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技術 照明駆動装置及び照明制御システム

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 尾崎朝瀬戸本龍海安藤保山本友和松本一弘田島裕亮
出願日 2016年5月20日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-101966
公開日 2017年11月24日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-208310
状態 特許登録済
技術分野 照明装置の素子の配置,冷却,密封,その他 非携帯用の照明装置またはそのシステム
主要キーワード 水平平均 垂直スリット スリットアンテナ 商用電源用 放熱口 ペンダントライト 参考データ 煙突効果
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

複雑な構造にすることなく、かつ、良好な無線通信送受信機能を確保できる照明駆動装置等を提供する。

解決手段

制御装置4からの指示に従って光源電力を供給する照明駆動装置30は、箱型筺体31と、筺体31に収納され、制御装置4と無線による通信をするためのアンテナ46を有する無線通信モジュール40と、筺体31に収納され、無線通信モジュール40を介して制御装置4から受信した指示に従って光源に電力を供給する照明駆動部50とを備え、筺体31の対向する2つの面のそれぞれには、無線通信モジュール40がアンテナ46を励振する方向と立体的に交差する方向に延伸し、励振によってアンテナ46から放射された電磁波を通過させるスリット90a及び90bが形成されている。

概要

背景

従来、制御装置からの指示に従って光源電力を供給する照明器具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1の照明器具によれば、金属製の筺体で覆われる電源モジュールの外部にアンテナを設けることで、良好な無線通信送受信機能を確保している。

概要

複雑な構造にすることなく、かつ、良好な無線通信の送受信機能を確保できる照明駆動装置等を提供する。制御装置4からの指示に従って光源に電力を供給する照明駆動装置30は、箱型の筺体31と、筺体31に収納され、制御装置4と無線による通信をするためのアンテナ46を有する無線通信モジュール40と、筺体31に収納され、無線通信モジュール40を介して制御装置4から受信した指示に従って光源に電力を供給する照明駆動部50とを備え、筺体31の対向する2つの面のそれぞれには、無線通信モジュール40がアンテナ46を励振する方向と立体的に交差する方向に延伸し、励振によってアンテナ46から放射された電磁波を通過させるスリット90a及び90bが形成されている。

目的

本発明は、複雑な構造にすることなく、かつ、良好な無線通信の送受信機能を確保できる照明駆動装置及び照明制御システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

制御装置からの指示に従って光源電力を供給する照明駆動装置であって、箱型筺体と、前記筺体に収納され、前記制御装置と無線による通信をするためのアンテナを有する無線通信モジュールと、前記筺体に収納され、前記無線通信モジュールを介して前記制御装置から受信した指示に従って前記光源に電力を供給する照明駆動部とを備え、前記筺体の対向する2つの面のそれぞれには、前記無線通信モジュールが前記アンテナを励振する方向と立体的に交差する方向に延伸し、前記励振によって前記アンテナから放射された電磁波を通過させるスリットが形成されている照明駆動装置。

請求項2

前記無線通信モジュールは、基板を有し、前記アンテナは、前記基板上に形成された配線パターンを含み、前記2つの面は、前記基板と対向している請求項1記載の照明駆動装置。

請求項3

前記2つの面は、長尺形状であり、前記スリットは、前記2つの面のそれぞれにおける長手方向に延伸している請求項1又は2記載の照明駆動装置。

請求項4

前記2つの面は、それぞれ、前記筺体の上面及び底面である請求項3記載の照明駆動装置。

請求項5

前記無線通信モジュール及び前記照明駆動部は、前記筺体内における前記底面上に、前記長尺形状の短手方向に並べて配置され、前記スリットは、前記上面及び前記底面において、前記上面及び前記底面に垂直な方向から見て、前記上面及び前記底面を前記短手方向に2等分する中心線よりも前記無線通信モジュールに近い向きにずれた位置で延伸している請求項4記載の照明駆動装置。

請求項6

前記2つの面に形成されたスリットは、前記2つの面に垂直な方向から見て前記無線通信モジュールと重なっている請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明駆動装置。

請求項7

前記2つの面に形成されたスリットは、前記2つの面に垂直な方向から見てお互いに重なっている請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明駆動装置。

請求項8

前記スリットは、前記2つの面のそれぞれにおいて、閉じた輪郭で囲まれる孔である請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明駆動装置。

請求項9

請求項1〜8のいずれか1項に記載の複数の照明駆動装置と、前記複数の照明駆動装置に対して無線で指示を送る制御装置とを備える照明制御システム

技術分野

0001

本発明は、照明駆動装置及び照明制御システムに関し、特に、無線通信モジュールを備える照明駆動装置等に関する。

背景技術

0002

従来、制御装置からの指示に従って光源電力を供給する照明器具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

特許文献1の照明器具によれば、金属製の筺体で覆われる電源モジュールの外部にアンテナを設けることで、良好な無線通信送受信機能を確保している。

先行技術

0004

特開2015−37042号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1の照明器具では、電源モジュールの外部に設けられたアンテナを樹脂製の筺体で覆い、かつ、そのアンテナを固定する必要がある。そのために、照明器具の構造が複雑となり、照明器具を構造物に取り付ける工事も煩雑になる。

0006

ここで、照明器具の構造を簡素化するために、アンテナを金属製の筺体に収納することが考えられるが、その場合には、アンテナが放射する電磁波及び外部から侵入する電磁波が金属製の筺体で遮蔽されてしまう。そのために、良好な無線通信の送受信機能を確保することが困難となる。

0007

そこで、本発明は、複雑な構造にすることなく、かつ、良好な無線通信の送受信機能を確保できる照明駆動装置及び照明制御システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る照明駆動装置は、制御装置からの指示に従って光源に電力を供給する照明駆動装置であって、箱型の筺体と、前記筺体に収納され、前記制御装置と無線による通信をするためのアンテナを有する無線通信モジュールと、前記筺体に収納され、前記無線通信モジュールを介して前記制御装置から受信した指示に従って前記光源に電力を供給する照明駆動部とを備え、前記筺体の対向する2つの面のそれぞれには、前記無線通信モジュールが前記アンテナを励振する方向と立体的に交差する方向に延伸し、前記励振によって前記アンテナから放射された電磁波を通過させるスリットが形成されている。

0009

また、上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る照明制御システムは、上記複数の照明駆動装置と、前記複数の照明駆動装置に対して無線で指示を送る制御装置とを備える。

発明の効果

0010

本発明により、複雑な構造にすることなく、かつ、無線通信の送受信機能を良好に確保することを可能にする照明駆動装置及び照明制御システムが提供される。

図面の簡単な説明

0011

実施の形態に係る照明器具の模式断面図
図1に示された照明駆動装置の外観斜視図
図2に示された照明駆動装置の分解斜視図
図3に示された照明駆動部のブロック図
比較例に係る照明駆動装置の電磁波の放射特性を示す図
実施の形態に係る照明駆動装置の電磁波の放射特性を示す図
実施の形態の変形例に係る照明駆動装置の外観斜視図
図6に示された照明駆動装置の電磁波の放射特性を示す図
測定条件2及び3を説明するための照明駆動装置の外観図
測定条件4を説明するための照明駆動装置の外観図
測定条件5及び6を説明するための照明駆動装置の外観図
6つの測定条件における電磁波の放射における利得についてのシミュレーション及び実測の結果を示す図
実施の形態に係る照明制御システムの構成を示すブロック図

実施例

0012

以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、シミュレーション及び実測の結果等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。

0013

図1は、実施の形態に係る照明器具10の模式断面図である。ここでは、ダウンライトである照明器具10が天井2に埋設して設置された状態が図示されている。また、照明器具10を無線通信で制御する制御装置4も合せて図示されている。

0014

照明器具10は、本実施の形態では、ダウンライトであり、灯体20及び照明駆動装置30で構成される。

0015

灯体20は、天井2に埋設して固定され、LED等で構成される光源21、光源21を覆うケース22、及び、ケース22の落下を防止する板ばね23を備える。

0016

照明駆動装置30は、制御装置4からの指示に従って光源21に電力を供給する電源モジュールであり、商用電源及び灯体20(厳密には、灯体20の光源21)と電気的に接続される。

0017

制御装置4は、照明器具10を無線通信で制御する装置であり、例えば、アプリの実行の下で照明器具10に対して無線通信で命令を送信するスマートフォン等の携帯情報端末である。

0018

図2は、図1に示された照明駆動装置30の外観斜視図である。なお、本図には、直交する3つの方向を示すX軸、Y軸及びZ軸も図示されている(他の図についても同様)。なお、以下の説明において、X(又は、Y、Z)軸方向とは、X(又は、Y、Z)軸の正及び負の両方向をいう。ただし、「向き」と記載した場合は、X(又は、Y、Z)軸の正及び負のうちの一方の方向だけを指す。

0019

照明駆動装置30は、6つの面(上面31a、底面31b、4つの側面31c〜31f)で囲まれる箱型(つまり、直方体形状)の筺体31を備える。筺体31は、内部に回路部品を収納する金属製(例えば、アルミニウム)のケースであり、例えば、高さ(Z軸方向の長さ)が約5cm、幅(Y軸方向の長さ)が約18cm、奥行(X軸方向の長さ)が約8cmのサイズである。上面31a、底面31b、2つの側面31c及び31dは、Y軸方向に延びる長尺形状である。底面31bの長手方向(Y軸方向)の両端には、それぞれ、天井2に固定するためのネジ穴31b2及び31b4が設けられた折り曲げ部31b1及び31b3が設けられている。

0020

ここで、特徴的な点は、筺体31の上面31a及び底面31bには、それぞれ、上面31a及び底面31bの長手方向(Y軸方向)に延伸するように、電磁波を通過させるためのスリット90a及び90bが設けられていることである。スリット90a及び90bは、それぞれ、筺体31の上面31a及び底面31bに形成された閉じた輪郭で囲まれる孔(つまり、切り抜かれた貫通孔)であり、照明駆動装置30が使用する無線通信の周波数における略半波長の長さを有する。本実施の形態では、照明駆動装置30が使用する無線通信の周波数が920MHz帯であり、スリット90a及び90bの形状は、長さが145〜175mmで、幅が0.1〜5mmの短冊形長方形又は両端が曲率を有する短冊形)である。

0021

図3は、図2に示された照明駆動装置30の分解斜視図である。

0022

照明駆動装置30は、筺体31、無線通信モジュール40、及び、照明駆動部50で構成される。

0023

筺体31は、底筺体33と、底筺体33を覆う蓋筺体32とで構成される。底筺体33は、筺体31の底面31bに相当する。蓋筺体32は、筺体31の5つの面(上面31a、及び、4つの側面31c〜31f)で構成される。底筺体33と蓋筺体32とは、係止又はネジ止め等によって結合される。

0024

無線通信モジュール40は、筺体31に収納され、制御装置4と無線による通信をするためのアンテナを有する無線モジュールであり、本図に示されるように、上カバー41、下カバー42、及び、回路基板43で構成される。上カバー41及び下カバー42は、これらが係止し合うことで、回路基板43を収納する絶縁性の筺体を構成しており、例えば、樹脂製のカバーである。回路基板43は、筺体31の底面31bと平行となるように配置され、基板44、基板44に実装された回路部品45、及び、基板44の上に形成された配線パターンを含むアンテナ46で構成される。アンテナ46は、本実施の形態では、XY面に形成され、X軸方向に長くY軸方向に短く走るジグザグ状の配線パターンで構成され、無線通信においてアンテナ46が励振される方向はX軸方向となる。

0025

照明駆動部50は、筺体31に収納され、無線通信モジュール40を介して制御装置4から受信した指示に従って灯体20の光源21に電力を供給する回路モジュールである。照明駆動部50は、本図に示されるように、Y軸方向に延びる長尺形状(長方形状)の基板51、並びに、基板51の上に実装された商用電源用コネクタ52、灯体用コネクタ53、及び、回路部品54で構成される。

0026

図4は、図3に示された照明駆動部50のブロック図である。

0027

照明駆動部50は、商用電源用コネクタ52、回路部品54(AC/DCコンバータ54a、DC/DCコンバータ54b、制御回路54c)、及び、灯体用コネクタ53で構成される。

0028

商用電源用コネクタ52は、商用電源6からの交流電力を供給する電源ケーブルが接続されるコネクタである。AC/DCコンバータ54aは、商用電源用コネクタ52を介して供給される交流電力を直流電力に変換する整流及び平滑回路である。DC/DCコンバータ54bは、AC/DCコンバータ54aから出力される直流電圧を、灯体用コネクタ53を介して光源21に一定電流を流すのに適した直流電圧に変換する電源回路であり、例えば、スイッチング方式のDC/DCコンバータである。制御回路54cは、無線通信モジュール40から送られてきた指示に従ってDC/DCコンバータ54bを制御する回路であり、例えば、DC/DCコンバータ54bが光源21に供給する電流の大きさ(調光)を制御する。灯体用コネクタ53は、灯体20の光源21に電流を供給するためのケーブルを接続するためのコネクタである。

0029

再び、図3を参照して、本図に示される照明駆動装置30の特徴的な構造を説明する。

0030

スリット90a及び90bは、それぞれ、筺体31の上面31a及び底面31bにおいて、無線通信モジュール40がアンテナ46を励振する方向(X軸方向)と立体的に交差する方向(ここでは、Y軸方向)に延伸している。しかも、スリット90a及び90bが設けられる筺体31の上面31a及び底面31bは、アンテナ46としての配線パターンが形成された基板44と対向している。これにより、アンテナ46から電磁波が放射される方向にスリット90a及び90bが設けられるので、アンテナ46から高い利得で電磁波が放射され、かつ、外部からアンテナ46に効率よく電磁波が入射する。

0031

なお、アンテナ46が励振される方向と交差する方向とは、励振される方向と直交するケースだけに限られず、略直交する(例えば、70度以上の鋭角で交差する)ケースも含まれる。

0032

また、スリット90a及び90bは、筺体31の上面31a及び底面31bのそれぞれにおける長手方向(Y軸方向)に延伸している。これにより、筺体31の長尺形状の面には、無線通信の周波数に適した長さのスリット90a及び90bが長手方向に延伸して形成されるので、無線通信の送受信における利得を良好に確保したうえで、筺体31のサイズがコンパクト化される。

0033

また、スリット90a及び90bは、筺体31の側面ではなく、上面31a及び底面31bに形成されている。これにより、構造的に強度が低くなりがちな筺体31の側面にスリット90a及び90bが設けられることが回避される。よって、筺体31の製造時又は移動時において筺体31をつかんだ手の力によって筺体31の側面が変形してしまうという不具合が回避される。

0034

また、無線通信モジュール40及び照明駆動部50は、筺体31内における底面31b上に、長尺形状の短手方向(X軸方向)に並べて配置されている。そして、スリット90a及び90bは、上面31a及び底面31bにおいて、上面31a及び底面31bに垂直な方向(Z軸方向)から見て、上面31a及び底面31bを短手方向に2等分する中心線(Y軸方向の中心線)よりも無線通信モジュール40に近い向き(X軸の負の方向)にずれた位置で延伸している。これにより、筺体31を上面視した場合に、横(X軸方向)に並べて配置された無線通信モジュール40及び照明駆動部50のうち、無線通信モジュール40に近いほう(X軸の負の方向)にずれた位置をY軸方向に延伸するようにスリット90a及び90bが形成されている。よって、誤って、無線通信モジュール40よりも重い照明駆動部50が下方に位置し、無線通信モジュール40が上方に位置する(側面31dが地面に近い水平面(底面)となる)ように照明駆動装置30が設置された場合であっても、次のことが確保される。つまり、スリット90a及び90bが筺体31の上方に位置することとなり、煙突効果により(つまり、スリット90a及び90bが放熱口となり)、照明駆動装置30の放熱性が確保される。

0035

また、スリット90a及び90bは、筺体31の上面31a及び底面31bに垂直な方向(Z軸方向)から見て無線通信モジュール40と重なっている。これにより、スリット90a及び90bは、照明駆動部50よりも無線通信モジュール40に近い位置に形成されるので、アンテナ46から電磁波が効率よく放射され、外部からアンテナ46に効率よく電磁波が入射される。さらに、上記煙突効果による放熱が効率よく行われる。

0036

また、スリット90a及び90bは、筺体31の上面31a及び底面31bに垂直な方向(Z軸方向)から見てお互いに重なっている。これにより、アンテナ46から対称的に放射される電磁波が効率よくスリット90a及び90bを通過し、外部からアンテナ46に効率よく電磁波が入射する。

0037

また、スリット90a及び90bは、筺体31の上面31a及び底面31bのそれぞれにおいて、閉じた輪郭で囲まれる孔である。これにより、筺体31がスリットアンテナとして機能するので、複雑な構造にすることなく、かつ、良好な無線通信の送受信機能が確保される。

0038

次に、以上のように構成された本実施の形態に係る照明駆動装置30の電磁波の放射特性について、シミュレーションにより得られた結果を用いて説明する。

0039

図5Aは、筺体131にスリットが形成されていない比較例に係る照明駆動装置130の電磁波の放射特性を示す図である。具体的には、図5Aの(a)は、照明駆動装置130が電磁波を放射しているときの筺体131における電流分布を示す。図5Aの(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、XY面、YZ面、ZX面での電磁波の放射パターンを示す。

0040

図5Bは、筺体31の上面31a及び底面31bにスリット90a及び90bが形成された本実施の形態に係る照明駆動装置30の電磁波の放射特性を示す図である。具体的には、図5Bの(a)は、照明駆動装置30が電磁波を放射しているときの筺体31における電流分布を示す。図5Bの(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、XY面、YZ面、ZX面での電磁波の放射パターン(指向性利得)を示す。

0041

なお、図5Aの(a)及び図5Bの(a)に示された電流分布では、より色の濃い箇所ほど、大きな電流が流れていることを示している。また、図5Aの(b)〜(d)及び図5Bの(b)〜(d)に示された放射パターンは、各面における完全無指向性アンテナ(isotropic antenna)を基準とする指向性利得(dBi)を示している。

0042

図5Aの(a)及び図5Bの(a)を比較して分かるように、本実施の形態に係る照明駆動装置30では、スリット90a及び90bが半波長ダイポールアンテナとして機能しているかのような電流分布が得られている。つまり、本実施の形態に係る照明駆動装置30では、スリット90a及び90bを中心として筺体31に大きな電流が流れており、筺体31がスリットアンテナとして機能していることが分かる。

0043

また、図5Aの(b)〜(d)及び図5Bの(b)〜(d)を比較して分かるように、XY面、YZ面及びZX面のいずれにおいても、比較例に係る照明駆動装置130よりも、本実施の形態に係る照明駆動装置30では、指向性利得が向上している。具体的には、XY面、YZ面及びZX面のいずれにおいても、比較例に係る照明駆動装置130では、約−29dBiであるが、本実施の形態に係る照明駆動装置30では、約−8dBiであり、本実施の形態では、約21dB改善されている。

0044

このように、本実施の形態に係る照明駆動装置30では、無線通信モジュール40は筺体31に収納され、筺体31の対向する2つの面には、アンテナ46から放射された電磁波が効率よく通過するスリット90a及び90bが形成されている。よって、無線通信モジュール40のアンテナ46を筺体31の外部に設けることなく、良好に無線通信を行うことが可能となる。つまり、複雑な構造にすることなく、かつ、良好な無線通信の送受信機能を確保できる照明駆動装置30が実現される。

0045

なお、本実施の形態に係る照明駆動装置30では、スリット90a及び90bは、筺体31の上面31a及び底面31bに設けられたが、筺体31の対向する2つの面であれば、他の面であってもよい。

0046

図6は、上記実施の形態の変形例に係る照明駆動装置30aの外観斜視図である。この照明駆動装置30aでは、筺体31の2つの側面31c及び31dのそれぞれにおける長手方向(Y軸方向)に延伸するように、スリット91a及び91bが形成されている。

0047

なお、このような構造を有する照明駆動装置30aでは、図6に示されるように、無線通信モジュール40(厳密には、無線通信モジュール40内の基板44)は、筺体31の底面31bに対して垂直となる向きに固定される。つまり、無線通信モジュール40に収納されたアンテナ46は、本変形例では、YZ面に形成され、Z軸方向に長くY軸方向に短く走るジグザグ状の配線パターンで構成され、無線通信においてアンテナ46が励振される方向はZ軸方向となる。これにより、本変形例においても、スリット91a及び91bは、それぞれ、筺体31の側面31c及び31dにおいて、無線通信モジュール40がアンテナ46を励振する方向(Z軸方向)と立体的に交差する方向(ここでは、Y軸方向)に延伸することになる。しかも、スリット91a及び91bは、アンテナ46としての配線パターンが形成された基板44に平行して延伸する。

0048

これにより、上記実施の形態と同様に、アンテナ46から電磁波が放射される方向にスリット90a及び90bが設けられるので、アンテナ46から高い利得で電磁波が放射され、かつ、外部からアンテナ46に効率よく電磁波が入射する。

0049

図7は、本変形例に係る照明駆動装置30aの電磁波の放射特性を示す図である。上記実施の形態における図5Bに対応する図である。つまり、図7の(a)は、照明駆動装置30aが電磁波を放射しているときの筺体31における電流分布を示す。図7の(b)、(c)及び(d)は、それぞれ、XY面、YZ面、ZX面での電磁波の放射パターン(指向性利得)を示す。

0050

図7の(a)と比較例に係る図5Aの(a)とを比較して分かるように、本変形例に係る照明駆動装置30aでも、スリット91a及び91bを中心として筺体31に大きな電流が流れており、筺体31がスリットアンテナとして機能していることが分かる。

0051

また、図7の(b)〜(d)と比較例に係る図5Aの(b)〜(d)とを比較して分かるように、XY面、YZ面及びZX面のいずれにおいても、比較例に係る照明駆動装置130よりも、本変形例に係る照明駆動装置30aでは、指向性利得が向上している。具体的には、XY面、YZ面及びZX面のいずれにおいても、本変形例に係る照明駆動装置30aでは、約−9dBiであり、約20dB改善されている。

0052

このように、本変形例に係る照明駆動装置30aでは、無線通信モジュール40は筺体31に収納され、筺体31の対向する2つの面には、アンテナ46から放射された電磁波が効率よく通過するスリット91a及び91bが形成されている。よって、無線通信モジュール40のアンテナ46を筺体31の外部に設けることなく、良好に無線通信を行うことが可能となる。つまり、複雑な構造にすることなく、かつ、良好な無線通信の送受信機能を確保できる照明駆動装置30aが実現される。

0053

なお、照明駆動装置の筺体に設けるスリットと無線通信モジュールとの位置関係に依存して、スリットから放射される電磁波の強度が影響を受けるので、それらの関係について、参考データとして、シミュレーション及び実測で確認した結果を示す。

0054

ここでは、照明駆動装置の筺体に設けるスリットと無線通信モジュールとの位置関係として、以下の6種類(6つの測定条件)を採用した。

0055

(1)測定条件1(隙間を全て密閉
測定条件1は、上記比較例に係る照明駆動装置130に対応する。つまり、測定条件1では、照明駆動装置の筺体における全ての隙間が金属で密閉されている。

0056

(2)測定条件2(平行スリットのみ開口)
測定条件2では、照明駆動装置の筺体に設けられる開口として、図8Aに示されるように、筺体の上面31a及び底面31bに設けられた平行スリット92a及び92bだけが設けられている。つまり、測定条件2では、筺体の上面31a及び底面31bにおいて、無線通信モジュール40内の基板44と同一面上(基板44の直上及び直下でY軸方向)に延伸する平行スリット92a及び92bだけが形成されている。

0057

(3)測定条件3(垂直スリットのみ開口)
測定条件3では、照明駆動装置の筺体に設けられる開口として、図8Aに示されるように、筺体の上面31a及び底面31bに設けられた垂直スリット93a及び93bだけが設けられている。つまり、測定条件3では、筺体の上面31a及び底面31bにおいて、無線通信モジュール40内の基板44と直交する方向(X軸方向)に延伸する垂直スリット93a及び93bだけが形成されている。

0058

(4)測定条件4(アンテナを筺体から露出
測定条件4では、照明駆動装置の筺体に設けられる開口として、図8Bに示されるように、筺体の底面31bに、無線通信モジュール40内の基板44に形成されたアンテナ46が通過できるだけの開口94だけが設けられている。そして、測定条件4では、筺体の底面31bに設けられた開口94を介して無線通信モジュール40のアンテナ46が外部に露出している。

0059

(5)測定条件5(XZ面の側面上のA開口部のみ開口)
測定条件5では、照明駆動装置の筺体に設けられる開口として、図8Cに示されるように、XZ面の側面(側面31e)に形成されたA開口部95だけが設けられている。A開口部95は、例えば、筺体の上面31a、側面31c及び31dの端部を折り曲げて形成される側面31eにおける隙間である。

0060

(6)測定条件6(YZ面の側面と底面との境界上のB開口部のみ開口)
測定条件6では、照明駆動装置の筺体に設けられる開口として、図8Cに示されるように、YZ面の側面(側面31c及び31d)と底面31bとの境界上に形成されたB開口部96a及び96bだけが設けられている。B開口部96a及び96bは、例えば、蓋筺体32と底筺体33とが重ね合わされる箇所に形成される隙間である(図3参照)。

0061

図9は、上記6つの測定条件における電磁波の放射における利得(ここでは、完全無指向性アンテナを基準とする水平平均利得(dBi))について、シミュレーションによる結果(破線)と、実測による結果(実線)とを示す図である。横軸は、上記測定条件1〜6の番号を示し、縦軸は、水平平均利得(dBi)を示す。

0062

シミュレーション及び実測ともに、ほぼ同じ傾向を示している。図9から分かるように、測定条件2及び測定条件3では、筺体の隙間を全て密閉した測定条件1と略同様の結果であり、低い利得となっている。このことから、上記実施の形態及び変形例のように、アンテナ46の配線パターンが形成される基板44と対向する筺体の面(実施の形態では上面31a及び底面31b、変形例では側面31c及び31d)にスリットを形成するのが好ましいことが分かる。

0063

また、図9に示されるように、測定条件4では、アンテナ46が筺体31に収納された測定条件1よりも利得が高くなっているものの、図5Bに示された上記実施の形態での利得(−8dBi)及び図7に示された変形例での利得(−9dBi)よりも低い。このことから、上記実施の形態及び変形例に係る照明駆動装置のように、アンテナ46を筺体31に収納することで、筺体31からアンテナ46を露出させた場合よりも高い利得で電磁波が放射されることが分かる。

0064

また、図9に示されるように、測定条件5では、6つの測定条件1〜6の中で最も良好な利得が得られているものの、図5Bに示された上記実施の形態での利得(−8dBi)及び図7に示された変形例での利得(−9dBi)よりもわずかに低い。このことから、上記実施の形態及び変形例のように、アンテナ46の配線パターンが形成される基板44と対向する筺体の面(実施の形態では上面31a及び底面31b、変形例では側面31c及び31d)にスリットを形成するのが好ましいことが分かる。ただし、この測定条件5のように、筺体31の長手方向(Y軸方向)の端部における側面(側面31e及び31f)にスリットを形成した場合であっても、ある程度の良好な利得で電磁波が放射される。

0065

また、図9に示されるように、測定条件6では、測定条件5よりも利得が低い。このことから、蓋筺体32と底筺体33とが重ね合わされる箇所に形成される隙間のようなB開口部96a及び96bでは、スリットアンテナとしては十分に機能しないことが分かる。

0066

以上のように、図9に示された参考データから、照明駆動装置の筺体に設けるスリットと無線通信モジュールとの位置関係について、上記実施の形態及び上記変形例に係る照明駆動装置のような関係が確保されることで、アンテナの利得が良好に維持される。つまり、筺体31の対向する2つの面のそれぞれに、無線通信モジュール40がアンテナ46を励振する方向と立体的に交差する方向に延伸するように、スリット90a及び90bが形成されるのが好ましい。さらに、それら2つの面は、アンテナ46としての配線パターンが形成された基板44と対向することが好ましい。

0067

以上、本発明に係る照明器具及び照明駆動装置について実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、これらの照明器具及び照明駆動装置に限られない。図1に示される制御装置4と、照明器具10又は照明駆動装置30とを含む照明制御システムとして実現してもよい。

0068

図10は、本発明に係る照明制御システム60の実施の形態における構成を示すブロック図である。

0069

照明制御システム60は、複数の照明駆動装置64a〜64cと、それら複数の照明駆動装置64a〜64cに対して無線で指示を送る1つの制御装置62とで構成される。なお、図10には、複数の照明駆動装置64a〜64cからの電力で発光する灯体66a〜66cも合せて図示されている。

0070

複数の照明駆動装置64a〜64cは、上記実施の形態に係る照明駆動装置30又は上記変形例に係る照明駆動装置30aに相当する。また、制御装置62は、図1における制御装置4に相当する装置であってもよいし、図1における制御装置4からの指示を中継して複数の照明駆動装置64a〜64cに無線で送信する装置であってもよい。

0071

このような照明制御システム60により、1つの制御装置62からの無線通信による指示によって、複数の照明駆動装置64a〜64cが制御され、灯体66a〜66cでの調光及び調色等が制御される。

0072

なお、図10では、照明制御システム60は、複数の照明駆動装置64a〜64cと、1つの制御装置62とで構成されたが、これらに、照明駆動装置64a〜64cからの電力で発光する灯体66a〜66cを加えて構成されてもよい。つまり、照明制御システムは、複数の照明器具とそれら複数の照明器具を制御する制御装置で構成されてもよい。

0073

以上、本発明に係る照明駆動装置及び照明制御システムについて、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態及び変形例に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態及び変形例に施したものや、実施の形態及び変形例における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本発明の範囲内に含まれる。

0074

例えば、上記実施の形態及び変形例における照明駆動装置は、ダウンライトとしての照明器具10に用いられたが、照明駆動装置の用途は、ダウンライトに限られず、シーリングライトペンダントライトスタンドスポットライト等であってもよい。

0075

また、上記実施の形態及び変形例では、光源21は、LEDで構成されたが、有機EL(organic electroluminescence display)等の他の種類の光源であってもよい。

0076

また、上記実施の形態及び変形例では、照明駆動装置は、直方体形状の筺体を備えたが、筺体の形状は、これに限られず、立方体錐体筒体、又は、それらの結合体であってもよい。

0077

また、上記実施の形態及び変形例では、照明駆動装置が適用される照明器具は、照明駆動装置と灯体とがケーブルで接続される構造を有したが、このような構造に限られず、照明駆動装置と光源とが一つの筺体に収納された照明器具であってもよい。

0078

また、上記実施の形態及び変形例では、照明駆動装置は、筺体における一対の対向する2つの面にだけにスリットが形成されたが、3以上の箇所にスリットが形成されてもよい。例えば、上記実施の形態に係る上面31a及び底面31bに形成されたスリット90a及び90bと、上記変形例に係る側面31c及び31dに形成されたスリット91a及び91bとが筺体31に設けられてもよい。

0079

また、上記実施の形態及び変形例では、筺体に形成されるスリットは、筺体の長尺形状の面において長手方向に延伸したが、アンテナを励振する方向と立体的に交差する方向であれば、いかなる方向に延伸してもよい。

0080

4、62制御装置
21光源
30、30a、64a〜64c照明駆動装置
31筺体
31a 上面
31b 底面
40無線通信モジュール
44基板
46アンテナ
50照明駆動部
60照明制御システム
90a、90b、91a、91b スリット

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