問題がないグロメットを得ることができる。

0092

また、本発明のグロメット組み立て用パーツセットにあっては、グロメット本体を複数のパーツに分割しているため、ワイヤハーネスの挿入やグロメットの型抜きのために、グロメット本体に過度の伸び率が要求されることがない。そのため、グロメット本体の材料として加硫ゴムの代わりに熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることによる上述した効果をさらに発揮できる。

0093

(他の実施形態)
なお、本発明のグロメット組み立て用パーツセットは、グロメットを構成する複数のパーツからなり、複数のパーツのうち少なくとも2つがレーザ溶着法によって接合可能とされたグロメット組み立て用パーツセットであり、レーザ溶着法によって接合可能とされたパーツが、熱可塑性組成物からなる熱可塑性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光透過性パーツであり、熱可塑性パーツの少なくとも1つが、光吸収性パーツであるものであればよく、図示例のグロメット3における複数のパーツに限定されない。
例えば、グロメット組み立て用パーツセットを組み立てて得られるグロメットは、上述した本発明のグロメットの他の実施形態のものであってもよい。

0094

以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。

0095

スチレン系エラストマー(スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、旭化成社製、タフテック(登録商標)N504)を100質量部、オレフィン系樹脂(ポリプロピレン系ブロック共重合体、日本ポリプロ社製、VB170A)を90質量部、非芳香族系ゴム用軟化剤(パラフィン系鉱物油、出光興産社製、PW−90)を130質量部含む光透過性パーツ用スチレン系エラストマー組成物を用意した。
光透過性パーツ用スチレン系エラストマー組成物のデュロメータA硬さは70であり、引張伸びは800%であった。

0096

着色剤としてカーボンブラックを1質量部添加した以外は、光透過性パーツ用スチレン系エラストマー組成物と同じ組成の光吸収性パーツ用スチレン系エラストマー組成物を用意した。
光吸収性パーツ用スチレン系エラストマー組成物のデュロメータA硬さは70であり、引張伸びは800%であった。

0097

射出成形機を用い、光透過性パーツ用スチレン系エラストマー組成物を成形加工して、図1〜3に示すような光透過性パーツ10Aを製造した。光透過性パーツ10Aの溶着しろ22Aの厚さは2mmであり、溶着しろ22Aにおける波長980nmの光の透過率は75%であった。また、波長800〜1060nmの全波長域で透過率が5%を上回っていた。
射出成形機を用い、光吸収透過性パーツ用スチレン系エラストマー組成物を成形加工して、図1〜3に示すような光吸収性パーツ10Bを製造した。光吸収性パーツ10Bの溶着しろ22Bの厚さは2mmであり、溶着しろ22Bにおける波長980nmの光の透過率は0%であった。

0098

図4に示すように、光吸収性パーツ10Bの半割筒状部12Bの内面側にワイヤハーネス2を嵌め合せた。光透過性パーツ10Aと光吸収性パーツ10Bとを、光透過性パーツ10Aの当接面20Aと光吸収性パーツ10Bの当接面20Bとが当接し、かつ光透過性パーツ10Aの半割筒状部12A、半割拡径部14Aおよび半割環状部16Aと光吸収性パーツ10Bの半割筒状部12B、半割拡径部14Bおよび半割環状部16Bとがそれぞれ一致するように重ね合せ、光透過性パーツ10Aの半割筒状部12Aと光吸収性パーツ10Bの半割筒状部12Bとでワイヤハーネス2を挟持した。

実施例

0099

光透過性パーツ10Aと光吸収性パーツ10Bとでワイヤハーネス2を挟持した状態にて、これらを、一括照射方式のレーザ溶着機(ブランソン社製、RADIANCE(登録商標)3I−4BANK)にセットした。光透過性パーツ10Aの溶着しろ22Aと光吸収性パーツ10Bの溶着しろ22Bとの界面に向けて、光透過性パーツ10A側からレーザ光源からの波長980nmのレーザ光を2秒間一括照射し、溶着しろ22Aと溶着しろ22Bとを溶着させて、グロメット本体10をワイヤハーネス2に取り付けた。溶着しろ22Aと溶着しろ22Bとの接合部分には隙間がなく、接合部分の止水性に問題はなかった。

0100

本発明のグロメットは、自動車の室内外を仕切る車体パネルの貫通孔を通してワイヤハーネスを配索させ際に、貫通孔における車体パネルの周縁との接触によるワイヤハーネスの傷付き防止、ならびに貫通孔における防水、防塵、防音等のために、ワイヤハーネスに取り付けられるグロメットとして有用である。

0101

1グロメット付きワイヤハーネス、
2 ワイヤハーネス、
2A幹線、
2B分岐線、
3グロメット、
10 グロメット本体、
10A光透過性パーツ、
10B光吸収性パーツ、
12 筒状部、
12A半割筒状部、
12B 半割筒状部、
14 拡径部、
14A半割拡径部、
14B 半割拡径部、
16 環状部、
16A半割環状部、
16B 半割環状部、
18環状凹部、
20A 当接面、
20B 当接面、
22A溶着しろ、
22B 溶着しろ、
24パネル当接面。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ